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杉崎視点
1-1

みつば「ちょっと、何で杉崎が家に居るのよ!」

唐突に部屋の扉が開かれ、いつもの調子でみつばが声を荒らげて言った。

私、「杉崎みく」は現在みつばの部屋・・・もとい、三つ子の部屋に居る。

しかも、みつばには許可を得ず、ひとはに入れてもらったのだから当然といえば当然の反応である。

でも、部屋に居るのは私だけではない。私にだけ文句言うのは腹が立つ。

杉崎「私だけじゃないでしょ?」

吉岡「ごめんね、お邪魔してるね」

宮下「悪いな、部屋借りるけど良いよな?」

吉岡と宮下だ。

松岡は・・・心霊特集があるって誘う前に先に帰ってしまった。

みつば「もう借りてるじゃないの・・・別に良いけど、何してんのよ?」

みつばが呆れた口調で言った。

仕方が無いので私は教えてあげた。

杉崎「見て判らない?家庭科の宿題よ」

宮下「三女が得意だからさ一緒にやろうと思ってさ」

ひとは「宮本さんが・・」宮下「だ・か・ら、宮本じゃねーから、宮下だって!」

ここはいつものやり取り。

みつば「家庭科の宿題?そんなのあった?」

衝撃のみつばの一言。いや、正直ひとはがそれとなくそんなこと言ってたから知ってたわけだけど。

吉岡「えっと、明日提出日なんだけど・・・」

みつば「ちょ、ちょっと早く言いなさいよ。ひとは、私にも教えなさい!」

ひとは「・・・もともとそのつもり」

予想はしてたけど、みつばを加えて5人で作業を始めた。1-2

みつば「そういえば、ふたばは作ったの?」

ひとは「うん、昨日作らせた」

みつば「ふーん」

そんな他愛の無い話と三女の指導で作業がスムーズに進んでいった。

この調子だと、それほど時間は掛からない。

私はもう一つの目的である、みつばの弱点を部屋から見つけ激写しようと観察していると

みつば「ちょっと、何なのよ、さっきから人の部屋をジロジロ見て!」

バレタ。

杉崎「べ、別に・・・み、みつばがどんな低俗な暮らししてるのかな~って観察してただけよ?」

適当に誤魔化せば良いのに、なに余計な一言付けてるんだか私。

みつば「なんですって!ちょっとお金があるからって調子乗らなでよね」

いつものように言い争い・・・

で、気づいてみれば作業終わってないのは私とみつばだけになってしまっていた。

そして・・・

吉岡「ごめんなさい。私もう帰らないと・・・」

宮下「おっと、私もだ、悪いけど先に帰っていいかな?」

ひとは「うん、また明日。私もそろそろ夕飯の支度しないといけない。出来上がったのここにおいて置くからわからない所あったら見てやって」

みつば「あ、うん、ありがと」

バタンっ 皆が部屋から出て行った。

杉崎「・・・」

みつば「・・・」

まぁ、最悪の展開なわけで。別にみつばが嫌いだからって訳じゃないけど

こうやって部屋で二人きりってのはなぜか気まずい。

さっさと作業終わらせて私も帰らないと・・・

1-3

みつば「・・・ちょっと何か話しなさいよ」

杉崎「えっ?」

みつば「何か気まずいでしょ!何か話題無いわけ?」

杉崎「あ、ご、ご趣味は?」

何言ってるの私?なんか緊張してる。なんでみつば相手に緊張なんてしないといけないのよ。

みつば「はぁ?しゅ、趣味?えっと・・・じゃなくて何よその質問!」

杉崎「へ?、あ、えっと・・・!痛っ」

みつば「え、ちょ、ちょっと何してるのよ、見せなさい!」

杉崎「あ」

みつば「血が出てる、結構深く刺したのね・・・はいティッシュ上げるからとりあえず抑えておきなさい。えっと絆創膏はたしか・・・」

      • 最悪、どうせならいつものように馬鹿にしてくれれば、言い争いになって・・・それだけで済んだのに。

みつばに世話焼かせるなんて、格好悪い。ほんと、最悪。

みつば「はい、消毒して、絆創膏貼るから指を出しなさい」

杉崎「・・・」

私はなんだか気恥ずかしくて何を言わずに、横を向いて指だけを出した。

少しだけ・・・ほんとに少しだけ、何故かみつばが頼もしく見えて甘えたくなったなんて口が裂けてもいえない。

みつばの荒っぽい消毒が傷口に沁みる。

杉崎「っ・・」

みつば「あ、ごめん。痛かった?まぁでも消毒は終わったから後は絆創膏を貼るだけよ」

      • みつばが、私に謝った?ありえない。普段のみつばなら絶対ありえないことなのに。

そんなことを考えてる間に絆創膏を貼り終えたらしい。

みつば「はい、終わったわよ」

杉崎「・・・ありがと」

私もみつばに感化されたのだろうか?普段、素直にみつばに礼をするとは思えない

みつば「・・・」

杉崎「・・・」

そして、結局は気まずいまま。

1-4

とりあえず作業再開しようとしたが、

杉崎「っ・・」

痛い。これは結構厳しいものがある。それほど裁縫も得意な方でないのに加え

左手の人差し指が使えないのだ。まともに作業が出来ない。

でもなんだか、これ以上みつばに格好悪いところを見せたくなかった。

無理してでも作るか、今日はもう帰って家でするか・・・!

