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澪「ぴーぽーぴーぽー」1

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moemoequn

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澪「ぴーぽーぴーぽー」

澪「緊急車両交差点入りまーす。」

澪「ふふっ。はたらくくるまってカッコいいなぁ!」

ガチャ

唯「やっほー!…ってあれ?」

澪「!」



唯「澪ちゃん何やってたの?」

澪「……」

唯「救急車のものまね?」

澪(ビクッ)

澪「いや…その…」
唯「なぁに?」

澪「な、なんでもないよ!忘れてっ…!!」カァァ



ガチャ

律「ちーっす!!」

紬「遅くなりました~」

梓「こんにちはー♪」

澪(ピクッ)

澪「お…遅いぞ!待ってたんだからな~…!」

唯「あっみんなやっときた~!今から澪ちゃんがものまねしてくれるってー!」
澪「…へっ?」



律「えっ!?なになに??澪がものまね??」
澪「ち…ちがっ!!」カァァ

唯「うんっ!!スッゴく上手だったよ~」
梓「何のまねですか?」

唯「救急車~」

梓「きゅうきゅうしゃ?」

澪「…!!」



唯「ほら澪ちゃん!さっきみたくやってやって~!」

澪「え…えぇえ…?」

唯「ピーポーって!」

澪(カァーッ)///

唯「ほら、ほらほらぁ!!」

律「…」

律「唯。澪が恥ずかしがってるぞ。やめたげな。」

唯「ちぇー」ブーブー
澪(り…りつぅ…!!)



~帰り道~
澪「り、律。さっきはありがと…」

律「ん?何が?」

澪「唯から守ってくれて…」

律「あぁ。なんか澪がすげーピンチなオーラ出してたからな~。でも別にわざわざお礼なんて」クスッ

澪「そんなに…?」

律「いやでも幼なじみの私にしかわかんない領域かもな!
澪の考えてることならな~んでもわかるから!」

澪(りつ///)

澪「調子にのるなぁ!」コチョコチョ

律「んあっ! やったな澪~!うり~」

ベタベタ ベタベタ

紬「パシャパシャ」

紬(練習中からな~んか様子が変だったわ)

紬(案の定2人きりになった途端澪ちゃんてばやけにりっちゃんになついちゃって…)

紬(ごちそうさまでした♪)
紬(それにしても救急車って何かしら…?)



澪(律カッコいいな…)ドキドキ

澪(今までだって、なんかピンチのとき必ず律が助けにきてくれた)

澪(パトカーとか救急車もカッコいいけど、なんだろう…この気持ち)

澪(りつぅ…)

澪(律って彼氏いないよね…?)

澪(律だって女の子だし…。いたらどうしよう…。)

澪(私のことどう思ってるのかな…?)


澪(う…ん…りつ…)

澪「ZZzz....」



~次の日~
ガチャ

澪「やっほー、ってまた1番乗りか~…」

澪「1人じゃやることないし…。変なことしてたらまた誰かに見つかっちゃう…!!」

澪(ボー)

澪(…早く来いよ律ぅ~…)

バタンッ!!

律「みーお♪」

澪(律だっ!!)

澪「もう!遅いぞ?」ガミガミ

律「わりーわりー。掃除当番すっぽかしたのバレちゃってさ~」

澪「まったく…バレずにこいよぉ」

律「あははっ!ねぇ聞いてよ澪~、」

ワイワイ

澪(あぁ…ずっとこうしてたい)キュン



ガチャ

唯「うう~さぶい~…」

紬「こんにちは~」
唯「りっちゃん隊員!遭難したかと思ったよ!」ムギュウゥ

律「ぎゃあああ!首!首だめ!」

唯「OH…りっちゃん隊員あったかい…りっちゃんてばカイロだったのね…もっと早く言って…」ギューッ

律「うゎこら唯!離れろ~」

澪「!!!」

澪(んもう!!律に何てことしてるの!!)

律「澪~!これ何とかしで~…」

澪「し、知らない…!ずっとそうしてればいいじゃん!」

梓「ほら唯先輩、律先輩嫌がってますよ?」

紬「……」ジー



~帰り道~

澪「……」

律「…」

律「澪…さん?」

律「なんか口数少なくない…?」

澪「そんなことないよ」


紬「パシャパシャ」

紬(ははーん…)

紬(ここのところ注意してて正解だったわ…。澪ちゃん完璧にほの字ね…)

紬(自分は好きなのにかまってもらえない。
わざとそっけない態度で注意を引こうとしてるのかしら…?)

紬(練習中そっけないそぶりをしつつも、帰り道はちゃっかりついて行ってるあたりがもう…)

紬(でもりっちゃん鈍感だし…あんなかわいい女の子に想われてるのに、罪作りなおとこ…)ウットリ

パシャパシャ



澪(最近気がついたら律のことばっかり考えてる…)

澪(一緒にいる時間はすごい楽しいんだけど、気がついたら何故か怒ってるし…)

澪「好き…なのかな?」

澪(こんな気持ち初めてだから、わかんないよ…)

澪(それに女の子同士だし…)

澪(誰かに相談したい…!)

