1 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2009/12/28(月) 23:07:19 0
ハード二期、始動…

2 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2009/12/28(月) 23:08:18 0
キャラテンプレ

名前:
年齢:
性別:
身長:
体重:
スリーサイズ:
種族:
出自:
職業:
性格:
特技:
装備品右手:
装備品左手:
装備品鎧:
装備品兜:
所持品:
容姿の特徴・風貌:
趣味:
将来の目標:
簡単なキャラ解説:

3 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2009/12/28(月) 23:40:07 0
ハードって、ペドコン紳士とレイパーの居たスレだっけ?

4 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 13:05:51 0
ダークとヘヴィと足して割ったようなスレだよ

色々とハードな内容

5 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 13:28:30 0
ハードな変態しか参加できません

6 名前:レグルス@エンブレムガード ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2009/12/29(火) 19:58:21 0
参戦しましょうか。とりあえず酒場からで…

名前:レグルス・プライマル
年齢:34
性別:男
身長:170cm
体重:62kg
スリーサイズ:
種族:人間
出自:町人
職業:エンブレムガード(ジャーニーマン)
性格:皮肉屋で女好き
特技:プライマル・アタック
装備品右手:ショートソード
装備品左手:ソードブレイカー
装備品鎧:レザーアーマー
装備品兜:レザーハット
所持品:エンブレムマント、ナイフ多数
容姿の特徴・風貌:髭面で彫りの深い顔つき
趣味:ナンパ
将来の目標:故郷で幸せに暮らすこと
簡単なキャラ解説:王国軍正規兵の一種であるエンブレムガードの中でも
ジャーニーマンと呼ばれる巡検警備隊の一員。
十年以上も所属しながらエンブレムナイト昇進ができず「万年ガード」と呼ばれている。
普段は飄々とした印象の男だが、サバイバル精神は強く、土壇場では粘り強さを発揮する。

7 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2009/12/31(木) 10:57:35 0
まともそうじゃないか

8 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/01/02(土) 01:43:42 0
そろそろ参加してみるかな

9 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/02(土) 12:33:41 0
名前:(鉄仮面)
年齢:30代後半
性別:男
身長:193cm
体重:87kg
スリーサイズ:太い
種族:人間
出自:僻村
職業:傭兵
性格:傲慢で不遜
特技:火の魔法剣
装備品右手:バスタードソード
装備品左手:バックラー
装備品鎧:漆黒の重装鎧
装備品兜:トレードマークの鉄仮面
所持品:酒類、非常食
容姿の特徴・風貌:ごついアーマー野郎
趣味:飲酒
将来の目標:世界最強の傭兵
簡単なキャラ解説:通称、鉄仮面。本名は誰も知らない。
自ら豪腕を名乗り、事実、いかにもそう見える体格と武装を備えてはいるものの、
期待通りの戦績を残すことはなく、散々罵倒された後、うな垂れて遠征から帰る。
もっとも、そういった侮蔑の因は飽くまで「見かけ倒し」の為で、
それなりの実力は持ち合わせており、地方の騎士団長相手に立ち回るほど。
基本戦術は、不気味な足裁き(千鳥足とも言う)から繰り出す、火球と刺突の波状攻撃。
短期決戦に重きを置いたパワータイプ。

10 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/02(土) 12:34:49 0
夜の酒場は、ランプが点っていても、光に飢える。
ジリジリと芯を焦がす、褪せたオレンジ色をバックライトに、
腐った床板を踏みしめて、カウンター席に歩み寄る影一つ。
虫のさざめきに似て、低い笑いがその後を這いずり回った。
それを振り払うかのように、鋭く振り返った顔に、憤怒の形相も威嚇の眼光もない。
ただ無機質に黒光りする、鉄の仮面。しかし確かに、どこか熱を帯びている風ではある。

「どいつもこいつも……我の偉大さを解せぬのは、悲しいな。」

木製の座椅子に、どっかり腰を据えながら、滑らかに舌を回す鉄仮面。
彼の言葉は一々仰々しいが、丸で威厳や貫禄と言ったものが付随しないのは、全く不思議だった。
その不思議を肴に、どこかのテーブルで、また笑いが巻き起こる。

「マスターよ。今日の我は甚だ不機嫌である。
 とびきりアルコール濃度の高いやつを頼むぞ。至って鮮やかに飲み干してくれよう。
 そうしてから、また何でも良い、仕事の紹介を乞う。誓って速やかに解決してくれよう。」

11 名前:レグルス@エンブレムガード ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2010/01/03(日) 21:59:26 0
海岸の街ガウディオラ。その街の中心にある酒場、コーラル・リーフ。
そこに商人たちが集まっていた。レグルスは彼らと会話を続ける。

「で、結局盗賊団とやらに奪われちまったのか。マヌケな話なモンだね」
軽い感じで話に応じる。
「しっかし、あんた一人で大丈夫なのかい?」
商人は特に強そうには見えないレグルスの姿を見て不安そうな表情をする。
敵は相当の数のようだ。
「いや…まさかな。俺一人だけじゃあないだろう。この酒場を見てみろ。
戦力になりそうな奴は結構いるもんだぜ。そこの仮面の兄ちゃんなんてどうよ?」
レグルスが指さしたのはカウンターでマスターと話す仮面の男。
酒場でも群を抜いた巨漢で見るからに強そうだ。

「…って、訳だ。あんたもちょっと一暴れしてみないか?
俺はエンブレムガードのレグルスってんだ」
そう言ってマントにあしらわれた紋章を見せる。
「敵は盗賊が大勢だが、報酬もたんまりあるぜ。しかも敵の持ち物は
全部俺らのモンだそうだ。どうよ?」

12 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/04(月) 20:56:03 0
鉄仮面を傾けて、口元だけを露出させた大男は、
先程出された純度の高い酒を、煽る煽る。
唇に拒まれた赤紫の液体が、顎を下り喉を流れ、遠慮なく鎧へ滴っていた。
大変目出度い飲みっぷりを披露させられ、マスターは若干迷惑顔である。
懐を顧みることなく、杯を重ねようとしたところ、背後からの話し声が気にかかった。

>「そこの仮面の兄ちゃんなんてどうよ?」
「うぬ?」

血と肉に飢えた獣は、耳聡い。

>「…って、訳だ。あんたもちょっと一暴れしてみないか?
俺はエンブレムガードのレグルスってんだ」
>「敵は盗賊が大勢だが、報酬もたんまりあるぜ。しかも敵の持ち物は
全部俺らのモンだそうだ。どうよ?」

今宵の糧にも困る鉄仮面にとっては、二も一もない話である。
酒臭い馬鹿笑いを交えながら、交渉に応じる。

「おうおう、レグルス殿よ。その宝島行きの船、我も相乗りさせてもらおう。
 しかしこのハキダメの中で、輝石の如く光る我を選別するその慧眼、まっこと見事よ。
 我が名は――まあ、機会があれば教えてくれよう。今は鉄仮面と呼んでくれ。
 しかしな、ふむ……エンブレム「ガード」か。ま、構わんがな。」

さりげなく強調した三文字に、黒く淀んだ底意地の悪さが滲む。
エンブレムナイトと言えば、誉れ高き王国正規兵団。
さっそうとマントを靡かせながら、戦場の血風を切って駆けるその姿は、
王国内に留ることなく、大陸の東西を問わずの語り草である。
しかしエンブレムガードとくると、同じく正規兵団に違いはないが、
所詮昇進のための踏み台として軽んじる者も、決して少なくはなく、
事実、鉄仮面を被ったこの酔漢も、そういった色眼鏡をかけた一人に他ならない。
かと言っていきなり、ガードであるレグルスに罵倒を飛ばすほどの毒悪な人格でもない。

「我は超一流の傭兵であるからな、出征の準備はいつでも万端である。
 必要と在らば今すぐに発つこともできるが……貴君はいかがする?」

13 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/01/08(金) 12:28:24 0
age

14 名前:アレス ◆bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/01/08(金) 20:53:39 0
参加してみようか。とりあえず今回はテンプレ投下のみで。
問題とかがあるようなら変更もやむなしと心得てるので如何様にでも。

