※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

   秋山家、澪の自室

澪「・・・」 じろっ

律「よ、よう。調子はどうだ?」

唯「・・・なんか、重くない?」

律「気のせいだ。気にしたら負けだ」

唯「でも澪ちゃんに睨まれてると、石になりそうなんだけど」

律「ぐっ。そ、それで、歌詞はどのくらい出来た?」

澪「・・・夢オチって知ってるか」

律「へ?」

澪「話の最後に、「じつは全部夢でした」ってオチになる事だ。つまりさ今は、全部夢の中の出来事。目が覚めれば、私達は明日から高校生なんだよ。律、私達は同じクラスになれるかな」

唯「私の予想だとね。1年は同じで、2年が別々。3年で、また一緒になると思うよ」

律「話は良く分かったから、二人とも今すぐ顔を洗ってこい」

紬(この突っ込み、待ってましたっ♪)



 カチャ

唯「お待たせー」

澪「ふー、少しさっぱりした」

律「よーし、まずはみんなで深呼吸だ。行くぞー」 すーはー、すーはー

唯「リラックス、リラックス」 

紬「ほら、澪ちゃんも」

澪「ん、ああ」 すーはー、すーはー

梓(満喫、満喫♪) くんかくんか



   5分後

澪「うーん、むーん。あー」 ぐったり


梓「結局、元に戻っちゃいましたね」

律「真面目な奴は、これだから困る」

唯「あずにゃんは大丈夫?」

梓「私はそこまで思い悩んでませんよ」

唯「よかった。それを聞いて、お姉ちゃん安心したよ」

梓「誰がお姉ちゃんなんですか。・・・まあ、その。お気遣いありがとうございます」 ぽそっ

紬「うふふ♪」



律「よー、澪。改めて、調子はどうだ」

澪「見ての通りだ」

律「鮭とイルカ?水族館がテーマか、今度の曲は」

澪「良いから、少し静かにしてろ」

律「はいはい」 もみもみ

澪「何してる」

律「肩揉んでる」

澪「頼んでないぞ」

律「私が勝手にやってる事だよ」

澪「・・・勝手にしろ。・・・もう少し右」

律「へいへい」



梓「ムギ先輩が言った通り、少し和んできましたね」

紬「唯ちゃんとりっちゃんのお陰よ。二人とも、ありがとう」

梓「唯先輩は、何もしてませんけどね」

唯「あずにゃん、しどいよ。・・・これ、今度の曲の譜面?」

紬「ええ、主旋律しか出来てないけど」

唯「・・・なんか、難しそうだね。私のパートはじゃじゃーんとか、だだーんとか。簡単なのでお願い」

梓「駄目ですよ。たまには唯先輩がサイドギターで、リズムも取って下さい」

唯「ひ、ひぃ。あずにゃんお慈悲を。お慈悲をっ」

紬「そういう事も含めて、みんなで話し合おうか」

唯、梓「おーっ♪」



律「私達って、バンドやってるんだよな」 もみもみ

澪「急に、どうした」

律「昔はテレビで観て、ただ感動してただけじゃん。格好いいなとか、上手いなとか」

澪「ああ」

律「それが自分の楽器を持って、それを演奏して。曲まで作っちゃってさ。時が流れたなって思っちゃった訳」

澪「何才なんだよ、一体」 くすっ

律「全くだ」

澪「確かに、急ぎすぎる事も無いか。・・・ありがとう、律」

律「ん?澪ちゃん、何か言った?」 ぐいっ

澪「気のせい、だ」



紬「たまには、違う楽器を取り入れてみるのも面白いと思うのよね」

唯「でも私、ギターしか弾けないよ」

梓「右に同じです」

紬「そうかー。良いアイディアだと思ったんだけど」 しょんぼり

唯「・・・ちょっと待って。それ、良いアイディアッ」

梓「な、何がですか」

唯「違う楽器を取り入れるのが。ムギちゃんナイス♪」

紬「私、喜んじゃって良い?」

唯「私が許します」

紬「わーい♪わーい♪」

梓(なに、この幸せ感♪)



