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今日もいい天気っス!!


「いっちば~ん!!
おおっ!でっかい!!」

キラキラ金色に光るイチョウ並木を走り抜けて、お山のてっぺんに1番乗りしたら、おっきなすべり台が目に飛び込んできた!!
おぉ~、すっごいな~!丘をドスンとまたいで立ってて、ガチガイガーみたいっス!

「あぁ…そういやこないだ鴨テレでやってたな、『日本で4番目に長いローラー滑り台完成』って。ここの自然公園だったのか。
聞いたときは微妙だと思ってたけど、実物見るとかなりでかいな」
「さすがしんちゃん!物知りハカセだね!」

2着でゴールインしたしんちゃんが、いつも通り小生のふしぎに答えてくれる。
小さい頃からずっと一緒のしんちゃんはすごい。何でも知ってて何でもできるスーパーマンだ。
だから小生の毎日だって、簡単に『楽しい』に変えてくれる。
こんなにすごい男の子は、世界中探したって絶対しんちゃんだけなんだから!!
あっ、でも……

「お…お前が知らなさすぎなんだよ」

照れ屋さんなのが、弱点かな?

「やれやれ、イケメン様はデートコースの研究までしてらっしゃるんですね」
「んな事してねぇよ!
大体、今日はただの遠足だろ!!」

しんちゃんが大きな声を上げると、それに呼ばれたみたいにみんなも追いついてきた。
『みんな』。大好きな小生のお姉さんと妹、たくさんの友達、そんでもってとってもすごい先生の矢部っち!!

「ひゃ~、やっと追いついた!やっぱりふたばちゃんは速いなぁ~。
おっ、大きなすべり台だね!面白そうだ!
これはみんなもはやく遊びたいだろうけど、まずは――…」

「ふんっ!こんな滑り台ごときで大騒ぎするなんて、ガキくさい奴らね!」
「じゃあなんでお前はガン見してんだよ……」
「うっさい宮下!ほんっとあんたはいつでもどこでもうっとうしいわね!!」
「あはは…でも、こんなに本格的なら私も滑ってみたいな~。
ここのアスレチックは大人も楽しめるって有名だし、このすべり台はテレビに出るくらい注目されてるんだし……。
私はみっちゃんにピッタリだと思うなっ」
「なかなか良い事を言うじゃない!
確かによく見れば、そこそここの私に相応しい優雅な設備ね!後でゆっくり遊んであげるわ!」
「うんっ。
すべり台には体重制限がないしね!」
「吉岡!!」 「ぶふっ!!」
「あっ!?
えっとそうじゃなくて…みっちゃんの体重なら1番速く下りれるし……」
「どいつもこいつもこのまま遭難して死ねー!!!」

みんなが一緒だから、今日もすっごく楽しいな!!


  「あの~…みんな、ボクの話をちゃんと聞いてくれないかしら………」
  「どうせお弁当を食べて遊ぶだけなんですから、さっさと解散にしてください。
  私、朝早かった上に無駄に歩かされたんで、長めにお昼寝したいんです」


「………みんな怪我に気をつけて遊んでね……。あと、ゴミは持って帰るように……。
……解散……………」


「「「「は~~~~い!!!」」」」



「……うん、この木の下がいいかな。紅葉が綺麗だし…。
ふたば、シートをお願い」
「何でもいいからさっさとお弁当にするわよ!」
「しんちゃん達も一緒に食べよー!!」
「わかったわかった、ちょっと待て」
「後であっちの森にエロ本探しに行こうぜー」
「三女、隣いいよなっ!!」
「待ってよ宮ちゃ~ん」
「……みつばからは離れて座らなくちゃ。ママが作ってくれたお弁当なんだから」
「三女さん、湖から怪しい霊気を感じるの!お弁当のあと除霊に行こ!
今日はせっかくだから、久保田くんにも三女さんの力を見せてあげて!!」

「ああもう、うっさい!!
とにかく………


「「「「「「「「「いっただきまーーす!!!!!」」」」」」」」」


小生、みっちゃん、ひとは、宮ちゃん、ゆきちゃん、杉ちゃん、さっちゃん、千葉氏、しんちゃん、そしてまた小生。
ぐるっと輪になったみんなが、一斉にお弁当のフタを開ける。
嬉しいな、みんなと一緒のお弁当だ!!

