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みつば「…………は?」

ふたば「……好きっス」ジッ

みつば「…そ、そう。まぁ別に私はあんたの事なんて好きでも何でも…」

ふたば「好きって言うのは、みっちゃんに恋してるって意味スよ?」

みつば「…は、はぁ!?」


みつば「ちょっ…何言ってんのあんた、気でも狂ってんじゃないの!?」

ふたば「本気っスよぉ~…」

ふたば「みっちゃんを見てると胸がきゅーっと苦しくなって、お顔が真っ赤になっちゃうんス」

ふたば「これって恋なんでしょ?ゆきちゃんが教えてくれたよ」

みつば「そ、そんなのっ…風邪よ風邪!恋なわけないじゃん!」



ふたば「…みっちゃんは小生の事きらい?」

みつば「……っ」

ふたば「………」ウル

みつば「…別に、嫌いって事もないけど」

ふたば「ホント?じゃあ小生とお付き合いして!」パアッ

みつば「誰が好きだって言ったのよ!?」

ふたば「うぇ~そんなぁ、みっちゃんのいけずぅ」ピト

みつば「ひっ……」

ぺちこん!

みつば「しっ…死ね!変態!死ねー!」

ふたば「あぅ…帰っちゃったっス…」

杉崎「…………」ポカーン



トボトボ

みつば「……はぁ…」

みつば「…ふたばの馬鹿、教室飛び出しちゃったお陰で一人で帰る羽目になったじゃないの」

みつば「杉崎にメガてりやき奢らせるつもりだったのに…」

みつば「…………」

ふたば『みっちゃんに恋してるって意味スよ?』

みつば「…本気…なのかしら、あれ」


宮下「──珍しいな長女、一人で下校か?」

みつば「………」

みつば「…あんたこそ、杉崎と吉岡はどうしたのよ」

宮下「今日は放課後バスケの練習があるからな、あいつらと一緒にのんびり寄り道してられないんだ」

宮下「…ただまぁ、一人で帰るのもちょっと寂しいだろ?だから三女には声をかけたんだが」

みつば「無様にフラれて一人下校ってわけ?さっみしー」

宮下「いや!お前だってそうだろ!?」

トボトボ

みつば「…………」

宮下 「…いつになったら三女は心を開いてくれるんだろうな、いや…これでも結構頻繁に話しかけたり軽くスキンシップしたり…」ブツブツ

みつば「………」

みつば「………ねぇ、宮下」

みつば「あんた、ひとはに恋でもしてるわけ?」

宮下「ぶっ!」

みつば「ぎゃあ!汚なっ!」

宮下「馬鹿っ、そんなんじゃない!飛躍し過ぎだろ!」

みつば「いやだって、あまりにもひとはに執心してるって言うか…」

宮下「確かに三女の事はす…好きだし、仲良くなりたいとは思ってる」

宮下「だからって友達以上の関係になりたいとか、そういう事にはならないだろ普通」

みつば「まぁ……そうよね、普通はそうだわ」


ふたば『ホント?じゃあ小生とお付き合いして!』

みつば「………」

みつば(そう…よね、やっぱり勘違いか何かだったのよ)

みつば(女同士で付き合うとか、そもそも私たちは姉妹じゃないの)

みつば(あり得ないって、きっといつものバカを拗らせただけよ)

みつば(帰ったら恋とはどういうモノかってのを1から教えてやる必要があるわね。まったく世話のかかる…)

