1 名前:酒場のマスター ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:34:04
ようこそ我等のTRPGスレッドに。我等の冒険のルールは以下の通り。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
TRPGキャラのなりきりとして成り立っているのであれば 「なんでもあり」で「なにしてもいい」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■全ネタフリ有効
  ネタフリは全て拾う!これこそ当スレの心意気!「思い通りにならない楽しさ」を楽しもう!
■決定書き
  他のキャラクターの行動結果を必要に応じて断定的に描写してよい。
■後手キャンセル
  後に書き込む人(後手)がその前に書いた人(先手)の物語展開をキャンセルできる。
■ターン制の不採用 
  順番制はないぞ。好きな時に書いていい!但しチャット状態は避ける様に。
■書式の統一
  キャラクターの発言は「 」で囲む。 描写の文はそのまま表記。
  レスアンカーは原則不採用。だが必要ならレスに盛り込んでもよい。
  容量の節約を考えなくて結構。場を盛り上げるAAも可。お笑いレスも大歓迎。
■趣味まる出しOK
  好きなように書くんだ!人の目を気にするな!他のスレで出来ないことをしよう! 
■荒しは徹底スルー
  荒し叩き自治は華麗にスルー。 悪意のあるネタフリも荒し。優雅にスルー。

2 名前:酒場のマスター ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:34:40
【TRPG】今こそ物語を始めよう(人∀・)タノム!
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1139885354/
蝙蝠王との死闘編・プロローグ

【TRPG】いまこそ幻想界に飛び込もう(人∀・)タノム!
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1145344371/
蝙蝠王との死闘編・本編〜

◆避難所
なな板
スレタイ:(人∀・)タノム!スレ避難所
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1145636548/

なりきり(太陽)板
TRPGスレ総合支援・避難所
http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi/TheSun/1085143882/l20
>402-406に後手キャンセルについて詳細がある。

◆TRPGまとめサイト・睡蓮の庭
http://nanaitatrpg.web.fc2.com/

3 名前:酒場のマスター ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:35:33
キャラクターデータ

―名前・
―種族・
―性別・
―容貌・
―年齢・
―身長・
―体重・
―瞳色・
―髪色・
―武器・
―服装・
―備考・


人物の外見のみ記載。
キャラの生い立ちや過去、目的目標、性格、癖、特技など内面的なものは
劇中で明かしていくように。
備考には補足を。出典がある場合にはその作品名を。
当スレは門戸が広く、オリジナルキャラでも版権キャラでも参加可能である。

では物語を始めよう!

【警告】
人外の者どもの帝国が舞台でしかも佳境。その為に濃密な暗黒ファンタジーとなっているぞ。

4 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:36:39
祭司イアンが皇帝に差し出したリリはコーラルによって奪還された。
皇帝はイアンに左手の平をかざした。手首を回し手の平を上に向けた。その動きに合わせてイアンの首が回転し、鈍い
音を立て捻じ切れた。
皇帝は燃えさかる玉座と重臣達を無表情に一瞥すると、陽介に左手をゆっくりとかざした。陽介は見えない巨人の腕に
殴られたかのように吹き飛んだ。
皇帝は右手をキーゴヌンにかざし手の平を水平にした。キーゴヌンの膝が意志に反して折れ曲がり土下座をする格好になった。
次に皇帝はアッシュを左の人差し指で指差した。アッシュの心臓の鼓動が一瞬止まり、胸を押さえアッシュは両膝を突いた。
トワル将軍と生き残った祭司、貴族が平伏する。
エルウィンも禁軍の軍礼をして片膝をつき、海狼も頭を垂れた。
全ての戦いを皇帝は止めた。
失神しつつあるコーラルは伏し、立っているのはロゼラインとリリだけであった。

「蝙蝠王バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴとの拝謁を望むか。ダークエルフ。ならば会わせてやろう!
バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴは此処にいる!」
皇帝が負のオーラを全身から迸らせた。豪奢な帝衣が裂け、皇帝の上半身が露わとなった。
皇帝の背中から蝙蝠の翼が一瞬で現れ突風を起こした。
その蝙蝠翼を拝した全員が息を呑んだ。皇帝の家臣ですらも。

翼は蝙蝠の不吉な翼の形に違いはなかった。周知の通り蝙蝠の翼は羽ではなく皮膚膜である。
しかし皇帝の翼は皮膚膜ではなかった。
女の皮であった。
女の皮を剥ぎ、それを一度ばらばらにして再び蝙蝠の翼の形に縫い合わせたかのような肉の膜であった。
女の腕、脚、手足の爪、背中、腹、乳房や臀部がめちゃくちゃに配列されている。
惨い事に右翼の中頃には原型を留めた女の顔が其のままにあった。
目は苦悶に閉じられ、口は吐息をもらすかのように半開きとなっていた。
その女の顔はこの世のものとは思えないほど美しかった。
その美しさがなお一層におぞましさを感じさせ、見る者に嘔吐感を起こさせた。
その翼は残酷で悪趣味で背徳の悪魔の芸術品だった。

5 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:37:28
「流石はダークエルフ。エルフの中でも魔道の暗黒面に長じた一族だけの事はある。
如何にも汝が看破した如くバダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴは下卑な蝙蝠の妖魔にすぎぬ。
洞窟の中に巣食う地霊系の吸血蝙蝠の精だ。
だがダークエルフ。汝らの一族の魔道学者は知らぬのだ。いやこの世の全ての魔道士が知らぬのだ。
バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴの正体を。

バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴは元は天駆ける神将。
六翼の光の翼を持つ大天使パタルフであった。

神々と悪魔の大戦において、傲慢なパタルフは神に反逆し戦った。だが敗北し堕天使と成り下がった。
神の震怒を買い、懲罰として知性を奪われて地上に追放されたのだ。
光の翼は召し上げられ醜い蝙蝠の翼に変えられ、永遠に地下の穴蔵で惨めに生きる罰を与えられた。
バルンディノ周辺の地縛魔として土地の古き人間どもにバダボーゲ・ドゼヌ・ベロ・ベゲド・ベブゴ・ヌ・グゲヘート
「穴蔵の奥の狂える吸血の蝙蝠」と呼ばれる低級魔となった。

生半可な魔道学は、バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴを知性の無い魔であるがゆえに、単なる蝙蝠の魔物と見誤っている。
バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴが大天使であったことも、パタルフの持つ脅威の神霊力も知らぬからだ。
パタルフに失われた知性が戻れば、絶大な力を持つ戦女神となる。
だが神々の呪いを受けるパタルフの知能が戻る事は永久に無い。
であるのなら、代わりの知性を与えればよい。
余はバダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴを捜しあてると、永い歳月をかけ彼女を飼いならした。
堕天したパタルフは生贄を欲するのが宿命。
33年前の生贄の儀式で、捧げた生贄の少女の総数は50万人を越えた。
神によって剥奪されたパタルフの魔力は少女達の魂を吸い回復した。
知性は失われたままだったが、醜い蝙蝠の姿から天使の姿に変容したのがその証だった。
機は熟した。
余はパタルフとまぐわり合体した。
余の知能とパタルフの神霊力が合わさり、この魔皇帝ブフドが誕生したのだ。
パタルフには余の翼となってこの身に宿るのを赦した。
刮目して見よ!この美しき肉の翼を!」

6 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 03:38:22
「地獄から隆起する淡紫の白柱を見よ!死霊の柱を見よ!これがパタルフの力だ。
地獄の重き門扉を開け、生者の世界と死者の世界を混沌させるこの力!
天界、現世、地獄とに世界を大別した神々の因果律を破壊する奔流。
バルンディノを中心に世界が崩れていくのだ。
神々の創った宇宙の紀律がこの地から壊れていくのだ。
パタルフは神に変わって新たに天地創造を画策した偽神の一人。
魔道帝国ブフドニアなど目標の一過程に過ぎぬ。
余は天界の神を滅ぼす者なり!

なぜ余がバダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴの正体を唯一人知っていたか教えてやろう。
余がガイア界(地球)で生を受けていた頃の名はユダ。
救世主のそばに仕え、天界を生きながらにして知り得たユダこそ余である」

皇帝はロゼラインに放電を伴う劫火を吐いた。パタルフの火だ。
皇帝の忠実な下僕どもも一勢に賊に襲いかかった。

7 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 07:01:45
氏ね



さっさと



クズ

8 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 08:37:44
皇帝の雑兵達が一瞬の内に強力な気の流れによって、文字通り消え去った。

「やっぱり、英雄は遅れてくるもんだよな」

現れたのは、究極の戦士。
   ヤ ム 飯

「じゃ、俺も闘わせてもらおうかな」

狼の牙を連想するような構えを取り、気を両手の指先に集中させる。

「狼牙風風拳」
静かな呟き声と共に神速の如きスピードで皇帝の背後に周り、必殺の爪撃を幾度となく叩き込んだ。



9 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 09:34:09
              ∧_∧
              ( ・∀・ ) 帝国を再建しました
                U θ U           
            / ̄ ̄T ̄ ̄\     
           |二二二二二二二|
           |        |
パシャ パシャ  パシャ パシャ パシャ  パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ
   パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ  パシャ パシャ パシャ  パシャ  パシャ
 ∧_∧      ∧_∧     ∧_∧  ∧_∧    ∧_∧     ∧_∧
 (   )】      (   )】    (   )】 【(   )    【(   )    【(   )
 /  /┘ .   /  /┘.    /  /┘ └\ \   └\ \   └\ \
ノ ̄ゝ     ノ ̄ゝ      ノ ̄ゝ     ノ ̄ゝ    ノ ̄ゝ     ノ ̄ゝ

10 名前:魔界祭司ジンバ ◆/bXVjlcxqs [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 11:12:58
「おお!これが吾ら祭司にすら秘匿されていた蝙蝠王バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴ!
堕天使とは知りませなんだ
陛下に幾年もお仕えしてきた吾ら、想い新たに陛下の魔力と頭脳に敬服いたしまする」

>「狼牙風風拳」
>静かな呟き声と共に神速の如きスピードで皇帝の背後に周り、必殺の爪撃を幾度となく叩き込んだ。
攻撃したが賊はたちまちブフドの翼のひと羽ばたきに吹っ飛んでいた。

ジンバは白光の柱から死霊の魂数十体を引き寄せた。
「わが友よ!死してなお陛下にお仕えするのだ!」
キーゴヌンの昇竜拳でやられて落下した海狼の下敷きになって死んだ祭司チャンドラと、
首を折られて死んだイアンに死霊を注入した。
二人は理性もなにもないゾンビとなって立ち上がった

11 名前:『憎しみの魔女』 ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 11:53:29
>前スレ823など
トワルの捨て身の特攻で死霊の柱をどこまでも堕ちていくバージル。
既に張本人であるトワルは柱から逃げ出し、ただ一人奈落へと―――
死霊によって無限にも等しい魔力を貪り食われ、『真・魔人』状態を維持する為の
魔力・生命力が不足し元の姿に戻ってしまう・・・しかし、身に着けている
ナイトメアシリーズが怪しく蠢く。なんと、周りの死霊を『喰らい』始めたのだ。
生贄にされた哀れな少女達の怨念を取り込み、バージルの体から離れて
その姿を変えていく・・・

バージルの存在は完全に奈落の底に消えた。
代わりに、かつてナイトメアシリーズであった異質な存在は立ち上る死霊の流れに乗って
現世と言う名の地獄へと帰還する。その瞳に値する物体は、ドロドロとした
憎悪によっておぞましい殺気を放ちブフドを見据えた。魔界兵器ナイトメアを依り代に
舞い戻った・・・『憎しみの魔女』の目的はただ一つ、ブフド、即ちユダへの復讐である。
ナイトメアに蓄積されたバージルの戦闘スキルと、永劫の苦しみの中より見出した
地獄の魔術を以って・・・目的の障害となる邪魔なゾンビの片割れを暗黒の火球で無に帰した。


―名前・『憎しみの魔女』、固有名詞は50万を超える為割愛
―種族・魔界兵器ナイトメアと死霊の融合体
―性別・女、しかし生殖能力は無し
―容貌・生贄にされた全ての少女の姿が重なっているように見える
―年齢・生贄にされた全ての少女の享年が該当
―身長・時々によって140〜170の間で変化する
―体重・無いに等しい
―瞳色・蠢く闇
―髪色・蠢く闇
―武器・ナイトメアΗ&Ω
―服装・顔以外はネロ・アンジェロ
―備考・バージルは退場

12 名前:重装歩兵・ベア ◆ZAgKuX9lgw [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 12:24:44
       _         ,__
    ,..,'´.,.,.,,/⌒ヾ`l‐ヾ ̄ヽ_,,,.フ
   彡ミミミミミ|⌒ ̄  〉 |´ ̄|
   彡ミミミミミ|   /〃/:::::,、|
   彡〃(⌒).ヽ/´⌒i__,,-‐''~
   ノ  ̄ ̄´, ' ヽ/
         ^""
   HP 0/123
   LP 0/14


13 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 12:29:41
羽ばたきによって吹き飛ばされるヤム飯。
敵は予想以上に強いようだ。

「ならば、我が必殺を受けてみよ!!」
皇帝の前に現れて神速の踏み込みと共に、気を練りに練った拳をぶちこんだ。
皇帝の翼に生えた顔に。


―名前・ヤム飯
―種族・人間
―性別・男
―容貌・三目
―年齢・不明
―身長・不明
―体重・不明
―瞳色・黒
―髪色・黒
―武器・拳
―服装・メタモル星人の民族衣装
―備考・コロシアムで活躍したヤム飯だよ。


14 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/08(月) 12:32:37
アッシュとヤム飯は死ね

15 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/08(月) 15:52:22
皿仕上げ

16 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 16:36:39
■全ネタフリ有効
  ネタフリは全て拾う!これこそ当スレの心意気!「思い通りにならない楽しさ」を楽しもう!
■決定書き
  他のキャラクターの行動結果を必要に応じて断定的に描写してよい。
■後手キャンセル
  後に書き込む人(後手)がその前に書いた人(先手)の物語展開をキャンセルできる。
■ターン制の不採用 
  順番制はないぞ。好きな時に書いていい!但しチャット状態は避ける様に。
■書式の統一
  キャラクターの発言は「 」で囲む。 描写の文はそのまま表記。
  レスアンカーは原則不採用。だが必要ならレスに盛り込んでもよい。
  容量の節約を考えなくて結構。場を盛り上げるAAも可。お笑いレスも大歓迎。
■趣味まる出しOK
  好きなように書くんだ!人の目を気にするな!他のスレで出来ないことをしよう! 
■荒しは徹底スルー
  荒し叩き自治は華麗にスルー。 悪意のあるネタフリも荒し。優雅にスルー。



頼むからこれを守ってくれよ
勝手に荒らし扱いとかしてる奴は使えない

17 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 18:38:08
>魔皇帝ブフド
>皇帝はロゼラインに放電を伴う劫火を吐いた。パタルフの火だ。
「ぬうえい!」
キーゴヌンは強靭な精神力でブフドの念動力によって曲げさせられていた膝を立て、起き上がるとロゼラインに
タックルし押し倒した。
ロゼラインの上に被さったキーゴヌンの背中ぎりぎりにパタルフの火がかすめる。
パタルフの火は鍾乳石の壁に当たり、なんと岩を焼き溶かしていった。
「ぬふふふ。数え切れない敵と拳を交えてきたが、こりゃあいかん。全く勝てる気がしない。」
弱気なことを似合わずに言う。
「勝てそうもない時はどうするか分かるかロゼ。・・・逃げる、ではないぞ。
突破口が出来そうなところをつっつくのだ。」
キーゴヌンは立ち上がった。
「あの不吉な霊魂の柱。あれが蛇男といい、ゾンビ野郎といい、力を与えているようだ。
そりゃあ、皇帝にもそうなんじゃないのか?
ならばあの地獄の穴、ふさいじまったらどうだ?」
キーゴヌンは利き腕の右手を頭上に振り上げた。
「どいていろロゼ!
「ぬうううううううううううううううううううううううううううんんん!金剛國裂斬ーーーーーーーー!!!!」
自分の持つ波動を全て右腕に込め、気合の叫びをあげつつ振り下ろし地面に拳を叩き込んだ。
「馬車を起こしたり、土台石柱を砕いたり、大扉を開けたりと物を壊してばかりだ。」
隕石でも落ちたようなクレーターがキーゴヌンの一撃で生じた。その直径15メートル強!
床の岩盤がヒビ割れて窪み、穴へ地滑りを起こし崩れていく。穴に落ちたままの戦友の顔が浮かぶ。
「すまんな・・・バージル。」
熾烈な最後の戦いが始まろうとしている。
いや既に始まっている。>8>11
「死合いの続きをするか。」
キーゴヌンは構えた。
だが海狼に凍傷を負わせれた右腕は無理がたたり、今ので骨折していた。
「ぬふふふふふふ。人間追い込まれると笑うしかないな。アイフルの謝金取りから逃げた時もこんな気持ちだった!
懐かしい!
ぬはははははははは!さあ!来い!魔物め!」

18 名前:海狼 ◆wCNICI0SEw [sage陛下、乙です] 投稿日:2006/05/08(月) 20:45:17
キーゴヌンが、光の柱立つ穴の淵の石床を砕くのを海狼は、止めるでも阻むでもなく見ていた。
自分の下敷きになって圧死した祭司チャンドラがゾンビとなって蘇るも束の間、
穴から湧き出た幽女に黒色の火炎玉に焼かれて再び死ぬのも傍観していた。
幽女からは憎っくきバージルと同じ“臭い”がした。
ブフド皇帝に賊兵が襲撃するのを見ても何もしなかった。
魔狼の速さをもってすれば、どれも防げた。
だがしなかった。
「グルルルルル・・・皇帝は・・・」
ブフドはバダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴと合体し同一となっていた事や
蝙蝠王が堕天使であった事も隠していた。
「・・・・・・・・・・・・・・・信用できぬ」
それ以上にブフド自らが明かした目的が海狼の動きを止めさせた。

>神々の創った宇宙の紀律がこの地から壊れていくのだ。
>魔道帝国ブフドニアなど目標の一過程に過ぎぬ。
>余は天界の神を滅ぼす者なり!

この宇宙を破壊するのが目的か。
地獄の門を開き負のオーラを魔族達に与え、地上に魔物の楽園を築くのではないのか。
「それでは話が違う・・・」
殺されても皇帝に従う神官どもとは自分は違う。
ブフドが、地獄から汲み上げた暗黒のオーラを与える、そう約束したから今まで力を貸したまでのこと。
「俺はこの世の万獣の王。
・・・この世界そのもの、この宇宙そのものが破壊されてしまうのでは話にならない。
俺が支配するべき獣達が死に絶えるではないか・・・」
万獣に君臨した天狼を倒した意味がない。

19 名前:海狼 ◆wCNICI0SEw [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 20:46:16
海狼は跳躍した。キーゴヌンの数歩前に着地する。
キーゴヌンに砕かれた顎で言葉は発しにくかったが、海狼は教えてやった。
「地獄の門は霊・・・的に現世と・・・繋がっている。
岩を落すだけでは埋まりはしない。
魔道的な封印を岩に込めて落せ。難しくはな・・・・い。
どうせ現世と地獄の結びを生贄によって・・・かろうじて維持しているのだ」
海狼はにやりと笑った。
「オマエに味方しよう。・・・俺も・・・皇帝の敵はなる。
だが皇帝を八つ裂きにした後で、オマエたちを食い殺す。
それでもよければ味方しよう」
そう宣言すると海狼は、クルリと背をキーゴヌンに向け皇帝に牙を剥いて唸った。

20 名前:トワル将軍 ◆hKDZAY/Fwg [sage] 投稿日:2006/05/08(月) 21:25:44
「海狼!裏切ったか!所詮はけだものか!」
バージルとの死闘に両腕を失い、地獄から噴き上がる死霊に若さと魔力を吸い取られ、老人と化したトワル将軍は絶叫した。
「嗚呼!偉大なるかなブフド皇帝陛下!堕天使すら服従させる偉大なる陛下に臣トワル、永遠の忠誠をお誓いするものなり!」
皇帝は不埒な三つ目の賊を一蹴した。だがゾンビ・ チャンドラを瞬殺した『憎しみの魔女』が皇帝に迫る。
「何奴!?穴に堕とした賊の使い魔か……!?」
正体はわからないが並々ならぬ力を感じる。
「陛下!」
蛇身化した名残りのある大口を開けてトワル将軍は『憎しみの魔女』に喰らいついた。
だが魔女の持つ怨念に、殆どの魔力を失ったトワル将軍はなすすべがなかった。
たまらず将軍は叫んだ。
「エルウィン!早くその小僧を仕留め、陛下を守護するのだ!禁軍の長ならば陛下を守護せよ!エルウィーン!」

21 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/08(月) 22:13:14
言うまでもなくこのスレ終わってるから

22 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 00:54:07
「バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴが堕天使だと?」
恐怖の全貌を顕した皇帝の言葉に、ロゼラインは尖った我が耳を疑った。

>魔皇帝ブフド
>皇帝はロゼラインに放電を伴う劫火を吐いた。パタルフの火だ。
>キーゴヌン
>ロゼラインに タックルし押し倒した。
>「ぬふふふ。数え切れない敵と拳を交えてきたが、こりゃあいかん。全く勝てる気がしない。」
>「ならばあの地獄の穴、ふさいじまったらどうだ?」
>「どいていろロゼ!
「ぬうううううううううううううううううううううううううううんんん!金剛國裂斬ーーーーーーーー!!!!」

キーゴヌンの凄まじい闘気に鳥肌が立つ。ロゼラインは邪魔にならない様飛び退った。
キーゴヌンの渾身の突き拳に地下祭殿の地盤が、池に張った氷に石を投じたかのように砕け散る。
土砂と岩石片が祭殿中央の地獄の穴になだれこむ。
死霊の白柱が揺れ動くが、地獄の門穴を塞ぐには至らない。

予想外にも海狼が寝返る。
>海狼
>「地獄の門は霊・・・的に現世と・・・繋がっている。
>岩を落すだけでは埋まりはしない。魔道的な封印を岩に込めて落せ」

「リリ!破邪の魔法を駆使するそなたの出番だ!」
果たしてリリに其れ程の魔法が使えるのかわからない。でもリリは大扉の間で修羅を退治したではないか。
リリの傍には魔法力を使い果たし憔悴しきったコーラルがいる。
ロゼラインはコーラルのフードをつかんで引っ立てた。
またコーラルの顔があらわになる。
「この戦いが済んだら死ぬまで寝ていて良い。そなたの為に特上のベッドを用意してあげよう。
だから今は起きてくれコーラル!」

23 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 00:54:59
ロゼラインはすばやくベルトの腰鞄から小瓶を出した。
中身の茶色の粉末をコーラルの口に無理矢理入れた。
少々コーラルは暴れたが飲み込ませる。
「我が故郷の西の荒野にいるインプの粉だ。
インプの例の…あの部分を、だ、日干しにし乾燥させて粉末にしたものだ。
ダークエルフの薬学者が呪文をこめ真心そそいで作っている。
どんな疲労もこれは霊的に吹き飛ばすぞ!」
コーラルはこれでよし。
あとは薬が効くかどうかだ。出来る手当てはした。

頼みのリリを見ると、足元がふらついている。
抱き支える。
汗が額に浮かび震えている。
「熱でもあるのか!?疫病も撒くというのかパタルフは?」

ロゼラインはリリとコーラルを守る為に彼らの前に出た。
皇帝と対峙する。
睨みつけたが、ロゼラインは皇帝を鼻で笑った。

24 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 00:57:16
「私はキーゴヌンほど素直ではないぞ。私はそなたの語った言葉を半分も信じぬ。
バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴが堕天使だったのは事実だろう。
翼に融合されたその顔の美しさは尋常ではない。
この世のものではなく、上天の正に天使族のものだろう。
だが!
そなたが言う程の力があるとは思えぬ。
そなたは我等を念動で屈服させた。なぜ一思いに殺さぬ?
陽介の肉体を破裂させ、アッシュの心臓を破壊し、キーゴヌンの膝を粉々に砕けばよいではないか?
なぜそうしない?
そうはできないからだ!
近くの祭司の首を捻じ折れても、離れた相手には念動は弱まるのだ。
そなたの念動の射程は狭い。
天地創造が出来る程の神霊力があるにしてはお粗末ではないか?

私はセントリーとしての兵法をダークエルフ族の軍師カイタルより学んだ。
兵法の基本は、騙しだ。
敵を威圧し思いのままに操る。

ふふふ。あはははははは。

私もこの城のここまで侵入するのに大嘘をついてきた。伯爵の養女にもなった。
だから判る。
ブフドよ!そなたは嘘をついている。
我等を言葉で脅し屈服させようとしている。戦意を喪失させようとしている。
己を手も足も出せない程の脅威の存在と畏怖させようとしている。
パタルフの神霊力は復活などしていない!
まだその途上であろう。

私はそなたのその翼が不快でならない。
斬り取らせてもらう!」

皇帝の念動は手の平から放射されている、そうロゼラインは読んだ。
ロゼラインは皇帝にじぐざぐに走りよった。
疾風となって接近する。
どんな敵も葬ってきた愛剣ブラッディーオーキッドで傷を負わせられるのか?
それにロゼラインは賭けた。

25 名前:睦月陽介 ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 01:24:09
>4-6陛下乙
吹き飛ばされて空中浮遊の制御ができなくなり、地面に叩きつけられそうになったところを、体勢を立て直して、飛んでいったダイスケをキャッチした。
強大な力を秘めていると主張するコイツは、万が一主張が本当なら、もしかしたら切り札になるかもしれない。とっておかねば。
ダイスケを拾う際に擦りむいて腕を怪我したが、他の連中に比べればかすり傷だろう。
空を飛びそうな敵は皇帝くらいなので、とりあえず空を飛ぶことをやめて地面に立って構えることにした。
「……なかなかやるじゃないか」
敵からまともに攻撃を受けたことなど、ちょっと前にイカレた中国人と戦って以来だ。
俺は静かに皇帝の言葉に耳を傾けていた。
その台詞の長さのあまり眠くなりそうだった。
彼は何故、バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴの名を一回も舌を噛まずに何度もすらすらと言えるのだろう?
きっとこれも、堕天使パタルフとやらの力に違いない。
普段の俺なら、ここまで長々と喋っていたら問答無用で撃ち殺すのだが、今回は……まあ、気まぐれだ。
どうやら皇帝陛下は、この力でもって神々に喧嘩を売る気らしい。
何をするのかと思えば、そんなくだらんことか。てっきり、もっと面白いことを考えているものとばかり思っていた。
あの皇帝陛下は確かに強敵のようだが、動機を聞く限りでは同情の余地が全く無いのが救いだ。
変に可哀想な奴だと、無意識のうちに手加減してしまうことがある……実はあまりないが、あることはある。

>4-6>17
皇帝がロゼラインに火を吐きかけるも、キーヌゴンが上手く助けた。おっさんも無事だな。良かった良かった。
>「ぬふふふふふふ。人間追い込まれると笑うしかないな〜
高笑いをあげているが、右の腕とかが大変なことになっており、かなり重症だ。
満身創痍と言っても良いのに、そんな彼にとって、眼前の強敵も借金取りと同程度らしい。心強いなぁ。
背後からキーヌゴンに襲い掛かった皇帝の部下の魔物を、
「マジカル延髄斬りィィィィ!」
延髄斬りで首を切り落として仕留めた。
魔物の首から飛び散った大量の血をダイスケに浴びせて、封印の解除を図る。
完全に封印を解くにはまだまだ血が足りないようだ。
「まだ諦めちゃいないようだな。上出来だ。だが、その身体で無茶はするなよ」

>11>18-19
霊の柱から、また未知のバケモノが現われた。
あまりに禍々しい気配がしたので、最初は敵かと思ったのだが、皇帝に向けて敵意に満ちた眼差しを向けているあたり、敵ではなさそうだ。
そういえば、バージルがあの中に落ちた後から出てきたな……
また、デカい狼男みたいなのも、皇帝に敵意の眼差しを向けている。
彼の発言によると、
このまま皇帝の部下が全員死んだり寝返ったりしたら、皇帝にとってはまさに四面楚歌だ。

26 名前:ドワーフの爺さんオッゴン ◆bFuGv8l0WA [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 01:27:32
>陽介(前スレの>809
>「まだ少し早いが、突入するぜ。準備は良いか?」
>地下へと通じる大穴を作った。
>地下へと続く道が完成したのを確認すると、更にもう一発、今度はインフェルノの弾丸だけを放った。
>俺はインフェルノの赤い光弾を追うように大穴に飛び込んだ。
爺さんは陽介のあとに続いてみようとしたが・・・「無理じゃぃ・・・」
陽介の開けた穴を覗いてみた。
下には大空間があり、まるで崖から谷底を見る気持ちがした。
「ここから飛び降りろと・・・?無理ポ」
陽介の空けた穴から人魂みたいのがひょろひょろと出てきたので爺さんはビビッた。
辺りに散乱する恐竜兵の死体から、やつらが被っていたヘルメットを一個あわてて拾い上げ、
カポっと床の穴に蓋をした。

27 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 01:52:54
「くらー!んなとこで、なにやっとんじゃジジイ!」
増援のリザードマン部隊がやってきた

28 名前:睦月陽介 ◆PHa7cq9oUs [sage キーヌゴンじゃなくてキーゴヌンだった。ごめん。] 投稿日:2006/05/09(火) 01:59:21
>22-24
リリと、もう一人(こちらは知らない奴だ)を庇うようにして、皇帝に立ち向っている。
この状況にあっても、やはりロゼラインは雄弁だった。
>私はキーゴヌンほど素直ではないぞ〜
確かにロゼラインの言うとおりだ。
神を滅ぼすだの、因果律を破壊するだの、そんな力がある相手が、こんなチャチな攻撃を仕掛けてくる筈がない。
さっきのが遊びだったとしても、神への反逆なんて大それたことはできないだろう。神がどんな奴かは知らんが。
そういえば、自分の力を必要以上に誇張する奴と言えば、身近な奴にダイスケというのが居たな。
ダイスケの場合は、封印前に強い力を持っていなかったという証拠が無いのだが、このブフドはボロが出ている。
まったく、ホラを吹いて戦意を喪失させるのは良いが、ダイスケの真の力以上に信憑性が無いのでは話にならんな。
だが、ロゼラインの予想が当たっているなら、あいつのとった行動は危険だ。
近付けば近付くほど強力な念力で攻撃されることになるのならば、剣で斬りかかるのはマズい。
念力の攻撃範囲を読み尽くしたうえでの行動ならば良いのだが……
何かあったら助けられるように、ロゼラインとの距離と等距離を保って空中を移動した。

29 名前:セル ◆XpZoV3OomU [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:11:17
「遅れてしまってすまなかったな」
皇帝の強い気の力を感じたセルは、近道を通ってここまで急いで来たのだが、
途中で道が分からずに今まで迷っていたのだった。

「雑魚は私に任せておけ。この世界の未来はお前達の双肩に掛っている……
 異世界からやって来た私が出来るのはここまでだ」

体内の気と呼ばれるエネルギーを全身にみなぎらせて、深緑の闘気を両手に集中。
「か………め………は………め………」
そして放つは……
幾度となく世界を救った伝説の聖なる光の流れ。
「波ぁぁぁぁ!!!!!」
両手から放出された青き光の帯がリザードマンの部隊を全て焼きつくした。



30 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:15:29
「リザードマンの部隊が現れたのは地下祭殿の上、オッゴンがいる場所だろう」
視聴者からのクレームの電話が鳴り響いた

31 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:19:53
実は先程のブフトの部下の者達が呼びに行った、別の増援部隊だった。
その中にはオークやトロールもいたが、まとめて消し墨にされた。

32 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:22:10
「あっちこっちから来てるんでしょうね」
生番組の帝王みのもんたはアドリブの天才だった。


33 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:23:21
かぶってるヨ

34 名前:ラスティーリア ◆/Xio6qyapk [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:29:43
その頃、大扉の間では・・・

「ひとつになろう。レイジくん。
アハハハ。わたしといま、ひとつになっていってるよ。レイジくん。
感じる?わたしを感じる?レイジくん。キャハハハハハ」
礼司の口、鼻、耳、恥部、皮膚の毛穴からスライム状になったラスティーリアは礼司の体内に侵入していった。
礼司はがくりと両膝をついた。
ラスティーリアの体がすべて礼司の中に入った。でも礼司の体は膨れ上がるわけでもなくほっそりとした体のまま。
見た目はなにも変わらない。
(この肉体はわたしのもの。これから何をするのか知りたいでしょ。レイジくん。目と耳の回線はつなげておいてあげるわ)

35 名前:藤田礼司@ラスティーリア ◆/Xio6qyapk [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:31:18
「ロゼ姉さん!今そっちに行きます!ねぇアッシュ!無事?」

36 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 02:35:42
お茶の間の皆さんにお茶が配られた。

37 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/09(火) 12:29:47
そしてラスボスがあらわれた↓

38 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 15:24:31
元魔界祭司ゾンビ・イアン(自我崩壊)
「URYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!]

39 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 16:51:31
>ラスティーリア
>「ひとつになろう。レイジくん」
「あ。ああぁ」
僕の中にラスティーリアが入ってくる……
「ああ。うっくっ」
バスタブいっぱいに、ところ天を入れて、そこに体を沈めたら、こんな感じかもしれない。
「僕から…… く… う… あぁ… で 出て…いけ!」
そう願ってもどうすることも出来ない。首輪ヨーヨーで攻撃もできない。
どうしたらいいの?ロゼさん!ロゼさん!
「あ――――――――――」





手が動かせない。
足が動かせない。
声も出せない。
なのに僕の体が動く。
地下祭殿へ走り出す。
>ラスティーリア
>(この肉体はわたしのもの。これから何をするのか知りたいでしょ。レイジくん。目と耳の回線はつなげておいてあげるわ)
「ロゼ姉さん!今そっちに行きます!ねぇアッシュ!無事?」
(やめろ…… やめてくれ…… お願い…… やめてくれ!)
悲鳴すら僕はあげることができなかった。
なにをする気?ラスティーリア! 

40 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 18:53:53
全身の血管が凍りついたかのような感触に、ボクは膝をついた。
大洞穴奥の玉座から敵の親玉が、演説ついでにボクらへちょっかい出したせいだ。
追い討ちはなく、彼が舌噛みそうな適当きわまりない神さまの名前をくっちゃべってる隙に
停止した心臓の鼓動はすぐに元どおり動きはじめたけれど――この手加減は「皇帝」にとって命取りだったろう。
呼び醒まされた火竜の沸血は、ボクの肉体がまとうエーテル体に陽炎を立ちのぼらせる。
少女剣士には悪いが、ちょいとばかしお預け喰らっててもらうぜ。

皇帝ブフドは肉の翼を誇らしげに打ちひろげ、突風をまき起こす。
あれ見りゃさしものエド・ゲインだって、泣いて小便ちびるっきゃないだろう。すごい出来だ。
工作の自慢ついでに堕天使がどうとか神を滅ぼすとか、色々喋っちゃいるけどね、
状況Bだよ、80%本気だ。ボクはゆっくりと立ちあがり、着ていたマントを剥いで広げた。

「長講釈はご苦労なこったけど、イエス・キリストをユダヤ豚に売ったお次は
クソ田舎でバッファロー・ビルの真似ごとかよ。つくづくジェフリー・ハンターは人事課向きじゃねえな」

マントに魔法の青い炎が広がると、すぐさま火のついた布地でショットガンを覆った。
炎に包まれたショットガンをボクが一振りするとあら不思議、見る見るうちに銃身は巨大な砲と化し、
銃身の下のチューブ型弾倉も相応に機械化、肥大化する。
「『フェル・ドラゴン』!」
迫撃砲サイズとなった銃から、黒こげのマントの切れ端を振りはらう。
給弾方式はポンプアクションからレバー式となり、さっそく引いて砲弾を装填すると、
銃身に生えたキャリーハンドルを掴んで構えた。

>「エルウィン!早くその小僧を仕留め、陛下を守護するのだ!禁軍の長ならば陛下を守護せよ!エルウィーン!」

地獄の奈落から這いだした二匹の怪物の、力なくぶら下がったほうがこちらに向けて叫んでいる。
エルウィンとは少女剣士のことだろうか。
「テメエからだ」
的は悠々射程距離内、射角を調整してトリガーを引く。
鉄塊が砲口から飛びだすと、黒煙を尻尾みたくなびかせて標的に直進し、敵を奈落の底へと撃ちおとした。
炸裂し、砕けた金属片が魔物の紫の血煙散らして消えていく。発射音と炸裂音が岩壁へ反響して洞窟中をビリビリと震わせる。

>「ロゼ姉さん!今そっちに行きます!ねぇアッシュ!無事?」

「無事だけど?」
どこぞで油を売っていたのかレイジも、戦場に追いついた。
彼の瞳は心なし濡れて輝いていて、ちょっとうす気味悪いけど、まあきっと何かいいことでもあったんだろ。

41 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 19:31:36
>27の続き・セルが倒したのとは別だったということで
「おいジジイ!おまえ怪しいな!アン?ちーとツラ貸さんかいワレ!」
オッゴンはリザードマン部隊長にガンつけられた!
クライマックスと関係無いところでオッゴンはピンチになっていた

42 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 21:22:30
ブブカがそろそろジャンプするぜ?

43 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 22:31:17
「捕まえた」
赤い悪魔に背後から首を締め上げられた。私はろくな抵抗も出来ず、祭司らしき老人に手渡される。
ぶよぶよの腕が死人のように冷たくて気持ち悪い。祭司の腕からは瘴気が発せられ、身体の動きが封じられた。
咳き込みながらも老人の腕を振り払おうと躍起になる。だけど、祭司の力はまるで万力のように強かった。
全身で拒絶したけど、私はズルズルと皇帝の前へ引きずられていく。

>よーちゃん
突然天井が砕け、インフェルノの光弾と天井の瓦礫が降り注いだ。よーちゃんだ!
あちこちで魔界貴族や祭司たちが火柱と化した。
後ろの祭司にも炎が燃え移ったけど、私を掴む手の力は緩まない。最悪だわ。

ロゼラインさんが皇帝に色々言ってる。まるで時間稼ぎのようにも、機を窺ってるようにも見える。
ああ・・・・そっか。きっと私がへまをしちゃったから、動きが取れないのね。
>「陛下・・・魔道帝国建国以来、未曾有の危機なるかな。重臣悉く死に絶えん。今こそ蝙蝠邪神にお縋りしましょうぞ」
背後の祭司は炎に焼かれながら、私を皇帝に差し出そうとする。
皇帝が気だるい視線を私に向けた。美しい顔だけど、底冷えするような冷たい瞳だ。
ああ、もうだめ!

>「その体を炎に巻かれても・・・ってのはかっこいいけどさ、
 女性ってのはもう少し丁寧に扱うもんだぜ?」
この場で聞くはずの無い声に驚く。空耳?でも・・・
「コー・・・・ふぎゃッ!」
振り向こうとしたけど、出来なかった。ぐいっと襟首をつかまれる。
く、苦しい〜!!助けて貰えて嬉しいわ、嬉しいけど、これじゃ猫扱いじゃない〜!!!
――――ま、こんな考えが頭をよぎるのも、助かった!っていう安堵感からよね。

絶対来てくれるって信じてたわ、コーラルさん。

一瞬の浮遊感の後、地面に降り立つ。
さっきの場所からはさほど離れていない。ゲートの出口は、ロゼラインさんのすぐ傍だった。
「コーラルさん!」
思わず抱きついちゃった。たけど、うめき声が上がったので慌てて腕を解く。
コーラルさんのフードは外れていた。思ったよりずっと若いのに驚く。おまけに・・・・まあそれはおいといて。
「ひどい!誰かに殴られたの?!」
コーラルさんの顔には殴られたような跡があった。おまけに酷く憔悴している。
>「多少遅れたが・・・助けたことは助けたんだからな」
「うん・・・うん!ありがと!」
ロゼラインさんならこんな時もっと上手く言うんだろうけど、私は気の利いた言葉ひとつ言えなかった。
がくんと膝が折れるコーラルさんを見て青ざめる。
「やだ!しっかりして!!」
支えようとしたけど、無理だった。
ダメだ、意識がない。怪我してるのに、ゲート開くなんて無茶させたせいね。
ホントにごめんね。

44 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 22:34:11
状況はめまぐるしく変わっていく。
皇帝は全員の膝を折らせ、自らを天界の神を滅ぼす者だと名乗った。
キーゴおじさまが珍しく気弱な事を言った後、穴を塞ごうと地面にすさまじい技を放った。
周辺の岩盤がごっそり落ちた。少女たちを穴に投げ込んでいた悪魔たちがあおりを受けて穴へ落下する。
寝返った鱗の狼が、物理的な力でこの穴は塞げないと語った。

そういえば、さっきからバージルさんの姿が見えないけど、一体どうしたのかしら。
私は周囲を見渡した。その時、突然キイイイイイイイイ・・・と耳をつんざくような音が聞こえてきた。
「な・・・・・・何?」
思わず耳を塞ごうとしたけど、金縛りにでもあったように動けなかった。
苦痛、悲鳴、呪詛、嘆き、後悔。ありとあらゆる負の感情。
それら全てがダイレクトに頭に響く。まるで、頭の中をぐちゃぐちゃに引っ掻き回されている感じだ。
ぐいっと腕を引かれて、われに帰る。
>「熱でもあるのか!?疫病も撒くというのかパタルフは?」
一瞬何が起こったのか分からなかった。ロゼラインさんの綺麗な顔が、すぐ近くにあった。
どうやらロゼラインさんに支えられているようだ。
「だ・・・大丈夫。ごめんね、何でもない」
心配そうなロゼラインさんを押しのけ、自分の足で立つ。
な、何だったの?今の。
――――いいわ、考えるのは後回しにしよう。
「あの光の柱をどうにかすればいいのよね。分かった。・・・・やってみるわ」
どこまで出来るか分からないけど、という言葉はかろうじて飲み込んだ。・・・泣き言言っても始まらないわよね。

倒れていたコーラルさんが身じろぎした。
ロゼラインさんの介抱はかなり乱暴だったけど、まあ、エルフの薬をのんだなら、もう心配いらないわよね。
鱗の狼が寝返ったり、変な怪物が穴から出てきたり、双方の増援が到着したり倒されたりと状況の変化が著しい。
邪魔の入らないうちに、穴を封印してしまおう。
「もしうまく封印できたら、後のことはよろしくね」
そういい残し、私は光の柱の方へと駆け出した。

45 名前:破壊大帝スカルノビッチ ◆M2QI4BzSug [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 22:42:10
―名前・破壊大帝スカルノビッチ
―種族・超覇王
―性別・男
―容貌・紫色のマッチョな体に金色の豪華な鎧
―年齢・???
―身長・4m
―体重・1500kg
―武器・大斧と破壊魔法
―服装・ゴールデンアックスのラスボス風、二本の角が付いたフルフェイスの兜
―備考・皇帝とお友達

46 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/09(火) 22:45:27
あぁっ!!!!







ブブカが飛んだ!

47 名前:エルウィン ◆Iu7V4JjXAo [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 23:22:52
「ほぇ〜、祭殿はこうなってたんだなぁ、僕ぜんぜん知らなかったぜ」
祭殿を見回してちょっと驚いた、なんせこんな風だったとは全然知らなかったぜ。
生贄どもや死霊どもの苦痛の叫びもなかなかのエフェクトじゃねぇか。
まさに僕とダーリンとの戦いに相応しいっつうわけだ。他の賊にこっち側のやつらも
入り乱れてるようだし楽しくなりそうだぜ。ここからじゃ玉座の陛下の顔の表情までは見えないが
陛下もきっと楽しんで見てるだろうよ。
>「やっぱりいきなり本番する? それか、も少し遊ぼうか。さっきは邪魔も入ったしね……」
「そうだな、やっぱり……」
言いかけた瞬間僕の体の自由が利かなくなる、そして勝手に体が動き陛下に方膝をつく。
そして陛下は蝙蝠王が糞みてえな天使であること、自らが堕天使と融合したこと、
そして自慢気にその姿を語り始める、そして地獄から白い柱が上へと上り始める。
>「地獄から隆起する淡紫の白柱を見よ!死霊の柱を見よ!これがパタルフの力だ。
>(中略)
>救世主のそばに仕え、天界を生きながらにして知り得たユダこそ余である」
「……ハハハ、ハーッハッハ!アハハハハ!」
真実を聞き陛下がなにをしようとしているのかを知った僕は大笑いする。
「なるほどねぇ……つまり僕も他の全てのやつらも道化だったってわけだ。
  アハハハハハ、これほど面白い喜劇はないぜ、堕天使と融合ねぇ。
  それで手に入れたモンがその汚らしい姿ってわけか、そんで
  その糞みてえなモンを手に入れるために僕等を利用してたってことだよな?」
なんのことはねぇ、ただ私怨でいっぱいな屑が
みんな巻き込もうとしてるだけの話しじゃねぇか、本当に笑いが止まらないぜ。
こんなやつに仕えていた自分の馬鹿さ加減に呆然と立ち尽くしているとトワルが僕に呼びかける。
>「エルウィン!早くその小僧を仕留め、陛下を守護するのだ!禁軍の長ならば陛下を守護せよ!エルウィーン!」
……トワルよぉ、まだお前はあんな糞男のために尽くすってのか?そんな姿になってまでよ。
>「テメエからだ」
>的は悠々射程距離内、射角を調整してトリガーを引く。
アッシュがトワルに鉛球を食らわせる、トワルは 血しぶきを上げ奈落へと落ちていく、
そしてなぜだか分からないが涙が僕の頬を伝っていく。
「トワル……アンタ……最後まで……。馬鹿だよアンタ。
  お前知ってたか?……いや、知らないだろうな。
  大好きだったよ、愛してた……じゃあなトワル、いつかまた会えると思うぜ。
  そん時は堅いこと言わずに二人で笑い合おうぜ。」

48 名前:トワル将軍 ◆hKDZAY/Fwg [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 23:24:14
>アッシュ
>鉄塊が砲口から飛びだすと、黒煙を尻尾みたくなびかせて標的に直進し、敵を奈落の底へと撃ちおとした。
「我輩が此処で・・・・敗れようとは」
魔力の大半を喪失したトワル将軍は避ける事が出来なかった。
アッシュの魔弾は胸板を直撃し上半身を木っ端微塵に破壊した。
白い柱の穴の直径は半分程度がキーゴヌンによって埋められていたが、残った開口部は将軍を飲み込むのに十分な広さを
持っていた。トワル将軍は幾つもの肉片となって落下していった。
数多の戦場を駆けた魔将軍トワルは、文字通り地獄に堕ち絶命した。

49 名前:エルウィン ◆Iu7V4JjXAo [sage] 投稿日:2006/05/09(火) 23:30:35
僕は涙が止まらないままアッシュに笑いかける
「ありがとよ、あの馬鹿死ななくちゃ分からないんだよ、
  感謝してるぜダーリン、それで悪いけど僕、ダーリンとヤる前にどうしても
  ケリを付けなくちゃいけないみたいだ、あの薄汚い阿呆を殺さないと死んだあいつが浮ばれねぇんだよ。
  死んだ奴のためになんかするなんざぁ馬鹿馬鹿しいかもしんねぇけどよ。
  最初で最後の供養をしてやりてぇんだ、」
涙を拭い殺気を放ちながら皇帝に剣先を向ける、
「テメエのためにトワルは死んだんだ、だからテメエも死なないと元が取れねぇんだよ!」
魔力を剣に注ぎ込み大槌へと姿を変えさせる。そしてテレポートを使い
皇帝の上へと移動して皇帝目掛けて目掛けて大槌を振る。
大槌は腕で簡単にガードされるがエルウィンはニヤリと笑った。
「馬鹿が、この大槌は全て消し去っちまうんだよ!」
大槌に触れた皇帝の右腕が砂のように跡形もなく消え去る。


50 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/09(火) 23:31:39
トワル将軍が死んだので、
その頃、地の底地獄に続く穴を落下中の
バージルを絞めあげていた将軍の蛇の尾も力を失って
ほどけていった。

51 名前:破壊大帝スカルノビッチ ◆.kyGh88f6U [sage] 投稿日:2006/05/10(水) 00:21:28
暗い空間で見上げるほどの巨漢が巨大な鏡を覗いていた
「なんと…同胞トワルがやられちまったんか?。」
鏡に映し出されたのは現世の映像だった
その中で同胞トワルは朽ち果てた。
そして盟友の皇帝までも果てようとしている、そこまで相手が強いのかな?
「な〜んだ意外に来訪者達もやりおるべ。祭りには乗り遅れられないっぺよ」

そう言うと脇にあった大きな巨斧を担ぐと鏡に向かって飛び込んだ。

「ドラドラ…いっちょオラも見取りにでも行くさな。」
別に盟友を助けに行くわけじゃないべよ
形あるものはいつか崩れるのは天命、だからちょいと最後に付き合うだけだべ
そして混沌乱れあう祭殿に空から巨大な男が降りてきた。
それは着地と同時に地の部分を大きくクレーター状に沈ませ軽い衝撃波が走る、

不可抗力だから仕方ないカナ〜

「ガハハハハ!皇帝久々だべ、おっと・・・ゲフゲフン。」
うわぁ他人が見てる前で方言丸出しにするところだったべよ、こっぱ恥ずかしいっぺ
「皇帝!久しく見合おうぞ!飼い犬に手を咬まれるとは貴様らしくないな!!」
腕を組みながら皇帝を見下すように語り掛ける。
空気が振動するほどの馬鹿でかい大声で
「過去に杯を交わした中、せめて見取ってやろうと思ってな!我輩の心遣いに感謝するが良いガハハハハ!!」
そして客人たちを振り向く。
「フンッ・・・どこぞの馬の骨と解らん愚物共、我輩は遊んではやれん
 精々安心するが良い、しかしだッ!!!」
背中に背負った巨斧の頭を杖のように地面に突き立てる。
「我輩にかかって来る者は一向に拒まぬ!
 が逃げ出す者は我輩が決して許さんッッッ!!!」

でも皇帝がオラの力を頼るのであれば条件次第で貸してやらん事もないカナ〜

52 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage固有名詞化] 投稿日:2006/05/10(水) 04:51:05
「うう・・・」
頭がクラクラする。あのダークエルフめ、あんな変なもん飲ますからだ。
例の部分っておい。名を伏せるような部位なんざ一つしかねえだろうが。
確かに体力は戻ってきた気もするが気分はスーパーローテンションだ。
ていうか寝てる俺は起こすなって会ったばっかりの時に言っただろうが畜生。
厳密に言うと意識失ってたわけだが寝てるのと似たようなもんだ。それを起こしやがって。
いつか絶対殴る。女だろうと容赦しねえぞおい。

状況を確認する。なんかさっきまで皇帝側だと思ってたのが次々と反旗翻してねえか?
何?俺が気失ってる間に何があったんだ?すっげえ損した気分なんだが。
ていうか何あの皇帝。皇帝ってか何あの羽根。グロいしきもっ。
悪の親玉にありがちな「かっこよろしい」系のセリフは終えた後なんだろうな。もっかい言え、気になる。
あとあそこのでっかい男。ていうかでかすぎだろ。規格外だから。言動から窺い知るにほっとけば害はなさそうだが。
あのダークエルフは皇帝に挑みに行き、少女はあそこの柱が生えてる穴の方に向かって走ってく。
封印、だとか言ってたか?・・・俺には管轄外だな。任せるしかないとして・・・。
状況を確認し終えて、ふと、疑問が残る。非常に大きな疑問。

俺がいる意味は?

だって俺ができるのは時空を・・・「時間」と「空間」を操る魔法。前衛的な戦力は現時点ではないに等しい。
無駄じゃん。
一応自分の力量は分かってるつもりだし、相手との差というものも分かってはいる。
あの皇帝に不用意にムーヴェントとか唱えたとしても効かねえだろうな。そんな気がする。
効かねえだけならまだいい。アンチマジックとかで跳ね返されたりしたら皆に迷惑がかかる。
本気で俺がいる意味なくねえか?簡易ゲートはしばらく使えないだろうし・・・。
何故俺起こされたの?

とか考えてもしょうがない。確かに気を失ってるだけじゃ守られることになるしな。
それに・・・前衛的な戦力を持っていないのはあくまで「現時点」でのみ、だからな。
フードが付いた上着を脱ぎ捨てる。そもそも、俺は別に道楽や酔狂でフードで顔を隠してた訳じゃない。
軽くナイフに魔力を込め・・・空間に斬れ込みを入れる。俺のこめかみから頬にかけて、異な紋様が浮かぶ。
「久しぶりだが・・・力はまだ、落ちてないみたいだな」
空間が裂けたことによる壁の亀裂を見て少し悦りながら、ナイフを逆手に自衛の構えをとる。

53 名前: ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/05/10(水) 12:58:47
かつての所有者である男を奈落に突き落とした張本人が、
『憎しみの魔女』に文字通り噛み付いてきた。しかし、奈落への
片道切符を持たせるのにほぼ全ての力を使ってしまったせいなのだろう・・・
憎悪によってありえないほどの剛性を備えた魔界兵器ナイトメアの装甲に
傷一つつけられずだらしなくぶら下がるばかり。そこに、アッシュの弾丸が
直撃、トワルをただの肉片に還して地獄の穴へと叩き落す。

トワルの行方も見届けず、邪魔する者、ゾンビ・イアンに肉薄し拳に力を溜める。
相手の攻撃は当たるに任せ、体を捻り・・・そして、魔力と共に放つ。
「...Catch This...Rising Dragon...!!」
リアルインパクト・・・バージルの双子の弟であるダンテの必殺技。
これによってバージルの胸板には癒えぬ傷がつけられたのだ。
バージルの戦闘スキルと共に戦いの記憶も保持する魔界兵器ナイトメア、
その力を借りて『憎しみの魔女』は時に『真・昇竜拳』と呼ばれる大技を繰り出した。
圧倒的な破壊力を誇る絶対の一撃を受け、ゾンビ・イアンは天井に叩きつけられ
バラバラに砕け散った。もはや邪魔する者はいない。ブフドへと無造作に歩いていく。
その最中登場した新たな存在には目もくれず。こちらから手を出さなければ、
邪魔しないと当りをつけて。



―――――一方その頃―――――
永遠に続くと思われた地獄の縦穴もついに物理的に終焉を迎えた。
途中時空間の歪みによって、本来の場所とは異なる場所へと堕ちたバージル。
・・・どれだけの時が過ぎたのか、水面に『倒れこんでいた』バージルは起き上がった。

「・・・っはぁっ、はっ、はっ・・・はぁっ、はっ・・・」
体の節々が痛み、体調は最悪。魔力・生命力も殆ど枯渇しており
視界が霞む。遠のく意識を何とか引っ張り戻して辺りに視線を移した。
・・・そこは、『父スパーダの故郷』の魔界だった。ダンテに敗れた後、
自分が意識を取り戻した曰く付きの場所でもある・・・視界の隅に入ったのは、
自分を拘束していた、力を失った蛇の尾と・・・命を失ったトワルの残骸だった。
何を思ったか、右手を残骸に向けるバージル。残骸に残った・・・トワルの力、
それを吸収しようと言うのだ。光の球体の様な物を掴み、具現化したのは・・・
蛇、それも何故かマムシの頭部を思わせる特殊な装備だった。

現れた魔界の尖兵、アビス。それに向かって新装備の性能を試すバージル。
弱ったバージルの力を奪おうと再び混沌に包まれた魔界の住人達は容赦なく襲い掛かる。
閻魔刀とトワルの力の結晶、バイパーウィップ(※)を振るって敵を屠るバージル。
嗚呼、これだから魔界はやはり父にとっても自分にとっても故郷なのだ・・・!

※ バイパーウィップ=某電池スーパーロボットの装備の一つ。
  説明めんどくさいので各自ググってもらいたい。
  因みに装着箇所は原作通り左腕。能力諸々もほぼ原作通り。

54 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/10(水) 16:34:27
そしてアッシュに落雷が降り注いだ。
アッシュは黒コゲになってしまった

55 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/10(水) 19:53:07
アッシュに向けて全世界の元気を集めた玉が放たれた

56 名前:藤田礼司 ◆/Xio6qyapk [sageラスティーリア] 投稿日:2006/05/10(水) 23:00:32
>アッシュ
>「無事だけど?」
トワル将軍を軽々と葬ったアッシュに礼司は駆け寄り、そのまま抱きついた。
まさか礼司が抱擁してくるとは思わなかったアッシュは、あっけにとられた。
見かけによらず礼司の抱きしめる腕の力は強い。
濡れる瞳の礼司は甘い声を出した。
「無事でよかった」
皇帝の姿も反逆したエルウィンも眼中になく、アッシュだけを礼司は見つめた。
体をひしっとアッシュに擦り寄らせる。
「アッシュ・・・」
アッシュの首に手を絡め瞳をまっすぐに見つめ、礼司は艶かしくささやいた。
「ひとつになろう」
礼司は唇をアッシュの唇に重ねた。
礼司の舌がくちゅりと音をたてアッシュの口の中に入っていく。
でもその舌はあきらかに唾ではない粘液にまみれ、いくら舌がやわらかいとはいえ柔らかすぎた。
口の中で礼司の舌がにゅるにゅると伸びていくのを、アッシュは感じた。

57 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/10(水) 23:20:52
>ロゼライン
>「私はそなたのその翼が不快でならない。
>斬り取らせてもらう!」
ブフド皇帝はダークエルフを嘲った。
「愚かな!余の言葉に嘘はない!堕天使パタルフは完全に復活し、現世の者は余の体を毛ほども損なう事はできぬ!」
肉薄するロゼラインへ悠々と皇帝は右手の平を向けた。
左の手は宙を併走する陽介に向けた。
念動によって身の程知らずの賊どもの脳を粉砕してやるつもりだった。

>エルウィン
>魔力を剣に注ぎ込み大槌へと姿を変えさせる。そしてテレポートを使い
>皇帝の上へと移動して皇帝目掛けて目掛けて大槌を振る。
空間転移でエルウィンが頭上に出現。
やむなくブフドはエルウィンの振り下ろす大槌を右腕で防いだ。
>エルウィン
>「馬鹿が、この大槌は全て消し去っちまうんだよ!」
>大槌に触れた皇帝の右腕が砂のように跡形もなく消え去る。
皇帝の顔が苦悶に歪んだ。紫色の鮮血が飛ぶ。
その刹那、ロゼラインが翼を狙い真紅のオーラに輝く剣を突き出してきた。
挟撃され皇帝は翼を守る為に左手を犠牲にした。左腕でロゼラインの剣を受けた。深々と剣が鍔まで刺さった。
「おのれ!」
憤怒の大喝を発するとブフドは、その左腕でロゼラインを陽介目掛け殴り飛ばした。
ロゼラインは吹っ飛んだがその手に剣は離さなかった。剣は撥ねて抜け梃となって左腕の肉をごっそりと剥ぎ取った。
皇帝の左腕はだらりと空しく垂れ下がった。
言葉に反し皇帝は負傷した。
「聡い女だ・・・」

>スカルノビッチ
>「皇帝!久しく見合おうぞ!飼い犬に手を咬まれるとは貴様らしくないな!!」
ブフドは突如現出した巨漢の戦士を見上げると冷たく言い放った。
「汝など知らぬ」

58 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/10(水) 23:21:39
皇帝はパタルフの翼を不意に目にも止まらぬ速さで大きく広げた。頭上のエルウィンを左翼端で弾き飛ばした。
皇帝は突風を起こし舞い上がると、一直線に白い霊魂の柱の中へと飛んだ。キーゴヌンによって半ば開口部を埋められて
柱の太さは半減し、噴出する霊流も減少していたが絶えてはいなかった。
柱の中に皇帝が身を入れると、右翼のパタルフの顔が歓喜の笑みを浮かべた。口を開く。
『あああああああああああああ』
地獄の穴から噴き上がる霊魂が、パタルフの口に吸い込まれていく。一瞬その為に柱が消えた。
皇帝の失われた手が生えだし、元通りになっていく。
「ダークエルフの頭脳の鋭さには呆れ果てさせられる。詭弁も恫喝も通じぬ」
ブフドは笑った。
「確かにパタルフの覚醒は途上である。飢えたパタルフにはまだまだ、いまだ生贄が足らぬ。パタルフは養うに難儀な女だ」
ひとしきり笑うと豹変し怒声を発した。
「岩石達よ!余の地獄の回廊を塞いではならぬ!パタルフが飢える!」
皇帝が岩に命じた。
次の瞬間、穴を塞いでいた岩が浮き上がった。大小様々な岩の一つ一つに人面が現れた。岩は仮りそめの命を付与されて
ストーン・ゴーレムと化した。
障害物を除かれ再び死霊の湧出が始まった。今までよりも力強く。地獄から立ち上る霊の柱がパタルフに力を与え、ブフドの
魔法力の源泉になっているのは明白だった。
「余の敵を倒せ!」
数え切れないほど誕生したストーン・ゴーレムは、手足は無く顔だけがある岩だったがその質量が武器だった。中には巨石と
言える大きさの岩が幾つもある。
「この場にいる余以外の全ての者を殺せ。頼りにならぬ廷臣も貴族ももはやいらぬ」
陽介のインフェルノの火から、かろじて助かっていた生き残りの貴族や祭司達は主君の言葉に震え上がった。
海狼とエルウィンまでもが裏切るに及んで皇帝は見切りをつけたのだ。かつて酒杯を交わした知己すらも。
全ての者を圧死させようと空中に浮かんだ巨岩は降り注ぎ始めた。

59 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sageアッシュと礼司のキスに気がついてない] 投稿日:2006/05/10(水) 23:46:33
「ぬうん!」
いままさにリリを押し潰そうとしたゴーレム岩を、キーゴヌンは跳び蹴りで破壊した。
リリの傍に着地。
「ぬうお!」
更に襲い来るゴーレム岩を左拳で砕く。
「リリ!やはりおまえの聖属魔法が最後の頼りだな!
こんなにちっちゃな女の子が魔道帝国を滅ぼすのだ。
守ってやろう!安心して呪文を唱えろ!ぬん!」

60 名前:セル ◆XpZoV3OomU [sage] 投稿日:2006/05/11(木) 00:13:16
増援の者達を打ち倒し続けていたが、ある時から増援の者達が来なくなる。

「はぁ!!」
渾身の力で莫那を振り抜いて、隊長格のオークを両断する。

一息付いて夫婦剣を鞘に収めると、今度は皇帝がストーンゴーレムを生み出して殲滅を計る。

「まったく……いい加減にしてもらいたいものだな……」
ゴーレム達に闘いを任せて、当の御本人様は高みの見物と洒落こみ始めた。

「本来なら手を貸すつもりはなかったのだがな……」
魔術で武器を投影。
手にした武器は投げれば必ず命中するという神槍。
神槍に気を幾重にもみなぎらせて、皇帝の腹部に全力でぶん投げた。
槍は皇帝の下腹部を貫いて、そのまま無へと帰していった。



61 名前:海狼 ◆wCNICI0SEw [sage] 投稿日:2006/05/11(木) 00:15:11
「地獄の柱が・・・屹立する限り・・・ブフドにダメージを刻んでも効果は低い。
だが好き勝手に攻撃されても厄介だ。
オマエがこの小娘を守るのなら、オレは・・・時間稼ぎをしてやるとする・・・か」
海狼は跳躍し皇帝に体当たりを試みた。白い柱の中から、せめて皇帝を押し出す。
あの死霊の柱の中に居座られては、どんな傷も再生してしまうらしいからだ。
リリへの攻撃をこれ以上させない為にも飛び込んだ。
海狼は鱗から闘気の氷弾を無数に乱射しながら、皇帝へと空中を猛進した。
白光の柱の中に入った瞬間、トワル将軍の様に亡霊どもに魔力と若さを吸い取られていくのを感じた。
「ガルル・・・!オ。オレの闘気は・・・む、無限だ・・・!」
しかし海狼の脳裏には別の言葉が過ぎっていた。

堕天使の力が完全に復活していなくても、これは無謀な戦いだ・・・

野獣のカンは今すぐ尻尾を巻いて逃げるべきだと警告していた。
逃げる場所がこの世にあるとしたらだが。
「オレは万獣の真実の王!前に駆けるのみ!」

62 名前:破壊大帝スカルノビッチ ◆M2QI4BzSug [sage] 投稿日:2006/05/11(木) 00:36:09
盟友の魔皇帝は言った
>「汝など知らぬ」
それは所謂絶交って奴かいな?しかしこれこそ魔皇帝のあるべき姿なのか。
かつての魔皇帝もこう言う人柄だった、ならば近づくのも無理はない

「フンッ……貴様も実に無様な物よ、この状況下で我輩にも刃を向けるとは。」
大人しく協力の道を歩めばよいものを、理解が出来んぞ。
オマケに地獄から立ち上る霊の柱がを力の源にして・・・この世界を壊す気なのか同胞よ
どこの愚者か解らぬ者たちにその身を傷つけられ奴のプライドも大きく傷が付いたのであろう。
しかし相手が我輩を叩き潰すと言った以上、
こちらも様子見で済ますわけにも行かなくなったな。

そうこうしてる内にエルウィンが吹き飛んできたではないか。
それを巨大な手で上手い具合に彼女の胴体部を片手でキャッチする。
そして眼の前に吊るすと・・・強靭な力で締め付けながら問い掛けた。
「ガハハハ!主に手を上げるとはトンだ出来そこないだな貴様!!」
締め付ける力を徐々に強くしていく
「だが・・・その心意気は買ってやろう!!ガハハハハ。」
先程とは打って変わって締め付ける力を緩める

「なーに貴様等の邪魔立てする気はない。ただ我輩は見てみたいのだ
 奴が、貴様等愚者に負け力果てるところをなぁ?」

「我輩が楽しんでいる限りは貴様等には手を出さん、…だが我輩を落胆させたのなら
 貴様等を心地よく奴ごと葬ってやろう!、ガハハハ!安心するが良い横暴な横槍は我輩が破壊してやろうではないか」
そして思い切り魔皇帝に向かい放り投げた。
「さあ・・・行って来い!!そして奴を打ち負かしてみよ!!」

そして散らばっている他の者にも声を掛けた。
「ガハハハハ!!小僧共よ不服であるが我輩の力を見せてやろう!
 この地獄の破壊神と呼ばれた破壊大帝スカルノビッチ様のなぁぁぁ!!!」
背中の戦斧を片手に構える。・・・斧は電磁を纏っていた
「ぬぅぅぅ・・・・ふぅぅん!!!」
大帝は頭上で巨大な戦斧を大降りに回し始めた。
その速度はだんだんと上がって行き周囲に強風が吹き荒れ始める
そしてそれはすぐに雷鳴轟く強大な竜巻へと変貌した
降り注がれる巨石の多くが竜巻により砕かれ砂塵と化し地上の者に降りかかった。

しかしさすがに全てを砕く程の広範囲ではねえっぺ…後は自分等で何とかしてくんろ

時節竜巻が纏った落雷が岩石を打ち砕きつつも他者にも襲い掛かる。
キーゴヌンたちの眼の前の地面を穿ち、アッシュたちの上部を駆け抜ける。

63 名前:魔界祭司ジンバ ◆/bXVjlcxqs [sageお笑いネタキャラですよね?ならいいですよね?] 投稿日:2006/05/11(木) 00:54:25
>魔皇帝ブフド
>「この場にいる余以外の全ての者を殺せ。頼りにならぬ廷臣も貴族ももはやいらぬ」
「なんと陛下!陛下は我らをお見捨てになられるのか!?
であるのならば・・・・で、あるのならば!
それは不甲斐ない我らの罪!
陛下に絶対の忠誠を!我らの命は陛下の与奪のままに!」
ストーンゴーレムの降りしきる中、ジンバは盲目的な忠誠をそれでも皇帝に捧げていた。
「大言妄語を吐く迷霊よ去れ!御前は戦いの邪魔だ!」
ジンバはスカルノビッチを元来た世界へ押し戻した。

64 名前:破壊大帝スカルノビッチ ◆M2QI4BzSug [sageすんません・・・お笑いじゃないっすorz] 投稿日:2006/05/11(木) 01:14:31
>ジンバ
盲目なる奴の信者が空間魔法により我輩を押し返そうとしていた。
「妄言と言ったか?貴様ぁ我輩を誰と心得る!」
体に纏う破壊の闘気は相手の魔力を一瞬で吹き飛ばした。
「我輩を侮辱しおって・・・失せるがよい愚物」
斧を頭上で回しつつ空いた手にエネルギーを貯める
だが集中が乱れては行けない、最低限のエネルギーで我慢してやろう

「ふぅん!破ァァァァ!」
左手から魔弾が弾け飛ぶ、それは目の前の男を吹き飛ばし
小規模な爆発を起こす。

まあ相手がある程度なら気絶程度ですむだろう
それよりも此方に集中だ

65 名前:睦月陽介 ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/05/11(木) 01:27:19
>57>58
吹っ飛んできたロゼラインが地面に叩きつけられないように空中で支えた。
って言うか速すぎて避けられなかったので、不可抗力だった。
かなり強い力で吹っ飛ばされたらしく、ロゼラインは多分無事だったが、ぶつかられた俺は地面に叩きつけられる形になった。
俺は仰向けに倒れて頭を強く打ち、暫くの間意識が飛んだ。
「ったく、世話焼かせやがって……あん?」
意識を取り戻して起き上がろうとすると、巨大な岩が真上から降ってくるのが見えた。
更に悪い事に、起き上がって体勢を立て直す前に、もう巨岩は目前まで迫っている。
この体勢では体術を使っても、巨岩を粉砕する威力を発揮できない。
何か手は、何か手は……
「うおおおおおおお!」
俺は気が付いたら「テンペスト」と「インフェルの」の魔力弾の高速連射で巨岩を削っていた。まさに苦し紛れの行動だった。
一発で砕く威力の溜め撃ちもできるが、この距離でそれを狙ったら絶対に押し潰される。
って言うか撃っても撃ってもなかなか小さくならないよ!
「(もはや文字で表現不可能な雄叫び)」
脳の血管がブチ切れるかもしれないくらいの気合いを入れて、確実に人差し指を痛めるほどの勢いで連射した。
目の前まで迫る巨岩に向かって、ひたすら連射した。

66 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/11(木) 01:44:48
ボクが撃ちおとした魔物は少女剣士エルウィンの想い人だった。
破滅主義の虚ろな光だけを帯びていた彼女の瞳から、大粒の、澄んだ涙があふれ出す。
声と共に微かに震える彼女の肩は、人斬り包丁を佩くことなどまるで似つかわしくない、
華奢で繊細で、無力な、壊れやすい、ただの小さな子供のそれだ。
皇帝ブフドがふざけた喧嘩を振りさえしていなければ、ボクはその場で彼女を押し倒していたかも分からない。
エルウィンは器用な女だ。「人間らしい」彩り、感情の発露、愛とか……
そういった能力は、一度割りきってしまうと取りもどすのがなかなか難しい。
羨ましくもあるが、ボクには似合わない属性なので捨ておいた。彼女の好きにすればいい。

テレポーテーションで皇帝に特攻する彼女を見送った後、
ボクもサラマンダーとフェル・ドラゴンを担いで、混戦状態となった奈落の向こう側へ行こうとした。
射程は足りているけど、ロゼたちが挙って皇帝に斬りかかっている。もし狙いが外れて仲間に誤射すると気まずいからだ。
「レイジ、パーティー・タイムに遅れちまいそうだ。走るぜ……?」

>「無事でよかった」

レイジはおもむろに駆けよってくると、飛びこむようにして思いきりボクに抱きついた。
つい驚いて、一旦抱擁を解き離れようとしたが、ボクの首に回された腕の力が尋常でない。
「ケツの穴が淋しいってんなら、今は石でも詰めとけよ。肉棒でファックするタイミングじゃない……」
どこでお楽しみかと思ってたら、女漁りのインベーダーから欲情光線でも喰らってきたらしい。
唇が重なりかけ、熱い息が吹きかかる。外見こそレイジのままだが、ナニおっ立ってて喰らいつくのはコイツの趣味じゃない。
相変わらず目が潤んでる。いまさら積極的すぎるのは、ボクがさんざ苛めてきたことへの意趣返し?