「はやく食べて滑り台に行くっスよ!」ムシャムシャムシャ
「もうちょっと落ち着いて食べなさいよ!恥ずかしいわね!」ムシャコラムシャコラ
「…………雌豚」ボソリ
「おいふたば。マジでもう少し落ち着いて食べろよ。
いくらなんでも行儀悪いぞ」
「え~、でもぉ~~…」
「すべり台は逃げないって。
俺たちの組は1番早く解散したし、ゆっくり食べても十分遊べるよ」
「そうだよ。みっちゃんみたいに手遅れになってからじゃ遅いよ」
「どーいう意味よ!」
「……押忍!」モグモグ

早く遊びに行きたいけど、我慢してゆっくり食べよう。
しんちゃんとひとはは、小生の知らないことをたくさん知ってる。
その2人がこんなに真剣に言うんだ。きっと大事なことなんだ。

「でもふたばちゃん達のお弁当、本当に美味しそうだから気持ちがわかるな~。
今日のも三女さんの手作りなんでしょう?」
「………まぁ」
「う~ん…私もお料理はできるつもりだけど、さすがに三女には適わないわね~。
その唐揚げ、なんでそんなにカラッとしてるの?」
「……前の日に揚げておいて、朝ちょとトースターで焼いたんだ。
それと、ご飯のお水加減を少なめにすると上手くいくよ……」モニョモニョ
「おっ、照れてる照れてる!」

宮ちゃんに言われて、ひとはがますます真っ赤になる。
えへへ、6年生になってからは、可愛いひとはがたくさん増えて嬉しいな。

「……なあふたば、その唐揚げ、俺のウィンナーと交換してくれよ」
おっと、よそ見してたら千葉氏がおハシをのばしてきた!
もちろん自分のおハシでガード!

「ダメっス!ひとはの唐揚げは世界一っス!
いくら千葉氏の頼みでも、これはゆずれないっス!!」

ワイワイ

うん。
こうやってゆっくり、みんなとお話しながら食べたら、お弁当がもっともっと美味しくなった!
やっぱりしんちゃんは何でも知ってるっス!!
「…あれ?
しんちゃん、今日はお弁当が小さいっスね」
「ああ。こないだの家族旅行でちょっと食べ過ぎが続いたし、最近たるみ気味だったからな。
ちょっと引き締めようと思ってさ」
「おお~!しんちゃんもダイエットっスか!!」
「『も』って何よ、『も』って!!
私はそんなのしてないわよ!ていうか必要ないし!!」
「いや、頼むから積極的にしてよ。いい加減家が狭くなっちゃう」
なんて言いながら、ひとはがみっちゃんのお腹をびよ~んって引っ張る。

「だったらあんたもまん丸ほっぺを小さくしなさいよ~」
そしたらみっちゃんも、ひとはのほっぺを両手で引っ張り出した。

ギュムム

そのままみっちゃんがひとはのお腹に乗って、ふたりのプロレスごっこが始まる。
すっごく楽しそう…だけど、小生はパパから『絶対混じっちゃダメ』って言われてるんスよね……。ちぇっ。

「むぐぅ……」
「むぐぅ……」

あははっ!ひとはってば面白い顔!
みっちゃんのお腹もお餅みたいによく伸びて、今日もやわらかそうだなぁ~。

「あのなぁふたば、俺は主に『気』が、だから。完全に『身体』がたるんでる長女と一緒にすんなよ。
それにお前ら、メシの時くらい静かにしろよな。みっともない」
「うっさい!365日みっともない姿さらしてる変態のくせに!
こないだだって、毎晩旅行先から長電話かけて来くさって!一日、二日くらい我慢してみなさい!」
みっちゃんがほっぺから手を離して、ビシッと指を突きつける。
おおっ、探偵アニメみたいでかっこいい!