宮下「…………」チラ

宮下「……それに…、な」

宮下「私の好きな奴は他にいるんだ、浮気なんて出来ないだろ」

みつば「え………は、は!?」


みつば「ちょっ…何よそれ、初耳じゃないの!どうして今まで黙ってたのよ!?」

宮下「いや…片思いだしさ、どうせ叶わないなら言い触らすだけ恥ずかしいし」

みつば 「はぁ?そんな弱気でどうするわけ?男なら黙ってついて来させるくらいの」

宮下「私は女だ」



宮下「いいんだよ、叶わない恋もあるって事だ」

みつば「そんなの本人に訊いてみないとわからないじゃないの。焦れったいわね、明日朝イチにでも告って来なさいよ」

宮下「…お前、私がフラれる所を見たいだけだろ」

みつば「……ちっ」

みつば「……で、相手はどこのどいつなわけ?」

宮下「んー……」

みつば「まぁ?あんたの惚れた奴なんてどーせ地味でろくでもない奴なんだろーけど」

宮下「なっ……」

宮下「馬鹿にするなよ、これでも一応本気なんだぞ!」

宮下「そいつは別に地味じゃないしろくでもない奴なんかじゃ──…いや、うーん」

みつば「悩むな」



宮下「まあそりゃ素直じゃない所もあったりするけどさ、そこがまたいいんじゃないか」

宮下「いや、他にもあるな…口が悪かったり暴力的だったり、自己中でそれこそジャイアンみたいな奴で」

みつば「男子にはよくある事よ」

宮下「……やたらと食い意地張ってて、おかげて腹なんてこんなでさ。いっつもお菓子食べてるもんな。おまけに高飛車で女王気取りで」

みつば「…………」

宮下「でもま、あいつのそーゆーとこ…全部ひっくるめて好きなんだ。私は」

宮下「何をしててもそいつの事が可愛くみえて仕方ないんだ、まぁ…単に盲目なだけかも知れないけどな」

みつば「…………」

宮下「…………」

宮下「…さすがに解ったか」

みつば「…………」

宮下「お前の事だよ、長女」


ぼすっ!

