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翌日

澪(昨日は梓に電話しても繋がらなかったな…大丈夫かな)

律「みーおっ!なにしけた顔してんだよ?」

唯「元気ないよー澪ちゃん?」

澪「いや、なんでも…さあ、ムギはまだかな?」

律「そのうち来るだろ?…あれ?梓…こんな早く家出てくぜ?ていうか私服だし…」

澪「どこか行くのかな…?おーい梓!」



梓「…またあなたたちですか…なんですか?」

唯「あずにゃん、私服でどこ行くの?学校は?」

梓「予備校の夏期講習です…今日から夏休みの間はほとんど毎日行くんです」

律「ちょっと待てよ!部活はどうするんだよ!合宿は?」

梓「だからそんなの知りません!早くしないと遅れるんで!」

澪「あ…梓!!待って!ホントに…ホントになにも覚えてないのか?」



梓「だからなんの話ですか?それじゃあ私これで…もう付きまとわないでください」

澪「そんな…どうして…?」

唯「あずにゃん…演技じゃなくて、ホントに忘れちゃったんだ…」

律「ちくしょー!なんでだよ梓!」

澪「そういえば……む、ムギは?」



学校

律「靴はあるみたいだ…先に来てるんだな」

唯「なんだ…びっくりしたなぁ」

澪「とにかく、4人でどうするか話し合おう…梓、なにか病気かもしれないし…」


紬「……あら?」



唯「ムギちゃん!先に学校行くなら連絡してよ!」

律「なんで梓の家に来なかったんだよ?大変だったんだぞ!」

澪「まあいいや…ムギ、とにかく一度落ち着いて話し合おう!」

紬「え…ええと…わ、私…皆さんと何か約束してたかしら?」

律「は…?」

唯「な、なに言ってるのムギちゃん!私たちで梓ちゃんの家に行くって…!」

紬「あ…あずさ…?どなたのことかしら…?」

澪「ムギ…?」



唯「ムギちゃん、私たちのこと分かる?」

紬「ええ…もちろん…」

律「だ、だよな!よかったよかった」

紬「平沢さんに田井中さんに…ええと、ごめんなさい、そちらの方は…」

澪「え…」

唯「ムギ…ちゃん…?」

律「ちょ、ちょっと待てよ!なんだよ平沢さんとか田井中さんて!いつも名前で呼んでただろ!?
 それにこいつは澪だ!秋山澪だよ!」

紬「ええと…私たちクラスメイトだし名字で呼ばないと悪いわ?
 そちらの方は…ちょっと私知らないの…ごめんなさい」

澪「そんな…」



律「なんだよムギまで…お前、軽音部のキーボードだろ!?澪はベースだよ!忘れたのかよ!」

紬「…軽音部?そんな部活、この学校にあったの?知らなかったわ」

律「うそ…だろ…?」

唯「軽音部はあるよ!ムギちゃんはずっと軽音部で頑張ってきたんだよ!」

紬「え?私入学してからずっと部活には入ってなかったわよ?あ、でも…」

澪「でも…?」



紬「夏休みになって、急に部活を始めたくなって…さっき合唱部に入部届出してきたの!」

律「そんな…だってムギはもう軽音部に…」

紬「部活に入れば、きっと毎日楽しくなるわよね!」

唯「違うよ…ムギちゃんの部活は…」

紬「あ、ごめんなさい?家の者を待たせてるから…
 それじゃあね?平沢さんに田井中さんに…秋山さん♪」

澪「う……」

澪(秋山さんって…私のことか…?全然…名前呼ばれた気がしないよ…ムギ…)



