1 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/19 21:33:19
また一人、また一人と彼等の仲間が増える。次は誰だ?

前スレ
バイオハザードLEVEL9
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1125492687/l50

過去スレ
バイオハザードLEVEL8
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1123596356/l50
バイオハザード:LEVEL7
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1115544611/
バイオハザード:LEVEL6
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1112377111/
バイオハザード:LEVEL5
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1109768811/
【聖なる死?】バイオハザード発生4【苦痛の生?】
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1106439258/
バイオハザード:LEVEL3
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1101242999/
【感染】バイオハザード:LEVEL2【拡大】
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1097602917/
【スレッド名】バイオハザードが発生したら
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1092878452/

※参加したい方は、名無し、コテハンを問わず
 一度避難所、保管庫のログに目を通してください
現行避難所↓
バイオハザード発生スレ 第7避難所
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1126204337/l50


2 名前:エスタ−ク ◆Mjk4PcAe16 [sage] 投稿日:05/09/19 21:33:51
ふーん

3 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/19 21:34:18
第一部    賠尾市においてバイオハザード発生。
        自衛隊、傘社私兵部隊、生存者たちの熾烈な生存競争が開始された。    
        傘社日本支社長デュラン・スペンサーはこれを好機にロストワールド計画を発動。
        計画に伴い、反傘社的な小泉総理に対する暗殺と傀儡政権の発足。
        
        傀儡政権と在日米軍による空爆で賠尾市は廃墟と化した・・・
        だが、生き延びた者達も少数ではあるが、存在したのだ。

第2部    賠尾市での事件から1ヶ月。周辺都市には避難して来た住民の為に
        傘社の援助の下、施設が設けられていた。
        しかし、悪夢は再発する・・・
        
        爆風で飛び散ったウィルスによって周辺都市の汚染が始まったのだ。
        より大規模な生物災害への対処も傀儡政権の下では期待も出来ず
        行動を起こしたのは、テロによって行方不明となっていた小泉元総理と
        その行動に賛同した一部の自衛官たちによって結成されたK機構と
        デュラン・スペンサーの権力に反感を持つ傘社の反デュラン派だった。

        強大な権力を持ったデュラン・スペンサーとそれに対抗すべく反デュランという
        一点のみで結ばれた危うい反デュラン連合。
     
        野望と陰謀、そして悪意の張り巡らされたチェス盤の上で、生存者たちは生きる為、救う為
        金の為、忠誠心の為にそれぞれの戦いを繰り広げていく。


4 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/19 21:34:56
簡単用語解説

tウィルス          感染するとゾンビになるお馴染みのウィルス。

Gウィルス         こちらもお馴染みである。
               感染者が死亡した際のダメージに合わせて、体を適応させていく。
 
ワクチン          ウィルスに効果がある薬品。
               複数の種類が存在し、症状の進行を遅らせるものから
               ウィルスを完全に無効化するものまで多様である。

アンプル         狭戸市(賠尾市近隣戸市)の研究所で研究されていた高分子タンパク質の入った小瓶。
               元々は南米で採取された希少昆虫の持つ成分だった。適量ならば風邪から
              テロメアの再生、変異した遺伝子の修復も行うという万能薬。
              大量に摂取すると再生能力の高い変異体になってしまう。

ロストワールド計画   デュラン・スペンサーが提案した本州全体を実験場にする計画。
               反デュラン派は、経済的な損失からこれに反対しているらしく
               表面上は承認した各国政府も、工作員を送り込むなど、それぞれの
               利益の為に行動中のようだ。

APV           正式名称は対生物災害小隊。人間の知性と記憶を持ったまま
              タイラントクラスの身体能力を得るというB.O.Wクロノスシリーズに
              よって構成された部隊。
              狭戸市での作戦の際に、複数のメンバーが失われるという事態が発生した。

K機構          暗殺によって行方不明になった小泉元総理と反乱自衛隊によって
              生み出された反傘勢力。
              第2部で殆どの戦力は全滅するも、反デュラン派からの情報提供等により
              政権の奪回を成功させてたが、公式に発表された様子は無い。

まじかよ!

5 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/20 23:38:12

第9スレ>450
>「そうすりゃお互いに通信が可能だし、弾薬の節約も可能だ。どうする?乗るか?」
「そんな話を聞かされて乗るか反るかも無いでしょう?」
糞法規というのには同意だ。それに、本部との連絡も取りたい。
恐らく、今頃の本部は自分からの連絡が途絶して慌てていることだろう。

>498>499
桃華の大きな心の支えであった松田の喪失に対し、彼女に掛ける言葉が見つからなかった。
いや、正確に言えば言葉が見つからないのではなく、掛けられなかったと言うべきか。
尤もらしい慰めの言葉など幾等でも見つかる。だが、そのような陳腐な言葉で今の彼女の心を少しでも慰めて遣れるのだろうか?
気が付いた時には、つい先程まで松田が座っていた席の近くに落ちていたホルスターを拾い、中の銃を確認していた。
ホルスターの中に収まっていたのは、公安警察時代に愛用していたSIG230であった。口径は.380ACP。色はシルバー。
コンパクトながら優れた重心バランスやグリップの握り易さ、そして簡易化された構造と、ワルサーPPKに迫る勢いで扱い易い自動拳銃だ。
これならば銃に関して全くの弩素人である桃華にも扱い易いだろう。しかし、彼女が銃を使うという場面は自分達に何かあった場合に限ると思う。
ホルスターの側面には予備のマグポーチが設けられている。中には予備マガジンが二つ。何れも装弾数は七発。
一応弾薬の種類も確認しておくが、弾薬は定石通りとでも言えるJHP。.380という小口径ながらも、ゾンビ相手ぐらいなら仕留めるに足るだろう。
「冷たい様に思えるけど、彼の事は諦めましょう……別にいいわ。今の私の言葉が気に入らなければ、其の銃で私を撃つか、ナイフで
心臓でも何でも抉り取りなさい。私は抵抗しないわ…でも、貴女は賢い娘の筈よ。今は何をするべきか分かっているでしょう?」
拾い上げた松田のホルスターを茫然自失となっている桃華の腕に無理矢理押し付けながらそう言う。
「さぁ、決めなさい。貴女は銃を取って生き残るか、それとも何時までもめそめそしているか。これは貴女自身の問題よ」
桃華の腕にSIG230が収まったホルスターを押し付けると、背を向けてプールサイドの扉へと向って歩き出した。
「もし、貴女が前者を選ぶと言うのなら、銃の撃ち方ぐらい教えて上げるわ…それじゃ、決まったらエレベーター前まで来てね」
扉を開け、少し桃華を振り返ってそう言う。これで心が完全に折れてしまったというのなら、残念だが此処で桃華を置いていくしかない。
感染して発症の可能性があると知って生きる気力を失くした人間よりも、健常ながらも生きる気力を失くした人間の方が性質が悪い。
前者ならば心置きなく介錯してやれるが、後者はそうも行かない。ただ、桃華が生きようと思い立ってくれれば良いが…
ミリアは完全に人気が無くなった40階の廊下を歩き、エレベーターへと向った。

服装:白いチャイナドレス、アームロング、オーバーニーソックス
持ち物:ショルダーバック[催涙ガス・ペン、ライター(起爆装置)、煙草(C4爆薬)、ソーイングセット、睡眠ハンカチ、
     手帳、財布、化粧ポーチ(超小型カードリーダー、鍵開けキット)、光ディスク]
     腕時計(各種計測機器内蔵)、ピアス型通信機、ネックレス(ワイヤーカッター)
装備:レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]
    マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3、鍵の束]
現在地・状況:40階プ−ルサイド/ 桃華にホルスター[.380ACP仕様SIG230シルバーモデル(1+7)、7連弾倉×2]を渡し、エレベーターへ
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

6 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/20 23:51:07
バスの乗客から悲鳴が上がる。
他の奴はみんな出来るだけ死体から離れようと後ろの人間は最後尾へ移動する
何人かの人間と肩がぶつかる中私は何かの気配にギョッと運転席を見た。

「…!」
そこには────!!!

シャァァアアアアァ!!
目を合わせると同時に示し合わせたかのような、
形容し難い蛇のような雄たけび。
いつか聞いた声だ…。

窓際に手をかけ顔を覗かせるそいつは運転手の首の断面に舌を伸ばしピチャピチャと舐めた。


私がかつて一度出会ったブレインヘッド…いや正式名称は確か…
リッカー

「…」 煙を吐く
私はこの状況の中で呑気に考えた。

7 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/20 23:54:40



     悪夢は 現実となった

     悪夢は 終わっていないのだ




   BIO HAZARD OUTBREAK THREAD3



名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:現実となった悪夢に直面
自分の状態: POISON!

8 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/09/21 00:18:45
あの不審者が囮になったようで、振り向いても怪物になった村民は見当たらなかった。
小銃の薬室に銃弾を送り、民家の影から駐在所のほうを覗き込む。
すると駐在所の前には人影が一つ。机で塞いである扉をドンドンと叩き続けている。
「…くたばれ……化け物め…」
照準を合わせて引き金を絞る。見事命中、駐在所前の人影はその場に倒れる。
急いで駆け寄ると、そこに倒れているのは見覚えのある老婆だった。
「駐在さん、駐在さん」と弱々しく繰り替えすこの老婆はここで煙草屋を営んでいた。
冷汗が頬を伝う。これはもしかして「市民誤射」ではないだろうか?


「……く、くたばれ怪物め!黙れっ!!口を開くんじゃないっ!!!私を見るな!!」
銃床で何度も何度も殴りつけられた「怪物」は、何度か小さく呻いてから静かになった。
そう、私は怪物を駆除したのだ。そうでなくとも怪物に成りかけた者を殺したのだ。
ならば「誤射」ではない。罪には問われないだろう。

血塗れの「怪物の死骸」を民家の影に隠して駐在所に入り、肩の無線機を取る。
しかし、何を言っても無線からはノイズだけが流れて誰かが応答する気配は無い。
私はため息をつきながら窓を閉めて施錠する。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(4発装填、予備8発)警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(0発装填、予備14発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所
自分の状態:駐在所に潜伏

9 名前:川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk [sage] 投稿日:05/09/21 01:06:33
>5
黙って、桃華にむかって足を進めていると、ミリアが桃華に喋りかけていた。
>「冷たい様に思えるけど、彼の事は諦めましょう……別にいいわ。今の私の言葉が気に入らなければ、其の銃で私を撃つか、ナイフで
心臓でも何でも抉り取りなさい。私は抵抗しないわ…でも、貴女は賢い娘の筈よ。今は何をするべきか分かっているでしょう?」
確かに言い分は正しい、しかし・・・
>「さぁ、決めなさい。貴女は銃を取って生き残るか、それとも何時までもめそめそしているか。これは貴女自身の問題よ」
ホルスターを押し付けるとエレベーターホールへと歩き出していた。
>「もし、貴女が前者を選ぶと言うのなら、銃の撃ち方ぐらい教えて上げるわ…それじゃ、決まったらエレベーター前まで来てね」
「済まない、マクナブ、先に行っててくれ。」
そう言って、桃華の背後に立ち、声をかけた。
「桃華さん、済まない、俺がもう少し早く気づいていれば、こんな事には・・・」
そう言って後ろから、抱きしめ、耳元でゴメンと呟いた。
「桃華さん・・・いや、桃華。今の内に泣いておきなさい・・・泣ける時に泣いておかないと辛いから・・・」
そう言って、ゆっくりと髪を撫でた・・・「泣ける内に泣いておかないと泣けなくなってしまうから・・・」
そう告げると、プールサイドを出て、扉横の壁にもたれ掛かった。

名前:川崎 裕次郎
年齢: 24
性別: 男
持ち物:>FN BLOWNING-HIPOWER Mk.V(13+1)予備マガジン2本 、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。)
Chris Reeve ProjectU
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機とインカム。
眼鏡装着、タンカースタイルのショルダーホルスター装備
現在地、40階プ−ルサイド付近。


10 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/09/21 04:59:47
夢うつつの中で、懐かしい声を聞いたような気がする。

>赤坂さん
目を覚ますと、視界の隅では鈴木さんが薬品棚を漁っていた。
随分休んだ気がしたが、ワクチンは未完成のようだ。気を失っていたのは僅かな間のようだが、体調は大分いい。
「花井博士、例のアンプルは……」
言いかけて、全身から血の気が引いた。すぐ近くの椅子で、重田さんが銃口をこめかみに押し当てている。
「何してるの!」
思わず詰め寄ったが、上手に躱される。戸惑ったような、冷やかな視線に気付いてやっと我に返った。
――――違う、彼じゃない。
後ずさると、そのままふらふらとソファに戻った。……いくら似ているとはいえ、どうかしている。
ゆっくりと数を数える。10まで数え終る頃、ようやく現実を飲み込む事が出来た。
気絶していた間に聞こえていた会話は、どうやら夢ではないらしい。成る程、兄弟ね……。
確かによく似ている。だが改めてみると、負傷した自衛官は、重田さんよりも幾分年上だった。
「自衛官って、案外恩知らずでしたのね?私ちっとも知りませんでしたわ」
考えが纏まらない。感情のままに誰かと話をするのは滅多に無いことだ。
「気を失ったお荷物の貴方を、ここまで運んだのは鈴木さん。治療したのは、任務を免罪符に、貴方が殺そうとした、山田さんですわ。
お二人の努力を踏みにじって今すぐ死を選ぶなら、その前に人として、何か言い遺す事があるのではなくて?」
山田さんのところは特に強調する。
そもそもこの男は、私の「朴念仁」以外の話を聞いていないのかもしれない。
「貴方にワクチンを打つ条件は、私からは二つ。ひとつは、私たちに二度と銃を向けないこと。
そしてもうひとつは……変異体になったとある自衛官を、元に戻す手助けをする事」
ちらりと周囲を見る。条件に追加があるなら、各自声を上げるだろう。
気を失っていた間の会話は聞いていない事にする。何も話す事は無い。弁解するつもりも無い。
それに…私は、生き残れるチャンスがあるのに死を口にする人間も、自分の行動を正当化しようとする人間も嫌いだ。
「条件を呑めないようでしたら、お望みどおり引き金を引いたらいかが?止めませんわよ?」
……等訓市では、多くの人が選択の余地すら与えられず殺されていったというのに。

>「なぁジジ…いや博士。これ、何の音だ?」
――――重田さんだ。厄介なことになった、拘束を抜け出したらしい。
こんなにはっきりと居場所を感じられるのはデパート以来だ。彼自身の体力も随分回復したに違いない。
「まあいずれにせよ、あまり選択の余地は無さそうですわね……貴方も、私も」
かつての彼の姿を写し取ったような自衛官に、いささか自嘲気味に呟いた。

「博士、例のアンプルは何処ですの?」
花井博士の指示の元、薬品保管庫へと急ぐ。
大きな冷蔵庫のような保管庫の、指定された位置にアンプルは保管してあった。
見覚えのある液体とガラス容器を確認すると、小さなケースの蓋を閉じる。

ハーフコートのポケットに手袋が入っていた。傷の治りが遅い両手に嵌めると、今一度自衛官に向き直る。
「……で。結局のところどうなさるの?今なら怖い思いもせず、ひと思いに楽になれますわよ?」

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップの柄,アンプル(抽出高分子入)×3、
現在地:九武村研究所・地下研究室(ワクチン完成5分前)
状態:両手に裂傷(回復中)

11 名前:雑賀誠一郎[sage] 投稿日:05/09/21 06:24:04
前スレ496
水の中にいるので上手く聞き取れないが、男は何か喚いているようだ。
男が溜池の傍を行ったり来たりしているのが見える。今の彼は相当御立腹なようだ。
(う゛…!)
流石に息苦しさが限界に近づきつつあった。もうこの場に留まるのは不可能だ。
重装備の御蔭で浮くことは無いので、男から幾分離れた浅瀬まで池底を徒歩で移動する。
息苦しいのを堪えつつ、ゆっくりと水面に顔を覗かせる。それから徐々に岸辺まで身を低くして移動する。
幸い、男はまだ此方に気付いてはいない。逃げるかその頭に銃弾を叩き込むのなら今のうちだ。
G3で狙い撃とうと思ったが、機関室まで水に浸かっていては精確に狙えないかもしれない。
撃つならSOCOMだ。これは海水に数時間浸しても作動する様に独逸の名門銃器会社のH&K社が社の威信を賭けて制作したものだ。
そっとレッグホルスターからSOCOMを抜き、レールに装着されたLAMのレーザーポインターで狙いを付ける。
男との距離は大体50ヤード(約46m)。SOCOMの命中精度限界の距離だ。
(当たれよ…!)
男が此方を振り向かないことを祈りつつ、SOCOMの引き金を可能な限り引き続けた。
撃ち出した弾薬はジャケテッドホローポイント。
一発でもいいから、当たれば仕留められなくても暫くの間は行動を制限出来るはずだ。
ホローポイント弾のソフトターゲットに対する威力は御存知の通りだ。

名前:雑賀誠一郎
年齢:23歳
装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9、12連弾倉×4)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、マスターキー)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(3)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(13)+バイポッド
現在地/状況:農業用溜池付近/judasに向って発砲


12 名前: judas [sage] 投稿日:05/09/21 06:24:59
>11
気がついた瞬間には、俺の身体はヘヴィー級ボクサーの右ストレートをダース単位で喰らったような衝撃で吹き飛ばされていた。
とっさのことで受身もろくに取ることが出来ず、顔から地面に着地する。ジャリジャリと口の中で音を立てる砂が大層不快だ。
何をされたのかわからないが身体がゴワゴワして熱を持っている、痛みは無い。ただただ身体が熱い。
顔から地面に突っ伏して数瞬後、勢いよく立ち上がり自分の身体に何が起こったのか理解する。
持ち上げた身体の右側がやけに軽い、そう・・・だって、何も付いていないのだから。
おいおいおーい、右手が無いどころの騒ぎじゃないぞ、右腕が無くなってる。こりゃあ大変だ、驚きだ、ビックリだ。
ビリビリと痛みとも痺れとも、その両方ともとれる感覚がもう既にそこに無い右腕を支配している。
傷口から覗くピンク色の骨、その骨にだらしなくへばり付いた肉。
俺の右腕のあった場所には腕に代わり、赤い液体を吐き出す醜い蛇口が出来ていた。
大きく出来た傷跡はそこだけではない。身体の数箇所には紅く醜い弾痕が刻まれている。
その傷跡からもドボドボと血液が心臓の鼓動に合わせて溢れ出す。腹からは今にも何かが飛び出さんばかりだ。
まるで身体の内側からジワジワ破壊されているよな感覚が俺の身体を駆け巡る。
つまりは・・・なんだ?この状況から推測するに、もしかしてもしかしなくても・・・俺は撃たれた、ってか?
左腕の鱗がゾワゾワと蠢き、擦れあってギチギチと音を立てる。頭にザーザーとノイズがかかり、視界が真赤に染まりあがった。
瞬間的に銃弾の発射点を辿り、そこに顔を向け―――見つけた―――。
その男を見つけた、水面から顔を出しているその男を見つけた。見つけた見つけた見つけた。
思わず嬉しくて嬉しくて笑ってしまう。先ほどのイライラなどもうない、それはもう大変嬉しい、酷く嬉しい。
「はは、ははは、アハはははハハハハハハハハハハハ」
グニャリと視界が歪み、口から大量の血液をゲボゲボ吐く、それでも笑いは止まることはない。
吐きながら笑い、笑いながら吐く、ユラユラと蠢く景色が酷く愉快で滑稽だ。
ああちくしょう、なんでなんでこうも祭り前に美味しい奴らが集まるんだ、嬉しい嬉しい。
嬉しい嬉しい、そして悲しい、大変悲しい。今この場で喰えない事が大変悲しい。
悲しいけど、嬉しい、嬉しいけど悲しい、でも嬉しい。喰う事は出来なくても殺しあうことは出来るのだから。
蠢き騒ぎあう左腕を持ち上げ、俺は笑いながら血を吐き、撒き散らしながら走り出した。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:農業用溜池付近
状況:上半身裸 右腕切断 身体に無数の傷跡+弾痕 上機嫌 


13 名前: ハンナ・ング・ハンナ [sage] 投稿日:05/09/21 06:25:51
前スレ464
目の前に立つ女を、ジロリと目だけで見下ろす。
「私はハンナ・ング・ハンナ、お前の後ろにいる男を殺しに来た。死にたくなくば黙って見ていろ。
嫌だというなら――」
ゆっくりと右腕を上げ、
「抵抗してみろ」
固めた拳を振り下ろす。

それはまさしく、骨を砕かんばかりの一撃であった。

所持品:M134ミニガンx2、ドラムマガジンx2
現在地・状況:スペンサービル3階、一番エレベーター前、薫先生の顔面に拳骨を振り下ろす。
状態:健康


14 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/21 06:26:32
>13
「シャッ!」
生き残っていたリッカーが舌を伸ばし、薫先生に振り下ろそうとしていた腕を絡め取った。

15 名前:小川平蔵[sage] 投稿日:05/09/21 06:27:16
>前503
>「・・・今の状況で使われて困るモノなんて此処には置いてないさ。
 武器の調達なら幾らでもしとくれ。酸を奴等に引っ掛けるのは私の仕事じゃないしね」
「ま、確かにその通りですな。」
誇りの積もった薬品棚から幾つかの薬品を取り出しながら笑った。
改めて状況を整理する。
武装した人間が一人、非武装で健康な人間が2人(看護婦、赤木研究員)、怪我人二人(赤坂、桂木)、車椅子一人。
外には手持ちの銃でダメージを与えられない攻撃的な化物が一匹。
おまけにそれを殺す事は基本的に出来ない。
仲間が外に二人居るが、化物の相手をするのに往復4キロしなければ充分と思えるライフルが手に入らない。
そしてもう一人はほぼ同等に戦える、もしくはそれ以上の結果を出せる。が、その男自身が化物だ。
非常に拙い状態だ。武装は決定打に欠け、メンバーの構成から戦闘は殆ど不可能。
隔壁が降りているのは幸いだが、移動は全く不可能。
援軍はいつ到着するかどうか不明で、そもそも無事に帰って来られる保障すらない。
薬品を一通り瓶に詰めた所で天井を見上げる。
あるのはドラフト(研究時に排出される有害なガス排出システム)の排気口とスプリンクラー。
仮にドラフトから脱出をしようにも、怪我人は動かす事は出来ないだろう。
怪我人と車椅子の人間が居る為に、移動も時間が掛かりすぎる。
それにどこに避難すれば安全だというのか?
>「どうしたんだね」
>「なぁジジ…いや博士。これ、何の音だ?」
意識的に締め出していた破壊音が聞こえる。
音を立ててくれる敵は素晴らしい。距離とおおよその戦闘力が解る。
判断するに金属を破壊するだけの力があるという事か。
今までが恵まれすぎていたのだ。優れた技能を持ったプロに囲まれたからこそ生き延びる事が出来た。
それでも生き延びなければならない。
まずはあのバッタの様な外観をした変異体の動きを止めることだ。
強酸性の薬品で装甲を溶かし、充分な弾薬でダメージを与えて逃走する時間を稼ぐ。
薬品を一通り瓶に詰めると立ち上がった。
そしてスプリンクラーを見上げ、粉砕機でカリウムを粉々にし、袋に詰める。
「後、9分。それにしても・・・」
ワクチンを摂取すればすぐに動けるようになるのだろうか?
彼自身の体力もそれなりに消耗しているはずだろう。
「あー、赤木さん、でしたっけ?」
にっこり笑って話し掛ける。
「車の鍵なんかお持ちですか?移動するのに必要になると思うんです。」
誰かにドラフトから脱出してもらい、玄関に車を横付けしてもらう。
そして再び戻ってきてもらい、怪我人の移動を手伝ってもらう。
内部に侵入してきた化物は俺が引き付ければ良い。
粉砕機からカリウムが粉末状になった事を知らせるアラームが鳴り響く。
ワクチンが出来るまで後7分。
変異体が放つ打撃音はどんどん近づいてきていた。

所持品:MK.46(68)シグP226(13)、煙草、ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:ワクチン完成まで7分。

16 名前:薫先生 ◆/YI2FnXeqA [sage] 投稿日:05/09/21 12:49:03
>13
「は?」
なんちゅうストレートなやっちゃ。飛んできたのも右ストレート。
突然のことで何もできなんだわ。
「ぶっは!」
後ろにおった青瓢箪ごと吹っ飛んでエレベーターの壁に叩きつけられるウチ。
・・・・・そか・・・・ウチも吹っ飛べるんやな。なんや嬉しいような残念なような・・・・。
いや、残念やな。
「十年、いや、七年早よう会いたかったわ。人間に吹っ飛ばされたのなんぞ生まれて初めてやさかいな〜」
今年もう二十六やもんな〜ウチ。今さら喧嘩でワクワクなんぞできへん。

>14
どっかに潜んどった脳みそ野朗が、舌を伸ばして黒人姉ちゃんの邪魔をしとる。
ウチはその間に中華鍋やらなんやらの荷物を隅に放って身軽になる。
・・・・・ここやと逃げ場がない。今この青瓢箪を殺されるわけにはいかへんし、目の前で人が死ぬのを指くわえて
見られる女でもないしウチは・・・・っしゃ。
やっぱ、どつき合うしかないな。

「その喧嘩、買うたでええええええええええ!!!」
大したスペースもないさかい助走も満足にとれへんけど、黒人姉ちゃんの顔面に得意のドロップキックをお見舞いするウチ。
もちろん刃物なんぞ使うわけあらへん。人間相手には素手に決まっとるやろが。

所持品:ライター、女の子用下着三袋
現在地・状況:スペビル5階、一番エレベーター内、荷物を捨ててハンナに向かってドロップキック
状態:健康、口の中を切った。

17 名前:ブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/09/21 21:12:50
>キリカ
「…そうか。俺の耳はまだ耄碌していなかったのか……Her des Himmels(神よ)」
別にシャファンという小娘に対してでは無い。ルクレティア・ギリスその人に対しての言葉だ。
(千年帝國の夢潰えてから半世紀以上の月日が経った今でも、貴女は総統の亡霊に取り憑かれているのですか?)
瞼を閉じれば今でもあの頃の思い出が鮮明に浮かぶ。あの時の彼女の言葉は偽りだったのだろうか?
「過去に囚われるのも老いた証拠か…」
意味深な台詞を呟くと、ヘルメットの奥にある瞳を細めた。
「取り敢えず、これは有り難く貰っておくよ。それで代わりと言っちゃ何だが、表のゾンビは出来るだけ片付けておこう」
そう言って背を向けて喫茶店を出ようとするが、途中で少しだけ老婦人を振り返る。
「それとお嬢さん。アンタにはまだ未来がある。自分のことを年老いた皺くちゃの御婆ちゃんだと思うな。アンタは今が一番輝いている。
罷り間違っても、死で贖罪しようと思うなよ?本当に罪を償いたければ、その罪を背負って生き続けることだ…じゃあな」
喫茶店の扉を勢い良く開くと、其の音に反応したのか、廊下に犇いていたゾンビ達が一斉に振り向いた。
「さぁ来いよ。露助のウラー突撃並みの根性はあるんだろうな?」
一斉に亡者共が押し寄せてくるが、手のMG3の連射で片っ端から薙ぎ倒されていく。
「どうした?露助のPAKフロントの方がもっと手強いぞ!もっと掛かって来い!」
電動鋸の様に鋭い発射音に負けじと声を張り上げそう叫ぶ。
銃口から発射される7.62×51mmNATO弾はいとも容易くゾンビの身体を吹き飛ばし、骨を砕いて内臓を周囲に撒き散らす。
歩きながらMG3で掃射を行い、通った後には完全に破壊されたゾンビの亡骸と薬莢が転がっていた。

年齢:27歳?
性別:男
軍装:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(30発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×2、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾×2、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、L型ライト
現在地:3階廊下
状況:ゾンビを薙ぎ払いながら進む
状態:左腕@治療済み

18 名前: ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/21 21:57:25
>12
「化物め…!」
腕を吹っ飛ばされ、身体を鉛でズタボロにされながらも男は歪な笑みを浮かべながら走ってくる。
弾倉の残弾全てを走り寄る男に向って撃ち込むが、当たっているのか外れているのか、どちらにせよ男は構わず走って来る。
「ならばこれならどうだ!」
素早くSOCOMをホルスターに収めると、スリングベルトで体の前に吊っていたG3A4を構える。
流石に.308の大口径弾を喰らってまともに動けるとは思えない。
雑賀は躊躇う事無くG3で狙いをつけ、セミオートで可能な限り連射した。
しかし、男は咄嗟に肥大化した左腕で防御し、表面にびっしりと生えている鱗で銃弾を遣り過ごしていた。
そうしている間にも男との距離が縮まる。気付いた時には、男の蹴りで空高く吹き飛ばされていた。
「うぼぉっ!?」
胸に仕込んだレベルWの装甲プレートが大きく歪み、吸収しきれなかった衝撃が内臓に直に伝わる。
危うく胃の内容物を吐き戻しそうになるが、何とか堪えて直ぐに立ち上がろうとする。
しかし、目の前に突きつけられた爪にどうすることも出来ない。諦めた様に手を挙げる。
「分かったよ…好きにしてくれ」
口ではそう言いつつ、さり気無く後に回した左手で銃剣の柄を掴む。隙あらば銃剣で斬りかかる心算だ。

名前:雑賀誠一郎
年齢:23歳
装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9、12連弾倉×4)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、マスターキー)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(10)+バイポッド
現在地/状況:農業用溜池付近/銃剣を何時でも抜き出せるようにし、judasに訊ねる

19 名前: ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/21 23:06:50
前スレ488
「ハッピーエンドね…俺も出来ればそうして貰いたいが、どうにも時間が無い。」
こめかみに押し付けている拳銃を握る手が震え始めている。
このままでは危うく誤射をしてしまう。震える手で何とかレッグホルスターに戻す。

>10
>「自衛官って、案外恩知らずでしたのね?私ちっとも知りませんでしたわ」
「そうだな。アンタの知らないことはこの世にはまだ山の様にあるからな」
混濁し始めた意識に飲み込まれないようにするために、今は誰かと話している方が良い。其の方が気が紛れる。
>「気を失ったお荷物〜何か言い遺す事があるのではなくて?」
「ああそうだな。一つあるよ…俺が死んだらあんた等の行いは全くの無駄となる訳だ。態々ご苦労なこった」
その言葉の直後、不意に強烈な吐き気を催し、胃の中のあらゆるものを床にぶち撒ける。
胃液と数時間前に食べた妻の手料理を吐き戻してしまう。
>「貴方にワクチンを打つ条件は〜元に戻す手助けをする事」
「…今の俺に選択の余地があると思っているのか?俺はどんな条件を突きつけられても無条件で呑むしかない立場に立たされている。
それと訂正だ。元に戻すんじゃなくて、殺すのを手伝うんだろ?あそこまで変異した人間を元に戻せるとは到底思えないがね…」
自嘲気味に言うと、今度は胃液を吐いた。
「…勝則のことだ。元に戻るよりも、死を望んでいるだろうよ…尤も、既に勝則は死んでいる。あれは勝則の肉を元に生まれた化物だ」
それに、と最後に付け加える。
「打つなら打つで早くしてくれ。でないと本当に駄目になっちまう…」

装備:戦闘服、レッグホルスター
所持品:銃剣、水筒、レッグホルスター「H&K Mk23(13)+消音器、12連弾倉×2」
現在地/状況:研究所地下室/限界
状態:感染、酷い倦怠感、左太腿に噛み跡@治療済み

20 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/21 23:49:14
>5
>「そんな話を聞かされて乗るか反るかも無いでしょう?」
ニヤリと笑って頷く。
「ま、起爆装置の関係上・・・どうしても無線封鎖を解く必要があってな。」
先ほどのギリスとか名乗る女の言う事がどこまで本当かは解らない。
ガラスが爆風を遮るとしたら大問題だ。
爆風は通常、横と上に向かって広がるが、密閉された空間だと逃げ場が無くなり面倒な事になる。
銃は火薬の爆発を一方向に集中させる事で、音速で弾を撃ち出す。しかし、銃口が塞がれていたら?
答えは暴発だ。持ち主の腕を吹っ飛ばしてしまう。
「まぁ・・・通気孔やらなんやらから、爆風は逃げるだろうがな。それでもちょっと厳しいからな。」
溜息混じりに呟くと再び煙草に火を点けた。

>9
>「さぁ、決めなさい。貴女は銃を取って生き残るか、それとも何時までもめそめそしているか。これは貴女自身の問題よ」
>「済まない、マクナブ、先に行っててくれ。」
もちろん川崎の言う事に従うようなマクナブではなかった。
それは桃華がどことなく離婚した妻との娘に似ていたからだ。
ちなみに親権はとっくの昔に神様のものになっている。
面倒な裁判も無く、あっという間に停戦を受け入れないIRAの「いつでもやる」派だか「俺たちは闘争を続ける」派だかの
連中が神の思し召しとやらに従って、娘をチェコ製のプラスチック爆弾で新しい里親の下に送り届けたわけだ。
川崎と桃華の感動的なやり取りを黙って眺めていると、川崎が横を素通りしていった。
「お前が等訓市で同じヘリに乗って脱出した女が居たら後ろから頭に銃弾を叩き込め。
 クロノスナンバー8かもしれんからな。」
横を通り過ぎる川崎に言葉を投げかけ、そして、多少迷った末に、桃華に話し掛ける事にした。
「まぁ、なんだ。その二人とも正しい事を言ってると思う。だから俺は、意見が真っ二つに別れた時の対処法だけ教えとく。
 思いっきり泣いて、気分がすっきりしたら後は生きる事だけを考えろ。」
くそ、何でもっと気の利いたことが言えないのだろう。
これ位の娘にはどうやって話し掛ければいいんだ?
「まぁ、だから・・・少し時間が君には必要だと思う。だけど、それは限られている。」
そもそも泣き方を忘れてしまった自分が泣けばいいと言うのがおかしい。
そして恐る恐る、小鳥を抱きしめるかのように桃華の手を握った。
「俺は別行動を取るからしばらくこうしていてもいい。」
それだけ呟くと、桃華の返事を待った。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:40階プ−ルサイド/ 桃華の手を握り締める。
健康状態:健康

21 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/09/21 23:51:50
>18
正面からの連続射撃に右肩の肉が吹き飛ばされ、血と肉が弾け舞い飛ぶ。
もはや右腕部は完全にただの肉片と化した。それでも俺の足は止まる事はない。
男はホルスターに拳銃をしまい込み、身体の前に釣っていたライフルを構え、セミオートで連射する。
ああ、アレを喰らったら駄目だ。さすがにアレを喰らったら堪らない。
その判断が脳に伝達されるや、即座に左腕が身体の防御を開始する。左腕の鱗は覚醒したばかりの時とは段違いの防御力を誇る。
ギャリギャリと音を立て、数千数万もの鱗が火花を散らして銃弾を弾く!
何発目かの銃弾を弾いたとき、男はもう、俺の目の前にいた。
近距離戦は俺の十八番、だ。
普段なら右ストレートを華麗に打ち込んでいるところだが、右腕がないんじゃあしょうがない。
俺は男の身体に力をそれなりに込めた蹴りを叩き込む。男の身体が宙に浮き、そして落ちた。
そのまま刺し貫きたい気持を抑え、男の目の前に鋭い爪を突きつけてチェックアウト。これで御終い。
>「分かったよ…好きにしてくれ」
片手を上げつつ、男はそう答える。腹の底ではどう考えているかしらないが・・・どう見ても諦めているようには見えない。
良いね、良いよ、素晴らしく良い。この諦めの悪さ、渋とさ、うん、かなり良い。好きになれそうだ。
「OK、んじゃあ、お前を喰うにあたっての質問だ。火は通したほうがいいか?その場合の焼き方は?
レア?ミディアム?ウェルダン?」
俺の質問に、男は大きく目を見開き、微妙な顔をする。その反応に満足して、俺は破顔した。
「・・・冗談だ。今は喰わんし殺すつもりもない、その時が来たら適当に応えてくれ」
ニヤニヤと笑い、男の眼前から爪を引く。さっきは感情が高ぶりすぎた、まだ宴会は始まっていないじゃあないか。
この男は、今喰ってしまうにはとてもとても惜しすぎる。未だに俺のこと微妙な視線で見ている男に話し掛けた。
「・・・で、だ。お前に聞きたいことは唯々1つ。あの素敵な素敵な化け物についてだ。
教えてくれないか?詳しいだろ?少なくとも俺よりは詳しいはずだ。さあ教えてくれ、あの素敵でなんとも美しい化け物について」

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:農業用溜池付近
状況:上半身裸 右腕消滅 身体に無数の傷跡+弾痕 上機嫌 雑賀に尋ね事。

22 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/22 01:02:50
ガタン!!

「…クッ!!」
バスがいっそう大きく揺れ、私は近くの座席にしがみついた。
ついに道を外れてしまった…。このままでは…奴にやられるにしろ事故るに
しろ確実に…ん?しめた!ブレインヘッドもバランスを崩している!

私は素早く運転手の首と体を跨ぎ、左手でハンドル、右手で運転席の割れた窓から
顔を入れているブレインヘッドの頭をつかむ。全く何が起こったか理解していないようだがもう遅い。
私は奴の頭部だけを引き入れ下に押し付ける。 つまり…
ザシュッ!

始めて聞く、中途半端に鋭利な刃物(ガラス)が肉に刺さる音。
指にもゲル状の塊が絡みつく。

『シャアァァアアアァァアアアァァアアアガボゴボボボーーーー!!』
「!!!!」 悲鳴が途中で血を吹く擬音に変わる。
思わず耳を塞ぎたい衝動に駆られた。

私は、メチャクチャに動き回り時折私を打ちつける奴の舌も構わず奴のブレインを握り押しつぶし、
割れた窓に首を押し付けた。やがてバタバタと動いていた腕も、少しずつ大人しくなり
一緒に舌が動きを止める。もはやピクピクと痙攣する以外の動きは見せなくなった。
奴の喉を突き抜けたガラスからは噴水のように血が溢れていた。
淵からも血液が床まで伝っている…。

「…ハァ…ゼェ…ハァ…」 糞…糞…テラウゼェ…!

「キャ──────!!!」
「うわっ、わ、わぁ、わ、わあああああ!!?」
「おい、バス落ちてるよ!?」
「ねぇあんたさっさと運転しなさいよぉ!」

乗客の悲鳴が幾つも重なって私の耳に届く。黙れ。
悲鳴を上げたいのは私だよ…

23 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/22 01:33:23
私は座席に座り、ハンドルをちゃんと両手で握る。

ゴトン! 「キャ!」
? さっきのケバい女が座席に捕まりながらこっちに来た。
「───!!」 ズルズルと私の横に来ると、突然驚いたように口に手を当てる。
運転手の方はあまりにもの事でマネキン人形のような感覚でいたのだろう。
私が始めて死体を見た時のように。
多分、ただコレはあまりに非現実的すぎて一回りして胸が悪くなったのだ。
「うぅ…ねぇ…聞きたいんだけど…」
出来るだけ死体を見ないように、私の顔だけを見ている。不安そうな顔だな…。
「…何だ………?」
「あんた…ひょっとして…運転出来ないとか…無い?」
……あんたが運転しろと言ったんだろ。
「…いや…別に…」これは本当。
エンスージア プロフェッショナル レーシングでは今も最高記録更新中、
バトルギアは何度も1コインクリアをした腕前だ。

どちらにしろブレーキはどちらか位分かっている。さてそろそろ…
スカッ ん?
もう一度…
スカッ
「…」

スカッ、スカッ、スカッ…と言っても外れている訳では無い。
いや、広い意味では外れてはいるし、私も外しているような気がするが。
「…」(-。-)y-〜゜゜゜

「どどうしたの!?」
「分かるだろ……」
「ま…さか…やっぱり…」
冗談じゃない…こんなありがちな展開…!!
「ブレーキが…効かん!」

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:ブレーキが効かない!!
自分の状態: POISON!

24 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/09/22 06:09:41
>5 >9 >20
松田が戻ってこない。
向こう側で綺麗な淑女でも助けてるのかしら?でも、戻って来れないなら来れないで合図くらい送りなさいよ。
……お姉様が何か言っている。川崎さんがあたしを優しく抱きしめて、髪を撫でてくれたような気もする。
変なの。あたしはここに居るのに、二人が何をしてくれたのか全然分からないの。
……否、ちゃんと聞こえているのだけれど、頭に入ってこない。感じない。考えられない。現実感も無い。ただ、真っ白。

ふと、松田の気配がした。驚いて隣を見ると、ミスタ・ルイスがあたしの横に立っていた。
落胆しながらも、あたしは反射的に笑みを浮かべて彼を見上げる。社交界でのスキルはこんな時でも有効だ。だけど……。
跪いて、そっとあたしの手を取る仕草があんまり優しくて。だから
>「まぁ、だから・・・少し時間が君には必要だと思う。だけど、それは限られている。」
>「俺は別行動を取るからしばらくこうしていてもいい。」
「……やっぱりミスタ・ルイスも、松田が死んだと思う?」
思わず口にしてしまった。おばあさんみたいにしわがれた声だった。
言葉にしたら、本当にそうなってしまったのだと辛くなった。
変なの。悲しい筈のに、涙が出てこない。
「……ミスタ・ルイスでも泣く事があるの?」
ぼんやりとしたままあたしが問いかけると、ミスタ・ルイスが僅かに目を見開いた後、何とも言いがたい表情になった。
どう扱っていいのか分からないといった顔をしている。思わず口元が綻んだ。こんなに大きくて、何でも出来そうなのに。
クスクスと声を出して笑った。大して可笑しくも無い筈なのに笑いが止まらなくて……いつの間にか視界が滲んだ。
「………ちょっとだけ甘えてもいい?」
返事も待たずに肩口に顔を埋めた。ミスタ・ルイスは硝煙と煙草と、僅かに返り血の匂いがした。でももう怖いとは思わなかった。
ああ、そういえば……ふと思い出した……松田もラッキーストライクが好きだったわね……。

川崎さんは根気強く待っていてくれてた。
あ。今気付いた。川崎さんって何処か見覚えがあると思ったら、マトリックスって映画の…ニモ?…じゃなくてネロ?ネ…??
まあとにかく、その主人公の人に雰囲気が似てるのね。――――でも
「ヒーローじゃないのだから、なんでも背負い込まないで…川崎さんは悪くないわ」
むしろ悪いのは私。――でもそれは、口にしたらおしまいよね?
屈んで屈んで、と手招きした後、頬にお礼のキスをする。
「心配かけてごめんなさい。待っててくださってありがとう……泣いたのはお姉様にはナイショよ?」
なんだか気恥ずかしくなってきた。
振り返りもしないで、ミスタ・ルイスの手をぐいぐい引っぱりプールサイドを後にする。

エレベーターの前では、お姉様が待っていた。
「…………ちょっと屈んで下さるかしら?」
言われるままに屈んでくれたお姉さまの頬っぺたを、パチンと音を立てる勢いで両手で挟む。
そんなに痛くはしなかったけど、びっくりしたでしょうね。でも謝らないわ。
「『銃で私を撃つか、ナイフで 心臓でも何でも抉り取りなさい』ってどういう事ですの?いくら何でもあんまりですわ!」
一息に言い切った後、そのままぎゅ、とお姉さまの首に腕を回して抱きついた。
ごめんなさい。言いたかった事、本当はちゃんと分かってるの。お姉さまって顔に似合わず不器用なのね。
でもね、あたしもあんな言葉二度と耳にしたくないの
「……約束どおり、後で銃の使い方を教えてね?」
――――あたしのせいで感染したかもしれない貴女からは、絶対に。

25 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/22 13:31:28
ブロォオオオオオ!! キュッ! キィッ! ボロォォォォ!
「…」厄介だな…。いくら私でも燃料が切れるまでは走りきれん…。
しかしブレーキが効かないのにハンドルは効くってどういう構造なんだこのバス…?

「冗談じゃないぞ!ちくしょおちくしょおちくしょおゝゝゝ」
黙れ、パート2。最後尾で男の声が叫ぶ。
さっきから木々を避けるのに必死だと言うのに集中力を乱すな。
他の悲鳴の中で、さっきからコイツの悲鳴が一番際立つ。

「だいたいお前運転まかせろなんてイットキながらなんで
ブレーキなんてコショウしてるんだおれには家に家族が───
「ここはあんたのスピーチ会場じゃ無いんでね…。
壁にでもわめいてくれ…な…?」
「なっ…!」
後を見る訳にはいかないんで良く分からんが多分震えて顔を真っ赤に
しているのだろう。声からして分かる。

「じゃあどうするんだよぉぉぉ!!!!それを言ってみろ!!!!
ブレーキも効かないのによおぉおお!!!!」
「…」 私だって考えている…。
ここはやはり映画とかの通り…。

「ちょ、あんた!?」 私の隣にいる女が叫ぶ。
「捕まってろ…後の連中も衝撃に備えろ…」

「何をするんだぁ!」後の男だ。
「こうする…」

私は正面の細い木々の集まりにバスを走らせた。
バキバキとバスが細い木をなぎ倒しつつ驀進する。
そしてその先には巨大な大木が…。

「キャアアアアアアア!!」
「ぎぃやぁぁああああ」
「…」(-。-)y-〜゜゜゜

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:九武村より北部の山岳地帯。バスの運転席にて強制ブレーキを試みる。ちなみに時間軸はハンナ初登場。
自分の状態: POISON!

26 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/22 20:17:59
>8
「アァ───!うわぁ────!!」
ガウンッ! ガウンッ!!
窓の鍵を閉めた時、突如爆発したかのような悲鳴と銃声が響く。

向こう側の草むらには下半身が草に隠れた警官が長銃を
草むらに向けてそこらに撃っていた!

ガサガサ…
「ああ────!ああぁ──!」
ガウン! ガウン! ガウン!
うごめく草むらに警官は銃を何発も何発も発砲する。

「ハァ…ハァ…!」 ガサガサ…ガサガサ…
肩で息をする警官の背後に、もう一つ、
警官に近づく草むらのうごめきがあった。

「ハッ!」
ガウンッ!
警官は振り向くとまた銃を発砲する、がそのうごめきはどんどん近づき…
やがて草叢のうごめきから黒い影が飛び出し警官に飛び掛った。
警官の体はそれに押し倒され、草むらに見えなくなる。

「わ、わぁあああ」
草むらから時折警官の手足が見え隠れするが更にいくつもの何かが
警官に集まってやがてそれすらも無くなる。

ぎ、ぎ、ぎぎぎゃああぁあああぁぁぁ!!!
やがて警官の悲鳴を最期に辺りはせいじゅくに包まれた。

27 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/22 20:26:49
せいじゅく←×
せいじゃく(静寂)←○

28 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/09/22 23:16:53
>10 >15 >19

アンプルの在り処は機密事項だったが、
それはあえて桂木さんには隠さなかった。
自暴自棄になった訳ではない。ましてや信頼した訳でも。
ただ、服用者の変異を助長する効果を持つ薬品が、どういった用途に用いられるのか。
少なくとも万能薬として使われたことは一切なかった。
心無い科学者に使われるならば、どうせなら彼等の手に渡ったほうが
まだマシな使い道があるのだろう。そう解釈した。
薬品保存庫から桂木さんが戻ってきた頃には、軍人は限界が近付きつつあった。
ビタビタといった落下音の後に、撒き散らした嘔吐物が床に広がっている。
危険な症状だ。

>「車の鍵なんかお持ちですか?移動するのに必要になると思うんです。」
もしデイライトが完成する前に逃げ出す羽目になったら、
軍人の男はどうするのだろうか。一緒に車に乗っかることは恐らく、無い。
我々が逃げ出せば恐らくではあるが、見捨てられる。
「え、いや…あるにはあるッスけど。一階に置いてきたまんまで…」
だが逃げ道の確保も必要ではあった。すかさず反応する様に赤木君が応答する。
背後では金属が切断され砕かれ潰され、絶えず響く破壊の足音。
私は平静を装って、スーツ姿の彼に話し掛けてみることにした。
「すまない。ええと君は…まだ名前を聞いてなかったね」
デイライト完成まで3分。
変異体の放つ音は静まり、続いて軽やかな着地音が聞こえる。
地下へ到達したのであれば、死の覚悟を決めなければならなかった。

名前:花井修三
年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類、アンプルシューター(装填数0)
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所・地下研究室、デイライト生成装置前
状態:研究室に向かってくる重田の音を察知。

29 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/23 01:19:18
>24
首に抱き着いている桃華の頭を撫でてやりながら、この短い間で彼女が成長したことに少し驚きを隠せなかった。
少し頬がひりひりするのが何よりの証拠か。兎に角、これで生存率が上がったことは間違いない。
「いいわ。銃の撃ち方でも何でも通り教えてあげる。私のレッスンは高いわよ?」
体を離してにこりと微笑む。この少ない時間で弩素人の桃華が一丁前に銃を扱えるようにしなければならない。
「先ずは銃の抜き方から。いい?敵を前にして焦っては駄目よ?もし、間違えて銃を落としたりしたら最悪なんだから」
桃華の背後に周り、彼女の後からその小さな手に自分の手を添え、文字通り手取り足取り教えてやる。
自分よりも細い腰に巻きつけているピストルベルトがどうにも似合わない。体格の小さな桃華では、.380ACPも手に余るのだろうか?
ともあれ、この状況で銃を選べる余裕は無いことは疑いようが無いことだが。
「先ず始めに手をホルスターに対して垂直に太腿に添える。それから太腿に沿っていけばホルスターに到達するのは分かるわね?」
桃華の右手をホルスターを装着している側の太腿に対して垂直に添えさせ、ホルスターまで其の手をずらす。
「それからグリップをしっかりと握り、両手で身体の前で構える。この時、拳銃の正しい握り方は親指と人差し指の延長線で作られる
V字の谷の部分に、拳銃のグリップ後端の延長線が交わる様に握るのに気をつけて」
危うげな銃の握り方をする桃華の小さな右手を包み込む様にして自分の右手を添える。
「右手のV字の谷を部分に拳銃を当てたら、グリップをしっかりと握って左手を添えて保持する。左手の添え方には色々在るけど、
左手の人差し指をトリガー・ガード(安全鉄)に掛けると反動を抑える事が出来るわ」
今度は開いた左手を銃を握る右手に添えさせる。これでぷらぷらしていた銃をしっかりと保持出来る様になった。
添えた左手の人差し指をトリガー・ガードに掛けさせる。
「正しく握っているのならば、拳銃と腕の軸線が一致している筈。でも、これで終わりでは無いのよ?」
上半身の次は下半身だ。上半身が幾等上手に構えを取ることが出来たとしても、下半身が安定しないのでは話にならない。
「次は下半身。両脚を等間隔に開いて下半身をしっかりと安定させて初めて精確な射撃が出来る様になるわ。
そして銃を構えている両腕を伸ばし、腕と体が二等辺三角形を構成するので最も安定した射撃姿勢となるわ」
添えていた手を離してから少し屈み、銃を懸命に構える桃華の上半身とは対象的なへっぴり腰の下半身に活を入れる為に、
その可愛らしい小振りの御尻をぺちっと叩く。それから足を開かせ、ちゃんとした姿勢を取っていることを確認してから桃華から離れる。
「其の構え方はアソセレス・スタンスと呼ばれるものだけど、この際名前はどうでもいいわ…この過程を経てようやく安全装置を解除する
のだけれど、SIG230にはセーフティーの代わりにAFPBと呼ばれる自動安全装置がついているの。これは引き金を引かない限り弾が出ないものよ。
つまり、SIG230は引き金を引けば撃てるけれど、引かない限りは落としても叩きつけても暴発する心配が無い銃という訳」
テキパキと桃華に銃を扱う際の必要なことを教えていくが、流石に全て覚えているとは思えない。だが、全く教えないよりはマシだろう。

30 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/23 01:19:55
「次に教えるのが弾倉の交換。右手が握っているグリップの下にあるのがレバーがマガジン・キャッチ。試しに押してみなさい。
そうすれば装着中の弾倉がグリップの中から出てくるわ」
言われた通りに桃華はマガジン・キャッチを押す。すると、するりと装着中であった弾倉がグリップの中から落ちてきた。
それを予め添えていた手で受け止め、桃華が握る銃の遊底を引いて薬室内の弾薬を抜くと、遊底が後退したままとなった。
「全ての弾薬を撃ち尽くし、遊底が後退したままの状態をデコッキングというの。
この状態を解消するには、親指を立てたところにあるレバーを下げれば元に戻るのよ。
貴女の場合、予備の弾倉がホルスターにあるから、弾倉の取り方も銃の抜き方と同じでいいわ。
弾倉を交換する時、右手を離し、左手で銃を保持しながら右手で弾倉をグリップ内に押し込む。この時にも勿論焦ってはいけないわ」
桃華のグリップから離した右手に先程の弾倉を握らせ、手を添えて押し込めさせる。カチッ、という弾倉が噛み合う心地良い音が響いた。
「そして最後にデコッキング・レバーを下げて遊底を元に戻せば撃てるという訳」
添えた手でデコッキング・レバーの位置を示してやり、桃華にレバーを右手の親指で押させる。
遊底が鋭い音を立てて元の位置に戻り、空となっていた薬室内に弾倉から給弾された弾薬が装填される。
「これぐらいかしら…何か質問があれば受け付けるわよ?」
最後に先程遊底を引いて薬室内から抜いた弾薬を装填するため、もう一度弾倉を抜いて弾薬を押し込み、弾倉を元に戻す。
そうしてようやく桃華から離れる。これで大体のことを理解してくれれば良いが…

服装:白いチャイナドレス、アームロング、オーバーニーソックス
持ち物:ショルダーバック[催涙ガス・ペン、ライター(起爆装置)、煙草(C4爆薬)、ソーイングセット、睡眠ハンカチ、
     手帳、財布、化粧ポーチ(超小型カードリーダー、鍵開けキット)、光ディスク]
     腕時計(各種計測機器内蔵)、ピアス型通信機、ネックレス(ワイヤーカッター)
装備:レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]
    マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3、鍵の束]
現在地・状況:40階エレベーター前/ SI230の扱い方を一通り教える
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

31 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/23 01:59:27
1時間後…
九武村北部の山岳地帯の森林。
一つの大木にいくつもの黒煙をかかげ、窓は半分以上ひび割れ、もはやスクラップと
化した夜行バスが隣接していた、それ以上にめり込んでいた。
そしてそのバスの下からはゴソゴソと動く一組の足がはみ出ている。
一見するとまるでバスの下敷きになっているようだが…

ガサゴソ、ガサゴソ、ガサゴソ…
カンカンカン…
キュ!キュ!
「…」うーむ…。

バスをスクラップにした張本人であるその足の主は、片手にレンチを持って
釘を咥えながらバスの下から這い出てきた。

「どう?」
乗客の1人が尋ねる。
「…駄目だ……」 レンチでトントンと自分の肩を叩く。
乗客の表情から僅かに入っていた期待が消えた。
「…エンジンもフレームもその他の部品も…完全にイカれた…。
引火しなかったのがせめてもの奇跡と言うべきだな…」
それに加え、絶望が混じる。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:九武村より北部の山岳地帯。バスの修理の状態を確認終了
自分の状態: FINE

32 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/09/23 04:16:14
>19
>「…今の俺に選択の余地があると思っているのか?〜あそこまで変異した人間を元に戻せるとは到底思えないがね…」
「どの道あのままにはしておけないわ。信じる信じないは勝手だけど、チャンスはまだ残っているの」
私は静かにそう告げると、床の上で苦しむ自衛官を見下ろした。可哀想に……なんて脆い。
どんなに力が強くても、武器の扱いに長けていても、こうなってしまってはどうしようもない。あとは魂の死を待つだけだ。
> 「…勝則のことだ。元に戻るよりも、死を望んでいるだろうよ…尤も、既に勝則は死んでいる。あれは勝則の肉を元に生まれた化物だ」
「彼はまだ生きてるわ。―――貴方怖いの?取り戻したくはないの?」
自衛官と話しながら、私は時計を見た。……おかしい、通常の感染にしては病状の進行が早すぎる。
まるで、等訓市で感染した重田さんや私と同じだった。体質が原因なのか、あるいは……止めよう。あまりにおぞましくて考えたくない。
自衛官が危険な状態であるのは誰の目にも明らかだ。速やかに抗ウィルス剤を打つ必要があるだろう。本当に効き目があるならば。
でももし、この自衛官が重田さんと同じ状態だとしたら?その場合絶対にゾンビにはならない。
そして今もう一体、重田さんのような変異体が現れたら全滅は免れない。
私は少し考えた後、アンプルの入ったケースを開いた。アンプルは現在3本残っている。
本当は一本だって無駄には出来ない。でも…。
>「打つなら打つで早くしてくれ。でないと本当に駄目になっちまう…」
もう限界なのだろう。本当に――――自衛官は声までよく似ている。
>28
そう遠くない場所から、重田さんが地下へ到達したとみられる音が聞こえた。
アンプルは万能薬だ。もし今自衛官に打てば、怪我ごと全快するだろう。だがリスクもある。
ごく稀に何らかの拒絶反応を起こし、元に戻れない事もあるのだ。
だがもう迷っている時間は無い。私はひとつため息をつくと、ケースからアンプルを1本手に取った。
「博士、鈴木さん。これを試してみませんこと?」
もし打つなら傷口付近か、簡単に手の届かない背中に打つ必要があるだろう。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップの柄,アンプル(抽出高分子入)×3、
現在地:九武村研究所・地下研究室(ワクチン完成3分前)
状態:両手に裂傷(回復中)

33 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/23 14:05:17
>24
桃華に手を引っ張られるまま、エレベーター前へと走ってゆく。
途中で器用に片手でガスマスクを装着するのも忘れなかった。
ガスマスク越しに覗く世界では、日常生活を送る自分がどこか遠くに切り離され
殺人兵器としての自分だけが存在するという自己暗示の為に。

>29−30
ミリアからへのレクチャーが一通り終わる。
シグP230は良い銃だ。シグシリーズの特徴でもあるが右手の親指一つで
撃つのに必要な操作をが出来る。
「ああ、俺からの追加事項だ。銃口はターゲット以外に絶対に向けるな。
 何かの拍子に引き金を引いても味方には当たないからな。
 それと、ホルスターから銃を抜くときは、素早く、そうボクシングのジャブを
 打つような感じで正面に向けろ。そしてそのまま撃つ。狙う事はあまり考え無くて
 いいからとにかく撃ち続けるんだ。
 銃を持って歩く時は、撃つ直前まで引き金に指をかけるな。転んだ拍子に
 撃つとか、出会い頭にびびって引き金を引いてしまう事は避けられる。」
トリガーガードに左手の人差し指を置く事には異論はあったが、銃の好みと一緒で
構え方にも好みはある。
片手保持の構えより両手保持での構え方をするならそれで良かった。
「反動は肘で逃がすようにするのも忘れるな。無理に反動を抑えようとしては駄目だ。
 それと、撃ち終わったらデコキングレバーでハンマーを下ろしとく事。
 引き金を引いても弾が出ない場合は、銃口を正面に向けたまま、10数えろ。
 そうすれば遅発、不発と違って発射が遅れた場合の事故を避けられる。
 まぁ俺からはそんな所だ。」
くもぐった声で一通り説明を終えた。
正面でなく左右にいる敵の撃ち方やらその他諸々も教えたかったが
如何せん時間と桃華自身の経験が無さ過ぎる。
だとしたら急ぐのが先決だ。
時間が経てば経つほど状況は悪くなる。
人が死ぬ可能性は増え、そして死んだ連中が襲い掛かってくる。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:40階プ−ルサイド/ 桃華の手を握り締める。
健康状態:健康

34 名前:ハンナ・ング・ハンナ ◆VonfJKTU22 [sage] 投稿日:05/09/23 14:06:15
>14>16
腕に絡み付いてきた舌を物ともせず、ハンナは拳を振り下ろす。
見事に吹っ飛ぶ女を見て、リッカーの方に視線を向ける。
「邪魔だ」
勝負は一瞬でついた。
反対に舌を掴んで動きを封じ、左のミニガンであっさりと片付ける。

無表情のまま、エレベーター内の二人に向き直るハンナ。その挙動は、まるで一塊の岩を思わせた。
「・・・・・・・まだ、やる――」
その目が大きく見開かれる。
視界一杯に靴の裏が広がっていたのだ。流石にこれには対処できない。
「――か――」
ミシッ。
顔面に、女の全体重を乗せた両足を叩きつけられ、
「・・・・・ふふ・・・ふっ」
ハンナは笑った。微動だにもしない。
「勇気があるな、女。私に対して臆せず、生身で挑んできたのはお前が初めてだ」
太い首を回し、鼻血を一舐めしながら、ドロップキックの後で床に倒れた女の髪を掴んで引き起こし、
「相手をしてやろう」
エレベーターの中から外へ、引きずるようにして投げ飛ばす。なんとも強引な力技だ。

「お前は、どうする? 共に挑んできてもかまわんぞ」
蹲るクリッペンに言いながら、エレベーターのボタン盤にミニガンをくらわせ、その機能を停止させる。
「逃げようなどとは、考えんことだ」
もはや動かなくなった鉄の箱部屋を後に、通路に放った女の元に向かう。

拳を、力強く鳴らしながら。

現在地・状況:スペンサービル5階、一番エレベーター前、一番エレベーターを破壊し、通路に放り投げた薫先生に近づく。
状態:健康、鼻血、首に鈍痛

35 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/23 14:27:23
突然足元の床が爆発した。
>34の全身が炎につつまれる。

36 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/23 14:36:42
>28
>「え、いや…あるにはあるッスけど。一階に置いてきたまんまで…」
「解った。場所を教えて欲しい。」
赤木研究員から一階のどこにあるかを聞き出す。
多分、ドラフトの排気口から地上に出られるはずだ。
地下室の構造から、地下室は地上の建物から大きく離れる形になっている。
しかし、排気口のサイズから自分では無理だ。
身長のわりに肩幅と首が太いとこういう時に非常に困る。
それと、サイズの合うワイシャツを探し出す時も。
しばらく考え、山田あすかに向かってもらう事にした。
治療を終えてぐったりと座り込む山田あすかは、疲れきった目をこちらに向け
周囲を見回すと微かに頷いた。
起き上がるのに手を貸し、拳銃を差し出す。
「赤い点のところに着弾するようにセットしてありますから。」
助けに来たのに何という情けない事だろう。
椅子に登ってドラフトの換気扇を引き剥がし、中を覗く。
少し先には緩やかな傾斜がある。そこから先は彼女一人で行けるはずだ。
しゃがみ込み、山田あすかを肩車するような格好で立ち上がる。
両手で彼女の両足を上に押し上げる。両手に掛かる負荷が無くなり
上を見上げようとした時に「覗き込むんじゃないわよ」と怒鳴り声がした。
>「すまない。ええと君は…まだ名前を聞いてなかったね」
破壊音響く中、博士が話しかけてきた。
「あー、鈴木です。鈴木で結構です。」
にっこり笑って返事をした。
「ついでにお聞きしたいんですが、この村でどこか安全な所は・・・」
今まで聞こえていた破壊音が消え、周囲が静寂に包まれる。
隔壁を睨み、MK.46の安全装置をゆっくりと解除した。

>32
桂木の自衛官を叱咤する声が聞こえる。
>「…勝則のことだ。元に戻るよりも、死を望んでいるだろうよ…尤も、既に勝則は死んでいる。
  あれは勝則の肉を元に生まれた化物だ」
>「彼はまだ生きてるわ。―――貴方怖いの?取り戻したくはないの?」
自衛官の頭をさっさと撃ち抜いてやりたい気分だった。
あの変異した自衛官の知り合いだかなんだか知らないが、本人が戻ってから聞いてやればいいだけの話だ。
死にたければ殺してやる、どっちが良い?と。
>「博士、鈴木さん。これを試してみませんこと?」
「私は構いませんよ。その場合、どこか・・・そう簡単に打った部分を分離できない位置が良いと
 思います。」
MK.46のトリガーガードを人差し指で撫でながら答える。
「それと、もし仮に変異が始まった場合、ですが。」
ポケットの中に入れておいた濃硫酸の瓶を机に並べながら言った。
「変異が終わる前に頭を吹き飛ばします。」
感情を感じさせない声で呟き、正面を見据えた。

所持品:MK.46(68)、無線機、煙草、ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:ワクチン完成まで3分。

37 名前:鎌男[sage] 投稿日:05/09/23 14:55:56
>31
森の中から一人の村人が現れた。
頭から頭巾をかぶり、農作業の帰りといった感じの格好で、
顔には鬼が笑っているかの様な不気味な面を付け、手には鋭く研ぎ澄まされた一本の鎌が握られている。

「ひひぎぃぃぃぃぃいいぃー!!!」
男は奇声を上げながら鎌を振りかざし、乗客たちに襲い掛かった。

38 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/23 17:54:36
>17
弾が出ない、どうやら故障してしまったようだ。
その隙に怒り狂ったゾンビたちが次々と迫ってくる!