>「ひとつになろう」

やっぱり憑かれてた。
キスの瞬間、一個の軟体動物と化したレイジの舌が捩じこまれ、歯を立てる暇もなく喉奥へ侵入される。
吐きだす場所も、ぐっと押しつけられた唇に塞がれて空きがない。いっそ呑みこんだろうか。
意を決して、自分の舌まで使ってスライムを引きずりこむ。このヒドゥンは無味なのが幸いだ。
賞味期限切れで酸っぱくなったウィダー○ン・ゼリーだと思えば……救われないか。

>時節竜巻が纏った落雷が岩石を打ち砕きつつも他者にも襲い掛かる。

恐ろしく大量の、半液体状の物体を頑張って呑み干した。
古代中国の怪談話で、ブクブクに太った女の妖怪から口移しで痰を飲まされて病気になる話があったが、
床に伏してから吐きだすのでは間に合わないので今回は助っ人が現れる。
稲妻に乗って訪れたアンジェリーナは、レイジから寄生体を受け取ったボクの襟首を掴んで宙を舞うと
「チキンレースを走りなよ」
地獄の奈落から立ちのぼる死霊の渦へ投げこんだ。ジーザス、ファッキン守護霊サマ万歳。
犠牲者の悪霊のが彼女よか、なんぼかマシだ。

凍てついた死霊の抱擁で、究極の荒療治を取りおこなう。
ボクが死霊に魂を削りとられてくたばるのが先か、ボクの中の寄生生物がくたばるのが先か。
どちらも死んで、このまま奈落の底へまっさかさまのノー・バディだってあり得るオチ。観念して、ボクは目を閉じた。

67 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/11(木) 21:26:39
54 :名無しになりきれ :2006/05/10(水) 16:34:27
そしてアッシュに落雷が降り注いだ。
アッシュは黒コゲになってしまった


55 :名無しになりきれ :2006/05/10(水) 19:53:07
アッシュに向けて全世界の元気を集めた玉が放たれた




68 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/11(木) 21:27:25
アッシュはレスをスルーするな

69 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/11(木) 23:38:07
アッシュの睾丸が放った光  ↓

70 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 01:00:27
「私はそなたのその翼が不快でならない。 斬り取らせてもらう!」
ブフドに底知れぬ魔力を与えるパタルフの翼に狙い定め、ロゼラインは疾走した。
突如ブフドの上にエルウィンが現れ、主君に怒りとも悲しみともつかない表情で武器を振り降した。裏切りだ。
好機!
だがロゼラインは剣突の狙いを逸らしてしまった。
左の視界隅にアッシュに接吻する礼司を捉えたから。

少年と少年のキスにうろたえるロゼラインではない。まして戦いの最中に。
礼司がその様な挙に出る筈もなく、礼司が催淫の魔法を掛けられたか、身体を操られているのか、
なんにせよ敵の術中に堕ちているのを表す行為だった。
集中を欠いた剣撃はブフド皇帝の腕に止められた。
たちまち殴り飛ばされる。
ロゼラインを空中の陽介が受け止めてくれた。
陽介は反動でしたたかに地に打ちつけられてしまった。
「すまぬ、陽介!」

ロゼラインは己の剣を見た。
皇帝の左腕の肉片が突き刺さったままだった。
この世の剣で傷つけられるではないか!
それならば勝機はある!

コーラルも立ち上がった。
「よかった。さすがはインプのあれの粉末!」
どうもコーラルは不服そうだが、ロゼラインは苦笑するだけにしておいた。

71 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 01:01:56
エルウィンとロゼラインが畳み掛けた攻撃で皇帝は両腕を失ったが、霊柱の中へと飛翔し傷を癒していく。
ロゼラインははっきりと認識した。
堕天使パタルフの神霊力は完全には復活していない。
ブフドのはったりだ。
しかし強暴無比の魔力を持つのは事実だ。
しかも地獄の穴から漏れ出す無尽蔵の負のオーラがある限り、ブフドは不死不滅も同然。
神話の時代に遡っても今のブフドに匹敵する魔道者はいないだろう。
神ではないが、神に限りなく近い存在。
地上で唯一にして並び立つ者のいない無双の魔人とブフドはなっていたのだ。

>魔皇帝ブフド
>「岩石達よ!余の地獄の回廊を塞いではならぬ!パタルフが飢える!」
皇帝が岩石をストーン・ゴーレム化させた。
雨霰となって岩石が地下祭殿内に飛び散る。柱の穴を起点とした爆裂とすら言えた。
「ああ!」
ロゼラインは悲惨な光景に悲鳴をもらした。
辺りは凄惨を極めた。
地下祭殿には十字架に架けられた今宵の降魔晩餐会の生贄の少女達が何人も何人もいた。
その少女達をゴーレムの岩は情け容赦なく降り、無差別に薙ぎ、踏み潰していく。
皇帝は廷臣達を見限り、彼らにすらもゴーレムを放った。
皇帝は仕える臣下すら必要ないのだ。

目を転じれば礼司はアッシュの足元に崩れ落ちる正にその瞬間。
アッシュの身に怪異が生じる。
>稲妻に乗って訪れたアンジェリーナは、レイジから寄生体を受け取ったボクの襟首を掴んで宙を舞うと
>「チキンレースを走りなよ」
今のロゼラインにその霊体が誰であるのか知る由もない。
アッシュが宙に舞い上げられ、もがき苦しんでいる。
礼司は倒れぴくりとも動かない。

自分の身はひとつしかない。最優先の事を非情にもするしかない。
踏む潰されていく生贄の少女達を救いにはいけない。
礼司とアッシュの位置する所はリリの立つ場所とは逆方向だ。
礼司とアッシュを助けにもいけない。

ロゼラインはリリに向かって走った。
リリを守る為に。
彼女の聖属魔法に賭けるしかない。
地獄から屹立する死霊の柱を消滅させないかぎりブフドは倒せない。
地獄の穴を封じられるのはリリしかいない!
すまない礼司、アッシュ。
心を鬼にしてロゼラインは叫んだ。
「礼司!意識があるのなら立て!潰されるぞ!立っておまえがアッシュを救え!」

72 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 01:03:02
襲い来るストーンゴーレムを斬るのももどかしく避け走る。
リリを守るキーゴヌンの至近に巨躯の魔人戦士の雷が落ちる。
「キーゴヌン!狙うべき敵はブフド一人!雑兵にかまうな!」
雑兵と切って捨てられ魔人戦士は誇りを傷つけられたらしい。憤激の色が目に差す。
「判らぬか魔人戦士よ、皇帝は既に何者の力添えもいらぬ覇者となっているのだ。
皇帝の惨めな侍臣と同じ運命が、そなたに待つのみだぞ」
セルと海狼が仕掛けたが果たして効はあるのか。
あの柱をなんとしても消さねばならない。

「デッドリー・ブロー!」
その時に象ほどもある大きさのゴーレム岩が襲ってきた。
愛剣ブラッディーオーキッドが寸分の狂いもなく岩の中心線を突く。
岩は呆気なく砕け散った。

「皆!リリの地獄門封印が成功したら一気呵成に攻めるぞ!
リリ、呪文を始めておくれ。
我等が死んでもそなたを守る」

73 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/12(金) 01:46:48
レスなげーよ

74 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage封印呪文がマハリークマハーリタじゃダメですよね] 投稿日:2006/05/12(金) 03:42:49
首に巻いていた魔法石のチョーカーを引きちぎる。
必死の形相で、私は光の柱の周りを走っていた。だって、魔法石を等間隔で配置する必要があったから。
「助けて!お願いあなた、私達の縄を解いて!ほどいてよォ!!」
次々上がる悲痛な叫び声に思わず足を止めた。声の主は生贄の少女たちだった。
数が多すぎて、私一人で全員の縄を解く余裕なんてない。
それにこれ以上魔力を消耗したら・・・・。
「お願い、あたしまだ死にたくない!助けて!助けて!」
ああ、やっぱりだめ。

今は封印に集中しなくちゃいけない。判ってるけど…彼女たちを放っておくなんて出来ない。
私は魔法石の一つを手にとり、印を結んだ。
「出でよ【風の刃】!」
無数のかまいたちが現れ、少女たちの縄を次々切っていく。
風魔法が苦手だから、普段なら風の刃は僅かしか出せない筈。
だけど、魔法石で魔力を増幅すればこんな使い方も出来るのよね。
そして、役目を終えた魔法石は粉々に砕け散った。
――――私に出来るのはここまでね。後は彼女たちの幸運にかけるしかない。
最後まで守れなくて、本当にごめんね。

>キーゴヌンさん、ロゼラインさん、皇帝陛下
石の配置も後少し、というところで、突如皇帝が光柱の中に現れた。
傷がみるみる再生していく。おまけにストーンゴーレム大量生産って!誰か嘘だといって!!!
ちょっとちょっと!こんなの反則技じゃない〜!!
「きゃああぁぁぁぁ!!」
危うく踏み潰されそうになった、その時。
>「ぬうん!」
「――――キーゴおじさま!!」
私は歓喜の声を挙げた。
キーゴおじさまが、肉薄していたゴーレムを一蹴、石の山に変えてしまった。
新手のゴーレムを巧みに破壊している。
>「リリ!やはりおまえの聖属魔法が最後の頼りだな!
こんなにちっちゃな女の子が魔道帝国を滅ぼすのだ。
守ってやろう!安心して呪文を唱えろ!ぬん!」
>「皆!リリの地獄門封印が成功したら一気呵成に攻めるぞ!
リリ、呪文を始めておくれ。
我等が死んでもそなたを守る」
ロゼラインさんが加勢にきてくれた
「・・・・うん!うん!ありがと、本当にありがと!!」

私は最後の魔法石を配置した。その場に座して、静かに呪文を唱え始める。

端で聞いていたら、まるで歌っているように聞こえるかもしれない。
詠唱が進むごとに、配置した魔法石が光を放ちだした。
雷や岩石が降り注ぎ、辺りには怒号と悲鳴が飛び交っているけれど、私は少しも怖くなかった。
だって、キーゴおじさまもロゼラインさんも、約束は必ず守る人だもの。

>海狼さん、アッシュさん
鱗を持った狼が、皇帝を光の柱から追い出した。
将軍を喰らった光の柱の中に居座り、命がけの時間稼ぎをしてくれている。
>「オレは万獣の真実の王!前に駆けるのみ!」
そう叫ぶ鱗の狼は今まででとはまるで別人ようだ。
気高く、自ら万獣の王と名乗るに相応しい勇姿だった。
ああ、穴に落ちたバージルさんはどうしたんだろう。生きてるなら早く戻って、出られなくなるわよ!!
「早く光の柱から離れて!狼さんも早く!」
まさに魔法を発動させようとしたその時、突如柱の中の人物が増えた。アッシュさんだ。
「は・・・早く・・・離れて!」
元々私が使うには早すぎる魔法。こうして発動させるのを待つだけで命が削られていく。
急いで!もうこれ以上は持たないわ!

75 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 06:52:34
岩製とはいえ顔を降らしてくるとは随分趣味が悪い。夢に出そうだ。何よりでかいしさ。
顔があるなら・・・おそらく、あの岩には自我がある。意志を持っているならば避けるのは困難だろう。
あれか、せっかく全力なんだから出し惜しみせずに強い技さっさと使っちまえってか。
「スペースティアー」
俺に落ちてきた岩に向けて十字に空間を裂く。岩は瞬く間に四つに分かたれ、俺の周囲に落ちるだけ。
ちょっと格好いいかもとか思ったりしたが誰も見てないのとそんな場合じゃないことを考えてすぐにその場から離れる。

さて。あの穴を封印しようとする少女。そしてそれを守るおっさんとダークエルフ。
守る人間は飽和状態のようなので俺は俺なりに俺がすべきことを考えるわけだ。
でだ。無力な生贄の少女達がいる。縛られていた十字架からは縄が切れて解放されたようだが、
あの降ってくる顔岩には対応できまい。べちゃっと潰されミンチになってご臨終か。
それはいかにも不憫ではあるな。助けてやらんわけにもいくまい。他に誰も助けようとしてねえし。

生贄の少女達に近づいて上を見上げる。・・・岩の数が多すぎる。斬ったからってその断片が危ない。
安全に助けたいなら・・・生贄の少女達に向かって落ちてくる岩共を、消し去ってしまうぐらいしか方法はない。
「・・・ったく。この機会だ、覚えたばっかりの魔法を使ってやるよ」
上に向け手をかざし、魔力を解放。あの岩共が落ちてくるまで時間はない、早急にだな。
空中に魔法陣が浮かぶ。その中央には黒い円。それが次第に大きくなり・・・岩を次々飲み込んでゆく。
「そうだな・・・1000000000000000年ぐらい前に飛ばしてやるよ。
 そんな前にこの世界があるかどうかも疑問だけどな」
少女達に落ちてきていた岩の最後の一つが飲み込まれると、後は黒い円がまるで巨大な穴のように浮かんでいるだけ。
「タイム・ワープ」
黒い円が弾けるように消え失せ、生贄の少女達の真上には何も残りはしなかった。

俺の顔に浮かんでいた紋様が消え失せ、俺はその場に尻餅をつく。
「十分保たねえか・・・伸びた方か」
肋骨の痛みがまた襲ってきた。あの薬で疲労がとれ、体力が回復したとしても・・・骨折が治るわけがない。
「全力になれるのは・・・あと一回かな」
そのタイミングは今ではない。少女があの光の柱が伸びてる穴を封印してからだ。
「それまでは・・・っと」
再びナイフを取り出す。この少女達を守ろう、と。怪我してる今の状態じゃ守りきれるかも不安だが。

76 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 12:45:14
淡い紫に霞む白光の柱はブフドに無尽蔵の魔力を与えていく。損失した両の腕も忽ち再生していった。
ストーン・ゴーレムの岩兵達は地下祭殿にいた殆どの者を潰し尽くした。
リリとコーラルによって救われた十字架の少女達はほんの僅かに過ぎず、大多数が圧死し其の呻きを止めた。帝国の重臣貴族も
みな死に絶え沈黙した。
皇帝の知己を名乗った雷霊の類も皇帝の眼中にはなかった。
堕天使パタルフと融合し神霊力を得た皇帝は絶対者であった。それが判らなかった雷霊は昔日の追憶に捉われ、無残な末路と
なった。
皇帝は全ての者に死を与え滅ぼした。残るのは不敬にも皇帝に挑む賊のみ。
ストーンゴーレムに潰され散乱する貴族達の遺骸を皇帝は見渡した。
その表情は冷酷にも喜面であった。
「臣どもには忠義を尽くさせる所存であったが、役立たずとあっては是非も無い。
死して魂を柱に捧げよ!パタルフの飢えを満たし余の力となれ!」
皇帝は蘇生した両腕を大きな玉でも持ち上げるかの様にゆっくりと高く掲げた。
呼応して魔族、生贄の屍から霊魂が立ち昇る。光柱に尾を引いて吸い込まれていく。地獄からの柱はみるみる幹を太くしていった。
雷霊に投擲されたエルウィン(>62)は、その霊流に弾き飛ばされ岩盤の壁に激突した。
負のオーラは今や満ち満ちた。
「無能な侍臣であっても役に立った。人間を喰らい続けた魔族の魂は格別な事だ。そもそもはいずれ生贄に捧ぐる心算で爵位を
与え飼ってきた者ども。時期が若干早まっただけの事。全ての者をパタルフに喰わせる。故に降魔晩餐の儀であった!」
皇帝は凶悪な笑い声を上げた。笑い狂った。
白い柱の発光はいよいよ閃光へと変じていく。
右翼のパタルフの顔は淫らな喜びの声を発した。狂女の叫びは地下祭殿を震わし、魔都バルンディノ全域に木霊した。

77 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 12:46:26
皇帝には賊どもの蛮勇が滑稽でならなかった。
もはや魔神と呼ぶに相応しい皇帝の力を見せつけられても、賊兵は愚かにも挑んでくるではないか。
なにがそうさせるのか。

>セル
>槍は皇帝の下腹部を貫いて、そのまま無へと帰していった。
皇帝はセルの槍によって消滅させられた部位を見たが、なんの痛痒も感じてはしなかった。
「愚かな!無になさんとしても無駄である!」
失われた腕すら再生させる霊柱の中に、皇帝は羽ばたき身を置いているのだ。
部位の再生が当然おこった。
セルの攻撃は無駄に終わった。

>海狼
>「ガルル・・・!オ。オレの闘気は・・・む、無限だ・・・!」
>「オレは万獣の真実の王!前に駆けるのみ!」
だがセルの一投は皇帝に空隙を生じさせた。
海狼の発した氷弾が皇帝に次々と着弾する。
「ちっ!」
セルの攻撃に追撃する形で海狼が宙を駆け突進する。皇帝を柱の外に押し出した。。しかし
「もはや祭殿に負のオーラは満ちた。汝は無駄な事をしたのだ」
皇帝は笑うと海狼の額に右手を当てた。海狼の頭部が吹き飛んだ。
突き刺さっていた氷弾は皇帝の身体に吸収されていく。
天舞う皇帝を損なうのは何者にも不可能であった。

不意にそのとき皇帝は眼下に奇妙な物を見つけた。
ブフドは地に立った。
足元に小さな石があった。
ただの小石ではない。
不快な想いを抱かせる石だ。
「これは・・・」

>リリ
>私は最後の魔法石を配置した。その場に座して、静かに呪文を唱え始める。

見れば魔石による魔法陣が穴の周囲に結界されているではないか。




いつのまに!?








皇帝は己の血が逆流する感におそわれていた。
間違いなく皇帝は恐怖を感じた。

78 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 12:48:20
皇帝はリリを歯牙にもかけてはいなかった。

それほどリリは矮小であった。

皇帝を糾弾したロゼラインや地獄門を塞ごうと図ったキーゴヌン、時空を操る片鱗を見せたコーラル、武威を見せた陽介、アッシュ、セルに
比して皇帝がリリを気にも留めよう筈もなかった。
強大な皇帝にとってリリは生贄の少女の一人にすぎなかった。
そのリリが狡猾にも封印の魔法陣を組み上げている!地獄の穴を閉じようとしている。長い年月を掛け幾重にも呪術を施し、ようやく
開いた門を閉じようとしている!
「小癪な小娘め!鼠の如く動き回るとは!」
皇帝の怒りは城を震わせた。
魔城が揺れる。
「砕け散れ!」
両の手を向け念動を放った。だがリリの聖属の魔法結界が阻む。
リリの聖なる祈りは邪悪な力を撥ね退けた。
「祈りを・・・やめろ!」
皇帝は翼をはためかせリリに突進した。両手の爪が瞬時に伸び、癒着し合い更に硬化していく。
爪は手から伸びる大剣となった。刀身は淡い紫の光を放っていた。紫光の中に現れ浮かんでは消え、また現れる小さな顔が混ざり合い、
無数に見えた。餓鬼の霊を宿す飢餓の剣!
両腕が禍々しい剣となった皇帝はリリに襲いかかった。
パタルフの翼は暴風を巻き起こし、生贄の少女もろともコーラルを転倒させた。
座して祈念こめるリリに皇帝は迫った。
右手の剣をロゼラインに振り降ろし、左の剣をキーゴヌンに突いた。
リリを見下ろす皇帝の双眸は熾烈な憤激に燃えていた。
「死ね!小娘ー!」

79 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/12(金) 13:18:03
地下祭殿に充満した負のオーラを吸って只の岩の塊に人面だったゴーレム岩は
完全なストーンゴーレムに変身していった。
岩と岩が大きくなるために次々合体していた。
手と足が生え直立する!
身長十mの巨体のストーンゴーレムが、いっぱい現れた。

>陽介
>目の前まで迫る巨岩に向かって、ひたすら連射した。
陽介に接近していった岩も完全体ゴーレムに撃たれながら変身していった。
岩の足で立ち上がると、岩穴としかいえない口を開いた。
溶岩がヨダレのように溢れる。
ストーンゴーレムの本当の武器は押しつぶす重さではなく、灼熱の溶岩であるのだから!

つ前前スレ
>436
ゴーレムは溶岩を魔法少女めがけて吐いた。
>442天狼
「リリ、きっちり受身を取れよ!」
背中の少女を、真横に思い切り振り払った。
同時にゴーレムの口から溶岩が吹き出され、天狼の背中にかかる。

80 名前:海狼 ◆wCNICI0SEw [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 13:42:52
>魔皇帝ブフド
>皇帝は笑うと海狼の額に右手を当てた。海狼の頭部が吹き飛んだ。
海狼は力無くブフドの足元に崩れ落ちた。
海狼がブフドに仕えたのはバルンディノ城が噴き出す地獄の負のオーラを得て、自分の魔力を増大させる為だった。
天狼から万獣の王の地位を奪う為に。
消えていく意識のなか海狼は後悔した。

・・・・・・天狼に勝つ為に・・・・・・ブフドの飼い犬に成り下がった報いか・・・・
獣らの王となる資格は・・・オレには・・・無かったか・・・・・

海狼が最期に見たのは、祈るリリの姿だった。

小さなからだで・・・よくや・・・る・・・・

己の力だけで自らの生を生きるべきであった。
無様な死体を晒すのは屈辱。
海狼は自分の血液を絶対零度にしていった。
海狼の遺体は凍結し砕けて塵となった。

81 名前:『憎しみの魔女』 ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 15:00:37
強大な力を得て世界を無に帰そうとする憎き者、ブフド。
圧倒的としか形容できぬ力を振るい、全てを飲み込もうとしている。
だがただ一つそれを止め得る術があった。危うくも『自分たち』の
仲間になりかけた少女の、小さな光。かつてパンドラによって放たれた
108の魔・・・そこに残った、『希望』の光。憎悪に囚われながらも
『魔女たち』は確かにその光を見、そして感じた。もはや力では止められない、
そう悟った『魔女たち』はせめて出来る事、即ちブフドの足止めに回る。

ゲル取り込み。オリジナルナイトメアが装備していた特殊能力。
敵対者をゲル状に変化させた機体の一部で取り込み悪夢の空間へと
閉じ込めると言うものだ。そこまでの効果は発揮できなくとも、動きは止められる。
振り回した両腕を筆頭に四肢、そしてパタルフの力の顕現たる翼を
無数に生やしたゲル状の触手で絡め、そのまま硬化させる。しかしブフドの
魔力は高濃度過ぎて長くは保たない、その間に完成するかどうか。

82 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/12(金) 20:47:47
さて…



ここでブブカが・・・ 

83 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 21:45:05
僕は全てを見ていた。
アッシュの顔が前にいっぱいになり、僕のくちびるがアッシュにかさなるのも。
僕の中のラスティーリアが蠢き、アッシュの中に入っていくのも。
ぜんぶわかった。感じられた。
アッシュはすべてを察していたみたいだった。
僕から恐ろしいラスティーリアを受け取ってくれた。
ラスティーリアが僕の中から抜けきったとき、僕は全力疾走したあとみたいに力を失った。
がくりと膝がおれた。
替わりにアッシュが…苦しんでいる。

>ロゼ姉さん
>「礼司!意識があるのなら立て!潰されるぞ!立っておまえがアッシュを救え!」
ロゼさんの叫びが聞こえる。
そうだ。立て。心をふるいたたせるんだ。立たなきゃだめだ。今度は僕が救え。
歯をくいしばり僕は立ち上がった。

>アッシュ
>稲妻に乗って訪れたアンジェリーナは、レイジから寄生体を受け取ったボクの襟首を掴んで宙を舞うと
>「チキンレースを走りなよ」
>地獄の奈落から立ちのぼる死霊の渦へ投げこんだ。ジーザス、ファッキン守護霊サマ万歳。
アッシュが実の姉さんだと教えてくれた、あの守護の精霊が現れた。
そして!アッシュを死霊の光の柱に放り投げた。
「アッシュ!」
為すすべもなく放り投げられたアッシュを僕は追った。
でも追えるわけがない。
「えい!」
首輪ヨーヨーをアッシュに投げた。
首輪はアッシュの右足首にからまった。
アッシュが地獄の穴に堕ちていく。
僕は引きずられ、僕まで穴に落ちそうになる。穴の縁でなんとか止まる。
「ア――――ッシュ!!」
僕は全身の力を振り絞ってアッシュを引き上げた。

84 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/12(金) 21:45:55
引き上げたアッシュは顔面蒼白で意識は朦朧だった。
アッシュが呻いた。でもその喉からはふたつの声が重なってもれていた。
「うう」と唸るアッシュの声。
「うう」と別の声が重なる。それは女の声で……ラスティーリアだ。
生者の魂を喰う柱の死霊に、アッシュとラスティーリアが苦しんでいる。
でもラスティーリアはまだアッシュの体の中にいる。

助けるんだろ。ともだちを。大切なアッシュを!

僕は心を決めて横たわるアッシュの顔に顔を近づけた。
僕はアッシュのくちびるにくちびるをかさねた。
生気のある僕に向かい苦しむラスティーリアは思った通りまた戻ろうした。
ぬめぬめとした肉のかたまりが、僕の口の中に入ってくる。
僕はラスティーリアをくわえると、アッシュから引き抜いた。僕は自分のくわえたもの…アッシュから出てきたものを
見て、鳥肌が立ち悲鳴をあげてしまった。それが下に落ちた。

小学五年生のときだったと思う。うん。まちがいない。横浜八景島シーパラダイスに社会科見学で行ったのは。
そこで南の海のサンゴ礁に住む極彩色のウミウシを見たんだ。
ラスティーリアはピンク色のウミウシみたいだった。太さは直径8センチほど、長さは50センチくらいはあった。
奇妙な美しさのあるグロテスクな肉の塊はぶるぶると振るえ、のたうちまわり膨れていく。
だんだんと人の形になっていく。
それがラスティーリアの姿になっていくのはあきらかだった。
ラスティーリアの顔らしきものが形になりかけていくのを、僕は待たなかった。
「かわいい女のコの姿になるのはずるいよ」
少女の形になられたら僕の心がにぶる。正体の怪物の姿のときがいい。倒すのは。
僕は首輪ヨーヨーをアッシュの足からはずすと、至近距離からラスティーリアに打ち込んだ。
先端の首輪は僕の気持ちを反映してか、真紅のオーラに輝いていた。
ラスティーリアを浄化しオーラで焼いた。

「アッシュ… アッシュ。目を覚まして。見てごらん。もう最後の戦いだ」
皇帝がリリさんたちに迫る。
僕らとの距離は14、5メートル離れている。ちょっとしか離れていない。
「行こうアッシュ!」
僕はアッシュの手を引いて立ち上がらせた。

85 名前:ラスティーリア ◆/Xio6qyapk [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 00:50:17
「レイ・・ジ・・・・くん・・・・ひどい・・・のね。
きゃはは・・・は・・・は・・・は」
スライム状のラスティーリアは、ポモナのオーラに輝く首輪ヨーヨーを受け、炎をあげて消滅していった。
見る間に霊炎に焼かれ縮んでいく。
消えていく寸前、美少女ラスティーリアの顔だけが形を取ることができた。
なにかを言おうと口を開いたが、燃え尽き消滅した。

86 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 02:07:41
多分ボクが七、八歳の頃くらいからだろうか、
毎週日曜日の朝方、ボクは貧民窟をぬけ出て丘の上の教会へ出向いた。
母親は昨晩中客を取ってくたびれ果て、泥のように眠っているのが常だったから、引きとめられる心配もない。
信心なんてこれっぽっちもなかったけれど、別に神さまがお目当てじゃない。

女の子だ。同い年くらいの……毎週日曜のミサに、必ず教会を訪れていた。
腰に届くくらいに長い金髪で、人形みたいに整った目鼻と薔薇色のちいさな唇、
ブルーサファイアの青色をした瞳、か細くて痩せぎすの手足、透きとおるように白い肌、
少しでも強く触れたら壊れてしまいそうな、ステンドグラスの天使さまみたいな女の子だったんだ。

隣町の学校に通っていた彼女は、いつも一人きりで、綺麗な洋服を着て、
手提げの鞄に聖書と、数冊の文庫本と手製のお弁当を詰めこんで。
初めて彼女を見たいっぺんで惚れてしまい、
教会の前でお祈りが終わるのをじっと待って、帰りぎわの彼女へ声をかけた。
貧乏してたから身なりはよくないけれど、器量だけはいっぱしだったボクはすぐに彼女と仲良くなれた。
彼女は読書好きですごく頭のいい、ちょっと陰のある大人びた子供だった。

名前はアンジェリーナ。
ボクが生まれるより十年も前、下町のもぐりの堕胎医の手で母の子宮からかき出された、不幸なボクの実姉と同じ名前だ。
中絶したのにどうして名前があるのかっていうと、母親がえらくせっかちな性分だっただけの話だ。
ヒモにコブつきなんざ御免だと蹴り出された夜までは、どうやら産む気でいたらしい。

87 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 02:08:41

人生走馬灯状態から目覚めると、レイジに手を曳かれて立ち上がったところだった。
ガキの使いのクソみてえだ。どうやらヤツに助けられたらしいが、まだ足がふらつく。
寄生体は身体から消え、四肢に欠損箇所はない。武器も手元に残っている。
レイジの手を振りはらい、
「起きてるよ、もういい。ったく、ワケ分かんねえモン腹に抱えてきやがってよ。
避妊し損ねてたらどうするつもりだ、ばっきゃろう……」

>地下祭殿に充満した負のオーラを吸って只の岩の塊に人面だったゴーレム岩は
>完全なストーンゴーレムに変身していった。

死霊に生気を吸いとられ、貧血ぎみでフェル・ドラゴンを構える。
何せ重たい火砲だから照準がブレまくって仕方ないが、多少の誤差は気にせずトリガーを引いた。
まずは呪文詠唱中らしい魔法少女に襲いかかった石人形が、鉄球を横腹に受けて崩れおちる。
どろどろの溶岩が腸みたくこぼれ出し、外気に冷やされ黒く固まりゴーレムの足を埋めた。
続けて第二射、第三射で手近な敵をうち砕く。ばらけた岩石が四方に飛びちるが、この際仲間を気づかうにも限界がある。
四発、五発と撃ちつづけ、最後の一発は

>「死ね!小娘ー!」

砲弾が、皇帝の横っ面に炸裂する。
奈落から這いだした黒い化け物が彼を背面から拘束していたため、回避が間々ならなかったのだ。
皇帝の魔力は未だ健在で、魔法の壁に半ば阻まれた砲撃のダメージはさほどではないらしい。
しかしクリーン・ヒットは敵の集中力を削ぎ、
砲撃から立ち直りボクを睨んだ彼の眼は憎悪と憤怒の炎に燃えていた。
「ほーら、お礼参り」
フェル・ドラゴンの精霊力を解いた。砲の全体が炎を噴きあげつつ収縮して、元のショットガンに戻る。
ボクは武器を背負った魔剣へ持ちかえ、一気に走って皇帝へ斬りこんだ。
皇帝は、片手の「爪」を振るってサラマンダーの斬撃を受けとめた。だが同時に、弾丸みたく宙を駆けぬける紫電が在った。

アンジェリーナが洞窟に満ち満ちた魔力を吸収し、その姿は今や誰の目にもはっきりと映っている。
軽やかに宙を舞い、彼女は半実体化した雷の妖刀「玖雲」を皇帝の肩口に振りおろした。
凝縮された魔の刃はバリアも易々と裂き、輝く魔王の血が散る。
傷はすぐに塞がってしまうが、ボクら二人は皇帝へ、止むなく続けざまの攻撃を加えた。
突破口は分からないが、とにかく攻め手で敵の動きを封じてしまう狙いだ。

88 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/13(土) 02:09:21
藤田まだ?

89 名前:睦月陽介 ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 02:45:57
>74>76-79>81>87
俺に向かって降り注いだ岩石が組み合わさって巨人と化した後、口からどろどろしたマグマを吐き出した。
だが、岩が組み合わさるのにかかった時間は、俺が体勢を立て直すのに十分なものだったので、これは難なくかわすことができた。
地面にマグマが滴り落ちてから、次の攻撃が来るのにも時間があった。
その間に「テンペスト」と「インフェルノ」の両方の銃身に魔力を込めて、同時に引き金を引いた。
床に穴を開けるために使ったのと同じ技で、緑と赤の二つの光が交じり合って黄色の光線となり、巨大なストーンゴーレムを照射する。
黄色の光線は命中した瞬間に大爆発して、ストーンゴーレムを粉微塵に打ち砕いた。
それから皇帝の方に振り向いて状況を確認する。
皇帝は柱から霊を得、家臣をも殺してその霊を喰らい、貪欲に力を強めている。
だがこれは、少なくとも俺にとっては、霊の力に頼らなければ大したことはないという証明に過ぎない。
こんな状況にも関わらず、俺に安堵の溜息を吐いたものだった。

見れば、皇帝は魔法陣によって霊の供給を絶たれつつあった。
魔法陣はリリの手によるものだったが、表情から察するに、かなり無理をしているようだ。
皇帝も馬鹿ではないらしく、リリを一番の標的に定めたらしい。
両手の刃をロゼラインとキーゴヌンに向けて放つが、黒い粘液状のものに動きを阻害され、そこに砲弾が炸裂した。
更に、猛攻を加えているのは―――アッシュだったが、もう一人、近くに居る女は誰だ?
皇帝の再生速度は早く、二人が斬った先から傷が塞がっていく。
手足や翼を絶え間なく斬られたのでは、肉体の再生に力を費やすため、念力だって満足に使えないだろう。
その間に俺は、リリの手をとって立たせて、手を通じて力を供給した。
「立ちな。何も、お前一人でやる必要はねえ」
魔物である俺は聖なる力など持ってはいないが、魔力供給が無いよりはマシだろう。

90 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 05:00:39
>海狼さん
バージルさんは戻らない。そして鱗の狼は、皇帝によって殺されてしまった。
狼は決して味方ではなかった。なのに狼が消えて悲しい。
私は気付いた。王とは自分でなろうとしてなれるものでは無く、他者が相応しいものの上に冠するのだと。
死の直前、彼は確かに王だった。

>アッシュさん、皇帝陛下
光の柱からアッシュさんの姿が消えた。
地獄の柱に遮られて良く見えないけれど、誰かが助け出したに違いない。
>「死ね!小娘ー!」
ロゼラインさんとキーゴおじ様を吹き飛ばし、皇帝が肉迫する。
だけど、何か黒いゴムみたいなものが皇帝の動きを阻害した。
アッシュさんと半透明の少女が、皇帝に連続攻撃を加えている。
コーラルさんは生き残った生贄の少女を守っている。
皇帝に切りつけられたロゼラインさんやおじ様も、今に起き上がるだろう。
この程度の攻撃で、どうにかなるような人達じゃないもの。

聖属の魔方陣を発動させる。
門の縁に配置した魔法石が、眩い光を放った。光は縁から内側へと広がっていく。
まるで明かりを絞るように、少しづつだが門から立ち上る光の柱が細くなっていった。
だが、門が狭まれば狭まるほど、門からの抵抗も強まっていく。

限界を超えた魔力の放出に、ぎちぎちと全身が悲鳴を上げていた。
魔力が足りない。ちょっとでも気を抜けば、制御しきれない魔法が暴走しそうだった。
やっぱり、私には封印魔法は無理だったのだろうか。
悔しい。 ここまで来て目的が果たせないなんて!
・・・・・・あと少し、あとほんの少しで封印できるのに!!

91 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 05:01:20
>よーちゃん
ふいに手を引かれ、私ははっとした。
>「立ちな。何も、お前一人でやる必要はねえ」
声の主は、私より魔法少女らしい彼だった。
彼は私を立たせ、印を結んだままの手に自らのそれを重ねた。
冷え切った私の手に、彼の魔力が流れ込んでくる。
私ははっとした。伝わってくる魔力は強いけど異質だった。決して人が宿せる力ではない。
「あなた・・・・!」
魔物なの?と聞きかけて、思いとどまった。
そんな事は今どうでも良い事だった。なにより、彼の手はとても暖かい。
「・・・・・・ありがとう」
そして、与えてくれた魔力も。

彼の魔力を受け、足りなかった魔力が補完される。
「門よ!とこしえに眠れ!」
十分な魔力を受け、魔法陣からひときわ眩い光が放たれた。

そして。
天井まであった地獄門の光が急激に細まり――――そして完全に途絶えた。
地獄門は封印された。

私はその場に崩れ落ちた。限界はとっくに超えていた。

皇帝程の魔力を持ってすれば、私の封印を破る事が出来るかもしれない。
だけど、私は確信していた。
あの地獄の門は、二度と開く事は無いだろう。
だって、皇帝の命運はここで尽きるのだから。

不思議な事に、さっきまでの身体の痛みが、今は全く感じなかった。
そういえば限界まで魔力を使うと、どうなるんだったかしら?
教わったような気もするけど、思い出せない。それよりも眠くて仕方が無い。

私の意識はそこで途切れた。

92 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 07:18:21
手足の付いた巨大なストーンゴーレムは、やはり俺を見逃してくれるはずはなく。一体、こちらに向かう。
強風に倒されていた俺はすぐに立ち上がるが、今の状況では抗う術はない。ナイフ一本でどうしろと。
しかし未だ力を出し渋り、ムーヴェントを使ったりしてちまちま時間稼ぎしていたのは、待っていたから。
そして、その時は訪れる。

「・・・やりやがった!」
あの穴から伸びていた光の柱が細くなり、やがて消える。
その光景は、滞りなく封印が成功したことを如実に物語っていた。
眉間に手をやり、念じる。これ以上力を出し惜しみする必要はない。顔に再び紋様が浮かび、骨折の痛みも緩和される。
「とりあえず、お前は邪魔」
目の前のストーンゴーレムに一直線のスペースティアー。真っ二つになって崩れ落ちるゴーレム。
なんか流れ出してきたんだけど。溶岩か?危ねっ!

さて。あれが封印されたとなるとおそらく生贄の少女達は少なくともしばらくは安心だ。
そう踏んだ俺はその場から離れ・・・皆がいる場所へ早足で移動する。そう離れている訳ではないし。
そして、皇帝に顔を向ける。奴は怒りに打ち震えているか・・・驚きに我を忘れているか。どちらにしても。
先手必勝!
「ムーヴェント!」
未だあの変態少年とよくわからん半透明の少女に息を付かせぬ連撃を食らわせている中、
俺は皇帝にムーヴェントを唱える。結局、こればっかり使ってきたような気がしなくもない。
しかも今の状態で唱えるムーヴェントは少し強化版だ。威力の増大もさることながら、
普通に唱えたムーヴェントが範囲魔法なのに対し、今のそれは単体魔法。
だから・・・味方の攻撃とかを阻害せずに相手の時間を鈍くでき、しかも避けられない。
「せいぜいリンチを受けるこったな」
総攻撃は、他の奴に任せる。空間を斬ることで一応俺も攻撃はできるが、空間を斬るという特性上、
味方にも危険が及んでしまう。他の攻撃法は俺にはないし、任せるしかない。
すると俺がするべきことは?

倒れている少女に近づき、見下ろす。さっきの俺みたいな感じで意識を失ったのだろうか。
そう簡単に封印できるようなもんじゃなかっただろうに、それを封印してしまうとは・・・凄いとしか言いようがない。
ここまでさせるべきだったのか、っていう疑問もあるけどな。こんな若いのにここまで憔悴してさ。
そして俺がするべきこと。それはこの少女を安全な場所に移動させることだろう。
いくらなんでもこんなところで気を失ってたら危ないことこの上ない。皇帝のすぐ近くだし。

ふと少女の手を握る手に気づく。その手の主は・・・格好は、この少女と同じ魔法使いの少女だが・・・。
いや、もう何も言うまい。とりあえず味方であることは間違いなさそうだし。何より・・・、
彼女(?)の尽力もあって、封印することができたのだろう。わかるもんだ、そういうのは。
「こんなとこで倒れさせても危ないだけだからな、少し離れたとこに連れてく」
それだけ告げて倒れた少女を担ぎ上げ、その場から離れていく。
一番危ない存在である皇帝がすぐ真後ろにいるのにそれに背を向けて歩くなどという余裕があるのは、
皇帝に対峙している奴らが、正に背中を任せるに足る仲間であるからだろうか。

ただ、一抹の不安が脳裏を掠めるのは何故だろう。
少女は依然として意識を失っている・・・。

93 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/13(土) 15:15:58
ところで

リリのちんぽまだー?

94 名前:魔皇帝ブフド ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 18:05:27
『アアアァァアッァアッァアアアアアッァアアアアッァアアァ!!!!!!!!』
堕天使パタルフの顔が絶叫した。泣き叫ぶ悲鳴は高く低くながく響き渡った。
「小娘が・・・・余の積年の夢を砕くだと?・・・」
地獄からの柱が消え去り負のオーラの供給は絶たれた。
皇帝の負傷の再生はもう起こらない。
ブフドは満身創痍の血まみれであり、圧倒的だった魔力は影も形もなかった。
「余は!余こそは!天界の傲慢な神々を滅ぼし!・・・拙劣で不完全なこの世界宇宙を無に帰しめ!・・・完全なる新たな美しき
世界宇宙を! ・・創生する者なり!・・・余こそが!・・・・余こそが真実の神である!」
皇帝の怒気は絡みつく『憎しみの魔女』を吹き飛ばした。
「終わらぬ!・・・これしきの事で・・・終わらぬ!余は神となるべき存在! ・・・まだ終わらぬ!」汝ら全て喰らい尽くしてくれる!」

>コーラル
>「ムーヴェント!」
>「せいぜいリンチを受けるこったな」
皇帝の動きが鈍化した。
「小賢し・・い!・・・これし・・きの魔法など余には」
皇帝の言葉はそこで途切れた。
右翼に刻まれた堕天使パタルフの顔が牙を剥き、次の刹那、両翼がブフドの上半身に突如纏わりついた。
もう一度翼が広がった時、ブフドの首から上は無かった。
パタルフの顔の口が咀嚼に動いている。

95 名前:堕天使パタルフ ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 18:06:51
『アァァアアアァアアアァアアアアアァアアァァァァアアァアァァアアアアァァァアアッァアアァアアァアアァ!』
パタルフの顔はブフドの首を飲み込んだ。
パタルフはブフドから解放された。
蝙蝠の翼の形に縫いこまれた体が七色の光を発しながら解れていく。
だがそれはその場にいた者達の救いにはならなかった。
神々に反逆し知性を奪われ、追放された堕天使パタルフの本当の姿を勇者達は見た。
穴蔵の奥の狂える吸血の蝙蝠、バダボゲドゼドベロベゲドベブゴヌグゲゴの姿を。

光が止んだ時、蝙蝠の翼を持つ漆黒の巨人がうずくまっていた。
両腕をだらりと下げ、背中をまるめたまま巨人がゆっくりと立ち上がった。身の丈は先のストーンゴーレムに匹敵する。
巨人の顔には目も鼻も口も耳もない。手の指もなく、巨人は黒い粘土でできた不細工な泥人形だった。
ブフドに蝙蝠の翼の形に縫い合わせれていた時の方が、まだ女性らしさの片鱗が見えた。
パタルフの封印された神霊力が戻りつつあったからこそ、女性の部位があったのだ。
今や地獄の門は閉じ、擁護者ブフドは滅んだ。、神々によって封印されたままの本来の姿に戻った。
天界で光り輝く美貌を持った天使パタルフは、神の罰を受け此れほど惨い姿にされていた。

『アアァアアアパタアアアアルアアアアヴァアアア・・・フアァァアアアアヴァヴァア・・・』
のっぺりとした泥人形パタルフの頭部に、横一文字に亀裂が生じて歯の無い口となった。
咆哮が響き渡る。
口の両端が吊り上がる。笑っている。
『アアァアアァ!』
堕天したパタルフは知性の欠片もない飢えた怪物である。
今ここに獲物となる者達がいるのを感じ取った。
リリはコーラルに連れられて離れてしまった。
旨そうな霊力を持つ者は・・・

パタルフは陽介につかみかかった。

96 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 19:28:04
>リリ
>「門よ!とこしえに眠れ!」
「ぬおおおおおお!リリ!やったな!」
死霊の柱が消えていく。
「おい皇帝!これで、うぬの無限の力も無くなったというわけ・・・はわあああああああ!」

>堕天使パタルフ
>『アァァアアアァアアアァアアアアアァアアァァァァアアァアァァアアアアァァァアアッァアアァアアァアアァ!』
>パタルフの顔はブフドの首を飲み込んだ。
「な、なんと!むごいものだ・・・これも報いだな。皇帝よ。」

>パタルフは陽介につかみかかった。
「ぬううん!」
キーゴヌンはパタルフの左足に水面蹴りを放った。
ブフドからパタルフに変貌したとしても、コーラルのかけたムーヴェントの効力はパタルフに作用していた。
動きが鈍い。
パタルフの左足が曲がり膝をつく。
口しかない顔からはどれほどダメージを受けているのかわからない。むしろその口は笑っているようにも見える。
「神に逆らうとはこれほど非道い罰を受けるのか!ブフドの翼にさせられていた時に浮かんでいた顔は、それでも
美しかった。さぞかし綺麗な天使であっただろうに。」
そしてキーゴヌンはゆらゆらと動く『魔女』たちに言った。
「さっきはブフドの突きから守ってくれて有難うよ。
おい。おまえら。おまえらはバージルと関係があるのだろう?奴と同じ波動を感じる。
地獄の門は閉じた。穴はただの穴となった。おまえらは早くバージルを呼んで来い!」
そう告げるとキーゴヌンはパタルフへの攻撃に移った。
「ぬりゃああああああああ!」
折れた右腕は使えない。利き手ではない左手では威力が無い。キーゴヌンはパタルフの顔面に飛び蹴りを放った。
修羅の波動に光輝く必殺の蹴りだ。
「滅殺!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

97 名前:セル ◆XpZoV3OomU [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 20:03:44
酷いものだ。
神に反抗するとなると、美貌や知恵を無くすことになるとは……
まったく……これでは獣と寸分も変わらぬではないか……

「神とやらもふざけたマネをしてくれるではないか……
 この獣の処理を力無き下の者達にやらせるとは……」
セルの深緑の闘気が稲妻を帯て唸りをあげる。
武器を投影して出現させる。
剣。
確か、勝利を約束された剣だったかな?
その剣に気を集約させて、機を見計らう。

キーゴヌンがパタルフの顔面に蹴りを入れて、相手が怯んだ隙に……

「ぶるうぁぁぁぁぁ!!!」
全身全霊を込めて突撃し、パタルフの胴を切り裂いてやった。


98 名前:堕天使パタルフ ◆Mkq29M2xfM [sage次にレスるコテさん用に連投] 投稿日:2006/05/13(土) 21:16:00
陽介にのっそりと歩んでいたパタルフはキーゴヌンに足を挫かれた。
地響きを立てて片膝を突く。
そこにキーゴヌンの波動の籠もる蹴りを受けた。
『ウアァァウ!』
動きを止めた途端にセルに胴を斬られる。
『ガアアアゥゥアァッゥアアアアァァァアアア!』
パタルフが苦悶に声を上げた。
パタルフの両腕がうねって伸びていく。鞭と化した腕を振いセルとキーゴヌンをなぎ倒した。
腕からは淡い紫光がたなびく。ブフドが爪を剣へと転じた時にあらわれた飢餓の霊光と全く同一だった。
飢えるパタルフが本来持つ飢餓のオーラだ。
パタルフの腕に打たれたキーゴヌンとセルの体には、その飢餓の霊光が取り付いていた。ふたりの肉体を喰らいはじめる。
両名とも血にまみれていく。
パタルフは腕を陽介に巻きつかせた。飢餓のオーラが陽介を包む。
パタルフはそのまま口に陽介を運んだ。

99 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage遠慮なく頂いときます] 投稿日:2006/05/13(土) 22:42:24
封印の魔法陣が強大な魔力で奈落を閉じ、死霊を運ぶ天国の階段は消滅した。
ひときわに激しい地響きが洞穴中とどろいて、皇帝の翼が絶叫する。
魔力の供給は絶たれた。かつて万魔を統べたであろう皇帝の威光も、やがて潰える時が来た。
嬉々として彼を切りきざむアンジェリーナとボク。だが、悲鳴と共に発散される怒気がボクらを吹きとばした。
そして翼に縫いつけられた出来そこないの駄天使が皇帝の身体を取りこみ、おざなりな復活を遂げる。
不恰好な手足をのたのたと引きずる、翼の生えた泥細工だ。

アンジェリーナが空中を飛びまわって、叫ぶ。ボクも叫ぶ。
「「ゆうっくり可愛がってやるぜ、天使ちゃんよ」」
衝撃波で転がされていたボクも剣を持って飛びおき、走りだし、最後の締めに加わった。
塗れた返り血すら糧となる。口の周りにこびりついた皇帝の血を、舌でべろりと舐めて飲む。
みなぎる生気は死霊に奪われた分を越えて釣りが来るくらい。サラマンダーの漆黒の刃が、沸きたつ紅煉の炎に輝いた。

>「滅殺!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
>「ぶるうぁぁぁぁぁ!!!」

駄天使はキーゴヌンとセルの攻勢によろめくが、両腕に残された怪力と瘴気で二人を薙いだ。
泥人形の、粘土のようにうねる鞭と化した腕がヨースケをからめ取る。
その腕をアンジェリーナが「玖雲」でさらい、ボクは天使の片脚を叩き斬った。
噴出する紫の瘴気を腕に少しもらってしまったが、脚を欠いた泥人形の巨躯が傾ぎ、ヨースケは拘束から解放された。
「そら、オカマ二匹! クライマックスだぜ!」
『ボサっとするな、とっととイかせてやれ!』
反撃の鞭を易くかわして退く。ボクの分はひとまず清算されたことにして、他の連中がブチこむだけブチこむのを待とう。
きっとケーキ入刀の権利を持つ花嫁は「姉さん」だ、つまみ食いで我慢するさ。

100 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/13(土) 22:51:35
100げっと↑氏ね

101 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/13(土) 23:16:02
ここでゴクウかナッパキボン

102 名前:ドワーフの爺さんオッゴン ◆bFuGv8l0WA [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 23:30:51
話はさかのぼって・・・

地下祭殿の死闘と無関係にオッゴンは大ピンチに落ちていた。
>>41
>「おいジジイ!おまえ怪しいな!アン?ちーとツラ貸さんかいワレ!」
>オッゴンはリザードマン部隊長にガンつけられた!
「フフフフフフ。わしと戦うつもりかのう?」
爺さんは凄みを利かせ悠然と立ち上がった。
自信と威厳に満ちていた。
「おほん!わしはドワーフ王国大元帥将軍オッゴン・ル・クルーゼである!
世界樹攻防戦、続くマルディ戦線、ヘリオポリス戦線で、ことごとく連合軍を敗走させ
ヤキン・ドゥーエ攻防戦においては人間族最強の戦士キラ・ヤマトを窮地に追い込んだ歴戦の勇者、それがわしじゃ!
嘘だと思うのなら、まわりを見るのじゃ!わしによって倒された恐竜兵の骸を!こうなりたいのか!?」
リザードマン達はザワザワ相談し合っている。
爺さんは思った。心で泣いた。

ロゼラインみたいに騙せないかのう。騙されてくれい、お願いじゃ。・・・ああ。わし、殺されるかも・・・

>リリ
>天井まであった地獄門の光が急激に細まり――――そして完全に途絶えた。
>地獄門は封印された。
地獄から出ていた負のオーラが途絶えた。
暗黒のオーラが無くなったのは誰にでもわかった。
爺さんは賭けた。
「ガッハッハッハッハ!わしの兵士達が地獄門封印を成功させたようじゃ!わしの部下は30万!大部隊じゃ!
皆殺しにするぞ!うがーーーーーーーーーーー!」

リザードマン達は逃走しだした!
負のオーラは魔道帝国ブフドニア建国以来、絶える事は一度もなかった。
それが消えうせてしまった。これは決定的だった!
爺さんは調子にのった。
「ブフドニアはおしまいじゃ!さーさー!逃げろ逃げろ!うがーーー!」
パニックを起こしリザードマン兵達が逃げていく。
それを見たバルンディノ城の他の家来達まで逃げ出し始める。
城は大混乱に陥った。

103 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 23:35:45
>リリ
>「門よ!とこしえに眠れ!」
>地獄門は封印された。
「見事だリリ!」
皇帝の爪剣を間一髪で避けたロゼラインは、しかし剣圧で倒れた。
地に転がったロゼラインはその目に遂に地獄の柱が消え去るのを見た。
「リリ!そなたを魔法使いと呼ぶのはふさわしくはないな!そなたは聖者だ!」
地下祭殿に満ちていた負のオーラが霧散していく。
地獄との結合を経たれ現世に留まれずに、亡霊どもが一つ又一つと消えていく。
「そなたらは、そなたらのいるべき所に帰るがいい」

>堕天使パタルフ
>『アアァアアアパタアアアアルアアアアヴァアアア・・・フアァァアアアアヴァヴァア・・・』
ロゼラインはおぞましさに絶句した。と同時に神々の罰の恐ろしさに震えた。
「アデンの主神アインハザードも無慈悲な懲罰を叛徒に与えるが……なんと哀れな」
キーゴヌンとセルがパタルフを立て続けに攻め、アッシュは陽介を助けだした。
ロゼラインはまずはコーラルに叫んだ。
リリを介抱するコーラルの顔があまりにも悲壮だったからだ。
「コーラル!これを!そなたを救った例の粉だ!」
コーラルにロゼラインは小瓶を投げた。
あれを呑めばリリも元気になるだろう!

104 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/13(土) 23:36:44
アッシュに片足を切断され横倒しになったパタルフはもがき、鞭の腕を闇雲に打ち振る。
地下祭殿の岩壁が砕け崩れる。

「堕天使パタルフよ、そなたにすでに心は無く飢えた妖魔にすぎない。
そなたを苦しみの生から救ってやる」

ロゼラインにパタルフの腕がうなりを上げて襲い来る。
「たあああああああああああ!」
パタルフの右腕を切断。

「数百の魔物を退治して鍛え上げた我が愛剣の力を知るがいい!
はあああ!ヴィシャス・スタンス!」
ロゼラインがオーラに輝く。真紅のオーラがロゼラインの全身からほとばしる。
「アキュラシー!」
右手に持った剣を高く掲げる。
ロゼラインのオーラが剣の刀身に吸い込まれていく。
眩く剣が光を発する。
「ヴィシャス・デッドリー!」
ロゼラインは渾身の力をこめて剣を投げた。

赤い閃光の剣はパタルフの開いた口の中に飛び込んだ。
衝撃でパタルフの首が後に下がる。
パタルフが絶叫した。
パタリフの全身に亀裂が走る。
亀裂から赤い光が漏れる。
「パタルフに死の安らぎを与えてやるのだ!皆!」

105 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/14(日) 00:10:26





うわぁ、空気嫁ねえ奴が来た…

106 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/14(日) 00:36:41
>アッシュ
>「起きてるよ、もういい。ったく、ワケ分かんねえモン腹に抱えてきやがってよ。
>避妊し損ねてたらどうするつもりだ、ばっきゃろう……」
「ご、ごめん。アッシュ…」
乱暴なアッシュの言葉を耳にして僕はホッとした。
ふたつのことで。
アッシュが無事だったこと。
キスについてなんにもふれないでくれたこと。

>リリさん
>
リリさんがとうとう地獄の門を閉じた。
すごい。本当にすごい。
僕はアニメやゲームではない本物の魔法使いの女の子に心から感動した。
そして、グロテスクなゲームではない本物のグロテスク、パタルフに僕は恐怖よりも悲しみを感じた。
「なんて……残酷な……」
神様によって姿を変えられた天使パタルフは、悲惨としか言い方がない姿だった。
知性を失った泥人形の彼女の口元が笑うたびに、いっそう哀れさを誘った。

>ロゼ姉さん
>「パタルフに死の安らぎを与えてやるのだ!皆!」
ロゼさんの剣でパタルフが赤くオーラの火で燃えている。
黒い体にはいった亀裂から紅のオーラが噴出している。
黒に赤が映え、凄惨な美しさがあった。
僕は首輪ヨーヨーに僕のポモナのオーラをこめて勢いをつけて回転させた。
キーゴヌンさんとセルさんを襲う飢餓のオーラも、本体であるパタルフが滅べば消えてなくなるはずだ。

>アッシュ
>「そら、オカマ二匹! クライマックスだぜ!」
>『ボサっとするな、とっととイかせてやれ!』

オカマじゃないけど……女装するだけで。
気が散るよ……
精神を集中させよう!
「ええい!」
首輪ヨーヨーを僕はパタルフの胸を狙って投げた。
心臓の位置を狙ったつもりだ。
のっぺらぼうのパタルフに心臓があるのかわからないけど。
でも首輪ヨーヨーはパタルフに命中し、さらに亀裂を細かく、無数に刻んだ。
かわいそうなパタルフを救うのは……そうさ。死しかない。

107 名前:堕天使パタルフ ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/14(日) 01:04:09
『ウルルゥゥウウゥゥウウゥゥウゥゥウ!!』
陽介はアッシュに奪われた。
ダークエルフのオーラが内部からパタルフを浄炎で焼く。
『アゥウゥ!』
礼司の攻撃にパタルフの右胸が割れた。
割れ目から赤紫の鮮血が溢れ出た。パタルフは滅びようとしている。
死の間際を迎えパタルフは、あがいた。
無残な姿に成り果てても生きる事をパタルフは本能で求めた。
パタルフが羽ばたき跳躍した。
こんなにも手強い敵ではなく、地上には容易く喰える魔族や人間が・・・いる。
地上にひしめく命を感じ取った瀕死のパタルフは、飢餓を満たすべく飛び上がった。

108 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/14(日) 02:13:26
死ねよ



ちんこ死ねよ

109 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/14(日) 04:04:59
オッゴンが火をつけたパニックは皇宮からバルンディノ全体に及んでいた。
皇宮から放射されていた暗黒のオーラは絶え、魔族達は我先にと逃亡しだした。
奴隷にされていた人間達の中には圧制から立ち上がる者もいた。
魔都としてのバルンディノに終りの時が到来しつつあった。

110 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage] 投稿日:2006/05/14(日) 09:11:47
とりあえず少女を移動させたのは俺が助けた生贄の少女達がいる場所。
それなりに離れてはいるし、有事の際には一緒に守れて楽だし、介抱を手伝ってもらうこともできるし。
少女をその場に寝かせて介抱を試みるが、しかし一向に目を覚まさない。
意識がないならそう簡単に目覚める筈はないと分かっていても、やはり不安はすぐそこに。

>「コーラル!これを!そなたを救った例の粉だ!」
声とともに投げつけられた小瓶を右手でキャッチする。中には茶色い粉末。・・・あれか。
いくらなんでも若い娘に飲ませるようなもんじゃないと思うんだが・・・この粉の効力は俺が経験している。
使わない手はない。
近くの生贄の少女に手伝ってもらい、少女の口の中に粉を流し込む。容量が分からんかったので、とりあえず全部。
俺は医者みたいな診察術も持っていなければ回復魔法もできやしない。だから俺ができることは限られる。
「・・・大丈夫だろうな・・・」
薬を飲ませた後は、小さく声をかけることや、手を握ってやることぐらいしか出来はせず。
少女の運と生命力に賭けるしか・・・何も出来ない、無力。

視線を外す。視界に入ってくるのは五体不満足でグロテスクな泥人形。それが・・・羽根をばたつかせ飛んでいる。
・・・あれが「なれの果て」であることは、誰の目にも明らかだ。無残にも。
矮小な存在が残る力を振り絞って羽ばたくその光景は、俺には・・・不快なことこの上ない。
「逃がすかよ」
飛んでいる、ということは味方への危険も少ない。それを見てとった俺は空いている右手でナイフを振るう。
空間の断裂による斬撃は、寸分の狂いなくあの腐れ人形の蝙蝠の翼を斬り落とした。
それに少し遅れて、俺の顔の紋様も消え失せた。

111 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/14(日) 16:15:41
オッサンが火をつけたパニックは子宮からロゼライン全体に及んでいた。


子宮から射精されていた暗黒のオーラは絶え、魔族達は我先にと逃亡しだした。


性奴隷にされていた人間達の中には圧制から立ち上がる者もいた。


魔都としてのロゼラインに終りの時が到来しつつあった。


112 名前:堕天使パタルフ ◆Mkq29M2xfM [sage] 投稿日:2006/05/15(月) 14:02:28
パタルフは地下祭殿伽藍の頭頂部に達しようとしていた。
天井を貫けば地上は直ぐ其処。
『ゲアァァアアアァァウ!』
貪欲さを含む嬌声をパタルフは上げた。
しかし地上にパタルフが到達する既の所で、コーラルのナイフはパタルフの両翼を断った。
絶叫と供にパタルフが落下する。
岩盤の床にパタルフは激突した。
勇者達の攻撃によって全身に亀裂が生じていたパタルフは脆くも砕け散った。
天界の神々に反逆した堕天使、新たな天地創造の神霊力すら嘗ては持った偽神パタルフは遂に滅びた。

地下祭殿にパタルフは四散し、内包していた膨大な飢餓のオーラが大爆発を起こした。
地響きをたてきのこ雲となったが、パタルフ本体が滅して直ぐにオーラは消えた。
だが爆裂の衝撃は岩肌を打ちのめした。
天井から垂れ下げる鍾乳石が次々と落下して地下祭殿を埋めていく。
バルンディノ城の崩壊が始まった。

113 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/15(月) 18:44:03
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

114 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/15(月) 22:15:10
キーゴヌンに粘りついていた飢餓のオーラは、本体パタルフの死滅とともに消滅した。
「ふう。」
キーゴヌンは左手を懐に入れ、小さな白いかけらを取り出した。
「学者先生。あんたはちゃんと見ていたか?
堕天使に、キリストを裏切った有名人あのユダを。聖書研究家のあんたには堪られなかっただろうな。」
それは、秋葉原のメイド喫茶で公安特殊部隊の腐敗魔法銃の犠牲になったボサボサ頭の学者、中林の骨だった。
幻想界に行きたいと遺言した中林の骨をキーゴヌンは持ってきていた。
「どこかに埋めてやろうと思ったがここはどうだ?」
キーゴヌンはしゃがむと中林の遺骨を埋めた。
「堕天使の研究を存分にしたいだろうからな。」

>天井から垂れ下げる鍾乳石が次々と落下して地下祭殿を埋めていく。
>バルンディノ城の崩壊が始まった。
「コーラル!リリの意識はまだ戻らないのか?・・・ぬん!」
左手でひょいとリリを抱きかかえた。
「こちらも仲間を何人か失ったが死闘は終わった。さぁ!地上に戻ろう!潰されてはつまらんぞ!」
キーゴヌンは先導して駆け出した。
大扉の間を抜け大階段を駆け上がった。

115 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/15(月) 22:36:47
キーゴヌンさん、セルさん、アッシュ、ロゼ姉さんの攻勢を受けて、全身ボロボロになったパタルフが
最後のあがきに飛翔した。
高く舞い上がり地下祭殿の遥かな天井をめざし飛ぶ。
けどそれをコーラルさんが阻んだ。
コーラルさんに翼を切断されたパタルフが落ちていく。まさに『天から落ちて』いった。
堕天使パタルフの最期にあまりにもふさわしく僕はそれが痛々しかった。
天使パタルフは惨たらしい生からやっと解放された。
飛散するパタルフの破片の中に、美しい小さな赤い光があった。
僕はハッとして飛んでいくそれめがけて首輪ヨーヨーを投げた。
手首で軌道を調節して空中でキャッチ。巻き取った。
たぐりよせると、やっぱりあれだった。
「ロゼさん!ロゼさんの剣です。置いてっちゃったら可愛そうですよ」

>キーゴヌンさん
>「「こちらも仲間を何人か失ったが死闘は終わった。さぁ!地上に戻ろう!潰されてはつまらんぞ!」
「はい!」
リリさんを小脇に抱えて走るキーゴヌンさんに僕は続いた。

116 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/15(月) 23:55:19
>コーラル
「間合い度外視の剣撃をそなたは使うのか。お見事!
……なれども、そなたの顔相が変わったぞ。……顔の紋様が消えている。
それはそなたにとって良きことなのか?」

>礼司
>「ロゼさん!ロゼさんの剣です。置いてっちゃったら可愛そうですよ」
「ありがとう礼司。そなたの優しさに感謝する。とてもうれしい。ありがとう」

>キーゴヌン
>「さぁ!地上に戻ろう!潰されてはつまらんぞ!」
「リリはそなたに任せた。
アッシュ!セル!脱出だ!
陽介はどこか!?
バージル!バージルはまだ現世に戻れないのか!バージル!
ダイオード、ネイバーは敗れたのか?それとも逃げ切ったのか?
ブフドに鉄槌をくらわせたあの妖魔の少女はどうした?
地下祭殿が崩れる!退避だ!」

>リリとコーラルに救われた生贄の少女達へ
「そなたらの父母の元に帰る時が来た。
恐れるな。落下する岩や瓦礫からは我等が守る!
行こう、地上へ!」

ロゼラインは振り返り堕天使パタルフの残骸を見た。
「そなたはまことに知性が無かったのか?ブフドを利用していたのではないか?」
死滅したパタルフが答えられる筈もなかった。
「それとも……神の罰を受け苦しみの生を生きる己を滅してくれる者を、そなたは望んだのではないか?
そなたが33年の時をずらして、我等をこの世界この時代に呼んだのではないか?」
今となっては確認のすべもない。
ロゼラインは地下祭殿を後にした。

117 名前:細木数子[sage] 投稿日:2006/05/16(火) 00:37:35
徳光和夫
 「これはおいしいですね先生。・・・先生?」

『幸せって何だっけ』収録スタジオで本番中の細木数子が無言になってしまった。
人気の『幸せのレシピ』コーナーで得意の粗食だけどおいしい料理の試食を出演者全員が舌鼓を打っている時だった。

堀内健
 「あ、わかった。先生は失敗したと思ってるんでしょ」
名倉潤
 「健!黙っとけ!」
原田泰造
 「ええー先生、すっげうまいじゃないすか!」

細木数子
 「・・・・遂にやったんだね。向こうの世界を救ったかい。立派だよ」
細木の独り言に出演者もスタッフもわけが判らずにとまどう。
しかし細木一人が何かを感じとっているらしく、その顔は満足気だった。

118 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/16(火) 00:43:42
翼の千切れた駄天使が、救済の剣のもと地上へ帰す。
葬送の調べは爆発する魔力のオーラ、地響き。崩壊を始めた地下祭殿からボクらは逃げ出した。
少女剣士エルウィンは果たして愛に殉じ、このままでは助かるまい。
どこぞで気絶して眠っているとしても、命を賭してまでボクが助ける義理などない。
多分彼女には閉じられた地獄の門に消えた恋人と共に、永遠の無という楽園が待っていて、
そんな人生だって素敵には違いないがボクは無関係な第三者。
落石を避け、城内の混乱の中をかき分け走る。その間、レイジの横につけてボクは話した。
これが哲学だ、ってね。

「人生ってヤツはファックと同じだ。
どっちもイく瞬間が一番気持ちいいに決まってるけど、すぐにイっちまったらつまらない。
それに、みんながみんな「宣教の体位」でいたして楽しいもんでもない。
だからボクたちは生きてる間に色んなプレイを開発して、あの手この手で責めて、じらして、汗水たらして腰を振る。
そいでな、ボクらはアバズレで淫乱のクズヤローやクソアマ、ギリギリなお遊びが大好きなのさ。
イくかイかないか、ギリギリでセーフかアウトかの境地ってのがな。
今にもイっちまいそうなのを我慢するのが楽しいのさ。

けど問題は、オレらの持つ「命」はスペルマみたく無茶撃ちできねえってコト。
イっちまったら――逝っちまったら次のお遊びはナシ、オール・ナッシングだ。あの世に逝ったが最後、皆インポになる。
オマエもその、ギリギリのハードなヤツを今やってるんだ。分かってんな?
たった一本の指の使い方を間違えたがために、ベッドから蹴りだされちまったマヌケを今日一日で何人見たか思いだせ。
そしてオレらがこうしてハメてるのも、同じベッドの際なんだ。

哀れなる背教の使徒、イスカリオテのユダと駄天使は
いつまでもあの暗がりでジメジメシコシコやり過ぎたせいで、最っ低の膣外射精をやらかした。
ああいうシミッタレたバカと、オマエも紙一重なんだぜ。アソコがもげるまで頑張る根性あるか?
考えとけ――続けるか、降りるか。オマエが残るなら、オレも残る。まだオマエは一度も掘ってないから」

言うだけ言ってから、ボクは足を早めてレイジを追いぬく。
もうすぐで屋外へ脱出できる。城すら地下空洞の崩壊の影響で軋みはじめていて、ひどく危ない。
でも一仕事終えた後のランニング・ゲームは格別の味だ。たまにはいいだろ――こういうのも。

119 名前:ドワーフの爺さんオッゴン ◆bFuGv8l0WA [sage] 投稿日:2006/05/16(火) 00:45:35
地下神殿から脱出し大階段を登ってきたロゼ達はオッゴンにばったり会った。
爺さんは金銀財宝を両手に持ち、とんずらするところだった。
爺さんは火事場泥棒状態だった。
どざくさにまぎれ皇帝城の財宝を盗んでいた。
「ほっほっほ。魔族達は負のオーラが無くなって我先にと逃げ出していきおったわい。
奴隷にされた人間達もほれ、窓の外を見てみい。反乱をおこしておる。
ゴブリンやコボルトが袋叩きに合っとるのう。
亜人のドワーフのわしも危ないのう。
まー、婆さんにいい土産も出来たので、これで田舎に帰れるわい。
ドワーフ王国に来る事があったらわしの家も訪ねてきてくれ!地ビールをごちそうするぞい!
じゃあな、皆の衆。達者でな!楽しかったぞい!さらば!」
崩れる城から爺さんは逃げ出した。

120 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/16(火) 02:45:16
ぱちりと目を覚まして、飛び起きる。
辺りはいやに静かで、真っ暗だった。
「あれ・・・・・・皆は?ここどこ?!」
変ね。魔物はおろか人の気配すら感じられない。

どうして?ついさっきまではバルンディノの地下で、地獄門を閉めた筈だったのに。
皆はどうなったの?ここはどこ?皇帝との戦いは?
一体何が起こったのかさっぱり分からない。
「だれか返事してよ!ロゼラインさん!キーゴおじさま!よーちゃん!レイジくん!バージルさん!」
その他にも手当たり次第に皆の名前を呼んでみる。
「皆いないの?コーラルさん!」
だけど、返事は無い。

辺りはだだっ広く、どこまで歩いてもただ闇が広がってるだけだった。

ああ、そっか。そうなのね。
何となくだけど、自分が地獄門を閉めた後どうなったのか分かってきた。
認めるのはものすごく嫌だったけど。

知らなかった。身体が無くても涙って出るのね。
まあ、自分でそう感じてるだけかもしれないけど。
もしかしたら無理やり集められていた魂たちも、泣いていたのかもしれない。

「・・・・・・何よー!死んだらお迎えが来るんじゃ無かったの?!」
その頃城の仲間たちは、皇帝と堕天使パタルフを打ち倒し脱出の真っ最中だったが、
私は皆の預かり知らぬところで、一人途方に暮れていた。

121 名前:『魔女』 ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/05/16(火) 15:39:48
キーゴヌンの一言に悲しそうな顔をする。
ただの穴ではダメなのだ・・・空間の歪みを通って別世界へと行ってしまったのだ。
いかな『魔女』であれ、そこまでの能力はない。無論、ナイトメアにも・・・。
元々復讐の為だけにナイトメアを依り代に顕現した存在、果たされればそれ以上
留まる事はできない。明確な意思を無くしたナイトメアはもはや姿を固定する事も忘れ
パタルフが取り付いたかのように一帯に放たれた瘴気を貪り食い始め、ゲル状へと
回帰し地下祭殿に留まった・・・崩壊する祭殿の岩盤に飲み込まれ、魔界兵器ナイトメアは
パタルフの墓標として、永劫の闇に溶け込んでいったのだった。


途方に暮れているリリの目に、その視界を埋め尽くさんばかりの
夥しい数の魂が映る。ブフド、そしてパタルフ倒れた今、現世へと繋ぎとめる
『憎しみ』は消え、その魂もまた消えようとしていた・・・その魂の集合体は一様に
ある一方向を指差している。リリがそちらを見ると、何やら眩しい。無限の闇に差し込む、
無限を否定するが如く切り裂く一条の光。そちらへ行けと言うのだろう。

『魔女』となった少女達は闇から抜け出す事は出来ない・・・だが、抜け出せる
可能性を持った者に道を教える事は出来る。まだこちらに来るのは早いと、
迷い込んだ者達に言って聞かせるのが少女達の『これから』の使命なのだ・・・。


『魔女』はリリに語りかける。

『バージル・・・あの人は無事。』
『でも、連れ戻せないの・・・「門」が閉じてしまったから。』
『伝えておいてね、おじさんに。』
『そして・・・こちらに来てはいけません。貴女はまだ・・・死ぬには早すぎるわ。』
『私達の様に、なっちゃダメよ・・・さぁ、行きなさい。』
『貴女を待つ・・・救世者達の所へ。仲間達と生きる為に。』
『そして忘れないで・・・希望の光を、信じる心を・・・。』

無数の魂が重なり合いやがて一つになり・・・一条の光を残して再び闇が戻った。

122 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/16(火) 15:44:41
オッゴンのしたたかさにキーゴヌンは大笑いした。
「達者でな!なんとも喰えない爺さんだ。
・・・ぬ!
リリが冷たくなっていくぞ!ロゼの薬も効かないのか!?体はどこもケガはないのに!
するとこれは地獄門を閉じた呪いか?なんとかしろコーラル!魔道士はもうおまえしかいないのだぞ!・・・ぬぬ!」
キーゴヌンは閃いた。
「グリム童話の眠り姫!呪いをかけられた姫っつーのは王子様のキスで呪いが解かれるもんだ。
愛の力は全てに勝る。・・・というわけでコーラル。(ポンと肩を叩く)任せた!(ニヤリ!)」

123 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/17(水) 07:46:21





ここで徳光登場!!!!!!