みつば「………っ!」ダッ

宮下「…はぁ…」

宮下「何も走って逃げなくてもいいだろ、長女のヤツ」

杉崎「………!……!?」ガクブル

杉崎「みっ…宮下が、宮下がみつばを…!?」

みつば「はぁっ……はぁっ…!」

みつば「…ばっ…馬鹿じゃないの!?何よ宮下の奴まで!」

みつば「私の回りには女好きの変態しかいないわけ!?最悪じゃないのっ…!」

みつば「ホント最悪っ、もう…っ……ホント…」

みつば「…………」

みつば「……思わずランドセル投げつけちゃったじゃないの、どうしてくれるのよ…食べかけのポッキー」


ひとは「また学校にお菓子持ってきてたの?」

みつば「あ………」

ひとは「そんなにお腹のお肉を蓄えたいの?懲りない雌豚だね」

みつば「………う…、うるさいわねっ」

みつば「何か用?寄り道なんてしてないで早く帰りなさいよっ」プイ

ひとは「豚のように荒く耳障りな息遣いが聴こえたから何事かと思って………あれ、ランドセル背負ってないみたいだけど」

みつば「そっ…、そんな荒くないわよ!」

みつば「───……」

みつば「…って。それでまぁ、びっくりしたって言うかなんて言うか」

みつば「ランドセル投げつけて、そのまま逃げて来ちゃったのよ」

ひとは「存外うぶなんだね」

みつば「違っ……み…、宮下の奴があまりにキモかったからこれ以上傍にいたくなかっただけよ!」

みつば「女の癖して女相手に恋とか…お、おかしいじゃない普通」

みつば「ふたばはふたばで本気なのかよくわかんないし…いや、本気だったとしても絶対ありえないけど」

みつば「とにかく、あいつらがあんな変態共だとは思わなかったわ!もう絶交よ絶交っ」

ひとは「ふたばとも口をきかないつもり?」

みつば「…っ……」

ひとは「ちゃんと断れば分かってくれるよ」

ひとは「宮永さんはご存知の通り、鬱陶しい性格だからしつこく迫ってくるかも知れないけど」

みつば「うっ…私もあんたみたいにしつこく絡まれるわけ?」

ひとは「いっそ引き取ってくれないかな」

みつば「死んでも嫌よ!」



ひとは「とにかくみっちゃんにその気がないなら、本人にそう言ってあげるべきだよ」

ひとは「なるべく傷つけないように。キモいとかあり得ないとか、あんまり酷いこと言っちゃ駄目だからね」

みつば「…めんどくさいわね、じゃあ…何かもっともらしい理由でもつけて……」

ひとは「………」

みつば「……お腹が痛い、とか」

ひとは「…みっちゃん、好きな人はいないの?」

みつば「…………は?」


ひとは「他に好きな人がいる、って言う断り方が無難だと思う」

みつば「そ……そんな事言ったって、私は別に…」

ひとは「…………」

みつば「………好きな奴なんて、居ないし」

ひとは「本当に?」

みつば「ホントよ!こっ…、恋なんて一度もしたことないんだから!」

ひとは「その歳になって恋も出来ないの?幼稚園児なの?」

みつば「ぐぎぎ……!」

みつば「じ…じゃあ!あんたは好きな奴の一人や二人居るんでしょうね!?」

ひとは「普通一人だよ、さすが痴女的な発想をするね」

みつば「ああもうっ…!」ダンダンッ

ひとは「やめて、地面が割れるからやめて」

みつば「割れないわよ!」


みつば「………で、居るの?」

ひとは「…………」

みつば「あらぁ~?あれだけ大口叩いておいてまさか居ないだなんて言うんじゃないでしょうね?」

ひとは「………い…、いるよ…」

みつば「へぇー、根暗でぼっちのあんたがいっちょ前に恋なんてしてるわけ?」

みつば「やべっち?それとも杉崎んとこのチビ?」

みつば「どうせその辺でしょ、どっちもパッとしないわねぇ…」

ひとは「……違っ…」

みつば「あーわかった、あんたチクビとか言うつもりじゃ──」

ひとは「違っ……!」

ギュ

みつば「………」

ひとは「……っ…」

みつば「……何よ、この手は」

ひとは「………」

ひとは「………変態、だよ」

ひとは「とんでもない変態だよ」

みつば「はぁ?」

ひとは「…どうしてだろうね」

ひとは「どうして、みっちゃんなのかな」

ひとは「…自分の事だけど、よく分からないよ」

みつば「……っ…」

ひとは「…………」


ひとは「…………みっちゃん?」

みつば「……何よ」

ひとは「…逃げないんだね」

みつば「あっ…あんたが、手を掴んでるから逃げられないだけよっ…」

ひとは「振りほどこうと思えば簡単だよ」

みつば「それは……」

ひとは「優しいんだね」

みつば「違っ、そんなんじゃ──」

ひとは「………」ギュ

みつば「…っ……」

ひとは「…あんまり期待させないで」

ひとは「勘違いするから」

みつば「………」

みつば「……本気…なの?」

ひとは「………」



杉崎「………っ…、居た!」

杉崎「あれは…ひとは?何でみつばと手を取り合って…」ガサ

ひとは「…みっちゃんの言う通り、こんな事間違ってるって事は分かってる」

ひとは「女の子同士だし、まして姉妹だし」

ひとは「アブノーマルってレベルじゃないよね」

みつば「…………」

ひとは「…………」

ひとは「…でも、もうどうしようもないよ」

ひとは「他の人に恋なんてできないよ」

ひとは「私……は、みっちゃんの事が好き」

みつば「………」

杉崎「……は…!?」ガサッ

ひとは「…みっちゃんに恋してる」

みつば「……ひとは…」

ひとは「……っ」


杉崎「…待っ……待ちなさいよー!」ガササッ

みつば「なっ……す、杉崎!」

杉崎「あ…あんたら、いったい何なのよっ!」

みつば「あんたが何なのよ!草むらに隠れて何してたわけ!?」

ひとは「…野グソ?」

杉崎「違っ、違うわよ!」



ひとは「何かな杉崎さん、今ちょっと忙しいから邪魔しないで」

杉崎「くっ……!」

杉崎「あ、あんた本気?姉妹なのよ!?」

ひとは「分かってるよ、それさっき言ったよ」

ひとは「血縁とか性別とかどうでもいいよ、私はみっちゃんの事が好きなの」ギュッ

みつば「ちょ…っ」

杉崎「これ見よがしに腕にっ……くぅぅ…!」


ひとは「何?杉崎さんもみっちゃんの事が好きなの?」

杉崎「は、はぁ!?」

みつば「え゛……」

杉崎「…別に私は、みつばの事なんてっ……別に…」

ひとは「じゃあ関係ないよね、部外者は邪魔しないで」

杉崎「なぁ…っ…!」

ひとは「行こうみっちゃん、臭いが移るよ」

杉崎「ちょっ………」

みつば「あ、あぁうん……」

杉崎「待っ……」

ひとは「…………」チラ

杉崎「…………ぐぅ…っ」

杉崎「───好きよ!!」

みつば「……!」


杉崎「そっ…そうよ!私だってみつばの事が好きよ!愛してるわよ!何か文句あるの!?」

みつば「」

杉崎「どうして飽きもせずこんな奴のパンツを毎日盗撮してると思ってんの、みつばの事が好きだからに決まってるじゃないの!」

ひとは「用途は?」

杉崎「察しなさいよ!」

みつば「」

ギャーギャー!ワーワー!

