もう1時か、
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忍者学園TRPG

1 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:17:12.53 0
頑張れ!

2 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:23:54.52 0
立ったならやるか
今からこのスレは忍者キャラのみ参加が許されるTRPGスレとする
アスペ隔離室も兼ねているので参加する奴はそこんところよく理解して参加するように!

3 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:24:06.54 0
時は戦国乱世の時代
人々は争いに明け暮れていた
そんな時代であるゆえに忍者という存在が大変重要視されており
その忍者を育て上げる忍者学園が全国各地に多数存在していた
君はそんな忍者学園の忍者の卵
はたして一人前の忍者になれるのだろうか?



4 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:28:30.49 0
テンプレ

名前:
年齢:
性別:
得意忍具:
得意忍法:
その他:

5 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:32:39.19 0
名前:マスクザレッド
年齢:不明
性別:男
得意忍具:凧
得意忍法:分身
その他:十傑衆の一人、指パッチんで人を両断できる


6 :名無しになりきれ:2011/09/11(日) 00:33:29.59 0
おいこらヒッツカルド混じってんぞ!!

7 :名無しになりきれ:2011/09/22(木) 04:31:33.28 0
鬼子

8 :!ninja:2011/09/22(木) 05:50:42.43 0
忍者は素晴らしい人間ですよねー!?♪。

9 :(,_´ゞ`) ◆cEFDkKYaFY :2011/09/23(金) 05:59:53.56 O
名前:チンポコ丸
年齢:嘘八百歳
性別:雄斗虎
得意忍具:素手ゴロ
得意忍法:チンコいじり
その他:ハリケンブルーを捕獲してチョメチョメしたい

10 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/23(金) 06:02:41.49 O
(,_´ゞ`)我が身すでに鉄なり

(,_´ゞ`)我が心すでに空なり

(,_´ゞ`)天魔覆滅!

11 :名無しになりきれ:2011/09/23(金) 17:23:57.30 O
バカじゃないの

12 :名無しになりきれ:2011/09/23(金) 18:08:43.32 O
>>10
かっこいい…

13 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/24(土) 05:51:40.69 O
(,_´ゞ`)>>11さんへ

(,_´ゞ`)いいえ違います

(,_´ゞ`)バカではなくカバ。伊賀野カバ丸です


(,_´ゞ`)>>12さんへ

(,_´ゞ`)光にあらず闇にあらず。我らは影

(,_´ゞ`)光と闇が交わる所に必ず影あり

(,_´ゞ`)影より生じ、影に帰す…

14 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/24(土) 05:54:57.50 O
(,_´ゞ`)加藤段蔵という忍者が凄いらしい

15 :名無しになりきれ:2011/09/24(土) 19:09:02.73 O
あのロリコンがどうかしたのか?

16 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/27(火) 03:04:46.77 O
(,_´ゞ`)>>15さんへ

(,_´ゞ`)前田又左衛門どのは十も年下の従妹を嫁に迎えたそうな

(,_´ゞ`)あやかりたいものよ喃

17 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/27(火) 03:07:06.11 O
(,_´ゞ`)上杉の軒猿は他の忍を打つ術に長けているそうな

(,_´ゞ`)気をつけませう

18 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/27(火) 06:35:59.31 O
(,_´ゞ`)その他大勢の隠れみのの中からしか発言できない輩が

(,_´ゞ`)人様を鶏肉呼ばわりとか笑わしてくれる

(,_´ゞ`)穀潰しの分際で生意気な、間引いてくれようか

19 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/29(木) 17:18:50.98 O
(,_´ゞ`)先の台風で崩れた櫓の改修や治水工事で出費がかさむ喃

(,_´ゞ`)ウン十万単位の散財とか、生まれて始めてであり

(,_´ゞ`)我が清涼殿もこれまでか…

20 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/09/29(木) 17:19:27.52 O
(,_´ゞ`)ある程度の貯金は大事

21 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/10/06(木) 20:34:53.58 O
(,_´ゞ`)望月千代女という女忍はエロいらしい

22 :(,_´ゞ`) ◆cEFDkKYaFY :2011/10/09(日) 09:35:40.91 O
(,_´ゞ`)飢渇丸よりカロリーメイトのほうが美味い喃

23 :名無しになりきれ:2011/10/13(木) 20:32:40.57 0
おお、顔の人w まだ生きてたのか。
全く何処にでも湧きやがって
このスレはまかせたから好きに使ってね

24 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/10/15(土) 05:49:15.71 O
(,_´ゞ`)わかりました

25 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/10/15(土) 05:53:09.06 O
(,_´ゞ`)モミジとカエデは植物学上は区別しないそうな

(,_´ゞ`)葉の切れ込みが深いほうがモミジ、浅いものがカエデ

(,_´ゞ`)と園芸の世界では区別している

(,_´ゞ`)…よし、双子のくノ一姉妹のキャラ。紅葉と楓て名前にしようぜ!

26 :名無しになりきれ:2011/10/30(日) 17:41:55.28 0
なにこいつ

27 :チンポコ丸 ◆cEFDkKYaFY :2011/11/01(火) 19:30:27.70 O
(,_´ゞ`)忍が名を名乗る時は、死ぬ時

28 :名無しになりきれ:2011/11/12(土) 10:45:24.64 0
ござるでしょう

29 :名無しになりきれ:2011/11/12(土) 18:12:59.75 O
ごう゛ぁる

30 :ヂライヤ ◆G459AYhAk6 :2011/12/06(火) 18:57:04.03 0
名前:ヂライヤ
年齢: 12
性別: おとこ
得意忍具: 撒菱
得意忍法: 火遁の術
その他: 蛇が大きらい

「我、来たるケロ」

31 :名無しになりきれ:2011/12/07(水) 23:19:07.84 O
鬼は闇の中でうずくまっていました。
物陰に潜み、息を殺して気配を断っていました。幾つもの人影が、前の道を通り過ぎて行きました。その度に鬼は体を堅くしました。
夜がすっかり更け、月が高く東天に上がった頃、軒に橙色の灯りが点きました。
鬼は微動だにもせず、灯りに向かって眼を見開いていました。
そこには柔らかな布団に包まれ、枕を高くして眠る人間がいます。
鬼の心には憎しみの炎がめらめらと燃え上がっていました。自分だけがこうして闇の中に取り残されていることへの怒り……。