39 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/23 20:40:32
>21
>「・・・で、だ。お前に聞きたいことは唯々1つ。あの素敵な素敵な化け物についてだ。
>教えてくれないか?詳しいだろ?少なくとも俺よりは詳しいはずだ。さあ教えてくれ、あの素敵でなんとも美しい化け物について」
何の為にそのような事を聞くのかと訊ねたがったが、聞くだけ無駄だ。
狂人に何を聞いてもまともな答が返ってくる筈がない。
「あれは俺の元部下だ。元は上背が2m近いかったが、あの通り今では3m近い。
そしてあれはどうやらT-ウィルスによる変異ではなさそうだ。俺が考えるに、全く別のウィルスによるものだろうな…」
至近距離になって初めて男の目を間近に見る事が出来た。
成程、非の打ち所がないほど狂った目の色をしている。目は充血というレベルでは無く、既に赤い瞳となっている。
「感染源はとある女性だ。俺の部下はその女性の血を口にし、そうしてあのような人外に成り下がった。
しかも驚嘆に値するのはそのウィルスの浸透速度だ。女性の血を口にしてから数十分足らずであのような姿になった。
これはT-ウィルスを遥かに上回っている。遺伝子そのものを変異させる速度ならば、G-ウィルスにも勝るとも劣らんと思うがね」
銃剣を何時でも抜き出せる様になったが、男には隙がない。隙を見ての反撃は無謀か。
「一応、お前さんはそれについて興味を持っているようだから教えてやろう。
そのウィルスの感染源であるとある女性というのが、あの小川とかいう男が守ろうとしている女性らの一人。
山田あすか、とかいう看護婦じゃない。桂木桜子という未亡人だ…あの女性の血で奴は死に、そして生まれ変わった。
嘘だと思うなら彼女の血を飲んでみるといい。何かしらの変化があるかもしれんな…」
一通り喋り終わり、一息つく。
「さぁその爪を退けてくれ。俺は行かねばならない所があるんでな…」

名前:雑賀誠一郎
年齢:23歳
装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9、12連弾倉×4)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、マスターキー)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(10)+バイポッド
現在地/状況:農業用溜池付近/judasに一通りのことを教える

40 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/23 20:42:27
>32
>「彼はまだ生きてるわ。―――貴方怖いの?取り戻したくはないの?」
「ああ勿論取り戻してぇよ。腹違いとは言え、俺のたった一人の弟だ…
だがな、だがな、幾等何でもそいつは奇跡でも何でも起きなければ無理な話だろう?」
奥歯が軋むほど強く噛み締めると、ぎりぎりと歯軋りが聞こえた。
「俺はあそこまで変異した人間が元に戻るとは思えない…あんた等が魔法でも使えれば別だが」
徐に腰の銃剣を鞘から抜き、それを左太腿に突き立てる。鮮血が周囲に飛び散る。
「それで先の件はどうなったんだ?俺にその魔法の薬を打つのか、打たないのか。
いい加減ハッキリしてくれないか?もうそろそろ自分の体を騙すのも限界だ」
太腿に突き立てた銃剣を刀身を肉に深く差し込み、骨まで沈める。ごりごりと嫌な音が周囲に響く。
本来ならば失神するほどの激痛の筈だが、感染によるものか、痛覚が驚くほど麻痺している。
この痛みでさえ、何とか混濁した意識を繋ぎ止めるものに過ぎない。

>36
>「変異が終わる前に頭を吹き飛ばします。」
「ああそうしてくれると助かるね…だがアンタは誠一郎の奴と何か約束をしているんじゃないのか?」
急に視界を遮っていた霞みが晴れたかのように意識がはっきりとしてきた。しかし、依然として痛覚は麻痺したままだが…
これはいよいよ拙くなってきた。良く分からないが、兎に角これはかなり拙い。
「アンタは慈悲の心で俺を此処に連れてきた訳じゃないだろう?
誠一郎の奴と何か取引か何かをした筈だからだ。大方、俺の命を助ける代わりに其処の女性に手を出すな、とかいうもんだろ?」
嘗ては自分が愛用していたMk46を持つ男の顔が一瞬だが、少し曇った。どうやら図星のようだ。
「それかもっと別の事だろうな…俺にそれを知る術は無いが、大体そんなもんだろ。
確かに、誠一郎の奴は糞がつくほど真面目な野郎だ。奴は一度した約束は絶対に守る男だ。
まぁ、俺達に対して欠片ほども信用していないあんた等は奴のことを疑っているようだが…仮に俺が死んだとしよう。
そして更に仮にだが、もし、その事実を奴が知ったらどうすると思う?」
ちらり、と腕時計に目を落とす。もうそろそろ全部隊は展開し終わった頃だろう。
「俺達はもうそろそろ定時連絡をしなくてはならない時間だ。その定時連絡が無い場合、『除染作業』が第一段階へと移行する。
そして次の定時連絡が無い場合、『除染作業』が開始される。勿論、その作業とやらの内容は賠尾市と同様だ」
本格的に拙くなってきたと言うのに、やけに饒舌だ。不安は静かに募る。
「因みに、この作業が開始される鍵は全部で三つある。一つ目は今言った通りの、俺達の定時連絡が途絶えた場合。
二つ目は制限時刻を過ぎた場合。そして三つ目が、俺達のどちらかが目標の回収を困難と判断し、それを本部に進言する場合だ。
既に部隊が電話線やあらゆる通信回線を切断し、ECMを発動させ、村からの無線連絡も行えない状況になっているが、俺達が
定時連絡をするほんの僅かな間だけ、ECMが解除されて無線が使用出来るようになる。その時に俺か誠一郎がそう言えば、
先ずこの研究所を始めとした村の重要施設に航空自衛隊の地表貫通爆弾による爆撃が行われ、その次にMLRSが村全域を掃除する。
まだ終わりじゃないぞ?次に来るのが各種ミサイルや火砲による砲爆撃。そして最後の仕上げが対戦車ヘリ一個中隊による掃討。
これは焦土作戦だ。文字通り、一個の村の全力で消し炭に変える。誰も生きては帰れない」
言い終えたところで大きく溜息をつくと、血が唇の端から垂れた。
「…誠一郎は俺が生きている限りは本部に進言する心算は無いだろうが、俺が死んだと知れば、奴は躊躇う事は無いだろうな。
別にあんた等がその猛烈な砲爆撃から生き残れる自信があるのなら、別に俺を殺すがいいさ。それで俺の死を悟られない様にしろ。
知られたら最後。数分後には此処は魔女の釜の底になる」
そう言い終えたところで、とうとう意識が途切れてその場に倒れる。

備:戦闘服、レッグホルスター
所持品:銃剣、水筒、レッグホルスター「H&K Mk23(13)+消音器、12連弾倉×2」
現在地/状況:研究所地下室/気絶
状態:感染、酷い倦怠感、左太腿@銃剣

41 名前:??? ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/23 21:04:12
とうとうエレベーターの扉を半ば破壊しながら開ける事に成功する。
そして開け放たれたエレベーターシャフトの中に跳び下り、地下で止まっていたエレベーターキャビンの上に着地する。
「Ooooooo!」
咆哮しながらキャビンの鉄板に爪を突きたて、力のままに裂き、キャビンの中に降り立つ。
それからは簡単だ。エレベーターの扉を拳の一撃で吹き飛ばし、幾分地上の建物よりも狭い通路を進むだけだ。
狭い通路を苛々と歩き、地下の扉を一つずつ破壊しながら虱潰しに調べていく。
右手の扉を吹き飛ばし、中を調べて彼等の姿が無い事を確認すると、今度は左手の扉を同様に調べる。
だが、ここにもいない、そこにもいない、あそこにもいない、何処にもいない。彼等の姿は一向に見つからない。
「Vooooooooooooooooo!!!!!」
ストレスが限界に近づきつつある。地下構造全てを震わすほどの咆哮を上げるが、苛立ちが収まる気配は無い。
固く握り締めた拳を壁に打ちつけて煎餅のように破壊し、傍にあった棚を持ち上げて思い切り投げつける。
床に転がっていた机を蹴り、ホルマリン漬けの肉片が入っている瓶を噛み砕く。

現在地/状況:研究所地下室/生存者達の姿を探す
状態:苛立っている

42 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/09/23 22:32:06
>39
・・・なぁるほどねぇ、あんなにも素敵な化け物になれるのなら、その女・・・桂木桜子の血液を飲んでみる価値があるかもしれない。
いや、しかし・・・知能が無くなるは頂けないな、自我の崩壊ほど嫌なモノはない。
一通り喋った男は一息つき、言った。
>「さぁその爪を退けてくれ。俺は行かねばならない所があるんでな…」
「おっとこれは失礼・・・素敵な情報をどうもありがとう」
突きつけていた爪を退かすと、男は立ち上がり、さっさと歩き出す。
「研究所に行くなら走ったほうがいいんじゃないか?先ほど、お前の元部下は分厚い隔壁をいとも簡単に叩き壊し、中に入っていったぞ?
時間からして、そろそろ―――って、おいおい、人の話は、ってもう人じゃないか・・・ともかく親切な化け物の話は聞くもんだ」
俺の話を聞いてか聞かずか、男は背を向けたまま既に結構な距離を歩いていた。
その男の後ろを俺はのんびりとした足取りで歩き、男の後姿に声をかける。
「腹に喰らった一撃が結構効いるんだろ?無理はするもんじゃない。
素敵な情報を教えてくれた礼だ。その『行かねばならない所』までエスコートしてやる」
それに、こんな素敵な人間を死なせちゃあ勿体無いしな。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:農業用溜池付近
状況:上半身裸 右腕消滅 身体に無数の傷跡+弾痕 上機嫌 雑賀にエスコートを申し出る。

43 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/23 22:56:58
>33
マクナブから追加の説明があったので、もう自分が教える事は何も無いだろう。
「まぁ、流石に全部のことを一度に覚えられるとは思えないけど…
よく分からなかったら何時でも聞いてくれて構わないわ」
エレベーターのボタンを押し、扉が開くとエレベーター内に銃口を巡らして異常が無い
ことを確認する。そうして初めて中に入る。
「さ、下に行くわよ」
下に行く者がエレベーターに乗り込んだのを確認すると、ボタンを押して扉を閉める。
直ぐにエレベーターは下降を開始し始めた。何事も無ければ無事に目的の装備を保管している30階に到達するだろう。

服装:白いチャイナドレス、アームロング、オーバーニーソックス
持ち物:ショルダーバック[催涙ガス・ペン、ライター(起爆装置)、煙草(C4爆薬)、ソーイングセット、睡眠ハンカチ、
     手帳、財布、化粧ポーチ(超小型カードリーダー、鍵開けキット)、光ディスク]
     腕時計(各種計測機器内蔵)、ピアス型通信機、ネックレス(ワイヤーカッター)
装備:レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]
    マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3、鍵の束]
現在地・状況:40階エレベーター→下へ/ 階下へ移動開始
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

44 名前:クリッペン ◆ySbpdz0Q8. [sage] 投稿日:05/09/24 03:49:01
>13>16>34
・・・・・いかついオバンに捕まってしまった。
こいつ、デュランを知っているような口ぶりだったが、一体何者だろう? エージェントには見えないし、傘社員にも
見えない。見えるとすれば・・・・・料理人?

五階についたかと思えば、今度はさらに輪をかけてマッシヴなオバンが現れた。
ははは・・・・僕を殺すって・・・・今度は間違いなくデュランの手先だああああああああああ!
「ぶぐはひl」
ぐ、ぐるじい。大オバンに殴られて飛んできた小オバンの体とエレベーターの間に挟まれて意識を失いそうになる。
このオバン、なんでよりにもよって中華鍋なんか背負ってるんだ? メチャムチャ痛いだろうがあああああ!!
・・・・・・・あ、今、ミシっていった。

僕をクッションにした小オバンはすぐに立ち直り、すぐさま反撃のドロップキックを大オバンの顔面にくらわせる。
よし! もっとやってやれ! できれば共倒れが理想的だ。
小オバンは投げ飛ばされ、大オバンはボタン盤を壊してその後に続く。
まずい・・・・・これじゃあエレベーターが動かない。しかも逃げないように念を押された。
ここから飛び出して一目散などということをすれば、僕は容赦なく外のB.O.Wのような目に会わされることだろう。
えええい! 考えるんだレオナール! お前は神に愛された天才だろう!

どちらのオバンが勝っても、僕にとってロクなことにはならない。
隙を見て逃げるか、あわよくばこの場で二人とも消えてもらうか、そのどちらかだ。

所持品:ポケットサイズの端末、携帯電話、ワクチンケース(改良型デイライトx6、抗ウイルス剤x12)、カプセルシューター(抗ウイルスx12)
現在地・状況:スペンサービル5F一番エレベーター内、恐る恐る外の様子を窺う。
状態:肋骨に微小なヒビ、動きには支障なし

45 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/09/24 05:49:29
>36 >41
とりあえず、鈴木さんからはアンプル投与の許可を貰えた。これが最善だったのか悩むのは、生き残れてからにしよう。
重田さんは、破壊音と共に確実に近づいてくる。ここを見つけるのも時間の問題だろう。
> 「変異が終わる前に頭を吹き飛ばします。」
異論を唱えることは出来なかった。おそらく鈴木さんも、私と同じ記憶を辿ったに違いないからだ。
>40
>「それで先の件はどうなったんだ?俺にその魔法の薬を打つのか、打たないのか。
>いい加減ハッキリしてくれないか?もうそろそろ自分の体を騙すのも限界だ」
私はため息をついた。…腹違いの兄弟でも行動は似るらしい。
彼が銃剣を足に突き刺した時点で、この件での選択の余地は無い。
仮にワクチンが間に合ったとしても、この傷の深さでは身動きが取れないからだ。
しかしむざむざ重田さんに殺させる訳にもいかない。それくらいなら元に戻さないほうが親切というものだ。

だが…まさか、この自衛官の口から、九武村に関する最低最悪な作戦内容を聞かされる事になるとは思わなかった。
開いた口が塞がらない。村を住人ごと消し炭に変えるですって?殺す方はそれで良くても、殺される方はどうなるのだ。
言うだけ言って気絶した自衛官を見下ろす。幸か不幸か、今なら何のためらいもなくアンプルを打てそうだ。

アルコール消毒しているときに、突然それは起こった。
本人の意思とは関係無いところで動き出した片足を、全体重をかけて押さえつける。
「重田さんに打つ予定の『魔法の薬』よ。もし失敗したら、そうね…魔女を恨むか、ご自分の日頃の行いでも悔いて頂戴」
囁くと、簡単に薬液を排除できない背中にアンプルを投与した。
あとは自衛官の身体が、今の彼に一番ふさわしい姿を選ぶだろう。

>「Vooooooooooooooooo!!!!!」
ごく近い場所で、凄まじい咆哮が上がった。――――破滅の足音は、すぐ其処まで迫っていた。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップの柄,アンプル(抽出高分子入)×2、
現在地:九武村研究所・地下研究室(ワクチン完成2分前)
状態/状況:両手に裂傷(回復中)/自衛官にアンプル投与

46 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/24 15:07:09
気を失った自衛官から九武村を消毒する作業の話を聞いて頭痛がしてきた。
一体どうすればいいのか?
化物になった赤坂に追われながら雑賀に事情を説明する?
とんでもない化物が一匹増えて生存確率が下がるだけだ。
ECMの合間を縫ってマスコミに垂れ込む?
いや、恐らく報道管制が敷かれている。
意外と知られていないが、この国にも報道管制は存在する。
マスコミに対するスポンサーとしての企業の圧力だけではなく政府の圧力の類だ。
少し前に海外誌の日本語版が89式小銃の海外派遣特別仕様の命令書、仕様書をスッパ抜いた事が
あるが国内メディアでは殆ど報道されていない。
他にも色々と報道されていない事実はあるはずだ。まぁその事を指摘しても陰謀だの妄想だので
片付けられる可能性が大きい。
怪我人を引き連れてプロにがっちり囲まれた冬の山中を走破するのは不可能だ。
だとすれば、生き延びて貰うしかない。

Mk.23を拾い上げながらため息を吐く。
よくもまぁこんなデカい銃を採用したものだ。
USSOCOM(合衆国特殊部隊統合軍)の無茶苦茶な要求に応える頑丈さとなると
この大きさになってしまう。
マガジンチャッチを押して、残弾を確認する。
「性質の悪い弾使ってるな。当たったらミートソースになっちまう。」
確かフランスの特殊部隊が使用していたタイプで着弾した瞬間、粉々になるタイプの弾だった。
言い換えれば壁に当たった瞬間、粉々になり跳弾の心配が無いという事だ。
>「重田さんに打つ予定の『魔法の薬』よ。もし失敗したら、そうね…魔女を恨むか、ご自分の日頃の行いでも悔いて頂戴」
「足を押さえてやれないのは勘弁してください。」
MK.46のストックを軽く右肩に押し付け、ロウレディの構えを取りながら言った。
「そいつの効果は完璧ですよ。私自身がモルモットになったんだ。」
>「Vooooooooooooooooo!!!!!」
咆哮の距離は、近い。
Mk.46をスリングで背負い、手には濃硫酸入りのガラス瓶を取る。
H&K Mk23は手に取れる場所に置いておく。
「皆さん、良いですか?部屋の真ん中まで入ってきた所で私が攻撃します。
 その隙にあいつが壊した隔壁から移動してください。」
さっさと来い、化物。
この地下室では貴様の跳躍力は意味が無いし、床にケミカルアンカーで固定された実験机の類もまた
障害物となる。ここでは貴様の馬鹿力だけに気をつけて充分な距離を取ればいいんだ。
さぁ来い。研究所は俺の職場なんだ。
自信を取り戻した獣のように笑うと、大きく息を吐いた。

所持品:MK.46(68)、H&K Mk23(13)+消音器、無線機、煙草
     ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:ワクチン完成まで1分。

47 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/24 15:24:59
「あ────もぅ最悪!最低!チョベリバって感じ!!」
さっきのケバ女だ。
「…」
チョベリバって…。

「……あんた…いくつだ…?」
「うるさい!何であんたのせいであたし達がこんな目にぃ…!
よくこんな滅茶苦茶思いついたわね!!一歩間違ったらどうすんのよーーー!!」
私は女の顔の前に親指を付きたてる。

「…結果オーライ……上手くいったんだから……気にするな…………」
「うがぁ────!!大体あんたの所為で手捻っちゃったじゃない!
仕事どうすんのよ!」
いや、別に命が助かったんだからそれくらいいいだろう…。

「…いや、別に…手が駄目なら…」
「どうすんのよどうすんのよどうすんのよ答えなさい!」
「口使えばOK…?」
「どうすん────っっっっ!!?」
ん…?周りの視線が明らかに私を軽蔑している…?
いや、別に手で物を運べんなら口とかで物を運んだらどうだと思ったんだが…。
女性にそういう事を言うのは駄目だったか…?

>37
「…」 まだ頬がヒリヒリする…。
何故私が引っ叩かれなきゃいかんのだ…?

「…?」キョロキョロと辺りを見渡す。
さっきの事故で思いっきり顔面を床にぶつけて鼻血を出していた男が居ない…?

48 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/24 15:51:54
「…おい…1人足りんぞ…?」
一番近くの気弱そうな男の人に聞いてみる。
「え…?う…ププッ!」 …笑うな!
多分私の顔には鮮やかな紅葉でも出来ているのだろう…。
「クク…す、すいません…すいません…。
ええと、さっきの人ならトイレだとか言って向こうに」
「1人で…?おい、危険だぞ!さっきの化け物が何処に後何匹いるかも分からんというのに…」
「化け物?」 男が素っ頓狂な声で聞いてくる。
いかん、まだ事情の説明を終えていなかった…
「実はだ…」

帰ってきた反応は…冷たいものだった。
「あーーっはっはっはっはっは…」 笑 う な !
「いやだって…ねぇ。人間をゾンビにするウイルスとか、大企業の裏の生物兵器とか…
まるでどっかのゲームか映画みたいじゃないですか!」
「そもそも君の言う化け物の死体だって無い。あったのは運転手の死体だけだ」
「だから…それはバスの事故の衝撃で吹っ飛んで…あ、そうだあんた!
あんたもあの化け物の死体みただろ!?」
そうだ、あの女ならさっき…
「知らないわよ」 へ?
「あんた何言ってんの?あそこにあったのは運転手の死体だけじゃない?頭大丈夫?」
なっなっなっ…!

「そういう事だ」
大柄な人が私の肩に手を置く。
「確かに、バスの中に殺人犯が居たのは確かだ。だが窓が割れていた所から
考えるとバスから飛び降りて逃げたんだろう。あんな猛スピードのバスから飛び降りて
無事だとは思えんし、そもそもあそこから大分離れて、仮に近くに居てもこの大人数だ。
心配はいらんよ。君はあまりに異常な物を見てしまって自己防衛の為、非現実的な偽の記憶を
脳が作り出したんだよ。後は捜索隊が来るまでここでじっとしていれば大丈夫だ」
大柄な男性が言う事と、私の言う事…。もし私が観客なら当然男性の言う事を取る…!
だがな…くぬっ…。こいつらニュースを見ていないのか…!?

49 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage久々に3レスも…orz] 投稿日:05/09/24 16:03:34
「おかあさん…あのお兄ちゃん何言ってんの?」
「しっ」
そこの親子!お約束の会話をすな!
「…」私はただ黙るしか出来なかった…。


「!?」

悲鳴が響いた。
どっかのゲームで言ったとおり、悲鳴には、真の恐怖に直面した時の悲鳴は、
それだけで人を恐怖に包む効果がある…小説は大げさだなと思ったが…実体験をして始めて分かる。

「今の…悲鳴?何なの?」「今の悲鳴は…?」「まさか彼に何か!?」
「お母さん…!」「大丈夫…離れちゃ駄目よ…」「……!」

ガサッ…ガサガサ…!
「…!」 無事だったか…。 !?

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:?? 釘とレンチ
現在地・状況:鎌男と対面
自分の状態: FINE

50 名前:花井修三 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/09/24 16:13:15
>32 >40 >41

彼の名前は鈴木というらしい。が、偽名か否かはこの際どうでも良い。
それに仮に本当の名前があっにしてもそれは意味を持つ事はないだろう。
「安全な場所…。一番難しい質問ですな」
彼の問いには、思わず溜息混じりに苦笑いした。
一旦、細菌が蔓延すれば事態の収拾は不可能になる。
鼠算式に増えていくゾンビの群れや、それらの死肉からによる二次感染が生み出す
新たなる感染体。そしてその増殖。汚染が広まることによるそれらの変異と進化。
今の村は正にそういった汚染の最終段階まで進んでいると考えられても可笑しくはない。
そんな中で安全な場所は何処だと言われても、回答に困るというものだ。
ただ、地下室だけは安全だと思っていたのだが。

ケースに収納されていたアンプルを手に取って、桂木さんが向き直る。
>「博士、鈴木さん。これを試してみませんこと?」
>「私は構いませんよ。その場合、どこか・・・そう簡単に打った部分を分離できない位置が良いと思います。」
賛成しかねる。と、言い掛けたが思い留めた。
重傷の人間を前にしてこれ以上の議論に何の意味があるというのか。
多少のリスクが伴うのを心配している場合ではないのだ。
賭けではあるが、それは素晴らしく価値のある賭けである。
「私は…そうだね…私も構わない」

気絶した男の背中にアンプルが投与されるのを見ている間も、後ろの轟音は止むことはない。
私達を探し回っている様だった。
随分と荒れているご様子。時折、苛立たしい咆哮が耳を劈く。
それにしても、この男の話した村への作戦内容には耳を塞ぎたい思いだった。
ある程度、予測はしていた。
だが推測から見る未来と眼前で目の当たりにする現実とは、やはり一味違うもので
助けたいと思っていた男にも少し、憎しみが湧いた。
汚染が進んでいる状態では、やはり選択肢は過去と同じ様な焦土作戦に限られるが
それを繰り返さない為の特効薬が今、完成しようとしている。
生き残っている人間達を何かしらの放送で一箇所に集めて、一人ずつ投与すれば或いは―――

>「皆さん、良いですか?部屋の真ん中まで入ってきた所で私が攻撃します。
  その隙にあいつが壊した隔壁から移動してください。」

変異体は地下の各室を左から順に、虱潰しに探している。
そろそろこの部屋に到達する頃だろう。
「鈴木君、これを使いたまえ!」
未だ中身の装填されていないアンプルシューター。それを彼に投げ渡す。
「生成装置のサイズと素材の量から考えて、これから20分おきにワクチンが六本ずつ生成される。
 時間が掛かる割りに一度に出来る数は少ないが、一本であらゆるB,O,Wを一撃で倒せるのだ。
生成が完了したら、その内の一本をその射出機に装填して撃ってくれ。
 相手を完全に死滅させるが、種類によっては一部を人間の形に戻せるかも知れん」

話について来ていない赤木君が何とも不憫だが、今はそれも一つの幸福と言える。
焦土作戦が敢行されれば彼も私も、山村君も皆、死ぬのは免れないのだから。

年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所・地下研究室
状態:デイライト完成まで、残り1分、アンプルシューターを小川に渡す。

51 名前:[sage] 投稿日:05/09/24 22:55:50
最後の扉を残して、この地下フロア全体の部屋を調べ終る。
もうこの部屋しかない。彼等や、自分が求める女性がいると思われるのは。
拳を堅く握り締め、先程の様に扉を破壊して中に入ろうとする。が、振り上げたところで止まる。
ここで消え掛けていた人間の理性が働いたのだ。しかし、それは悪い方向に働いていた。
彼等の事だ。恐らく、何かしらの準備を整え自分を迎撃しようとしているに違いない。
このまま部屋に入れば、自分のこの強固な外骨格に傷を付けるだけの攻撃をしてくるかもしれない。
彼等の意表を突く攻撃を行えば、流石の彼等も動揺するに違いない。
一度扉から離れ、そしてそのまま床に散乱した様々なものを踏まない様に後退する。

ほんの欠片ほど残った僅かな記憶を頼りに、先程荒らした部屋を物色し、お目当てのものを両腕に抱える。
それはかなり重量があったが、今となっては関係無い。殆ど負担と感じない。
先程の扉の前に立つ。両腕が塞がっているので、蹴りで開けるしかない。
右脚を振り上げ、前蹴りを繰り出す。扉は少し凹んでから吹き飛んだ。
やはり思った通りだ。部屋の中には先程の女性を含めて結構な数の人間がいる。
男の一人が何か構えているが関係無い。両腕に抱えていたものを部屋の中に放り投げる。
それは盛大な音を立てて床の上に転がった。それからは何かの気体が漏れる音が聞こえる。
今、部屋の中に放り投げたのはガスボンベだ。荒らした実験室の中にあったものを二つほど拝借して来た。
勿論、栓は開けてある。開け放たれた栓からは可燃性のガスが漏れ、次第に部屋の中に充満していく。
このような状況で銃火器を扱えば、彼等が吹き飛ぶのは間違いない。流石に彼等は馬鹿ではない筈だ。
これで彼等の武器の一つを潰した。他に何があるのだろうか?
暫く部屋の出入り口に留まり、彼等の出方を窺う。迂闊に攻めるだけでは駄目だ。

現在地/状況:研究所地下室/生存者達が立て篭もる部屋にガスボンベを放り投げ、出入り口で様子を窺う
状態:慎重

52 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/24 23:37:07
>42
怪人の奇妙な申し出に面食らう。本音を言えば、ついて来て欲しくない。
一見すると、今の所はウィルスを逆に支配しているようだが、何時、ウィルスに支配されるとも限らない。
今は分別が在るようだが(それでも狂っている事に変りは無いようだが)、そうなればそこらじゅうにいるゾンビと大差無い厄介な相手になる。
いや、腕を見る限りではハンター級かそれ以上の強敵だ。兎に角、一分一秒でも一緒にいたくはない。
だが断れば何をされるか分かったものじゃない。
ウィルスに感染していながら人間だけが持つ狂気を助長させた自我をもつ半化物半人間が何を仕出かすか。
全く予測がつかない。よって、此処は怪人の申し出を素直に受け取っておくべきだろう。
「…勝手にしてくれ」
無愛想にそう言い、周囲を警戒しながら寺まで向う。
先程見た地図によれば、寺は此処から2kmほど離れた所にある。途中、竹林に囲まれた山道を通らねばならない様だ。
そこが一番の危険地帯と思われる。周囲を鬱蒼とした茂みに囲まれては、敵の接近を容易にするからだ。
一層を気を引き締めていかねばならない。自然と神経が研ぎ澄まされていく…

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9、12連弾倉×4)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、マスターキー)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(10)+バイポッド
現在地/状況:村に続く道/ユダの申し出を了承する

53 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/09/25 00:35:36
>26
突然の悲鳴と銃声に、慌てて身をかがめて少しだけ頭を出して外の様子を伺う。
「……誰だあれは」
窓の外に見えたのは草むらに向けて、小銃か何かを構えた見慣れない警官だ。
私の後任者か、もしくはここからの連絡が途絶えたので街から調査に来たのだろうか。
警官は銃を数発乱射してから草むらへ飲み込まれ、大きな悲鳴の後に静かになった。
同僚たる警官を見捨てた事に、罪悪感などは感じなかった。

考えれば罪悪感は以前にヤクザを射殺してからこれまで一度たりとも感じていない。
思えばあの頃から私の精神に何らかの異常があったのだろう。自分でも理解できる。
だが、それならば狂っているのは私だけではない。あの時、共に捜査をしていた同僚たちも
私と同じ病なのだろう。彼らもまた私と同じように楽しそうに引き金を引いていたのだから。
後日、そこに居た上司はそれを「暴力団同士の抗争による死亡者」と報告したそうだ。

懐かしい友人達の顔を思い出しながら、小銃と拳銃に弾を詰める。
いつまでもここに居るわけには行かないが、無線回線の復旧までは下手に動けない。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備7発)警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(5発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所
自分の状態:目の前で襲撃された警官を見捨て、無線の復旧を待つ

54 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/25 00:49:52
周囲を警戒しながら口元のインカムを引きつける。もうそろそろ定時連絡の時間だ。
とある周波数に合わせてコールする。直ぐに返信された。
「此方猟犬1」
『此方本部。猟犬1、何か問題はあったか?』
「特にありません。引き続き任務に当たります」
『本部了解。無茶はするなよ?元々この任務は回収を前提とはしていない。
君等の進言があり次第、直ぐにでも除染作業を開始する』
「…猟犬1了解。以上、定時連絡終わり」
その直後、赤坂の無線機の周波数以外の短距離・長距離電波はECMによって遮断された。
次の定時連絡は30分後だ。それまで何事も無く進めば良いが。

55 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/09/25 01:20:15
>52
>「…勝手にしてくれ」
その言葉に俺は満足し、口を笑みの形に歪めた。
「んふふふ、そおそおそれでいい。何事も素直が一番だ」
男は俺の言葉に何の反応もしめすことなく、歩き続ける。
いささか、無愛想な所がよろしくないな。もっとこう、フレンドリーに出来ないのかねぇ?
・・・・・・できるわけねぇか・・・。これがシノザキか小川なら・・・余裕のある返しも出来ると思うが。
それをこの男に要求するのも無理と言うものだ。それに・・・よく考えたら、こおいう反応も、新鮮でいい。
男の後を付いて行っている最中、身体に違和感を感じた。
身体がやけにゴワゴワする。そりゃそうだ、そういやまだ弾丸を取っていない。
傷口に鋭く尖った爪をグリュグリュと押し込み、歩きながら身体の中に埋まった弾丸の摘出をする。
身体に火箸を突っ込まれるような痛みが身体を駆け巡るが・・・問題ない、むしろ良し。
身体に埋まった弾丸を全て摘出し終え。その傷口から流れ出た血液を左腕で乱暴に拭き捨てる。
「ところで・・・いったい何処に向かってるんだ?明らかに研究所の方角じゃねぇな・・・援軍でも呼ぶのか?それは困る、そりゃあ困ったぞ、援軍がきたら俺は蜂の巣だ」
俺はケタケタと笑い声を上げながら、男の後ろ姿に向かって話し掛けた。
>54
その直後、俺の言葉を聞いていないのか無視しているのか、男はコソコソと何かに話し掛け始める。
おそらく、軍族特有の『定時連絡』というやつだろう。
内容が嫌でも耳に入ってくるが、俺はそれに突っ込みを入れることはない。
その男――いや、猟犬とでも呼んだほうがいいのだろうか?まあ、ともかく――の定時連絡が終わったのを確認し、俺は再び声をかけた。
「で・・・猟犬さんよ、いったいどこに向かっているんだ?」

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:村に続く道
状況:上半身裸 右腕消滅 身体に無数の傷跡+弾痕 上機嫌 雑賀に問い掛け。

56 名前:ケルベロス×2[sage] 投稿日:05/09/25 01:45:47
>53
ガツガツグチャグチャ…バリバリ…。

警官の死体も、かつては自分の仲間だった物も粗方食い尽くした。
後はもはやまずい処ばかりだ。

「グルル…」
彼等は餌の匂いを感じ取り、草むらに身を潜める

57 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/09/25 06:51:11
>46
空になったアンプルを床に転がすと、小川さんが声をかけてきた。
>「そいつの効果は完璧ですよ。私自身がモルモットになったんだ。」
「……なんですって?」
呆然と呟く。思い切り頭を殴られたような気分だった。アンプルの効果は完璧ですって?だったら
「では何故私は元の姿に戻れないの?何故私はこんなところに閉じ込められて…っ!――御免なさい、気にしないで」
幸いなことに、話の途中で我に返った。ああ、今はそんな事を話している場合では無いというのに。
>50
>「皆さん、良いですか?部屋の真ん中まで入ってきた所で私が攻撃します。
> その隙にあいつが壊した隔壁から移動してください。」
囮になる鈴木さんが一番危険だった。彼も相当な腕をお持ちのようだが、相手が悪すぎる。
「お気をつけて……」
今の私に出来ることは、速やかに逃げて鈴木さんの負担を減らすことくらいだろう。
鈴木さんと博士がアンプルシューターの話をしている。私は邪魔しないよう、そっと赤木さんに耳打ちした。
「逃走ルートを聞かせてくださる?それから博士は、車椅子の予備はお持ちなのかしら」
ここに来る時使用したエレベーターはおそらく使えないだろう。
もう一基あるなら嬉しい限りだが、最悪博士を背負って階段を使う事も覚悟しなくてはならない。
僅かながら体力が回復したとはいえ、握力にも不安が残る。正直車椅子を運んで逃げる自信が無い。

「赤木さん、少し力を貸して下さらない?」
言いながら、自衛官の身体を引きずる。掌にずきりと痛みが走った。塞がりかけていた傷がまた開いたようだ。
巨体を実験用の机の下に苦労して隠す。気休めに過ぎないが、時間稼ぎにはなるだろう。

重田さんの足音は、ドアの手前で一旦止まり、遠ざかっていく。諦めたとは到底思えないが、時間稼ぎにはなったようだ。
気絶した自衛官は、今は容態が安定している。さっきまでの苦しみが嘘のように穏やかな顔をしていた。
じき目を覚ますだろうが、重田さんが到達するのに間に合うかどうかは微妙だ。
私は機材に掛かっている難燃性のカバーで自衛官の身体を隠した。気休めにしかならないが、無いよりはましだろう。
鈴木さんと二人がかりならともかく、赤木さんの手を借りられない今、私では意識の無い彼を連れて逃げることは難しい。
>51
ドアを吹き飛ばし、……とうとう彼が現れた。
「重田さん……」
あまりに変わり果てた姿に言葉も無い。目が合ったような気もしたが、気のせいだろう。彼が私を覚えているなどありえない。
彼が手に持っていたものを無造作に投げた。
軽い動作を裏切り、床に落ちた音は重く響いた。そのままシューと異音を立て続ける。
なんて事…ガスボンベ!
咄嗟に床に伏せた。幸いなことにプロパンと違って軽い気体のようだ。だがこの部屋に充満するのも時間の問題だろう。
「起きて!早く!!貴方こんな所で、家族を残して死ぬおつもりですの?!」
小声で、でも怒鳴るほどの怒気を孕ませながら自衛官の身体を揺さぶる。除染作業の件は頭に無かった。
場合によっては見捨てなくてはならないが、それは本当に最後の手段だ。

58 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/25 14:03:15
>57
>「……なんですって?」
>「では何故私は元の姿に戻れないの?何故私はこんなところに閉じ込められて…っ!――御免なさい、気にしないで」
正面を見据えながら桂木のヒステリックな声が頭の中で響き、一つの可能性が浮かび上がる。
狭戸市でアンプルを打った俺とシノザキは、ウィルスに感染していた訳では無かった。
あくまでガスを吸っただけでウィルスには感染していなかった。
ユダにもアンプルを打ったが、彼は自分の体を切り刻む事で高分子を排出した。
感染者が回復した例は今のところゼロだ。
「・・・大丈夫ですよ。感染前に戻れる方法はあります。」
桂木に目を合わせ、誠実そうな笑顔を浮かべる。
そうとも、ひどく面倒だが治療法は考えてある。
今すぐ、この場で出来るような方法でないのが何とも残念だが。

>50
>「鈴木君、これを使いたまえ!」
声と同時に銀色の何かが飛んできた。
麻酔銃か水中銃に良く似たデザインで、何に使うのか解らない代物だ。
>「生成装置のサイズと素材の量から考えて、これから20分おきにワクチンが六本ずつ生成される。
  時間が掛かる割りに一度に出来る数は少ないが、一本であらゆるB,O,Wを一撃で倒せるのだ。
  生成が完了したら、その内の一本をその射出機に装填して撃ってくれ。
  相手を完全に死滅させるが、種類によっては一部を人間の形に戻せるかも知れん」
なるほど、使いようによっては一撃必殺の武器になる訳か。
20分おきに6本とは微妙な本数だし、ここを破壊される訳に行かなくなった。
何よりも無茶が出来なくなってしまった。
しかし、この状況では一番ありがたいタイプの武器だ。
「ありがとうございます、博士。後で少し聞いて頂きたい事があります。落ち着いた時にでも
 ゆっくり話しますので。」

>51
隔壁に硬いものが何度か叩きつけられる音が響く中、濃硫酸の入ったガラス瓶の投擲フォームを取る。
隔壁が破られ、飛び込んできた影がガスボンベだと気がつき、舌打ちをした。
出鼻は完璧に挫かれた訳か。
「花田博士が乗っている車椅子に乗せてしまった方が良いと思います!
 彼の着ていたボディアーマーにハンドカフがあるから両手両足を縛り付けて、口にタオルか
 適当な布を突っ込んで、その上に花田博士を乗せるんです!」
星輝丸でユダが使った手段だ。噛み付かれる恐れは無くなるが、乗り心地は悪くなるに違いない。
「赤木君!緊急用のドラフトを作動させて!」
叫ぶと同時にガスボンベに飛びついた。幸運な事にバルブが開放されているだけで、破壊された訳では無い。
援護が無い中、バルブを閉めるという作業が早く終わる事祈りながら一つ目のバルブを閉め終えた。
そしてもう一つのガスボンベに取り付き、早く閉まるよう祈りながらバルブを閉め始めた。

所持品:MK.46(68)、アンプルシューター、H&K Mk23(13)+消音器、無線機、煙草
     ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:ワクチン完成まで30秒。

59 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/09/25 19:31:20
>56
警官が飲み込まれた草むらはまだガサガサと音を立てている。
落ち着け、慌てるな。まずは敵の情報を整理し、対処を考えるべきだろう。
「敵」の大きさはは先程見えた影から推測するに大きくて犬猫程度。
動きは素早く、それなりに力もあるようだ。
ふと耳を澄ますと外から物音が聞こえなくなっている。私に気付いたらしい。

続いて考えるのは、今から私がすべき事。決まっている、一つしかない。
生き残る為に戦闘準備を整えるのだ。このガラス窓は確実に破られる。
かといって今から外に出れば確実にあの警官と同じ運命をたどる事だろう。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(5発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所
自分の状態:小銃を構えて窓の外を警戒

60 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/25 22:12:32
>43
周辺警戒を終え、エレベーターへと滑り込む。
>「さ、下に行くわよ」
エレベーターの扉が閉まると同時に5階のボタンを押した。
彼女たちは30階。しばらく離れ離れという訳だ。
「念の為、俺の無線機の周波数を教えておく。何かあったら連絡してくれ。」
と、言ってもECMが解除されてからの事になるだろう。
「確認しておきたいんだが、その肩の傷はどうした?」
お互いの雇い主に関する情報やバックグラウンドは関係ない。
しかし、一つの情報が現状を左右する。
特にこの状況下では。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:エレベーター内(降下中)/ミリアの肩の傷を尋ねる 。
健康状態:健康

61 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/25 23:17:46
>43
「貴方のご想像に御任せするわ…」
狭いエレベーター内では手持ち無沙汰だ。手にしたSIG226を弄ってしまう。
マクナブのその質問の所為で気まずい沈黙が一行の間に訪れる。
「…どうするの?その銃で私を殺すの?別にいいわ。好きにしなさい」
抵抗の意思がない事を明らかにする為に、手のSIG226を床に落とす。
「絞め殺すという手段もあるわね。あと、首の骨を折るって言う方法も…
その方が弾薬の節約にもなるでしょうしね。でも、出来れば苦しまない方法で殺して貰いたいわね」
傍から見れば自棄になっているようにしか見えない。
実際、自分は自棄になりつつある。何度も桃華を小娘扱いし、庇護の元に置かなければいけないかのように
振舞う。あれは自分が強いということをアピールしているのに過ぎなかったのかもしれない。
根っこは徘徊する肉袋と同類になることを酷く恐れているのだ。脆い人間に過ぎない。
思い出すだけで吐き気と強い嫌悪感を催す。彼等の生気の無い瞳。
しかし、その癖底知れない飢餓感を持ち、食物を食らう事だけに関しては生者よりも貪欲で狡賢い。
人生史上で尤も嫌悪する生物だ。思春期に抱いた父親に対する思い以上に、彼等は嫌だ。
「さぁ、何時ゾンビなるかも分からない女が貴方の目の前にいるのよ?
どうするの?殺すの?それともこのまま見過ごすの?何時、牙を向くかも分からないのに?…はっきりなさいな♪」
最後の方は自嘲的な笑みを浮かべながら言った。

現在地・状況:エレベーター内/ 階下へ移動中
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)、ややヒステリック

62 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/09/26 03:56:47
>30
>「いいわ。銃の撃ち方でも何でも通り教えてあげる。私のレッスンは高いわよ?」
お姉様のレクチャーが始まった。掌に乗るくらい小さな銃なのに、ずっしりと重く感じる。人の命に関わるモノだからかしらね?
お姉様は文字通り、手取り足取り教えてくれた。すごく判りやすい。
でも…初めて聞く言葉が沢山…時々外国の言葉を聞いているような錯覚に陥ってしまう。
お、落ち着くのよあたし!デコッキング・レバーもAFPBも名前に過ぎないわ、名前は名前、そう、丸覚えすればいいのよ!、
テレビに登場する魔法少女の意味不明な呪文に、誰も文句をつけないのと同じよ!
お姉様の説明を聞きながら、操作する手元を目に焼き付けようと凝視する。一番重要なのは正確な動作と銃の取り扱いよね。
>「これぐらいかしら…何か質問があれば受け付けるわよ?」
すぐには答えず、もう一度お姉様の行ったとおりの動作をおさらいしてみる。
ブツブツと小声でお姉様の説明を反芻しながらって……ちょっと不気味かもね?
でもあたしだって必死なのよ。ゾンビだけでなく、人を殺せる危険な武器を持つのよ?
下手したらあたしだけでなく皆に迷惑がかかっちゃう。教えてくれたことは多分基本中の基本。何が何でもマスターしないと。
「ど、どうかしら?」
一通り同じ動作を繰り返した後、お伺いを立てるように先生であるお姉様を振り返る。
「ところでこの弾は、どのくらいの威力がありますの?身体を突き抜けたり、壁に跳ね返ったりなんて事はありますの?」
ゾンビの向こう側に味方が居る場合を考えると、ちゃんと確認しておくべきよね?
>33
お姉さまに質問をしようとしたところで、今まで口を噤んでいたミスタ・ルイスもあたしに教えてくれた。
気にかけてもらえるのは嬉しい。でも喜んでる場合じゃないのよね。それだけ重要だって事なんだから。
>「〜 引き金を引いても弾が出ない場合は、銃口を正面に向けたまま、10数えろ。
 そうすれば遅発、不発と違って発射が遅れた場合の事故を避けられる。
 まぁ俺からはそんな所だ。」
ガスマスク越しのミスタ・ルイスの声はくぐもっていて、さっきまでの優しそうな感じとはなんとなく違って聞こえた。
「弾が出ない時、10数える間は発射する可能性があるって事ですわよね?」
恐る恐る聞いてみる。ゾンビを前にして10数える間待つのは物凄く怖い。でもミスタがそういうなら…。
あ!その前に、撃った弾数は正確に覚えておかなくちゃね!
>60>61
エレベーターに乗り込むと、お姉様は30階、ミスタ・ルイスは5階を押した。
>「念の為、俺の無線機の周波数を教えておく。何かあったら連絡してくれ。」
本当に別行動なのね。銃の操作をおさらいしながら、ちらりとあたしは傍らのミスタ・ルイスを見上げる。
こんな場所を一人歩きなんて怖くないのかしら。あ!今は仲間がいるのよね。やっぱり川崎さんはミスタ・ルイスと行動を…。
そんな事を考えていたが、この質問でエレベーター内の雰囲気が一変した。
>「確認しておきたいんだが、その肩の傷はどうした?」
お姉さまは、すぐには答えなかった。
>「貴方のご想像に御任せするわ…」
その後は想像もしたくないような言葉が次々とお姉様の口から飛び出した。
ああ…そうだったの。お姉さまだって本当は怖かったのね。
そうよね、誰だって死ぬのは怖い。怖くない筈が無い。でも…。
>「さぁ、何時ゾンビなるかも分からない女が貴方の目の前にいるのよ?
どうするの?殺すの?それともこのまま見過ごすの?何時、牙を向くかも分からないのに?…はっきりなさいな♪」
「あら、ごめんあそばせ」
よろけた振りをして、思いっきりお姉様の足を踏みつける。
だってミスタ・ルイスとの間に割り込むにはあまり距離が無かったんだもの。
――――でもごめんね、お姉様。足を踏んだのは偶然じゃないわ。だってあたし今ものすごく怒ってるんだから!
「まだ決定したわけじゃないわ。こんな時だからこそ、希望は捨てるべきじゃないと思わない?」
にこりと微笑むとミスタ・ルイスを見上げる。ガスマスク越しで彼の表情はわからない。
次の一言を言うには少し時間が掛かった。
「それに万が一その時が来ても…それは貴方の仕事じゃないわ」
真顔で、静かにミスタ・ルイスを見上げる。

現在地:エレベーター内(降下中)
服装:赤いパーティードレス、ルビーネックレス、腕時計。リボン&髪飾り、イヤリング、詰め物、ストッキング
所持品:ナイフガン(5発)、ライター、ショルダーバック(懐中電灯、菓子類、救急セット、化粧ポーチ、鍵、ブザー、ソーイングセット)
SIG230(7+1)予備マガジン×2
自分の状態:良好

63 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/26 22:54:46
>62
「…っ!?」
痛い。はっきりといって凄く痛い。思わず涙が滲むほどだ。
足を踏んだのは誰かと、エレベーター内を見回す必要は無い。
直ぐ下に、自分の胸辺りに足を踏んだ張本人の頭があるからだ。
「何をs…」
何をするの?桃華ちゃん!?、と言いたかったが、そのプリンセスピーチの御蔭で咽喉でつっかえた。
>「まだ決定したわけじゃないわ。こんな時だからこそ、希望は捨てるべきじゃないと思わない?」
「……」
桃華の表情が今はどのようなものかはわからないが、恐らく少しは良い顔付きになっているに違いない。
「…ま、いっか」
諦観にも似た感情が胸中に湧き、そう呟く。
感染の恐怖から懐疑的になるよりも、こういう時こそ広大な大地に育てられた露西亜人風の思考でいく方が良い。
というか其の方が良い。人を疑うのはほとほと疲れる事だ。
まあ、自分は露西亜人の血が流れているだけで日本生まれの日本育ちな訳で露西亜の大地は関係ないが…
「ニチェヴォ…ね。こういう時はニチェヴォでいくしかないわね」
大袈裟な溜息を付き、足元に転がっていたSIG226を拾い上げる。
因みにニチェヴォとはロシア語で「たいしたこない。なんとかなるさ」という意味である。
「別に気にする事じゃなかったわね。駄目なものは駄目で何とかなるのは何とかなるし…」

>「それに万が一その時が来ても…それは貴方の仕事じゃないわ」
「それは私の仕事ね。だって自分の人生だし…駄目なら駄目で自分でケリを付けるから。
別に桃華ちゃんは気にしなくて良いわよ?それとさっきの質問だけど、使用している弾薬はJHP。
命中した瞬間、弾頭が潰れて体内で暴れてグチャグチャにするから貫通する心配は無いと思うけど、
兆弾はしにく方じゃないかしら?…ま、銃を撃つ場合は上手くやって頂戴。御姉さんは少なからず期待しているからね?」
先程のヒステリーは何処へいったのだろうか、と思わず自問自答してしまうほどの変り様である。
周囲からは既に諦めていると思われているかもしれないが、別に生きる事を諦めている訳ではない。

64 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/26 23:04:31
お目当ての30階に到着したようだ。それを告げるベルがエレベーター内に響く。
徐々に開く扉の隙間から外に出て、周囲にSIG226の銃口を巡らして警戒する。
が、敵の気配は無い。どうやら此処は暫くの間は安全のようだ。
「この階はここから上の階の備品を管理している倉庫のようなところだから、訪れる人も居る人もいないようね」
ということはゾンビとなる人間も化物を呼び寄せる餌となる人間もいないという訳だ。
背後で閉まるエレベーターを振り向かずに歩き出す。幸い、直ぐ近くにこの階の受付兼事務室があった。探す手間が省けた。
受付の横にある扉を開け、電灯が点けっ放しとなっている事務室に入る。
事務室はこれといって散らかっている様子はない。
御蔭で例のケースが何処に保管されているのかを調べるのには手間取らなかった。
机の上に置かれていた保管物の名簿を指で辿ると、目的のケースが目に止まる。
どうやら目的のケースは事務室を出て直ぐ隣に在る保管庫の中にあるようだ。幸い、その保管庫の鍵も名簿の横に置いてあった。
「少しの間此処で待っていて。今から装備を取って来るから」
鍵を手に取り、さっさと事務室を出て隣の保管庫の扉の鍵を開け、頑丈で重い引き戸を全体重を掛けて開ける。
金属の擦れる耳障りな音が響くが一気に開け、薄暗い保管庫内に入り、引き戸の直ぐ傍にあったスイッチを押す。
充分とは言えない灯りだが、電灯が点いた。保管庫内は埃が舞っており、少し黴臭かった。
整然と並べられたスチール製のメタルラックには様々な物が保管されている。その棚の間を歩き、目的のケースを探す。
「あった。これだわ」
棚の間を行ったり来たりしてようやく目的のケースを見つける。ケースはジュラルミン製で、全部で四つ。何れも結構な大きさだ。
その内の一つを棚から引っ張り出し、近くにあった机の上に置いてあった物を蹴散らし、机の上に置く。
マグポーチの中から鍵の束を取り出し、ケースの鍵穴に差し込む。
カチッ、という音と共に鍵が開錠される。そして宝箱を開けるかの様に、ケースの蓋を開く。
「…いい趣味しているわね」
ケースの中に収められていた装備を見て、満足そうに呟いた。

65 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/09/26 23:05:03
「おまたせ」
少し経ってから、残りのケース二つを持って事務室に現れる。
ミリアの服装は先程の白を基調としたチャイナドレスではなく、黒い戦闘服の上にアサルトベストを身に付けていた。
戦闘服の袖を巻くり、手にはグローブを嵌め、足にはタクティカルブーツを履き、頭にはヘッドセットを装着し、髪には黒いバンダナを巻いている。
「結構良いものが揃っているわよ、其処の御兄さん?」
川崎に微笑みかけながら手のケース二つを机の上に置き、その蓋を開ける。
中から現れたのはAKS74U。全身が短く、低反動の5.45×39mm弾の御蔭で随分と扱い易い銃だ。
「これはもう一人の工作員が使用する予定のものだったみたいだけど、貴方にあげるわ。
予備弾倉は全部で五つあるから、無駄遣いしないでね?」
弾倉装着済みのAKS74Uとそれの予備弾倉が入ったケースを川崎の前に押し出す。
「それと私のことは心配しなくていいわ。私にはコレがあるから」
背中にスリングベルトで吊っていたAK103を川崎に見せる。
そのAK103のマズルコンペセイターをオリジナルよりも大型化して幾等か反動を軽減しており、75連ドラム弾倉が装着されていた。
口径は7.62×39mm。5.46×39mmも弾頭内部を空洞化していて目標に命中した瞬間に潰れ、与える衝撃が大きく威力が高い。
自分は7.62mmという口径に拘りがある。何となく、口径が大きい方が安心出来るからだ。
「それとこれもあるから」
アサルトベストの胸のホルスターから銀色の回転弾倉式の大型拳銃を取り出す。
肉厚のヘビィバレルは命中精度を高め、ノンフロートシリンダーは強力な357ホットロードをがっしりと受け止め、
握り易いグリップは素早い照準を可能としている。それは原型を留めないほど改良された、M19であった。
「そして桃華ちゃんにはコレを。SMGで反動は少ないから扱い易いと思うのだけど……」
もう一つのケースを開け、桃華に見せる。
ケースの中にはH&K製SMGである、伸縮式ストックのMP5とそれの予備弾倉が5本入っていた。
「扱えるとは思うけど…まぁ、この際使えない使えないは二の次で、ぶっつけ本番で練習すればいいわ」
二人に新たな火器を渡すと、背中のAK103を手に取り、ボルトを引く。
「さてと…見ての通り、私のAK103は長物。無論、AKS74Uよりは取り回し難いわ。ということで…」
にこりと川崎に微笑んで見せる。
「前衛は任せたわ」

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(6)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(76)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:30階保管庫/装備を整え終える
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

66 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/26 23:16:44
>62−65
ミリアの持っていたシグがカチャリと音を立てて床に落ちる。
殆ど叫び声に近い声でミリアが一方的に喋る。
>「さぁ、何時ゾンビなるかも分からない女が貴方の目の前にいるのよ?
  どうするの?殺すの?それともこのまま見過ごすの?何時、牙を向くかも分からないのに?…はっきりなさいな♪」
独白は自己嫌悪と未来への恐怖に慄く笑みで終わった。
恐怖に晒された時ほど人間が饒舌になる時は無い。
他人と話す事によって自分が生きている事を確認し、恐怖を共有しようとする。
ガスマスクのレンズ越しに昆虫のように無機質なマクナブの両目がミリアの目と合った。
この調子では邪魔なだけだ。
パニックを起こされては、周囲の人間に悪い影響を与えるだけだ。
そっと、太ももに括り付けられたホルスターに入ったシグに右腕が伸びていく。

そして―――銃を抜くより早くミリアの表情が崩れた。
>「あら、ごめんあそばせ」
見れば桃華がミリアの足を踏んでいる。
>「まだ決定したわけじゃないわ。こんな時だからこそ、希望は捨てるべきじゃないと思わない?」
言い分としてはもっともだ。
そしてほんの少し、間を置いて桃華が口を開いた。
>「それに万が一その時が来ても…それは貴方の仕事じゃないわ」
永遠と思える沈黙がエレベーターを覆う。
>「…ま、いっか」
先ほどまでの殺伐とした空気はどこへ言ったのか。
>「ニチェヴォ…ね。こういう時はニチェヴォでいくしかないわね」
大きなため息と一緒にミリアが自分に言い聞かせるように言った。
「ロシア人と日本人のハーフか何かか?年の割りに太ってないのも納得できるぜ。」
ロシア人は25歳を過ぎると一気に太りだす。食生活もあるだろうが、妖精と形容される美しさも25まで。
後は魔女の婆さんの呪いだかなんだか知らないが、兎に角若いうちに結婚すると悲惨な目にあう。
ホルスターに伸びていた手で桃華の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「ま、何だって良いがな。ミリア、お前さんのレッスン料は高いがこの娘のレッスン料はもっと高いみたいだな。
 体で払ってやれよ。命懸けでな。そして、生きてこの地獄から脱出して初めて完全に
 返済した事になるんだぜ?」
30階で一度エレベーターが止まり、ミリアが銃を回収する間に話し掛けた。
「桃華、君はミリアを殺す必要は無い。何、死ぬだの殺せだの言う奴に限って長生きするんだ。
 おまけに長生きして周りに迷惑を掛け続けやがる。心配する事は無いさ。生き残る事だけ考えてれば
 神様がケツに奇跡を突っ込んで・・・っと、失礼。」
タクティカルベストに着替えたミリアが戻ってきたのを確認すると立ち上がる。
カラシニコフおじさんの生み出した素晴らしい祖国防衛アイテムのお披露目会だ。
「ヘイ!さっさと片付けてウオトカでも飲みに行くとしようや、お美しいご婦人。俺の取って置きのアネクドート聞かせてやるからよ。」
自分の持っているMP5/10が急に心細くなったマクナブが明るく言った。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:30階・エレベーター内。
健康状態:健康

67 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/26 23:29:19
此処は30階―――スチール製のメタルラック最下段に赤いジュラルミン製のガンケースが埃を被って主を待っていた――――
それは、彼の持つ赤いカードを同じ色をしていた・・・・まるで彼の記憶を呼び覚ます様な赤で。
そしてそれを守るかのような赤いゾンビ2体が突然現れ、川崎に襲い掛かった。

68 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/27 01:16:46
「…?」 化け物…じゃない?人か?
「お、おかーさん…」
「大丈夫!」ギュッ

「君達は下がってなさい」
大柄な人は距離を保ち、身をかまえ、ケバ女はすでに離れた箇所にいる。
ちなみに私は大柄な男性の後、親子の前と言うポジションだ。
農作業の人…でも無いな。あんなお面かぶって、かつ今何か切ったような
赤い液体を鎌から滴らせているんだから…これで一般人だったりしたらそれこそ詐欺だ。
トマトでも切った…なんて呑気な可能性を考えている場合じゃない。

とりあえずどうするか…大柄の男性が優勢かで…
「あ、あわわ…あの、実は僕達、ま、迷」
何故お前が最前線なんだぁぁぁぁぁ!!!
>「ひひぎぃぃぃぃぃいいぃー!!!」
「ぎゃっひぃ!?」
「いやぁ!」「なっ!」「チッ…!」
鎌男が突然軟弱男の腕を切りつけた!
「いやぁ!一体何なの!?」
「見ての通り…」
鎌男が尻餅を付いた処をすかさずマウントポジションを取り鎌を振り上げる!

「うわ、うわひゃぁぁぁ!」
「止めろ!」 大柄な男性が駆ける! 間に合わん!
「プププッ!!!」 私は横に出ると、口に含んだ釘を煙草を飛ばす要領で
鎌男に飛ばした!

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:九武村、北部の山岳地帯。たった今思い立った戦法で援護
自分の状態: FINE

69 名前:川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk [sage] 投稿日:05/09/27 05:20:40
>20
>「お前が等訓市で同じヘリに乗って脱出した女が居たら後ろから頭に銃弾を叩き込め。
 クロノスナンバー8かもしれんからな。」
「何?彼女は生きて・・・いや、もう良いよ。」
そのあと、ずっとそのことについて考えていた。
>24
>「ヒーローじゃないのだから、なんでも背負い込まないで…川崎さんは悪くないわ」
「ありがとう、桃華。」
屈めと言われたので屈むと、頬にキスをされた。
>「心配かけてごめんなさい。待っててくださってありがとう……泣いたのはお姉様にはナイショよ?」
自分の顔が赤くなってるのが分かる・・・・ まさか鼻の下伸びてないだろうな?

その後も、等訓市の出来事を考え続けた・・・・

>65
>「結構良いものが揃っているわよ、其処の御兄さん?」
>「これはもう一人の工作員が使用する予定のものだったみたいだけど、貴方にあげるわ。
予備弾倉は全部で五つあるから、無駄遣いしないでね?」
「ほう、これは良いですね、御姉さん。」そう言って受け取るとボルトを引き、セレクターをセミオートにした。
説明を聞きつつも、 賠尾市での事件の事や、自らの過去について考えていた。
>「さてと…見ての通り、私のAK103は長物。無論、AKS74Uよりは取り回し難いわ。ということで…」
>「前衛は任せたわ」
「じゃあ、後衛を任せるよ、気楽に行こう。」
マクナブが何かを喋ってるのを聞きつつ辺りを見回していた。
すると、>67が現れ、襲い掛かってきた、AKSを構え、引き金を引く、片方の頭部に命中し爆ぜる。
もう一匹が突撃してくるのを見つつ、セレクターをフルに合わせ、引き金を引く、指切りを調節し
3点バーストで体に2発、頭部に1発当たり崩れ落ちた。
そのまま、奥に向かい、ケースを持つと、戻ってきた。
ケースの鍵はカード式だ・・・俺は鍵を持ってない筈なのに無意識に体が動いた。
懐から例のカードを取り出し、リーダーに通す、するとケースは開いた。
中から出てきたのは、STIイーグル6.0と予備マガジン6本。
かつて、米軍の制式拳銃だったコルト・ガバメントを原形に、テキサスのカスタムメーカー、STIインターナショナルが開発した射撃競技用拳銃。
更にコイツは、スクエアハンマーに交換され、マグウェルも装着してる・・・実に素晴らしい。
45ACP弾を十四発装填した予備のマガジンを2本をサイドホルスターのマグホルダーに4本を、ベルトの左右に通したマガジンホルダーにセットし
初弾装填されてるのを確認しハンマーを起こし、セフティをかけた銃をホルスタに収めた。
そして、マクナブにタンカーホルスターを渡すと、AKS74Uを持った。その顔には、笑みが浮かんでいた

名前:川崎 裕次郎
年齢: 24
性別: 男
持ち物:>STIイーグル6.0(14+1発)と予備マガジン6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 26発予備マガジン5本
Chris Reeve ProjectU
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機とインカム。
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地、30階。
行動、マクナブに、FN BLOWNING-HIPOWER Mk.Vを返却する。

70 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/09/27 15:17:47
前スレ158
前後から迫ってくるゾンビの群れを見て、シャファンは吹き抜け側の手すりの上に飛び乗る。
「上の階から雪崩れ込んできたのかしら? ほんとにホラー映画よね〜このビルの中は」
幅10cm、丸みを帯びた金属製の手すりの上を、繰り出されるゾンビの手をヒョイヒョイと避けながら歩いていく。
高い所は嫌いではない。ビルとビルの間に結んだロープの上を歩いたことだってある。この程度で崩れるようなやわな
平衡感覚は持ち合わせてはいない。

続いてエスカレーターの手すりに上に飛び移り、四階に向かう。
死体どもは諦めることを知らず、どこまでも、うつろな動きで追ってくる。
「ん〜?」
手すりに運ばれるまま、猫みたいに丸まっていたシャファンだったが、上から聞こえてきた物騒な音に首を傾げる。
重機関銃の音だろうか?
「ま、いっか。先にこっちを片付けないとね」
四階に辿り着き、後方のゾンビたちと付かず離れずの距離を保ちながら、一番大きいと思えたレストランの厨房に入る。
「ほらほぉ〜らぁ〜お利巧にしぃ〜てぇ〜♪ うぉぉ〜〜〜♪」
片っ端からガスの元栓を開けていき、ホースを破き、引っこ抜いていく。
「シャファンがやってくぅ〜〜るぅ〜〜♪」
腕輪から伸ばしたワイヤーを、コンロのつまみに引っ掛け、自身はそれを伸ばしながら、天井の排気口に入り込む。

最初のゾンビが厨房に入ってきたのを確認し、素早く排気ダクトを移動して隣の部屋に降り立つ。
「お利巧にしぃ〜てぇ〜〜ねぇぇ〜〜♪」
ワイヤーを、強く引く。

    どっっ・・・・・・・・・っっっっっん!!!!

「黒こげ黒こげウェルダンウェルダンやっほ〜っやっほ〜♪」
丁度ワイヤーの無くなった腕輪を放り捨て、踊りながら通路に飛び出す。
煙と炎を吹き上げるレストランの入り口を見て、シャファンはニンマリと微笑む。
軽い足取りで向かうのは、五階の、重機関銃の音がした辺りだ。

所持品:上はジャージ、下はスパッツの姿
現在地・状況:スペンサービル4〜5Fの階段、>35の炎の原因を作り、上へ向かう。
状態:胸に三条の浅い傷

71 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/09/27 16:38:33
>50 >57 >58

途方も無く非現実的かつ壮大で大規模な人知を超える超事件。
そんなファンタジーな領域に放り出されているにも関わらず
自分だけに何も情報が入ってこないのは妙に落ち着かない。
あの三人の会話の内容も盗み聞きすることは充分に出来るのだが、どうも訳の判らない単語が多くて
学の無い俺にとっては理解不能意味不明だ。
というか俺だけ仲間外れにされている様にも感じられて、妙に腹も立ってくる。
とりあえず協力し合う気持ちがあるなら、一般人にも理解できるような分かり易い説明をお願いしたい。
それも今、すぐに。
桂木さんに頼まれて血塗れの男を引き摺り終えたときには、
先程の鈴木とかいう奴が研究室の中央で臨戦態勢を整えていた。
こいつも滅茶苦茶な登場した割にはすぐにジジイと打ち解けてたみたいだが
それは俺の信用がこんな胡散臭い部外者以下ってことなのか…?

>51

突如、隔壁の裂け目から巨大な影が飛び込んできた。
一瞬いつぞやの化け物かと机の下に隠れるが、地に落ちた際の重く金属的な音からして
コイツはどうやら生き物じゃなさそうだ。
恐る恐る覗き見るとガスボンベが不気味な異音を放っているのが確認できる。
毒ガスって殺そうってのか!?タチ悪すぎるぜ!!
>「赤木君!緊急用のドラフトを作動させて!」
畜生ドラフトって何だ?ビールか?
気が動転しているのは自分でも判ったが、此処に留まってこいつ等を助けるなんて冗談じゃない。
俺はその指示を無視すると、そのまま排気口に飛びつき、攀じ登った。
後ろから俺への罵声が今にも聞こえそうだが、他人の命に構ってるほどの余裕はない。
そのまま中へと、自分でも驚く程に素早く体を滑り込ませていく。
逃げる才能はあるらしい。
前進していくにつれて、穴の向こうの彼等の叫びも、姿も、段々と小さいものになっていく。
それでも暫くの間は無心でその中を進んでいたが、
あの恐ろしげで人外な怪物から流麗に逃れ終えたことを実感し
取り残された者達の哀れな苦しむ姿を頭に浮かべると、何故か笑みが浮かんできた。

年齢:32
性別:男
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端(前スレ199)
服装:白衣
現在地・研究所内の排気口
状態: 重田より逃亡

72 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/09/27 18:01:21
>63 >66
そーっとお姉様の上から足を退かす。あ、踏んだ所が赤くなってる。ちょっとやり過ぎちゃったかも。
――お姉様が正気に戻ってくれて本当に良かった。…まあ、ね。本当は何一つ解決してないんだけど。
でもね松田と違って、お姉様は打つ手無しってわけじゃないと思うの。
だってあんな放送を入れるくらいなんだもの、あの声の主は何らかの方法で感染の脅威を退けてる筈だわ。

>「それは私の仕事ね。〜弾頭が潰れて体内で暴れてグチャグチャにするから貫通する心配は無いと思うけど、
兆弾はしにく方じゃないかしら?…ま、銃を撃つ場合は上手くやって頂戴。御姉さんは少なからず期待しているからね?」
「……頑張ります……」
リアルで解りやすい説明ありがとうございました。体内で暴れてぐちゃぐちゃですかそうですか…。
ふえーん。そんな爽やかな笑顔でさらりと言わないで欲しいわ!
それに何?今さりげなーくプレッシャーも掛けられたような…?――――はっ!もしかしてこれって意趣返し?!
やっぱり足を踏ん付けた事怒ってるの?怒ってるのね?!うわあああん。
>66
内心でグルグルしていたら、ぽん、とミスタ・ルイスの手があたしの頭に乗せられた。そのままくしゃくしゃと頭を撫でられる。
……どうしてかしら。子ども扱いは大嫌いな筈なのに、ミスタ・ルイスの不器用な手はそんなに嫌じゃない。
やっぱり、あたしに託けて、さり気無くお姉様に発破かけてるのを横で聞いているせい?
>65>66>67>69
30階は人影も無く静まり返っていた。お姉様はさっさと一人で荷物を取りにいってしまった。
ミスタ・ルイスも平然としているし、川崎さんはエレベーターに乗る前からずっと心ここにとあらずいった感じだ。
なんだかあたしだけ心配してるみたい。一人はらはらしながら開ボタンを押し続けていると、ミスタ・ルイスが話しかけてきた。
>「桃華、君はミリアを殺す必要は無い。何、死ぬだの殺せだの言う奴に限って長生きするんだ。
 おまけに長生きして周りに迷惑を掛け続けやがる。心配する事は無いさ。生き残る事だけ考えてれば
 神様がケツに奇跡を突っ込んで・・・っと、失礼。」
……なんでもお見通しなのね。本当、敵わないわ。
最後のほうの言い回しはよくわからなかったけど、ミスタ・ルイスなりに励ましてくれたのは解った。
「ありがとう……」
それにしてもミスタ・ルイスの話は実にウィットに富んでいる。ぼんやりしていると真意を見落としてしまいそうだ。
これって結構誤解されやすいんじゃないかしら?まあ、そうなったとしても全然気になさらなそうだけれど。
>「おまたせ」
颯爽と戻ってきたお姉さまは、いつの間にかお着替えしていた。すごい、お姉様ボンドガールみたい。
なんて考えてる場合じゃなかった。ショールと一緒に、映画の中でしか見たことなかったような大きな銃を手渡される。
>「扱えるとは思うけど…まぁ、この際使えない使えないは二の次で、ぶっつけ本番で練習すればいいわ」
「……これって引き金を引くだけで弾が出ますの?」
おっかなびっくり太いベルトを肩にかけながら聞いてみる。
…いちいち面倒くさくてごめんなさい、だ、だって本当に分からないんだもん!
っていうより……日本中探したって、こんなに銃を持ち歩いている女の子はあたし位だと思うのよね…。
>69
凄く早く動く赤いゾンビを、いとも簡単に川崎さんが倒した。その後どこからとも無く手に入れた赤いケースを開いている。
「あ、ごめんなさい」
知らずぎゅうっとお姉様の袖を掴んでいた。どうしたの?という視線に我に返り慌てて手を離す。
にこやかにミスタ・ルイスと談笑する姿は、さっきまでの川崎さんだった。ほっと胸を撫で下ろす。
何故かしら。一瞬だけど、川崎さんが急に知らない人のように思えたの。変なの…あたし疲れているのかしら?

73 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/27 19:08:47
>69
クリムゾンヘッドに3点バーストで胸に2発、その反動を利用して頭に一発。
見事な射撃だった。
「相変わらず良い腕だな。惚れ惚れしちまうよ。」
川崎の歪んだ笑みにほんの少し恐怖を覚えたのをニヤリと笑って誤魔化す。
もっとも相手に表情は解らないだろう。ガスマスクを被ったままなのだから。
「・・・そいつはUSS用のだな。」
川崎が45オートを引っ張り出したガンケースを顎で示す。
慣れた手つきでホルスターを装着した川崎がブローニングHPを返してきた。
「ありがとよ、大事に使ってくれたみたいだな。」
残弾を確認するとホルスターを装着し直した。

>72
>「……これって引き金を引くだけで弾が出ますの?」
「いや、シグと違って安全装置が着いてる。ここの部分で何発出るかを調節するんだ。」
セレクターを動かして見せながら説明する。
「セレクターは・・・安全、短発、3連発、連射の三つだな。撃つ時は必ずストックを肩に当てて狙って撃つんだ。
 固定する部分が両手だけじゃなくて、肩を合わせた3箇所になるから安定するんだ。
 自転車より3輪車の方が安定するだろ?それと同じさ。後・・・撃つ時は3連発で腹の下の方を狙え。
 反動でそのまま胸か頭が撃てるだろうし。連射だと反動が強烈過ぎて連射したら天井を撃っちまう。
 装弾数は30発だから、引き金を10回引いたら次のマガジンに取り替えろ。」
桃華の目の前でマガジンの脱着を実演してみせる。
「で、銃身の上、左側・・・ここにあるコッキングレバーを引いて弾を装填するんだ。
 引っ掛ける溝があるから、こうやって引っ掛けて・・・」
コッキングレバーを左手で思いっきり叩くとバチン!と威勢の良い音が響いた。
「これで撃てる。交換する暇が無かったらシグに取り替えて撃て。」
MP5自体はサブマシンガンに命中精度の概念を持ち込んだ革命児だ。
もっともその価値はそれなりの射手の手に合ってこそ発揮される。
マクナブ自身は、ドラム缶一杯分の弾を撃ってMP5のフルオートで
人間の胴体に全弾叩き込む技術を習得した。
より反動が強い10mmAUTO弾の時はなんとかバケツ一杯で済ます事が出来たが。
「まぁ・・・こんな所だな。バババンっと3発撃って狙い直す。バババンっと撃って狙い直す。
 これを繰り返せば良い。」 
レクチャーは一通り終わった。
1時間の実戦は100時間分の訓練に相当する、と言う人間もいる。
しかし、彼の意見は正反対だ。
きつい訓練、楽な実戦がマクナブのモットーだ。
「兎に角、無茶はするなよ?銃なんぞ撃った事もないだろうからな。」

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:ブローニングHP(13発)、マガジン×2、MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:30階・エレベーター内。
健康状態:健康

74 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/27 20:57:41
トカカカッ!!! 「ぎ?」

私の口から吹かれた釘は鎌男の振り上げられた右手に全て突き刺さった!