名前:アレス
年齢:24
性別:女
身長:176cm
体重:64s
スリーサイズ:B88 W58 H86
種族:獅子の獣人
出自:集落
職業:傭兵
性格:冷徹、狡猾
特技:ネックバイト
装備品右手:銀の爪
装備品左手:鉄の爪
装備品鎧:ハードレザーアーマー
装備品兜:サーリット(鎖で編んだ帽子の様な兜)
所持品:風除け雨除けのマント、干し肉などの保存食
容姿の特徴・風貌:くすんだぼさぼさの金髪に赤い瞳、美人の部類
趣味:歯磨き
将来の目標:特になし
簡単なキャラ解説:獣人である事を隠して傭兵を営んでいる女。
         14の頃に着の身着のままで里を飛び出したが、
         世間の冷たさに打ち据えられてすれっからしになってしまった。
         人助けなどをする場合、それは正義感とかではなく
         後ろ暗い打算によるものである。

15 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/01/09(土) 00:35:24 0
普通に絡みに行ってもいいと思うけどね

16 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/01/13(水) 13:48:08 0
オイオイドウシタハドニキ

17 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [age] 投稿日:2010/01/15(金) 17:49:19 0
「エンブレム「ガード」か。ま、構わんがな。」」
仮面の男の皮肉に少々ムッとしたレグルスだが、そこは温厚なベテランジャーニーマン。
気にせず流すことにする。
「笑うんだったら、実力を見てからにしてもらおうかね」
さて、早速出発だ。
「我は超一流の傭兵であるからな、出征の準備はいつでも万端である。
 必要と在らば今すぐに発つこともできるが……貴君はいかがする?」
レグルスはすぐに返事をする。
「いいだろう。早速向かうとしようじゃないか…おっと」
酒場をしようとしたレグルスに、レザーアーマーを着た長身の女が
なにやら言いたげに道を塞いできた。
「なんだい?あんたも参加するのか?」
レグルスが煩わしそうな顔で言った。



18 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/16(土) 21:55:29 0
笑うのは実力を見てからにせよと、レグルスは言う。
鉄仮面はそれを虚勢と受け取って、では貴君の大活躍を願おうと返し、
酒の勢いで加速のついた豪傑笑いを炸裂させながら、彼の背に続く。
――が、間もなく歩みは滞った。レグルスの後ろから、何事かと、その巨躯を伸び上がらせる鉄仮面。

どことなく練達らしい体つきをした女性が垣間見えた。
彼女がレグルスを遮っているのか、或いは単に彼の歩行の延長線上に立っているだけなのか、いずれか知れない。
レグルスは女性に、賊討伐への参加を望むのかと問いかける。
成程、こんな美味い一件に乗ってこない戦士は、もはや戦士ではなし。
酒場に沈殿している雑魚共は、音の聞けぬつんぼか、または我が豪腕に恐れをなして腰が抜けたのよ。
と、鉄仮面は中々真似できそうもない早合点を完結させた。
任されよと大声を出しながら、ずいずいと二人の間に割って入る。

「あいや、待たれい。そこの……オ・ン・ナよ。話を聞いたか。
 お前も宝の匂いを嗅ぎ付けたと見える。まるでイヌか何かの用に鼻が良いな、オ・ン・ナ。え?」

鉄仮面は舌鋒鮮やかに、いきなり女性を敵に回す。
無策無謀の、つまるところ全く意味のない挑発は、鉄仮面の妙にして得意だが、処構わず発揮されては不都合もある。

「生憎と、馬の骨の賊共の討伐には、もはや我ら二人で過分!
 我が強すぎる故に……貴様が付いて来たところで、出番の回る前に幕が下りるわ。
 それとも、慰み者としてでも付随したいと言うなら、まあ、考えんでもないが。」

生臭い本音を零して猶憚らないのは、彼のサガか。

「それとも……。」

口元を晒して、取り出した瓶に入った酒を煽る。

「この場で、我を少しでも、驚かせてみるか?」

19 名前:アレス ◆bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/01/16(土) 22:41:27 0
隅の方で儲け話になりそうな内容を選別していたアレス。
一際大きな声で話題になったのは、盗賊団に襲われた商人たちの事だった。
荷物の無事さえ確保できれば盗賊団が溜め込んでるだろう『お宝』は
全て自分たちのもの、危険度を考えても破格なのは明らかだ。
目を向けると、エンブレムガードと名乗った男が鉄の仮面を着けた
巨漢の男をその話に誘っている所だった。鉄仮面と名乗った男は
仰々しい物言いでその誘いを受けた。見たところどちらもこの酒場の中では
図抜けた実力を持っているようだし、勝算は大いにある。
出立しようとする二人をさえぎる様に入り口を背に立つ。

>「なんだい?あんたも参加するのか?」
>レグルスが煩わしそうな顔で言った。
「そういう事だ。話も纏まらない内に割って入る趣味はなくてね。」
肩をすくめつつ同行の意を示す。
レグルスに返した言葉は半分事実で半分ウソ。
アレスは二人のやり取りを聞いて、性格やクセを見抜こうとしていたのだ。
意外だったのは見抜く前に出ようとした事。
後を追いかけるでも良かったが、敵と間違われるのは本意じゃない。
面倒事は潰せる内に潰しておくのが賢い生き方というもの。
エンブレムガードであるレグルスの買ったネタに乗っかろうと言うのも打算ゆえだ。

>「あいや、待たれい。そこの……オ・ン・ナよ。話を聞いたか。
> お前も宝の匂いを嗅ぎ付けたと見える。まるでイヌか何かの用に鼻が良いな、オ・ン・ナ。え?」
>「生憎と、馬の骨の賊共の討伐には、もはや我ら二人で過分!
> 我が強すぎる故に……貴様が付いて来たところで、出番の回る前に幕が下りるわ。
> それとも、慰み者としてでも付随したいと言うなら、まあ、考えんでもないが。」
そう言う生き方ができないのがこの鉄仮面と言う男らしい。
自信過剰の結果からくる不要の挑発も、先の遠征で罵詈雑言の嵐を呼んだ原因である事に、
この男は全く気が付いていない。だがそうした性格面での重大な欠陥を持ちながら、
いまだに傭兵としてやっていけているのは、相応の実力があるからだ。
「宝の匂いに敏感なのはお互い様だろう?
 手勢は多いに越した事は無い、兵法の初歩中の初歩だそうだ。
 自分を信じるのは結構だけどそれで助けを蹴る奴は世間様いわく『アホ』なんだと。
 つまりあんたは自分の事をアホって紹介しちまったって事さ。」
小指で耳をほじりながら挑発をさらっと流す。
鉄仮面は存外有名人であり、傭兵であるアレスも話に聞いていた。
だからこそ、ここまで冷静に対処する事ができたのである。

>「それとも……。」
>「この場で、我を少しでも、驚かせてみるか?」
案の定、鉄仮面は暗に『実力を見せろ』と言ってきた。
この手の輩は往々にして同じ様な事を、様々な表現で突きつけてくるものだ。
「付き合いの無い相手が驚くポイントなんて知るわけないね。
 ま、血なまぐさい肉体労働を買って出てくれるならそれでいいさ。
 逃げようとする奴相手ほど楽な事もない。」
言い放つアレスの姿は、いつの間にか鉄仮面の上にあった。
それでいて鉄仮面は比喩でもなんでもなく『重さを一切感じていない』。
身の軽さは一級品、それだけは酒場の誰もが感じた事だろう。

20 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 04:46:06 0
【すみません、5日間ほど抜けます】

21 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [age] 投稿日:2010/01/22(金) 23:04:13 0
女…アレスを呼び止めたレグルスだが、予想以上にやる気のようだ。
しかし鉄仮面がそこで口を挟む。
最初はあまりの毒舌ぶりに身を引き、二人の間に割って入れるような構えを見せた
レグルスだが、その具合があまりにも凄まじかったので、ついに笑みもこぼれ、
鉄仮面を「面白い男だ」と見るようになっていた。