124 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/17(水) 13:20:13
「じゃあワシが」
通りすがりの爺(78歳)が寝ているリリの唇を奪った

125 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/17(水) 21:48:45
「じいさんたら…びっくりするじゃありませんか。」
連れ合いであるリリばあさん(88歳)は目を覚まし、頬を赤らめた。
「いやあ、うまい酒を貰ったのでな、ぜひばあさんと一緒に飲もうと思ったんじゃよ。
起こして迷惑だったかのう」
「じいさんったら…」

ドワーフの爺さんオッゴンの両親はラブラブだったが、本編とはあまり関係なかった。

126 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/17(水) 21:51:42
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127 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/17(水) 22:24:14
地下祭殿の戦い戦死者一覧
・グリーンネイバー=大扉の間にて近衛恐竜自殺兵の雷神の杖の電撃で戦死した模様
・ダイオード   =同上
・バージル    =地獄の穴に落ち永遠に冥府の虜囚となる
・憎しみの魔女  =ブフドの爪から放射される飢餓のオーラに喰われ消滅か
・エルウィン   =ブフドのゴーレム岩の攻撃を受け圧死したらしい
・陽介      =リリの地獄門封印魔法発動に己の魔力を供給し力を使い果たしたか

(´・ω・`)ショボーン 

128 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/17(水) 22:32:48
訂正しとく
・バージル  =ある意味里帰りを果たす
・憎しみの魔女=憎悪から開放され、死にかけたリリを現世へと導く


129 名前:睦月陽介 ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/05/18(木) 00:48:50
リリの封印の術に力を貸したところ、体力ごとごっそり魔力を持っていかれた。
そりゃもう、脱出どころか立つこともままならないほどに。
そんな状況にある中、今の状態では到底避けられそうにない巨大な岩石が俺の真上から降ってきた。
「ハハ、死ぬとなるとあっけないな」

目が覚めると闇の中に居た。
いや、死んだ筈なのに目が覚めるということ自体がおかしいじゃないか。
だとしたら、ここはあの世とか地獄とか、そういう表現が相応しい場所なのか?どうせ天国じゃないだろうが。
「手間をかけさせるなよ、陽介。この俺の復活を担うお前が、復活を阻害してどうする?」
闇の中に見えたのは、一人の男だった―――俺より少し年上だろうか?
悔しいが、まったく俺が目指しているとおりの、男らしい立派な容姿をしている。
目つきが少々悪いのが気になるが……
「誰だかわからないって顔してるな。確かに、あんな南瓜から、今のハンサムな俺を連想できないのは無理もない。
 まあ、そんな事はどうでも良い。ホラ、とっとと起きろ。こうしてる間にも俺の力は削がれてるんだ。
 あんまり起きないようだと……」
男が抜刀して、妖しく光る刀を上段に構えたところで、またしても意識が飛んだ。

次に目覚めたときには、今度は適度に雲が浮かんだ空が見えた。
あの後、どのようにして脱出したのかは定かではないが、どうやら生きているらしい。
てっきり、死んだとばかり思ってたが……
『おお陽介 死んでしまうとは何事だ』
「……まだ死んでねえよ。かなり危なかったけどな」
まだ全身に疲労が残っており、立ち上がることもなかなか難しい。
空には動物やお菓子のような形の雲が幾つも浮かんでいて、なかなか趣のある。眺めていて楽しい。
暫くはこのまま、仰向けに寝て、この空を眺めることに専念しよう。
まだ元の世界に戻る手段はわからないのだし、そのくらいしかやることがない。

ああ、そういえば一つだけあったな。
「……ありがとう」
『あんまり手間かけさせんじゃねえぞ』

130 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/18(木) 07:16:22
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131 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/18(木) 12:48:15
>121
真っ暗だった闇の中に、突然おびただしい数の魂が表れた。
私は驚きのあまり声も出なかった。淡く清浄な光はまるで蛍のように瞬き、揺らめいて徐々に人の形を描く。

>『バージル・・・あの人は無事。』
>『でも、連れ戻せないの・・・「門」が閉じてしまったから。』
>『伝えておいてね、おじさんに。』
少女たちは歌うように口々に語った。

「わかった。必ず伝えるわ」
私が頷くと、たくさんの少女たちは一様に光の道を指し示した。私は戸惑った。
「でも・・・貴女達は?」
少女たちは寂しそうに微笑み、一様に首を横に振った。
「そんな・・・・・・!」
そのときやっと私は気付いた。この人達、バージルさんの鎧を纏っていた霊たちだ!

突然少女たちの人垣が割れた。たくさんの魂の中から、すうっと一人の少女が前に進み出る。
>『そして・・・こちらに来てはいけません。貴女はまだ・・・死ぬには早すぎるわ。』
一瞬、母さまの声かと思った。
そう語る少女は私より少し年上で同じ金髪だった。・・・・・面立ちを見れば、彼女が誰なのかはすぐに知れた。
「シク姉さま・・・・・?」
私の言葉に、少女は頷いた。愁いの帯びた口元に、優しい笑みが浮かんだ。
「姉さま!姉さま!ごめんなさい!!」
抱きつこうとしたけど、手は虚しく空を切った。

地面についた手の上にぽたぽたと涙が落ちる。その場に膝まづいて、私は泣いた。
「皆、助けを待ってたのに・・・わ・・・・私はけ・・結局・・・な・・・何も・・・なにも・・・・」
今すぐ33年前のあの日に帰りたい。帰って、生贄の儀式を止めたかった。
私が行っても、儀式を止められたかどうかは誰にも分からない。だけど、もし成功していたら。
そうしたら、この優しい霊たちは皆死なずに済んだのに。

透けた手が、私の手の甲に重ねるように置かれた。決して触れ合う事は無いけれど、気持ちは伝わった。
涙でぼやける視界で、シクが首を横に振った。シクが振り向くのにあわせて、私は視線を上げた。
他の少女たちも、誰も私を責めていないのが見て取れた。
それがなおの事苦しい。悔しくて仕方が無い。

『私達の様に、なっちゃダメよ・・・さぁ、行きなさい。』
『貴女を待つ・・・救世者達の所へ。仲間達と生きる為に。』
「待って!まだ行かないで!」
『そして忘れないで・・・希望の光を、信じる心を・・・。』
>無数の魂が重なり合いやがて一つになり・・・一条の光を残して再び闇が戻った。

私は残された一条の光を見つめた。
「みんな、ありがとう・・・・」
戻っても、一体何が出来るかは分からない。だけど、きっと何か意味があるのだと信じたい。
次にここに来るのが遠い先のことになるのか、一秒先になるのかは誰にも分からない。
だけど、救われた命を精一杯生きてみよう。
もう一度彼女たちに逢えた時、たくさんの土産話が出来るように。
「姉さま、みんな・・・・・・またね!」
私はゴシゴシと乱暴に涙を拭うと、光の方向へと駆け出した。

132 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/18(木) 12:53:23




――――土と草の香りがする。
目を開けて、最初に見えたのはコーラルさん。それからキーゴおじ様だった。
二人とも心配そうにこちらを見ているけど・・・・コーラルさん、なんでそんな怖い顔してるの?

「あれ・・・・・?私・・・・・・ここどこ?」
辺りを見渡すと、仲間や生贄の少女たちの姿が見えた。
だけど何で外?
状況が飲み込めなくて、私はきょろきょろと辺りを見渡した。
そして、あるものに気付いてはっと息をのむ。

魔道帝国ブフドニア。
その象徴でもある皇帝の居城が、今まさに崩れ落ちようとしていた。

133 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/18(木) 17:14:47
ここでCM

134 名前:セル ◆XpZoV3OomU [sage] 投稿日:2006/05/18(木) 18:34:42
「私の役目は終ったようだな……」
崩れていく城を見ながら、セルは丘の上に佇む。

崩れていく城をセルはどうやって脱出したか?
ふふふ…忘れて貰っては困る。瞬間移動という便利なものが私にはあるのだよ。

「さらばだ……」
瞬間移動の応用でセルは別次元に去っていく。
今度はどんな世界に行くのか、今から楽しみだ……

135 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/18(木) 19:28:17
でも次元の圧力に押しつぶされてセルは死んだ

136 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/18(木) 20:36:18
>135
残念。
セルは無事に旅立った。

137 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/18(木) 21:30:53
でも次元の圧力に押しつぶされてセルは死んだ


138 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/18(木) 21:35:30
セル必死だなww

139 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/18(木) 23:43:33
頼もう!

140 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/19(金) 01:01:19
それでも旅立つ俺らのセル
リリ死亡wwwwwwwwwwwwwww

141 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/19(金) 02:07:09
「リリ……よかった」
ロゼラインは息を吹き返したリリを抱きしめた。

「そなたが意識を失ったままで案じたぞ。
地獄の門を閉じるなど常人には出来ぬ偉業。それゆえに心配した。
闇を視る者は闇にも見られる、とダークエルフの賢者衆がよく戒められる。
そなたの魂が地獄の死霊達に連れていかれてしまったのかと胸が張り裂けそうだった。
……無事、覚醒できて本当によかった。
な、コーラル。
リリ、そなたの魂がこの世に戻れたのはコーラルのおかげだ。
……コーラル、胸をはれ。
なんら恥ずかしがることはないであろう。

ああ、見よ。アッシュ、キーゴヌン、城が崩れていく」

城を脱出した一行は一気にバルンディノ市内を抜け、城壁を越え草原に佇んでいた。
長い夜が明け、朝日が輝いている。
ブフドニアの澱んだ陽の光ではなく、すがすがしい清浄な暖かい光だった。

「魔都バルンディノは滅び、魔族達は本来いるべき所に逃げ去った。
バルンディノは人間の街に戻るだろう。
この地の光はダークエルフの私には強すぎる。私の役目も終わった。
故郷に帰らなければ。
33年の月日が流れてしまったが、長命のエルフ族には100年200年など一夜の夢に等しい」

ロゼラインは目を伏せ、哀悼の祈りを捧げた。
戦いは壮絶だった。仲間達を失った。
ネイバー……。
ダイオード……。
バージル……。
陽介……。
セル……。
あるいは生きてどこかに逃れているのだろうか。
オッゴンの様にしたたかに逃げのびたのかもしれない。
…そうであってほしい。
その願いもこめてロゼラインの黙祷は長く続いた。

祈りから戻ったロゼラインは、礼司に問いかけた。
「礼司、そなたこれからどうする?」

142 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage] 投稿日:2006/05/19(金) 02:58:04
まぁ、あれだ。一つ聞いてくれ。俺は根拠のない話は大っ嫌いだ。嘘っぱちにしか聞こえないからな。
だからおっさんの提案も、気が触れているとしか思えなかった。なんでそんなに突拍子もないんだよ。
おとぎばなしってのは現実じゃないから語り継がれるもんだ。何故童話を引用する。
百歩譲ってその行為をするにしても何故俺なんだ。男は俺だけじゃないし、言い出しっぺのおっさんがやりゃいいだろ。
少なくとも俺である必要はない。と言いたいのに。何故。何故そんな期待するような視線で俺を見るんだお前ら。

まぁ待ってくれ。頼むから待ってくれ。
確かに俺はこの少女に少し過剰なほど世話を焼いてきたのは認める。それは確かに認めよう。
だがそれは捨て去ったはずの過去をつい思い出してしまい、それに少女を重ね合わせてしまったからだけであって。
恋愛感情とかそういう色恋沙汰とかじゃ…ああもう。俺はロリじゃない。そこが重要。
やっぱり俺である必要はない。と言いたいのに。何故。何故そんな期待するような視線で俺を見るんだお前ら。

俺は元来口数が多い方ではない。こんだけのことを喋りたかったが・・・無理があった。
だから視線で。視線で拒否った。だが無駄だった。ますますそんな雰囲気ができあがる。
なんだこれ。どっかの飲み会か?
「・・・すりゃいいんだろ」
もうこうなりゃヤケだ。少女よ、俺を恨むな。ていうか意識ないんだからいいよな?な?な?
どうせこんなことしたって目覚めたりしないんだから、とりあえず気休めにな。
素早く近づいて素早く少女に顔を近づける。時間をかける必要はない。スピーディーにな、スピーディー。

一瞬。いや、一度の瞬きにすら満たない時間でも、唇が微かに触れ合くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」

「マジかよ・・・」
まさか本当に目覚めるとは思わなかった。なんだこれ。いや、認めない。絶対に認めない。
あれだ、きっとたまたまだ。偶然の一致だ。そうに違いない。キスで復活なんて根拠のない話、絶対に認めない。
それはともかく。意識が戻って安心した。一応心配してたんだからな、うん。
さっきからちょっと心配するゆとりすらなかったんだが。

さて。草原にまで来てしまった。夜が明けてる。徹夜か。初体験だ。眠いったらありゃしねぇ。
脇に抱えていた上着を被り、再びフードで顔を隠す。この狭い視界で・・・気分いい。
>この地の光はダークエルフの私には強すぎる。私の役目も終わった。
>故郷に帰らなければ。
>33年の月日が流れてしまったが、長命のエルフ族には100年200年など一夜の夢に等しい」
「確かにお前にとっちゃ短いのかもしれんが・・・人間にとっちゃ人生の1/3から1/2にあたるんだからな」
祈りを捧げているダークエルフにチラリと視線をやってから、おっさんと少女に呼びかける。
「お前らが、元の時代に戻りたいと思ってて、そして俺を信用できると言うなら・・・
 俺に、任せてみないか。成功するとは、限らないが」

143 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/19(金) 07:08:02
ブブカ!

BU・BU/KA!

144 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/19(金) 14:07:40
>ロゼライン
>「ああ、見よ。アッシュ、キーゴヌン、城が崩れていく」
「ぬははははははははははははははははははははははははははははははははは!笑止!これこそ笑止!
笑止としか言いようがない!
恐るべき魔物の群れと飢えた凶暴な堕天使まで揃った大魔道帝国を、たったこれっぽちの人数の俺たちが滅ぼしてしまったとは!
ぬははははは!ぬははははははははははははは!
リリ!リリ!リーリー!これもお前の聖魔法の力があってこそだ!大したものだ!
ぬはははは・・・はぅっ!
ぬぬぅ。折れた腕が今になって痛みだしやがった・・・イテテ。」

>コーラル
>「お前らが、元の時代に戻りたいと思ってて、そして俺を信用できると言うなら・・・
>俺に、任せてみないか。成功するとは、限らないが」
「ふむ。うぬの言う元の世界とは33年前のあの時だな。
礼司とアッシュはこの世界とは、えんもゆかりもない者。今だろうが33年前だろうが関わりはないな。
ロゼラインは長命のダークエルフで、しかもバダボゲドゼドうんぬんの調査の為にバルンディノに来たと言っていたな。
事件の報告の為には今の時間軸にいるほうがいいだろう。
俺は現在でも33年前でもどちらでもいいのだが・・・ふ!
過去に送ってもらおう!コーラル。
33年前のあの時!TBSの屋上からこちらの世界に戻る筈だった時間のときに!
そして33年前の生贄の儀式をぶち壊してやる!
リリ。お前の姉も救える。当時のブフドは堕天使と融合する前だ。
俺とコーラルとリリで倒せるだろうさ!
ぬ?・・・ちと待て。
33年前にブフドを倒すと魔道帝国も誕生しないわけで、すると堕天使パタルフとの戦いもないわけで、すると現在の世界はどうなるのか?
そこんところは大丈夫なのかコーラル????
それとコーラル。これだけは言っておかなければならない。(ポンと肩を叩く)
・・・本当にキスするとは思わなかったぞ!」(満面の笑み!)

145 名前:バージル ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/05/19(金) 15:32:12
戦いに身を投じている内に、限界まで持って行かれた筈の力が戻った。
その昂ぶりに身を任せ、血と死と破壊の狂宴を続けていたのだが・・・
知らぬ間に終わってしまった。下級悪魔は本来感じぬ筈の怯えに囚われ、
ガッツのある奴等は全て倒してしまった・・・魔帝ムンドゥスはダンテに敗れて
封印の中、もう魔界には自分を満たしてくれる者はいなくなっていた。

『Huh...How boring...(訳:退屈だ・・・)』
屍の山の頂に座り、血の海を眺め呟く。そして物思いに耽った・・・バルンディノでの戦いは
自分が思う以上に大きな糧となっていた様だ。トワルの力を吸収した事も大きいのだろう。
ムンドゥスに挑めぬ以上断言は出来ないが・・・今の自分は父スパーダに並んだのではないか、
そんな大きな事も自然と浮かんでくる。それを証明する術は唯一つ・・・ダンテとの再戦。
スパーダの力を受け継いだダンテに勝てれば、一歩先へと進める、超えられる。
・・・今は力を磨こう、来る死闘の時、不覚を取らぬよう・・・力を欲する、
弱き人間が扉を開け放つのを待ちながら・・・

『I need more power...!(訳:もっと、力を・・・!)』

146 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/19(金) 18:45:42
>145
全身をダイナマイトに包んだ神風突撃戦闘部隊が襲い掛かってきた!

147 名前:竜宮レナ[sage] 投稿日:2006/05/19(金) 20:30:56
入ってもいいかな…かなぁ?
オヤシロサマ…

148 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/19(金) 20:31:33
アッシュは死んだ?

149 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sageバージルさん助けにいけませんてば><] 投稿日:2006/05/19(金) 23:08:48
>リリさんとコーラルさん
コーラルさんがリリさんにしたキスは美しかった。
キスなら僕はアッシュとしちゃったけど、あ―――。ぜんぜん美しくなかった……
最初は僕の意志じゃなくて、二度目はアッシュを助けるためだったけれどさ……
魔城の崩れていく様子を見つめるアッシュの横に僕は立っていたけれど、アッシュの顔は見れなかった。

>ロゼさん
>「礼司、そなたこれからどうする?」
「ロゼ姉さん。僕は僕の使命を感じたんです。
キーゴヌンさんが言ったけれど、人間を奴隷にしていた恐ろしい魔道帝国を僕らは倒しましたよね。
僕は、そんなすごいことをしたメンバーのひとりだったのを誇りに思うんです。
僕には力なんてなく、不思議な桃の実ポモナの力なんですけど。僕がこの力を持てたのは、これを人のために
役立てるようにってことなんじゃないかって。
僕は冒険の旅を続けますよ。ロゼさん。どんな犠牲を払ったとしても。
まずはロゼさんの恩師ハラント先生にお会いしたいです」
僕はアッシュの瞳を見つめて告げた。
魔城を脱出するときにアッシュ。きみは僕に聞いたけれど、これが僕の答えさ」

コーラルさんとリリさん、キーゴヌンさんが時を渡る相談をしている。
いよいよ……いよいよお別れの時が来たんだ。

150 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 00:01:07
そこでリリがちんこを…



151 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/05/20(土) 02:10:17
「眠り姫もお目覚めか。いよいよ終わったのかね、『姉さん』?
殺した人数と、ボクらのお陰で助かった人数。どっちが多かったかな? まあ、別にどうでもいいか。楽しかったよ」
感動のハッピーエンドだが、さてボクはどうするべきか。
崩れゆく魔城の成れの果て、その流血を清める夜明けの太陽が東の空に燦然と輝き、
ボクらは城塞都市を離れた先の草原で、ただ街を眺めていた。
冒険の一夜は終わりを告げ、皆が帰るべき場所を探している。

冒険? 狩って、殺して、犯って、転がす、今日も明日も。変わらない。
けど普段と違う体位は疲れる、いつになく剣が重たい。
幻想界から帰るべきか? けど姉さんはここに居て、レイジも……

>僕は冒険の旅を続けますよ。ロゼさん。どんな犠牲を払ったとしても。
>魔城を脱出するときにアッシュ。きみは僕に聞いたけれど、これが僕の答えさ」

「『どんな犠牲を払ったとしても』ね……
死神とセックスするのに腹括ったんだね、レイジ。もし行くなら、ボクも――
――いや、オマエにゃ早いな。も少しテクを磨いてからのほうがいい」

剣を置き、ずいとレイジに近づいて、続ける。
彼と「寝る」のにずっと冴えた方法が浮かんだんだ。

「それじゃボクもこの世界に残るぜ、さっき言った通りに。
街に残って、あの可哀相なジューダズ・ゲイリー・ヘイドニク皇帝サマの代わりに、
新しいランチョ・エル・アンヘルでもおっ建ててるさ。
『姉さん』がクニに帰り、他の連中もどこぞへ旅立った。
ボクはまだ肉食獣のままで、失われたばかりの生態系のニッチを狙ってる。
この街の新しい血も暴力も、オレがバラ撒く疫病だ。そいつをオマエが殺しに来い、旅の最後にでも」

それから彼に口づけた、ほんの数秒間。お互い目をつむらず見開いたまま、ぐっと唇を重ね、押しあてる。
離れる瞬間だけ舌先を使い、レイジの唇を舐めとって

「憶えとけ。狼の牙は羊を喰らうためにしか存在し得ない、オマエが守れるのは結局オマエひとりだ。
助けるんじゃない、他は全部オマケなんだ。オレもオマエも同じだ、きっとそいつを証明してやる。
だから死なないで、またボクと会う時までは。それでね……
オレの目の前でくたばった日にゃよ、テメエ、死体が腐って溶けちまうまで犯してやる。忘れるな?」

踵を返して、ボクはそこから歩きはじめた。
アンジェリーナ姉さんの手足が、ボクの背中にまとわりつく。静電気がピリピリと肌に痛い。

ボクが殺した少女の姿をして、ボクの元へ帰ってきた姉さん。
曰くボクらの父親はジル・ド・レエ、母親はエリザベート・バートリだって、バカげた冗談だが笑えない。
ロゼと仲間たち、ボクとは別れる。上手いことすれば、何人かはボクを殺しに来てくれるかも知れない。

でも、出来れば――遠距離恋愛に終止符を。塵は塵に、灰は灰に、土は土に。
レイジに期待してるのさ、よりにもよってヤツがボクをイかせてくれるってのをね。
そう、ボクらは生まれついての人殺し、骨壷と棺桶がボクの揺りかご。
魂は地獄の底、ディスとプロセルピナの寝台に未だ眠る。
永遠の、死の舞踏を止む日はない。

152 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 11:16:35
はいはいうざすうざす

153 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 11:34:59
いつまでもキモいね

154 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 12:42:41
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所のチャッチャッ(人∀・)タノム!行ったんです。チャッチャッ(人∀・)タノム!。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで参加できないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、チャッチャッ(人∀・)タノム!、とか書いてあるんです。
もうね、他力本願かと。自作自演かと。
お前らな、チャッチャッ(人∀・)タノム!如きで普段来てないチャッチャッ(人∀・)タノム!に来てんじゃねーよ、ボケが。
チャッチャッ(人∀・)タノム!だよ、チャッチャッ(人∀・)タノム!。
なんかロゼラインとかもいるし。一家4人でチャッチャッ(人∀・)タノム!か。おめでてーな。
いまこそ始めようチャッチャッ(人∀・)タノム!、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、チャッチャッ(人∀・)タノム!やるからその席空けろと。
チャッチャッ(人∀・)タノム!ってのはな、もっと他力本願なべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った荒らしといつチャッチャッ(人∀・)タノム!が始まってもおかしくない、
荒らすか荒されるか、そんなチャッチャッ(人∀・)タノム!がいいんじゃねーか。初心者は、すっこんでろ。
で、やっと参加できたと思ったら、隣の奴が、チャッチャッ(人∀・)タノム!とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、チャッチャッ(人∀・)タノム!なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、チャッチャッ(人∀・)タノム!、だ。
お前は本当にチャッチャッ(人∀・)タノム!をやりたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、チャッチャッ(人∀・)タノム!って言いたいだけちゃうんかと。
チャッチャッ(人∀・)タノム!通の俺から言わせてもらえば今、チャッチャッ(人∀・)タノム!通の間での最新流行はやっぱり、
チャッチャッ(人∀・)タノム!、これだね。
チャッチャッ(人∀・)タノム!。これが通のやり方。
チャッチャッ(人∀・)タノム!ってのは自演が多めに入ってる。そん代わり肉まともなネタが少なめ。これ。
チャッチャッ(人∀・)タノム!チャッチャッ(人∀・)タノム!これ最強。
しかしチャッチャッ(人∀・)タノム!と次からGMにマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、無人島でも脱出してなさいってことをチャッチャッ(人∀・)タノム!

155 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/20(土) 20:25:35
>ロゼラインさん
ぼんやりしていた視界がロゼラインさんで一杯になった。
そのまま腕を引かれ抱きしめられる。
ロゼラインさんの言葉の端々から、どれだけ心を痛めてくれたかが伝わってきた。
「心配かけてごめんね。でも、戻ってこれたからもう大丈夫」
なんだか私は、心配ばかりかけている気がする。

「ごめんね。皆が一番大変な時、私、結局何にも出来なかった」
私の言葉に、ロゼラインさんは破顔した。頬を寄せて、再び抱きしめられる。
バルンディノの長い夜は明けた。
ロゼラインさんの腕は温かかった。キーゴおじさまが高らかに笑う。つられて私も笑った。
知らなかった。
生きて、話して、人と触れ合える。それがこんなに素晴らしくて、嬉しい事だったなんて。

>レイジ君、アッシュさん
ロゼラインさん達は今後の事を相談しているみたいだ。
レイジくんの横顔は自信に溢れていて、もう異世界の店で震えていた面影は無い。
もう随分前の事のように思える。
本当は声をかけたかったけど、馬に蹴られたくないので後回しにしよう。

>キーゴおじさま
>〜リリ!リリ!リーリー!これもお前の聖魔法の力があってこそだ!大したものだ!
おじ様がそういって、バンバンと私の背を叩いた。
私は慌てた。
「違うわ、違う。皆のおかげよ!
よーちゃんが魔力を与えてくれた。皆が時間と勇気をくれた。
いろんな人の助けがあったからこそ地獄の門は封印できたのよ!皆、ありがとう!
それからコーラルさんも!黄泉の世界から連れ戻してくれて、ありがとう」
あ!コーラルさんが目をそらした。・・・何で?
そういえばどうやって連れ戻してくれたのかな〜?
もしかしたらコーラルさんって、上位復活呪文でも使えるのかもね〜。

>ぬはははは・・・はぅっ!
ぬぬぅ。折れた腕が今になって痛みだしやがった・・・イテテ。」
「ええっ!おじさま、大丈夫なの?!」
私は慌てておじ様の手を取った。・・・なんてひどい!すぐに私は癒しの呪文を詠唱し始める。

・・・・・・ああ、そういえばおじ様に伝言があったんだっけ。
「あのね、生贄の少女たちの霊がそう言ってた。
『バージルさんは無事だけど、門が閉じたから連れ戻せない、ごめんね』ですって。・・・戻れないの、やっぱり私のせいよね」
私はがっくりと肩を落とした。

156 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/20(土) 20:27:45
>コーラルさん キーゴおじさま
>「お前らが、元の時代に戻りたいと思ってて、そして俺を信用できると言うなら・・・
> 俺に、任せてみないか。成功するとは、限らないが」
・・・・・・・まさか。
本当に?元の時代に帰れるの?
驚きのあまり、舌がしびれたように動かない。ろくな返事も出来ないまま、私はただコーラルさんを見つめた。
代わりに答えたのは、キーゴおじさまだった。
>過去に送ってもらおう!コーラル。
>33年前のあの時!TBSの屋上からこちらの世界に戻る筈だった時間のときに!
>そして33年前の生贄の儀式をぶち壊してやる!
>リリ。お前の姉も救える。当時のブフドは堕天使と融合する前だ。
>俺とコーラルとリリで倒せるだろうさ!

「コーラルさんの『この世界でやることがある』って、それだったのね・・・!」
話を聞いているうちに、だんだん実感が込み上げてきた。
胸がドキドキする。
嬉しい。嬉しい。嬉しい!
姉を助けられるかもしれない!この世界で過去になってしまった出来事を・・・変えられるかもしれないんだ!
「おじさま・・・・!!・・・・・・うん!うん!!行こう!
コーラルさん、私も行く!お願い、私も一緒に連れてって!」
時を渡ることへの不安は無い。だってコーラルさんに任せておけば間違いないから。
私は声を弾ませて、コーラルさんに懇願した。
前人未到の魔法を試すなら、怪我も治しておいたほうが良いよね。
私はコーラルさんが無意識に手で庇っている脇腹に手を翳し、回復魔法を詠唱し始めた。
その間も、おじ様はコーラルさんと話していた。

>それとコーラル。これだけは言っておかなければならない。(ポンと肩を叩く)
>・・・本当にキスするとは思わなかったぞ!」(満面の笑み!)
――――は?
私は首を傾げた。
「コーラルさん、誰かとキスしたの?・・・・あっ分かった!ロゼラインさんとでしょ!」

べ、別にショックなんて受けてないもわよ?いつの間にって、ちょっと驚いただけだもん。

157 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 21:30:01
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所のチャッチャッ(人∀・)タノム!行ったんです。チャッチャッ(人∀・)タノム!。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで参加できないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、チャッチャッ(人∀・)タノム!、とか書いてあるんです。
もうね、他力本願かと。自作自演かと。
お前らな、チャッチャッ(人∀・)タノム!如きで普段来てないチャッチャッ(人∀・)タノム!に来てんじゃねーよ、ボケが。
チャッチャッ(人∀・)タノム!だよ、チャッチャッ(人∀・)タノム!。
なんかロゼラインとかもいるし。一家4人でチャッチャッ(人∀・)タノム!か。おめでてーな。
いまこそ始めようチャッチャッ(人∀・)タノム!、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、チャッチャッ(人∀・)タノム!やるからその席空けろと。
チャッチャッ(人∀・)タノム!ってのはな、もっと他力本願なべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った荒らしといつチャッチャッ(人∀・)タノム!が始まってもおかしくない、
荒らすか荒されるか、そんなチャッチャッ(人∀・)タノム!がいいんじゃねーか。初心者は、すっこんでろ。
で、やっと参加できたと思ったら、隣の奴が、チャッチャッ(人∀・)タノム!とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、チャッチャッ(人∀・)タノム!なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、チャッチャッ(人∀・)タノム!、だ。
お前は本当にチャッチャッ(人∀・)タノム!をやりたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、チャッチャッ(人∀・)タノム!って言いたいだけちゃうんかと。
チャッチャッ(人∀・)タノム!通の俺から言わせてもらえば今、チャッチャッ(人∀・)タノム!通の間での最新流行はやっぱり、
チャッチャッ(人∀・)タノム!、これだね。
チャッチャッ(人∀・)タノム!。これが通のやり方。
チャッチャッ(人∀・)タノム!ってのは自演が多めに入ってる。そん代わり肉まともなネタが少なめ。これ。
チャッチャッ(人∀・)タノム!チャッチャッ(人∀・)タノム!これ最強。
しかしチャッチャッ(人∀・)タノム!と次からGMにマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、無人島でも脱出してなさいってことをチャッチャッ(人∀・)タノム!


158 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 21:31:01
もう少しマシなコピペに汁

159 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage] 投稿日:2006/05/21(日) 04:37:35
とりあえずは二人とも時間を渡ることを了承してくれた。よかったよかった。断られたらどうしようかと思ってた。
少女は意識を失っていた以上あのことを知らないようだし、これでいい。さっきのことは記憶から抹消だ。
>ぬ?・・・ちと待て。
>33年前にブフドを倒すと魔道帝国も誕生しないわけで、すると堕天使パタルフとの戦いもないわけで、すると現在の世界はどうなるのか?
>そこんところは大丈夫なのかコーラル????
「えっと・・・何つーかな、別の時間軸上の世界、ってことになるわけだ。
 この未来は、今から過去に戻った場合の未来とは別世界、と考えてもいいかもしれない。
 だからこの未来には影響はないし、過去に戻ってから33年後、俺たちが現れたりすることもない。
 つまりは・・・これが今生の別れになるわけさ」
あいつらの会話を聞いてる限り、どうやらあいつらは過去には戻りそうにはない。
別にいいさ・・・どうせいつかは会えなくなるんだ、それが少し早くなっただけ。

>それとコーラル。これだけは言っておかなければならない。(ポンと肩を叩く)
>・・・本当にキスするとは思わなかったぞ!」(満面の笑み!)
「・・・」
うわ、マジで気でも触れてんのか。貴様もしや冗談で言ったのかよ。その冗談のせいで俺はどれほど苦しんだと。
ていうか何故それをここで口外する。俺はもう記憶から抹消するのを決めたばっかりだってのに。
あぁしかも張本人いるじゃねぇかここに。とんでもなく気まずいだろう。どうしてくれんだ。
>「コーラルさん、誰かとキスしたの?・・・・あっ分かった!ロゼラインさんとでしょ!」
・・・この少女が少し頭が足りない子でよかった、と心から思ってみたり。
わかっててワザと言ってる可能性もあるが、まぁこの少女に限ってそんなことはないだろうし、
何より、態度で分かる。
「はいはいそれでいいからちょっとこっち来い」
おっさんと少女、二人の襟首を掴んで少し場所を移動させる。時間転移に他の奴を巻き込ませるわけにもいかないしな。

さっき地下祭殿で使ったのはフルパワー状態だったから・・・この状態で使うならきっちり詠唱が必要だろう。
魔法効果も変わるだろうな・・・さっきは黒い球体に飲み込まれるような感じだったが。
「今から詠唱を始める。奴らとはここで永遠にサヨナラだ。
 発動まで少しだけ時間はあるから・・・最後に伝えたいことがあるなら伝えとくといい」
そうやって二人に告げ、俺は詠唱を始める。さっき魔導書に殴り書きした詠唱文だから、酷く読みづらい。
やがて俺たちが踏みしめる大地に魔法陣が浮かび上がり、そこを光が包んでいく。

160 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage誤解したまま行動してみる] 投稿日:2006/05/21(日) 09:05:01
ロゼラインさんと皆の前でキスするなんて・・・・・そんなに仲よかったんだ。
全然知らなかった。
>「はいはいそれでいいからちょっとこっち来い」
はっ!もしかして、単に私が鈍くて気付いてなかっただけ?
「・・・・・・・・・・」
コーラルさんに引っ張られながら、私はちょっと落ち込んでいた。

>「今から詠唱を始める。奴らとはここで永遠にサヨナラだ。
> 発動まで少しだけ時間はあるから・・・最後に伝えたいことがあるなら伝えとくといい」
「ええええ?!コーラルさんはそれでいいの?!それってロゼラインさんと永久にあえなくなっちゃうって事よ?!」
私だって皆に永久に会えなくなるのは辛い。もっともっと一緒に居たかった。
だけど、私よりコーラルさんの方がもっとキツイんじゃない?
好きあってるなら絶対離れちゃいけないわ!

――――ああダメだ、コーラルさんはもう呪文詠唱に入ってしまっている。

私は魔法陣の外にいるロゼラインさん達――――ロゼラインさんに呼びかけた。
「ロゼラインさん、私たちと一緒に行こう!お役目なんて放っておけばいいじゃない。
種族や寿命の違いなんてたいした問題じゃないわ!二人とも大好きだから、・・・・・私、応援するし!」

161 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/21(日) 23:22:49
コーラルの決呪した魔法陣が光を放ち、過去へと旅立つ三人を包む。
ロゼラインは礼司と二人でコーラル、リリ、キーゴヌンを見送った。
リリの必死な願いにロゼラインは微笑んで答えた。

「リリ!私は行けぬ。私はダークエルフだからだ。
エルフ族は太古に星々の世界からこの地上に降り立った一族だ。
地上が乱れた時に、調停者として役を果たすのがエルフ。
中でも我がダークエルフは星々の世界、宇宙の昏さに最も近しい種族。
魔道皇帝ブフドと堕天使パタルフは滅びたが、その余波はこの世界に残っているだろう。
地獄の門は33年間に渡り開かれてしまった。
地上の魔物どものなかには過ぎた力を持った者もいるだろう。
それらを平らげなければならない。
私はこちら側に残り、乱れたこの世界を救う僅かな一助となる為に尽力する覚悟だ。

キーゴヌン!達者で!
そなたの力添えまことに心強かった。
剛力無双のそなたに会えた事を、私は我が母なる女神シーレン様に感謝する。

コーラル!二人を頼む!
ここぞと言う時に比類なき魔力を発揮する魔法使いよ!
そなたの名は偉大な魔道士の一人として歴史に刻まれるだろう!リリと共にな!

リリ!小さな白魔道の賢者よ!
これからも魔道を極めていくだろうが、女の幸せも研鑽するがよいぞ!

さらばだ!
……私は…あの日、バルンディノに来合わせて本当によかった。
これほどの冒険をしようとは思わなかった。
リリ、コーラル、心から礼を言う。
キーゴヌン!うまく二人を大人の知恵で助けてやっておくれ!
ああ、リリ、コーラル、キーゴヌン。
さようなら、我が友よ!ありがとう!」

162 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/05/21(日) 23:24:02
…………時を渡る魔法陣の光が消える。
友の姿はそこにはなく、風が草を揺らすだけ。

「みんな行ってしまったな。礼司。

……礼司。泣いてはならない。
出会いの後には必ず別れがある。これはこの世の理で避ける事は誰にも出来ない。
……アッシュを想い涙おちるか?
そなたにとってアッシュは大きな存在だったな。
アッシュにとってもそなたが大きな存在だった。
半身をもがれるような悲しみと締めつけるような心の痛みが、そなたをひとまわり大きくしていく。
悲しみに逢う事を恐れてはならない。
別離の苦しみに負けてはならない。

さあ、我等も行こう。
そなたを我が師ハラント様に引き合わせねばな。故郷に戻ったらみっちり鍛えてやる。
ポモナの霊力を得たとはいえ、そなたは人間だ。
寿命が短すぎるのが困るな。

うーん。

うむ!
こうしよう!
まずはそなたをダークエルフに転生させよう。
不老の代償として尖った耳と青い肌となるが、まあよかろう。
第一に為すべきはオーラを自在に操る修行だ。
私は必要がなかったゆえに習得しなかったが変化の技もオーラで身につけられる。
望むのならば元の人の姿に変化することもできよう。
あるいは宇宙に満ちるオーラと一体になることで、遠く離れた友や両親とも再び会えもしよう。
オーラには無限の可能性がある。
それを己のものとするもしないも、そなた次第だ。

さあ行こう。我が弟、礼司よ!そなたのまえには広い道が開かれたのだ」

ロゼラインは歩きだした。あらたな戦いに向けて。
吹く風はすがすがしく、さわやかに空は晴れ渡っていた。

163 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage] 投稿日:2006/05/22(月) 00:16:44
コーラルの書いた魔法陣が発動する。神秘的な光と音が噴き上がる。
音響でロゼラインの言葉がよく聞こえない。
>ロゼライン
>キーゴヌン!うまく二人を大人の知恵で助けてやっておくれ!
キーゴヌンはロゼラインに聞こえるように大声で怒鳴った。
もちろんリリとコーラルはすぐそばだ。
「わかった!ロゼまかせろ!コーラルがチューしたのはリリおまえだぞ!と、リリにしっかり事実を教えておく!
さらばだロゼ!うぬのような気丈な女戦士は過去に一度会ったことがあるが、それ以来だ!
俺はおまえを忘れないぞ!
礼司!死なない程度にがんばっておけ!とんでもないシゴキをやりそうだぞ!このダークエルフは!
ぬううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううん!
さらばだ!」

164 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/22(月) 07:05:32
うっ…




ドピュッ!!

165 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/22(月) 07:21:44




―――――チャチャスレ・完―――――






166 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/22(月) 23:14:23
>アッシュ
>「――いや、オマエにゃ早いな。も少しテクを磨いてからのほうがいい」
「それはそうかもしれないけれど、ぜんぜん戦士の器じゃないけど… でも僕は」
>「この街の新しい血も暴力も、オレがバラ撒く疫病だ。そいつをオマエが殺しに来い、旅の最後にでも」
「なにを言ってるのかわからないよアッシュ!僕は、アッシュ、きみが――」

>それから彼に口づけた、ほんの数秒間。お互い目をつむらず見開いたまま、ぐっと唇を重ね、押しあてる。

     !


>離れる瞬間だけ舌先を使い、レイジの唇を舐めとって
>「だから死なないで、またボクと会う時までは。それでね……
>オレの目の前でくたばった日にゃよ、テメエ、死体が腐って溶けちまうまで犯してやる。忘れるな?」
アッシュが去っていく。
アッシュが去っていってしまう。

アッシュ。アッシュ。アッシュ。アッシュ!

アッシュ!

ア―ッシュ!

ああ。ああぁ。アッシュ……

追いかけようと足がぴくりと動く。
引きとめようと手が伸びる。
アッシュといっしょに闇に堕ちようか。
身も心も背徳の蜜の中に沈めてしまおうか。

はあぁ。アッシュ。今は…今は行けない。
アッシュの背負ったカルマは深くて僕が割ってはいることができない。
僕には力が無い。
アッシュのカルマを解き放てるほどの力が僕には無い……

167 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/22(月) 23:15:30
>コーラルさん
>「今から詠唱を始める。奴らとはここで永遠にサヨナラだ」
>リリさん
>「好きあってるなら絶対離れちゃいけないわ!」
>キーゴヌンさん
>ぬううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううん!
>さらばだ!」
「コーラルさ―ん!僕は秋葉原のメイド喫茶でコーラルさんが!時空の扉を開いたのを見て!ま、魔法が!
魔法ってほんとにあるんだって!知って!感動して!ああ!もう少し、あとちょっと魔法陣の発動を止めて!
もっと!もっと話を!
キーゴヌンさん!僕はキーゴヌンさんを尊敬します!キーゴヌンさんは本物の勇者です!
リリさん!僕はリリさんが……
あっああっ!」

魔法陣が目も眩むほど輝いたと思ったら消えた。消えてしまった。



風が草原を渡るだけでなにもない。









168 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/05/22(月) 23:16:33
>ロゼ姉さん
>「みんな行ってしまったな。礼司。
>半身をもがれるような悲しみと締めつけるような心の痛みが、そなたをひとまわり大きくしていく」
「はい。……はぃ」
肩の振るえを僕は止めることができなかった。
目が熱くにじむ。

>「そなたを我が師ハラント様に引き合わせねばな。故郷に戻ったらみっちり鍛えてやる」
「はい。はい!よろしくおねがいします。ポモナの戦士としてテクを磨きます」
そして、そのときこそ、アッシュと……

>「まずはそなたをダークエルフに転生させよう」






            え。





>「不老の代償として尖った耳と青い肌となるが、まあよかろう」

「わ…… わ…… わはぁ〜〜ぃ……
ロ、ロ、ロ、ロゼさんっ!?
なんか…なんかものすご〜く遠ぉぉ〜〜い世界に連れていかれてしまうような気分です……
う〜〜〜〜。
も、もう、よ、よろしくおねがいしますです!!!ロゼ師匠!」

>さあ行こう。我が弟、礼司よ!そなたのまえには広い道が開かれたのだ」
「はいッ!」
宇宙に満ちるオーラはこの世にある全てのものと一体で、遠く離れた大切なともだちや両親とだってまた巡り逢える。
そうロゼ姉さんは言った。
僕はオーラを極めるよ。極めつくすんだ。
足早にバルンディノの草原を進むロゼ姉さんのあとを僕は急いでついていった。
この一歩一歩が今までの僕から僕を遠ざける別れの歩み。
この一歩一歩がこれからの僕へと僕を近づける未来への歩み。
不安と希望に満ちた未来に向かって僕は歩きだした。

169 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sage次レスエピローグ] 投稿日:2006/05/23(火) 01:32:41
詠唱中は何も喋れない。そこんとこ一応再確認、な。

>「ええええ?!コーラルさんはそれでいいの?!それってロゼラインさんと永久にあえなくなっちゃうって事よ?!」
>「ロゼラインさん、私たちと一緒に行こう!お役目なんて放っておけばいいじゃない。
>種族や寿命の違いなんてたいした問題じゃないわ!二人とも大好きだから、・・・・・私、応援するし!」
黙れ。ていうかだれかコイツを黙らせてくれ。早く。この際生死は問わない。
半分ぐらいコイツのためにこの時間転移の魔法を生み出したってのに、なんかもうバカらしくなってきた。
突き飛ばしてやろうか。この魔法陣から出りゃあ過去にゃ帰れねぇんだしな。
>「わかった!ロゼまかせろ!コーラルがチューしたのはリリおまえだぞ!と、リリにしっかり事実を教えておく!
なんかこういうのももうなんか・・・なぁ・・・。
もういいや。どうでも。
知られたからってなんか問題がある訳じゃねぇしな。なんかもうどうでもいい。
あれか、悟りを開いたってこんな感じなのか。開き直ったとも言うか?

俺は詠唱中だから何も呼びかけることはできない。呼びかけられていることを、耳に入れるしか。
俺が話せるのは、詠唱が終わって魔法が顕現するまでの一瞬だけ。だから俺はその一瞬、声をあげる。
「あばよ」
そして。



そして。
次に立っていたのは・・・見慣れた町、だった。あの邪気に包まれた町じゃなく・・・見慣れた。
成功したことに安堵するより早く、何か不安感を感じて頭上を見上げる。

170 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 12:38:32
「ここは通さん!」
コーラルに戦闘員が襲い掛かってきた。

171 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 14:03:13
なんてことはなかった

172 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 14:05:28
なんてことはなかった。

173 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 14:08:03
なんてことはなかった。

174 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 14:19:36
なんてことなかったは木霊した

175 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 14:20:24
やがてその木霊は

176 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/23(火) 15:19:11
アッシュだった

177 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/24(水) 00:39:31
とうとう放棄したか
クズども乙!

178 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/24(水) 01:48:54
私の呼びかけに、ロゼラインさんは微笑んで首を横に振った。
彼女の信念を曲げる事など神にだって不可能だ。

「二人とも元気でね!一緒に旅が出来て幸せだった!
ロゼラインさん!
くじけそうな時、本当にダメになりそうな時、いつも先陣を切り皆を奮い立たせてくれたのは貴女だったわ!
ありがとう。私もいつか、貴女みたいな人になるわ!
それから、もしよーちゃんやシリウス達に逢ったら『リリが御礼を言ってた』って伝えてね!」

魔法陣の光はさらに増していく。伝えたい事はまだまだたくさんあるのに。
だけど、キーゴおじさまの次の言葉に、私の思考は完全に停止した。

>「わかった!ロゼまかせろ!コーラルがチューしたのはリリおまえだぞ!と、リリにしっかり事実を教えておく!

――――え?
ぽかんとしている私に、ロゼラインさんが苦笑して頷く。
え?ちょっと待って。ってことはつまり・・・・・・。
ええ?
えええええええ ――――――――――――――――――――!!!
ここに来てようやく私は、どうやってコーラルさんが呼び戻してくれたのか正確に理解した。

カーっと顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。
は・・・恥かしい!今生の別れになるってコーラルさんが言ってたのに!
私ったらそんな時に何ておバカな事を!
それにキ・・・・ってそんなの全然覚えてないわよー!!は、初めてだったのに!

もう頭の中は真っ白だった。
ああ。だけど呆けてる場合じゃないのよリリ!時間無いんだから!しゃきっとしなさい!

「レイジ!あなたはこの世界では異邦人だけど、一人じゃないのよ!
レイジの幸せを願っている仲間はロゼラインさんだけじゃないって事、どうか忘れないでね!」
>リリさん!僕はリリさんが……
え?何レイジ、よく聞こえないわ!

>「あばよ」
時を渡る魔法が顕現する。

私はもどかしく手を振った。
またね、大切な私の仲間たち。
さよならは言わないわ。
時と縁が交わる遠い先で、いつかきっと逢えると信じてるから。

179 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/05/24(水) 01:52:23
魔法陣の中は非常に気まずかった。
コーラルさんは元通りフードを被っているので、どんな表情かは全然分からない。
・・・・・・なんだか悲しくなってきた。
単なる治療だったのに、私だけが子供で、変に意識しているのかもしれないのよね。

「コ、コーラルさん、迷惑かけてごめんね。人助けとはいえ、子供相手じゃすごく嫌だったでしょ」

声が変に上ずっているのが自分でもわかった。更に頬に血が上った。
空気を換えたいけど、こんな時何言えばいいのよ〜。
キーゴおじさま〜!黙って見てないで助けてー!!

「で、でもね、私は助けてくれたのがオッゴンさんとかじゃなくて良かったな〜なんて思ってるの。
コーラルさんにはいい迷惑だったと思うけど、やっぱり私、そういう事は好きな人としたいから」

あ、あれ?何か今ものすごーくまずい事言ったような・・・・・。
「あ!えっと、いやそうじゃなくてね、あの・・・その・・・」
――――なんとかその場を取り繕うとしたけど、ひときわ眩い光に遮られてしまった。

ゲートを通る時のような特有の浮遊感は唐突に終わった。
まず最初に目に入ったのは、見慣れたバルンディノの街が広がっていた。
街には悪趣味な装飾も無く、城はまだ残っている。成功したんだ!やっぱりコーラルさんは凄いわ!!
でも、なんでこんなによく見えるの?――――なんて思った時にはもう遅い。



「きゃあぁぁぁぁぁ?!」
私はもしかして、日頃の行いが悪いのかもしれない。なんでこう落ちてばっかりなのよ!!


受身も満足に取れないまま、私は地面へと落下した。

180 名前:キーゴヌン ◆tb8bzsbih. [sage乙でした!!!] 投稿日:2006/05/24(水) 21:12:38
時空を渡っている間キーゴヌンはあぐらを組み、押し黙って今までの冒険を思い返していた。
あたふたあわてるリリの声は右から左に抜けていた。

「また生き残ったか。ずっと死に場所を探しているのだが。」
キーゴヌンは独り苦笑した。
借金まみれの自殺未遂のクズ野郎、そんな俺でも極悪の魔人皇帝を退治する力になれたとは。
それを嬉しく思う。
あの時バルンディノの酒場に酒を買いに行き、ロゼ達と出会えたことを天に感謝した。
「人生は捨てたものではない・・・な。」
冒険に踏み出してよかった。

>リリ
>「きゃあぁぁぁぁぁ?!」
>受身も満足に取れないまま、私は地面へと落下した。
>コーラル
>成功したことに安堵するより早く、何か不安感を感じて頭上を見上げる。
「ぬん!仲の良いことだ!ぬははははは。」
キーゴヌンは立ち上がった。
33年前のバルンディノに両の足で立った。そこは路地裏の細い通りで人通りはなかったが、どこからか遊ぶ子供の笑い声が
聞こえる。魔道帝国では聞けなかった声だ。ふと見上げれば裏通りの細い空にはバルンディノの城、ジャモフの居城の屋根が
かろうじて見えた。
「堕天使パタルフと合体していないブフドなど取るに足らぬが・・・」
油断は出来ない。
キーゴヌンは右手で城を指差し、そして笑った。
「コーラル、リリ、邪悪を滅殺しに行くとするか。」

181 名前:コーラル ◆HWN1MoFJeU [sageお疲れノシ] 投稿日:2006/05/25(木) 10:49:51
有史では未だ成功例のなかった、時間転移――タイムワープ。
そんな難しい魔法を、僅かな時間で完成させることができた。それは奇妙なことだ。
少し考えれば、解ることだった。

>「きゃあぁぁぁぁぁ?!」
見上げて、嘆息。
「・・・やはりな」
ある程度そこには「慣れ」が生じる。落ちてくることに対しての、対処に関しても。
俺がここで避ければあのおっさんがこの少女を受け止めるんだろうが・・・、
避けるのに失敗してしまったら二人して痛い思いをすることになるので、まぁ受け止めることにする。
受け止めるのは二度目か。別に大したことじゃない。空から落ちてきた少女は、ゆっくりと俺の腕の中に――・・・。

フードの隙間から、目が合う。ふと少女の自爆発言を思い出してしまう。
あれ程までの発言を受けてなお曲解するほど俺はおめでたい頭をしちゃいない。
ていうかいいんだよな?真に受けて。「ただのフォローのつもりです」とかじゃないよな?
・・・それはさておき。少女を下ろし、立たせる。

あんなこと言われてしまった以上、しっかりとした返事は返しておくべきだ、と思う。
「あ・・・のな・・・その・・・なんだ・・・」
フードの中に手を入れて髪をわしゃわしゃする。この構図、前にもあった気がするな。
「嫌だった、とかそういう訳じゃないから。ためらいはしたが・・・ノせられちまったしな。

 ・・・それで・・・その・・・あと五、六年経ってから、な」
そう口に出す。そう、俺はロリじゃない。そのことを再々確認しつつ少女を傷つけぬよう、言葉を選んだ。
少女の頭を二回ポンポンと叩いて・・・思わず抱き寄せた。思わず。下心なしで。本能的に。
ハッとしてすぐに体を離す。いかん、勢いというものの恐ろしさを知った。
これはマズい。しかも公衆の面前だ。あぁこれからは「ロリ魔道士」の烙印を・・・。
ていうかそんな未来のことより真っ先に対処すべきは、この少女との気まずい雰囲気。
>「堕天使パタルフと合体していないブフドなど取るに足らぬが・・・」
>「コーラル、リリ、邪悪を滅殺しに行くとするか。」
「お、おう」
話のフリがナイスタイミングだありがとうおっさん。俺はあんたに初めて感謝する。そしておそらくこれが最初で最後。
「まぁあれだ、さっきのは気にするな。うん。行くぞ」
勢い勢い。一種の気の迷い。俺のタイプは二十代〜。

思えば色々なことがあった。あのでっかい石塊から始まって・・・気がつけば未来を救ってた。
俺にとっての原動力はこの街を守るため。彼女が好きだった・・・この街を。
「贖罪、と言えば聞こえはいいけどな・・・なぁオリビア」
思い描くのは、腰まである緑髪。柔和な印象を受ける細い目。大人びた面持ち。
俺が・・・愛した人。そして守りきれなかった人。その罪の意識は四六時中消えずに。
逃げるように寝てばかりいた。夢の中なら、いつでも都合よく・・・。
だが、最近寝ていないな。寝る暇がなかったとも言えるが・・・振り向く。そこには少女がいる。
オリビアには似ても似つかないが・・・この少女を守っているうちは、罪の意識は薄かった。

――もう、捨てたはずの過去にすがりつかずに・・・俺の倖せを探すのも一興だろう?
許してくれよ、オリビア。大丈夫、俺はロリじゃないから。
これから・・・俺は、コーラルとして、生きていくよ。

「ちんたらすんなよ、チャッチャとやってチャッチャと終わらせるんだからな。
 この三人ならきっと何とかなるだろ。走れよ、リリ」
そして。俺は走り出した。久々に、笑顔で。風が吹いて、フードが外れて――、
忍び寄る脅威に気がつかずに。俺は、走っていた。

時間転移は、成功例がなかっただけだ。完成させた奴は、いくらでもいた。
簡単なことだ。時間転移を完成させ、そして唱えた者が全員――すぐに死んでしまっているのだ。
書物に表したりする前に死んでしまえば、後世に遺ることもない。
死んでしまうのは詠唱者だけだ、時間転移しただけの者には害はないが・・・、
唱えた本人が死んでしまった以上、時間転移も嘘と思われ・・・そして歴史の闇へと消えた。
――時間を歪ませた者への、天罰――
それに俺が気づくのは、少し後になってからだった。

182 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 07:26:49
ta




no






mu

183 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 21:08:00
と、思うアッシュであった






―――――― 完結 ――――――








184 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage皆、本当に本当にお疲れ様ノシ] 投稿日:2006/05/27(土) 05:48:11
コーラルさんにまた受け止められた私は、腕の中で身を硬くした。
恐る恐る顔を上げると、茶色の瞳と目があう。怒ってる目じゃないけど、戸惑ってる様子は伺えた。
コーラルさんは無言のまま、私を地面へと降ろした。
「あ・・・ありがと・・・」
蚊の鳴くような声でお礼を言ったけど・・・正直泣きたい気分だった。

>「あ・・・のな・・・その・・・なんだ・・・」
コーラルさんが髪をわしゃわしゃさせている。何か言いづらい事を切り出す時の仕草だ。
もういっその事、「ただのフォローのつもりでした!」って言って逃げ出したい。
だけど子供相手でも、真面目に返事をしようとしているコーラルさん相手にそんな真似は出来なかった。

>「嫌だった、とかそういう訳じゃないから。ためらいはしたが・・・ノせられちまったしな。

>・・・それで・・・その・・・あと五、六年経ってから、な」
そういってコーラルさんはポンポンと私の頭を叩いた。
予想通りの答えに少しだけ肩を落とす。だけど、これにはまだ続きがあった。
俯いた私の視界に影が落ちる。不思議に思う間もなく、ふんわり抱きしめられる。
視界は紺と空の青で一杯に鳴り、すべての音が遠ざかった。

再び町の喧騒が戻ってきた。
抱擁はほんの僅かな間だったけれど、私を混乱させるには十分だった。
>「ぬん!仲の良いことだ!ぬははははは。」
キーゴおじ様の言葉が耳に飛び込んできて再び赤面する。
コーラルさん自身思いもよらなかった行動だったらしく、戸惑っている様子がフード越しにも分かった。
こんな時どうすればいいのか分からない。

>「コーラル、リリ、邪悪を滅殺しに行くとするか。」
キーゴおじ様が城を指差し笑った。コーラルさんがホッとしたように頷く。
新たな戦いが始まるというのに、おじ様はとても楽しそうだった。
おじ様の魂は、ギリギリの生死の境においてこそ輝きを増すのかもしれない。
それは魔都で出会った修羅に通じる部分なのかもしれないけれど・・・私が二人が同じだとは思わない。
だっておじ様は、ただ強いだけの人じゃないから。

>「まぁあれだ、さっきのは気にするな。うん。行くぞ」
「う、うん」
ギクシャクと私も後に続いた。
・・・・・・・なんかもうボールにでもなった気分ね。
些細な事ひとつで天高く飛んだり、地面に叩き付けられたりしてる感じだわ。

前を歩いていたコーラルさんが振り向く。
>「ちんたらすんなよ、チャッチャとやってチャッチャと終わらせるんだからな。
 この三人ならきっと何とかなるだろ。走れよ、リリ」
そういってコーラルさんは駆け出した。
だけど私は驚きのあまり声も出なかった。
だって。誰の名前も口にしなかったコーラルさんが、初めて私を名前で呼んでくれたから。
おじ様が振り向いた。我に返った私は弾かれたように駆け出した。
「そうね、絶対大丈夫!だって私たち、すでに1度世界を救ってるのよ!」

いつもの調子で私も声をあげた。城はもう目の前だった。
走る速度を上げると、フードが外れたコーラルさんと目が合った。――ねえ、私、少しだけ期待しててもいいのかな?
「私、急いで大人になるから!だからもう少しだけ待っててね!」
コーラルさんにだけ聞こえるよう、私はこっそり囁いた。


今から命がけの戦いになるかもしれないのに、気付けば私も笑っていた。

185 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sageこれにて私のエピローグは終了] 投稿日:2006/05/27(土) 05:51:26
その後私は、記憶が擦り切れるくらい何度も何度もこの冒険を思い出す事になる。
悲しい事や辛い事もあったけれど、思い返せば全てが優しく幸せで。希望と輝きに満ちあふれていた。
かけがえの無い仲間たちとの思い出は、後の長い旅路での支えになった。

>「この戦いが済んだら死ぬまで寝ていて良い。そなたの為に特上のベッドを用意してあげよう。
コーラルさんがロゼラインさんと交わした約束は、ある意味果たされた。

私にとっては解呪の力を得るまでの長い時、だけど時を止めて眠る彼にはほんの一瞬。

・・・・・・まあ色々思うところはあるけれど。
目覚めた時、いきなり大人になっている私に驚く顔で溜飲を下げる事にしよう。





私が再び旅に出るのは、そう遠い先のことではなかった。


186 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 12:25:39
もう








死んでね



ヤム飯

187 名前:地狼 ◆QjLa3qsU6w [sage] 投稿日:2006/05/27(土) 13:38:21
全てが終わった時、遠くに見える山脈が動きだした
山々はうねり徐々に形を整え狼になる
「ありがとう、勇者たちよ。大地を腐敗させるものたちは消えた。
あとは大地の化身たる私の仕事だな」
感謝の言葉と共に遠吠えが世界中に響き渡る
その声に応えるように天と海からも遠吠えが響く
その遠吠えの力により荒廃した世界は浄化され、豊かになっていく。

天と地と海の狼は一体となり大神となって1000年の平和な世界を作り上げた
だが世界は忘れない
1000年の始まりに戦いを繰り広げた勇者たちがいたことを



チャッチャスレ・完

188 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 15:29:11
はい終了












さっさと氏ねクズどもが!!!!!!!!

189 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 19:03:17
         ..◇・。..☆*。
   ゜゜・*:..。.。★◎@ ○☆。..:*・゜
 ゜゜・*:..。.。◇@☆*・゜★。。.:*・☆*・。..:*・゜
。..:○★◎☆。∂∇。★◎*・゜゜。◎★
   ◎☆◇☆。*・.。..☆◎。.:☆◇*.....。
  ゜゜・*:..。.*・☆◎。__☆◎*・。..:*・゜ ゜
        \       /
          \    /
     . ∧_∧\ /
      ( ・∀・) ∞ <乙でした!
      / つ つ△
    〜(   ノ
       しし'

190 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/27(土) 20:54:43
ぬるぽ

191 名前:名無しになりきれ[sage ] 投稿日:2006/05/27(土) 23:44:35
――――――夢を見ていた。

優しい夢・・・・・恐い夢・・・・・楽しい夢・・・・・悲しい夢

幼き少女、勇敢なる戦士、頭脳明晰な魔術師、絶対悪の魔王

勇者たちは集い、悪と戦い、悪は滅び、世界は平和になりました
それは一般的で使い古されたストーリー

                          ゆっくり目を開ける。

ああ終わってしまったのか?

                                          それは始まり

ああこのまま忘れてしまうのか?

                                          それは忘れられぬ出来事

ああ願わくば

                                          ああ願わくば

この夢の続きが永遠であるように
             
                                          私は空に祈る

手を二回叩き空に頼む
             
                                          この夢の続きが永遠であるように

廃れた荒野に夢を与えてくれた
         
                                          英雄達の為に


192 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 03:38:17
――――――ちんぽを見ていた。

優しいちんぽ・・・・・恐いちんぽ・・・・・楽しいちんぽ・・・・・悲しいちんぽ

幼きちんぽ、勇敢なるちんぽ、頭脳明晰なちんぽ、絶対悪のちんぽ

ちんぽたちは集い、女と戦い、女は滅び、世界は平和になりました
それは一般的で使い古されたちんぽ

                          ゆっくりまんこを開ける。

ああ終わってしまったのか?

                                          それは始まり

ああこのまま忘れてしまうのか?

                                          それは忘れられぬ出来事

ああ願わくば

                                          ああ願わくば

このSEXの続きが永遠であるように
             
                                          私は女に祈る

ちんぽを二回打ちこみ女に頼む
             
                                          このSEXの続きが永遠であるように

廃れたまんこに夢を与えてくれた
         
                                          ちんぽ達の為に



193 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 19:14:37
>192
なにこの神エピローグ

194 名前:ラスティーリア ◆/Xio6qyapk [sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:43:39
スレ確保!まだ落としてはならない!

195 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 03:29:56
「何故だ!?もう戦いは終わったんだ!ラスティーリア!!俺達はもう戦わなくていいんだよ!!!」

196 名前:名無しになりきれ[sage ] 投稿日:2006/06/01(木) 23:08:27
新スレ立てれば良いんじゃないか?なんか中途半端な希ガス

197 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/02(金) 08:50:58
新スレ新スレって鯖の健康を考えろ

198 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/04(日) 11:21:47
新スレ立てろ
あと(人∀・)タノム!というスレタイはやめろ

199 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 13:53:50



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                             第二部 始動




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■  ■ ■■                             ■■
■        ■                        ■


■■                                              ◆
    

                               ■






                              †






200 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 13:55:03

我等のTRPGスレにようこそ。生と死の交錯する冒険の旅に出かけよう!
あなたのまえに非日常世界の扉が開く。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【TRPG】いまこそ幻想界に飛び込もう(人∀・)タノム!・第二部『ヴァンパイアの学園祭』編
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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

学園に恐るべきヴァンパイアが潜む。頻発する怪現象。次々と犠牲になる生徒。
果たして誰が吸血鬼なのか。学園を舞台にした壮絶な戦いが始まる。

■舞台は現代日本。神奈川県立上湘南第一中学校(かみしょうなん)
■参加はキャラは普通の在校生でも、魔物退治のスペシャリストでもなんでも可。敵役大歓迎。
■上湘南第一中学は帰国子女も通学している中学校。外国人キャラでも参加可。
■学園が舞台だからといって参加資格は学生キャラのみではありません。
■展開によっては学校が舞台でなくなることもありえます。そこは自然の成り行きで。
■オリジナルキャラクターでも版権キャラクターでも参加できます。
■チャッチャ「蝙蝠王との死闘編」のコテさんは避難所を参照。


201 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 13:55:57

<第二部ルール>
■怒涛のネタフリキャッチング
  物語に取り入れられるネタフリは必ず拾おう!
  けどそれは自分のレスで全部拾うってことではない。それはムリ!
  誰かが誰かのネタフリを物語に取り入れていればいい。みんなでひとつの物語を創りましょう。
  でも悪意のあるネタフリや物語の破壊を狙ったネタフリは当然不採用!いらないです。
■運命の決定書き
  他のキャラクターの行動結果を必要に応じて断定的に描写してかまいません。
  戦闘シーンや窮地の場面では迫力を生むので、どんどん使って下さい。遠慮無用!
■自在の後手キャンセル
  例えば「○○に銃弾が命中!」のあとに次の人が「と思ったがぎりぎり避けた!」のように
  後に書き込む人(後手)がその前に書いた人(先手)の物語展開をキャンセルできます。
  こう書いたら他の人に悪いかな、だめかな、と不安になりがちなもの。
  後手キャンセルと決定書きは、ふたつでひとつの技法です。
  これによって気兼ねなく大胆な展開が行えます。
  自由な発想でレスを書き、壮大な物語を創っていきましょう。

■ターン制の不採用 
  順番制はないので好きな時に書いて下さい。但しチャット状態はついていけない人が出るので禁止です。
■レスアンカーの不採用
  基本的に使わなくていいですが必要ならば使用してかまいません。
■荒しは徹底スルー
  荒し叩き自治は華麗に優雅にスルー。


202 名前:ロゼライン ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 13:56:45

あなたの分身、あるいはあなたの真実の姿であるキャラクターを登録してください。

キャラクターデータ

―名前・
―性別・
―年齢・
―髪型・
―瞳色・
―容姿・
―学年・
―部活・
―備考・


■人物の外見のみ記載。
キャラの生い立ちや過去、目的目標、性格、癖、特技など内面的なものは劇中で明かしていくように。
備考には補足を。出典がある場合にはその作品名を書いてください。
第一部のキャラクターデータにあった「身長」「体重」の欄は省きました。
数字が書いてあったもわかりにくいので、背が高い、痩せている、など身体的特徴をキャラが持つ場合は
「容姿」欄に記載してください。


では物語を始めよう!