よしっ!命中!
「ひぎぎ…」
でもあまり効いてねぇ…私を睨んで、

「ひぎ!?」と、そこに、大柄な男性が走って、
「うおりゃ!」
ザクシュ!
バキッ!!
「ぎゃぎぃ!」

顔面を思いっきり殴られた鎌男は、3m近く吹っ飛んだ。
「くっ…」
「……大丈夫か…?」
私はうずくまり足を押さえる男性に駆け寄る。
左足首から血が流れている…いかんな…!

鎌男はいつの間にか消えていた。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:シックルマン撃退
自分の状態: FINE

75 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/09/27 22:21:44
>58 >71
>「花田博士が乗っている車椅子に乗せてしまった方が良いと思います!
 彼の着ていたボディアーマーにハンドカフがあるから両手両足を縛り付けて、口にタオルか
 適当な布を突っ込んで、その上に花田博士を乗せるんです!」
身を伏せたまま移動し、流しの傍に掛けてあったタオルと手に取る。消毒済みのガーゼを数枚と、ボディアーマーを手に取り自衛官の傍へと戻ろうとした時だった。
> 「赤木君!緊急用のドラフトを作動させて!」
鈴木さんの声が響く。だが、赤木さんはなにも聞こえなかったかのように排気口へと飛びついた。
そのままするりとほの暗い穴の中へと姿を消してしまう。
あまりの事に一瞬固まったが、今は呆けている場合では無かった。
重田さんは隔壁の向こうで様子を伺っている。視界の隅では鈴木さんが二つ目のバルブを閉めている最中だった。
「博士、一旦車椅子から降りて下さる?それから、現状で使える換気設備はどれですの?」
博士はガスを吸い込んだらしく、少し苦しそうだ。ガスの無い床へ一旦降りてもらった後、スイッチの在り処を教えてもらう。
設備を作動させると、低いモーター音と共に換気が始まった。
作動時引火するかもしれないと思ったが、杞憂だった。研究施設というだけあってその辺の対策は万全らしい。
もう少しすれば、鈴木さんも銃が使えるようになるだろう。
残った仕事は自衛官を縛り上げるだけだ。
あまり気は進まないが、自衛官が正気であるかどうか確かめられない以上、安全を優先させるべきだろう。
タオルとナイロンカフを取り出すと、ドラッグハンドルを掴んで机の下から自衛官を引きずり出す。

その時、小さなアラーム音が聞こえた。待望のワクチンが完成した瞬間だった。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップ柄,アンプル(抽出高分子入)×2、タオル、ナイロンカフ
現在地:九武村研究所・地下研究室(ワクチン完成)
状態/状況:両手に裂傷(出血中)/換気開始、自衛官を拘束する準備完了


76 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/27 22:58:16
九武村、北部のバス事故現場。
希望、軟弱男(希望命名)を除く乗客4人は、すでに走る事の無いバスの中に
陣地を置いていた。ガソリンは全て抜いてあるから引火の心配も無いし、
ガラスも殆ど危険は無い。
むしろあんな事があった以上外に居るのは耐え切れるはずも無い…。

「大丈夫ですか?痛くありません?」
「ああ、どうも!」
子供をつれた30代くらいの女性が後部座席で、先ほどの戦闘で足を負傷した
大柄な男性の足に包帯を巻いている。
ちなみにこれは希望が何故か持参していたのだが、流石に縫合糸など持っている
はずが無く、あったとしても専門知識も無い希望に縫えるはずも無い。
結果、軟弱男と大柄な男性には消毒してティッシュを被せて包帯を巻くと言う粗末な
物になってしまった。

そのバスの中に二つの人影が入ってくる。
片方はスタンガン、もう片方は小ぶりなナイフを手に持って。

「どうでした…?」 母親が聞く。先ほどの悲鳴の主の事だ。
スタンガンを持った影──希望は平然と首を振った。
軟弱男の方は喋る気力も無く青い顔をしたまま座席に付く。
その様子はまるで死人のようにグッタリとしていた。

「見たいなら…見てもいいが…精神的ブラク…いや、精神に傷が
残るからお勧めはできんぜ…? それと、ケバ女にも催涙スプレー、
この役立たずにもやった…あんたも持て、あんたもな…」
希望は自分のスタンガンとレンチを親子連れの親の方へ、そして大柄な男には三段ロッドを差し出す。

「こんな物…なんで持ってたんだ…?」
「護身用…。とある事があってそれ以来これくらいの物は最低限持つようになった。
おいガキ、これが最後の奴だ。あの化け物にも効果はあるだろう。」
男性の当然の疑問も平然と返し、希望は7歳くらいの子供にも果物ナイフを押し付ける。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具
     帽子:??
現在地・状況:武器を全て生存者に渡す
自分の状態: FINE

77 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/27 23:19:41
>58>75
「あー…その心配は無い」
まだ視界がぼんやりとしているが、立ち上がれないというほどではない。
桜子の手で机の下から引きずり出されたところで、自力で立ち上がり、太腿に刺さっていた銃剣を抜く。
血が派手に出たが、まだ痛覚もはっきりしていないので今は痛むことは無い。
しかし、何れ激痛が襲うだろう。こんなことならばモルヒネでも持ってくれば良かった。
銃剣を鞘に戻し、改めて室内を見渡す。
「…いざ実物を見せられると……ショックが大きいな」
吹き飛ばされた戸口の外に立つ異形を見て、そう呟く。
「博士は俺が担いでいく。任せてくれよ」
桜子が持ってきたボディアーマーを素早く着込むと、バットパックを腰に装着する。
序にフェイスガードとヘルメットも被る。これで準備は整った。
「それとだが…俺の銃は持っていってもいいか?代わりと言っちゃなんだが、Mk46の予備弾薬を置いておく」
近くの棚に置いてあるMk23を見て、ガスの栓を閉めている小川にそう声を掛ける。
そして弾帯につけてあった200連リンクベルトが入ったアモポーチ二つを机の上に置く。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2」、
現在地/状況:研究所地下/覚醒
状態:右脚@深い刺し傷、ちょっとぼんやり

78 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/27 23:31:55
>55
「…村の北側にある廃寺だ。此処から大体2kmほど離れている」
G3のレイルにマスターキーを取り付けながら、怪人の問いに答える。
「其処にあの化物に有効な武器を取りに行く。現状では、恐らく其れが最も有効だろうな」
取り付け終ると、ハンドガードを引いて薬室内にショットシェルを送り込む。
「ご存知の通り、あの装甲には対物ライフルでなければ歯が立たない。
化物を仕留めるには化物を仕留めるに足る武器が必要だ…さて、お喋りはこれぐらいでいいだろう?」
必要なことを言い終えたと思い、さっさと怪人に背を向けて歩き出す。
一分一秒でもこの男を言葉さえ交わしていたくはない。まだ、こいつと死闘を演じる方がマシだ。
色々と今まで自然界ではありえない化物と戦ってきたが、この怪人はそれらの中でも群を抜いている。
出来れば今すぐにでもその顔に308を撃ち込んでやりたいが…止めておこう。
奴を完璧に仕留めるにはまだ観察が必要だ。
狙撃手は確実に目標を仕留める場合、何日も潜伏して目標についてあらゆることを知らなければならない。
この怪人はまだ謎が多い。此処は焦らずじっくりと観察して敵を知るべきだ。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9、12連弾倉×4)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(10)+マスターキー(3)
現在地/状況:村に続く道/問い掛けに答えて歩き出す

79 名前:薫先生 ◆/YI2FnXeqA [sage] 投稿日:05/09/28 03:42:35
>34
「んぎぎぎぎ・・・・・!」
髪の毛掴まれて通路に引きずり投げられるウチ。痛いし痛いし。
しかし、ウチのドロップキックをくらって微動だにせんとは・・・・こいつホンマに人間かいな? 雌のゴリラとかやないんか?
まあとにかく、ウチのチャームポイントである腕力で負けとるのは大問題や。
ん〜、これはやばいかもしれへんな〜。

>35>70
ウチが珍しく喧嘩に頭を使おうとしとったら、なんや床が揺れて下から炎が噴き上げてきよった。
・・・・・って、
「へ? うわちゃって!? アチアチアチアチアチアチなんやねんいきなり!?」
ウチのすぐ横でも床が崩れてゴォゴォいうてきよる。下で火事が爆発でも起こったんかいな?
「・・・・スプリンクラーや〜い」
あっちゅう間に穴の空きまくった鍋の底みたいになった通路でキョロキョロしながら、ウチは恐る恐る立ち上がる。

黒人姉ちゃんの方は、床からの炎の直撃を受けて文字通りの火達磨になっとった。
・・・・これは、運が悪かったらウチも・・・・・・我が身なし、やな〜ホンマ。
「まあアレや。日頃の行いが悪かったんやと思って、あの青瓢箪を殺すのは諦めなさい。今すぐ水持ってくるさかい動くんやないで」
火の勢いからして生存は絶望的やろが、とりあえずは消し止めたらなな。
目の前で人が焼けるのなんぞ、相手がどんな奴でも嫌なもんやで。
「んあ?」
そこで余りのことに顎をカクンと落とすウチ。ちょっと待ちや。
・・・・・黒人姉ちゃんが、燃えたまんま歩いてきよるやないか。

「熱くないんんっ!!?」
こっちに近づいてくる火達磨姉ちゃんに圧されるようにして、ウチは後退りしてしまう。
嘘みたいに燃え上がる炎の向こうで、姉ちゃんの口元が見えた。
・・・・・・笑っとる。
怖っっっ!!!

所持品:ライター、女の子用下着三袋
現在地・状況:スペビル五階エレベーター乗り場、床からの炎にビビリながら姉ちゃんにも慄く。
状態:健康、口の中を切った、髪が少し焦げた

80 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/09/28 18:36:50
>17
今まで快音を発していたMG3が止まった。どうやら弾詰まりを起こしたみたいだ。
MG42の口径を変更しただけの名作機関銃だが、偶にはこういうこともある。
溜息を付く暇もなくゾンビ共が襲い掛かって来る。
「五月蝿い」
向ってきたゾンビの一体に強烈な前蹴りを打ち込むと、そのゾンビは吹っ飛んで後続のゾンビに倒れ込んでいた。
其れから続々とゾンビ達が続くが、銃は使わずに足技だけで捌き切る。
前蹴り、廻し蹴り、横蹴り、後蹴り、回転後蹴り、振り下ろし蹴り、振り蹴り、後廻し蹴り、押し蹴り、回転廻し蹴り、
そして最後に両足蹴りをあるゾンビに見舞った時には、既に迫っていたゾンビの5、6体を蹴りだけで戦闘不能に陥らせていた。
「おっと」
横合いからまだ襲い掛かるだけの体力があるゾンビが倒れる様に迫ってきたので、冷静に前廻し蹴りをゾンビの頭部に打ち込む。
前蹴りの軌道を描きつつ、頂点に達すると同時に打ち下ろす前廻し蹴りは斧の様であり、ゾンビの頭を稲穂の様に打ち落としていた。
ごとり、とゾンビの頭が床に落ちる。しかし、まだ結構な数がいる。
MG3のチャンバー内から詰まった薬莢を銃剣を使って穿り出し、装填不良を直し、コッキングハンドルを引く。
それからはMG3の銃口から快音が響き渡り、瞬く間にゾンビの数を減らし、遂には3階にゾンビの姿は無くなった。
暫くの間は此処は安全だろう。これであの老婦人と少女が安全な場所にまで移動出来る時間が出来た筈だ。
MG3の下部に取り付けてあった空になった弾薬箱外し、腰にサスペンダーで括り付けてある未開封の弾薬箱を開け、
じゃらじゃらと金属ベルトリンクで連結された弾薬を引っ張り出し、MG3に装填する。
それから死屍累々としているこの場を後にし、エレベーターに乗り込んで上の階を目指す。

年齢:27歳?
性別:男
軍装:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(200発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×1、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾×2、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、L型ライト
現在地:エレベーター内
状況:3階のゾンビを掃討する
状態:左腕@治療済み

81 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/29 23:45:46

必死になってガスボンベのバルブを閉め続けるが中々骨乗れる仕事で
おまけにドラフト──排気システムが作動する事は全く無かった。
かわりに聞き覚えのある音、薄い金属板を叩く音が頭上から聞こえ、あの男が逃げ出したのが解った。
軽い絶望に顔が凍りつくも、手は休めず、顔は正面を見据えたままだ。
>「博士、一旦車椅子から降りて下さる?それから、現状で使える換気設備はどれですの?」
桂木の声は力強く、なんとか作業を続けるだけの励みにはなった。
しかし、根本的な部分では、完璧に悪化している。
移動する為の人員は減り、機動力は完全に削がれた。
囮である時間は長くなり、作戦が成功する見通しも格段に低く──

>「あー…その心配は無い」

電子音と重なったその声に、場違いなくらいのんびりした印象を受けた。
>「…いざ実物を見せられると……ショックが大きいな」
「最初は誰でも、ね。私の場合は身内じゃないからよく解りませんが。」
聞いているのかは解らないが、戦友と呼べる人物を失ったのは自分も同じだ。
>「それとだが…俺の銃は持っていってもいいか?代わりと言っちゃなんだが、Mk46の予備弾薬を置いておく」
一つで充分だ、と答えると閉め終わったガスボンベを部屋の隅に転がす。
狭い部屋での再装填、しかもマシンガンの再装填は酷く手間だし、それだけ隙を作ってしまう。
「玄関に車が来ていると思う。そこまで行ったら待機していてくれ。」
アモポーチを一つ肩から吊るすと、濃硫酸の入ったガラス瓶を手に取った。
「置いていくような真似はしないで下さいよ?化けて出てやりますから、その時は。」
フェイスガード越しに赤坂の目を見つめるとニヤリと笑った。

所持品:MK.46(68)、予備の弾(ベルトリンクで200)アンプルシューター、無線機
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:変異体(元重田)を待ち伏せ

82 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/30 01:54:48
最初は拒否しようとするが、腕を掴んで無理矢理握らせる。
「ちょっとあなた!私の子に何を───」
無視した。
「…やだ、怖い…」
「ナイフよりあの化け物の方が怖いぜ…? 少なくとも自分は刺すな?
できるなら自分からも刺しに行くな…覚悟は必要だがな…。」
「違う…お兄ちゃんが…」

…? 怖い? 私が?

「私が…怖い…?クッ!」
「ひっ!」
クッ!クッ…クックック…

そうか怖いか…私が怖いか…フ、フゥフフフ…クッフフフフ…
「フフフ…」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい…」
「いや、別にいい…むしろ楽しい…まさかナイフより下、化け物と同等にされるとは
…フフフ…」
物凄く周りに畏怖の目で見られているな…。
お母さんよ、息子が心配ならただ怖がって無いで助けたらどうだ…?

「まぁいい…。それより握り方はこういう…そう、見よう見まねだがそんな感じだ。
映画なんかでもこうだからな…」
「………う…ひっく…」
そう震えるな少年…。

「さてと…」
スック、と効果音が付きそうに立ち上がる。
教える事も教え、渡す物も渡したし…。
「とりあえず…村の方へ行ってくる…。あんたらはこのバスから出来るだけ動くな、
トイレでも何でも、外に出る時は常に全員で行動しろ、化け物にやられるぜ…?
それとあの仮面の奴…そいつはただ私達を化け物と勘違いした可能性があるが、
容赦無く殺れ。等訓市で発生した化け物を知っているだろ?同じで、化け物に傷付けられた奴は同じように
化け物になっちまう。気をつけろ。私も等訓市で酷い目にあった。おかげでクラスメートも化け物に
やられて同じ化け物になった…。だから私もあいつらを殺す事になった…」

状況:微妙に主導権

83 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/09/30 02:02:46
「な…等訓市…!」
大柄な男性は目を丸くする。
『等訓市』。この単語を出しただけで空気が変わったのは分かる。
メディアに鈍い連中かと思ったがそうでも無いようだ。
「う…っく…」
「泣き止め…」
グシグシ…と
私は少年の頭を撫でてやる。こんな状況だ…私だって泣きたい…。
「……ぅぅ…」
ぐずり声を止めたが、まだ涙を…いやむしろ増えている?

「いいか?気をつけろよ?」
そのまま出て行くのも難なので、私は入口付近のケバ女に
一言忠告しておく。

10分ぶりの地面は酷く懐かしく感じた。
私は途中何度も振り返ったが、3度目に振り返る時にはもうバスは見えなくなった。

現在地・状況:村へ徒歩で向かう。

84 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/09/30 10:10:01
>83
「ワンワン!」
藪の中からケルベロスが一体飛び出し、希望に襲いかかった!

85 名前:??? ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/30 14:56:23
>81
しかし、投げたガスボンベの栓を男が閉めている間に、部屋に入り込んで男と自分を隔てる長机に手を掛ける。
長机を持ち上げようとするがびくともしない。良く見れば、足がしっかりと床に固定されている。
「……」
咆哮を上げる事無く、冷静に蹴りを打ち込んで机を引き剥がす。
蹴りを受けた長机の部位は凹んでいるが、その衝撃で上手く床から引き剥がす事が出来た。
丁度、男が銃火器に帯状の弾薬を装填している時であった。
引き剥がした長机を手に持ち、男に向って投げつける。狭い室内だ。そう簡単に避けられるものでは無い。

現在地/状況:研究所地下室/長机を引き剥がして小川に投げつける

86 名前:ハンナ・ング・ハンナ ◆VonfJKTU22 [sage] 投稿日:05/09/30 21:50:38
>35>70>79
薫の目の前にまで来た所で、ハンナは何かを振り払うかのように大きく両腕を動かす。
「私には、雷の精霊の加護がある」
一瞬、弾けるような音があがった後には、その身を包む炎はかき消え、微かな煙がたなびくのみであった。
「・・・・・こんなもので、死ぬことはない」
毛が焼ける独特の臭いを漂わせながら、淡々と重く言う。

実のところ、本人が言うほどに軽く切り抜けたわけではない。
揺れを感じた瞬間に、危ういタイミングでT-Gウイルス変異体の持つ特殊能力、電磁的なフィールドを発生させたのだ。
多大なスタミナを消費する諸刃の剣だが、あらゆる物理攻撃を遮蔽する、まさしく万能の盾である。
フィールドの展開は本人の意思によるので、予期せぬ不意打ちがない限り、ダメージを負うことはない。
正面から彼女と戦う者にとって、この能力は、まさしく自らの命を摘み取る死神の手であった。

「さ、燃え盛る私に手を差し伸べようとした勇気を称えて、拳(コイツ)で相手をしてやろう」
鍛え上げた黒人特有の、肉食獣のようなバネで一気に薫との間合いを詰めて、殴りかかる。

程なくして、紅蓮の業火に包まれたエレベーター乗り場は、女二人の肉弾戦闘の場となった。

現在地・状況:スペンサービル5F、エレベーター乗り場、炎をかき消し薫先生を殴る殴る殴る。
状態:健康、全身に軽微な火傷

87 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/09/30 22:26:09
順調に進むとばかり思っていたが、エレベーターは5階で止まってしまった。
仕方が無いので開く扉から外に出れば、何やら其処は戦闘の様相を物語っていた。
いや、実際に戦闘が発生し、そして現在も続いている。視線の先には夥しい数のBOWの死体と空薬莢。
視線を横にずらせば、其処には雌ゴリラ二人が殴りあっている…正確にいえば、ゴリラ以上に体格の良い女二人だが。
二頭の雌ゴリラの内の一頭は、屋上でガトリングガンなぞ振り回していたあの黒人女だ。
対するもう一頭の雌ゴリラは、つい先程真紀を預けた女だ。
周囲を見渡しても真紀の姿は見当たらない。
真紀はどうしたのかと尋ねたかったが、流石に取り込み中なのでそうはいかないだろう。
真紀の安否を聞きだす為と少し彼女が劣勢なので、仕方が無いので加勢してやることにする。
「おい。其処の黒い雌ゴリラ」
二人が殴り合っている直ぐ傍まで近づくと、西洋人の長い脚のリーチを活かした強烈な、下から突き上げるような
前蹴りを黒人女の顎に打ち込む。
ゾンビを蹴り殺した蹴りだ。流石の黒人女も後に大きく吹き飛ばされていた。
「おい、ゴリラー姉ちゃん」
黒人女が吹き飛んだのを確認してから、高く突き上げた脚をゆっくりと戻し、女に向き直る。
「真紀ちゃんはどうした?俺はアンタに預けた筈なんだが…」
其処で言葉を区切り、口元の血を拭いながら立ち上がる黒人女に視線を戻す。
「と、続きは後だ。先ずは奴さんを倒してからだな」
装備の全てが括りつけられているサスペンダーを脱ぎ、地面に下ろす。
キリカのメモによれば、あの黒人女の名前はハンナ・ング・ハンナ。
電磁的なフィールドを発生して殆どの物理攻撃を遮蔽する厄介な相手だが、彼女は素手による戦いを好むそうだ。
銃撃が効かないが相手だが、その闘いの美学とやらで自分の利点を潰すとは若い証拠か。
「おいハンナ。お前さんは素手による戦いを好むと聞いているが、一度に二人で掛かってもいいのか?」
慣らす様に蹴りを数発放ち、鋭く空を切る。此処にいる全員にこの蹴りの鋭さが伝わっていることだろう。
「それとも俺か?それともこの雌ゴリラか?…いや、意外性を突いてそこで縮み上がっている小僧か?」
にやりとヘルメットとマフラーに隠れた青い目を細める。
「どちらにせよ俺を待たせないでくれ。俺には時間が無いんだ」

年齢:27歳?
性別:男
軍装:黒いSS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
現在地/状況:5階エレベータホール/ハンナを蹴り飛ばす
状態:左腕@治療済み

88 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/09/30 22:55:08
>85
元々68発でケリを着けるつもりだった。
しかし、常に新しい、充分な弾薬を銃に装填して置くと言う習慣が今度ばかりは裏目に出たらしい。
ガキンっという金属が拉げる音に目をやると長机を片手に持ち上げた変異体の姿が見えた。
MK.46を素早く机の下に転がすと目の前の机に置いた濃硫酸入りのガラス瓶を投げつける。
人間の名残がたっぷり溢れる投擲フォームでがら空きになった胴体に直撃したが
地面に落ちて初めて割れただけだった。
(・・・くそ・・・火薬を使って遅延信管を着けなきゃ・・・意味が無いか・・・)
何事も無かったかのように、長机が凄まじい速度で迫ってくる。
多少は知恵があるようだが、狭い室内で投擲をする、という行為の意味が理解できないらしい。
身近な障害物の陰に隠れれば充分、回避できる。
という訳でMK.46を放り込んだ机の下に自らも滑り込むが、幾つかの障害物に当たり変則的な軌道となった長椅子が
軌道を変えて隠れていた机の下に滑り込んできた。
MK.46を盾に運動エネルギーの削られた長机を防ぐが、MK.46は完全に弾き飛ばされてしまった。
「今日はツイてないみたいですね・・・」
衝撃でビリビリと震える手で体を支え、立ち上がる。
蓋を外し、何時でも硫酸を掛けられる様に身構える。
(・・・そうだ・・・来い・・・もっと近づいて・・・来い・・・)
ゆっくりと警戒するように近づいてくる変異体まで7メートルと言った所か。
こちらは手近な濃硫酸の瓶まで1メートル。
弾の無いアンプルシューターが背後のベルトに押し込まれているだけで、完全な丸腰だ。
(・・・もう一歩・・・もう一歩だ・・・くそ・・・まるで西部劇の決闘じゃないか・・・・)
そして変異体が一歩踏み出した瞬間、こちらも濃硫酸の瓶に飛び掛かった。
変異体が踏み出した先は、割れた瓶から飛び散った濃硫酸の水溜りだった。
飛びついた濃硫酸の瓶のキャップを空け、悲鳴を上げる変異体に降りかける。
赤ん坊のように全身をバタバタと床に叩きつける変異体の悲鳴は大きくなり、研究室の中をビリビリと振るわせた。
「急げ!今のうちだ!」
赤坂と桂木、そして花田博士に叫ぶとMK.46とワクチンを手に入れるべく
視線を変異体に据えたまま、後ろに下がった。

所持品:MK.46(68)、予備の弾(ベルトリンクで200)アンプルシューター、無線機
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:変異体(元重田)に濃硫酸を振り掛け、後退。

89 名前:??? ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/30 23:33:36
その痛みを感じるには少し時差があった。
体中を覆う外骨格は分厚いのでそこには神経が通っていない。
痛覚を認識するには余程の衝撃で無ければならない。ようは鈍感なのだ。
降りかかった硫酸が外骨格の表面を少し溶かした時点ではちくりとした痛みだったが、
浸透するにつれてその痛みが急激に増す。
「AOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
かつて経験した事の無い、何とも言い表し難い痛みが全身を襲う。溜まらず地面でのた打ち回ってしまう。
「GU、GRUUUU…」
ようやく痛みが収まったところで立ち上がり、濃硫酸振り掛けた男を見据える。
視界が左半分消えている。どうやら濃硫酸が左の複眼を焼いたようだ。回復するまで暫く時間が掛かる。
半分となった視界を触覚で補おうにも、左の触覚も溶け落ちている。感知機能も半減しているようだ。
濃硫酸に犯された外骨格は今は脆い。銃弾を喰らえばそれなりのダメージを覚悟しなければならない。
そうはいくか。
「GYAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
一際大きな咆哮を上げると同時に、人間で言えば尾骨に相当する部位が急激に変化する。
尾骨の外骨格は鋭く長く尖って銛と斧を合わせたような形状を模ると、ずるりと一気に根元が伸び、蠍の尾のようになる。
新しく生えた尾の感触を確かめる様に軽く振る。それは伸縮時の長さは身長の数倍にまで伸びるようだ。
これの威力を試す為、試しに部屋の隅に転がっていたガスボンベを突いてみた。
鋭利で頑丈な尾の穂先はガスボンベ程度ならば軽く貫通するようだ。
突き刺したままのガスボンベを尾で持ち上げ、新たに得た力を誇示するかのように突き刺したガスボンベを勢い良く尾で投げつける。
ガスボンベは床に叩きつけられると同時に内部に充填されていたガスを撒き散らして転がった。
「JYAAAAA…」
蛇が鎌首をもたげるかのように、尾が頭の上で穂先を男に向けたままゆらゆらと不規則に揺れる。
何度目かの揺らぎの後、尾が閃光の様に小川に向って伸びる。

現在地/状況:研究所地下室/新たに生えた尾で小川を攻撃

90 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/09/30 23:36:07
「しっかりしてくれよ、爺さん」
SOCOMをレッグホルスターに捻じ込んでから、床で咽ていた老人を軽く肩に担ぎあげる。
大柄な彼だ。老人の一人や二人は苦になら無い。
「早く此処から出るぞ!」
桂木と山田にそう叫んでから、研究室の別の扉から他の部屋へと移動する。
何も出口は変異体が入ってきた所だけでは無い筈だ。エレベーター意外にもあるだろう。
桂木と山田が後に続いて部屋に入ってきたのを確認すると、扉の鍵を掛ける。
変異体相手に扉に鍵を掛けるなど無意味に思えて仕方が無いが、少しでも時間が稼げればそれで良い。
序に扉の横に置いてあった棚も倒し、少しでもバリケード代わりにしようとする。
それが済んでから移動を開始する。例により、この部屋も荒らされた後だ。
「ところで此処からどうやって出るんだ?」
肩に担ぎ上げた老人に出口の在り処を尋ねる。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2」
現在地/状況:研究所地下(小川とは別の部屋)/老人を担いで別の部屋に移動
状態:右脚@深い刺し傷

91 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/01 00:12:38
>77 >81
>「あー…その心配は無い」
……自衛官の意識が、これ程早く戻るとは思わなかった。
だが異形化の脅威が去ったかどうかまでは判断がつかない。痛みを感じていない点も気がかりだった。
まだぼんやりとしている彼の目を覗き込む。どうやら今のところ正気のようだ。
「待って。止血するわ」
手袋に自分の血が滲んでいないのを確認した後、自衛官に簡単な応急手当を施す。
>「博士は俺が担いでいく。任せてくれよ」
一瞬返答に詰まった。彼の自傷はかなり深さで、出血量も馬鹿にならない。
とはいえ、アンプルの治癒効果を悠長に待てる状況でも無い。
「じき銃剣の傷も癒えるわ…あまり無茶はなさらないことね」
……これ程非現実的な忠告も無いだろう。
かなりの無理をしなければ、この部屋さえ生きて出られそうに無いというのに。

>「玄関に車が来ていると思う。そこまで行ったら待機していてくれ。」
>「置いていくような真似はしないで下さいよ?化けて出てやりますから、その時は。」
鈴木さんは囮役を一人でこなすつもりらしい。だが、こんな場面でも彼はユーモアを忘れていないようだ。
>85 >88
鈴木さんが長机を投げ付けられた時はぞっとしたが、何とか上手く躱したようだ。
そして今、濃硫酸の反撃を受けた重田さんが、床の上でのた打ち回っていた。
>「急げ!今のうちだ!」
鈴木さんの声に弾かれたように走り出す。だが、砕かれた隔壁の手前で思わず振り返ってしまった。
見なければ良かったと心から悔やんだ。
私は矛盾している。人を死なせたくないと口では言いながら、同胞が苦しむ姿も見たくないのだ。
「……ごめんなさい」
小さく呟く。
そして今するべき事は、全力で逃げることであって泣く事ではない。
>90
>「早く此処から出るぞ!」
自衛官の後に続いて他の部屋へ移動する。部屋は荒らされて酷い有様だった。
空の車椅子を押してきたものの、他の場所もこのような状態なら諦めなくてはならないだろう。

92 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/01 01:43:03
「…」 カチッ
煙草に火を灯す。すっかり火も暮れてしまった中この光だけが頼りだ。
途中何度も縺れながら茂みをかき分け進んでいく。
確か、地図によるとこの道を進めば───

ザ…


ん? キョロキョロ…
「…?」 右の藪から音が…気のせいか…。
私は気にせず進んだ。

ガサッ!
「…!?」
私は思わず立ち止まる!

ザザッ…ガサッ!

空耳などでは無い…! 奴か!私は音が聞こえた右に体を向け襲撃に備える…!
さぁ…いつでも──
>「ワンワン!」
「なっ!?」 しまった! 罠か!?
馬鹿な! いつの間に後にまわり込んだ!?

背中に強い衝撃を受け私は正面から倒れる。
倒れたまま振り向けば『襲撃者』は私の背中に牙を向け…
リュックに噛み付いた!?

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:??
現在地・状況:九武村北部山岳地帯:ケルベロスに背後から圧し掛かられている
自分の状態: POISON!(紫)

93 名前:シノザキ ◆yxV9Fl5u/g [sage] 投稿日:05/10/01 02:19:01
壁の数字を見上げる。「6」。
先ほどまでいたのは8階のはずだが、良くもまぁでたらめに逃げたものだ。
香織はどうなっただろう。完全に囲まれていた俺でも逃げられたんだから恐らく何とかなると思うが。
先生はまぁ考えるまでもない。残るは真紀だ。果たして無事だろうか。
「……まず俺が無事で居られるかどうか…」
手を見下ろす。握られているのは折れた鉄串、曲がった肉切りナイフ。
後はポケットの刃渡り五センチのナイフだけが武器になりそうなもの。
助けに行くより助けてもらうほうが先決だろう。
「なんとかするしかねーな。…するしかねーっつって本当にどうにかできりゃ苦労もないが」
手に持ったものを投げ捨て、周囲を見る。今の位置は6階エスカレーター前。ここのテナントは…
「服と雑貨がほとんどか…駄目くせー」

とりあえず手近な店に入る。セレクトショップというものだろうか。
店内に飾ってあるトルソーを蹴倒し、支柱を捻る。
クロムメッキされた鉄だかステンだかのパイプ。打撃に使うには問題ないようだ。
いささか軽いのが気にはなるが。それを引きずって雑貨屋のほうへ向かった。
ポップな照明器具やアクセサリ、果ては輸入物の食料品までがぎっちり並んでいる。
こちらにもそれほど使えそうなものは無いようだ。
そう思ったとき、レジのすぐ前に陳列されている商品が目に入った。
ジッポオイルだ。周囲を見回す。
毒々しい紫色のジュースが詰まったペットボトル。
ヘンプ(というかガンジャの方だろう)柄のビニールテープ。
きれいにメッキされた砲弾型フードつきのスタンドライト。
キーホルダーと小型マグライトのセット。単4電池つきだ。
「なんとかなる…かな。人間やっぱ行動だよなぁ」
つぶやきながら買い物籠に目に付いたものを放り込んだ。
「材料」を集めたところで床に座り込み作業を始める。

所持品:携帯電話、ナイフ(スパイダルコ てんとう虫)、リュック(コンパクトカメラ、空フィルム、電池、携帯電話用充電器)、
      財布、金属パイプ
現在地:スペンサービル6階 雑貨店

94 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/10/01 07:45:02
>73
「いや、シグと違って安全装置が着いてる。ここの部分で何発出るかを調節するんだ。」
ひょい、とミスタ・ルイスがMP5を手に取り、一つ一つ丁寧に説明してくれた。

説明を聞く限り、撃ったとき相当反動がありそうだ。誤って味方を撃ったり、銃とダンスしないよう、心してかからないと。
銃の撃ち方、弾の交換の仕方、咄嗟の時の対処。どれひとつ取っても、今までの生活では絶対に縁の無かった世界。
それにしても…お姉さまは『扱いが楽』だと仰ったけれど、そもそもの基準が全然違う気がするわ。
>「まぁ・・・こんな所だな。バババンっと3発撃って狙い直す。バババンっと撃って狙い直す。
 これを繰り返せば良い。」
ミスタ・ルイスはレクチャーをこう締めくくった。
「はい……」
MP5を受け取り、銃の構え、マガジンの脱着をもう一度練習する。でも……本当にあたしに扱えるのかしら。
>「兎に角、無茶はするなよ?銃なんぞ撃った事もないだろうからな。」
もしかしたら、そんな不安な気持ちが顔に出ていたのかもしれない。ミスタ・ルイスはさらりとそう付け加えた。
この時、はっとある事に気付いた。思わずまじまじとミスタ・ルイスを見上げてしまう。
どうした?というように僅かに首を傾げたミスタ・ルイスを見て一人赤面する。
「ごめんなさい……」
思わず俯いた。
そうだわ、どうしてあたしはこんな簡単な事に気付かなかったのかしら。
ここに居る全員がプロで、あたしだけが何にも知らない。だから皆こうして一から教え込んでくれている。
でも本当は、この場にあたしを置いて行くほうが一番楽な筈なのだ。
なのにそれをせずに、あたしにも銃を、生き残るチャンスを手渡してくれる。
その意味を、分かっているようでちゃんと理解していなかった気がする。恥ずかしい。あたしってなんて浅はかなのかしら。
「ありがと、ミスタ・ルイス。……私って、とても運が良いのね」
ごめんなさい、出来るかどうかじゃなくて、やるわ。でないとここに居る意味が無いもの。

すうっと音も無くエレベーターの扉が閉まった。
「ところで5階には何の御用ですの?」
エレベーター特有の浮遊感に眉をひそめながら、ふとした疑問を口にしてみる。

現在地:エレベーター内(降下中)
服装:赤いパーティードレス、ルビーネックレス、腕時計。リボン&髪飾り、イヤリング、詰め物、ストッキング
所持品:ライター、ショルダーバック(懐中電灯、菓子類、救急セット、化粧ポーチ、鍵、ブザー、ソーイングセット) ナイフガン(5発)、
SIG230(7+1)予備マガジン2、MP5(30)予備弾倉5
自分の状態:良好

95 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/01 14:27:09
>94
>「はい……」
「セレクターが3連発に合わせてあれば、引き金を引けば3発だけ出る。
 銃口の向きにだけ気をつけてれば良いさ。」
説明した事を練習する桃華は真剣そのものだ。
命がけの状況なら誰だって熱心な生徒になる。
>「ごめんなさい……」
「いや、謝る事は無い。ここにいる人間は皆、君に生き延びて欲しいだろうからな。
 犬だって三日暮らせば情が湧くもんだ。」
ガスマスク越しに笑うと背中を軽く叩いた。
変に気を使わせる必要は無い。難しいのは解っているが、リラックスした姿勢が一番良い。
「あー、それとな、ミリア。あんたの方針、実戦で慣れてもらうってのにケチを着けるつもりは無いよ。
 まぁ、なんだ。お互いの流儀で今まで生き延びてきたんだからな正しかった方が天国か永遠の国に
 遅れてくる。で、先に着いた方を笑い飛ばしてやればいいだけだ。」
全員がエレベーターに乗った所で開のボタンを押すのを止め、閉まる、のボタンを押す。
すうっと扉が閉まり、それぞれの目的地へと降下を始める。
>「ところで5階には何の御用ですの?」
「ああ、発火装置は手に入れてあるからな。後は爆薬を手に入れるだけ。ガスボンベを取りに行くって訳さ。」
必要最低限の銃器しか持ち込めなかった身としては現場で何とかする他無い。
幸いスペンサービルの構造は都市部にしては特殊で、というか建設に当たった建築会社の社長の弟が
ガス会社に勤務しているという事から都市ガスでなく、ガスボンベでガスの供給をするようになった。
調理系のテナントが多く入っているフロアでガスボンベを回収し、それと発火装置を組み合わせて爆発を起こす。
それがマクナブのプランだった。
「ああ、それとな。川崎、伝言だ。等訓市で預かった錠剤は、ウィルス抑制剤だそうだ。」

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:ブローニングHP(13発)、マガジン×2、MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:エレベーター内(降下中)。
健康状態:健康

96 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/01 23:56:57
>89
>「GYAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
怪物が一声挙げると腰の辺りから何かがズルリと顔を出した。
皮膚と同じ素材で出来たその尻尾は未だにぬらぬらと光る粘液に包まれていた。
強靭且つしなやかなそれは非常に厄介な武器だ。
おまけに先端はガスボンベをぶち抜くほどの鋭利さを持っているらしく、部屋中にガスが撒き散らされつつあった。
花田博士が作動させた排気システムでは追いつかないらしい。
(・・・MK.46はどちらにしろ・・・使えない・・・か・・・くそったれの化物め・・・)
揺ら揺らと正体の定まらないように動いていた尻尾が一瞬動きを止め、明確な殺意を持って加速してくる。
隠れていた机の下から飛び出し、変異体が投げ飛ばした机を軽く持ち上げ、尻尾に向かって緩めの角度をつけてやる。
木製の机でもある程度、角度を着けてやれば拳銃弾を弾く事が出来る。
目論見どおり尻尾は机の表面を滑り、そのまま頭上の方へと延びていった。
そのまま長机の作業面を変異体に向かい合う形で立てると、ちょっとした目隠しなるだろう。
「くそ・・・くそ・・・勘弁してくれ・・・くそ・・・くそ・・・」
呟きながらワクチン製造機から生成されたアンプルを手に入れるべく走り出す。
後ろの方で聞こえた音は変異体が長机を破壊した音、だろうか?
全身から汗がびっしょりと噴き出し、呼吸が荒くなる。
やっとの事で辿り着いたワクチン製造機からアンプルを取り出し、ポケットに放り込む。
そして再び低い姿勢を取って机の下に潜り込んだ。
変異体がゆっくりと一歩踏み出すたびに上げる悲鳴が部屋の中を反響する。
筋肉組織剥き出しの足で歩くのはさぞ痛かろうと、不敵に笑うとゆっくりと机の下を這って行った。
こちらもさっさと脱出しなければならないのだ。


所持品:アンプルシューター、ワクチン×6、無線機
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・研究室
健康状態:痣3箇所
状況:変異体(元重田)から逃れるべく机の下を匍匐全身。

97 名前:薫先生 ◆/YI2FnXeqA [sage] 投稿日:05/10/02 04:21:31
>86
一発だけで意識が飛びそうになるわ。
「にゃろこらっ!」
お返しの拳骨は空振り・・・・あかん、体格が違うさかい、ふらついてくると全然当たらへんがな。
「ぶぎっぃ!」
さらに姉ちゃんの前蹴り。ウチの顔面に靴の裏がめり込む。
・・・・・足長っ・・・・・ええいこっんの!!

もう一発、姉ちゃんの拳骨がウチに向かって突き出された瞬間に、
「クロスカウンターああああああああああ!!!!」
思い切り踏み込んで、こっちも同時にぶん殴る。
・・・・・あ、今、目の前がコンセントぶっこ抜いたテレビみたいになったわ。
でもまあ、それは向こうも同じや。
この方法やと確実に当てられるけど、つまるとこは我慢比べやなこれは。

>87
もう何発出し合うたやろか? いい加減意識がぼんやりしてきたところで、横合いから蹴りが飛んできたんや。
ん・・・・・・こいつはウチに真紀を預けて一人で行ってったコスプレ兵士やないか。
なんや色々偉そうなこと言うとるけど、半分も頭に入ってこぉへんな。
拳に酔っ払っとるなウチ・・・・・後で薬局探そ。
まあ、それ置いといてや。
「誰がゴリラじゃボケェ!!」
コスプレ兵士の襟首を後ろから引っ掴んで、しゅいーんと紙飛行機みたいに床と平行に投げ飛ばす。
「女同士の喧嘩に不意打ちで割って入んなや! 後、真紀は八階で他の大人と一緒におるわ! 階段で降りて来とるはずやさかい、
心配やったら自分で見に行け! 自分でな!」
ええい腹立つ。まがりなりにも女相手に、大の男が二人がかりでええか?とは何事や。
「行くんやったら、ついでにこれも持ってったれ! 何のためかはわかるやろ」
落着した兵士に、真紀のために手に入れた女の子用下着を一袋投げつけるウチ。

「真紀に会うたら、ちゃんと謝るんやで! お前がどっか行って不安がっとったさかいな。ええか、ガキっちゅうのは一度助けたら
最後まで面倒見なあかんもんなんや。その場その場でええカッコして、はいさよならではガキは大人を信用せぇへんようになるんや!」
・・・・せやな、ここから出たら、正虎の見舞いにも行かなならへんな。
空子探すのも忘れたらあかんし・・・・まだまだやること仰山あるわウチ。

「よ〜し、仕切り直しやで姉ちゃん! 起きとるか〜?」
蹴り飛ばされて倒れたままになっとる黒人姉ちゃんに声をかけるウチ。
これで終わりやとスッキリせぇへんがな。

所持品:ライター、女の子用下着二袋
現在地・状況:スペビル5階、火の海なエレベーターホール、ドイツ兵を投げ飛ばして下着を投げつけて説教する。
状態:上半身の所々に打撲傷、鼻、口から出血、軽い脳震盪

98 名前: ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/02 06:36:56
階段の防火扉を閉めて、その前に色々と物を積み上げ、バリケードをこさえる。
エスカレーターの前も似たようなもんだ。それぞれ勝手に机や椅子を運んできてガラクタの山を築いていく。
相手があの・・・・・ゾンビだけなら、これで当分は食い止められるはずだ。
二階まで逃げてこられたのは、生き残ったのは、何人くらいなんだろう?
このビルに入った時は、人が多すぎてイライラしたのに、今では逆に少なすぎて寂しいくらいだ。
見上げると、通路から顔を出して、身を乗り出して、こっちを見下ろすゾンビたちと目が合った。
「・・・・・・・・・・」
そんな顔すんなよ。
吹き抜け構造のせいで、五階までがよく見通せる。おかげで見たくないものまで目に入っちまうぜ。
四階から煙が上がっている。火事、かな?

通路に蹲る奴、寝転がる奴、放心してる奴、何か言い合ってる奴、どいつもこいつも不安で不安で仕方がないって顔してる。
泣いている子供・・・・・・傍にいるのは父ちゃんだろうに、子供の前で何無気力な面してやがんだよ。
俺は、諦めちゃいない。
あの時と違って、簡単に外に逃げ出すことはできないだろうけど、俺だって、あの時とは違う。
成長、しているはずだ。
あ〜畜生、早く大人になりてえなあ。

強い強い、信頼できる大人によ。

99 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/10/02 11:21:09
>78
>「ご存知の通り、あの装甲には対物ライフルでなければ歯が立たない。
化物を仕留めるには化物を仕留めるに足る武器が必要だ…さて、お喋りはこれぐらいでいいだろう?」
そう言うと男は背を向けてスタスタと歩き出す。どうやら本格的に俺とは話したくない様だ。
なんともまぁ、随分と嫌われちゃったもんだねぇ・・・腕ぇ千切られたって我慢してやってるって言うのにさぁ・・・。
新鮮で面白い反応もここまでくると、アレだな・・・けっこうムカツクヨナ。
・・・まあ、いいさ。むかつくことはむかつくが、俺はコイツにけっこう興味がある
果たしてコイツは、化け物になったその部下を、殺すのか、殺せないのか・・・それとも殺されるのか。
それを可能な限り、見届けてやろうじゃないか。面白そうな見世物だ。本当に大層面白そうな・・・。
俺は、口から声が出そうになるのを押さえ・・・男の後ろを歩き続けた。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:村に続く道
状況:上半身裸 右腕消滅 身体に無数の傷跡+弾痕(回復中) 上機嫌

100 名前: ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/02 14:19:13
一階二階を何度も往復して、使えそうな物、安全な場所、いざという時の退路をチェックする。
まず、最低限の身を守る武器と食料が必要だ。
あの時以来、俺は腹のポーチとランドセルの中にそういう物を詰め込んではいるんだが、こんな物じゃあ、目くらましにしか
ならないだろう。

居酒屋の厨房で良く切れそうな出刃包丁を手に入れる。膂力に乏しい子供の俺にピッタリな武器だ。
コンビニで接着剤を手に入れる。
空けっぱなしになっていた金庫とレジスターから、持てる限りの五百円玉を手に入れる。
軍手と、使い捨てカメラ、殺虫剤とガムテープ、マスクと花粉避けのバイザー、ライターも持って行こう。
ファミレスの厨房に、薄い使い捨てのナイロン手袋があったので失敬する。

殺虫剤にライターをガムテープでくくりつけ、点火ボタンをいつでも固定できるようにして、片手で使えるようにする。
五百円玉を五枚ずつ重ねて、接着剤でしっかりと固めた物をいくつもこさえる。
ナイロン手袋を嵌め、更にその上に軍手を嵌め、ガムテープでグルグルに固定する。
後はマスクとバイザーをつけて、とりあえずの武装は完了だ。

だけど、他の奴らは、こういった準備はしないのか?
生きるか死ぬかの瀬戸際なんてもんじゃない。人間でいられるかどうかの問題なんだぞ。

101 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/02 14:23:24
>71
排気口を逃げる赤木の前方から、何かの足音が聞こえる。
その足音の主は、次第に近付いて来るようだ。

102 名前: ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/02 14:59:58
一階の玄関ホールを見回す。
こんな時でも、中央の噴水は盛大に水を噴き上げ、癒しの音を奏でている。
確か、アナウンスの女が言ってたな? 脱出のためには、あれにエンブレムプレートを嵌めろとか。
信用できるわけがない。けど・・・・・。

他の脱出路はどうだろう?
屋上に行っても救助ヘリが来るとは限らない。第一、真っ先にヘリで来るはずの救助隊が今になっても送られて
きてないことがおかしい。これは外していいだろう。
地下鉄を伝って逃げるのもやめといた方がいいだろう。どんな危険があるか知れたもんじゃない。
あの女は、この方法が唯一みたいなことを言っていた。ということは、子供の頭で考えつくような道は、全部潰されている
に違いない。
なんのことはない。俺たちは、このゲームに乗るしかないってわけだ。

折角作ったバリケードを超えて上に行くのは間抜けすぎる。
動き出したエレベーターを使うのが普通だけど、あれは自分の逃げ場を失くすようなものだ。
腕に自信があるなら・・・・・・俺じゃ、まだ無理だな。
あれこれと考えながら二階に戻った俺の目に飛び込んできたのは・・・・・。

さっき見かけた泣き続ける子供と、その無気力親父の死体だった。

「っ・・・・・・!」
二人とも、ナイフで首をかっ切られてる。しかも、ナイフを握っているのは死んでいる父親の手だ。
自殺したのか。・・・・・・・・・・・・・・馬鹿野郎がっっ!!!!!
こんなもんで死んだって、ゾンビの仲間になるだけだ。テメエはともかく、子供まで腐った目にあわせやがって!
周りの奴らは、見ているだけだ。

俺は近くにあった消火器を持ってきて、
「・・・・・っ!!」
目一杯振り上げて、子供の頭に叩きつける。
何度も、何度も、完全に潰れるまで。
次は、父親の方だ。
軍手とビニール手袋を二重に嵌めたのは、やはり正解だった。返り血で汚れても滑ったりしないからな。
周りの大人が、俺をどう見ているかなんてのは、どうでもいい。

俺は、理不尽に対する怒りを込めて、ただ消火器を振り下ろした。

103 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:05/10/02 15:12:44
ジャイラス

104 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/02 15:28:53
赤黒い物でベトベトの、歪んだ消火器を投げ捨てる。
完全に頭を潰した親子の死体を通路の隅に運んだ後、俺は急ぎ足でトイレに入る。
個室の扉を開けて、マスクを下ろし、
「・・・・・・ぇぇっ・・・・・・!」
こみ上げて来たものを便器の中にぶちまける。
気分が悪くならないわけがない。人前じゃあ黙々と消火器振り下ろして平気そうな顔してたけど、無理してたに
決まってるだろそんなもん。

あの大人たちの前で弱気な面はしたくなかった。ただそれだけのやせ我慢だ。
「・・・・・・・・・・・・」
個室の壁に背を預けて、俺は少し考える。
これからどうするかだが、やっぱりプレート探しをするしかないだろう。
問題は、どうやって上に行くか、だ。

そうそう、自己紹介がまだだったな。
俺の名前は来島 大樹(くるしま たいき)。ただの無口な、小学五年生だ。

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(ライター付き殺虫剤、ガムテープ、接着剤、水500m?、
カロリーメイト各種、ゼリー飲料各種)、マスク、バイザー、出刃包丁、特製パチンコ
服装:灰色のランニングシャツに膝丈のジーンズ、袖をたくし上げた赤いシャツ、二重の手袋にマスクとバイザー
現在地:スペンサービル2F、北側男子トイレ個室
行動:これからのことを考える。
状態:Fine、胃の中スッキリ

105 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/10/02 19:52:20
>97
「のあああああああああ!?」
加勢に入ったのに、ゴリラ女に軽く投げ飛ばされてしまう。
そして無様に落着。ごろごろと盛大に転がってようやく壁にぶつかってから止まる。
暫く寝転がったままだったが、嘗て無い屈辱と味わいつつ、よろよろと立ち上がる。
>「女同士の〜
「馬鹿野郎!そんなことをうだうだ言っている場合か!?いいか、よく聞けゴリラの姉ちゃん!
その女は見た目こそは人間だが、中身は常人を遥かに超える能力を備えた化物だ!
『ただの』人間が勝てる相手だと思っているのか!?」
>「行くんやったら〜
しかし、此方の言葉に耳を貸さず、ゴリラ女は話を続ける。
仕方が無いので投げつけられた下着袋を受け取り、ベルトに捻じ込む。
それから直ぐに床に置いたサスペンダーに向って走りより、掠め取ると素早く身に付ける。
(…無駄だな)
MG3の銃口を向け、ハンナに弾幕を浴びせようと思ったが思い留まる。
電磁フィールドを展開されれば意味は無い。彼女の体力を削る事は出来るだろうが、それでも
ミニガンの弾雨を浴びてしまえば一巻の終わりだ。
唯一有効な攻撃といえば、肉弾攻撃か。
しかし、此方が手を出せばゴリラ女は文句を言う。今は闘いの美学なんぞに拘っている場合か?
自分からすればこの二人は恐ろしく若い。そしてそれ故に自分ほど本当の『闘い』というものを知らない。
戦いに美学は必要ない。敵をどれだけ効率良く殺すかが問題なだけだ。それを彼女等は解っていない。
「……分かったよ。好きにすれば良い」
諦観の現れの溜息を付き、女戦士二人に背を向け、この階に辿り着いたエレベーターとは別のものに乗り込む。
そして8階ではなく、11階を押す。程無くしてエレベーターは上昇しだした。
数分と掛からずに11階に到達し、さっさとエレベーターから降りる。
「さぁ…糞爺、いや、『若造』。居るんだろ?さっさと出て来いよ?」

年齢:27歳?
性別:男
軍装:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(200発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×1、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾×2、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、
L型ライト、女の子用下着袋
現在地:11階
状況:六望斉 幻芭が現れるのを待つ
状態:左腕@治療済み

106 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/02 20:27:24
目が焼きつくほどに染みて、涙が溢れて、視界がじわじわと淡い赤色に侵されていく。
夕焼け色の闇の中で、太陽に焼かれるような、細かい無数の針に抱かれるような痛みに全身が痙攣する。
その奇怪な激痛から来る肉体の硬直より暫くして、不完全ながら解放されるも
動くことに許しを得た器官が悲鳴を上げて激しく咳き込む。
それで、これはガスの影響なのかと聞かれれば、答は否である。
ガスよりも余程恐ろしい猛毒に囲まれた、常に爆弾を背負った日々を過ごしてきた。
これが一体、何の症状なのか。
自らの体内で何が起こっているかは容易に察しがつく。最も恐怖すべきは痛みではなく
私が今、恐ろしく腹が減っているということだけだ。

>「しっかりしてくれよ、爺さん」

朧で分厚い雲と霧に覆われた様な意識と、ただ鮮やかに赤く染まった視界の向こうで
これまた小さくて聞き取りにくくて届かない。
それでいて私と対照的なまでに元気良く活力漲っている、そんな声が聞こえていた。

>「此処からどうやって出るんだ?」

知らないよそんなの。と無責任に言い捨てられる相手ではなかった。
彼は先程の軍人らしかった。声から推測したのではなく、ほんの少し、視界の赤い霧が晴れた。
きっと私は今、彼に担がれるか何かしている状態なんだろう。
そして周囲には桂木さんや鈴木君や赤木君が私が応えるのを心待ちにしている。
なんてまぁ情けない。情けないと思っても何も教えてやれないので尚更情けない。
余力を振り絞って声を出そうと試みるが、呻き声にもなっているかさえ判らなかった。
さっきは咳き込めたのに、どうして。
皆を死なせないために教えてやるべきことがあるのに。
もっとも、今にも死にそうな私が教えてやれることはないということなのか。


>「GYAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

再び視界は色濃く閉ざされる。
さっきは少し晴れたいたのに。
今の視界は赤ではなく完全な漆黒。
それが私の意識の全てを喰らおうと口を開け、絶対の距離を持って、絶望をもたらして
否応なく包んでくる。
再び遠のく意識の向こうで、活きた彼等の声を待ったが
最後に耳に飛び込んだ咆哮が、完全なる闇へと突き落とした。

年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所・地下研究室の隣室
状態:感染の疑い 気絶?

107 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/02 20:36:39
排気口の壁面は汚い。
掃除を何年も怠って埃の積もった家より、何倍も。
というか汚さのベクトルというか次元からして違う。
何なんだよこの謎の不潔な光沢。
あんまり汚いから俺の鼻がひん曲がって変異しちまうぜ。
そもそも「排」って一文字が付くだけでどれもこれも一気に汚染されるというのが凄い。
排水溝とか排出物とか日常生活では拝めない不潔さが満載だ。
「ぁぁあ〜、ヴぉぉァあァア〜〜〜汚ねぇエエ〜〜ァああ!!」
一歩踏み出す度に靴の裏と床が糸を引く。
本当にワケが判らんほど汚れ尽くされてるみたいだな。
というか有り得なくないか?ここまで汚いなんて、此処は誰かの便所なのか?
それにしても先程から喉元が痒くて仕方がない。
それでいて物凄く空腹だ。こんな汚い場所で食欲を覚えるなんて我ながらどうかしてるが
まぁ良い。それも健康の証だろう。
とりあえず、あの何ちゃらウィルスに感染している疑いはないってこった。

>101

ふと前方から響き渡る足音に気付いた。
それにしても随分と盛大に地面を踏み締めているらしく、
狭い排気口内では足音がよく反響している。
警戒ってヤツを知らないみたいだ。
先程の怪物の姿が頭を掠めるが、奴なら今頃は研究室だ。
それに確か山田さんもこの中に逃げ込んでいたのだし、とりあえず声を掛けよう。
足は震えているがそこは無視して。

「や、やあ・・・」

年齢:32
性別:男
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端(前スレ199)
服装:白衣
現在地・研究所内の排気口内
状態: 足音の主に声を掛ける

108 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/03 01:04:57
私のリュックはそんなに美味いか!?

私は素早く背中を振って犬を振り落とす。
クソッ…中身が…。

私は犬より早く立ち上がり、
「犬は!」
立ち上がってこちらに唸る犬に、
「飼い主に!」
私の感情が恐怖を認識する前に素早く振り上げ
「お手してろ!」
蹴りを入れる!

警察犬ではなかったのが幸いだ、恐らくは元飼い犬だったのだろう。
首輪がついている。
だから私でも何とか反撃できた…。
だがこれまでだ…もしこれで仕留め切れなければ…。

「グルル…」
ちっ!

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:??
現在地・状況:九武村北部山岳地帯:撤退を考える
自分の状態: POISON!(紫)

109 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/03 04:25:03
>106
車椅子は、必要が無くなるかもしれない。だが、博士にはまだ聞きたい事もある。
自衛官に関しては、急激な体内変化がアンプルと感染のどちらに起因にするものか今は判別が付かない。
次から次へと問題が山積みだ。
「博士は感染したようね。個人的には、猿轡と手足の拘束をお勧めするわ」
運がよければワクチンが間に合うだろう。
使い損ねたタオルとナイロンカフを自衛官に手渡す。どうするかは彼の自由だ。
それに――気絶した博士の姿はなるべく目にしたくない。同情する反面、ともすると『自業自得だ』と思ってしまうからだ。
彼に直接手を下されたわけでもないが…心のどこかで『所詮同じ穴の狢だ』と思っているのかもしれない。
――頭痛がしてきた。とりあえず今は逃げることに集中しよう。
今まで見てきた研究所の間取りと、以前連れて来られた時の記憶とを照らし合わせてみる。
荷物で半分ほど塞がっている扉を開くと、予想通り通路があった。
通路は薄暗く、消えかけた蛍光灯がちかちかと点滅している。その奥の方に、記憶の中のそれと同じ形をした扉が見えた。
「……多分この向こうに実験室があるわ。そこの運搬用エレベーターで外へ出られる筈よ」
声が震えていませんように。
正直こんな事でも無ければ、絶対に足を踏み入れたくない場所だった。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップ柄,アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット
現在地:九武村研究所・地下(小川とは別の部屋)
状態:両手に裂傷

110 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/03 15:12:38
NBGを通して見る村は、確かに地獄が地上に溢れ返っていた。
「…村は迂回するべきだな」
村の入り口付近の小高い丘の上から、双眼鏡を使って様子を窺う。
村の何処も彼処もゾンビが徘徊している。コレでは村を直進する事は叶わない。
双眼鏡を背中のユーティリティポーチにしまうと、丘を降りて村を迂回する。
途中、何体のゾンビと遭遇する事となったが、彼等のどれもが此方に気付くことはなくその機能を停止した。
というのも、サプレッサー装着のSOCOMならば音を立てる事無く彼等の頭部に必殺の弾丸を撃ち込めるからだ。
それに、NBGを装備しているから彼等の接近を感知するなど容易だ。
暫くは遭遇戦を考慮して、長大なG3ではなくてSOCOMを使うべきかもしれない。G3をスリングベルトを使って身体の前に吊る。
村を迂回する間、結構な数のゾンビと遭遇戦を演じる事となり、SOCOMの弾倉を二つ消費することとなった。
空となった弾倉を捨て、ボディアーマーのパネルに貼り付けてあったピストルマグポーチから新たな弾倉を取り出し、装填する。
既に村に入ってから数時間が経過している。
まだ予定の時刻まで時間があるが、この調子では任務達成前に村諸共炭となってしまうかもしれない。
(……赤坂と合流次第、この村から脱出するべきかもしれないな)
其れを許す小川達とは思えないが、前にも言った通り自分は組織の駒だ。
駒は忠実に組織の命令に従うことによって組織から様々な恩恵を享受する事が出来る。
そのような生き方は当たり前だ。というか、人間社会の基本構造だろう。
確か、看護婦がウィルスに対しての対抗策がどうのこうのと言っていた気がするが、今更どうする事も出来ない。
それに、この何時までも後をついてくる怪人が灰となると考えれば、それはそれで随分と良い。
不意に横合いの藪の中からゾンビが飛び出してきたが、何の事は無い、子供のゾンビだ。
それを眉一つ動かさずに蹴り倒し、頭部に一発45ACPを撃ち込んで鮮度の悪い脳漿をぶち撒けさせる。
ぴくぴくとまだ四肢が痙攣しているが、既に完全に死んでいる。
自分は今、子供を殺した。しかし、気に病む必要は無い。既にこの子は死んでいるんだ。
つまり、死体を蹴り倒してその頭に鉛玉を撃ち込んだに過ぎない。
死者を冒涜した、と言われればその通りかもしれない。
しかし、このような幼子を死体にさせて死体を喰らわさす方が余程酷い。
暫く顔が半ば程吹き飛んだ子供の死体を見下ろしていた。顔が半分無いので、この子が女の子か男の子かは不明だ。
着ている服から察するに、女の子かもしれない。
生前はこの子も普通の子供として生きていたに違いない。身体の大きさからして、まだ十にも満たないだろう。
子供の死体の上に屈み込み、胸の名札を取る。名札にはこの子の学年と組、名前が書かれていた。
村の小さな分校に通っていたのだろうか。余りにも幼すぎる子供までもが、死体となって死体を喰っている。
自分には何れ子供が生まれてくる。その子がもしかしたら、この子のような運命を辿るかもしれない。
そう思うと自分がやっていることが何の為なのか解らなくなってくる。
頭では、あの小川の言う通りこの任務には何の意味は無いという事は解っている。だが、放棄するわけにはいかない。
放棄すればしたで明菜に何があるかも解らない。今の首相は傘社と癒着している。
見せしめに特殊作戦群の隊員の家族に何らかの危害を及ぼすことなど、傘社の幹部に頼めば容易いことだ。
だからといって、態々ウィルスの脅威を根絶可能な手段を葬るべきなのか?
もし、ウィルスに対抗可能な手段を守れば多くの人々が救われるだろう。そうすればこの不幸な子供のような子供はいなくなる。
しかし、守ったら守ったで自分の身近にいる大切な人々が直ぐにでも危険に晒される。
傍から見れば、多くの人々を救う方が良いに決まっている。だが、自分は一人の人間だ。
有象無象よりも自分の大切な者を優先するに決まっている。それが当たり前であることは疑う余地が無い。

111 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/03 15:13:45
「……」
手の名札を握り締め、拳を震わす。
何という無力感。しかしどうする事も出来ない。自分は与えられた任務を達成しなければならない。
ぷつっと何かが切れる音が、心の中で響いた。
もう嫌だ。もうこんな地獄は嫌だ。もう、何の罪も無い人々が死体となって死体を喰うことを見過ごす事は出来ない。
SOCOMをレッグホルスターに捻じ込み、G3の弾倉を交換すると踵を返して走り出す。
目的は村だ。もしかしたら、村にはまだ生存者がいるかもしれない。
怪人の横をさっさと通り過ぎ、死者の呻き声が聞こえる村へと急ぐ。明らかに、今の村に入るのは自殺と同義語だ。
それでも構わない。もう、見過ごすことなどできやしない。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×9(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(11)+消音器、12連弾倉×2」、G3A4(30)+マスターキー(3)
現在地/状況:村を迂回する道/村へ戻る

112 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/03 15:14:48
>106>109
呼び掛けに応じない背中の老人に疑問を抱いたが、それは直ぐに
桂木の言葉によって解決されてしまった。
>「博士は感染したようね。個人的には、猿轡と手足の拘束をお勧めするわ」
「状況は益々悪化するばかりだな…」
老人を一旦床に下ろし、勧められた通りに手渡されたナイロンハンドカフで
老人の両手足を拘束し、口にタオルの猿轡を噛ませる。
その作業をする傍らで、縛るなら美女の方が良かったと素直な感想を抱いてしまった。
そうだ。帰ったら、ちょっと奥さんにアブノーマルなプレイでも頼んでみようか。
いや、CQBの拘束の要領に則って、無理矢理ヤるという手もあるか…
乱暴な手段で行為に及ぶのは好きではないが、結婚から3年の月日が経過しているのだ。
そろそろ夜の生活にも新しい刺激が欲しいと言うものだ。上手くいけば、またロマンスが花開くだろうか。
「爺さん縛っても楽しくはねぇな…」
ぽつりと本音を漏らし、老人を拘束し終える。
両手足をハンドカフで縛り、猿轡を噛ませた老人を肩に担ごうとするが、桂木の両手の傷に気が付いた。
「怪我しているな…ほら、ちょっと見せてみろ」
有無を言わさず桂木の細い手の裂傷を診ると、後腰のバットパックからファーストエイドキットが入ったパックを取り出す。
パックの中から、包帯、ガーゼ、消毒液を取り出すと、それらで桂木の両手の裂傷を手当てしてやる。
手当てが終ると、ファーストエイドキットをバットパックにしまう。
「さ、行くぞ」
気を取り直して老人を肩に担ぎ、桂木が示した新たな通路を歩き、その向こうにあると思われる出口を目指す。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12+1)、消音器」
現在地/状況:研究所地下実験室への廊下/拘束した老人を担いで移動
状態:右脚@深い刺し傷

113 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/03 21:02:56
希望がバスを後にして数十分後。
バスの中の乗客は全て姿を消し、代わりにナイフを目に柄まで刺しこまれた
鎌男の息絶えた姿があった…

114 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/10/03 21:32:03
>110 111
>「…村は迂回するべきだな」
別に誰に言うでもなく呟かれた言葉に、俺は同意した。
双眼鏡に勝てるほどじゃあないが、視力はかなり良いほうだ。腐れエサ共がいるわいるわ、大層沢山いやがる。
掃き溜め、肥溜め、残飯工場、ゲロ市場、etc、etc・・・言い方は色々あるだろうが・・・これは最悪だ。
俺の視点から見れば、これを、この光景を見ているだけで吐き気が湧きあがる。
う〜ん、美食家ってのも辛いもんだねぇ・・・。
俺達は丘から降り、村を迂回するように移動を始める。
相変わらず、無言。何の言葉も無い。たまに出て来る腐れエサも猟犬サンが見事に撃ち殺してしまうので俺はやることが何も無い。
これはこれで中々如何してつまらないものだ。
不意に子供の形の腐れエサが藪の中から飛び出してきたが、それも猟犬サンが何事も無かったかのように蹴り倒し、処理をする。
「ヒュゥ〜、やるねぇ・・・容赦も躊躇もまるで無しだ」
俺は思わず口笛を吹き、言葉を小さく呟く。
言葉が聞こえてないのか、それとも無視しているのか―――多分無視しているのだろう―――男は腐れエサに屈み込み、なにやら観察を始めた。
そして長考。殺すときは何も感じずに殺したくせに、殺した後になって色々と感じる。
やっぱりねぇ、人間は止めてみるもんだね。また違った形で人間観察が楽しめる。
不意に男の顔つきが変わった。銃をホルスターに押し込み、G3の弾倉を交換すると踵を返して走り始める。
男はさっさと俺の横を通り抜け、唯々村へと続く道を走っていく。
一瞬あっけに取られるが、男の走る後姿を見て歪んだ口をさらに歪めた。
「まったく・・・どうしてこうも予想外な行動が取れるのか・・・面白い、面白いよ。やっぱり・・・最高に面白い生き物だ」
俺はそれだけを呟き、男の後を追い始めた。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:村を迂回する道
状況:上半身裸 右腕消滅 身体に無数の傷跡+弾痕(回復中) 上機嫌

115 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/03 21:54:43
あの犬の所為で制服が血塗れだ。洗濯しても落ちそうにない。

一匹目は窓を割り、室内に飛び込んできた所へ一発の銃弾を叩き込んでやる。
それに続いて飛び込んできた二匹目は小銃で力いっぱい叩き落した。
起き上がろうとする一匹目の頭を踏み砕き、二匹目の頭は小銃で叩き割った。
残りは危機を悟って逃げ出したらしい。
「全く……早くクリーニングに出さなければ……」
もっとも、ここまで染みになっては落ちないかもしれないが。

パトカーで村から逃げ出す事にしようと思ったが、明らかにガソリンが足りない。
この駐在所に来た時から一度も給油していないのでそれも当たり前か。
村役場にはガソリンを積んだ給油車が停まっていた。あれから貰ってこよう。
「……おっと…そういえば……」
正面でバリケードになっている事務机から日誌とボールペンを引っ張り出す。
そして、本来「異常無し」と書き込む筈の場所に「異常有り」と小さく書いた。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近
現在の状況:犬を殺害、日誌を書いて駐在所の外へ

116 名前:六望斎 ◆VonfJKTU22 [sage] 投稿日:05/10/04 00:55:43
>105
「おや、小僧とは嬉しいことを言ってくれる」
天井裏から、老人のくぐもった声が響く。
「しかし、いくら挑発されても、ワシはワシにとって有利な場所でしか遊んでやらんよ」
コロン・・・・コロンコロン・・・・・・・
軽い音とともに、天井に等間隔で設置されている換気口から、いくつもの丸い物体が落ちてくる。
・・・・・・シュワッ!
程なくしてそれは一斉に、炭酸飲料の栓を開けたかのような音を発し、通路を白い煙で満たす。

「こんな風にのう!」
またしても、視界を奪い、天井から、壁からと、非人間的な角度での自動拳銃の射撃がブランデンブルグを襲う。
「お主のような人間には、是非とも最上階にまで辿り着いてもらいたいのだがな」
すぐ傍に、あるいは背後に、その声は老人の位置をあやふやに感じさせ、敵対者の意気を削ぐ。
「・・・・・ほれ、大佐も待っておるよ」

白く染まった通路内に、奇怪な老人の哄笑が響き渡った。

所持品:ステアーTMPx4(20、16、14、22)、ステアーのマガジンx12、煙玉x8、苦無x14
現在地・状況:スペンサービル11F通路、通路内に煙を充満させ視界を奪っての銃撃をする。
状態:健康、傷は完治済み

117 名前:鏡野姉妹 ◆GzWqzQ7Gpk [sage] 投稿日:05/10/04 01:10:38
村の方で何度も銃声の様な音が響いたり、微かだが人々の悲鳴も聞こえた。
この神社は村からある程度離れた山中にあるのだが、風に乗ってそれらの音が運ばれていた。
私達に母はいないが、頼れる父がいる。
父はこの神社の宮司をしており、私達はその娘達というわけ。
何やら村で不穏な空気が漂っているので、夕暮れ間近に父は山を降りて村の様子を見に行ってしまった。
父は私達双子の姉妹に、家に残れって言ったけど、父が家を出てから二時間ぐらいが経過している。
既に辺りは真っ暗だ。此処は山の中だから、余計に暗く感じる。
家にいるのは私達姉妹だけ。あと、飼い猫が一匹。でも、この猫は飼い猫というよりも居候をしているだけのデブ猫。
天気の良い日は境内で日向ぼっこをしているか、神社に隣接している私達の家に餌を集りに来るだけ。
しかし、普段は決して懐かないのだが、今はこうして私の膝の上で丸くなっている。
どういう風の吹き回しだろうか。このふてぶてしい猫らしくない…いや、ただ単に炬燵で温まりに来ただけだろうか。
「…お父さん、遅いね」
炬燵の向い側では、私と瓜二つの容姿を持つ妹の綾芽が不安そうな顔で、手の中の湯呑を持て余していた。
綾芽と私の違いといえば、髪型と体系、そして性格ぐらいだろうか。顔付きはまったく同じである。
悔しい事に、綾芽は私と違って胸が大きい。私といえば、洗濯板と同等かそれ以下である。
更に今は冬休み中の高校の男子たちには受けが良い。ちょっとぽっちゃりしていておっとりしているのが良いのだとか。
私に対しての男子たちの専らの評判といえば、気が強すぎる女だとか…別にいいじゃない。女は根性よ。
「そうだね……もう、御飯も冷めちゃってるし」
膝の上の猫を撫でながらそう言う。とうの昔に用意した父の分の夕食は冷めてしまっている。
流石の楽観的な私も不安になってきた。あの父に限って、荒事に巻き込まれたぐらいではどうにかなるとは思えないけど…
でも、村からは何発もの銃声らしき音が聞こえてきた。もしかしたら、銃を持った誰かが暴れているのかな?
そうだとしたら、駐在所の田中さん辺りがどうにかしてくれると思うし。
田中さんってば何時もにこにこしているけど、いざとなったら頼れそうだし…でも、田中さんでも無理だとしたら?
考えれば考えるほど不安になっていく。えーい。こうなれば行動あるのみだ。
私は膝の上のデブ猫に構わず立ち上がると、コートを羽織った。
デブ猫はむぎゅっという声を出して、炬燵布団の上でべちゃっとなった。
「お姉ちゃん、何処に行くの?」
外出の支度をする私を見て、綾芽は不安そうに訊ねた。
「決まってるでしょ。村の様子を見に行くの」
私はそんな綾芽に構わず支度を終え、さっさと居間を出て玄関に向う。
「私は別に構わないけど、綾芽は家で待ってる?」
居間を出る間際、振り返って綾芽にそう聞くと、小心者の我が妹は一人で留守番するのが怖いのか、
慌てて私に倣って外出の容易をし始めた。

家の戸締りをしっかりとし、懐中電灯を片手に村へと下る石段を降りていく。
冬の夜の山は不気味過ぎ。流石の私も怖いと思ったけど、綾芽はもっと怖いみたい。
私の後にぴったりと引っ付いてる。これでは、転んでしまうかもしれない。
かといって邪険に扱えるわけでも無い。ちょっときつく言うと、綾芽ってば涙目になるし…
はぁ、と溜息を付きつつ、私達姉妹は石段を降りていく。

名前:鏡野綾御/〃綾芽
服装:コート、巫女服/〃
所持品:懐中電灯/特に無し
現在地:九武村北部山岳地帯の神社の石段
現在の状況:石段を降りて村へと向う

118 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/04 01:19:46
>108
草むらの中から突如として幾つものツタが現れ、ゾンビ犬を絡め取った。
ゾンビ犬は体に絡み付くツタに噛みついたりなどして必死に抵抗するが、
それは虚しい徒労として終わり、草むらの中に引き摺り込まれると何者かに
咀嚼される音が周囲に響いた。
逃げるなら今の内だろう。逃げなければ、新たに現れた化物によって、
先程のゾンビ犬と同様の末路を辿る事は避けられないだろう。

119 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/10/04 05:02:51
五階、
「な〜んか、盛り上がっちゃってるわね〜」
自分の起こした爆発の影響で炎に包まれたエレベーターホールの光景を、シャファンは手すりに頬杖をついて見物していた。
大柄な女二人が殴り合い、割って入った先程の独逸兵が投げ飛ばされ、再開される殴り合い。
飛び入り参加してみるのも面白そうだが、
「・・・・・・や〜めた。暑苦しいのは好みじゃないのよね」
手をひらひらと振って、下へ向かう。
用意しておいた得物を、取りに行かなければならない。

>102
階段には防火扉、エスカレーターにはバリケードが築かれていたので、三階の手すりを越えて、吹き抜けを飛び降りる。
「おやん?」
そこで見た面白いものに、シャファンは目を細める。
一人の少年が、黙々と、子供の死体に消火器を振り下ろしていた。
バイザーとマスクのせいで顔はよくわからないが、背格好からして十歳を少し過ぎたくらいの年頃だろう。
死体のゾンビ化を防ぐためとはいえ、歳のわりに大した行動力だ。
「・・・・・・・・ん〜?」
少年に定めた視線はそのままに、シャファンは眉根を寄せて首を傾げる。
これと似たような光景を、どこで見たような気がしたのだ。
「・・・・・・・・なんだっけかな〜?」
自分の頭を軽く小突いて、思い出そうとする。
何を、忘れているのだろうか?