澪(梓は後輩だし、唯じゃダメだし、ムギに話してみようかな…)

澪(うん、ムギなら絶対真面目に聞いてくれそう。恥ずかしいけど…)



~また次の日~

紬「澪ちゃんが相談にのってほしいだなんて、珍しいわぁ」

澪「ごめん、放課後なのに付き合わせちゃって…」

紬「気にしないで!こうやってお友達とお出かけするの夢だったの♪」

澪「じ…実はさ、なんか最近気がついたら…その、律のことばっかり考えてるんだ…」

紬「まあっ!?りっちゃんのことを!?」

澪「う、うん…もうね、最初は良かったんだけど、今は誰かに相談しないと苦しいくらいに…」

澪「好きになっちゃったのかも…」カァァ

紬「そんな…全然知らなかった…!」

澪「や、やっぱ変だよな…女の子同士だし…はは」

紬「そんなこと、ない。」

澪「…え?」

紬「そんなこと、ない。」



紬「そんなこと、ない。いい?澪ちゃん。好きになる気持ちって、極めて自然なことよ。そこに性別の違いなんてない。
多少の努力は必要かもしれないわ…。でも、それが理由で諦めるなんて、私は悲しいと思う。ごくごく当たり前の感情を、澪ちゃんはりっちゃんに抱いただけなのだから。
そしてそれを私に相談してくれて、とても嬉しいわ。澪ちゃん、頑張って。
私は応援するよ。気持ちをありのまま告白して、そしてりっちゃんを振り向かせてご覧なさい」

澪「こ…くはく?」
紬「そう、告白」



澪(なんか、ムギすごいな…)

澪(でも…こここ告白なんてどうすればいいの…)カァァッ

紬「大切なのは、気持ちよ。本当に気持ちのこもった言葉に、人の心は動かされるものだから。
自分の想いをぶつけても上手くいくとは限らないわ…。
でもその想いをぶつけずしてうまく行くわけはないよね。絶対に。」

澪「…うん!」

澪「なんか自信もてた…。ありがとうムギ、話して良かったよ。」

紬「私はただ自分の考えてること言っただけだから…。生意気に、ごめんなさいね」

澪「言う!律に、好きって!」



~次の日、教室~

律「ど、どうしたんだ?澪…急に改まって…」

律「『練習後は帰らずに教室に来て』って…絶対みんな不思議に思ってただろ…」

澪「り…律。」

澪「どうしても聞いてほしいことがあるんだ…。」


紬(澪ちゃん…頑張って!)

紬(私以外廊下にいないとこ見ると、澪ちゃんは私にしか相談してなかったのかしら…?)

澪「わた…私、はたらくくるまが好きなんだ…」

律「…」

律「…くるま?」


紬(…は?)



澪「パトカーとかダンプカーとか見ると、カッコいいと思わない…か?」

律「え…?いや、別に…?」

澪「街でそういうの見かけると、カッコいいなとか、頼もしいな、とかとにかくワクワクするんだよね…!」

紬(何を…言ってる…?)

澪「私にとって律って、そういう存在なんだ…!!」カァァッ

律「……」



~その夜・律の部屋~

『今日、澪から告白された。…いや、あれは告白だったんだろうか?どちらにしろ、あんな真剣で、儚げな顔をした澪を初めて見た。
澪の目に映る私は、どうやら逞しくて頼もしくて、カッコいい女の子!のようだ。ふふっ、澪ってばホント不器用だよな。
車がどうとか言ってたけど、多分そういう意味だろう。私じゃなかったらその辺汲み取れないよな。ちょっと意味わかんなかったぞ?(笑)』

律(律はどうとか聞いてきたけど、残念ながら私は同意出来ないな。私なんて、ただのおおざっぱな女の子だし。
そんな子なんかより、澪…)

『あんなかわいい顔で言い寄られて、正直ドキッとしてしまった。
好きな男が出来たら、きっとあんな表情をするのだろうか?』



『澪みたいな子にああやって見つめられて、断る男なんていないと思う。それくらい、可愛かった。
今までずーっと一緒だったから全然気づかなかったけど、ホントにかわいいな…。いや、いつも一緒が当たり前だったから、意識すらしてなかったのか。
澪のあんな表情、他の誰にも見せたくない…。
あの後、返事も曖昧のまま別れて帰ってきてしまった。
いきなりあんなこと言われて、私も混乱してたのは仕方ないけど、明日からどう接しよう…。』

パタン

律「…ふぅ。寝よ…」



紬(澪ちゃん…ちょっぴり意味わかんなかったわ…)

紬(でも真剣だった…澪ちゃんなりに考え抜いた言葉だったのかしら…?)

