※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

わいわいがやがや、いつもの6年3組の休み時間。

何やらひとはちゃんと松岡さんが仲良くコックリさんを
召喚している模様です。


「じゃ、次は三女さんの番ね!」


「それじゃあ、えーと、コックリさんコックリさん
今日の晩ご飯のおかず、何にしたらいいでしょうか?」


スススーッ……


「か」「れ」「ー」「ら」「い」


「カレー以外で!!!」

「あれ?三女さん、カレー嫌い?」
「そ、そうじゃないけど…ここのところカレーばっかりだったから…なぜだか…」
「そうなんだ」

「じゃ、もう一度。コックリさんコックリさん、カレー以外の献立でお願いします」


スススーッ……


「け」「つ」「ね」「う」「ど」「ん」

「けつねうどん??きつねうどんのことかな?」

「キャーッ!『きつね』を『けつね』だってー!!
間違っちゃうコックリさんってかわいー!親しみわくよね☆」

親しみ?そうかな?…って、あ、あれ?まだ動くよ??


スススー


「だ」「っ」「て」「わ」「て」
「お」「お」「さ」「か」「か」「ら」「き」「た」「の」
「や」「で」
「お」「お」「さ」「か」「で」「は」
「き」「つ」「ね」「う」「ど」「ん」
「の」「こ」「と」
「け」「つ」「ね」「う」「ど」「ん」
「っ」「て」「い」「う」「の」
「で」「ん」「ね」「ん」


「さ、三女さん!すごいよ!大阪から来たんだってこのコックリさん!
私、大阪の人と初めて話したー!でんねんだってー!大阪っぽいー!
そっかー!けつねで間違ってないんだー!ごめんね!コックリさん!」キャッキャ!

コックリさんやってる松岡さんは本当に光輝いてるよ。どうしようもないぐらいに。
しかし…コックリさん人じゃないし話もしていないよ松岡さん。

でもそれよりか、コックリさんって日本各地に居るの??複数体存在するの??

「コックリさんコックリさん上尾のコックリさんは一体全体何をしてるの?
サボってるの?それともストライキでもやらかしてるの?」

スススーっ


「あ」「げ」「お」「の」「や」「つ」「は」
「い」「ま」「ち」「ょ」「っ」「と」
「い」「ろ」「い」「ろ」「と」「り」「こ」「み」
「ち」「ゅ」「う」
「そ」「っ」「と」「し」「と」「い」「て」「あ」「げ」「て」「☆」


上尾のコックリさんに一体何がー!?


「なんだか大変そうだね…上尾のコックリさん。
でも、大阪のコックリさんって仲間思いで優しいんだね/// 私、なんだか、大阪コックリさんのことが…///」


ちょ、ちょっと!


「三女さんの晩ご飯の献立はきつねうどんに決定ということで、
次、私の番ね!!」

「コックリさんコックリさん!///大阪のコックリさん……わ、わ、
私がまた大阪へ遊びに行ったときは是非、ぜひ…デ、デートしてください!///」


うろうろうろうろ…


迷われているご様子。
そうだ、私が背中を押してあげよう。


「や」「っ」「ぱ」「む」「り」
「い」「き」「て」「る」「に」「ん」「げ」「ん」「は」「む」「り」
「わ」「る」「い」「け」「ど」「あ」「き」「ら」「め」「て」
「ふ」「つ」「う」「に」「ま」「っ」「と」「う」「に」「い」「き」「て」

「そ、そんなあ!大阪のコックリさんひどいよー!」
「むふー。そういうことだから諦めた方がいいよ」


「生きてる人間…。そっか。生きてなきゃいいのね…」


しまった!ろくでもない方向に…!
「生きてる」は余計だった!

「だめだめだめ!松岡さん!この前トラックに轢かれて死んだって勘違いした時
誰にも気付いてもらえなくて寂しいって言ってたでしょ!?死にたくないって言ったでしょ?」

「うん…。でも…」
「だめだめだめだめー!!」



「なんだなんだ?ふたば、三女さんに背を向けたりして?」
「だ、だ、だって!…ひと、コックリさんしてるんスもん…><」ガクブル
「こいつ怖いことはちょっとでもダメなんだよなあ」

「あ!ふたば!後ろにコックリさんがー!」ナンチャッテ!


「わああああー!!」ふぉん!!


バキィィッ!


「さ、三女さんがああー!なにやってんだーふたばあああ!!」
「うわああ!モロにふたばの裏拳が…!」
「だ、だって、ち、千葉氏が…!ひ、ひと!ご、ごめんなさい…ひと!ひと!しっかりしてー!」

「ひとはちゃん」



「ひとはちゃん!起きて!」

「あ…先生?」

「あ、先生、じゃないでしょ!今授業中だよ!もう居眠りなんかして!」

「そっか、授業中…。すみません」

「もう!今度寝たら結婚してあげないんだからね!」プンスカ!

「へーいへーい!」


えっ…って、な、なに言ってんの…!この天然記念物さくらんぼ教師は!///
おおっぴらにそんなこと言うなんて信じられない!変態教師!
二人だけの秘密なのに!


ってあれ?秘密だったっけ…??というかそんな秘密してたっけ…??


「はい!みんな、静かに!授業始めるよ! と、その前にちょっとお知らせがあります。」

「えーなになにー?」wktk!

「ま、別に大したお知らせじゃないんだけどね。
今日松岡さんが欠席してますが、その、欠席理由なんだけど、
昨日の夜に自宅で自殺してるのが見つかったとご家族から連絡がありました。
あ、お葬式とかもう済ましたそうだからそういうことで。はい、以上」

「なーんだ、そんなことか!」ガッカリ!
「予想どおりじゃん。そうていのはんいない!」
「もうあのうっとうしいお経とか聞かなくてすむね」
「でもちょっと可哀想かな?」
「えーそっかなー?頭はかなりかわいそうだったけど!」
「あはははは!」

「はいはい!授業はじめるよ!」


な、な、なにいってんの?
松岡さん?自殺?何?なんのこと?
なんでみんな普通にしているの?
一体どういうこと??