>104
柄にもなく考え込んでいる間に、少年は死体を隅に放って、その場を去って行った。
すぐに後をつける。
・・・・・・理由はない。ただ、無性に気になって仕方がないのだ。
「ふふ〜ん?」
逃げるようにして男子トイレに入っていく少年の背中を見て、シャファンはほくそ笑む。
無論、彼女の辞書に男子トイレだから、などという禁忌が載っているわけがない。
そのまま堂々と足を踏み入れ、唯一閉まっている個室のドアに手をかける。
鍵は、かかっていない。

「人の前じゃあ必死に痩せ我慢して――」
前置きなしにドアを開けて入り、少年に顔を近づける。
「――後でこっそり吐いちゃうだなんて・・・・可愛い感性してるのね〜ぇ」
後ろ手にドアを閉めて、
「アタシ、シャファンっていうの。アナタのお名前教えてくれる?」
少年の口元を、スっと一舐めする。
「・・・・・・酸っぱい♪」
相変わらずの、邪気のない笑み。
それは、人によっては、最も恐ろしく感じられる表情だった。

所持品:半袖ジャージ&スパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル2F、北側男子トイレ個室内、無断で個室の中に入って>184と二人きりになる。
状態:胸に三条の浅い傷

120 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/04 11:47:28
>119
天井の換気口や便器の中から何本もの触手が現れ、二人を絡め取る。

121 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/04 12:21:46
>107
赤木の目の前で、排気口の天井から何かが落ちる。
足音のように聞こえていたものは、天井で孵化した芋虫が床に落ちる音だったようだ。
芋虫は飢えているらしく、床の上で共食いを始めている。
だが、彼らが食べ応えのありそうな餌の存在に気付くのも時間の問題だろう。

122 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/04 13:05:25
>119
想像してみてくれ。
もし、自分が公衆トイレの個室で用を足している最中に、いきなりドアを開けて女の人が入って来たら?
俺は別に最中じゃなかったわけなんだが、ショックは同じようなものだと思う。
「?!!!?!」
一体何考えてんだ、この姉ちゃん?
・・・・・・・・まさか、痴漢の女版?
都会っていうのは本当に恐ろしい所だぜ。怪物だけじゃなく、人間にも気をつけなきゃいけないなんてな。
今度から、ドアの鍵は絶対にかけることにしよう。

背筋がぞわぞわする。犬や猫だって初対面で人の顔なんか舐めたりしないぞ。
「・・・・・・・・来島・・・・・大樹・・・・」
聞かれたとおりに名前を教える。別に減るもんじゃないしな。
けど、この姉ちゃん、変なのはもう充分わかったんだけど・・・・・何かおかしな感じがする。
外人だからか? シャファンって日本人の名前じゃないよな。
とにかく苦手だ。こういう奴は。
笑顔でシャファンが迫ってくる。
俺は、後退りしていた。

>120
追い詰められて、背中のランドセルが俺と壁のサンドイッチにあって限界まで潰れた頃に、天井から変な音がしてきた。
「っ!」
換気口から、何かうねうねしたものが出てきている。
一瞬蛇かと思って身を硬くしてしまったが、どうやら違うみたいだ。
とにかく危険なものであるのは間違いない。
俺はシャファンを突き飛ばして、ランドセルの中の即席火炎放射器を取り出そうとする。
「っ・・・・・!!」
スプレー缶を握ったところで、うねうねに手をとられてしまう。

くそっ! 放しやがれ!
ダメだ。千切ってやろうと引っ張ってみても、その分伸びるだけでまったく効果がない。
抵抗むなしく、足と腰を絡めとられ、空中に持ち上げられてしまう。
畜生! 手応えがないくせに、意外と力はありやがる。
「使え!」
俺は、かろうじて動かせる手首のスナップを使って、シャファンの方にスプレー缶を放り投げた。

こういう奴は、火で燃やすのが一番だ。

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(ガムテープ、接着剤、水500m?、
カロリーメイト各種、ゼリー飲料各種)、マスク、バイザー、二重の手袋、出刃包丁、特製パチンコ
現在地:スペンサービル2F、北側男子トイレの中
行動:シャファンにライター付き殺虫剤≠渡す
状態:Fine、緊縛されて宙吊りの状態

123 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/04 23:30:31
>114
後を追ってくる怪人に構わず、ゾンビで溢れ返る村に突入する。
此方の姿を認めた亡者共が真っ先に群がって来るが、冷静な射撃を順に加えて沈黙させる。
村の中を徘徊していた、老若男女のゾンビ20体余りを片付けたところで、少しだけ周囲が静かになった。
しかし、まだ村の入り口付近のゾンビを片付けたに過ぎない。更に進めば、もっと数は増えるだろう。
「誰か生きている者はいないのか!」
大声で叫んで生存者の反応を待つが、少し奥まったところで屯していたゾンビを呼び寄せるだけであった。
5発の308を新手のゾンビ共に撃ち込むと、弾倉を交換し、コッキングレバーを引く。
弾倉交換の隙を突いて接近して来たゾンビ対しては、マスターキーを至近距離で容赦なくぶっ放す。
ダブルオーバックで全身をズタズタにされて大きく吹き飛び、そのゾンビはただの肉塊となる。
「誰かぁー!誰か生きている者はいないのかぁ!」
それからショットシェル二発を残りのゾンビに撃ち込み、叫んでから走り出す。
「誰でもいい!生きているならば合図をくれ!」
叫びながら、家から家へと回っては戸口を叩くが、返ってくる返事はゾンビの呻き声だけだ。
それから継続的にゾンビ相手に戦闘をしながら家々を回るが、誰一人として生存者を発見する事は出来なかった。
一人で捜索するには限度というものがあるだろうが、それでも、自身の無力を思い知るには充分だった。
結局、貴重なG3の弾倉を三つ消費したに過ぎなかった。無駄な徒労に終ったのだ。
「………」
村のほぼ中心地にある、小さな公園のベンチに腰掛け、肩で息をついていた。
彼の周囲にはこの公園で遊んでいた子供のなれの果てである、彼が撃破し、活動を停止させた
小さなゾンビ達の骸が転がっていた。子供が308を受ければ、原型を留めない。
例外なく、その骸達は一見するとただの肉塊にしか見えなかった。
憔悴し切った顔をフェイスガードの下に隠し、ただただこの惨状を受け止めるしかなかった。
不意に、公園の隅の茂みの中から、新手の子供のゾンビが出てきた。
可哀想な事に、その子供ゾンビは両腕が無い。これでは獲物に掴み掛かるのも難儀だろう。
あぁぁ〜…と小さな口を限界まで開いて、よたよたと此方に向って駆けて来る。
さながらそれは、父親を求める子供の姿のそれである。
何時か自分に子供が産まれれば、このような場面が訪れるかもしれない。
半ば機械的にレッグホルスターからSOCOMを抜き、近づいて来た子供ゾンビの頭を掴むとその小さな
口に、無理矢理消音器の付いていない銃口を突っ込む。
「………」
そして引き金を引く。45ACPが上顎と下顎を繋ぐ部位を撃ち抜き、ぶちぶちと嫌な音を立てて千切れる。
手には子供の頭上半分が残り、下顎が残る体はそのまま地面に力無く倒れる。
涙は流れない。既に感覚が完全に麻痺しているのだ。
握っていた子供の頭上半分を、地面に倒れていた子供の身体の上に放り投げる。
傍から見なくとも、異様な光景過ぎる。
「は、はははは……」
口から乾いた笑い声が独りでに漏れる。いよいよおかしくなってしまいそうだ。
乾いた笑いを上げながら、足元に転がる子供の亡骸に手のSOCOMを向け、引き金を無表情なまま引く。
銃弾が突き刺さる度に子供の小さな体はゴムまりのように弾む。酷く滑稽だ。
弾倉内の全てを撃ち尽くし終わると、足元には元が何であったか判断不可能な肉塊があるだけであった。
弾薬は尽きているというのに、構わず引き金を引き続け、空撃ちの虚しい音が響く。
どれぐらいの間そうしていたのだろうか。ようやくSOCOMをホルスターに戻した時には、冬の冷たい雨が降っていた。
既に池に潜んだ時に全身びしょ濡れだったので別に大して気に掛けるような事では無い。
NBGを押し上げ、雨が降り注ぐ虚空を見上げる。これ以上雨が酷くなるようであれば、ヘリが飛ぶのは難しいだろう。
暫くの間、雨に打たれながら、骸が転がる公園で立ち尽くしていた。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(24)+マスターキー(0)
現在地/状況:村の公園/茫然自失

124 名前:??? ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/04 23:41:44
>96
足の裏も外骨格で覆われており、滑り止めとして小さな棘がびっしりと生えている。
しかし、他の部位に比べれば外骨格は薄めだ。従って、濃硫酸に足を突っ込めば、程無く外骨格が融解してしまう。
「GURUUUU…」
何度も経験する内に、この体を溶かす痛みにも慣れつつあり、融かされた外骨格も回復し始めている。
そういえば、あの男は何処に行ったのだろうか?
荒れた部屋を見渡しても、奴の姿は無い。隠れているのか?
この荒れた部屋ならば隠れる場所には困る事は無い。恐らく、机の下だろう。
一々屈んで机の下を覗くのは億劫だ。尻尾を持ち上げ、やたらめったら机を突く。
尻尾の切っ先は容易く机を貫き、その下の床にまで一瞬で到達する。
そうやって順々に机を尻尾で突いていく。そうしていればいずれは尻尾があの男を捉えるだろう。

現在地:研究所地下室
状況:尻尾で机を手当たり次第に突く

125 名前:鏡野姉妹 ◆GzWqzQ7Gpk [sage] 投稿日:05/10/05 00:22:02
石段を下り終え、暫くは道程に進む。
何時も通り慣れた、田んぼの中を突っ切る形である畦道。
畦道は干上がった田んぼに囲まれているが、照明はこの手に持つ懐中電灯だけ。
頼り無い事この上ないけど、まぁ、何とかなるでしょ。
そんな楽観的な私と臆病な綾芽は、暫くの間田んぼの畦道を黙々と歩いていた。
其処へ不意に横合いの田んぼから、何かの音が聞こえた。
流石の私もちょっと驚いちゃったけど、綾芽はもっと驚いているみたい。
ぎゅっと私の腕に抱き着いて、その羨ましい胸を押し付けてくる…こんな時でも、私は妹の胸に嫉妬しているのね。
「お姉ちゃん…」
我が妹は今にも泣き出しそう。
「もう、そんな顔しないの。私よりちょっと遅れて産まれただけじゃない」
そんな事を言ってる私も、実は結構内心では怖いと思っていたりする。
恐る恐るその物音がした方向に懐中電灯を向ける。
最初は頼り無い灯りに照らし出されたものが何かは分からなかったけど、直ぐに私達姉妹は固まっちゃった。
「綾芽!」
でも、女はど根性が信条の私は直ぐに綾芽の手を取って駆け出したわ。女の直感って奴?
綾芽には衝撃が大き過ぎたみたいで、暫くの間は私に引っ張られる形で走る羽目になっちゃった。
「お、お、お、お姉ちゃん……あ、あ、あ、あ、あれって…」
走っている間に我を取り戻したのか、綾芽は切れ切れにそう言葉を紡いだ。
「私にも何が起こっているかわからないよ!でも!とってもヤバイってことなんでしょ!」
私は綾芽の手を引きながら走り、呼吸の合い間にそう言う。
ほんの数秒前に見たアレは、信じられない。でも、あれが本物だってことは間違いない。
私は走りながら時々後を振り返って見る。アレは追ってきそうに無いけど、安心は出来ないわ。
走っている間にも村では何発もの銃声が起こる。やっぱり。誰かアレと戦っているんだわ。
取り敢えず、今は一番頼れそうな田中さんの所に行くべきだよね。
私は綾芽の腕を引きながら、必死になって走った。

>115
ようやく私達姉妹が田中さんの駐在所付近に辿り着いた時には、綾芽は卒倒する寸前。
「お、お姉ちゃん…私、もう走れないよ……」
綾芽は膝に手を付いて、私より少し後で力なくそう言う。
「何言ってるの!田中さんの駐在所は直ぐ其処だから、頑張るの!」
綾芽に比べて、私は然程疲れてはいなかった。これは胸の重量に関係しているのかしら?
と、冗談は置いといて、綾芽は私と瓜二つのくせして虚弱体質だ。
小さい頃なんかはよく風邪を引いたり、体調を崩したりして寝込むことが多かった。
それに比べて私といえば、風邪なんて生まれて一度も引いた事は無かった。
「頑張って!ほーら!」
私はそんな綾芽の腕を無理矢理引っ張って、田中さんの駐在所まで行く。
そうこうしている間にもアレが追いついてしまう。
焦燥感が募るが、ようやく田中さんの駐在所の前まで来て、安堵の溜息を付く。
駐在所の明かりは点いているようだが、中に田中さんはいるのかな?アレに襲われて無ければいいけど…
「田中さん!中にいますか!?私です!鏡ノ守神社の鏡野綾御です!妹の綾芽も一緒なんです!」
どんどんと駐在所の扉を叩くと、中で誰かが動く気配がした。
扉を開けようと取っ手に手を掛けて引くけど、びくともしない。多分、鍵か何かで塞いでいるのね。
ということは、多分、中で誰かが立て篭もっている。その誰かが、田中さんである可能性は高い。
「田中さん!開けて!早く開けてくれないと、奴等が来ちゃうよ!」
私は必死になって扉を叩いている。傍らでは、綾芽が奴等が来るのではないかと、周囲をおろおろと見回している。

名前:鏡野綾御/〃綾芽
服装:コート、巫女服/〃
所持品:懐中電灯/特に無し
現在地:駐在所前
現在の状況:駐在所の扉を叩いている

126 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/05 00:29:29
軽い挨拶をしたところで、俺は顔を顰めた。
足音に続いたのは滑(ぬめ)るような、得体の知れぬ水音。
それも純な液体ではなく、何筋もの糸を引いて粘液が滴るような、
一言で言ってしまえば背筋が寒くなるような気持ち悪い液体の落下音であった。
それを聞いたときには自ら声を掛けてしまったことを歯を食いしばって心から悔やんだが
それはもう仕方がない。どうしようもない。隠れることも出来ない。
未だその音の主の姿形も捉えてないものの、自らの数メートル先の正体を想像すると
嫌でも身が震える思いだ。
全身にぬちゃぬちゃとした粘液を纏った異形の化物と鉢合わせするのは嫌過ぎる。
対面したが最後、抱きつかれて顔をしゃぶられて俺の全身も下呂の香りに包まれること請け合いだ。

「あ、…いや、判らん、さ」
ぬちゃぬちゃと響く奇怪音を前方に置いて、俺は考えを巡らせた。
往生際が悪いかも知れないが、そこは許してくれ。前の人もちっと待ってくれ。
さて。やあ、と挨拶をして返答がこないのは相手が化物だからか。
そうかも知れないが相手にも自分と同じ様な都合があって声が出せないのかも知れない。
水音に関しては見慣れぬ死体を彼方此方で目にして、此処まできて嘔吐してしまったのかも。
音の正体は胃液のゲロゲロ音。
色々と頭を捻った推測を試みるが、どれも気休め程度でロクなもんじゃない。
突然、正体不明の未確認生命体に遭遇して、そんな状況で打開策が容易に閃くのでは
流石に自分の人間性を疑うっちゅうもんだ。
とりあえず、化物化物とビビるのは気が早いかも知れない。これは希望だ。
自分でも動揺は隠しようがないし勿論のこと顔は恐怖一色だろうが、そこは勇気だ。
勇気でカバー。
「え、えーと…山田さん?山田さんですか?ってか山田さんですよね?」
恐る恐る接近して、角から音の主を覗き見る。
俺は硬直した。
自分の睾丸が急激に萎縮していくのがわかった。
それに続いて驚愕し転倒し失禁し腹中から逆流してきた物をぶち撒けた。
腰が抜けそうだったが自衛本能の故かすぐに立ち上がり
短い悲鳴を上げてそこから走り去った。
俺は泣いた。大人であることも忘れて何かの糸が切れたかのように。
この世には、見てはいけないモンが必ずしもあるということだ。

背後から迫るような恐怖に背中を押されて、排気口内をドタドタと疾走した。
時間は忘れて運動不足は無視して走り続けた。
暗い世界から一変して街灯の光が差し込み風が吹き抜けたときに、もう一本の糸が切れて
再び胃液を吐き散らした後、大声で泣き喚いた。
虫は嫌いなんです。嫌な思い出が、たくさんありました。

年齢:32
性別:男
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端(前スレ199)
服装:白衣
現在地・研究所外・駐車場付近
状態: げろげろ

127 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/05 01:35:44
「…!」 警察犬では無いとは言え、流石に素手では分が悪いな…
一つくらい護身用を持ってくれば良かったぜ…全く、よろしくない。

「グルルルル…!」
いや、別に他人の名言をパクッてる場合でも無いな…
さて、A怪我を覚悟で戦うか、B撤退か…
>118
ん? 「な…!」 私の右脇、右頬をかすめながら後の叢からツタが伸び、
そしてまるで釣りでもするかのように、いや魚網のように犬を絡めとって引きずり込んだ…!
犬の方も突然だったが、これはそれ以上だ。
始めて化け物に遭遇した時のような、全てが幻覚のような、夢のような、
体が浮く感覚が一瞬全身を駆け抜ける。

───ゴキバキバキゴキ…
   グシャバギシャギシャギシャギ…───

…さっきの選択肢は一部訂正しよう…
×A怪我を覚悟で戦う ○A自殺

開けた道を走るのは結果としてAと同じになる!
私は後ろの何かを折るような、化け物が死体を食らう数段上のおぞましい
音を背後に、叢の中を走る!

128 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/05 01:48:37
ガサガザガサガザ…
視界は全て藪だ。映画で草むらやジャングルを駆け抜けるシーンを
登場人物の視点で流す、そのような手段はよくあるが…私の視界は今まさにそれだ…
「…ゼィ…ハァ…」まるで映画を画面に密着して…見ているような…気分だ…!

「ハァ…ハァ…ハァ…ゼィ」 煙草…なんて…吸うものでは…無い…逃げ足と逃げスタミナだけは唯一の自慢
だったんだが…な…。

ガサッ!
「!」 突然視界がひらける。その先に九武村が広がった。
「クッ…」 …だがそれは…崖の下の光景でもある…。

ガサガサ…。
後の気配が近づいてくる…私は崖の淵に立つ。
思ったより高くは無い…崖と言っても多少滑らかな斜面だ…やるか?
「…」 やるしか…無い!

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:??
現在地・状況:九武村のちょっと北、崖っぷち  崖を滑り降りようと試みる
自分の状態: FINE

129 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/05 05:00:35
>112
自衛官が、ナイロンカフで博士の両手足を拘束している。
待っている間、私は手元の車椅子を調べ始めた。
随分変わった形をしているが、どうすれば折りたためるのだろうか。手袋を外し何度か試すうちに、ようやく畳み方が分かった。
コンパクトになれば、障害物が多い場所でも何とかなるだろう。
博士が生きている間は、可能な限り彼の足である車椅子を運ぶつもりだった。
>「爺…も…はねぇな…」
……何か言っただろうか?
視線を上げたが、別段声を掛けてきた訳でも無さそうだ。丁度作業が終ったらしく、博士を担ぎ上げようとしている。
だが、手袋を嵌めようとしたところで突然手首を掴まれた。長身の自衛官は立っているだけで威圧的だ。
「――何か?」
>「怪我しているな…ほら、ちょっと見せてみろ」
「ば……!」
絶句した。一瞬冗談かと思ったが、救急袋らしき品まで取り出している。どうやら本気らしい。
「ちょっと!止め…せめて自分でするから放して頂戴!」
もしかして、まだ寝ぼけているのだろうか?
血液に限らず、私の身体は何かに蝕まれている。間接的にとはいえ、傷口に触れようとすること自体正気の沙汰ではない。
何を考えているのか理解に苦しむ。
とはいえ力で敵う筈も無く、おとなしく治療を受ける羽目になる。
>「さ、行くぞ」
立ち上がった自衛官と、綺麗に巻かれた包帯と何度か見比べる。――一応、礼は言っておくべきだろう。
「ありがとう。――――でも、こんな真似は二度としないで下さる?とても…その…危険だから」
人として扱われたのはある意味新鮮だった。だが、変身願望が無いならリスクは避けるべきだ。
それに私自身、二度とあの無力感を味わいたくない。

実験室の脇には小さな機械が付いている。どうやらカードリーダーのようだ。
そして死角になった廊下側からは、ゾンビ特有のうめき声と不規則な複数の足音が聞こえてくる。
ひとつため息を付いた後、折りたたんだばかりの車椅子を広げる。
「――――お手並み拝見ですわね」
私はにっこりと自衛官に微笑みかけながら、仕草で博士を下ろすよう促した。

服装/所持品:黒ワンピース、黒靴、ハーフコート/手袋、写真、,風呂敷(着物他)モップ柄、アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット
現在地:九武村研究所・研究所地下実験室への廊下
状態:両手に裂傷 @治療済(回復中)

130 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/10/05 07:57:35
>123
村に入った瞬間、多数の腐れエサどもの襲撃を受け、俺は男を見失った。
しかしまあ、焦る必要は無い。男の通った後には、グチャミソになった腐れエサと空薬莢が転がっている。
そして、のんびりと歩き、男の姿を見つけたとき、俺は自分の目を疑った。
>「は、はははは……」
おいおいおいおいおーい、そりゃあねぇだろ?そりゃあねぇだろぉがよ、人間・・・。
男は、乾いた笑い声を発しながら、腐れエサに銃弾を撃ちまくっている。
「おーい、人間・・・お前まさか、こんな所で終わっちまう気か?」
冷たい雨が降り続ける公園、そこに立ち尽くす1人の男、その男の傍には原型を留めていない腐れエサが転がっていた。
「冗談じゃねぇ・・・俺が期待してんだからよ、もうちょっと頑張れよ?なあ?」
爪でペチペチと男の頬を軽く叩く、それでも男は何の反応を示さない。
ここまで来ると興醒めだ、よろしくない。所詮、コイツは人間じゃあないと?
つまらない、つまらない、つまらない、つまらない、つまらない。
人間というのは、人間というモノは、もっと強いはずだ。もっと強いのが人間だ。
弱くて醜くて、それでも凄まじく強くて恐ろしいほど美しい。それが人間、それが人間だ。
お前はそおいう人間の筈だろ?俺が期待してんだからそうなってもらわなくては困る。
壊れて御終い。そんなんじゃあ駄目だ、全然駄目だ、そんなのは認めない。
「おい、聞いてんのか?・・・こんじょーなしのりょうけんくーん、きーこーえーてーまーすーかー?」
俺の呼びかけに応えることなく、男は虚空を見上げ続けている。
そんな反応をする男に、徐々に苛立ちが募り、そして馬鹿馬鹿しくなった。
自分のテンションが下がっていくのがわかる。男を見る目がエサを見るそれと変わらなくなる。
そう、急にこの人間は、いや、人間だったモノは、輝きを失ったのだ。
「はぁ・・・いいや、もういい。そこで腐れエサのエサにでもなってろ、この根性無しめ。
そのまま勝手に喰われておっ死んで『猟犬』から『腐れ負け犬』にランクダウンでもするがいいさ
たかだが数十分の人間探しで自分から希望を放棄し砕き潰すようなエサに期待した俺が馬鹿だった。じゃあな、腐れ負け犬」
俺は軽く溜め息を吐き、男に背を向け振り返ることなく歩き出した。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:村の公園
状況:上半身裸 右腕無し 身体に無数の傷跡+弾痕(回復中) テンションダウン 

131 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/10/05 18:08:53
順調にエレベーターは降下し、程無くして扉が開いた。
さっと川崎と共に外に出ると、AK103の銃口を周囲に巡らして警戒する。
「大丈夫。何もいないわ…取り敢えず、ね」
エレベーターホール近くに化物がいないことを確認すると、エレベーター内にいる桃華を手招きする。
桃華が自分達に続いて外に出ると、扉はさっさと閉まってしまった。
彼も彼で色々と遣らねばならぬ仕事がある。それは自分達も同じだ。
「さて、早い所すませましょう?」
川崎が先頭に立ち、間に桃華を挟んで自分が後衛つき、25階の探索を開始する。

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(6)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(76)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:25階/ 探索開始
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

132 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/05 21:16:54
>125
日誌を引き出しに仕舞って駐在所を出ようとすると何者かが激しく扉を叩き始めた。
私はついに奴等が来たのかと思い、慌てて小銃に次弾を装填して射撃準備を整える。
だが、その必要はなかったらしい。扉の向こうに居る者が自ら名前を名乗ったのだ。
「君達か!そこは開かないから、早くこっちから中に入るんだ!」
割れた窓を開けて巫女姿の姉妹に叫び、二人ともが所内に入るまで小銃で外を警戒する。
遠くから呻き声や悲鳴、銃声が聞こえるものの、幸いにも襲撃は受けなかった。

「……さて、見たところ君達も奴等と遭遇したようだが…怪我はしていないか?」
奴等に見つからないように駐在所奥の居間まで案内してから二人に尋ねる。
仮に怪我をしているとすれば、この姉妹もまた奴等の様になりかねないからだ。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所 居間
現在の状況:二人を連れて駐在所内に戻る

133 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/05 22:21:04
>124
変異体の動きは完全に止まっていた。
逃げ出すチャンスは今しかない。
音を立てないようにゆっくりと机の下を這いずり回る。
そしてMK.46の落ちている二つ目の机に潜り込んだ時、何かが鼻先を掠めた。
目の前には変異体の外骨格と同じ色をした棒が突き刺さっている。
一瞬、それが何か理解できず、気がついたときには無くなっていた。
しかし、その動きを観察するとランダムに部屋中の机を突いて回っているだけで
(・・・気がついていない・・・のか・・・)
息を潜め、可能な限りのスピードで前進していく。
この際、MK.46は取らずに脱出する事に決めた。
お陰で何とか死角を突いて部屋の出入り口まで移動する事が出来た。
そして一気に走り出す。軍用ブーツがドカドカと重い音を立てるが今は走るしかない。
くそ、目当てのエレベーターはどこだ

所持品:アンプルシューター、ワクチン×6、無線機
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・地下・廊下
健康状態:痣3箇所
状況:変異体(元重田)の居る部屋から抜け出し、廊下を全力疾走。

134 名前:鏡野姉妹 ◆GzWqzQ7Gpk [sage] 投稿日:05/10/05 23:36:17
>132
>「君達か!そこは開かないから、早くこっちから中に入るんだ!」
良かった。やっぱり田中さんだ。
直ぐに窓が開いて田中さんが出てきたと思うと、何やら手に見慣れない銃を持って周辺を警戒し始めた。
私は銃には詳しく無いけれど、一目で旧式の小銃と分かる。
何処で手に入れたか少しだけ気になったけど、今はそんな事はどうだっていい事ね。
私は綾芽の手を引いて窓から駐在所の中に入る。
先ず、最初に目に飛び込んできたのが、駐在所の床に転がる二頭の犬の死体。
どれも身体の損傷が激しいけど、死因はそれとは違うみたい。二頭とも頭を叩き割られている。
「う……」
綾芽は酷い有様の犬の死体を見て吐き気を催したようだ。
口元を必死になって押さえていたけど、田中さんに居間に案内されると、慌てて台所の流しでげぇげぇと吐いた。
そんな妹の様子を見て私まで気持ち悪くなってきた…貰いゲロしそう。
仕方が無いので落ち着くまで綾芽の背中を擦ってやる。全く、しゃんとしなきゃ駄目じゃない。
こんな調子では、私まで色々と不安になっちゃうじゃない…

>「……さて、見たところ君達も奴等と遭遇したようだが…怪我はしていないか?」
落ち着いたところで田中さんがそう切り出す。
「いえ。私達はあれを目撃してから、直ぐにこの駐在所を目指しましたから…襲われてはいませんけど」
私は素直にそう答える。田中さんは私達の身を案じてくれているのかな?
「……お姉ちゃん」
そんな私の袖を綾芽がくいくいと小さく引っ張り、小声で話し掛ける。
どうしたのかと思い、綾芽の方を見ると、我が妹は耳に顔を寄せてきた。
「……何だか、田中さん、怖い………」
田中さんに聞こえ無い様に、私だけに聞こえる声量でそう囁く。
私には分からないけど、確かに、目の前の田中さんは何時もの田中さんじゃないみたい。
着ている制服の所々に赤い染みがついてるし、にこにこしてはいるけど、何処か不自然。
「…馬鹿言ってんじゃないの」
愚妹の額を軽く小突く。でも、あながち綾芽の言いいたい事を信じられないわけではない。
綾芽は人一倍人見知りが激しいけど、感受性が強い娘だから、相手の感情を敏感に感じ取れる。
きっと田中さんの只ならぬ雰囲気を感じ取ったのではないのかしら?

>123
その時、村の方から乾いた銃声が何度も響く。
それで当初の目的を思い出し、取り敢えず、田中さんに訊ねる。
「田中さん、村は……九武村はどうなっちゃっているんです?」
恐る恐るそう訊ねる。別に訊かなくても分かっているけど、やっぱり訊いておきたい。
もしかしたら、お父さんのことが何か分かるかも。

名前:鏡野綾御/〃綾芽
服装:コート、巫女服/〃
所持品:懐中電灯/特に無し
現在地:駐在所居間
現在の状況:田中に村の様子を訊ねる

135 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/10/06 00:56:11
>95 
ガスボンベ…凄い、とか言いようが無いわ。
そういえば25階の装置はどうやって破壊するつもりなのかしら?足で蹴飛ばして、なんて絶対無理よね…?
>131
エレベーターって便利よね。化け物だって襲ってこないし。階段で降りるのとは大違いだわ。
回数のランプは順調に左へと動き、やがて軽やかなベル音と共に扉が開いた。
お姉さまと共に川崎さんも飛び出した。辺りを注意深く警戒している。
やっぱりミスタ・ルイスは一人で5階へ向かうみたい。一人歩きなんて危なくないのかな…なんて考えたら失礼なのよね、きっと。
その時あたしはいい事を思いついた。慌ててカバンの中を探る。んーと、確かこの辺に……あ、あった!
>「大丈夫。何もいないわ…取り敢えず、ね」
お姉様が手招きしている。きゃー!もう降りなきゃ!
手の中のものを無理やりミスタ・ルイスに押し付けると、慌ててエレベーターから飛び出す。
「それお守り。お礼よ。気をつけてね!!」
振り返り手を振りかけた所で、音も無く扉は閉まった。
――ミスタ・ルイスには『無事カエル』なんて意味不明でしょうね。
「あ!」
思わず上げた声に、川崎さんがさっと此方を振り向いた。注意深く銃口を巡らせるのに、慌てて何でもないと両手を振る。
「失礼いたしました……」
なんだか失敗続きだわ。
おまけにあたしったら、お守りと一緒に家の鍵まで渡しちゃった。あーあ…。
ま、いっか。ミスタ・ルイスは絶対変な意味になんて取らないだろうし。
それにあれでも一応お守り、きっと霊験あらたかよ。ミスタ・ルイスも無事お家に帰れるのよ、きっと。
ま…所詮あたしの自己満足よねぇ。ちゃんと分かってるからそっとしておいてね。

静かな25階の廊下で、聞こえるのはあたしの足音だけって…うーん。静かに歩いてるつもりなんだけどな。
皆様と同レベルになるには、きっと厳しい修行……あ、あそこ!
「お姉様、あれってフロア案内図じゃないかしら?」
壁に貼られたプレートを指差し、ひそひそと話しかける。
……あれ?今思ったんだけど、ジャミング装置の場所って普通案内図に書いてあるものなの??

現在地:25階/ 探索開始
服装:パーティードレス(赤)ルビーネックレス、腕時計。リボン&髪飾り、イヤリング、詰め物、ストッキング
所持品:ナイフガン(5)ライター、ショルダーバック(懐中電灯、菓子類、救急セット、化粧ポーチ、ブザー、ソーイングセット)
SIG230(7+1)予備マガジン×2
自分の状態:良好

136 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/06 01:31:00
ズ…ズズ…ズズズズズ…

私は崖の斜面にお尻をつけて、そのまま滑り落ちる…

ズズズ…ザザザ──

出来るだけ早く勢いをつける。
く…摩擦でズボンが破けなければいいが…摩擦?

ズザザサササササ───!

……って、…て!?熱い!?
「あち!どわぁあちちちちーーー!!」 お尻が熱い!そして痛い!
止まらないーーーーー!

「誰か止めてぇぇぇ!」 地上はまだかよ!

「誰か止めゲェ!?」 
願いは…ある意味はかなった。
首に何かが巻きついて強制ブレーキをかけられたのだ…!
くっ…上から…ツタ…が…首が…。

「クァ…ハナ…せェ…」
足をバタつかせるが…ツタを取ろうと首に爪を食い込ませるが…

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:??
現在地・状況:首吊り状態
自分の状態: FINE

137 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/06 01:46:39
「ガ…」
どうやら…上の奴も引っ張り上げるのに…一苦労しているらしい…
出来れば…無理せず…離してくれればありがたいんだがね…
キャッチ&リリースはプロの釣り師の基本…だぜ…。

何も考えれずに、何もならないであろうにとにかく足をバタつかせ続ける。
もはや私に出来る行動はこれだけになった。
首を絞められているのに…何か…顔が膨らんでるよう…な感覚…だ…。

帽子の中か…ら…肩へ…何かが…。
首のツタ…に…。ちょ…おま…何故…。

「〜〜〜………」 早く…何とか…しろ…!
もはや足をバタつかせる事も、ツタと首に爪を食い込ませる事も出来なくなった。
ただ、四肢を重力に任せた。それだけだ。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子→肩→首:蜘蛛
現在地・状況: 九武村北部、崖の斜面にて。蜘蛛が何故か必死にツタを千切ろうと努力。
自分の状態: DANDER(赤)

138 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/06 13:10:51
辺りを見渡すと何台かの車が駐車してあった。
その並んだ車の背後の景色やアスファルトに刻まれた交通標識から
すぐにこの場所が研究所裏の駐車場だとわかる。
一瞬、車に乗れる喜びに飛び跳ねたくなったが、そういえば鍵を所持していない。
「・・・にしてもよ」
いまひとつこの非常事態の実態が掴めなかった。
熊だの鴉だの芋虫だのが牙を剥いているが、原因がまったく。
少し以前にゲームの中から此方側の世界に飛び出てきた動物達が街を襲撃する映画があったが
それと同じことが此処でも起こってるのだろーか。
「・・・」
神様がお怒りになさって動物らを自らのナイトに仕立て上げ、人間を懲らしめようと考えた作戦か。
それぐらいしか浮かばない。
超自然的でオカルトな超常現象の世界ではまともな科学者の論理など無意味だ。
狂犬病の様な病による現象とも考えられるが、それじゃああの感染体の存在は説明できない。
・・・そういえば感染って何だっけな。
兎に角、身の回りの色んなもんが凶暴化して襲ってくるんだ。おっかねぇ話だ。
それに動物ならまだ可愛いかも知れんが虫も例外なく襲ってきやがるのは超おっかない。
思えばそういったグロテスクな虫の存在も、俺が田舎嫌いである要因の一つだった。

「こういう時に頼りになるのは…お巡り、か?」
唯一頼りになりそうなスーツ姿の男(小川)も思わず裏切っちまったし。
とりあえずは存命しているかも定かではない警察に身を寄せるしかないな。
車が使えず、徒歩で移動せざるを得ないことに恐怖しつつ、俺は駐在所の方へと向かった。
それにしてもさっきゲロ吐いちまった。
白衣は汚れずに済んだものの、これじゃあ山田さんと再会しても勃つもんも勃た

年齢:32
性別:男
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端(前スレ199)
服装:白衣
現在地・研究所外・駐車場付近
状態:

139 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/10/06 13:20:32
>122
壁際まで追い詰めた少年、来島大樹に突き飛ばされ、シャファンはドアに背をぶつける。
「やぁ〜ん強引♪」
何が強引なのかはともかく、随分と機嫌がよろしいようだ。
瞬間、その細められていた目が、物騒な輝きを帯びて見開かれる。
「なんだ?」
上から、毒々しい色の触手が伸びてきている。
右腕に絡み付こうとするそれから、腕を回転させつつ器用に抜け出し、
「タイキ大丈夫〜?」
呑気な声で宙吊りにされた来島少年に話しかける。

便器からも触手が顔を出したので、蓋を閉めてその上に足を乗せる。
どうしようかと上を見上げたら、大樹が何かを投げてきた。
スプレー缶だ。ガムテで固定されたライターを見て、すぐにその用途を察する。
「じゃ、ぶわぁ〜っといくわよ〜!」
ライターの火をつけ、スプレーのボタンを押す。
個室を満たすほどの量の炎が、軽い手応えとともに勢い良く噴出した。

「アハハハッハハハハハハハハッハ! ほらほらほらほらほら〜〜ぁ♪」
触手に対する火の効果は抜群で、さっと一秒炙られただけですぐに収縮し、焼け落ちていく。
大樹の自由を奪っていた触手を、彼にも燃え移るのではないか、と思えるくらいに際どい手際で燃やして、そのまま個室の壁の
僅かなスペース上に飛び乗る。
触手が伸びてきた換気口に、直接炎を浴びせかける。
「ん〜?」
何か、悲鳴のような甲高い音が聞こえた後に、触手は一斉に引っ込んでいった。

見下ろすと、大樹がこちらを真っ直ぐに見上げているので、目が合った。
「怖かったわタイキ〜! これありがとう、もらっとくね♪」
笑顔で図々しいことを言い、飛び降り抱きつきをくらわせて、そのまま両足も彼の腰に絡める。
「・・・・・・とりあえず、出ましょうか?」
コアラのようにしがみついた姿勢のまま、シャファンは大樹の肩の上に顎を乗せたまま言った。

所持品:半袖ジャージ&スパッツ姿、ライター付き殺虫剤
現在地・状況:スペンサービル2F、北側男子トイレ個室、大樹に抱きついたまま外に出ようと促す。
状態:胸に三条の浅い傷、コアラ

140 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/06 17:13:28
>132
「あぁぁああぁ〜…」
五体のゾンビが駐在所の扉を叩いている。

>138
「おぉうぅ…」
駐車してあった車の下からゾンビの腕が伸び、赤木の足を掴んで転倒させる。
そのまま車の下から這いずり出ると、赤木の上に覆い被さろうとする。

141 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/06 17:41:17
>129
雑賀も自分も手には防弾ベストにも使用される、スペクトラ繊維を織り込んだグローブを嵌めている。
これは嵌めたままでも細かい手作業がし易い他、防刃効果に優れ、防熱防寒機能があるばかりではなく、
細菌などの感染を防ぐ効果もある優れものだ。
喩え感染体に触れたとしても、そうそう簡単に感染するとは思えない。
>「――――お手並み拝見ですわね」
「手並みも何も、日頃の訓練の成果を見せてやるさ…」
肩の老人を促されるままに車椅子に乗せると、SOCOMを抜き、手に構える。
消音器は装着しない。付ければ全長が40cm以上になってしまうからだ。
屋外ならば兎も角、室内では消音器を余程の事が無い限りは装着しない方が良いだろう。
サナトリウム突入時は銃声で感染体二人が混乱しないようにと配慮し、雑賀は消音器を付けていた。
しかし、思い直してホルスターにSOCOMを収める。
ゾンビの呻き声が聞こえる、廊下の方へと歩き出そうとしたところであることに気がつく。
何時の間にか気分はすっきりとし、ぼやけた感覚は綺麗になくなっていた。気分ばかりか、足の傷まで直っている。
(驚いたな…これが一般市場に出回れば、文字通り万能薬だ。ぼろ儲け間違いなし、だな…)
先程のアンプルの威力に驚きを隠せないが、今は目の前の仕事を片付けよう。
そろりそろりと廊下の角へと移動し、待ち伏せる。
壁にゾンビの複数の影が映っており、足音もするのでどれぐらい接近しているのかを察するのは容易だ。
一体目のゾンビが角からぬっと現れた所で、素早くその首に腕を回して引き寄せると軽く首の骨を圧し折る。
映画やアニメの中だけで教えられると思っていた殺人術を、実際に叩き込まれた。これがその一例だ。
腕を解くと、ゾンビの体は崩れ落ちる。その間にも他のゾンビが接近し、腕を伸ばして迫ってくる。
それをダッキングでかわしつつ、地の底から駆け上げる様なアッパーカットがそのゾンビの顎を真芯で捉える。
耐久力が無いに等しい歩く死体だ。顎は粉々に砕け散り、大きく後方に吹き飛ばされる。
残るゾンビは一体。それも他のと同様に、緩慢な動作で前に手を突き出してのろのろと動く。
容易く低く素早いタックルをゾンビの足に決め、そのまま馬乗りへと持って行く。
こうなってしまえば後は簡単だろう。体重が100kg以上ある自分を跳ね除ける力が死体にあるとは思えない。
腰の銃剣を抜くと、一気に刀身をゾンビの目に突き立て、脳幹を直接破壊する。
脳幹を破壊されたゾンビの四肢はだらしなく伸び、ぴくぴくと痙攣している。
「終ったぜ?」
ゾンビ達を片付け終えると立ち上がり、後で様子を窺っていた桂木に向き直る。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12+1)、消音器」
現在地/状況:研究所地下実験室への廊下/ゾンビ撃破
状態:右脚@完治

142 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/06 17:42:02
>130
怪人が何かを言っているようだが、一言も頭の中に入ってこない。
ただ、其の声が失望の色を顕にしている事だけは分かった。
暫くして、怪人は自分を置いて何処かに姿を消した。どうやら奴は自分に興味を失ったようだ。
別に怪人が何処かに消えようが一行に構わない。だが、この喪失感ばかりはどうにも出来ない。
かといって、このまま茫然としている訳にもいかないだろう。しかし、心痛で弛緩した手足が動かない。
何か切っ掛けがあれば、この惨状から立ち直る切っ掛けさえあれば、また戦える。
一歩でも歩き出せるだけの切っ掛けがあれば良いのだ。
「……」
のろのろと緩慢な動作で襟元に手を突っ込み、認識票を引っ張り出す。
認識票の束に、シルバーのロケットが混ざっているのに気が付いた。ロケットを何気なく開く。
ロケットの中には、明菜と自分が写っているプリクラが貼り付けてあった。
それは明菜との初めてのデートの時に撮ったものだ。写真の中の自分は、明菜に密着されて照れているようだ。
仏頂面を少し赤らめて、ぎこちない笑みを浮かべている。
「……明菜さん」
ぎゅっとロケットを握り締め、愛しい者の名を呟く。
忘れていた。自分には帰りを待ってくれている女性(ひと)がいるということを。
惨禍の渦中にある村の様子に絶望するのは仕方が無いことだろう。だが、そのままで良い筈がない。
認識票を襟の中に押し戻すと、直ぐに駆け出していた。そうだ。愛する女性がいるのならば、此処で死ぬ訳にはいかない。
そして戦友の命も懸かっている。嗚呼。何という無駄を食った。
今までの遅れを取り戻すかの様に、雑賀は死体置き場と同義の村を駆け抜けた。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×25、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(24)+マスターキー(0)
現在地/状況:九武村/立ち直り、駆け出す

143 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/06 22:42:54
>141
鮮やかな手際で、自衛官が次々にゾンビを撃破していく。機敏な動作から察するに、足の傷も完治したようだ。
敵に塩を送った形になったが、まあ……お陰で私も高みの見物が出来る。
>「終ったぜ?」
作業が終わり、立ち上がった自衛官の脇を無言のまま通り過ぎる。
私は廊下奥に転がっている死体に用があった。
骸はあちこち食い散らかされて見る影も無い。だが、私が見間違えるはずも無い。
そして、たとえ私が感染体で無くても、本当にこれが動かないかどうかなど分かりきった話だった。
「『こちら側』へようこそ」
まるで声に反応したかのように、骸の目がかっと開いた。
此方へ飛び掛ろうとした元研究員の口に手にした棒を捻じ込み、床の上に縫い付ける。
両腕が無いこのゾンビは、これだけで身動きが取れないようだ。不様なありさまに、私は薄く笑みを浮かべた。
――――この女だけは許せない。だが、気が済むまでというには時間も無い。
「ごきげんよう」
僅かな葛藤の後、私は時間を選んだ。首筋を踏みつけると、ゴキリと嫌な音と共に死体は動かなくなった。
そのまま顔を踏み躙りたい衝動をどうにか抑え、私は死体の検分を始める
思ったとおり彼女はカードキーを持っていた。
カードキーを挟んであった手帳の中身は、どうやら実験体 ――― 私に関するデータのようだ。
血塗れでところどころ読めないようだが、回収することにする。
それにしても、研究室は急に静かになった気がする。鈴木さんは一体どうなったのだろうか。
気にならないといえば嘘になるが、心配しても始まらない。
「では、参りましょうか?」
先行するであろう自衛官にカードキーを渡すと、転がる死体を避けつつ車椅子を押し始める。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップ柄,アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット、研究員の手帳
現在地:九武村研究所・実験室前
状態:両手に裂傷 @治療済(回復中)

144 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/06 22:50:38
>134
「これでも飲みなさい。落ち着くだろうから……」
明らかに気分が悪そうな妹の方に冷蔵庫から取り出した缶のウーロン茶を与える。
姉にも同じものを渡そうと思ったが、もう冷蔵庫には食材しか残っていない。

「……この村がどうなっているかは私にも全く分からないんだよ。だが、非常に危険なのは確かだ。
それに………この本の…このあたりを読んでみてくれ」
背負っているリュックサックに仕舞ってあった弟の本を取り出し、初めて歩く死体と遭遇した話の辺りを
開いて姉妹に渡す。私が口で説明するよりも簡単に理解してくれるだろう。
「それは等君に居た元会社員の小説家……弟の宗一が書いた本でね。話の殆どが実話だそうだ。
いや、君達は実物を見ただろう?奴らはもう人じゃない、人を襲う怪物だよ」

真剣な表情で二人に話しつつ、私はふと考える。
ここでこの二人を見捨てて逃げるのは簡単だが、見捨ててから生き残られると後々問題になる。
しかし、いくら私とて武器も持たぬ一般市民を二人も殺害出来るほどに非情な訳でもない。
面倒だがある程度は護衛しなければならないのだ。

適当な辺りで誰かに殺してもらわなければ。

>140
突然事務室の方からドンドンと扉を叩く音が聞こえてきた。叩いているのは一人じゃない。
「ついに来たか…君達、ここで大人しくしているんだ。すぐに戻ってくるから」
ニコリ、と微笑んで優しく言ってみせる。もちろんこれも駐在警官としての建前だ。本音は出さない。

車庫へ行くとまずパトカーの鍵を開ける。シャッターに耳を当ててみるが、外に誰かがいる気配はしない。
残っているガソリンも確認した。脱出するには足りないが、村役場に移動する分には足りるだろう。
そのまま居間へ戻り、私が言ったとおりに大人しく待っていたであろう二人に小声で話しかける。
「いいかい?今からパトカーに乗って、一旦役場まで逃げる。こっちの車庫まで来てくれ」
もう一度事務室を覗き込み、扉が破られていないのを確認してから姉妹と共に車庫へ向かった。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所 居間
現在の状況:姉妹をつれて車庫へ移動

145 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/06 23:08:02
>144
「あぁあぁぁぁ゙゙〜…」
駐在所の扉が押し寄せるゾンビの重みに耐えられず、とうとう破られてしまった。
駐在所内に5体のゾンビが侵入し、更に車庫のシャッター前でも新手のゾンビが
3体ほど徘徊している。

146 名前:鏡野姉妹 ◆GzWqzQ7Gpk [sage] 投稿日:05/10/06 23:47:49
>144
綾芽は手渡されたウーロン茶を飲むと、ほっと一息ついた。どうやら落ち着いたみたい。

>「……この村がどうなっているかは私にも全く分からないんだよ。だが、非常に危険なのは確かだ。
>それに………この本の…このあたりを読んでみてくれ」
私の問いに田中さんは答えられなかったようだけど、ほぼ答えと等しいことが分かった。
田中さんに手渡された小説の項を見る。
そこには、今、噂になっている等訓市での事件のことが書かれていた。
小説の内容と同様の事柄が、今のこの九武村では起こっている。
信じられないけれど、私も綾芽も田中さんも実際に目にしている。疑う余地は無い。

>「それは等君に居た元会社員の小説家……弟の宗一が書いた本でね。話の殆どが実話だそうだ。
>いや、君達は実物を見ただろう?奴らはもう人じゃない、人を襲う怪物だよ」
その小説家が田中さんの実弟ってことには少なからず驚いたけど、それ以上にあの田中さんが
気軽に元は人間だった人達のことを化物呼ばわりした事の方がもっと衝撃的だった…
これは甘えに過ぎないということは私だって充分に分かってる。
今は化物になってしまった人達の事に同情出来る人なんて、能天気な私ぐらいよ。
でも、化物になってしまった人達はここの村人よ?私や綾芽、お父さんやお母さんがずっと親しくしてきた人達。
最初に目撃した化け物と化した人は、私達の神社の直ぐ近くに済んでいる御爺さんだった。
私達が小さい頃から知っている、本当の祖父さんのような御爺さん…その人が変わり果てた姿で、村を彷徨っている。
考えただけでも胸が凍りついてしまう。そんな酷いことが実際に起こっているなんて、信じたくは無い。

>「ついに来たか…君達、ここで大人しくしているんだ。すぐに戻ってくるから」
そう言って田中さんは様子を見に行った。不意にぎゅっと手を綾芽に握り締められる。
どうしたの?、と訊こうと思ったが、其の瞳を見て全てを察する。
綾芽は非常に脅えた瞳をしている。まるでこれから捨てられるのを恐れている子犬のような、そんな瞳である。
「…大丈夫。絶対に私は綾芽を見捨てないよ。それに、田中さんも付いてるから」
そっと抱き寄せてよしよしと頭を撫でてやる。
綾芽は甘えん坊だ。それでいて胸が大きくてドン臭くて泣き虫で気弱で虚弱体質で…負を一つに纏め上げたような娘だ。
だからそれ故に姉である私が庇護しなければならない。
…ううん。しなければならないんじゃなくて、庇護したくなっちゃう。だって私は御人好しの能天気娘だし。
それに実の妹を大事にしない姉なんて、姉じゃないわ。

>「いいかい?今からパトカーに乗って、一旦役場まで逃げる。こっちの車庫まで来てくれ」
田中さんが近づくのを察し、綾芽から離れる。
それから田中さんの言う通りに従い、彼の後に続いて車庫へと移動する。
勿論、綾芽の手をぎゅっと握って絶対に離さない様にしながらだ。

>145
>「あぁあぁぁぁ゙゙〜…」
移動を開始したところで事務室の方で何か派手な音がした。多分、扉が破られたみたい。
「田中さん…!」
前を行く田中さんも流石にびっくりしているみたい。私達は急いだ。

名前:鏡野綾御/〃綾芽
服装:コート、巫女服/〃
所持品:懐中電灯/特に無し
現在地:駐在所
現在の状況:車庫へ移動

147 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/07 22:15:33
>131
>「さて、早い所すませましょう?」
「ああ、気をつけろよ。色々・・・ゾンビ以外にも出るはずだからな。
 人の形をした馬鹿でかい連中がいる。連中には極力関わるな。
 ジャミング装置は恐らく・・・銅線に囲まれたコンピューターで管理しているはずだ。」
銅は電磁波を吸収する性質がある。
強力な電波からコンピューターを保護するためにシールドされた部屋の中にあるはずだ。
そしてドアの開閉時に入り込む電磁波をカットするために銅で出来た巨大な檻の中に置いてある。
シールドされた部屋自体もロックされているが、IDカード読取装置を破壊すれば
ロックは解除されるし、もしかしたらだが、川崎のIDカードで開くかもしれない。
なんと言ってもUSS、傘社セキュリティサービスはスペンサーの後ろ盾によって設立されたセクションだ。

>135
桃華が突然、ハンドバッグの中を引っ掻き回し始める。
手招きするミリアにちょっと待って、と目で合図を送ると小さなキーホルダーを押し付けてきた。
>「それお守り。お礼よ。気をつけてね!!」
閉まりかけたエレベーターから大急ぎで降りて行く桃華の背中に呼びかけるよりも早く、ドアが閉まる。
「おい、鍵が・・・まぁ、構わんか。」
エレベーターのドアが閉まると押し付けられたキーホルダーを目の高さに掲げてみる。
少しと塗装の剥げたカエルのキーホルダーに複雑な作りの鍵がぶら下がっている。
「最近の女の子はカエルが怖くないのか?」
ボディーアーマーとツナギの隙間に手を押し込み、胸ポケットのジッパーを外すと中に押し込む。
ここなら落とす心配も無いだろう。
「無事に帰ってこいつを返すとしよう。」
ゆっくりと地上へとすべり降りて行くエレベーターの中で一言呟き、一度瞬きをすると
昆虫のような目が甦る。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:ブローニングHP(13発)、マガジン×2、MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:エレベーター内(降下中)。
健康状態:健康

148 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/08 00:48:18
「ケホッ」
冷たい雫が顔に当たる…。
「…」 雨か…。

気が付くと私は四肢を思い切り伸ばし、大の字に寝そべりながら空を見ていた…。
既視感が…まるで高校から落下した時のようだな…。
ただ空には月も星も無い…。
「ケホッ、コホッ…」

私は首に巻かれていたツタを外すと上を見る…。
何も居ない…。
蔦は丁度私の首を結んだ結び目から大体3mの地点で綺麗な断面を
のぞかせていた…。

私は首を右に向け、
「助けられたな…」
さっきからずっと居たらしい蜘蛛に喋る。

「謙遜するな…」

149 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/08 01:15:30
一つ話をしよう まぁ何でもない 人間に滅ぼされた神様の話だ

神様は海を作り、大陸を作り、島を作り、火を、水を、土を、木を…
最後になるはずだった動物を作り出した…。
神様は本来それで満足すべきだったのだ。

だが欲深き愚かな神はある日、世界を創る事に面倒を感じはじめ、召使を
求めた。その召使を作るため神はある器用な動物に知恵を与え、道具をお与えに
なったのだ。

だがそれは間違いだった。神に劣らぬ強欲を持ちしその召使は反旗を翻し、神に
抗った。そしてそれを作り出した神はあっけなく滅びた…。
何故自分の作り出した物なのに、何故作った召使に作り手が滅ぼされるか?
理由は無い。いや、そもそも『自分が作った物』なぞ理由にもなりはしない。
ただ知恵と道具と強欲を神から授かった召使は神よりも強くなって、神を滅ぼした。
それだけだ。

そして滅ぼしたかつての召使は、10000年の何十倍もたった今、
神を称える。滅ぼしたのが自分である事も忘れ、神の召使だった事も忘れ、
時に神を敬愛しすぎて戦争すらも引き起こす。
そして、神にしか許されぬ新たなる生命の創造の権利までも得てしまった。

いつか…あのBOWと呼ばれる化け物も知恵を付け、
そして10000年の何十倍も未来には人間を創造主として称えるのだろうか?


…私に絵本作家の才能が無い事が判明した所で…現実逃避はこの辺に…。
「…」 さて、どうしたものか…
私は民家の陰から顔を出し、九武村の奥を覗く。
村はまだ比較的無事かもしれないと言う僅かな考えは打ち砕かれた。
正面突破は…無理だ…!

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛
現在地・状況: 九武村のゾンビの少ない北端。奥の方の様子を探る
自分の状態: FINE(緑)

150 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/08 19:28:24
>139
うねうねに炎がちゃんと効いたのはいいけど、もうちょっとどうにかなんなかったのか?
うねうねから開放されて、なんとか足の裏から床に着いた俺は、猿みたいにあっさりと個室の壁によじ登って、
換気口にスプレーを吹き付けているシャファンを見上げる。
なんでこんな時に、楽しそうに笑えるんだろう?
俺には理解できない。

うねうねが退散した後、シャファンが俺に嬉しそうに抱きついてきた。
俺も反射的に両手を背中に回してしっかりと受け止めてしまう。
ふむ、思ったよりずっと華奢で柔らかいな。
だけどそれだけだ。
「・・・・・・ああ、やるよ」
俺より年上だろうに、随分と子供っぽい姉ちゃんだな。実際見た目より幼いのかもしれない。
トイレから出て、近くにあるベンチに腰かける。
どうでもいいけど、
「・・・・・・・・いい加減に離れろ」
いつまで抱きついてるんだ?