唯「りっちゃん、りっちゃん。ちょっと、こっち来て」

律「ん、なんだ?」

唯「「ムギちゃんが、ナイスアイディア賞を受賞したよ」

律「全然意味分からん」

唯「違う楽器。今度の曲、違う楽器を使うから」

律「楽器だ?私、ドラムしか叩けないぞ」

唯「その突っ込み、待ってましたっ」



紬「・・・もしかして?」

梓「ドラムとは別な打楽器って事ですか?」

唯「そう、それっ。勿論ドラムとは演奏法が違うから難しいだろうけど、間奏や前奏で取り入れるのは良いかなと思って」

律「なるほど、な。それは確かに、面白いかも」

梓「タンバリンなんてどうですか?買っても安いですし」

唯「良いね。タンバリンを叩きながら踊るりっちゃんなんて」

紬「私、ビデオ撮らなきゃ♪」

律「おいおい、盛り上がりすぎだろ♪」



紬「後は澪ちゃんが、もう少しリラックスしてくれると良いんだけど」

梓「・・・私、一つ提案があります」

唯「はい、中野さんっ」 びしっ

梓「え、えと。その。今回は、歌詞無しというのはどうですか?」

律「インストルメンタルか。・・・それはそれで、面白そうだな」

紬「澪ちゃんの負担は減るわよね。ただ、逆に気を悪くしないかしら」

梓「ええ。・・・そこは私が、澪先輩に」



唯「まあまあ。あずにゃんや、肩の力を抜きんさい」 もみもみ

梓「え」

唯「心配しなくても大丈夫だよ」

梓「唯先輩」

唯「そういう事は、りっちゃんが言ってくれるからね」

律「私に振るんかいっ」 ぽふっ

紬、梓「あはは♪」



紬「それは冗談にしても、だったら歌詞に代わる何かが必要よね」

梓「・・・例えば、ハミングとかどうでしょう」

唯「湧き出てくるね、あずにゃん」

律「いっそ、全員タンバリンとハミングとかな」

紬「振りも付けて、踊ったり?」

梓「でも澪先輩が、軽音部っぽくないって怒りませんか?」

唯「いや。これは絶対楽しい曲になるよ。だから私達のやる事は、絶対軽音部なんだよ」

梓「唯先輩♪」



澪「・・・やっぱり、もう少し和歌を紐解いてみるか。・・・かがやけるー♪ひとすじの道ー♪」


律「・・・吟じ出したけど、大丈夫か」

唯「音楽は悩む物じゃない。楽しむ物だって、澪ちゃんに改めて分かってもらおうよ」

梓「あまり悩まないのもどうかと思いますけどね」

唯「うぐっ」

紬「まあまあ。和歌だけに、澪ちゃんも梓ちゃんも分かってくれるわよ」

唯「ムギちゃーん♪」

律「茂吉先生も真っ青だな、おい」



律「となると、天の岩戸作戦か」

紬「誰かが服を脱ぐって事?」 きらきら

唯「あずにゃんが、まさに一肌脱ぐのかな」

梓「えっ」 びくっ

律「いや、誰も脱がないから。そうじゃなくて、楽しい事をやって澪の気を引くって意味さ」

唯「楽しい事。・・・やっぱり、あれ?」

律「そう。セッションだ」

梓「でも、澪先輩のベースしかありませんよ」

唯「あずにゃん、心だよ。楽器とは、心で奏でるのだよ」

律「少しイラっとくるが、唯の言う通りだ。つまりは、エアプレイさ」



梓「エア?」

紬「プレイ?」

律「要は、アクションだけで演奏するって事。例えばギターなら、・・・ギュイーンッ。ギュギュギュイーン」

紬「わぁ、面白そう♪私もギターやって良い?」

律「おう、やれやれ。梓も入って来いよ」

紬「私、サイドギターやりまーす。ギュン、ギュギュ。ギュン、ギュギュ」

唯「私、和太鼓ー。ドンドドッコ、ドンドドッコ」

梓(エアギターって、口で音を出すんだっけ?)

唯「国崎最高ーっ」

律「うん、そのAIRじゃないから」



澪(・・・私、何やってるんだろう。曲を作るため?でも何のために曲を作ってるんだろう。結局は自己満足。私の独りよがり・・・)

唯「ぴーひゃららー、ひーぴゃららー」

梓「ポンポロリン、ポンポロリン」

澪(私は一体・・・)

律「ベンベン、ベンベン」

紬「ジャーン、ジャーン、ジャーンッ」

澪(・・・一体、何が起きてるんだ?)



律「澪、今度の曲は歌詞いらないから」

澪「え?」

律「その代わりに、違う楽器に挑戦だ。その練習するから、澪も来いよ」

澪「来いって、、どこへ」

唯「セッション、セッション。エアセッション」

澪「意味が分かんないし、私は今・・・」



紬「澪ちゃん、楽しみましょ♪」

澪「楽しむ?」

梓「やってやるですっ」

澪「・・・そうだな。私もやってみるか。でも一体、何をどうすれば」

唯「自分がやりたい事を、やりたいようにすれば良いんだよ」

澪「私のやりたい事・・・。それはやっぱり」



澪「・・・ボーン、ボーン。ボボーン」

律「結局ベースかよ」

紬「でも、そういう所澪ちゃんらしいわね」

梓「はいですっ♪」



律「楽しいか、澪」

澪「今日だけだからな、こんな事するのは。明日からはまた歌詞を考えて、練習もちゃんとして」

律「全く、真面目な奴め」

澪「真面目のどこが悪いんだ。・・・明日からじゃない。今日は徹夜で歌詞を考えるぞ」

律「おうおう、張り切っちゃって」

澪「お前も一緒に考えるんだ」

律「ちぇー♪」



唯「私も一緒に考えるよ」

梓「及ばずながら、頑張ります」

紬「だって、みんなの曲だものね♪」

律「澪、聞いたか」

澪「う、うるさいな。・・・そ、その。これからは、行き詰まったらすぐみんなに相談するよ」

紬「うふふ♪」



律「澪も素直になった事だし、まずは鮭とイルカの意味について教えてもらうか」

澪「これはこれで良いんだよ。次の次の曲には、絶対採用する」

梓「・・・冗談、ですよね」

澪「梓。今まで私が、冗談を言った事なんてあるか?」

梓「は、はは。あはは」

紬「なんだか、楽しくなってきたわね♪」

律「私は、めまいがしてきたよ」



唯「でもその歌詞は澪ちゃんっぽくて。軽音部っぽくて、良いと思うよ」

澪「ありがとう、唯♪禍転じて福となす。これからは、動物ネタで押していくぞー♪」

律「勘弁してくれよー」

紬、梓「あはは」



                               終わり