しかし、ついに彼の口からケンカを売っているような口ぶりが出たのでエイトリーは
一歩前に出る。が、当のアレスはあまり気にしていないようだ…?
「なにっ?」
気がつくとアレスの体が鉄仮面の頭の上にあった。
男のレグルスよりも大きな体をしていたが、この身軽さは、まるで獣のようである。
「獣人…それとも幽霊か?」
レグルスはすばやく跳躍すると、アレスの両足を両手で挟み込み、抱きかかる格好になった。
「うぉぉっ…!こりゃあ幽霊じゃねえな」
温もりのある豊満な肉体はしっかりとした重さがあり、柔らかい尻の感触が伝わる。
不快そうな顔をするアレスを急いで床へとおろした。

「あぁ、悪いな嬢ちゃん。俺はレグルスってんだ。まぁ…今は喧嘩はやめてくれや。
この兄ちゃんも口は悪いが中身はいい奴だ…と俺は思ってるね。何かあったら俺に任せな。
最も、俺もちょっとスケベだから注意した方がいいけどな!」
適当に誤魔化し笑いをし、そのまま支払いを済ませて二人を外に連れ出した。

軽く自己紹介を済ませ、裏通りで情報収集をした末、三人は港付近の倉庫群のあたりにいた。
「いい景色じゃねえか…こういう場所なら女と二人で来たいもんなんだがねえ…」
軽口を叩きながら、周囲の様子を見る。ここには警備の兵士も巡回しており、
何かがあったらすぐに分かるはずだ。しかし、話によればこの付近に盗賊団がたむろする場所が
あるという。
「巡検をしてきた俺の経験だと、拠点自体は街から離れた場所だな。
まずは出てきた賊をふんじばって聞き出すしかねえか…」
そのとき、倉庫の陰で何かが動いた。

22 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/23(土) 22:31:40 0
「な……なにゅうっ!!」

ぐらりと巨体の影がよろめく。レグルスの動きは速い。
鉄の鎧と木張りの床が激しく打ち合う、けたたましい音の響く前に、
女性の肉体は既に、レグルスの腕の内にあった。
鉄仮面は尻餅の姿勢から立ち直りながら、
酒場のそこここから放たれた嘲りの視線を満身に受け、耐え切れず、二人の出立を促した。

やがて外に出た。鉄仮面は勝手に、一団のしんがりを務め、二人の背後から鎧をがしゃがしゃ言わす。
その内に彼は、性格に似合わず先の失敗を反省して、余計な口を利かない。
しばらくのところは、アレスと名乗った女戦士を牽制する事に決めたらしい。
とは言え、鉄仮面はやっぱり鉄化面なのだから、その心がけが何時まで続くかの保障は知れない。

路は無事だ。……次第に、潮の香りが濃度を増す。

せせこましい路地裏で、あるだけの噂を買い占めながら、更に歩を重ねる。
やがて視界が広がって、港に行き着く。今日の海は尋常らしい。波は穏やかに揺れていた。

>「いい景色じゃねえか…こういう場所なら女と二人で来たいもんなんだがねえ…」

剣を振るう者にも似合わず、レグルスは平穏無事な台詞を詠んだ。
鉄仮面はその言い草に対し、矢鱈にアーマーを軋ませて不平の意を示す。
万年女日照りの彼にとって、そんな軟派な物言いは、どうしても毒だった。

先程から鉄仮面の様子は落ち着かない。
それもそのはずで、全身をくまなくアーマーで固めた重装兵にとって、
金属を錆びさせる大海原の香りは、この上ない天敵に違いない。
鎧の腐食を棚に上げても、戦闘にもつれ込んだ場合、
海に向けて蹴り落とされるなどと言う事になっては……鉄仮面は、そこで考えを止めた。

23 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/23(土) 22:32:57 0
では、努めて慎重な行動に徹するかと言うと、そうはいかぬのが鉄仮面流。
むしろ積極的な振る舞いに出て、万一の不幸が降りかからない内、事を素早く進めるつもりだった。
仮面の内に眼光を閃かせながら、二人に付かず離れず、港を右往左往する。
そんな彼が、倉庫の裏に蠢く気配をとり逃す筈はなかった。

無言を貫きながら、手を挙げて二人に示した後、
続けて広げた掌を、彼らに押し付けるように動かし、その場に留まれと合図を打つ。
例の如く鎧を鳴らしながら、気配を追い詰める。
身軽なアレスに任せると言う気は毛ほども湧かない。これも鉄仮面流なのだろうか。
やがて彼は倉庫を回り込んで、悶着らしい物音を醸す。ギャンという悲鳴が上がった。
再び二人の前に姿を現した彼の手に、ボロ雑巾のような影がだらりと垂れていた。

「ただの赤犬だ!ひどく痩せておる、鍋料理のダシにもならぬ……。」

馬鹿でかい声を遮って、彼に切り込む刃の光があった。
彼が犬を捕らえた方とは逆の側に位置する倉庫から、ダガーを手にした男が躍り出る。

「失せやがれ、この鉄屑野郎!」

鉄仮面も傭兵である。狼狽の体は見せない。
事態を予期していたかのような反応を見せ、哀れな痩犬の死体を盾に、
小剣の連撃を受けながら、双方、倉庫の裏手へと縺れ込んだ。

「気を付けられよ!どうにも、こやつ一人ではない!」

鋼と鋼の争う音が、鋭く叫んで、月まで届いた。

24 名前:アレス ◇bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/01/26(火) 00:27:22 0
>「獣人…それとも幽霊か?」
>レグルスはすばやく跳躍すると、アレスの両足を両手で挟み込み、抱きかかる格好になった。
>「うぉぉっ…!こりゃあ幽霊じゃねえな」
>温もりのある豊満な肉体はしっかりとした重さがあり、柔らかい尻の感触が伝わる。
>不快そうな顔をするアレスを急いで床へとおろした。
獣人、と言う言葉にピクリとわずかだが反応するアレス。
だが幽霊とも言っているから見抜かれたわけじゃないとは思うのだが?
そんな事を考えているせいでレグルスの行動への対処が遅れ、
ドサクサに紛れて尻を触られると言うしょっぱいザマを晒してしまった。

「おっと?…まったく、確認するにしてももう少しやり様があるだろう?
 わざわざこんな曲芸じみた事しないでも、さ。」
本物の曲芸を披露した人物の言う事じゃない。
当人はと言えば至って涼しい顔をしているつもりだが、不快な気分は隠せていなかった。
これでそのまま事に及ぼうとするなら必殺のネックバイトで頚動脈を噛み千切っていた所だ。

>鉄仮面は尻餅の姿勢から立ち直りながら、
>酒場のそこここから放たれた嘲りの視線を満身に受け、耐え切れず、二人の出立を促した。
見れば、鉄仮面の方も突然の事態に対応できず尻餅と言うみっともない姿を晒してしまっていた。
周囲の視線は冷ややかな上に明らかな侮蔑も含まれていて、実に居心地が悪い。
案の定鉄仮面は耐え切れずに出立を促す始末。まぁ気持ちはよく分かる。
「ま、気にしなさんな。アンタが主役を張れる場所は戦場だ、酒場じゃない。
 アイツらはアンタに腕っ節で勝てないからああするしかないのさ。カワイイもんじゃないか。
 ンな事でカリカリするなんて、器の小さい奴だって思われちまうよ?
 ドシッと構えてりゃいいんだ。ともあれヨロシク。」
その原因を作った張本人は当事者でない事もあって、平然としている。
そんな顔をしながら慰めの言葉を吐く、鉄仮面にとってはますます面白くないだろう。
もっとも、どう思おうがしょげるよりはマシと言う打算あっての行動であり
別に鉄仮面が可哀想とかそんな事を思った訳じゃないんだからね!らしい。