やがて朝が来ました。
戸口から出てきた人影を追い、鬼は移動し始めます。前方を歩く背中を穴が開くほど睨みながら、惨たらしい死を念じました。
念が通じたのか、相手は、まんまと人気のない森へと入っていきます。
今こそ、その機会です。
鬼は周囲を確認し、雄叫びをあげて人影に突っ込んでいきました。相手は驚愕の表情で振り向くと、鬼の攻撃をかわした拍子にもんどりを打って倒れてしまいました。
鬼は殆ど無意識に鋭い爪を斜めに振り下ろしました。

「ぎゃぁぁぁ!」
血飛沫が上がりました。鬼は血塗れの人間を訝しげに見下ろしていました。そして自分の手についた血潮をぺろりと嘗めました。
相手はまだ死んでいませんでした。手足をじたばたと動かして、なおも這って逃げようとしていました。
往生際の悪い奴だ、と鬼は思いました。むんずとその襟首を掴んで仰向けに引き倒します。相手は恐怖におののいた瞳で鬼を見つめていました。
鬼は無言で爪を振り上げ、その首筋めがけて振り下ろしました。

32 :名無しになりきれ:2011/12/07(水) 23:19:46.80 O
忍術学園に冬がやって来ました。
鬱蒼とした木下闇も、生えそろった薮も、土色の空き地に戻っています。

「今日こそ決着つけようやないか」
虎男が不遜な声でアナタ(アナタ達)に言いました。背後では虎男の子分達が大きく頷いています。
虎男は忍術学園の「ハミダシ四人組」の一人でいつもアナタに因縁を吹っかけてくるのです。
虎男はついて来いというように顎をしゃくって歩き出します。
沈みかけた夕日がアナタ達の頬を茜色に染めていきます。
庄屋の次男である虎男を先頭にアナタは村外れにある寺の裏手で歩を止めました。

待ち受けていたのは、くたびれ果てた木の鳥居でした。枯木の森に今にも呑み込まれそうな古い神社がそこにありました。
注連繩はすっかり風化して、藁で編んだ簾のようになっていました。
森の奥へと続く参道は、まるで獣道でした。

かあかあ、と烏がないています。日はすっかり山に落ち、一筋の雲のたなびきに淡い残光があるばかりでした。
虎男は寺から盗み取ってきた蝋燭の一本をアナタに渡し

「肝試しじゃ。井光の泉まで行って柵の中に入り、証拠として泉の側の古桜の枝を折ってくるんや」
虎男は、ふてぶてしい面構えで腕を組み

「さぁ、どっちから先に行く?」
蝋燭を翳すと、縺れ合う木々の間で梟の目が黄色く光ります。

漆黒の森の中で、蝋燭の灯りは頼りないぐらい小さく震えています。
妖怪めいた夜鷹のなき声や、木の葉同士が擦れ合う音が、闇の深淵に幾重にも木霊し、アナタをどきりとさせることでしょう。

【季節外れの肝試しが始まりました】

33 :名無しになりきれ:2011/12/07(水) 23:23:45.77 O
忍術×
忍者○

34 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/08(木) 22:02:37.58 0
「こんな寒い時に肝試しなんて、バカじゃないの?」
カスミは口を尖らせる。
すらりとした長身をまわして腕を抱えるようにして、体をぶるっと震わせて。
いつもながら自分たちに因縁をつけてくるのにあきあきしているが、
「別にどっちでも。行きたいんなら先に行けばいいじゃない。あたしは後でも先でもいいわよ」
でも、どうしてこんな時期はずれにこんなことをするのかと思わないでもないが、虎男は今まで見え見えの悪巧みしかしてこなかったので、大して危機感は持っていない。

35 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/08(木) 22:22:03.80 0
名前:朧カスミ(おぼろ かすみ)
年齢:12
性別:女
得意忍具:長船刀
得意忍法:高速居合い
その他:武術、柔術が得意

36 :参加者募集中です:2011/12/09(金) 23:53:47.72 O
>「こんな寒い時に肝試しなんて、バカじゃないの?」

「なんやカスミ?おまえでも井光の鬼が怖いんか?なんやかんや言うても、おまえも女子(おなご)やったんやな。井光の鬼明神の祟りにびびっちょるんかぁ?」
虎男達は顔を見合わせ、一斉に笑った。

>「別にどっちでも。行きたいんなら先に行けばいいじゃない。あたしは後でも先でもいいわよ」

「さ、先に行くに決まっておるじゃろう」
カスミの背後から飛び出したのは小柄な捨吉だ。

「やい虎男、おいらの妹を二度と泣かせたら承知せんぞ!」

「捨吉ぃ、お前また女の後ろに隠れちょったんか?お前みたいな鼻タレに肝試しができるんか?」
「無理、無理」
「虎兄ぃ、相手にしたらあきまへんでぇ」
「そうじゃの。ほんならカスミ、お前等から先に行くんじゃ。あ、そうじゃそうじゃ。森をさ迷う平家の怨霊にも気をつけるんやぞ」
虎男がそう言うと、へたれの癖に負けず嫌いの捨吉は、怯えていると思われるのが癪だとばかりに

「おう、いったるわ!行くでカスミ!」
と大声で答え、さっさと鳥居をくぐっていった。
森の奥に続く参道は雑草だらけ。頭上でぎしぎしと枝のしなる音に早速捨吉が泣き言を始める。

「気味が悪いのぉカスミ。せやけど、おいらは虎男に偉そうにされとうないんや」
捨吉はカスミの袖をぎゅっと強く握る。

アナタたちが森をしばらく歩けば、森の木々は一層密集していくように感じられることだろう。
だが、蝋燭の半分近くが燃えてしまっても、泉の姿は見当たらない。

「おかしいな。泉は参道の中程にある筈やのに。迷ったんかな?おい、泉はどっちじゃと思う?」
念のため、近くの枝に手ぬぐいを結び付けて目印にする。
そうやってしばらく歩いてみたがやはり泉は現れない。
仕方がないのでアナタ達は再び目印の場所に戻ることにした。
ところが今度はその目印が見つけられない。

