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ピロリロリン♪

「杉崎っ!あんた、また・・・!」

「違うもん!!て、手が勝手に!手が勝手にっ!!」

いつもと変わらないやりとり。
杉崎の手癖の悪さは相変わらず。
中学生になっても、まるで成長していない。

「・・・ねえ、あの二人またやってるよ?」

「喧嘩するほど仲が良いって言うけど・・・スカートの中撮ってるし、ひょっとして、レズなんじゃないの?///」

私達のやりとりを見ていた女子達が、ひそひそと囁き合う。
ひそひそ喋るんだったら、こっちに聞こえないように話しなさいよ!
まる聞こえなのよっ!

「おい!お前ら、二人を変な目で見るなっ!失礼だぞっ!」

傍にいた宮下が女子をたしなめにかかる。

「こいつらは小学校からずっとこうなんだ!鴨小ではこんなの当たり前の光景だったぞ!」

「当たり前の光景って・・・いつもスカートの中撮ってるってこと?・・・じゃあ、やっぱり・・・」

「ち、違う違う!そうじゃなくてっ・・・・・・おい!吉岡も何か言ってやってくれよ!!」

「え、え?え?あ、愛の形は人それぞれだよねっ><」

「愛の形・・・やっぱりレズなんだー!///」

「きゃーっ!本当に!?すごーい!本物初めて見たー!/////」

・・・・・・・・・状況が悪化したわ。
相変わらず宮下は空気を読まない。
中学生になったっていうのに、杉崎も宮下も吉岡も、まるで成長していないじゃないの!!

「ねえねえ、二人はどこまで進んでるの?///じ、実は私、そっちの世界に興味があって・・・/////」

「は?ど、どこまでって・・・」

急に話題を振られて、戸惑ってしまう。
・・・そもそも、どこまで進んでる、って何のこと?
でも、ここで強気に答えておけば、中学での私の地位も安泰かも知れないわね・・・。

「・・・」

横目で杉崎をちらりと見ると、顔を真っ赤にして俯いていて、なにかを言う気配はなさそう。
だったら、ここは・・・。

「ま、まあ、当然あんた達には想像もつかないくらいの所までは進んでるわよ?」

「ほ、ほ、本当にっ!!?//////凄いっ!!凄いねっ!!!」

こ、これよ、これ!
この尊敬の眼差し・・・!
堪んないっっっ!!

「っっっ~///////み、み、み、みつばの馬鹿ぁぁぁぁぁ!!!」

突然、さっきまで黙って俯いていた杉崎が叫んで教室を飛び出していく。
その顔は、茹でダコのように真っ赤だった・・・。

「ほ、本当にみっちゃんと杉ちゃんがそんな関係だったなんてっ><」

「・・・は?吉岡、あんた何言って・・・」

「どうして私達にまで内緒にしてたんだっ!!一言言ってくれれば、たとえ世間が認めなくても私は全力で応援してやったのに!!」

宮下まで・・・。
いったい、なんだっていうのよ!?

「みっちゃんっ!杉ちゃんを追わなくていいの!?><」

「な、なんで私が・・・」

「お前が急にカミングアウトなんかするから、杉崎は驚いたんじゃないか。ちゃんとフォローしに行ってやれって」

「はあ?あんた達、意味分かんないわよ!?」

「いいからいいから。さっさと行ってこいって☆」

うざっ!!
確かに、ここにいるより杉崎を追ったほうが遥かにマシかも知れないわね。

「わ、分かったわよ。追えばいいんでしょ、追えば」

いまだに瞳を輝かせている女子達と吉岡、それとうざい奴に背を向けて教室のドアを開ける。

「頑張ってこいよ~☆」

教室を出ていく私の背中に空気を読まない一言が掛けられた。

屋上に続く階段の踊り場。
人目につかないその場所に、杉崎は膝を抱えて座り込んでいた。
・・・教室を抜け出せれば、本当に杉崎を探す必要なんてなかったんだけど・・・た、たまたま、見つけちゃったのよね!たまたま!!