25 名前:アレス ◇bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/01/26(火) 00:29:07 0
>「あぁ、悪いな嬢ちゃん。俺はレグルスってんだ。まぁ…今は喧嘩はやめてくれや。
>この兄ちゃんも口は悪いが中身はいい奴だ…と俺は思ってるね。何かあったら俺に任せな。
>最も、俺もちょっとスケベだから注意した方がいいけどな!」
エンブレムガードの男はレグルスと名乗った。その名前はアレスも知っている。
十年務めているのにいまだナイトに昇格できていない『万年ガード』のレグルス。
嘲りや憐憫の意味が強いこの呼び名に惑わされて、多くの人間がレグルスの実力を侮っている。
がしかし、アレスに言わせればむしろ遅咲きの花だ。内心会心の笑みを浮かべる。
「ケンカ?レグルスさん、こんなもんは傭兵仲間の間じゃあただの挨拶だよ。
 これでも傭兵暮らしは長い方でね、傭兵には口が悪いのが多いのもよーっく知ってるさ。
 おおやだやだ、男はみな獣だねぇ。ご忠告どおり、注意させてもらうよ?
 ああそうそう、こっちの事はアレスと呼んでくれ。頼むよお二人さん。」
誤魔化し笑いを浮かべるレグルスにニヤリ、と嫌な笑顔を返す。
これも傭兵の間じゃよく見られるやり取りであり、身に染み付いた習性だ。

>「いい景色じゃねえか…こういう場所なら女と二人で来たいもんなんだがねえ…」
>「巡検をしてきた俺の経験だと、拠点自体は街から離れた場所だな。
>まずは出てきた賊をふんじばって聞き出すしかねえか…」
「ろまんちっくにはちょっと無粋な代物が多い気がするけどまぁいいや。
 そいつらがただの賊ならいいけどねぇ、体系化された組織だったらどうするよ?」
そう、たとえば盗賊ギルドや暗殺者ギルドなどだ。もちろん、どちらも関わっていない筈。
やり口があまりにも派手すぎるし、情報が簡単に漏れすぎている。先に挙げた連中なら
そうしたミスは犯さないだろう。だからと言って、盗賊団の中には騎士団顔負けの統制の取れたものも
僅かながら存在した事があるのだ、情報の少ない現状で懸念は捨て去るべきではない。

>無言を貫きながら、手を挙げて二人に示した後、
>続けて広げた掌を、彼らに押し付けるように動かし、その場に留まれと合図を打つ。
気配を感じる、それもかなりの大勢のようだ。
鉄仮面が何かに気づいたようで、任せろとばかりに押し留める。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか。お手並み拝見と行こうか。」
一悶着あり、鉄仮面がぶら下げてきたのは野良犬だった。
その様子から既に絶命している、鉄仮面のバカ力で縊り殺されたのだろう。
「イヌの肉は不味いんだよね。しかもそいつ、量も少ないし…」

>「気を付けられよ!どうにも、こやつ一人ではない!」
>鋼と鋼の争う音が、鋭く叫んで、月まで届いた。
鉄仮面に男が襲い掛かるとほぼ同時に、レグルスとアレスにも手勢が押し寄せる。
みな基本はダガーだが、中にはムチやスリング(※)と言った特殊な得物を持っているのも混じっていた。
「その様だね!こっちはこっちで忙しくなるから、そっちは任せた!」
賊の動きには迷いが無く、またどの得物も相応の錬度で操っている。
これが本当にならず者の集まりなのだろうか?
「どーするレグルスさん、話し合いでもしてみるかい?
 …ま、仮面のおっさんが襲われた時点で御破算だろうけどさ!」
こめかみを狙ったスリングの一撃を避け、凄まじい速度で懐に潜り込み
ダガーによる迎撃も許さず鉄の爪で喉と腹を切り裂いた。激痛と大出血ですぐに死に至るだろう。


【※スリングとは―――
手ぬぐいなどで石等を包み、両端を持って回転させた後片方を放すことで
手で投げるよりもはるかに威力を持たせた投擲?を可能とする武器。
そこいらにあるような物でも代用できるほか、修練を積めば狙った部位に命中させられ、
鉄球ならば骨を砕く事も可能な、暗器の一種。

宮崎駿監督作『もののけ姫』でも登場し、タタリ神になろうとする乙事主を
説得しようとしたサンを気絶させたのもこの武器である。たぶん。】

26 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2010/01/27(水) 02:42:14 0
倉庫の方に向かっていく鉄仮面を見ながら、レグルスはアレスの一歩前に出ると武器を構えた。
右手にはショートソード、左手にはソードブレイカー。
まるで食事の作法のようにしなやかなそれはベテランの風格を漂わせた。

しかし、それがただの犬であると知ると、一瞬だが拍子抜けしてしまう。
「失せやがれ、この鉄屑野郎!」
次の瞬間何者かの叫びを聞くと、レグルスも目の色が変わった。
「気を付けられよ!どうにも、こやつ一人ではない!」
鉄仮面の声が響く。

「どーするレグルスさん、話し合いでもしてみるかい?
 …ま、仮面のおっさんが襲われた時点で御破算だろうけどさ!」
気が付くと、レグルスとアレスのあたりもすっかり賊たちに囲まれてしまっていた。
「俺に優しく抱かれんのと、そいつらに嬲られんの、どっちがいい?
…じゃあ決まり…だよな?」
そう言っている間に賊からの容赦ない攻撃が開始され、アレスのカウンターによって
あっという間に一人に致命傷を負わせた。
両手で二方向からの攻撃を受け止め、次に腕を捻って左側の武器をソードブレイカーに巻き込み
へし折ると、そのまま魚の骨のような数本の刃を相手の首に突き刺して絶命させた。
そして右の相手の攻撃を継続して受けながら時間を稼ぎ、隙を見て左手でナイフを投げて相手の首に突き刺した。
数秒のうちに二人がレグルスによって倒され、周囲を見ると他の二人のあたりも粗方片付いたようであった。
ついに敵側にも逃亡者が出始める。その隙を見逃さなかった。

足にナイフを刺された賊が倒れ、そこをレグルスが羽交い絞めにして海の前の崖まで引きずっていく。
「奪ったお宝のありかを言え」
「お宝は俺らの団長が持ってる」
賊はレグルスの問いかけに自信有り気に答える。
「場所も言うんだよ。言わないとどうかるか分かってるな?」
レグルスはそれに対し、ナイフを喉に近づけ脅迫を強める。
「わ、分かった!団長はこの少し先に行ったシーサンド海岸の丘に
アジトを構えてる!も、もうこれでいいだろ?な?」
「あぁ、分かった。じゃあお前はもういい」
「ま、もっともお前らには手に負えないだろうがな。なにせ団長は普通の人間じゃねえ。
せいぜい死にに行くこった。ハハハ…」
手を緩めるレグルスに、賊がまくし立てた。しかし、
「ギィェェェェェ!!!」
賊の首筋が横一文字にすっぱりと切り裂かれ、大量の血飛沫を挙げながら
そのまま海へと落下した。
「足が使えない奴を残す意味はないからな。もっとも、女を集団で不意打ちするような
薄汚ねえ奴らを生かす意味もないけどな」

ナイフなどを回収しているうちに、彼らが服装に犬のような紋章を付けているのを
レグルスは発見した。念のため切り取って懐に入れる。
「それじゃあ行くとするかね?怪我はないか?」

27 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/29(金) 20:17:42 0
夜の殺陣回りは、野伏の得意だ。生半可なごろつきでは太刀打ちも難しい。
鉄仮面は、夜戦独特の息苦しさを感じながら、
剣を右手に、盾代わりの犬を左手に、絶え間ないダガーの連撃に対応する。
地から湧き出す瘴気のように、八方から、ぞろぞろと気配が湧いてくる。
ひゅう、と何物かが風を切り、鉄仮面のアーマーを掠めた。
背後に起きた着弾音は、矢ではなく、そこいらの小石の類か。
弓兵はともかく、スリングの相手は慣れていない鉄仮面。……剣の切先が戸惑う。