【アナタ達は森で迷ってしまったのでしょうか?泉を見つけて下さい】

37 :名無しになりきれ:2011/12/10(土) 00:23:24.69 O
にん

38 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/10(土) 15:57:30.42 0
>虎男達は顔を見合わせ、一斉に笑った。
何それ、あんたたち、お耳ついてんの?
あんたたちにふたつついてるのは親父さんやおふくろさんに引っぱられるためにあるわけ?
あたしの言うこと聞いてた?
こんな寒い時期にわざわざ肝試しをするのがバカらしい、って言ってんの。
それとも人の言ったこと理解できるオミソ持っていないわけ?
こわくもなんともないわよ。
ばからしい。

>「先に行くに決まっておるじゃろう」
ちょっと捨吉、何勝手なこと言ってんの!
あんたたちこそ、捨吉のことをほっときなさいよ。
だいたい、女の子いじめるってサイテー。
平家の怨霊って森にもいるの?
(ふんっと髪をかきあげて)
大丈夫よ、わたし、これでも平氏の子孫の知り合いだっていっている子を知ってるんだから。
(先に鳥居をくぐる捨吉に)
ちょっと待ちなさいよ!
捨吉!


39 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/10(土) 16:09:59.61 0
意地の張り合いでしょ、バカらしい。
どうして男の子って…

>捨吉はカスミの袖をぎゅっと強く握る。
もう、しょうがないわね。
こわいんなら自分から言い出さなければいいのに。
(カスミは、このあたりを不気味だと思っていたし、夜なので、それが何とも怖くて一人では歩けないと思っていた)
(けれど、寒いので怖いどころではない事と、捨吉がかわりに泣き言を言ってくれたので、落ち着きをもった)

ちょっと、泉ってどこにあるのよ?
おっかしいわね、…まさか涸れちゃったってわけじゃないでしょうね?
それもこれも、夜にこんなとこ歩くからよ。

>「おかしいな。泉は参道の中程にある筈やのに。迷ったんかな?おい、泉はどっちじゃと思う?」
う〜ん…ほんとに涸れちゃったわけはないでしょうし…。
…でも、こんなんじゃあたしもあんたも暗闇の任務は落第しちゃうわね。

>ところが今度はその目印が見つけられない。
ちょっと!勘弁してよ、迷っちゃったなんてことになったら、虎男たちに、本当に笑われるわよ!
それより、こんな寒い時に、何でこんなことになっちゃうのよ、よりによって。
(腕を抱え、肩をすくめる)

40 :参加者募集中です:2011/12/10(土) 21:20:51.19 0
>う〜ん…ほんとに涸れちゃったわけはないでしょうし…。
>…でも、こんなんじゃあたしもあんたも暗闇の任務は落第しちゃうわね。

「そ、そうじゃの。忍者失格じゃ」
焦燥感が喉元にこみ上げ、捨吉はすっかり方向感覚を失っていた。
気温もぐんぐんと下がっていく。

>ちょっと!勘弁してよ、迷っちゃったなんてことになったら、虎男たちに、本当に笑われるわよ!
>それより、こんな寒い時に、何でこんなことになっちゃうのよ、よりによって。

「なんじゃカスミ。よりによって、なんじゃ……」
捨吉は、涙で潤んだ目でカスミを睨む。
「虎男は、お美代が水汲みに行くの転ばして泣かすんやぞ!」

その時、前方から大きな水音が響いてきた。
「わあっ!!」
と悲愴な声を上げた瞬間、じんわりと足元から恐怖が登ってくる。

アナタたちが微かな水のせせらぎに耳を澄ませ、木立をかいくぐりながら数分あるけば
突然森が途切れ、泉を取り巻く柵が現われるだろう。

目の前には鏡面のように煌く池。
枯れ枝のドームは、何かの神聖な力で断ち拓かれ、水面に届く月光を遮るものは何もなかった。

「井光の泉……」
捨吉が呆然と呟いた時、不意に光の玉が、すうっと目の前を通り過ぎた。

――人魂だ!

すると三丈ほど向こうに、ぬっと立っている。あ・い・つ。
なんだろう?なんだろう?
荒い獣めいた息の音が響いてくる。
あいつは背が高くって鞠のようなものを脇に抱えている。

そう、わかった。何なのかわかった。

――鬼だ!!

鬼はアナタめがけて突進してきた。雄牛のように凄まじい勢いで。
その一瞬、脇に抱えているものがハッキリと見えた。
丸いもの、鞠のようなもの、それは鞠じゃない。

頭だ!!人間の頭だ!!!

おかっぱの頭に、堅く閉じた瞼、鼻も口も小作りな幼い女の子。
捨吉は仰け反り、尻餅をついて小便を漏らしている。

「カスミぃ〜!!あいつが持ってるの、お美代の頭やぁ!!!!」

【鬼が現われました】

41 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/10(土) 23:11:16.81 0
>「虎男は、お美代が水汲みに行くの転ばして泣かすんやぞ!」

確かにサイテーだわね。
でもそんなサイテーなやつ相手にしてたら、自分だってその程度に落ち着くのよ。
まあ、なんだかんだでその因縁に付き合ってるあたしも、その程度なのかもしれないけど。
まったく一緒にされたくないわ。
あのね、あたしは小さい頃から年上の男なんかに負けなかったんだから!
道場の娘ってこともあるけど、それくらいの気合を持たなきゃ、忍者とか、やってらんないわよ!
美代だって、忍者の妹になるんだから、もっと気を強くした方がいいんじゃない?!

