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 ある休日
 純は梓の家に野球漫画を読みに来ていた

純「うへー」

梓「どうしたの?」

純「また空振ったよ~こいつ」ゴロゴロ

梓「ふーん」

テレビ「トゥーリオ! トゥーリオ!」

純「うわ……超泣いてる」ゴロゴロ

梓「あっ、一点入った」

テレビ「ゴール! ゴール! 日本先制!」



純「この主人公、泣きすぎじゃない?」ゴロゴロ

梓「男は涙を流すほど強くなるらしいよ」

純「誰情報、それ」

梓「澪先輩」

純「へぇ。じゃ、この泣き虫もいつかメジャーリーグに行くのかな」

梓「その前にゴジラになるんじゃない」

純「どちらかというと、モスラになりそう」

梓「わかるわかるー」

テレビ「トゥーリオ! トゥーリオ!」ドドドド



梓「あ、日本勝った」

純「梓、この次の巻って持ってる?」

梓「ん、持ってないよ」

純「えぇー」ゴロゴロ」

梓「あんまり床転がると、猫の毛つくよ」

純「うげっ、それ早く言ってよー」モッサモッサ

テレビ「絶対に負けられない戦い!」

梓「本田△」

純「うひゃー」モッサモッサ



純「そういえば、澪先輩って楽器なんだっけ」

梓「ベースだよ」ポリポリ

純「あ、あたしも」ポリポリ

梓「この後何やるんだっけ」ポリポリ

純「知らなーい。てか、これ何味?」ポリポリ

梓「たくあん味」ポリポリ

純「ふぅん」ポリポリ



純「澪先輩ってベース上手いの?」

梓「上手いよ」

純「どのくらい?」

梓「純50人分」

純「なんだ、大したことないや」

梓(え……?)

純「なーんてね」ニヒヒ

梓「やっぱ1000人分」ズビシ

純「やった! ホームラン!」

梓「まだ読んでたんだ、漫画」

純「……と思ったらファールかよ~」

梓「救いようがないね。どっちも」



純「とにかく、澪先輩がベース上手いのは知ってたんだけど」

梓「じゃあなんで聞いたの」

純「いや、なんとなく」

梓「…………」

テレビ「飛ばねぇ豚は、ただの豚だ」

純「だって、さ」

梓「ごまかすな」ビシ

テレビ「尻毛も抜かれて、鼻血もでねぇ」

純「だって、さ」

梓「無駄に痛そうだ!」グワシ



純「ま、とにかく澪先輩にベースのいろはを教えて欲しいんだけど」

梓「いろはから教えてもらわないといけないんなんて……」

純「こ、言葉の綾だよ」

梓「大丈夫、分かってるよ純」

純「あ、梓……!」

梓「このコードが……」ジャンジャン

純「…………」

純(梓の指がスプラッターになればいいのに)

梓「ん、今何か不謹慎な事考えなかった?」

純「フキンシンって何?」

梓「……なんでもないよ」

純「うん」テヘヘ



純「じゃあ、今日はそろそろ帰ろうかな」

梓「今度来るときはドーナツ持ってきてね」

純「いいよ。どんなのがいい?」

梓「ライオンのやつ」

純「ライオン!?」

梓「あの、かわいいライオンのやつだよ」

純「が、がおーっ、ってやつ?」

梓「どちらかというと、ポンポン、ってやつ」

純「そんなライオンいるの?」

梓「いるよ。おいしいんだよ」

純「……探しとくね」

梓「うん、よろしく」



 次の日、音楽室

梓「澪先輩」

澪「ん? 何だ梓」

梓「今日友達が来るんですけど」

澪「友達?」

梓「ジャズ研でベースやってる子なんです」

澪「へぇ」

梓「澪先輩にベースを」

澪「時に梓」

梓「はいっ!?」

澪「その友達は、鉛筆をどっちの手で持つ?」

梓「えっ」



梓「えっと、確か右だったと……」

澪「…………チッ」

梓(えっ、今私何か変なこと言ったかな?)

梓「あの、澪先輩……?」

澪「ん? なんだ梓?」

梓「ベースを教えて欲しいそうなんです」

澪「だってさ、唯」ボソリ

唯「ほへ!?」

梓「お願いします!」ペコリ

唯「いいよー」

澪(いいのかよ!)



唯「私が純ちゃんにベースを教えればいいの?」

梓「へ?」

澪「何言ってるんだ唯。ベースを弾いてるのは私だぞ」

梓「ですよねー」

唯「でも、今み」

澪「あっ、クリームが口についてる」ガバッ

唯「むぎゅ、むぎゅ」フガフガ

紬「…………ポッ」

梓(唯先輩……)



 そして純がやって来た

純「こんにちはー」

紬「あら、こんにちはー」

純「それ、なんですか」

紬「紅茶よ」

純「えっ、紅茶ってパックで飲むものじゃないんですか」

紬「違うわよ、こうして葉っぱを淹れて飲むものなよ」

純「えっ」

紬「えっ」

梓(どうして悲しい気持ちになるんだろう……)



梓「こちらが澪先輩だよ」

純「よろしくお願いします」ペコリ

澪「あぁ、よろし……」

律「トゥーリオのヘディング!」ドカッ

純「痛ッ!?」

澪「バカ律! トゥーリオは昨日ヘディングしなかったぞ!」

律「てへへ、バレちゃった?」

純(怒るとこそこかよ……)

梓(うおっ、まぶしっ!)



純「ベースのいろはを教えてください!」

澪「うん。じゃ、楽器出してみて」

純「はいっ」ガサゴソ

唯「ねぇ澪ちゃん」

澪「なんだ唯」

唯「あずにゃんのネコ耳どこいったのかな」

澪「律がつけてるぞ」

唯「あっ、りっちゃん!」

律「なんだ唯」

唯「それ、あずにゃんのなんだよ。ダメだよ勝手に使ったら」

律「お前は何を言ってるんだ」

唯「へ?」



律「よく見てみろ、アタシは何もつけてないぞ」

唯「えっ、だって黒いネコ耳が……」

律「それはな、唯。唯の心が黒く汚れているからそう見えてしまうんだ」

唯「えっ」

律「あれだ、この服は正直者にしか見えないとかそういうやつなんだぞ!」フンス

梓「いただきます」パシ

律「あっ」

唯「あっ」

紬「あっ」

澪「あっ」

純「あっ」

梓「えっ」



律「うあー」フラフラ

唯「り、りっちゃん!」

紬「あら大変」

梓「えっ、どうしたんですか」

唯「りっちゃんが大変だ!」

紬「これは危篤ね……」

律「うあー」

梓(このネコ耳、もしかして呪われてる……?)



唯「というわけで、三人でりっちゃんを保健室に連れて行くよ!」

紬「はい、梓ちゃんは頭を持って」

梓「はいっ」

律「うあー」

梓(うわっ、でこまぶしっ)

紬「私は右足。唯ちゃんは左足をお願い」

唯「ラジャ!」ガシッ

律「うあー」

梓(これでいいのかな……)

紬「この持ち方でどうかしら、澪ちゃん」

澪「うん、大丈夫そうだな」

純(大丈夫なんだ……)


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