その逡巡を聡く察して、刃が闇を裂いて突貫する。
鉄仮面は舌打ちをしながら、自身に肉薄した小剣使いに向けて、ひょいと犬の骸を擲つ。

「おっ……。」

虚をつかれ、思わず漏らした声に向けて、
素早く逆手に持ちかえられたバスタードソードが殺到する。
彼のバスタードソードは特注物で、やや幅広かつ重厚な造りをしている。
しかしながら、彼の手入れの甲斐あって、長剣は充分な鋭利を見せつけ、
犬の死骸と小剣使いを共々串刺しにして、倉庫の外壁に磔とした。
ずるりと、長い刀身が引き抜かれると同時に、
種の異なる二つの血液が綯い交ぜになり、むせ返るような臭気が立つ。
鉄仮面は、剣を順手に構え直しながら、
二度三度、飛来するスリングの弾丸を、バックラーの一撃で叩き落とす。

元より、短期決戦を得手とする鉄仮面としては、
ただでさえ、熟達しているとは言えない夜の戦場を舞台に、
軽装備の集団を追い掛け回しての殲滅戦など、望むところではない。
ならば――と、鎧の継ぎ目を狙い済ましたスティレットの一撃を交わしながら、
鉄仮面は見開いた双眸を半ば伏せて、精神を集中させる。

途端に、振り払った彼の左手から、火花が咲いて、
周りに充満する闇ごと、賊の視力を食い潰した。
鉄仮面の体は、一陣の疾風と化して、賊に瞬く間も与えぬ内、
その肉体を次から次へ撫で斬りにする。
血振りをくれた頃には、身を削るような殺気は、月光に浄化せられたらしい。
敵は粗方、逃げたか死んだか。いずれにしても、戦闘の段落は着いたと見える。
鉄仮面は一息つきながら、道具袋に携帯しているホムラネズミのオイルを手に取り、
賊の死体に振りかけた後、下級の火の術を行使して、彼らの魂を煉獄へ送った。
一応に、念を入れた警戒を解くことなく、鉄仮面は二人の下へ戻る。

28 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/01/29(金) 20:18:36 0
>「奪ったお宝のありかを言え」

二人とも既に、鮮やかに事を収めたと見えて、
レグルスに至っては、賊に対する詰問を進めている。
鉄仮面は、そちらの会話に耳を傾けながら、
何ということもなしに、そこらに転がる賊の死体を剣でつつきながら検分する。

いずれの屍も、そこらの似非剣士ではとても付けられぬであろう、
寒気のする程の滑らかな傷が致命となって、二人の熟練ぶりを表していた。
中には、死に対する恐怖や、激痛による苦悶の表情の殆んど見られない者まである。
随分と、この二人を見くびってしまっていたなと、鉄仮面は己の不明を自覚しながら、
賊の骸を蹴り転がして、ざぼんざぼんと海へと葬っていった。
鉄仮面流に、認めるところは認めるものだと、新たに好ましい一節が加わった。
と言ってそう簡単に、彼の表面的な態度が奥ゆかしいものへと転ずるわけでなし、
もうしばらくは、傍若無人につきあってもらう必要がある。

>「ギィェェェェェ!!!」

紳士的なやり取りも、片が付いたらしい。剣を鞘に戻し、二人に歩み寄る鉄仮面。

「良い見世物だったのう、レグルス殿。
 その……何だ。貴様の方も、まあまあの手際であったのではないか。」

オンナ、オンナと不躾に言うには、鉄仮面自身に危険が及ぶ場合もあり、
アレス殿と呼ぶには、気恥ずかしいところもあった。

「しかしのう、シーサンド方面か。また海の近場とは、気の重い話だな。
 海に面した丘と言えば、たしか、前大戦後に打ち遣られた砦があったな。大方そこであろう。
 あすこいらには、賊の根城になる小城が多すぎる。貴族共は何をしておるのか……。
 まあ、貴族が能無しだからこそ、我に飯の種が回ってくるとも言えるがな。」

拳を作って、金属に隔てられた自身の頭部を、お茶らけた風に数回小突く鉄化面。

>「それじゃあ行くとするかね?怪我はないか?」
「心配無用である、我は凄腕だからな。問題がなければ、早速、発つとしよう。
 日が昇るまで待っても良いが、先の戦闘から逃れた雑魚どもが拠点に帰って、
 普通の人間でない団長とやらの元に馳せ参じ、準備の時間を与えるのは不都合だからな。」

先の命のやり取りで、全身に熱い血液が回った為か、
鉄仮面は重いアーマーをものともせずに、闊達な動きを見せ、賊のアジトと目を付けた砦に向けて、先陣を切って歩いた。

29 名前:アレス ◆bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/01/31(日) 17:28:14 0
>倉庫の方に向かっていく鉄仮面を見ながら、レグルスはアレスの一歩前に出ると武器を構えた。
>右手にはショートソード、左手にはソードブレイカー。
それにしても、レグルスはフェミニストなのかカッコ付けなのかよく分からない。
戦場に男も女も無かろうに、ともすれば自分が死ぬかも知れないってのに
よくもまぁこんな行動が取れる。
(ま、自信があるって捉えておけばいいか。)

>「俺に優しく抱かれんのと、そいつらに嬲られんの、どっちがいい?
>…じゃあ決まり…だよな?」
既に三匹片付けた。暗がりでの戦いは向こうに分があるはずだが、
実力の差が開きすぎてて地の利はどっか行っちまったようだ。
遠巻きにスリングやムチで弱らせようとする連中の攻撃を、
最小限の動きでかわしながら追い詰めてると―――――
「どっちもパスで!安売りはしない方針なんだよ。」
しょうもないたとえを返してきたので大声でパス。
より正確な位置を掴んだ攻撃は、しかし体の温まってきたアレスに当たる事も無く。
空いた手に握ってたダガーを腹に刺そうとするよりも速く首筋に噛み付き
力任せに引き千切ってやった。口の中に残る血だらけの肉片を近くの敵の顔に吐き出し、
視界を奪って最後は爪で胸部を開き心臓を握り潰す。
これが明るい場所だったら抵抗する気も失せただろうね。

>「それじゃあ行くとするかね?怪我はないか?」
全員かすり傷すらおってない。戦いのエキスパートにかかりゃこんなもんだろう。
「後れの取り様がなかったよ。しかし、個々の腕はともかく
 武器の錬度は低くないし集団戦での連携は取れてた。本当にこいつら、ただの賊かね?」
烏合の衆にしちゃ、動きが良すぎる。
こいつらいわく、頭は人間じゃないと言うが。その辺も関係してるのだろうか?
爪に付いた血を払い、口元の血を拭う内に鉄仮面も戻ってきた。

>「良い見世物だったのう、レグルス殿。
> その……何だ。貴様の方も、まあまあの手際であったのではないか。」
当然と言えば当然なんだが、鉄仮面の方も見た目は無傷だ。
連中の得物じゃあ鎧に傷一つ付けられないだろうし、動きがおかしくない事から
関節も無事のようだ。なるほど、レグルスと言いやはりこの二人は実力がある。
「それはこっちのセリフだね。その図体に鉄の塊抱えてあれだけ動ける奴なんざ
 そうはいないよ。頼りにさせてもらうよ、鉄仮面。」

鉄仮面を見上げながらアーマーの胸部部分を軽く小突く。
何があったかは知らないが、先ほどよりもだいぶ殊勝な気がする。
気づいてはいるが、あえて口にも顔にも出さない。

>「心配無用である、我は凄腕だからな。問題がなければ、早速、発つとしよう。
> 日が昇るまで待っても良いが、先の戦闘から逃れた雑魚どもが拠点に帰って、
> 普通の人間でない団長とやらの元に馳せ参じ、準備の時間を与えるのは不都合だからな。」
至極真っ当な意見だ、と言うかもう歩き始めてしまっている。
「やれやれ、落ち着きの無い。ま、反対する道理はどこにも無いけどね。
 それにあちらさんだって夜よりも朝昼の方がやりやすいだろう。
 先手を取れるならその方がいい。面倒は好きじゃないんだ。
 つーわけで、行くよ?レグルスさん。」
鉄仮面を見失わない距離を保ちつつ、レグルスに首だけ向けて声を掛ける。
同時に、愛用の鉄製のやすりで人間で言う犬歯の部分を擦り始めた。