と言うかなんで家に帰る選択肢今まで無かった!?

みつば「さて、ちょっと休憩して夕御飯食べるわよ」

      • え?

杉崎「わ、私、何時夕御飯ご馳走させてもらう事になってたの!?」

みつば「だって、もうこんな時間じゃない?ひとはも用意してるんじゃない?」

時計をみると6時半・・・あれ私帰るタイミング失った?

みつば「なに?、庶民の御飯なんてくえないなんていうんじゃないわよね?言って置くけどひとはの作る御飯は結構おいしいのよ?」

杉崎「え、あ」ピリリリ(携帯音)

何か微妙なタイミングで携帯が鳴った

杉崎「ママからだ、ちょっと出させて」

みつば「いいわよ。私はちょっと下でひとはの様子見てくるわ」

杉崎「あ、ちょっとまだ、ご馳走になるって決まったわけじゃ・・・」

みつば「わかったから、さっさと出なさいよ」

バタンっ みつばが部屋から出て行く

残された私は電話に出る


みつば視点

部屋の外に出た私は驚いた、ひとはが居たからだ。

みつば「あれ、夕飯の準備はどうしたのよ?」

ひとは「・・・まだ途中だけど・・・杉崎さんは食べていくの?」

部屋からの声が聞こえてたのか、もしくは、それをここまで聞きにきたのか。

両方って可能性もあるわけだけど。

みつば「杉崎なら、今親と電話してるわ。きっとそのことについても話してると思うから、終わったら聞いてみるわ」

ひとは「わかった。・・・・・その、えっと・・・」

なんだか、ひとはが恥ずかしがってる?みないになって気持ち悪くもじもじしてるんだけど・・・。

みつば「なによ?なにかいいたいことでもあるの?」

ひとは「あ、ありがとう・・・・料理・・・おいしいって」

みつば「あ」

さっき部屋で言った台詞・・・ひとはに聞かれてたの!

ああ、絶対、顔赤くなってる。っていうかひとはも照れるなら言わないでいいじゃない!