「・・・・・・こんな所でなにやってんのよ?」

座り込んだままの杉崎に声を掛ける。
私を一瞥した杉崎の顔は、まだ真っ赤なままだった。

「・・・なんでもいいでしょ。少し一人にさせて」

「そうはいかないわよ。あんたには、教室に戻ってあいつらの誤解を解いてもらわなくちゃいけないんだから!」

「誤解させるようなこと言ったのは、みつばでしょ!なんであんなこと言ったのよ!?」

「だって、私が愚民どもに弱みを見せるわけにはいかないでしょ!」

「・・・・・・」

「な、なによっ!!その憐れむような目はっ!!」

「よく分かりもせずに話合わせるようなことしたって、ろくなことにならないわよ?いい加減学習したら?」

「は、は、は、話を合わせるってなによっ!!私に分からないことなんかないんだからねっ!!」

「・・・そうやっていつもいつも墓穴を掘って・・・・・・まるで成長していないわね」

「あんたにだけは言われたくないんだけど!そもそも、あんたが盗撮なんかしなければこんなことになってないわよ!!」

「あ、あれは、あんたの弱みを探すためにやってたのが癖になってて、手が勝手に・・・!!」

「重症じゃないの!!とんでもない変態ねっ!!この変態が!!!」

また、いつも通りのやりとり。
お互い、まるで成長していない・・・・・・。

「・・・」

「・・・」

「ねえ、私達いつまでこんなことやってればいいのかしらね・・・」

「えっ?」

なんとなく階段を見つめたまま呟いた私の言葉に、杉崎が驚いたような顔をする。

「いや、あの・・・ほら、私達もう中学生じゃない?本来なら恋愛のひとつでもして、青春を謳歌しててもいいのになー、って」

「・・・・・・みつば、好きな人でもできたの・・・?」

「そうじゃないけど・・・」

特別好きな男子がいるわけじゃないけれど、私だって恋愛にそれなりの憧れはある。
ましてや、中学生ともなれば周りに同世代のカップルが目立ち始める。
吉岡じゃないけど、実際クラスの女子の話題の殆どは恋愛話だ。
べ、別に、焦ってるとかじゃないからね!

「でもほら!私美少女だし、いつ誰に告白されてもおかしくないじゃない?そうなったら・・・」

「みつばは私達・・・ううん、私といるの、嫌になったの?」

「は?だ、誰もそんなこと・・・」

顔を向けると、杉崎は目に涙を浮かべていた。

「私が自慢話ばかりするから?嫌味ばかり言うから?盗撮するから?一緒にいたくないならはっきり言ってよ!!!」

「い、いや、まあ、盗撮はイヤだけど・・・」

「ほら、やっぱり嫌になったんじゃないの!!もう私のこと友達だと思ってないんでしょ!?」

・・・本格的に泣き出してしまった。
顔を真っ赤にしてびーびー泣きじゃくる杉崎。
・・・・・・まったくもう!

「あんたってさ、結構泣き虫よね」

「なによ!私が泣いてるのは、みつばのせいだもん!!」

「それに、さびしんぼだし」

「もうほっといてよ!みつばの馬鹿ぁぁぁ!!」

「そんなだから、ほっとけないのよね。あんたって。ウチの妹達みたい」

引っ込み思案で皮肉屋だけど寂しがり屋な、ひとは。
体力馬鹿でお気楽だけど寂しがり屋な、ふたば。
嫌味で盗撮魔で鬱陶しくて生意気だけど寂しがり屋な、杉崎。
・・・私が構ってやらなきゃいけない寂しがり屋ばっかりじゃない!
これじゃあ当分恋愛にかまけるわけにはいかないわね!まったく、いい迷惑よ!