早く上に行かねえとな。今の一件からして、二階もいつまでも安全とは限らないだろうし。

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(ガムテープ、接着剤、水500m?、
カロリーメイト各種、ゼリー飲料各種)、バイザー、マスク、二重手袋、出刃包丁、特製パチンコ
行動:ベンチに座って考える
現在地:スペンサービル2F、北側トイレ前通路のベンチ
状態:Fine

151 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/08 21:42:05
>146
「さあ、後ろに乗ってくれ」
私の後ろを歩いている姉妹にパトカーの後部座席へ乗るように言う。
だが、どうも妹の様子が気にかかる。私をまるで恐ろしいもののように見るのだ。
もしや考えが読まれているのか?いや、そんな事は万に一つもあるまい。
「座ったら危ないからしっかりシートベルトを締めて……」
>145
姉妹へ向けた安全についての忠告はまた奴らの立てた音によって掻き消される。
「…ちっ!君達、絶対に車から降りるんじゃないぞ!」
運転席側の扉を開いて、助手席まで小銃とリュックサックを投げ込む。
事務室には机やイスのバリケードがある。向こうの奴らはもう暫くここには来れない筈だ。
シャッターからも呻き声が聞こえ始めたが、こいつらを殺して外に出るしかない。
「畜生っ……何故邪魔をするっ!」
力いっぱいシャッターを押し上げ、すぐに腰の拳銃を抜く。
死体は三匹。幸運なことに、押さえていたシャッターが開いた勢いで怯んでいる。
その姿を認めるなり、躊躇せずに発砲した。至近距離なので頭部を狙って一匹に一発。
ふらふらと倒れたものの殺せたかは分からない。だが、これで車庫から車を出せる。
急いで運転席に着き、鍵を刺してエンジンをかけると思い切りアクセルを踏み込んだ。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 パトカー車内
現在の状況:駐在所からパトカーで村役場に向かう

152 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/09 02:38:26
>130
「だ、誰か…だすけ…」
目の前に1人のやせた男が這いずりながら近づいてくる。

足を怪我しているらしく立つ事も出来ない。
やがてjudasを見ると情けない悲鳴を上げ必死に方向を変えようとする。

153 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/09 03:44:23
>142
「パパぁ…ママぁ!止めて!誰か…助けてぇ!」
風に乗って子供の悲鳴が届く。どうやら近くの家からのようだ。
だが、玄関前にはゾンビ数体が徘徊している。


154 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/09 16:21:01
>140

それにしてもさっきゲロ吐いちまった。
赤ん坊みたいに大声で泣き喚きながら、大の大人が。
数分前の俺の姿は、誰に見せられる様なもんじゃない。
もしその醜態を誰かに晒してしまったのなら、間違いなく今頃は首を吊っていただろう。
嫌悪の眼差しを浴びせられて、死にたい気分になっていた。
駐車場内を歩くと、一歩靴を動かすたびに朽ちた地面が僅かに削り取られる。
白衣は汚れずに済んだものの、これじゃあ山田さんと再会しても勃つもんも勃た
>「おぉうぅ…」
そこで思考が途切れたかと思うと、視界が反転する。
何が何だか分からない内に意識が飛びそうになったのは
余りに唐突な出来事にビックリしたからなのか。反転の際に頭を地面に叩きつけたからなのか。
それも曖昧でよく判らんが、大変だ。何か。
「な、うわっ!なんだよお?!」
頭上へと影が伸びて、駐車された車の下から現れたそれが迫っていた。
この人外からは研究所に向かう際に襲撃を受けたような気がする。
全身腐り果てた歩く死体。腐り尽くされているのに何故か歯だけは立派な死体だ。
あの時は誰かが助けてくれた気がするが、今は駄目だ。
俺は仰向けに倒されていた。
「ぐ、ぉぎゃああああああ!!!!?」
一瞬ではあるが、今度こそ本気で意識が飛んだ。
余りの激痛に全身を仰け反らせたが、激しすぎて何処が痛いのか分からない。
ふと横に視線をやれば、死体が俺の肩に噛み付いている。嗚呼。肩が痛い物凄く痛い。
肉が切り裂かれ血が噴出し、鋭利な歯が肩甲骨まで到達しゴリゴリと擦れあう音が響いている。
突き放そうと死体の胸に腕をぶつけるが、その衝撃からこいつの歯は更に肩の深くへと食い込んだ。
そこで俺は絶頂を迎えた。
倒された姿勢から、覆い被さっている死体の横っ腹を蹴っ飛ばす。
歯が引き抜かれて鮮血と奴の汚れた血が飛び散る。
また涙が吹き出ているが、今は醜態云々を言っている場合ではない。
「ふわぁああああ痛ぇちくそーーーーーっ!!!!」
留まることなく滴る血液。肩を抑えると、俺は朽ちた駐車場を走り抜けた。


155 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/09 16:25:06
何度も泣かされて嫌気が刺してきた。
早くこの不幸な渦中から解放されて、何処か遠くへ行ってしまいたかった。
見たくないので決して死体のいた方向を振り返らずに走る。
此処は研究所裏に位置した場所だから、外に出る際は必ず研究所の側面を通り
そのまま壁面に沿っていけば、やがて正面へと移動することになる。
自分が裏切った連中と鉢合わせしたら、どうされるかは分からないが
今の頭はそれを考えられる程、機能していなかった。何より恐怖とそれ以上の痛みに支配されていた。
もう嫌になってきた。

硝子戸を開けて、受付に入る。
彼方此方が破壊されていて、中に入っても外と同様の寒風が肌に突き刺さった。
そのまま二階への階段を駆け上り、自室から救急箱を取り、そこから隣室の所長室へ駆け込む。
ソファに尻を叩きつけて唸ると目の前に山積みにされたアダルトビデオを足で一蹴し、部屋の端へと追い遣る。
スペースの開いたそこに救急箱を叩きつけて開ける。
「畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生」
応急処置なんてのは生まれてから一度もしたことがなかったので、適当に消毒して、適当に包帯を巻いた形になってしまった。
処置の跡として残った、中身を部屋中に散乱させられた救急箱が手付きの稚拙さを物語る。
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
治療を終え、目を血走らせて金庫の前に立つと、震える手でそれを開錠する。
中から現れたのは禍々しい光沢と砲身とすら見違える程に巨大な、回転弾倉式拳銃であった。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端(前スレ199)
服装:白衣
現在地・研究所・所長室
状態: 左肩に大きな噛み傷。

156 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/09 22:52:53
期待の裏にある程度予想はしていた光景だった。
「……」
壁に張り付いて村の様子を探る。家々は田畑を挟みながらある程度の間隔を開けて、
その間に村人達は点々と存在している…そう、
かつては村人だった者が…。
数は確認出来るだけで…10体はいるな…。
煙草が吸いたいが…あの化け物の鼻に届いたら私など奴等の餌だ…。

何処かに身を隠そうとも考えたがあのバスの乗客を考えるとそうも言ってられない。

潜入する?
いや、途中で見つかったらそれこそ翌日には化け物のお尻を通って翌日には畑の肥料になる…。

迂回する?
だがしかしそれだと生存者に出会える可能性は少ない、私1人で村から脱出するなど不可能だぜ…
それにそれも化け物と出会う可能性は変わらん…この森はあの化け物よりタチが悪いのが居る…。

「…………………」 結局どちらも危険なのは変わらん。


…なら…運命に決めさせよう!
私はポケットからコインを取り出した。

表なら潜入…裏なら迂回だ…もしどっちでも無ければ、正面突破としよう。
私はコインを弾いた。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛
現在地・状況:コイントス
自分の状態: FINE(緑)

157 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/09 23:34:15
金庫には親父が非常用の為に用意していたリボルバー式の拳銃。
そして更に一冊の本が入っていた。
本の題名から察するに小説のようだが、内容を確認する時間は無い。
「『地獄都市から生還せよ』…」
地獄というなら、今俺を取り巻いている状況が地獄だ。
本の奥に仕舞われていた大量の札束をポケットに捩じ込むと、足早に扉へ向かった。
だがまだ部屋を出るには早い。不意に足を止めて咎める良心を抑える。破る為の約束も必要だ。
ドアノブに手を掛けた所で、地下の者達との会話が頭を掠める。
思い直した様に向き直ると、所長のデスクの引き出しの中を弄った。
「恨むなよ…」
車の鍵を見つけ出す。これで準備は万全に整った。
駐車場へと戻るのは躊躇われるが仕方がない。
今は破壊力抜群の武器にいざという時の切り札である親父の金。あと何かの本。
頼れる全てが揃っていて、車が手に入れば何が襲ってこようと轢き殺すことが出来る。
まさに無敵になれるなのだ。
良心は抑えられたが笑みだけは抑え切れそうにない。
自分でも何で笑っているのかは判らないが、狂ってしまったわけでもなく。
純粋に嬉しかったのだ。力を手にすることで人間的な欲が溢れ出した。
扉を開け、廊下に出ると俺の肩を食いやがった奴等の呻きが彼方此方から聞こえる。
それですら、祝福に思える。
愉悦に歪んだ笑みを浮かべたまま、俺は再び駐車場へと向かった。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・研究所・所長室前
状態: 左肩に大きな噛み傷。

158 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/10 20:37:57
死体の検分を終えた桂木からカードキーを手渡される。
それを使って実験室の脇にあったカードリーダーに通す。
圧搾空気が抜ける音と共に、BOWか何かの生体実験を行う為の、檻の様に
頑丈に造られた部屋の扉が開放される。見るからに危険そうだ。
しかし、先程の廊下の先は隔壁が降りていて通れない。
強化ガラスが嵌め込まれた生体実験室の視察窓の向こうには、
今通したカードを通したリーダーと同様のものが備え付けられた
頑丈そうな扉がある。多分、あの扉もこのカードで開くのだろう。
生体実験室内は、暗くて内部がどうなっているのか分からない。
「見るからにやばそうだな…で、此処はやっぱり俺が先頭か?」
後の桜子を振り返り、そう言う。
ヘルメットに装着されていたNBGを顔の前に下ろそうとしたが、手が虚しく空を切る。
「っと…NBGはどっかにいっちまったか。あれ、結構高いんだがな…」
NBGが無いとなると、暗闇での視界を確保するのはSOCOMに装着されたLAMだけだ。
SOCOMをホルスターから抜き、LAMのスイッチを押す。
SOCOMを構え、慎重に生物実験室への扉を潜った。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12+1)、消音器」
現在地/状況:研究所地下実験室/カードリーダー使用

159 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/10 20:38:36
>153
村を出て一刻も早く目的の寺へ向かおうとしたが、
通り掛かった民家の中から子供の悲鳴が聞こえた。
民家の玄関前には数体のゾンビが徘徊していたが、それを単射でさっと片付ける。
ぴくりとも動かなくなったゾンビを踏み越え、鍵の掛かった玄関の鍵を
マスターキーで破壊し、蹴り開けて家の中へと押し入る。
家の中は酷い有様だった。誰かが争ったのか。所々には多数の血痕が見受けられる。
逸る気持を抑え、声のする方へと部屋の前に辿り着き、そっと扉を開けて中の様子を探る。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(0)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(20)+マスターキー(2)
現在地/状況:九武村/民家に侵入

160 名前:甲殻虫型変異体 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/10 20:41:05
>133
どうやら男は何時の間にか部屋の外に出ていたようだ。
直ぐに男の足音がする方へと移動しようとするが、机や何やらが邪魔で仕方が無い。
「Vooooooooooooo!!!」
行く手を阻む障害物を蹴散らしながら進むが、そうこうしている間にも男の差は開くばかりだ。
ようやく廊下に出た時には、男の背は遠くにある。
短距離選手のスタートの要領で、一直線に跳躍しようと思ったが、行く手は障害物で阻まれている。
仕方が無いので、尾を持ち上げ、障害物の合い間を縫う様にして尾を伸ばす。
尾は伸縮性に富んでおり、ぐんぐんと男の背へと向かって伸びる。

現在地:研究所・地下
状況:小川に、尾による攻撃を加えようとする。

161 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/10 22:17:19
>160
建造物の中で走るならもっと軽量なブーツ、そうオークリー辺りのブーツにしておけば良かった。
もしくはドイツの国境警備隊が使っているアディダスのブーツだ、とHPLCやら蛍光分光器と言った
研究機器の残骸相手のハードル走をしながら考える。
後ろでは変異体の叫び声が聞こえるし、研究機器の残骸を蹴り飛ばす音も聞こえる。
>「Vooooooooooooo!!!」
今までとは違う叫び声に後ろを振り返ると尻尾のみが俊敏に迫ってくる。
矢で射られる瞬間はこんな風に見えるのか、と死を覚悟した瞬間、浮遊感に全身が包まれ頭上、いや、顔の正面を尻尾が掠める。
くそ、どうなっている?新手の奇跡か?と下らない考えが瞬間的に浮かぶと背中に強烈な衝撃が背中に走る。
結局、奇跡でも何でもなく化物がバラまいた強化プラスティック製のアンプルに足を滑らせただけだった。
起き上がるついでに何本か空のアンプルをポケットに押し込む。
乞食と営業マンは転んでも唯では起きない。
背中の痛みを無視しながら起き上がるとピシッと鋭い痛みが脇腹に走る。
スナップを利かせた尻尾が音速で動く鞭のごとく床や天井を強かに弾いている。
(・・・ちくしょう・・・距離が開いたら・・・これかよ・・・)
顔を両腕で庇いながら走ろうとするが上手くいかない。
痛みはますます酷く、動き回る尻尾のスピードはますます早くなる一方だった。
なぜ、自分でもそうしたのか解らない。だが、気がついた時には自分から床に身を投げていた。
そしてゴロゴロと転がり自分の体に尻尾を巻きつける。
尻尾を封じる事が出来たが、強力な力で体が持ち上げられる。
「思い出した。ペイルホースカミングだ。」
昔読んだ小説そのままの行動を取った自分に苦笑いし、ポケットの中のアンプルを引っ張り出す。
「たっぷり味わってくれ、これなら貴様のような化物も一発で殺せるって話だぞ。」
ワクチンの入ったアンプルを尻尾に突き立てる。
狙うは外骨格と害骨格の間、ぬめぬめとした紫色の肉の部分だ。

所持品:アンプルシューター、ワクチン×6、無線機
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・地下・廊下
健康状態:痣3箇所
状況:変異体の尻尾に巻きつかれながらワクチン入りのアンプルを突き立てる。

162 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/11 00:19:09
>156
手の甲に落ちたコインは表を向いていた

163 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/10/11 03:52:15
>150
「大樹、もしかして上に行きたいの?」
迷惑がられたことなど気にする風もなく、パっと離れて、またすぐに顔を近づける。
「若いんだから階段使えばいいじゃない? あ、もしかして危ないんじゃないかとか考えてる? そっか〜。じゃ、ヒント」
コロコロと表情を変え、そっと耳打ちする。
「エレベーターは、結局はただの上下する箱なのよね〜ぇ」
そこまで言って、シャファンは笑う。
「じゃ〜ね〜。縁があったらまた会いましょ」
ハンカチみたいに手をひらひらと振りながら、背を向け、軽やかな足取りで階段を目指す。

別に彼と同行するつもりはなかった。
ただなんとなく、その人となりを知っておきたかっただけだ。
「・・・・素敵ね。無口で、無愛想で、でも感情たっぷりで」
絶望的な状況に、力なく蹲る人々を歩き様に見下ろしながら、
「テメぇらクズとは大違いだ」
冷たく言い捨てる。
「・・・・でも、なんだったかな〜? あのデジャヴ?」
腕を組み、首を傾げて階段を下りる。
とりあえずは、一階へだ

所持品:ライター付き殺虫剤、半袖ジャージ&スパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル一階、階段前、大樹と別れて一階に到着
状態:胸に三条の浅い傷

164 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/11 17:23:16
>159
「パパ痛い!痛いよう!ママぁ!…ママ止めて!」
年の頃は7、8歳くらいだろうか、血まみれの子供の上にゾンビ達が圧し掛かっている。
細い腕や肩に噛みつき、今にも肉を食い千切ってしまいそうだ。

165 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/11 22:33:47
車椅子の老人を見下ろしながら、足まで拘束する必要は無かったのではないかと思う。
だが、今は精神的な余裕も無い。
「不自由でしょうが、もう少しだけ我慢して下さいな」
車椅子を押しながら、意識の無い花井博士に小さく声を掛ける。

>158
それにしても頑丈そうな扉だ。
正直なところ、私は運搬用エレベーターと実験室、つまり裏側からしか扉を眺めた事が無かった。
研究所は、表向きはワクチンや抗ウィルス剤の開発、裏では感染体を使って色々手広くやっていたようだ。
多分赤木研究員や山村さん、そして花井博士は『表』の顔を担当していたのだろう。
それなら実験室で彼らの姿を見なかったのも頷ける。
まあ……だからといって、一人逃げ出した赤木さんの好感度が今更上がる訳でもないのだが。

>「見るからにやばそうだな…で、此処はやっぱり俺が先頭か?」
「丸腰同然の女に守って欲しいの?」
一瞬だけ自衛官の足が止まった気がする。ひやりとした。
だが彼は何事も無かったかのように再び歩き始める。
>「っと…NBGはどっかにいっちまったか。あれ、結構高いんだがな…」
「ごめんなさい、少し気が立ってるの」
髪をかき上げ大きく息をついた。さっきの発言は自分でも大人気なかったと思う。
何故だろう。忘れたいと思えば思うほど、不愉快な記憶は鮮明に蘇って来るのは。
「……気をつけて。居るわ。とりあえず動ける状態のものが3匹。エレベーターの位置は部屋の右隅。
作動させる時にエレベーター内でもカードを使っていたのを見たわ。
それから、無駄弾を撃ちたくないなら点在する培養液入りカプセルは破壊しないで」
感情を排し淡々と話すよう努力する。生存率を上げるためにも知り得た情報は伝えるべきだろう。
信じる信じないは自衛官の問題だ。
「せめて花井博士には、嘗ての隼さん達並の誠実さを期待してますわ」

166 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/11 23:26:39
>164
ドアの隙間から覗き見る事ができた光景が如何いったものかを瞬時に理解し、
即座に決断を下す。どうやら、少女はゾンビ化した両親に貪り食われる寸前の様だ。
長大なG3の事を考慮し、レッグホルスターからSOCOMを抜き、空の弾倉を外して新たな弾倉を押し込む。
それから吹き飛ぶのではないかと思われるぐらいの勢いでドアを蹴り開け、食肉劇が繰り広げられようと
していた部屋内に突入する。
少女には気の毒だが、最早屍喰鬼と化した両親を助ける手立ては無い。
二人の為を思うのならば、速やかにぶち殺してあげるのがせめても情けと言う奴だ。
LAMのフラッシュライトの光に照らし出される、少女の母親の土気色の顔に側頭部に紅点がぽつりと浮かび上がる。
躊躇う事無く引き金を引き絞れば、45口径の反動が肩まで響き、発射されたフランジブル弾が母親の頭部を粉々にする。
そして照準を少しずらし、同様にして父親も妻の元へと送り届けてやる。
二発の銃声の後に、ようやく静寂が訪れた。
「大丈夫かい?」
両親の脳漿が頭から振り掛けられた少女に歩み寄り、膝を突いて抱き抱え上げる。
少女は何が起こったのかさっぱり解っていないようだ。今は其の方が良い。
茫然としている少女に構わず、彼女の体を検める。噛み傷が深いものの、幸い肉は食い千切られてはいない。
治癒すれば歯型の跡しか残らないだろう。しかし、今は噛み傷以上に感染が問題だ。
バットパックから取り出した包帯とガーゼ、消毒液を使って手早く少女の傷の手当を終える。
少女は感染しているとみて間違いないだろう。それに、子供の体では発症するまで時間はそう掛からない筈だ。
バットパックに手を突っ込み、ごそごそと何やら取り出す。
パックの中から取り出したのは、アンプルを兼ねた注射器であった。
中に充填されているのは、等訓で使用された抗ウィルス剤の改良型。
前回の抗ウィルス剤は信頼性と確実性に欠けたが、今回のこれは誰にでも作用し、数時間は確実に発症を抑える。
今回のこの任務で一人一個ずつ配られた大変貴重な抗ウィルス剤だ。
しかし、折角目の前にある小さな命を絶やす訳にはいかない。
抗ウィルス剤を少女に打つと、彼女を片手で器用に抱き抱え、もう一方の手で拳銃を構えながらこの家を後にした。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(10)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(20)+マスターキー(2)
現在地/状況:九武村/少女を救出

167 名前:甲殻虫型変異体 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/11 23:27:21
>161
無論、新たに生えたと言えども尻尾には神経が通っている。
ちくり、と尻尾を覆う外骨格と外骨格の間に僅かな痛みが走った事はちゃんと自覚している。
が、直後に痛みを感じた箇所から何とも言えない感覚が湧き起こってきた。
これが如何いった事を指し示しているのかは不明だが、兎に角、このままでは拙い。
尻尾の血管を循環する血液が本体に戻ってくる前に、惜しい事だが、無理矢理自身の尻尾を自身の手で引き千切った。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
根元から千切り取った尻尾を放り捨てると、痛みを堪えるかの様に咆哮を上げた。
尻尾と腰の半ば程にある切断面からは、どす黒い紫色の血が止め処なく溢れ出していた。
男は尻尾と共に床に投げ出されると、体に巻き付いていた尻尾をかなぐり捨てて逃走を再開した。
そんな男の後を追おうと思ったが、本体と切断されながらも蜥蜴のそれと同様に未だに動いている尻尾に目が止まる。
最初は尻尾は元気良く動いていたが、直ぐに動きを止めると、覆っていた外骨格だけを残して、紫色の悪臭漂う液体となって
完全に溶けてしまった。
「…………」
暫し其の一部始終を眺めていた複眼には、何とも言えない表情が見て取れるようであった。

現在地:研究所地下廊下
状況:追跡を断念
状態:尻尾切断、小川を警戒

168 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/12 01:30:33
「…!」
しゃがんでいた所を後から首をつかまれる。
「クッ!」
私は上半身を捻りつつ、左手で右手首をつかみ、勢いに任せ
右肘を化け物に叩き込む。肘の感触で相手の歯が折れた事が伝わってくる。

「…ふぅ」 この辺りは化け物の密度が低くて助かった。
いや、低いどころか…0に近い。今ので二度目だ。
その原因は判明している。

私は先ほど調べていた物をもう一度屈んで観察してみる。
───化け物の死体。
それ自体はさして珍しいものでも無い。奴等は本能的にいい肉を求める
が、時として共食いもする。
私の周りには数えれば100には達するであろう死体、死体、死体。
まるで戦争の後──まぁその通りだが──のように並んでいる。

問題はその死に様だ…。
「…」 その死体の腕を取り、断面をマジマジと観察する。
先ほどのは頭から腰まで切り裂かれていたが、今度のは腕と頭が引き千切られている…。

何割かは銃で倒されているようだが…やはり生存者はいるようだ。

>166
「!」 銃声! もうコソコソする必要は無いな…。
私は音の方向へ駆け出した。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛
現在地・状況:銃声の聞こえた方向へ走る。
自分の状態: FINE(緑)

169 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/12 03:08:38
壁の反対側から覗き見た駐車場の中には、
先程の俺に噛み付いてきた死体が天の夜空を仰ぎ呆けている姿があった。
だが俺がそのまま何をするまでもなく、場内に踏み入り自分の車に近付いていく。
さて。俺の気配に気付いたご様子。見上げていた視線を戻してのろのろと此方側にやって来た。
優しく鍵を開け、運転席に腰を下ろすと、周りを観客達の声援と思しき呻き声に包まれる。
そのまま荷物を詰め込み終えると、暫く迫ってきている忌々しき彼の姿を楽しむ。
だらしなく開かれた口と何処を見ているのか判らぬ視線を持たない目に滑稽で酔っ払いの様な足取りを。
それを気が済むまで満喫した所で、顔を極上の笑みに歪めた。
「イヤッッッッッッホオオオオオオオオオォッッッウ!!!!!!」
車体が急激に稼動を始め、その乗り主がアクセルを踏み込む。
「これがっ!!!!!!!!」
暴力的なまでに活き活きと、脂ぎった顔。数秒後に訪れる快感を待ちわびた血走りの目。
それとそれに対照的な蒼白で呆けている死体の顔面の距離が、急速に縮まっていく。
「俺の力ですよッ!!!!!!!!」
両者がかっと目を見開いたのは、ほぼ同時だった。
激突された腐乱死体は腐乱死体であるが故に衝撃に耐え切れる筈なく吹き飛ぶ。
中の臓物をばらばらと撒き散らし、跳ねた車体はそれを勝利の紙吹雪の様に浴びる。
乗り主は快感を噛み締めて、噛み締めるべき自分の人格の障害を心から楽しんだ。

村中に放送が響き渡る。
だがこれといって特別な内容ではなく、単なる時報だ。
田舎の緩やかな時が流れる村に相応しい童謡の様な、緩やかなメロディが流れている。
その中を、二度三度、先程と同様の死体がぴょんこぴょんこ飛び跳ね回る。
温かなメロディに乗せて。もう一度。二度三度。
一方は殺人車の中で目を輝かせ、その様子を見ている。清涼感に浸りながら。
「♪Ice creem is sweet 〜」
跳ね飛ばされ車体の目の前に再び落とされた彼の頭を緩やかに潰していく。
「♪Ice creem is sweet 〜」
脳漿が断続的に吹き飛びコーヒー色の脳味噌が温かい水溜りを作る。
「It‘s tast of you 〜♪」
通り過ぎた後には血と肉の屑が残る。立場の逆転の後に殺戮が行われる。
狂ってしまったのは間違いなかったが、下手に耐えて地獄を味わうよりは気持ちよかった。
幼い時からの変身願望が叶った瞬間の中で、またもう一度。二度三度。愉悦に微笑んだ顔を見せ付ける。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・駐在所付近の道路
状態: 左肩に大きな噛み傷。感染。(乗車中)

170 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/12 20:09:32
>93
レジの陰からゾンビが2体這い出て来た。


171 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/10/12 20:38:08
>169
「シャアアアアアアアアア!!!」
目の前の地面からグイレブディガーが顔を出し、赤木が乗る車に襲いかかった。

172 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/12 20:54:49
>167
>「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
叫び声と共に再び薄汚れた床に叩き付けられる。
石のある動きではなく、物理法則に従った落下だった。
ビチビチと独自の意識を持って動き回る尾から力が抜け、人間の力でも引き剥がす事ができた。
「・・・やはりより中枢に近い位置で無い・・・と無理、か。」
鈍く熱を放つ脇腹を擦りながらゆっくりと起き上がる。
アンプルシューターに一発ワクチンを装填し、ゆっくりと後ずさる。
己の一部がゆっくりと解ける様を見るのはさぞショックだろう。
目の前の変異体が人間と同じ感情を持ち合わせているかは解らない。
しかし、恐怖という感情を叩き込んでやる事には成功したという訳か。
そしてゆっくりとアンプルシューターを構えたまま
完膚なきまでに破壊されたエレベーターの前まで後ずさる。
そして中の様子を確認し、入り込むと破壊された天井かに飛びつき、
鉄線を複雑に編み込んだロープを昇り始めた。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・地下・廊下
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷
状況:

173 名前:山田あすか+猫 ◆ACbuU8qOaU [sage] 投稿日:05/10/12 23:12:34
「う〜…美容院行きたい…。」
スーツの上着のポケットに放り込んだ鍵を握り締め、ぼやいてみた。
本当に散々だ。あたしが一体何したってのよ…。
「寒いし、お腹空いたし、気分悪いし疲れたし…。」
フラフラと彷徨う死体からこそこそ隠れながら目当ての車に近付く。
鈴木さんに借りた銃は、正直言って使いこなせる自信は無い。

>169
「ん?」
何かの雄叫びと鈍い音がそこら辺に響いた。
何アレ…何か車が暴走してるんだけど…。
パニックになった人かしら?でも…って…あれ、赤木さん?
一瞬目が合った気がしたんだけど、何で彼が此処にいるのかしら。

「それより車、車。」
鍵を開け、素早く乗り込むと身体の力が抜ける。
でも此処でのんびりはしていられないわ…。

名前:山田あすか
所持品:猫、車の鍵、銃
現在地:九武村駐車場車内。
状態:異常なし。疲労

174 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/13 00:22:36
>165
生物実験室に侵入すると、銃口を周囲に巡らして索敵を開始する。
暗い中では、生肉を探し出す能力に長けたゾンビの方が動き易いだろう。
尤も、此方も訓練された玄人の特殊作戦群の一員。ゾンビに劣っているとは思えない。
「其処か!」
自分ほどもある培養カプセルの林の間を擦り抜ける様に歩き、一体目のゾンビを発見して
精確な一撃を頭部に撃ち込み、即死させる。
銃声と銃火に此方の正確な位置を把握したのか、残りの一体が左側面から接近してくる気配がした。
咄嗟に振り向いて、もう一体のゾンビに冷静に対処し、銃弾の一発を頭部に撃ち込み、同様に即死させる。
(最後の一体は!?)
銃口を素早く周囲に巡らせるが、最後の一体の姿が見当たらない。
桜子を話を信じるとすれば、もう一体ゾンビがいるらしいが…それにしても、この暗闇の中でゾンビが三体も
いると感知出来るのは、感染体の為せる技だろうか?
何処を見渡しても、最後の一体が見つからない。
落ち着いて気配を探るが、相手は死人だ、動かなければ普通の死体と変らない。
「!?」
不意に視界が逆転する。どうやら何者かに足を取られて転んだようだ。
目を向ければ、培養液入りカプセルの下の僅かな隙間から、腐乱した腕が二本突き出ていた。
咄嗟に這いずり出てきたゾンビに銃口を向けるが、恥かしい事に、転倒した際に拳銃を落としてしまった。
拳銃は右手を伸ばせば届きそうな距離にあるが、銃を取る前にゾンビに噛み付かれてしまう。
大口を開けて迫ってきたゾンビの目に親指を突っ込んで頭を掴むが、死体に似合わず結構強い力で迫ってくる。
「カミサン以外の女とキスする訳にはいかないっつーの」
何とか其れを両手で押し返し、上に圧し掛かっていたゾンビの体を跳ね飛ばして拳銃を手に素早く立ち上がる。
丁度同時にゾンビも立ち上がっていたところだったが、容赦無く銃弾を数発浴びせる。
至近距離での45口径にゾンビは堪らず、踏鞴を踏んで後退し、培養液入りカプセルによりかかる様にして
ずるずると倒れ、二度と動く事は無かった。
「終ったぜ…ん?」
三体のゾンビを始末したとばかり思っていたが、先程の培養液入りカプセルに小さな弾痕がニ三個ある。
恐らく、ゾンビの体を貫通してしまったジャケテッドホローポイント弾によるものだろう。
ホローポイントは弾頭に窪みがあり、これがソフトターゲットに命中すると目標体内で飛び散って大ダメージを与える。
しかし、この窪みが目標が着ている衣服の繊維などで塞がれてしまうと、上手く機能せず、貫通する事がある。
「…なぁ、このカプセルの中には何がいるんだ?」
危険を感じ、カプセルから何者かが現れるよりも前にエレベーターに向って駆け出していた。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「12連弾倉×4、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(7)、消音器」
現在地/状況:研究所地下実験室/ゾンビ撃破、しかしカプセル誤射

175 名前:薫先生 ◆/YI2FnXeqA [sage] 投稿日:05/10/13 00:31:46
「っっっわあああああああああああああああああああああああああっお!!!!!!」
あれから、起き上がったハンナとかいう黒人姉ちゃんと殴り合いの喧嘩を再開した結果がこれや。
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬってえええええ!!!!!」
手足を高速でバタつかせれば根性で飛べ・・・・・・へんな〜。

結局、体格の差がそのまま決着になってしもたわ。
ボコられた上に、えいやとばかりに通路から吹き抜け目掛けて投げ捨てられてしもたねん。
五階からやさかい、三十メートルくらいやろか。大した高さでもないのに、えらいゆっくり落ちてくように感じるわ。
おお、これが走馬灯っちゅうやつやろか? ウチ、ちっとも死ぬ気がせぇへんのやが、いくらなんでもこれは――

たっぱああああああああああああああああああああああああん・・・・・と、聞こえたような気がしたわ。

「・・・・・・・・痛〜い、冷た〜い」
どうなったんかようわからへんけど、とりあえずは生きとるみたいや。
どうやら水ん中みたいやけど・・・・・っちゅうことは、一階の噴水かな。随分深いんやな〜? まあ、そのおかげで助かったんやけども。

しかし、全身痺れて動けへん。
・・・・・・・・あ゛、目の前真っ暗に・・・・・・・・?

所持品:ライター、女の子用下着二袋
現在地・状況:スペビル一階玄関ホール、噴水の中、大の字でプカ〜〜っと浮いたまま気絶。
状態:気絶、全身打撲、肋骨三本骨折、でっかいタンコブ

176 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/13 00:48:14
大多数のゾンビを片付けてしまった為か、途中でゾンビと出くわす事は無かった。
今は其の方が有り難い。少女を抱き抱えたままろくな戦闘行動など取れやしないだろうから。

>168
「…………新手か?」
路地の曲がり角で一旦立ち止まり、角の向こうから聞こえる足音に耳を澄ます。
ゾンビだろうか?しかし、ゾンビにしてはしっかりとした足音に聞こえなくも無い。
だが、一度撃破されても再度復活し、更には強力に個体となるものもいると聞く。
それはコードネーム『クリムゾンヘッド』と呼ばれている。聞けば、高速で移動するらしい。
それだとしたら、こうしてしっかりとした足取りなのも頷ける。
一度女の子を下ろし、その場で動かない様に言って聞かせ、腰の銃剣を抜く。
敵は此方の存在を匂いで察知しているかもしれないが、曲がり角で待ち伏せしているとは思うまい。
曲がり角に隠れ、息と気配を潜めて奴が現れるの待つ。
(今だ!)
奴の影が路地の壁に映り、身体の一部が視界を掠めた瞬間に背後に回り込み、
首に腕を回して銃剣で咽喉を描き切ろうとする。
「に…人間?」
が、寸でのところで踏み留まる。どうやら生存者のようだ。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(10)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(20)+マスターキー(2)
現在地/状況:九武村/希望の咽喉を掻き切りそうになるが、寸でのところで止まる

177 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/10/13 04:37:08
>152
>「だ、誰か…だすけ…」
あの『腐れ負け犬』のいる場所から離れて数分。
目の前に何かがいた、死体じゃあないし、腐れエサでもない。なぜなら二つとも喋らないから。
どうやら足に怪我をし、立つこともままならない身体らしい。
男は俺の姿を目に止めるや、即座に情けない声を上げて、昆虫のような無様さで這い蹲り方向転換をしようとする。
その姿に、俺は当然のようにムカツキを覚えた。
「ああ、そうかそうかそうか・・・お前もエサか畜生め。
いつもなら目にもかけず無視してやるところだが今はそうもいかない、俺は悪いんだ。機嫌が、本当に大層悪いんだ」
言葉が終わると同時にその男の右足を勢いよく踏み潰す。そりゃあもう、本当に容赦なく。
男は大きな叫び声を上げるが、俺は気にしない、まったく気にならない。だってもう用を成さない足なら、持ってたって仕方ないだろ?
続いて左足、そして左腕、右腕・・・次々に容赦なく踏み潰す。
両足両腕を潰し終わった頃には、男の意識は断たれていた。痛みに耐え切れず失神、情けない話だ。
男の叫び声を聞きつけた腐れエサがゾロゾロと集まってくる。エサはエサ同士、コイツラに後は任せよう。
意識の無い男を持ち上げ、腐れエサどもに投げつけると、俺はその場を後にした。
>151
男を腐れエサどもに恵んでやってから数分、俺のイラツキはドンドン上がっていく。
あーちくしょう、もーちくしょう、むかつくなぁ本当に、むかつくむかつくむかつくむかつく!
「あああぁァァぁァ!こん畜生めェッ!!!」
俺は怒声を発しながら目の前にいた腐れエサの股間を勢いよく蹴り上げる。
ズドム、と鈍い音が辺りに響き渡り、腐れエサはくぐもった呻き声を上げ、腐汁を撒き散らしながら宙に浮かび、そして叩きつけられた。
八つ当たりと言わんばかりに自分の近くにいる腐れエサを叩き斬り、蹴り上げ、突き貫き、踏み潰す。
しかし、こんな事をしても一向に気分は晴れない。むしろ悪くなるばかりだ。
俺が心から期待した、あのとても優れた人間候補が、いとも簡単に輝きを失いやがったんだ。そりゃあ落ち込むさ畜生め。
しかも、しかもだ、現在位置が何処だかさっぱりわからない。さらには空腹だ、空腹なんだよ。
左腕の疼きは一定のリズムを保っており、これ以上の変化は無い。つまりあの研究所に戻る目安が無い。
ああ、本当にむかつくなぁ・・・。こうなったら生きてる奴を探さなければならない。研究所の道のりをしっている奴が望ましい。
ああ、クソクソクソクソ、クソッタレ!さっきのアレ(152)殺すんじゃなかったなぁ、畜生。
「――――アレは?」
考えながら歩いていると、遠くに見慣れた建物があった。そこにはゾンビが何匹も群がっている。
そうだ・・・初めて美味そうなエサと遭遇した場所だ。
あの時はクソ蚯蚓のせいで喰い・・・いや、殺し合い損ねたが、まだ、あそこに誰かいるだろうか?
腐れエサがあんなに押しかけているんだ、ならば、ならばまだ喰われかけ、もしくは喰われていない奴がいるはず。
そう思案を開始した時、一台のパトカーがその建物の駐車場から銃声と共に走り出していくのが見えた。
・・・なるほど、随分と勇敢な奴がいるじゃあないか。
俺は口を歪めると、足に力を込め、そのパトカーの跡を追うようにして走り出した。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 身体に無数の傷跡+弾痕(回復中) 多少期待しつつパトカーを追跡

178 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/13 08:02:37
>174
最後の感染体の気配が消えた時点で、私は室内に入った。
覚悟はしていたはずなのに、入っただけで鳥肌が立った。独特の匂いと、どろりとした空気が纏わりつくようで不快だ。
培養液カプセルや、拘束具付きの実験台は極力見ないようにして移動する。
>「終ったぜ…ん?」
自衛官は何か調べているようだ。
それを尻目に、散らばった床の上の障害物を避けつつエレベーターを目指す。
――――この場所は嫌だ。息をするだけで気分が悪くなる。
>「…なぁ、このカプセルの中には何がいるんだ?」
「殆どが等訓や狭戸から回収された感染体ですわ。でも、中には実験に使われたものも混じっていますの」
どんな実験か、等は話すまでも無いだろう。
平静を装ったつもりだったが、少し声が震えてしまった。
ちなみに、実験に使われた生物は全く原型を留めていない。当然だ。重田さんだって元の姿からは似ても似つかないのだから。

何故そんな事を?そう問おうとした時、ビシッと背後から嫌な音がした。
不審に思って振り返ると、自衛官が此方へ駆けて来る。その背後で、カプセルが砕け散る音がした。
大きな水音に混じって湿った足音が聞こえる。さあっと血の気が引くのが自分でも分かった。
「乗って!早く!」
暗闇から聞こえる足音は、培養液から抜け出たばかりとは思えない。一体どのカプセルを破壊したのだろう。
私の感染体の気配を掴む精度は体調や精神状態によって大きく変化する。今はもう不可能だ。
花井博士と共に運搬用エレベーターに乗り込み、1階のボタンを何度も押す。後は自衛官が頼りだ。
『カードをお入れください』
無機質なアナウンスのとおり、彼の持つカードキーが無ければ、エレベーターはぴくりとも動かないのだから。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップ柄,アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット、研究員の手帳
現在地:研究所実験室・運搬用エレベーター内
状態/状況:強い不快感/エレベーターのカードキーを持つ自衛官待ち

179 名前:シノザキ ◆yxV9Fl5u/g [sage] 投稿日:05/10/13 12:39:12
>170
床に座り込んだまま、空のペットボトルを投げる。カシャン、という小さな音と共に、くの字型の小片が飛ぶ。
電球とバネと電池を使った発火装置のテストだ。投げると接点の間に挟みこまれた絶縁体が衝撃で外れ、通電、
ボトルの中の割れた電球のフィラメントを赤熱させ、着火となる。とりあえずは問題なく作動するようだ。
電池をボトルの側面にテープで貼り付け固定、ペットボトルを切り抜いて作った絶縁体に開けた穴に、
同じくボトルから切り出したピンを差し込む。しっかりと曲げて酔ういい抜け落ちないようにする。
キャップを外し、燃料を入れた。本当なら石鹸か砂糖が欲しいところだが手元に無いものは仕方が無い。
「…そういえば一階に薬局あったっけ」
全国にチェーン展開している、黄色い看板と珍名でおなじみの薬局だ。少なくともここよりはマシな物が手に入る。
それに下にはまだ人も多いだろう。何かしら情報を得ることもできるかもしれない。
誰かや何かを探すにしても、まず準備が必要だ。
荷物をまとめて立ち上がる。振り返るとレジの陰から這いずり出てきたゾンビと目があった。
肩にかけたばかりのリュックを投げ捨て、パイプを手に走り寄る。そのままの勢いで頭めがけて振り下ろした。
立ち上がられると面倒だ。その後ろから這い出てきたもう一体を片付けるころには、パイプは30度ほど曲がっていた。
「……思ったより弱いな」
曲がったパイプを投げ捨てながらつぶやき、店を後にする。近くの服飾店へ入り、
ディスプレイされたトルソーからまたパイプを外し、それを持って階段を下りた。

所持品:携帯電話、ナイフ(スパイダルコ てんとう虫)、リュック(コンパクトカメラ、空フィルム、電池、携帯電話用充電器)、
      財布、金属パイプ、火炎瓶×3
現在地:スペンサービル6階〜5階階段

180 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/13 14:58:29
>163
シャファンはあっさりと行ってしまった。最後までふわふわした感じの姉ちゃんだったな。
こんな時に陽気すぎるってのは・・・・一緒にいる方が不安になるもんだな。
それにしても、あのヒント、エレベーターが云々っていのうは・・・・・?
あ、なるほど。

俺はエレベーターホールに行って、全部のボタンを適当にプッシュする。
一番最初に来たのは、三番エレベーターだ。
近くの飲食店から椅子を一つ失敬してきて、中に運び込む。
そう、エレベーターに乗って、逃げ場がない空間で移動するのが嫌なら、直接シャフトの中を行けばいい。
椅子を台にして、天井のパネルを外して、そのまま天井裏によじ登る。

「・・・・・・・・・・登るか」
上を見上げれば、そこには果てしない闇が続くばかり。
壁に梯子があったので、とりあえずそれを使って上に行くことにした。

現在地:スペンサービル、三番エレベーターシャフト内
行動:梯子を登って上へ向かう
状態:Fine

181 名前:廃墟と化した寺[sage] 投稿日:05/10/13 18:34:01
規則正しく並べられた衣類やレーションに混じって9パラ1ケースと強化プラスティックのガンケースが置いてある。
デザートDPM迷彩のスモックの隣に置かれたケースには4桁の回転式ロックが掛かっている・・・
ロックを解除しますか?

182 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/13 19:31:14
真っ直ぐ進み公園に着く。ベンチ、ブランコ、滑り台…
「フフ…」 これはこれは…。
口を閉じていても鼻から笑いが漏れるのを私は耐えられなかった。

こんな事態が発生する前の此処を想像すると…そのギャップが笑えた…。

「…!」 雨と言うのも捨てたものでは無い…足跡がある…。
二つに分かれているな…こっちか。
私は銃声が聞こえた方に続いている足跡を辿る。


…。
足跡の主にはまだ追いつかない…まだか!しだいに焦りが生じてくる…。
やがてこの死体の山の匂いを嗅ぎつけて新手が来る…せめてその前には追いつ───
>176
「ぐ!!!」 
突然何かの影が曲がり角から出てきたと思うと、何も考える暇も無く
次の瞬間には太い腕が私の首を締め上げていた…そして首の冷たい感触…!
ようやく状況を理解する…!

「離せ…!」
トイレを我慢していたら失禁していただろうな…

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛
現在地・状況:九武村・雑賀に捕られられる
自分の状態: FINE(緑) 首に数_の切り傷

183 名前:子供 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:05/10/14 15:15:35
>176
雑賀に救助された少女は、やっと我に返ったようだ。
だが彼女は感謝の言葉も無く、足元の石を投げつけてきた。
「人殺し!あんたなんか死んじゃえ!」
涙声でそう叫ぶと、狭い路地の奥へと姿を消した。

184 名前:軟弱男[sage] 投稿日:05/10/14 17:25:07
>177
「あ、あわわ…」 希望にすら『軟弱』の称号を与えられた男は
泥まみれになりながら必死にjudasから逃げようとした。

男は真面目な小心者だった…今回もただこの村の観光地としてはどうかの
視察に来たのだ…。その結果、バスが事故り、殺されかけ、ズタズタの死体を見せられ、
再び鎌男が襲撃し乗客を見捨てて逃げ、そしてその先で斧を持った男から逃げ、
このザマだ…

「ぎゃああああああああああああああああああああああ」
村中、あるいは世界中にも届きそうな悲鳴を上げる。
後の男に足を踏み砕かれたのだ。

「ひぎぃ!」 左足も同じように砕かれる
──死にたくない!死にたくない!
「げひ!」 左腕
──死にたく無い…死にたく無い…
「げ…」 そして、右腕

男──三村信明の意識はそこで途絶える。
そして二度と戻る事は無かった。

名前:三村信明
年齢:25
性別:男
所持品:小型ナイフ・鉛筆・メモ帳
現在地・状況:悲運にも…
自分の状態: YOU DEAD(赤)

185 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/14 23:22:04
>169
「…おや?」
ふと前を見てみると、走っている一台の車両が見えた。ちゃんと運転手もいるらしい。
もちろん救助するつもりは無い。だが、見捨てれば後ろの二人が喧しいだろう。
その車両がある程度近付くと、停車を求めようとクラクションを鳴らした。
>177
その瞬間、バックミラーへ何かの影が、確実に人ではない何かの影が映った気がした。

またか。また怪物が私を妨害する為に現れたのか。
「……畜生…」
振り向かず、前を向いたままアクセルを踏み込む。確認しても敵は歩を緩めてはくれまい。
どうせ無駄なら見ないほうがいい。それに、その姿を見て恐怖を味わえば運転を誤りかねない。
運転を誤れば貴重な脱出手段であるパトカーを失ってしまう。
しかし、やはり気になる。

後ろには何がいるのだろう。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 パトカー車内
現在の状況:村役場に向かう途中、赤木を発見、後ろの怪物に気付く

186 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/14 23:53:32
ったく…この前は射殺されかけ、今回は刺殺されかけ、
自衛隊に2回も殺されかけたって、凄い経験してるよ私…
いや、別にこの事態なんだから得に凄くも無いかもしれんがな

>「に…人間?」
「まぁ一応ホモサ…」

>183
「ん…ガキ…?
>「人殺し!あんたなんか死んじゃえ!」
──へ…?ちょwwwおまww
ゴン♪
──べ」

少女の投石は見事私の顔面にめり込んだ。
これだから女ってのは嫌いなんだ…!

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛
現在地・状況:九武村・雑賀に拘束状態で顔面に投石(ダメージ微量)
自分の状態: FINE(緑) 首に数_の切り傷 鼻が痛い

187 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/15 13:44:50
段々と死体を跳ね飛ばす行為が作業的になってきて

>171
不意に見据えた道路の中央で、大地が砕けた。
異様に膨れ上がった地面に幾本もの亀裂が走り、その一つ一つの裂け目から
中に潜んだ化物の吐息が湯気のように上がる。
俺は急いでブレーキを踏んだ。急な減速の性で、車体の上に乗っかった死体が前のめりに落ちる。
「うわわッ、わー」
更に車を後退させようとしたが、此方に伸びてきた亀裂にタイヤが呑み込まれた。
前に進もうにも後ろに下がろうにも車体は全く動かない。
目の前の窓を通して見る即興の小山は、彼方此方に亀裂を伸ばして勢い良く盛り上がっていく。
その様は中に潜む者の圧倒的なまでの力強さを説き明かし顔だ。
逃げなければ色々と大変な目に会いそうだが、相変わらず車はビクともしない。
だが余りにも目の前の光景が現実味を帯びないので、恐怖は不思議と感じない。
むしろこういうのは好きだ。怪獣映画の怪獣出現までの引きに用いられる様な感じで。
だけど多分、というかきっと。この化物はヤバそうなので何か新しい対策を練らなければならなかった。
目の前のアスファルトの山は、既に盛り上がり膨張し切っている。
「けど…突っ込むぜ!」
再度、力強くアクセルを踏み込んで稼動を感じる。
タイヤが裂け目の中から僅かに顔を出したのが判る。
割とあっさりだが、そのまま裂け目から脱出し、
圧倒的なまでの力差に怯まなぬ英雄的で勇壮な自分に震える。
よーし、このままいっちゃうぞ。


>185
だがその決意は、後ろから飛び込んできた雑音に台無しにされた。
一気にテンションが下がって脱力するが、冷静になってマトモな思考が働いていく様な気がした。
後ろを見てみると、パトカーが追ってきていた。
もしかしてこんな状況でも俺を轢き殺しの罪で逮捕しようとか考えてるんですか。
俺は腰元のリボルバーを抜き取り、器用に亀裂を避けながら車体をバックさせた。
ハンドルから手を離し、銃は肌身離さず、横窓から顔を出す。
「ぬはは、なんだこの野郎」

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・駐在所付近の道路
状態: 左肩に大きな噛み傷。感染。(乗車中)

188 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/10/15 15:10:08
>116
>「お主のような人間には、是非とも最上階にまで辿り着いてもらいたいのだがな」
「人間?……ハッ、俺はそんなんじゃない」
銃撃が遅い掛かる前よりも早くに横っ飛びをし、そのままの勢いで扉を破って部屋に転がり込む。
僅かに遅れて、通路で銃弾の爆ぜる音が聞こえた。
奴が何処にいるか見当は付く。しかし、燻り出す手段が無い。
ふと、その部屋内にあった非常用具入れが目に止まり、それを開けると、中から消防士が障害物除去等に使用する火斧があった。
柄の長さも刃の厚さも申し分ない。これならばゾンビ相手には充分過ぎる威力を発揮するだろう。
「待てよ…」
そういえば、このビルのガス供給システムはボンベとパイプを併用しているらしい。
前者は調理系テナントで使用し、後者はビル全体にガスを行き渡らせるためだ。
火斧を携え、戸口からそっと顔を覗かせて通路の様子を窺う。
通路は煙幕で何も見えないが、通路の曲がり角はまだ煙幕が回ってない様だ。
一瞬逡巡したが、意を決すると部屋から飛び出し、一気に通路の向こうへと走り、角を曲がりきる。
恐らく、奴は煙幕の中からしか攻撃してこない筈だ。此処はまだ煙幕が回ってきていない。
火斧を振り上げ、通路の天井付近に剥き出しとなっていたガスパイプに斧を打ちつけ、パイプを破壊する。
空気の抜けるような音がすると、ガスの匂いが鼻腔を擽った。しかし、まだこれでは足りない。
「今に見てろよ…」
パイプに減り込んだ斧を抜き、今度は通路の反対側にあったパイプを同様に破壊する。
それからは、煙幕が充満するまではガスパイプを破壊して回った。

年齢:27歳?
性別:男
軍装:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(200発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×1、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾×2、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、火斧
L型ライト、女の子用下着袋
現在地:11階
状況:ガスパイプを破壊して回る
状態:左腕@治療済み

189 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/16 11:29:53
エレベーターを吊るすロープを昇り、古びた研究所特有の薬品臭漂うロビーに戻ってきた所だった。
来客スペースも兼ねたロビーも随分前に誰かを出迎えようという考えを放棄してしまったように
空気は淀み、薄汚れていた。
「流石に警戒してる・・・か。顔出したら硫酸を喰らわせてやれるんだがな。」
変形したエレベーターの扉から下を覗き込みながら呟く。
今の状況でゾンビに襲われたら、と考えると背中に汗が一気に吹き出た。
赤坂、桂木、そして車椅子の老人は別のルートでこちらに向かっているのだろうか?
体力やハンディキャップを持つ人間がいる事を考えるとより障害物の無いルートを通るのが確実だ。
(・・・しかし・・・俺たちが見て回ったエリアには・・・まさか・・・)
ユダは仲間を探しにここに来た。
そしてどうしてなのかは知らないが、奴は蛇頭がここにいる事を知っている。
つまり・・・この建物のどこかに蛇頭がいる。
強靭な脚力と鋭い爪、そして皮膚は高強度の鱗に覆われたハイパーカリヴォニア(究極捕食者)。
くそ、拳銃一つで立ち向かえる相手じゃない。
なんとかしなければ・・・いや、まずは退路の確保だ。

>169>173
飛び出すと這い寄る蛇のように左右にヘッドライトを振りながらく遠ざかっていく。
小雨が顔を濡らし、絶望が惨めさへと変わる。
そして響く車のドアを閉める時の独特の音が続いて響く。
少なくともまだ、どちらか一人は残っている。
粉末カリウムの入った袋をロビーに置くとアンプルシューター片手に走り出した。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、粉末ナトリウム、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ
現在地:研究所・地下・廊下
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況: 駐車場へと移動中

190 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/16 12:25:00
>178
「急かすな!」
ゾンビを踏み越え、背後に迫る足音に構わず走る。
途中で少しだけ振り返り、フラッシュライトに一瞬だけ浮かび上がった影に全弾を叩き込む。
影は怯んだようだが、仕留めるには至っていない。
影が怯むとエレベーター内に駆け込み、カードをリーダーに通してボタンを押す。
程無くしてエレベーターの扉は閉まり、生物実験室と隔絶してくれた。
安堵の溜息を付きながら、新たな弾倉を装填し、スライドを引いて何時でも発砲出来る様にする。
レッグホルスターからサイレンサーを抜き出し、銃口に切ってあるネジに装着する。
全長が長くなって取り回し難くなるが、発砲音で新手を呼び寄せる訳には行かないだろう。
アナウンスが狭い個室内に響くと同時に扉が開くと、先頭に立って周囲を警戒しながら外に出た。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:ボディアーマー「12連弾倉×3、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12)+消音器」
現在地/状況:研究所地上/到着

191 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/16 12:25:39
>182>183>186
誤って拘束した黒人の少年に謝罪もそこそこに、路地の奥へと消えた少女の小さな背中を追う。
「待ちなさい!」
幾等ゾンビに成り下った両親とは言え、少女にとっては唯一無二のものだった。
それを冷酷な殺人マシーンの如くに少女の目の前で撃ち殺したのだ。子供心にとってショックは大きい。
だが、そんな事まで察してはいられない。
両親が如何であれ、少女の命は風前の灯火だったのだ。むざむざ吹き消させる訳には行かない。
NBGを通して見る世界は緑の蛍光色で染まっており、不意に横合いから何かが飛び出しそうだが、
そんな事に一々構っていられない。
少女を追い求め、雑賀も同様にして路地裏に消えた。

場所・状況:九武村路地裏・少女を追う

192 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/16 23:50:05
>191
どうやら私を殺そうとしているように見えたから逃げた、
と言う訳では無いらしいな…

「…」(放っておけ…)
自衛官らしい奴は私に誠意の感じられない謝罪を見せると
裏路地へガキを追って行ってしまった…

私はただ突っ立ってその人の背中を見つめていた。

チッ…!
あんた…分かっているのか?…あの目…あんな眼をしている奴はどんな事を
言ったってきっと分かってはくれん…あんたはそれを分かっているのか…?

私は自衛官の背中に問う。

あの自衛官も…同じ一般市民なのに私を置いていって…
世の中はガキと言うだけで…メスと言うだけで…弱い、可愛いと言う事で
いつも得をする… ギリッ
その上自分勝手…あのガキ…この状況を分かっているのか…?
自分があの場にいればどうにか出来たのか? ギリリッ
お前1人で逃げられるのか…? ……救おうとする自衛官に石を投げるのか!?

何がだ……
何がだよ…… ギチ…ギチュ…!!

「何が…何が……」 グチュリ!



「何が───『ひ・と・ご・ろ・し』だよ…!」

口の中で血の味がした。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(雰囲気を感じ取って怯えている)
現在地・状況:九武村
自分の状態: FINE(緑) 首に数_の切り傷 唇を噛み切る

193 名前:子供 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:05/10/17 03:43:50
投げつけた石は殺されかけてた黒人さんに当たってしまった。
>「待ちなさい!」
追いすがる声に必死で足を動かす。怖い。撃たれたらどうしよう。
逃げなきゃ、捕まったら絶対に殺される。ママ達や、あちこちに転がった村の皆や、あの黒人さんみたいに。

街灯がちかちかする路地裏で見覚えのある後姿を見つけた。ほっと安堵の息をついた。あれは八百屋のおじさんだ。
ママと一緒にお買い物に行くと、いつも飴をくれるおじさん。けど力持ちで、とっても頼りになる。
「山田のおじさん、助けて!」
だけどおじさんは返事をしなかった。緩慢に振り向くと、こちらに手を伸ばして歩いてくる。
頭上の街灯が消えた。追われていることも忘れて思わず足を止める。
「あぁあぁぁぁ゙゙〜…」
「おじさん・・・?」
思わず後ずさった。そのとき街灯が点いた。
「いやああああああああ!」
薄明かりに照らされたおじさんの身体はあちこち食いちぎられて、おまけにお腹には大きな穴が開いていた。
すぐに分かった。だけど分かりたくなんてなかった。おじさんも、ママ達と同じになったなんて。
どうしてそうなったか、なんて子供にはさっぱり分からない。だけど食べられる訳にはいかない。
その脇をすり抜け、大人が入り込めない細い路地に逃げ込む。

めちゃくちゃに逃げた。そして、もう誰も追って来ないと分かった途端涙が溢れた。
どうしてこんなことになったのだろう。
夕食の時「夏にはあなた、おねえちゃんになるのよ?」と笑ってたママ。
「ちゃんと可愛がれるかな?」と茶化してたパパ。
もうどこにも居ない。
怖いお話の世界に一人だけ放り込まれたみたいだ。悪い夢なら今すぐ覚めて欲しい。

泣き声を聞きつけたのか、小道の向こう側におかしくなった村の人が立っていた。
こちらに血塗れの手を伸ばしてくる。
「ひっ!」
咄嗟に逃げようとした。だけど、よく見るとやはり大人には狭すぎて入れないようだ。
やっぱり怖い。だけど、それを見て少しだけ落ち着いた。
一つ深呼吸すると、そろそろと移動を始める。
大丈夫、この村は庭みたいなものだもの。誰も知らない逃げ道だって、大人が入り込めない小道だって知ってる。
それが唯一の武器。
大丈夫、絶対に逃げ切れる。逃げて助けを呼ばなくちゃ。

194 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/17 18:20:30
>191
「逃げられたようだな…?」

ようやく追いついた…
この冷雨の中、少しは温まったな…

「どうやら…廃れた村の割りには結構人口はあるらしいな…」
さっきので村の化け物は粗方片付いたと思ったが…そうでも無いらしい…
多分死臭を嗅ぎつけて今に食物連鎖が始まるぜ…

「で、ついでと言ってはなんだが…」

ズルッ…ズルッ…!

「チッ、もう来たか…」
私は後に親指を向ける。
「何とかしてくれ…数が多すぎる」
私は狭い路地を自衛官とすれ違って彼の後ろへまわる。

奥の方からゾンビが5、6匹迫ってきていた…。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(希望が少し冷静になったので落ち着いている)
現在地・状況:九武村裏路地・ゾンビを雑賀に任せる
自分の状態: FINE(緑) 首に数_の切り傷 唇に傷

195 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/18 00:12:07
>190
自衛官は培養カプセルの中身を仕留め損なったようだ。
どれを解き放ったかまでは分からないが、あれだけの銃撃を受けてまだ生きているのだ、自ずと知れる。
厄介なことになったと思う。次に地下へ訪れる際には自力でソレを排除しなければならないのだから。

エレベーターの扉が開くと、自衛官が先頭に立って歩き始める。
車椅子を押しながら後ろに続くと、なんだか時を戻したような奇妙な感覚に陥った。
だがそれは錯覚に過ぎない。単に今は利害が一致しているから行動を共にしているだけの事だ。
当座の問題は何時まで利害が一致するかと、相手の誠実さだ。
私はエレベーター内に残されていたカードキーを拾うと、今日何度目かのため息をついた。

「一つ質問してもいいかしら?」
先を歩く自衛官の背に話しかける。返事が無いのを肯定だと勝手に解釈をした。
「貴方の任務は感染体の回収だと仰ったわね?それから、誰もこの村から逃げられないとも。変だとは思いませんの?」
こんな時に何を、という雰囲気が伝わってきたが、構わず続けた。
「女二人回収するだけなのにその重装備。おまけに村人を巻き添えにして除染作業?正気の沙汰では無いわ。
あの等訓市ですら住民に救助の手は差し伸べられたのよ?でも実際この村には、最初から貴方達二人しか居ない。
何故?私ならこう考えるわ。準備段階から今の惨状を予見していたと。……でも村はずっと平穏だった。少なくとも貴方達が現れるまでは」
外は雨のようだ。ハーフコートを脱ぎ花井博士の上にすっぽりと被せる。
「教えて。自衛隊と今の村の状況とは本当に無関係なの?貴方の上官達の真の狙いは何?
……出来れば自衛隊員でなく、貴方個人の見解を聞かせて」
危険極まりないこの場で話す事では無いのだろう。だが私は今どうしても確認しておきたかった。
もしかしたら、返答で相手の人となりを量ろうとしているのかもしれない。

現在地/状況:研究所1F、玄関扉付近 自衛官に質問

196 名前:クリッペン ◆ySbpdz0Q8. [sage] 投稿日:05/10/18 14:30:47
>175
あれから僕は色々とチャンスを窺っていたんだが、結局何もできなかった。
・・・・いや、だって外熱いし、あのオバンに少しでも気づかれたらミニガンでミニミンチにされちゃう。
とまどっている内に、あのアジアンオバンはゴミみたいに下に投げ捨てられてしまった。
やばっ! 次は僕の番だ!?

>180
股間を引き絞って、かろうじて失禁をこらえながら震えていた僕の前で、エレベーターの扉が閉まる。
「・・・・・へ?」
下に降りている・・・・そうか、誰かが下でボタンを押したんだな。
ポーンという音とともにエレベーターは二階に着いて、扉を開ける。
このフロアは、まだ生存者がいるのか。まあ、さすがのバカどもでも生きるためにバリケードくらいは作るか。
・・・・・しかし、こうなると僕もコイツらと似たような立場だな・・・・さて・・・・?

とりあえず、用意しておいた安全な部屋に引っ込むか、プレートとやらを探して脱出するのか、だけど。
どうやら僕の動きは監視されてるみたいだし、隠れてもまたさっきみたいにオバンがやってくるんだろう。
・・・・・となると、プレート探し?
・・・・・・・・・やだなあ・・・・上に戻るのは。

所持品:ポケットサイズの端末、携帯電話、ワクチンケース(改良型デイライトx6、抗ウイルス剤x12)、カプセルシューター(抗x12)、鉄人特製中華弁当x1
現在地・状況:スペンサービル2F、エレベーターホール、うろうろと神経質そうに悩み中、お弁当一つガメる。
状態:おおむね健康、肋骨に問題ないくらいのヒビ

197 名前:マッドマド[sage] 投稿日:05/10/21 18:22:14
なおも振り続ける雨の水溜り

その中の一つに赤い、大きくてもビー玉程度の豆粒が存在する

やがてそのビー玉は自分で水玉がら転がり出で自分の体に
周りの砂利や泥を塗し始める…

198 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/22 00:45:56
>190 >195

頭に被せられたコートで何も見えない。
その何も目にする事の出来ない事実を目の辺りにして、私は肩を落とした。
何時の間にか意識を取り戻していたが、要約開けた景色がまた真っ暗なのでは、落胆だってするものだ。
ただ必要な情報は聴覚から頭の中へと流れ込んでいる。
色のある景色が見れないのは残念だが、取り敢えず今はこれで問題ない。
しかし盗み聞きをするのは非常に気分が悪い。それは私に悪意がないので尚更だ。
だがこれは恐らく聞かなければならない内容だろう。
まだ何処か意識が揺らいでいる途中だが、それを制してでも聞かなければならない筈だ。

此処が何処だろうかとか、研究室は無事だろうかとか。
そういった不安を先ず抑えて冷静に聞くべきな、筈だ。
しかし気絶していた時間によっては、膨大な時間を無駄にした可能性もある。
最悪、自分の体内のウィルス除去は諦めなければならないかも知れない。

年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所・ 1F玄関扉付近
状態:桂木と赤坂の会話を盗み聞く

199 名前:マッド・マド ◆EtcmJTqYfU [sage] 投稿日:05/10/22 02:36:53
閃光と共に雷鳴が鳴り響く。
それはさしづめ、新たなる脅威の予感を感じさせた。
新たなる生命の誕生を祝うともとれるが…

とにかくその球体はなおも転がり、己の体に纏わり付く
泥を増やしていった…
そして球体自体もほんの僅かだが細胞分裂を繰り返していく

名前:マッド・マド
状態:少しずつ成長

200 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/10/22 19:29:24
一階、ダンボール箱が壁際に並んで積み重ねられた部屋の中をゴソゴソと探る。
そぐそこの薬局の倉庫なのだろう。日用品や医薬品がほとんどの間から、小さな箱を引っ張り出す。
「〜〜〜♪」
箱の中に収まっている物を見ても、シャファン以外にはそれが何なのか、よくわからなかっただろう。
一見すると、円柱状の金属に手袋か何かを付けた物に見える。
手袋の甲から指先にかけての部分には、鈍色の光沢を持つ金属があてがわれおり、先が痛々しく尖っていた。
一番下の部分は、肘当てだろうか。鮫の背びれのような鋭角の刃が付いている。
中心の穴に腕を通して、両腕にそれを嵌める。
「・・・・うん」
前腕部に円柱状の部品のついた、肘までをすっぽり覆う凶悪なデザインの手袋だ。装着してみると、そうとしか見えない。

これが彼女の得物、鈍鮫(にびざめ)≠ニいう名の一品だ。
世界でたった一対の、シャファンの牙だ。

>175
両手をわきわきとやっていると、外の方で激しい水音がした。
「ん〜?」
噴水に何かが落ちたのだろうか?
あのギリスという女のアナウンスを思い出す。
脱出のためには、噴水中央のオブジェにプレートを嵌めろ。奴はそう言っていた。

とりあえず、見ておくに越した事はないだろう。水音の主も気になるし。
シャファンは、玄関ホールへと足を伸ばした。

所持品:鈍鮫x左右、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル1F、薬局の倉庫前、噴水を見に玄関ホールに向かう。
状態:胸に三条の浅い傷

201 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/22 23:26:18
>187
地震のように地面が揺れた。だが全く恐怖は感じない。正体は判っているのだから。
この揺れの原因は恐らく米兵と戦っていたあのミミズの化け物だろう。
しかし前方にミミズが居るのならば、これ以上この道を前進する事は出来ない。
バックしてここから離れて適当な辺りで迂回しよう。
後ろにも怪物が居るが人間ほどの大きさでミミズよりは勝ち目のある相手に見える。
それに上手くやれば轢き殺す事も出来なくは無い筈だ。

運転手が頭を出して何か話しかけてきた。だが、恐怖等を感じている様子は伺えない。
こいつは勇敢なヒーローなのか、それとも恐怖を忘れた只の気違いなのか。
とりあえず私は後者だと思う。

「私は駐在の田中だ!今から村を脱出するので、生きた村民の救助に当たっている!
君はこの村から逃げ出す気はないか!」
後方の何かをミラーで気にしながら前方の運転手に尋ねた。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、警棒、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 パトカー車内
現在の状況:バックでミミズから逃亡、後ろの赤木に話しかける

202 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/22 23:47:46
「…」 ゴソゴソ…
自衛官に背を向け、背中のリュックをかき混ぜるようにあさる。
あの人はプロっぽいからやられる事は無いだろう。
それにしても我ながら呑気なものだ…だが…
それも仕方がない…限界だ…

すぐに湿気るだろうが限界だ…せめて一吸い…素粒子一個分でもタールとニコチン
を吸わんと…

私はリュックからやけに細長い煙草を一本取り出し口に加え、
火を点ける。

「…」
煙草にライターの火を押し付けながら考える。
考える、考える、考える…

やけに火点きの悪い煙草だ
いくら雨の中とは言え

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(『その煙臭いから出来ればやめて…』と思っている)
現在地・状況:九武村裏路地・ボールペンに火を点ける
自分の状態: FINE(緑) 首に数_の切り傷(塞がった) 唇に傷

203 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/23 13:09:09
>193
腹に穴が開いたゾンビを片付け、大人が入り込めないような細い路地の向こうの小さい背を見る。
「そっちに行くな!戻ってきなさい!」
しかし少女は構わず路地を進み、そのまま何処かへ行ってしまった。

>194>202
>「何とかしてくれ…数が多すぎる」
後から追いついてきた黒人少年が言うよりも前に振り向き、ゾンビを単射で片付ける。
強烈なフラッシュライトが路地の奥を照らし出す。これといって敵はいないようだ。
敵がいなくなった事を確認すると、バットパックから村の地図とコンパス、ライトを取り出す。
ライトの明かりを頼りに現在位置を確認し、少女が通りそうな細い路地に大体の目星を付ける。
大体を把握すると地図をしまい、元来た道を戻り出した。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、新型ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、 ABAフェイスガード
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(10)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(14)+マスターキー(2)
現在地/状況:九武村/ゾンビを片付け、元来た道を戻る

204 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/10/23 13:09:45
>195
「教えてって言われても、俺だって詳しい事は全然知らされていない。
命令書にはあんた等二人の回収か制圧かしか明記されていなかった。
…薄々感づいているんだろ?これが傘社の仕組んだ罠だってことが」
破壊された玄関を潜り抜け、銃口を左右に振り向けながら言う。
「大方、傘社がウィルスでも散布したんだろ。それを口実に等訓市のような焦土作戦を
実行しようっていう目論見だろうな。で、ウィルスの出所は如何とでも言える。
まぁ、傀儡政権がある限りはこの国では傘社が幅を利かせられるわな」
周辺に危険が無いことを確認すると、銃を下ろした。
「最初からあんた等を焦土作戦で殺す心算だったんだろうな。
で、俺達が威力偵察と村の様子を探る様にということで派遣されたんじゃないか?
普通、二人でこんな作戦をやろうとは思わない。最低でも三個小隊は必要だ。
ま、俺達は捨て駒っつーことだ」

>198
少しだけ身動ぎをした老人に気が付く。
「おっと…どうやら目が覚めた様だな」
恐る恐る老人を覆い隠していたハーフコートを取り去り、訊ねる。
「俺個人としては、結果として助けて貰ったんだ。なるべくアンタにも協力したいとは思っている。
先ず最初に訊ねるが、腹は減っているか?咽喉は渇いているか?そうでなければ首を横に。そうならば縦に振ってくれ」

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、 ABAフェイスガード
所持品:ボディアーマー「12連弾倉×3、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12)+消音器」
現在地/状況:研究所地上/老人に体調を訊ねる

205 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:05/10/24 18:57:49
>180
来島のすぐ脇を何か大きなものが落ちていった。
大型の蜘蛛のようだ。
三番エレベーターの上に着地した大蜘蛛は、赤い目でじっと来島の様子を伺っている。

206 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/24 20:22:01
>203
「どうも…で、さっきの…」
>敵がいなくなった事を確認すると、バットパックから村の地図とコンパス、ライトを取り出す。
「返事くらい…したらどうだ…?」
>大体を把握すると地図をしまい、元来た道を戻り出した。
「おい…」 コミュニケーションくらいとれ…
自衛官は、私に返事もせず、私に目を向ける事も無く、振り返りもせずに走り去った。
今度こそ追いつけるはずも無い、全力で、目的地も伝えずに。

曲がり角を曲がったらすぐにあの人の姿を見失った。
出鱈目に曲がって行っても一向にあの人の背中は見えない。

どうやらアイツには私が目に入っていないらしい。
やはり…女と言うだけで、ガキと言うだけで得をする…。
今のあの人は差し詰め正義のヒーローだとでも思い込んでいるのだろう…
「フン…『男を見捨てても、女の子を1人助けたから英雄、お前が死んだら
自分を守りきれなかったお前が悪い』…ってか?おめでてーな」
とんだ正義のスーパーヒーロー、自衛隊です事…

いや、別に相手がご一緒を望んでいないのであれば無理に金魚のフンをするつもりは無い。
もう甘えるのはやめるか?私は愚かでは無いのだ。
次第に雨に濡れている自分が馬鹿らしくなった…。

辺りを2、3回見渡すと、ポストを踏み台に塀を乗り越える。

207 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/24 20:41:08
「…」民家の庭に飛び降りる。
化け物の気配…無し。
私は靴も脱がずに目の前の縁側に靴も脱がずに上がりこむ。


ギシッ…ギィ…ギシッ…。

階段を上る音が響く。

玄関の鍵を閉めようと最初は考えたが、すぐ自分の馬鹿さ加減に気付く。
よく考えたら縁側があるんだから玄関などいくら閉めても無駄だ。
と言う事で私は二階の一室の扉を開ける。

死体無し、化け物無し、血痕無し…。
勉強机、押入れ、本棚…
「…」
私はドアを後ろ手に閉めて、鍵をかける。
窓に鍵をかけ、本棚を移動させ、同じくベッドもドアの前に移動させ
バリケートを作る。ついでにリュックも下ろしておく。

「さて…」 私は仰向けに寝ッ転がる。
「もう出てきていいぞ…」 私は帽子の蜘蛛に声をかけた。

帽子を押し上げ、カサカサと顔をはって胸の上に蜘蛛は乗る。
「寝る…その間私が食われるか、化け物になったら…いや、そうならなくても好きにしろ…」
そうは言ったが、一向に蜘蛛は胸から降りる気配は無い。
「寝返りを打つかもしれん…気をつけろ…」

私は目を瞑った。
さて、次に目覚める時私はまともだろうか…
化け物なのだろうか…
それとも…

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(希望から離れる気は無い)
現在地・状況:九武村民家・眠る
自分の状態: FINE(緑) 唇に傷

208 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/25 00:15:23
地響きによる振動が、車内の荷物をカタカタと揺らし始める。
ハンドルを握る手も同様に震動と共鳴する。
間もなくしてこの揺れは、車内に留まらず周りのありとあらゆる物を揺さぶるだろう。
そしてその震動を極限まで感じた頃には、震源の大口に捉えられて土に還っているのだ。
「うっ…ちょ、やべえ」
轟音と雨風の向こうで、俺と同様にして車から顔を出している警官が見えた。
あの男も、早く此処から遠ざからないと助からない。
此方に何か叫んでいるようだが、それは空から雪崩れる様な轟音に掻き消されて聞こえずじまいだった。
今は、何処か別の所へ行こう。
俺がこの場から退けば、あの警官も捕まえに付いてくる筈だ。
仮に怪物に恐怖して付いて来なかったら自分から出向けば良いだけだ。
どうせ俺は人殺しに仕立てられた。
あの脳の無い警官の前では俺の轢殺対象が何であろうと罪に問われる。
こんな時まで逮捕だ逮捕だ正義感ぶる馬鹿は気に食わない。
「ケヘッ、へッ、へ、ヒヒ…」
膨張し切った山が裂け崩れ、そこから覗くように人外の顔面が見え隠れしている。
それを確認した俺は方向を変え、静寂に揺さぶられぬ先の闇へと、呑み込まれていった。
あとは闇の中で、目を澄み切らせるだけだ。
澄み切らせて、待ちわびるだけ。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・駐在所付近の道路 (方向転換し、横の道へと動く)
状態: 左肩に大きな噛み傷。感染。(乗車中)

