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~次の日

目覚まし時計が朝を告げる。

澪「う、うーん朝か」

目を開けると目の前に梓の顔。

澪「うわっ梓!何でそんな所に」

梓「おはようございます。って澪先輩が抱きついてきたんですよ」

澪「へ?そうなのか?」

梓「澪先輩、昨日どんな夢見てました?」

澪「昨日?そーだな……」

ボンッ



真っ赤になる澪。

梓「どうしたんですか?」

澪「い、いやどんな夢見たか忘れちゃったよ」

梓「……澪先輩、寝言で私の名前呼んでましたよ」

澪「えっ?///」

梓「抱きついてきて、私の名前呼んだ後、……キ、キスまでされちゃいました///」

澪「ええええっ!!///」

梓「お陰で、全然眠れなかったです」

梓が眠れなかったというのは本当だろう、うっすらとクマが出来ている。

澪「ご、ご免な、寝ぼけてたみたいで///」



~午後

澪「この後どうする?」

梓「そうですね……」

少し考え込む仕草をする梓。

梓「あっそうだ、映画観に行きません?私無料チケット持ってますよ」

澪「映画か、良いね」

梓「泊めてくれたお礼です」



手を繋ぐタイミングって、どうすれば良いのだろう?

映画館への道のりを歩く間、梓はそんな事を思っていた。

「澪先輩と手を繋ぎたいです」なんて恥ずかしくて言えない。

隣を歩く、自分より少し大きな彼女を見る。すると

澪「なあ、梓。お願いがあるんだけど」

梓「何ですか?」

澪「えーと…あの、手繋ぎたいんだけど///」

梓「えっ!あ、はい、どうぞ」

梓がそう応えると同時にぎゅっと手が握られた。

柔らかくて温かい、優しい手。

梓(澪先輩も同じ事を思ってたんだ)



~映画館

澪「何の映画観よっか?」

梓「そうですね、ホラー映画とか」

澪「えええっ!!」

梓「冗談ですよ、澪先輩こわいの苦手ですもんね」

澪「梓の意地悪…」

梓「ラブロマンスにしましょうか?」

澪「そうしよう」



瀧エリ「あれ?澪ちゃん?」

佐藤アカネ「あ、本当だ」

澪「エリとアカネ?」

エリ「隣にいるのは、あずにゃん?」

梓「ええっ!?何でその呼び方を?」

エリ「学園祭の時、唯がそうやって呼んでたから」

梓「唯先輩……もしかして私知らない所でみんなから『あずにゃん』って呼ばれてるの?」



アカネ「二人も映画観に来たの?」

澪「うん」

エリ「なるほど、二人はそう言う関係でしたか」

澪「そういう関係って、そんなのじゃない///それを言うならそっちだって」

エリ「私とアカネはそういう関係だもん」

アカネ「エリッ///」

梓「ち、違いますよ。澪先輩が私を泊めてくれたから、そのお礼に映画を」

アカネ「泊めた?」

梓「と、泊まったって言ってもキスしただけでやましい事は何も///」

澪「梓///」

エリ「キスした?」



梓「あの、その、キスって言っても澪先輩が一方的にしてきただけで///」

アカネ「一方的に?」

エリ「それで寝かせてもらえなかったあずにゃんは、クマ出来てるんだね」

澪「ち、違うんだ。誤解だ誤解///」

エリ「さっきから仲良さそうに手繋いでるのに?」

握られたままの澪と梓の手

澪梓「うわあああぁっ///」

慌てて離す澪と梓

アカネ「大丈夫よ、秘密にしておくから」

エリ「口止め料でコーラね」

アカネ「エリッ」

澪「コーラでも何でも買ってやるからみんなには秘密で頼む」

エリ「やったあ」



~映画上映開始

澪「エリとアカネは2つ前の席か」

澪(エリ達の後ろで良かったな、前だと観られてる感じで落ち着いて観られなかっただろうし)

梓がふと、前の座席を観ると既にエリとアカネは手を繋いでいた。

梓(さっきはエリさんに言われた勢いで手、離しちゃったけど映画観てる間また手繋ぎたいな)

梓(今度は私から)

肘掛けに右手を置いてる澪。そこにそっと手を伸ばす梓。

キュッ

澪(梓…)

キュッ

優しく握り替えされる手

梓(澪先輩……)



映画のちょっとHなシーン

澪(うう、気まずい……///)

梓(どんな反応をして良いやら///)

澪(エリ達はどうしてるんだろう?)