「大きな声出すんじゃないわよ、捨吉…!こっちがびっくりするじゃない。
しゃくじゃない?虎男たちに聞かれたら、びびってただろ、とか言われるのよ?」
…。
「あった!」
「なんだ、何てことないじゃない…?」
「…きれいね、こわいくらいに。こわいって、こわがってるわけじゃないのよ!でも、ヘンな雰囲気よね。…」
「さ、捨吉、あたしたち、さっさと…え…?」
立ちすくみ、足を閉じ合せて目をみひらいた
「ひっ!人魂!」

「何よ…こ、こわくないわよ、ひ、ひとだまなんて!」
でも…!
何か違う、と思った。この人魂…
そして、大きな影に気づく。
異形の魔物!
「嘘でしょ、聞いてないわよ!鬼が出るなんて。」
「ちょっと捨吉、あんた、しっかりしなさいよ!男でしょ!」
「で…でも、祟りだ呪いだのより、少しだけ、やりやすいわね。」
(そういいながらも、その細い腰は震えていたが、表向きは武術の道場、実は忍びの流派備前流道場の一人娘だけあって反射的に構えている)
「嘘…!」
(美代の首じゃない、あれは人形か何か、よ)
そう言い聞かせながら衝撃に耐えて、というよりも麻痺していた。
ただ、小さい頃から身に着けている戦う姿勢、居合いの形だけが、今のカスミを立ち向かわせている支えだった
そして、たった一人ではないことが…
ひとりならば、おそらく、ひざを落として、泣き叫んでいたかもしれない。

42 :名無しになりきれ:2011/12/12(月) 00:36:56.47 0
版権キャラはOK?

43 :名無しになりきれ:2011/12/12(月) 12:34:11.85 0
なしで

44 :名無しになりきれ:2011/12/13(火) 18:31:05.90 0
名前:迅雷ハヤテ
年齢:12
性別:男
容姿:黒目黒髪。黒い装束と黒コート、腰に黒い日本刀を差した黒尽くめ姿。
武器:妖刀「鬼狂(きぐるい)」
得意忍法・体技:剣術全般、高速移動術(縮地)

参加希望です。これでもおk?

45 :名無しになりきれ:2011/12/13(火) 23:26:40.64 O
カスミのうなじが白い
着物から覗く首筋が白い。闇に鮮やかに浮かび上がるほど白い。
鬼は無言のまま身構えていた。目は大きな石榴のようにぎらぎらと光っている。
耳に届くのは葉擦れの音と時折交じってくる夜鳥の鳴き声。

まさか、まさか、まさか、まさか、まさか……。
こんなこと、あるわけない。声に出して捨吉は呟いた。
「こんなこと、あるわけない」
呟きながら、もう一人の自分の声を聞いていた。
「これは、現実や」
目尻から涙が零れ落ちる。

「カスミ…。なに構えてんねん。に、にげるんや……」

膝がかくかくと音を立てているようだ。息が……苦しい
起き上がろうとしても、起き上がれない。
無様の極致だ。捨吉は、しゃがみ込んだまま動けないのだ。

鬼は、カスミを凝視している。右手には鉈。
荒い獣じみた息の音が、ゆっくりと近付いてくる。
そう、ゆっくりと……。不用意に……。

そして居合の間合いを、鬼の右足が侵すと同時に、
片手に持った鉈が、カスミの首筋に振り落とされる。

>>44良いと思いますよー。よろしくお願いします】

46 :迅雷ハヤテ ◆f4vKWjtono :2011/12/14(水) 00:29:36.60 0
凍りついたようにその場に固まる二人に、巨大な異形はゆっくりとその魔手を伸ばした。
このままでは二人も美代という少女と同様の運命を辿ることになるだろう。
しかし、異形が放つ圧倒的な害意が今正に二人に襲いかかろうとした、その瞬間…
周囲の闇よりも深い漆黒の剣閃が、二人の頭上を過ぎっていった。

鋭い斬撃音と共に、呻いたのは異形。ドサドサっと、地に落ちたのはその異形の指であり、鉈。
そして、ズサァァァッと土を巻き上げて、疾風のように異形の背後に現れたのは一人の黒尽くめの少年だった。
「井光の鬼…。なるほど、半信半疑ながらも目をつけておいてよかったぜ」
およそ少年のものとは思えない鋭い眼光を叩きつけて、少年はその手に握り締めた黒刀をヒュッと払った。
ビチャビチャと、奇妙な色をした液体が大地に散る。
それは彼の刀こそが異形の、いや…鬼の指を落とした得物であるとの紛れも無い証であった。

「にしても、襲われているのがまさか同じ学園生(忍び)とは…」
今度は鬼を前に凍りつく二人に、彼の眼光が叩きつけられた。
それには若干の哀れみも含まれているだろうか。     
「…こいつは俺が引き受ける。その間に、行けよ。…足手纏いになる前にな」

カスミらと同じ忍びの候補生でクラスメイト。それも最近は登校拒否が続いていることで成績が悪く、
いわゆる落ちこぼれの一人に数えられつつある彼に偉そうに切り捨てられたことを、二人がどう感じたかはわからない。
ただ、一つ言える事があるとすれば、それは今現在最も目の前の悪鬼に対して闘争心を持っているのが、彼であるということだろう。

「俺は忍者学園生『迅雷ハヤテ(じんらい-)』──恨みはねェが、斬らせてもらう」

啖呵を切った彼、迅雷ハヤテに、鬼は怒号をあげた。

>>45ありがとうございます。これより参加させていただきます】

47 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/14(水) 19:11:13.78 0
(なに?)
突然目の前に現れた影と、その動きに、思わず目を閉じる。
(何が起きたの…?)
「ハヤテ!?」

(見開いた目)
「どうして、ここに!?」
(足手まといという言葉にカチンと来て)
「何勝手なことしてんのよ!
落ちこぼれなんかに助けてもらわなくっても、私達平気なんだからね!」
「ちょっと聞いてんの?」
「だいたいどうしてハヤテが…!くっ!!」
居合い刀を抜く前の構えをして立ったまま、体が硬直して動けず
何とか首をめぐらせて後ろを見る。
「ちょっと捨吉!」
「くやしくないの??」
「あんたも、忍術とか使いなさいよ!」
振り返ったカスミの瞳は、今までの恐怖で、すこし涙ぐんでいた

48 :名無しになりきれ:2011/12/16(金) 18:47:43.18 0
「待って下さい!これは違うんです!!」
鬼は片手を挙げて必死に制止しようとします。
「誤解です。私はこの首を見つけて貴方がたに渡そうと……!
 そうしたら此の人がいきなり斬りつけて来て……!」
鬼が指差します。
其の指の先には……迅雷はやてが……!
拾吉とカスミは驚きの表情ではやてを見ます。