30 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 23:29:21 0
長文ウザ巣

31 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2010/02/03(水) 23:38:40 0
予想以上に手際の良い攻勢で、敵は全て逃げるか死ぬかのため、
自分達で砦を攻略することになった。
かえって好都合とも言える。

「それにしても…」
アレスの方を見て言う。
「お前の戦い方…まるで獣だな。いや…獣そのものって言ってもいいかな。
ちょっと正直、引いちまったよ。頼むから、抱いてる間はそういうのは…やめてくれよ」
軽く冗談を言いつつ、武器などを回収し、手入れをしながらアレスの横を歩く。

砦に近づいた。
予想以上にそれは砦の形をしており、単なるアジトというよりも要塞に近いほどだった。
最近ここに棲家を作ったものではないだろう。
「あちゃー、こりゃ弓使いがいるだろうな」
先ほどまでアレスと腕を繋いでいたレグルスがアレスから離れた。
慌てて鉄仮面の方に向かって駆けると、声をかける。
「おい、そろそろ俺の判断が正しければ敵の射程に入る頃だが…」
そう言った矢先、文字通り矢がレグルスの前をかすめた。
敵の声はしないが、既にこちらが見られていることは確実だ。
敵に夜目の利く者がいるのだ。
「アレス、俺らの後ろに入れ。見つかったみてえだぜ」
告げると、レグルスは木の間をすり抜けるようにして砦に近づいた。
そして、敵の一人を発見するや、間髪を入れずにナイフを投げる。
「ぐぉ…」
弓を持った敵がたちまちに喉にナイフを刺され絶命した。
しかし…
「グゥッ!!」
次にうめき声を上げたのはレグルスだった。肩にナイフが刺さり、血があふれ出す。
どうも敵は複数いて、あちこちで狙っているらしい。
「気をつけろ…あちこちに潜んでるぞ…」
鉄仮面とアレスにそう告げた。

32 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/02/11(木) 21:52:47 0
「困るのう、レグルス殿。そんなザマでは!」

咲いた傍から闇に紛れる紅の花を拝む事もなく、
鉄仮面は長剣を抜き払いながら、殺気とレグルスとの間に立ちはだかって、
再び飛来するナイフを、身を呈して防ぐ。
ただでさえ屈強な身体に、鉄のアーマーを着込んでいるのだから、
重さも鋭さもないナイフが命中したところでは、びくともしない。
それこそ、大砲でも持ち出してこないことには、
鉄仮面の大壁を瓦解させるなど、到底は不可能である。

さても。まだ辺りの夜は濃い。
それに留まらず、方々に木々が林立して見通しが悪い上、
足場の土は凹凸が目立ち、フットワークの邪魔をする。
盗賊はここいらを生活の基盤としているだけあって、
そんなコンディションを、むしろ味方につけている。
当然ながら、三人にとってはアウェイ。長期戦は苦しい。

とにもかくにも、まずは砦に入るまでが勝負になる。
となれば。

「お二方よ。」

ただでさえ小さい声は、鉄の仮面の中にくぐもって、
一体、何を話しているか聞き取れるかは知れない。

「まず我が、そこらの小物の注意を引きつけておく。
 その内に貴君らは、早駆けを活かして、砦まで殺到するのだ。
 オンナ……あー、貴様の方はともかくとして、
 レグルス殿の怪我は肩であるから、走れないこともなかろう。」

風を貫く矢をバックラーで迎撃しながら、
長剣の切先を辺りに閃かし、周囲への牽制も忘れない。

「何にしても、我の鈍足では、貴君らにはついていけぬ。
 貴君らは砦を攻略。我は小物の相手をしつつ、貴君らの後に続きながら、
 その背後を守る形になる。良いか?良いな?答えは聞かんぞ。」

やや幅広の刀身が赤銅色の光を宿し、やがて火の粉を纏う。
それを掲げた鉄仮面は、狂戦士さながら、
地から湧き出すような咆哮を撒き散らし、野盗共に手当たり次第切りかかる。

「さあ、道行きを!」

33 名前:アレス ◆bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/02/12(金) 21:59:00 0
>「お前の戦い方…まるで獣だな。いや…獣そのものって言ってもいいかな。
>ちょっと正直、引いちまったよ。頼むから、抱いてる間はそういうのは…やめてくれよ」
「そうかね、人間つっても一皮剥けば獣だろ?
 戦場できれい汚いに拘っても仕方ない、これが自分なりのやり方さ。
 さぁてねぇ?保証はしかねるよ」
努めて軽く受け流すアレスだが、内心穏やかではない。
仕方の無い事とは言え、自身の戦い方と言うヒントまで出してしまっている。
まだ酒場でのやり取りと戦法は結びついてはいないようだが、時間の問題だろう。
(ま、そうなったらその時はその時さ)


問題の砦はただのねぐら等ではなく、しっかりと破損箇所などを修繕しており
全盛期とまでは行かないものの砦としての機能を取り戻していた。
そうなると当然のごとく、その機能を活かす為の人員も存在するようになる。

>「あちゃー、こりゃ弓使いがいるだろうな」
「だろうね」
レグルスの言うとおりである。逆にこれだけ大掛かりな修復を行っておきながら
弓使いなどの遠距離攻撃できる者がいなかったら砦の壁の意味が無いのだから。
案の定矢が射掛けられる。狙いはかなりいい、少なくとも素人じゃない。

>「気をつけろ…あちこちに潜んでるぞ…」
>「困るのう、レグルス殿。そんなザマでは!」
「ああ、まったくだ…毒は塗ってないみたいだね」
レグルスの肩に刺さったナイフを抜き、応急手当で止血するアレス。
ナイフに付いた血を『舐めて』無毒である事を確認する。

>「まず我が、そこらの小物の注意を引きつけておく。
> その内に貴君らは、早駆けを活かして、砦まで殺到するのだ。
> オンナ……あー、貴様の方はともかくとして、
> レグルス殿の怪我は肩であるから、走れないこともなかろう。」
仮面のせいで何を言ってるのか――獣人であるアレスには聞き取れているのだが。
要約すると、自分が殿を務めるから砦に入り込めと言う事らしい。
…先ほどからの投げナイフは鉄仮面にかすり傷一つ負わせる事ができない。
所詮人間の膂力ではアーマーを貫くほどの投擲攻撃は出来ないのだ。

「この状況でアンタみたいな奴がいるとホントに助かるね。
 …分かったよ、周りの奴らはアンタに任せる。追いつくまでに
 可能な限り中をきれいにしとくから、お互い油断しないようにね」
雄叫びを上げながら突撃していった鉄仮面を一瞥し、出る機会を伺っていたレグルスに近づいて
「先に行くよ、レグルスさんは周囲の警戒を頼む。
 手負いよりも元気な方を狙うだろうから、これ以上の怪我しないように
 気をつける。トドメを刺し損ねるかもしれないからそっちも頼むよ?」

そう言ってバランスの取りづらい土の上を駆けていく。
四方から矢やナイフが飛んでくるが、まるで獣の様に身を屈めて走る
アレスはかすり傷こそ負えど、流石に直撃はしていないようだ。
物陰や遮蔽物代わりに残されていた瓦礫に潜んでいる敵の喉や目などの
急所を的確に、すれ違いざまに潰しながら砦の入り口へと向かっていった。

34 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [sage] 投稿日:2010/02/15(月) 23:32:59 0
肩に刺さったナイフ。傷口が酷く痛む。
起き上がろうとするレグルスの前にアレスが支え、深々と刺さったナイフが引き抜かれ、
丁寧な手当てを受ける。
「うううッ!」
痛みに耐えつつ前を見れば、アレスがナイフに付いた血を「毒見」と称してなめているところだった。
そんなアレスを抱きすくめると、一瞬で唇にキスをした。
「なあに、俺の貴重な血を舐めたお返しだよ」

