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「もうすぐバレンタインデーだもの」
「恋のおまじないに爪と髪と唾液と血液と……」
後ろの人たちは相変らずろくでもないことを考えてるな……。
それじゃ『お呪(まじな)い』っていうかただの『呪(のろ)い』だよ。
まったく…おかしなものを入れるなんて、料理に対する冒涜だよ。プンプン


「私、ふたばちゃんに食べてもらいたいんだもん」
「ホント!?」
「って、今なにいれたのよあんた!?
もー!最初から作り直しよ!!」
「…チッ」
ホントにろくでもないよ……。


「できた班はボクにクッキーを3枚提出したら、帰っていいよー」
「よっしゃー!適当に作ってさっさと帰ろうぜー」
「まっ黒にこがしてやれ!」
「矢部っち用のやつにだけ塩入れようぜ、塩!」
「ちょっとみんな!?」
男の子って本当に子供っぽいな。

「あんたたちのせいで、私の帰りが遅くなっちゃうじゃない!
さっさとマジメに作り直しなさいよ!」
「じゃあ今度こそ髪と爪と……」
「もう帰って!!全部私がやるから!」
そうなることはわかりきってたんだから、最初から自分でやっておけばよかったんだよ。
「このおまじないは、ネットで話題になってる有名なものなの!
実際、ある女子高生がこれのおかげで担任教師と結ばれたって投稿もあったんだから!
なんとしてでも佐藤くんに食べてもらわないといけないの!」
「私と関係ないところでやってよね!」


「ごめん。
私ちょっとお手洗い行ってくるから、生地の伸ばしをお願いできるかな?」
「あっ、うん!
ていうか私たちこそ三女さんにまかせっきりでごめん!」

スイー


「ただいま」
「あ、お帰り。
三女さんの分も型抜きさせてもらってるよ?」
「うん、ありがとう」


「できた!良いにお~い!
えっと…矢部っちに3枚だから、1人あたり……」
「先生には私の分から提出しとくよ」
「いいの?」
「うん」
「やった!三女さんの料理は全部おいしいから、ほんとに嬉しいよ!
今日は何もかもありがとう!」


「うぅ~…部屋中でいい匂いがしてるから、お腹がすいちゃったっス~…」
「しょうがねぇな…。
うちの班のやつやるよ」
「お腹がすきすぎて、もう動けないっス…」
「お前なあ!!
………………あーもう!わかったよ!!
ほら、あ…あ~ん…」
「あ~ん…モグモグ……。
あ~ん…」

「せめて血液だけでも入れさせて~!」
「死ねー!」

「本当にあわれな連中だ…」
「ていうか、こいつら何がしたいんだ?」

「矢部っち、バイバーイ」
「はい、さようなら。
…さて、あとはみつばちゃんとひとはちゃんの班か」
「これ、うちの班のです」
「はい、お疲れさまひとはちゃ…これ、どうして×印が付いてるの?」
「嫌がらせの一環です」
「悪びれもせず言わないで!
……変なものとか入れてないよね?」
「粉洗剤なんて入れてませんよ」            「まあ、さすがに……と……くらい……」モニョモニョ
「的確にトラウマをえぐらないでよ…。
もうっ…それじゃ気をつけてね」
「…………」
「…いや、帰っていいよ?」
「食べないんですか?」
「評価があるから、あとでいただくよ」
「どうせみっちゃんの班を待ってる間ヒマでしょう?
私のが美味しくないわけないんですし、オヤツにどうです?」
「ん…まあ確かに小腹も空いてるし…いい匂いがするし……。
うん、それじゃありがたくいただこうかな」
「どうぞどうぞ」
「いただきま……なんでガン見するの?」
「気のせいです。最近、自意識過剰ですよ」
「…………いただきます。
むぐむぐ…うん、美味しいよ!
さすがひとはちゃんだね…って、なんだか顔が赤いよ…?」


むふぅ。