49 :名無しになりきれ:2011/12/16(金) 20:42:21.63 O
「なんじゃ、おちぼこれのハヤテやないか。おまえになんか足手まといなんて言われとうない」
思いがけないハヤテの登場が、捨吉の心に勇気の火を燈した。
一方、捨吉を見るカスミの瞳は潤んでおり、忍法を使えと催促してくる

「わ、わかったで。特別なのを見せたるで」

そう言った時、鬼は弁解する。
捨吉は問う

「ほんなら、なぜカスミに切りかかってきたんじゃ?」

鬼は押し黙ったあと逃げだした。

50 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/17(土) 13:03:28.74 0
「そ そうよ!やってやりなさい!
…何をするの?」
捨吉が勇気を出したので、不安と期待の入り交じった顔で見る。

「いったいどういうこと??」
目をまるくして聞いていた。
すると、捨吉の言葉に、鬼は逃げ出した。
「あっ、待ちなさいよ!」
追いかけようとする。
その前に、ハヤテの前に立ちどまり
「は、ハヤテ…お礼を言ってあげても、いいわよ」
目をそらしつつそう言った。
「さあ、何してるの、追うわよ!」

51 :名無しになりきれ:2011/12/18(日) 02:12:03.85 0
「なんではやてがきたんや!」
鬼が大木に来ました。そのうろに女の子が倒れています。それは手にした首と同じ顔をした女の子です。
鬼が首を足元に転がすと猿轡をかまされた女の子は眼を剥きました。
転がった首から煙が出ます。それは木の切れ端に変化しました。
「まずいで。脅かして種明かしする積もりやったのに。はやてまでおったらこっちがやられてまう」
「あやまらええんやないですか」
「んなことできるかいな!」
鬼の中から声が聞こえてきます。すると、後ろ手に縛られた美代がイヤイヤし始めました。
「大人しゅうしとれ!あいつらにきづかれてまうやろ!」
「虎兄い!」
「なんや!」
月影に照らされていた鬼と木のうろの美代に大きな影が射します。鬼が恐る恐る振り返ると……。
「うわホンマもんの鬼やー!!!」

52 :迅雷ハヤテ ◆f4vKWjtono :2011/12/18(日) 04:03:27.34 0
「何勝手なことしてんのよ!
 落ちこぼれなんかに助けてもらわなくっても、私達平気なんだからね!」
「なんじゃ、おちぼこれのハヤテやないか。おまえになんか足手まといなんて言われとうない」
いざ決戦、という時に受けた、カスミと捨吉のステレオ攻撃は、確実にハヤテの気を散らせ、戦意を削いでいった。

「うるせぇなぁ……。その落ちこぼれがこれから鬼を退治してやろうってんだよ、少しは静かに…」
握った柄に力を込めて、切っ先を改めて鬼の鼻先に突きつけようとしたハヤテだったが、時既に遅し。
なんやかんやとハヤテを置き去りにして話を進めていた鬼は、既に踵を返してさっさと森の奥へと去っていた。
「…逃げ足の早い…つーか拍子抜けだぜ。まぁいい…俺の目的はそもそも鬼退治じゃ…」
ふと鬼が落としていった鉈を見たハヤテは、言葉に詰まった。
「…?」
形は鉈。だが、どうにもその刃の輝きが妙だった。まるで本物の刃物で無いような…。

「は、ハヤテ…お礼を言ってあげても、いいわよ」
だが、そんな疑問もカスミの一声で吹っ飛ぶ。
ハヤテは刀を鞘に納めながら、まるでUMAでも目撃したかのような顔で意地悪く言った。
「へぇ…朧が他人に礼を言うなんて珍しいな。…意外な一面を見せると、明日は熱湯が降っちまうぜ?
 それに俺は別にお前らを助けたわけじゃ…っておい、ちょっと待てこの男女!」
走りかけたカスミの肩を、ハヤテが掴む。今度は呆れ顔になって。
「お前だけで深追いしたら今度こそチビるぞ、捨吉みてぇにな。泣かされた上に漏らしたら一生の笑いもんだぜ?…ったく」

カスミを説得したつもりなのだが、これはいささか失礼だったかもしれない。
しかし、そんなことは気にしていないハヤテは、カスミの手を引いて森を出ようと歩きかけた、が…
「うわホンマもんの鬼やー!!!」
直後に辺りに響いた悲鳴は、ハヤテにその行動を中断させた。
(この声…近いな。)
パッと手を離し、再度柄に手を掛けて、ハヤテは声の方向へ向かった。
「朧、捨吉!お前らは森を出ろ!そんで誰でもいいから応援を呼んで来い!俺だけじゃ手に負えねぇかもしれねぇからな!」

53 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/20(火) 18:42:00.44 0
落ちこぼれに助けてもらわなくても大丈夫よ!
何見てんの?
ハヤテあんた、鬼の鉈に興味あるわけ?
まがまがしい、そんなのほっときなさいよ。
ていうか、また鬼が拾ったら嫌ね。
埋めといてやる?

ば、バカじゃないの?
熱湯が降るわけないじゃない!
それより、鬼を追うわよ!

…何いってんの、、ああたしがそんなことになるわけないじゃない!!
ちょっともびびってないわよ!
あーヤダヤダ、どうしてこううちの学校の男ってバカみたいなの!?

なんでそうなるのよ!
バカにしないで!
あたしたちじゃ役不足ってわけ?
おもしろいじゃない、ほんとにそうか、見せてあげるわ。
捨吉、あたしたちも行くわよ!!

54 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/20(火) 18:52:32.70 0
「捨吉、なに座り込んでるのよ!
もう!しょうがないわね!
ほら、たちなさいよ、男でしょ!」
捨吉の手を引っぱろうとして、
「…そう言えばハヤテ、今あたしを呼び止めようとして何ていった?
聞き捨てならないことを聞いたような気がしたけど…」
「まあいいわ。捨吉、いい加減に立ちなさいったら!」
カスミは両手で懸命に少年を起き上がらせようと、引っぱる…!