「なっ!?ちっ…ちげーよ!!
あの時は大事なテレビを予約し忘れてたから、お前らに録画を頼んだだけじゃねーか!」
「そのわりに、ぜんぜん違う番組を録っといたのに何も言ってこなかったよね」
今度は元通りの位置に座ったひとはだ。

…いつの間にみっちゃんの下から抜け出したのかな?
ひとはは動くときに全然音を立てないから、ずっと見てないと気付けないんスよね。

「それはその…って、やっぱわざとだったのかよ!
チャンネルも時間も違うのばっか入ってたから、おかしいと思ったよ!!」
「親切だよ。あの方がしんちゃんが喜ぶと思って」
「喜ぶわけねぇだろ!昼ドラとか深夜のエロいアニメばっか入れやがって!
母さんに怒られるわ親父に生ぬるい目で見られるわで死にたくなったぞ!!」
「へー。
あのエロいアニメ、深夜にやってるってよく知ってたね」
「あっ!
いや別に…それっぽかったからそう思っただけで……」
「うわっ、変態!あっち行って!!」
「うっせー!変態じゃねえよ!!」

ギャーギャー

「このグループはにぎやかだね~」
「先生はいつまでも独り寂しい人生ですね。
今も解散してから結構経つのに、一緒に食べてくれる生徒すら見つけられてませんし。
……まあ壁役にちょうどいいから、私の隣に座らせてあげますよ」ゴソゴソ
そう言いながら、ひとはがお尻をずらして宮ちゃんとの間に場所を作る。…少し狭いくらいの。
ふふふっ…シートはまだまだ広いんだから、あんなにくっついて座らなくてもいいのにね。

「どうも……。
……わ…わ~、美味しそうなお弁当だね。
ボク、こんなに美味しそうな唐揚げは初めて見たよ~。
やっぱりひとはちゃんの手作りなんでしょ?すごいな~」
「先生こそ、その代わり映えしないコンビニ弁当ばっかりで1年中過ごせるなんてスゴイですね。
絶対マネできませんよ」
「…………いただきます………」モソモソ...
せっかくのお弁当なのに、矢部っちのおハシはノロノロだ。
やっぱりコンビニのお弁当って、あんまり美味しくないのかなぁ?


「あいっかわらず三女は、矢部っちをからかうのが好きだなぁ。
……にしても、せっかくカルシウムたっぷりの小魚分けてやるって言ってるのに……照れ屋めっ☆」
「……ま、矢部っちは弱点が服着て歩いてるみたいなもんだしね。
三女からしたら、ストレス解消用のサンドバッグに丁度いいんでしょ」
「ふふふっ、みんなわかってないなぁ~。
あれは三女さんの愛なんだよ!ああやって、矢部っちを理想の恋人に鍛え上げようとしてるんだよ!」
「…遠足のときくらい恋愛スイッチは落としといてくれよ……」
「無い無い、絶対無いから。あの辛らつな言葉の中に、そういうのは全く見えないから。
あんな容赦ない連打じゃ、鍛え上げられるより先にスクラップになるだけだから」
「そうだよ!矢部っちくらいの霊力じゃ、三女さんに迷惑なだけだよ!!」
そっかな?
ひとはは矢部っちのことが大好きなんだと思うけど。

だって矢部っちが傍に来てくれた時は、いつもすっごく喜んでる。今日はお弁当をほめてもらえたから特に。
それに明るく元気になってくれるから、小生もすっごく嬉しくなる。

「人の目の前でメソメソ食べないでよ!うっとうしい童貞ねっ!!」

やっぱり矢部っちはすごいな。いつもみんなをふっくらにしてくれる。
お盆に来たおばあちゃんも『ひとはが初めて学校が楽しいって言ってくれたわ。矢部先生ってすごい先生ね』って、
嬉しそうに言ってたし(ひとは真っ赤だったけど)。


  「まったく…そんなお弁当ばっかりじゃ、栄養失調になってまた倒れるのがオチですよ。
  自習にされるとうるさくて困りますし、しょうがないから私の唐揚げわけてあげましょう」
  「ホントッ!?嬉しいなぁ~!!
  それじゃありがたくいた「あら、矢部先生。こんなに沢山の生徒とお弁当なんて、人気者なんですね~」 栗山先生!」
  「…………」
  「いや~、そうなんですよ~。みんなが『先生一緒に食べよう』って集まってきて~」デヘラデヘラ


