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うぅぅ…今日も結局ひとはちゃんに馬鹿にされてしまった。
童貞が悪い意味で天然記念物はさすがに酷すぎると思う。

というか、実際に童貞卒業してないからこんな目に遭うわけで。
ここは……脱・童貞を図るしか!

そう一念発起したものの、風俗という答えにいきついた辺りが僕の女縁の無さを物語っている。
リア充ってどうやったらなれるの!?
「コミュ力の高さじゃないですか?」
「えー、でも僕先生してるしそこそこだと思うんだけどなぁ」
「同年代には?」
「どうだろう、気にしたことないなぁ」
「リア充じゃない時点で答えが出てるじゃないですか
「そうだね、って、ひ、ひとはちゃん!?」
「お邪魔してます。ところで先生、風俗行くんですか?」
ぎゃー!検索してるの見られた!っていうか消さないと!

「ひとはちゃんが見ていいものじゃないから!」
「もう見たので消してもいいですよ」
うぅ、ろくでもないものを見られてしまった。
「で、行くんですか?」
どうせこの子には隠しても無駄だろうしなぁ…。

「うん…」
「脱・童貞?」
「そうだよ!悪い!?」
元はと言えば君がこのネタで散々弄るからじゃないか。エイプリルフールもしかりだし。

「悪いです」
「えっ」
ええ!?散々弄り倒しておいてそれ!?

「だって、目の前にいる女の子を無視して風俗の話なんて、順番がおかしいと思いません?」
「どういうこと?」
「…そんなのだからいつまで経っても童貞なんです。
どうせ他の女の子が居た時も、似たような空気の読めなさだったんでしょう?」
「違うよ、僕モテなかったよ!」
「先生は優しいですからそれは無いと思います。
多分好意に気づかなかったんじゃないですか?今みたいに」

「今って…?」
「ほらやっぱり分かってない。
それはともかく、先生はヘタレですからね。風俗行っても初対面の人に気後れしちゃうと思いますよ」
否定できないのが悲しい…。

「…だからその…わ、私で…その…」
ちょちょちょちょちょちょ
「待って!言わないで!」
「先生…」
そんなことをひとはちゃんに言わせるわけにもいかないし、というか泡姫をさせるわけには!
それにいくらなんでもこんなこと言うなんておかしい。
とりあえずは、ひとはちゃんにお説教だ。

「ひとはちゃん、順番がおかしいでしょ?」
「え?」
「そういうのはお互いが好きって言ってからじゃないとダメじゃないか。
風俗に行こうとしてた僕が言うのもなんだけどさ…」
「そっ、それもそうですね」
「でしょ、分かってくれた?」
「はい…すみませんでした」
良かった。ひとはちゃんもきちんと好きな相手にこういうことはするべきだよね。
なんだろう、少し腹立たしいけど…。話はずらせたし、まぁいいか…。
それよりも、原因を聞いてみよう。

「どうしていきなりあんなこと言おうとしてたの?」
「先生があぁいったサイト調べたりしたのって、やっぱり私が原因かなと思って…」
「一因であることは否定できないけど…
結局は童貞ってことが事実だからね、ひとはちゃんのせいじゃないよ」
「そう…ですか」
なんだぁ、自分の発言に責任を感じてくれてたのか。
やっぱりひとはちゃんはなんだかんだでいい子なんだな。
ともかく、これで落ち着いたかな。

「僕のこと気にしてくれたのは嬉しいけれど、ひとはちゃんがそこまですることなんてないよ」
「はい。ところで聞きますけど…せ、先生は私のこと嫌いですか?」
あれだけ一緒にいて嫌いとかありえないんだけど…この子も鈍いなぁ。
「もちろん好きだよ」
「わ、私も先生が好きです。だから、風俗なんてやめてください!」
え、それまだ続くの!?

「あの、これで先生の言うとおり、お互いに好きって伝えましたし…先生…するなら、私で…」
いや確かに言ったけど…というかひとはちゃんが僕のこと好きって…。ええ!?