55 :名無しになりきれ:2011/12/20(火) 21:30:20.74 0

鬼は其の奇妙な姿の鬼を見ました。其れは仲間ではありません。


何故なら彼らは人間の匂いがするからです。そして其の姿は膨れ上がった死体を元に考えられた様な人間の創作の鬼の姿でしかありません。
彼らは子供の高い声で自分の姿を見て叫んでいます。


矢張り仲間ではない。
ならば人間は一人でも減らそうと考えました。一人も人間が居なくなると暖かく明るい土地も食べ物も全て自分の物ですから。
其の先陣を切るべく鬼は目の前の偽者を見据えて突進しました。自然と口が裂け素晴らしい唸り声が洩れ出ます。

56 :名無しになりきれ:2011/12/21(水) 01:15:42.23 0
「ホンマもんの鬼や!逃げまひょ」
「あほう。足が動かれへんと逃げられへんやろ。なして動かへんねん!」
「虎兄ぃ足が竦んでもうて……動けまへん」
「ほんなら三人羽織の術を解くんや!」
「お美代を置いてきますのん?」
「しゃあないやろ!こんなおっかないのに立ち向かえるかいな!」
「そらそうですけど体が竦んでもうて逃げられまへん」
「なら火遁や!鬼かて火に弱いんちゃうか。ドタマに火炎弾食らわしたれ」
「火遁!三連弾!」
「……アカン!手で簡単に弾かれてもうたぁ!」
「助けて―!」

57 :捨吉 ◆fWJwkgCHQQ :2011/12/22(木) 21:21:53.02 O
「そうじゃ、ハヤテだけを危険な目にあわすわけにはいかん。お美代の敵を討つんじゃ」
捨吉は立ち上がって鬼を追いかける。

「なんじゃ!?鬼がもう一匹おるぞ」

名前:芦田 捨吉
年齢:12
性別:男
得意忍具:手裏剣
得意忍法:遁術
その他:下忍の子

58 :名無しになりきれ:2011/12/22(木) 22:48:17.54 0
ここのSTなにがしたいのか全然わかんね

59 :名無しになりきれ:2011/12/22(木) 23:59:33.76 0
キャッ!
(いきなり捨吉が立ち上がって、しりもちをつく)
何よ、もう!
立てるんなら最初から立ちなさいよ!
そうよ!
よくも美代ちゃんを…。
ちょっと捨吉、何一人でつっこんでるのよ!
お、鬼が二匹??
これは…さすがにやばいんじゃない…?
でも、捨吉が立ち向かってるんだから…私だって…!
ええい、二匹まとめて相手したげるわよ!
来なさい、鬼!
(身構えて、刀の柄に指をつける)

60 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/23(金) 00:04:42.51 0
じゃあ、私は弱そうな方から。
(じりじりと片側の鬼に寄っていく)
べ、別に強そうな方が怖いんじゃないんだから!
男の子にゆずってあげてるのよ!
感謝してよね!


61 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2011/12/23(金) 00:08:00.20 0

「……あヽ骨無し(こちなし)。折角の夜が台無しだ」

暗い井戸の底で響く風鈴の様な声がした。
光無く音無く、されど「じとり」とした生気が溜まっている森。
森の中、鬱蒼とした木々に隠された、本堂にまで草の生えた廃寺。
そんな堂から声がした。
声がする以上其処には何かがいるのだろう。
其れは仏か。神か。或いは獣か。
否。どれも否だ。神仏と獣は人語を解さない。
人だ。言葉を話すのは何時でも人である。

「それにしても、さて。聞き覚えのある声だった。
 狐狸か怪異かと思ったが……さて、鬼が出たか」

微かに月光が刺し、その灯に炙り出されたかの様に、
堂の闇の中から人影が現れた。

やはり、違いなく人である。
だが、その人はどうしようもなく奇怪であった。
その着物は僅かたりとも違い無い闇に溶ける様な黒。
腰まで届く髪も黒。瞳も黒。ただただ着物の隙間から覗く白磁の様な肌が
やたらになまめかしい、人のようで怪異の様な、奇怪な人であった。

「男の悪ふざけならば捨てて置くつもりだったが、
 囚われの御姫様がいるならそうもいくまい……どれ、一息に迎えに行こうか」

其の人は音も無く堂から躍り出ると、自身の眠りを妨げた喧騒の最中へと忍び寄る。
忍び寄るのは、奇奇怪怪な鬼の真後ろ。動けぬお美代という少女が居る先。
幸いに虎男達の抵抗によって鬼の意識は彼等に向いており、
結果として、近くであるにも関わらず鬼はお美代への注意を怠っていた。
其の人は手にしたクナイで美代の縄をぶつりと切ると、美代の耳元に顔を近づけ、
脳が水飴の様に溶けてしまいそうな声色で呟く。

「お変わりないかお姫様。今宵の演目は鬼退治。
 私の役は悪鬼羅刹より姫様を助ける、侍大将だ」

芥子の実の様な笑みを湛えると、其の人は美代を絵巻物に
描かれた姫をそうするかの様に抱き抱え、すわと鬼に向けて棒手裏剣を一本投げつけると
森の外へ向かい駆け出した。手裏剣に塗られた毒は鳥兜。
先に見つけ塗った急造の為に致命とまでは行くまいが、それでも人の動きを止める事は出来る分量だ。
最も、相手が鬼では何処まで通じるかは疑問が残るが。

62 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2011/12/23(金) 00:09:49.02 0
名前:疫師拾弐(えきし じゅうに)
年齢:12
性別:男
得意忍具:棒手裏剣、針
得意忍法:毒術、変装術
その他:上忍の妾の子

63 :名無しになりきれ:2011/12/23(金) 03:57:17.41 O
肥満で水増しですか

64 :迅雷ハヤテ ◆f4vKWjtono :2011/12/23(金) 21:08:40.03 0
裂けた鬼の口が、更に耳に向かって裂かれたのは、逃げた方の鬼が悲鳴を挙げたその時だった。
「驚いたな…鬼が二匹…しかも、だ」
それと同時、不意に鬼の傍らに現れたハヤテは、辺りを見回した。
斬り付けた鬼の後ろに見慣れた顔の少女が一人倒れている。そう、あれはそうだ、確か美代とかいう捨吉の妹だ。
さっき見たばかりの、あの首と全く同じ顔の少女だ。
「読めてきた…」と、ハヤテは小さく漏らして、
「次こそ本番か。さぁ、てめぇの得物を見せてみな、鬼」
不敵に、二枚目風の笑みを見せた。だが、その表情にも途端に白けた色が合さる。
「なんじゃ!?鬼がもう一匹おるぞ」
「来なさい、鬼!」
ずるっと、ズッコケそうになるのを抑えて、ハヤテは視線を空中にさ迷わせながら頬を掻いた。
「…森を出て応援を呼べって言ったろうが…。…まぁ、鬼一匹、俺一人でも何とかなりそうだが…っておい」
じりじりと逃げた方の鬼に近付き、今にも刀を抜きそうな雰囲気のカスミの着物がハヤテに引っ張られる。
「お前は手を出すなっちゅーに。大体、お前が斬ろうとしてる奴は鬼でも何でもねーよ。
 …多分、お前らを脅かそうと鬼に化けた、あの四人組(四バカ)だ。…ったく、よくやると…」

