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澪「唯の看病をしよう」2

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moemoequn

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澪「いろんなことがあったなぁ……」

唯「合宿で海で大はしゃぎしたよね」

澪「クリスマス会もやったよな」

唯「最初のライブで澪ちゃんが転んで」

澪「そ、それは止めてくれ!」わたわた

唯「あずにゃんが入部してー」

澪「二回目の学祭で唯がギター忘れて」

唯「面目ない!」

澪「ふふ」

唯「……でも」

澪「唯?」

唯「……もうすぐ、おしまいなんだねぇ……」

澪「……」



唯「澪ちゃん、推薦狙うんでしょ?」

澪「……うん。唯はどうするの?」

唯「ムギちゃんの言ってた、N女子大にチャレンジするよ。りっちゃんもいっしょなんだよ」

澪「……そっか」

唯「……澪ちゃんとだけ、お別れだね……」

澪「そうだな……」

唯「ね、澪ちゃん」

澪「ん?」

唯「澪ちゃんが行く予定の大学って、どんなとこ?」



澪「うーん、あんまり言うことはないなあ」

唯「なんでもいいから、聞かせてよ」

澪「強いて言うなら、かなり下のランクの大学だよ。桜高よりも偏差値は下じゃないかな」

唯「……どうして?」

澪「なにが?」

唯「だって澪ちゃん、もっと頭いいはずじゃん。その大学が大好きなの?」

澪「うーん、そういうわけじゃないよ」

唯「じゃあ、どうして?」

澪「……嫌になっちゃったから、かな」



唯「嫌って、勉強のこと?」

澪「……うん。受験勉強に嫌気がさしたんだ」

唯「イヤなこと、あったの?」

澪「……予備校の先生がね、こう言ったんだ」

澪「この時期に部活なんてやるな、昔の友人とはさっさと手を切れ、って」

澪「今耐えれば、輝かしいキャンパスライフが待ってる、って」

唯「へえ……」

澪「なんかバカバカしくなったんだ。大学なんてどこもたいして変わらないのに、って」



唯「……そっかー」

澪「唯はどう思う?大学なんてどこだって同じだと思わないか?」

唯「んー、私はそうは思わないなー」

澪「えっ……?」

唯「みんなといっしょなら、どこだって特別な場所になれるんじゃないかな?N女子大でも澪ちゃんが選んだ大学でも」

澪「……なるほどな。唯らしいな」

唯「へへ……けほけほっ」

澪「あ……ご、ごめん!風邪ひいてるのに、こんな話聞かせちゃって!」

唯「気にしない気にしない。おやすみ~」

澪「待った。風邪薬」

唯「ぐーぐー」

澪「おい」



唯「やーだー!薬やだー」

澪「こら!治らないぞ!」

唯「だって粉薬嫌いなんだもん!」

澪「水といっしょに飲めば大丈夫だろ!」

唯「あの後味がイヤなのー!」

澪「もー、じゃあ私が飲ませてあげるから。苦くならないようにするから……」

唯「ホント?」

澪「ほんとほんと」



澪(この方法を使うのは恥ずかしい……けどこうでもしないと飲んでくれないし)

澪(それに相手が唯なら……構わない)

唯「澪ちゃん、どうすればいいの?」

澪「まずは目、閉じて」

唯「うん」ぎゅっ

澪(……念のため鍵かけとこ)

ガチャ



唯「澪ちゃーん、まーだー?」

澪「口、開けて?」

唯「あー」

澪(なんか間抜けだなあ……初めてなのに)

澪「……えいっ」

澪(うー、確かに苦いなぁ。体がビリビリする)

唯「ひおひゃ?」

澪「……」

唯「?」

澪(唯のほっぺ、ぷにぷにだ……)

澪「……んっ」

唯「!?」



澪「……っ」

唯「~~~~~!?」ばたばた

澪「……っ!……」ぎゅー

唯「…………」へなっ

澪「……ぷはっ」

澪「やわらかい……甘い」

唯「……」とろん



澪「あああ……やっぱりやんなきゃよかった……」

澪「唯ごめん……無理やりしちゃって……って」

唯「……くー」

澪「寝てる……」

唯「すや……」

澪「恥ずかしい……私も寝ちゃお寝ちゃお」

澪「ベッド少し借りるよ、唯」

唯「みおちゃ……」

澪「ん?」

唯「らいすき……」

澪「~~~~~お、おやすみ!」



数時間後……

憂「おねーちゃーん、皆さんお見舞いにきてくれたよー」こんこん

紬「唯ちゃーん、入れてー」

律「みおー、中にいるんだろー?」

梓「唯先輩と澪先輩が中で二人きり……」

紬「梓ちゃん、どうしたの?」

梓「な、なんでもありません!」どきどき

和「足しびれた」



唯「みおちゃ……むにゃ」ぎゅ

澪「ゆい……」ぎゅ



そして後日

唯「みーおちゃんっ!おはよっ!」

澪「唯!風邪は治ったのか?」

唯「うん、ばっちり!澪ちゃんのおかげだよ~」

澪「いや、私は大したことはしてないよ」

唯「ううん、澪ちゃんに薬飲ませてもらったから!」

澪「!!」

唯「よく覚えてないんだけど、なんかすっごくやわらかくて甘くて」

澪「ほああああ!」

唯「わっ!?」



澪「ゆ、唯!忘れよう!忘れてくれ!あの日は何もなかったんだ!」

唯「?……うん」

澪(あれは黒歴史だ……)

唯(……もう、澪ちゃんたら)

澪「……あ、そうだ。唯に言いたいことがあったんだ」

唯「ほえ?なあに?」

澪「あのな……私もN女子大受けることにしたんだ!」

唯「えぇー!マジで?」

澪「ああ!本当だ!」



唯「やったー!これで4人ずっといっしょだね!」

澪「まだ決まったわけじゃないぞ」

唯「あ、そっか~」

澪「……唯のおかげだよ」

唯「む?」

澪「唯がアドバイスしてくれたから、決心できたんだ。ありがとう」

唯「てへへ、照れますなぁ……」

澪「……なあ唯」

唯「んー?」

澪「今日、うちで勉強会しないか?昔みたいに」

唯「……うん、喜んで!」



澪「よかった……あとな」

唯「うんうん」

澪「あれからいろいろ勉強して、コーヒー淹れられるようになったんだ」

唯「……おお!」

澪「よければ飲んでみてほしいな……」

唯「その時は、飲ませてくれるよね」

澪「えっ……ええっ!?ゆ、唯!まさかお前!」

唯「♪」



終わり


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