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 ぱちり。
 夢の中でふよふよと浮いていた意識が、一気に浮上する。
 おはようございます。ここ数年では上位に入るレベルでの快調な目覚めです。目の前には澪のパジャマがあって、澪に抱かれて(私が抱きついて)寝ていたことがわかる。私のほおにはマシュマロみたいに柔らかくてでも適度な反発力を持った澪のおっぱいが触れていて、これだけでもどぎまぎしちゃうんだけど、それよりももっと破壊力の高いものがあった。五感の中で。

 それは、澪の香り。
 パジャマから柔軟剤の柔らかい香りもするし、ボディソープとシャンプーの甘い香料も香ってる。でも、それ以上に澪の香りを感じる。なんと言えばいいのか分からないけど、澪の香り。
 私にとってはまさに麻薬で、体の中に澪の香りを取り込むたびに体の力が抜けて、しびれて、蕩けちゃう。何より、心の底から安心できる。

 クラスメイトが噂話で「女には恋人の匂いを本能的にかぎ分けることができる」みたいなことを言ってたのを、興味が無いふりをして――でもこっそりしっかり聞いて(私も澪先輩の香りが分かるようになるのかな…?)とそのときは考えてはいたけど……本当みたい。かぎ分けるどころか私にとっては麻薬だったけど。
 もっと欲しくなって、澪の谷間に顔を押しつけて大きく深呼吸をする。

 嗅覚だけじゃなくて、澪から伝わる暖かさも私を蕩けさせてる。
 どれだけ私は澪が好きなんだろう。これからさらに好きになるのかと思うと……ちょっと怖い気もするけど。

「ん……んぅ……梓……」
 私が起きてから十分も経ってないと思う、澪が起きたみたい。
 眠気混じりの舌っ足らずな声もかわいい。

 澪が私の背中に伸ばしている腕をゆるりとほどいてくれた。私も澪の首に回していた腕をほどいて、澪の顔が見えるよう、ちょっと体を動かした。寝起きで寝ぼけ眼な目を軽くこすってる澪もかわいい!
「おはよう、澪」
 私の持てるだけの笑顔を持って挨拶をすると、澪は頬をちょっと赤らめて、でも優しい笑みを浮かべて挨拶を返してくれた。
「おはよう、梓」

 毎朝、こんなにかわいい澪を感じて一日が始まるのなら、朝が弱いことを克服できそうな気がした朝でした。