「はいふたば、唐揚げあげる。はい松岡さん。はい千葉くん。
……食べると霊力が上がるよ。千葉くんも早く食べて」
「わ~い!ありがとうひとっ!」モグモグ
「そいつらにやるなら、私に寄越しなさいよ!」


  「……じゃあまた後で行きますんで~。
  さてそれじゃ、ひとはちゃんの唐揚げを…あれ?無い……」
  「なんですか?教え子に食べ物をたかろうなんて、教師の風上にも置けませんね」
  「え……?でも、さっきボクにくれるって……」
  「日が暖かいのに併せて、頭まであたたかくなってるんですか?」ギヌロ
  「あ…いえ、すみません………。モソモソ...
  …………さて、他のグループも見てこようかなぁ~…なんて……」ゴソゴソ
  「教師なら食事の途中で席を立つなんて行儀の悪い姿、生徒には見せないですよね」
  「……だよねー………」モソモソ...


もぐもぐ。やっぱりひとはの唐揚げは世界一っス!!


「ごちそうさま!
それじゃ遊びに行ってきま~す!!
しんちゃん、千葉氏、行こ!!」
「いててっ!!腕が抜ける!!」
「ちょい待て!リュックにしまってんだから!」
とか言いながら、なかなか立ってくれない2人の腕をグイグイひっぱてると、横で先にみっちゃんが立ち上がった。

「……ここにいると童貞の匂いが不愉快だから、私も一緒に行くわ」
なんて困ったふりをしながら、スタスタ1人で行っちゃう。
んも~、みっちゃんったら!恥ずかしがり屋さんなんスから!

「待ちなさいみつば!」
「あ…うん。私と宮ちゃんはもう少し三女さんと食べてるから、先に行ってきて」
「久保田く~ん!
三女さん、後でね!!」
「………みんな、ケガには気をつけてね…………」モソモソ...


「「「「「は~~い!!」」」」」


「童貞のくせに私に指図しないで」


――――――――――


「ありゃ、もう結構並んでるな。
……まあこの位ならすぐか。大人用のだから2人いっぺんに滑ってるやつらもいるし。
いいだろ、ふたば?」
「うん!」
「ん、偉いぞ。
…………………。
ああ、そういえば昨日新しいスマブラ買ったから、帰ったら遊びに来いよ」
「ホントッ!?わ~~い!!
前からやってみたいと思ってたんス!!」


  「相変わらずマメな忠犬ねぇ……」
  「俺が欲しかったんだよ!塾のテストが10位以内に入ったら買ってくれるって約束だったんだよ!
  …何だよその目は!?」


わ~~い!楽しみっス!!

グイッ!

「おおう?」
誰かに頭の上の髪を引っ張られた。

「ちょっとふたば!さっきから佐藤くんに近づきすぎよ!!」
「ひぃっ!変態集団!!」

おがちん達はいつも最初はプリプリしてる。何でかな?
でも、いつもすぐに、すっごく楽しそうにして行っちゃうから、別に本気で怒ってるわけじゃないんだろう。
よくわかんないけど、あんなに楽しそうになれる遊びを毎日見つけられるなんてすごいな~。

……1度入隊して一緒に遊んでみたけど、小生にはつまんなかったんスよね……。
何でかな?

「ふたばちゃん、あんまりホイホイ佐藤くんの家に行っちゃダメだよ」コソッ
詩織ちゃんはいつもニコニコしてる。声だっていつも静かだ。
でも、時々今みたいにすっごく怖くなるっス……。
何でかな?