209 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/10/25 17:35:47

>204
>「最初からあんた等を焦土作戦で殺す心算だったんだろうな。〜ま、俺達は捨て駒っつーことだ」
「そう………楽しい話をどうもありがとう」
雨に濡れた髪が張り付いて不快だ。指でかきあげ投げやりな気分で答えた。
自衛官の話はほぼ予想通りだった。だが一部私の考えとは決定的に違う事もあった。
とはいえ自分に不利な事をわざわざ教える気は無い。知れば私を回収する気など無くすに違いない。
問答無用で射殺されるのは御免だった。
>198
花井博士が目を覚ましたようだ。雨よけに被せてあったコートを自衛官が取り去り、私に手渡してきた。
だが既に雨を含んだ服は冷たく、コートの襟元をかき合わせても震えは止まらなかった。
博士は自衛官に任せて、私は辺りの様子を伺った。
とりあえず近くにゾンビ達はいないようだ。だが集まってくるのも時間の問題だろう。
>「〜先ず最初に訊ねるが、腹は減っているか?咽喉は渇いているか?そうでなければ首を横に。そうならば縦に振ってくれ」
聞こえてきた自衛官の話に眉を顰める。もし首を縦に振ったらどうするというのだろう。
「ワクチンは鈴木さんが持っている筈ですわ。あまり早まった真似はしないで……きゃ?!」
ぐにゅっとした靴裏の感触に声を上げる。何か柔らかいものを踏んでしまったようだ。
恐る恐る足元を見る。踏んだのは鴉の屍骸らしい。
暗闇に慣れてきた目でよく見ると、骸はあたり一面に落ちているようだ。
手にした柄で突きながら死骸を検分する。鈴木さん達が片付けたのかと思ったがどうやら違うようだ。
「どうして死骸がこんなに…?」
言いながら、ふと背に視線を感じた。何気なく振り返りさっと青ざめる。
鴉は、何も骸だけではなかったらしい。悪い事に数は動いている方が圧倒的に多かった。
今のところ襲ってくる気配は無い。ただじっと此方を観察しているようだ。
観察?― 内心で苦笑し、自分の考えを打ち消す。ゾンビ化した鴉の何所にそんな知能があるというのだ。
鴉の目の色を確認する気は無かった。どうせ暗くて判りっこ無いと自分に言い聞かせる。
「急ぎましょう?山田さんが車を探している筈ですわ」
鴉を刺激しないよう低く囁く。一羽二羽ならともかく、これだけの群れを敵に回せば面倒な事になるだろう。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真,風呂敷(着物他)モップ柄,アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット、研究員の手帳(カードキー)
現在地:九武村研究所前
状態:両手に裂傷 @治療済(回復中)

210 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/10/27 21:14:38
>135
「ジャミング装置の場所なら既に特定済みよ」
AK103のフラッシュライトでフロア案内図を照らしながらそう答える。
「私が何故その場所を知っているかは、想像に御任せするわ…余り詮索はしないでね」
先頭の川崎を促し、桃華を挟んむような縦隊で静まり返った廊下を進む。
自分達以外の足音だけしか聞こえない。酷く、静か過ぎる。
(何かあるわね…絶対)
縦隊全体をカバーするように常に左右に気を配る。
前方、後方からの襲撃に対しては大丈夫だと思うが、側面を狙われれば危険だ。
側面からの襲撃に対しては、全員が同様の危険に晒されるからだ。
特に、桃華の身が危ういだろう。
自分と川崎が切り抜けられる襲撃だったとしても、桃華にとってはそうだとは限らないから。
「桃華ちゃん。貴女は常に左右に気を配りなさい。前方と後方は私達が完璧にカバーするから」
暗がりを照らし、油断無く銃口を巡らしながらそう言った。

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(6)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機、光ディスク]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(76)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:25階/ 探索中
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

211 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/10/28 13:07:48
>201
走る、全力でただ走る、追いつける、必ず追いつく。
右腕が無くなってからやけに身体のバランスが悪い。そう、大変悪い。
しかし、しかし気にするモノか、しったことか、そんなことは知らない。
ただ追いかける、ただ走る。走って、捕まえて、問いただして・・・研究所を知っていれば案内させ、知らなければさようなら。
「そうだ、それでいい」
俺は呟き脚に力を込め走り続ける。身体の細胞が蠢き、俺に、俺の身体に力を与える。
充分だ、充分に力を引き出せる。俺は化け物、化け物は俺。それでOK。
パトカーを追いかけているうちに、別の車(187)の姿も見える。
それ続いて、見覚えのある糞蚯蚓もご登場。なんてフィステバルだ畜生め。
蚯蚓のご登場により、パトカーはバックでこちらに突っ込んでくる。
そうかそうか、巨大で木偶な糞蚯蚓の方が俺より危険か・・・良い、それで良い。
いやいや、最高だ。あのパトカーに乗っている奴は俺を轢き殺せるとでも思っているらしい。
「ハハハ、いいじゃあないか、そりゃあいい・・・轢き殺せるか、試してみろ」
パトカーの近くにある車も、あの糞蚯蚓の化け物もしったこっちゃない、邪魔をするな。
弱者は従え、強者は抗え。弱者は餌、強者は人間。俺が求めるのは強者だけ、人間だけ。
餌と化け物はすっこんでろ。
さあ、お前は俺を殺せるか?やってみな。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し パトカーに突っ込むためにスピードアップ。

212 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/10/28 23:40:44
>204 >209
視界を邪魔するものがどけられ、光が差し込んだ。
外は夜だが私には充分すぎるほど鮮やかだ。
街灯の光のまばゆさに一瞬くらんだが、すぐに慣れてしまった。
「まぁ…感染してるがね私は」
不意に自衛官の男に尋ねられたので応え返したが、どうだろうか。
彼の要望に応じず、わざわざ口答にしたのは喜びに水を差されて悔しかったからではない。
感染し死が近付き、その事実を自分に忌ましめるためだ。込み上げる悲哀を押さえつけ
自らに言い聞かせて追い詰める。逃げ道を失わせて抗う信念を眼前に置くためである。
「ウィルスの種類は調べないとわからないけれど、恐らくTではない
 研究室に保管されている感染体からのものだろう」
案の定、視線を動かすと自衛官の突きつけた銃口が現れた。
誰だってそうする。これが普通で正しい考えだから、別にどうとも思わない。
「…撃つのかね」
銃口の奥に待ち構える鉛の位置と、自分の頭部の位置を合わせて尋ねる。
躊躇っているのか、何か思惑があるのか。
沈黙が吹き抜けても、穴の向こうに彼は見えなかった。
>「どうして死骸がこんなに…?」
短い悲鳴のあとに、桂木さんが顔を青ざめさせた。
冗談のように一面を覆い尽くす鴉の死体だ。驚かせようと悪意が含まれているのか。
兎に角、不気味だ。
>「急ぎましょう?山田さんが車を探している筈ですわ」
「…そうだね」
銃口を見据えたまま応える。まぁ撃たれようが撃たれまいが、私もすぐに死ぬだろう。

年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所・ 1F玄関扉付近
状態:赤坂に撃つのか尋ねる

213 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/10/28 23:51:01
>197
濡れた前髪が額に張り付き、小雨が目に突き刺さる。
遠くに見える山々が全てを押しつぶそうとする黒い雲を辛うじて支えていた。
泥濘の中に軍用ブーツが沈みこみ、まるで底なし沼を走っているような感覚に襲われた。
そして幾つかの水溜りを避けるうちに、脳の一番奥の部分がざわめく。
それは水溜りの不自然な波紋に無意識のうちに気がついた為だったが
今は足を止め、観察する時間だ、と。
恐怖から来る、意識できないパニックが走り続けたい衝動を生みだしていた。
雷が自然のストロボの効果を発揮し、車の中の人影(>)が目に焼きつく。
(・・・あれは・・・彼女か?・・・くそ、それとも・・・車に乗ったままの感染者か・・・)
ワクチンが装填されたアンプルシューターを片手に慎重に歩き出す。
違和感は車の中の影だったと自分を騙し、無理に安心させてゆっくりと、一歩一歩を踏み出す。

・・・小川はまだ気がついていない。
足元の小さな泥の塊が動いている事に。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:ワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ(雨で濡れている)
現在地:駐車場へ続く未舗道路
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況: 車の中の山田あすか(>173)を発見。
    足元のマッドマドには気がついていない。

214 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/10/29 02:31:39
・・・・今、何階だ?
エレベーターシャフトの中は縦にず〜っと同じように造られてるから、感覚がマヒしてきたぜ。
アナウンスで言っていたプレートの場所は、確か45階と50階・・・・ま、階段上ってたら何回でも死ねるだろうな。

多分、ここら辺りが45階のはずだ。30過ぎまでは数えてたから、勘で決めた。
「・・・・・!」
エレベーターの扉は、子供の俺がいくら力を込めてもビクともしない。
となると――
この通風孔? かな?
「・・・・っ・・!」
ランドセルを下ろして、ポーチを外して、シャツを脱いでランニングだけになることで、ようやく抜けることができた。
エレベーターホールの壁に書かれた数字を見ると、46だった。
惜しいかったな。なんとか、怪物に出くわさないようにして、階段で下に行くしかないな。

ランドセルとポーチを、結び付けていたシャツを引っ張って通風孔から引きずり出す。
さ、行くか。

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(ガムテープ、接着剤、水500ml、
カロリーメイト各種、ゼリー飲料各種)、マスク、バイザー、二重手袋、出刃包丁、特製パチンコ
行動:45階に下りるために階段へ向かう
現在地:スペンサービル46階、エレベーターホール
状態:Fine

215 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/10/29 11:30:01
>210
>「ジャミング装置の場所なら既に特定済みよ」
まるであたしの考えを読んだみたいにお姉様が答える。
すごーい!……あら?でもお姉様ってばどうしてそんな事までご存知なのかしら。
>「私が何故その場所を知っているかは、想像に御任せするわ…余り詮索はしないでね」
だがその考えは顔に出ていたらしい。馬鹿みたいにぽかんと口が開いたのに気付き、慌てて口元を引き締めた。

それにしても…どうしてこのフロアはこんなに暗いの?
照明は所々壊されてるし、壁だって傷ついてるし…これじゃまるで廃ビルじゃない、……詐欺だわ。
>「桃華ちゃん。貴女は常に左右に気を配りなさい。前方と後方は私達が完璧にカバーするから」
「は、はい!」
弾かれたようにしゃんと背を伸ばした。一呼吸置いて、ミスタ・ルイスの教えどおりに銃を構え直す。
だが、お姉様に促されるままに角を曲がったところで思わず足を止めた。
ここから先は更に暗い。残った照明も数える程しか無かった。
でも怖いのは暗闇だけじゃない、足が動かないのは、何かがこの奥に居ると感じるから。
なのに先頭を行く川崎さんは、警戒はしているものの足取りに迷いが無かった。
信じられない、気付いていない筈無いのに。
ちらっと後ろを振り返る。でもお姉様も顔色一つ変えてなかった。それを見たら少しだけ落ち着いた。
「私が男の子だったらこんなに怖くないのかしら……」
覚悟を決めて一歩足を踏み出す。その後は思いのほか簡単だった。
シャリシャリと音を立てるガラス片に眉をひそめながら、あたしは川崎さんの後に続いた。

現在地・状況:25階/ 探索中
服装:赤いパーティードレス、ルビーネックレス、腕時計。リボン&髪飾り、イヤリング、詰め物、ストッキング
所持品:ライター、ショルダーバック(懐中電灯、菓子類、救急セット、化粧ポーチ、鍵、ブザー、ソーイングセット) ナイフガン(5)
SIG230(7+1)予備マガジン2、MP5(30) 予備弾倉5
自分の状態:良好

216 名前:マッド・マド(不完全) ◆EtcmJTqYfU [sage貼りなおし] 投稿日:05/10/29 14:22:14
マッドマドはあれからも成長を続け、その体積は集めれば子供くらいの体
積はあった

>213
10cm程度の大きさの触手の先端にゴルフボールくらいの赤球を
つけて様子を伺う
すでに赤球は核であると同時に視覚の役割も兼任していた
赤球は一時泥に身を隠し、泥は赤球を中心にジュウタンのような形状
を保ち、やがて>213の足の間に移動する
そしてゆっくりと自分の上に乗っかっている感覚を頼りに泥を軍靴に纏わり
つかせようとするも、素早く払いのけられてしまった
ならば…と、泥を鎌のような形状にして作り、>213の背後に狙いを定める

状況:何となく小川を動く物なので狙う
状態:泥を鎌上に固めて小川の背中を狙うも気配は全く隠せていない


217 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/10/30 23:18:56
>208
ああ、私の思ったとおりだ。やはり前に見える車の運転手は只の気違いだったらしい。
自らミミズの餌になりにいくような人間を助けるほど、私も人がいいわけじゃない。
後ろの二人もそれを理解しているのか黙っていて特に文句は言わないようだ。
「今から何かにぶつかるかも知れないから、シートベルトをして大人しくしていてくれ」
姉妹に話しかける時には、もちろん駐在警官としての優しい顔を作る。
>211
後ろの怪物を轢き殺し、役場でガソリンを手に入れれば脱出の準備は全て完了する。
窓から頭を出して何度も怪物を確認し、確実に殺せるようにスピードを上げた。

だが、怪物の姿が鮮明に見えてくるのに比例して、段々と恐怖心がこみ上げてきた。
ミラーに移っていた人影は大きくなり、グロテスクな見た目が明らかになる。
もしも殺せなかったら?逃げ切れなかったら?戦っても拳銃と小銃で勝てなかったら?

私が殺されるのか?

よく考えろ、自分よ。無理に轢き殺す事は無い。殺さなくてもいいから、避ければいい。
無理して轢こうとして自分が殺されるくらいならば、戦わず逃げてしまえ。
このまま速度を緩めずに右に避ければ容易に


今日は何もかもが上手くいかない。畜生、民家の玄関にパトカーをぶつけてしまった。
不幸中の幸いなのか、私も姉妹も怪我はしなかった。だが、脱出計画を練り直さねば。
あの怪物からの距離は取れたものの、向こうが走れば私は絶対に逃げられないだろう。
「……二人とも、パトカーから降りるんじゃない。私が降りて様子を見てくるから。
もしもの時には………これでも無いよりはマシだろう。わかったね?」
腰に吊っていた警棒を姉に渡す。警棒など、無くても包丁や小銃で十分に代用できる。
死ぬのは何よりも嫌だが、この状況では戦わなければ怪物に殺されるだろう。
ならば、私は戦ってでも生き延びてやろう。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近
現在の状況:パトカーを民家にぶつける。銃を持ってパトカーを降りる

218 名前:鏡野姉妹 ◆GzWqzQ7Gpk [sage] 投稿日:05/10/31 20:19:01
ぶっちゃけた話、パトカーに乗ってから私はずっと目を瞑ったままだった。
後部座席に乗り込むや否や、綾芽が恐怖からか私に抱きついたまま震えていたけど、
そんな私も綾芽と一緒に抱き合って震えていた。
何時もは偉ぶってる私だけど、やっぱそんなに大差の無い双子だもの。怖いものは怖い。

>217
>「今から何かにぶつかるかも知れないから、シートベルトをして大人しくしていてくれ」
さっきから車外で変な音が一杯聞こえるけど、私は田中さんに言われるがままにシートベルトをした。
綾芽もなるべく窓の外を見ない様にしながらシートベルトをする。それらか直ぐに目をぎゅっと瞑って耳を両手で押さえた。
私は少しばかり好奇心…というか怖いもの見たさ的な心が働き、バックミラーをちらりと見ようとしたが…
突然の衝撃が体を襲い、声ならぬ悲鳴が絞り出された。
目まぐるしく変化する状況。フロントガラスに迫る何処かの民家の玄関。そして衝突。ぶち抜く。
「………」
パトカーは民家の玄関をぶち破って停車した。
呆気に取られている私達姉妹に構わず、田中さんは警棒を私に渡して車外に出て行ってしまった。
「…お姉ちゃん?」
流石の綾芽も目を開け、耳を閉じるのを止めていた。
「何かよく分からないけど…綾芽、私達ってすっごいピンチよね」
手の中の警棒がちょっと重く感じる…いざって言う時、こんなので女の身を守れる訳ないわよねぇ。
取り敢えず、田中さんに言われた通りパトカーの中で待っていることにした。
でも、パトカーはもう二度と動きそうにも無い。村から脱出するとなると、他の車を使うか徒歩以外ないだろう。
後者は絶対嫌だ。でも、車を手に入れる過程で必ず外を出歩かなければならない。
その時の事を考えると、下腹部がきゅんと締まった。怖いなぁ…嫌だなぁ…でも、死ぬ事よりも余程マシだろう。

名前:鏡野綾御/〃綾芽
服装:コート、巫女服/〃
所持品:懐中電灯/特に無し
現在地:九武村
現在の状況:パトカーの中で待機

219 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/10/31 23:35:18
ある民家の二階、かつては村の男子中学生が寝室兼勉強部屋と
していた部屋…
「…ム」「ZZZ…」
そこに二人は居た。
胸がわずかな上下をしていなければ、誰もが死体だと疑わない、
片手を胸に乗せ仰向けに倒れている黒人希望、そしてその顔面に
8本の足で器用に張り付く拳大の蜘蛛
「私は」「ZZZ…」  「違う」「Z…」 ゴソッ
丁度蜘蛛の足が希望の鼻腔に見事に突っ込まれた───刹那

「く」 「ZZ… ?」
「くしゅん!!!」「!?」

希望の顔に乗っていた蜘蛛は、
ガンッ!
派手に天井をバウンドし、部屋の隅のクズカゴに、
ボスッ!
音から、どうやらクズカゴにはティッシュ等がすでに入っていたようである…

「…?」
彼には5日以上は眠っていたような気がした
だが時計を見ると一時間もたっていない。瞼は協力磁石のように引き寄せあう。
「正直期待もしたんだがね…」
腕を枕に起していた上半身を重力に従わせる。
「二度寝と…洒落込もう…」 
悪夢でも悪現実よりはマシだ…そう言う考えが過った

>217
「!!!」
全米が揺れそうな衝撃に私の眠気は全て吹き飛んだ。
「…」 お次は何だ?

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛不在  蜘蛛(ピクッ…ピクッ…
現在地・状況:九武村(民家) パトカーが民家に突っ込む衝撃に目を覚ます
自分の状態: FINE(緑) 唇に傷

220 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/01 00:23:56
(214を訂正)

>205
ん、なんだ?
梯子を三階分くらい上ったところで、何か黒い影が上から落ちてきた。
そいつはそのまま俺の脇をかすめて、エレベーターの天井裏に着地する。
「・・・・・」
赤く光る目が・・・・六つか。エレベーターの中から洩れる明かりでそいつの姿もよくわかった。
大蜘蛛だ。
あの時、ゾンビと犬とゴキブリとハチの次くらいによく出くわした相手だ。
やっかいなんだよな。こんな場所じゃ、自由に動くこともできねえし・・・・毒でももらったらそこでお終いだ。

とりあえず、合わせてしまった目線を反らさずに、俺は梯子を上り続ける。
蜘蛛の目線なんか知らねえけど、結構距離があるし、すぐには襲ってこないみたいだから、このままオサラバさせてもらうかな。
「・・・・・・」
ん、上から落ちてきたってことは、ここに巣でも造ってんのか?
・・・・・こりゃあ、とっととシャフトから出るのが賢い選択かな。

現在地:スペンサービル6F、三番エレベーターシャフト内
行動:下の大蜘蛛の様子を見つつ、さらに上方も警戒しながら梯子を上がる。
状態:Fine

221 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/01 16:53:41
>220
大蜘蛛が飛ばした毒液で、3F付近の壁が変色した。
獲物は射程距離外だと気づいた大蜘蛛は、壁を伝って>220の後を追う。

222 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/02 19:58:47
>217
おやおやおやおや・・・これはこれは・・・、なんとも、ご愁傷様。
ものの見事に民家に突っ込んだパトカーを確認すると、俺は走る速度を緩めた。
それにしても、本当に見事に突っ込んだもんだねぇ。どういう事だろう?
もともと、俺を轢こうとするのはフェイントで・・・逃げるつもりだったのか。
それとも、俺の姿が怖くなって、轢こうとする決心が・・・揺らいだか。
まあ、その答えはどっちだってかまわないさ。
唯々問題なのは、俺がパトカーのドライバーに少し期待してしまっていることだ・・・。
いまから車の中から出てくる奴がとんでもないヘタレ弱虫で命乞いなんてしてきた日にゃあ・・・やばいかもね。
ああ、いきなり銃の発砲とかも勘弁願いたい。興奮しすぎて殺っちゃうかもしれないから。
困るな、そしたらまた探さないといけない・・・まったく、面倒なことこの上ない。
そこまで考えたとき、ひしゃげた金属の擦れ合う鈍い音がして、パトカーのドアが開いた。
そのパトカーの中から出てきた男を見て・・・俺は、自分の心配がまったく杞憂だったことを思い知らされた。
銃を所持している男の眼には生気が漲っている。
・・・ブラボー・・・なんとも、素晴らしい。
あの眼は、生きてやろうという眼だ。俺を殺してでも生き延びてやろうという人間の眼だ。
この状況に抗い、逆らう人間の眼だ。
・・・良い、もの凄く良い、とてもとても良い。本当に涎を垂らしてしまいそうな程・・・良い眼だ。
ああ、そんな眼を見たらまた期待してしまう。さっき裏切られたばかりなのに・・・、それでも期待せずにはいられない。
俺は口に笑みを浮かべると、ゆっくりと左手を挙げ、ヒラヒラと振る。
まるで道端で偶然会った友達に挨拶でもするかのように、ヒラヒラと異形の左手を振り続けた。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 男に軽く挨拶。

223 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/02 21:18:49
暗闇にも段々と目が慣れてきたようだ。
今は地面が割れる音も、耳障りだったサイレンも、何も聞こえてこない。
先程の喧騒の慌しさを一蹴するかの様に、生々と茂る木々が車体を取り囲んでいるだけだ。
この時間帯の森の周りは、やはり静かだった。
俺はその中で目の前の一本道の一点を凝視し続けている。
俺の目線上にあの警官のパトカーが姿を現したら、すぐさま車を前面へ吹っ飛ばして
ド派手な追突を敢行してやるつもりだ。
「・・・」
アクセルに足を掛け、ハンドルを握る手には汗が滲む。
車内の時計に目をやり、すぐさま視線を戻す。
確か表示されてた時間は…この場所に息を潜めてから五分ほどが立っている。
そろそろ来る頃だ。奴は必ず俺を捕まえに現れる。
「・・・・・・」

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 左肩に大きな噛み傷。感染。(乗車中)

224 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/03 00:49:26
>221
思ったとおりの毒蜘蛛か。しかも上りの足が速い。
シャフトから出るのに通風孔を使おうかと考えてたんだが、このペースじゃ、くぐって半ばでお終いだな。
なら、やることは決まってる

即断即決。必要なのは度胸と体力だけだ。
俺はあの時に、嫌というほどソレを学んだ・・・・いや、悟ったと言ったほうがしっくりくるかな。
「・・・!」
俺は、ためらわない!

俺は腰に下げていた出刃包丁を右手に、四肢を突っ張って、やや後ろに跳ぶ。
もちろん、体はそのまま自由落下だ。
すぐに、下から這い上がってくる毒蜘蛛と交差し、
「・・・・っ!」
俺は素早く、目の前を通り過ぎる気味悪い背中に出刃包丁を突き立てた。
・・・硬って。
包丁は、蜘蛛の脳天の少し下辺りに根元まで刺さり、数センチ切り下ろしただけで止まった。
俺の体も、この短い刃だけをを頼りに空中にぶら下がる。

一息に下ろしちまえると思ったんだけどな。
「・・・・けっ!」
俺は両腕に力を込めて体を持ち上げ、股で毒蜘蛛の膨らんだ腹と体液を流す胸を繋ぐくびれ≠フ部分を挟み込む。
やり方を変えるだけだ。この有利な体勢を維持したまま、息絶えるまで血を流させてやる。
即断即決、即断即決。
俺は出刃包丁を握りなおし、さらに捻りを加えてやろうと気合いを入れた。

現在地:スペンサービル4F、三番エレベーターシャフト内、大蜘蛛の背中の上
行動:暴れる蜘蛛の背中でロデオを敢行。出刃包丁で傷口を広げにかかる。
状態:Fine

225 名前:子供 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:05/11/03 14:21:06
家の明かりは点いたままだった。でも、扉を開けても誰も出迎えてくれなかった。
床にはこびりついた血と泥だらけの足跡がついている。
もう一度、自分の目で確かめなくちゃ。
震えているのは、なにもパジャマで村中逃げ回ったせいじゃない。

昔、怖い映画を見てしまった夜を思い出す。夜中に思い出して、私は泣きながら両親のベッドに潜り込んだ。
「あれは作り話だから、本当の話じゃないのよ?」と優しく慰めてくれた。
でも今は誰も居ない。

在るのはぐちゃぐちゃの死体と、あたり一面に飛び散った血だけ。

パパの手を握ろうとしたのに、ぼろりと肉が分離した。声にならない悲鳴を上げ後ずさる。
ひどい、まるで腐っているみたいだ。泣きながら吐いた。
「起きてよ…お願い…ひとりにしないで…」
こんな事、認めたくなかった。嘘だよといって。
パパ、ママ。元に戻って。お願い、私を見て。

どのくらいそうしていたのだろう、何かの物音にびくっと飛び上がった。
いつおかしくなった村の人が来てもおかしくない。ここにいつまでも居られないのは分かっていた。
崩れかけた両親の指から結婚指輪をはずし、ママのロケットを借りてなくさないように通す。
ぬれたパジャマを脱ぎ、身支度も調える。大事な宝物は家の非常袋に入れて持っていこう。
泣きつかれた今はただ、虚無感だけが残った。
もう一度だけ死体に目を向ける。涙は出なかった。
私の心の一部も、家族と共に息絶えてしまったようだった。
「お姉ちゃんだったのに、なんにも出来なくてごめんね」
一番のお気に入りだったぬいぐるみを、そうっとママのお腹に添える。
「でも私絶対忘れないから。この日のこと。二人…ううん、三人を殺したやつのことも」
ベッドの毛布を剥ぎ取り、家族の死体の上に掛ける。
はみ出している足だけ見ていると、本当に、ただ眠っているみたいに思えた。つんと鼻が痛くなった。
私は電気を消し、静かにドアを閉めた。
もう行かなくちゃ。さっき表で大きな音(>217)がした。
もしかしたら、まだ化け物になっていない人が他にも居るのかもしれない。

所持品:カードファイル、ロケット、指輪、財布、鍵、非常用袋(中身不明)
服装:セーター、ジーンズ、防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ
現在地:九武村、自宅2F
健康状態:腕と肩に噛み傷(治療済)、感染の疑い(抗ウィルス剤投与済)

226 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/04 19:31:49
>224
「ギイイィィィイイィ!!」
予想外の反撃に大蜘蛛は悲鳴を上げた。
だがどんなに暴れても、背の餌は落ちる気配を見せなかった。

足掻き疲れたのか、とうとう大蜘蛛の足が壁面から離れる。
このまま落下し>224を押しつぶすつもりなのだろう。

227 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/04 21:24:50
>222
パトカーを降りると、生き残る為に排除すべき敵の姿はすぐに見えた。
ぶつけた民家から一軒隣の民家の門を遮蔽物にして小銃を向ける。
ここなら殺し損ねても大柄な怪物には不利な入り組んだ路地裏に逃げ込める。

「………笑っている…?」
気のせいではない。小銃の向こうに居る怪物は口元を歪めながら私に手を振る。
理由は分からないが、あの怪物にも感情があるのだろうか?
感情があるなら人間程度の知能はある筈だ。もしもそうならば全ては簡単に進む。
何せ言葉が通じるのだから。
「う、動くなっ!!両手を挙げろ!反抗するなら射殺する!!」
これだけの大声なら怯みはするだろう。もしかすると指示に従うかもしれない。
少し期待しながら、新潟県警時代には飽きるほど使った台詞を久しぶりに叫んだ。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 民家前
現在の状況:小銃を構え、怪物に警告

228 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/04 22:28:04
>216
ゆっくりと駐車場へと近づいて行く。
不慣れなアンプルシューターのグリップが握りにくい。
銀色に光るそれは無駄に光を反射するし、大昔のSF映画に出てくる光線銃のようなデザインだ。
おまけに自分の手は寒さに震えてまともに銃が撃てるような状況じゃ無い。
改めて自分の手とアンプルシューターを見て苦笑する。

これで本当に敵が――――
苦笑した表情が一瞬で凍りつき、勢い良く前に飛ぶ。
鏡のように磨かれたアンプルシューターに映った蠢く影相手に取った回避行動だった。
空気を切り裂く鋭い音を無視し、そのまま前転をする。
丁度起きあがった時に相手と向き合えるように、左の肩から斜めに転がり、膝を着いた射撃姿勢でその影と向き合う。
「・・・なんなんだよ、お前は。」
さっきまで寒さに震えていた腕は、溶接された鉄棒のように微動だにしない。
浅く息を吸い、足元を転がる土の塊を睨みつける。
「本当にどうなってやがるんだ?」
蠢く土塊を睨みつけ、相手がどう動くのか待った。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:泥まみれのワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ(雨で濡れている)
現在地:駐車場へ続く未舗道路
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況:方膝を着いた射撃姿勢でマッドマドの出方を待つ。

229 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/04 22:46:27
>218 >222 >227
「とりあえず…」 外の様子を見るか。
窓際に張り付き、顔だけ出してガラス越しの外の様子を伺う。
「…うわお」
玄関に思いっきりパトカーが突っ込んでいるのが確認できた。

窓が玄関側にあって幸いしたな…
おかげでピンポイントでよく分かる…。

様子を…見るか。

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛不在  ゴミ箱:蜘蛛「Q〜」
現在地・状況:九武村(民家) 待機する
自分の状態: FINE(緑) 唇に傷

230 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/05 17:42:58
>227
>「う、動くなっ!!両手を挙げろ!反抗するなら射殺する!!」
男の声に俺は歩みをピタリと止め、そして笑い出す。
「ククク、アッハハハハハハ・・・。おいおいおいおい、あんまり無茶を言うもんじゃあないよ」
笑いながら言葉を発し、左手をヒラヒラ振る。
「片腕しかない奴に『両手を上げろ』、はないだろうに、なあ?」
クックックッと、未だに覚めない笑みを口に浮かべながら俺は男に言う。
「でもまあ、こうして止まって片腕を上げてやっているんだ。間違っても撃ってくれるなよ・・・。
撃ったら即死合開始、お前だって化け物と死闘なんざ演じたくないだろう?・・・まあ、別に俺はやってもいいけどね」
訝しげな視線を送ってくる男に対して、俺は静かに笑い続けた。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 男と会話。

231 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/05 19:52:13
>210
蔦を利用して天井に張り付いていたバスローブ姿のグリーンゾンビがミリアに圧し掛かってきた。
その頭部は鼻から上が完全に植物となっており、太いツタが蠢いている。
天井には他にもグリーンゾンビが張り付いているようだ・・・


232 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/05 19:55:19
>190>198>198
手にクワや鎌を持った農民たちが取り囲んでいる・・・
雷によって照らし出されたその顔はゾンビとはまた違うようだが・・・

233 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/05 19:59:28
>179
「お、おい!あんた!ま、まだ人間か?」
下の階の踊り場から叫び声が聞こえた。
震える手にモップを持った40代半ばの男が話しかけてきた。
高級そうなスーツは血に汚れ、混乱しきった目が見開かれている。

234 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/05 23:11:20
目の前の一本道を見据えて十数分。
エンジンの稼動が車内の荷物を僅かに揺らす以外には
この狭い空間の中には一変の変化も見られない。
俺も目線を動かさず、文字通りの凝視をひたすら続ける。
そうして雨風による木々のざわめきも何もかも耳に入らず、
時間すら忘れる。今の車内の状況はまさに静止画のようだった。
「・・・・・・」
何故にここまで集中力が持つのか。その持続とは何がもたらした物なのか。
ただ今の自分の心の高潮と緊迫感はどう形容すれば良いのか分からなかった。
生唾を呑み込んで、より強くハンドルを握る。握られたハンドルは強く音を立てた。
さぁ来い警官。俺が相手をしてやろう。
「・・・・・・」
先程、恐ろしい音がしたが(>217)俺の耳には入らない。
ただ待ち伏せ、待ち構え、待ちわびるだけだ。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 田中を待ち続ける。

235 名前:六望斎 ◆/YI2FnXeqA [sage] 投稿日:05/11/06 04:06:21
>188
ガス管を壊して回るブランデンブルグに対して、六望斎は次々とクナイを投げつける。
充満するガスに引火するのを危惧して、銃の引き金から指を離している。
常に天井に位置して、床に降りるつもりはないようだ。

現在地・状況:スペビル11階、ブランデンブルグを追って天井からクナイを投げつける。
状態:健康

236 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/06 17:58:20
>226
「・・・・!」
ごりごりと傷口を広げていたら、蜘蛛は暴れるのをやめて壁から離れやがった。
俺は包丁から手を放して、体を思いっきり後ろに伸ばす。
「・・・・・っく!」
ギリギリでエレベーターを支えるロープの一本を掴むことができた。
蜘蛛を挟んでいた足の力を抜いて、そのままロープにしがみつく。
危ねえな・・・・ちょっとでも反応が遅れたら、落下の上に大蜘蛛の下敷きにされるとこだったぜ。
どすんと重い音をたててエレベーターの天井に落ちた大蜘蛛は、じたばたと足をこちらに向けてせわしなく動かしていた。
・・・・まだ息があるか・・・・しゃらくせぇっ!

「・・・・っのぉ!」
即断即決。
俺はロープから手を放し、両足そろえて飛び降りる。
このままこいつの頭を踏み潰す!
そんでもって、もうこのシャフトとはオサラバだ。

現在地:スペンサービル、三番エレベーターシャフト内
行動:エレベーターの上の大蜘蛛の頭目掛けて飛び降りる。
状態:Fine

237 名前:マッド・マド(不完全) ◆EtcmJTqYfU [sage] 投稿日:05/11/07 00:28:24
>228
泥を変形させ集めて長く太めの触手を作り、
先端に赤玉を出して様子を見る。

どうやら外したようだ。
敵も警戒している。ならば…

自分の泥を体の中で固めて、そして体の中央(先端を頭とするなら胸辺り)
から一発小川に向けて放つ!

全長:2m
直径:15cm
攻撃の威力:強めのエアーガン程度

238 名前:名無しになりきれ[sage後はお任せします] 投稿日:05/11/07 17:46:32
グシャッ!
>236によって、大蜘蛛の頭部は完全に破壊される。
しかし動かなくなった骸の腹部から、おびただしい数の子蜘蛛が這い出してきた。

239 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/07 22:39:38
>237
泥の塊にしか見えなかったそれが徐々に形を作っていく。
子供が途中で作るのを止めた粘土製のキリンのように太い触手で唯一動く部分だった。
その先端から突き出す紅く輝く何かが見えた瞬間・・・
「・・・っつ!」
バチンと音を立てて何かが左手に当たった。
鋭い痛みが寒さを呼び起こし、手がぶるぶると小刻みに震え始める。
立て続けに泥の塊が吐き出され、全身に痛みが走る。
左手で顔を庇い、円を描くように走り出す。
目に当たれば失明は免れない。
片目だけでも怪我をすれば生き延びられる可能性は半減する。
(・・・くそ、室内戦の訓練で山ほど喰らった・・・模擬弾を思い出す・・・な・・・それにしても・・・)
飛び道具を使うB.O.W.と戦うのは初めてだった。
おまけに泥に覆われた化物だと?
アンプルシューターが表面の泥に遮られる可能性は大きい。
おまけに泥の下が強力な何か・・・そう鱗や皮膚で覆われていたらどうすればいい?
正体が全く掴めない化物の相手をするのはご免だ。
回り込んでそのまま別ルートで駐車場を目指す、それがベストだろう。
(・・・図体がデカい分、動きが遅ければ良い・・・んだが・・・)
短距離走のスピードで素早く後ろに回りこみ、そのまま背を向けて走り出す。
あの化物が振り向きませんように、と祈りながら全速力で走り出した。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:泥まみれのワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ(雨で濡れている)
現在地:駐車場へ続く未舗道路
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況:マッドマドの後ろに回りこみ全力疾走。。

240 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/07 23:59:33
>227 >230
「警官…」 多少胸が締め付けられた…
だがすぐに忘れる。今は状況判断。それだけだ。

顔を覗かせるだけでは完全には分からないが、どうやら警官は
塀の陰の所で何かに銃を突きつけているようだ…
>「う、動くなっ!!両手を挙げろ!反抗するなら射殺する!!」
「…」 ありがちな台詞だ… さっさと撃てよ!
まだ意志が通じる相手だとでも思っているのか?
アクション映画ならともかく、その台詞を言う香具師はホラー映画なら真っ先に氏ぬぜ?

さて、相手のゾンビは何匹だろう。
一応長銃を持っているなら3、4匹ならビクともせんだろう。
威嚇用の空砲でも無い限り。

>「ククク、アッハハハハハハ・・・。おいおいおいおい、あんまり無茶を言うもんじゃあないよ」
「!!」 変わっているな…近頃の化け物は喋るのか…。ゾンビでは…無いのか?
今年の化け物はタチが悪いぜ。 とりあえず声だけしか聞こえん…もう少し顔を出してみるか?

>「でもまあ、こうして止まって片腕を上げてやっているんだ。間違っても撃ってくれるなよ・・・。
「…片腕?」 うほっいい男、ってか?
>撃ったら即死合開始、お前だって化け物と死闘なんざ演じたくないだろう?・・・まあ、別に俺はやってもいいけどね」
でも やりたくない がな。 本当に今年の化け物はタチが悪い。

──ガサッ
「…」 ん?

気が付くと、居なくなったとばかり思っていた蜘蛛がゴミ箱の中から出てきていた。
「…いくら自分が害虫でも…自分から入る事は無いだろうに…」

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛不在  ゴミ箱:蜘蛛(怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒)
現在地・状況:九武村(民家) 待機する
自分の状態: FINE(緑) 唇に傷

241 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/11/08 22:55:41
215>
「並みの男の子だったらびびって使い物にならなくなっているでしょうよ。」
まぁ、女は愛嬌よりも度胸があった方が可愛いものなのよ。
私が思うに、桃華ちゃんは将来いいお嫁さんになるわね」
周囲を警戒しながらそう言う。
よく、男は度胸女は愛嬌、とは言ったものだが、それは男尊女卑の時代、
男性側が自分等に都合の良い女性を一方的に求める事から来ている言葉だ。
今日に於いて、先進国の殆どは男女平等だ。そのような言葉が通る地代では無い。
まあ、そうは言っても性別によって得意不得意はあるのだから、無闇に全ての場合に
於いて平等を当て嵌めるべきでは無いだろう。特に、戦闘に関しては。

>231
ずるり、と頭上で何かが這いずる音が聞こえた。
咄嗟に銃口を上に向けるが、丁度何かが上から振ってくるところであった。
「うぐぅ…っ!」
天井から振ってきた何かに圧し掛かられ、堪らず呻き声を漏らす。
だが何時までもそうしているわけにはいかない。
「やぁっ!」
圧し掛かってきた相手に巴投げを決め、自分の上から退かす。
直ぐに立ち上がってAK103を放り投げた相手に向けると、フラッシュライトが
相手の姿を暗闇の中から浮かび上がらせた。
一瞬、酷い姿に嫌悪を眉根にて露わにする。
顔は言うまでも無いのだが、問題はその化物と化した宿主だ。
化物はでっぷりと肥えた体で、腰にバスローブしか巻いていない中年男性であった。
ミリアとて妙齢の女性。親父は好きではない。特に中年太りの親父と言う奴が。
迷わずセレクターレバーをフルオートに設定し、フォアグリップを強く握り締めて
7.62×39mmの弾雨を浴びせかける。
7.62×39mmはNATOの7.62×51mmに比べれば遠射性能で劣るが、近距離での威力に
大差は無い。むしろ反動の少ない7.62×39mmの方が接近戦に於いては有利だ。
弾雨は容易く中年男性の体をずたぼろに引き裂いた。
腹部に大きな風穴を穿たれ、そこから内臓が零れ落ちる。
頭は頭骨と脳漿が吹き飛ばされ、余った頭皮がべろべろになって顔の前に垂れ下がる。
10発程を撃ち終えたところで、一旦引き金から指を離す。と同時に今まで弾雨と踊りを
踊っていた彼もようやく地に伏す。
「さぁ、ぐずぐずしないでさっさといくわよ!」
天井を見上げれば、他にもゾンビが蔦に絡まっている。
先頭の川崎は既に他に落ちてきたゾンビを片付けながら血路を拓いていた。
「ほらほら。ぐずぐずしていると、御姉さんがその可愛い御尻に噛み付いちゃうわよ」
不意に横合いから襲ってきたゾンビにストックの一撃を加え、倒れたところに
銃弾を撃ち込みながら、前の桃華を急かすようにそう言った。

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(6)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機、光ディスク]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(50)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:25階/ ゾンビを始末しながら進む
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

242 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/09 13:06:41
>238
狙い通りに大蜘蛛を仕留めることができた、けど。
「・・・・・!」
俺はすぐにそこから梯子に飛びついた。
・・・・・やっぱ、子蜘蛛がぞろぞろ出てきやがったか。本当に厄介な化け物だぜ。
シャファンにやった火炎スプレーでもあるならともかく、こんな場所でこんなの一々潰してられるか。
俺は、子蜘蛛がまだ親の死骸を漁っている内に急いで梯子を上っていった。
出刃包丁はいいや。怪我しないことが大事なんだ。

「・・・・・・」
二十階近くまで来たとこで、上の方に何かが見えた。
多分、蜘蛛の巣だな。これ以上ここを上るのは無理か。
俺は荷物を下ろして、エレベーター扉の横の通風孔をギリギリでくぐり抜け、結んだシャツで荷物をたぐり寄せた。
・・・・19階、どっかの会社のオフィスかな? 清潔で明るい感じの照明がずっと続いてるや。

ま、そんなのは見せ掛けだけなんだけどな

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(接着剤、ガムテープ、水500ml、カロリーメイト各種、
ゼリー飲料各種)、マスク、バイザー、二重の手袋、特製パチンコ
現在地:スペンサービル19F、エレベーターホール
行動:慎重に階段へ向かう。
状態:Fine

243 名前:マッド・マド(不完全) ◆EtcmJTqYfU [sage] 投稿日:05/11/09 21:51:07
>239
とりあえず命中したには命中したが、あまりダメージは無いようだ…
そんな事を判断するのに数秒の思考を用いたマッドマドだが、
攻撃自体はやめる事無く続ける。

だんだんと要領を掴んできた。

が、相手は体の上部から出っ張った部分(頭部)を横から伸びる
長い棒(つまり腕)で多いながら自分を避けて離れていってしまう。

後姿を見ながら、マッドマドは体を地面に溶け込ませ、地中を移動
しつつ獲物を追う。

形態:潜泥モード
状況:小川を、中学生の早歩き程度の速度で追う(引き離されている)

244 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/09 22:23:21
>230
予想通り、怪物は私の話す日本語を理解し、笑いながら返事をしてきた。
「…悪かった。両手を挙げろは昔からの口癖でね」
向こうも話せることが判り、大きくなりつつあった恐怖がどんどん引いていく。
もはやこいつは私にとって恐ろしい怪物ではない。その辺の犯罪者と同じだ。
絶対に下手に出てはいけない。少なくとも向こうと同等の立場に立つべきだろう。
「まずは君の名を聞きたい。私は駐在警官の田中秋久、階級は巡査長だ。
それから、パトカーを追っていた理由を教えてもらいたい」
小銃は下ろさず、尋問を続ける。
>240
「誰だっ!人間ならば両手をあげて窓から顔を出せ!」
背後の民家に気配を感じた。振り向けば二階の窓に人影が見えた。
この家の住民なのか、その成れの果てなのか。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 民家前
現在の状況:怪物に尋問、民家に人影を発見して銃を向ける

245 名前:川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk [sage] 投稿日:05/11/10 03:43:03
>241
>「さぁ、ぐずぐずしないでさっさといくわよ!」
後ろで、いかにも急かしてますって声をあげている女性が1名・・・・その、とばっちり受けてる不幸な二人組み。
さっきから、考え事をしつつ落ちてくるゾンビを撃っていた。
マクナブの言っていた――USSという単語とあの、等訓市で鈴木さんに全て渡した
筈だった、ウィルス抑制剤―― 大丈夫、今も内ポケットに入ってる。
>「ほらほら。ぐずぐずしていると、御姉さんがその可愛い御尻に噛み付いちゃうわよ」
(ミリアよ・・・アンタ、冗談に聞こえなくなりそうだ・・・・)
そうして、歩いてる内にミリアが指示した部屋の前に来ていた・・・
試す程度でIDカードを取り出し読み取り機に通す・・・解除を示すランプが点灯する

一気に、ドアを開け放った・・・中には誰も居ない・・・
「さっさと破壊しますかね? お嬢さん方。」

名前:川崎 裕次郎
年齢: 24
性別: 男
持ち物:>STIイーグル6.0(14+1発)と予備マガジン6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 26発予備マガジン5本
Chris Reeve ProjectU
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機とインカム。
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地、25階
行動、ジャミング装置の前に立ち銃を構える。



246 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/10 21:15:37
>244
>「まずは君の名を聞きたい。私は駐在警官の田中秋久、階級は巡査長だ。
それから、パトカーを追っていた理由を教えてもらいたい」
ふふふふん、話が通じても銃を降ろさず、いいじゃないか・・・それぐらいの警戒心はあったほうがいい。
「・・・そうだな、judas(ユダ)とでも呼んでくれ。『元』なんでも屋、今は化け物をやっている。
パトカーを追っていた理由は・・・・・・」
俺がそこまで言いかけたとき、男・・・田中は民家の二階に向けて銃を向け、叫んだ。
>「誰だっ!人間ならば両手をあげて窓から顔を出せ!」
・・・本当に『両手を上げろ』が好きなんだな・・・。
田中の言葉に思わず俺の口が歪んだ。
それにしても―――。
「そんなまどろっこしい事せずにブッ放しちまえばいいだろうに、一般人ならビビッて悲鳴上げるか両手上げて顔を出すだろ。
まあ、化け物か、一般人ではない人間なら・・・なんらかの行動に出るに違いない。
そしたら撃ち合うなり殺し合うなり好きにすればいいさ、なあ?」
ま、例外としては俺みたいに表向き指示に従っちまうフリをする化け物がいるかもしれないがね・・・。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 男と会話。

247 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/10 22:43:46
ガサガサガサ…
畳を引っ掻く乾いた音が響く
「OK、私が悪かった。話せば分かる…」
牙を向けて私に突進してくる蜘蛛をチョキで押さえつける。
噛み付かれたらいくら私でも普通に死ぬし…

突如蜘蛛が何かに気付いたように動きを止めた。
「…?」
>「誰だっ!人間ならば両手をあげて窓から顔を出せ!」
! チッ、見つかったか…。
「ん…」言われた通りに窓の淵に顎を乗せ、両肘を置きながら手を上げる。

硬直したかと思えば、ガタガタと前足二本で頭を押さえていた蜘蛛は
目にも留まらぬ速さで足、背中、後頭部と登り帽子に隠れてしまった。
「…」 本能的に何かを感じてるな…銃突きつけられたくらいでビビリを入れるなよ…

>そしたら撃ち合うなり殺し合うなり好きにすればいいさ、なあ?」
「物騒な事…言うな…こんな善良一般市民Nに…」

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(judasの気配を敏感に感じ取り、怯えている)
現在地・状況:九武村(民家) 警官の指示に従う
自分の状態: FINE(緑) 唇に瘡蓋

248 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/11/10 22:56:22
>212 >232
雷光に照らされ浮かび上がる人影は、確かに異形のものではない。
生存者は多いほどいい。だが、彼等が手に農具を持っている以上手放しで喜べない。
正直ヒステリー状態の人間ほど手に負えないものは無かった。
彼らがこの事件の元凶を狩りに来たというなら、場合によっては命の危険さえある。
「…博士のお知り合いの方かしら?」
考えられる中で一番能天気そうな質問をする。ある意味願望に近いかもしれない。
とにかく一番の問題は、彼らが『この中の誰に、どんな用があるのか』に尽きた。

さすがの自衛官も、私や山田さんを相手にした時とは少し勝手が違うようだ。
善良な一般人に銃を向けるのはさすがに気が咎めるのだろうか。
「私たちは人間よ。その物騒なものを降ろしてくださらない?」

農民たちの輪が少し狭まった気がする。
…まあ、銃がこちらにある以上いきなり襲って来るとは考えにくい。
しかし、いつまでもこうしている訳には行かない。研究所の化け物は、何も重田さんだけではないのだ。
私は博士の車椅子を押し自衛官の後ろへ下がった。
――― 彼等の耳に、私たちの言葉が届いていると良いのだが。

249 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/10 23:17:17
高級ホテルとなっているフロアを過ぎるとエレベーターはガラス張りになる。
テナントフロアは閑散としており、所々に死体が転がっているのがガラス越しに見えた。
特に3階の辺りは酷い。
食い殺された、というより虐殺の現場そのものだ。
一体何があったのか?
地下鉄に待機しているイエローチームが第2次生物災害の時に回収された化物たちを解き放ったのだろうか?
しかし、3階に近づくにつれ、床にキラキラと輝く金属片が転がっているのが見え、床に伏せる。
誰かが圧倒的な火力を持って虐殺を行なった。
それが真実らしい。
どこの誰かは知らないが、ゾンビに噛まれる可能性を排除してくれた訳だ。
「生きてる人間ごとか。とことんやるって事を理解している奴の仕業だな。」
マクナブの体の芯が急速に冷えていく。
操作盤で1階を押すと事前に押しておいたフロアをやり過ごす。
今は迂回し、可能な限り情報を集めて目的であるガスボンベを手に入れる。
3階、2階の間はエレベーターのガラス越しに周囲を観察し、危険が無いと判断する。
一回に到着すると慎重に周囲を見回しながらエレベーターを降りる。
樹木に囲まれたシンボル的な噴水が美しい場所だった。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:1階・エレベーターから降りて噴水前に到着。。
健康状態:健康

250 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/11/11 03:07:47
>175
噴水では、一人の女が大の字になって浮かんでいた。
ついさっきまで五階の火の海の中で殴り合っていた雌ゴリラの片割れだ。どうやら、上から落とされたらしい。
「もしも〜し?」
声をかけても反応はない。
白目を剥いて死人のような顔をしているが、はっきりと息はある。下が水だったとはいえ、よく死ななかったものだ。

中心で水を吐き出しているオブジェを見ながら、噴水を一周するシャファン。
「・・・・悪趣味ね〜ぇ」
鳥、獣、蜥蜴、魚に昆虫、そして人間、まるですべての生き物を掛け合わせて造り出されたかのような怪物。
それが、このオブジェのデザインだった。
これだけ節操のない特徴を組み込んで、一応の調和と芸術性を保っているのだから恐れ入る。
しかし、それから伝わってくるのは畏怖。これをなんと表すか――強いて言うなら、悪魔だろう。
「意外に深いのね・・・・?」
どうでもいい他人の作った物に感慨を抱くようなシャファンではない。すぐにオブジェから目を離し、噴水の中に注目する。
・・・・・底が見えない?

>249
そこまで調べ終わった時、エレベーターが到着する明るい音が聞こえてきた。
音なく気配なく、樹木の陰からエレベーターホールを覗くシャファン。
降りてきたのは、パーティー会場に乱入してきた奴らと色違いの格好をした男だった。
「・・・・ふん」
首を捻って考えるシャファン、今の彼女なら苦もなく消せるだろうが、そんなことをしても何の意味もない。
第一、楽しくない。
だが、ごまかせそうもない。
もちろん、ホールには多くの生存者がいる。しかし、肘まで覆う金属製の物騒なグローブを嵌めている少女など、どう見ても堅気
ではない。そもそもまとっている空気が違う、匂いが違う。

「ちょっと冒険しちゃおうかしら」
噴水の縁に座った姿勢のまま、後ろに倒れこみ、シャファンは水中へと姿を消した。

所持品:鈍鮫x左右、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル1F、噴水の中に潜って探索を試みる。
状態:胸に三条の浅い傷

251 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/11 06:34:21
>250
水中で蠢く影が六つ。蛙のような外見を持ったハンターγだ。
ハンターγ達は噴水の底にある檻の中に閉じ込められていたようだが、
シャファンの姿を認めるなり、檻の頑丈な鉄格子が開いた。
水中での高い機動性能を如何なく発揮し、六匹のハンターγが襲い掛かった。

252 名前:村人達[sage] 投稿日:05/11/11 21:21:18
>248
質問に答える事無く村人達は
「・・・せ」
徐々に近づいてくる。
「・・・るせ」
研究所の周りを囲み始めた村人達は口々に何かを呟いている。
「・・・吊るせ」
「・・・吊るしてしまえ」
「吊るせ!」
「吊るせっ!吊るせっ!」
不気味な呟きが徐々に大きくなりながら3人に村人達の輪が向かってくる。
完全に囲まれ、逃げ場は無いようだ。
そして村人達の手が3人を掴もうとしはじめる・・・

253 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/11 23:03:31
>247
「…よし、両手を挙げたということは人間なんだな?無駄な抵抗はするな!
大人しくこちらへ降りて来い!」
窓から顔を出した者に大声で叫ぶ。
>246
「下手な銃の使用は控えているんだ。警官というのは誤射が嫌いでね」
もちろん嘘だ。日本警察が本気を出せば猟奇殺人でも隠蔽できるのだから。
この距離で狙いが逸れる事は無いだろうが、やはり撃つなら当てなければ。
小銃も拳銃も銃弾には限りがある。
「それで、パトカーを追っていた理由は……ああ、少々待ってくれ。
しなきゃならん事を一つ忘れていた。すぐに終わらせるよ」

あの巫女姉妹のことを忘れていた。私は直接パトカーに向かってもさして問題は無いが、
やはりこのユダとかいう怪物は刺激が強すぎる。
もしも怪物の顔を見るなり貸した警棒を振り回して暴れられたら溜まったもんじゃない。
「こちら田中…聞こえたなら応答願う。こちら田中………」
肩の無線機で通信を試みる。雑音が混じるが、どうにか繋がっているようだ。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 民家前
現在の状況:ユダに尋問、人影に指示、パトカーの鏡野姉妹へ無線連絡

254 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/11/12 02:38:19
うん、美男美女だしきっと素敵な…すてき…す…うう、頭痛くなってきた。
まだゴジラとキングギドラのカップリングの方がお似合いな気がする。
………もしかしなくてもこんな時にこんな事考えたあたしってバカ!?
そうよね、現実逃避もいい加減にしとかなきゃね。
>245
天井で何か物音がした。見上げるよりも前に何かが落ちて来た。
>「うぐぅ…っ!」
たまらずお姉さまがうめき声を上げた。
きゃー!いやー!ちょっとアナタ、お姉様に何するのよ!
圧し掛かっているゾンビを横からぽかぽか叩いたけど、あんまり効果は無い。
なら銃で…と構えてみるものの、お姉さまに当たったらと思うと引き金が引けない。
ためらっているうちに、お姉さまはさっさと自分の手で始末をつけた。
>「ほらほら。ぐずぐずしていると、御姉さんがその可愛い御尻に噛み付いちゃうわよ」
「は、はい!!」
はじかれたように走り出す。うええええん!と、とっても怖いです!
ん?もしかして川崎さんも同じ気持ち?だって今ちょこっとだけ振り向いて肩を竦めてたもの。
道は川崎さんとお姉様が拓いてくれる。
言われるがままに走っているうちに、男性の裸を見ちゃったショックが和らいできた。
代わりに踊る死体の夢でうなされるかもしれないけど…まあそれも生きて帰れたらの話よね。

お姉さまの案内で、ジャミング装置の部屋の前に到着する。でもドアを開けるにはカードキーが必要なようだ。
どうするのかなと考えていたら、あっさり川崎さんが解決してくれた。
………川崎さんて一体どういう人なのかしら。彼が開けてくれたドアをくぐりながら考える。
普通の人でないのだけは確かだ。だってずっと心あらずって感じだったけど、一度だって狙いを外さなかった。
優しいしとっても頼りになるけど、見てるだけで震え上るほど怖い時もある。
一体どちらが本当の川崎さんなんだろう。
>「さっさと破壊しますかね? お嬢さん方。」
はっと我に帰る。
「そ、そうですわね。で、どうやって破壊しますの?
やっぱり銃で壊すのかしら。?それとも弾を温存するためにスプリンクラーでも誤作動させますの?」
水をかければと考えたのは、以前お茶を零してパソコンを昇天させたからだった。

255 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/11/12 03:23:39
>251
(お、新種の化け物ね)
水底の檻から解き放たれた六体のヌメっとした人型を見て、シャファンは口の端から微かな気泡を漏らした。
頭部はなく、人間で言えば肩幅のラインが横一文字に口なったような、醜悪な連中である。
その姿を見て、真っ先に思い浮かぶ単語は丸呑み≠ナある。
彼らの武器――というか捕食方法は明らかにそれだろう。悪趣味極まりない。
四肢の水掻き、水中での機敏な動き、どう見ても両生類か水生爬虫類だ。こんな所で出会うことが最も危険、最悪な相手。
それが六体。
シャファンは、目を細めて舌を出した。

滑らかな泳ぎで自分に向かってくるビッグマウスに対してシャファンはとった行動は、迷いない潜行であった。
鈍鮫の鋭く尖った指先を噴水の壁面に突き立て、這うようにして潜っていく。
まるで爪を立てて木に登る山猫だ。
しかしこれは登りではなく下り、行く先も心地よく安全な木の枝などではない。
・・・・先頭の怪物の空虚な口蓋が、迫る。
(ひひひ・・・・!)
怪物の、獲物を捕らえるための最後の一掻きはとんでもない加速だったが、シャファンの予想通りでもあった。
(アタシ、水の中って大の得意なの。人生の半分を水槽の中で過ごしてたくらい・・・・落ち着くところ)
しっかりと踏ん張りを利かせた腕の力で、素早く大口をかわして怪物の下に潜り込む。
そしてくるりと身を返して、怪物を抱きしめたのだ。

暴れる器物、そのおかげで周りの五体はシャファンに手を出すことができなかった。
実質一対一である。
さらにシャファンには、密着してしまえばどんなパワーも体格差もねじ伏せられる絶対の自信があった。
(ほらほらほら)
一本、一本、もう一本。
抵抗する怪物の腕を足を、ぞっとするような手際の良さでへし折っていく。
鈍鮫で切り裂いてしまう方が手っ取り早いのだが、なにしろ水中のことである。出血で視界を奪われるのも、その血で
感染してしまうのも、愚の骨頂だ。
よってサブミッション、シャファンに可能な唯一の手であった。

ぐったりとなった怪物の体とともに沈んでいくシャファン。それがもう一体の体をかすめた時、
(ホオジロザメ相手のが、もっとずっと厄介よ!)
彼女は、次なる獲物に襲い掛かった。

所持品:鈍鮫x左右、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル1F、噴水内の水中、ハンターγの二体目に襲い掛かる。
状態:胸に三条の浅い傷

256 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/12 12:42:49
>253
私何かの犯人扱い!?
バリケートをどかすのは時間がかかるので窓の淵に足をかけるが…  ───ズルッ
「───あ」
落ちた。あまりに見事に、一片の疑いようも無く、完璧に、至高であり究極の
ストイックかつ無駄な動きなど何一つ無い落ち方だった…。
ふと思った。人間こんな落ち方も出来るのか…と
───ベシャリ!───
「…」 地面に車に轢かれたカエルのごとく、うつ伏せでピクリとも動かない
「気にするな…」
やがて少しずつ立ち上がり、顔の泥を手で落とす。とりあえず雨が洗顔
の役割をしてくれるのが助かった。
「想定の範囲だ…」

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(judasの気配を敏感に感じ取り、怯えている)
現在地・状況:九武村(民家庭) ちなみにノーダメージ
自分の状態: FINE(緑) 唇に瘡蓋

257 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/12 23:37:29
>255
ハンターγ達は獲物が意外にも強いので後退し始めた。
噴水の底の水路に五体が避難すると、丁度シャファンの横合いの壁が
轟音と共にスライドした。そして中から出てきたのは、先のハンターγとは
比べ物にならないほど巨大な鮫型B.O.W.であった。
鮫型B.O.W.は外見よりもずっと俊敏に泳ぐと、一気にシャファンとの距離を詰め、
彼女に葬り去られたハンターγの死体を軽く噛み砕き、呑み込んだ。
鮫型B.O.W.のえらの合い間からはハンターγの血が呼吸と共に吐き出され、次なる
獲物を認めると、くるりと方向転換してシャファンに襲い掛かった。


258 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/12 23:56:30
>243
泥だらけのワイシャツ姿で未舗装道路を駆け抜ける。
重い軍用ブーツのソールが泥濘に食い込み、思った以上に滑りにくい。
時折背中に当たる泥団子も気がつけば飛んで来なくなっていた。

>252
>「吊るせっ!吊るせっ!」
研究所の方角から聞こえる叫び声に足を止め、状況を観察する。
群集の無慈悲な残酷さゆえの叫び声、あるいは悲鳴に耳を澄ます。
恐怖心に支配された人々が状況を解決する事と自己の願望を履き違えた行動。
原始時代から延々と受け継がれた生贄の儀式の矛先は、傘社の職員へと向けられたようだ。
拳銃一つしか持たない自衛官は刺激しないようにと発砲を控えているのかもしれない。
(・・・参ったな・・・自衛官も助けださないと厄介な・・・事になるんだが・・・)
だが今の自分に対人戦闘に適した装備は一つも無い。
(・・・取り合えずもう一人の自衛官と合流しないと・・・まずいか・・・それにしても・・・)
群集に背を向けゆっくりと移動を始める。
大回りになるが仕方が無い。
生垣を2回ほど、それこそゾンビが隠れているだろうから慎重に曲がり駐車場を目指した。
「あすかさんが待たされるのが嫌いじゃないと・・・良いんだけどな・・・」
駐車場の入り口で場違いな溜息を吐くと這うようにアイドリング中の車へと接近していく。
そして人差し指でコツコツと助手席側の窓を叩くとゆっくりと顔を上げた。
「お待たせしました。無事、のようですね。」

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:泥まみれのワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ(雨で濡れている)
現在地:駐車場
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況:駐車場に到着。山田あすかが乗車している車にノックをする。

259 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/13 00:11:49

何人かの生存者がこちらをチラチラと見やり、中には安堵の溜息をつく者もいた。
視界の片隅に動く影が見え、とっさにサブマシンガンを構える。
しかし、影は襲ってくる様子も見せずに噴水の周りの樹木の影に消えていった。
なんにしろ正体を知らなければ対処できない。
そう考えたマクナブは噴水を覆う樹木の方角を身ながら移動する。
そして正面に来た時に見えたのは、ショッピングセンターに似つかわしくないキメラの像だった。
プレートをはめ込む位置を確認しておく必要もあるだろうとその像にゆっくり近づく。
そして噴水の中を一人の女性がプカプカと漂っているのを見つけた。
結局の所、マクナブが知っているのはクロノスシリーズの基本的装備や
その化物じみた戦闘能力であり個別の特徴では無い。
関西弁をしゃべる筋肉質の大女がその一人の可能性があるとは聞いていたが
クロノスシリーズが暢気に水浴びをしているとは思えない。
もう少し良く観察しようとサブマシンガンを構えたまま接近するとシャファン>255の姿が見えた。
そして続いて登場する>257の姿。
大したショウが始まる所らしい。
少々寄り道してその最後を見届けておく必要があるかもしれない。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:1階・噴水前。シャファンと鮫方B.O.Wの戦いを観察。
健康状態:健康

260 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/11/13 13:02:18
>209>212>232>248>252
「今は無駄弾を撃てる状況じゃないんでな。生憎だが、いざ殺すとなったらコイツで殺る」
背中に老人を庇い、腰の銃剣を抜きながらそう答える。
不意に現れた農民達。各々の手には物騒にも、鍬や鎌を持っている。
雷に照らし出された其の顔はゾンビとは違うが、狂気の色に染まっている。
SOCOMで圧倒する事も可能かもしれ無いが、何もいきなり殺すのは良心の呵責に苛まれる。
「何の心算か知らないが…穏やかじゃないな」
抜いた銃剣を構え、弾かれる様にしてに包囲の輪から少しだけ突出していた村人に距離を詰める。
距離を詰めると咄嗟に手を伸ばし、村人の襟首を掴んで大外刈りで投げ飛ばす。
そして次なる獲物に襲い掛かり、掌底を胸に決める。掌底をまともに食らった村人は大きく後方に吹き飛ばされた。
「退け!次はコイツで殺っちまうぞ」
手に構えた銃剣の鋭い刀身を村人達に見せ付ける。
赤坂が手に構えているのは89式小銃用の銃剣ではなく、64式小銃用だ。
89式と比べて幾分大型だ。小刀といっても差し支えないだろう。
64式用、とはいっても、少し違う。刃にはギザギザが刻まれ、より相手に致命傷を与えられる様になっている。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、フェイスマスク、 防弾フェイスガード
所持品:ボディアーマー「12連弾倉×3、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12)+消音器」
現在地/状況:研究所地上/銃剣を抜いて村人を威嚇

261 名前:村人達[sage] 投稿日:05/11/13 21:32:30
>260
村人達は3人だけでは無かった
「ちくしょお!」
「てめぇらのせいで村がぁ!!」
奥の方から更にスキ、鎌、などを手に5人が襲い掛かる

262 名前:村人の一人[sage] 投稿日:05/11/14 00:03:12
>261
「待たんか!」
襲い掛かろうとした村人達の動きが止まる。
「目的を忘れたか!それにこれ以上犠牲者を出してなんの意味がある!」
2メートル近い身長の老人がずいっと前に出る。
「兵隊さんや、武器を納めてくれんかのう・・・」
老人はニヤニヤと笑いながら赤坂に近づいていく。
恐れている様子は無い。
「少々聞きたい事があるだけじゃ。答えによってその処遇が決まるがのう。」
すっと老人が右手を上げるとガシャガシャと猟銃を構える音が響いた。
「わし等と一緒に来ておくれ。断れる立場じゃなかろうて。」

263 名前:シノザキ ◆yxV9Fl5u/g [sage] 投稿日:05/11/14 00:19:26
>233
階段を下りて2つ目の踊り場に差し掛かったとき、下から声をかけられた。
>「お、おい!あんた!ま、まだ人間か?」
「…今のところはな。そういうあんたも今のところ人間らしいが…上に行くなら気をつけな」
血走った目を向ける40がらみの男の脇を通り抜けながら話しかける。
「万が一、ついてきてぇとか言うなら勝手にしてくれ。面倒は見てやれん@¥」
かっこよく決めたつもりが段を一つ踏み外して妙な声が漏れる。
足元を見ると血で汚れていた。これを踏んで滑ったわけか。

そのまま階段を下り、閉まった防火扉の前に着いた。押してみると僅かに動くが、
それ以上は何かが邪魔をして開かない。
「バリ組んであんのか…エスカレーターも塞がれてるか?」
フロア内に踏み込み、エスカレーターを目指す。途中で棚を引き倒すなどして、ちらほらといるゾンビを避けながら
たどり着いたエスカレーターにもやはり長椅子やら棚やらが積み上げてあった。
積み方が荒いものの、ゾンビにこれを崩すのは難しそうだが…
「崩れねーかな……」
ゾンビが押した位じゃ問題はなさそうだが、「よじ登る」という動きに耐えるかどうか。
「まぁ、行くしかないわな」
手近な隙間に足をかけ、何度か踏み込む。なんとか持ちそうだ。
上方にある隙間に手をかけ、体を引き上げた。

264 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:05/11/14 12:39:17
定期上げる

265 名前:中年男性[sage] 投稿日:05/11/14 22:02:45
>263
>「…今のところはな。そういうあんたも今のところ人間らしいが…上に行くなら気をつけな」
>「う、上の階に行く気なんぞあるもんか!」
>「万が一、ついてきてぇとか言うなら勝手にしてくれ。面倒は見てやれん@¥」
「わ、解った。ワシも一緒に行く。ワシは鈴木だ。」
頭のてっぺんが見事に禿げ上がった中年男が自己紹介をする。
「本来だったら名詞の一つでもくれてやりたい所なんだが勘弁してくれ。」
偉そうな態度が漂う中年男は周囲を見回す。
>「バリ組んであんのか…エスカレーターも塞がれてるか?」
「多分そんな時間は無かったと思うぞ。バリケードを作った奴らは単なるアホだ。
 隠れる場所も考えずにバリケードを作ってどうするつもりだったんだろうな。」
「お、おい待て。わしも行くと行っているだろう?!取り合えず向こう側の様子はどうだ?
 葉っぱの生えた連中はいるか?ここら辺には居ないはずなんだがな・・・」
シノザキの靴の底を両手で押し上げると中年男が震える声で囁いた。

266 名前:山田あすか+猫 ◆ACbuU8qOaU [sage] 投稿日:05/11/15 20:18:11
>258
コツコツという明らかに意図的な物音に猫の耳が反応する。
「わっ!!」
やっば…あたしボーっとしすぎてたみたい…。
「…あはは、ごめんなさい。何かボロボロっぽいけど大丈夫?」
助手席のロックを解除し、鈴木さんを招き入れた。
「イイ男が台無しね。まぁそっちも悪くないと思うけど…さぁ、何処に車を付ければいいのかしら?」

267 名前:小川平蔵 ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/15 23:03:11
>266
人差し指を立てたジェスチャーで叫び声を止めようとしたが大して意味は無かった。
泥を叩き落すと、ロックの解除されたドアから車の中へと滑り込む。
空調から流れ出す暖かい、乾いた空気が心地よい。
「そりゃどうも。狭戸市の一件以来、ボロボロになる頻度が増えている気がしますよ。
 取り合えず・・・暴徒と化した村人が研究所でえーと・・・桜木、じゃない、桂木さんや
 それに・・・花・・・花・・・くそ、兎に角、車椅子の博士を囲んでます。
 早く助けに行った方が良いんでしょうが身動きが取れませんね。
 一か八か突っ込むか・・・それとも様子を見るか・・・」
胸ポケットから煙草とライターを取り出しながら呟く。
何度かライターで火を点けようとするが、雨に濡れたせいか上手く火がつかない。
CDプレーヤーの下に着いているシガーライターソケットを押すついでにラジオを点ける。
ホワイトノイズ交じりの物悲しいメロディが微かに流れ出した。
交信時間が近いのかもしれない。今から数分以内なら外部と連絡が取れる可能性がある。
カチンと乾いた音を立てて熱くなったシガーライターが頭を出した。
「・・・最近の車だと電源取ってる連中ばっかりですね。」
赤く光るシガーライターをぼんやりと眺めながら呟き、光が漏れないように
両手で煙草を覆いながら煙を吸い込んだ。

所持品:アンプルシューター(1)、ワクチン×4、無線機、空のアンプル×7
     煙草、 ライター 、濃硫酸入りガラス瓶4個
服装:泥まみれのワイシャツにネクタイ姿、軍用ブーツ(雨で濡れている)
現在地:研究所の駐車場
健康状態:痣3箇所、わき腹に裂傷 (感染?)
状況:煙草を吸いながら考え中。

268 名前:マッド・マド(不完全) ◆EtcmJTqYfU [sage] 投稿日:05/11/16 00:10:10
少しずつ足音が聞こえてくる
自分の体に2、3回衝撃、そして
上の重量の有る物体に更なる重量が加算されたのが分かる

>266 >267
二人はまだ気付いていない…マッドマドの全身がいつの間にか
車の下にあると言う事に…

車に泥が少しずつこびりつき、纏わり付いていく…!