みつば「………」

みつば(……もういや、帰りたい…)


ふたば「あっ、みっちゃん!」

宮下「こんな所まで来てたのか、探すのに苦労したぞ」

みつば「ぎゃあ!」

杉崎「出たわねハイエナども、私のみつばに近寄るんじゃないわよ!」

ひとは「勝手に自分のものにしないで」

宮下「みんな長女を思う気持ちは同じだろ?平等に行こうじゃないか」

ふたば「小生が一番好きっスよ!」

宮下「言っておくが、私も長女への愛なら負ける気がしないぞ」

ひとは「部外者のくせに…ウザいから早く帰ってよ」

杉崎「わ、私だって…みつばの為ならいくらでも貢いでやるんだから!」

ふたば「お金じゃ愛は買えないっス!」

ギャーギャー!ウワー!ギエピー!

みつば「………っ…」

みつば「…こ、この…っ…」

みつば「いい加減にしなさいよ!この変態共が!!」

杉崎「……っ…」

宮下「………」

ふたば「………」

ひとは「………」

みつば「………………」

みつば「………な、何よ」

ひとは「………」

ひとは「なぁんちゃって」

みつば「は……?」

宮下「………ぷっ、くく…」

みつば「は?………はぁっ?」


ふたば「なんちゃってー!」

ひとは「嘘だよみっちゃん、残念だったね」

宮下「いやぁ、案外楽しめたな」

みつば「ちょっ……い、いったいどういう…」

ふたば「今までのは全部ウソ、お芝居なんス」

ひとは「今日がなんの日だか忘れたの?おやつの事しか考えてないからだよ」

宮下「4月1日、俗に言うエイプリルフールだ」

ひとは「本気で騙されたの?変態なの?」

みつば「」


ふたば「ひと!小生もみっちゃん騙せたよ!」

ひとは「頑張ったね、偉い偉い」

宮下「意外と上手かったよな、普段通りの雰囲気と言うか」

ひとは「宮ノ内さんも迫真だったよ、よくあんな恥ずかしい台詞を真顔で言えたね」

宮下「まったく心にもない言葉だったからな、逆にすんなり口にできたよ。……宮下な」

ふたば「小生も!あっ…でもみっちゃんの事が好きなのはほんとだよ?」

宮下「まぁ、友達としてならな」

ひとは「私は別に」

みつば「うるさいっ…!死ね!みんなまとめて死ね!」



ひとは「………ところで」チラ

杉崎「……っ!」ギクゥ

ひとは「杉崎さんを呼んだの誰?私は誘った覚えないんだけど」

宮下「私は誰にも声かけてないぞ」

ふたば「小生も、ひとはに誘われただけっスよ」

杉崎「…いや、あの………その…」

みつば「………」

杉崎「…えっと………」

宮下「………」

ひとは「………」

ふたば「杉ちゃんはホントにみっちゃんの事が好きなんスね!」

杉崎「っ……!」カァァ

宮下「そうじゃないかとは思ってたけどな、まさかそこまでとは…」

ひとは「とんでもない変態だよ」

杉崎「や……待、だっ…!」

みつば「…す…、杉崎…?」

杉崎「……!!」ボフン

杉崎「な…何よ!死ね!みんな死ねー!」ダッ

みつば「」

宮下「やれやれ、不登校にならなきゃいいけどな」

ひとは「幼なじみなんでしょ、責任もって更正させてよ」

宮下「言い出しっぺはお前だろ!?何でも押し付けるんじゃない!」

ふたば「みんなでお見舞い行くっスよ」

みつば「………っ…」ボーッ

ひとは「……」


『後日』

みつば「ちょっと杉崎!人の視界に入ってくるんじゃないわよ!」

杉崎「どんだけ無茶言うのよ!っそんなに嫌なら目つぶってなさいよ!」

みつば「はぁ?それじゃ黒板が見えないじゃないの!私に白紙のノートを提出しろって言うの!?」

杉崎「ちょ…さっさと写しなさいよ!もうすぐ休み時間終わるわよ!?」

宮下「……一応心配してたんだが、何だかんだでいつも通りだな」

ふたば「みっちゃんも杉ちゃんの事が好きだったんスね!」

ひとは「変態同士お似合いだよ」



宮下「お前ら、夫婦喧嘩はその辺にしとけよ」

みつば「はぁ!?誰と誰が夫婦ですって!?」

杉崎「……っ…」カァァ

みつば「………え…」

杉崎「………」フイッ

みつば「なっ……」

みつば「…な、何よ……」

みつば「…………」カァ

宮下「うわ……」

ひとは「やめてよ、豚のラブコメなんて見たくないよ」

ふたば「…仲いいっス」

杉崎「……だ、誰がこんな奴…」

みつば「…まったくだわ、いい迷惑よっ…」



吉岡「ねぇねぇ宮ちゃん!何なの!?あの二人何なの!?」

宮下「…………」

おしまい!