203 名前: ◆IX36EnfQv6 [age第二部稼動!] 投稿日:2006/06/06(火) 13:58:43
ここは神奈川県立上湘南第一中学校。
夕日が射す放課後の図書室。
うわさ好きの女子生徒たち数人が、閲覧席の一番奥にかたまってひそひそと楽しそうに話している。
聞くつもりはないけれど、聞こえてしまった。
「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」

204 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 14:20:53
―名前・ウルトラマン
―性別・男
―年齢・不明
―髪型・ウルトラマン
―瞳色・黒
―容姿・ウルトラマン
―学年・二年生
―部活・科学部
―備考・ウルトラマンです。身長はとても大きくて、何億年でも活動できます。
    普通に生徒です。

参加します

205 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 14:33:59
私の名前は宇流虎・満。勿論、偽名だ。
本当の名はウルトラマン。
現在、この星の警備をする為に、学生として活動している。
この星の水が体質合ったのか、何時間でも活動できるようになったが、流石に通常の姿で活動するには支障が出る。
だから、人間の姿に化けている。
容姿は中肉中背に金髪。
何故か学内では問題児扱いになっているが……
授業に出ずに、見回りをしていたからだろうか?




「今日も、異常はないか……」
この学校に吸血鬼が出て、生徒に危害を加えているらしいが……
「やはり…嘘の情報だったのだろうか……」
とにかく、屋上の見回りを続けよう。

206 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 19:40:03
僕はからっぽ。

僕はこのごろなぜかむなしい。
思い当たることもなんにもないんだけれど。
とてもさびしい気持ちにふとなる。
でもなにがさびしいのか自分でもわからない。
それでいて、ひとりでぼーっとしていると、ものすごくせつない心になって涙がこぼれたりする。
なにが悲しいのか自分でわからない。
僕はなにか大切なものを失くしたような気がする。
それがなんだかわからない。
僕は心の病気なのかなとも思う。
毎日が理由もないのに、さびしくて、むなしい。

なにもする気がおきなくて、部活もさぼって僕はその日も図書室にいた。
べつに読みたい本があるわけじゃない。
ただ僕はぼーっとできる場所にいれればよかったんだから。

>うわさ好きの女子生徒たち数人が、閲覧席の一番奥にかたまってひそひそと楽しそうに話している。
>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
顔は知っているけれど話したことはない子たちが、へんな話をしている。
ホラー映画かなんかの話だろう。
……へんな話か。
そういえば、このごろ学校では奇妙な噂話をよく聞く。
不登校の生徒が増えたとか、学校そばの林の上をUFOが飛んでいくのを見たとか。
「はぁ……」
僕はため息をついて、ぼんやりと窓の外を見た。
僕の日常は退屈だ。

207 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 19:40:56
―名前・藤田礼司
―性別・男の子
―年齢・13才
―髪型・栗毛
―瞳色・黒
―容姿・女の子に間違われるような美少年キャラ
―学年・2年C組
―部活・フットサル同好会
―備考・やがては超戦士として覚醒するはず!よろしくお願いします。

208 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 20:12:20
「う…ん…」

私は目を覚ました……ここは、自分の部屋。
不思議な夢を見た。幻想界……とても不思議な世界の夢。
私はその世界では剣士として、旅をしていた。

ヘンな生き物が居て、一瞬先は何が起こるか分からない。
…いや、元々夢なんてそんなものかしら。

でも、一つだけ、現実と同じことがある。
最近、この街には沢山の魔が暗躍してるってこと。

白銀の剣……私のご先祖様が、破魔の力を込めた剣。
そのままじゃ校門で先生に捕まっちゃうけど
またフェンス越しに投げ込めばバレないわね。

「クリスティーナ、起きなさい!」

母さんの声。さて…と、ガッコ行かなきゃ。
今日は、何かが起こりそうな予感がする……

209 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 20:24:34
―名前・クリスティーナ
―性別・女
―年齢・14歳
―髪型・薄茶色のロングヘア
―瞳色・青
―容姿・157cm、細身
―学年・2年生
―部活・帰宅部
―備考・少し冷たい性格。剣士クリスは彼女の夢の中の人物。

210 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 21:25:21
放課後、図書館で静かに本に目を通すのが私の日課。
この学校の蔵書は種類も豊富で一年経っても全部を読みつくすなんて出来ないんだもの。
恋のおまじない一つでもこれだけあるんだから、どれにしようか迷っちゃうわよね。
ヨーロッパのおまじないとは一味違ったオリエンタルなところがお気に入り。
憧れのあの人のハートを鷲掴みにして毟り取る為にも、今回は難易度の高そうなおまじない
がいいわよねー。

っていつもの時間をすごしていたら、済みの方でなんだか面白そうな話が・・・
>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
日本の学校には七不思議があるって言うけど、これがそうなのね!
こういう話聞くとウズウズしちゃってついつい寄って行っちゃうのは生き物の性よね。
「ねえねえ、その話、詳しく教えてよ!」
話していた子達は良く知らない子ばかりだったけど、構いはしないわ。
聞き耳立ててるなんて性に合わないんだもの。

よくよく聞いてみると吸血鬼が学校内にいて夜な夜な人を襲っているんだって。
吸血鬼かぁ・・・、タイミングいいなあ。
今度のおまじないには蝙蝠の羽が必要なのよね。
吸血鬼も蝙蝠みたいなものだし、ううん、むしろ蝙蝠の親玉って言えるわけなんだからおまじ
ない効果UPUPUPよ!
「決めた!今からオカルト研究会設立!
学校を恐怖に陥れる吸血鬼を退治して、おまじないの材料にしちゃいましょ!」
名前も知らない子達だけど、勝手にオカルト研究会員にしちゃえ。
「ささ、準備もあるし、19時にまた図書館に集合よ!」
最後のほうに本音が出ちゃったから慌てて話を進めるわ。
なんだか途惑っているけど、人間そう言うと気に畳み掛けちゃわないとね!
さあ、私の恋愛成就のためにも突き進むのよ!

211 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 21:25:53
―名前・ベル・T・カーマン
―性別・女
―年齢・14
―髪型・ミディアムレイアー、ピュアモダンボヴ、金髪
―瞳色・翠
―容姿・170センチ、痩身貧乳、手足が長い、目鼻立ちのはっきりくっきりした顔
―学年・2年A組
―部活・オカルト研究会設立
―備考・フランス人。プラシーボ効果で満願成就!がモットウなおまじないに傾倒する元気な子。

212 名前:ヤム飯[] 投稿日:2006/06/06(火) 22:39:18
そこで現れたヤム飯。

ヤムチャとご飯が合体したこの物体は…


フューーーーーーーーーージィオン!!!!

さて、新たな戦いが…



は・じ・ま・る!!


乞うご期待

213 名前:ヤム飯[sage] 投稿日:2006/06/06(火) 22:44:27
ヤム飯は電話で



村上が我々に虐殺を依頼した。と藤田に告げた。


さて、村上容疑者が描いた絵によると
ロゼライン、カーマン含む数名を虐殺し、
株を与えて戦争を仕掛けるという算段らしい。

これはより悪質な手口だが、お前らならどう反応する?


と堀江門が問いかけた。

214 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/06(火) 22:46:10
「いまこそ幻想界にぶち込もう!!」
「タノム!!!」

その掛け声が上がった30分後に、村上容疑者がブタ箱にぶち込まれた。


さて、そのころ堀江門とロゼラインは…

215 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 22:52:43
―名前・ギルバ
―性別・男
―年齢・20代前半
―髪型・包帯姿の為不明
―瞳色・青
―容姿・全身に包帯、スーツ、教材入れらしき直方体のケース
―学年・英会話講師
―部活・特に受け持ちなし
―備考・
上湘南第一中学校に英会話講師として赴任してきた人物。
来日一月前に自宅が火災に遭い大火傷を追う。日常生活に支障はなくなったものの
火傷が治りきらずそのまま赴任する事に。

上が『ギルバ』と言う人間の近況。
中身はゴキブリの如きしぶとさを誇るバカ兄貴。
人間界に出てきた時ヴァンパイアの噂を聞きつけ(魔界にヴァンパイアはいない)
噂の真偽を確かめる為にに『ギルバ』と入れ替わった。

なお『ギルバ』とは小説版DMCでのバージルの名前。
直接の繋がりはないが、そのまま入り込むよりははるかにやりやすいので。

216 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 22:54:00
一日を振り返り、慣れぬ疲れに襲われつつも
『ギルバ』に成り済まして上湘南第一中学校に入り込む事に成功したので黙殺する。
初見からミイラ男などと呼ばれて少しばかり頭に来たが、仕方ない。
我ながら今の姿は無様と感じているのだから。ファントム・・・魔界の上級悪魔の
一種で血肉が煮えたぎるマグマで構成された大蜘蛛。一瞬の隙を突かれて
火柱の直撃を受けた俺の体は見事に重度の火傷を負った。辛うじて撃退には成功したが、
こんな状態では人間界を歩く事もままならない・・・そう、思っていた。

しかし、自分と良く似た背格好の、しかも目的の場所に行く事が決まっている男が
自分と同じ様に火傷を負っていたのはどう言う悪戯か。ここまで偶然が重なると
何か作為的なものを感じずにはいられない・・・考えても仕方がないので、
とりあえず今日は『ギルバ』が予め取っておいた部屋に帰るとしよう。
明日からは本格的な授業が始まる。英会話ならば日常的にこなしているのだ、
中学生にツッコミを受ける事もないだろう・・・多分。しかし上湘南第一中学校には
外国人も多い、注意するに越した事はない。

217 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 23:08:02
何をする訳でもなく図書館でボーッとしていた…
>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
吸血鬼か…
おもしろそうだな…


218 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 23:22:15
名前・護末田愁弥(ごまつだしゅうや)
性別・男
年齢・17歳
髪型・茶色の短髪でツンツン
瞳色・青
容姿・学ランでメガネ
学年・2年
部活・していない
備考・訳ありでメガネは伊達である

219 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/06(火) 23:26:32
年齢・14歳
【間違えたw】

220 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/06(火) 23:34:33
地震が起きた

221 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/07(水) 00:02:19
そろそろホリエモンが来るころだ

222 名前:堀江隆夫 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 01:13:05
「お。地震だ。ちょっと揺れたね」
礼司のいるテーブル向いの席に同じクラスの堀江が座った。
堀江は身を乗り出して礼司に顔を近づけ囁いた。
「なぁ藤田。ベルは勘違いしてるよなぁ。夜7時に集合なんて平気かな。だってあの子たちが吸血鬼だよな」
堀江は礼司に微笑んだ。




―名前・堀江隆夫・ほりえたかお
―性別・男
―年齢・13歳
―髪型・短髪
―瞳色・黒
―容姿・ホリエモンそっくり
―学年・2年C組
―部活・柔道部
―備考・あだ名は「ホリエモン」

223 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 01:20:16
(乂∀・)┌┛コトワルキック!!

224 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 01:42:32
拙者の名は霧津、故あって名は明かせぬ。
今日も放課後、稽古場で一段と気合の入った稽古が終わり、
シャワー室で鼻歌交じりに汗を流していたのでござる。
良き運動の後の汗は心なしか気持ち良いでござるなぁ・・・
っと人がのんびりと感傷にふけ込んでいたら
ふと、部室から部員達の奇怪な噂が耳に入った次第でござる。
>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」

拙者はシャワーを止めた。
急いでサラシを巻き、
お気に入りの薄紫の着流しを着込むと部室へ駆け込んだ。
部員の目が集まりやや恥ずかしいでござるが、その部員に声を掛けたでござる
「その話、詳しく聞かせては貰えぬか?」

その部員は物珍しかったのか、詳しく話してくれたでござる
ふむ・・・噂を聞く限り吸血鬼とな?
西洋風に言えば、えっと・・・・・ヴァーパーイヤーと言うものでござろうか?
まあ洋名などどうでもよかろう!
とりあえずその手の異形の輩が
夜な夜なこの学び舎で暴虐の限りを尽くしているらしい

なんと異形風情がいたいけ無い生徒達に手を上げるなど、言語道断!。
しかし異形の輩が徘徊するのは、日没後・・・。待たねばならぬか
拙者は皆が帰路に付くのを確認すると部室に残り夜を待った・・・。

225 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 01:48:48
「むぅ!地震でござるか・・・?」
拙者は座禅を崩し、立ち上がりながら辺りを見回す。
「ふぅ、物の怪の気配はせぬか・・・。」
しかし辺りは暗くなり、もう夜と言っても過言ではない。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず・・・ならば拙者がでる!」

―名前・霧津 (きりつ)
―性別・女
―年齢・14才
―髪型・銀髪にポニーテール
―瞳色・赤
―容姿・150cm、生徒なのに薄紫の着流し、 日本刀所持
―学年・2年
―部活・剣道部
―備考・時代遅れな喋り方、英語がキライ、でも根は正直。

226 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 02:14:01
「…地震か?今の時期に珍しいな…」
突然の地震に少し驚きながらも吸血鬼のことが気になっていた
「さっきいた女が19時に集まるとか話していたな…心配だ…」

227 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 02:28:02
帰り際に地震が起きた。
火山国である日本では地震など珍しくも何とも無い。
しかし、自分が来た日に、その地域で地震が起きると言うのは
何かの前触れのような気がする。残務処理を済ませた時には辺りは
既に夜の帳、闇に属する者の時間が訪れていた。ならば、ヴァンパイアが
動き出す可能性は高い。そう考えて構内に留まる事にした。
まったく、初日からハードスケジュールもいいところだ・・・と内心ぼやく。
その左手には、教材入れらしき黒い直方体のケースが常に握られている。

しかし、火傷のせいで五感が殆ど役に立たない状態だ。
辛うじて物のある場所、人の区別は付くが声も別人同然で
耳も果てしなく遠い。こんな体たらくで教鞭など執れるのだろうか?
それ以前に、ヴァンパイアをきちんと認識できるのか?
並みの人間よりも酷い状態のせいなのか、不安と言うものが頭をよぎる。

228 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 07:18:33
図書室。
帰宅部の私は放課後によくここに来る。
鞄から眼鏡を取り出し、掛けた。

最近、良くない噂をよく聞く…
「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
私は一応「そんなの只の噂じゃない」と言葉を捨てる。

呑気なものね…普通に聞けば他愛ない噂だけど
これだけ良く聞くってことは
それだけ魔が活発に動いているってこと…

すると一人の子がその噂を聞いて叫んだ。
「決めた!今からオカルト研究会設立!学校を恐怖に陥れる吸血鬼を退治して、おまじないの材料にしちゃいましょ!」

最後が少し気に掛かるけど、どうでも良いか。
魔の情報は沢山集めたい。
オカルト研究会なら、表立って情報を集められる。

19時に図書館か…幸い、私は部活に入ってないし。
剣の隠し場所も困っていたし。
乗ろうじゃない。

229 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 07:20:57
212 :ヤム飯 :2006/06/06(火) 22:39:18
そこで現れたヤム飯。

ヤムチャとご飯が合体したこの物体は…


フューーーーーーーーーージィオン!!!!

さて、新たな戦いが…



は・じ・ま・る!!


乞うご期待


213 :ヤム飯 :2006/06/06(火) 22:44:27
ヤム飯は電話で



村上が我々に虐殺を依頼した。と藤田に告げた。


さて、村上容疑者が描いた絵によると
ロゼライン、カーマン含む数名を虐殺し、
株を与えて戦争を仕掛けるという算段らしい。

これはより悪質な手口だが、お前らならどう反応する?


と堀江門が問いかけた。




230 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/07(水) 07:23:58
212 :ヤム飯 :2006/06/06(火) 22:39:18
そこで現れたヤム飯。

ヤムチャとご飯が合体したこの物体は…


フューーーーーーーーーージィオン!!!!

さて、新たな戦いが…



は・じ・ま・る!!


乞うご期待


213 :ヤム飯 :2006/06/06(火) 22:44:27
ヤム飯は電話で



村上が我々に虐殺を依頼した。と藤田に告げた。


さて、村上容疑者が描いた絵によると
ロゼライン、カーマン含む数名を虐殺し、
株を与えて戦争を仕掛けるという算段らしい。

これはより悪質な手口だが、お前らならどう反応する?


と堀江門が問いかけた。



231 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 07:31:48
! 地震…!

すぐおさまったけれど、これも何かの予兆かしら。
起きたとき感じた予感…これだったの?
…違う。もっと別のこと。

集合は19時…そろそろ、剣を持ってこよう。
私は図書室を出ることにした。

232 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 07:58:36
ある日突然、
「あなたは選ばれた人間です。眠っている力を呼び覚まし、私たちと一緒に世界を救いましょう!」
――――なーんて言われちゃったら、どうする?
普通なら全力で逃げるんだろうけど――私の場合はちょっとだけ違ってた。

私がこの学園に転校してきて、3日が経った。
この学園は芸能活動が許されているから・・・なんてのは建前で、実際はふかわ当主に頼まれたから。

芸能界に副業を持っているものは大勢いる。中には隠蓑にしている人も。
たとえば私とか、ふかわりょう当主とかね。
陰明師・阿部清明の分派だが本家よりも血が濃い、布川流陰陽道の第215代と知っている人はほんの一握り。
当主が仰るには、このあたりで、少し前に時空の乱れがあったらしい。
一連の事件を調べるべく、私がこの学園に潜入したって訳。
同時に、細木先生にはある少年のことをくれぐれもと頼まれてきた。

!やだ、地震?最近多いわね・・・。
地震が起こったせいか、帰り支度を始める生徒も出始めたようだ。
>「なぁ藤田。ベルは勘違いしてるよなぁ。夜7時に集合なんて平気かな。だってあの子たちが吸血鬼だよな」
「バカねー吸血鬼なんている訳ないでしょ?でもなんか、私たちまでオカルト研究会の一員にされちゃったみたいね」
堀江君と藤田君の顔を見比べつつ、苦笑いする。
この学校には芸能人やアイドルの卵もそれなりに通っているので、私がいたところで今更誰も騒いだりしない。
「二人は夜学校に来る?私も興味あるけど、女の子だけじゃちょっと心細いな。護末田君はどうする?」

それにしても・・・細木先生の占星術を疑うつもりは無いけれど・・・・
霊力も感じなければ覇気もない。
どうみても普通の男の子ですよ。この藤田礼司君は。
まあ確かにちょっと魔物に好かれそうな体質と言えなくも無いけど。
案外近くにいることで、大物が釣れるかもしれないわ。

次の映画のクランクインまでにはまだ時間があるから・・・ま、気長に行きましょうか〜。

233 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 08:01:25

―名前・ 華山 理利
―性別・ 女
―年齢・ 14
―髪型・ 金髪。腰までのストレート。学校では三つ編み
―瞳色・ 青 伊達メガネ着用
―容姿・ 152センチ。華奢。将来は絶世の美女(※当社比)に育つ・・・かもしれない
―学年・ 中二
―部活・ 帰宅部(芸能活動のため)
―備考・ 2歳で子役デビュー。代表作は「チャッチャ・クエスト」「渡る世間は荒らしばかり」
     果たしてその実体は!

234 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 08:05:04
地割れが起きた

235 名前:兼松 実利 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 09:45:44
「そこの貴女!結婚して下さい!」
初対面の人にね、こう言うとみんな「は?」って顔をする。
そして二言目には「No」「イイエ」「ゴメンナサイ」。わかりやすいほどの完全な拒絶。
「なら、友達になってください!」
次にこう言うと「うん」と返してくれる人もいる。ありがたいことだ。
成功率はよくて一割ぐらいなんだけど、でも首位打者だって三割だ。そう考えれば低くない。よね?
少なくともいきなり「友達になってください!」って言うより効率がいいと思わない?
そうして広げる友達の輪。とっもだっちひゃっくにっんでっきるっかなっ♪てね。
どうでもいいけど友達が百人できて百人で富士山の上でおにぎり食べるって…一人ハブられてるよね。
(´・ω・`)カワイソス

でね。それはいいの。とりあえず僕ちょっとピンチ。ちょっとってよりかなりピンチ。
地震が起きてさ、僕驚いたの。だけどその時もちょうど女の子を口説き…じゃなく友達にしようとしてた時でさ。
夜だけど一応ほら、僕クラス委員だから。今日委員会の集まりがあったからね。残ってたんだよ。ホントだよ!
結構好感触だったから地震が起きたときは(よっしゃ!いいところ見せるチャンス!)って思ったわけ。
んで驚いてる女の子に向かって「大丈夫!僕が付いてるから安心さ(キラリン)」とかやったんだけど。
女の子がどんどん大きくなっていってさ。どんどん見上げる格好になってったわけ。
少し経って気づいたんだ。これは、女の子が大きくなってるわけじゃないって。
僕が小さくなってるわけでもモロチンじゃなくてモチロンない。僕の目線が、下がってるだけってこと。
浮遊感。下を向いて納得。僕落ちてんの。何にって?地割れに。いやもうこれでもかってぐらいね。
またちょうどいいなこの地割れ。僕が落ちやすい大きさになってんの。引っかかりもせずにスムーズにね。
…こんな風に悠長に物事考えてる場合じゃないよね。

「救命阿!…じゃなくて助けてー!助けて誰かー!ついでに結婚してー!」
今右手で必死にしがみついてんだけど、余震が起きたりしたらペチャっとサンドイッチになっちゃいそうだね。
何よりもどんどん右手の感覚がなくなってって…んーヤナ予感!

―名前・兼松 実利(かねまつ さねとし)だよ。気軽にサネって呼んでね!…やっぱ今のなし!スラガガー思い出しちゃうから!
―性別・男だけど女に生まれたかったと思ったことは一度や二度じゃ済まないね。
―年齢・14歳だったりするよ。
―髪型・普通の短髪だよ。これはおでこだよ。まだ生え際が後退する年じゃないよ。ちょっと額が広いだけ。
―瞳色・黒は黒でも漆黒って言うとかっこいいよね。
―容姿・中肉中背ってところかな。歯並びは誉められるよ。
―学年・いわゆる中学二年だね。
―部活・クラス委員と友達募集に忙しくってやってないんだ。
―備考・結婚して下さいっ!

236 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 09:51:05
うーん、五秒ほど考えたんだけど名前を変えるね。
実利→実年
読み方はそのまま、チャンネルもそのまま。

237 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 12:45:31
>>232
「…確かに女だけじゃ心配だな。まあ、いつかこんな時が来ると思っていたしな…いや、こっちの話だ。それよりあの藤田ってやつについて何か知らないか?…知らないならいいんだが…」
愁弥は意味不明な言葉を残しその場を去っていった
外を歩いていると、また揺れがきて今度は地面が割れだした
「…地割れか!?こんな時に…」
と、その時
「救命阿!…じゃなくて助けてー!助けて誰かー!ついでに結婚してー!」
と助けを求める声がした。急いで声のする方に行くと、1人の男子が落ちかけていた
「確か、実年だったか?結婚は出来ないが俺が手を貸す。ほら…」実年の右腕を掴み引き上げ、助ける。
「…これはただ事じゃないな」

238 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 17:34:44
アースクエイクをタイタンが放った

239 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 18:05:06
「異変が起きてる……この星では地震がよく起きると聞いていたが……
 ここまで強い地震が何回も起こるとは……
 それに超能力的な力を感じる……」
屋上から飛び下りて、校庭の前に着地して異変を探る。
多分誰にも飛び下りたところは見られていないだろう。
見られていたとしたら、迂濶に活動ができなくなってしまう。
正体を知っているのは、科特隊だけで十分だ。

「この辺りのはずなのだが……」
ウルトラアイで様子を見ると、タイタンと呼ばれる異世界の民が地震を引き起こしている。
周りに誰もいないことを確認し、制服のズボンに入れてあった怪獣退治用の拳銃を取り出し、タイタンの脳天目掛けて発砲。
銃弾はタイタンの脳を突き抜け、タイタンはそのまま塵となって消えていった。
発砲した際に爆音が鳴り響いたが、誰かが打ち上げ式の花火でも飛ばしたと思うことだろう。



240 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 18:21:41
「確か集合は19時だったな…早く来過ぎてしまった…」
その時、校庭の方から爆音が聞こえた。
「…なんだ、今のは!?」
校庭の方に行くと誰かがいた。
「…お前、宇流虎か?こんな所で何してんだ?」

241 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/07(水) 18:27:07
島スレを退廃させたチャットコテがこんなところにまで…

242 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 18:47:14
ボム兵があらわれた

243 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 19:34:07
そこで



とつげきへい を はけんした

244 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 19:36:33
きみ の ターン だ !!


245 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 19:48:35
俺のターン!ドロー!!
《地割れの大蛇》を召喚して、トラップカードを場に伏せてターンエンドだ!!

246 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 20:36:03
デュエリスト達は全員集合!!

247 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 20:52:23
話が決まれば即実行!
話すことも話したし、さっさと準備をしに家に帰るわよ〜。
とは言っても学校から徒歩五分、なんだけどね。

いい具合に今日はパパンもママンもお出かけ。
軽く食事を胃に詰め込んで、おまじないグッズをベッドの上に広げるわ。
ついでに地下倉庫に封印されているママン秘蔵のオカルトグッズもいくつか持ち出しちゃえ。
ペンダントやイヤリング、指輪などを身につけて・・・
他のおまじないグッズはスカートの内側の収納スペースに取り付けておくの。
日本の子が制服のスカートを血眼になって短くするのって理解できないのよね。
見られることないし、ボタン一つでスリットが開くから取り出しも便利。
こんなに便利な収納スペースないのにね。

準備が整ったところで、いい時間になったから学校に向かうわ。
夜の学校って不気味よねえ。
宿直の先生か、残業している先生がいるのかドアも開いているけど、見つかると厄介だから
暗い廊下をそのままそろそろと歩くの。
図書館に着いたのは18:45。
「ちょっと早かったかな・・・。いいわ、他の子が来るまでにやることやっちゃおっと。」
誰もいないのに口に出しちゃうのはやっぱり暗い図書館で一人なのは不安だからなのかも。

羊皮紙を広げて学校の見取り図を描く。
本当は血で描くんだけど、そんなのないからパパンが昨日買って来たすっぽんの生き血で
代用するわ。
描き終わったらペンダントを外して・・・
通販で買った水晶柱(模造品)のペンダント!
それを羊皮紙の上に垂らして精神を集中するの。
学校各所に垂らしていくんだけど、反応があったのは・・・グラウンドの隅?
「・・・?こんなところ何もないんだけど・・・でもいいわ。」
このとき、水晶柱(模造品)が反応した場所に地割れができていただなんて知らなかったの
よね。

248 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 20:59:39
花火が襲い掛かる

249 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 22:18:32
どこからか声が聞こえてきた
「なんだこれは? 石仮面か? うっしまった、顔になんとなく掛けたら何故か血が上から垂れてきてそれが石仮面に付き、
更に何故か石仮面から針が出てきて自分の顔に刺さった!ぐわああああああああああああああ」

250 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 22:24:31
ねずみ男が正体を現した

251 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 22:27:09
放課後の図書室。
地震があってすこしびっくりした。

>堀江隆夫ことホリエモン
>「なぁ藤田。ベルは勘違いしてるよなぁ。夜7時に集合なんて平気かな。だってあの子たちが吸血鬼だよな」
僕はあきれてホリエモンをしげしげと見た。
へたな冗談だな……
なんて答えればいいのか困る。
最近学校に吸血鬼が出るっていう噂がとっても広まっている。
でもくだらない。
吸血鬼なんているわけないし、だれか血を吸われたっていう犠牲者もいない。吸血鬼を見たっていう人もいない。
静かな図書室にベルの興奮した声が響き渡る。

>ベル
>「決めた!今からオカルト研究会設立! 19時にまた図書館に集合よ!」
ベルに勧誘?された女の子たちは呆然としてる。
オカルト研究会設立を宣言するとベルは足早に出て行った。
そのとたんにあの女の子たちが爆笑した。笑いながらその子たちも出て行った。

>リリ
>「二人は夜学校に来る?私も興味あるけど、女の子だけじゃちょっと心細いな。護末田君はどうする?」
離れた席に座っていたリリが割り込んできた。
芸能人の彼女の目はなぜか僕を探るようなかんじだ。
リリはさらに隣の席に座っていた護末田にも声をかけた。
オカルト研究会の夜会にリリは出るつもりらしい。

「僕はベルのオカルト趣味につきあうつもりはないよ」
ベルは“暴走するフランス娘”とレッテルが貼られたノンブレーキの女の子だ。
「塾にいかないといけないし」
僕は席を立ち図書室を出た。
はぁ。なにもかもやる気が出ない。興味がわかない。

>護末田
>「…確かに女だけじゃ心配だな。まあ、いつかこんな時が来ると思っていたしな…いや、こっちの話だ。
>それよりあの藤田ってやつについて何か知らないか?…知らないならいいんだが…」
そんな護末田の声が後に聞こえたけど、僕はそのまま下校した。

帰り道、また地震があった。余震かな。
このごろ地震が多い。
これも不安をあおる噂の原因かな。

252 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 22:27:25
ねずみ男の正体は…





ヤム飯。

253 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 22:28:07
夜7時ちょっとまえ。
僕は校門のまえに自転車で乗り付けた。
なんとなく塾に行く気がおきなかった。
塾をさぼったので、時間をつぶさないといけない。
本屋で立ち読みして時間をつぶそうかと思ったけれど、なんとなく気になって来てしまった。
「僕のオーラが感じる……」



ん?


なんだって?

自分の独り言に自分で驚いた。
なんだこのせりふは。
なんか精神的に僕は疲れているみたいだ。
夜の学校になんか来てどうする。

>「…自分の顔に刺さった!ぐわああああああああああああああ」
遠くで酔っ払いがなにか叫んでいる。
平和だな。
僕は自転車をこぎだした。
ゲーセンにいってギル・ティ・ギア イグゼクス スラッシュでもやって時間をつぶそう……
「そうだ。今度の日曜日、秋葉原にブリジットのコスプレしに行こうかな」
そうすれば気も晴れるかも。
このごろはあんなに通っていた秋葉原にも行ってない。
なぜか秋葉原に行く気がしない。

なぜか、なぜか、なぜか、……そればかりだ。なぜかもやもやした気持ちが晴れない僕……なぞ。

254 名前:黒子 ◆adX2K1FdbA [sage ] 投稿日:2006/06/07(水) 22:59:26
図書室からは笑い声が聞こえ、いつもと変わらずにぎわっていた。
多分、どの学校も図書室というのは本を読むだけの部屋ではない。
図書室というカモフラは便利だ、
そして今日もあちこちでカードや駄話をしているのが目に付いた。
そんな中、図書室の端の端、隅っこの椅子に人が居たなど、
おそらくだれも気がついていなかっただろう。
それは当たり前だ、本棚に隠れるようにしておいてある椅子なんだ、
気がつくほうがおかしい。

そしてその椅子に座っているのはなんだか変な格好をした人物、
黒子というものを知っている人はいるだろうか?
よく舞台で人形を動かしていたりする黒い服装の人達、
そう、まさに黒子そのものの格好なのだ。
顔は黒い布で覆われており全くといっていいほど見えない、
ただ黙々と本を読んでいて、その姿は不気味を通り越して、どこか「シュール感」さえ感じる。
そしてまた、皮肉といっていいのかどうなのか分からないが、名前も黒子というのだ。
そして黒子のすることといったら他の世界から隔離されたように、
黙々と本を読み続けるだけ。そもそもそんな濃い布で顔を隠していて、
字が見えているのかと問いたい、だがやはり読めているのかページはめくっている、

>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
「…………?」
女子達が噂話を話している、その話しが気になったのか初めて黒子は反応を示す、
といっても顔を少し話しの方角に向けるだけだったが。
>決めた!今からオカルト研究会設立! 学校を恐怖に陥れる吸血鬼を退治して、おまじないの材料にしちゃいましょ!」
すると噂話に対して暴走するフランス娘がなにやら大声で叫んでいる。
その光景を見つめる黒子、なにを考えているか分からない表情(というか顔自体が見えないが)だが、
確かに興味を持っている風に見受けられた。
>「ささ、準備もあるし、19時にまた図書館に集合よ!」
その言葉を聞き時間を確認している、参加する気なのかどうかは分からないが、
確かに興味は持っている、もしかしたら心の中ではワクワクしているのかもしれない。
だれにも確かめようがないことだが……。
そして、地震のせいか生徒達が次々に図書室から出て行く。
そしてだれもいなくなった図書室で黒子はまた本を黙々と読み始めるのだった。

255 名前:黒子 ◆adX2K1FdbA [sage ] 投稿日:2006/06/07(水) 23:00:44
―名前・黒子(クロコ)
―性別・女
―年齢・14歳
―髪型・後ろ結い
―瞳色・おそらく黒
―容姿・身長は150程度、細身でハト胸(まな板)黒子の衣装をしている。
―学年・2年A組
―部活・演劇部
―備考・
「話したところを見たことがない人」一位を記録。
顔が見えないためなにを考えてるか不詳。
ちなみに本人は話せることは話せるが顔に掛かっている暗幕(布)が無いと、
人と顔を合わせることすらできないほど恥かしがり屋なので話すことは物凄い勇気がいるようだ。
顔はとても可愛いと素顔を見た男子生徒は言っている。
演劇部からは演技が巧いので重宝されているらしい。

256 名前:堀江隆夫@図書室 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:01:50
「ほんとだって。あの女達は吸血鬼だって。
3年生の高原由美、工藤美津子、三浦秋穂のあの三人はさ、正確には吸血鬼の使徒だけど……おい!」
礼司は行ってしまった。
「なんだよ礼司クン………」
あとに残ったのはリリと護末田。
堀江はにやりとふたりに笑いかけた。
「おまえたちはベルのオカルト研究会には入会するということかな?あそこの、ほら」
とクリスティーナを指差す。
「こっちには気がついてないけど、あの女も興味深深っぽいね。今夜ははでな夜になるかもなぁ」
堀江は立ち上がると出て行った。

257 名前:堀江隆夫@夜7時頃校門前 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:04:18
Uターンをしようとする礼司の前に堀江は両手を広げて立ちふさがった。
「ここを去るなんてもったいないぜ。礼司クン。夜の学校だっていうのに、けっこう人が集ってるぜ」
堀江は肩に野球のバットケースをかけていた。
「はい。プレゼント。ないと困るだろ」
野球バットの筒ケースを礼司に無理矢理渡した。
「開けてみろよ」
礼司はきょとんとして反応ゼロ。
「んもー。貸せ。開ける」
ケースの中にはバットではなく、黒い棒が入っていた。太さ5センチで長さ30センチの円柱だった。
棒には握りがあり剣についているような柄がついていた。
「これね、ただの棒じゃないよ。ムチさ。オーラをこめれば蛇のようにしなる。
収縮自在。最大で20メートルは伸びる」
堀江は黒い棒の先端を持ち、握りを礼司に向けた。
「受け取れよ。礼司クンのためにドワーフの工人につくらせたんだ。首輪付きの鎖よりはいいだろ、これ」
堀江の双眸が闇に妖しく光る。
堀江が目をそらした。
「あーあ。図書室に明かりが。小さい。ロウソクの明かりだな。ベルかな?
あ。見ろ。あそこ。
おぃ!だれだ」
小声で、でも強く堀江は誰何した。
「クリスか?……ありゃ、あっちには霧津がいる。……こっち来いよ、おまえら」

258 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:20:54
目が覚めると校庭にいた。
「…寝てたのか。もう19時になる…そろそろ図書館に行ってみるか」
図書館の方を見ると明かりが点いていた。
「…フランス女か?…早いな。さあて、吸血鬼に会いに行くか」
ニヤリと笑うと立ち上がり、図書館の方にゆっくりと歩き出した。

259 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:30:26
今ここで火事場のクソ力が発動した

260 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:41:22
この漂う勝負師の気、物の怪か・・・いや恐らくは違う。
どこかで白熱した勝負事が行われているのでござろうか?

むぅ・・・しかし今宵は地震が多いでござるな・・・。
既に部室を出て2回、それもかなりの広範囲と見るのが妥当。
ここは極一般的な学び舎でござる。
まあ拙者の様な武士道に生きる者や様々な事情を持つ者もいるでござろう。
しかし中身は一般的な学び舎・・・・なのでござろうか?
そんな事を思いながら拙者は校内をぶらりと歩く。
・・・残業の学びの師(教師)に悟られぬよう摺足で

しかし吸血鬼は日本では余り聞かぬ名でござるなぁ、映画で伝わった物らしいが
映画などと言うハイカラな物は拙者は見ないでござる。
知らぬ物を想像するのは至極困難也。

拙者は立ち止まり考えた。
「うむむ・・・これは誤算でござったか、知らぬ物は切れぬではないか・・・」
吸血鬼とな、鬼が付いてる限り鬼の格好なのか?
それとも西洋から入ってきた事を考えると、また全然違うのか。

しばし時が流れる。
気が付けば拙者は廊下で座禅を組みながら考えていたでござる。
「ああぁ!想像も出来ぬとはっ!拙者とした事が一生の不覚でござるぅ・・・!」
そして最終的にはorzのポウズになって項垂れてしまったでござるよ・・・トホホ。
勝利の秘訣は敵をよく知ること・・・・。

その時拙者の頭が閃いた。
幸いな事、ここは学び舎知る材料に不足は無し。
知る材料が豊富な場は・・・。
拙者は手をポンッと叩いた。
「そうでござる!図書館に行けば・・・きっと何かが掴めるでござろう!」
さすが拙者!背後に花火の様な後光が光った様な気がした。
所謂一つのピカーンと言う閃きの印でござろうか。

>図書館組
思わば行動、速き事風の如く!拙者は図書室へ向けて走り出した。
距離にしてしまえば意外と近い、気が付けば図書室に付いていたでござる。
取っ手に手を掛け、ゆっくりと深呼吸。
そして・・・
「たのもーーーーーっ!!!」
勢いの良い声と共に扉を力一杯に開けたでござる。
なーに場は学び舎でも時は宵の刻。
誰もいないでござろう、気合入れには十分でござる。

261 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage] 投稿日:2006/06/07(水) 23:48:04
「セッ! ハッ!」
学校の校舎裏、生徒も殆ど来ないその場所で僕は素振りをしていた
振っているのは六角の棒、所謂『棍』と呼ばれるやつだ

時には傍の木に対しての打ち込みもやる
この中学校には棒術部なんていうものは存在しない
けれど、なんとなくこの棍に僕は引かれ、鍛えている・・・我流だけど

ふと気付けばもう夜中、中学になってからバイトで貯めたお金で購入した携帯を見ると
もう19時になろうかという時間
「少し、熱中しすぎたかな?」
そんな事を言いながら服を着替えて(人が来ないから人目を気にする必要もない)向かおうとすると・・・

「地震っ!?」
グラグラと揺れる地面に慌てていたら足元がフッと浮いた。
地面が割れたと気付くのはその直後だった
「―――ッ!」
まだ持っていた棍をつっかえにしてなんとか地割れに飲み込まれずに済む。
そこからいわゆる鉄棒の要領で飛び上がって、着地。伊達に鍛えてはいないんだ

そして・・・爆音!一拍置いて目の前に閃光が奔る!
「えっ!?」
辛うじて左手で顔を庇うと、凄い熱さが手のひらを焼く。
「あちちちちちちっ!」
足元に叩き落してみればそれはどうやらロケット花火のようだ。
「でも、さっきの爆音とは違うような・・・?」

胸騒ぎがした。最近学校で広まっている不吉な噂。
曰く、吸血鬼が生徒を夜な夜な襲っている。
曰く、夜中にうろつく生徒は神隠しに合う。
「とりあえず・・・さっきの爆音は校庭かな?・・・行こう!」
そして棍を手持ちの長い布袋に突っ込んで肩に掛け、服の入ったバッグを担いで校門側から校庭に向かって走る!
そこで僕が見たものは・・・!

262 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage tennpure] 投稿日:2006/06/07(水) 23:51:33
―名前・蔓樹 浄斗(かずらぎ じょうと)
―性別・男
―年齢・13
―髪型・短髪・薄い金色
―瞳色・髪と同じ
―容姿・意思の強そうな眼をした少年
    身長155cm、左腕には常に琥珀の数珠を着けている
―学年・1年D組
―部活・なし
―備考・孤児院育ち。常に細長い布袋を携えている(中身は登山杖)

263 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/08(木) 00:02:20
男同士のラブシーンだった。

「ほら……お前のここは正直だぞ」
「そ、そんな……アッ――!」

264 名前:工藤美津子 ◆7s7lCjnFh6 [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 00:33:17
「それは地球の物質ではないわね」
藤田礼司と堀江隆夫は突然声をかけられた。頭上から。
校門前庭のモミの木の枝にセーラー服の少女が立っていた。地上八メートルの高さだ。図書室で噂話をしていた三人の一人、工藤美津子だった。
工藤美津子はふたりの前にふわりと飛び降りた。
「あなたたちは他とは違うわね。あなたたちは何者?特におまえ(と堀江隆夫を指さす)。おまえは何?」
喋るたびにちらちらと工藤美津子の口の中に牙が見えた。

265 名前:工藤美津子 ◆7s7lCjnFh6 [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 00:37:12
―名前・工藤美津子
―性別・女
―髪型・黒髪
―瞳色・黒い
―容姿・美人
―学年・3年生
―部活・水泳部
―備考・敵役デビュー!

266 名前:三浦秋穂[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 00:47:43
>工藤美津子
>「それは地球の物質ではないわね」
「ですよね!」
三浦秋穂は相槌を打った。


267 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 00:56:05
「ふうん、来ない方が賢明かもね。藤田君、また明日ね」
私は大して気落ちした風でもなく手を振った。
藤田君が来ないならそれはそれで構わない。
・・・・・・それにしても、藤田君は本当に変わってる。オーラが全く読めない人なんて、私初めて見たわ。
細木先生が気にかける理由と何か関係があるのかしら。

堀江君は一通り話を終えると、ニヤニヤしながら私の反応を見ていた。
なんだか意外。彼の口から吸血鬼の話が出るなんてね。
「吸血鬼だなんて・・・顔に似合わずロマンチストね、堀江君は」
たしかに、校内では吸血鬼の噂で持ちきりだった。
不登校の生徒は吸血鬼の餌食になったとまで実しやかに囁かれている。
だけど真相は闇の中。単なるデマならいいなあと内心で思ってる。

笑いながら、目をこらして「使徒」を視る。けれど、正直よく分からない。
実は、私はオーラを読むのがそれ程得意じゃない。
しかも今の学校内では、私にはあらゆるオーラの色が入り混じって見える。
気の乱れは次元の歪みの後遺症か――――はたまた誰かが故意にそうしているのか。
少なくとも現状では、仮に彼女たちが本当に使徒だったとしても、私に見分ける事は困難だった。
私は3人の顔と名前を覚えた。多分堀江君はからかっているのだろうけれど、念のため明日にでも調べてみよう。
「堀江君、肝試し前に怖がらせるなんて反則よ?私はもう帰るね。じゃあまた夜にね」
私は堀江君と護末田君に手をふり、帰宅の途についた。

268 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 01:06:57
剣を持って、図書室へ続く階段を上っていると…

「! また地震…!?」

今度はなかなか収まらない…。
これは流石におかしいわね。

図書室へ駆け上がり、窓の外を見渡してみた。
校庭の隅から何か良くない気配を感じる…

隣に居たベルも、なにやら道具を使ってたけど
同じ方向を見ていた。…分かるってことは
ただのオカルト好きって訳でも無いみたいね。

元々そういうものに表向き興味ない私が
見に行くのも不自然…か。

「ベル、もし行きたいなら私が留守番しておくわ。
 行きたい人にはベルの行った場所教えておくし
 待ってる人はここに留めておくから。どうする?」



…その後ベルがどうしたかは、後で話すとして。



図書室で待っていると、ガラッ、と図書室の戸が開く。

「…ん? 入部希望者かしら?」

269 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 01:08:49
嫌だ、少し遅れちゃった。変質者を撃退するのに時間がかかったせいね。
それにしてもあのねずみ男、変質者のくせに結構強かったわね。
時間を気にしながら学校へと急ぐ。登り始めた赤い月が、私の足元に淡い影を落としていた。
学校へと向かう道中、すいと私の横を自転車が追い越していった。
「藤田君?」
声をかけるけど気付かなかったみたい。赤く点滅する自転車のテールランプはそのまま遠のいていく。
私は全力で後を追った。そうね、言ってみれば火事場のバカ力みたいなノリだったかもしれないわね。

校門が見えてくる頃には、すっかり息が上がってしまっていた。
また地震だ。なのに案外人が集まってるものね。
街灯の明かりで浮かび上がるシルエットは、ひとつやふたつじゃなかった。
>おぃ!だれだ」
>「クリスか?……ありゃ、あっちには霧津がいる。……こっち来いよ、おまえら」
「残念、ハ・・ハズレ。こ、こんばんは堀江君、い、良い夜ね」
息を整えながらようやく返事。辺りに漂うぎこちない雰囲気には気付かない振りをする。
――――あーあ。
厄介ごとに首を突っ込んだ人間が襲われるのは自己責任だろうけど、本当に魔物がいるなら変に力をつけられると困るわ。
適当なところで切り上げて家に帰らせよう。
「クリスももうじき来るんじゃないかな?まあヒロインは遅れて登場す・・・」
>「それは地球の物質ではないわね」
声は頭上から振ってきた。校門前庭のモミの木の枝にセーラー服の少女が立っていた。
図書室にいた女の子、工藤美津子、三浦秋穂だ。もしかしたらもう一人もくるの?まあ良いわ。
それにしても八重歯にしては大きすぎるわよ、その牙。
――――全く。とんでもない「ヒロイン達」の御登場だわ。
>「あなたたちは他とは違うわね。あなたたちは何者?特におまえ(と堀江隆夫を指さす)。おまえは何?」
さりげなく一歩前に出る。もしいきなり襲ってくるようなら、間に入らなくちゃ。
「・・・自己紹介はまず自分からって、工藤先輩はママに教わらなかったの?」

ああ、人の話に割り込むのもマナー違反だったわねと内心で舌を出しながら。

270 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 01:09:44
十一月のとあるわびしい夜のことでした、みたいな感じで、少し昔を思い出してみようかしら。
そう言うわたしは、たった今、図書館でフランケンシュタインなんてものを読んでたりする訳だけど。
気が付けばお日様がオレンジ色になってるから、そろそろ帰ろうかしら、と思ってたけど、でももう少しだけここに居ましょう。
今、丁度、フランケンシュタインに命を吹き込んでるところを読んでるから、きりの良いところまで一気に読みたいもの。

>203
>「首に噛みついてね、そのまま裂いちゃったの。そしたらさ、うふふ」
図書館は静かで良いところだと思っていたのだけれど、案外そうでもないものね。
それにしてもこの話、最近よく聞くわねぇ。
吸血鬼だなんて、どうせ根も葉も無い噂でしょうけど、でも兄さんとか陽介くんとかの例もあるし。
まあ、吸血鬼くらいは、よくあることなのかもね。案外本当なのかも。

>210
最近よく見かける、フランス人の子―――ベルちゃんだったかしら?相変わらず暴走してるわね。
今日は何かしら?さっき吸血鬼の話をしてた子達に食ってかかっているようだけど……
>「決めた!今からオカルト研究会設立!
>学校を恐怖に陥れる吸血鬼を退治して、おまじないの材料にしちゃいましょ!」
吸血鬼にはあまり興味は無いけれど、あの子の挙動とかは面白そうね。
―――こっそり着いていって、ちょっと驚かせてみようかしら。
19時に図書館に集合ね。よし。

>224
あら、霧津さんじゃない。あの子も吸血鬼に興味があるのかしら?
まあ、よくわからないものに興味を持つのは人としては当然よね。人じゃなかったら知らないけど。
長いこと残ってるみたいね。もしかして、ベルちゃんの誘いに乗るかどうか迷ってるのかしら?
いずれにしても、今日は楽しい夜になりそうね。

「……ふう」
復活した怪物を見て恐怖のあまりヴィクターが逃げるところまで読んだところで、もう閉館時間近くになっていた。
さて、お父さんに、部活とか適当に理由をつけて、今日は遅くなるって電話を入れておかないと。

―名前・水無月つかさ
―性別・女
―年齢・15歳
―髪型・セミロングの黒い髪
―瞳色・紫がかった黒
―容姿・165cm。発育およびスタイルが割と良さげ。父やその友人には、胸以外はお母さん似の美人だと言われる。ちょっとだけ陽介に似てるかも。
―学年・3年生
―部活・剣道部
―備考・陽介が連れてたマスコット「ダイスケ」の妹さん。

271 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 01:20:25
宿直の教師の真似事で校内を散策していたら
校庭の方から大きな音が聞こえてきた。何か起こっているのだろう。
「どうやら、ビンゴのようだな・・・。」
そう呟いた自分の声は酷く掠れていて、とても同一人物とは思えなかった。
だが、今はこれでいい・・・万一『ギルバ』を知る者が現れて、
声で別人とばれたらまずいから。火傷で喉をやられていると言えば
誤魔化しも効くだろうし。それよりも、やはり体の調子の方が問題だ・・・。

外に出ると、四人が口論になっているようだった。
暗くてよく見えないが、恐らく二人は男でもう二人は女だろう。
(藤田礼司、堀江隆夫、工藤美津子、華山理利のこと)
雰囲気的にどこか危うい感じがしたが、ここはあえて教師然として話しかける事にしよう。
「・・・君達はこんな所で何をしている?
 下校時間はとうに過ぎているんだぞ・・・」
日本文化を知る為に独学で習得した日本語がまたしても役に立った。
が、今役に立っても仕方がない気もする・・・。

272 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 03:09:06
やっぱり荷物が重かったから、一度家に戻って学校の荷物を置いて、お母さんに遅くなる事を伝えてから、学校に向かってるんだけど……
それにしても、今日は地震が多いわね。
お父さんってば、地震が起きるたびに一緒になって揺れるのよね。一緒になって揺れれば大丈夫とか言って。

さて、校門前でちょっと鞄の中を確認してみましょう。
緑色のスライムの入った容器、赤い液体の入ったペットボトル、柄杓、押すと悲鳴みたいな音が鳴る玩具。
あとは、赤い液体で汚れたときのためのお絞りとか、そういったものね。
柄杓にペットボトルの中の赤い液体を注いで、十分な量を注いいで、試しに、赤い液体をその辺の適当なものに向かってかけてみましょう。
べちゃ。どう見ても血ね。ペットボトルとか鉄分臭いし。
でも、実用性はなかなかね。血と違って、服とかに付いてもすぐに拭けば綺麗にとれるし、時間が経って渇いても水洗いで綺麗になるし。
ペットボトルの蓋を閉めて、校門に向かって歩き始めた。

>261
彼は一体、何をそんなに急いでいるのかしら?
ああ、そう言えば、さっき、校庭の方で爆発があったわね。大方、それを見に行ったんでしょう。
すぐに校門の方に行っちゃった―――そうだ、わたしも急がないとね。

>263
「――――ッ!」
校門をくぐった時に目にしたのは、思わず目を背けたくなるような光景だったわ。
悲鳴をあげそうになったのなんて、生まれて始めてかも。トラウマになりそう。
そういえば、大分前に、兄さん×陽介君の話を書いてたのを思い出すけど……結局完成しなかったわねぇ。
これを見ると、完成させなくて良かった、という気分にもなるわ。
ここは、そっちの方を見ないようにしながら進んで行くべきね。

>269
さっきのを見ないようにしながら進んでみると―――月が真っ赤じゃない。しかも満月。
月にまで恵まれて、今夜はとても素敵な夜になりそうだわ。
もうさっきの人達はいないかな、と思って振り返ってみると、まあ、こちらも面白いことになってる。
モミの木の高いところに、図書室で話してた人達のうちの二人が居た。
何であんな高い所にわざわざ居るのか知らないけど、でも、あの枝って今にも折れそうね。
あら、藤田くんにリリちゃん、堀江くんも居るの?皆、吸血鬼が好きなのねぇ。

>271
良いところで、宿直の先生―――英語のギルバ先生が来た。
結構気合入れて準備してきたから、今更、諦めたくはないんだけど……どう誤魔化そうかしら?

273 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 04:14:03
>「確か、実年だったか?結婚は出来ないが俺が手を貸す。ほら…」
男の声だった。テンションがた落ちーっていうか恥ずかし!なんで男に結婚してなんて言ってんの僕!
正直なところ男に助けられたくなんかなかったんだけどね、ほら背に腹は代えられぬってやつ?
右手の感覚なくなってってるからさ、もう一分一秒を争ってるわけ。生きるか死ぬかの瀬戸際?
だから仕方なく引き上げてもらった。個人的にはやっぱり女の子がよかったなーなんて思いながら。
「OK。有り難くないと言えば嘘になるからここは例え形式的にでもお礼を言っておくよ」
ところで誰こいつ?僕の名前知ってるみたいだけど。…いやもしかしたら会ったことあるのかもしれないけどさ、
でもほら、男の名前一つ覚えるより女の子の名前一つ覚えたいと思わない?ほら心理的に。楽しい学校生活の為に?
つーかあまり仲良くない男を下の名前で呼ぶなよ!ひくぞ!でも女の子だったら僕はみんな下の名前で呼ぶけどねー。

でね、結局僕を助けてくれた男は「ただ事じゃない」とか呟きながら僕の目の前から去ってった。
…大きな地震があれば地割れがあってもおかしくないし、確かにこの地割れは大きくて珍しいかもしれないけど…、
それでもただ事じゃないのはその頭の中だけなんじゃないの?もっと気楽に生きようよ人生。
ほら、今この学校で話題になってる吸血鬼だってさ。そんなのいるわけないさ。迷信伝承その他もろもろ?
おばけなんてないさ、おばけなんてうそさ♪って言うじゃん?きっと八重歯が目立ちすぎる人がそう誤解されたんだろうね。
うん、可哀想だ。たかが四本の歯だけ尖ってるだけでそんな扱い。八重歯は沙都子だけで十分だね。
そんな感じでね。そんなの有り得ないじゃん?普通に考えれば。だけどちょっとだけどちょっとぼくだってこわいな♪
ってことにはなんないから!ホントだよ!僕は怖くないよ!理数系なだけさ!数学大嫌いだけど!

さて。まだまだ夜は長い。今校庭にいるのは帰ろうとする女の子を口説きじゃなくって友達にしながらだったからで、
だけどその女の子はどうやら僕が地割れに巻き込まれたのを見て逃げちゃったみたい。
助けを呼びに言ってくれたのかもしれないけどね、でも助かっちゃったし…時間の許す限り、女友達の輪を広げるぞ!
とりあえず校庭で探してたんだけど…「イグ!イグッ!イグゥ!アッー!、アッー!」なんて声が聞こえちゃね、もう。
「何なんだお前ら!校庭で何をしてるんだ!汚いもんを見せやがって!
 顔覚えたからな!明日探し出してクラスまで乗り込んでくからな!先生にタレ込んでやるからな!
 社会的に学校にいられないようにしてやる!これは天罰だぁ!」
裸のその男二人を僕自慢の蹴りで悶絶させてから足早にその場から離れる。校庭は危険。僕の本能がそれを告げてる。
校舎を見る。まだ灯りがついてる教室がいくつかあるみたいだ。よし!クラス委員という肩書きを最大限に駆使しよう!
灯りがついてる教室を軽くメモすると、校舎に向かって走り出したんだ。

うーん、対戦成績はよくないか。
灯りがついてる教室に入ってそこにいる女の子に結婚を申し込みがてら帰ること促そうとしたんだけどね、
例えばただ電気が付けっぱなしなだけだったりとか教室でカポーがらんでう゛ーしてたりとかさ…。
学校でイチャつくなボケェ!百歩譲ってイチャついてもいいからやるとこまでやっちまえ!男同士は除く!
それはともかく。あとはもう図書館しか残ってないや。今までは失敗、今回もダメかなって思いながらドアを開けて…、
ビンゴ!女の子たくさん!
男もいるかもしれないけど見てないし見えてないし見る気ないし見たくもない。
何の集まりか分からないけど夢がひろがりんぐwwwwまて、このチャンスを逃してなるものか。
「やぁお嬢さん方、もう下校時間、帰るべきだよ。だがもう外は暗い。心配なら送ってあげるよ!
 ついでに結婚して下さい!(キラリン)」
ふっ、決まった。ドアの近くでポーズをとる僕。僕の並びの良い歯が室内灯に反射して映えているよ。
こんなに綺麗に決まったのに、何?何この微妙な空気。

274 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/08(木) 07:09:42
ビンコ

ビコ

ビンコ








ヤム飯

275 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 07:13:43
「新興吸血鬼どもめ、舐めるなよ!我々長寿吸血鬼の力を見せてやる!」
学校に、全て3000歳以上の吸血鬼で構成された長寿吸血鬼の軍隊が襲い掛かってきた。

276 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 09:03:46
追跡かめはめ波が襲い掛かってきた

277 名前:マリオ&セイバー[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 09:45:38
現れる吸血鬼の大群。
これに立ち向かうは二人。
我らがマリオとセイバー。

マリオが天高く跳躍し、ファイアボールを乱れ撃ち。
その火球の乱舞に吸血鬼達は成す術もなく燃やされていく。

そして、セイバー。
その実直なる剣技により、吸血鬼達を薙ぎ倒していく。

この二人の活躍により、吸血鬼達は全て倒された。



278 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 09:58:46
校庭に来る直前に何か見えた気がしたが・・・
いや、僕は何も見ていない。アッーなんて声は聞いてない。

校庭にたどり着くと幾人かの人達(おそらく先輩なのかな)が
木を見上げていたり・・・木の上に人がいる?
こちらからは背中しか見えないけれど、なんか恐ろしい・・・まるで人間じゃないみたいだ。
まさか?

と思っていると、何か凄いヨボヨボな方々が集団で背後から迫ってきていた!
「え?」
襲われる!と思った瞬間に地に伏せると、何かの塊が頭上を通り過ぎていった・・・(炸裂)
顔を上げると、そこには先ほど見たのが幻であったかのように誰もいない。
いや、何か赤い帽子を被った人と騎士が見えた気もしたけれど今は誰もいない。
・・・きっと夜中の学校に現れるという幻影だったのだろう。

思い直して、もう一度向き直る。
求婚している先輩あり、何かを渡している先輩あり・・・
「夜中に先輩方は何をしていらっしゃるんです?最近は吸血鬼が出るとかいう噂でもちきりなのに・・・」
布袋は肩から外し、バッグは足元に落とす。
いつでも棍を抜いて迎撃するためだ

その時、僕はまだ気付いていなかった。左手の琥珀の数珠が淡く輝き始めていたこと。
そして、真夜中だというのに昼のように明るく見えるようになってきていたことに

279 名前:[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 15:24:40
ギュルンギュルンギュルンギュルンギュルン
ガチッ

280 名前:長寿吸血鬼軍/だいたい20人[sageコテにまかした方がよくね?] 投稿日:2006/06/08(木) 18:36:39
長寿吸血鬼軍団団長@黒い背広の全身黒づくめ
>マリオとセイバー
>この二人の活躍により、吸血鬼達は全て倒された。
「酔っ払いの血はまずいので嫌いだ。血を吸う価値もない。死ね」
なにやら酔っ払って叫んでいたオタクな酔っ払い二人が惨殺された。
目の前でついに殺人発生!
怪事件の噂は現実になった!

281 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 19:01:46
「人の悲鳴……?」
先の一件を催眠術や何やらで、見てた人を誤魔化して見回りを続けていると、人の悲鳴が聞こえてくる。
悲鳴の元に辿り着くと、そこには二人の死体や何人かの人、そして……吸血鬼がいた。

「変身!!」
ベータスティックと呼ばれている棒を夜空にかざすと、光がウルトラマンを包み込み。
ウルトラマンは元の姿に戻っていなかった。

「ライダーキック!!」
吸血鬼の一人に空高く舞い上がって飛び蹴りを炸裂させる。
知り合いの仮面ライダーに教わった技だ。

282 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sageグランドから校庭に修正] 投稿日:2006/06/08(木) 19:38:12
ダウンジングの反応は校庭。
行き先は決まったわね。
その時突然地震がおきるから驚いちゃった。
クリスが入ってきて窓から校庭の方を見てるから、一緒に覗いていたら留守番しているか
ら見にいってくる?って言うじゃない。
「いやいやいやいや!無理無理無理無理!」
そりゃもう、全力でお断りするわよ。
見に行きたくてウズウズしているけど、夜の学校、しかもこのタイミングで地震の起きた時に
一人で行けるほど男前じゃないわ!

その直後にドアが勢い良く開かれて
>「たのもーーーーーっ!!!」
って、物理的に飛び上がっちゃった。
心臓が一瞬と待ったって言うか、全身の毛穴が開いたって言うか。

ドキドキどころじゃない、バクバク言う胸を押さえながらドアのほうを見ると霧津が立ってい
るじゃないの。
時代劇みたいな話方する変わった子。
でも落ち着いて考えると、サーベルを持った子か二人。
見に行きたいけど、一人じゃ心細い。でもこの二人が一緒なら大丈夫よね。
「ク、クリス。留守番なんていってないで、一緒に行きましょ!
十九時過ぎているんだからもう待つ必要なし!霧津も時間ぴったりよ!オカルト研究会入
会おめでとー。
校庭に変な地割れできているし、私のダウンジングでも何かあるって出たからいきましょ!
三人で!」
我ながらもう必死ね。
あなたたちの持っているサーベルはは何の為にある!って言う勢いでクリスの腕を引っ張
りドアのところに立つ霧津の袖を握り締めて出発よ。
火事場のクソ力って言うのかな。いくら二人とも私より小さいっていってもそうでもなきゃ引
き摺って歩けるわけないものね。
この二人は逃がさないわよー。私の為に!

こうして三人で出発する事になった矢先、いきなり現れたのは兼松実年。
とりあえず目に付く女に結婚を申し込む変わり者って有名な子じゃない。
本人にとっては挨拶代わりなのかもしれないけど、私から言わせれば過程を無視して結果
だけ求める怠け者なのよね。でも・・・
「兼松、丁度いいわ。私『達』と一緒に校庭までいきましょ!何かあるみたいだから。
勇敢な男の子だってところ私『達』に見せてね。」
普段だったら道端に転がる小石の如く視界にすら入れないんだけど、状況が状況なだけに
こんなのでもいるだけマシなのよね。
かといってクリスと霧津が留守番すると言い出しかねないから『達』を思いっきり強調して二
人の腕をしっかりと掴みながらなんだけど。

暗い中校庭に向かって廊下を歩くのだけど、階段を誰かが上ってくる音が!
クリスと霧津の腕をぎゅっと握り締めて目を凝らすと・・・あれは・・護末田?

283 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 19:48:11
図書館に行くとすでに何人か来ていた。
「まさか、ほかにも吸血鬼に興味のある人間がいるとはな…まだ、堀江達は来ていないんだな」
することがないので、適当に本を選んで読んでいた。
すると、いきなりドアが開きそこに実年がいた。
>「やぁお嬢さん方、もう下校時間、帰るべきだよ。だがもう外は暗い。心配なら送ってあげるよ! ついでに結婚して下さい!(キラリン)」
本人は決まったつもりだったんだろう…しかし室内に微妙な空気が流れている。
「…またか。…お〜い、実年く〜ん。こっちこっち!!」
実年に手を振りながら、わざとからかうような口調で声を掛ける。

284 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [すいません、かなり修正しますsage] 投稿日:2006/06/08(木) 20:03:20
階段を上っていると、何人かの足音が…
「…誰だ?」
よく見てみるとフランス女に古風女、なぜか剣を持っている女、そして実年だった。
「…何してるんだ?」

285 名前:[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 20:12:59
ククク、俺はついさっき刑務所を脱走したがどうせ捕まったら死刑になる身・・・一人でも多く道連れにしてやるぜ!
ちょうど俺が潜んでいる図書館にガキどもが集まっている・・・好都合だぜ!
「俺はこの前ニュースでやっていた殺人鬼だ!恨むなら無能な警察を恨みな、あばよガキども!」
俺は突如物陰から現れ、近くに居た女に後ろからナイフで襲い掛かるぜ!!
「死ね!!!」

286 名前:近くに居た女[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 20:28:20
>285
「甘いっ!」
襲いかかってきた男を投げ飛ばした!
そしてのびている男を警察に連れて行った


通り魔編・完

287 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 21:25:48
荒らしは他でやってください

カスが

288 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 21:28:51
自転車の前に突然出てくる人がいて、僕はあやうく轢くところだった。
「ホリエモン!?」
ベルのオカルト研究会の集りにほんとに来たのか?
「僕は……ちがうぞ。通り道なだけで……」

>堀江隆夫
>「はい。プレゼント。ないと困るだろ」
え?なに?
>「これね、ただの棒じゃないよ。ムチさ。オーラをこめれば蛇のようにしなる」
……!
>堀江は黒い棒の先端を持ち、握りを礼司に向けた。
>「受け取れよ。礼司クンのためにドワーフの工人につくらせたんだ。首輪付きの鎖よりはいいだろ、これ」
笑ってる。自分が笑ってる。顔がヒクヒクひきつる。
「は、あははははは。……は。なにを言ってるんだ?ドワーフ?ゲームのやりすぎじゃ……」

>リリ
>「こ、こんばんは堀江君、い、良い夜ね」
心臓が止まるほどびっくりした。
振り返れば子役少女のあのリリがいる。物好きな。彼女まで夜の学校に来るなんて。
リリとわかってほっとしたけれど、すぐにまた心臓が止まりそうにさせられた!

>「それは地球の物質ではないわね」
上のほうから声がした。
不様な驚きのリアクションを意志に反してとってしまいながら見上げると…… 図書室にいた人!工藤さんが!?
うそ!木の枝に立っている!
飛び降りると工藤さんは(そう、確かホリエモンがこの人を工藤美津子だとフルネームで言ってた)ホリエモンを
恐ろしい表情で睨んだ。
>「あなたたちは他とは違うわね。あなたたちは何者?特におまえ(と堀江隆夫を指さす)。おまえは何?」
「あ、あぁ!」
僕は見た。
工藤さんの口には鋭い牙が生えているのを!

>ギルバ先生
>「・・・君達はこんな所で何をしている? 下校時間はとうに過ぎているんだぞ・・・」
「先生…… かなり大変なことになりそうですよ……」
いま現実がずたずたに崩れていっているんだ。
「あ」
水無月までいる。オカルト研究会は会員が多いんだな。来ないほうがいい。水無月。引き返せ。
吸血鬼がいるっていう噂は本当だったんだ。
「ホリエモン。……きみはなぜ知っていた?きみはなんなんだ?」
僕は堀江の顔を見たけれど、彼は僕を見ていない。
堀江は闇を見ていた。
闇の中からいくつもの足音が聞こえてくる。大勢の人が近づいてくる!

289 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 21:29:49
>黒い背広の全身黒づくめの男たち
>「新興吸血鬼どもめ、舐めるなよ!我々長寿吸血鬼の力を見せてやる!」
異様な男たちが20人ほど現れた。
騒ぎを聞きつけたのか酔っ払いが場違いにふらふらとやってきて、男たちにからんだ。

>酔っ払い(?)
>「現れる吸血鬼の大群。 これに立ち向かうは二人。 我らがマリオとセイバー」
>長寿吸血鬼軍団団長
>「酔っ払いの血はまずいので嫌いだ。血を吸う価値もない。死ね」
異様な男たちは誰かを……通りがかりの酔っ払いを?……殺し……た。


殺した!

酔っ払いは黒い一団のリーダー格らしい男に殺された。
血を吹き上げ酔っ払いが倒れる。
目の前で殺人が!