紬(とりあえずはりっちゃんの行動に注目しましょう)

紬(ガンバれ!澪ちゃん!)



澪(私…フラれたのかな…)

澪(思いのままぶつけちゃったけど、、告白なんてしないほうが良かったのかも…)

澪「うっ…ぐすっ…」メソメソ

澪(律の顔…もうみれないよ…)

澪(明日は部活休も…)



~次の日~
ガチャ

紬「あら?」

紬「りっちゃん1人?」

律「おぉムギ。今日唯学校休んでたじゃん?だから後は澪と梓だけだよ」

紬(澪ちゃん…来るかしら…?)

律「はぁーっ…」

紬「…ため息なんてどうしたの?お茶にする?」

律「…」

律「…澪の奴、今日来るかな」

紬「え…?」

律「ムギ、あのさ、私、友達に告白されたんだ。」

律「多分好き、って意味だと思ってる。」

紬「まぁ…///」

律「ただ親友だと思ってたから、びっくりしちゃってさ。
いきなりだったってのもあったけど、私返事もろくにせず帰ったんだ。」



律「多分あいつ、本気だったんだろうな…。そう思ったから、私も一晩ずっと本気で考えてたんだ。」

律「告白されたことで意識しちゃって好きになるのって、一時の気の迷い…?」
律「私はそれがわからない。
ただそいつのことは、考えてく中でもう好きになっちゃったんだ…///」

律「でもそれってさ、向こうからの告白あって初めて動かされた気持ちだろ?
されてなかったら今日も明日も、
これから先多分何も変わらないままの関係であり続けてたんだと思うんだ。」

律「あいつが悩んだ末に私に投げてきた問題に、その時の一瞬で揺れ動いた感情で答えてしまっていいものかと」

紬「……」



紬「それはりっちゃん、その気持ちは一瞬の気の迷いなんかじゃあないと思うわ。」

紬「知らない人にいきなり告白されて、りっちゃんは気持ちが揺れ動いたりするの?」

紬「告白されて意識してしまうようになったのは、
今まで積み重ねてきた2人の間の絶対的な信頼関係があってこそのことよ。
りっちゃんはこの先ずっとこの関係が続いていっただろうっていってるけど、
そんな仲良しなら裏を返せばいつどちらかが好きになったっておかしくない関係に見えるけどね…。
絶対的に信頼出来る人、そういう人を好きになるんでしょう?
りっちゃんが好きになったその人は、誰よりも信頼のおける人だって言える?」

律「…あぁ、言える。自信を持って。」

紬「それからもう1つ、りっちゃんが誰とでも簡単に恋に落ちるような女だとしたら、
1晩中悩んで、自分の考えることをさっきみたいに立派に話せたり出来ないわ。」クスッ



律「…」

律「ムギ…ありがとう…なんかすごいふっきれたぜ」

紬「うふふ♪じゃああとは、澪ちゃんのもとへ駆けつけるだけね!」

律「お…おぅ!」ダッ

律(ってえぇ!?知ってた!?)

ガチャ

梓「あ、いま律先輩とすれ違ったんですけど、どこ行ったんですか?」

梓「ムギせんぱーい…?」

紬(澪ちゃん…良かったわね!)



~秋山家~

律「み…澪!あけるぞ」

ガチャ

澪「りつ…!?」ビクッ

律「澪…黙って聞いててくれ。」

律「私は澪の言うようなカッコいい人なんかじゃ、ない。」

律「それに比べて澪は、私にないものいっぱいもってるよ…」

律「かわいいし…繊細で不器用で乱暴だけど、…とにかく全部かわいい…!」

律「わたし、澪じゃなきゃ、ダメなんだ…!」

律「ずっとそばにいてくださいっ…」

律「澪、すきだ…」




澪「う…うそ」カアァーッ

澪「りつ…ほんと…?」

律「お…同じこと何度も言わせるなよ…」//

澪「……」

澪「……うっ」

澪「うわぁぁんりつぅ!!」ギューッ

澪「りつ…好き…だいすき…」

律「!!」///

律「もう…かわいいなぁ澪は…よしよし…」

律「これからも、ずっと一緒にいような…」


………
……





唯「りっちゃんと澪ちゃん最近すごい仲良しだね~!」

紬「そうね~。羨ましいわぁ♪」

梓「ていうか仲良すぎる気も…練習中いっつもベタベタしてますよ。」

梓「澪先輩!はやく練習しましょうよー!!」

澪「ちょっと待ってってば!ほら、律!あーん…」

律「あーん」

澪「どぉ…?クッキー美味しい…?」

律「んー!うまいっ!澪の焼いたクッキーほんとにおいしいよ!!」ナデナデ

澪「んもう律ってば…」///



梓「…うわぁ…」

紬(澪ちゃん、おめでとう♪)


END


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