「せん…せい…」

なんて顔をするんだろう。どうしようもないぐらい艶かしい顔…。
そして僕の腕をつかむその両手は縋るような儚さで。その姿にどうしようもなく魅了される。
僕の腕を大切そうに抱きしめたあと、ひとはちゃんは僕のベッドに向かう。
服のボタンを二つだけ外して、ひとはちゃんはベッドの真ん中に座る。

「ここから先は…先生がシテ下さい…。…ね?」
無理だった。ここで我慢できるほど僕は悟っていなかった。

「ひとはちゃん!」

僕はひとはちゃんに覆いかぶさる。

「ぅんっ」

ま、まずは…
「キッスしてください…」
うぅ、ひとはちゃんにリードされてる…。
「先生は童貞なんですから、そんな悲しそうな顔しないで下さい…」
「ひとはちゃんだって似たようなものでしょ」
「勿論誰にもあげてませんよ。でも…シテ欲しいことは私にだってあるんです」

カチリ
僕の中で何かが外れる。

「んぐっ―――」
ダメだ、この子は僕をひどくかきたてる。だから、僕はもう容赦しない。
「んっんっ…んぅ」
優しさもない乱暴な口付け。それでも、僕だけの女の子は最高の涙を流していた。

「わ、私―――」

「―――ボタン、外すよ」

あえて口にする。これからすることなんて決まっている。けれど、だからこそ意識してもらう。

「っぁ。は、はぃ…」

覚悟することと意識することは違う。今からすることと今直ぐにされること。
それを理解して、真っ赤になっている。そんな様子がとても可愛かった。

女の子の服のボタンなんて外したことはない。不器用ながら一つ一つ外していく。
それが逆に少しずつはだける自分を理解させているようで、
彼女の両手が必死にシーツをつかんでいる。
ボタンは全て外し終わった。

「袖、通すよ」
脱がせるために上体を柔らかく起こした際、僕は再び軽くキッスする。

「せせせ、先生…」

不意打ちは効いたようで、ものすごく恥ずかしそうにしている。
断言できる。僕は絶対に、にやけている。

ぺちっぺちっ

僕の肩をぺしぺし叩いている。ほんとに可愛いなぁ。

「それじゃ、倒すよ」
「は、はい…」 
僕はまたキッスをする。最初に唇に。なぞるように首筋に。
「あぁ…んっ…せん、せ、どこでこんなことを」
「知らない。僕が求めてるだけだから」
「そ、そんなの、はぁぅっ!」
体中にキッスをしながら僕の手は触れるべきところに触れる。
少し大きめの嬌声が漏れる。普段の静かな様子からは決して想像もできない声。そして―――顔。

多分、僕はもう。

「いい、ですっぁっ」
その声に、甘えることにした。

「っ!!」
少し止める。
「や、止めないで、ください」
止めないよ。このまま止めたらここまで覚悟を決めてくれている君に悪いから。

「うん、けど痛がっている顔を見ると、ね」
「だ、だったら、キッス、してくだ、さい。そう、したらき、きっと、大、丈夫です」
乞われるままに口付けをする。少し、長く。
「っん、っは、っは、ど、どうぞ」
「じゃあ、奥まで挿れるよ」
「っぅん!あぁぁぁ…っはぁっはぁっ」
例えようもなく気持ちがいい。柔らかく、温かく、そして優しい締め付け。

「ぐ…!」
「大丈夫っですかっら、動いって…」
少し柔らかく腰を動かす。痛いだろうけれど、それでも少しでも痛くないように。

「好きだよ、ひとはちゃん」
「好き、好きですっあぁぁんぁ!」
「ぐっ…き、気持ちいい」
「わ、私も、あっ、あっ、あんっ」

とてつもなく気持ちがいい。
それを長い時間味わっているような、けれどとても短いような感覚に陥りながら。

「だ、出すよっ」
「ぁっ、っはぃ!」
「ひとはちゃん!」
「ぁぁぁぁあんあんぁぁっん!」


―――――――――――――

「好きだよ、ひとはちゃん」
「…私も、です」
いつもと同じ二人だけの時間。いつもと違う二人だけの時間。
僕は大好きな女の子を抱きしめている。その子は甘えるように僕にしがみついている。
ずっとこうしていたいと思いながら、それでも僕は言わずにいられなかった。

「…ひとはちゃんは、随分変わるんだね」
「何がですか?」
「普段は僕のこと童貞だとかキモオタだとか罵るじゃない。
けどさっきは、ぺしぺし叩いたりして可愛かったよ」
ひとはちゃんが僕から離れる。
「っ――――!!先生は変態です!」
あ、やっぱり怒った。ていうかこれじゃあ、罵り方が童貞から変態に変わっただけの気がする…。

「まぁまぁ、いいじゃない。可愛いのは事実なんだし」
「…先生が私で童貞じゃなくなったって皆に言いますよ…変態」
「それはやめてー!!」

でも確かに童貞じゃなくなったのに、これじゃあ言えないね…。トホホ…。



おしまい。