身体を寄り添うようにして観てる二人。

澪(うわ、大胆だな///)

澪(私も、ちょっとだけ梓の方に身体寄せてみようかな?///)

ズズッ

梓(澪先輩?)

梓(私からもちょっと)

ズズッ



お互いの腕が少しだけ触れる距離

澪(これ以上は///)

梓(無理です///)

アカネ(エリ、恥ずかしいよ///)

ヒソヒソ

エリ(澪ちゃんとあずにゃんに見せ付けてあげるのよ)

ヒソヒソ



~映画終わり

梓「映画、面白かったですね」

澪「ああ、そうだな」

エリ「澪ちゃん、あずにゃん近くに美味しい店あるんだけど一緒に食べに行かない?」

梓(私はもう、あずにゃん呼び確定なんですね)

澪「ああ、良いけど。梓は?」

梓「あ、私も大丈夫ですよ」

~お店

エリ「ここのパスタ美味しいの」

澪「へ~」

アカネ「このパスタとドリンクとスイーツのセットがお得よ。好きなの選べるし」

梓「じゃあ私それにします」

澪「私も」

エリ「じゃセット4つね」



エリ「私パスタはこれで、スイーツはこれ、ドリンクはコーラ」

澪「またコーラ?」

アカネ「エリ、コーラ好きだから。私もだけど」

梓「じゃあ私パスタこれで、ドリンクは紅茶でスイーツは澪先輩と同じのを」

エリ「駄目だよ、あずにゃん!!」

梓「え?」

エリ「スイーツは違う種類のを頼んで食べ比べしないと」

梓「そ、そうなんですか。じゃあこっちにします」



エリ「アカネのスイーツ美味しそうね」

アカネ「食べる?あーん」

エリ「あーん」

もぐもぐ

エリ「美味しい」

澪(目の前で、このいちゃつきっぷり///)

梓(見てるこっちが恥ずかしいです///)



エリ「あずにゃんも澪ちゃんに食べさせてあげなよ」

梓「そんな恥ずかしい」

アカネ「澪ちゃんは食べさせて欲しそうにしてるけど」

澪「……うん、梓に食べさせて欲しい///」

梓「ええ?……じゃ、じゃあ澪先輩、あーん」

澪「あーん///」

もぐもぐ

澪「美味しい」



アカネ「今度は澪ちゃんの番だよホラ」

澪「ええ?私も?」

エリ「自分だけ食べてずるいよ。ね、あずにゃん?」

梓「そ、そうですよ」

澪「分かったよホラ、あーん」

梓「あーん」

もぐもぐ

梓「美味しいです」



梓「私、トイレ行ってきます」

エリ「あ、私も」

~トイレ

エリ「あずにゃんって澪ちゃんの事好きなんでしょ?」

梓「……ハイ、そうです///」

エリ「澪ちゃんもあずにゃんの事好きなんじゃないかな?」

梓「えっ!!本当ですか?」

エリ「乙女の感よ」

梓「感ですか……」



エリ「美味しかった」

アカネ「私たちはお邪魔みたいだからこの辺で」

エリ「じゃあね、あずにゃん頑張ってね」

アカネ「バイバイ」

澪「さよなら」

梓「頑張るって…」



~帰路

ブルブルブル

梓の携帯が震える。

梓「あ、親からのメールです。あれ?気付かなかったけど5件も入ってる」

梓「…もう家、帰ります。さすがに親も心配してるみたいだし」

澪「そうか……」

落胆の表情を見せる澪。

梓「もしかして私が居ないと寂しいですか?」

澪「……うん、寂しい」

梓(あれ?てっきり『そんな事無い!』って言うと思ったのに)

梓「また、泊まりに来ますよ。今度は家出じゃなくて」

澪「いつでも来てくれて構わないぞ」

梓「ありがとうございました」

澪「また学校でな」



梓「澪先輩」

梓は振り返る。

梓「これは、泊めてくれたお礼に」

梓は澪の肩に手を掛けて背伸びした。

そっと澪の顔が近付き、唇を重ねる。

今にも気絶してしまいそうな位、梓はドキドキしていた。

梓「昨日のお返しに今度は私からです」

梓「澪先輩、大好きです」



澪はすっかり赤くなりながら梓を見つめていたが、

澪「…梓、私も大好き」

そう呟くと、澪は今度は自分から梓に唇を合わせにいった。

深いけども優しくて、そして少し感情的な口付け。

唇が離れると、しばし見つめ合った。

梓「私、自分の考えは曲げません。絶対澪先輩と同じ大学に入ります」

澪「ああ、待ってるよ」

そして再び二人は抱き合った。




お終い