そのとき僕は恐怖に震えるべきだ。人がすぐそこで殺されたんだ。殺人の現場に居合わせた。
でも僕の心に浮かんだのは恐怖ではなかった。
その瞬間に僕が感じたのは――――――――――――――――――――――――懐かしい。だ。

なつかしい。

人が死ぬところを見るのは懐かしい。
僕は……そうだ。なんども人が死ぬ光景を見てきたんだ。
思い出せないけれど。
僕はなんどもなんども人が死ぬ光景を見てきている!まちがいない。
僕は堀江に言った。すがるように。
「ホリエモン。いや堀江くん。きみは何を知っているんだ?きみはだれ?……ぼくはだれ?」
堀江が差し出す黒い棒を僕は受け取った。握っても棒になんの変化もない。
立ちすくむ水奈月の腕をとり引き寄せる。あぶないから。せめて僕らの後ろに女の子たちを。
リリと水無月を背にして僕は堀江と肩を並べて工藤と黒背広の男たちの間に立った。
殺人を見たのに堀江も先生も動じていない。

奇妙な男(ウルトラマン)もあらわれて、ここに上湘南中学校門前の戦いが始まった。

290 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 21:52:20
吸血鬼は大軍だ。
自分一人では民間人を守りきれないだろう。
吸血鬼達の猛攻を自身の格闘術のスキルによって防ぐ。
相手の打ち付ける拳の軌道を見極め、射程外まで下がったところで、急激な踏み込みと共に放つローキック。
相手のバランスが崩れたところで、体を捻り踵落としで一気に頭を叩き割る。
これで一人…いや、さっきのを含めて二人倒した。

「君達!!危ないから、ここは私に任せろ!!」
拳にサイキックエネルギーを込めて、明らかに吸血鬼ではないと思われる波動を持った人達の近くにいる吸血鬼に、
拳から放たれたサイキックエネルギー弾で爆破。
ウルトラテレポートで、瞬時に民間人の前に現れ、吸血鬼達からの盾となるように立つ。

危なくなったら……科特隊に救援を求めなければ。

291 名前:工藤美津子 ◆7s7lCjnFh6 [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 21:57:04
>長寿吸血鬼軍団団長
>「新興吸血鬼どもめ、舐めるなよ!我々長寿吸血鬼の力を見せてやる!」
「あーっはっはっはっはっはっは!主さまから聞いていたとおり全身黒い服!お前達が“黒衣の者ども”か!
私は主さまの牙をお受けして二週間もたっていないけど、ケッ!
たかだか3000年しか生きていない吸血鬼の一派だそうね。それで長寿を名乗るなんて!うざい!
まことなるヴァンパイアで在らせられる主さまに比べたら、お前達なんてオムツも取れない赤子も同然だわ!
お前達だろう。この上湘南に地震を起こしたりしているのは。
後始末を主さまがしてくださっているのよ!
時代遅れのお前達には判らないだろうけれど、度重なる地震やしかも地割れなんか多発したら、
気象庁やマスコミやいろいろ現代社会はうるさいのだから!
騒ぎにあんまり大きくならないのは主さまの偉大な干渉力のおかげよ。感謝するがいいわ。
堀江と藤田には聞きたいことがあるけれど、ふん、いいわ。
“黒衣の者ども”と戦って生き延びられたら、その時にまた会おう!
これだけは教えてやる。上湘南には日常なんてもう無いわ。魑魅魍魎が這い出す素敵な街になったのよ。
怪異だらけになるわ。事実もう怪異があっちにもこっちにも。ふふふふふふ。
せいぜいがんばってね!いくわよ!秋穂。あーっはっはっはっは」
工藤美津子は夜闇の中に姿を消した。

292 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/08(木) 22:42:51
>>287
コテ乙wwwwwwwwww



wwwwwwwwwwwwww





wwwwwwwwwwwwwww





wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

293 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 22:45:23


             /⌒ヽ
           /( ゚B゚ )\
           i!\ ` ´ /i!
           | i ! 闇 l i |
            |^i .i==@i i^|
              [_/  l! i\_]
          (_)~i |~ l! | l~(_)
         /  i |  '''| i  \
       /     i |   | i    \
           m_i   i_m

黒衣の者どもは正体を現して襲いかかった!
血をすすり生きながらえてきた死すべき者ども、すなわちゾンビだ!

294 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/08(木) 22:47:53
ゾンビにはおんみょう弾!!

ゾンビにはおんみょう弾!!

ゾンビにはおんみょう弾!!

ゾンビにはおんみょう弾!!

ゾンビにはおんみょう弾!!

ゾンビにはおんみょう弾!!

295 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 23:08:56
黒い丸型爆弾の兵隊が現れ、突撃を開始した


296 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 藤田先輩達――吸血鬼――浄斗な感じ。] 投稿日:2006/06/08(木) 23:19:45
騒音を頼りに校門にたどり着くと、そこは既に修羅場と化していた。
確か、二年生の方々・・・。宇流虎先輩、藤田先輩、華山先輩etc etc....ギルバ先生もいる。
そして、それに対峙するように僕の目の前に立ちはだかっているのは・・・

黒衣の吸血鬼(自称)達と、工藤先輩(自称吸血鬼)だった。
なんでだろう?彼らの前にいた人が殺された。
呼吸をするように、朝起きれば顔を洗うように、ごく当たり前に殺した。

そして工藤先輩の宣言。そして姿を消した。まるで魔術のようだ。
けれど、わからない。ナニヲイッテイルノカワカラナイ。
ニチジョウ?チミモウリョウ?――ワカラナイ ワカラナイ ワカラナイ
――分かる必要はない。ただ、抹消しろ。
思考を停止、懊悩を中断、煩悶を休止。

「あんたら、人を殺すなんて・・・何やってんだよーーーー!!!」
棍を抜き、構える。そして叫びに反応したように向かってくるゾンビの腕を叩く。
鈍い手応え、おそらく骨を折っただろう。でもこちらに向かってくる。
なら、動かないようになるまでヤればいい。

――この夜から、僕の人生はおかしな方向へ走り出した。
   もしかしたら、僕自身が元々おかしかっただけなのかもしれない。

297 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/08(木) 23:24:36
「ク、クリス。留守番なんていってないで
 校庭に変な地割れできているし、私のダウンジングでも
 何かあるって出たからいきましょ! 三人で!」

「えっ…、ちょっとベル?!」

制服を引っ張られて図書室を出ると…「あの」兼松。

「やぁお嬢さん方【以下どうでもいいので省略するわ…】」
「兼松、丁度いいわ。私『達』と一緒に校庭までいきましょ!」
「…ベル、この子連れて行く気?」

まぁいいか…別に。
…するとそこに、学ランに眼鏡の子。

「…ん? 入部希望者かしら?」
「何してるんだ…?」
「見れば分かるでしょ…ベルに引き摺られてるの」

そう言えば、今朝見た夢の中で
魔法少女に引っ張られるシーンがあったっけ…
ヘンな予感はベルに引っ張られる予感だったか…はぁ。

「…また実年くんか。…お〜い、実年く〜ん。」
「そう言えば護末田、さっき校庭に居たわね。
 地割れのできている場所、分かる?案内して」

案内して…と言いつつ、私と霧津を引き摺ってるせいで
上手く動けない…護末田も流石に叫んだ。

「こっちこっち!!」

298 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 23:26:43
本田のバイクの後ろに乗った両津勘吉がフェラーリに乗った中川と共に職務質問に現れた

299 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/08(木) 23:46:49
白衣の吸血鬼軍団があらわれて校内に侵入
校内にいる人間に襲い掛かった

300 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/08(木) 23:51:37
そこで


クリスのチンコに








フェラーリ

301 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 00:07:39
あー大声を出すのは気持ちが良いでござるなぁ・・・。
って・・・あれれー!?、よもやあそこに座っておられるのは。
嫌でも目立つ長身に金色色の髪、まさかベル・T・カーマン殿ではござらんか!?
物の怪や怪奇現象が大好きな仏蘭西人と耳に入れてるでござる。
そしてもう一人、こちらも同学年。少し冷たい雰囲気の女子。
クリス殿でござる・・・二人が何故深夜の学び舎などに・・・?

拙者は真っ白になってしまったでござる・・・

あなや、人がいるとは思わなかったでござるよー!
拙者、数名とは言えども人の目に見られた事。
ああ・・・視線が集中してる!・・・拙者さすがに恥ずかしいでござるぅうう!!。
既に顔は火が出そうなほど耳まで真っ赤・・・
拙者の脳内では壊れた脳を何人もの拙者がギュルンギュルンガチッと音を立てながら治していたでござる


>霧津も時間ぴったりよ!オカルト研究会入会おめでとー。
ああ・・・遠くでベル殿の声が聞えるでござる・・・。しかし拙者の頭は混乱でうつむくばかり。
正直に申すでござるが、話を聞く暇など皆無でござるよ。
え?時間ピッタリ?え入部??ちょ!オッカルートとは何でござるかー!?
やっと意識がもどったでござる!

「え?・・・あのぉ・・・・拙者は・・・そのぉ・・・。」
しかし時既に遅し拙者は見事ベル殿に拘束されてしまったでござるよ。
ああ!袖を引っ張らんで下され!、拙者には・・・拙者にはやるべき事が・・・あーれー!。
トホホ・・・NOとは申せぬ日本人・・・ああ悲しきかな。

しばしの間、ずるずると引き摺られながらも状況を確認。
しかし知らぬものは解らぬでござるよ・・・ま、敵は未知(少なくとも拙者には)の存在。
女子二人守れずして、武の道は建たぬでござる。拙者もお供いたそう・・・。

さて図書室を出ると何処かで見た男子生徒。
「むむ。お主は兼松殿ではござらんか?」
しかし口滑らかな挨拶を聞くと、こやつも懲りぬ男でござるなぁ。
どうやらクリス殿の話を聞くとこやつもベル殿達と予定があってここまで来た模様。

そしてしばし行けば更に眼鏡を掛けた男子生徒が姿を見せる。
「おお!よもや護末田殿でござらんか。・・・しかし何故お主が・・・
 ってわああああ!ベル殿急に引っ張らないで下され!」
しかしクリス殿が質疑応答により大分把握できたでござるが・・・。

「しかし吸血鬼を調べに行って、何ゆえ地割れを調べねば・・・むむぅ世も因果でござるなぁ」
ああ・・・しかし拙者皆に流されるままにしか生きていけぬのでござろうか・・・?

302 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 00:37:00
>黒い丸型爆弾の兵隊が現れ、突撃を開始した

ぼんやりとベル殿の火事場の糞力に引き摺られながらそんな事を思っていると
拙者の足元にドツチボウル程の玉がピタリと張り付いてたでござる。
・・・むむ・・・何故?微かに見える導火線らしき物、してこの臭い。

火薬!?

思うが早いか、足が速いか。
拙者の草鞋が空を切り、その玉の導火線を切り落とし遠くに蹴り飛ばしたでござる。
ベル殿が驚いたような顔でこちらを見ていたでござる。

「ベル殿、驚かして申し訳ないでござる。」
よくは見えぬでござったが、あれは間違いなく花火の玉でござる。
・・・そう言えば先程の花火の様な閃光、この街に住む花火職人の武部藤殿の花火では・・・?
それに、この学校の魑魅魍魎騒ぎ・・・。

「これは拙者の憶測ゆえ信用するも自由、信用せずも自由でござるが・・・
 あやつ恐らくは『付喪神』でござるな・・・日本古来から伝わる妖怪の一種でござる。
 最近の吸血鬼騒ぎ、・・・何かしら因果があるやも知れぬでござるな。」

「ま、拙者の憶測でござるが、恐らくベル殿達が言う地割れとも繋がりがござろう。
 先にそちらを調べるのも常でござる。」

そこまで行ってふと気付く、あれー?何か周りの視線が冷たいような気がするでござるよー?
ま、いきなり言っても信じては貰えぬでござろう・・・。拙者は再びベル殿に体を預けた

303 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 00:57:28
>273
知ってる声がしたから、さっきの男の人達の方を恐る恐る振り向いてみた―――ちょっと遠すぎて見辛いけど、「あの」兼松くんね。
台詞からすると、さっきの人達を退治してくれたのかしら?
その後、彼は凄い勢いで校舎の方に走り去っていってしまった。
静かに手を振って、それを見送っておきましょ。あまり彼にとって良いことが起こるとも思えないから。

目の前のギルバ先生にどう言い訳をしようか考えてると、
何だか黒い軍団が集まってきたり、それに変な二人が挑みかかってきたりとかしてる。
とても賑やかな夜ね。ここで他人の肝を冷やすのなんて無粋かしら?

>277>280
黒い軍団に果敢に戦っていく二人組!
もしかして、この二人は悪と戦うヒーローなの?
>「酔っ払いの血はまずいので嫌いだ。血を吸う価値もない。死ね」
あら、あっという間に死んじゃったわ。残念。
でも、こうして殺人事件なんて起こってしまった以上、可愛い後輩を驚かせるとか言ってる場合じゃなさそうね。
あの黒い軍団は、多分わたし達にも襲いかかって来そうだし。

>289
あの黒い軍団から上手く逃げるための策を練っていると、突然、手を引き寄せられた。
わたしの手を引いたのは藤田くんだった。
堀江くんと一緒にわたしとリリちゃんの前に立って、あの黒い軍団からわたしたちを守ろうとしているみたい。
藤田くんって女の子みたいな容姿だけど、結構頼りになる子なのかもね。
「心配しないで、わたしは平気。華山さんの方に気を使ってあげて」
リリちゃんの方はどうかしら?わたしみたいに、こんな状況でも冷静でいられるような子はあまり居ないと思うのだけど。

>290
テレポートとかエネルギー弾とか体術とかで、派手な立ち回りをしている、ウルトラマン似の男の人。
さっきの酔ったような二人じゃなくて、きっとこっちこそがヒーローね。ウルトラマン似だし。
こっちに向かってくる黒い人を光弾で爆破した。
その衝撃と閃光のために、目を閉じて身構えて、それから目を開けて周りを確認してみると、
我等がヒーローはわたし達を守るようにして立ちはだかっていた。
でも、あの黒い人達が、ベルちゃん達の居る校舎の方にまで行ったら、身体は二つも無いから難儀しそうね。
「気をつけて!校舎の方にも人がいるわ!図書室で待ち合わせをしてる人達が居るの!」
彼が戦ってても聞こえるように、大声で注意を促しておきましょう。
でも、わたしの台詞にさっきの黒い人達が反応して、半分くらいが校舎の方に行ったら嫌ね。

304 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 01:33:17
「…校庭?何かあるのか?校庭には地割れに落ちそうになってた奴しか見なかったが…いや、まてよ…他にもう1人見たような……駄目だ…その部分の記憶だけポッカリ穴が開いたように無い…まあ、いいか」
それにしても…このメンバー個性的過ぎる…大丈夫なんだろうか…
そう考えていると、霧津の足元に黒い玉が落ちてきた…
「…それ、ヤバくな…」
と言いかけた瞬間、
>草鞋が空を切り、その玉の導火線を切り落とし遠くに蹴り飛ばした
「なかなかやるな…まあ、それぐらいはないと吸血鬼には勝てんかもな…」
愁弥はそう言うとニヤリと笑った。
愁弥は振り返り、階段を3段降りてからまた止まると、
「…誰でもいい。時が来たら俺のメガネを壊してくれ」
と意味不明なことを言い、「じゃあ、行こうか」と1人言のように言いながらまた階段を降り始めた。

305 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 12:18:00
黒猫一匹登場

306 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 12:44:24
>ギルバ先生>271
>「・・・君達はこんな所で何をしている?
 下校時間はとうに過ぎているんだぞ・・・」
吸血鬼の次はミイラ男?・・・違った、英会話講師のギルバ先生じゃない。・・・先生もしかして天然?
私はがっくりと肩を落とし、そんな失礼な事を考えていた。
「センセ、この状況みてなんとも思わないの?」
全身包帯姿でも学校に来ちゃうくらいなんだもの、少々の事では動じない先生だとは思ってたわ。
だけど百歩譲って工藤先輩が吸血鬼じゃなくても、今地震がきたら間違いなく落っこちるとか考えない?
水無月さんは水無月さんで、面白いものでも見るように樹上を眺めているし。うわーん、常識って何?!
>工藤先輩>291
新たに現れた自称吸血鬼集団を前に、工藤先輩たちは闘わずして姿をくらましてしまった。
まさに虎の威を借りるなんとやら・・・だけど、言っている事はあながち冗談では無さそうね。
なぜなら、誰も学校に避難してこないから。
神奈川県立上湘南第一中学校は災害時の避難場所だ。
地割れが出来るほど大きな地震が発生して、避難住民が一人も来ないのはおかしい。
帰らない生徒を探しに親が学校に迎えに来ない事も。
これが彼女の言っていた「主とやらの干渉力」なの?
だとしたら、ふかわ当主。これはもう私一人の手におえる問題じゃ無さそうです。
>蔓城さん>296
黒づくめの男たちが、酔っ払い二人を惨殺した。ああ、なんてむごい事を!
>「あんたら、人を殺すなんて・・・何やってんだよーーーー!!!」
見知らぬ生徒が叫んでる。彼の数珠から強い力を感じる。彼もまた能力者なのかもしれない。
だけど他の面々は、さほど動じた風でもなかった。・・・これ、ドッキリじゃないんだけどな〜。
>藤田君、堀江君
黒づくめの男たちはこちらにじりじりと近寄ってくる。
藤田君は水無月先輩の手を引き、私たちを庇うようにして立った。
ちょっと嬉しい驚きだ。顔だけ綺麗な男の子なら芸能界で腐るほど見てきたけれど、彼は一味違うらしい。
藤田君が握っている黒い棒に視線を落とす。――――あら、マジックアイテムね。
しかも工藤先輩の言ったとおり、この世界の物質じゃない。そういうものは、見ればわかる。
当然ながらオーラを持たない――少なくとも私にはそう見える――藤田君が持って反応する筈もなかった。
よく見ようと黒い棒に手を伸ばしたけど、武器自身の見えない力で弾かれてしまった。痛たた・・・。
「その武器、藤田君専用みたいね。だけど人並みのオーラすら持たない彼には無用の長物だわ。
それとも何?本当は藤田君にも扱えるってこと?・・・・・・だとしたらなぜ堀江君がその事を『知っている』のかなあ?」
・・・まあいいわ、別に今答えなくても。落ち着いてから小一時間問い詰めるだけだから。
>水無月さん(>303)ウルトラマンさん(>290)、長寿吸血鬼軍団団長(>280
>「君達!!危ないから、ここは私に任せろ!!」
襲い掛かってきた黒い一団を、ウルトラマン似のヒーローが闘ってくれている。なーんて頼もしいのかしら!
「ありがとう!頑張って!!」
声援はきっと糧になる(筈)。ヒーローになら藤田君達を任せても大丈夫そうね。
>「心配しないで、わたしは平気。華山さんの方に気を使ってあげて」
そんな考えは、水無月さんのたおやかな声に遮られた。ぼうっとしていた私を心配してくれたのね。
私は失礼にも、まじまじと水無月さんの顔を覗き込んでしまった。
だってこんな状況でこれほど冷静な女性は初めてだったから。
「優しいのね、ありがと。でも私も大丈夫・・・。・・・・!」

あの猫・・・!

307 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 12:46:55
>305
黒猫が優雅に歩いてくる。だが黒衣の男たちの目には見えていないようだ。
それもそのはず、これは御当主の式神だ。
「派手におやりなさい」
そう言い残し、式神は姿を消した。

・・・・・・どうやら事が終わった後で、大規模な記憶操作が入るようだ。
私は微笑んだ。
「そうね・・・派手に行くわよ!」
私は駆け出した。

まずは殺された二人の酔っ払いの元へ。
「・・・やっぱりダメ、か・・・」
酔っ払いは完全に事切れている。
宇宙に満ちる力の加護を持ってしても、死んで魂が完全に離れた者を回復させる事は出来ない。
私を掴もうと躍起になっている腕をすり抜け、私は隙をみて恐怖に見開かれたまま絶命している二人の瞼を手で閉ざした。
伸ばされてきた手を銀のナイフで切りつける。煙が上がる手を押さえて男が悶絶した。

>「気をつけて!校舎の方にも人がいるわ!図書室で待ち合わせをしてる人達が居るの!」
水無月先輩の声にはっとする。そうだった、たしかベルさん達が図書室にいる筈。
黒い一団にも今の声は聞こえた筈。
「行かせないわ!」
その場に跪き短く呪文を詠唱する。
手が触れた部分から大地が凍てつき、邪悪な者の膝下までを凍らせた。
動きを縛るならこれで十分だ。
「ヒーロー達の鉄槌を甘んじて受けるが良いわ!」

308 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 12:50:52

場面変わってここは学校の最上階にある不気味な雰囲気満載の音楽室。

もう一匹の黒猫が音楽室のドアに近づいていった、一歩二歩…。
そして次の瞬間凄いスピードでドアは開けられ黒猫は音楽室へと引きずられた。
泣き叫ぶ猫。
「ヒッヒッヒッ…騒ぐんじゃぁないよ!この馬鹿猫!」
そう言って猫を抱きかかえながら猫の口をぐいっと抑える女が一人。
その名もシーラ・レファラシド・ドド。生徒達には音魔女と呼ばれ気味悪がられてる女だ。
ドドはいやがる猫をなで回しながら校庭を見ていた。
「クックックッ…こいつは酷いことになってるじゃないか…。」
そう言うとワインをラッパ飲みする。
「素敵な地割れの音がすると思ったら…こんな事になってたとはねぇ…!」
愉快そうに笑うドド。猫を放すと椅子に掛けてた白衣を羽織った。ワインのボトル一本片手に。
「クックッ…猫!運が良かったねぇ…!今の私は機嫌がいいんだ!教師としての仕事も入ったしね…」
そう言うと再度猫の頭を鷲掴みにしドアの外へ放りだすと、ドドは窓から外へ飛び降りた。
文字通り…教師の仕事をするために…。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
校庭へ見事に着地してみると、ドドは校庭のひび割れ部分に近づいた。
「こりゃぁ…酷いことしたもんだねぇ。」
ワインを再度飲むと生徒の影を見つけた。
「おい!そこの餓鬼!動くんじゃないよ…えぇ!?」
そういつも通りのかすれた声で叫ぶと生徒に近づくと、ワインの瓶を地面にたたきつけた。
「誰だい…?大切な学校の校庭にこんな事したのは…」
ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべながらドドは生徒に聞いた。



―名前・ シーラ・レファラシド・ドド
―性別・ 女
―年齢・ 年齢不詳。見た目は31歳。
―髪型・ ローズ色の髪の毛を短い三つ編みにしている。
―瞳色・ 黄緑
―容姿・
背の高さは161。そばかすが付いている上、歯並びがったがた。
まるで魔女のような汚いかすれた声をしている。
白衣の下に、結構しゃれたネクタイとシャツ、そして黒の長ズボン。
―学年・ 音楽教師
―部活・ 吹奏楽部顧問。
―備考・
音楽室に住んでいる教師。
醜い声、そして怪しげな笑い声から通称「音魔女」として生徒達に気味悪がられてる。
音楽を教える腕はいい。


309 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 17:11:54
>288 藤田礼司
>「先生…… かなり大変なことになりそうですよ……」
生徒の一人がそんな事を言ってきた。
言われるまでもなく、大変な事になるのを望んでここにいるのだよこちらはね。
まぁ、そんな風に返答するわけにも行かず、相槌を打つ。
「どうやらそうみたいだね。
 ・・・怖いのなら、私の後ろに隠れていなさい。
 こう見えても、乱痴気騒ぎには多少心得がある。」

そう言いながら近づいてきた黒衣の方を見ず裏拳を叩き込み、
そのまま踵で相手の頭をはたく。蹲った所に左手の教材ケースのフルスイングで
遠くまでふっ飛ばしてやった・・・手が痛い、火傷が治らないのに無茶するからだ・・・。

酔っ払いが黒衣の連中に殺される。運のない奴らだ。
第六感の鈍い奴は大抵こうなる・・・特に、こんな夜は。

>291 工藤美津子
>たかだか3000年しか生きていない吸血鬼の一派だそうね。それで長寿を名乗るなんて!うざい!
確かに、3000年生きてる割には大した力を感じない。
魔界で100年生きた奴らと同等と言う程度・・・やはり生存競争は必須か。
「工藤美津子君、だったね。
 後で君のクラス担任に素行不良である事を伝えるが、よろしいね?」

そう言い始めた時にはいなくなっていたので了承は得られなかった。
人の話も聞かない不良娘、これは生活指導の先生にも伝えなくては。

しかし、ヴァンパイアかと期待してみればただのゾンビとは・・・。
バイオハザードでもあるまいに、実に・・・!火傷に染みるは腐った脳髄、
手にこびり付くはゾンビの腐肉。嫌そうに手を振って腐肉を払い落とす。
素手で立ち向かうのは得策じゃない・・・言い訳は後で考えよう。

310 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 17:12:39
>303 水無月つかさ
何だか知らないが、生徒の一人が俺を見ているような気がする。
この期に及んで言い訳でも考えているのだろうか?気にしていると余計な事を。

>「気をつけて!校舎の方にも人がいるわ!図書室で待ち合わせをしてる人達が居るの!」
「まだいるのかね?正直この場だけでも手一杯だと言うのに・・・。
 全員、後で学年クラス出席番号氏名をきちんと申告するように。
 こんな夜中に出歩いている悪い子達にはお説教が必要だからねぇ。」

>306 華山理利
>「センセ、この状況みてなんとも思わないの?」
生徒の一人がそんな疑問を問いかけてくる。
実に血が滾るね、人間界に出てきた甲斐があったと言うものだ。
本音を噛み殺して建前を吐く。
「大変な事になったねぇ。さて、どう解決しようか?」
失礼な事を考えているようなニュアンスだったのでおちょくってやる。
しかし、その生徒が思わぬ行動に出た。

>その場に跪き短く呪文を詠唱する。
>手が触れた部分から大地が凍てつき、邪悪な者の膝下までを凍らせた。
「・・・魔法?この世界に、まだそんな物を使える人間が残っていたとはな。」

驚きから口調が素に戻るが、気にならなくなっていた。
とにかく、動きが止まったのだからそちらを片付けるべきだ。
奔りながら左手の教材ケースの中に忍ばせておいた『閻魔刀』を取り出し、
すれ違い様に一閃、動きを止められた奴らを真っ二つにする・・・痛い。
柄を握る手が、振るった腕が、筋肉が悲鳴を上げているが、我慢だ。

311 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 17:21:32
だが悲鳴はマンドラゴラのものだった!

312 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/09(金) 17:31:44
あしをひねった

313 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:06:27
>バイオハザードでもあるまいに
実は殆どバイオハザード状態になっていた。
今は誰も気付いていないが、実は町全体がすでにゾンビの町になっていたのだ。

314 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:20:57
一般人ではなかった……
各々が吸血鬼と戦って、撃破していく。
私が守る必要もない程に強い。
だからこそ怪しい。
こんなに強いのならば、吸血鬼の噂というのにも関与しているのでは?
ならば、ここにいる人達に付いて行けば、確信に迫れるかも知れない。
先程、校舎の中にまだ人がいると聞いたが、ここにいる者達のように強いのだろうか?
そう考えていた時に、突如悲鳴が!!
気絶しそうな程の大音響。
思わず、足を捻ってしまった。

「拉致があかないな……」
黒衣の集団の他にも、ゾンビと呼ばれる腐臭を漂わせる者達がこの学園の敷地内にやってくる。
生命の流れを探ると、あの者達はもう生きていない。
そして、気付いてしまった。
町に生命反応が少なくなってしまったことに。

次々とエネルギー弾を連射してゾンビ達を駆除していくが、段々とそれも追い付かなくなる。

「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
こう忠告したが、果たして聞いてくれるものはいるのだろうか?



315 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:59:00
ちなみに学校の地下には実は傘社の秘密研究所がある。
そこにはタイラントが・・・!?

316 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 19:35:51
>291
>「あーっはっはっはっはっはっは! 以下略
まあ素敵。わたしには勿体無いくらい。
だけど、日常がもう無いっていうのが、ちょっと癪ね。
騒がしい日常がどこまでも続くのが、わたしの理想なんだけど……
ちょっとその辺について言っておきたかったのだけど、消えちゃったわ。

>293
黒い服の人たちの正体は、三流ホラー映画でよく見るような吸血鬼。少しがっかりしたわ。
でも、あれって吸血鬼かしら?本人たちは、そう主張してたけど……
まあ、吸血鬼なんて、所詮は蘇った死体だから、実際はあんなものでしょうね。

>296
>「あんたら、人を殺すなんて・・・何やってんだよーーーー!!!」
叫び声のした方向を見てみると、あら、棒術で果敢に吸血ゾンビに立ち向ってる子が居るわ。
結構良いセンスだけど、心配ね。どうせゾンビは疲れを知らないでしょうから。
暫くは、本人もヒーローも頑張ってくれてるでしょうけど……

>305>306>307
>「優しいのね、ありがと。でも私も大丈夫・・・。・・・・!」
良かった、こっちも大丈夫そうね。
わたしが返事を返そうとしたら、駆け出していってしまった。
そして、さっきの二人の死体を確認をしたり、ナイフでゾンビと戦ったり。
黒い猫に命令してたけど、あれはあの子のペットかしら?
あと、短く呪文みたいなのを唱えてたわ。わたしは耳が良いから、ちょっと遠くの小さな音でも聞こえる。
呪文のおかげか、ゾンビ達が膝辺りまで凍り付いて、身動きがとれなくなってる。
>「ヒーロー達の鉄槌を甘んじて受けるが良いわ!」
……ホント、心配なさそうね。

>310
>「まだいるのかね?正直この場だけでも手一杯だと言うのに・・・。
>全員、後で学年クラス出席番号氏名をきちんと申告するように。
>こんな夜中に出歩いている悪い子達にはお説教が必要だからねぇ。」
あらあら、この分だと、どんなに上手いことを言っても駄目そうね。せっかく、真面目に言い訳を考えてたのに。
そういう先生は、教材入れに隠してあった刀を取り出して、それでゾンビを切り裂いている。
あの刀、ウチにあるやつにそっくりだわ。千子村正だったかしら?
それにしても、こんな状況でも落ち着いてるなんて、ギルバ先生ってば、相当な修羅場をくぐってきたのかしら?何だかそんな気がするわ。
でも、包帯は顔を隠すためじゃなくて、本来の用途で使ってるみたい。動きがどこかぎこちない感じがするのよねぇ。
ギルバ先生の方に駆け寄って、ちょっと一言言っておきましょう。
「先生、あまり無茶はしないでください。怪我しているんでしょう?」

317 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 19:54:28
学校に石油タンクを積んだ大型トラックが突撃してきた
運転手が運転中にゾンビ化して暴走しているみたいだ

318 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 20:05:13
護末田も加わって五人。結構大人数になったわよねえ。
これだけいるとなんだか楽しくなってきちゃう。
足取りも軽くなったところで突然、霧津が何か蹴飛ばすから吃驚しちゃった。
付喪神がどうとか言うけど、駄目ねえ。
「霧津?付喪神って言うのは海で千年山で千年放置された器物に魂が宿るって言う妖
怪なのよ?
そう先月号の月間ヌーに書いてあったもの。
ドッヂボールにそれほどの歴史はないから付喪神ではないわ。気のせいよー。」
霧津を引き摺りながら間違いを正して解説してあげたわ。

その後いきなり護末田が眼鏡を壊せとか言うから
「?いいけど・・・。まあ任せておいて!」
訳はわからなかったけど、とりあえずOK出しておいたわ。

####################################

校庭に出ると、文字通りドド先生が降って来て、地割れを起こしたのは誰かって聞くじゃ
ない。
まったく、言っている事も理不尽だけど、この先生には毎回毎回・・・
「ドド先生、地割れ起こすような大技できるのなら悠長に学生やっていません。
そんな事より!なんですか!ドクトリーヌタイプなんて私、認めませんよ!音魔女なんて
呼ばれてキャラ立てできているのに、そんな背筋伸ばして!
いつも言っているのに・・・
腰を100度曲げて!鼻に疣つけて!服はローブ!うねった木の杖持てば完全に魔女な
のに勿体無い!
あ、それから笑い声は『イーッヒッヒッ』ですよ!」
・・・ああ・・しまった。全然関係ない事まくし立てちゃった・・・。
でも勿体無いんだモノ。この雰囲気、歯並び、声。
ちょっと後悔していると、ドド先生の肩越しに件の地割れが見えたのね。
丁度人が二人ずつ這い出てこれる程度の割れ目。

妙に具体的な喩えだって?だってそれはね、丁度今その割れ目から白衣を着た人が二人
這い出てきているから。
「ドド先生、・・・誰かわかりました。多分、あの人たち・・・」
自然とかすれちゃった声で指さしている間にもぞろぞろと出てくる白衣の人たち。
肩には傘のマークが刺繍されているのは何でだろ?

でもそれどころじゃないのよね。
なんだろう・・・本能的に判るのかな。あれは人じゃないって。そう、吸血鬼だって。
ひどいよね。吸血鬼って言ったら大抵は大ボスで最後に出てくるのに、いきなりこんな大勢
出てくるなんて。
首筋に鳥肌がびっちりたっちゃって、動けない。
足が竦んで・・・竦む?違う!絶対違う!
幸せ回路発動。臨界点のお花畑に到達。脳内改竄して都合よく考えるのよ!
そう、そうだったわ!これは大地に生えた大木のように足を踏ん張っているのよ!
がっしりと大地を踏みしめた足から腰を一旦左に捻り、反発するように右回転。
ねじった力と水平に伸ばした手の遠心力で莫大な破壊力を生む!
「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」
やっと振り絞った声とともに私の手は斜め後ろにいた護末田にクリーンヒット!
最初にレンズの砕ける感触。そしてフレームが折れ曲がり、最後にそれらが肉に食い込む
感触を正に手に取るように感じながら振り抜いたわ。
振りぬいた後、その勢いに引き摺られるようにようやく足が離れて、クリスや兼松の後ろまで
よろめきながら移動に成功。
もう大丈夫ね、足も竦む事もないわ。
「さあ、助さん(クリス)格さん(霧津)八兵(兼松)矢七(護末田)お銀(ドド)!校庭に地割れを
起こした悪者を懲らしめてやりなさい!」
落ち着いたらもう大丈夫!みんなでガッツリアの白衣の人たち半殺しにしてもらった後、蝙蝠
に変身させて羽根をむしっちゃいましょっと。

319 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:33:56
まだ少しニヤついている顔を元に戻しながら校庭にやって来た。
すると、愁弥の苦手な『音魔女』が独特の雰囲気を出しながら来る。
どうやら地割れの件のようだ…

ベルがドド先生に文句を言っている…
「また始まった…」
あの2人は絶対相性が悪いな…
そんなことを思っていると、ベルが突然、地割れの方を指差して何か言っている。
地割れの方を見ると、白衣を着た者が大勢出てくるのが見えた。
白衣のやつらに気を取られていると、
>「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」
と言う言葉と共にベルの水平チョップが…
「…え?…ちょっ…」バキィィッ
見事にメガネは壊れ愁弥は後ずさった。

…その瞬間、光と共に封じ込められていたオーラが愁弥から溢れ出る!!
…しかしよく見るとそれは愁弥から出ているのではなく、いつの間にか背中に掛けている大剣から出ている。

オーラからは憎しみや悲しみ、怒りの念がたくさん感じられる…

光が消えるとそこには日本人離れした青い目が赤に変わっている愁弥がいた。
それは、真紅とも言うべき色であった…

320 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:39:52

ドドはべルに事情を尋ねる。ベル・T・カーマン…オカルト大好き少女で有名だ。
毎回ドドと会うたびに魔女がどーたらこーだらとか言う。
>「ドド先生、地割れ起こすような大技できるのなら悠長に学生やっていません。
>そんな事より!なんですか!ドクトリーヌタイプなんて私、認めませんよ!音魔女なんて
>呼ばれてキャラ立てできているのに、そんな背筋伸ばして!
>いつも言っているのに・・・
>腰を100度曲げて!鼻に疣つけて!服はローブ!うねった木の杖持てば完全に魔女な
>のに勿体無い!
>あ、それから笑い声は『イーッヒッヒッ』ですよ!」
「あ゛〜!五月蠅い糞餓鬼だね!全く…用件だけいやぁいいものを。」
そう言うと片耳を抑えた。
本来こんな生徒がいたら即座に蹴飛ばし地面へねじ伏せるだろう。
しかしベル・T・カーマンには一目置いている。
理由は簡単、ベル・T・カーマンの心臓音がドドにとって好みなだけだからだ。
聴覚が優れているドドは心臓音どころか血が流れる音まで聞こえる。

>「ドド先生、・・・誰かわかりました。多分、あの人たち・・・」
ベル・T・カーマンがひび割れの方を指さす。
見てみるとそこにはぞろぞろと白衣の人間がでてきていた。
「なんだい…ありゃ。いい音をしているじゃないか…」
ぞっとするような笑みを浮かべる。ベル・T・カーマンの心臓音が耳に響く。
恐怖による音ではない、これは…。ドドは大笑いした。
するとベル・T・カーマンは大声を出した。

>「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」

すると見事に斜め後ろにいた護末田に当たる。
見事なチョップを出した後、ベル・T・カーマンは大急ぎでクリスや兼松の後ろに隠れた。
>「さあ、助さん(クリス)格さん(霧津)八兵(兼松)矢七(護末田)お銀(ドド)!校庭に地割れを
>起こした悪者を懲らしめてやりなさい!」
そう言うベル・T・カーマン。するとドドの態度が変わった。
ギョッとした眼をするとぐいっとベル・T・カーマンに顔を近づけ頭を鷲づかみにした。
「フンッ!何がお銀さ…悪いけど私はあの中の一匹取ったら帰らせて貰うよ。えぇ!?
よーく覚えておきな!私をお銀扱いしたいなら最低でも800万は積むことだね!」
そういうとベル・T・カーマンを掴んでいた手を離し、白衣の一人に凄い早歩きで近づいた。

「さてはて…どう『楽器』にしてくれよう。」

321 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 22:22:07
突風が吹いた

322 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/09(金) 22:46:37
皆のスカートが翻る

323 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/09(金) 22:52:55
おまじない水平チョップの効果なの?
いきなり護末田が光に包まれたと思ったら背中に剣を背負ってるじゃない!
オカルトを越えてファンタジーな世界だわ!
戦士三人に魔女に男の子。
これだけいれば私は応援に専念できるわね。

手を振りながらみんなを応援していたらドド先生が血相変えてこっちに来るじゃない。
「イタタタ!ちょッ、近すぎ!こわっ」
目を血走らせて凄むもんだから怖いのなんのって。
頭掴まれているから痛いし逃げられないし。
一匹捕まえて楽器にして帰るってかなり怖い事言っているんだけど、そこでピンと来ちゃった
のは幸せ回路がフル回転しているからなのかな?
「ドド先生!ハープ!グランドハープがお勧め!」

急に突風が吹くからスカート抑えながら大声で叫んだわ。
「まず、一人骨だけにして、前後に開くの!ネックの部分は背骨で曲線をつけ、サウンドホール
は大腿骨よ!
それでピラーを肋骨と前腕骨にして、ネックとピラーの継ぎ目に髑髏を置けばOK!
弦は声帯を使うけど、一人分で一本しか取れないから一匹取ったら帰るなんていったら完成し
ないわよ!
完成したら音色を髑髏が奏でる素晴らしいスタンディングハープが出来るの!」
定期購読しているオカルト漫画の受け売りだけど人体で楽器は色々あってもこれが一番華が
あるのよね。
それにしても凄い風。
スカートの中に色々仕込んであるから重みでそんなに翻らないけど、長い分風を受ける面積も
広いから大変なのよね。


ハープの名称参考資料
http://www.musical.jp/harp/harp-afs/a8.htm


324 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 00:15:07
>318>319>320>323
>「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」
声に反応して振り向いてみると、そこにはベルちゃんと愉快な仲間たち、あとドド先生が居た。
何を思ったのか護末田くんの眼鏡を打ち砕いたり、ドド先生に何かまくし立ててたり……やっぱり面白い子ね。
それに対する音楽の先生の対応もキレがあって良いわ。変な人同士、相性が良いのかしら?
……思ったんだけど、この状況を楽しんでる人が多くない?
あと、眼鏡を打ち砕かれた護末田くんも、何か背中に変な剣を背負って危険そうなオーラを出してる。
この学校って、こんな人ばっかりだったのね。去年転向してきたばかりだから、知らなかったわ。
でも、こういう人たちと一緒に居ると面白そうね。

>263>317>321>322
暴走トラックが校庭に侵入してきた。
校門前に居たあの男の人達が撥ねられて飛んでいくのが見えたけど、相変わらず裸のままだったから、思わず目を閉じてしまったわ。
わたしの近くを物凄い勢いでトラックが通り過ぎると、突風が吹いた。
更に後で気が付いたんだけど、目を閉じるのに夢中で捲れたスカートを押さえるのを忘れてたみたい。
ギルバ先生とか棒術でゾンビと戦ってる子とかに……見られはしなかったようね。
まあ目の前のゾンビを相手にするので精一杯みたいだし。

>314
流石のヒーローさんも劣勢になってきたみたい。
ギルバさんも本調子じゃないみたいだし、何よりゾンビの数が多すぎるし……
>「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
いえ、そうしたいのはやまやまなんだけどね……
『うあ゛ー』
『おお゛ー』
「ごめーん、囲まれちゃってそれどころじゃないの!」
一応、返事しておきましょう。

325 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 00:45:53

>「ドド先生!ハープ!グランドハープがお勧め!」

背後からのベルの声に足を止める。突風が吹き白衣をなびかせていく。
>「まず、一人骨だけにして、前後に開くの!ネックの部分は背骨で曲線をつけ、サウンドホール
>(省略)
>完成したら音色を髑髏が奏でる素晴らしいスタンディングハープが出来るの!」
暫く黙り込んだまま動かないドド。するといきなり大笑いしだした。

「アヒャヒャヒャヒャ!こりゃぁ傑作だねぇ!」

振り向いてベルを見てみるとドドは言った。
「そうだねぇ!あんた達…見たことないもんねぇ…ヒッヒッ!
でも残念だったね、あたしはそんな餓鬼のお遊びのような楽器は作らないんだよ!
あたしの楽器はそんな物より全然いい物さ…お前達餓鬼どもの考えを遙かに超えるぐらいにねぇ…」
そう言うとぞっとするような笑みを浮かべる。
その笑みは一瞬魔女というより恐ろしい化け物のようにも見えた。
「…しかし…たまにはそんな餓鬼のお遊びもやっておくべきかねぇ…ヒャッヒャッ…」
すると再度バンパイアの方を向いた。誰だかしらない男子生徒の声が響く。
>「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
と。しかしドドを動かしているのは限りない音の追求。敵の数より目の前の特殊な音を発する白衣のバンパイアなのだ。
ドドはニマッと笑うとバンパイアに拳を握って殴りかかった。
バンパイアが腕で受け止める。

「ヒーヒッ!そこの餓鬼ども!ぱっぱと校舎の中はいんなぁ!?
どうやら耳を澄ませば町はゾンビの音でいっぱい、ここはヴァンパイアの音でいっぱいだよ!
下校なんてできたもんじゃないね!
ヒッヒッヒッ!早くしないとその愉快な音に食べられちゃうよぉ!ヒッ!」


326 名前:堀江隆夫 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 01:26:56
やっと礼司がプレゼントを受け取ってくれた。
「それを造らせるのには苦労したんだ。私だから礼司クンに合わせた武器を造らせることができたんだぜ。
私が誰かって?わからないのか。ちぇ。残念だよ礼司クン。私は…」

>ウルトラマン
>「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
「星雲の天将(ウルトラマンのこと)の言う通りだ。ゆっくり話せる状況じゃないな。
学校内に移動しよう!さっきの酔っ払いみたいに巻き添えをつくるのは人間達は嫌うだろ?」
そこまで言うと堀江は薄笑いを浮かべた。リリの魔法にギルバの格闘技。
「君達もただの人間ってわけじゃないみたいだけどね。一般人と言えるのは蔓城と水無月かな?蔓城の勇気は立派だけど。
なあ!思いっきり戦えるよう校庭にでも移ろう!」

>水無月つかさ
>「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」
>声に反応して振り向いてみると、そこにはベルちゃんと愉快な仲間たち、あとドド先生が居た。
>こういう人たちと一緒に居ると面白そうね。
堀江はこの事態を喜んでいるように見える水無月に口笛を吹いた。
「おまえも只者じゃないね。
さて、これでやっとオカルト研究会は全員揃ったってわけかな?
祝うべき初めてのクラブ活動だ。楽しもうぜ」

327 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 02:04:36
>326
>祝うべき初めてのクラブ活動だ。楽しもうぜ」
「ええそうね、なかなか刺激的で楽しいわ。
 たまにはこういう夜も悪くないわね。
 でも、呑気に見てないで、助けてくれると嬉しいんだけど……」
こうしている間にも、どんどん周りのゾンビが距離を詰めてくる。
どうしようかしら?

328 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 02:12:14
「…ベル、感謝する。このメガネは自分じゃ壊せないからな…」
そう言うと背中の剣に手を掛ける…
見るとすでにドド先生は闘っていた。
「あの先生もなかなかやるな…おもしろい」
そう言ってニヤリと笑う…
>「ヒーヒッ!そこの餓鬼ども!ぱっぱと校舎の中はいんなぁ!?………」とドド先生が笑いながら言う。
「…悪いがそれは断る。この白衣達に少しは楽しませてほしいからな…」
愁弥は右手で大剣を抜き、近づいてきた白衣の者の首を片手で斬る。
そして、隣にいた白衣の者の顔を左手で鷲掴みにして持ち上げ、そのまま潰した。
肉片や何やらが手に付いたが本人は気にしていない。
「手応えがないな…もっと楽しませろよ…」

愁弥はまたニヤリと笑った。

329 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 02:25:46
>296 蔓城 浄斗
どうやら図書館組の生徒の一人のようだ。
長い棒の様な物を持っている・・・恐らくは蔓城浄斗君だろう。
そう都合よく鉄パイプとか調達できる筈もないだろうし。

>「あんたら、人を殺すなんて・・・何やってんだよーーーー!!!」
怒っているのか狂っているのか。
そちらの方に幻影剣を飛ばして何体かを串刺しにしつつ呼びかける。
「見ての通り、『食事』だろうねぇ。
 君も奴らの腹の足しにされたくなければ頑張るしかないよ?」

>314 ウルトラマン
どこの特撮バカだと最初は思っていたよ。
しかし見ている内に、本物らしい事が分かった。
・・・が、どうも足を捻ったらしい。迂闊だな。

>「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
「先方さんがそれを許してくれればね。
 連中『食事』を始めたばかりだから、見逃してはくれまいよ。」

>316 水無月つかさ
>「先生、あまり無茶はしないでください。怪我しているんでしょう?」
「見ての通り、火傷がひどくてね。
 もっとも、そんな事を言って手を抜いてゾンビの餌になるのはゴメンだよ。
 君だって先の長い人生を棒に振りたくないだろうし。生徒を守るのも教師の務めと言う事で。」

>318-320 愉快トリオ
何やら変なやり取りが聞こえたので振り向いてみると・・・
図書館組だろう生徒達と・・・あの喋りは恐らくドド先生だろう。
昔懐かしい魔女の雰囲気を漂わせるドド先生の存在は中々に貴重だ。
ドド先生と喋くっている生徒も同じ様な事を主張している。気が合いそうだ。
とかそんな事を言ってる場合じゃなかった・・・!本調子でない為連発は出来ないが、
次元斬でゾンビをまとめて叩き斬る!
「ドド先生、あまりご無理はなさらず。
 不覚を取るなどあり得ぬとは思いますが、噛まれれば確実にお陀仏ですからなぁ。」

真っ二つにしたゾンビをばらばらになった白衣に向かって蹴っ飛ばす。

330 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 03:02:48
(人∀・)があらわれた

331 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 06:39:34
「我が名はクリスティーナ=アルヴェーン…魔の者達よ、去れっ!」

私は白銀の剣を抜き、敵陣へ切り込む。
そして数mの距離で振り返り
棒高跳びを飛ぶように背中を下にして跳んだ。

「喰らいなさい…桃仙牙!」

そう言って逆さまの私は、思い切り剣を振り下ろす…
周りから見れば斬り上げている。

332 名前:生存者[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 06:45:02
デザートイーグルでゾンビと戦いながらここまで来た俺は、(人∀・)が居るのに気付いた。
「みんな気を付けろ! 奴の腕に触れると体が消し炭になるぞ! 奴の弱点は…ぐわあああああ!!!」
元々満身創痍だった俺は、後ろから来た吸血ゾンビに気付かず、首筋を噛み切られて息絶えた。

333 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 06:49:38
もも仙牙のときクリスのスカートの中が見えた

334 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 06:57:16
町全体の生体エネルギーが落ちている。
みな殺されたのか―――あるいは、生気を別の誰かに搾取されているのか。
今はこの町内だけのようだけど、これが上湘南全体に広がると厄介だ。
――――さっきの工藤先輩の言葉が嫌でも脳裏に蘇る。これが主とやらの力なのかしら?
「・・・・・・いいえ、違う!」
しっかりしなさいリリ!魔物たちの嘘にいちいち惑わされてはダメ!
戦うより先に心が挫けたら負けだって、あの方も仰っていたじゃないの!

それにしても。なんだかさっきから全然敵が減らないんだけど。
ってか、吸血鬼じゃなくてゾンビ?だったら村かビルに行くと歓迎される思うわ!!
なーんて考えが浮かぶのも、ちょっと押され気味だからね。

>水無月さん(>327)、ギルバ先生(>329
水無月さんと先生の話し声が聞こえる。
>「先生、あまり無茶はしないでください。怪我しているんでしょう?」
>「見ての通り、火傷がひどくてね。
 もっとも、そんな事を言って手を抜いてゾンビの餌になるのはゴメンだよ。
 君だって先の長い人生を棒に振りたくないだろうし。生徒を守るのも教師の務めと言う事で。」
そうだった、先生は自宅の火事で大火傷を負ったんだっけ。
「ギルバ 先生行くわよっ!えーいっ!マジカルヒーリング!」
・・・・・・ごめん、ネーミングはほんの冗談。
でも回復魔法なのは本当よ。全快するかどうかは個人差があるけど。
やっぱり先生には、生徒を守ってもらわないとね。
「だけどこれだけは言わせて!学校に刀持ってくるなんて信じられない!
先生にだけは持ち物検査で怒られたくないわっ!」
だってこれはもう風紀の先生に怒られるってレベルじゃないわよ〜!

>318-320 愉快トリオ
校内からはオカルト研究会の面々が現れた。
ベルさんとドド先生はこんな状況なのに掛け合い漫才をやっている。
楽しそうだけど聞いている暇がない。
おまけにてじなーにゃで護末田君が別人に変わったし。
「ベルさん、それがおまじないの効果なの?すごいわ!」


335 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 06:58:03
>堀江君(>326)、ウルトラマンさん(>314)、
>「みんな!!敵の数が多すぎる。ここは一旦引くべきだ!!」
>さて、これでやっとオカルト研究会は全員揃ったってわけかな?
祝うべき初めてのクラブ活動だ。楽しもうぜ」
ヒーローと堀江君の言葉に頷く。ゾンビは外からやってくるみたいね。
門を閉ざせば、とりあえず外敵の侵入は遮断できる筈ね。

>298 >317
バイクに乗った人相の悪い警官と、フェラーリに乗った変わった服の警察官が現れた。
ゾンビ達ともみ合いになっているところにトラックが突っ込んできた。
「キャッ」
風で短いスカートの裾が舞い上がった。やっぱり下に短いスパッツはいてきて正解だったわ!
トラックはそのまま校庭へと。
なんだか他にも惹かれそうになった人が居たような気がするけど、よくわからない。
上手く逃げてると良いんだけど。

>327
水無月さんがゾンビに囲まれている。もう!姫を救うのは本当は王子様の仕事なんだからね!
「水無月さん伏せて!」
今度は囲んでいたゾンビ達の頭部に向けて氷魔法を発動させる。
動きを止めたゾンビ達は倒れ、凍っていた部分は衝撃で粉々に砕けた。
「怪我は無いわよね?行きましょう!」
そう声をかけるけど・・・ちょっとドキドキしてる。
化け物の仲間だとか、変な術を使う気味悪い子だとか・・・そんな風に思われてないといいなあ。

暴走トラックは地割れで脱輪したようだ。校庭の中央付近で横転する。
まずい・・・。

「爆発するわ、皆伏せて!!!」

336 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 負けプレイー] 投稿日:2006/06/10(土) 09:01:43
>329
僕の叫びに応えたかのように呼びかけてくる。
あれは・・・○年×組包帯先生!?
>「見ての通り、『食事』だろうねぇ。
>君も奴らの腹の足しにされたくなければ頑張るしかないよ?」
「食事に付き合うつもりはありません・・・あいつら・・・人を、殺すなんて・・・はぁぁぁぁああっ!」
頭部への渾身の突きでようやく一体が動きを止めた。
彼も元は人だったのだろう・・・。
>人は常に共食いをする生き物だろう?<
>躊躇うな、殺せ<

>図書館組
学校の校舎から出てきた人達の中で、急激に力が膨れ上がった気配。
ある人はいきなり素手で敵を叩き潰したりしている。
>他。
こちらも圧倒的な力を振るっている。
剣技・エネルギー弾・・・

「ここはもう人外魔境か・・・。」
僕が求めてきた力などではどうしようもない世界。
どこかのゲームにあるようなそんな領域。
呪文を唱えれば敵が凍りつき、圧倒的な暴力が敵を粉砕する。
>お前の眠っている力を・・・<
>俺を起こせ!<

そんな状況に一瞬だけ呆然としてしまった。・・・それが、致命的だった。
 ド ン ッ ! !
「・・・え?」
体を見下ろすと、腹部から何かの腕が出ている。
自分のじゃない。じゃあ、誰のだろう?
丁度、その辺りから強烈な熱さを感じる。
おもわずよろけると、腕が抜けていった。
そのままなんとか倒れないように棍で体を支えて・・・

>「爆発するわ、皆伏せて!!!」
爆音 閃光 衝撃。
僕は身動きもできず・・・校舎の壁に叩きつけられた。
「がっ!!」
体は重力の招きに従って地面に落ちる。
視界が狭まり、意識が朦朧としてきた。
最後に僕が見たのは・・・それ自体と同じ色の光を放つ琥珀の数珠だった・・・。

>「 」<
何かが意識の底で弾けたような気がした。

337 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 09:39:57
>329
>「見ての通り、火傷がひどくてね。
>もっとも、そんな事を言って手を抜いてゾンビの餌になるのはゴメンだよ。
>君だって先の長い人生を棒に振りたくないだろうし。生徒を守るのも教師の務めと言う事で。」
「だからこそ、ですよ。生徒を守る人が倒れちゃ意味ないでしょう?だから一度、校舎に退きません?」
校舎の方を指差して、わたしからも撤退を促して見ましょう。

>335
>「怪我は無いわよね?行きましょう!」
「ええ、大丈夫よ。後者の方が安全だし、行きましょう」
でも、今まで隠してきた不思議な力を見られてしまった人は、ちょっと不安になるものよね。
しかもこの状況だから、化物も超能力者も魔法使いも変わらないって、パニックになってる人なんかは特にそう考えるでしょうね。
だから、安心させる為に言っておかないと。
「その不思議な力を見てると、知り合いを思い出すわ。良いのよ、魔法っぽい力には慣れてるから」
知り合い―――陽介くんといえば、ちょっと気がかりな人が居るわね。兄さんとか。

>「爆発するわ、皆伏せて!!!」
この声を聞いてはっとして、さっきの暴走トラックのことを思い出し、わたしはその場に伏せて、閃光と轟音から身を守る為に耳を塞いで目を閉じる。
程なくして爆発が起こった。
わたしは無事みたいだけど……
「皆、無事?」
煙でよくわからないから、ちょっと生存確認を行う。

338 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage…なんだこりゃOTL] 投稿日:2006/06/10(土) 10:46:18
現実逃避?思考停止?そんなのどっちだっていいじゃない?

こんな光景は有り得ないんだ。ゲームの中とか、マンガの中とかでだけ行われてるべきで。
僕はゲームもマンガもそうする方じゃないから具体的に言って語弊が出たら大変だから曖昧に言うけど…そういうこと。
女の子三人も侍らして有頂天になってたもんだから、つい滑って転んで後頭部でもぶつけちゃったのかな?
とりあえず分かること。物的証拠はないけどね、状況証拠だけで結論ださせてもらうけど、これは夢。
夢ったら夢。夢夢夢夢夢夢夢ゆめ夢ユメユメゆめユメ夢夢ゆメ夢ユメゆめユゆゆめめゆめメだカラメがサメれバマたフツうノせいカツガ

夢は夢でも、これは幸せなdreamでも何でもなくて…言うなればhallucination。

でも、だからどうだっていうんだ?今の僕には何も関係がなくって。

「悪夢ならその夢の世界秩序の崩壊!あり得ないことしちゃえば夢は破壊される!
 でも死ぬのは怖いから…別な行動でね!」
胴回し回転蹴りから浴びせ蹴り。ちょっと飛び上がって空中二段蹴り。…をとりあえず集団に突っ込みながら食らわせる。
うーんなかなかかっこいいじゃん僕。僕が女だったら惚れてるね。こう見えても僕の蹴りは自慢だよ?
その後はひたすら蹴って蹴って蹴っての繰り返し。夢ってなかなか覚めないもんなんだね。

爆発、とか聞こえたような気がして。思わず蹴る足を緩めて。あれは?結構近くに、倒れた、トラッ――
「…はは、だいぶクレイジーな夢だなぁ。早く醒めないと、寝てばっかりじゃだめだよね」
爆発に巻き込まれたのにまだ両の足で立っていられるままなのもやっぱり夢だからかな?
それにしても、発狂しそうだね。夢の中で発狂ってのもなんだか変だけど。
「…ジーザス」
気づいているんだろう?僕。最初っから。とっくの昔に、僕、発狂しているって。

糸が解れるように、僕の思考や理性がコワ レ    テ            イ

339 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 10:50:37
チョップオヤジが現れた

340 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 12:49:32
>「なかなかやるな…まあ、それぐらいはないと吸血鬼には勝てんかもな…」
護末田殿は拙者の蹴りを見て、褒めてくれたでござるよ。
拙者は嬉しかったでござる、人を護る為にただひたすらに鍛えた事。
それが今日に結んだ事、パアッと表情が明るくなったと、クリス殿に申された。
そうで・・・ござるかなぁ・・・?

>ベル殿
さて一方、拙者の説明もベル殿は冷静な分析で返されてしまったでござるよ・・・。
むむぅ・・・拙者口ではベル殿には適わぬでござる・・・・・・。
ぷーっと頬を膨らませながら引き摺られる拙者でござった。
しかし、この九十九神(の一種)は恐らくはこの学び舎からでる妖気に当てられた物。
その先に、今宵の事件の下手人がいる筈でござる。・・・・っと拙者は思う。
=========================================
やがて、拙者たちが校舎を出た瞬間でござる。
上空より飛来せし、者あり・・・何奴!?さては噂に聞く吸血鬼でござるか!?。
バッと身構えたでござるが、その姿を確認するや否や、
すぐに構えを解いたでござる。
飛び降りてきたのはシーラ・レファラシド・ドド先生でござった。
見た目や言動は山姥その物でござるが、この学び舎の音楽の師として拙者もよく知る人物でござる。

そして飛び降りた後にベル殿と激しい口論を繰り広げる辺り、
色んな意味で凄い先生でござるなぁ。まさに犬猿の仲に相応しい・・・。
拙者会話に、まったく付いていけぬ終いでござるよ・・・とほほー。

しかしその和やか?な雰囲気も凍り付いたでござる。
眼の前に広がる地割れ、その中より出、白衣の男達・・・・・明らかに異質な存在。
拙者の感が伝える・・・、この者共人間ではござらんと・・・。
拙者は相棒に手を掛け身構え他の者達を見やる。
目の間に出た異質な存在に怖気づいてないか心配だったのでござる。

>「今こそ『その時』よ!護末田!神秘の力!おまじない水平チョオォォーーップッッ!!!」
>「さあ、助さん(クリス)格さん(霧津)八兵(兼松)矢七(護末田)お銀(ドド)!校庭に地割れを
>起こした悪者を懲らしめてやりなさい!」
その時後方より気の抜けた号令と何かが割れる音が響いたでござる。
思わず振り返る・・・・・・ベル殿・・・・気合入れとは、さすがでござるが
・・・その号令は止めて頂きたいでござるよ・・・。呆れた様な眼差しでベル殿を見やった。

「しかし、格さんと言うのも悪くは無いでござるな・・・黄門様。」

>護末田殿
因果でござろうか・・・どうやら訳有りなのは拙者だけではござらんなぁ・・・。
眼鏡が割れた護末田殿、刹那護末田殿の姿が光に包まれ。
気が付けば背中に大剣を背負っていたでござる・・・。
様々な感情をその闘気に宿し、白衣の者達へ向かっていく。
ドド先生も白衣の者達を問題なくいなし、クリス殿や他の者も白衣の者達と問題なく戦えている。

「さて、我が母校の平和を乱す不遇の輩。覚悟は・・・よいな?」
拙者は相棒を引き抜く。
「拙者の名は霧津!いざ参る、全力で参られよ!!」

掴み掛かる白衣の者・・・踏み込みが甘いでござる!
「セイッ!ハーッ!!」
首筋に強烈な一撃をお見舞いしたでござる。
昏倒する白衣の者、峰打ちでござるが一撃の威力ならば引けは取らぬでござる。

しかし如何せん数が多すぎる・・・そして白衣の者意外にも
人在らざる物の姿も見える、これは一事退いた方が良いような気が・・・。

341 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 14:08:04
>334 華山理利
>「ギルバ先生行くわよっ!えーいっ!マジカルヒーリング!」
そう言ってかけられたのは回復魔法・・・らしい。
が、そうした物がどれだけの効果があるのやら。何しろこれはただの火傷じゃない。
あのファントムはご丁寧にも火柱に呪いをかけていた。お陰で本来の回復力も
ほとんど遮られると言う有様・・・呪いさえなければ、既に完治している。
だが意外や意外、今回の魔法が呪いを打ち消してくれたようだ。
後は時間が経てば、物理的な火傷も治る・・・助かった。

>「だけどこれだけは言わせて!学校に刀持ってくるなんて信じられない!
> 先生にだけは持ち物検査で怒られたくないわっ!」
早速効果が出てきたようで、視覚が復活した。他の感覚や体の方は
時間に任せるとして、改めてその場の全員を見る・・・絶句。
魔法をかけたのは、あの「リリ」そっくりの少女だったし、後ろに下がれと
声をかけたのは「礼司」そっくりの少年だった。少なくとも、顔は本人と相違ない。
しかし、相変わらず失礼な事を言っているので素の口調でかまをかけた。
「まったく、命の恩人に向かってなんて事を言うか。
 『バルンディノ』で会った時はもう少し清純だと思っていたんだがな・・・!」

本物なら反応する筈、別人なら・・・有耶無耶にするだけだ。

>「爆発するわ、皆伏せて!!!」
不意に、突っ込んできたトラックが爆発する。
火傷の重ね塗りは御免とばかりに距離を取った。今の爆発でゾンビ共は
半数以上が吹き飛んだ様で大分辺りがすっきりした。

>337 水無月つかさ
>「だからこそ、ですよ。生徒を守る人が倒れちゃ意味ないでしょう?だから一度、校舎に退きません?」
>「皆、無事?」
「賛成だな、今なら大した妨害も無く校舎まで退ける。
 逆に言えば、今を逃すと数に潰されかねない・・・立てるか?
 立てないなら、私が運んでもいいのだが。」
冗談めかして聞いてみる。どちらにせよ状態を把握せねば次の一手も打てない。
向こうの方ではまだ白衣の連中と一悶着あるようだし、気の休まる時がないな。

>図書館組に向かって
「こちらは一度校舎に退く、そちらもそうした方がいいと思う。」
とりあえず一声掛けておこう。こう言う時に意思の疎通が図れないと、
それだけで致命傷になりかねないからな・・・。

342 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 15:09:23
>336>338>341
ちょっと気になる単語―――バルンディノとか言ってなかった?
いえ、きっと気のせいね。
>「賛成だな、今なら大した妨害も無く校舎まで退ける。
>逆に言えば、今を逃すと数に潰されかねない・・・立てるか?
>立てないなら、私が運んでもいいのだが。」
「わたしは大丈夫。それより……」
あっちに居る棒術で兼松くんとゾンビと戦ってた人の方を指差す。
アレはマズいわ。わたしの勘だけど。
「あっちの人達の方が危なそうよ?いろいろと」

343 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 16:41:22
背後から音が聞こえる…白衣の男を潰す音…オカルト研究がどーたらこーだらという音…
「ヒッヒッ…どうやら教師の言うことも聞かない馬鹿餓鬼だらけだねぇ…!」
愉快そうに笑うドド。
「馬鹿は死ななきゃ直らないのさ!勝手にすればいい!ヒッヒッ…!」
そういうと拳を受け止められたゾンビの腹を蹴りとばした。
背後から生徒の一人が叫ぶ。
>「ドド先生、あまりご無理はなさらず。
> 不覚を取るなどあり得ぬとは思いますが、噛まれれば確実にお陀仏ですからなぁ。」
「ハンッ!お前ら糞餓鬼とはレベルが違うんだよぉ…こんな蚊どもに苦戦するものかい!!」
そう叫ぶと次に来たバンパイアの腕を掴むと胸元に向かって手を貫く。
手は貫通され血がボタボタと流れ落ちる。それを見て魔女笑いを再度浮かべると蹴り倒した。
吸血鬼はどうやら生きてるらしく息が荒い。
「ヒッヒッ!殺しはしないよ…この蚊!」
そういうと素早く後ろから振り下ろされた手を掴み捻り折った。
背後から不意打ちを狙ったバンパイアは悲鳴をあげ倒れもがき苦しむ。

こうなればドドは他のバンパイアも次々と倒していく。
嫌いではなかった、肉が裂ける音、血が流れる音、止まる心臓音。
その音全ては強者に与えられる音。弱者はその音を手に入れることはできない。
まさに強者の証の音でもある。
「しかしもうそんな音にも飽きたねぇ…」
そう言うと26匹目のバンパイアを蹴り倒した。
すると突如背後から爆発音が響く。ドドは振り向いた。
「全く!何やってんだい!あの糞餓鬼共は!」
そう言うと白衣のポケットからピッコロを取り出そうとしたその時だ…!
突如背後から手が降ってきた。間一髪で避け見てみるとそこにはにたにた笑った(人∀・)!

「クック…どうやら骨のありそうなのが来たようだねぇ!」

そう言うと校門から叫び声が聞こえる。

>「みんな気を付けろ! 奴の腕に触れると体が消し炭になるぞ! 奴の弱点は…ぐわあああああ!!!」

血が流れる音もする。ドドは高笑いした。
「馬鹿な男だよ!逃げれば生きられたのにねぇ…」
そう言うと周りにいた白衣の吸血鬼が(人∀・)を囲み攻撃態勢を構えていく。
ドドは察す。このバンパイア共の源は(人∀・)!ドドはピッコロを構えた。

「…今日はどうやら楽器の材料に恵まれてるようだよ…」


344 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/10(土) 21:15:26
みんなノリノリで闘っているから、私も身振り手振りを交えて後ろで応援していたのね。
頑張ってくれるから助かるわ〜。
なんて思っていたら、校門のほうから人影が一つ、二つ・・・・一杯!
こっちは白衣だけど、あっちは黒衣なのね。
>「ベルさん、それがおまじないの効果なの?すごいわ!」
「当然よー!プラシーボ効果で満願成就!なのよ!」
校門のほうからやってきたリリに声かけられたから自信満々に応えておいたわ。
実際にはどうなんだか知らないんだけどね。

それにしても凄い数。
思わず呆然として見とれちゃったけど、そのまま立っていられたのは5秒だけ。
突然爆音が響いたと思ったら、視界が暗転して・・・
痛む頭を擦りながら見たらもう、一面白黒入り混じって戦いになっているじゃない。
キーーンって耳鳴りする声に遠くで校舎に入れって言うような声が聞こえたのね。
流石に多勢に無勢、か・・・仕方がないわねえ。
楽できると思っていたけど、自分でも動かなきゃならないようね。

すっと右手をあげて、精神統一よ。
私の右手中指には月の石(偽者)の指輪が嵌められているの。
こうやって数の多い雑魚はいきなりの大技で一掃してやるわ!
「今宵は満月!月の精霊よ!汝が欠片はここにあり!我に力を!闇を照らす光を!」
別に満月じゃないけどね、月間ヌーに書かれていた通りの呪文を唱えたわ。
すると、月の光がスポットライトのように私だけに注がれる!様な気になったわ。
良いのよ、こういうのは気分の問題だから。
来てる!来てる!身体の奥底から何かが来てるわ!!
って?おかしくない?月から力が来るのだから外から入ってくるはずなのに、なぜ自分の
中なら来ちゃう訳?
でも今更止められない。このままいくのヨーーー。

「・・・っう・・」
月姫─wwヘ√レvv〜─(゚∀。)─wwヘ√レvv〜─!!!!
「みんな、ゴメ、ちょっと・・・」
とりあえず声だけかけてヨロヨロと校舎の中へ。
どうせ校内に入るような事言っているんだし、いいよね。
途中チョップを繰り出し続けているおじさんがいたけど、相手にしている暇もないわ。

「とほほ・・月の精霊じゃなくて月のモノが来ちゃうなんて・・ヌーの嘘吐き・・・」
最寄のトイレでポツリと呟くしかないのよね。

345 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 21:41:07
どこからか声が聞こえてきた
「上から来るぞっ気を付けろ!」

346 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 21:53:19
(人∀・)は口から怪光線を放ち、近くの人々とを焼き尽くそうとする

347 名前:丸坊主の男 ◆glAHh7JUpE [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 01:36:02
>336:蔓城浄斗
> ド ン ッ ! !
>「・・・え?」
>体を見下ろすと、腹部から何かの腕が出ている。
>自分のじゃない。じゃあ、誰のだろう?
鼠のような貧相な丸坊主の老人が浄斗腹に己の腕を突き刺した。
腕は肘まで入り込んだ。浄斗が崩れ落ちる。丸坊主の男は血糊のべっとりとついた腕を舐めると跳躍した。

>「上から来るぞっ気を付けろ!」

>338:兼松実年
>「…ジーザス」
暴れ回る実年の頭上から丸坊主の男は襲い掛かった。
「ナザレの大工のせがれに頼っても無駄だ。あれはただの死刑囚じゃよ」
実年の頭頂部に組んだ両手を振り下ろした。実年が糸の切れた操り人形のようにぐしゃりと蹲る。
丸坊主の男は黒衣とゾンビと白衣の吸血鬼の双方に命令した。
「引け。ご苦労じゃった。お前達の相手に出来る獲物ではなかったな」
老人はねぎらいの言葉をかけた。

「わしは古の血の民を率いるノスフェラトゥ。牙の主は愚かにもわしらを黒衣の者どもと蔑むがのう。
黒い衣服だけをわれらは着ている訳ではないのにのう。」
部下の白衣の者達に目をやりつつ老人は低く笑った。
「してお前等は何者かな?ただの子供等ではなさそうじゃ。牙の主の使徒なのかな?
妖気を宿している子が幾人もおるのう」


―名前・ノスフェラトゥ
―性別・男
―年齢・老人
―髪型・丸坊主
―瞳色・暗茶色
―容姿・鼠に似た貧相な顔。黒いマント
―備考・工藤が“黒衣の者ども”と呼んだ吸血鬼の一派の長。彼等は自分達を“古の血の民”と自称しているらしい。
工藤達の吸血鬼の一派は“牙の主の使徒”とノスフェラトゥは呼んでいるらしい。
―出典・1922年製作の映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」より。
現在では吸血鬼のイメージはコウモリだが、この映画では吸血鬼はネズミの化け物のイメージである。

348 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 02:20:42
吸血鬼達は無視して丸坊主の男にも襲い掛かった

349 名前:ノスフェラトゥ ◆glAHh7JUpE [sage男キャラ総攻撃。348は拾いきれずスマヌな] 投稿日:2006/06/11(日) 02:37:34
>328:護末田愁弥
>「手応えがないな…もっと楽しませろよ…」
「話の邪魔だて。静かにしておれ」
ノスフェラトゥは再び跳躍した。飛翔と言った方がいい。愁弥の間合いに瞬時に入ると殴り飛ばした。
愁弥は十メートルは吹っ飛び沈黙した。
「お前は・・・」
ノスフェラトゥはウルトラマンを見た。

>ウルトラマン
「・・・放っておくと面倒な動きをしそうじゃな」
またもや跳躍。ノスヘラトゥはウルトラマンの胸に蹴りを喰らわせた。カラータイマーに亀裂が入る。
ウルトラマンの変身は解除され、彼は宇流虎満の姿になり気絶した。

>ギルバ
>堀江隆夫
「お前とお前もな。ちと黙っておれ」
校舎に移ろうとしたギルバの顔面にノスフェラトゥは右の回し蹴りをお見舞いした。
ギルバの包帯が衝撃で千切れとんだ。ギルバは玄関ロッカーを何段も倒して転倒した。
隆夫の顎を下から上へ殴りつけた。隆夫は玄関天井にまで浮き上がり激突して落ちた。

「男はいらぬでな。話の邪魔なだけじゃ。さて幼き淑女達よ。お前等は何者か答えて・・・うむ?」
ノスフェラトゥは礼司に気がついた。
「女かと思ったがお前は男か。お前も・・・」
礼司の手にしている黒い棒に目が止まる。
「ほう。仙桃ポモナの根で造った武具じゃなそれは。なぜそれを持っている?
うむ?・・・うむ!?
お前は何奴ぞ?ポモナの匂いがする!いや・・・それだけではない。
妖精人の匂いまでする。・・・お前は・・・エルフ族か?」

350 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 02:40:03
スルーされても諦めず吸血鬼達はノスフェラトゥに襲いかかった

351 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 02:52:43
しかし、ウルトラマンは最初から宇流虎満の姿だったのでカラータイマーはなかった。
だけど、気絶した。

352 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 03:24:28
そこにビュッとね
何を?