「ほら、いつまでも泣いてんじゃないの!」

杉崎の髪の毛をいつものようにぴょんぴょんしてやる。

「私、これからもみつばの傍にいていい?・・・また、条件反射で盗撮しちゃうかも知れないけど、傍にいていい?」

「・・・盗撮しないように少しは努力しなさいよね」

「・・・・・・・・・努力はしてみるわ」

「じゃあ、そろそろ教室に戻りましょ。あいつらの誤解を解かないと・・・」

「その件なんだけど・・・このまま勘違いさせておくのはどうかしら?」

「はあ!?」

「だ、だってヘタに騒いだら余計に噂が広まってしまうかも知れないじゃないの!」

そ、それは充分あり得るわ・・・。
私のやることはいつも裏目に出てばっかりだし。

「でも、それだと吉岡や宮下まで勘違いしっぱなしになっちゃうわよ?杉崎はそれでいいの?」

「吉岡の勘違いなんて今に始まったことじゃないじゃない。どうとでもなるわよ」

「・・・そ、それもそうね」

「じゃあ、みつばは先に教室に戻って。今一緒に戻ったら、それこそ何を言われるか分かったもんじゃないわ!」

確かに、そうだわ!
冴えてるわね、杉崎!!

「いい?みつばは私に会わなかったフリするのよ?それなら、いらぬ誤解を受けることもないわ」

「分かったわ。杉崎も頃合いを見て早めに戻ってきなさいよね・・・・・・あんたのいない教室って意外とつまんないんだから!」

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

みつばが去った後、踊り場の影に隠れてそっと指で自分のあそこに触れる。

「・・・んっ、あ・・・やっぱり濡れてる・・・////」

そのままパンツの裾から指を差し入れた。
自分でも驚くくらいすんなりと割れ目の中に指が呑み込まれていく・・・。

「あっ・・・やぁ、と、止まんない・・・んんっ!」

みつばが私の髪の毛をぴょんぴょんした時、信じられないくらい安心した。
私がこれからも傍にいることを認めてくれた時、自分の体から熱いものが溢れるのを感じた。

「あっ、あ、あ、あ・・・やっ、み、みつばっ・・・みつばぁ」

『このまま勘違いさせておくのはどうかしら?』
そう言ったのは、余計に噂が広まってしまうかも知れないと考えたからだけじゃない。
噂が広まったとしても、それならそれでいい。
みつばが女の子が好きだと広まれば、変な男がみつばに言い寄る心配も少なくなる。
・・・みつばの傍にいていいのは私だけ。

「あ、んっ・・・私、本当に・・・あっ、レズ・・・なのかな・・・?」

小学生の時。
最初は本当に嫌いだった。
でも、いつの間にか・・・傍にいないといられなくなっていた。
今も、みつばのことを考えるだけで指が止まらない。

「・・・好き・・・やんっ!あ、あっ!好きなのっ!んっ、ああっ!みつばっ!!/////」

気持ちいいという感覚が、みつばへの想いと共に大きく膨らんでいく。

「みつ、ばっ!やぁっ、あ、あ、あっ、あっ!イっちゃうっ!!んっ、ああぁぁぁんっ!!!」

そして、ついに弾けた・・・。
・・・・・・。
これから先、私達の関係はなにも変わらないかもしれないけど・・・。
それは、今まで通りずっと傍にいられるということでもある。
・・・今はそれだけで満足。
この心地よい関係が、いつまでも続きますように・・・・・・。


その頃・教室でのみっちゃん
「みっちゃん!小生、なにがあってもみっちゃんの恋を応援するっスよ!」
「はあ!?なに言ってんのよ、ふたば!」
「・・・さっき、宮なんとかさんが『偏見はよくないっ!みんなで長女と杉崎の恋を応援してやろう!』と演説して回っていたよ」
「ひとはっ!見てたなら、どうして止めなかったのよっ!!」
「いや、みっちゃんが本当にそういう趣味だったのかと・・・」
「死ねっ!!特に宮下は念入りに死ねーっ!!!」

おしまい。