音楽室

律「……なぁ、あの二人が軽音部のこと忘れた理由ってなんなんだ?」

唯「うーん…頭打ったとか?」

律「二人でか?しかも軽音部のことだけ忘れるなんてできすぎだろ」

唯「あ、そっか…なんだろ?」

澪「もしかしたら…私のせいかもしれない…」



律「澪のせい?どういうことだよ」

澪「おととい…皆やる気ないなら、いっそ軽音部をやめればいいって思ったんだ…
 だからそのせいで…」

唯「そんな…澪ちゃんのせいじゃないよ!」

律「そうだぞ澪…誰が悪いかじゃなくて、これからどうするか考えよう」

澪「二人ともごめん…でも、これからって…?」



律「このまま3人のままじゃどうしようもないし…なんとかあの二人を軽音部に戻すんだ」

澪「でも、どうやって?」

律「それは…だな…うむむ…」

唯「そうだ!二人をここに呼んで演奏を見てもらおうよ!」

澪「演奏を?」

唯「うん!いつもみたいに過ごしてるうちに記憶も戻るかも!」

律「そうだな…それだ!じゃあ明日にでも…」

澪「明日じゃダメだ!」



律「な、なんでだ?」

澪「昨日は梓、今日はムギ…もしかしたら明日、また誰か記憶を無くすかもしれない…」

唯「大丈夫だよ澪ちゃん!私はなにがなんでも忘れないから!」

律「私もだ!部長の私が忘れるかよ!」

澪「唯…律…と、とにかく今日やろうよ!」

唯「うん!じゃあ私はあずにゃん呼ぶね!」

律「じゃ私はムギを…」

澪(ムギ…梓…頼むから来てくれ!皆が忘れないうちに…)



唯「ねぇあずにゃん、そんなこと言わずに…あ、ちょ!うぅ…」

澪「梓…なんだって?」

唯「…今日は予備校夕方まであるから無理だって…それに明日以降も来る気ないって…」

澪「そ…そうか…律は?」

律「ムギも今日は無理だと…」

澪「そんな…」



律「仕方ない…今日はあきらめてまた明日にするか…」

澪「で、でも!」

唯「きっと大丈夫だよ澪ちゃん!りっちゃんも私も、絶対に忘れないから!」

澪「唯……」

律「大丈夫ったら大丈夫だ!さぁ、明日に備えて練習しようぜ!」

澪「うん…」



―――――――

律「じゃあまた明日な、唯!」

唯「うん!じゃあ明日またあずにゃんの家の前に集合だね?」

律「ああ!明日は力ずくでも連れていくからな!」

澪「唯、忘れるなよ?軽音部のこと…」

唯「わかってるって!んじゃ!」

澪「唯…大丈夫かな?」

律「唯は大丈夫だよ!鈍感だから!」

澪「はは…ならいいけど…」



律「じゃあな澪、また明日」

澪「うん…明日迎えに来るからな?それで梓もムギも連れていくんだからな?」

律「わかってるよ!梓もムギも、ちょっと刺激すれば絶対思い出すって!」

澪「うん…」

律「じゃあな澪、また明日!」

澪「また…明日な…」



翌日

プルルルルル

澪「もしもし…唯?」

唯『あ、澪ちゃんおはよう!忘れてない?』

澪「当たり前だろ?ていうかまだ6時半だぞ…よく起きれたな」

唯『うん!早く皆を戻したいから!』

澪「そうだな…頑張ろう!律は私が迎えに行くから、お前は先に梓の家に向かってくれ!」

唯『了解!』

澪(唯は大丈夫…律も大丈夫だよな?)



ピンポーン…

澪(律…早く出てこいよ…律…)

ガチャ

澪「り…」

聡「ふわ~い…あ、おはようございます…」

澪「聡くんか…り、律は?」

聡「あぁ…どうぞ上がってください!多分まだ寝てますから」

澪「お邪魔します…」



律「ぐが~…」

澪(律…お前、大丈夫だよな…忘れてないよな?)

澪「おい律!起きろ!」

律「ぐげ!…なんだよ澪~」

澪「なんだよじゃない!早く起きて皆のとこに行くぞ!」

律「あ…そうだな!こうしちゃいられないぜ!早く着替えなきゃ!」

澪(よかった…忘れてないみたいだ…)



澪「さ、じゃあ私は下で待ってるから…って…律?」

律「ん?なんだ澪?あぁ、髪がボサボサだ…」

澪「なんで…私服に着替えてるんだよ…?」

律「なんでって…お前こそなんで制服?」

澪「ちょ、ちょっと待て律…これから私たちは…どこに行くんだ?」

律「は?どこって…」



律「だからー、皆に会いに行くんだろ?」

澪「み…皆って?唯と梓とムギのことでいいんだよな?」

律「は?お前なに言ってんだ?だから今日は」

澪(頼む律…忘れてないでくれ…軽音部を捨てないでくれよ…)