「せ、先生!!」

「もう、ひとはちゃん…何?いいかげん授業させてよ」

「どうしてですか?なぜなんですか!?松岡さん死んじゃったって…どういうことですか?!
なぜ、なぜそんな態度を…みんな…」

「どういうこととか、なぜって言われても…。
だって自殺の動機は、ひとはちゃんが『死んだらコックリさんとお付き合いできる』
とかなんとか松岡さんに言ったからでしょ?
それを信じて自殺したんだからそれはそれでいいじゃん?
松岡さん自身が自ら決めたことなんだからさ。」


それでいいって…
そ、そんな……ひどい!ひどいよ!


だだだだっ……


「あ、ひとはちゃん!授業中だっていうのに!教室から出ちゃって、しょうがないなあ、もう」

おかしい!こんなの絶対おかしい!
先生もみんなもどうかしてる…!

…ってもしかしてこれはドッキリ?
今日はエイプリルフールだったっけ?えっと…??

そうだ、きっとそうに違いない!
人ひとり死んでるのに…教え子が、クラスメイトが死んでるのにみんなあんな態度とる訳ない!

だまされてる!
寝ていたのをいいことに、みんな私をだましているんだ!

いいよ、もう!力ずくでそんなことさせないんだから!
ちゃんと本人をみんなの目の前に連れてきてやるんだから!


って、ここか、松岡さんの家は。

ぴんぽん

「あら?どちら様?」
「あ、あの、わ、わたし、咲子さんのクラスメイトの丸井…」
「あらあら!丸井さんの。この前は咲子がお世話になっちゃって…どうぞ上がって!」

ほら!うそばっかり!松岡さんのお母さん全然普通だし。

「おじゃまします…」
「いらっしゃい。そっちの部屋に咲子いるからそこでちょっと待っててね。」

ふう。よかった…。まさかと思ったけどやっぱり嘘だった。
もう!安心したらなんだか怒りが一層ふつふつと沸いてきたよ…

あんなひどい嘘をつくなんて冗談にも程がある!
…先生もう許さないよ!結婚なんてしてあげないんだから、もう!


「ま、松岡さん?風邪なの?大丈夫?お見舞いに来たよ」


あれ?いない。あ、トイレか。

「おまたせ。どうぞ座って。はいお茶でもどうぞ。」
「あの、…咲子さん、もう大丈夫ですか?」
「え?あ、咲子?ええ。もうきっと大丈夫と思うわよ?」
「え?あ、そうですか。よかった。今トイレにでも行っているんですよね」
「トイレ?トイレに咲子はいませんよ?」
「え?でもここにいるって…」
「ええ。ここにいるわよ。ほら。これ。咲子。」

骨壷

白い…

小さい

冗談はやめて…



「昨日の内に簡単にお葬式済ませて焼いちゃったのよ。
でも咲子良く燃えたわよーボウボウって!ちょっと太ったって言ってたから、それでかしらね?うふふ。
でもね、自分の部屋で首くくるのだけは止しなさいって言ってたのにそうしちゃったもんだから
お部屋が汚れちゃって、もうお掃除が大変だったのよ。
睡眠薬とかにしときなさいってあれほど口すっぱく言ってたのに。
最後の最後まで親の言うことを聞かない子だったわ。」

「…おばさん。あの…ひとつ質問してもいいでしょうか?」
「え、なに?」
「じ、自分の子供が死んじゃったというのに…なんでそんな平気でいられるんですか…?」

「え?そういわれても…。咲子が決めたことだし…。
きっと今頃コックリさんとデートでもしているんじゃないかしら?ふふふ。」


そっか…
おばさん…ショックでおかしくなっちゃったんだ…
おばさん…わ、わたしもおかしくなりそうだよお…

ギュウウッ!

「あらあら?な、なに?抱きついちゃって?」
「おばさん…もう大丈夫。大丈夫だよ。さっちゃん、きっと天国で楽しくやってるよ…
だから…だから…もう…ひっく…ひっく」

「あらー?どうしちゃったの?丸井さん??」

「ひっく…さ、さっちゃん、ひっく…こんなになっちゃって…
なんで自殺なんか…お母さんを悲しませるようなことを…」

「え?悲しくなんてないわよ??
さて、もうお葬式も済んじゃったことだし、この骨壷もいらないわ。
捨てちゃいましょう。」

「!」

「お、おばさん!だ、だめ!」

「え?」


もう、なにもわからない状態になってるんだ…
このままだと本当にさっちゃんのお骨を捨てられちゃう!


「おばさん。あの…さっちゃんのお骨、私に預からせていただけませんでしょうか?」
「え?別にいいわよ。どうぞ。」
「ありがとうございます。それじゃこれで失礼します。」
「あら?もう帰るの?残念だわ。もう少しお話をしたかったのだけど」

「ごめんなさい。おばさんも気をしっかり持って生きてください。
なんだったらいつでも私を呼んでください。咲子さんの代わり…なんておこがましいですけど
少しでもお役に立てられるのであればおばさんの力になりたいです。それじゃ失礼します。」

「え??そんな…ご親切にありがとう。丸井さんって優しいのですね。
丸井さんの親御さんがうらやましい。私もこんな子が欲しかったわ…。
それに比べたら咲子はもうどうしようもなくて。霊がどうとかこうとか…
はっきり言って死んでくれてせいせいしたのよ?」

「!!」

「し、失礼します!!」