「何にしても、我の鈍足では、貴君らにはついていけぬ。
 貴君らは砦を攻略。我は小物の相手をしつつ、貴君らの後に続きながら、
 その背後を守る形になる。良いか?良いな?答えは聞かんぞ。」
いちゃついているのもつかの間、一発機転を利かせた鉄仮面が、囮戦術を提案する。

「さあ、道行きを!」
「あぁ…すまない!」
鉄仮面の無事を祈りつつ一言礼を述べると、アレスに向かって告げる。
「あぁ、大丈夫だ。お前こそ気を付けることだな。勝手に子供が産めねえ体になられても困る。
もっとも俺は、上半身が無くなっても下半身だけでも生き残ってやらあ」
片手を押さえながらも、軽口を叩いてみせる。
「無事に親玉を殺ったら、思う存分愛してやるから待ってな」

それだけ言うと、ダッと一気に坂を駆け上がり、そのまま勢いで
物陰に隠れている敵を切り伏せる。
レグルスが通ると、その一線には血の花が咲いた。
何発か傷を受けるも、辛うじて全てが軽傷で済んでいる。

さて、さっそく砦の前まで来たところで反対側から来るアレスの姿を確認した。
そのときである。
砦の入り口が突然罅割れ、青白い光を放ったと思うと、一気にそれは
レグルスらを襲った。
辛うじてかわしたレグルス。
丁度こちらに向かってきた下っ端盗賊二人がそれの餌食になり、
脚や首、剣などがこちらに飛んできた。
「うぉぉ…」
その非道ぶりにレグルスは言葉を失う。
「でけえ…な、何なんだあれは…!!」
親玉の男のその姿は、明らかに人間のそれとは異なる姿をしていたのだ。

35 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/02/19(金) 21:55:51 0
存外、苦戦を強いられた鉄仮面。

恐らく、賊討伐に派遣される騎士との抗争を想定して砦に備えておいたものか、
ウォーハンマーやメイス、更には凝った造りのモーニングスターなど、
賊共は重装戦士に対して有効な得物を手に、縦横から鉄仮面を襲う。
鉄仮面にとっては、一度地に突き転がされてしまえば、死んだも同然。慎重を求められる。
地の利を得て、野犬の如くしなやかに駆け巡る集団を相手取って、
己は鈍重な摺り足で同行者二人の後を追いながらも、疾風が吹き荒れると見るや、
カウンター気味の気合一閃、堂々の太刀筋で勝負を決める。
ところがやはり多勢に無勢、長期戦による疲労の蓄積も相まって、
次第、体躯に仕込まれた太い骨々が軋み始めるのを察する。

「るおおおぉぉォォッ!!」
「ぬぅっ――。」

背後よりの咆哮!
返り血を存分に浴びた鉄のアーマーは、
振り向きざまに長剣の刺突を放ちながら、紅の飛沫を撒き散らす。
刃の切先は、過たず踊りかかった肉体の真芯を刺し貫いた。
しかし、中空に磔されたその骸の重量は、
討たれた同胞の怨霊を吸い尽くしてか、鉄仮面の体躯を持ってしても支えきれない。
たまらず仰け反ったのを堪え、骸を投げ出しながら剣を引き抜く。
体勢の崩れたところを狙い済まして、鈍器を片手に二人の賊が飛び掛る。

「「しゃアッ!」」

ユニゾンした気勢を、周囲の夜気もろとも引き裂く一太刀!
火炎の魔法剣が唸りを挙げて、二人の胴体を天地二つに分断した。

「……これ以上はっ。」

鉄仮面は思わず膝を折りながら、息をつめて一人ごちる。
いくらバイタリティに優れているとは言え、超重量級の全身鎧に身を包み、
しかも孤軍奮闘を演じ続けるとあっては、体力的にも精神的にも辛いところがある。
それでも戦績は上々。日頃、酒場で腐るばかりの人間とは思えなかろう。
残った雑兵の牽制を尻目に、砦に赴いた二人の追跡に専念する。

36 名前:鉄仮面 ◆XSvTh3P/2I [sage] 投稿日:2010/02/19(金) 21:58:48 0
砦の門前で、賊の頭目と思わしきそれと、対峙しているレグルスとアレス。
さて。鍛え抜かれたヒトの肉体というものは、薄皮一枚一枚を丁寧に張り重ねてこその美しさがあるが、
この頭目の身体には、そんな芸術性など毛ほども見出せるところではなく、
高密度の紙粘土を捏ねて、四肢のどこへでも丸で無暗にくっつけ回ったように、
これ以上ないほど、不恰好かつ驚異的なシルエットを宿していた。それはまるで。

「魔とヒトとの相の子、と言ったところか。角の生えていないのが反って不思議だな。
 ――いや、遅れてすまんな、お二方。貴君らの活躍で、中々快適な道程になったぞ。」

無理を強いて急いだ為か、半ば両脚を引き摺るようにして二人の背後より表れたのは、
アーマーのあちらこちらに疵を負わされた鉄仮面である。声にも精彩がない。
それにしても、魔、とは。今時、余り聞く言葉ではなかった。

「こんな獲物を二人占めとは、好ましくない。我にも一口、食わせてみよ!」

この正念場に鉄化面流を発揮している。
二人の肩を押しのけてずかずか行く。そうしていよいよ、頭目と相対した。

「ふん、如何にも見掛け倒しだな。一太刀で決める!」

鉄仮面は、ブーメランという狩猟道具を知らないと見える。
片手のバスタードソードをチラつかせながら、得意の千鳥足で間合いを詰める。
野獣さながら、全身全霊の袈裟懸けを仕掛ける。間もなく、鋼が勝利の雄叫びを挙げる。筈だが。

「なにぃぃぃっ!?」

剣は、頭目の肩口に浅く食い込んだまま動かない。果たして、骨に達したかさえ危うい。
鉄仮面の剣は、血塗れになって切れ味も落ち、本人も疲労困憊の様に違いはないが。

(我の一撃に、少しも堪えんだとぉ!?)

あからさまに動揺する鉄の仮面に向け、肉の槌が横殴りに襲った。
あっけなく吹き飛んだ血濡れの鎧は、大気を巻き込みながら、古木に打つかって地に伏せた。
それでも意識は保っているらしい。意気を荒げているのは、憤怒か羞恥か。
やがて、創痍を引き摺って立つ。そして、言う。

「……ふん。大変な美味らしいから、貴君らにも取り分を残してやろう。さあ、参るか。」

バックラーを放って、バスタードソードを両手に構えなおしつつ。

37 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/02/23(火) 02:22:05 P
保守

38 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/02/23(火) 12:07:57 P
ハードに保守

39 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/02/23(火) 12:12:40 0
ハードゲイファンタジー

40 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/02/23(火) 15:52:16 P
『アレス』ってぱっとみて
男の子の名前だと思ってしまいました保守

41 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/02/28(日) 02:18:52 0
でも体は結構肉感的

42 名前:アレス ◆bceH.rsFxI [sage] 投稿日:2010/03/05(金) 22:29:02 0
砦内の『掃除』はあらかた終わった。
人間よりも闇夜に慣れ親しんだ、獣の血を引くが故にアレスには
敵がどこにいるのか、感覚で分かってしまうのだから。

>「なあに、俺の貴重な血を舐めたお返しだよ」
>「無事に親玉を殺ったら、思う存分愛してやるから待ってな」
それにしても、先程のレグルスの言動はアレスには全く理解できない。
「女好きにも程ってもんがあるだろうに・・・。
 アイツは特に物好きだね、人間のクセに獣と番いたがるとは」

アレスは自分の容姿にこれっぽっちも興味を示さない。
傭兵として、周囲からなめられさえしなきゃいい、と言う程度しかないのだ。
しかし最低レベルの身なりをしてても、顔立ちもスタイルも上物であり、
レグルスでなくとも、並みの男以上ならお近づきになりたがってもおかしくない。
つまり、どっちも分かってないのだ。