形態:死の抱擁
状況:車に自分の体を纏わり付かせる

269 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/16 00:38:45
静止した車内の中、目は瞬きを忘れている。
俺は暇な人種だと思う。
警官を待ち続けて随分経ったが、未だこうして、輝く眼差しをしていられるのだから。
アクセルに立て掛けた足も、見開かれた目も、数分前と全く変わりなくそこにはあった。
だが更に数分が経過して、この一陽な高鳴りも、実は段々と冷めつつある。
熱意が冷めると共に、目も覚めていくようだ。
首をもたげて、目の前の窓硝子に目をやる。
熱っぽくこびり付いた血肉を雨が洗い流す様に、自分の中の高潮も、何処かへと消えていく。
「だって、こねーんだもんなーあー」
馬鹿げたことに熱意を注ぐのは決して、馬鹿な行為ではない。
小さい頃から自らに言い聞かせ続けてきた言葉だが、流石に今回はちょっと馬鹿だったと思う。
警官の登場が拝めないと判った今、やはり俺には最大の不幸が降りかかりそうだ。
これから何をしたら良いのか、全くわからない。という不幸だ。
次にやるべき事が判らない。これが日常的に繰り返されたら、精神が破綻する。
「駄目駄目じゃーん・・・」
肩と視線を一度に下ろして、体中が落胆の色に染まっていく。
瞬きを怠った目が、痛くなってきた。涙が溢れてくる。
力なくアクセルを押すと、車体が徐々に動き始めた。
だが何処に動かそうだとか、今の俺には意志も思惑も、何かしらの感情の一片すら無い。
何も見えない。力が、漲らない。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 田中を諦め、静かに移動を開始

270 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/16 03:36:18
>253
>「下手な銃の使用は控えているんだ。警官というのは誤射が嫌いでね」
男は俺の言葉に当り障りのない返答を返す。
本当は腹の底でどんなことを考えているのやら。・・・人間、特に、何かの組織に属している連中は――例外はいるが――とかく本音を隠したがる。
まあ、そんな奴ほど、人間として大変面白いと俺は思う。
小川しかりシノザキしかり、だ・・・。おや?そういえば、シノザキはどこの組織にも組しちゃいないか。
>「それで、パトカーを追っていた理由は……ああ、少々待ってくれ。
しなきゃならん事を一つ忘れていた。すぐに終わらせるよ」
その言葉に視線を戻すと、田中はなにやら無線機で通信をしていた。俺は思わず苦笑してしまった、
おいおいおいおい、そんなに俺を信用しちまっていいのか?
もし、今俺が片腕を振り上げ飛び掛かれば、お前なんか即座に真っ二つに出来るんだぞ?
俺は無線機で通信している男に殺気を帯びた視線を送るが、男はその視線にまったく気づくことなく通信を続行している。
・・・・・・もしかして、コイツ、俺のことをそれほど危険視していない?
自分のことを過大評価するつもりはないが、俺は絶対的な捕食者だ。なんせ化け物だし。
コイツの戦闘能力が俺より上というわけじゃない、装備だってあの『負け犬』と比べるととてもとても貧弱だ。
そういえば、大体コイツの俺を見ての一言だって変わっていた。
動くな?両手を挙げろ?反抗するなら射殺する?・・・ククッ、そんな事をこの化け物の形にした俺に言ったのはコイツが始めて。
・・・・・・コイツの行動に、深い意味はないのかもしれない、が・・・。コイツの反応は新鮮だ。面白い。
期待が高まる、胸が躍る。もしかしたら、コイツは大変な掘り出し物かもしれない。
未だに通信をしている田中を見て、俺は歪んでいた口をさらに歪めた。

>256
ベチャリという音で俺の意識は民家に向けられた。
おそらく、あの民家に居た奴が落ちたのであろう。
まるで車に無様に轢かれ潰された蛙の様な格好に、俺の口から失笑が漏れた。
男は何かボソリと呟くとヨロヨロとこれまた無様に立ち上がる。その姿に俺の口から再び失笑が漏れる。
男の泥に塗れた顔が雨で流され、その顔が明らかとなる。そして、男は一言呟いた。
>「想定の範囲だ…」
その言葉に三度俺が失笑を漏らしたのは言うまでもない。

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 機嫌良し 男(256)の無様な言葉と姿に失笑中。

271 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/18 00:35:44
>270
「わ…笑うな…!」 私だって好きで─────!! 
私は気付いた! その人の左腕に………
「あんた…その腕…!」 イヤそうな顔をされるが、かまわず相手の左腕を指差す…



「糸くずついてるぞ…」 摘んで、指でピンと跳ね飛ばした。
自分の肌に付いたゴミは中々気付かないものだ。
「…」 さて、他愛も無い事は忘れて…

警官はまだ無線で連絡している。今は邪魔しないでおくか…
そんなんで来るならとうに自衛隊でも何でも来ている気がするが…

「色男…」 黙るのも何なんで、私は男性に話しかける。
「私は一応等訓市の方の生き残りなんだが…今回の件で何か分かった
事はあるのか…?」
『何か』ではアバウトすぎるかもしれんが…これ以外に尋ね方を思いつかん…

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(訳:バ、バカ!そいつに近寄るな!)
現在地・状況:九武村(民家庭) judasに質問
自分の状態: FINE(緑) 唇に瘡蓋

272 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/11/18 16:09:57
>257
(ああん?)
もう一体に組み付こうとした矢先、残りのビッグマウスたちは素早く、反転して撤収していった。
すぐに、横合いの壁がスライドする。
(アホかよ)
姿を現したのは巨大な鮫のような怪物だ。こんな狭い、しかも淡水で満たされた場所に出てくるには、あまりにも馬鹿げた
相手というしかない。
サメは、シャファンにやられ水底でぐったりとなって漂っていたビッグマウスに食いつき、租借する。
肉片と血で、水が濁る。

(場所を選べよ、場所を・・・・!)
広がる濁りから身を遠ざけ、中央にあるオブジェの土台をひとまずの盾にする。
それに突進、頭から激突するサメ。
噴水全体が、大きく揺れる。
シャファンの視界も、猛烈な痛みを伴って引き歪む。もう少しで鼓膜が破れるところだった。
(・・・・・てっ・・・・めえ!)
まるで石叩き漁法で気絶させられる小魚の気分だ。水中を伝わる衝撃は、馬鹿にできない威力があった。
赤黒い濁りも、どんどんと広がっている。長期戦はもってのほかだ。
常にたたえられていたシャファンの小悪魔的な笑みは消え――次なる貌が面に現れた。
それは、無であった。
まったくの無表情、普段がコロコロと表情豊かなだけに、いっそう不気味なものがある。
その瞳に怒りすら宿さず、シャファンは大きく水を蹴った。

口の中をむぐむぐとさせながら、シャファンは投刃の動きと速度でサメの下に滑り込んだ。
すかさず口を開き、盛大に気泡をあげ、この局面を打破する切り札を吐き出す。
血だ。
吐き出され、上方に向かって広がり漂い始めたのは、シャファンの真っ赤な鮮血であった。
血は、すぐにサメの腹に触れ、焼けた鉄を水に浸したかのような音を響かせた。
暴れるサメ、血は彼の分厚い皮をあっさりと溶かし、中の臓物をも単純なたんぱく質へと分解していく。

シャファンの体を流れる血液は、簡単に言えば腐食性の猛毒であった。
直接触れれば血肉を溶かし、空気と混ざれば毒ガスになる。
それは、生まれながらの殺人者に秘められた、身を削っての必殺の牙だった。

苦悶するサメにはかまわず、シャファンは五体のビッグマウスが消えた水路の中に姿を消した。
巨大なサメが追ってこれる広さではない。
恐らく、この先に何かがあるのだろう。

所持品:鈍鮫x左右、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル1F、噴水の中、底から伸びた水路へと姿を消す。
状態:胸に三条の浅い傷、軽い脳震盪

273 名前:ゾンビ[sage] 投稿日:05/11/19 01:35:39
>253 >270 >271
ゾンビが十数匹、周りから匂いを嗅ぎつけて来た…
会話が終わる頃には到着しそうだ…

274 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/19 17:32:41
>269
後からゾンビが迫ってくる…

>263
正面にハンターが一匹いる
目が合った!

275 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/11/19 22:24:38
>272
ショーは終わりつつあった。
狭い噴水の中とは言え、鮫に対して決定的なダメージを人間に与えられるか。
それが最大の問題だが、二人目のお姫様は軽くやってのけた。
それも不可解で、人間離れしたやり方で。
一つだけ解った事があるとすれば女の子がある種の化物という事だけだ。
「万国びっくりショーってヤツかね。グラマーな女だったらもっと楽しいショーだったんだが。」
解け続ける鮫の死体を見ながら溜息を吐くと後ろから覗き込んでいた若いカップルに声を掛けた。
「あのプカプカ浮いているデカいねぇちゃんを引きずり上げといてやれよ。」
男は噴水とマクナブの銃を交互に見ると何度も首を縦に振った。
男を肩を軽く叩くと噴水を後にした。
「マーメイドにしちゃ物騒なお姫様だったな。」
独り言を呟くと階段の方角をに向かって歩き出す。
上の方からは何か金属のような物を叩くような音が響いていた。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:1階・階段付近。
健康状態:健康

276 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/19 22:59:44
>272
四体のハンターγは水路を抜けると、勢い良く水の中から飛び出た。
飛び出た先は薄暗い地下道のようだ。ハンターγ達は地下道に逃げ込んだ。

277 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/11/19 23:49:59
>245>254
目の前で低い唸り声を発している装置に向き直り、ベストのポケットから掌に収まりきるほどの
大きさのC4爆薬を取り出し、ぺたっとくっ付ける。
そしてライター型の起爆装置を差し込み、時限装置のタイマーをセットする。
これぐらいの量のC4ならば充分に破壊出来るだろう。タイマーは三分丁度。
「これで良いわ。さっさと次に行くわよ」
C4がセットし終わるまで待っていた二人に向き直り、そう言う。
「爆破まで時間は三分。まぁ、一部屋吹き飛ばすぐらいの量だから、完全に破壊出来るでしょ」
扉の隙間から廊下の様子を窺う。思った通りだ。廊下には緑色のゾンビが屯している。
掌の汗をズボンで拭い、AK103のフォアグリップを握り直す。
「さっさと次に行きたいけれど…色々と面倒ね」
仕方が無いという溜息をつくと、扉を蹴り開いてAK103の怒涛の射撃を廊下で屯していたゾンビ達に浴びせかける。
あっと言う間にゾンビ達は薙ぎ倒され、廊下に倒れ伏すが、手加減する事無くその上に更なる射撃を加えて完全に止めを刺す。
ゾンビは酷い有様となった。臓物や脳漿が当たりにぶち撒かれ、酷い悪臭が廊下に立ち込める。
「ぐずぐずしていないで行くわよ」
先頭に立って廊下に出ると、不意に横合いからゾンビに覆い被さられたが、咄嗟に投げ飛ばし、倒れた所に
射撃を加えて簡単に始末する。
「さ、次にいきましょう」

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(6)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機、光ディスク]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(20)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:25階/ セット完了(三分)
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

278 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/11/20 00:16:39
>261>262
猟銃の撃鉄が引き起こされる音に思わず口笛を吹く。状況は思ったほど芳しくない。
猟銃程度ならばレベルWのボディアーマーを貫通出来るとは思え無いが、なにもプレート部分に
命中するとは限らない。その箇所以外に命中すれば行動不能に陥るかもしれない。
「確かに断れる立場には無いな…」
諦めた様に拳銃をホルスターに突っ込み、銃剣を鞘に戻す。
目の前の自分と遜色ない程の身長を持った老人は不敵な笑みを浮かべている。
彼らの様子からして、この老人によって統制されていると考えるべきだろうか。
既に村人の半数以上が化け物と化したか喰われたかと思っていたが、案外残っている。
しかし、どちらにせよ彼らに待っている運命は過酷だろう。

装備:戦闘服、88式鉄帽、新型ボディアーマー、フェイスマスク、 防弾フェイスガード
所持品:ボディアーマー「12連弾倉×3、グレネードラック(通常×3、焼夷×2)」
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、12連弾倉×2、ファーストエイドキット)」
レッグホルスター「12連弾倉×2、Mk23(12)+消音器」
現在地/状況:研究所地上/老人に従う

279 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/20 01:24:35
>270
「こちら田中…応答願う………ちっ…」
姉妹が応答しないところを見ると既に二人ともパトカーから離れたようだ。
振り向けば妙なシルエットでユダと名乗る怪物が立っている。
「さてと……ああそうだ、君の用件だ。何故私のパトカーを追っていたんだ?」
そうだ、これが気になっていたんだ。私とこのユダという怪物は確実に初対面であり、
恨みを買ったということはまずないだろう。
また、現状を見る限りでは餌として見ている訳でも無さそうだ。
「……にやけていないで早急に答えてくれるとありがたいんだがね」
つい癖で警察手帳を取り出してしまったが、すぐにポケットに戻す。
>256>271
私が「降りて来い」と命令した人影は、二階の窓から真っ直ぐ落下した。
それはまるでギャグ漫画か何かのような光景だった。
「さて、君にも聞かなければならない事があるな」
私は喋りながら不審者へ小銃の銃口を向ける。
「この村の住人ではないな。こんな田舎に何をしにきたんだ?」
>273
どこかから呻き声と足音が聞こえる。数にすればおよそ十人程度だろうか。
そして、奴らがいるのは遠い場所では無さそうだ

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 民家前
現在の状況:落ちてきた不審者に尋問、敵の接近に気付く

280 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/11/20 15:56:36
亡者が犇く村に消えた子供の行方を諦め、雑賀は当初の目的通り村の
外れにある廃寺を目指し、既に到着していた。
廃寺の中は誰かがついこの間まで生活していた感じであった。恐らく、あの男だろう。
言われた通りに廃寺の中を探索し、お目当てのライフルケースから対物狙撃銃を手に入れる。
狙撃銃にはスリングベルトが括りつけられており、携行し易い様にと当たり前の工夫が為されていたが、
疲労困憊の今の自分にとっては対物狙撃銃の重さには耐え難いものがあった。
耐久力の高い化物を相手にすると言う前提で選択した重装備が裏目に出たか。
確かに、308口径や45口径ならば充分に化物相手でも一撃で仕留められるだけの威力を発揮するだろう。
しかし、223口径や9mmパラベラムより断然嵩張るし、重量もある。
それらの口径と同じ量の弾薬を携行するとなると、かなりの大荷物になる事を覚悟しなければならない。
加えて自分は近接戦闘をもこなさねばならない狙撃手だ。更に重い対物狙撃銃と弾薬を携行しなければならない。
「糞…308に拘り過ぎたな。同じ口径ならばAKの方が良かったか…」
心臓が今にも爆発しそうな中、村へと戻る道を駆け足で戻った。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、防弾フェイスガード、フェイスマスク
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連)、12連弾倉×1)、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」、L96(10)
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(10)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(14)+マスターキー(2)
現在地/状況:荒れ果てた寺周囲/

281 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/20 19:44:55
周りは既に彼らに囲まれており、私は見下ろされていた。
何かを考えるその前に、体が硬直していた。
もう少し理論整然と出来ていたなら、自らに出来る範囲の対処法を考慮したり
嫌な想像を広げたりもするだろう。
だが重圧と呼ぶべきか、恐怖なのかは判らないが、彼らの視線によって
私は思考を中断させられてしまっていた。
こうなると人間は弱い、ということだ。
目を見開いたまま、私は微動だにせず彼らの姿を捉え続けた。
するとやがて何人かの者が、凶器を振り上げて近付いてきた。
手が震えていると、要約わかった。
「・・・ッ!!」

当然、そのまましばらく怯え続けたのだが、何故か彼らの暴力は一向に始まらない。
奇妙な気持ちで、少し視線を動かしてみる。
すぐにとてつもない巨体が映りこんだ。彼がこの集団を統率しているらしい。
先程の数人を、手で制しているのがわかった。
どうやら多少の知性はあるらしい。
私は村人達を、早くも化物として見ていた。
>「確かに断れる立場には無いな…」
改めて、落ち着いた目線で現状を確認してみると、どうやら軍人の男が
私等を後ろに隠す形で庇ってくれていたようだ。
彼と村人の中のリーダーが交渉をし、内容こそ聞き取れていなかったものの、
それから此方側が折れた。
「…従おう」
唇が僅かに動いただけの、しわがれた声で呟く。
やがて彼らの誘導する何処への移動が始まる。
だが私には先程の、被害者の立場である筈な、この村人達に対する自分の意識だけが
どうしても気掛かりであった。

年齢:57
性別:男
所持品:車椅子、山村のメモ、披検体に関する書類
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所地上
状態:自己嫌悪

282 名前:イスカリオテ ◆KPOxlxbXLU [sage復活amp;トリップ変更です] 投稿日:05/11/20 20:12:33
>270
ゆらりと幽鬼の様に民家の影から現れた男の顔は、返り血でどす黒く染まったガスマスクに覆われていた。
マスクの吸気口からは不気味な呼吸音が漏れ響き、一歩一歩歩く毎に赤い足跡が地面に残る。
「……」
赤いアイピース越しに彼の瞳は見えない。だが、狂気している事だけは確かだ。
怨敵と定めたB.O.W.の出来損ないのような男以外にも一般人が二人。だが何れも眼中に無い。
「……シィィィィィイィィィ」
深く大きく息を吐くと、手の二対のバヨネットを交差させて十字架のように構える。
どういった経緯かは知らないが、男は隻腕となっていた。
だが腕が一本もげたところで弱体化するような男では無い筈だ。
むしろ強さは増しているに違いない。舐めて掛かれば危ういだろうか。
ならば始めから全身全霊の一撃を叩き込むだけだ。あわよくば仕留められるだろうか。
その後に指令内容に含まれていた女二人を探し出し、犯して殺して犯してばらばらに切り刻んで
ゾンビ共の餌にすれば良い。
ふっと体が沈んだかと思えば、次の瞬間には疾風の如くの速度で地を這う様に駆けていた。
空気を斬り裂く様な音を伴ってバヨネットを繰り出す。
右手は男の左腕を斬り落とす為に彼の肩関節目掛けて振り下ろし、左手は彼の首を撥ね飛ばす為に薙ぎ払う。

名前:イスカリオテ
年齢:26歳
性別:男
服装:戦闘服、アサルトベスト、ガスマスク、ヘルメット 、ニー・エルボパッド、
所持品:バヨネット×2、無線機
状態:極度に興奮

283 名前:巨漢の老人 ◆Kkn/Qn4dO6 [sage] 投稿日:05/11/20 23:07:09
>248>278>281
>「…博士のお知り合いの方かしら?」
>「確かに断れる立場には無いな…」
>「…従おう」
三者三様の言葉を聞いて老人は満足げに頷いた。
「ふむ、良い判断じゃな。少なくとも猪野武者では無い、といったところかのう。
 悪いが装具を取り外させてもらうか。よし、猟銃を持ったモンは距離を置いたままじゃ!
 迂闊に近づくと偉い事になるぞ!鍛冶屋と前田さんとこの若いの!縛り付けておいてくれ!」
荒縄を持った村人達がゆっくりと赤坂に近づき両手両足をがっちりと縛りつける。
身動きが取れなくなったところで巨漢の老人が巨体に似合わない器用さで防弾チョッキ、拳銃の入ったホルスター
銃剣を手際よく外していく。
「しかしまぁ・・・最近の連中は物騒じゃな。ワシが若い頃に銃剣を研いで刃をつけたら鉄拳が飛んできたもんじゃ。」
ギザギザになった64式銃剣を鞘から抜くと、ブツブツと独り言を懐かしそうに言った。
そして巨漢の老人が目を話した隙に村人達が一部の村人達が手に持った棒切れで赤坂を殴り始める。
「止めんか!何をしておる?!」
再び老人が叫ぶと殴りつける事は無くなったが、口々に不満を言い出す者達も残っていた。
「・・・よし、車椅子の先生と若い娘さんはトラックの助手席に乗せてやれ。この自衛官は・・・荷台の所でいいじゃろう。」
村人がクワやスキで威嚇しながら桂木を軽トラックへと連行していく。
車椅子の老人は体を抱きかかえられ、軽トラックの助手席に載せられた。
「さて、残るはお前さん一人じゃな。・・・どっこいせっと。」
叩きのめされた赤坂を肩で担ぐとしっかりとした足取りで軽トラに向かう。
「ま、生き残る事じゃな。若いの。」
荷台に赤坂を降ろすと老人は毛布を掛けてやった。
「内よりマシじゃ。」
老人が赤坂に笑いかけると銃声が響いた。
どうやら猟銃の発砲音のようだ。
「始まったか。よし、行くぞ!早くトラックに乗るんじゃ!名主様んとこに行くぞ!」
老人が叫ぶと村人を満載した軽トラがゆっくりと動き出した。
・・・どうやら南の方へ向かっているようだ。

284 名前:大宮老人 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/20 23:17:53
駐在警官に会ってからどれくらい経っただろう。場所は確か消防団倉庫前だったと思う。
時間はほんの数分前だったか、何十分か前だったのか、あるいは一時間以上前だったのか。
かつては陸軍大佐として南方で戦った私も最近はこういった物忘れが激しくて困る。
いや、大佐に昇格したのは戦地を離れてこの村で兵器の研究に当たってからだったか。
この際細かい事は問題ない。私の軍服についた階級証は確実に陸軍大佐のものだ。

この村で何が起きているのかはよくわからないが、何かを起こした組織がどこなのはわかる。
恐らく米軍だ。開発された新しい生物兵器の類の実験場としてこの村を選んだのだろう。
奴らは同じことを都市部で起こし、日本を占領し、欧米の植民地にするつもりなのだ。

だが、そうはさせない。どれだけ歳を取っていても私は誇り高き大日本帝國陸軍の軍人であり、
軍人たるもの、如何なる場合でも祖国を守る義務がある。連隊の戦友も同じ考えの筈だ。

既に連絡をしてある戦友達は基地に集合しているだろう。私も急がなければ。

名前:大宮外吉
年齢:85
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備8発)、九七式軍刀(鞘無し)
現在地:九部村商店付近
自分の状態:村内に隠された旧軍施設へ向かう

285 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage復活amp;amp] 投稿日:05/11/20 23:43:57
>283
数名の村人達が取り囲み、無防備の自分の手足を荒縄できつく縛る。
あれよあれよと言う間に88式鉄帽、防弾フェイスガード、フェイスマスク、装備の殆どが
装着されているボディアーマー、弾帯、そして拳銃が入ったホルスターさえも奪われてしまった。
全ての装備を剥奪された直後に待っていたのは私刑。古今東西の捕虜には付き物だろうか。
そういえば、富士の裾野で行われた連隊対抗の紅白戦は、三日三晩不眠不休だったろうか。
見ず知らずの連隊同士が喰うや飲まずの三日三晩だから、自然と殺気立ち、相手に捕まれば私刑は確実だった。
まだ自分と雑賀が新隊員過程を終えたばかりの頃に参加した覚えがある。
あの時は中隊長に無理矢理斥候に出され、自分達二人はまんまと敵陣に取り残される形となり、私刑にあった。
そんな思いを巡らせている暇は無く、角材で頭部を激しく殴打されると一瞬だけ意識に空白が生じ、次に目を開けると地面に無様に転がっていた。
それからは容赦無く角材や鉄パイプ、鉄拳や蹴りなどで散々に叩きのめされ、ようやく私刑が止んだ時には虫の息だった。
それからの事はよく覚えていない。誰かに担がれ、トラックか何かの荷台に乗せられたようだが、一体どのような運命が待ち受けているかは皆目見当が付かない。
腫れた瞼の隙間に冷たいトラックの荷台が移る。その視線の先には、戦闘服の胸ポケットに大事に入れておいた、愛する家族の写真があった。
どうやらポケットから落ちてしまったようだ。手を伸ばして取りたいが、生憎と手足の自由は利かない。
そうこうしている間に残った村人達が荷台に乗り込み、彼等の足に写真が踏み拉かれ、何処かにいってしまった。
最後には誰かが自分に毛布を被せたので、とうとう何も見えなくなってしまった。
聞こえるのはトラックが畦道を走る音と荷台に犇く村人たちの囁き声。
殺されるのか?自分は此処で訳の分からない連中に殺されるのか?
仕事上、銃弾を腹や頭に食らって死ぬ覚悟は出来てはいたが、それ以外の死に方は覚悟は出来ていない。
(畜生……麗子、由真……悪いが、生きて帰れそうに無い………)
最後に脳裏を過ぎったのは、最愛の妻と最愛の娘の姿。それ以降、赤坂圭吾の意識はぷっつりと途切れてしまった。

状態:気絶、装備無し

286 名前:シノザキ ◆yxV9Fl5u/g [sage] 投稿日:05/11/21 01:23:16
>265>274
「よ、っと。どうもすまないね」
バリケードをよじ登るのに手を貸してくれた中年男性に礼を言いつつ、向こう側を覗く。
トカゲと類人猿を足したような化け物と目があった。培尾市で見た資料によれば、
ハンターという名称の生物兵器、そのバリエーションの一つだ。
「ぅぉ」
ハンターが体を沈めたのと、俺がエスカレーターの手すりの上に飛び降りたのはほぼ同時だった。
「下がってろ!」
中年男性にかけた声と、奴がバリケードに飛びついた音も同時。
目を向けるとちょうど同じくらいの高さにハンターの頭がある。
威嚇のつもりか、シャーシャーと声を上げながらバリケードをよじ登ろうとするそいつの口に、
火炎瓶を投げ込む。続いてパイプで頭を思い切り殴りつけた。その衝撃で絶縁体が外れ、着火する。
吐き出させないようにパイプを鼻先に突き立てて口を押さえ込んだ。
ハンターは手を振り回して暴れ無理矢理頭を抜いたが、その勢いのまま後ろへ倒れこんだ。

それを追って半ばバリケードを崩しながら向こう側へ下りる。
ハンターは口を押さえてのた打ち回っている。バリケードから椅子を掴みだし、その頭めがけて振り下ろした。
11回目で痙攣以外の動作をしなくなったので、そこからさらに3回殴りつけて終わりにする。
被害は…極軽い火傷と、下りるときにぶつけた左側の宝珠が少し痛むくらいか。
「ふぅ…早く来いよ、とりあえずこいつ以外は何もいないみたいだ」
息を整え、バリケードの向こうへ声をかける。
正確にはゾンビより活きの悪い人間がちらほら見えるのだが。

所持品:携帯電話、ナイフ(スパイダルコ てんとう虫)、リュック(コンパクトカメラ、空フィルム、電池、携帯電話用充電器)、
      財布、やや曲がった金属パイプ、火炎瓶×2
現在地:スペンサービル2階

287 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/21 01:37:36
>279
男(よく見れば随分と若い・・・)の愉快な立ち姿に失笑を浮かべていると、通信を終えた田中はこっちに顔を向けていた。
>「さてと……ああそうだ、君の用件だ。何故私のパトカーを追っていたんだ?」
田中の質問に答えようとするも、あの少年の愉快な姿と声が脳裏に焼きつき、再び口に失笑を浮かべる。
どうやらその失笑が田中の機嫌を損ねたようだ。
>「……にやけていないで早急に答えてくれるとありがたいんだがね」
いささか不機嫌そうな声で警察手帳を出し、何かに気づいたように手帳を引っ込め俺に詰め寄る。
「クックック、それは失礼、で質問は、なんだったっけか?あーそうそう、パトカーを追いかけてた理由?
・・・ちょっと、俺は道に迷ってしまってね。道案内が欲しかった。だから追いかけた、それだけだよ」
それを言うと田中は何処か釈然としない顔をしながらも、小銃を少年に向け尋問を開始した。
少年に眼を向けると再びあの無様な落ちっぷりが頭の中で再生され、俺は再び苦笑するのだった。
>271
>「わ…笑うな…!」
俺の失笑に気づいたのか、少年は田中の尋問を無視して俺に詰め寄る。
そして、何かに気づいたように俺の左腕を指差した。
>「あんた…その腕…!」 
おいおい、少年、人のことを、いや人じゃないか・・・ともかく化け物にでも、そうあからさまに指差すのは失礼ってもんじゃあないのかい?
その少年の行動に俺は嫌そうに眉をしかめ、睨みつける。
しかし少年は怯むことなく俺に近づき
>「糸くずついてるぞ…」 
と言いながら何故か腕に付いていた糸クズを指で跳ね飛ばした。
あまりに予想外のことで俺の顔は大層マヌケな顔になっていただろう。
なにせ、この異形の左腕を無視して糸クズ(どこでそんなもんが付いたんだ?)を跳ね飛ばしたんだ。これが予想外でなくてなんだ?
どこか薄ら寒い沈黙が続く中、少年は沈黙を破るようにして俺に話し掛けてきた。
>「色男…」
ボソリと呟かれたその言葉が、小川の軽口と重なった。
最近は、このようなジョークが流行っているのか・・・?
>「私は一応等訓市の方の生き残りなんだが…今回の件で何か分かった
事はあるのか…?」
その質問に答えるより先に、俺の足が無数の足音と、声を探知する。
近い、しかもけっこうな数・・・、・・・?


288 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/11/21 01:40:19
>282
俺の耳は、明らかに異質の足音、そして呼吸音も感じ取った。
その足音と・・・そして呼吸音には、聞き覚えがある。視線をその方向に向けると、『ソレ』は既に疾走していた。
まるで獲物を見つけた蛇のように高速で地面を駆け、その銀色の狂器を風を切る音と共に繰り出す。
一方は左腕、恐らくは間接部。もう一方は首、か・・・。
狙いは良い、でも、だけれども・・・なんにしてもそんな興奮状態じゃあいけないよ。
左腕の間接部を狙っている凶器を爪で迎え撃つ、金属と爪は火花を散らしながら拮抗状態となる。
あとは、首だけ。避ける暇はない、防ぐ暇はない、ならばどうする?
・・・・・・ならば、ならば受け止めればいい・・・、右腕は無い、左腕の爪は塞がっている、足は届かない。
さて、じゃあ、それならば・・・どこで受け止めるか?答えは簡単・・・口だ。
刃は不味い、だから・・・バヨネットの根元か、それかあのバヨネットを握っている手。
俺は一歩踏み出し、既に首の直前まで迫っていた銀刃を気にすることなく、大きく口を開き、そして勢いよく噛み付いた!
超高速で釘バットを頬に受ければ同じようなダメージになるであろう。
バキバリと音を立てながら歯が砕け、口の中でカラカラと舞う。
衝撃で右頬が耳元まで裂け広り、風撃で右頬のズタズタに裂かれた肉が飛ぶ。
まるで右頬の内側で小型の爆弾でも炸裂したかのような惨状。
右頬の肉は大きく抉られ、歯は所々折れたり欠けたり、さらには血に塗れた口内が丸見え。
しかし、受け止めた。見事、成功した。俺は、バヨネットの根元に噛み付き、止めるのに成功した。
左頬が、口が、笑みを作る。声帯が、喉が、声を奏でる。
「つかぁあえた・・・ふぁふふぉは、いいはい?(捕まえた・・・覚悟は、いいかい?)」
足が、筋肉が、ビキビキと音を立てる。ガスマスクの表情は読めないし読む気は無い。
ただ俺は、その蹴りを、相手の腹部に叩き込むだけだ。
勢いよく足を前に突き出したが、ガスマスクはそれより早くその位置から飛び退き、俺から距離を取る。
噛み付いていたバヨネットの根元には不規則な歯型が残っていた。
スカッた足を元の位置に戻し、ガスマスクを見据える。
「アンタ、随分と奇襲が・・・好きなんだな。俺も、そおいう奴は、嫌いじゃあないよ。
じゃあ、楽しもうか?」

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 右頬に大きな裂傷 機嫌良し ガスマスクと対峙 

289 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:05/11/21 12:50:48
定期上げる

290 名前:中年男性[sage] 投稿日:05/11/21 22:23:00
>286
「ハンター相手に驚かんのか。あんた、もしかして前の事件の生き残りか?」
シノザキが切り開いたバリケードを跨ぐようにして乗り越えながら鈴木が質問をした。
「本当に見事なもんだよ。ま、動きが封じられたいたのもあるんじゃろうが・・・」
ボコボコとハンターを殴りつけるシノザキを感心したように見ていた。
ハンターが動きを止めると周りを見回す。さっきまでの怯えていたとは思えない位落ち着いている。
「あれがさっき放送で言っていた噴す・・・隠れろ」
手近な物陰に男が滑り込む。
「・・・今のガスマスクの男を見たか?アレがこの騒ぎを引き起こした張本人じゃ。」
噴水を覗き込んでいる>275を指差すと歯軋りをする。
「あいつらさえ現れなければ・・・くそ、腹が立ってくる。」
>275が階段を上ろうとしているのを見ると素早く立ち上がった。
「反対側に逃げよう。それと、死んどる、よな?」
弱気な笑顔を見せるとハンターに血まみれのパイプ何度もを叩きつける。
「これぐらいやらんと不安じゃからな。さ、行こう。」
ハンターの血が顔にかかったまま、黄ばんだ歯を剥き出しにして笑うと鈴木が手招きをする。
噴水の方へ案内するつもりのようだ。

291 名前:滝沢 優哉 ◆E1dT8bQUbM [sage] 投稿日:05/11/22 18:52:39
なんなんだよ、この状況は。
建物の影で座り込んだ俺は軽く空を仰ぐように見上げる。
久しぶりの運動を終えて荒い息をどうにか静めようと何年かぶりにする深呼吸を繰り返す。
まず思い出したのは1人の仲間が突然ゾンビになったこと、次にそいつが他の奴に噛み付いて噛まれた奴が食われたこと。
一番思い出したくないのは怖くなって俺はその場から逃げた後にこっそりとその場に戻ってくると噛まれた死んだ奴がいきなり起き上がって俺を襲ってきたこと
死体に近づく前に拾った鉄パイプで頭を殴りつけてやったらそいつは倒れてぴくりともしなくなった。
まわりから聞こえてくる無気味な声に俺はその場から逃げ出した。
どれぐらい走っただろうか?息は切れ切れ、足はガクガク、心臓が痛いときたもんだ。
これ以上は走れないと諦めて適当な建物の影に身をかくした。
「クソォ、体育だけがとりえだった俺はどこいっちまったんだよぉ…」
ちょうど1年前にアイツら、俗に言う不良仲間とつるむまではきちんと学校に通っていた。
勉強の出来は普通、スポーツが得意な高1の男子生徒、それが1年前の俺だ。
今じゃ染めることなんて考えもしなかった髪は完全な金髪、かつての面影はないと言っても等しいだろう。
煙草も吸えば酒も飲む、移動手段は常にバイク。
夜に遊び歩いて昼間に寝る典型的な不健康生活を送れば少し走っただけでも息が切れるのは当たり前だ。
「マジでしゃれになってねぇよ」
それだけ呟くと鉄パイプを横に置いて煙草を取り出す。
しばらく休んだらまた走らなければならないだろう。
愛車は惜しいけど背は腹に変えられないという奴だ。
100円ライターで火を着けて軽く一服すると煙を吐き出すと壁に寄りかかって軽く目を閉じる。

名前:滝沢 優哉
年齢:17歳
性別:♂
所持品:鉄パイプ、携帯、煙草(LARKのメンソールが14本)、100円ライター、バイクのカギ、財布(中身は1万円札x1、他はビデオ店の会員証など)
備考:1年前まで高校に通っていたが不良仲間と退学、以後ズルズルと仲間とつるんで行動していた。
現在地:どっかの建物の影
現在の状況:ただいま一服中、外傷はないが運動不足のために体力をかなり消耗してる。

292 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/22 23:34:42
>273  >287
「…」色男は私の質問には答えない。
変わりに聞き飽きた共鳴に近い、喉から発するような唸り声が聞こえた。
私は周りを見渡し、音源を探るがどうにもつかめない。
「来たか…」 それも1匹や2匹では無いな…

>279
「さっきの質問…」 そういえば向こうの方に話しかけていたせいで
半分無視する形になってしまった…とりあえず遅れながらも答えるか…
「まぁ…色々と…」
少し答え方を考える…。全てを説明する時間も無さそうだ…。
「まぁ…早い話…全てから逃げ出す為…?」 質問されながら疑問系になってしまった…。
なんせ何処からどう話すべきやら…
いや、別に傷心旅行とでも言えばいいか…?

バスの事を伝えるべきかとも考えたが、あそこの人達はあの場に居た方が安全だろう。
そもそもあそこには怪我人と女子供のみだ…連れて行ったとしても足手まといだな…
「ようするに───
>282
「…!」 質問に答えようとした5文字、その5文字の瞬間にすでに状況は変わっていた。
民家から僅かな影が除いたのに気付いた時、すでに影は色男の方に密着していた!
「下がろう…巻き込まれる…」 私達では足手まといになるな…

名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(怯え)
現在地・状況:九武村(民家前 警官に離れるように促す
自分の状態: FINE(緑) 唇に瘡蓋
 

293 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/23 13:18:24
>242
小さな影が物陰に隠れてちょこちょこと、ずっと後をつけてきている。


294 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/23 16:04:26
>283 >285

案の定、待遇は良いものではなかった。
寧ろまるで、私の思っていたことを知ったかの様な憎しみが感じられる。
助手席に叩きつけられ、汚れた白衣が埃を吐き出した。
私も激しく血混じりに咳きを吐き出し、広がった白衣に顔をうずめる。
車内は窮屈で、この上なく騒がしい。
至る所から、おびただしい視線を一身に受けているのが判る。
車内は狭く、尚更視線の主とは近く、身に突き刺さるようだ。
大きな車体が、凹凸に幾度も揺れながら進み始めてもそれは止まなかった。耐え難い。
私は、暫く誰とも話さないことにした。
>「始まったか。よし、行くぞ!早くトラックに乗るんじゃ!名主様んとこに行くぞ!」
トラックはまるで、岩肌の上を走るかの様に上下している。
隣で巨漢の男の、太く威勢の良い声が、その近くの者達を震わせている。
私は、黙り続ける。
これから何処に行くのだろう。
桂木さんはともかく、軍人の男は荷台の方へと連れて行かれた。
彼は無事なのだろうか。助けたいが助ける術は。助けたとしても彼の思惑が判らない。
信用できる程に彼を知らない。助けるべきかどうか。落ち着いて考えなければならん。
先ず落ち着かないと始まらん。
そういえば先程、私が吐き出した血は感染によるものだろうか。
もし私を取り囲む者達に勘付かれたら。いや、もう勘付かれていると仮定して考え進めた方が良い。
どうすれば良いのだ。
村人達は既に団結している。自分達で武器を集め、仲間を集め、
破綻しかけている日常を脅威から守り、抗う力を持っている。
殆どの者には家族がいるのだ。当然、迷うことなく彼らは闘う。
私は、それを邪魔立てする気はない。
彼らは尊重されるべきものを、守ろうとしているだけだ。
共感を覚えないわけがない。
彼らを化物にはしたくない。人間として確立した生活、幸せを破壊させたくない。
願わくば地下の抗ウィルス剤。何としてももう一度、私の力にならないものだろうか。

年齢:57
性別:男
所持品:なし
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・九武村研究所地上
状態:考え中

295 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/11/23 16:07:01
>274

まだ何処かで、警官がやって来るのを期待していた。
だがすぐに正常な思考が押し寄せて、以前までのそれは退かれ、俺は落胆して嫌気が刺す。
取り敢えず車は、前進している途中だ。
近くに建物でも見えてくれば、そこに停めて雨宿りでもしたいものだが、
今は風化した廃屋すら見つからない。ひたすら深く黒い林が続くだけだ。
これは堪らなく、寂しい。
「・・・はぁ」
後ろから、死体がやって来ていた。
滑りやすい地面に気を利かせながら、車体を停止。すぐさま後退へと移行させる。
死体の柔らかな体が、タイヤに巻き込まれて潰れた。
「・・・」
ああ、今のが警官だったら。
自分の中の、退屈と不安に汚れきって、重々しくなった血を総取替えして
清々しい血が輸血される様な、颯爽とした気分になれるのだろう。
いや、これも有り得ない考えだ。また自己嫌悪に陥り、肩を落とす。
今は何も考えてはいけない。憂鬱の中で考えたことなど、ロクなもんじゃないに決まってる。

雨に塗り立てられた硝子の向こう側に、何かが見える。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 田中のパトカーを見つけるが、まだ向こう側には勘付かれていない。

296 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/11/23 21:10:31
>283 >285 
自由と装備を奪われた自衛官は、殺気立った村人の標的になった。
「やめて!その人は救助に来たのよ!」
真実ではないが嘘でもない。研究所での話の真偽はさておき、今死んでもらっては困るのだ。
だが激高した彼らに私の声は届かない。なおも言い募ろうとした言葉は、喉元に突き付けられた鎌で制された。
髪を掴まれ、強引にその場から移動させられる。
>「止めんか!何をしておる?!」
リーダーらしき巨漢の老人が私刑を制止しているようだが、軽トラに押し込められた私には確認することが出来ない。

どこかから銃の音が聞こえる。だが遠い。自衛官に使われたものではなさそうだ。
知らず詰めていた息を吐く。
>「始まったか。よし、行くぞ!早くトラックに乗るんじゃ!名主様んとこに行くぞ!」
監視の目が離れた隙に、アンプルを着衣の下へと隠した。
>294
一緒に軽トラに押し込められた花井博士は、かなり具合が悪そうだ。
博士の手に自分のそれを重ねて、そっと握る。目を見て、安心させるように微笑みかけた。

村人を満載したトラックは、がたがた揺れながらゆっくりと動き出す。
表情を改めると、強引な招待者を見据える。
「ずいぶんと強引なお誘いね。今からどこへ連れて行くおつもり?私達に何の御用かしら」
内心はどうあれ、自分の弱みをさらすつもりはない。
だが僅かに語尾が震えたのはどうしようも無い。
「………寒いわ」
小さく呟き、私は今日何度目かのため息をかみ殺した。

服装/所持品:黒ワンピース,黒靴,ハーフコート,手袋/写真、風呂敷包み(着物他),アンプル(抽出高分子入)×2、救急セット、
研究員の手帳(カードキー) 写真
現在地:軽トラ車内

297 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/23 23:23:16
>287
「要するに、私に道案内を頼みたいのか?それならそうと言ってくれればいいものを。
ならば行きたい場所を教えてくれ。村の地図は頭の中に焼きついているからな」
これこそ警官の仕事だ。もっとも、このような状況で働く事になるとは思わなかったが。
だが、この怪物はこんな田舎の農村に何の用があって訪れたのだろうか。
ここに来る客の大半は里帰りに来た者、もしくは森林調査だとかで来る学者の類だが、
怪物がそのどちらでもないのは明らかだ。
>292
こいつのように人の話をしっかりと聞かない人間、特に若者は大嫌いだ。
顔には出さないが見ていて腹が立つ。そのうえこいつは私の質問に質問で答えた。
国語能力がなっていない。そこのにやけている怪物以下だ。
「……出来れば一度で纏めて答えてもらいたいんだが」
いや、それもこいつには無理な注文か。
>282
今日は本当に運が悪い。気配がしたかと思うと、民家の方からまた別の怪物が現れた。
血塗れのガスマスクやらをつけて、この怪物は特殊部隊かなにかのつもりだろうか。
なんにせよ私が対抗しうる相手ではない。
「…わかっている」
撤退を勧める男に短く答えると、私は後ろを向いて走り始めた。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 民家前
現在の状況:パトカーのある方に向かって逃亡

298 名前:軽トラックの中[sage] 投稿日:05/11/23 23:25:25
>294>296
ぎゅうぎゅう詰めになったトラッックの中、村人達が警戒の目で二人を見ていた。
桂木と老人が乗せられているトラックには比較的年寄りが多く乗っていた。
血の混じった咳をした老人に手拭いを一人の老人が差し出した。
「あんたぁ、だいじけ?病気なら言ってくろ。一応、医者もおるしよ。」
沈黙に耐えられなかったらしく老人が続けて言った。
>「ずいぶんと強引なお誘いね。今からどこへ連れて行くおつもり?私達に何の御用かしら」
桂木が言うと殆ど同時にトラックの暖房の勢いが強くなった。
「若い連中が随分と手荒な事をした。それに関しては謝りたい。」
一際体デカい老人が短く頭を下げた。
先程まで指揮を執っていた60近い男だった。
よく日に焼けた顔は近くで見ると中々愛嬌のある顔をしていた。
「荷台に積んでいる自衛官には後で治療を受けてもらう。何、殺しはせんさ。
 会ってもらわなければならん男がいるんだ。」
老人が吐き捨てるように言った。
会ってもらう相手を毛嫌いしているような様子だ。
「さて、簡単に自己紹介しておこうか。ワシは永田じゃ。さっき手拭いを渡したのが畳屋。
 今運転しているのが米屋だ。」
米屋、と呼ばれた運転席の老人がミラー越しににっこりと笑った。
「ああ、すまんな。ここいらじゃ各々の家業で呼び合うんだ。」
田舎の風習だ、と老人が笑った。
「じゃぁおめぇさんは軍曹ってよばにゃならんな。」
畳屋が笑いながら言った。
「自衛隊にゃ軍曹なんて居らんよ。軍隊といや大宮のとこの爺さんはどうした?」
「解らん。あの爺さん、惚けとったしのう。嫁さんがよう愚痴っとたわ。」
米屋がか細い声で言った。
「そろそろ着くぞ。ここが名主の家だ。」
大きな門の前では時代劇の夜のシーンに使われるような明かりがあった。
提灯ではなく、組まれた木の上で炎が燃えるアレだ。
「名主にあっても驚かん方がいい。多少、外見は・・・」
「畸形じゃよ。」
畳屋がボソリと言った。
「近親婚が続いておったからな。血がどんどん濃くなってしもうた。」
門の前に居た男たちに手を振るとぎぃぃと音を立てて門が開いた。
「ここは村の外れじゃからな。逃げようとしても無駄じゃ。裏は山になっとるしのう。
 あんた等は名主にあってもらう。後ろの若いのは・・・蔵に閉じ込めておく。」
医者にはきちんと見せるから安せぇと永田が微笑んだ。

状況:名主の豪邸に到着。


299 名前:大宮老人 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/11/24 00:00:31
>298
どこかから車の走る音が聞こえる。方向から考えて恐らくは大通りだろう。
標的に感づかれぬように双眼鏡で偵察を…いや、双眼鏡は家に忘れてきたか。

目をよく細めれば、見知った村民が人を満載したトラックを運転しているのが見える。
荷台に乗っているのも見知ったものが多く、何人かは何かで武装しているようだ。
「くそ…米軍に寝返ったのか…あの非国民どもめ……」
どう考えても、そのような結論しか出せない。ならばこれは真実なのだ。
実際、守備隊の司令官である自分を通さず軍事活動を行なっているのは明らかで、
それは進駐軍に寝返っての行動だとしか考えられない。

奴らは皆殺しにしてやる。乗っていた全員が我が大日本帝國を裏切った国賊だ。

名前:大宮外吉
年齢:85
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備8発)、九七式軍刀(鞘無し)
現在地:九部村商店付近
自分の状態:名主の豪邸へ向かって走り去る軽トラックを目撃、旧軍施設へ急ぐ

300 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/24 16:29:14
俺は19階を抜け、細心の注意を払いながら階段を上っていた。
途中、24階までは特に怪物にも出会うことなくスムーズに行けた。
25階の踊り場でゾンビに遭遇、幸運にも一匹だけだ。
「・・・・!」
俺は、俺に気づいて階段を下りてこようとしたゾンビの足をつかんで、思いっきり引っ張ってやる。
ゾンビはあっさりとこけて、階段を転げ落ちていった。
・・・・他の怪物相手だと、この手は通用しねぇだろうなあ。

>293
転げ落ちていったゾンビを追って下に目を向けた時、視界の端で何かが動いた。
「・・・・?」
何だ? 何かが俺の後をつけてきてるのか?
俺は特製の大型パチンコを左手に持ち、右手では一まとめにした五百円玉をつがえて太いゴム紐を引き絞る。
頭に当たれば、大の大人だって脳震盪、当たり所が悪けりゃ気絶するくらいの威力はある。
・・・・気休め程度ってやつだな。

俺はランドセルが潰れるくらい壁に背中を密着させて、ずるずるとパチンコを構えたまま横歩きで階段を下りていく。
・・・・緊張するな、くそっ。
何かわからない相手の正体を確かめるってのがこんなに気疲れするもんだとは思わなかった。
かといって、無視して後ろから襲われでもしたら馬鹿みたいだし・・・・この判断は正しいはずだ。

「・・・・誰だ? 言葉の通じる相手なら出て来い」
通じなくても顔くらい出せ。一発眉間にくらわしてやるから。

所持品:ポーチ(五百円玉弾x50、かんしゃく玉弾x20)、ランドセル(ガムテープ、接着剤、水500ml、カロリーメイトゼリー飲料各種)
マスク、バイザー、二重の手袋、特製パチンコ
現在地:スペンサービル24〜25階の間の階段
行動:壁に背をつけ、下の見えない相手を警戒しながら、パチンコを構えてゆっくりと下りる。
状態:Fine 

301 名前:ソニクス[sage] 投稿日:05/11/25 17:46:44
>300
影の主は声をかけられたことに驚いて、パっと首をすくめたが、すぐに観念して顔を出した。
そ〜っと目元から上だけを覗かせて、
「そんなこわいこえでレディをどうかつするものではなくってよ」
舌足らずな、幼い喋り方で大樹をなだめようとした。

「ほんのすこしだけ、ようすをうかがわせてもらっただけですわ。ほら、このあたりはとてもきけんですもの。
おつきあいするあいてはよくよくぎんみしないと、どんなおかたかわかったものじゃありませんわ」
その姿勢のまま、つ〜っと手すりをすべるように階段を上がって大樹に近づいていく。
深い深い緑色の髪と瞳をもった女の子だ。
歳は七、八歳だろうか。落ち着いた若草色のドレスを着込んだ、随分と背伸びした印象を人に与える子だった。

「わたくし、ずっととしのちかいおかたをさがしていましたの。だって、おとなのかたはこういうときになにをするのか
わかりませんもの。ごいっしょするなら、せいじつでたよりになるちいさなとのがたがいちばんですわ」
スカートの裾をつまんで持ち上げて、すっと首を傾ける。
「ソニクスともうします。あなたのおなまえもおおしえねがいまして?」
ソニクスと名乗った少女は、
「よろしければ、エスコートしていただけませんこと?」
大樹の腕にしがみつき、まるで情熱だとか愛情だとかが花言葉とされている、あの赤い花のように微笑んだ。

302 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [] 投稿日:05/11/25 21:56:54
「…拙いな」
研究所近くまでようやく戻ってきた訳だが、何やら複数人の気配を感じた雑賀は、
研究所が見える茂みの中に身を潜め、双眼鏡にて様子の一部始終を目撃していた。
赤坂は袋叩きに合って半殺しとなり、車椅子の老人と桂木はトラックに乗せられ、
哀れな赤坂は荷台に放り投げられ、毛布で覆い隠されていた。
「あれじゃ如何する事も出来ないか」
程無くしてトラック数台は村に向って移動を開始していた。
雑賀は双眼鏡を背中のユーティリティポーチに仕舞うと、自らも移動し始めた。

「はぁ…はぁ……いい加減、辛いな」
謎の集団に気付かれない為にも、追跡の中途で遭遇するゾンビ数体は消音器付きの
SOCOMで対処しなければならなかった。御蔭で屋内戦で何かと有利な拳銃弾の消費に繋がってしまった。
四苦八苦しながら車列が停まった豪邸が見える場所…手頃な民家の屋根の上から様子を窺う。
「何をする気かは知らないが…黙って見過ごせないな」
背中のL96のバイポッドを展開し、その場に据える。このL96の口径は.338LapuaMagと聞いていたが、そのようだ。
型式はAWM。他にも50BMGのAW50もあるが、これはAWPと同じ重量と寸法だ。
しかし、どちらにせよ重量6.8kgと狙撃銃らしくかなりの重量がある。
「先ずは試射からか…」
ボルトを丁寧に引き、ゆっくりと押し込んで弾倉から給弾される大口径弾を薬室内に装填する。
雑賀はこの瞬間が堪らなく好きだ。まるで無機質な銃に生命を吹き込んでいるかのような錯覚に囚われる。
狙撃手という人種は銃を自身の一部としている。
ボルトを引いての手動による装填という手間が銃を彼等の身体の一部とたらしめん神聖な行動であり、
何よりも生を実感出来る唯一の感触ではなかろうか。
初めて触る銃だというのに、まるで何度も夜を共にした女性のように思えて仕方がない。
備え付けの狙撃鏡はシュミット&ベンダー社製。数ある狙撃鏡の中でも最高級で知られている。
倍率はズーム2.5-10×56。長距離狙撃ではないから、低倍率でも構わないのだが、シュミット&ベンダーの
狙撃鏡の唯一の欠点としては、製品の幅が狭いといったところだろうか。最大でもズーム形式で4-16倍しかないのだ。
倍率を調節すると同時にレイティクルも調節する。そしてそれらのダイアルの感触にさえ感嘆の吐息を漏らしてしまう。
1クリック1/4MOAと標準的だが、この感触が明確すぎて背筋にぞくぞくと悪寒が走る。
調節を終えると、いよいよ試射だ。狙撃鏡を顔から大体5cmぐらい離して覗き込む。
鉄帽のNBGを通して見る必要はない。既に豪邸には煌々と松明などで灯りが焚かれているからだ。
息を止め、静かに引き金を引き絞る。直後に身体全体に心地良い反動を感じ、レティクルの中心に捕捉していた
トラックのエンジン部分に命中。命中した箇所には弾痕が生まれ、そこからは煙が立ち上っていた。
「もう一発だ」
ボルトを引き、再装填。排莢口から口紅のような弾薬の空薬莢が宙を舞う。
照準を少しだけずらし、今度はトラックの前輪に射弾を送り込む。

装備:戦闘服、88式鉄帽、NBG、ボディアーマー、ニー・エルボパッド、レッグホルスター/ポーチ、防弾フェイスガード、フェイスマスク
所持品:新型ボディアーマー「前面パネル:マガジンポーチ(30連弾倉×7(一つは10連))、アッパーポーチ(.338LapuaMag×73)
背面パネル:無線機、グレネードラック(閃光)、ユーティリティーポーチ(双眼鏡、レーザー側距儀、ライター、ナイロンハンドカフ×29)」、L96(3)
弾帯「水筒、銃剣、バットパック(地図、コンパス、ライト、30連弾倉×1、12連弾倉×2、FAL弾倉、バラ弾薬×30、ファーストエイドキット、バイポッド)」
レッグポーチ「.338LapuaMag×20、12ゲージショットシェル×21、レザーマンツール」、レッグホルスター「H&K Mk23(10)、消音器、12連弾倉×2」、G3A4(14)+マスターキー(2)
現在地/状況:豪邸が見える民家の屋根の上/トラックを狙撃

303 名前:巨漢の老人 ◆Kkn/Qn4dO6 [sage] 投稿日:05/11/25 23:43:36
>302
敷地に入った所でトラックの一台、赤坂を載せていたトラックから煙が吹き出る。
運転席に乗ってた男があわてて飛び出す。
猟銃を左右に振りながら狙撃地点を探しているようだ。
「銃撃だ!ビビるこたぁねぇが頭引っ込めとけ!こっちにゃ相手の同僚も居るんだ!米屋、何時でも出せるようにしとけ。」
永田が銃声に負けないぐらいの大声を上げてパニックになりそうだった村人達を制した。
そして先頭をを走っていたトラックの前部、右側が沈むのも見逃さなかった。
「北側か東側からだ!建物の中に隠れろ!ついでに明かりを消しとけ!
 すぐに狙撃地点を変えてくるぞ!部屋の中で待ち伏せを仕掛けるんじゃ!」
運転席の老人が素早くハンドルを切ると農耕機の閉まってある車庫へと滑り込んだ。
「早いとこあの自衛官を医者に見せてやりたい所なんじゃが・・・一体どこのどいつじゃ?」
永田が眉をしかめながら呟いた。

304 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/11/26 02:45:33
>277
お姉さまが何かをぺたっと装置に貼り付けた。
タイマーがついているところを見ると爆弾らしい。タイマーは、あと…3分か〜って!3分?!逃げなきゃ!!
って言っても外ではなにやら蠢く気配が。うーん。現実逃避だけど部屋の外、見たくないなあ。
>「さっさと次に行きたいけれど…色々と面倒ね」
「でも…バーベキューになるのは嫌ですう…」
お姉さまはため息をつくと、勢いよくドアを蹴り開けて銃を乱射した。
>「ぐずぐずしていないで行くわよ」
………うわあ〜。
…バーベキューになるのも嫌だけど……しばらくミートソースは見たくないなあ。
ゾンビの残骸でぬちょぬちょする足元の感触に総毛立ちながら、あたしは滑らないようそろそろと移動した。
「あ、ありがと」
川崎さんがこうして手を貸してくれなかったら、きっと血の海の中で2回は転んでいたわね。うん。
「ねえお姉様、どちらへ向かってますの?」
恐る恐る伺いを立てる。
だってあんまり表情には出さないけど、お姉様、なんだかとってもぴりぴりしてるように思えるの。
なんだかとっても急いでいる感じ。
確かにこんなところ一刻も早く逃げ出したいけど…それにしたって…。
どうしてだろうと考えていた時、ある事に気づいた。

「ねえ川崎さん、このビルに化けをばら撒いたのは、ミスタ・ルイスや川崎さん達なの?」
先頭を行くお姉さまに聞こえないよう、小さく話しかける。
――――植物の化け物をばら撒いたのは、確かにミスタ・デュランの側近の人かもしれない。
でもそれにしたって、テロリストがやってきたのと化け物が現れたタイミングが良すぎると思うのよ。
ああ、誤解しないで。あたしは今この災難の原因が、川崎さん達の仕業かどうかを追及するつもりはないの。
ただ聞きたいことがあるだけ。
「川崎さん達ってゾンビにならないための準備を何かした?ねえ、薬か何か持ってない?」
まじまじと見下ろしてくる川崎さんになおも言い募る。
「お姉さまの傷は知ってるでしょ?このままじゃ今にお姉様もゾンビの仲間になっちゃうわ。
何とかして助けたいの。仕事上のライバルかもしれないけど、今は関係ないでしょ?
ねえ、何か心当たりはない?何でも良いから思い出し…!」
危うく悲鳴を上げるところだった。だってお姉様が、横合いから飛び出してきたゾンビに覆いかぶさられのよ!だ。
だがあっさり投げ飛ばして息の根を止めている。……すご……心配する必要なんてない……かな…?
>「さ、次にいきましょう」
きびきびと動くお姉様に今のところ変化は無い。内心はともかく、少なくとも外見上は。
>「ぐずぐずしていないで行くわよ」
「はいっ!」
敬礼をしかねない勢いで返事をした後、川崎さんにこっそり耳打ちする。
「今すぐでなくてもいいの。何か思い出したら、あたしにも教えてね?」

305 名前:川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk [sage] 投稿日:05/11/26 15:33:17
>304
桃華に手を貸しつつ移動してると桃華が話しかけてきていた。
>「ねえ川崎さん、このビルに化けをばら撒いたのは、ミスタ・ルイスや川崎さん達なの?」
「いや、ばら撒いたのは俺たちじゃない、デュラン側が撒いたんだと思う」
デュランの名前を聞くと頭痛がする・・・何故だ?
>「川崎さん達ってゾンビにならないための準備を何かした?ねえ、薬か何か持ってない?」
「んは?準備はしてないけど・・・」
そう言って思い出す・・・・横で桃華が何か喋ってるが、思い出そうとして聴いてなかった。
>「今すぐでなくてもいいの。何か思い出したら、あたしにも教えてね?」
気づいたら、耳打ちしてきた、桃華を抱き寄せて桃華の耳元でこっそりと囁いていた。
「抗ウイルス薬なら有るよ勝手に持ち込んだヤツがね」
そう言って、桃華の手を握って、ミリアに向かって歩き出した。
「そこの戦闘服を着てるお嬢さんも一緒にお茶でもしないかい?」

名前:川崎 裕次郎
年齢: 24
性別: 男
持ち物:>STIイーグル6.0(14+1発)と予備マガジン6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 23発予備マガジン5本
Chris Reeve ProjectU
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機とインカム。
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地、25階


306 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/11/26 17:07:24
>276
水路の中をビッグマウスたちを追って泳いでいくと、前方に明かりが見えてきた。
(ゴールかな?)
水から勢いよく飛び出して次々と陸に上がっていくビッグマウス、その一体の足をつかんで再び水中に引きずり込む。
(化け物が命惜しんで逃げてんじゃねえよ)
暴れるそいつの大口の中に右手を突っ込み、存分にかき回す。
中身をずたずたにされ痙攣の後に脱力、浮き上がった怪物と一緒に、シャファンも水から顔を出す。

どうやらここはスペンサービルの地下道、地下鉄とは別に存在するスペースのようだ。
等間隔で壁に設置された彫刻に抱かれたライト、それに薄暗く照らされた中世の地下道のような道は、先の
見えない闇を奥に潜めていた。
一本道だ。
「っかし、傘の建物ってのはどれもこれもいかれてやがるな」
どんな近代的な建築物にでも、こういったファンタジーなスペースを設けたり、意味不明なオブジェを置いたり、社風
にしても行き過ぎだ。
床を見れば、残り四体のビッグマウスの足跡が奥へ奥へと続いている。

シャファンは、ペタペタと足音をたてて歩き出した。

所持品:鈍鮫x左右、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・行動:スペンサービル、水路の先の地下道、一本道を真っ直ぐに歩く。
状態:胸に三条の浅い傷、全身濡れ鼠

307 名前:先行試作型[] 投稿日:05/11/26 21:01:15
暗闇の奥から、肉が裂かれ、骨が砕ける生々しい音が聞こえた。
血が滴る音と血生臭さを伴って、それは暗闇の中から現れ出でた。
身長は優に2m以上ある。肩幅もかなり広い。
全身を覆うのは鋼のような筋肉。ではなく、鈍い鉄色を放つ外骨格であった。
顔は虫そのもの。複眼と触覚を持ち、大きな顎を備えている。
顎や外観から察するに、カミキリ虫を元にした人型BOWのようだ。
表面に鋭利な刃が生え揃った両腕からは、ハンターのと思しき血が滴り落ちている。
「………」
昆虫人間はシャファンを前にすると、徒手空拳の構えを取った。
無駄の無い動作からは、彼が『生前』は格闘に精通していた人物ということが分かる。
「……!」
地を蹴り、瞬時に間合いを詰め、唸りを上げる豪腕を華奢な少女に向って突き出す。
直撃すれば即死は免れない強力な一撃だ。
この道は結構広いので、巨躯を誇る彼の動作は制限されない。

308 名前:雑賀誠一郎 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/11/27 20:00:50
>303
狙撃を終えれば直ぐに狙撃陣地を迅速に変更し、居場所を把握させない。これは狙撃手の鉄則だ。
狙撃手は昔から味方と敵双方から忌み嫌われていた。それは明確な捕捉が不可能な
距離から確実に死の一撃を加えるから、この方法は卑怯だとされ、長い間理解されなかったからだ。
除け者の扱いの狙撃手が敵に捕まれば、通常の交戦規定は無視される。即ち、その場で処刑されるのだ。
捕虜となった狙撃手に待ち受けているのは処刑。これは何時の時代の何処の戦場でも不変の法則だ。
狙撃手一人だけで中隊程度の戦力が遅滞させらるのは良くある事だが、これは人間の心理に対して
絶大な効果を発揮するからだ。大抵、戦場では一対一の戦いと言うのはほぼ発生しない。
集団対集団であるから、自分が放った銃弾が敵の誰を殺したか、敵の誰が放った銃弾が自分を殺したのかは分からない。
しかし、狙撃は違う。確実に一個人が放った銃弾が一個人を殺す。この場合、誰もが自分が見えない狩猟者の照準線に
捕捉されているのでは、という疑念と恐怖を抱く。
これが忽ちの内に集団に伝染すれば効果は計り知れない。昔から狙撃手一人殺すのに有りっ丈の火力を手当たり次第に
投入するのは、この見えない恐怖を拭い去る為だからだ。
正確な居場所を把握出来ていない一人の兵士を殺すのに必要な火砲は相当数を要する。しかし、狙撃手を仕留めるのに有効な
唯一の方法がある。それは同業者である狙撃手に狙撃手を殺させる、のである。
狙撃手は特殊な性格を持つ人間でなければ務まらない。
ようは普通とは少し変った者が適任者というわけなのだが、変っているだけでは狙撃手と言うハードな職種は務まらない。
狙撃手に好まれる人物は、穏やかで適応性があり、聡明で有能、しかも知的で、フィールドクラフト(野外に於ける実践的技術)、
コンシールメント(偽装工作)とあらゆる武器の知識があり、更に長時間の監視ができ、それを書き留める能力を備えていなければならない。
そして何よりも最高の忍耐力を備え、自分のあらゆる感情をコントロール出来なければならない。
余談だが、良い狙撃手になるには、出来の良い頭を持っていなければならず、自分の周囲で起こっている全てを吸収できなければならない。
必要なのは、自分が行っている仕事への純粋な、絶対的な集中力である。つまり、自分の世界へ没入出来なければならないのだ。
狙撃手は人間専門の狩人だ。狩人は獲物に対して尊敬の念を抱いている。それは狙撃手も同様だ。
場所は民家の屋根から移り変り、此処は豪邸から50mの距離にある水田の中だ。
僅かに張った水の上を匍匐全身で進み、既に全身は泥だらけだ。冬の寒さが骨身を犯す。
しかし、耐え難い寒さを持ち前の強靭な精神力で捻じ伏せる。狙撃手は、あらゆる距離、場所、状況の中で狙撃出来なければならない。
例えば、全身が蟻に這いまわられ様と、何時間も同じ姿勢を保持した結果に訪れる手足の痺れ、尿意、便意、餓え、咽喉の渇きの中でも成功させなければならない。
とうとう耐え切れずに糞尿を垂れ流しにしても、其れでも尚目的とする標的を仕留めるまで、狙撃手は耐え続けなければならないのだ。
狙撃鏡の中に映る豪邸の篝火は次々と消されていく。相手も莫迦ではないようだ。だが、これほどの近距離にまで接近しているとは思うまい。
NVGを顔の前に下ろし、それ狙撃鏡の接眼レンズに押し付ける。狙撃用暗視装置内蔵型狙撃鏡には劣るが、これでも暗闇の標的を見ることは出来る。
パニックを起こしている標的―NVGを通してでは、蛍光色に染まった世界に浮かび上がる白い物体にしか見えない―の一人を死の照準線の中央に捕捉すると、
引き金にゆっくりと指を掛けた…が、視界を突然、周りの世界と同じ色の動く物体が塞いだ。
ゾンビだろうか。死体なので、NVGには暗色にしか映らない。舌打ちをすると、其れに迷わず照準を合わせ、必殺の一撃を放った。
西瓜が弾ける様にゾンビの頭も派手に弾けた。素早く次弾を薬室に送り込み、照準を戻すが、全ての標的達は物陰に隠れてしまっていた。
「ちっ…直接乗り込んで助け出すしかないのか?」
だがそうすれば、彼等は勿論の事ながら、待ち伏せを仕掛けていることだろうから、態々罠に跳び込むウサギのようなものだ。
L96の弾倉を外し、胸のアッパーポーチからラプアマグナム弾を三発取り出すと、弾倉に押し込み、装填する。
もう一つぐらい予備弾倉が欲しいが、辛抱するしかない。水田の中から立ち上がると、低い姿勢を維持しながら移動を開始した。