353 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 03:51:31
「来るっ!? ……ちぃっ!」

(人∀・)の口から破壊光線が放たれる。
桃仙牙の後、着地した私はとっさに横方向へ跳び
何とか破壊光線を避けた。

そこに現れた、丸坊主の男……ノスフェラトゥ?
(人∀・)を率いていたのも多分コイツね。
でも、吸血鬼達には敵と見なされてるみたい……

チャンスかも知れないわね。
ノスフェラトゥも気になるけど……吸血鬼を先に殲滅しようかしら。
吸血鬼の中へ身を投じ白銀の剣をビュッと振り回す。

「敵が多いなら……投旋雅っ!」

この技や桃仙牙には一つ問題がある。
……スカート姿でやる技じゃないってこと。
けど、気にしてる場合じゃないわ。

354 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 05:36:44
ズン。…ぐしゃ。
…。
……。
………。
…………ポタリ。
ポタリ、ポタリと、血は滴る。そのひとしずくが、まるで生命の欠片のようで、それが流れ出して…。
だからこれは夢だろう?おっかしいな、夢ならこんなに痛いなら目覚めてもいい。そうは思わないか?
なんだか眠くもなってきた。夢の中でも眠るのかい?そんなのび太くんじゃあるまいし、ね。
何か、何かがおかしいんだ。前提が、前提が間違ってる?これは、これは、これは…本当に「夢」なのか?

『夢じゃないさ。お前はもう、解っていたんだろう?ただそれを認めようとしていなかっただけで』
頭の中に突然声が響く。何だ?何なんだ?これはいったい、何が起きてるんだ?
『「何だ?」じゃねーだろキョーダイ。俺はずっと、お前を見守ってきたんだぜ?』
僕を?…どこから声をかけてるんだ?やめろ、やめてくれよ、僕を非日常の世界に引きずり込まないでくれ。
僕は普通の人間として生きる。そう決めてるんだ。邪魔しないでくれ。この夢が終われば…また、普通の生活があるんだ。
『普通の生活?ははは、そりゃ無理ってもんだぜキョーダイ。お前は非日常から抜け出せないのさ。
 三年前、俺をその体に取り込んだ時からな』
三年前っ!?まさか、まさか…。
『思い当たる節があったようだな。そうだよ、そのまさかだよ。お前は夢だと信じきってたみたいだけどな。
 ・・・ふふ、こんな悠長にお喋りしてる時間があるのか?お前の体は一歩一歩、死へと向かっているんだぜ』
死!?…いや、いいさ。夢の中で死ぬってのは一番の夢の世界秩序破壊法。このまま死ねば、きっと次はベッドの上に…
『この期に及んでまだそんなことを言っているのか。現実を見ろ、現実を。
 死んだら終わり、GAMEOVERだ。コンティニューは・・・ないんだぜ?』
…あぁそうさ。認めてやるよ。解ってたんだ、最初から。これは現実だ。夢でも幻覚でもなんでもない。
でもな…だからどうしろと言うんだ?この状態で、生き残るなんてできると思うのか?
ただでさえトラックの爆発に巻き込まれて体はボロボロ、それにさっきの。致命傷だぞ、どう考えても。
『だから俺が手を貸してやるって言ってんだよ。あれ?言ってなかったか?じゃあ今言う。手を貸してやる』
手を貸すって…どうやってだよ?
『俺の力を少しだけお前に分けてやる。単にお前の力を強くしてやるのさ。力ってより…能力をな。
 方法は簡単だ。ある言葉を唱えればいい。一言だ。すぐに済む。
 かっこいいだろう?呪文を唱えてパワーアップ!ヒーローみたいだな、ハッハッハァ!』
…その、言葉って?
『それはな――』

そして僕は立ち上がった。クリーンヒットしたあの打撃。頭に強かにぶつけられ血を流しながら倒れ
それでも立ち上がった僕を…みんなはどう思うだろうか?畏怖か?好奇か?何にせよ、いい印象ではないだろうね。
立ち上がった僕に周りの白衣達を一蹴りでぶっ飛ばす。こんな雑魚に用はない。狙うのはさっきのじじい。
見回すとすぐに見つけた。誰かに話しかけてる。あれは…藤田君か。僕は男の名前覚えないんだけどね、彼は知っている。
何故かって?女だと思って結婚申し込んだら男だったからに決まってるじゃないか!恥ずかしかったなぁあれは。
で、彼と何か話してるとすれば、これは好都合。隙をつくに決まってるよ?お話の最中、申し訳ないけど。
なんか他の変なのに襲いかかられてるようにも見えるけど、さっき命令してたよねこの人…考えないことにしよっか。
「やぁそこのスラングも知らないおじいさん。僕はあんなとこで神に祈るほど信心深くはないつもりだよ?」
前蹴りから廻し蹴り、そしてかかと落としのラッシュ。本当に体がスイスイ動くね。まるで僕じゃないみたいだ。
…これで終わりとは、思わないけどさ。

『血は流れっぱなしだし、目の焦点は合ってないし…まるで、ゾンビみたいだぜ?』

355 名前:堀江隆夫 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 11:35:17
>ノスフェラトゥ
>隆夫の顎を下から上へ殴りつけた。隆夫は玄関天井にまで浮き上がり激突して落ちた。
天井にぶち当たって床に落ちた堀江は、、ぐにゃっと形が崩れてしまった。
大の字に腹這いに倒れた様は高い所から落とした粘土人形みたいだ。
「きゃははは!ネズミ男ノスフェラが来たなんて!」

>ノスフェラトゥ
>礼司の手にしている黒い棒に目が止まる。
>「ほう。仙桃ポモナの根で造った武具じゃなそれは。なぜそれを持っている?」
「それは私がプレゼントしたのよ」
堀江は立ち上がった。顔がドロリと崩れている。手には指はなく垂れ下がり伸びて床についている。
体全体が熱湯でもかけて溶けた砂糖細工のようだ。
「包帯先生。バルンディノなんて懐かしいねー」
不気味な体に反して堀江は女のような声を出した。
おぞましい化け物と化した堀江を見て礼司は後ずさりをした。
「ああん。だめよ、逃げちゃ。逃がさない!」
吸盤のない蛸の足のようになった腕で堀江は礼司を絡め取った。引き寄せる。
礼司をがんじがらめにして歪んだ顔の堀江は微笑んだ。
「ダークエルフの封印なんて解いてあげる。私のキスで。きゃは!」
堀江は礼司の口に唇を重ねた。礼司の両の目が見開かれる。いやがる礼司がやっと唇を離したが、力が抜けたのか膝がおれてしまった。
倒れこむ礼司をやさしく堀江は床に寝かせた。
「うーん。ホリエモンな姿でのキスはグロだったかしら?吐き気する?見た目なんて気にしない気にしない。
真実の愛は心でするものよ。
人間たちの日常なんてこの上湘南では無くなっっちゃったもんね。もう化けている必要ないわねー。
変身ーーーーーーーーーーーーーーーー!」

356 名前:ラスティーリア ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 11:36:25
堀江は美しい少女の姿になった。
服は堀江が着ていたストライプシャツにTシャツにクォーターカーゴのままなので、男装の美少女が現れたようだった。
「こっちの姿でキスのほうがよかったかな」
くすりと笑う。
「みなさんこんばんは。転校生のラスティーリアです。バルンディノから転校してきました。
よろしくオカルト研究会のみなさん。きゃはははははは」

―名前・ラスティーリア
 ―性別・女
 ―年齢・10代前半に見える
 ―髪型・ストレートのロングで青みがかった髪
 ―瞳色・青
 ―容姿・妖艶な美少女!
 ―種族・スライム?
 ―備考・やっと登場 Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!! いろんな事情はストーリーの会話で明かすね

ラスティーリアはスカートの中も丸出しで戦うクリスやあぶない目の実年を見てにこりとした。
「濃〜いメンバーそろってるねー。これなら馴染めそう。きゃはは」
ラスティーリアは左の人差し指を口に当てるとフっと息をふいた。ラスティーリアの口から直径30センチほどの炎の塊が現れて、
ノスフェラトゥへと飛んだ。

357 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 11:40:02
(人∀・)

ラスボス

358 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 12:41:50
突如現れた吸血鬼達のボスらしき人物。
その者が、黒衣や白衣の者達に指示を出したかと思えば、次の瞬間には他の者達を攻撃し始める。
私も情けないことに、胸に蹴りを食らった瞬間、意識が飛んでしまった。
なら、今ここで話しているのは?
…………聞かないでおくれ……
目が覚めるのは当分先のことになるかも知れん。
それでは、お休み。

359 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 12:45:51
>342 水無月つかさ
>「あっちの人達の方が危なそうよ?いろいろと」
「・・・確かに、あれはいかんな。
 だが、何となく大丈夫な気もする。変な気配も感じたし、
 様子を見よう。一応、運ぶがね。君も今の内に下がるんだ。」

>343 ドド先生
>「ハンッ!お前ら糞餓鬼とはレベルが違うんだよぉ…こんな蚊どもに苦戦するものかい!!」
返って来たのは女性らしからぬスラング。だがその方が安心できると言うもの。
「おやおや、これは頼もしい。
 まぁそうでなくてはこちらの負担が大きくなりすぎますでな。
 ではそちらはお任せいたしますよ、火傷の体にはちと重労働なもので。」
そう言って蔓城浄斗の方へ向かったのだが・・・。

>349 ノスフェラトゥ
現れた丸坊主の男・・・ノスフェラトゥと後に名乗った男から
蹴りの洗礼を受けた。当たりはしない、視覚が戻った以上そうは直撃など受けないさ。
なら何故玄関ロッカーを巻き込んだのか?答えは後ろに飛んだからだ。
着地をミスして巻き込んだが、外傷はなし・・・火傷の体には打撲すら痛手だが。
掠った蹴りで包帯が切れ、隙間から焼け爛れて原形を留めない無様な素顔が覗く。

>「男はいらぬでな。話の邪魔なだけじゃ。さて幼き淑女達よ。お前等は何者か答えて・・・うむ?」
「そう言うわけには行かないな。大事な生徒達に手は出させんよ・・・
 それにだ、わざわざ故郷からこちらに出てきて雑魚相手では体が鈍る。
 少しは楽しませてくれないと、行き掛けの駄賃にもならん。そう言うわけで、
 色んな意味で貴様の思い通りにはさせんよ?ネズミの化け物が。
 とりあえず、手癖足癖の悪さに生徒達を巻き込んだ報いを受けてもらおう。」
既にノスフェラトゥの周りに幻影陣を敷いた、思念一つでいつでも幻影剣は
ノスフェラトゥに襲い掛かるだろう。

>354 兼松実年
まるでゾンビのように立ち上がった一人の生徒、焦点が微妙に合ってない。
あれだけの怪我であそこまで動けると言うのはどうにもおかしい・・・混沌の渦の
中心には色んな者が潜む。あの生徒もそうなのだろう。ノスフェラトゥに蹴りかかっているので
幻影剣を射出するのは少し待とう、巻き込んでしまうから。

>355-356 堀江ことラスティーリア
>「包帯先生。バルンディノなんて懐かしいねー」
スライムの様になったと思ったら、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
そう、あれはバルンディノでの戦いの直前・・・俺の顔に鞭打とうとした女の声だ。
「・・・まさか、貴様までこんな所にいるとはな。」
自然と口元が歪む。くくっと喉の奥で笑ってしまう。複雑怪奇な縁とは正にこの事だ。
「バルンディノの戦いは終わっても、俺達の腐れ縁は終わっていないと言うわけか。
 まったく、楽しすぎて狂っちまいそうだ!・・・それはさておき、ようこそラスティーリア君。
 君の転校届けは受理された、これからよろしく頼むよ・・・俺の事はとりあえずギルバとでも呼んでくれ。」
ラスティーリアがあそこまで拘ると言う事は、あの礼司は本物だな。
かつての様な力も、年に相応しからぬ覇気も感じられないが・・・まぁいいさ。
俺は俺に出来る事、したい事をするだけだ。

360 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 12:56:21
巨大な地割れができて学校全体が地割れに落ちた

361 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage gt;360より前] 投稿日:2006/06/11(日) 13:21:31
>337水無月さん
>「その不思議な力を見てると、知り合いを思い出すわ。良いのよ、魔法っぽい力には慣れてるから」
返ってきた答えに嘘は無かった。
こういう反応が帰ってきたのは初めてだ。戸惑いながらも、私は嬉しかった。
「ありがとう・・・」
芸能人で能力者。異質な存在。当然日常生活も、普通であるよう常に演じていた。
だからまさか、本当の私を見てこんな反応が返ってくるなんて。
「今度もし良かったら、そのお知り合いの話を聞かせてね」
校舎へと走りながら遠慮がちに声をかける。演技抜きで笑ったのは本当に久しぶりだわ。

>341 :ギルバ 先生
そういえば後で聞いた話だけど、チャッチャ・クエストの原案出したのって細木先生だったのよね。
この間お会いしたとき、「これはね、もう一人のアンタの話だよ」なんて笑ってた。
どうりでね、確かに能力まで私そっくりの「リリ」だったわ。
だから演じてて冷や汗モノだったけど、等身大で楽しかったな〜。
バルンディノでだったら、私ももっと気楽に生きられるんでしょうね。

>「まったく、命の恩人に向かってなんて事を言うか。
 『バルンディノ』で会った時はもう少し清純だと思っていたんだがな・・・!」
私は振り向き、伊達メガネを外してちらりとギルバ先生をねめつける。
「そうかな、大して変わらないと思うけど?.・・・・・・そういう先生こそ誰?」
先生もしかして、チャッチャ・クエストの関係者?もしお世話になった人ならお礼を言わないとね。
「ま、積もる話はまた後でね」

爆発したトラックから火柱が上がっていた。巨大なキャンプファイアーは赤く校舎を照らす。
爆発に巻き込まれ、ゾンビの数も随分削られたようだ。
だけど、ダメージを受けたのは何もゾンビだけじゃなかった。

>337 
>「皆、無事?」
水無月さんに咄嗟に返答できなかった。
痛いというより焼けるように熱い。息が出来ない。
恐らくは爆風で飛んだトラックの鉄片だろう。それが私の背に突き刺さっている刺さっている。・・・ホントついてない。
意を決して背の破片を引き抜く。回復魔法は唱えたが、今は動けない。
「水無月さん、ごめん、先に行って・・・」
新たな敵(>349)が現れたみたいだけど、今の私にはどうすることも出来ない。

>355:ラスティーリア嬢
堀江君の気配が消えた。
入れ替わるように大いなる力の持ち主が現れたようだけど、目が霞んでよく見えない。
ラスティーリアって・・・・・あのラスティーリア ?しかもギルバ先生とは知り合いなの?
さっきのギルバ先生の言葉が脳裏によぎる。
そうだ、たしかさっきギルバ先生は、『バルンディノで会った』と言っていなかった?

という事は・・・まさか・・・あのドラマ自体が・・・・・・!

「細木センセ・・・人が悪すぎ・・よ・・・」
そう毒づき、私はゆっくりと目を閉じた。

362 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 13:32:57
地割れはバルンディノに繋がっていた
バルンディノの上空にあらわれた学校はゆっくりと降下をはじめる

363 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 13:37:26
>堀江隆夫
>「ダークエルフの封印なんて解いてあげる。私のキスで。きゃは!」
恐怖と鳥肌と悪寒のシャッフルが僕を襲った。
ゼリーのようになった堀江が僕をつかまえ、無理矢理……
「わ。わわ。わ。わ―――――――――――――――――――!」





     ああ
 


                       ぁ
  


                                   あ。


  そうだ。

    僕は

       僕は……!





364 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 13:38:29
意識が戻った。
記憶も戻った。
僕はポモナの霊力を持つ戦士だ。
熱を感じて顔を上げた。僕のすぐそばに立つ見覚えのある少女が火を吹いている。
「ラ、ラ、ラ、ラスティーリア!?」
なんで――――――!?どうして――――――!?

>ギルバ先生
>「バルンディノの戦いは終わっても、俺達の腐れ縁は終わっていないと言うわけか」
バルンディノ!
ああ!懐かしい魔の都バルンディノ!
「バージルさん!……ですか?」
僕のオーラがそう感じる。

ああ!オーラ!オーラも僕に戻ってきた。

「リリさん!……あ?あれ?リリはリリさんのような気が……?あれ
あ。アッシュ!大丈夫か!?……じゃなかった」
あれはサネとかいう有名なナンパ少年だっけ。
まだ混乱中。

ノスフェラトゥはラスティーリアの火球に襲われ炎上している。
攻撃をたたみかけるべきだ!
僕は立ち上がった。堀江ラスティーリアからプレゼントされた黒い棒がしゅるしゅると伸びる。
「ムチか。ヨーヨーのほうがブリジットにはお似合いなんだけどね。でもありがとう」
僕のオーラはよみがえった。
「僕はダークエルフの戦士ロゼラインの弟子レイジだ!邪悪は容赦しない!」
黒のムチを僕はノスフェラトゥめがけて振るった。
一瞬、学校全体が地割れに落ちるような幻影が見えたが、馬鹿げたまやかしになんか惑わされない。
ムチは乾いた鋭い音を立てノスフェラトゥに当たった。
真紅のオーラをまとったムチの一撃はノスフェラトゥの右腕を付け根から切断した。

365 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 13:46:15
>359
>「・・・確かに、あれはいかんな。
>だが、何となく大丈夫な気もする。変な気配も感じたし、
>様子を見よう。一応、運ぶがね。君も今の内に下がるんだ。」
「ええ、そうしましょう。一人、ちょっと近寄り難い雰囲気とかありますし」

>360
>「今度もし良かったら、そのお知り合いの話を聞かせてね」
「ええ。後でね。多分、知ってる人だと思うから」
さっき聞いた、バルンディノって単語を思い出す。
チャッチャ・クエストに出てくる、あるキャラクターの設定が、どうも陽介くんに見えて仕方がなかったのよね。
そういえば、チャッチャ・クエストのあの子の役は女の子がやってたわね。
そうこうしているうちに、華山さんが怪我して動けなくなってしまった。
「華山さん!しっかりして!」

>345>347
吸血鬼からかばうように華山さんに付き添っていると、何処からか声がした。
>「上から来るぞっ気を付けろ!」
妙に甲高い、ちょっと間の抜けた声ね。誰かしら?越前?
って思ってたら、どこかで見たことがあるような吸血鬼さんが、派手に暴れているわ。
これは……何とかして、皆を介抱してあげた方が良さそうね。でもわたしは華山さんだけで手一杯。
>「してお前等は何者かな?ただの子供等ではなさそうじゃ。牙の主の使徒なのかな?
自己紹介を求められてるみたい。だけどね、
「やぁねぇ、いきなり襲いかかって来るような無礼者に名乗る名前なんて、ある訳無いでしょう?」

>346
変な生き物が変な光線を出して、あちこちを燃やしている。
ちょっと可愛い感じもするけど、危っかしいわね。
吸血鬼とは無関係なのかしら?何人か、光線で燃やされてる吸血鬼さんが居るわ。
そうこうしてるうちに、変な生き物がわたしの方向を向いた。
そして光線を放ったのだけど、わたしは偶々持っていた手鏡を取り出して、それで光線を跳ね返した。
―――あら、変な方向に跳ね返って、ノスフェラトゥさんに当たっちゃったわ。
幸い、その近くで戦ってる兼松くんには被害が及ばなかったけど、ノスフェラトゥさんは……火達磨ね。
「ごめんなさいね。身を守るのに必死だったものだから」

366 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 14:15:35
一人倒し二人倒し・・・どれ程たったか・・・。
白衣を着たもの達に加え、さらに異形の風情まで加わったため
このままだと埒が開かないでござる。
その時であった
>「爆発するわ、皆伏せて!!!」

この声・・・もしや同学年のリリ殿の声ではなかろうか?
拙者は声のする方へ振り向いたでござる。
案の定リリ殿はそこにおられた、リリ殿だけではない包帯のギルバ先生や
藤田殿に堀江殿・・・さらにあれは・・・。
「水無月先輩・・・・・・!?」
思わぬ師の出現に気が抜けてしまったでござる。

刹那・・・・・・強大な爆発が拙者の背後で起こった。

「くっ、・・・うわああああああ!!!」
拙者の手落ち、完璧な油断。
拙者は吹き飛ばされ校舎の壁に叩き付けられたでござる・・・。
ああ・・・意識が・・・・・・すまぬ・・・皆拙者・・・皆を護る為に・・・、
誰かの声が聞える・・・・・・しかし、拙者の意識は・・・遠い闇に飲まれ・・・

367 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 14:22:29
大量のゾンビゴキブリが倒れた霧津の元へ集まり肉を喰らおうとする

368 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 15:12:28
……ラスティーリア?     リリ……魔法少女の?
バルンディノ……魔の都?  ……礼司?……バージル?

「嘘でしょう……?」

全部、夢の中で見た人。
全部、夢の中で見た光景。
そして、魔の都、バルンディノ。

じゃあ、今朝の予感って、つまり
あの夢は全部、正夢だったってこと――

ううん、そんなこと……この状況を打破するのが先ね。
もしそうなら、私はあの剣士……

あの剣士は、いつか肖像画で見た私のご先祖様。
その子供が生まれた時には、世界を放浪していたという。
名前を、そう……クリス、こと、クリストファー。

「ご先祖様、力を貸して……」

白銀の剣を構える。
研ぎ澄まされた刃に、自身の厳しい表情が写る。
そして、意識は遠のいていく――……表情が変わった。

「邪教の者達よ、覚悟しろ……」

姿も声もクリスティーナのものだが、その言葉は
明らかにクリストファーのものだった。
……かも知れない。

369 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 覚醒?イベント] 投稿日:2006/06/11(日) 15:42:10
意識の水底で何かが瞬いていた・・・。
あれは何だろう、と手を伸ばす。
その暖かい光に手が届く前に、僕の体は>俺の体は<・・・
闇に呑まれていった。
―――<致死状態確認、封印解除>

パァンっ!!
かんしゃく玉が破裂したような音と共に琥珀の数珠が砕け散る。
>346
手元に転がっていた棍が(人∀・)の怪光線に焼き尽くされた。
幸いにもすぐ傍の自分の体には影響はない。
そして、俺は学校の壁面に叩きつけられた体を起こす。

>347
その胸に先ほど穿たれた傷はない。
ただ、その服が破けている事だけがそれを示している。
砕けた数珠は全てが拳大の大きさの琥珀の宝玉と化して周囲を舞う。
「やってくれたな。この礼は高くつくぞ。」

少年のような体躯に、獣のような殺気を漂わせて立ち上がる。
その眼はもとの浄斗の優しさなど微塵もなく。
「そうか、今度はここまで人外が集まってるのか。なら、遠慮はいらないよな。」

>366
>「くっ、・・・うわああああああ!!!」
>大量のゾンビゴキブリが倒れた霧津の元へ集まり肉を喰らおうとする
見捨てるつもりだったというのに体が勝手にそちらに向かって動いた。
自分の体は霧津の方向へ、一度の軽い跳躍で高さは数mを数えているだろう。
そこに、周囲を漂う108の宝玉が鈍い光を放つと・・・
「疾っ!<流砂呑狼>!<八極隔鎧>!」
霧津の体を地面が柱と化して押し上げる。高さは2〜3mだが、ゴキブリの最初の一撃を避けさせる為には十分。
次の瞬間には、柱の周辺に渦を巻く流砂が現れてゾンビゴキブリを呑みこんでゆく。
しかもただ飲み込むだけではない。巻き込まれていくゴキブリ達は砂の圧力ですり潰される。
以下に耐久力があろうとこれには耐え切れないだろう。

>ALL
「戦闘能力のない奴はこっちに来い!盾ぐらいは作ってやる!」
直径5m程の円柱の上に立ち、霧津を両手で抱きかかえるとそう叫んだ。
どうも、元のヤツの影響で俺も随分甘くなったらしい。


370 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage 恐怖のレス番間違い!さっきgt;360って書いたのはgt;361よ!] 投稿日:2006/06/11(日) 16:29:46
>356
ホリエモン似の子の正体が、まさか女の子だったなんて!今日の出来事で、これが一番驚かされたわ。
>「みなさんこんばんは。転校生のラスティーリアです。バルンディノから転校してきました。
バルンディノ!またバルンディノ!
まったく、わたしにとって良い思い出のない名詞を、一日に何度も聞くことになるなんて!
……頭を冷やしましょう。

>359
>「・・・まさか、貴様までこんな所にいるとはな。」
いろいろと因縁のありそうな台詞ね。
その後にも、バルンディノでの戦いがどうとか。
またバルンディノか!って、いけない、冷静にならないと。
間違いなく、あの二人の間には何かしらの因縁があるわね。

>361
幸い、華山さんの傷自体は浅いみたい。
だけど気を失っているみたいで、揺さぶったりしても起きない。
「まったく、世話の焼ける子ね。ほら、大丈夫?寝たら殺すよ」
早く目が覚めるように、頬を叩いたり、つねったりして刺激しましょう。
……起きない。
「しぶといわね。どうしようかしら?」
そうだ、こういうときは、確か水をかけると良かったわね。拷問の途中に気絶したら、よく冷や水をかけたりするもの。
でも今は水が無いから、代わりに、持ってきたペットボトルの中の赤い液体を顔にかけてみましょう。
べちゃ。
あらやだ、この液体、ちょっと生暖かいわ。赤いし。

>366>369
>「くっ、・・・うわああああああ!!!」
聞き覚えのありすぎる声……いえ、偶に部活をサボってるから、ありすぎるって程でもないんだけど、とにかく聞き覚えのある声だわ。
「霧津ちゃん!?」
さっきの爆発で吹き飛ばされて叩きつけられたみたい。ああもう、今日は本当に怪我人が多い日ね!
吸血鬼達との距離が離れているのを確認してから、駆け寄ろうとしたんだけど……
さっきの棒術の人!無事だったのね!何か様子が変だけど!
彼が気絶した霧津ちゃんを助けてくれた。
>「戦闘能力のない奴はこっちに来い!盾ぐらいは作ってやる!」
とりあえず、あの子が一番元気そうね。
華山さんの腕を引っ張って身体を支えて、そっちの方向に運びましょう……
でも、華山さんが起きるまで待った方が、結果的に早く向こうまで辿り着けそうだわ。

371 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 17:18:13
ふと、意識が戻る…

「くっ…俺は…そうか!!確か…トラックが突っ込んで来て、爆発したと思ったら丸坊主のやつに蹴られたのか…
…丸坊主はどこだ!?」ガバッと起きて辺りを見回した。
「みんな、闘っているのか…?俺が気を失ってる間にいろいろあったみたいだな…
それにしても、あの丸坊主…さっきの雑魚達とはケタ違いに強い…
ふっ…おもしろい…やっと楽しめそうだな」

>「戦闘能力のない奴はこっちに来い!盾ぐらいは作ってやる!」
「…悪いが、俺は遠慮しとく…こんなチャンスそう滅多にはないからな」
愁弥は立ち上がると、大剣を拾い歩き出した。
「…そういえば、ベルの姿が見えないな…
校舎に戻ったのか…?
…まあ、いい…まずはこの場を何とかしないとな」

襲って来た吸血鬼の首を掴み投げ飛ばした。


372 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 17:37:41
しかし、吸血鬼の顔は浮遊して、体と共に同時に襲いかかってきた

373 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 17:57:43
その時、藤田の便秘が悪化

374 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 17:57:43
>しかし、吸血鬼の顔は浮遊して、体と共に同時に襲いかかってきた
「なっ……吸血鬼が某マンガの赤っ鼻の海賊みたいな闘い方するなぁっ!!!」
愁弥は一瞬驚いて避けた。
体勢を立て直すと剣を投げて吸血鬼の体に刺し、吸血鬼の顔を殴りまくる

「…認めない!!そんな吸血鬼なんて認めたくないっ!!!子供の夢を壊すなぁっ!!!」

愁弥は訳の分からないことを言いながら吸血鬼の顔を粉々に潰した。

375 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 19:40:44
その時、つかさの足元から大量のゾンビコウガイビルが

376 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 21:31:32
「そこにビュっとね〜」
って何がって聞かれても困るけど。
まあ、腹は重いし痛いし、ホルモンバランスが崩れているから変なこと口走っちゃうわよ
ね。
とりあえずごそごそと身支度整えて、校庭に戻ろうとしたんだけど・・・なにこれ?
玄関ロッカーがグシャグシャでちょっと通るのは難しそう。
トイレに行っていた数分間で一体何があったのかな?
仕方がないから一回の教室の窓から校庭を覗いたんだけど・・・

「・・・こ、これは・・・燃えるわ!」
私の視界に映っていたのはもう、人間離れした戦いだったんだもの。
ううん、吸血鬼だけで十分人間離れした事態だったけど、それに応戦する方もきっちり
人間じゃなくなっているのね。
暗い校庭の中、炎に照らし出されているだけだから状況は良くつかめないけれど正に
ヌーに乗っていた【覚醒戦士】達の戦いそのものだもの。
なんてことなの!
月の精霊呼び出し失敗で定期購読止めようかと思ったけど、これは毎号買わなきゃね!

オカルト同好会なんて吸血鬼退治言い出したんだけど、凄い人たちを集めちゃったよう
ね。
ひょっとして私には力ある者たちを集める特殊な力でも???なんてね。
流石にいくら幸せ回路発動させてもそれはなかったわ。
私は覚醒戦士って訳じゃないからあんな中には入れはしないのが残念。
でも、夢にまで見たファンタジックオカルトの世界が目の前にあるのだから何もしないな
んて出来ないわ!
「みんな!頑張って〜!それ、そこ!後ろ後ろよ!」
とりあえず出来るのは、離れた教室の中から応援ね!
オカルト雑誌ヌーの通販で買った魔を打ち破る宝玉(色付ガラス玉)ばら撒きながら声援
を送るわ。

377 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 21:51:06
ベルの背後に大量のゾンビワラジムシが忍び寄る…

378 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 22:52:29
>376
その時教室のドアが開いた。ベルが何かと思い振り向こうとした瞬間
「嬢ちゃん・・・何やってんだい?」
突然大男がベルの右肩を掴んだ。
それも人と思えぬ力でギリギリと締め上げる。

窓の外に移った現実離れした景色には目もくれず
足元に散乱するワラジムシが二人の足元に蠢こうとも男は気にしない
「駄目じゃねえか、ガキがこんな夜中遅く遊び歩いちゃよぉ。」
だるい小娘だ、食っちまった方が早えか?
だが食うにしても面倒臭ぇ、このまま潰しちまうに限る

「悪い子にゃ仕置きが必要だ・・・・なっ!」
拳を振り上げ叩き付けるが、
ベルはそれを掴まれた腕を払いのけ拳を交わす。
外れた拳は窓を珊ごと叩き潰した。
今の一撃で潰れてくれた方が、嬢ちゃんとしても良かったんだがな。
大男は気だるそうにベルのことを睨む。
「『主』様のご命令だ、邪魔なんだよ嬢ちゃん。」

―名前・向居厳
―性別・男
―年齢・中年
―髪型・短く刈りそろえた短髪
―瞳色・黒
―容姿・デカくてゴツい、青い作業服
―学年・守衛所勤務
―備考・その姿例えるなら鬼

379 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sageそりゃあただの水ですもの。] 投稿日:2006/06/11(日) 23:21:28
窓から身を乗り出して応援してたら突然ドアが開いて守衛のおじさんが入ってくるじゃ
ない。
でも、その雰囲気は守衛のおじさんとは程遠いのよね。
殺気って言うの?
『殺す』って言う言葉はもう日常で使われちゃうものだけど、実際にその気に当てられる
のは始めてね。
足が竦んで動けないでいると右肩をつかまれちゃって痛いのなんのって。
「いだだだだ!足元!気持ち悪いし!助けてーーー!」
すっごい力でつかまれるから涙目になりながら掴んでる手をばりかくんだけどびくともし
ない。
足元になんか蟲がいるみたいで変な感触で気持ち悪いし。
大声で助けを呼ぶんだけど、とても間に合いそうにないわよね。
だって、殺す気満々の拳を振り上げているんだもの。

死を直面した人間の火事場のクソ力って奴?
思いっきり力を入れると掴んでいた手が外れたのよね。
そりゃ飛んで逃げるわよ。ええ、外れた勢いで飛んじゃっただけなんだけど。
振り返ってみてぞっとしたわね。窓が柵ごと原型留めていないんだもの。
>「『主』様のご命令だ、邪魔なんだよ嬢ちゃん。」
足元に蟲を蠢かしながらこちらを向く大男。こわーーー。
でも、邪魔だからって言われて『ハイすいませんでした』って大人しくなるようならはじめか
らオカルト同好会なんて作りはしないわ!
「人の迷惑考えず!面白そうなことに首を突っ込むのが私の性よ!」
足元の蟲が気持ち悪いから、机の上に仁王立ちになって大見得切るわよ!

相手はもう人間じゃないわね。だったらこれが効く筈!
と言うことでスカートの中からペットボトルを取り出したわ。

私の家の蛇口には特別な浄水キャップがついているのよ。
バチカンの方から来た牧師っぽい人が祝福を与えた、ただの水が聖水のようになるって言
う浄水キャップ。
このフィルターを通せばどこでも聖水プレイが出来るってセールスの人も言っていたもん。

「さあ、喰らいなさい!浄化されし聖なる水を!」
ペットボトルの蓋を取って大男に向かって中身をぶちまけてやったわ!
聖水は見事に命中。
でも大男は深いそうな顔をして滴る水を払うとこっちにやってくるじゃない。
キャーキャー叫びながら机の上を飛んで逃げ回るしかないわよね。

380 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/11(日) 23:33:11
ピッコロを構えたドド。すると突如(人∀・)の口から光線が出てきた。
ドドはそれを避けようとするが止まる。こいつの狙いはドドではなく…

「はん!生徒に攻撃かい!舐んじゃないよ!」

そう叫ぶと(人∀・)に近づき拳を振るった。
(人∀・)はふわりと避ける。ドドの拳は(人∀・)に当たらず地面を砕いた。
「ふんっ…悪いがね…わたしゃ生徒を命がけで守ろうなんてしてないのさ。
私は誰の味方でもない…私と音の味方なのさ!ヒッヒッ!」
そう言うと拳を振り上げず今度はピッコロを吹いた。
すると(人∀・)の足下に大量の蛇が絡みつく幻影を見せる。
「さぁ…!どうかねぇ!」
そう呟くと今度はピッコロで軽快な音を奏でる。
地面が揺れたかと思うと、吸血鬼が作った罅から紐状になったエネルギーが伸び、(人∀・)の手を掴む!
「クックッ…!エネルギーなら砂にはなんないだろぉ…受け取りな!」
そう叫ぶとおもいっきし(人∀・)の胴体に拳を一発!すると(人∀・)は砕け散り粉状になった。
風が一吹きすると粉は風に乗り去っていく。それと同時に校庭の罅は愚か、吸血鬼まで消滅した。
そしてドドの手に付いていた血も。ドドは暫くそれを見ると察した、これらが全て(人∀・)が作り出した幻影だったという事を。
そして(人∀・)はまだ生きていると言うことも…

「…この餓鬼…中々やるじゃないか…私の魔力の手が掴む少し前にダミーとすり替えるなんてねぇ…」

月明かりに照らされたドドの顔が歪む。すると静かに笑いドドはピッコロを吹くと消えた。
五月蠅い生徒の一人を助けるため、否、恐らく今回の事件の関係ある人間を確保するため。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ドドはとある教室付近に現れると大男の首もとに背後からナイフを突きつけた。

「ヒッヒッヒッ…私の可愛い教え子に酷いことしてくれてるじゃないか…
私の地獄耳はずっとお見通しさ、一体なんなんだい?お前の主様ってのは…」

静かに問う。

381 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 02:31:02
>379
>「人の迷惑考えず!面白そうなことに首を突っ込むのが私の性よ!」
ベルは机の上に立ちながら叫んだ。
そしてスカートからペットボトルを取り出す、
何の変哲もない水に見えるが何なんだありゃ?
何だろうが最近の子供は変なもんを持ち歩きやがる。

「嬢ちゃんよぉ、好奇心猫をも殺すってことわざ知ってるかい?」
足元の虫が膝の辺りまで這い上がってくるが無反応だった。
>「さあ、喰らいなさい!浄化されし聖なる水を!」
ペットボトルの中身がぶちまけられた。
全身にそれが掛かる、しかし何も起こらない
なんだぁ硫酸かと思ったら。
ただの水じゃねえか・・・ふざけやがって。

顔に掛かった水を払うと無言で睨んだ。
そしてベルを捕まえようと手を伸ばす、
しかしベルは叫びながら机の上を飛んで逃げる。
うぜぇ女だ、手間掛けさせるんじゃねえ。

>380
その時ナイフを首に突きつけられた。
そして背後からしゃがれた声が聞えてくる。
>「ヒッヒッヒッ…私の可愛い教え子に酷いことしてくれてるじゃないか…

「なんだぁ?誰かと思えばドド先生じゃねえか・・・。」
だが特に焦った様子はない。
気だるそうに後ろにいる女に声を掛ける。
「守衛は俺の仕事だろ、学校に不法侵入してくる奴を排除して何が悪いんだ?」
俺の場合主様の命令も兼ねてるんだがな。
「お前なんかに主様の事は言えねえ、その前に・・・。」

「仕事しなくちゃなあああ!!!」
太い腕を振るうと裏拳を繰り出した。

382 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 03:39:15
もう、何匹倒したか……倒しても倒しても、埒があかない。
この世界に呼び出されてからずっと戦っている。
私がこの世界に留まれるのは精々10分……もう、限界だ……

すまない、私の血を継ぐ子孫の娘よ。これ以上は……



「……ん……」

気が付くと私は吸血鬼の群れから少し外れた場所。
まだ戦闘は続いてるようね……合流しないと。

……その時、私が何気なく振り向いた校舎には
守衛に襲われるベルの姿。まずい……!
私はそのまま窓へ走り、ガラスに身を投げる。

ガシャアアアアアアン!!!

私の後ろにはベル。守衛は
後ろに居るドド先生を見てたけど
ガラスの音に気づいて私を向いた。

「生徒に暴力なんて、とんだガードマンね……喰らいなさい?」

私はそう吐き捨てると、秘剣・桃仙牙を舞った。

383 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage坂本桃子=ポモナ。ベルさんの気配は離れすぎて判別不能] 投稿日:2006/06/12(月) 13:18:30
>363 >364:藤田君
半覚醒の状態で音だけが聞こえてくる。
>「バージルさん!……ですか?」
藤田君が叫んでいる。その声は喜びに満ちていた。
輝きだした彼のオーラからは、「坂本桃子」と同じ霊力を感じる。
・・・・・・そうだったの。藤田くんは霊桃を食した戦士―――チャッチャ・クエストでのレイジ―――だったのね。
私は、気付けなかった自分の未熟さを恥じた。

>「リリさん!……あ?あれ?リリはリリさんのような気が……?あれ
>あ。アッシュ!大丈夫か!?……じゃなかった」
なんだか混乱しているようね。でも、それも仕方の無い事だと思う。
きっとレイジは、力と記憶を何者かの手によって封じられていたのね。
可哀想に。オーラを絶たれた人間など死人同然。レイジが今まであれほど無気力だったのも頷けた。
だけど――――平穏な日常生活を送るなら、余計な力など確かに不要よね。
どんないきさつで幻想界から戻ってきたのかは知らないけれど、力が戻ったのは彼にとって幸運といえるかどうか。
『・・・どんな運命が待っていようと、ここで殺されるよりマシかもね』
夢と現の間で、私はそんな事を考えていた。

>370水無月さん
・・・・・・肩を貸してくれてるのは水無月さんよね?目を閉じていても気配でわかるわ。
それにしても、これ何?
生暖かい液体が顔を伝う感触が不快で、私は目を覚ました。
「え・・・・・・何?ぁ・・・痛っ!」
顔を手で拭おうとした途端、目に鋭い痛みが走った。いやだ、生暖かい何かが目に入ったわ!
何なのこれ!
もしかして・・・血?血なの?
もしかして返り血?
「水無月さん!もしかして怪我してるんじゃない!?大丈夫なの?」
ああ、心配だわ。ゴシゴシと目を擦ってなんとか水無月さんを見ようとするけれど、赤く霞んで良く見えないわ。

>375
おろおろしている私の足元で何かが潰れた。なんだかナメクジやヒルを踏んだ時のような感触だ。
足元にはたくさんの気配がうごめいていた。
「・・・・・・元の世界にお帰り、招かれざる客よ。ここはあなた達の来る場所じゃないわ」
呼びかけると、足元でざわめいていた気配が消える。
ちゃんと元の場所に送り返したつもりだけれど・・・・・別に良いわよね?

>338 >336 >349 >354 >359 >364 >368 >374 >380 >381 >382 
あたりには魔の気配で満ちていた。改めて周囲に気を配ってみる。
雑魚はあらかた片付いたようだ。残ったのはここと、学校内にひとつってところかしら。
まだ他にもいそうだけれど、潜んでいるようではっきりしない。
それにしても・・・。
「随分変わった特技の人が、この学園に集まっていたみたいね」
視界が利かないから普段よりはっきりと感じる。
オーラが読みづらい学園内でもはっきり見えるほど、彼らの内なる力が迸っているわ。
能力者以外にも人であらざる者、人が持つべきでない力を宿したもの。よくもまあこれだけ・・・。
「凄いの一言に尽きるわ」
攻撃に押され、敵の黒き波動が少しずつ削られていく。あれなら大丈夫そうだ。任せてしまおう。
ただ、気になる事もある。
これほど高い戦闘能力を持つ者が一箇所に集まるなんて。偶然か、それとも・・・

――――まあ、考えるのは後回しね。
「水無月さん、周りに怪我している人はいない?いたら教えて。ごめんね、目が痛くてよく見えないの」

384 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/12(月) 13:28:37
ランキング

385 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 14:06:18
>361 華山理利
>「そうかな、大して変わらないと思うけど?.・・・・・・そういう先生こそ誰?」
「そう来たか。
 俺は、こことは違う世界の住人・・・人ならざる者。
 そう言ったら、お前は信じるか?」
皮肉めいた口調で返答する。

>363-364 藤田礼司
>「バージルさん!……ですか?」
ラスティーリアのアレが効いたのか、礼司が別の名を口にする。
「礼司?・・・クク、さっきまでゾンビと大差なかった奴がどうしてそう生き生きと。
 ショック療法と言ってやろうかね。お前にその名で呼ばれるのも本当に久しぶりな気がする。
 実際はあれから大して経っていないと言うのに。」
首を曲げて目だけで礼司を見やる。口の端が吊り上がっているだろうな。

>365 水無月つかさ
>「ええ、そうしましょう。一人、ちょっと近寄り難い雰囲気とかありますし」
それにしても、こんな状況でよく冷静でいられる。
見た目は大人しそうなのに、中々に肝の据わった生徒だ。
「普段なら、近寄り難いのは私も同じなのだろうがねぇ。
 しかし、よく場馴れしている様だが君の日常もこんな感じかね?」

「とりあえず、リリを頼む。こんな所で死なれては
 バルンディノで必死になって助けた甲斐がなくなるからな。
 ・・・一段落したら、知りたい事に答えよう。こんな事に首を突っ込んだんだ、
 殺されても文句が言えないほどの好奇心は持ち合わせているだろうし。」

>366-369
何やら複数の気配が蠢いたと思ったら、生徒の一人を庇っていた。
やはりあちら方も訳ありか、バルンディノでのカオスを思い出す。
正に混沌極まる出来事だった、と物思いに耽るもすぐに取り直し。

「そこの二人、無理はせぬようにな。
 ダメだと思ったら退くのも勇気だ。あと私の事は心配しないでいい。」

「そちらに女子生徒が二人行く、面倒は頼んだぞ。
 何かあったら・・・10年分の補習では済まさないからそのつもりでいてくれ。」

ノスフェラトゥが反撃に出たタイミングで幻影陣を発動、
兼松への攻撃を阻止し、行動を制限する。動きが止まった一瞬を狙って
次元斬をノスフェラトゥに放つ。場所は胴体、当たれば五体ばらばらだ、当たればな。

386 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 20:36:46
>378
校舎の方から、窓ガラスが割れる音とはちょっと違う、もっと凄い感じの音がしたわ。
もしかして、あの中に敵が居るとか?きっと守衛の人とかも無事じゃないでしょうねぇ。
いえ、どうせ守衛の人とかが暴れてるのでしょうけど。

>383
足元のコウガイビルとかいろいろをライターで焼いて遊んでる間に、華山さんがやっと起きたみたいね。
さっきの赤い液体が目に入っちゃったみたい。ちょっと悪いことをしちゃったかしら?
「ごめんなさいね、叩いてもつねっても起きないものだから、ちょっと意地悪したくなったのよ。
 で、周りの怪我をしてる人?」
周りを見てみると、なるほどね、ハ……ノスフェラトゥさんがいろいろ暴れたせいで怪我した人も居るみたいだけど、
怪我した人の大半が、さっきの吸血鬼の人たちよりも元気に暴れてるわ。
キレやすい若者、って言葉を思い出すわねぇ。
「皆、怪我しながら元気に戦ってるわ。皮肉だけど、戦ってもいないわたしだけが無傷みたい。
 そうそう、その血みたいなのは特に害とかは無いから、暫くすればちゃんと目も痛くなくなるはずだから安心して」

>385
>「普段なら、近寄り難いのは私も同じなのだろうがねぇ。
>しかし、よく場馴れしている様だが君の日常もこんな感じかね?」
「あら、お怪我をなさってる人と、いきなり暴れだす人と、どちらが近寄り難いかしら?」
ちょっと言い方が変だったかしら?
さっき言った事に関する弁解としては、こんなところね。
「場馴れって言う程のものかはわからないけど、前の学校が、ちょっと変わった人が多かったんです。
 まあ、不思議な出来事自体には、結構慣れてますから」
>「とりあえず、リリを頼む。こんな所で死なれては
>バルンディノで必死になって助けた甲斐がなくなるからな。
>・・・一段落したら、知りたい事に答えよう。こんな事に首を突っ込んだんだ、
>殺されても文句が言えないほどの好奇心は持ち合わせているだろうし。」
「ええ。任せてくださいな。後でたっぷり聞かせていただきましょう」
いろいろ聞きたいことがあるのは事実だから、一応はそう答えておきましょう。

「兄さんが心配だわ……」
皆がバルンディノバルンディノ言うものだから、つい心の内が口から漏れてしまう。

387 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 20:56:57
机の上を跳ね回って逃げていたけど、事態は好転するわけでもなし。
いい加減まずいかな、って思っていたら救世主出現!
「ドド先生カッコイーーー!」
引きつっていた顔も明るくなるってものよ。
今ならドクトリーヌタイプの魔女だって認めちゃうわ。

でも大男にも吃驚。首にナイフを突きつけられているのに構わず反撃するんだもの。
首を切られることくらい平気ってことなのかしら?
そこにガラスをぶち破りながら登場したのはクリス!
く〜〜〜美味しいところ持って行くのね!正にヒーローよ!

こうなるとなんだか余裕が出てきて私の目も輝きだすのよね。
一応教室の一番隅まで逃げて、椅子を取り上げて「ダン!」と音を立てて座り込むわ。
椅子を取り上げるとき床を見たけど、変な蟲は居なくなっているようね。いい感じよ。
机の上を跳ね回って逃げ回っていたけど、正直しんどかったのよね。
ほら、アレだから。
でもホルモンバランス崩れているから幸せ回路はますますキレが増すわよ!

座り込んだら足を組んで、余裕綽々。
「ジュボッ」とわざわざ音を立ててジッポライターの火をつけるとパイプに火をつけるわ。
ふ〜〜〜っとまずは一呼吸。
あ、これはパイプ型アロマキャンドルランタンね。中にアロマキャンドルが入っていて、
煙草みたいに吸えないんだけど良いの。気分の問題だから。
ローズの香りが幸せ回路を加速させてくれるわ。

そしてポツリ、と呟いてみる。
「吸血鬼・・・って言ってもね、所詮はただの『感染者』なのよね・・。
たった一人のオリジナルから鼠算式に感染した哀れな犠牲者なんじゃない。」
大男が言った『主様』そして吸血鬼。そう来れば・・・ね。
三人の人外魔境な戦いに指一本はさむなんて絶対無理だから、私なりに出来る事をす
るのよ。

「モヘンジョ・ダロの【ただ独りの人】、アンコールワットの【原初の者】、アステカ神話の【ア
ホカテメワス】・・・世界各地の遺跡に人類が文明を持つより前に存在した超絶者の名前が
確認されているわ。血なまぐさい神話と共にね。
それらは皆同一の存在で、現代では【牙の主様】と呼ばれているのよね。」
突然話を古代文明に振って、現代に舞い戻って。結構突いてくるの大変かな?
でもそれが狙い、多少混乱してくれればいいわ。去年の月間ヌーの正月特集号の受け売り
なんだけどね。うろ覚えだから所々適当かも。

まあ、そこら辺は余り気にしない方向で一気に畳み掛けるわよ!
「あなたの言う主の正体は原初の存在であり、現在までその力を持つオリジナルの吸血鬼、
牙の主!
悠久の年を経て、吸血鬼たちも一枚岩ではなくなっているようね。
この日この夜、これだけの人間が集まったのは偶然ではないわ。」
窓の外をチラッと見ながら更に続ける。
「私の力。言葉に言霊を乗せ、戦士たちを導く能力。『ハーメルンの笛!』で集めたの。
この戦いで全ての者が覚醒し、戦いの準備は整ったわ!生きて帰れたら主に伝えておきな
さい。人類は今こそ立ち上がった、と!」
ごめん。この日この夜のくだりからは全部出任せ。
でもそんなことは一切顔に出さずに言い切っちゃった。
こういうことは言い切る事が大事だもんね。
これで少しでも動揺してくれればOKよ。
別に伝えてもらおうなんて思ってもないし。後はドド先生とクリスにお任せよ!頑張って!
教室の一番隅で距離は離れているけど、ドキドキね。
おっといけない、そんな素振りは一切見せずに余裕な顔して観戦よ。

388 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/12(月) 21:08:38
ベルの前に選ばれし者だけが使えるという伝説の武器が突如出現した。

389 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/12(月) 21:10:38
遠い遠い闇の中、どこまでも深い漆黒の穴。
拙者はその中で夢を見ていたでござる。

それは初夏の日差しが照らす屋敷、庭で遊ぶ少女の声、響き渡る蝉の音。
『私』はその中にいた、屋敷を囲う鬱蒼とした森の中で。
『私』は一人で遊んでました、遊び相手は風、そして生い茂る木々たち。
『私』はずっと一人で遊んでいましたが、急に意識が遠くなり始め、遂には木に倒れこんでしまいました。
どれほど経ったのでしょうか・・・

ふっと体に違和感を感じ『私』は目を開けました。
誰でしょう、暖かい感触・・・ああ私は抱きかかえられているのでしょうか。
しかし薄れる視界のせいで誰かは分りません。
でも、この感覚は体が覚えています・・・。
抱き寄せられてる人の頬に触れました、愛しそうに撫でます。
あれ・・・なんで手が血に濡れているのでしょうか?
「お父様・・・・?・・・・・。」
薄れる意識の中『私』は掠れた声で話しかけました。
「私は・・・私は・・・ずっと、ずっと会いたかった・・・お父様・・・。
 私、私・・・あ、ああ・・・。」
『私』の頬に何かが伝わります、それは冷たい涙と暖かい紅い液体でした。

「お父様・・・私は・・・弱い存在です・・・私は・・・・・孤独に打ち勝つ力が欲しい・・・。
 誰かを護る・・・お父様・・・私は・・・私・・・。」
私の手がその人の頬からずり落ちました。


それと同時に再び拙者の意識はそこで途切れたでござる。
先ほど叩き付けられたせいで腕と頭に負った傷、そこから血が流れ手や頬を染めていた事も知らずに。

390 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/12(月) 22:17:04
日の出

391 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 02:23:26
・・・は、まだ早いね

392 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 02:29:12
>382
ドドに裏拳を放った瞬間だった。
>ガシャアアアアアアン!!!
ガラスが割れベルの眼の前にクリスティーナが立っていた。
後方のドドは隙が出来た裏拳を見事に避け距離を取る。
何だぁ?あいつ剣を持ってじゃねえかい?
>「生徒に暴力なんて、とんだガードマンね……喰らいなさい?」
剣が大男に振るわれた。
速い!?見切れねえ―――――――――――――――――――

大男の胸元に横一線の大きな傷が走った、
作業服が破け、傷口周辺が真っ赤に染まる。
「うごっっっ・・・い、痛え!!痛えじゃねえか!!」
大男は傷口を押さえ苦しむ動作をするが、倒れる気配は全く無い。
あーあ、作業服が駄目になっちまったじゃねえか、糞ガキ。

クリスは急いで距離を置こうとするが。
大男はクリスの剣を持つ方の腕を掴むと床へ組み伏せた。
そして腕を掴むと間接とは反対の方向にギリギリと引き伸ばす。
こいつの肉は中々美味そうだ、
どれどれ引き千切って味見してみるかな?
「へへっ嬢ちゃんよお、嬢ちゃんの力で俺が斬れると思ったかい?」
組み伏せながら問いかけた
痛えか?痛えだろ?泣くか?泣け泣け。

「腕は申し分ねえ、だがな根本的に力が足りねえんだよ?」
力があったら俺を真っ二つにする事も出来たろうに
んなら、こんな細い腕・・・いらねえよな?
そして腕を?ぎ取ろうと力を入れた時だった。

>387
教室の一番隅っこからベルの声が聞えたのだ。
力を緩め睨み付けた。
>「モヘンジョ・ダロの【ただ独りの人】(略)現代では【牙の主様】と呼ばれているのよね。」
この嬢ちゃん何言ってやがる?
意味不明な話しやがって・・・。
だが、耳を傾けてる当り話には興味があるようだ。

>「あなたの言う主の正体は原初の存在であり、現在までその力を持つオリジナルの吸血鬼、牙の主!
>(略)これだけの人間が集まったのは偶然ではないわ。」
そこまで聞くとクリスから手を離し起き上がる。
この嬢ちゃん中々の洞察力じゃねえかい。
「へへっ嬢ちゃん、俺にハッタリかましてるつもりかい?
 さあな、吸血鬼については詳しくは工藤の嬢ちゃんにでも聞くんだな。」
だがどちらにせよこれ以上生かしておく義理もねえ。
それにギゃーギャー騒がれると迷惑だからな。
「嬢ちゃんよお、化物の全部が全部吸血鬼って訳じゃねえ、少なくとも俺はなあ。」

>「私の力。言葉に言霊を乗せ、戦士たちを導く能力。『ハーメルンの笛!』で集めたの。
>(略)生きて帰れたら主に伝えておきなさい。人類は今こそ立ち上がった、と!」
「あ、?ああ??」
さすがに拍子抜けしちまった。
一瞬だけだが大きく隙を晒しちまったなこりゃ。

393 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 07:01:40
その時溶けた氷の中から…

394 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 07:08:33
恐竜がいたら

395 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 08:12:49
標本にしてやる

396 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 覚醒中?] 投稿日:2006/06/13(火) 14:54:47
>380>385
「幻影・・・か。」
向こうで奮闘しているセンセイが(人∀・)と戦っていると、吸血鬼達も消えていった。
だが、ネズミを連想させる吸血種がまだ戦っている。
「実はここはまともな学校じゃあなかったらしいな。」

そこに、抱きかかえた子が少し動いた。
「・・・ん?」
>389
>「お父様・・・・?・・・・・。」
「・・・?」
お父様?何か勘違いしてないか?
>「私は・・・私は・・・ずっと、ずっと会いたかった・・・お父様・・・。
> 私、私・・・あ、ああ・・・。」

>『私』の頬に何かが伝わります、それは冷たい涙と暖かい紅い液体でした。
>「お父様・・・私は・・・弱い存在です・・・私は・・・・・孤独に打ち勝つ力が欲しい・・・。
> 誰かを護る・・・お父様・・・私は・・・私・・・。」
「眠ってな・・・。もうすぐ夜が明けるから。」
顔を流れる涙と血を手で拭ってやる。
多分、顔に触られた以上俺の顔も赤に染まっているだろう。

土の柱をゆっくりと解除。花壇に背中を預けるように座り込む。
強制的に腹の傷を塞いだ影響で相当参ってきている。
両腕に抱えた霧津は俺の体に頭を乗せるようにして横たえた。

>386
あぁ、ちょっと意識がヤバくなりかけた所でまだ無事なヤツがいた。
「おーい、悪いけど。この子の手当て頼む。」

頼りになるセンセイがいる以上、もうそんなに心配はいらないだろう。
周囲に浮いている琥珀の制御を手放してそこら辺に転がしておく。
そして、俺は天を見上げる。
凍てついた光で作られた龍が、無数の闇に食われていく・・・そんな図が見えた。

「少し節約しないとな・・・起きていられる時間もそんなにないし。」
霧津の頭を撫でながら、自然と呟きが漏れていた。

397 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 16:34:30
>386水無月さん 
返り血だと思った液体は、水無月さんが持参していたものらしい。
ドラマや映画なんかで使うのはイチゴっぽい香りなんだけど、血糊っていろいろな種類があるのね。
でも何でこんなものを夜の学校に持ってきたの??しかも、どうして今私の顔に?
・・・水無月さんは見かけによらず、とっても素敵な性格をしていらっしゃるみたいだわ。

私はハンカチを取り出し、顔についた血糊を拭き取った。
水無月さんの言ったとおり、目の痛みもだいぶ治まってきた。よかった、少しづつ目も見えるようになってきたわ。
背中の傷もだいぶ痛まなくなってきた。もう大丈夫ね。
>「兄さんが心配だわ……」
水無月さんがポツリと呟く。
・・・そうよね、こんな状況で家に残してきた家族が心配でない筈が無いわよね。
でも無責任な慰めなど言えるはずも無かった。
>「おーい、悪いけど。この子の手当て頼む。」
「呼んでるわ。水無月さん、蔓城君のところへ行きましょ?」
私は返事も待たずに、水無月さんの手をとり駆けだした。

>389 :霧津さん >396蔓城さん
「ごめん、ちょっとみせてね?」
蔓城君が膝枕している女の子に近づき、傷の具合を見る。・・・・・・バンドエイドで済む傷じゃなさそうね。
軽く手を翳し呪文を詠唱すると、傷口が淡い癒しの光に包まれた。
苦しそうに寄せられた眉根から力が抜けた。
少しは楽になるといいな。光が消えるころには、傷も癒えてると思うんだけど。

安堵のため息をついたところで、ふと私は思い出した。
「そういえば蔓城君大丈夫なの?よく見えなかったけど、さっきノスフェラトゥに何かされていなかった?!」

>354 兼松君
護末田くんのあのオーラなら放っておいても構わないだろう。
問題なのは・・・兼松君ね。
ギルバ先生が、兼松君へ向けられたノスフェラトゥの攻撃を阻止した。今だわ!
「兼松くん来て!怪我してる女の子が居るの!!お願い、こっちに来て女の子を安心させて」
兼松くんだったら怪物相手より、女の子のナイト役の方が好きよね?
ああ、嘘は一言も言ってないわよ?怪我してる子はここに居るし、来てくれれば私が安心するもの。
だってね、兼松君は突然強くなったけど、私には、とても危うい状態に思えるの。
これ以上力を使わせたくないわ。
酷い怪我も何とかしないと。

・・・・・まあ一番の問題は、私が兼松君の中でまだ「女の子」と認識されているかどうかなんだけど。

385 :ギルバ先生
解けた包帯からは酷い火傷の跡が見える。
あれだけの怪我を負っていながらも、繰り出される技は冴え渡っていた。
さっきのギルバ先生の言葉が脳裏をよぎる。
> 俺は、こことは違う世界の住人・・・人ならざる者。
 そう言ったら、お前は信じるか?」
「信じるも何も・・・ねえ?」
どう見ても人ならざる者です。本当にありがとうございました。
「・・・・ギルバ先生が敵じゃなくてよかった。勝てる気がしないもの」
それに、怒らせたら手が付けられなさそうな雰囲気じゃない?

おりしも今、ギルバ先生が大技を繰り出そうとしていた。とても避けられるような間合いじゃない。
幾らノスフェラトゥといえど、食らったらひとたまりもないわね。

398 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 17:01:19
>254
黒子の持っていた本が突然宙に浮いた。
本はふわふわ漂い、図書室の外へ出ようとしている

399 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 19:12:23
>392

>「なんだぁ?誰かと思えばドド先生じゃねえか・・・。」

大男は静かに言った。
>「守衛は俺の仕事だろ、学校に不法侵入してくる奴を排除して何が悪いんだ?」
「はんっ!そんな事聞いちゃいないさ!あたしの問いにさっさと答えるんだねぇ…」
ドドは妖しい雰囲気をかもしだしながら鋭く再度問う。
すると予想通りの答えが返ってきた。
>「お前なんかに主様の事は言えねえ、その前に・・・。」

>「仕事しなくちゃなあああ!!!」
飛び出す裏拳。そしてそれとほぼ同時に近く響くガラスが割れる音。そして剣が動く音。
凄いスピードの裏拳に一瞬表情が変わったかと思うとドドはその裏拳を後ろに一歩跳び避ける。

この男…

何かに気付いたかと思うと、後ろに下がり距離を取った。冷笑するドド。
「…フンッ…なるほどねぇ…」
ドドは悟ったのだ。接近戦はドドとほぼ互角、またはそれ以上という事を。
そして窓が割れた方にいる人間がやろうとしてる事も。

>「生徒に暴力なんて、とんだガードマンね……喰らいなさい?」

窓が割れた方にいる女が剣を振るう。
大男の胸元が切り裂かれた。
「アーハッハッハ!こんな餓鬼でも役に立つ奴もいるもんだねぇ…クリスティーナ!」
剣を振るった女の名前を呼ぶ。
するとドドはピッコロを取ると口元に当てた。
ワンフレーズ少々悲しい曲を吹く。
すると大男の体が重くなる。しかし大男はその重くなった体を無理に動かすとクリスを床に組み伏せる。
この男、力だけでなく精神力も強いようだ。
ドドは悟ると更にワンフレーズ吹こうと息を吹いたその時だ。

突如後ろに冷気を感じ振り向いてみるとそこには大きな氷。
すると突如凍りが溶け…中から一人の人間が…。
それを見てドドの表情が固まった。

「あんたは…」

400 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 19:44:02
氷が溶けるとそこには裸体の護末田が・・・

401 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 20:50:28
余裕綽々で見ていたけど、内心はドキドキなのよね。
目の前でクリスは組み伏せられちゃうし、ドド先生は後ろに出来た氷から出てきた人に気を取られているし。
あれは誰だろ?暗いから良く見えないんだけど・・・
いやいや、それより、このままじゃまずいわね。

>「あ、?ああ??」
私の演説が終わると、大男はなんか間の抜けた声を出してカクってなったような気が・・・。
え、なんか隙だらけ?チャンスじゃない?
ああ・・・こんなとき私に力があれば・・・!
そう強く念じた時、突然目の前に剣が降って来て机を貫いて床に突き刺さったじゃないの。
この展開!正にファンタジーの王道!私専用の武器ってことね、そうなのね!
ようこそこんにちは!私の伝説の武器!
それにしても大きくて長い剣。机の上に立っている私の胸元に丁度柄が来ているんだからかなり長いわよね。
鍔のところにはなんか顔が刻印してあるし・・・妙にリアルね。今にも話し出しそうなくらい。
でももっと吃驚なのはその刀身ね。
透明なの。ううん、多分刀身が薄すぎて透けて見えちゃうのね。
横から見るとまったく刀身の存在すら目に映らないんだけど、縦から見るとちゃんとある。
これだけ薄いのならなんでも斬れちゃいそうよ。
さあ、早速私も武器を取ってファンタジーな世界に戦力としてデビューよ!

手を伸ばして、柄を掴み・・・
「・・ん?・・あれ・・・」
流石に片手じゃ無理よね。うん、OKOK。
「ふっ!・・・・ん!んん・・・ん〜〜〜!」
なにこれ、両手で力いっぱい引っ張っているのにピクリともしないなんて!
思わせぶりに目の前に出てきて酷いじゃないの!!
「うにゅ・にゅ・にゅうううう〜〜〜・・・ああっっ!?」
足を踏ん張って両手で引っ張っていたんだけど、剣はピクリとも動かず、手がすっぽ抜けて
机から転がり落ちる事になったわ。
教室のドアが開いていた事が幸いね。勢い良く転がって廊下まで出ちゃったわよ。
痛む後頭部に手を当てながら暫く動けなかったわね。
その間思っていたことは唯一つ。「さようなら、私の伝説の武器・・・」

教室でのやり取りを他所に、独り自爆して廊下でうずくまっていたんだけど、顔を上げると一枚
のカードが臥せられているじゃない。
「・・・なんだろ?」
なにげにカードをめくると
「トラップ発動だぜ!《地割れの大蛇》は敵一体に絡みつき一ターンその動きを止める!」
・・・誰?金髪で三角錐のペンダントをぶら下げた男の子が解説してくれたけど、誰よ?
不思議そうに見ていたら「デュエリストに集合がかかったから」とか言ってどこかへ行っちゃった。
もう、自己完結な子って嫌い。こっちが口はさむ暇ないんだから。
でも、解説どおりならあの大男が何とかなっているはずよね。
廊下から教室内を見ると・・・なんともなってないじゃない!

校庭でノスフェラトゥに地面から湧いて出た大蛇が絡みついて動きを封じていたなんて思いも寄
らなかったんだけどね。

意味不明なカードはほっといて、こっちを何とかしないとね。
ん〜〜〜脳みそフル回転して相手の弱点を突くのよ〜〜〜!

402 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 20:52:35
そうだ!日の出!朝になれば吸血鬼をはじめとする夜族は全滅よ!って言ってもまだ日の出に
は早い!
ないからって諦めるなんて簡単な脳みそはしていないわよ。
ないのなら自分で作り出すのみ!こんな時はぁ・・・

「コ〜〜ケコッコ〜〜〜!一番鳥〜。」
鶏の鳴き声を勢い良くしてやったわ。結構似てるでしょ。
日の出といえば鶏よ!鶏の鳴き声を聞けば日の出が来ると勘違いするでしょ。
ン〜〜私って頭脳派!
でもこれだけじゃあ終わらないわよ。続いて日の出第二弾!
「朝刊デース。」
スカートから新聞を一束教室の中に投げつけてやったわ。
大男に当たったかな?
これで完璧ね。新聞屋さんが朝刊届けに来るのは日の出五秒前ってところよ!
さあ、日の出の時刻と慌てふためくがいいわ!おーっほっほっほ!

え、何で新聞なんか持っていたって?
そりゃあ夜の校舎は冷えるかもしれないしね。身体に巻くと結構暖かいのよ?

403 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 20:54:59
突如後ろに冷気を感じ振り向いてみるとそこには大きな氷。すると突如凍りが溶け…中から一人の人間が…。それを見てドドの表情が固まった。「あんたは…
その氷の中から出て来たのは愁弥だった。

「どこにいるかと思えばこっちに居たのか。
クリスが急に校舎の方に向かって駆け出したから心配になってな…
向こうの方は俺がいなくても大丈夫みたいだしな…それにこっちの方が十分楽しめそうだしな…」
氷が溶けた瞬間に一瞬、裸体に見えたがいつの間にか元の格好に戻っていた。
「…楽しませてくれよ」
そう言うと、愁弥は守衛に斬りかかった。

404 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/13(火) 21:16:58
(人∀・)が凍える吹雪を吐いた


405 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 22:43:09

振り向いてみればそこには裸体の護末田がいた。
>「どこにいるかと思えばこっちに居たのか。
>クリスが急に校舎の方に向かって駆け出したから心配になってな…
>向こうの方は俺がいなくても大丈夫みたいだしな…それにこっちの方が十分楽しめそうだしな…」

「って何言ってんだい!この馬鹿餓鬼!」

そういうと護末田を蹴った。
「登場するならそんなど派でに登場せずに闇討ちしな!!おかげでこちらの集中力が一片に飛んじまったじゃないか!」
そう怒声を浴びさせると再度大男のほうを見た。
ふと気付いてみれば守護兵はベルを再度襲いかかろうとしているところ。
ベルは新聞を投げたりしてなんとか対処しようとしてるが、そんなの聞くわけもない。

「…おい、そこの糞餓鬼…お詫びにあの男を少々痛めつけてやんな。
…殺すんじゃないよ。生け捕りにするのさ。ヒッヒッ…」

そう言うとドドはピッコロを構えた。
護末田はそれを了承したのか一言ぼそりと言うと大男に飛びかかる。
ドドがピッコロに二本指を当てるとなめらかな曲を繰り返し吹く。
護末田と大男が暫く戦闘を繰り広げるのをじっと見ながらドドはチャンスを伺う。

見ればみるほど奴らの強さを理解することができていく。
ドドは一瞬ぞっとするような殺気にも、楽しそうにも取れるオーラを放つ。
まるで目の前で闘ってる者達全てを手に入れたいがごとし。

そして次の瞬間、大男に僅かな隙ができた。
ドドの曲が速くダイナミックな物になる。

捕獲籠発動!

