優しい期待

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mioazu

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「梓」
「なんですか?澪先輩」
「動かないで、そのまま・・・」
そう言うと澪はそっと屈み、顔を近づける。

「!?みっ、澪せんぱ・・・!?」
「こら、動かないでといっただろ」
「は・・・はいっ///」
そして澪は梓の頬にそっと手を伸ばし・・・。



「よし、取れた。」
「・・・え?あれ?先輩、いま何を・・・?」
「ああ、梓の頬にまつ毛が付いていたから取ってあげたんだ。・・・迷惑だったかな?」
きょとんとした表情でそう話す澪。

「あ・・・いえ、そんなことないです。ありがとうございます。」
(もう・・・私ったら、変な期待しちゃったりして何だかバカみたい・・・)




肩を落とし、しゅんとする梓。

(梓?・・・あ、もしかして・・・)
それを見て何かに感づいた澪は周りに人がいない事を確認すると、

「梓、顔上げて」
「え、あ、はい・・・え?」
梓が顔を上げると同時にスッと自分の顔を近づけ、

ーちゅっ

その頬に、そっとキスをした。

「え、えあ、あれっ!?あっあのっ、澪せんぱっ・・・!?」
「ん・・・ごめん。妙な様子だったからその、こういう事を期待してたのかなと思ってさ・・・」
「そ、それは・・・///」
「どうなんだ、梓?違ったなら」
「い、いえ違いませんっ!
      • わ、私が勝手にき、期待していたので・・・その・・・///」

顔を真っ赤にしてしどろもどろに話す梓。

「そっか・・・期待させちゃってたんだな、私」
そう言うと澪は梓の体をぎゅっと抱きしめる。

「あ・・・先輩」
「じゃあ、改めてもう一度キスしていいかな・・・梓」
「はい・・・いいですよ、先輩」
「どこにする?」
「も、もうっ!そんな事まで言わせないでくださいっ・・・!」
「ふふっ、ごめん」

そうして澪は梓がゆっくりと瞳を閉じるのを確認すると、その柔らかな唇に優しくキスをしたーー

(FIN)
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