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―――――

翌日、真鍋家。

和「で、律が帰るまで私の所で待機なワケ」

澪「ついでに、催眠術の実験も兼ねて」

和「あら、私はモルモットなの?」

澪「だって、試せる相手がいないし」

和「そう。なら、私の部屋でやろっか」

澪「う、うん」


和の部屋。

和「それで、どの方法でやることにしたの?」

澪「やっぱり、ベタな五円玉」

和「だけど、紐についてるのは五十円玉ね」

澪「五円玉よりかは、十倍の効果あるかなって」アハハ



和「そうなんだ」

澪「それに昨日、ちゃんと練習したから大丈夫だよ」

和「相手いるじゃない。なら、今日も……」

澪「鏡に映った私なんだ」

和「……」

澪「一回だけやったけど催眠術にかかったよ。眠くなるってやったら、本当に眠くなったし」

和(それ単に自分が眠かっただけじゃないかしら)

澪「だから大丈夫、私を信じてよ和」

和「まぁ、澪がそこまで言うなら」



澪「よし、それじゃやるぞ」

和(まっ、私がおすすめした以上、仕方ないか)

和「遠慮なくやりなさい」

澪「いくぞ」


澪「和は私の言いなりになる」


ブラーン、ブラーン

和「……」キョロキョロ

澪「……」

和(ちゃっちいわね)

澪「ど、どうかな?」

和「そうね……特に何もないわね」

澪「あれー、おかしいなぁ」



和「ふふっ、でも私を言いなりにするだなんて……案外、澪ってSなのね」

澪「の、和?」

和「分かるわ。律はMでしょ」

澪「えっ?」

和「いつも使用許可の書類を提出し忘れるの、あれは『私に怒られたい』という願望があるからなのよね」

澪「……」

和「私がキツく言って泣きそうな顔をしたら、かなり来るわ」



澪「和って、変態なのか?」

和「変態? 人類はみんな変態よ」

澪「わ、私も……」

和「律を自分のモノにって考えで、かなりの変態よ」

澪「そ、そうなのか……」

和「だから」スッ

澪(えっ、耳元に何を……)


和「律を手に入れたら、二人ともじっくり可愛がってあげる」ボソッ


澪「!」

和「あら、今ので感じた?」



澪「そんなことない!」

和「顔が赤いわね」

澪「気のせいだ!」

和「ならいいけど」

Prrrr♪

澪「あっ、電話……律から!」ピッ

律『澪、私だよーん』

澪「律か?」

律『予定が早く済んだからさ、今から遊ばないか?』

澪「マジで!?」

律『マジだよ』



澪「行く、すぐに行くよ!」

律『そっか。じゃあ、私の家で待ってるからな』ピッ

和「律から電話」

澪「そう。だから私、律の所に行くよ」

和「残念ね。お楽しみはこれからなのに」

澪「べ、別に和のお楽しみなんかいらないよ」

和「あら、ツンデレ?」

澪「違う! それじゃあ私、行くからな」

和「なんなら私も行って混ざろうかしら?」



澪「いらない! 私と律だけでいい!」

和「そっ、じゃあ頑張ってね」

澪「あぁ」

バタン!

和「あーあ、失敗したかしらねぇ。よかれと思ったんだけど」

和(なんにせよ、頑張りなさい)

和「あとは、手筈通りにやればいいわね」



―――――

田井中家、律の部屋。

律「いやー、私の用事だけすぐに済んだからさ」

澪「そうなんだ」

律「とりあえずゲームやるか? 昨日、聡とやった対戦ゲームが」

澪「そ、それよりもさ」

律「?」

澪「ちょっと面白いことをしないか?」

律「なんだ? 澪もゲーム持って来たのか?」

澪「そうじゃないけど……」



律「じゃあ、なんだよ」

澪「えっと、これなんだけど」

律「なんだそれ? 催眠術とかで見る、アレか?」

澪「そ、そう。実は私、催眠術に興味があるんだ」

律「催眠療法士にでもなるのか?」

澪「ま、まぁ。そんな感じかな」

澪(嘘だけどね)

澪「だから今から、律に催眠術をかけます」

律「へぇー、面白そうだな」



澪「よし、いくぞ」

律「ばっちこい!」

澪(や、やってやるんだ)

澪「まずは簡単なのな」


澪「律はだんだん、眠くなる」


ブラーン、ブラーン

律「……」

澪「……眠くなった?」

律「いや、帰りの電車で寝たから眠くならない」

澪「……」

律「……」

澪「じゃあ、次だ!」



律「今度はなんだ」

澪「ちょっと待って!」ペラペラ

澪(次はどれをやれば……これだ!)