大男を囲みながら足下から黒い長い棒が伸びていく!大男はまるで檻の中の獣のようになっていた。
ドドは妖しげに笑う。まるで愉快で仕方がないように。

「ヒッヒッ…どうなるかねぇ…」

406 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/13(火) 23:03:58
「ああああああっ!」

所詮、私はただの学生。
元々丈夫な方でもない。
思いきり引っ張られた私の左腕は、耐えられずに。

ぶちり、と音を立て、私の身体の一部だったものは
私の身体の一部ではなくなっていく。
大男に引きちぎられた私の左腕から大量の血が吹き出す。

脳裏に浮かぶのは、今朝見た夢の中の光景。
夢に現れるのは、その人間の深層心理とどこかで聞いたわね。
幼少の頃から隠して来た能力。真面目な学生を装う毎日……

どこかで、幻想界――バルンディノのような世界を望んでいたの?
だとすれば、願いは叶ったことになるのかも、知れない。

……と、ここでふっと気付く
私、過去を思い出してる――走馬灯……なのか?
私は……死ぬのか……死ぬんだな……

白銀の剣。
その刃に輝きは、もう、ない。

「楽し……かった……みんな……さよ………な………」

跡に遺るは

黒き闇の校内に
紅き鮮血に染まった
左腕の無いセーラー服の少女が
白き月の光に照らされ
まるで一枚の絵の様に

407 名前:ノスフェラス ◆glAHh7JUpE [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 00:02:27
ラスティーリアの火球に焼かれノスフェラスは火達磨になった。
続いて礼司のオーラウィップ(霊力の鞭)に右手を切断され、ギルバの次元斬に胴体を斬り刻まれた。
腹の皮は裂け内臓が地面に濡れた音をたてて落ちた。
しかしノスフェラスは倒れなかった。
「やれやれ。これほどの大怪我をさせらては今晩はこれまでか」
ノスフェラスは部下達に命じた。
「皆の者。御苦労であった。帰るぞ」
古き血の民、黒衣白衣の吸血鬼達は戦いをやめ、主君ノスフェラスにそれぞれがその場で一礼した。
礼を終えると吸血鬼達は跳躍し、あっという間に夜の空へと次々と消えていった。
いまだ全身が燃えたままのノスフェラスは、炎を全く意に介さずに一族が去るのを見送った。
斬り落とされた右手をしゃがんで掴むと、ノスフェラスはそのまま跳躍の態勢に入ったが思いとどまった。
クリスをはじめ校庭にいる子らは、戦いをやめる気配が無いではないか。
「どうした?幼き戦士の紳士淑女達よ。今宵の戦いは終わりじゃぞ」
ノスフェラスは子供達が去らないことをいぶかしんでいた。
しかも校舎内ではいまだ戦闘が行われている様だ。
ノスフェラスの眉が歪んだ。
「なぜ去らぬ?お前達はお前達の家に帰れ。今宵は終わりじゃ。・・・うん?」
ノスフェラスの目が驚きに見開かれた。
「お前達は契約の下に戦っておるのではないのか?
なんと!・・・違うのか!?」
ノスフェラスは高笑した。彼を包む炎が勢いを増した。
「わしはお前達も上湘南に眠る霊宝を捜しておると思うておったわ!
子らよ。今宵はもはや戦いは終わりじゃ。安心して家に帰れ。太陽の没した夜だけが争奪の戦いに定められた時間。
まだ日の出には早いが、わしがこれこの様に大怪我させらたとあっては、わしの一門は今宵は去る。
アスピス!来い!帰るぞ!」
地面から突如として大蛇が現れノスフェラスに巻きついた。巨体のコブラアスピスはノスフェラスを燃やす炎をその身で消した。
「幼き戦士の子らよ。また明日の夜じゃな。一日だけ命が伸びたという訳じゃ。ゆっくりと休むがよい」
アスピスの頭にノスフェラスは腰掛けた。アスピスは宙をのたうち夜の空へと飛翔しやがて消えていった。
ノスフェラスは学校を去った。
オーラを知覚できる者ならば、学校を覆っていた妖気の大半が消えたのがわかっただろう。

408 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/14(水) 00:47:15
ベルのかばんから白い光がでてクリスの体を包みこんだ
そしてパッと目の前から消滅してしまう

409 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 01:03:38
おいおい、こりゃ一体どうなってんだ?
隙を晒したと思ったらドドの後ろに氷が出てきて
その氷からは小僧が出てきやがった。

護末田は大剣を担ぐと大男に切りかかってきた。
大男はまたも避けきれず右胸に今度は縦一線の傷を負った。
だが、怯まない。
逆に大木の様な腕で無理矢理薙ぎ払い距離を開ける。
だが威力は兎も角スピードは格段に落ちていた。

本来ならこんな奴、
叩き伏せるのに苦労はねえが今は違う。
僅かだが体に感じる重圧。
恐らくはドドの仕業であろう、だが問題はそれだけではない。

「腹ぁ減ったな・・・」
空腹である、大男にとって空腹は最大の敵だ。
力が思うように出ず注意力が散漫になり思うように集中できない。
ちっあの時、嬢ちゃんを食っちまうべきだったなぁ。

>捕獲籠発動!
その隙を付かれたかドドの術が発動した。
大男を囲みながら足下から黒い長い棒が伸びていく
「なっ!?やべえ!!」
我に返り飛び退こうとするも、時既に遅し
それは黒い檻になっていた。

檻をぶち壊そうと手を上げても空腹のせいか今一力が入らない。
すると鼻に美味そうな匂いが飛び込んで来る。
右腕を見ると、クリスの可愛らしい腕が血を滴らせながらぶら下っていた。
さっきは、どうやら力が入っちまったみてえだな。

「おぉっと!こりゃあ丁度いい腹が減ってたところだ。」
その腕に喰らい付いた、血が弾け飛び
骨を砕き、肉を食いちぎる。
はははっ!人間にしちゃ中々美味い肉じゃねえかい。
顔に返り血を浴びるが、気にせずに喰らい続ける。
そして爪の垢まで残さず食べた。

410 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 01:03:39
転がらないサッカーボールを蹴り続ける。反撃の隙さえ与えないぐらい蹴りを入れ続ければいい。
自分でやってるから分かるんだけど…これ凶器だよ。うん。僕の足は凶器。人殺せそうだよね。
蹴り続けてると何だか悦楽も感じてくるね。別に僕はSじゃないんだけど…どちらかというとM?
でもそういう類いの悦楽じゃなくって、なんていうかサンドバッグを殴ってストレス解消するような感じ?
一定のリズムで一定の蹴撃。ティチャギ、ティフリギ、アプフリギ。飛び蹴りとかもやりたいんだけど、隙大きいしね。
そのうち蹴ってる足が熱くなってくる。これも一種のランナーズハイかな、とか思ってたら…
本当に燃えてんじゃん!!
「わっちゃっちゃ、あちゃ!」
別にブルースリーの真似してるわけじゃないよ。「ホワタァ!」って言ってないし。

燃え上がられちゃどうしようもない。蹴ったらこっちが火傷しちゃうしね。今の状態では火傷も軽微なもんだろうけど。
でも一応どうしようか右往左往してたら…僕の聡い耳は僕を呼ぶ声をはっきり捉えたのだ!(ババーン)
>「兼松くん来て!怪我してる女の子が居るの!!お願い、こっちに来て女の子を安心させて」
「…女の子?」
優先順位
女の子>>>>>>>>>>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>>>>>>>>このじいさん
「女の子がピンクもといピンチと聞いたら黙っちゃらんない!紳士として!紳士としてね!」
きびすを返して声が聞こえた方へ向かう。近づくと誰が言ったのかが分かる。
あの子は理利ちゃんだよね!同学年に芸能人がいるならそりゃ知ってるよ。チャッチャクエストも見てたよー。
「生まれる前から好きでしたーーーー!!(キラリン)」
近づいて前転して跳躍して決めポーズ。その後にお辞儀。紳士的に。あくまで紳士的にね。
「でっ!?怪我してる女の子って誰っ!?って理利ちゃんのことかいっ?
 大丈夫!もうダイジョーブ!僕がいればたとえ火の中水の中草の中森の中土の中雲の中あのコのスカーって何言ってんの僕っ!」
僕を初めて見た人はテンパってると思うだろうね。でも残念!これが イ業 さ!あれ?字違う!キニシナイ!

視線を動かす。おや、この見覚えのあるミステリアスな麗人は…。
「Oh水無月しぇんぱいっ!相変わらずお綺麗なその姿に僕はもうっ!」
くるっと回って平伏。紳士的に。くどいようだけど紳士的にね。
「もしかしたら僕は貴女と出逢う為に生まれてきたのかもしれない!願わくばこの一瞬が永久にあらんことを!
 ひいては僕と離婚を前提とした結婚を…って離婚を前提としてどうすんの僕!心中を前提として…ってもっと悪いね!
 そもそも結婚に前提はいらない!そこには愛があればいい!ぎぶみー愛!Will you marry me?」
僕を初めて見た人は(ry
心の中で誰かのため息が聞こえた気がしたけど気がしただけだし、そもそも心の中でため息なんかするはずないよね。
まさか僕の心の中に誰かが住んでいるわけでもないし。幻聴幻聴。うんうん。

んで更に視線を移動。包帯巻いてる人はスルー。あれ?この人先生じゃなかったっけ?でも僕の目に映ったのは…。
「おいおいおいおい女の子を膝枕するなんて何そのうらやまシチュエーション!
 でも個人的には逆の方がいいなーって何言わせんの!くー!後輩のくせに!後輩のくせに!」
(ry
次に又も視線をずらして見たことのない外国人っぽい女の子に声をかけようとして…

蛇に乗ったじいさん、飛ぶ。
略式に言うとそんな感じ?何か訳の分かんない言葉言ってたけど正直なところどうでもいいよね。
だって僕の役目は女の子達を守ること!ほかは二の次三の次四の次(中略)百の次っ!
んでもってガランとした校庭。さっきまでの喧々囂々が嘘のようで。静まり返って。
「悪は去ったってことかなっ?はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!」
みんなの方を向いた僕の笑い声が、少しだけ、木霊して。

『テンションたけーなぁ・・・そうだ、言い忘れてたが、お前がパワーアップしてんのは時間制限つきだから。
 それと・・・油断大敵、って言葉覚えといた方がいいぞ?』
嫌な予感がして後ろを振り向いた僕。

光景。
(人∀・)。
 ふ ぶ    き

411 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 01:04:58
「あー・・・うめえ、だが足りねえな。」
顔の血を拭こうともせず何気なく床を見る。
目が転がっていた朝刊を見つけた。
先程ベルが投げつけた物だ。
待て、朝刊?となると・・・。

檻の隙間から外を見た。
微かに空の色が薄くなったような気がする
どうやら僅かだが日の出が近かづいているようだ。
こりゃあいけねえ、日が昇っちまうって事は営業終了だ。

「ちっ、ガキども、今日は時間がねえ。見逃してやる!」
両手を振り上げ床を思い切り殴りつけた。
先程とは力のレベルが全く違う。
衝撃により教室の全ての物が大きく浮き上がり
床に敷いてあったタイルの類は全て弾けとんだ。

「だがな、次の夜に見かけたら今度は承知しねえぞ!覚えとけ!!」
今度は両手を頭上で組み力を込め叩き付けた。
教室全体が大きく揺れ再び物が浮き上がる。
そして轟音と共に大男の眼の前の床が抜け落ちた。

「こうなりたくなけりゃあな。・・・じゃあな。」
プッと口からクリスの爪を吐き捨て。
大男は抜け落ちた穴から下の地下倉庫に降り姿を消した。
それと同時に気配も消える、
恐らくは今地下倉庫に行っても誰もいないだろう。
再び校内に静寂が立ち込め始めた

412 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 01:39:37
>396>397
華山さんに手を引っ張られて、怪我して動けない人たちの方へ走っていく。
すっかり元気になったみたいで良かったわ。
思えば、わたしって何もしてないわねぇ。
華山さんが怪我人の治療を始めてからなんて、特にやることが無いわ。
「わたしに何かできることがあったら言って。
 こんな状況だし、喜んで力になるわ。そこの子も、わたしの可愛い後輩だしね」

>389
霧津ちゃんが怪我して動けないみたい。いえまあ、さっき見たから解かってるんだけど。
華山さんの手当てで、大分良くなったみたいだけど……目を覚まさないわね。
そういえば、寝てる人を起こすのには、光も良かったかしら?
懐中電灯を持ってきて良かったわ。さっきみたいに頬を軽く叩きながら、顔を照らしてみましょ。
「朝よー。早く起きないと遅刻するわよー」
これで起きるかしら?
……もう少し粘ってくれれば、公然と悪戯ができるのだけど。
鞄の中の赤い液体の入ったペットボトルに手をかけてみた。良かった、まだ残ってたわ。
でも、同じことを二度するのは癪ね。
もう少しして起きなかったら、服の中にスライムでも入れましょう。

>407
避けようっていう気が無いのか、ほとんど全部の攻撃を一身に受けて、ボロボロになっているわ。
やぁねぇ、不意打ちしたかと思ったらコレ?
でも、まだ少し余裕があるみたい。なのに退却するなんて。
次に来たときは―――そうね、そのときまでに、いろいろ考えておきましょう。

>410
困ったわねぇ、プロポーズされてるみたい。
まあ、兼松くんにとってはいつものことでしょうけど。
「あら、面と向かって綺麗なんて言われるのは久しぶりねぇ。
 お言葉は嬉しいんだけど……もう少し場を選んで、あと見境をつけた方が、貴方のためになると思うの。
 せめて、複数の女の子にほぼ同時に言うのだけはやめておくこと。これは、わたしからの忠告よ。
 あ、そうそう」
変な生き物が吹雪を吐いてるから気をつけて、って言おうとしたんだけど……

>404
またこの生き物ね。
ちょっと可愛い感じもするけど、やっぱり凶暴みたい。
ええ、今度は吹雪を吐いてたわ。それこそホライト・ドラゴンみたいに。
折り畳み傘をさして、あの生き物の方に向けて、後ろに居る子達だけでも守っておきましょ。
「ぼーっと立ってないで、兼松くんも入りなさいな。風邪ひくわよ」
ああでも、やっぱり足元とかは冷たいわね。

413 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 05:58:44
>412 水無月さん
>「わたしに何かできることがあったら言って。
 こんな状況だし、喜んで力になるわ。そこの子も、わたしの可愛い後輩だしね」
「じゃあこの子の手を握って、声をかけてあげてね」
水無月さんと蔓城にお願いする。
え?何?水無月さん、何でこのタイミングで懐中電灯を取り出すの?
>「朝よー。早く起きないと遅刻するわよー」
「え?!いや、声がけってそういう意味じゃ・・・」
蔓城君からも何とか言ってよ〜と、私は目で必死に訴えかける。
水無月さんの後輩さんごめんね。私にはとても彼女を止められそうに無いわ。

>410 兼松君
熱烈な告白(?)ににっこりする。良かった、いつもの兼松君ね。
彼にとっては変な力より、女の子であると言う事のほうが重要らしい。ここまで来るといっそ清々しい。
単なる軟派な男の子だとばかり思ってたけどとんでもない。見直した、何て肝の太い男の子なのかしら!
>「でっ!?怪我してる女の子って誰っ!?って理利ちゃんのことかいっ? 〜何言ってんの僕っ!」
「ふふ・・・あはははは!相変わらず兼松くんって楽しい人ね、いるだけで周りを明るくするわ!
とりあえずこれで血を拭いてね?私のことは気にしないで。それよりあなたの怪我が心配だわ」
そう言って、兼松君に汚れていない方のハンカチを渡した。

兼松君は、今度は水無月さんの方にプロポーズしている。次は多分気絶した女の子だろう。
(声がけってそういう意味でもないんだけどな〜)
まあ良いわ。全身全霊で口説いている今なら、きっと何をしても気付かれないだろうし。
私は彼の後姿に向けて回復魔法を放った。
そういえば護末田君はどこに行ったのかしら?急に姿が見えなくなったんだけど。

>407 ノスフェラトゥ
ノスフェラトゥは大怪我を負いながらも、たいして痛がるそぶりも見せず退散していった。
気になる幾つかのキーワードだけを残して。
彼と彼らの眷属が去ると、学校全体を包んでいた負のオーラの大半が消えた。
校庭で炎上するトラックの姿が透けて見える。さっきまであった筈の地割れはとっくに消えていた。
この場に残ったちょっと変な生き物(>404)の姿も少しづつ薄らいでいる。
かわりに、今まで殆ど察知できなかった町の外からの生命エネルギーが、少しづつだけど感じ取れるようになってきた。

私はふと思った。
「何らかの力で、夜の間だけ上湘南は上湘南でありながら、全くの異世界になっているのかもしれないわ。
特殊な結界の中でどれだけ物を壊しても、結界をといたあとは命あるもの以外は全部元通りに復元されるの。それと同じじゃないかしら?」
こう考えれば、さっきの学校が地割れに落ちたイメージも、学校全体が異世界の上空に移動したようなイメージも頷ける。
夜の間町の外から生体エネルギーを感じなかった事も、朝が近づいたせいで燃上トラックや変な生き物の姿が薄らいでいる事もね。
「ただし、争奪戦も「契約」も霊宝が絡んでる時限定の話よね。
契約以外の場所でなら、工藤先輩たちが望めばいつでもどこでも怪異は起こるでしょうね。
まあそんな事は今どうでもいいわ。私の推察が正しければ、朝日と共に(人∀・)も消えうせるはず・・・なんだけど・・・」

>404 >ギルバ先生
半分透けてる状態でも、まだ吹雪を吐いてるわね。
折りたたみ傘で水無月さんが後輩や蔓城君の前に立って吹雪を防いでくれているわ。何て用意がいいのかしら!
>「ぼーっと立ってないで、兼松くんも入りなさいな。風邪ひくわよ」
「兼松君、これって水無月さんと相合傘するチャンスよ!あとギルバ先生、いきなりピンチです!」
傘の後ろに仲間入りしつつ、先生を呼ぶ。

・・・・・・・・・・・・・・ものすごく素朴な疑問なんだけど、もし私の推察が正しかった場合。
今日の夜また学校に来たら、いきなり吹雪を吐く生き物と再戦することになるのかな?

414 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 気絶・・・覚醒終了ー。] 投稿日:2006/06/14(水) 09:55:30
>397
>軽く手を翳し呪文を詠唱すると、傷口が淡い癒しの光に包まれた。
>「そういえば蔓城君大丈夫なの?よく見えなかったけど、さっきノスフェラトゥに何かされていなかった?!」
「くははは・・・はは。癒しの力か。んな簡単に使えるのか・・・。
 あーぁ、阿呆らしい。ん?あぁ傷は『今は』大丈夫だ。『これから』大丈夫じゃなくなるけどな。」

>410
>「おいおいおいおい女の子を膝枕するなんて何そのうらやまシチュエーション!
> でも個人的には逆の方がいいなーって何言わせんの!くー!後輩のくせに!後輩のくせに!」
「知るかよ、センパイ。おっと、俺が憎まれ口を叩いてもそれは俺のせいだから、
 アイツには当たってくれるなよ?」
校庭側ではもう終局が近づきつつあった・・・だが。

>光景。
>(人∀・)。
> ふ ぶ    き
「っ!!」
一瞬反応が遅れる。周辺に転がる琥珀に意識を向け、再度浮遊させる。
だが、それより一瞬早く吹雪が放たれ・・・
>412
>折り畳み傘をさして、あの生き物の方に向けて、後ろに居る子達だけでも守っておきましょ。
「んなモンで防げてもそう長くは持たないだろ?」
108つの琥珀が水無月センパイの周囲に寄り添う。
そして、俺は座り込んだ状態から右手を(人∀・)に向ける。

大地が一瞬鳴動し、黄色がかった透明な結晶が壁を作る。
吹雪はその壁に遮られると左右に吹き散らされ、意味を成さない。
「お前は少しばかり暴れすぎだ。落ちろ。」
(人∀・)の足元から8本の岩の槍が突き出し、(人∀・)を貫く。
あぁ・・・いい加減朦朧としてきた。(人∀・)がどうなったのかよくわからねぇ。

>413
>蔓城君からも何とか言ってよ〜と、私は目で必死に訴えかける。
「それにはこたえられねぇわ。悪いけど・・・ちょっと力を使いすぎた。浄斗のヤツにも少しは力が使えるようになったから・・・」
後、よろしく。

そう言って、手を下ろして目を瞑る。
浄斗のヤツが上手くやればいいけどな・・・。
そう願って、俺の意識は・・・
           また、あの暗い世界へ・・・
                           落ちていった・・・。

横たわる浄斗の体からはさっきの力強さも覇気も消え、浮いていた琥珀も輝きを失い地に落ちた。
浄斗からは寝息が聞こえるが・・・その腹部は皮膚が未だに抉れ、内臓が露出している。
大量の血が腹部を染め上げているのだが、内臓や皮膚は再生しようと動き続けている。
先程の時はそんな傷は見当たらなかったが・・・隠していたのだろうか?
ともかく、余り放っておいていい状態ではなかった。

415 名前:???[sage] 投稿日:2006/06/14(水) 17:48:00
物陰に何者かが隠れていた
「おのれ…このままで済むと思うなよ…」
次の瞬間、何者かは最初から居なかったかのように消えていた。

416 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 20:28:40
守衛の大男は檻に見事に入れられた。
なんとか出ようとする大男を見るとドドは愉快そうに言った。
「ヒッヒッ!無理さ!この檻はダイヤモンド並の固さだよぉ…流石のあんたでも無理さ。」
そう言うと静かに大男が入った檻に近づいた。
すると大男は周りを見回すと、クリスの死骸を食べ出した。
足を止めるドド。静かにその様子を見終わると再度大男の方に近づく。
右に置いてある無惨なクリスの死骸を一目見る。
「全く…いい剣の音が出せる女だったのにねぇ…」
そう呟くドド。その言葉にはどこか悲哀が込められてない。
まるでもったいないといった感じだ。
暫くクリスを見て何か考え込む。
すると大男は急に叫びだした。

>「ちっ、ガキども、今日は時間がねえ。見逃してやる!」

そう叫ぶと両手を振り上げ床を思い切り殴りつけた。
教室が大きく揺れる。
ドドはそれでも直クリスを見ていた。
大男の声が響く。
>「だがな、次の夜に見かけたら今度は承知しねえぞ!覚えとけ!!」
そして次の瞬間床が崩壊された。ドドはようやく男を見る。
すると突如大男の口から何かが飛んできた。
キャッチするドド。それを見て一瞬目が見開く。

>「こうなりたくなけりゃあな。・・・じゃあな。」

大男の口から吐き出された物、それはクリスの爪。
それは紛れもなくこの大男が人間を食べた事を再確認させられるものだった。
ドドはそれを見ると大笑いした。
全く愉快、愉快。人間を食べる怪力大男など滅多に見ることはできないだろう。
追いかけようとする護末田を止める。
「ハッ!追いかけても無駄だよぉ!あの男はもういないだろうよ。」
ドドにはあの大男の音が聞こえなくなっていくのが聞こえた。
消えていく足音、この恐怖の出来事が終わる音。暫くその音に聞き入る。
「ヒッヒッヒッ…ちょっくら残念だねぇ…」
そう呟くとドドは再度クリスを見た。
紅き血が流れていく。止まった心臓音。静寂な死。

そして次の瞬間キッと表情が変わりベルに聞こえるように叫んだ。
「ほら!そこのおてんば娘!いつまでそこでアホやってんだよ!
っも〜!全くあんたにゃもう懲り懲りさ…毎度毎度面倒起こしやがって…えぇ!?」
そう叫ぶとドドはクリスの剣と死体の首元を持った。
「あたしゃもう帰らせて貰うよ!悪いがね!これ以上小便臭い餓鬼共の保母なんてやってられっか!
片付けはあんた等がやりなよぉ!もし塵一つでも残してみな!お前等の成績はAll@決定だからねぇ!」
ぶっきらぼうにいつもの調子で命令するとクリスの死骸を引きずり音楽室へと繋ぐ暗闇に消えていった。

417 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 20:30:08
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
音楽室へ戻るとドドは椅子に座り煙草を一本加え火をつけふかす。
楽しい夜だったが流石に少々付かれた様子だ。
ボンヤリと煙を目で追う。そして次に机の上に置いてある血まみれになったクリスの死骸を見る。
「…全く…死体じゃ質が落ちるんだけどねぇ…」
そう呟きクリスのほを撫でるとドドは何かを決めたかのように立ち上がる。
煙草を机の上に捻り消す。そして巨大な年季が入ったグランドピアノを開けた。いくつかの鍵盤に手を置く。

―ダーーーーーーン!!

響くピアノの重々しい音。すると音楽室の壁に西洋風のドアが現れた。開かれるドア。

―キィイイイイイ…

ドアの中は暗く何も見えない。
ただそこにこの学園の制服の色が見えたのは気のせいだろうか…。
ドドは片手でクリスと剣を持つとドアの中へと入っていく。

「ヒッヒッ…ただいま、愛しの音達。」

不気味に笑うドド。そしてドアは閉められた。
ドドがいなくなった夜の音楽室。
そこは何故か電気が付いているのに異様な恐怖にそそられるものだった。

「…そろそろ夜があけるねぇ・・・ヒッヒッ」

418 名前:ベル・T・カーマン ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 20:50:48
廊下から新聞を投げつけると、大男がこっちに向かってくるじゃない?
く〜〜・・ドド先生、クリス、護末田といて何で私に来るのかなあ?
厄除けのお守り効いてない?
大慌てで廊下を走って逃げて、教室二つ分くらい離れたところで後ろを向いてみたら・・・
あれ、いない。
恐る恐る戻ってみると、なんだか檻に入れられてるじゃない!
様子ろ見るとどうやらドド先生の仕業のようね。
「ドド先生素敵!今なら抱かれてもいいかも!」
檻に入っているのなら怖くはないもんね。もう大丈夫。

でも、大丈夫ではなかったのよね。
教室に戻って目に入ってきたのは、鮮血に染まってパッと見で死んでいると判るクリス。
そして大男がプッと吹いた何かが私の頬に当たったわ。
それを見てみると・・・つ、爪?
大男の言葉が本当なら・・・ううん、なら、じゃない。これは、クリスの・・・
「ひ・・し、死?・・クリス・・・嘘・・・」
徐々に頭が白くなっていって、思考が崩壊していく・・・。
立っていられない・・・。よろめいたところで何とか手で支えて立っているのが精一杯。
『やかましい!!たかが一人二人の死で喚くな!!!
無数の屍を足場に為政者がでっち上げた虚飾の平和を漫然と貪る豚どもが・・・・身近な
者の死には被害者面で大騒ぎしおる!』
頭が真っ白になって悲鳴をあげようとした出鼻を挫かれちゃったって言うの?
教室の窓がビリビリ震えるくらいの大声が響いて出す悲鳴も出なくなっちゃった。
「な、なに?」
いきなり怒鳴られて、とりあえず誰に怒鳴られたか見回そうとしたんだけど、見回す間も
なく【ソレ】と目と目があっちゃった。
【それ】って言うのは剣の鍔に掘り込まれていた凄くリアルな人の顔。
倒れそうになった時、手を伸ばして支えにしたのは剣の鍔の部分なのね。
金属に掘り込まれているのだと思ってたけど、私の手から伝わってくる感触は人の顔そ
のものの感触。
その顔が凄い形相で、もう、なぜか顔に隈取まで浮かび上がっちゃってこっちを見ている
の。
視線でつながれちゃったって言うか、目をそらすことも出来ない。
『ふん、まあいい。ようやく交代が来たんだからな。』
「え・・?交代?」
訳もわからないままキョトンとしているとなんだか視界が歪んできて・・・
なんだろう・・浮遊感?
そして暗転。

#####################################
「ふう、漸く娑婆に出られたか。
それにしてもなんだあ、こいつは。ガラクタばっかり身につけて邪魔くせえ。
実用性とかって言葉はないのか!」
ベルはネックレスやイヤリング、そしてスカートの中に仕込んだおまじないグッズを引きち
ぎって捨てていく。
『ちょ!ちょっと、それ!私の秘蔵のおまじないグッズ!って、なんで私がそこにいるのよ??』
ベルの行動に抗議の声が上がる。
それは剣の鍔に彫られた人の顔。
その顔は先ほどまでの顔と変わり、ベルそっくりになっていた。
そう、剣の封じ込まれていた人格と、ベルが入れ替わっているのだ。
ベルの肉体の中にはベルではない、誰かが入っている。
「ふん、やかましい剣になっちまったがいいだろう。漸く俺が楽しむ番になったんだ!
なかなか面白そうな世界に出たことだし、遊ばせて貰うさ。」
ベルだった者は剣を持ち首にぶら下げる。
いつの間にか刀身は消えており、柄と鍔だけの大きなネックレスのようになっていた。
ドドと護末田を一瞥するとにやりと笑みを向け向居の開けた穴に身を翻し、その姿を消してしまった。

419 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 21:35:17
>「眠ってな・・・。もうすぐ夜が明けるから。」
優しい声・・・そっと涙を拭われる感触。

拙者はどれほど暗い闇に沈んでいたのであろう。解らぬ、最早このまま目覚めぬのかともさえ思った。
ふと誰かに抱かれる感触の中、暖かい光が拙者を包んだ。
それは軋む体を癒し、蝕む傷を取り去ってくれたでござるよ。

>「朝よー。早く起きないと遅刻するわよー」
聞き覚えのある声・・・これは、水無月先輩でござるか?
って遅刻!?遅刻でござるか!?拙者、この学び舎では無遅刻無欠席!
親愛なる師の為それを逃すわけはならぬでござるぅぅぅぅ!!
「なんとぉぉぉお!!」
拙者は跳ね起きたでござる。
しかし安易に跳ね起きたのは拙者の失策でござったか・・・・・

ゴッ!

鈍い衝撃音と鋭い痛み・・・まあ先程の衝撃に比べれば屁でもござらんが・・・。
「・・・・イタっ!!」
とほほー跳ね起きた勢いで顔を覗きこんでいた誰かと頭をぶつけてしまったでござるよ。
拙者は覚めて行く意識の中その人を確認したでござる。
そこにはセミロングの黒髪に美しい顔の見覚えのある顔があった。

「つっぅ・・・あ、あれれ?み、水無月・・・先輩?」
なんで・・・どうして先輩がここへ・・・記憶が完全にあやふやになってるでござるよ。
拙者は頭を抱えながら水無月先輩に話しかけたでござる。
「・・・拙者今まで・・・・・ハッ!そう言えば物の怪は何処に!?」
そうだ拙者は今まであの者達と戦って・・・慌てて周囲を見回したでござるが、
先程まで戦っていた異形の物の姿は消え
変わりに目に飛び込んできたもの、それは
華山殿を初めとした見覚えのある生徒諸君でござった。
拙者はどうやら花壇に寝かせられていたようでござる。

「し、しかし拙者は確か傷を負った筈・・・一体誰が・・・それに何ゆえ先輩や華山殿はここへ?
 そしてベル殿やクリス殿・・・は、それに・・・それに・・・。」
ああ!混乱して言葉が上手く見つからないでござるよ・・・・・。
何をはじめに伝えるか、何を伝えるべきか・・・ああ、拙者は・・・。

ん・・・何やら背中に温もりを感じるでござるな・・・。
振り向いてみると一年生らしき殿方がそこに腰をかけていたでござる。
良く見ると顔色がいまいち良くはないでござるな。
その時拙者の目が彼の腹部に止まったでござる。
そこにあった物は血によって染め上げられた腹部、しかもかなりの重症でござるな。
「な・・・!お主・・・大丈夫でござるか!?」
しかし下手に傷口に触ると危険でござるが・・・
拙者は声を掛けることしか出来なかったでござる・・・拙者は・・・無力だ・・・。
「気を確かに持つでござる!!まだ、逝かれるな!」
必死に声を張り上げる、止血もままならぬ状況・・・一体どうすれば・・・
「・・・・・・お願い・・・だから・・・。」

420 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 21:44:50
愁弥は大剣を振りかざすと守衛の右胸を斬りつけた。
手応えありか…?
そう思ったのもつかの間、すぐに蹴り返される。
「なっ…全く効いてないのか…?」
愁弥がもう一度斬りかかろうとした瞬間、黒い檻が現れた。
「…ドド先生か!?やるじゃねえか」
>「ヒッヒッ!無理さ!この檻はダイヤモンド並の固さだよぉ…流石のあんたでも無理さ。」

「…これでお前も終わりか…もう少し楽しめるかと思ったんだが…」
愁弥はゆっくり守衛に近づいていく…
しかし次の瞬間、愁弥は目を疑うような光景を見た。
…守衛が腕を食ってる…誰のかって?…それは…

…今まで戦いに集中しすぎていて気付かなかった…
ああ…そうか…クリスの死体だ…ってことは…クリスの……え?
愁弥は自分を怨んだ。助けられなかった自分を…
「…何が…どうなってるんだか…はは…分からないことだらけだ…」
守衛は腕を食い尽くすと爪を2つ飛ばした。1つはドド先生に、1つはベルに飛んでいった。
そして今までとは比にならない程の力で床に穴を開けると、そのままいなくなった。


421 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/14(水) 22:15:11
愁弥は慌てて追い掛けようとしたがドド先生に止められた。
>「ハッ!追いかけても無駄だよぉ!あの男はもういないだろうよ。」

「…くっ……」
愁弥は恨めしそうに穴を見ていた。
>「あたしゃもう帰らせて貰うよ!…………お前等の成績はAll@決定だからねぇ!」

ドド先生はそれだけ言うと、クリスの死体と剣を持って去っていく。
愁弥はただ見てるだけしか出来なかった。

すると、突然ベルが現れ愁弥に一瞥すると、そのまま穴に入っていった…
…今の目は…ベルじゃなかった…
愁弥はその場を動けなかった。もう引き止める気力も出てこない…
さっきの光景が頭をよぎる…
すると突然、頭の中で声が響いた…どこかで聞いたことのあるような声…
「…お前は何のために戦う?…その剣は何のためにある?…人を傷つけるためか?…あるいは、その事を楽しむためか?
…お前は自分さえ助かればそれでいいのか?」

「……俺は…俺は…………クソッ」
愁弥は近くにあった机を思い切り蹴ると、校庭に戻っていった。

一人で戻ってきた愁弥を見てみんなが不思議そうな顔をした。


422 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/15(木) 00:04:02
(人∀・)は目から怪光線を放った

423 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 01:09:29
ノスフェラトゥが地面から大蛇を召還し夜の空へと消えていった。
それと同時に学校内に満ちていた嫌なオーラが激減したのを僕は感じた。
僕はオーラの力を取り戻した。
黒鞭は孫悟空の如意棒みたいに長さが自在になるらしく、闘気の失せた僕に反応したのか元の棒の長さに戻った。
ノスフェラトゥの一族もすっかり消えうせたのを、オーラで確認すると僕はラスティーリアに歩み寄った。
「ありがとう。ラスティーリア…… って言えばいいのかな?」
うう。よくわかんない。複雑。
華山さんはリリさんなのか、ギルバ先生はバージルさんなのか、詳しく話したいけれど今はその時じゃない。
どうしてもやらないといけないことが。
「ラスティーリア。きみには聞きたいことがたくさんあるけど。あとで。ぜひ」

蔓城くんが腹から大量の出血をして倒れている。霧津さんも負傷している?
華山さんに僕は言った。
「もし不思議な力で治癒できるのならお願い。だめなら救急車を呼んでください。それがいいですよね水無月先輩」
でもそう言っている自分の声が凍っているのに、自分で気がついた。
なぜなら僕の心の中は怒りでいっぱいだったから。
とんでもない切迫した状況なのに、テンションの高い実年くんにつっこみをいれずに僕は素通りし、
沈痛な表情の護末田くんとすれ違っても、その顔の暗さに思いをする余裕が僕には無かった。ごめん。
僕の目は血痕をたどっていた。
点々と校舎に続く血、クリスさんの血が僕を誘っていた。
廊下で変なものに会った。

>422
>(人∀・)は目から怪光線を放った
「ノスフェラトゥは去って妖気は霧散しちゃったよ。いたずら好きの妖精くん。魔界にお帰り」
僕は軽くあしらって血痕を追った。
血は音楽室に続いている。

424 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 01:10:34
僕が音楽室のドアを開けたとき、室内には誰もいなかった。
「……遅かった」
間に合わなかった。手にしていた黒の棒がシュルシュルと伸びて鞭化していく。
“敵”はもういないのに、僕の怒りに鞭が反応している。
「ドド先生?もう消えましたか?聞こえていますか?聞こえていなくてもしゃべります。
クリスの遺体をどうなさるつもりですか?」
ぶわっと怒りが込み上げ、あとは叫んでしまった。
「なぜクリスの遺体を勝手に持っていく?なぜクリスのお父さんお母さんに届けてやらない?
校庭でもドド先生の笑い声は聞こえた。
あなたは人の生き死になんの痛みも感じないみたいですね。
魔術かなにかでクリスを生き返らせるつもり?例え生き返ったとしてもそのクリスはクリスなのか?
あなたは可愛そうなクリスの遺体を物としてしか見ていない。
僕にはドド先生……ううん。ドド。あなたが吸血鬼と同類に思える。
人の命の重さをまったく感じないところが!
僕はあなたの敵です。死者をもてあそぶ者を僕は許せない」
無人の音楽室に僕の叫びがむなしく響く。
僕は鞭をふるい、目の前にあった机をまっぷたつに裂いた。八つ当たり。
校門では酔っ払いの亡骸がふたつあるはずだ。
学園に次々と沸き起こり異常に僕の怒りが爆発したんだ。
「ぜったいに上湘南中学校をもとの平和な学校に戻す。僕は絶対に逃げないぞ」
僕は一人じゃない。仲間がいる。“あのとき”と同じように心強い仲間がいる。

425 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 11:40:01
>386 水無月つかさ
>「あら、お怪我をなさってる人と、いきなり暴れだす人と、どちらが近寄り難いかしら?」
「正直、両方ともだと思うぞ?
 後ろめたい理由で怪我を負った可能性もあるしな。」

>「ええ。任せてくださいな。後でたっぷり聞かせていただきましょう」
「もうすぐこのクレイジーパーティも終わる・・・。」
治癒能力が戻ったとは言え、まだあちこちが痛む。
痩せ我慢は承知の上だが、これは今日の授業に響くな・・・。

>397 華山理利
>「・・・・ギルバ先生が敵じゃなくてよかった。勝てる気がしないもの」
「その言葉、そっくりそのまま返させてもらうよ。
 後に奇跡と呼ばれるような事象を起こせるほどの意思と力を持つ者を
 敵に回すほど俺も馬鹿じゃない。」
ノスフェラトゥの様子を見ながら返答する。
「それにだ・・・敵に回すつもりなら、あんなに必死になって
 助けなどしないしなぁ。何はともあれ、無事でよかったと言っておこうか?」

>404>413
訳の分からない存在が吹雪を吐いて来た。
しかし、随分とぬるい吹雪だ。テメンニグルの番犬、ケルベロスの冷気の方が
よほど骨身に染みる。火傷で熱の溜まった体にはむしろ心地良い。
>「兼松君、これって水無月さんと相合傘するチャンスよ!あとギルバ先生、いきなりピンチです!」
「バルンディノでの戦いの方がよほどピンチらしいピンチの連続だったがな・・・。
 それに、時間切れのようだ。警戒するほどの威力は無い。」
しばらくすると、その存在も姿を消した。

>407 ノスフェラトゥ
>「お前達は契約の下に戦っておるのではないのか?なんと!・・・違うのか!?」
深手を負いながらも平然としているノスフェラトゥの言葉を一言一句反芻し・・・
去った方角に向かって苦虫を噛み潰したような顔で呟く。
「・・・貴様等の勘違いに巻き込まれた結果がこれだ・・・!
 三度目があると思うな、次が貴様等の最後だ。」
いつの間にか回収していた教材ケースに閻魔刀をしまう。
隙間から覗く教材ケースの中にはびっしりと教材などが入っていて
どこに刀をしまうスペースがあるのやらさっぱり理解できない。


「・・・終わったな。もう夜が明ける・・・9時間以上も学校にいたわけだ。
 まったく、帰って一眠りする暇も無さそうだが・・・普通ならば。
 今日一日休んで・・・再び夜に集いたいと思う者は今の内に私に言いなさい。
 君達の担任には私から上手く言っておこう。」
戻ってきたのは生徒一人だけ・・・二人ほど生徒が向かった筈だし、
ドド先生もいた筈だが・・・考えても仕方がないか。
そこまで言ってふと、自分の格好を見る・・・酷い、腐肉と腐汁で原色すら留めていない。
こんな物をクリーニングに出すわけに行かない・・・替えのスーツをおろすか。
まだ給料を貰ってないと言うのに、泣きっ面に蜂とはよく言ったものだ、まったく!

426 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage 覚醒終了、眠る。] 投稿日:2006/06/15(木) 16:46:41
>419-425
>「な・・・!お主・・・大丈夫でござるか!?」
その声に反応して、うっすらと目を開ける。
その顔には先程のような険はない。まるでさっきとは人が違ったような。

「あぁ・・・霧津先輩ですか。さっきの化け物はみんないないなぁ。
 先輩達がやっつけたんですね。・・・はは、強くなりたいからってがんばって、粋がって・・・
 結局、僕の結果はこんなものですか・・・。」
右手で顔を抑える・・・そこに・・・流れる一筋の涙。
>「・・・・・・お願い・・・だから・・・。」

「力が・・・欲しい。強く・・・なりたい。守る為に、倒すために。」
輝きを失っていた108の琥珀が光を取り戻し、浄斗の周囲に集まる

「え・・・えええ?」
暖かさを持った琥珀色の光が浄斗を包む。
そして、一際眩い閃光を発した後・・・。
そこには傷一つない浄斗の姿が。先程まであった琥珀も8つへと数を減らしていた。
「な・・・治った?この力は、僕の?大地・・・?」
そして、霧津へと顔を向ける。
「あはは、治っちゃったみたいです。先輩。なんか妙な力の大半を使ったみたいです・・・けど・・・。」

>ギルバ先生
>「・・・終わったな。もう夜が明ける・・・9時間以上も学校にいたわけだ。
> まったく、帰って一眠りする暇も無さそうだが・・・普通ならば。
> 今日一日休んで・・・再び夜に集いたいと思う者は今の内に私に言いなさい。
> 君達の担任には私から上手く言っておこう。」
「僕も・・・怪我が治れば・・・行きます。」


藤田先輩は校舎へ向かい、護末田先輩は戻ってきた。あぁ・・・何か考えるのも気だるい。
東の空が少し明るくなってきて・・・その光景を目に焼き付けて、僕はもう一度・・・眠りにつくことにした。
最後に・・・傍の霧津先輩に・・・
「少し・・・寝ます。おやすみなさい。」

427 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 19:46:08
「……すまない…」
愁弥は戻って来るなり謝った。
「…ドド先生は音楽室に戻った。ベルのやつはどこかに行ってしまった…いや…あれはもうベルではなかったのかもしれない…
……クリスは…守衛のやつに腕を引きちぎられて……すまない…」

言葉が詰まってしまった…もうこれ以上言うのは無理だった…

>「・・・終わったな。もう夜が明ける・・・9時間以上も学校にいたわけだ。 まったく、帰って一眠りする暇も無さそうだが・・・普通ならば。 今日一日休んで・・・再び夜に集いたいと思う者は今の内に私に言いなさい。 君達の担任には私から上手く言っておこう。」

「…俺は、一旦家に戻ります…着替えたらまた来るので遅刻ってことにしてください…それじゃ…」
愁弥はそれだけ言うと校門に向かっていった。

428 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 21:54:24
ドアの中に入り作業をしていると音楽室のドアが開く音が聞こえた。
>「……遅かった」
「この声は…ヒッヒッ…」
愉快そうに笑うとドドは木製の古びたアンティークの椅子に座る。
ランプ一つの真っ暗な隠し部屋の中に響くのは血肉を食べているような音や機械音などの雑音だ。

>「ドド先生?もう消えましたか?聞こえていますか?聞こえていなくてもしゃべります。
>クリスの遺体をどうなさるつもりですか?」

藤田礼司は静かに怒りを押し殺しながら言った。何も答えないドド。

>「なぜクリスの遺体を勝手に持っていく?
>(省略…)
>僕はあなたの敵です。死者をもてあそぶ者を僕は許せない」

叫び怒る藤田礼司。ドドは無表情で聞き入っていた。
すると今度は机が壊れる音が響く。八つ当たりといったところか?
ドドはその音を聞きながら何にも興味がないといった感じで煙草を加え火を付ける。
しばらくして藤田礼司は息を整えると勇ましく呟いた。

>「ぜったいに上湘南中学校をもとの平和な学校に戻す。僕は絶対に逃げないぞ」

ボンヤリと一点を見つめるドド。
すると藤田礼司音楽室から消えていった。
再度音楽室に静けさが戻る。
結局、最後に言った勇ましい言葉にもドドは何も言わないでいた。
煙草を一つ吹かすドド。
「…青い糞餓鬼だねぇ……」
そう呟くとドドは木製の椅子を揺らした。
「あたしと吸血鬼が同じ?…ハッ…吸血鬼も人間も同じじゃないか…奪う物が違うだけじゃないか。
なんにも変わらないよぉ…何にも変わらない……ただの楽器さ…」
そう言うと煙草の灰が落ちた。
すると突如雑音がやみ、ガサリと前で何かが動く。白い肌、綺麗な青色の瞳。―これは…。

「ヒッヒッ…早いお目覚めだねぇ…クリスティーナ…」

愉快そうに嬉しそうに呟くドド。そこにいるのは死んだはずのクリスティーナ。
目の前にいるクリスティーナは暗闇の中のためどういう姿になっているのかが分からない。
「どうだい?一度死んだ後に生き返った感想は…スカッとしたかぃ?ヒッヒッ…
全くあんたにゃ驚いたよぉ…予想以上に上出来だったからねぇ…」
そう言うとドドは煙草を揉み消し立ち上がった。クリスの瞳が揺れる。
「家に帰るのは無理だろう…その状態じゃぁ……なんなら治るまでここにいるかい?
治るかどうかかはわかんないけどねぇ…ヒッヒッ
…あんたはいい友達に恵まれたじゃないか…聞こえたかい?あの男の音…
馬鹿な男だよねぇ!ああそうさ!ありゃ馬鹿さ!正論並べて醜さから逃げてる臆病者さ!」
叫び狂うドドにクリスティーナは微動だにしない。
ドドはそんなクリスティーナを一目見言った。

「あんたは恵まれてるよ…」

と。

429 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 22:16:37
>419
さて、この子を起こさないと。
いえ、寝てる霧津ちゃんの服の中にスライムを入れたりするような悪戯をした方が面白そうだけど。
>「なんとぉぉぉお!!」
>拙者は跳ね起きたでござる。
「痛っ!」
スライムの入った容器に手をかけようとしたところで、勢い良く起き上がったものだから、頭をぶつけてしまったわ。自業自得かしらね?
ちょっと痛かったけど、まあ、痛いだけだったから、すぐに立ち直って、
「おはよう、霧津ちゃん。良い朝ね。いえ、あまり良い夜ではなかったから、悪い朝かしら?」
一応、朝の挨拶くらいはしておきましょう。

>413>414>419>426
>大地が一瞬鳴動し、黄色がかった透明な結晶が壁を作る。
>吹雪はその壁に遮られると左右に吹き散らされ、意味を成さない。
「助かったわ。傘だけだとちょっと寒かったから。
 でも、あまり無理しては駄目よ」
それから間も無くして、彼は倒れてしまった。
酷い怪我だわ!こんな状態であんなに動き回ったら、酷いことになるに決まっているのに。
しかも女の子まで泣かせて。ホントに悪い子ね!
「大丈夫?いえ、大丈夫じゃないのは見ればわかるけど。華山さん、これ、何とかなるかしら?
 ならなかったら、急いで救急車を呼ばないといけないけど……生憎、今日は携帯電話は持ってきてないから。
 ちょっと職員室まで行って、電話を……って、あら?」
何かの力が働いて、傷が治ったみたい。
本人が言うには、不思議な力の大半が失われてしまったようだけど。
しかも勝手に寝てしまった。

>425
>「・・・終わったな。もう夜が明ける・・・9時間以上も学校にいたわけだ。
「本当ねえ。時が経つのは早いものだわ」
短いようで長い時間だったのねぇ。9時間もあんなことをやってたのかしら?
今日は一日眠りたい気分だけど、授業に遅れると困るからねぇ。
>今日一日休んで・・・再び夜に集いたいと思う者は今の内に私に言いなさい。
>君達の担任には私から上手く言っておこう。」
「それじゃ、遅刻ということでお願いしますわ。
 さっきの吹雪で傘が折れてしまったから買いに行かないといけないし、帰ってシャワーくらいは浴びたいですし、
 何より今日の授業の用意を持ってこないといけませんから」

430 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 22:30:51
長い間眠っていた。
辺りを見回すと、もう夜が明けている。
それにしても……酷い……
校庭や校舎が戦闘によってメチャメチャになっている。
ゆったりと起き上がると、校舎内に入る。
歩いている内に考え出す。なぜ、変身できなかったか。
だが、どうも分からない。
スティックが壊れているのだろうか?

考えている内に、部室に到着。
部室内は雑多としているが、一部の隅の方は何故か綺麗に片付いている。
ポケットに手を入れて、何らかのリモコンを取り出すと、ポチッと押した。
すると、部屋の隅の何も置いてない場所がガバッと上に開き、地下への階段が現れた。
実はこの地下室、ウルトラマンの自宅である。
ちゃんと科特隊を通して、学校の上の方には話をつけてある。
ウルトラマンは階段を下り、これから使う武器のメンテナンスを始めた。
授業が始まるにはまだ時間がある。
それまでにはメンテナンスも終わるだろう。

431 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/15(木) 22:45:02
>427
護末田くんが持ってきたのは、犠牲者が出たという知らせだった。
あれだけの事があったのだもの、不幸な人が死んでいてもおかしくはないしょうね。
ただ、こんな不思議なことばかりが起こる環境だもの、死んだ人が生き返ったって不思議じゃないわ。
その辺りのことを伝えようと思ったのだけど……でも、彼には何を言ってあげれば良いのかしら?
彼の受けたショックは尋常じゃないでしょう。下手な言葉はかけない方が良いわね。
わたしができることは、ただ黙って背中を見送るくらいしかなかった。

「そうそう」
帰り際に少し立ち止まって、ギルバ先生達の方に向かって微笑を返しながら、
「さっきのハゲの口ぶりからすると、あの人達は工藤さん達と何かを巡って対立してるみたいよ。
 少なくとも、工藤さんとハゲの態度からすると、仲が悪いのは確かでしょうから、互いに争わせてみるとおも……良いかもしれないわ。
 もしあの人達がモンタギュー家とキャピュレット家くらい仲が悪ければ、
 上手く引き合わせれば、きっとどちらかが喰ってかかって、争いになるでしょうね。
 血の気の多そうな人同士だったら、それこそ確実に。
 戦いが始まったらどちらか片方しか残らないでしょうし、残った方はまず弱ってるから、仕留めるのも簡単よ。
 まあ、考えておいて損は無いわ。お昼までにお返事をくださいな」
ちょっと提案を持ちかけるだけ持ちかけて、判断は先生達に任せて、少し休む為に帰路につきましょう。

432 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 00:27:47
>「もし不思議な力で治癒できるのならお願い。だめなら救急車を呼んでください。それがいいですよね水無月先輩」
レイジはそのまま校舎の方へ歩み去った。怒りに震えているのが遠めでも分かる。
理由はもう分かっていた。気配を読めるものなら誰でも気付いた筈だ。

クリスの気配が消えた。
だけど、魂が肉体を離れた気配はなかった。こうなっては生きているのか死んでいるのかさえ分からない。
そして、ベルのオーラは一瞬ありえないほど輝き、何処かに行ってしまった。
ベルは何か別のものに変わったとしか思えない。そしてクリスは――――。
・・・・・・ああ、クリス。信じられないわ。あれほど眩い霊力を持っていた貴女がどうして。
貴女の守護剣士は一体何をしていたの?それ程に敵は強大だったの?
こんな事になるなら、迷惑がられても思い切って声をかけてみればよかった。

>「大丈夫?いえ、大丈夫じゃないのは見ればわかるけど。華山さん、これ、何とかなるかしら?〜」
水無月さんの呼びかけにはっと我に返り、慌てて目元を拭う。ダメね、もっと集中しないと。
「電話は多分夜明けまで通じないわ。でも・・・癒しも救急車も必要なさそうね」
別に蔓城君だけ差別してるわけじゃない。本当に文字通りの意味。
出血こそ酷くみえるけど、蔓城君の身体は既に再生へと向かっていたから。
そう話しているうちに傷は完治した。その上眠ってしまった。
まあ攻撃を防いだり傷を治したりと相当無理したに違いない。
「蔓城君、ホント、お疲れ様。霧津さん・・・だっけ?細かい事は気にしないで。後のことお願いね」

ギルバ先生の言ったとおり、吹雪やレーザーを吐いた奇妙な生き物は姿を消した。
もう夜明けだ。

「とりあえず皆、お疲れ様。あと悪いけど、今夜一晩のことは忘れてね、これは皆のためなの」
私は問答無用で緊箍経(きんこきょう)を唱えた。だけど・・・なぜかこの場にいる全員の記憶だけは消せなかった。
「あれ・・・なんで?記憶が消せないなんて!」
私は愕然とした。もしかして・・・
この場にいた全員が、何らかの「力」をもっているか、吸血鬼の影響で魔素を僅かながらでも浴びてしまったのかもしれない。
そうなってはもうお手上げだ。
「お願いする事しか出来ないけど・・・出来れば、今夜の事は他言無用でね」
まあもし他人に話したとしても、頭がおかしいと疑われるのがオチだろうけれど。

護末田君はクリス達に降りかかった災難を目の当たりにして、酷くショックを受けたようだ。
確かに、自己責任と呼ぶにはあまりに残酷な結末だったのかもしれない。

「・・・日常と非日常の境界って案外近くてね。失踪者の人数が年にどれだけの数にのぼるか知ってる?
運が悪い人が、気まぐれに闇から延びてきた手に捕まるの。吸血鬼に殺されたあの酔っ払い達や・・・ベル達・・・」
胸が詰まって急に言葉が出せなくなった。
校門付近に横たわっていたはずの酔っ払いの死体はどこにも無い。骨も残さず喰われたのだろう。
彼らがいずれ失踪者リストの仲間入りを果たすのか、
あるいは牙の主とやらの力で、存在すら無かったことにされるのかまでは私にも分からない。

「クリスやベルの二の舞が嫌なら、これからは日没までに家に帰って、息を潜めてじっとしてる事ね」
平静を装うのは思いのほか難しい。声が震えていないと良いんだけれど。

433 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 00:32:47
> 今日一日休んで・・・再び夜に集いたいと思う者は今の内に私に言いなさい。
> 君達の担任には私から上手く言っておこう。」
皆それぞれ家路につくみたいだ。私はどうしようかしら。もう歩くのもおっくうなんだけど。

水無月さんは帰りがけになかなかいいアイディアを残していった。
>「さっきのハゲの口ぶりからすると、あの人達は工藤さん達と何かを巡って対立してるみたいよ。
〜 まあ、考えておいて損は無いわ。お昼までにお返事をくださいな」
「漁夫の利って所かしら。なかなかいい案ね」
だけどギルバ先生はなんとなく乗り気じゃなさそうだ。私の思い過ごしかもしれないけれど。

「さっきの話だけど、ギルバ先生。担任に遅刻するって伝えてくださる?
ああ、家には帰らないわよ。着替えは学校にあるから、更衣室でシャワーを借りて仮眠を取るわ。
吸血鬼の言葉を鵜呑みにするのは危険だけど、多分夜まで大きな動きは無いと思うし。
兼松君、怪我は良くなった?お家に帰るなら気をつけてね。
ギルバ先生も、詳しい後は後でね。お昼休みになっても訪ねなかったら、屋上で寝坊してるとでも思って頂戴」

踵を返し、数歩歩き出して思い出した。そうだ、どうしてもはっきりさせておく事があったわね。
「ギルバ先生。私は『バルンディノのリリ』じゃないわ」
一旦言葉を切り、先生を見つめる。火傷が酷くて、表情は読めない。癒しの力も、先生にはあまり効果なかったみたいね。
「私は使える魔法のスペックは同じでも、あなたのリリとはまるで別人。だから『清純さ』は期待しないで。
それでも力を貸してくれるのなら嬉しいわ、バージルさん」
軽く手をふると、私は今度こそ校舎へと向かった。

私自身一度は死にかけた上に『力』の使いすぎてボロボロだわ。
早くさっぱりして休んでしまいたい。

434 名前:ラスティーリア ◆/Xio6qyapk [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 00:53:32
>礼司
>「ありがとう。ラスティーリア…… って言えばいいのかな?」
>「ラスティーリア。きみには聞きたいことがたくさんあるけど。あとで。ぜひ」
「明日になったら学校でね。きゃはははは」
校舎の中へと入っていく礼司クンをあたしは見送った。
礼司クンがクリスとかいう女の死を悲しんいるのがよくわかったわ。
だってあたしは礼司クンと同化したことがあるから。
彼のバイオリズムや脳波にシンクロするのは簡単。
「べつにクリスに恋心をもってるわけでもないくせに。
だれにでも優しい男が逆にだめなんだけど」
それが礼司クンらしいか、とあたしはクスっと笑った。
「朝までにちょっと仕事しようかな」
あたしはストライブシャツとTシャツを脱ぎすてて背中を出した。
背中から翼(天使の羽みたいならいいんだけど、羽毛に変化させるのは細かすぎて出来ないので、残念だけどコウモリっぽい翼)を
出して空へと昇った。
そのままノスフェラトゥをあたしは追った。

435 名前:工藤美津子 ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 01:27:57
「凄いわ!ノスフェラトゥに重傷を負わせるなんて!」
廊下の暗闇から拍手をしながら工藤美津子がやってきた。
リリたちの前に立ち高慢な笑みを浮かべつつ睥睨した。
「契約の戦いはおまえたちがノスフェラトゥを撃破してしまったので今宵はおしまい。
約束だから少しだけ教えてやるわ。

怪異はこの上湘南中学校の敷地内にしか起きないってことを。
学校の敷地から一歩でれば日常があるわ。よかったわね。
華山理利よ、おまえはなかなか鋭いことを言っていたわ。殆どあたり。でも惜しい。
大事な事は見抜けなかったみたいね。
それはね、今宵の事ぜんぶ夢、恐怖の一夜は全部、夢だったのよ。
あははははははははははは!」

工藤美津子は高らかに嘲りをこめて笑った。
その笑い声は魔道的な音波攻撃だったらしい。
全員が気絶した。

436 名前:工藤美津子 ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 01:29:29
それぞれが目覚めたとき朝だった。
それぞれは自分の家のベッドで目覚めた。



(避難所に説明あり!)

437 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 01:39:37
>「力が・・・欲しい。強く・・・なりたい。守る為に、倒すために。」
拙者は彼の嘆きに首を左右に振るばかり、そんな事申されるな!
努力して報われぬ事は無いのでござる!・・・。だから・・・・・死なないで・・・!
しかしそれは声には出ず、ただ軽い嗚咽となるばかり
それでも拙者は涙で霞む眼差しで彼を見つめ続けていた。

突如彼の腕が光を発し、体が眩い光に包まれたでござる。
そして光が止むと彼の傷は完全に塞がっていた様でござった。
>「あはは、治っちゃったみたいです。先輩。なんか妙な力の大半を使ったみたいです・・・けど・・・。」
>「少し・・・寝ます。おやすみなさい。」
彼は元気そうに呟き、そして体から力が抜けました。

「・・・・・・・馬鹿・・・・・っ。」

『私』は小さく呟くと彼をギュっと抱き締めました。
>「蔓城君、ホント、お疲れ様。霧津さん・・・だっけ?細かい事は気にしないで。後のことお願いね」
『私』は華山さんの頼みに泣きながら一度大きく頷きました。
=====================================================================================

>藤田殿、護末田殿
その時遠めであったが藤田殿が校舎の方へ向かって行くのが見えたでござる。
しかし尋常でない怒りを宿しておられた、拙者や周囲の者達にも解るほどに。
何故・・・一体校舎で何が・・・?
そして入れ替わるように出てこられた護末田殿。
拙者はその情報を聞いて唖然としたでござる・・・クリス殿が死んだ?
う・・・そ・・・・。拙者はの心は固まってしまったでござる。
先程まで共にいた友人、別れ無き突然の死・・・拙者はそれを上手く受け止められなかったでござる。
ただ、ただ倒れそうになるのを堪えるのに必死でござった
拙者も水無月先輩同様、彼の背中を見送る事しかできなかった。

華山殿や水無月先輩が更に追い討ちを掛けるように説明をなさるが、
今の拙者にそれを詳しく理解できるほどの気力は残っては・・・無かった。
そして意識がハッきりし始めたのは二人の話が終わった後でござった。

拙者は蔓城殿を背負いギルバ先生に声を掛けたでござる。
「ギルバ先生・・・・・保健室のベッドを一つお借りするでござるがよろしいか?」
体が小さいとは言えこれでも武芸をたしなむ者。
幾らか重いでござるが、彼の受けた傷に比べれば、まだまだでござる。
「それと拙者には遅刻の手続きは不要でござる。拙者に甘えは不要でござるから・・・」

「皆・・・今日はお疲れでござった・・・それでは拙者はこれにて・・・。」
勤めて平静を装い、皆に一礼を済ませ拙者はその場を後にしたでござる。

そして保健室へ向かうと、蔓城殿をベッドに寝かせ、
寝冷えしないように布団をかけたでござる。
そして彼の柔らかい髪を一撫でする。
「今はゆっくり休まれるが良い・・・・」
彼の言葉が甦る。
>「力が・・・欲しい。強く・・・なりたい。守る為に、倒すために。」
「・・・・・蔓城殿・・・その気持ちは、拙者も同じでござるよ・・・
 でも・・・・信じなければ道は絶対開けぬ、諦めてはダメでござる。」

彼を起こさぬように小さな声で。
「キミはきっと・・・きっと強くなれるから・・・。」
拙者は相棒を肩に掛け、ベッドに背中を預けたでござる。
拙者の瞼は徐々に重くなるでござるが、先の様な危機感は皆無。
今は全てを忘れて少しだけ、休もう・・・・。
東の空が徐々に明るくなるのを感じながら拙者は安息の眠りへ落ちて行った。

438 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage久々なので調子悪いかもですがよろしく] 投稿日:2006/06/16(金) 02:27:42
最後の死体をドラム缶に詰めて地下室へ放りこんでしまうと、ボクは裏庭の焚き火のそばで寝そべって休憩した。
ほんの数時間で終いにして帰るつもりだったのに思わぬ闖入者のお陰で、後始末には結局丸一晩かかってしまった。
手足の骨を特攻服の上から鉄パイプで思いきりたたき折って、無理やりにドラム缶へ押しこむのを五人分。
衣服を剥ぎ、ろくに遊びもせずにやっぱり折りたたんでしまったのが二人分。
面倒くさいのと眠たいのを我慢して、どうにか夜が明けるまでには済ませたけれど。

廃屋中からゴミをかき集めてこしらえた焚き火には、昨晩ボクが着ていた服も一緒にくべてしまう。
何せ返り血がひど過ぎた……「バトル・ロワイヤル」な学生服で登校する訳にもいかず。
登校? ボクがずっと目星をつけてた、何処ぞの中学校。上湘南一中だっけかな?
突然の時空震によってバルンディノからたたき出されたボクはこのところずっと退屈しのぎに忙しく、
ようやく見つけた懐かしい「魔」の匂いってのにえらく心惹かれてる。

上湘南一中の事情はよく分からないが、とにかくそこにでかい魔法が居座っている事は確かだし
人肉喰いや金歯集めが好んで餌場にするのはそういう水溜りだ、シベリアの永久凍土で暮らすハエの類と同じに。
現代の法治国家にボクらが不自由なくおまんまにありつける場所って、実際限られてるもの。
遠くエジプト古代文明、ナイル川の水面にパピルスの船を浮かべるが如く
水場に臨んで豊かな市民生活は、遊べるときに遊んでおこう。
ただし、ボクは雨季を見きわめるお脳も勿体無いほどに淫乱で、三度の飯よりトラブルに貪欲だ。

昨晩は前菜代わりにと気張ってはみたものの、イレギュラーですっかり台無し。
気だるい身体に鞭打って、服を着替えた。ボクが襲った少女の、残り香漂う学生服。
ズボンだけ、彼氏のほうから頂戴した。糞尿で汚される前にうまく喉首掻っ切ったから清潔。
二人とも、都合よく上湘南中の生徒だったみたい。生徒手帳で確かめた。
中学生カップルの逢引きにお邪魔して、とりあえず時間がないから男はさっさと捌いてしまった。
で、女の子はゆっくりお楽しみ……のつもりが
この町外れの廃屋を溜まり場にしてたらしい珍走連中がご帰還なさったので仕方なく彼女も〆て、
それから湘南爆走族相手に憂さ晴らしをして、後は前記の通り。少女の死体とも一回しただけで片づけるより他なかった。

時計を見る。まだ夜明けすぐで、ようやく電車が動きはじめただろうか、って時間。
眠たげに顔をもたげた太陽の、弱い光で空は紺色になる。一番鳥の鳴く声が裏の林から聞こえた。
ボクはあくびしながら片手でジッパーを開けて、穿いたばかりのズボンと下着を下ろすと
つまらない肉体労働に萎えっぱなしの男性自身(文学的表現ってヤツだ)を弄ぶ。
随分と溜まってたのか、数回しごくだけで勃つよりはやく下半身に震えが走って、掌と太股を精液で汚した。ひっでえ早漏。
も一度大きくあくびをすると、焚き火から逃れた古新聞の一片をつまみ上げて、べとべとになった足をそいつで拭った。
手に付いた分は口ですすって、飲んでしまうと喉が荒れるので焚き火に向かって吐きだした。
疲れてるのかな、どうも酸っぱくて味が悪い。

手を拭き、ズボンを穿きなおして荷物をまとめると、火の気の始末もせずボクは表に回った。
廃屋前には路肩に少し乗り上げて、珍走どもが乗りつけた車が一台停めてある。
車高は低いしウィングはデカいし、難しい漢字がたくさん書かれた赤い車だ。
フロントガラスの血がもう固まって落ちそうにない、洗車は諦めてこのまま乗っていこう。
キーを差しこみ、運転席側のドアから助手席へリュックサックを投げる。
右車線で運転したことないからちょっと心配だけど、きっと大丈夫。
ニューオリンズでセント・チャールズ線沿いをFBIとカーチェイスやらされたいつかの晩に比べたら、こんなのガキの使いだろうに。
一年ばかしペーパーだろうが、乗ってしまえば案外思いだせるもんだ。

シートに身を埋め、閉めたドアの具合を再度確かめてからエンジンキーを入れる。
東の方角に漂うひつじ雲は、ボクの一番好きな朝焼けの空の色に浮かんで光ってる。
ドライブの行き先、上湘南第一中学校へ殴りこむ。素敵な予感がボクを走らせる。
まだちょいとばかし早すぎる朝だけど、着いたら車の中で少し寝よう。じきにきっと嵐が来るから。

439 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 02:29:21
―名前・アシュレイ・ヴァシェル
―性別・♂
―年齢・13
―髪型・坊ちゃん刈り、金髪
―瞳色・灰色
―容姿・154cm38kg、童顔
―学年・外部なのでナシ
―部活・同上
―備考・時空震に巻きこまれ、バルンディノから現実界へ復帰。相変わらず鬼畜系

440 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/16(金) 06:47:38
学校の校庭に(人∀・)の形をしたミステリーサークルが出現している

441 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 08:08:49
暗い音楽室の光景から一転、目を覚ました私の前に
甲高い小鳥のさえずりと白い朝の光。

私は目覚まし時計のG線上のアリアを右手で止めて
身体を回して起き上がる。

部屋の片隅にある、ひびの入ったヴァイオリン。
折れて無理矢理補修した弓。
それは、二度と弾けないと知った私の絶望そのものだった。

ごめん……私のヴァイオリン。
もう私は大丈夫だから。
今の私には、これがあるもの。

そう言うと、私は窓を開け、大きく深呼吸する。
そして、もう一度大きく息を吸って。

♪めぐるめぐる風
 めぐる思いに乗って♪

怖い先生だと思っていたし、今でも恐い。
あの人にしてみれば、私の声という「楽器」が欲しかっただけ――
それは、私自身も解っている。

でも、とある事故で左腕とヴァイオリンを奪われた私を
合唱部に誘ったのは、あの魔女だった。

442 名前:シーラ・レファラシド・ドド ◆.QaFws1PO. [sage] 投稿日:2006/06/16(金) 18:35:16
夜はすっかり明け、ドドは太陽が上っているのにワインを一本開けていた。
学校の校門には生徒達がポツポツと居る、校庭には(人∀・)の形をしたミステリーサークル…。
恐らく昨日の一夜を覚えているのはドドぐらいな物だろう。

工藤美津子が仕掛けた魔道的な音波攻撃。
確かにそれはドドの耳に届いた。
しかし音はドドにとっては専門特許だ、いともたやすく無にしてしまう。

「全く…餓鬼はこれだから嫌さ……」

そう言うとおもいっきし背伸びをした。
レコードに似た機械から音が溢れ出ている。
正義男藤田礼司の声やクリスの歌声…そう、あの一夜に関わった人間の音。
ドドはその音を聞きながら静かに笑った。

「哀れだねぇ…本当に…あの一夜を覚えてないなんて…ヒッヒッ」

それははたしてクリスの事を言ったのか、それともあの一夜を忘却してしまった者達に言ったのか。
それを知るのは本人のみ。暫く音に聞き入るとドドはグランドピアノを引き始めた。
まるでその音は一夜の出来事を思い出させるような重く、暗く、そして愉快な曲を


443 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/16(金) 19:01:06
(人∀・)は全ての魔力を解き放った

444 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 00:58:59
無人の音楽室で机に八つ当たりし終えたときに、遠くから女性の笑い声が聞こえた。
こんな状況で笑っているなんて誰が?
……と思ったときには意識を失った。
(音楽室にいる礼司には工藤の言葉は聞こえていない。しかし音攻撃に礼司の意識はとんだ)



   ピッピ ピッピ ピピ ピピ ピピピピピピピピピピピピピピピ



「うーん」
しっかり働く目覚まし時計を止めようと、毛布の中から手だけだしてつかもうとしたら落とした。
フローリングの床に転がって鳴り続ける。しかたないので起きて止めた。起きないといけないのでしかたないもなにもないけど。
眠りから醒めてボーっとほんのちょっとのあいだしていたけれど、気がついた。

なんで僕は自分の部屋にいる!?

