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全国的に赤い人の日だった。
「で、今年は俺なわけか……どうでもいいけど、丸わかりじゃないか?」
「大丈夫だよ。私も先生もバレなかったから」
サンタ衣装に身を包んだ佐藤は自分の格好を見回す。
「まったく、パパもこんな時は遅いんだから」
長女のみつばはせんべいを食べながらぼやく。
「ごめんね、しんちゃん」
「いや、べつにいいけど」
「私の部屋に入れるんだから、ありがたく思いなさいよね」
「お礼は約束通りふたばのパンツでいい?」
「なっ、ちょっと!どういう事よ!?」
「いや、約束してないから……」
只でさえ癖のある二人を同時に相手するのは疲れる……佐藤は、そんな事を考えた。

ふたばの眠る部屋に静かに入る。
ベッドの所までそっと近寄った。
「スヤースヤー」
ふたばはスヤスヤと眠っている。
(……可愛い寝顔だな)
そう思いながら、佐藤は渡された袋からプレゼントを取り出す。
『まるで本物!Hカップ美乳まくら!』
(やっぱ可愛くねぇ……)
佐藤はプレゼントを枕の横に置いた。
その時……。
「今年こそ捕まえたっス!!」
ふたばが飛び起き、佐藤の腕を掴む。
「なっ……!?」
しまった、と思った時には遅かった。
「あれ?しんちゃん?」
(即バレかよっ)
何とか言い繕うとした佐藤は早くもバレた事に不甲斐なさを感じる。
「そんな……しんちゃんがサンタさんだったなんて……」
ふたばはみるみる驚愕の表情になっていく。

「待って!」
その時、声が響いた。
佐藤とふたばは声の方を見る。
それは佐藤から見て、明らかに三女だった。
しかし、ふたばは……。
「い、いつかのサンタさん……」
キラキラとした眼差しをひとはサンタに向けていた。
「私が本物のサンタだよ!そ、そいつは……そいつは、今年のプレゼントだよ!」
(っえええぇぇぇぇぇぇぇええぇぇえぇぇぇぇぇっ!?)
佐藤は、心の中で叫んだ。
「それじゃまた来年!」
勢いよく扉が閉められた。
「……」
「あぁ、言っちゃった……」
(あいつら……)
心の中で毒づく。
「まぁ、いいや。しんちゃん、一緒に寝よう!」
「は、はぁ!?」
そう叫んだが、遅かった。
抱きかかえられた佐藤は、ふたばに連れられ、ベッドの中に入る。
「……」
「……」
ふとんを被って、お互いに向かい合った状態になった。
「……なんか、ちょっと照れるね」
ふたばの頬は赤くなっていたが、暗がりだったので佐藤にはわからなかった。
「お前、自分で連れてきといて……」
ふたばは、もじもじとして顔に布団を被った。
「あーほら。撫でてやるから早く寝ろ」
頭を抱き寄せられるふたば。
「ひゃ、ちょっ、しんちゃん……」
ふたばは、照れ隠しに足先を動かしながら、静かに佐藤に頭を撫でられる。
お互いに心臓はバクバクとなっていた。

『心臓、止まるかも……』


そんなある日の風景。