律「皆に会いに、中学のクラス会に行くんだろ?」



澪「……」

律「まあクラス会って言っても、女子だけだから正式じゃないけどな?
 でも澪は男が来るとまともに話せないし…」

澪「お前…なにか部活やってたっけ?」

律「は?なんだよいきなり」

澪「いいから!お前はなにか部活やってるのか?」

律「はぁ?部活?やらないやらない!めんどいし」

澪「な……」



澪「なんだよそれ!ふざけんなよ!」

律「いて!な、なにすんだ!」

澪「お前…昨日言っただろ!?忘れないって!あれは嘘だったのかよ!」

律「はぁ?なんの話だよ!わけわかんねえ!ていうか肩掴むな!シワがよる!」

澪「なん…だよ…なんで…だよ…うぅ…うっ…」

律「み…澪?なんで泣いてんだよ?さ、早くお前も私服に着替えて一緒に…」



澪「もう…いいっ…!帰る!」

律「あ、おい!澪ー!行かないのかよー!もう!バカ澪!」

澪(バカはお前だ…!バカ…バカ…バカっ…!)

聡「あ、今ジュースを…」

澪「……」

バタン!

聡「し、シカト…」

律「なんだよ澪のヤツ…意味わかんねえ…」




唯「うーん、りっちゃんたちまだかなあ…早くしないとあずにゃん行っちゃう…」

澪「ゆ…い…!」

唯「あ、澪ちゃ…」

ギュウウウ

澪「ゆい…ゆい!律が…律が…」

唯「ぐええ…ど、どしたの澪ちゃん…?苦しいよ…りっちゃんは…?」

澪「うっ…うぅ…律は…」



唯「そんな…りっちゃんまで…」

澪「もう…私とお前の二人だけだ…どうしようも…」

唯「あるよ澪ちゃん!」

澪「え?」

唯「二人でも大丈夫だよ!3人を呼んで演奏しよう!」

澪「で…でも…」

唯「弱気になっちゃダメだよ!頑張ろう!?…あ!あずにゃんだ!よーし!」

澪「唯…」

澪(そうだ…私が弱気になってどうするんだ!頑張らなきゃ!)



唯「あずにゃ~ん!音楽室においでよ~!」

梓「ま、また…いい加減にしてくださいよ!私は今日予備校なんです!」

唯「その予備校ってさ~時間移せない~?」

梓「は?出来なくはないですけど…する必要はありません!」

唯「おねが~い!あずにゃ~ん!」スリスリ

梓「ちょ、ちょっと…やめ…」

澪「梓!」



梓「な、なんですか?ていうかなんで名前で…」

澪「どうしても私たちの演奏を聞いてほしいんだ!だから…この通りだ!」

梓(この人…よく見るときれいな人だな…)

梓「はっ!だ、ダメです!私は予備校が…」

唯「おねが~い!絶対上手にやるからぁ!」スリスリスリスリ

梓(しつこい…これならちょっとだけ聞いて帰してもらった方が楽かも…)

梓「わ…分かりました!着替えて予備校に連絡するので待っててください!」

唯「やったー!」

澪「やった…ありがとう梓!」



唯「次はムギちゃんに…あ、もしもし?」

紬『あ…平沢さん?ねぇ、どうして私の携帯に番号が?』

唯「まぁそれは置いといて…今から軽音部の演奏を見にこない?」

紬『でも私、合唱部に…』

唯「ムギちゃん、まだ正式に入部したわけじゃないんでしょ?」

紬『ええ、まあ…』

唯「だったらおいでよ!ね?楽しいよ!」

紬『わ、わかったわ…お邪魔させてもらうわね?』

唯「うっしゃ!じゃあよろしくムギちゃん!」

澪「あとは…」



澪「もしもし律」

律『あ!お前なにやってんだよー!皆に来ないってメールしちゃったぞ?』

澪「ああ、それはいいんだけど…今から学校に来てくれないか?」

律『は?なんで?』

澪「いいから来てくれ!来なきゃ死ぬ!」

律『ええ!?ちょ、み…ツーツー…』

澪「多少強引だけど…律なら多分これで来るだろ」

唯「ほ、ホントかな…?」


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