言葉の途中、ハヤテが「ん?」と漏らす。
先程まで確かに居たはずの、美代がいない。いや、視線の遥か先にいることはいる。
だが、それは誰かに抱えられての格好なのだ。
(…あの後姿は…いや)
頭を過ぎる思いも、呻る鬼の姿を前にしてはひとまず断ち切る他はない。
「二度目だぜ、武器を出しな。…俺はテメェに興味はねぇが、テメェの得物には興味があるんでな」
血が滴る切っ先が鬼の鼻先に突きつけられた。

65 :名無しになりきれ:2011/12/23(金) 21:52:58.87 0

戒めを解かれてからも少女は未だ縛られている様に腕と脚が固まっていました。
しかし耳元に聞こえて来た声で手足に掛かっていた余計な力が緩く解き解されていきました。
姫と言う掛けられた事の無い声が自分に囁かれているのを知り顔まで暖かくなって行くのでした。


後ろで聴こえる兄の声を聞き逃す位に。
「……兄ちゃん!?」
やんごとなき身分の娘が話す―――兄上とかお兄様と言う言葉とは違う庶民的な台詞が少女の口をついて出ました。



66 :名無しになりきれ:2011/12/24(土) 16:54:41.49 0
>「二度目だぜ、武器を出しな。…俺はテメェに興味はねぇが、テメェの得物には興味があるんでな」

月光に照らし出される影。
胸に棒手裏剣を受け、蹲った鬼の顔は影の中。
ただその両目は憎しみで溢れていた。

不穏な雲が月を覆うと、森は闇に包まれる。
原始的な息遣いだけが闇の底に沈む。

再び月が顔を出し、照らし出した時。
鬼はハヤテの直前にいた。
振り上げた両手には巨大な金棒。

まともに喰らえば、人の肉体など紙くずのように潰されてしまうことだろう。
戦国の鎧を纏った武将さえそれは同義である。

67 :芦田銀千代:2011/12/24(土) 17:00:06.26 0
不気味な気配が森に漂っていた。
芦田は切れ長の瞳で月を眺めていた。
年齢は二十代半ば。

彼女は懐から地図を取り出し、月明かりで見る。
地図を信用するなら目的地は右手の方角だ。
だが、その道は木立の密な方へ、
より暗くて陰気な方へと蛇行しながら伸びている。

芦田は肩を落とし溜め息を吐く。
――どうにもそっちへ向かうのは気が進まない。
大掛かりな土木工事が、生まれ故郷の、まして
このような寂しい場所で行われているなど到底想像もできない。

「仕方ない。先を急ぐとしよう」
覚悟を決め、波の如くうねる細道に一歩を踏み出す。

山中の森は底知れぬ深潭のようだった。
勾配のきつい道は、少し進むと別の道と合い、また分かれ、分かれては合うのだから
どこが本筋かわからなくなる。
さらに時折、魔女の腕のように木の枝がぬっと伸びて来て行く手を阻もうとする。
奥へ進むごとに、意志を持った森にからかわれている気がしてくる。
頭上の月が雲に隠れ、明度を落として行くことに芦田は焦りを感じていた。
その時――
黒い塊が彼女の前に飛び出して来た。
彼女はもんどりうって倒れたが、すぐに体勢を立て直し、脇差に手をやった。
全身から噴出する殺気に、驚いた野鳥が樹海から舞い上がる。

「おのれ!なに奴!?」

【鬼を倒したら、場面転換もありでしょうか?みなさんにお任せします】

68 :芦田銀千代:2011/12/24(土) 18:58:59.85 0
名前:芦田 銀千代
年齢:不明
性別:女
得意忍具:小太刀
得意忍法:遁術
その他:捨吉の姉

69 :名無しになりきれ:2011/12/24(土) 20:32:07.11 0
みなさんて二人しかいないだろここ

70 :捨吉 ◆fWJwkgCHQQ :2011/12/24(土) 20:54:21.74 O
>「……兄ちゃん!?」

「お美代!?お美代の声じゃ!?」
捨吉は息をいっぱい吸って、胸が破裂してしまうほど冷たい空気を吸って

「お・み・よーーょーっ!!!!!」
喉が裂けるほど声を絞りだした
驚いたのは猪で、薮から飛び出し人影に激突する

「わぁあぁ!!」
気がつけば走っていた
弱虫の捨吉
お美代を抱えた誰かにしがみつく

「おまえは誰や!?わしはお美代の兄の捨吉やぞ。お美代を返せ!お美代を、か・え・せぇーっ!!!!」
袖を掴んで左右にふり、鼻水をかむ

71 :迅雷ハヤテ ◆f4vKWjtono :2011/12/26(月) 03:28:37.07 0
ドォン!っという轟音と共に、ハヤテの足首が深く地面に減り込んだ。
それは振り下ろされた金棒が確かにハヤテを捉えた証。
もはや勝負はついた…誰もがそう思うに違いない。しかし…
「鬼に金棒とは言うが、やっぱり…な」
金棒の下のハヤテは、依然として無傷で平然としていた。
彼は金棒を喰らってなどいなかった。そう、直撃するより先に、刀で受け止めていたのだ。
しかも片手で、である。
「今回ばかりはもしかしたらと思ったんだけど…よ!」
刀を持つハヤテの腕が強張り、横に寝かせた刀身がグンと力強く天に向く。
それによって刀身に食い込んでいた金棒が弾かれ、浮き上がり、鬼は両腕ごと上半身を仰け反らせた。