>「魔とヒトとの相の子、と言ったところか。角の生えていないのが反って不思議だな。
> ――いや、遅れてすまんな、お二方。貴君らの活躍で、中々快適な道程になったぞ。」
遅れて鉄仮面も砦に入り込む。その姿を見た時、アレスは自身の見積もりの甘さを知った。
鎧のあちこちは『打撃武器』による凹みが無数に付いており、それは当然のごとく
鉄仮面の心身に少なからぬダメージを負わせた事は想像に難くない。
それでも、口調だけは相変わらず。気力は残っているようだ。
「そうかい?・・・置きっぱにした『仲間』が生きてたってのは悪くない心地だよ。
 ああ、どう見てもコイツは人間じゃあない・・・待ちなって、迂闊だy・・・!」

止めに入る間もなく、鉄仮面は攻撃を仕掛け・・・反撃をもらい吹き飛ばされる。
相応の装備で固めてもコイツの攻撃は容易く砕いてきたってのに・・・!
流石のアレスも一瞬顔が青くなる。見積もりを誤ったなんてもんじゃない、と。

>「……ふん。大変な美味らしいから、貴君らにも取り分を残してやろう。さあ、参るか。」
だと言うのに、鉄仮面は折れもせず相変わらずの尊大な物言い。
普段なら地と思うのだが、今この局面においてはその言い回しも
己を鼓舞するためなのだろう。そう思うと、放心しかけた意識が覚醒に向かう。

「・・・はっ、ソイツぁ嬉しいねぇ。嬉しすぎて涙がちょちょ切れちまわぁね。
 二人ともいいかい、アタシが前に出る。動きは鈍そうだから、息が整うまで
 何とか引き付けといてやるよ。弱点が分かったら一気にやっとくれよ?」
そう言いながら、地を蹴り異形へと駆けるアレス。
当たれば自分など粉々に砕いてしまうであろう肉塊の、疲れ知らずの猛攻を
巧みに避け或いは背後に回っての申し訳程度の攻撃でひたすら意識を釘付けにさせる。
・・・血糊でべた付いて切れ味が落ちている上に、鉄仮面の一撃ですら有効打にならなかった肉塊に、
攻撃が通じるはずもなくかすり傷一つ付きはしない。




>>40
【いわゆる偽名、と言うやつだしね】
【本名は・・・秘密。使う予定は現在の所なし、と言う事で】

43 名前:レグルス ◆3FFus5HV/E [age] 投稿日:2010/03/14(日) 21:59:13 0
苦戦する鉄仮面とアレス。
レグルスは敵の親玉の異常な強さを身をもって知った。
その姿はまさに筋肉の塊と言ってもいい。鎧に包まれたその肉体は
不気味に脈を打っていた。

いよいよ凶腕がアレスへと向けられた瞬間、無意識のうちにレグルスは飛び出していた。
「てめえの好きにはさせるかよ!!」
振り上げられた拳にショートソードとソードブレイカーをクロスさせて構える。
パキャ…という音とともに武器が砕けた。
なんと、ショートソードだけではなく、武器を砕く立場で今まで多くの人間を地獄へと送ってきた
ソードブレイカーまでが破壊されたのだ。
さらに、その豪腕はレグルスの腕にも強い衝撃を与え、破片も刺さり瞬く間に
レグルスは傷だらけになった。

「くっそ…!」
舌打ちをし、すぐさま立ち上がってナイフを構えるレグルスだったが、
次の瞬間、巨大な腕が振り下ろされ、それがレグルスを捕らえた。
「うっ…!!」
ギリギリという音とともにレザーアーマーが締め付けられ、レグルスの体は
持ち上げられ、右へ左へとこね回すように捻り潰されていった。
パキパキとレザーアーマーが砕ける。レグルスは血を口から吐き出し、
あばらを数本折ってしまった。
辛うじて体を捻ってそこから抜け出したときは既に虫の息の有様で、
体は裸同然の格好となっていた。
決して体格は良くないが鍛え上げられた体も、無残な有様である。

「アレス…今のうちに逃げ…う…!」
僅かな親玉の隙を狙い構えるアレスに親玉が気づき、そちらに向かうが、レグルスはまだ諦めてはいなかった。
親玉の脚に紐がくくりつけられていた。
「今だ!狙え…!」
これで隙が多少は生まれたはず…
全裸となったレグルスが立ち上がりながらアレスと鉄仮面に声をかけた。

44 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/03/27(土) 03:32:55 0
カチャ…(ベルトを外す音)

45 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 02:43:11 0
ザシュ!!(男性器を切り落とす音)

46 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/04/04(日) 23:27:41 O
ほーたーるのひぃかーりー♪(スレ終了の音)

47 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/04/11(日) 02:17:13 0
は?

48 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 18:16:44 O
人いないか…?
もしいるなら新規参加希望
いないなら再建する

49 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 20:23:06 0
いいねぇ
再建するなら参加します

50 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2010/04/13(火) 18:54:37 0
ハズファンの復活まだか?

51 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 20:44:44 O
再建するなら頑張れ

52 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 11:05:20 O
再建するなら参加しますよ

53 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 22:41:41 O
再建したいのだが
何から手を付けるべきかさっぱりわからない
それに元々いたコテは本当にもういないのだろうか?

54 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 23:05:38 0
再建したいのであれば、まずスレの方針を決めましょう。
単にハードファンタジーと言っても判りませんし、過去のスレを漁るのも大変だし敷居をあげることになってしまう。
ですので、わかりやすい方針やスレの雰囲気を決めるのが第一。

次は基本ルール。
○日ルールや決定リールなどのアレですね。

で、方針に沿った世界観とサンプルキャラクター。
ここで陥りやすいのは、世界観ではなく世界設定を細かく決めすぎないこと。
国が5つあって、それぞれの主要都市が10ずつあり、主要人物が10人ずついて、歴史的なかかわりが云々文化が云々
国は一つだけど都市が10有、各都市の産業が云々、古代の遺跡が云々
作っているときは楽しいものですけど、全くの第三者がいきなり大容量のデータを送られてもパンクしちゃいますのでね。
データがあれば便利と思うかもしれませんが、その前の段階なのでね。
最初はわかりやすく単純な構図でストーリーが進むにつれみんなで肉付けしていけばいいくらいの感じで
大切なのは揺るがない骨格ですから。

後は大きな目的を設定すればよいかと。
スレの方針にもよりますが、細かい因縁や伏線を飲み込める幅があると便利だと思います。


55 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 11:26:49 O
>>54おおありがたいどうもです

じゃあ一般的に魔法やモンスターが出てこない(魔法がすごく珍しい、あるいは魔法が一旦廃れた中世世界の)ファンタジーと言う事にしようかな…
方針は、そうですね。魔法をおとぎ話だと思っている主人公達が魔法だらけのダンジョンの探索に巻き込まれる、というのはどうでしょうか?
もちろん異論は認める

56 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 11:36:52 0
魔法やモンスターが出てこないのに、魔法だらけのダンジョンに行く?



いや、一応お約束だし

57 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 11:58:17 O
>>54を自分で思いつかないうちはスレ再建しないほうがいい
用意してもらったテンプレ埋めても、スレ運営はテンプレ用意してもらえないんだから
やりたい事と出来ることの区別はつけなよ
今あんたがすべき事は経験を積み力を付けること
能力不足のまま強行して再建の芽を潰すことじゃない

58 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 12:00:54 O
>>56なんというか、ファンタジーなんて子供だましだと思ってる中世の人が遺跡(ダンジョン)内に閉じ込められた遥か昔に滅びたハズのファンタジー世界に迷い込むor何か理由があって探索しなければならなくなった、みたいなイメージです

中世版の伝奇と言うか

59 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 12:04:42 O
>>57そうかもですね、自重します
スレ汚し失礼しました

60 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2010/04/15(木) 12:27:42 0
>>57
お前こそ何者なん?
住人いるならともかく、廃墟スレなんだから好きにさせたらいいじゃん

>>58
誰もいないんだから好きにやればいい
名無しはああだこうだ偉そうに指図するけど、実際に何か手助けしてくれる優良名無しはごく一部
俺自身に対してもだけど、いちいち話を真に受ける必要ないぞ

ハードファンタジーTRPG 第二期

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