現在地/状況:豪邸近くの水田/移動開始

309 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/27 21:48:01
>297

「一度に…ねぇ…」
とりあえずパトカーまで退避した私は、そのままパトカーに腰掛ける
これだけ離れれば巻き添えを食らう心配も少ないだろう

「とりあえず私の言語能力では難しいが…要点だけを掻い摘んで話すと…」
私は最低限の部分のみを話す事にした。

まぁこの人に全てを話す必要はあるまい。
気のせいか何故か『コイツ』扱い&見下された気がするしな…

310 名前:希望・チャップマン ◆jVJbZlfckE [sage] 投稿日:05/11/27 22:53:51
「まぁ…数週間前の等訓市で生き残って、
それで親戚の所に身を寄せようとしたら…このザマだ…」
私はポケットから煙草を取り出し、口に咥える。

「全く…ホントこんなファンタジック・アドベンチャーを一生に二度も体験できる
なんて夢にも思わなかったぜ…」
左手で煙草を囲うようにして、ライターで火を点ける。
ライターの熱気が手に心地よい、どうやら自覚が無い内に私の手は微妙に悴(かじか)んでいたようだ。


名前:希望チャップマン
年齢:17
性別:男
所持品:ポケット:コイン等  リュックサック:暇つぶし用具、その他
     帽子:蜘蛛(怯え)
現在地・状況:九武村(民家前
自分の状態: FINE(緑) 唇に瘡蓋

311 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/11/27 23:23:17
自衛官になったのは、高校生の分際で子供を孕んでしまった『何もかも早すぎる』自分の行為の責任を取る為だった。
自衛隊用語(今では古いかもしれない)に“娑婆”というものがあるが、それは塀の外、つまり一般の人々の世界の事を示している。
確かに塀を隔てた其処は娑婆とは別世界だった。誰かが自衛隊は軍隊ではないと言ったが、立派な軍隊だ。
ハートマン軍曹のような訓練教官がいて、落ち零れは他の者と同じレベルになるまで徹底的に扱かれる。
自衛隊には落ち零れは一人もいない。これは自衛隊だけではなく、世界各国の軍隊に言えることだろう。
一人が足を引っ張れば一個小隊が全滅し、一個小隊が足を引っ張れば一個中隊が全滅し、一個中隊が足を引っ張れば一個大隊が全滅する。
これは決して誇張などではない。軍隊に於ける永久不変の真理ではなかろうか。
連合国による戦後統治の置き土産、憲法第九条の御蔭で自衛隊は世界有数の装備を多数保有しつつも交戦は出来ない。
即ち、この国は国の体裁を破棄しているも同然だ。国家の義務に自国民の富と財産を防衛する義務があるのだが、これを放棄しているという事は、
国の基本的な体裁をなしていないという事が言えるのではないだろうか。
自衛官になった当初は国防意識といった大層なものに興味はなかったが、ようやく自衛官という職業に慣れてきたところで、最愛の娘が生まれた。
この時、自分は成人を迎えてすらいなかった。父親になるには早急すぎた。そして若すぎた。だが後悔はしていない。
大切な誰かを守る、それが自衛官だ。自衛隊だ。軍人だ。軍隊だ。自分達の存在意義だ。
だから、自分は妻を守る、娘を守る、友人を守る、戦友を守る…筈だった。
今の日本はGHQの戦後統治並みの歪曲された事実を押し付けられている。それは自衛隊の存在意義を新たに歪めるほどのものだ。
最早自衛隊、否、日本国自衛軍は傀儡政権の良い玩具だ。そして傀儡政権を操っているのが、傘社。スペンサー一族だ。
歯痒い。大切な誰かを守る為の自分達が、一部の人間の私利私欲のみで動き、結果として一つの村を消そうとしている。
いや、既に幾つもの都市が灰塵に帰している。汚染が酷かった陪尾、等訓、岩城、狭戸の四都市には、非公式だが純粋水爆が投下された。
通常兵器での焦土作戦では掃除が追いつかなかったからだ。四都市があった場所は、放射能に汚染されてはいないが、不毛の大地と化している。
何万人の人間が死んだ?…資本主義の敵である共産主義が殺した人数の合計を軽く下回るだろうが、これは歴史的な大虐殺に違いない。
ソ連や中国、その他の共産主義国家は人民にとっては現世とは思えない程の地獄だったろう。だが、それらの都市はそれらの国々を軽く上回る地獄だった。
最愛の人が飢餓感に突き動かされて歩く死人に貪り喰われるが、その悲しみに暮れる間も無くその人が自分の肉を求めて目覚める。
友人同士、恋人同士、夫婦同士、兄弟同士、肉親同士で共食いなど腐るほど発生していた事だろう。地獄が地上に溢れた。
つい三週間前の出来事は悪夢だったと思いたい。だが、あれはこの世界の何処でも簡単に発生し得る地獄だ。
自分の大切な人達にその地獄が降掛かると考えると、不安で夜も眠れない。首相官邸直属の特務部隊である他のSOG隊員達も同じだろう。

223口径や308口径とは違う銃声に目覚める。相変わらず闇が広がるばかりだ。
がくん、と荷台が揺れたかと思うと、次の瞬間にはトラックが停まる気配がした。恐らく、雑賀だろう。それしか考えられない。
大口径狙撃銃による狙撃でトラックのエンジンとタイヤを撃ち抜いたに違いない。しかし、持ち込んだT-76は鈴木とかいう男との戦闘で喪失した筈だが…
どかどかと荷台に乗っていた村人達が慌しく降りる。途中、何人かに踏まれた。
「っくしょぉ…俺は放置か」
村人達が全員荷台から降りたところでもぞもぞと身を捩り、何とか起き上がる。腫れ上がった瞼に視界を半分塞がれ、よく見えない。
「雑賀!無理はするな!待ち伏せされているぞ!」
物陰から様子を窺っている村人たちの姿を見て雑賀にそう警告すると、ごろごろと転がって荷台から落ちる。
身体を強かに打ちつけるが、呻いている暇は無い。近くに落ちていた鎌まで転がり、上手い具合に両腕を縛っている縄に刃を食い込ませる。
(焦るな。落ち着け。落ち着け…)
稼動範囲が大きく限定された、後に縛られた両腕を僅かに動かしながら、縄の繊維一本一本を切っていく。

現在地/状況:豪邸前のトラックの直ぐ傍/落ちていた鎌で縄を切ろうと奮闘

312 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/11/28 00:11:12
>301
・・・・・なんだこの着飾ったちんちくりんは?
見た目からして外人の女の子だけど、日本語がたどたどしすぎるというか、舌足らずというか・・・・まあ、それは置いといて、
とにかくなんか変だ。
いや、小さい子を小さいからって理由で悪く思うのはいけねえよな。
「・・・・大樹だ。来島大樹」
パチンコを腰に下げなおして、名前を教えてやる。
・・・・まいったな。置いてくなんてできねえし、上に連れて行くにしても危険すぎる。
二階のバリケードの中に連れてくのが一番安全なんだろうけど、もう二十五階だしな。連れて移動する危険度は上るのと
そんな変わらねえだろう。

即断即決、即断即決。

「・・・・じゃあ、エスコートするよ。上に行く。後ろからついてきてくれ」
右腕に抱きついてきたソニクスを振りほどいて、俺はまた階段を上り始めた。
そうだ、俺は長男だ。自分より小さい子を置いてなんていけるはずがねえ。

それに、確かにこの子言うとおり大人ってのはこういう時、子供相手に何するかわかったもんじゃねえからな。
下に連れて行っても、安心はできねえ。
一緒に連れて行くしかねえんだ。

現在地:スペンサービル25F、階段の途中
行動:ソニクスを連れて階段を上り始める。
状態:Fine

313 名前:ミリア ◆mPSJuQyNAk [sage] 投稿日:05/11/28 01:42:28
>305
>「そこの戦闘服を着てるお嬢さんも一緒にお茶でもしないかい?」
「何寝惚けたこと言ってんの!?」
迫り来るゾンビに弾丸を浴びせながらミリアは言った。思ったよりも敵は多い。
「アンタはこの状況が分からないの!?何を如何したらお茶なんて出来ると思ってるの!」
目の前のゾンビを撃ち倒したと思ったら、そのゾンビの陰から別のもう一体が襲い掛かってきた。
咄嗟にそのゾンビの顎にストックの一撃を加え、怯んだところで腕を掴んで背負い投げで投げ飛ばす。
「そいつの始末でもしていて頂戴!」
投げ飛ばされたゾンビは丁度川崎の目の前に叩きつけられる形となって床の上に転がった。
「そこ!」
桃華に覆い被さろうとしていたゾンビが天井から落ちてきたが、ベストのM19を抜き、確実な射撃で仕留める。
空中で頭部を撃ち抜かれたゾンビはそのまま大きく吹っ飛ばされて床に叩きつけられ、痙攣していた。
「それと!川崎!戦闘中に!」
弾薬が惜しいのか、接近してくるゾンビを片っ端からハイキックで床に平伏させ、思い切り頭を踏み潰す。
ブーツの下で頭部が爆ぜ、汚泥に等しい脳漿がぶちまけられるのが感じられた。
「なぁにドサクサに紛れて女の子にくっついてるのよぉ!」
憤怒の表情で、自分の後で桃華を抱き寄せ、彼女の耳元に顔を寄せている川崎を振り返る。
そして瞬時に間合いを詰め、跳び蹴りをその憎たらしい顔に見舞う。
「生き残ってから好きな女の子でも口説きな!」
華麗に着地を決める。と同時に背後で凄まじい爆発音が聞こえてきた。
「爆破完了、ね」

服装:戦闘服、アサルトベスト、タクティカルブーツ、グローブ、バンダナ、ヘッドセット
装備:アサルトベスト[7.62×39mm弾30連マガジン×5、M19カスタム(5)、357THV弾×42、C4、起爆装置、無線機、光ディスク]
   レッグホルスター[357SIGカートリッジ仕様P226(20発)+LAM&サイレンサー]、AK-103カスタム(4)
   マグポーチ[357SIGカートリッジ20連弾倉×3 ]
現在地・状況:25階/ 爆破完了
健康状態:左肩の裂傷@治療済み(感染の可能性有り)

314 名前:子供 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:05/11/28 02:37:34
家を出たものの、あたりはまだ化け物になった村の人たちがうろついていた。
ただ、誰かがここを通ったときある程度倒して行ったようだ。
ぐちゃぐちゃになった死骸があちこちに転がっていたからだ。
見つからないよう家の垣根を抜け、狭い路地を走り、通りがかった路地裏で人の声を聞いたような気がした。

>291
……外に出て分かったことがある。
ゾンビはあんまり目がよくない。でも音には敏感。口から吐き出すものには要注意。
そして、しゃべれない。
ドキドキしながら自動販売機の陰から様子を伺う。
若い人だ。そして傍らには鉄パイプ。頭が金髪な人は、この村では珍しい。
>「マジでしゃれになってねぇよ」
雷に打たれたような衝撃を感じた。
この人、しゃべってる!
「み、未成年はたばこ吸っちゃだめなんだよ、滝沢のお兄ちゃん」
涙声になりながら、自販機の陰から顔を出す。
ほっとした。生きた人を見たのは、あの自衛官と黒人さん以来初めてだ。
もう私のことなんて忘れちゃったかな?
ここ最近は悪い噂ばっかり耳にしてたけど、以前はご近所のよしみでよく遊んでくれた。
親切でとっても優しかったけど…今はどうなんだろう。

名前:森村 彩(もりむら あや)
所持品:カードファイル、ロケット、指輪、財布、鍵、非常用袋(中身不明)
服装:セーター、ジーンズ、防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ
現在地:九武村、自宅2F
健康状態:腕と肩に噛み傷(治療済)、感染の疑い(抗ウィルス剤投与済)

315 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/11/28 18:56:11
>314
「グルルルルル…」
ゾンビ犬が背後で唸り声を上げている。

316 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/11/30 14:28:17
>307
地下道の奥から聞きなれた音が聞こえてきた。
肉を引き裂いて骨を砕く、そんな音。
「……虫料理って、嫌いなのよね」
返り血を浴びて闇の中から姿を現したのは、金属質な甲殻に包まれた人型の昆虫だった。
こちらに向けて構えたと思った瞬間、そいつはすぐに間合いを詰めて拳を突き出してきた。
飛距離も速度も、驚異的だ。
「いやぁ〜ん♪」
つぅっと僅かに右に動き、顔の横を抜けた腕をとって、ぐっと前へ引いて体を流してやる。
そしてすかさず足払い。
同時に、昆虫人間の体に数条の火花が走る。
甲殻が、切りつけた鈍鮫の爪を弾き返したのだ。

「もしかして結構硬い? 嫌なのよねぇ〜、そういう奴って」
前へ転がした昆虫人間の起き上がる様をじぃっと見ながら、シャファンは唇を尖らせた。
「そもそも嫌いなのよね、虫そのものが。だって、何考えてるのか全然わかんないんだもの」
正面からならば、銃弾だって笑ってかわせる。そんな正直な攻撃が当たるわけがない。
「昔はさ、よく手足もいだり翅むしったりして遊んでたけどね。つまんないわよね〜。今となっちゃあさ」
言いながら、ガリガリと壁に爪を立て始める。

「……だってそんなん○○○○○○○○○じゃん。本当の殺しの味を知ったら、もう、暇潰しにもなんない」
ガリガリ、ガリガリ――まるで、彼女の精神から漏れ出した不協和音。
「……昔の遊びってあんまりやりたくないのよね。思い出すから……いろいろいろいろいろいろいろいろいろいろ……」
狂気の音。
「…………早く来なさいよぉ〜。もういたぶったりなんてしないからぁ〜〜」
シャファンは真っ赤な舌を出し、昆虫人間を誘うように動かして見せた。

現在地・状況:スペンサービル、噴水水路の先の地下道、>307を転がした後に挑発する。
状態:胸に三条に浅い傷、全身濡れ鼠

317 名前:先行試作型[sage] 投稿日:05/11/30 19:51:50
むくりと起き上がる彼の複眼の瞳に感情は一切浮かばない。
だが、彼もシャファン同様あまり虫の居所はよくないようだ。
顎を盛大に開き、中の触手を戦慄かせている。序に背中の虫羽もばたばたと鳴っている。
彼女は此方を挑発している様だ。通常の単純な思考しか持ち合わせていないBOWならば
その挑発にまんまと引っ掛かるだろう。だが彼は人間型。知能も能力も非人間型以上だ。
「……」
冷静にシャファンを真正面に見据え、次の一手を考える。
先程の攻撃で分かった事が一つだけある。此方が接近戦を仕掛けても、軽く受け流されてしまう。
どんな速度から繰り出せる攻撃も、恐らく尽く回避されてしまうだろう。それほどに彼女は身軽だ。
そして同時に強靭な肉体を持っている。十才ぐらいの少女が、2mを遥かに超える巨漢に足払いを
仕掛けたとしても、余程の不意を突かない限りは転倒させる事は不可能だ。
それを可能としたのだから、最早人間とは言えない。彼女も立派な化物。此方側の存在だろう。
ならば対人戦闘としてではなく、対BOW戦闘と考えた方が良いだろうか。
「……」
目には目を、歯に歯をという諺があるように、BOWを駆逐するには同じBOWをぶつける方が効果的だ。
未だにBOW対BOWという戦闘が起こった事はないだろう。恐らく、これが初のBOW同士の戦闘だ。
「……」
左腕の甲殻を無理矢理剥ぎ取ると、紫色の血が噴出した。が、直ぐに血は空気に触れると気化した。
気化した血は紫色の霧となって周囲に充満していく…これは高濃度のT-ウィルスが霧状となったものである。
これに触れれば、どのような健康体でも一時間ほどでゾンビ化する。死体が触れれば、即座に蘇って襲い掛かる。
いくらBOW並みとはいえ、流石にT-ウィルスを天然自然の生物が捻じ伏せられるとは思えない。
T-ウィルスに打ち勝つには、同じ人の手が加わった存在で無ければならない。幾等体を鍛えたところで、限界はある。
「……」
ぐぐっと左腕に力を込めると、更に噴出す血の量が増え、爆発的にウィルスの霧が充満していく。
ウィルスの霧を体に纏い、一歩一歩ずつシャファンへと距離を詰める。

現在地:地下道
状況:高濃度ウィルスの霧を発生させる。

318 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/12/01 00:05:25
>298
謝罪は受けたものの、このような待遇で警戒心が失せる筈もない。
なるべく早くおいとましたいものだが、あいにくこちらには足の不自由な花井博士もいる。
これではお迎えでもこない限り帰れそうもない。
ただ―― 最悪なのは、その頼みのお迎え自体が、必ずしも私の味方とは限らない事だった。

>「そろそろ着くぞ。ここが名主の家だ。」
永田という老人が指し示す方向には、広い屋敷が見えた。あれが名主の館らしい。
篝火に照らされた建物は、幻想的というよりはいっそ不気味だった。あまり手が行き届いていないせいかもしれない。
永田老人や畳屋が話したように、異形の男が住んでいてもおかしくないくらい陰鬱な佇まいだった。

「ここは村の外れじゃからな。逃げようとしても無駄じゃ。裏は山になっとるしのう。
 あんた等は名主にあってもらう。後ろの若いのは・・・蔵に閉じ込めておく。」
彼の言う『蔵』とはあれの事らしい。通常のものを3、4件並べたような大きさだ。
…名主も村人達も、何をどこまで知っているのだろう。
博士はともかく、なぜ私まで?
面会すれば全て分かるのかもしれないが…銃を使って招かれたことを考えると、あまり楽しい話では無さそうだ。
「私を連れて行っても何にもなりませんわよ?等訓市に住んでいたというだけの一般人ですもの」
そこでいったん言葉を切り、相手の反応を注意深く見守る。
「ただ…素人の私でも、今すぐ全員ここから逃げたほうが良いということくらい判りますわ。
等訓市では警官や、万全の装備で臨んだはずの自衛官でさえ、数え切れないほど殉職なさったのよ?
正直、この村の状況が、貴方がたの手に負えるとは到底思えない」

>303 >308
聞きなれない銃声とともに、前を走る車のタイヤが急に沈んだ。どうやら誰かが狙撃したらしい。
永田老人が慌しく車から降りていった。

トラックは車庫に頭から突っ込んだため、辺りの状況はよくわからない。
だが、二台の人間がいっせいに降りたのは足音と車体の軋みで分かった。
>「早いとこあの自衛官を医者に見せてやりたい所なんじゃが・・・一体どこのどいつじゃ?」
どうやら彼らは、村に侵入した自衛官の数までは把握出来ていないようだ。

「子供や女性の姿が見えないようだけれど…屋敷の中に避難なさっているの?」
…いったい、何人ここに残っているのだろう。
今になって、自衛官から聞かされた滅菌作業の件が重く圧し掛かってきた。
それに、博士の容態も気にかかる。
医者を手配するといっても、彼の病状は一般人の手に負えるものではない。
どうしても抗ウィルス剤が必要だった。それも今すぐに。

319 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/12/01 00:23:00
>298 >303

道中で、村の老人に幾度か声を掛けられた。
その都度、繰り返すように心配し私を見つめてくる。周り皆揃って歳も近いから、
この目まぐるしい事態の進展には、私も彼らも耐え切れていけない。
苦しみを同じ土地の者同士で、何処かで共有しているのだろう。
だから決して嘘偽り無い仲間として、綺麗事でなく支えあっているのだ。
それも、明らかな異端である私をも内に含めて。
「何とか、なるか…」
理論整然となろうと困惑し、要領の悪い考えしか巡らない頭の片隅で
淡い安堵の色が、少しずつではあるが広がっていた。
ふと桂木さんが微笑んだ。同様にそれを向けるが、愛想良く返せていたかは判らない。
だが微笑みには、一心に傾けた信頼を含めたのである。
やがて広がる邸宅の影を見据えて、私は車内の揺れに身を預けた。
>「そろそろ着くぞ。ここが名主の家だ。」
大きく開いた門は、それなりに古びていた。
村で見れる木造りの日本家屋とは、異なったように見える。
ただその時、染み入る様な懐かしさを感じたのだ。
後尾のトラックで、金属的なものが弾けた。背後が喧騒に彩られる。
煙が昇っているだろう。

年齢:57
性別:男
所持品:なし
服装:汚れた白衣、老眼鏡 
現在地・豪邸敷地内
状態:考え中

320 名前:車椅子の老人 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/12/01 00:41:33
暗闇の中を揺れる煙が、闇を一層濃く塗りたてる。
既に黒煙と化し、その深さには不気味ささえ覚えている。
私は門を見上げた。眉を顰めると、家紋が剥がれ落ちているのが見えた。

>「子供や女性の姿が見えないようだけれど…屋敷の中に避難なさっているの?」

村人が既に一箇所に集められている。本当ならば、之ほど救われる事実はない。
抗ウィルス剤を邸内に届けられれば事態は容易く好転する。
仮定で考えを進めるのは浅はかだが、集められている人達がいるとすれば、彼らの家族になるだろう。
決して見捨てる対象にはならない。恐らく女性と子供が中心だ。
研究所の中に抗ウィルス剤の残りが有るかは明白でないが、武器を手にした男が、此処に集まっている。
頭数は揃っており、探索は可能だ。
家族の存命に関わることなのだ。私が抗ウィルス剤の存在を提示すれば、彼らも協力してくれる。


321 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/12/01 22:19:36
「ああ…やはりそうか……」
パトカーを覗き込んでも車内に二人の姿は無い。どこかへ逃げたのだろうか?
だが、もしそうなら私にとって好都合だ。誰かに殺させる手間が省けたのだから。
>309
「……よし、大体のことは分かった。ありがとう」
聞きはしたものの、特に面白い話でも無かったので適当に返事を返す。
「しかし君…若いのに煙草とは…関心できんね」

「…ファンタジック・アドベンチャーねぇ……」
まったくだ。田舎駐在が死体と戦い、怪物と遭遇する。もし映画なら酷い内容だ。
そもそもこんな役割は私ではなく機関銃を抱えた兵隊か特殊部隊の役割の筈だ。
「ところで……これからどうする?いつまでもここに居るわけにはいかんだろう。
県警本部…いや、どこでもいいから外と連絡を取れればいいんだが……」


名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 パトカー
現在の状況:希望と会話、赤木には気付いていない

322 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/12/02 00:24:03
苦無の一本がヘルメットに命中し、明後日の方向に飛んで行った。
どうやら若造が銃ではなく、投擲兵器である苦無を投げつけてきたようだ。
その判断は正しい。吹き飛びたくなければ。
苦無が飛び交う中、なるべく姿勢を低くして煙幕の中を這う様に移動し、物陰に隠れる。
物陰に隠れると同時に苦無が、背にした壁に突き刺さるのが分かった。相手は相変わらず正確な位置を把握できるらしい。
「さて…どうするか」
ちらりと壁の向こうを見る。煙幕で何も見えない。
接近戦を挑もうにも、相手は天井に張り付いて移動しているから、こちらが位置を把握出来ることは無い。
しかし奴は此方の位置を煙幕の中であるにも関わらず、正確に把握している。気に喰わない。
「いっそのこと、気持良く吹き飛ばすか…」
ごそごそと雑嚢から柄付き手榴弾を一個取り出し、底部のキャップを外して点火紐に指を掛ける。
一瞬だけ躊躇ったが、意を決すると勢い良く点火紐を引き抜いた。手榴弾が炸裂するまでの時間は4〜5秒。
それを壁から手だけを出して投擲する。投げられた手榴弾は地面をころころと転がる。
投擲と同時に地を蹴り、塁にヘッドダイビングをかますランナーよろしく、ダストシュート目掛けて跳び込む。
「うぉぉぉぉぉ!?」
幸い、跳び込んだダストシュートはブランデンブルクにも充分な大きさがあった。
ダストシュート内を頭から滑り落ちながら、後方で聞こえる爆音に確かな感触を確信していた。

装備:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(200発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×1、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、火斧
L型ライト、女の子用下着袋
現在地:ダストシュート内
状況:手榴弾投擲。ダストシュート内に逃げ込む
状態:左腕@治療済み

323 名前:綾小路 桃華 ◆FTiifLi0KU [sage] 投稿日:05/12/02 01:47:47
>305
ビルを化け物の巣窟にしたのは、川崎さんやミスタ・ルイス達じゃなかった。違ってて嬉しい。
言ってることが本当か嘘かなんてどうでもいいの。だってあたしが信じたいって思ってるんだから。

お姉さまの薬のお話をしていたら、突然川崎さんがあたしを抱き寄せた。
「抗ウイルス薬なら有るよ勝手に持ち込んだヤツがね」
言いざま、あたしの後ろにいたゾンビの眉間を打ち抜く。
……あ、そか。あたし危なかったのね。
「あ、ありがと]
ああそうだった、お薬の話をしてたんだっけ。
「でね、さっきの話、その抗ウィルス剤って、…えっと、そ、そう!お姉様に使っても良いでしょ?…ダメ?」
あたしの声裏返ってる。…やだなー、一人で赤くなって馬鹿みたいね。
>313
あたしの手を引いて、川崎さんがお姉さまの方へと歩き出す。なんだかお兄さまみたいね。
>「そこの戦闘服を着てるお嬢さんも一緒にお茶でもしないかい?」
状況にそぐわない軽口が、今ここにいない人物を連想させる。
だけど、さすがに今のお姉さまに冗談は通じなかったようだ。
>「何寝惚けたこと言ってんの!?」
>「アンタはこの状況が分からないの!?何を如何したらお茶なんて出来ると思ってるの!」
>「そいつの始末でもしていて頂戴!」
申し訳ありませんでしたと、剣幕に押されてあたしが謝りたくなった。
お姉様お姉様、女王様オーラ出まくりです。怖いです。
……でもね、川崎さんがのんびりしてるのも、お姉さまの腕を高く買ってるからだと思うの。
単なる手抜きじゃない…と思う。多分。
辺りの状態はめまぐるしく変わっていく。
>「それと!川崎!戦闘中に!」
>「なぁにドサクサに紛れて女の子にくっついてるのよぉ!」
ひええええ!
何かが激しくぶつかり合う音と、仕掛けられた爆弾が爆発する音。
そして、展開に驚いて何かに足を滑らせたあたし。
ゴン!と響く鈍い音が聞こえた。壁にしたたかぶつけた頭を抱えて、あたしはきゅーと蹲る。頭痛い。
…でもちゃんと言うべきことはお姉さまに伝えなくちゃ。
「違うの、川崎さんとは薬の…お姉様のための抗ウィルス剤のお話をしてただけなの。
個人的な持ち物だけど、分けて下さるって。ね?川崎さん」
痛みのあまり涙目になりながら、川崎さんに同意を求める。…川崎さんが薬を持っててくれて良かった。
だって川崎さんは、薬を持ってるけど渡さない、なんて意地悪する人じゃ無いもの。
ああ、それから…。
「お姉様、ミスタ・ルイスに連絡は取れそう?」
ミスタ・ルイスは一人で1Fhe行ってしまったけど、今頃どうして居られるのかしら。

現在地・状況:25階/ジャミング装置破壊 終了
服装:赤いパーティードレス、ルビーネックレス、腕時計。リボン&髪飾り、イヤリング、詰め物、ストッキング
所持品:ライター、ショルダーバック(懐中電灯、菓子類、救急セット、化粧ポーチ、ブザー、ソーイングセット)
ナイフガン(5)
SIG230(7+1)予備マガジン2、MP5(30) 予備弾倉5
自分の状態:頭の痛み(軽い打撲)

324 名前:シノザキ ◆yxV9Fl5u/g [sage] 投稿日:05/12/03 01:42:26
>275>290
鈴木と名乗った中年男性がバリケードを乗り越えてこちら側にやってきた。
>「ハンター相手に驚かんのか。あんた、もしかして前の事件の生き残りか?」
その問いに、俺は押し黙るという形で答えた。それをどう取るかは向こうの好きにすればいい。
ついでに言えば死ぬほど驚いたが、それが表に出なかっただけだ。さすが俺。
階下を覗き込むと噴水が見えた。そしてそこに浮かぶ人影も。
「またとんだ所で再開だな」
先生だ。8階で別れたあと、何がどうなれば池に浮かんでいるという形になるのか理解しがたいが、
そもそも今俺の周りで、理解しがたくない事象というのは多分それほどない。
息があるかどうかここからでは定かではないが、よく確認する前に鈴木から声がかかる。
>「あれがさっき放送で言っていた噴す・・・隠れろ」
映画なんかだと大概こういうときに疑問を差し挟む奴から死んでいく。なので素直に引く。
手近な物陰から顔を出し、噴水の方を伺う。鈴木が言うとおり、ガスマスクの男が見えた。
男が階段に向かうのを見て、鈴木がさっと動く。反対側の階段へ向かうようだが、
その前にパイプを拾い上げてハンターにさらに打撃を加えている。
終わると手招きして俺を呼んだ。それに従って、一階へ下りた。

さて、下りたはいいが下手に動くと上から見られる。もっともあのガスマスクの男に、
こちらに危害を加える理由は今のところないはずなので、見られてもそう問題はないのだろうが。
目撃されて何か不都合があるならこんなところに出てこないだろうし、
来ざるを得なかった理由があったのなら見た人間を殺す位はするだろう。
とはいえ目立つ真似は避けたいのだが…、かといって先生から土左衛門にクラスチェンジしかねない人間を
放っておくのも寝覚めが悪い。結局、先生を引き上げるために噴水へ近づくこととなった。
縁から体を乗り出して、先生へ向けて手を伸ばす。その時ようやく違和感に気づいた。
水の中に、色の違う液体がわだかまっている。血だ。あわてて先生を引っ張り寄せるが、
どうも怪我をしている様子はない。ならば何の血だろうか。
水から引き上げた先生は特に命に別状はなさそうに見えた。呼吸にも乱れはない。
しかし、目を覚ましそうな気配も今のところない。
「…置いていくしかねぇよなぁ、やっぱり」
俺は周囲のテナントを確認しながら呟いた。


現在地:スペンサービル1階 噴水前


325 名前:赤木 慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/12/03 02:16:02
視線はすぐさま右往左往を繰り返し、俺は息を荒げた。
一陽を願って吐き出されたそれは、窓を白く染めて高鳴りと興奮を形容する。
眼前に置かれた光景が、類を見ないほどに異端なものだったからだ。
人間達の中に、明らかな人外が混ざり、互いに意思を疎通しあっている。
まさにファーストコンタクト。
左腕が変異した化物が身振り手振りを繰り返し、口をもぱくぱく動かしている。
人間が会話する際の動作と一片の違いもない。完全に一致していた。面白い。
雨音が邪魔だ。俺は手を固く握ってその絶え間ないノイズを打ち消そうとするが、それは叶わない。
「ぬああ、聞こえねえ。聞こえねえ」
眉を強く顰めると、雨水の流れが続く窓硝子の向こうに、パトカーのシルエットも見つけた。
更に、見るからに臆病者といった様な黒人の男も捉える。
何故、狂気のかけらも持たない俺が、殺すことを頭の内で広げるのか。
兎に角、こいつらを見つけた。暫く観察してみよう。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 田中、ユダ、希望の姿を捉え、静かに傍観する。

326 名前:ソニクス[sage] 投稿日:05/12/03 06:52:49
>312
「そう、タイキさんとおっしゃるんですの。おおきなき・・・・うふふっ、わたくしたちとてもなかよくなれそうですわね」
そのまま彼の肘をそっと、さりげない程度の力で胸に押し付ける。
効果があるとは思ってませんわ。ただ、身についた習慣が動きに出てしまっただけ。
「やん」
レディの手を振り解くなんて・・・・いけない人ですわね。

でも、バイザー越しの真っ直ぐで意志の強そうな瞳が素敵。
お歳の割りに広くて逞しい背中も、頼りがいがあって良くってよ。
寡黙なところも、その果断さと相まって彼の美点となっていますわ。
まさかまさか、同年代の殿方にこんな印象的な方がいらっしゃるなんて・・・・彼のことをもっと深く知りたいと思うのは、
必然のなりゆきですわね。

「タイキさん、タイキさんとおよびしてもよろしいかしら? わたくしのことはよびすてにしてくださってかまいませんから」
階段を上がり始めた大樹さんの背中に声をかけながら、私も、ドレスの裾をつまんで一段一段、懸命に足を動かしていく。
後ろを見下ろすと、先程彼に階段から引きずり落とされたゾンビがふるふると、虚しい動きを見せていた。
あなたは、いいきっかけになってくださいましたわ。私、どうやって大樹さんに声をおかけしたらいいのか、ずっと悩んで
後を追っていたんですもの。

そのまま、そこで飢えていなさい。

>313
25階のフロアから、爆発の音が響いてきましたわ。
「きゃっ」
揺れる床に足をとられたふりをして、大樹さんの背中へと〜。
・・・・ランドセルって不粋ですわね。皮の臭いしかしなくってよ。

「なにがおこったのかしら? タイキさん、ようすをみにいきますの?」
爆破されたのは、ジャミング装置か。
大した問題ではない。外との連絡がついたところで、彼らにはどうすることもできないのだから。
私たちは、ただ、選び、導くだけ。

327 名前:イスカリオテ ◆KPOxlxbXLU [sage] 投稿日:05/12/03 22:54:25
>288
噛み付かれた右手がじんじんと痺れる。嵌めていた手甲を牙が貫通している様だ。
右腕がこそばゆいのは、体内に入り込んだウィルスに抗体が反応しているからだろう。
それにしても目の前の男は四肢ではなく、三肢であるにも関わらず、依然として戦闘力を保持し続けている。
驚嘆に、賞賛に値する素晴らしい男だ。高速の薙ぎ払いを口で受け止めるなどとは、並大抵の技では無い。
思わず顔がにやける。奴は化物では無い。一端の戦士だ。
バヨネットを構え直し、男を見据える…男は大きく裂けた口で笑っている。
男の不気味な笑みには戦慄を覚える。それが逆に自分を冷静にさせた。
冷静になったところで、ふと、任務を思い出す。自分に与えられた最優先任務は、感染体二名の確保。
目の前の男との死闘に興じていたい。しかし、傘社より与えられし崇高なる聖務を果たさでおくべきか。
「……チッ」
小さく舌打ちすると、構えを解き、バヨネットを腰の鞘に戻して男に背を向ける。
遊び過ぎたか…最後にその場を後にする前に、男を少しだけ振り返る。
「俺は感染体二名を確保する為にこの村に来た…お前が感染体を求めるならば、何れ間見えるだろう」
身軽く跳躍し、民家の屋根の上に跳び乗ると、民家の屋根から屋根へと移動しその場を後にする。

名前:イスカリオテ
年齢:26歳
性別:男
服装:戦闘服、アサルトベスト、ガスマスク、ヘルメット 、ニー・エルボパッド、
所持品:バヨネット×2、無線機
状況:任務を思い出し、その場を後にする

328 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/12/03 23:09:03
>324
「30秒前、画像をズームで。」
ガスマスクの左側のボタンを押しながらマクナブが呟くと左側のレンズに先程まで見ていた光景が映し出される。
有機ELを用いた小型の映像装置だ。
音声制御で画像の呼び出しが可能で、もし「ヘイ、今何かが窓を横切ったぞ」シチュエーションに
なってもリッカーの待ち伏せに驚く事は無くなる代物だ。
その気になれば映画の一本分位は記録できるし、退屈なヘリでの移動も楽しいものになる。
もっとも大半の者は、作戦に必要な資料を詰め込む。そしてUSSでは全員が情報を頭に詰め込んでいる。
先端技術は壊れる事を前提に使え。
戦場で赤痢にかかった時、聖書は尻を拭く役に立ってくれるが、バッテリ切れのラップトップじゃ尻も拭けやしない。
と言うわけでマクナブは先程の映像をリピート再生していた。
二人組みの男が物陰に素早く隠れる。
ズーム、と呟きもう一度映像が再生される。
今度はズームと一緒に自動補正と呟く。
「これはこれは・・・小川の連れじゃないか。」
そしてもう一人の映像の横に映し出されたコメントに苦笑した。
「鈴木代議士、ね。よっぽど鈴木と縁があるらしいな。」

>322>323
階段への通路に足を踏み入れた時、2度続けての爆発がビルを振動させた。
2つ目の爆発は、さほど1階から離れていないようだった。
ジャミング装置が破壊されたのだろうか?
だとすればもう一つの爆発は?
「こちらマクナブ。」
マスクの横に装着された無線機のスイッチを押しながら言った。
「ブランデンブルグ、状況は?」
あのドイツ人とは暫く別れたままだった。
マクナブはナチスドイツ時代のドイツ軍人は嫌いではない。
イギリス人は様々なドイツ軍人ヒーローを生み出してきた民族なのだから。
ボブ・ラングレー然り、ハック・ヒギンズ然りという訳だ。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:1階・階段入り口。
健康状態:鈴木議員とシノザキを発見。ブランデンブルグに無線を入れる。

329 名前:巨漢の老人 ◆Kkn/Qn4dO6 [sage] 投稿日:05/12/04 01:26:38
>318−320
>「ただ…素人の私でも、今すぐ全員ここから逃げたほうが良いということくらい判りますわ。
  等訓市では警官や、万全の装備で臨んだはずの自衛官でさえ、数え切れないほど殉職なさったのよ?
  正直、この村の状況が、貴方がたの手に負えるとは到底思えない」
「永田が山を越えようとしたんじゃが無理じゃった。完全に囲まれちょる。」
畳屋が悔しそうに顔を歪める。
「女子供でも移動できる山道は完全に封鎖されておったそうじゃ。自衛隊にの。」
「おまけに地雷まで仕掛けてあった。と、言っても有線操作のクレイモアの親戚だ。:
永田が怒りに顔を歪めながら言った。
「完全に包囲されていて移動は不可能。こういった状況では隔離が一番大事じゃが、
 助けに来た風には見えんかったの、あの二人は。」
永田が話を続ける。
「知らんだろうが・・・政府は自衛隊をベトナム戦争に派遣させていたんじゃよ。
 それを考えたら政府なんぞ信用するに当たらないんじゃないかね?」
永田が厭世的な笑顔を浮かべながら言った。
>「子供や女性の姿が見えないようだけれど…屋敷の中に避難なさっているの?」
「元々子供や女の数は少ないからのう。何人か見張りを立てて分校の体育館に避難させておるんじゃ。」
永田老人は滅菌作戦に関する情報を持ち合わせていないが、一箇所に非難住民が集中していれば悲惨な結果になる確立は大きい。
「校舎にはバリケードを作って教室毎に非難させておる。何箇所か毎に非難させておいた方が一箇所に集めておくより安全じゃよ。
 ・・・感染者が紛れ込んでいたら逃げられない上に全滅じゃからな。」

>311
赤坂の姿を見つめる永田。。
「ふむ、諦める気はないようじゃの。」
永田がMk23ソーコムピストルのスライドを動かす。
「GIコルトと同じ弾か。デカい銃じゃな。畳屋、名主の所に連れて行ってやれ。
 狙撃手は、恐らく一人じゃ。他にも何人かいるかもしれんがの。」
「何で解る?」
畳屋が聞き返した。
「わしの知っとる連中は二人一組で行動していたからじゃよ。それに銃声じゃが不規則じゃった。
 恐らくボルトアクションライフルじゃな。」
永田が目を細めながら言った。
「ちょっと様子を見てくる事にする。」
永田はそう言うと這いながら暗闇の中へと消えていった。
「さて、そいいう事じゃ。二人とも着いてきてくれるかの?」
畳屋が鼻をかきながら桂木と車椅子の老人に言った。
「よっこいせ、と。博士、随分軽いのう。もっと食べにゃ行かんぞ。」
米屋が笑いながら車椅子の老人を背負い、歩き出した

330 名前:川崎 裕次郎 ◆45/USPGEbk [sage] 投稿日:05/12/04 01:47:55
顔面への跳び蹴り庇った左腕がジンジンと痺れていた・・・・
あの状態で下手に避けたら桃華にヒットする可能性も有るから
避けれなかったと言うべきか・・・・とにかく一時的とはいえAKSでの射撃は
不可能になった訳で今はSTIしか使えない。
今はミリアが此処のゾンビ全てを倒したから良いが・・・考えつつケースの中に一緒に入ってた
消音器と専用バレルを取り出す。USSとか言う部隊はお抱えのガン・スミスでも居たのだろうか?
バレルを交換し、通常用のバレルをポケットに入れる。ふと気づくと桃華が喋っていた。
>「違うの、川崎さんとは薬の…お姉様のための抗ウィルス剤のお話をしてただけなの。
個人的な持ち物だけど、分けて下さるって。ね?川崎さん」
「・・・・ああ、確かに分けてやるよ・・・その代わり、AKS持ってくれよなミリア。」
おそらく頭をぶつけたであろう涙目の桃華の頭を撫でつつ、ポケットから薬を取り出し、AKSとともに渡す。そして、STIに消音器を装着し、ホルスターに戻すと左手をズボンのポケットに
突っ込むみ立ち上がって無線を入れた。
「マクナブ、聞こえるかい?」名前:川崎 裕次郎
年齢: 24
性別: 男
持ち物:>STIイーグル6.0+消音器(14+1発)と予備マガジン6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 23発予備マガジン5本
Chris Reeve ProjectU
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機とインカム。
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地・状況、25階/抗ウィルス薬とAKSをミリアに手渡す。座り込んでいたが、立ち上がり無線を入れる。
状態、左腕に打撲。

331 名前:judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:05/12/04 11:59:34
>327
「チッ、逃げちめぇやんの・・・」
民家の屋根から屋根へと飛び移っていくガスマスクを見つめながら俺はボソリと呟いた。
まったく・・・これからだっていう時に・・・なんとも無粋な・・・。
軽く短い溜め息を吐くと、俺は構えていた爪を下ろした。
・・・いや、でもまあ・・・ソレもいいか。それも悪くない。好物は後に残しておけばいい。
頭の中で先ほどのガスマスクが言った台詞が蘇る。
>「俺は感染体二名を確保する為にこの村に来た…お前が感染体を求めるならば、何れ間見えるだろう」
二名の感染体、ねぇ。
そういやぁ、あの腐れ負け犬が・・・何か、言っていたような。
頭の記憶を穿り出し、該当する苗字と名前を検索する。
確か・・・さく?さくら・・・なんとか、ええと・・・桜?
・・・桜、桜?・・・いやいや・・・桂・・・だったか?
そうだ・・・多分、桂・・・桂木・・・?・・・多分、そう・・・そんな感じだった記憶が・・・。
名前、は・・・メンドクサ、桂木でいいや。
・・・あと、もう1人は・・・そうそう、あの『看護婦』だ。いやいや、なんとも・・・懐かしい。
で、その二名を追っかけてりゃあ・・・またガスマスクに会えると・・・。
ふうむ・・・なかなか魅力的な選択肢でもあるな。
その感染体二名には俺もそれなりの興味があるし、なによりガスマスクと再び見えたい。
ビリビリと心地よく痺れ続ける右頬の裂傷を爪でゆっくりとなぞる、するとチリチリと気持ちの良い痛みが脳を駆け巡った。
・・・ふふふ、また・・・存分に殺りあいたいもんだよ。

>325 321
まあ、それはともかく・・・とりあえず、研究所へ行くことがまず最優先、だな。
俺は先ほど見つけた案内人の田中の気配を辿り、パトカー前まで移動する。すると、声が聞こえてきた。
>「ところで……これからどうする?いつまでもここに居るわけにはいかんだろう。
県警本部…いや、どこでもいいから外と連絡を取れればいいんだが……」
「無理だな。通信系は多分全部駄目。村の周りは猟犬どもが囲んでる」
田中と少年の会話に割り込むようにして自分の意見を述べた。
いきなりの俺の登場に2人はなにやら驚いたようにこちらを見る。
・・・が、俺はそんな2人の視線を気にすることなく、先ほどから気になっていたことを口にした。
「・・・ところで、さっきから突き刺すような視線でこっちを見ているアレは・・・なんなんだ?」

所持品:ベレッタM92F(残弾5) 自分の右手
現在地:九武村駐在所付近 
状況:上半身裸 右腕無し 右頬に大きな裂傷 機嫌良し 325を発見

332 名前:赤坂圭吾 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/12/04 15:59:11
荒縄の繊維一本一本がぷつりぷつりと切れていく。
徐々にではあるが、縄が緩くなった。あともう一息と言ったところだろうか。
無理な体勢で腕を動かし続けたので、腕が痺れる。だが、休んでいる暇は無い。
「…よしっ!」
ぶちぶちと縄が切れ、ようやく縛られていた腕が自由になる。暫し、腕を伸ばして痺れを取る。
それが済むと今度は足だ。腕が自由になったので、足の拘束を解くには腕ほどの時間は掛からなかった。
ようやく全身が自由になった。立ち上がると、その場で簡単に足を伸ばす。
「さて…誠一郎の奴は何処から狙撃しているんだ?」
動かなくなったトラックの陰から田園の方を見る。先ほどまで灯りが焚かれていたが、今では暗闇が広がるばかりだ。
雑賀はあの底知れぬ暗闇の中を気配なく移動しているのだろう。
静かに獲物を狩る、という点では狙撃手も狩人も大差は無い。むしろ、人間相手に狩りを繰り広げる狙撃手の方が
狩人よりも本気だ。手強い存在に違いない。
暫くトラックの陰にて思案していると、誰かの足音が近付いてくるのが分かった。
「誠一郎!」
恐る恐る物陰から窺うと、手にG3を構えながら周囲を警戒して此方に近付いてくる雑賀の姿があった。
「無事で何よりだ。早くこの場から立ち去ろう…元々成功を期待されてはいない任務だ。
次の定時連絡で救援のヘリを呼ぶから、さっさと合流地点に向うぞ」
よろける赤坂に肩を貸すと、雑賀はその場を後にしようとした。

現在地・状況:豪邸前のトラック・赤坂救出

333 名前:甲殻虫型変異体 ◆CO7zDJ...Y [sage] 投稿日:05/12/04 16:30:12
>329
研究所の外にようやくの思いで抜け出すことが出来た。
外に出てみたが、既に彼らの気配は遠くに行ってしまった様だ。早々に後を追わねば。
「…?」
ふと、触覚が興味深い匂いを捉えた。その匂いは村の分校方面から風によって運ばれてきていた。
そういえばこの匂いは最初のサナトリウム付近でも嗅ぎ取っていた。尤も、あれは腐りかけていたが…
他の肉よりも美味い、と脳が感じていた。
丁度タイミング良く腹の虫が鳴る。そういえばあの一件で随分と体力を消耗した。今は空腹を満たすべきだろう。
それから彼らを追えば良い。どうせ遠くに逃げたと言っても直ぐ近くだ。追い詰められるだろう。
彼は遠くに見える豪邸の灯りではなく、分校方面へと足を向けた。

歩けば歩くほどあの匂いが強くなる。彼女ほどの馨しい匂いでは無いが、それに近い匂いも混ざっている。
恐らく、人間の女や子供が大勢いるのだろう。仔牛や仔羊の肉を人間が美味いと感じる様に、化物である
彼も人間の子供や女の肉を美味いと感じている。
地上に出た時にも女子供の肉を食らったが、あれは既に歩く死体のものだったので拙かった。とはいえ、
男のものよりは格段に美味かった。もし、生きているのならばその美味さはどれほどのものなのだろうか?
期待に胸が膨らむ。途中の死体に目をくれる事無く、分校を目指す。
気が付けば、既に駆け足となり、地を蹴って背中の虫羽で滑空して移動する様になっていた。
「AOOOOOOOOOO!!!!」
咆哮を上げると同時に分校の小さいグラウンドに降り立つ。ここだ。ここから美味そうな匂いが香ってくるのだ。
触覚で匂いを探る様に動かし、一番強く香ってくる方向を特定する。
その方向に顔を向けると、小さな分校に似つかわしい、小さな体育館があった。あそこからだ。
逸る気持ちを抑えつつ、ゆっくりと一歩ずつ体育館へと歩き出す。

現在地・状況:分校・体育館へ向けて歩き出す

334 名前:ブランデンブルク ◆aAVOu2Okbk [sage] 投稿日:05/12/04 19:01:24
>328
ごちゃごちゃと装備を身につけているのも関わらず、ダストシュート内を滑り降りる途中
一度も引っ掛かる事無く、ほぼ一直線の勢いで階下へ向けて下降していた。
ようやくダストシュートから抜けたと思ったら、次の瞬間にはゴミ箱の中に頭から突っ込んでいた。
幸い、ゴミ箱の中にあったのはゴミ袋だったので、高所より落下したのに等しい勢いだったにも関わらず
傷を負う事は無かった。だが、暫くゴミの嫌な匂いにもがかなければならなかった。

>「ブランデンブルグ、状況は?」
「あ〜…大丈夫だ。さっきの爆音は俺が11階を吹き飛ばした音だ。多分、皺くちゃ爺がこんがり焼けてるだろうよ」
ヘルメットの側面を押さえ、内蔵されている小型無線機に向ってそう言う。
「ガスパイプを引火させたんだ。多分、他の場所で誘爆することはないだろうが、暫くは上の階には行けないな」
外套の裾に付着していたゴミ屑を指先で弾き、ぱんぱんとゴミを払う。
「で、お前さんは今何処にいるんだ?
俺?俺は今は一階だよ。丁度物資搬入口の近くだ…振り出しに戻ったに等しいさ」
はぁ、と溜息を付くとマクナブの返事を待った。

装備:武装SS外套、40年型野戦服、35年型スチールヘルメット、トーク、マフラー、アサルトパック 、黒革手袋
持ち物:MG3(200発)、7.62mm×51NATO200連弾薬箱×1、HK33+照準器&LAM(20+1発×3)、5.56mm×45NATO20連マガジン×3
ワルサーP38(8+1発)、9mm×19弾8連マガジン×5、長銃剣、雑嚢(StiGr29柄付き手榴弾、43年型山岳帽、調合ハーブ×2、メモ)、火斧
L型ライト、女の子用下着袋
現在地:一階物資搬入口
状況:マクナブと連絡
状態:左腕@治療済み

335 名前:マクナブ ◆UJ2Z0a21JY [sage] 投稿日:05/12/04 22:14:58
>330
>「ガスパイプを引火させたんだ。多分、他の場所で誘爆することはないだろうが、暫くは上の階には行けないな」
「なるほど、さっきの爆発はそういう事か。無事で何よりだ。」
非常用の電源を起動してくれた上にクロノスシリーズの一体を吹き飛ばしてくれた事は非常にありがたい。
最も死体を見るまでは生存していると考える方が安全だろう。
>「で、お前さんは今何処にいるんだ?
  俺?俺は今は一階だよ。丁度物資搬入口の近くだ…振り出しに戻ったに等しいさ」
「奇遇だな。俺も一階にいる。3階でガスボンベを回収する予定だったんだがね。
 上に行けないとなると面倒だな・・・一旦合流しよう。噴水の前で待ち合わせだ。
 間違っても地下には行くなよ。イエローチームはブコウスキー部長直属の連中だ。
 味方だろうが何だろうが見つかり次第射殺されかねんぞ。
 何かあったら無線連絡を入れてくれ。・・・ちょっと待った、川崎から無線連絡が入ってる。」

>330
>「マクナブ、聞こえるかい?」
「感度良好だ。こっちはまだ一階にいる。首尾よくジャミング装置を破壊してくれたみたいだな。
 怪我人はいるか?こっちはブランデブルグと合流するところだ。」
噴水へと移動しながらマクナブが答える。
「そっちの状況を報告してくれ。それと俺は友達の友達に会う。運がよければ別のルートで合流できるかもしれん。」
もっとも相手が小川の事を友達と思っているかは解らないが。

>324
「よう、電子顕微鏡は・・・間に合っているようだな。噴水にはあまり近づかん方がいいぞ。
 ハンターの亜種がまだ底を泳いでいるかもしれん。」
シニザキにマクナブがマスク越しに笑いかける。
敵意の無い事を証明するかのように両手を挙げながら。
「ビビるなよ、そっちの鈴木センセイもだ。何であんたがここにいるんだ?
 パーティーからどうやって抜け出したんだ?」
11階は火の海だというがこの男はあの会場から上手い事抜け出し、しかも1階に無事着いている。
何らかの、我々に知らされていないルートがあるのかもしれない。
傘の建築物はどれもこれも隠し通路と悪趣味な仕掛けで一杯だ。
「・・・この始祖の獣のようにな。」
独り言を呟くと二人の前で足を止めた。
すでに手はだらりと下げている。
丁度、右手が太腿に括り付けられたホルスターに収められた辺りに来るように。

服装:グレーのツナギ、ボディアーマー、ガスマスク
持ち物:煙草、ブックマッチ
装備:MP5/10(30+1・マガジン×3・・・1本は残弾7)、SIG229(10)
現在地・状況:1階・噴水前
状況:シノザキと鈴木議員に話しかける。

336 名前:来島 大樹 ◆53FaOdpa/o [sage] 投稿日:05/12/05 02:13:36
>313
このソニクスって子、なんだか妙な目つきで俺を見てくるんだけど・・・・変な奴だな。
これから先は、少しどころかメチャクチャ大変になるかもしれねえ。そんな気がしてきたぜ。
などと思いながら階段を上がっていると、
「・・・・・!?」
どかんと一発、でっかい音が響いてきた。
二十五階で・・・・何かが爆発したらしい。

>326
ソニクスが短い悲鳴をあげて俺のランドセルにしがみついてきた。
甘えん坊? いや、甘え上手な性格ってやつかな?
な〜んか、わざとらしいんだよなあ。さっきからあんまり怖がってるようにも見えねえし。
まあいいや。男は女に甘えられるもんだ。男は母ちゃんに甘えるもんだけどな。
「・・・・いや、行かない。先を急ごう」
様子を見に行くのかと言うソニクスに、俺は僅かに首を振って返事する。

爆発なんぞ見に行ってもなあ・・・・誰がやったのかもわかんねえし、そいつがどんな奴なのかもわかんねえし、俺は
野次馬じゃねえし。
第一、こんな小さな子連れて偵察なんてできるかよ。

即断即決、安全第一、このまま行けるとこまで行くだけだ。

現在地:スペンサービル28階、階段
行動:ソニクスをランドセルにしがみつかせたまま、45階を目指す。
状態:Fine

337 名前:田中秋久 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/12/05 22:07:23
>331>325
「……君の腕ならどんな障害も突破できそうなものだが」
突然口を挟んできた怪物へ小声で言う。先程の特殊部隊との決着はついたのだろうか。
「それに、その猟犬とか言うのは何者だ?通信が駄目というのも……?」
怪物に言われてやっと気付いた。悪い視界の中でも見覚えのある乗用車が見える。
それは少し前に救助を断った、気違いであると思われる運転手の車だ。
「…さあ、誰だろうね」
パトカーのボンネットを遮蔽物にして、その乗用車へ向けて小銃を構える。
もしもの時は一発で運転手を葬り去らねば。

名前:田中秋久
年齢:47
性別:男
所持品:M60拳銃(2発装填、予備7発)、無線、手錠、警笛、警察手帳
三八式歩兵銃(3発装填、予備9発)
リュックサック(包丁、「地獄都市から生還せよ!」田中宗一・著)
現在地:九武村駐在所付近 パトカー
現在の状況:赤木を発見、銃を向ける

338 名前:大宮老人 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:05/12/05 22:10:30
集合地点である基地は九武村の猟師達がよく猟に出かける森林の中にある。
元々は他にも建物があったが、殆どは解体されて今ではこの半壊した宿舎が残るのみだ。
「諸君、よく集まってくれたな」
私の前には四名の猟銃を持った老人が背筋を伸ばして整列している。我が戦友達だ。
だが、全員が普段着だということを考えるとどうも彼らの軍服は揃わなかったらしい。
「……よく聞いてくれ。理由はよく判らんが、この村の村民全員が連合軍に寝返った。
私が見た限り、敵部隊は分校を接収し拠点としているものと思われる」
木々の間に見える、小さな明かりが灯った校舎を指差す。
「さらに諸君も知っているだろうが敵は新型の生物兵器を村に徘徊させているようだ。
我々はこれを撃退しつつ、寝返った住民を殲滅する。出来るかね?」
私が問いかけると四名の中で最も階級の高い飯田少佐が一歩前に出る。
「自分らはその辺の警官よりも体力はあるつもりです。出来ない訳がありません」
少佐の言葉を受けて私は笑みを浮かべ、先頭に立って進軍を開始した。

名前:大宮外吉
年齢:85
性別:男
所持品:M60拳銃(5発装填、予備8発)、九七式軍刀(鞘無し)
現在地:九武村森林内 旧軍宿舎前
自分の状態:旧軍施設で四名の戦友と合流、五人で分校へ向かう

339 名前:巨漢の老人 ◆Kkn/Qn4dO6 [sage] 投稿日:05/12/05 23:37:14
>332
雑賀と赤坂の足元から砂煙が上がる。
「少数での偵察任務では負傷者を出したら火力が一気に下がるんじゃよな?」
赤坂と雑賀の背後に嬉しそうに笑う永田老人が立っていた。
「火薬の匂いをプンプンさせとれば子供だって気がつくからな。
 あんたら・・・救難の連中か?」
航空自衛隊の迷彩服を着た二人に永田が問いかける。
その構えに隙は無く、少しでも動こうものなら銃弾が飛んでくるのは間違いない。
「・・・頼みがある。名主を狙撃してはくれんか?」
囁き声で永田が言った。
「何、それさえしてくれればあんたら二人は逃がしてやる・・・ん?」
南西の方角から聞こえるチャイムの音、そして散発的な銃声に永田の顔が青ざめる。
「・・・すまんが用事が出来た。」
チャイムの音の意味するところはただ一つ。
猟銃で倒せない化物が現れたという事だ。
「あんたらはどうするね?ワシを撃ちたければ撃ってもかまわんがな。」

340 名前:鈴木ムネヲ ◆Kkn/Qn4dO6 [sage] 投稿日:05/12/05 23:59:27
諸君の中には私を知っている者も少なくなかろう。
私だ、私。・・・と言っても俺俺詐欺ではない。ましてや振込み詐欺でもない。
ムネヲハウスで一世を風靡した伝説の国会議員である鈴木ムネヲだ。
私は元々さる田舎の寒村で育ちだ。縁故社会である議員へとなんとか一代で上り詰める事が出来た男でもある。
今回、一世一代のバクチとしてこのパーティーに潜り込んだ。
まぁ理由は幾つかあるがそれは今の所言えんのだ。
勘弁していただきたい。
会場を抜け出したワシは、今ある男と一緒に居る。
先程、男の証を自ら破壊しようとした男らしい男だ。
単に無謀なだけかもしれんがな。

>324
私の問いかけを華麗にスルーした男は階段を降りていく。
どうやら噴水のところに浮いている女とは知り合いらしい。
>「…置いていくしかねぇよなぁ、やっぱり」
「じゃろうな。ワシが不思議なのは只一つ。この体でどうやって浮いていたか、じゃな。」
滅茶苦茶失礼な話だが、筋肉の塊のような女じゃ。
まぁ首を捻った所で答えが出る訳でもない。
今はここから逃げ出す事が一番なのだ。
>335
>「よう、電子顕微鏡は・・・間に合っているようだな。噴水にはあまり近づかん方がいいぞ。
  ハンターの亜種がまだ底を泳いでいるかもしれん。」
・・・訳の解らんテロリストだ。目はサディスティックに笑っておるしな。
パーティー会場で見かけたガスマスクのテロリストの仲間、だろう。
「私は暴力には屈しない。貴様のような悪逆非道なテロリストにはな。」
ニヤリと不敵な笑みを見せる私。
・・・もっともそんな真似なんぞ私に出来るわけが無い。
回顧録を書く時はこう言った事にしてもらおう。
という訳で私は素早くシノザキの後ろに隠れて男らしく言ったのだ。
「あのー・・・記憶にございません。」

341 名前:桂木 桜子 ◆jFC.LOgoJM [sage] 投稿日:05/12/06 00:17:27
>329
>「女子供でも移動できる山道は完全に封鎖されておったそうじゃ。自衛隊にの。」
封鎖を知られたのなら、自衛官が袋叩きにあっても仕方が無いだろう。
だが出来れば、自衛官のはったりであって欲しかったと思う。…どうやら自衛隊は本気で、この村を住人ごと抹殺したいらしい。
割かれている人員から考えても、私や山田さんの回収は、どちらかというとおまけのようなものなのだろう。
だが、何故?いったい何のために?
そういえば以前研究員が話していた『旧日本軍の遺産』とやらと何か関係があるのだろうか?

>「完全に包囲されていて移動は不可能。こういった状況では隔離が一番大事じゃが、 >
> 助けに来た風には見えんかったの、あの二人は。」
それには沈黙で答える。どうとでも取れば良い。
>「校舎にはバリケードを作って教室毎に避難させておる。何箇所か毎に避難させておいた方が一箇所に集めておくより安全じゃよ。
> ・・・感染者が紛れ込んでいたら逃げられない上に全滅じゃからな。」
「それもどうかしらね。この村に徘徊している化け物相手では、バリケードなと何の役にも立ちませんわよ?」
意地悪なようだが、それが現実だ。紙のように隔壁を破られたのはまだ記憶に新しい。

先を促されるまま、促されるまま屋敷へと向かう。
「私なら…本当に大切なものは手元に置きますわ。――なくしてから悔やんでも、取り返しがつきませんもの」
生物災害で学んだ、苦い教訓だ。
…そういえば鈴木さんはどうしたのだろう。無事研究所から抜け出して、山田さんと合流できたのだろうか。
それから――重田さん。
かわいそうな私の同胞。
追っては来ていないようだが、今頃どうしているのだろうか。
研究所での、ガスボンベを使った戦いぶりから察するに、彼はゾンビより知能があるらしい。
では…等訓市での約束を覚えているだろうか。
私は飢えた彼に、人を食べるなと言った。どうしても我慢できないなら、他人を巻き込むなとも。
だが、行きずりの女との約束など、きっと忘れてしまったに違いない。
あれほどの身体を維持するには、相当のエネルギーが必要だろう。…飢えた彼は人間を狩るのだろうか?
―― 自衛官の手を借りずとも、彼を元に戻す手段が無いわけではない。
だがもし人間を狩っていて、人に戻ったときその記憶が残っていたとしたら…考えるだけで背筋が凍る。
どんな形でも良い、誰でも良いから彼を止めて欲しいと心から思う。

いつの間にか立ち止まっていたようだ。気を取り直し、米屋のあとに続く。
米屋は老人を軽いと揶揄している。だがいくら軽いといっても、私にはとても無理だろう。
「さっきの話ですけれど、村を封鎖されるような心当たりはありませんの?」
質問の仕方がまずかっただろうか。気を取り直し、もうひとつの疑問を口にする
「どうしてあまり人望の無さそうな名主に付き従っておられるのかしら?」

342 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:05/12/06 00:49:25
一歩一歩体育館へ歩み寄る>333に、突然カラスの群れが襲い掛かった。
カラス達は硬い外骨格を避け、比較的装甲の薄い目を攻撃してくる。
視界を遮り連続で攻撃してくるカラスは数も多く、全てしとめるにはかなり時間がかかりそうだ。

343 名前:シャファン ◆eWetSwDGhY [sage] 投稿日:05/12/06 14:37:22
>317
「あらぁ〜? どっかで見たような真似してくれるわね。もしかしてアタシのファン?」
左腕から、いかにも体に悪そうな色の体液を噴出させる昆虫人間を見て、シャファンは小首を傾げる。
ただの毒なら何ともないのだが、おそらくはウイルス兵器だろう。
病気になるのは嫌なので、とんとんと後ろに跳んで距離をとる。

気化した体液を充満させながらゆっくりと近づいてくる昆虫人間に、シャファンは右腕を真っ直ぐに向け、
「アタシのことをさぁ〜、警戒するのはいいんだけどね。多分、根本的に勘違いしてるよアンタ。もっと素早く
動き回ってかかってくれば良かったのにさ。……あ、言ってもわかんないかぁ〜〜アハハハハハ!」
右手の指を、不自然な形に折り曲げる。
――シャコン。
右の二の腕を覆う、やや大きすぎると思われた装甲が僅かにスライドし、仕掛けられたギミックが発動した。
子供が口をゆすぐ程度のほんの僅かな量の液体が、細く長く矢のように、昆虫人間の露出した左腕へと向かっていく。
それの命中を確認する前にもう一発、今度は複眼が目立つ頭部に放つ。
なんのことはない。鈍鮫に仕掛けられていたのは、ただの水鉄砲だった。
だが、撃ち出されたのは同じ量で大型のサメの体を半分以上持っていったシャファンの血液だ。威力は必殺。
切り札の効果的な使い方、というやつだ。

「人間は道具ってのを駆使する生き物なのよぉ〜。同じ土俵で戦ってくれると思ってたアンタはお馬鹿さん。
それじゃあねぇ〜!」
紫の霧の中で、音をたてて煙をあげる昆虫人間にくるりと背を向け、シャファンは駆け出した。
先へ先へと。
もう後戻りはできないのだから。

所持品:鈍鮫x2(右腕水鉄砲の血液は残り三発分)、半袖ジャージにスパッツ姿
現在地・状況:スペンサービル、噴水の先の秘密の地下道、>317に腐食性の猛毒をくらわせ、先を急ぐ。
状態:胸に三条の浅い傷、全身濡れ鼠

344 名前:赤木慎作 ◆MSOBIOHMIA [sage] 投稿日:05/12/07 00:58:55
左腕が変異してるほうは、化物とまでは呼称し難い。
せいぜい異形の人間といった具合だ。
そしてあの狂気染みた無垢なまなざしは、どうも以前から頭に残っていた様で引っ掛かる。
俺は細く短い記憶の筋を遡ろうとしたが、不意にそれは遮られた。
奴の視線による。気付かれたみたいだ。俺は、どきんとした。
「ちょ、冗談……」
警官と異形は会話を止め、目線を此方側に移し敵意剥きだしの構えを見せてきていた。
声こそ聞こえないものの、警官のほうは拳銃を抜き取ると、眼前に突きつけて何事かをまくしたてている。
いつでもお前を撃てると、脅しつつも手の内の銃を誇示するかのようだ。
異形は俺と警官に交互に目をやって時偶、にたりと笑っている。
黒人の男が二人の間に隠れていて、よく動きが見えない。
全員に気付かれてしまった。誰一人として、青ざめた俺の顔から目をずらす奴はいない。
「あー、何だよ何だよ!待った!はい!タイム!はいタイムはい!」
悟られぬ様454カスールをポケットの内に捻じ込むと、俺は車外に飛び出した。
水溜りを踏み潰すと、中で何か弾けたように水音が立つ。
俺はその上に着地し滑り転びそうな地面の上から、三人を見た。

年齢:32
性別:男
装備:454カスール(装填数5発)
所持品:ボールペン、古びた新聞の切れ端、『地獄都市から生還せよ!』(田中宗一・著)、現金80万
服装:白衣
現在地・九武村・森林付近の道路
状態: 車から出て手を上げる。

345 名前:滝沢 優哉 ◆j7DkkQkVVo [sage 再びトリップ忘却…orz] 投稿日:05/12/07 15:19:39
>314
もうすぐ吸い始めたLARKが吸い口を残して灰になりそうだ。
最後の一服とばかりに煙を思い切り空に向けて吐き出す。
そのまま鉄パイプを片手に持って吸い口だけになったタバコを捨てて足で火をもみ消す。
21世紀が始まったばかりだというのに今先程体験したことが現実なわけがない。
そうこうしているうちにふと聞き覚えのある声が自販機の方から聞こえる。
>「み、未成年はたばこ吸っちゃだめなんだよ、滝沢のお兄ちゃん」
そう言って自販機のかげから出てきたのは女の子。
確か不良になる前に何度も遊んでやった気がする、まさかこんな状況で再会できるなんて思いもしなかった。
ままごととかすげぇ恥ずかしかったのをよく覚えてる。
「いいんだよ、んなの守ってるやつの方が少ねぇし」
純粋というかガキっぽいというか、学校で習うようなことを言う相手に適当に答える。
普段なら凄みを利かせて睨み付けるところだがこの状況でビビらせることは必要ないだろう。
色々聞きたいこともある。
それに昔からコイツに泣かれるのは苦手なのだ。
「ていうか、お前1人で来たのかよ?おじさんやおばさんはどうした?」
普通なら死人が生き返るなんて時に娘を放りだしたりはしないだろう。
もしかしたら…なんていう最悪なシナリオを想像しながら相手へとそうたずね。

>315
ちょっと待て。
ガキんちょの声の後からグルル、なんていう物騒な音も聞こえる。
まさか野犬かなんかか?
「こっちへ走って来い!なんかいやがるぞ!」
野犬だろうがなんだろうがヤバイもんはヤバイ。
目の前で野犬に食い殺されそうなガキんちょを見殺しにするほど俺も腐っちゃいない。
咄嗟に俺はガキんちょに向かってそう叫ぶと鉄パイプを片手に握ると犬へと走り出す。

名前:滝沢 優哉
年齢:17歳
性別:♂
所持品:鉄パイプ、携帯、煙草(LARKのメンソールが14本)、100円ライター、バイクのカギ、財布(中身は1万円札x1、他はビデオ店の会員証など)
現在地:九武村内、どっかの建物の影
現在の状況:ガキんちょの後ろにいる野犬と思われる生物に鉄パイプを持って走り出す

バイオハザードLEVEL10

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