「でもしんちゃんが来てって……」
「佐藤くんは優しいからそう言ってくれるけど、おうちの人にも迷惑がかかってるんだよ?
ふたばちゃんが行く度に、佐藤くんのお母様はおやつを用意して、ふたばちゃんが汚したところをお掃除しなきゃいけない。
とっても大変なんだよ。
ふたばちゃんももうすぐ中学生になるんだし、そろそろ遠慮を覚えなきゃ」
「オス……。
………でも大丈夫っス!
おとといはおばちゃんは居なかったし、床にこぼれちゃったしんちゃんのもしっかり拭いたもん!!」


  「待て長女、ジュースだから。俺がジュースをこぼしただけだから。杉崎もその目をやめろ!
  千葉、お前なら……だからそんな目で見んなよ!!」
  「うっさい変態!ふたりっきりで、ふたばに変な事しなかったでしょうね!?」
  「えっ、そっち…いやいやいや!たまたま!!たまたま母さんが出掛けてたんだよ!!
  ずっとふたりでゲームしてただけだから!!コブシを下ろせ!!」


「あっ、列が進んだ!ほらふたば、行こうぜ!!」

ギュッ グイッ

おっとっと、今度はしんちゃんに手を引っ張られた。

「うん…わぁ~!」
このすべり台、階段が面白い形してるなぁ~!


  「ああっ、おがちん!泣かないで!!」
  「……ふたりっきりで…佐藤くんと……佐藤くんのおうちでずっとゲーム……。
  ううっ……」
  「………うふふ……」



「おっ、そろそろだな。
……よし、俺はジェントルマンだからな。ご婦人方を先に行かせてやろう」
「あら、いい心がけね」
「たまにはまともな事を言うじゃない」
「しんちゃん、『ごふじんがた』って何?」
「……ちょっと待ってろ」


  「おい千葉、今度は何を企んでるんだ?」
  「ふっ、ふっ、ふっ。
  滑り台で後ろから肩を押すとき、上着を掴んだままにして脱がすという、
  秘技“スライダーストリップ”を見せるときが来たようだな!!」
  「でもこんだけ長い滑り台だと、あんたは何も見れないじゃん」
  「はっ!?しまった、それは想定外だった!!
  ………って、お前ら話聞いて……」
  「いい加減読めるのよっ!!」

  ボカスカボカスカ


「……先に行っていいぞ、ふたば」
「わっしょ~い!!」
「それじゃ、佐藤くんの次は私ね」
小生たちの背中から聞こえてきた声は…
「詩織ちゃん!」

あれ、すぐ後ろは男の子じゃなかったっけ?

「ひっ!また変態集…なんだ、1人だけか?」
「うふふ……」
「……おいふたば、やっぱ俺が先に……行くとすげぇ勢いのこいつにはじき飛ばされて……ぐああっ!
後ろは何されるかわかんねーけど、前は確実に死んじまう!!」
「うん?
しんちゃん、小生の後でも前でも困るの?
じゃあ一緒に滑ろっ!!」

グイッ ムギュッ

「へっ?うわっ」

しんちゃんと一緒にすべるのって、すっごく久しぶりだから嬉しいな。
今の小生たちにはこのすべり台でも小さいくらいだけど、こうやってふたりで抱っこしあえば怖くないよねっ!!

「むぐっ…息…ぶはっ!
う…わぁ……やわらかい…って、待てふたば!壁から手を放せ!
お前の力で加速すると…!」
しんちゃんの顔が、腕の中で赤くなったり青くなったり次々変わる。まるで信号機みたい。
それにバタバタ大はしゃぎして…子供だなぁ!

だけど今は小生もおんなじだ。このすべり台にはわくわくしっぱなしで、もう我慢できない!
よ~し、それじゃあ…
「しゅっぱーーつ!!」ドーン!!

「うわぁあぁぁぁああぁあ!!!」


シュゴー!!!!


「あははははっ!!!」

下がゴロゴロになってるから、すっごく速くなった!ジェットコースターみたい!!

「ひいいぃぃ!!」

ギュウウウ!!

しんちゃんもすっごく楽しそう!お役に立てて光栄っス!!

……エヘヘ、しんちゃんにぎゅ~ってしてもらうと、あったかくて、ふわふわして……何だかすっごく気持ちいいなぁ~。

ギュッ...

「わぁあぁ…あっ、ふたば……?」
「えへへ……」
お返しに小生もぎゅってしてあげると、あったかさがもっと近づいてきて、もっともっと気持ちよくなる。

お日様も、風も、しんちゃんの腕も。みんなみんなすっごく気持ちいい。
ずっとこうしてたいな~~……。

ドスン!!