みつば「ほ、ほら、料理中でしょ!さっさと作ってきなさいよ!」

ひとは「わ、わかった」

タタタタッ

照れてるところ気付かれたかしら。

ガチャ

みつば「わ!」


杉崎視点
3-1

何かドア開けたらいきなり叫ばれた。ちょっとショック。

杉崎「なによ、そんなに驚くところ?」

みつば「うっさいわね!こっちも色々あんのよ!」

なんか、機嫌悪くなってない?そんなことより報告しなきゃいけないことがあったんだ。

杉崎「ママ、こっちに来るらしいわ」

みつば「え、ああ、もう時間も時間だし迎えに来るわけね」

杉崎「いえ、オカズもってこっちで夕飯食べるとか言ってた・・・」

みつば「はぁ?意味わからないんだけど?」

杉崎「ご馳走になるだけじゃ悪いから、オカズもってきて一緒に食べようってことらしいわ」

みつば「いや、突っ込みたいところ、そこじゃないんわけど・・・とりあえず食べていくならひとはに報告するわよ。あんたも下に来なさい」

みつばが一階に来るように私を促して階段を下りる。私も言われた通りにみつばについていく。

ふたば「あ、みっちゃん!杉ちゃんもいるっすね」

みつば「ふたば、あんたいったいどこに居たのよ?」

ふたば「へ?、帰ってきてからずっと一階に居たっすよ?それより、みっちゃんは杉ちゃんと二人で遊んでたんすか?仲良くてうらやましいっす!」

杉崎&みつば「へ?」

仲が良い?二人?。

みつば「ち、違うわよ、遊んでないわよ!家庭科の宿題をやってたのよ、ね、ねぇ杉崎?」

杉崎「え、そ、そうよ、家庭科の宿題よ、宿題!さ、最初は皆も来てたんだから、最初から二人っきりじゃないわよ。みつばなんて死ねばいいのよ!」

なんか、最後また余計なこと言っちゃった気がするけど、だいじょう・・・

みつば「ちょ、ちょっとなんで死ななきゃいけないのよ!」

大丈夫じゃなかった。

3-2

ひとは「みっちゃん、杉崎さん夕飯食べてくことになったの?」

みつば「え、あ、なんか杉崎のママもオカズ持ってきて一緒に食べることになったみたいよ」

ひとは「・・・意味がわからないけど、判った」

みつば「そういや、パパ居ないわね」

ひとは「今日は遅くなるらしいから先に夕飯食べてて良いらしいよ」

とりあえず、また言い争いになるかと思ったけど、ならずに済んだみたい。

ひとは「それよりもうすぐできるから、ふたばと一緒に食事の準備しておいて」

ピンポーン

杉崎「もしかしてママかしら?」

みつば「早っ!アレから数分しかたってないじゃない!」

そういいながら玄関に向かうみつば。それを追うようにふたばも玄関へ向かった

とりあえず、ママはみつば達に任せてひとはの手伝いでもすればいいのかしら?

杉崎「ねぇ、夕飯の準備なにすればいいの?」

ひとは「気にしなくて良いよ・・・ふたばもみっちゃんもすぐ戻ってくるし」

まぁ、確かにそうかも知れないけど、このちょっとした時間何もせずに過ごすのも居心地が良いものではないのも確かなのよね。

ちょこっと考えたけど、良い案も思いつかなかったので、みつばのところに合流しようかと考えていると、ひとはが話を振ってきた。

ひとは「杉崎さんは、今日、なんで皆が帰る時に帰らなかったの?」

杉崎「ふぇ?」

突然話を投げかけられたので何か間抜けな反応をしてしまった気がする。

杉崎「えっと、作業が終わらなかったからじゃない?」

ひとは「でも、みっちゃんが嫌いなら残りは家でした方が良かったんじゃないの?」

なんだか、棘のある言葉だけど、彼女らしい質問。実際その通り、私はなぜあの時帰る選択肢を見つけられなかったのか・・・。

そしてひとははこっちを見ることなく、さらに続けて言った。

ひとは「杉崎さんって、みっちゃんのこと結構好きだよね」



ひとは視点
4-1

言ってから私の言ったことが相手にどう伝わっているか気がついた。

なんでこんな言い方で言ってしまったんだろう。まず、この話自体無意味だし不必要だ。

彼女はきっと今混乱してるし、困っているだろう。悪いことしちゃったかな私。

時間にして4~5秒程度で答えは返ってきたが、

杉崎「・・・わからない」

ひとは「え?」

予想していた言葉とはまったく違うものが返ってきて私は驚いた。

いつもの彼女ならこういう時きっと焦りながら、怒って否定する。

それはそれで、なんだか腹が立つけど・・・じゃなくて!いつもと違う反応したのは、どうして?

私が居ない間にみっちゃんと何かあった?

さすがにそれは考えすぎ?・・・・だめだ、私のほうが混乱してきちゃう。

みつば「ちょっと杉崎!私の居ない間に準備とかしておきなさいよ!」

みっちゃんとふたばが玄関から戻ってきた。流石にここでフォロー入れないのはよくない。

ひとは「あ、さっき私が気にしなくて良いって断ったんだよ」

みつば「そうなの?まぁいいわ、杉崎はドMの持ってきたオカズでも並べて待ってなさい!」

杉崎「え、あ、わかったわ」

みつば「?」

4-2

私が料理を皿に入れていると、準備のためにみっちゃんがやって来る。

ちょっとさっきのことについて聞いてみた。

ひとは「(ねぇ、みっちゃん杉崎さんと部屋で何かあったの?)」

みつば「(え?どうしてよ、何かあった?)」

『何かあったの?』を、『何かあった?』で返さないでほしい。

ひとは「(ちょっと様子おかしくない?)」

みつば「(・・・たしかにちょっとだけ変かもしれないけど、部屋で会ったことといえば杉崎が針で指に怪我をした程度よ?)」

ひとは「(怪我?その怪我どうしたの?)」

みつば「(私が、手当てしてあげたけど?)」

ひとは「(え、なんで?いつものみっちゃんなら馬鹿にすると思うけど?)」

みつば「(そうかもしれないけど・・・なんか空気が重くて、そのノリのまま手当てしちゃったわ)」

みっちゃんも若干変な気がするけど・・・

みつば「もう良いわね、これ向こうに持ってくわよ」

余り気にして無さそう。というより、いつもより機嫌よくない?生き生きしてるって言うか・・・。

ふたば「みっちゃん楽しそうっすね!」

ひとは「・・・だね」

ふたば「あれ、ひとは機嫌悪いっすか?」

ふたばに言われてそうかもしれないと思ったが気にしないことにした。

ひとは「かもね」

最後のオカズを皿に入れてふたばに渡した。

ひとは「はい、お願い。フライパンとか洗ったら私もテーブルに行くから」

ふたば「はーい」

正直言うと、今回の料理、途中から気合入れて作った。

二階の部屋の前で聞いた言葉がちょっとだけうれしかったから。

みっちゃんの反応が気になる・・・