夜の学校からいつ帰った?
パジャマを着ている!いつ着替えた?いつベッドに入った?吸血鬼との戦いは………?


      夢 ?





頭がパニックを起こした。
どこからが夢でどこまでが現実なんだ?
幻想の世界にロゼラインさんたちとTBSの屋上から空間転移したのは……

ロゼライン?


「ロゼ姉さん……」
どこからが夢?いつからの記憶が夢?
混乱から体が震えだしたとき、僕は答えをみつけた。
「………夢じゃないんだ」
学習机の上に黒い棒が置いてある。
手にとってみると、それはラスティーリアからもらった贈り物だ。
「ムチになれ……」
そっとつぶやいてみた。黒の棒はシュルシュルと長さを増して伸びていく。
「オーラの力がある。自由に僕は使えるぞ」
僕は自分に言い聞かせた。いま僕は現代の日本にいて自分の部屋にいる。でもここは戦場だ。
僕の通う学校、上湘南中学は魔物たちの戦いの場に夜になっている。
その戦いの中に僕らは入ったんだ。
昼間だけは休戦になる夜だけの限定戦争に。
僕はすぐに自室を出た。
確認しないと。

445 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 01:00:26
「ママ。僕、昨日は何時に塾から帰ってきたっけ?」
朝食の準備をしているママに聞いてみた。
「どうしたの?いつも塾から帰ってくる時間に帰ってきたじゃない」
とママは寝ぼけているの?という表情で答えた。
ということは僕は昨日は午後9時半ごろに帰ったきたんだ。
「僕、昨日はお風呂に入ったっけ?」
「えー。入ったじゃない?どうしたの?なに?」
「んーん。なんでもない。寝てて汗かいたからシャワー浴びようかどうしようか迷っただけ」
僕はいつものように行動していたらしい。でもその記憶が……あれ。
ある。
その記憶がある。
思い出した。
そうだよ。いつもどおり塾に行って、9時半には帰ってきてお風呂に入ったじゃないか。
でもなんだかこっちの記憶はにせものっぽい感じがするのはなぜ?
こっちの記憶の方がリアリティーがないのはなぜ?
なんだろうこれは。

  擬似記憶

そんな単語が頭に浮かんだ。
よく思い出せ……夢を。
夜の校舎で聞いた笑い声。
今から思えばあれは工藤美津子の声だった気がする。
工藤に操られたのか?
ふだんどおりの行動をするように。
夜に起きている吸血鬼同士の戦いを外部に漏らさないように、つじつまあわせのためにか?
もし僕にポモナのオーラ力がなかったら、夜のことはただの夢と思ったのだろうか?
それとも夢すら見なかったのだろうか?
夜の恐怖の体験も忘れ去っていつものように今日も学校に行っていたのか?

僕は恐ろしい推理に行き着いた。
もしかしてこの擬似記憶と操られて普段通りの行動をする憑依?は、僕だけじゃなくてほかの人にもされているんじゃ……
昨日の夜の学校にいた人たちだけではなく……
この上湘南の町の人全員に「力」は及んでいるんじゃ……
日常の狭間に非日常がぽっかりと口を開けている。
ノスフェラトゥ……
牙の主……
おそろしい敵が学校にのさばっているんだ。
「ママ。今朝は朝ゴハンいらない。学校にもう行く。今朝はフットサル同好会の朝練だったの忘れてた」
昨日の夜を経験した人たちとすぐに会わないと。
彼ら彼女らは僕のように覚えているだろうか?
たまらない恐怖を感じつつ、僕は学生服に急いで着替えると家を飛び出した。

446 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 02:03:13
帰る途中で女の子の笑い声みたいなのが聞こえたけど、あんな大声で笑うのはいささか近所迷惑ね。
まあ何事もなく帰ることができて良かったわ。痴漢とかも居なかったし。
さ、急いで今日の準備をしないと。でもその前にシャワーを浴びたいわ。朝ご飯も食べたいしね。


家に帰ってシャワーを浴びて、身体を拭いて服を着終わったところで電話が鳴った。
それも携帯の方じゃなくて、玄関の辺りにあるダイヤル式の黒電話の方が。
わざわざこっちの方にかけてくる人なんて……大体予想がつくわね。
受話器を取ってみれば……ほら予想通り、前の学校の友達だったわ。

「もしもし、水無月ですけど……あら、あかりん?久しぶりねぇ。元気してた?
 ええ、こっちも変わりないわ。貴女みたいにいろいろ持て余してはいないけど。
 ああ、あれ?今になってやっと来たわよ。
 最初は2ヶ月もすれば来ると思ってたんだけど、まさか1年と2ヶ月経ってから来るなんて思わなかったわ。
 ええ、また始めるつもりよ。正直、あんな暇つぶしのための企画なんてどうでも良かったんだけど……
 あら、わかる?手を加えたら結構面白おかしくなったから、暫くは続けてみるつもりよ。すぐ飽きるかもしれないけど。
 言われなくてもわかってるわよ。兄さんじゃあるまいし、これでも人の話はちゃんと聞く方よ。
 ええ。それじゃあ。またね」

がちゃん、と受話器を置く。
何ヶ月ぶりかしら?久しぶりに前の学校の友達とお話ができて嬉しいわ。
さて、気分も良いところでさっさと朝ご飯を食べて、今日も一日頑張りましょう。ちょっと眠いけど。

447 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 02:59:08
何時の間にか寝ていたようだ。
武器のメンテナンスは終って、ちゃんとしたベッドで……?
言っていて気が付いた。
私は武器のメンテナンスを途中までしかやっている記憶しかない。
記憶が途切れているのか……?
ベッドから飛び起きて、ハンガーに掛けておいた制服を着て、急いで自室を出る。
外に出て、唖然としてしまった。
校舎や校庭の戦いの痕跡が無くなっている。
一体どういうことなのだ……?
部室で思案していても仕方がない。
一旦自室に戻って、武器庫から携帯用の武器や暗器を数点取り出す。
もはや、何でもありのこの学校。
警戒を怠ってはいけない。
そして、目指す。我が教室へ。
ウルトラマンは2―Bの教室に行く。
確か、1限目は……何だったか?



448 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/17(土) 03:38:58
一時限目は持ち物検査

449 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 04:49:45
>435-436
突然校舎から工藤先輩が現れた。
工藤先輩の説明を受けて、私の表情が次第に険しくなった。
私は内心で囁く。
ねえ水無月さん、今回は私たちが、まんまと工藤先輩に利用されだっぽいわよね。

>華山理利よ、おまえはなかなか鋭いことを言っていたわ。殆どあたり。でも惜しい。
大事な事は見抜けなかったみたいね。
それはね、今宵の事ぜんぶ夢、恐怖の一夜は全部、夢だったのよ。

「・・・・・・なんですって?!」
ありえない。だけど・・・それはとてもとても魅力的な言葉だった。
言われて初めて気付いたけど・・・心のどこかで、私は全部夢であって欲しいと願っていたから。

工藤先輩の嘲笑があたりに響く。
・・・・・・・しまった!
工藤先輩の高笑いは魔動的な音波攻撃だった。
心の隙をつかれて、完全に対処が遅れた。私は直撃を受け、そのまま吹き飛ばされた。



「――――ふざけないで!いなくなってしまった人がいるのよ!!」
私は飛び起き、叫んだ。
「・・・・・・・・・あれ?・・・え・・・・何?」
だけど、工藤先輩はどこにもいなかった。工藤先輩はおろか、ギルバ先生たちも。
なぜなら私が飛び起きたのは、自室のベッドの上だったから。
目覚し時計代わりのテレビからは、いつもどおりニュースが流れていた。
一人暮らしの私に、優しく起こしてくれる家族などいない。

私は酷く混乱した。
あれが夢?全部夢?
そんな筈が無い。昨夜は確かに――だけど、それなら何故私は今学校でなく自室にいるの?
私は枕元を見た。「真夏の世の夢」の原書が出しっぱなしだった。
舞台出演のオファーが来たから目を通しておこうと、辞書片手に時間を作っては読み進めているものだ。
木後沼さんがいてくれたらと思う事があるけれど、無いものねだりをしても始まらない。
本を手に取った・・・・・確かに読み進められている。
そして本を読んだ記憶もしっかり残っていた。
私は昨日、本を読んでいてそのまま眠ってしまった・・・のね?
「なあんだ!良かった!」
ほっと安堵の息を漏らした。、良かった、全部夢だったのね。
ああ、良かった。それにしても本当に酷い夢だったわ!
私は鼻歌交じりにバスルームへと向かった。

ほっとしながらも、なぜか漠然とした不安が心に纏わりついてくる。
何か大事な事を忘れているような、何かとても思い出したくない事があるような・・・。
――――だめね、今日の私はどうかしているわ。
とりあえず、シャワーを浴びて学校へ行こう。
行って、ベルやクリスの元気な姿を見ればこのもやもやした気分も吹き飛ぶ筈よ!

私は学校へ向かった。
昨夜着ていたはずの服が、泥と血にまみれている事にも気付かずに。

450 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 04:57:36
学校に行くと、少し先を歩いている少女を見つけた。
クリスだわ!
私の顔がぱっと輝いた。
何故死んだ夢なんか見たのかしら。あんなに元気じゃない!

クリスは何となく近寄りがたい雰囲気があって、いつもは挨拶だけしか出来ない。
だけど今日は思い切って話かけてみよう。
私は酷く浮かれていた。
――――今日のクリスはいつもとどこか違っていた。
頭のどこかで警告音がする。
何かがおかしいと感じながらも、私はそんな考えを振り払いクリスに声をかけた。
「おはよう、クリス!」
そして、そのまま時間が止まった。

クリスの口が動いている。
だけど、何を言っているのか全然聞き取れない。それ程ショックが大きかった。
「そんな・・・・・・・・左腕が・・・・・・・・・!」
私の一言にクリスの顔つきが変わった。
彼女は冷たく一瞥すると、力の抜けた私の手を振り払い行ってしまった。
>「理利ちゃん、クリスティーナさんと知り合いなの?」
誰かが声をかけてくる。
「クリス・・・・・腕が・・・」
私は立ち去るクリスの背を凝視したまま、喘ぐようにそれだけ口にした。
周りにいた生徒は我先にと答えてくれた。
クリスは以前事故で左腕を失った事、彼女が将来を嘱望されていたソリストだった事・・・・・

――――何を言ってるの?ふざけないで!

今は合唱部のホープだってこと・・・

・・・・・違う。違う。違う!
違う!クリスは・・・あの子は剣士だったのよ。それもただの剣士じゃないわ。私と同じように・・・

>「理利ちゃん、どうして泣いてるの?!」
あれこれ喋っていた女の子の一人が、私の顔を覗き込んで声を上げた。

その場をどうやって切り抜けたのか、全然覚えていない。
ただひとつだけはっきりしたのは、昨夜の夢が全て現実だったという事だった。

私は自らの甘さを恥じた。心の隙をつかれ、まんまと踊らされてしまった。
同じ轍は二度と踏まないわ。

私はとりあえず第二職員準備室へと向かった。
ギルバ先生はもう来ているだろうか。
「失礼します」
ドアの前で声をかけドアを開ける。

今朝の話を覚えてくれているかしら?
人ならざる者である先生に、工藤先輩の攻撃が効いたとも思えないのだけれど。

451 名前:兼松 実年 ◆BKTOFPLGKA [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 05:53:47
凍り付けになったところで。

 今 日 も 元 気 に ド カ ン を 決 め た ら ヨ ー ラ ン 背 負 っ て リ ー ゼ ン ト っ ♪
「うっせぇよバカ兄貴!」
目が、醒めた。

「うーん…もう朝か」
本日も清々しい朝だ。妹の寝室にまで聞こえる目覚まし時計のミュージックも、それに起こされた妹に起こされる僕も。
これが僕の毎朝六時半の定期的な日常。これが壊れたら僕は生きていけない。ごめん、ちょっと言い過ぎた。
「やぁおはよう茜。昨日はぐっすり眠れたかい?」
「うっさい死ね」
いつもの辛辣な言葉。これがあると、朝が始まるんだな、って感じがするね。
茜がドアを閉めて、階段を駆け下りてく音がする。僕も朝の準備をしなくちゃいけない。
顔を洗って髭を剃って、育毛剤と発毛剤を丹念に髪に吹き付けながら。
ふと感じるのは――違和感。
やはり夢だったんだな、と自分で納得したというのに…濡れたTシャツを着ているような、何とも言えない不快感。
見覚えのない頭の傷。体が動かしにくい気もする。まるで吹雪でも受けて体がカチカチに凍った後のような。
この例示の具体さも不可思議だ。自分で訝しんでしまうほどに、頭の中での具体的な可能性。しかも…確信に近い。
そして、この頭に浮かんでいるある言葉。確実に昨日までは知らなかったはず、しかし今しっかりと覚えている言葉。
口に出そうとして…躊躇う。言ってはいけない、という忠告を…脳が出している。自分が、変わってしまいそうで。
違和感だけでは言い尽くせぬこの気持ち。――気が狂いそうだ。
全てが、夢に一致することで。

制服に着替え、ダイニングに向かうとしっかり二人分の朝食が出来ている。
口で悪態をつきながらも僕の分まで用意してくれるあたり、非常によくできた妹だ。
「いただきます。…ところで、茜」
「…何よ」
「僕、昨日何時に帰ってきたかわかる?」
「知らない。あんたいっつもあたしが寝た後ぐらいに帰ってんじゃん。何で突然そんなこと聞くの?」
「いや、なんだか…変な気分がしてね」
「は?」
「そうだな…ちょうちょ結びの低気圧が僕の心に接近してるような」
「うわ…古すぎってかキモすぎってか死ね」
せっかく兄妹の仲を深めようとしているのにどうも茜はそういうのを分かっていないらしい。
どんな話題を振っても二言目には「死ね」と返ってくるのでもう喋らない。沈黙に気まずさがないのが心地よい。

「…おや、もう行くのかい?兄妹仲良く一緒に登校しようじゃないか」
「あたしはあんたと血の繋がりがあるなんて学校には誰一人として知られたくないの。わかる?」
「酷いなぁ。僕が何をしたって言うんだい?」
「…あんたさ、一年でも噂になってんのよ?『誰彼構わずプロポーズしてくる先輩がいる』って」
「そうなのか?僕はまだ一年の女の子には45人ぐらいにしか求婚してないはずだが?」
「死ね」
「行ってらっしゃい」
「…行ってきます」
ちゃんと行ってきますを言うあたり、やっぱりよくできた妹だ。
「今日の『死ね』は三回か…機嫌いいみたいだね」
この時点では、僕はまだ知る由もなかったんだ。
この何気ない会話が。
茜との。
最後の会話になるなんて。

茜が出ていってから数分して僕も家を出る。朝の空気は、気持ちよくて、好きだ。
僕はまだ心にある違和感が抜けきっていないけど、それを考えないようにしながら、通学路を少し早歩きで進む。
「おはよう!ところで結婚して!(キラリン)」
通学途中に会う女の子へのサービスも忘れない。これが僕の生活サイクルさ。

452 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 16:53:43
「あなたも私の左腕しか見てないのね」

もう慣れた事だけど、良い気はしない。
今の私にとって、片腕が無い事は日常であって
一々気にしてたらキリが無い話。

周りから見れば特異なことだろうし
可哀相と思う人も居るだろうけど、今の私は合唱部のソロをこなして
充分に、いえ普通の生徒以上に恵まれてると思っている。

成績だって上位。
なのに、まるで私を憐れむような目で。
馬鹿にしないで貰いたいわね。



……持ち物検査?
ケータイだけ隠しておこうかしら。
一応、校則では禁止だから。

453 名前:アッシュ ◆tV36SrNgOs [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 18:13:56
学校の裏門から教員用駐車場へ族車を乗り入れて、なるべく目立たない隅のほうで車を停めた。
あからさまに木陰へ隠すような格好になってしまうが、それよりまずリアウィンドウへの日当たりを注意した。
後部座席への日差しが昼過ぎくらいで一番強くなるよう、わざと空きスペースに車体を斜めに入れる。

遅かれ早かれ見つかって怪しまれるだろうが、そうそうすぐにはレッカーされないはずだ。
ボクは季節外れの日除け用カバーをフロントガラスに被せて、仮眠を取った。


目が覚めて、もう二時間ばかりで登校時間となった頃、準備に取り掛かる。
予め用意しておいた、豆電球のフィラメントと24時間計タイマーで作った
超簡易時限発火装置を取り出し、後部座席に仕掛けておく。
それからポリタンクに入ったガソリンを、車内にたっぷり撒く。
眼鏡のレンズとファンデーションケースを使ったダミーの発火装置も一つ、リアウィンドウに設置。
きっちりと全てのウィンドウが閉まっていることを確認してから車を降り、鍵をかけ、キーは捨てる。
車内で発見した使いかけの花火詰め合わせを近くの茂みに捨て、数本はその場で火を付けて、その燃えさしも放置した。
運転席の灰皿から持ってきたシケモクもついでにばら撒き、
ダメ押しに、駐車場のフェンスの一番上に通った有刺鉄線へ特攻服のズボンをうまく引っ掛けておいた。

そそくさと車から離れ、校内に侵入する。
制服姿でリュックサックを背負ったボクはどこからどうみても、単なる早起き鳥の中学生。ちょっとガソリン臭いけど……
あと、リュックの中のタッパーも心配。ドライアイスが一日保つかどうか、暑くなったら臭いだすかも。
時限装置は午後一時半きっかりに発火、車内のガソリンに引火してボン、だ。
それまでトイレに篭るなり図書室でブラつくなり、時間つぶししてればいい。
せっかくの制服なんだから、休み時間は生徒を調べる暇もあるだろうか。口実だって考えてある。

朝のホームルーム前にはトイレに篭らなきゃいけないけど、見るべきものは見ておくべきか。
まだ人気のない廊下を歩きながら、校内を観察した。
外見上は何の変哲もない普通の中学校だけど、やはり匂う。
魔法の具体的痕跡は完璧に隠されているが、それ以上に屋内へ充満した魔力の気がいささか濃すぎた。
しかし……いつかの夜、学校へ通りかかったときとは比べ物にならないくらい微弱な感覚だった。
弱まりつつあるのだろうか、この学校の魔力は。それとも夜だけ? 満月の晩にだけ、とか。

どうも妙だ、罠の気配がする。いや、罠って大好きだけどさ。
ギッチリ喰いこむヤツ。痛いくらいが気持ちいいって言うじゃない。

ボクが今歩いてるのは二年生の教室だ。
訝りながらも手近なトイレを見つけると、ボクは男子トイレの個室に隠れる。
ホームルームまでここで隠れて、授業の合間に少し外を回ろう。人外が紛れてるのが生徒か教師か両方か、調べておかないと。
手土産を渡す相手を間違えたら大変だし、ね。

454 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 20:17:57
学校校門に着いた。朝早いのにぱらぱらと登校してくる生徒がいるんだな。僕と違って本当のクラブの朝練の人たちかな。
黒の棒はカバンになんとかつっこんで、先端ははみだしているけど特には目立たないからそれはだいじょうぶ。
校門の前で僕は変な目で見られないように気配りしつつ、辺りを調べた。
昨夜ここでオタクっぽい酔っ払いがふたり殺されたはずだ。
調べてみたけどそんな形跡はなんにもない。
僕は校庭に行ってみた。
野球部やサッカー部が朝練をしている。
じゃまにならないように、それに注目されないように僕は気をつけながら校庭を調べた。
侵入してきたトレーラーのはでな爆発があったはずなのに破片ひとつない。
ただの夢だったのかとさすがに迷いが生まれる。
でも僕にはラスティーリアから受け取った黒の棒がある。
これがなかったら、あまりにもなにもかも非現実すぎて夢だと思ったかもしれない。

考えに沈みながら調べているうちに時間がたってしまった。
一般の生徒の登校時間になってしまった。
授業なんて受けられる精神状態じゃないけど……
僕は教室ではなく職員室に行ってみることにした。
ギルバ先生に会おう。
そしてドド先生にも。
職員室に行ってみるとそこには……
「華山さん!」
リリさんがいた。僕は声をかけた。

455 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/17(土) 21:34:01
校庭の片隅にダンボールが置いてある…
学校の地下の研究所に潜入するためにスネークが来ていたのだ

456 名前:ギルバ ◆3lf6qO/knM [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 22:49:57
>蔓城 浄斗、護末田 愁弥、水無月つかさ、華山理利
教材ケースからペンと紙を取り出して必要事項を記入していく。
「蔓城浄斗、護末田愁弥、水無月つかさ、華山理利、出席の意思あり。
 扱いは遅刻、担任にはその様に申告しておこう。」

>431 水無月つかさ
>「さっきのハゲの口ぶりからすると(略)お昼までにお返事をくださいな」
言いたい事は分かった、漁夫乗り狙いで行こうと言うのだろう。
それが一番いいのは分かっている、確かに理に適っているのだが・・・。
「(・・・それじゃあわざわざこちらに出てきて、教師の真似事なぞを
  している意味が無い。それに、頭は確実に潰さないとな・・・
  後顧の憂いを断つとはそう言う事だ。)」
余計な波風を立てる必要も無い。黙っていよう。

>433 華山理利
>「ギルバ先生。私は『バルンディノのリリ』じゃないわ」
>「私は使える魔法のスペックは同じでも、あなたのリリとはまるで別人。
> だから『清純さ』は期待しないで。それでも力を貸してくれるのなら嬉しいわ、バージルさん」
はっきりさせておきたかったのだろう、帰り際に話しかけてきた。
同一人物じゃないが、感じる気配はほぼ同じだ・・・と言う事は・・・。
「(なるほど、源流から無数に枝分かれした『同にして異なるモノ』か・・・。)」
「まぁ、実際は向こうも清純ではなかったかも知れんさ。
 本当の事を言うと、リリの事を何一つ知らない。向こうもそうだろう。
 そして、ここにいる以上俺の事はギルバと呼んでもらいたいものだ。」

>435 工藤美津子
>それはね、今宵の事ぜんぶ夢、恐怖の一夜は全部、夢だったのよ。
その時、問題児工藤美津子が現れた!(某DQ風に)
女特有の口さがない様子でべらべらと一方的に喋くった後、
記憶操作を行うべく音波攻撃を仕掛けてきた・・・が、効かなかった。
こんな物をいちいち素直に食らうようなバカは魔界じゃ生き残れないから。
教材ケースから刀を取り出そうとした時、既にその姿は無く・・・。
自分を除く全員は、夢遊病の様に各々の家の帰路についていた。
「止めるだけ無駄か・・・俺としても、夢であって欲しかったよ・・・。」
そう言うと、その場でドロドロのスーツを脱ぎ捨てて。
「スーツ一着ダメになる、これが悪夢で無くて何だと言うんだ・・・!
 はぁ・・・生徒連中の素直さが羨ましくすら思えてきた。」
ぼやきながら職直室(今日は誰もいない)に戻って仮眠を取る。
替えのスーツは教師用ロッカーの中にある・・・朝練組に見つかる前に
スーツを着て、あれを焼却炉に放り込まないとな。

>450>454
仮眠を取る事2時間、危うく朝練組に見つかりそうになりながらも
ダメになったスーツの処分は済ませた。不思議なほど眠気は無い。
あの様子だと、恐らく普通に登校してくる筈。来なかった場合だけ、
担任に伝えればいいか・・・職員室に入って今日の授業の準備を始める。
こう見えてもきちんと先生やってるんだ。こんな姿をダンテが見たらなんと言うだろう・・・。
準備が終わって一服しようと第二職員準備室に灰皿を持ち込もうとして。
入ってきたのは華山理利と藤田礼司、どちらも当事者だ。こちらを見ている。
「・・・ふむ、勉強熱心なのはいい事だが、職員室では話もしづらいだろう。
 準備室を借りて、話をしよう。先生方、第二準備室を一時お借りします。」
そう言って二人を準備室に招き入れる・・・最後に入って鍵をかけ。
中にあった椅子に座ってタバコに火をつけ一言。
「君達が最初だよ・・・夜遊びの説教を受けに来た、ね。それで?
 わざわざ確認しに来たのか?あれは夢だったのか、現実だったのかの。」

457 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/17(土) 23:06:59
愁弥は自宅のベッドの上にいた。
「……俺は…さっきまで学校にいたはず…ただの夢だったのか…?」
さっきまでの光景を思い出そうとする。
「確か…校門に向かって歩き出したら突然笑い声がしてきて……ダメだ。記憶がとぎれとぎれで思い出せない…やっぱり夢だったのか…ん?」
ふと床に目をやると壊れたメガネと大剣が置いてあった。
「…この剣はメガネを壊さないと出てこないはずだが……それにメガネは自分じゃ壊せないはずだし…ということはやはり夢じゃないのか?」

考えているとふと、あの声が頭をよぎった。

…お前は何のために戦う?…その剣は何のためにある?

「あの声は死んだ親父に似てた……俺が戦う理由…か」
愁弥がつぶやきながら側の棚の引きだしを開けるとそこには壊れた伊達メガネと同じ物がたくさん並んでいた。
その内の1つを取り、掛けた。
同時に大剣は自ら出していた妖しいオーラと共に消え、愁弥の瞳の色も元の青色に戻った。

「あの時にいた連中は覚えているのだろうか…一度聞いてみないとな……夢かどうかハッキリさせないといかんな」
そう言うとすぐに制服に着替え、家を出た。

458 名前:堀江隆夫 ◆dXiwo647ZA [sage] 投稿日:2006/06/18(日) 00:49:42
「オアヨー」
堀江は寝ぼけた顔で登校してきた。
クラスの友達に眠たそうな声で挨拶すると、自分の席につくなりつっぷして寝てしまった。
朝のホームルームが始まるまで仮眠だ。

459 名前:カミイチ新聞部[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 01:47:08
◆◆◆もうすぐ上一祭!!!◆◆◆
 もうすぐ上湘南第一中学校・学園祭――略して上一祭の季節ですね!
 一年生の為に説明すると、2日間に渡って開催される、体育祭と文化祭が一緒になった上一中の最大イベント!
 もちろん、校外の友達を呼んでもOKです!
☆日程☆
【1日目】体育祭
 [午前の部] 開会式(運動場)、個人競技
 [午後の部] クラス対抗リレー、組体操・チア・ダンス等の演技
【2日目】文化祭
 [午前の部] 各部ごとの出し物や販売など
 [午後の部] 演劇、合唱コンクール、閉会式

460 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/18(日) 02:12:35
>「華山さん!」
私はゆっくりと振り向いた。
レイジだ。彼の学生鞄からは、ドワーフの細工物が覗いていた。
彼がこれをもっていると言う事は・・・彼は記憶操作を逃れたのだろうか。
「おはようレイジ、よく眠れた?」

私はメガネを外し、レンズというクッション無しの視界でレイジを見た。
彼の全身からはひときわ眩いオーラが見える。オーラが読みづらい昼間の学校内でも、はっきりと。
「今日はラ・・・堀江君とは一緒じゃないのね」
三日様子を見ていて、二人がいい仲だと疑っていたのは黙っていよう。

今の時間帯に登校する生徒は殆ど朝練中で、廊下に生徒の影は無い。
レイジに聞きたい事は山ほどあった。話したい事も。
だけど、こんな場所で気安く出せる話題など何一つ持ち合わせていなかった。
黙り込んだ私の耳に、風に乗って合唱部の歌声が届く。
ソロパートの凛としたアルトは、あのクリスだろうか。
口元に浮かべていた笑みが苦く歪んだ。
「とりあえず中に入りましょ?お友達のバージルさんがお待ちかねよ」

ギルバ先生は他の教諭に断った後、準備室に私たちを招きいれた。かちりと鍵が回る。
>「君達が最初だよ・・・夜遊びの説教を受けに来た、ね。それで?
 わざわざ確認しに来たのか?あれは夢だったのか、現実だったのかの。」
「出来れば全部夢で済ませたかったわ。世の中って上手くいかないわね。
昨日記憶操作を受けたのは、やっぱり私だけなのかしら。
ところでいつまで包帯巻いてるの?
それじゃ私の知ってるバージル役の方が、本家より数倍クールかもね。そうは思わない、ギルバ先生?」

軽口を叩くのは、口にしたくない事を先送りしたいからね。
私は口を噤み、窓辺にもたれて校庭を見下ろした。
奇妙なミステリーサークルの上で生徒たちが朝練で汗を流している。
校庭の隅では何かの設営が始まっているようだ。

・・・私はようやく重い口を開いた。
「先生、レイジ。一晩で合唱部のホープに転身した『剣士・クリスティーナ』には、もう会った?」
窓の外に視線を向けたまま、消え入るような声で呟く。
レイジのオーラが燃え上がるように激しくなった。
坂本桃子の霊力を受けた彼のオーラは炎のように激しく、不安定だ。
感情にたやすく左右される。
私はそのまま続けた。

「元天才ヴァイオリニストで、随分前に『事故』で左腕を失ったことになっているわ。
昨夜クリスを手に入れたのは、あの音魔女のようね」


――――本当は・・・クリス以上に、私が面倒な状況に立たされているかもしれないと気付いていた。
だけどまだ誰にも話すつもりはなかった。
ギルバ先生は、もしかしたら気付いているかもしれない。


工藤先輩がなぜ私たちを殺さず、全員の記憶操作などという手段をあえて選んだかを。

461 名前:守衛の大男 ◆IvZWGYTAn6 [sage] 投稿日:2006/06/18(日) 02:15:19
大男は屋上から校庭を見下ろしていた。
小脇に抱えた酔っ払い達の屍骸
けっ物は直る分、直らねえゴミの始末は守衛の仕事ってか。

その時工藤の声が校舎より響き渡る。
おっと、いきなり来やがったかチキショウ!
大男は耳に両手を思い切り叩き付けた。
破裂音と共に音が遠くなったが、手はどけなかった。

やがて大男は耳から手を離した。
「へへへっ工藤のお嬢、いきなりだとビックリするじゃねえかい。」
耳からはどす黒い血が流れ落ちる。
糞っ垂れ、力が入りすぎて
鼓膜が破けちまったか。

再び校庭を見る。
既に全てが『夢』になっていた。
へっ・・・【異端者】どもが集まる学校か。
若い上に特別な力を持つガキの血肉、
一般人と比べりゃ、美味さも捕れる魔力も段違いだろうよ。
『主』様や工藤のお嬢にとっちゃ美味い血が手に入る生贄の養成所。
俺にとっちゃ美味い飯に有り付ける食堂っていやあ良いのかい?

しかし古き血の野朗たちと言い、
特別な力を持つ奴等が蛆虫の様に集まってきやがる
これも「宝」の影響なのか?
「そりゃあ『儀式』もやりやすいだろよ、こんなに材料があるならよぉ。」


大男は屍骸を再び小脇に抱えると校舎へ姿を消した。
そして再び姿を現したのは守衛室の中。
朝に出勤してくる通常勤務の守衛達にメモ書きを残す。
『夜きん 異常なし 昼までねる おこすな』

そして奥にある
『関係者以外の立ち入りを禁ず』と書かれた仮眠室へ入る。
一面コンクリートで照明も無い空間がそこにあった。

鍵を掛けて、屍を喰らい始める。
やっぱり普通の味だな、
肉に柔らか味が無く、面白くねえ。
まあ先程食った嬢ちゃんが美味かっただけか。
やがて屍骸は綺麗に大男の腹の中へ消えていった。

破けた作業着を脱ぎ捨て
無機質なパイプベッドに寝転がる。
やれやれ、起きたら『昼間』の顔で働かなきゃ行けねえ。
だりぃな、

今日も偽りの朝が来る。
永遠の夜が来ればどんなに嬉しい事か・・・。

462 名前:水無月つかさ ◆PHa7cq9oUs [sage] 投稿日:2006/06/18(日) 02:29:56
朝食のパンが焼けるまで3分くらいあるから、今のうちにさっき考えた二虎競食の計の準備でも整えておきましょう。
『例の霊宝を見つけたから、掘り出すのを手伝って欲しい。場所は校庭だ。7時に集合せよ』
まあ工藤さんの筆跡でも真似てこんな趣旨のことを書いて、適当な人に送っておけば良いわね。
幸い、この前工藤さんにノートを見せてもらったから、筆跡は真似できるわ。持つべきものは友よね。
この策は失敗しても別に痛くも痒くもないところが良いわ。
―――まあ、元から気が済むまで殺し合ってもらうつもりで集めたのだし、やってもやらなくても変わらないでしょう。
さ、ギルバ先生の返事を貰ったら、適当にそれっぽい人にでも渡して来ましょ。守衛の向居さん辺りが良さそうね。
今日は久しぶりに部活に出てみようかしら。昨日その前もサボったし。

>448
早速学校に行って、ちょっと遅刻を咎められたんだけど、まあ普通の一日ね。
無遅刻無欠席が自慢だったから、ちょっと残念だけど。
でも突発的に持ち物検査だなんて、今日の先生は少し意地悪ね!
もちろんわたしは真面目な生徒ですから、あまり変なものは持ってきていませんけど。
強いて言うなら、望遠鏡付のボールペンくらいかしら?ちょっと昔に買ったやつ。
例のお手紙の方は上手く言い繕って誤魔化したし、今日も何事も無い一日を過ごすことができそうで良かったわ。

>459
放課中に、ギルバ先生の返事を求めて職員室に行く途中に見つけたチラシ。
校外の友達を呼んでも良いっていうのは嬉しいわ。
だけど校外の友達って言うと、前の学校の友達くらいしか居ないわねぇ。あと陽介くんくらいかしら?
どっちにしても今はとても遠くに住んでるから、残念だけど呼んであげられないわねぇ。

>456
お返事を貰いに来たんだけど……
「すみませーん、ギルバ先生はいらっしゃいますかー?」
「あの先生なら、そっちの準備室に入って行ったぞ」
きっと昨夜の話でもしているのね。
来てるのは華山さん、あと礼司くんくらいかしら?
そういう訳だから、準備室の戸を叩いて、失礼します、と言って入る。
まずギルバ先生が目に入って、あとはわたしの予想通りの顔ぶれが居たわね。
「今朝のあの話、午後までにお返事いただけることになってたんですけど……お返事いただけますか?」

463 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 15:29:40
>ギルバ先生
>「君達が最初だよ・・・夜遊びの説教を受けに来た、ね。それで?
>わざわざ確認しに来たのか?あれは夢だったのか、現実だったのかの。」
「先生。それでは昨日の夢じゃなかったって教えてるのといっしょですよ」
僕は笑った。朝に家を飛び出してから緊張の連続で気持ちが楽になれた。
今ここにいる三人、華山さん、ギルバ先生、僕は工藤先輩の擬似記憶操作が効かなかったんだ。
とりあえず三人。
「ノスフェラトゥは飛び去っていくときに、また明日の夜に、って言いました。
今晩には再び戦いがいやでも起きます。昨日、校舎にいた全員と話し合いをしておきませんか。
オカルト研究会の会合を開きましょうよ。
嘘の記憶のままの人は、なんとかリリさん、バージルさん、覚醒できませんか?」
ギルバ先生がバージルさんなのは、はっきしたけれどあらためて確かめておこう。
「華山さんは聖属魔法使いのあのリリさんなんですか?」

>水無月さん
>「今朝のあの話、午後までにお返事いただけることになってたんですけど……お返事いただけますか?」
水無月先輩がやってきた。
「これで少なくとも4人が騙されていないってことでしょうか?」
早朝の学校、職員室わきの第二準備室で4人の戦士の会合。吸血鬼たちへの反撃の作戦会議なんだこれは。
「僕はとにかく昨日のメンバーが全員揃うのが大切だと思います。
昼間は契約とかで戦いができないようですから、工藤先輩たちも仕掛けてこないと思います。
お昼休みに図書室に集りませんか?っていうか集めませんか?昨日のメンバーを声かけて。
図書室の書庫室なら図書委員が午後に入るくらいで、だれにも邪魔されないで話し合えます。
僕は教室にもどったら堀江…いやラスティーリアを誘います」

464 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 16:56:08
「何だとっ!!」
思わず叫んでしまった。
叫んだ理由……それは1限目に行われる持ち物検査。
先生達には自分が科特隊の隊員だと知っているが、生徒達はこのことを知らない。
さすがに凶器を複数所持している今、持ち物検査を受けるわけにはいかない。
サボろう……先生達も分かってくれるはずだ。

校内をふらついて、着いた場所は図書室。
図書室に入って、暇潰しに小説などを読もうと思ったが、
「ん……?」
掲示板に何か張っている。上一祭のお知らせだ。
「これは楽しみだ……科学部も何か出し物を用意しておかなければ……」
このウルトラマン。実は結構なお祭り好きである。

掲示板から目を放し、本棚の方に移ると、小説コーナーから面白そうな本を探し始める。
あった。
この本は確か吸血鬼の小説だったはず。
タイトルは……
「ジョジョの奇妙な冒険?」
とりあえず席に着いて読むことにした。

465 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 19:44:33
『恐怖の一夜』の翌朝、ベルはいつもと何一つ変わらぬ様子で登校をしていた。
いや、変化はあった。
だがその変化はベルを見る周囲の目からすれば、『いつもと髪形が少し違った』程度のものでしかな
かったのだが・・・
2−Aの教室。一時間目は持ち物検査が実地されていた。

担任の教師がベルの前に来ると、深い、どこまでも深いため息をつく。
「・・・ベル、答えはわかっている。ああ、判っているさ。だが一応聞いておくが、それはなんだ?」
ベルの胸元にはペンダントと言うには大きすぎる装飾具がぶら下がっている。
丁度、肩の内側、鎖骨全体の首元胸元を隠すような装飾具が。
そして奇妙な事にベルそっくりの顔がその中心に彫られていた。
教師が不審に思うのは当然だろう。
それだけではない。なぜか机の上には鉢植えが置かれており、怪しくも美しい花を咲かせているのだ。

「・・?おまじないグッズですよ。」
教師の質問が理解できない、と言うか、それが如何に学校生活において異質なものであるかと言う事
をベルは理解していない。
「これはデスネ、叢雲剣のゴルゲット。太刀なんですけど、首を守るおまじないグッズなんです。
そしてこっちは妖花アルラウネ。神秘の力を宿すおまじないグッズです。それぞれの効用は・・・」
「ああ、判った判った!もういい!他はないのか?」
「この二つだけです。効用はいいんですか?」
「・・・もういい、次の生徒もいるんだから、もう好きにしろ。」
暴走フランス娘ベルのおまじないグッズは教師の間でも有名だ。
本人は信じきっており、下手に注意知るとおまじないグッズの怪しげなオカルト知識を演説される事にな
るので教師たちも半ば放置気味である。
所詮は毒にも薬にもならないガラクタ。
下手に突付くより、そのままにさせているのだ。

そんなベルの日常が今日も続いていた。

466 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 19:45:17
向居の開けた穴から消えたベルは、自宅に戻っていた。
数多の世界を旅し、所有者と生贄を変えてきた剣。
生贄であった者がベルを自分の代わりに剣の生贄にし、その肉体を乗っ取ったのだ。
ベルの記憶を頼りに一旦自宅に戻ったのはこの世界の情報収集の為だ。

「・・・なんだ?この甘い香りは・・・」
ベルは家に入るや、充満する甘い香りに警戒心をあわだだせた。
剣を構えながら家を探索する。
人の気配はあるが、活動している様子はない。
香りの元を探すべく、注意深くその足は地下室へと向かう。
地価倉庫の奥底、【それ】はあった。
鉢植えに咲く一輪の花。
それを見た瞬間、抗い難い誘惑に駆られる。魅入られる、と言うのだろうか?
あれだけ警戒していたベルは剣を降ろし、そっとその花に手を添える。
「し、しまっ・・・!」
その瞬間、ベルの目に生気が戻り、身を引こうとするが体が動かない。

この瞬間から、ベルの内面で凄まじい攻防が繰り広げられる事になる。
ベルを最初に乗っ取ったのは叢雲剣という冥剣。正確に言えば叢雲剣の生贄、であるが・・・
そこに割って入ったのがこの鉢植えの一輪の花。妖花アルラウネ。
両者共に哀れな犠牲者の魂を乗っ取る事に長けた者達。それがベルの中で魂の乗っ取りあいを演じ
始めたのだ。

一つの肉体に一つの魂。それを乗っ取る為に外部から新たなる魂が入ってくる。
これだけなら有史以来無数にあった出来事だろう。
だが、更にもう一つの魂が入ってくるということは極稀な現象である。
魂の引き合い。吸収のし合い。その苛烈な戦いは、器である肉体に影響を与える。
「ちょっと待って、鬩ぎあいの影響で肉体が崩壊し始めてるわ!」
「霊力のある器ならいいが、ただの凡人だからな。崩壊しちまう前に出てけよお前!」
「肉体が崩壊したら既に器に入っている私もあんたも無事ではすまないのよ、出て行きなさいよ。」
崩壊に気付いた妖花が冥剣に声をかけるが、双方譲るつもりは毛頭ない。

そうこうしているうちに肉体の崩壊は更に進む。
血を吐き、所々皮膚が破れ始めている。
「OKOK、冷静になろうか。このままじゃマジでヤバイ。」
「ええ、一つの肉体に二つ分の魂だもの。」
「ああ、だが、お互いに引けねえのも確かだ。そこで、だ。お互い半分ずつ引いて、一つ分の魂の容量
に調整でどうだ?」
「仕方がないわね」
冥剣と妖花はそれぞれ引き、魂の容量を整える。が、ベルの肉体の崩壊は止まらない。
「・・・私たちが鬩ぎあったせいね。拒絶反応が起きてる。」
こうなってしまっては二人に肉体の崩壊を止める術はない。
できることはただ一つだけ。
それは大きな決断を要するものだが、既に肉体に入り込んでいながら安定できていない二人にとって
肉体の崩壊はそれぞれの精神崩壊にも繋がりかねない重大事だ。
「・・・ああ!仕方がねえ!お前も、わかってんな!」
叢雲太刀は何かを吹っ切るように言い放つと、その気配を消した。そして妖花も同じように気配を消す。
そして、ベルは自分の肉体に戻った。
拒絶反応が出た以上、異物がその肉体に留まっていては崩壊を早めるだけ。
残る手段は肉体の本来の持ち主であるベルの魂に渡すしかないのだ。
勿論、両者共に崩壊が収まれば隙を突き一気に乗っ取る算段の上での行動であるのだが。

467 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 19:46:32
「・・・!戻った!私の体!って・・・いだだだ!」
ベルが身体に戻った途端、傷ついた体の痛みがベルに襲い掛かる。
だが、崩壊はまだ続いていたのだ。その場に崩れるようにしゃがみこみ叫び声を上げる。
一度二つの巨大な魂が入り込み、鬩ぎあった為に、器たる肉体の容量が無理に広がってしまい歪み、もは
や元の器とは別物になっているのだ。
いわばベルの魂では圧力バランスがとれず、肉体の崩壊を止める事が出来なくなっていたのだ。
この現象を見て冥剣と妖花の行動は早かった。
ベルの魂で拒絶反応を抑えつつ、歪んだ部分に入り込み乗っ取りにかかる。
ここにベルと冥剣、妖花の三つ巴の魂の陣取り合戦がベルの中で始まった。
この戦いにベルが参戦できたのは、拒絶反応を抑える事が出来るという一点のみでいさせてもらえたから
といえる。
ベルの内面で繰り広げられる戦いは熾烈を極める。

だが、その戦いを引き裂くように工藤の呪的音波が町全体を包み込む。
「この術法・・・牙の主様?」
「主のボケか!?」
「この体が私のよーー!」
冥刀と妖花が術に対する防衛に回った瞬間、ベルは術がかけられている自覚もなくただ魂の引き合いを
全力で続けた。
そして何の防御手段も回避行動も講ずる事無くまともに術にかかり、その場で意識を失ってしまった。
「・・・オイ・・・もしかしてこれって・・・」
「もしかしなくてもよ。8:1:1ってところね・・・。」
術に対する防御に回った瞬間、ベルの魂が肉体の主導権を握り固定してしまったのだ。
しかもこの鬩ぎあいのお陰か、三者の魂は融合し、奇妙な形でベルの中に納まっていた。
その比率がベル:冥刀:妖花が8:1:1。

「なんつう事態だよ。」
「まったくね。仕方がないわ。こう融合してしまったからには私たち三人は一蓮托生、運命共同体よ。」
「運命共同体ってか、こいつに引き回される事になるのか・・・。」
「どうにもならないんだし、自己紹介でもしましょうか。」
「そだな。こんな奴に吸収される最後とはお互い思いもしなかったな・・・」
沈んだ声で冥剣と妖花はお互いの紹介を行っう。
魂の主導権をベルが握っている以上、双方共に意識の表層に出ることは殆ど出来なくなる。
無意識かに働きかける程度が精一杯だろう。
魂を乗っ取ってきた者達にすれば、これは死にも値する事態なのだ。

468 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 19:47:41
叢雲剣(むらくものつるぎ)。
独りの生贄を吸収し、その人生を得る代わりに力を発するという冥刀。
悠久の刻の流れと数多の世界を生贄と所有者を変えながら旅をし、魔の結界に招かざる得意な人間が交
わったことによりベルの前に姿をあらわしたのだ。
柄と鍔だけの剣で、生贄となった者のデスマスクが鍔に浮かび上がるのが特徴。
柄は三途の川に繋がっており、その水に圧力をかけて出すことで刀身と成す。
冥刀と呼ばれる所以である。
それゆえ刀身は自在に変化し、捕らえられぬものとなる。
ベルを乗っ取ったのは前代の生贄にされていたフェルマーと言う男だった。
前代の使用者の死をきっかけに、自由と力を求めて旅をしていたのだ。

妖花アルラウネ。
鉢植えに咲く美しい花。
だが、それは魔の花であり、人を虜にしあやかしの術を良く使う。
自分では動けないので、虜にした人に運ばせたり、魂を乗っ取りその養分にする。
ベルの家の地下倉庫。オカルトグッズの一つとして封印されていたのだが、昨夜ベルが地下倉庫を漁った
際に知らぬうちに封印を解いてしまっていたのだ。
より強力な肉体を乗っ取る為に、周囲の者を眠らせ力あるものを誘う燐分を発していた時に、叢雲太刀に
乗っ取られたベルがやってきたというわけだ。

「サンズノカワ?」
「あの世とこの世に流れる川のことだ。」
お互いの自己紹介が終わった後、妖花アルラウネが不思議そうに尋ねる。
「ああ、レテの川ね。忘却の川だし、それであの記憶改竄術に対処できたわけなんだ。」
その答えを聞き、漸く理解できたようだ。
「ん。そういえばお前、『主様』とかいっていたが」
「だって結構前だけど、霊球抗争に主様の助っ人として顔出したことあるもの。術の解除コードは昔のまま
のようだったから助かったわ。あんたこそ知ってるの?」
「俺が直接知っているわけじゃないけどな。叢雲剣の記憶って奴だ。何代か前の使用者がノスフェラトゥっ
て奴の助っ人をした事があるらしい。
霊球抗争ったって吸血鬼どもの喧嘩じゃねえか。仰々しいこと言うなよ。」
「あーあ、もうどうでもいいわ。あと少ししたらこのこの意識に溶け込んじゃうんだし。」
「それもそうだな。だが、この器はトラブルメーカー体質の気があるからな。自分で主導権が握れないのはむ
かつくが、せいぜい観客として楽しませてもらうさ。」
「そうね・・・こんな状況だけど、トリニティー(三重奏)と言うことで楽しみましょうか。」
こうして妖花アルラウネと叢雲太刀はベルの意識のそこへと沈んでいった。

#############################################

そしてベルは翌朝いつものように目覚める。
記憶が改竄された自覚も、取り憑かれているという記憶もないままいつものように。
ただ、剣の飾り鍔のゴルゲットと鉢植えが新しいおまじないグッズだという認識のままに。

469 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 19:50:06
―名前・ベル『トリニティー』
―性別・女
―年齢・14
―髪型・ミディアムレイアー、ピュアモダンボヴ、金髪
―瞳色・翠
―容姿・170センチ、痩身貧乳、手足が長い、目鼻立ちのはっきりくっきりした顔、膝下10cmのスカート
―学年・2年A組
―部活・オカルト研究会設立
―備考・フランス人。プラシーボ効果で満願成就!がモットウなおまじない娘。妖花アルラウネと叢雲剣に微妙に取り憑かれている。
叢雲剣と妖花アルラウネの鉢植えを常に身につけている。
叢雲剣は通常飾り鍔だけのゴルゲット状態。

470 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 20:04:05
>462
>「すみませーん、ギルバ先生はいらっしゃいますかー?」
水無月さんの声だ。ギルバ先生に目配せして鍵を開ける。
話を聞いてると、どうも彼女は記憶操作を受けていないみたいね。・・・なんでかしら。

>463
レイジの話を聞いているうちに胃がムカムカして来た。
記憶を呼び覚ませ?昨日のメンバー全員集めて作戦会議?この子、昨夜の事件から何も学んでいないのね。
「聖属魔法が使えるかって話ならYESよ。
それからね、私は「覚醒の手伝い」は絶対にしない。
レイジは気付かなかったようだけど、私も全員の昨夜の記憶を消そうとしたのよ。なぜか出来なかったけどね。
昨夜の事は、夢と感じてるなら夢で終わらせた方が良い。
堀江君はともかく、他の人に声をかけるのも反対よ。これ以上余計な犠牲者を出ないためにもね。」

「ただ、夢の真偽を確認しようと夜学校に来られても面倒ね。だから、こんな手はどうかしら。
掲示板に張り紙をするの。ベルの名前でミステリー研究会立ち上げのポスターよ。
それを見て何かを感じた人だけ、図書室に来てもらったらどうかしら?」
暴走するフランス娘の名前なら、一般生徒が集まる筈も無いと判断する。


その時の私は、消えたはずのベルが普通(?)に登校してきた事など知るよしも無かった。

471 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 20:06:30
「・・・ごめん、たしかオカルト研究会だったわね」
リリは申し訳無さそうに付け足した。

472 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/19(月) 20:20:49
ウルトラマンは本を読んでいる途中、違和感を感じた。
近くの本棚の中身が外に散乱している。
しかもその中身が散乱している本棚は、よく見ると位置が微妙に違う。
カモフラージュされているが、隙間に人一人入れるくらいズレている。

一方、読んでいる小説の中身は、主人公の仲間の一人が敵の潜んでいるところを当てる、というシーンだった。

「なぜ俺が冷蔵庫の中に居ることが分かった?」
「てめー頭脳がマヌケか? 冷蔵庫の中身を全部外に出して…片付けてねーぜ!」

    ゴ     ゴ     ゴ     ゴ     ゴ
 ゴ     ゴ     ゴ     ゴ     ゴ


473 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sageベルさんが復帰されたので、まずい部分を訂正。何度もごめんね] 投稿日:2006/06/19(月) 20:23:57
窓の外を見て私は凍りついた。
みまちがえる筈も無い。あのベルが渡り廊下を歩いていた。
相変わらず電波っぽいが、一応は元気そうだ。
信じられないという思いと、無事でよかったという安堵感でいっぱいになった。

「・・・やはりベルの名前を借りるのはやめましょう。
吸血鬼ノスフェラトゥ というキーワードと、図書室への案内だけで十分ね」
私は懐中時計を取り出し、時間を確認した。
今日は昼までにやることがある。そろそろ行かないと。

474 名前:蔓城 浄斗 ◆sy1IQNBWp6 [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 20:27:48
目が覚めた時、そこは地獄だった。
周囲が真っ赤に染まり、燃え上がっている。
木製の床を渡り、走っていった先に本堂がある。

(この場所を知っている?)

周囲は奴等に囲まれている。もう覚悟するしかないのか・・・?
本堂の中に・・・

(やめろ、見るな・・・見るな!)

扉が開かれ・・・
_________________________________________________________________________________________
目が覚めた。
「ここは・・・?」

真っ白なシーツの敷かれたベッド。周囲を覆うカーテン。
保健室か。そう安心して体を起こした瞬間、痛みが走った。
「ぐっ・・・!?」
まるで腹部を痛みの塊が貫いて、そこに留まっているような感じ。
熱くて冷たくて重くて・・・痛い。痛い痛い痛い痛い!

「うぅ・・・。」
何時間、あるいは何分経っただろう?少しずつ腹部の痛みも和らいできた。
まだズキズキと痛むのだが、この位耐えられなくては・・・。(あの痛みに較べれば)
「そういえば、僕は何でここにいるんだ?」
思い返せば傷の原因も分からない。手で触れて確認したが、傷痕が見えない。
大方、練習中に無茶をしたのだろう。その時やっと、右手の感触に気がついた。
「・・・?何だこれ、棍?」
金属的な2mにもなるような棍が右手に握られていた。
色は薄い金、精密な模様が全体に刻まれている。その中央には虎を象った模様が彫られていた。
「まぁいいか、持って行こう。   ぐっ。」
痛みを堪えて保健室を出る。何故か傍らにあった自分の鞄も持って。
幸いにも先生がいなかった為に見つからずに済んだ。

そして、僕は教室に入る。
「記憶の整理をしなきゃ・・・。」
クラスの友達もまだ来ていない時間に、じっと考える。
昨日の夜は練習をしてて、そこから先が何も覚えていない。
そして今朝。多分日課のランニングをしながら時間が危うくなって・・・。
何故か保健室にいた?おかしい、どこかおかしいんだ。

昨日の夜に何かがあった。そう・・・例えばさっきの夢のような(思い出すな。)
「うぅ・・・。」
頭に痛みが走る。腹部の痛みとの二重奏。
それは・・・僕自身から僕へ宛てた警告なのだろうか。

なんと一時間目に持ち物検査!
[蔓城・・・これは?]
「棍・・・です。普段の奴が壊れたので『家』にある物を持ってきました。」
[っ・・・そうか。」

なんとか検査を抜けて、自分の鞄を確認すると・・・昨日の時程のまま。
「え?」
つまり、僕は昨日は帰っていなかった・・・?
これは、昨日の夜に何があったのか調べてみたほうがいいかもしれない。
僕はそう思いながら、チャイムが鳴るのを聞いた。
昨日の夜に何があったのか、調べる方法を考えながら。

475 名前:ウルトラマン ◆4yOJjcI5oc [sage] 投稿日:2006/06/19(月) 21:10:23
読んでいた小説を閉じて、しばらく考え事を。
後ろで何かやっているが、放っておく。

急に立ち上がって、ポケットからベータスティックを取り出すと、頭のこめかみに当てて叫んだ。

「俺はウルトラマンをやめるぞ!ゾフィーーーー!!!」

しばし、図書室内で沈黙が続いた。

「やはり変身はできないか……」
突然、ウルトラマンに天井から光が降り注ぐ。
そして、脳裏にゾフィーの姿が。
『退職願い、しかと受け取りました』
と、告げた。
もうウルトラマンには戻れない。地球人として生きるのだ。

しばらく呆然としているウルトラマン。
ウルトラマンは振り返って本棚の元に行く。
「WRYYYY!!!!」
奇声を発しながら拳を、何者かが潜んでいる本棚に向かって乱打し始めた。


476 名前:スネーク[sage] 投稿日:2006/06/19(月) 21:14:38
(しまった!)
俺はそう思いながら本棚から飛び出し、ローリングで窓を割って外へ脱出した。

477 名前:霧津 ◆Bvigra29UE [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 01:00:52
拙者は混乱していたでござる・・・・・。
あの夜、拙者は確かに保健室で寝ていた筈でござるが。
突如耳元で鳴り響く目覚まし時計の音に拙者は跳ね起きたでござる。
起きてみると案の定、拙者の体は布団の中でござった・・・・。
「・・・夢でござるのか?・・・・・・・すべてが・・・?」
頭を抱えたでござる、このまま考え続けたかったでござるが、そうも言っていられぬ。
時刻は既に6時を回っていたでござる、急がねば朝稽古に間に合わぬ。

早速身支度を始めた拙者に過ぎる疑問がいくつかござった。
着替えた覚えは無いのに血で微かに汚れた着流し。
顔を洗って気付いた額に残った傷跡。
義父上に挨拶を済まし朝食を掻き込むと、部活の朝稽古へ向かったでござる。
しかし思うように稽古に身が入らぬ・・・果たしてこれは夢でござろうか?
>「霧津?どうしたの・・・ボーッとしちゃって。風邪?」
友の心配する声にも上の空でしか言葉を返せぬでござるよ・・・
はっ!いかんでござる!・・・集中せねば!集中せねば!!
拙者は急ぎ我を取り戻すと再び打ち込みを始めたでござる


軽く汗を流し教室へ向かうと拙者はボーっと窓の外を見つめていたでござるが
気が付けばホウムルウムが終わり一時間目が始まっていたでござる。
科目は荷物検査。しかし拙者の手荷物といえば勉具が入った手提げ袋に
急ぎで拵えた握り飯に拙者の相棒のみ。
何ら引っかかる道理は・・・・・・・
>「あー・・・・霧津、その刀どうにかならんかね?銃刀法違反に引っかかってるぞ・・・多分」
な、!なんですとーーーーーーー!!
担任の師の言葉が直覚的に拙者の心に直撃したでござる。
まさに寝耳に水でござるが、反論を用意してないほど拙者は甘くは無いでござる。

「か、刀は武士にとって命でござる!!それを捨て置けと言うのは酷でござろうか!?」
この通り!・・・と拙者は頭を深く下げたでござる。
>「うっ・・・まっまあ・・・そこまで言うならば仕方ない・・・・今回は特例とする。」
担任の師は拙者に押され何とかまかり通ったでござる・・・ありがたや、ありがたや。

さて再び拙者は窓の外を見たでござる。
「俄かに信じられぬ夢でござるな・・・。」
着流しに付いた血に額の微かな傷跡。偶然にしては出来すぎてる・・・。
それに・・・傷ついた彼・・・・・名はなんと申したか・・・。
もう一度彼に会いたいでござるなぁ・・・・・・・。
ゆっくりと雲が流れていった。

478 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 02:48:31
愁弥が学校に着いた頃にはすでに1時間目が始まっていた。
1時間目はなんだっただろうか?
気になったので近くの教室をこっそりと覗いてみる。
「…持ち物検査か。教科書すら持ってきていないしな…少し時間を潰すか」
そう言うと愁弥は屋上に向かっていった。

屋上に着くと、フェンスに寄り掛かるように座った。
見渡すと、何もなかったかのようにいつもと変わらない風景の町並みが見えた。
「…空も、町も、学校もいつもと何も変わってない…
やはり夢…?」
愁弥は何度も夢と思おうとしたが、何かとても大事なことを一生忘れたままになりそうで夢と思うことが出来なかった。

479 名前:工藤美津子 ◆IX36EnfQv6 [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 07:32:20
【TRPG】ヴァンパイアの学園祭(人∀・)チャッチャ3
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1150756086/l50

480 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 14:08:44
朝練。今練習中の曲にはソロ部分がある。

♪めぐしおといまいいでつ♪    先ずは部長のソプラノ。
♪たいまつあかくてりわたる♪   続いて私のアルト。
♪かんげんのひびきにぎわしく♪ そしてテノール。
♪つれたちてまいあそぶ♪     最後に、鳥部先輩のバス。

私を合唱部に誘ったのは勿論ドド先生。
けど、私だってすぐに合唱部に溶け込めた訳じゃない。
それは、何より鳥部先輩……こと、鳥部ルイの存在があった。

この学校は華山リリを始め、芸能人も多い。
鳥部ルイも7歳から歌の英才教育を受け
世界にその美しい歌声を響かせた、そう……


ボーイ・ソプラノ。


鳥部ルイの名前は私も知っていたけど
始め、私にはそれがその人だとは気づかなかった。
あまりにも違う、低くて重い声だったから。

テノールすら出せなくなった彼は、一時登校拒否にまでなっていた。
その事は公にはされず、引き篭もる毎日。
それが、バスとして華麗なる転身を遂げた話は……長くなるから、後にしよう。

481 名前:クリス ◆Lm2AC1CyeA [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 14:18:08
朝練を終えて教室へ行く途中の話……

カミイチ新聞。新聞部が毎月発行してる新聞。
もう上一祭……もうそんな季節だったかしら。
上一祭と言えば、合唱ね。うちのクラスは何を歌おう。

「知った」とか音魔女が好きそうだけど……
クラスの男子が多分笑い声が漏れるから却下ね。
むしろ男子が手を抜かないように怪獣のバラードかしら?

堀江は自分の席につっぷして
ヨダレ垂らしてイビキ掻いて寝てる。
……ま、いつもの事かしら。

そして、話は今へと戻る――持ち物検査の後の放課。

482 名前:ベル『トリニティー』 ◆K//9//8ZCE [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 21:15:45
一時間目の持ち物検査を何事もなく(?)終了させ、休み時間となっていた。
今のクラスでの話題は上一祭り一色となっている。
球技大会なら背の高さを買われて出番もあるのだが、特に運動神経が良いわけでなく部活にも所属していない
ベルには余り関係があるとはいえないのだが・・・。

それでも、その周囲のお祭り気分の雰囲気だけで上機嫌に慣れてしまうのは思い込みやすい性格のせいだろう
か?
観客として十分に楽しむ気満々である。
だが、それ以上にベルの心をときめかせるものがあった。
それは校舎に突如として現れた(人∀・)の形をしたミステリーサークル!
他の生徒には見えていないのか、取り立てて騒ぐ者はいない。
それを不審には思ったが、『自分の目がおかしくなっている』とは考えずに『自分だけが特別な力を得て見えてい
る!』と考えてしまうのは幸せ回路搭載所以なのだろう。
しかしこの考えは当たらずも遠からず。
叢雲剣と妖花アルラウネの魂が融合している為に『見えないもの』が『見えてしまう』ようになっているのだ。

休み時間になるや、鉢植えを片手に屋上に走る。
ミステリーサークルをより高いところから全体をはっきり見るために、だ。
勢い良く扉を開けると、一番乗りで屋上に駆け上がったつもりが、既に先客がいたことに気がついた。

483 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 22:59:04
>華山理利さん
>レイジの話を聞いているうちに胃がムカムカして来た。
>「聖属魔法が使えるかって話ならYESよ。それからね、私は「覚醒の手伝い」は絶対にしない」
「え――――――――――――。こわぃ……リリさんじゃない……」
つい口から漏れてしまった。失言。
リリさん、じゃない華山さんがキ―――っという目で睨む。うわわわ。

>掲示板に張り紙をするの。ベルの名前でミステリー研究会立ち上げのポスターよ。
>それを見て何かを感じた人だけ、図書室に来てもらったらどうかしら?」
「なるほど。わかりました。思い出せない人はそのまま悪夢の世界に戻さないってことですね」
うん。そのほうがいいのかもしれない。
僕らみたいに目が覚めているのに悪夢の世界に囚われている者だけでいいのかもしれない。
「手先は器用なんですよ。僕。コスプレの服を自作するときデザイン画を描きますから。
簡単にですけど、いまここでポスター書きます」
カバンからペンシルケースを出して、中から蛍光ペンやサインペンを取りだす。
レポート用紙を一枚をやぶり、そこに至極簡単なポスターを書いた。
字だけでは味気ないので、ちょちょちょっと飾りの図形も書いた。意味ないけど。

484 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 23:00:04

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    上湘南第一中学校 ミステリー研究会 発足 !



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最初の会合を本日・お昼休みの図書館で





485 名前:藤田礼司 ◆OfgFahKhFk [sage] 投稿日:2006/06/20(火) 23:01:14
と、ここまで書いたとき

>華山理利さん
>「・・・ごめん、たしかオカルト研究会だったわね」
「………………………………………………………………………書き直します」


とにかく簡単なものだけどポスターは出来た。
「じゃ、貼ってくるね」
ギルバ先生に掲示許可のハンコを押してもらって。僕は第二準備室を出た。
第一校舎と第二校舎を結ぶ二階渡り廊下の掲示板に僕はポスターを貼った。ここがいちばん目立つ。
もちろんこれは工藤先輩も見るだろう。
どうでるだろう。
「たぶん昼間は動かないはずだ」
契約のもとで行われている戦いなんだから。その契約はかなり強力らしい。
工藤先輩の属する牙の主と、ノスフェラトゥは激しく対立しているらしいのに、昨日の夜、深傷を負ったノスフェラトゥを
牙の一派はチャンスなのに追って攻撃しなかった。
「昼間に戦いが起きないことがいちばん優先されているのかも。そのためにはわざとらしくったっていいんだ」
平和なふりの嘘を付き合おう、っていうことなのかもしれない。
僕は考えに沈んでぶつぶつとひとり言をいいながら、下をむいて自分のクラスに向かった。
顔をあげていれば、いろんなことに気がついたかもしれなかった。
ベルのこととか。
「おはよー」
教室はいつもの朝だ。クラスメートのおしゃべりにあふれている。
僕は教室に堀江がいるのを見て、ちょっとびっくりした。
「あれ。まだ堀江の姿で来るのか……」
うう。すごい違和感。
席で腕を枕に寝ている堀江はまぎれもない小太りの堀江で、これが正体は小悪魔的な美貌の美少女で、さらにその正体は
ピンク色のナメクジ状のスライムで……
敵なのか味方なのか……っていうか、どう接したらいいんだ――――――――!?
僕は堀江ラスティーリアの隣の席に座った。僕の席だからね。
話しかけてみた。できるだけちいさな声で。
「ぁの。ラスティーリア。起きて。昼休みに昨日の戦士の集まりがある。
あ――――。それも大事だけどこれもはっきりしておかないと。落ち着かないよ!
も、もう二度と僕の中には入らないって約束はしてくれるのかい!?」

486 名前:護末田 愁弥 ◆WEj6/Cmpcc [sage] 本日のレス 投稿日:2006/06/21(水) 04:04:31
しばらく時間を潰していると、1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「そろそろ戻るか…」そう言って立ち上がった。
同時に扉が勢いよく開いた。
「ん?誰かと思ったらフランスお…じゃなかった、ベルか。
…とりあえず、その首にぶら下がってる剣っぽいやつと、なぜか手に持ってる鉢についてはつっこまないほうがいいんだな?」
愁弥はベルが穴に消えていったことを覚えていないようだ。
ぶら下げている剣と鉢をただのオカルトグッズだろうと思い、いつものように少しからかうような口調で喋り掛ける。

「…それで?ここに何しに来たんだ?…まさか…あのミステリーサークルが見えるとかじゃないよな?」
校庭を眺めながらベルに尋ねた。
愁弥にはベルが妙な剣を首からぶら下げていることと、鉢を持ってる以外はいつもと変わらないようにしか見えなかった。


487 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2006/06/21(水) 07:20:43

【TRPG】ヴァンパイアの学園祭(人∀・)チャッチャ3
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488 名前:リリ ◆dKjdsGj.gw [sage] 本日のレス 投稿日:2006/06/21(水) 08:11:57
>藤田礼司君
>「え――――――――――――。こわぃ……リリさんじゃない……」
かなりむっとしたが、すぐに立ち直った。顔に出すなんて気が緩んでる証拠ね。
「・・・ひどーい!私、レイジがそんな事言う人だなんて思わなかったわ!」
お返しに『チャッチャ・クエストのリリ』バージョンで拗ねてみせる。もちろん嫌がらせよ。
――――それにしても、オーラを読めるはずの二人が、本物かどうか判別付かないとは驚きね。
そんなに似てるのかしら。まあ・・・バカに似てるといわれもね。

>「じゃ、貼ってくるね」
レイジはポスターを持って出て行った。
「オカルト研究会の担任は、ギルバ先生で決まりね。引率が大変そうだけど」
ハンコを片付けてきたギルバ先生にそう声をかける。。
「ところで先生は気付いてた?死んだクリスと私は同じ属性だったって。
問題は、クリスが真っ先に殺されて、わ・・・皆は術に落ちたのに死ななかったって事。
単なる偶然だと思う?」
クリスが雑魚に殺されたとは思えない。では、どこに属する誰が手を下したのだろう。
音魔女が殺したと考えるのが一番手っ取り早いけど、多分違うわね。
クリスの剣戟の響きを、音を愛する魔女が嫌うはずが無い。
「・・・確かめたい事があるから、私もそろそろ行くわ。
先生、悪いけれど今朝言ってた届はそのまま出しておいてくれる?少し時間がかかりそうだから。
水無月さん、ケータイは使ってる?持ってるなら今のうちに番号を交換してもいいかな?何かあった時便利だし。
あ、ギルバ先生にも教えておくね」
先生の居る前で、一応は禁止されてるケータイを堂々と出すあたり私もどうかと思うわ。
でも緊急事態だし、なにより先生の刀よりはマシでしょ?

「そういえば工藤先輩も水無月さんと同じ3年よね。今日工藤先輩の姿を見かけた?」
もし登校しているのなら、用事を済ませてから会いに行くつもりだった。
レイジが作ったポスターを見れば、多分昼にでも工藤先輩の方から出向いてくれるだろう。
それまで待てばいいのかもしれないし、抜け駆けだけど・・・話の内容はレイジの耳に入れたくない。
仲間を探す気持ちに水をさすことになるから。
「じゃあ、お昼に図書室で」
伊達メガネをかけなおし、私も第二準備室を出た。

渡り廊下の掲示板には、カミイチ新聞の隣にオカルト研究会のポスターが張ってあった。
あれならさぞ目立つだろう。
・・・私は細木数子研究家にでもなろうかしら。
「ん?」
足元に落ちている紙を拾い上げた。何かの案内のようだ。風か何かで落ちたのだろう。
私は掲示板に張りなおした。
「うん、これでよし!」

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【TRPG】いまこそ幻想界に飛び込もう(人∀・)タノム!2

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