43 :キャラ・ネータ ◆bbQgcg4Q1c:2011/01/12(水) 21:54:48
【?→博麗神社】
にとろちゃんと浮遊島を歩き回ってたあたしは、近くに不思議なお城を見つけた。
でも、そっちに向かって駆けだすと急に景色がぐにゃっと歪んで、足元がふわっと浮く!
体が宙に浮いたような、何とも言えない心許ない感じ。
あたしは思わず体のバランスを崩して、とてんと地面に転ぶ。
そのままゴロゴロ転がって……目が回る~!
「うあうあわわあ~っ」
ようやく起き上がって辺りを見ると、どこかの神社っぽい。
どこだろう?さっきまでいた所じゃないみたいだけど……。
「あいたった~……ん?誰かいる?」
境内に巫女らしき人の姿が見えた。
巫女は妖怪の天敵なので、あたしは慌ててささっと鳥居の影に隠れる。
ふ~、気付かれずに済んだかな?
彼女は両手を上げて『ようやく終わったわー』と言いながら、晴れやかな顔で伸びをしてる。
終わった?何が終わったんだろう?
巫女の仕事って確か、妖怪退治と異変の解決……あっ、浮遊島はどうなったんだろう?にとろちゃんは?
あたしは空を見上げてみた。
青い空、白い雲……そこには島なんて浮いてない。
「空に島が浮いてるはずなのに……何にもないじゃない。
はっ……こ、これは!もしかしてあの巫女に先を越されちゃった!?」
きっと、そうなんだ。
あたしたちがのんびりしてる間に、あの巫女は速攻で異変を解決しちゃったに違いない。
まるで、お皿いっぱいのケーキの内どれを食べようかな~って迷ってたら、
食いしん坊のお客さんが現れて全部のケーキがあっという間に食べられちゃったみたいに。
う~ん、そんな例えで考えたら何だか理不尽な感じがしてきた。
ちょっと抗議してみよう。
「ちょっとちょっと~、あたしたちに黙って勝手な事されちゃ困るなあ~!
あんたでしょ?島をどうにかしちゃったのは?
せっかく、あたしたちで自称神をメッタンメッタンにするつもりだったのに~!
代わりにあんたがメッタンメッタンになりたい!?」
巫女と目が合う……とても不機嫌そうな顔をしてた。
せっかく仕事が終わったと思ったら実は終わって無くて、目の前にドンと書類の束でも置かれた。そんな顔。
そして巫女は懐からお札を取り出して――ー。
「んきゃああぁぁああ~っ!!誰か助けてぇ~!」
舞う札を背に受けながら、あたしは一目散に逃げ出した!
【キャラ・ネータ END】
44 :寂寞の恒久領帝 ◆bbQgcg4Q1c:2011/01/12(水) 21:56:35
これであたしの話はおしまい。
それじゃ、ばいばい。にとろちゃん。
ちょっとの間だけだったけど楽しかったよ。
ううっ……あたしの元になった板はメチャメチャになってるなあ。
本当に付喪神になっちゃいそう。
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