澪「律、目を閉じて」

律「あいよ」

澪「よし、それじゃあ暗示をかけてやる」

澪(あれ、このままキスした方がよくないかな? どうせ律は目を閉じてるんだし)

律「まだか?」

澪「わ、私がいいって言うまではダメだ」

律「文句が多い奴だな」



澪(べ、別に悪いことじゃないよな!)

律「……」

澪(なんで気付かなかったのだろか……ふふっ)

澪「じゃあ、行くぞ」

チュッ

律(ん? なんか唇に感触が)

澪(律の唇、柔らかいなぁ)

律(なんだろな?)

澪(よし、もういいだろ)

澪「律、いいよ」

律「あぁ」

澪「どうだった?」

律「なーんか唇に変な感触があったくらいかな。それ以外は別に」

澪「そ、そうか」



律「今のはなんの効果がある催眠なんだ?」

澪「えっと、私の言うことをきく催眠、かな?」

律「なんじゃそりゃ? 私は澪の奴隷じゃねぇーぞ!」

澪「な、なんだよ。ただの冗談じゃないか!?」

律「なんか本気っぽかった」

澪「き、気のせいだよ」

律(怪しいなぁ)

澪「じゃあ次……」

律「ちょっと待て!」



澪「な、なんだよ」

律「澪。なんか企んでるだろ?」

澪「!」ギクッ

律「もしそうなら言ってみろ!」

澪「な、何も企んでないよ!」

律「そうか。なら、催眠術はなしだ!」

澪「えっ」

律「これから夕飯の買い物に行くからさ、わりぃな」

澪「そ、そんな」

律「お遊びならさ、また明日にでも付き合ってやるよ」

澪「……はい」

律「ごめんな」



―――――

翌日、屋上。

和「あら、ダメだったの」

澪「うん。なんか朝から律の奴、私を避けてるし」

澪「嫌われたのかな」

和(やっぱり澪に変なこと教えるんじゃなかったわ)

和「もう自分の口から告白すれば?」

澪「で、出来ないよ」

和「律のことが好きなんでしょ? だったら、もう押し倒すなりしなさい」



澪「だ、誰もそこまでしないし!」

和「私は昔、唯にやったことあるわ」

澪「えぇー!」

和「大丈夫よ。唯自信は覚えてないから」

澪「そういう問題なの!?」

和「そうよ」

澪「……やっぱダメだ。律を襲うなんて」

ガタッ!

澪「ひっ!」

和「半開きの扉が風で閉まっただけよ」



澪「ほっ」

和「それで、どうするの?」

澪「……もう、催眠とかには頼らない! 私自身の口からちゃんと言う」

和「なら最初からそうすればいいもの」

澪「そうだよ。当たって砕けろの精神で行けばいいんだよ」

和「砕けてどうするのよ」



澪「律に告白して、絶対に律を私のモノにするんだ!」

和(そういう独占欲は強いのね)

澪「絶対にやってやる!」

和「頑張りなさい」

和(その後で、じっくり二人を堪能するから)ニヤリ



和(さて、腹ごしらえに唯のパンツを……)

憂「あっ、和さん」

和「憂じゃない。どうしたの?」

憂「ちょっと、ブツを引き取りに」



和「ブツ?」

憂「とぼけないで下さい。小学生の頃、お姉ちゃんから盗んだ」

和「あれは盗みじゃなく拝借よ」

憂「どっちも同じです!」

和「そうなんだ。じゃあ私、生徒会に行くね」

憂「まだお昼休みですよ」

和「……」

憂「話はじっくり聞きますね」ニコッ



―――――

放課後、部室。

律「みんな掃除かぁ」

律(暇だ)

律「おっ、メトロノームじゃん……おりゃ」

カチ、カチ、カチ、カチ

律「……」

私の言うことをきく

律(なんだ?)

私の言うことをきく

律(澪が昨日、私に言ったことか……なんであいつ、あんなことを)

カチ、カチ、カチ、カチ

律(なんか……)

律「気になるな。よし」


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