「さて、お前がただの鬼だってこともわかったし、こっちは美代の方も気がかりなんでな。もう、終わりにしようぜ?」
質量が数倍はありそうな金棒を受けながら刃こぼれ一つしていない刀を今度は肩に乗せて、ハヤテは歩き出す。
一歩、二歩、三歩…。そして、それが起きたのは四歩目を数えた時だった。
突然音も無く、ハヤテの姿が鬼の視界から消えたのだ。
それは高速移動走術…通称『縮地』の発動を意味していた。

果たしてハヤテはどこに。右か左か────否、鬼の頭上だった。

72 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2011/12/27(火) 00:11:20.77 0

「……兄ちゃん!?」

両の腕が抱える姫君が上げた驚嘆の声色。
しかしながら当然、黒を身に纏う少年は少女の兄ではない。
元よりこの出会いは偶然、なれば少女が驚嘆を向けた先は黒い少年ではあるまい。

黒い少年がチラリとその瞳だけを横に動かして見れば、
確かにそこには黒い少年でも少女でもない人の姿が在った。

「お・み・よーーょーっ!!!!!」

ああ、それは少年であった。黒い少年の様に艶かしい奇怪な人ではなく
常に世に偏在している列記とした人のすがたであった。
恐らくは、兄なのだろう。少女がそう述べるのだから兄であるに違いない。

鼻から目から水を垂れ流す少女の兄は、意思か慣性かは不明だが、
随分と錯乱をした様子で黒い少年へ向け体当たりを決行する。
しがみつき、あまつさえその鼻汁を黒い少年の着物に擦り付けようとすらする。
だが、結局それは叶わなかった。
黒い少年は少女の兄が鼻を拭おうと動いた刹那の間に、
少女の兄の頭にポンと手を置き、中空へと跳んだからだ。
その勢いで少女の兄の手は着物から離れ、重力に任せて地面へと押し倒される。
少女の兄の背を椅子代わりにした黒い少年は、相変わらず芥子の実の様な
微笑を見せ、自身の下に居る少女の兄へと言葉を放り投げる。

「君。君、待ちたまえ。幾ら私でも、着物の数は有限なのだ。
 それに私はこの服が、お気に入りなのだよ。鼻汁を拭われては適わない」

少女の兄の背からひらりと降り立ち上がると、黒い少年は抱きかかえていた少女を
労わる様にして優しく近くの腰掛けるに調度良い大きさの石に座らせ、
自身は近くの木に其の背を預ける。

「さて、君は、私を人攫いと勘違いして追ってきたのだね?
 おそらくは君の妹君を攫う悪漢だと疑ってかかってきたのだろう?
 ならば安心するといい。恐らく私は君達の同郷で、鬼から姫君を救ったに過ぎないよ」

汗一つかかず、黒い少年は二人を見ながら淡々とした物言いを続ける。
風が木の葉を鳴らす音で消えてしまいそうな声量であるが、不思議と黒い少年の言葉は通る。

「そう、鬼だ。知っているとは思うが、この森に鬼が出た。
 今は物好き達が相手をしているが、何せ「あれ」は鬼だ。いつ此処に再び現れるとも限らない」

そこまで口を動かすと、黒い少年は其の人差し指を少女の兄の額に向ける

「今日はたまたま私がいたが、次はいるとは限らない。だから早く帰りたまえ。
 姫君を脅かした鬼は、今宵で倒される事だろう。だから、姫君を守って鬼に会わないように帰るんだ」

繰り返しそう言うと、黒い少年は二人に背を向け再び森の中へと入っていく。
向かう先は、先ごろ黒い少年が現れた廃れたお堂。
どうやら少年には鬼を倒すという意思などまるで無いらしい。
森の奥。遠目に人ならざる大きな影を捉えながら、我冠せずと歩みを進める。

73 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/27(火) 00:35:52.35 0
>応援を呼べって言ったろうが
何よ!
ハヤテ、あんた何なの、あたし達の首領だとでも言うつもり?
現に鬼が二匹もいちゃ、あんた、あたし達がいないとむさぼり食われていたところよ!
(ふん、と刀の柄に手をやる)
何言ってんの?
鬼じゃない?
あんただいじょうぶなの??
うそ??
こいつ、にせもの?

それより美代の仇!
捨吉、行くわよ!
て、もう駆け出してるし!
待ちなさいよ!
鬼だけじゃないってこと?
もう、どうすればいいのよ!
とにかく追わないと。
て、ハヤテは何挑発してんのよ、見なさい、かっ金棒を出しちゃったじゃない!
キャアー!
あ、あんたバカ??
なに片手で受け止めてんのよ、信じらんない!
あれは、縮地!?
ふ、フン。
あたしほどじゃないけど、やるわね。

74 :名無しになりきれ:2011/12/27(火) 19:01:22.59 0

「おお・・・きょうてえ、きょうてえ」
所変わって・・・銀千代の前に現れたのは小柄な老人。
「コマが揃いつつあるようじゃのぉ」
夜の明かりはその顔に笑みが浮かんでいるのを映している。
「しかしそのような分かりよい殺気を出しては・・・見い・・・夜目の利かん鳥達を驚かせては気の毒じゃて」
老人は頷く。
「しかし元はと言えばわしがおぬしを驚かせたようじゃのぉ・・・すまんすまん。
・・・千客万来、果してこちらにはどのようなもんが来たのか興味があったんじゃ」
飄々と語り
「わしか。わしはしがない爺じゃて」
老人の眼が開いた。

「お嬢、この夜分に何用でこの森に参った?」


75 :大橋夢太 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 :2011/12/27(火) 19:13:11.43 O
【名前】大橋夢太。
【特技】格闘技。
【忍術】幻想術。
【攻撃力】全知全能を屈服出来る性能ですよねー。
【防御力】全知全能の攻撃でも全く無傷ですよねー。
【職業】超エリートサラリーマン。
【特殊能力】超能力の使い手ですよねー。
【属性】闇属性。
【長所】金持ち。
【短所】知能不足。
【備考】美形男性。
【説明】優等生。

76 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2011/12/28(水) 16:31:08.68 0
もう、しょうがないわね!
紋白毒蛾!
(やっと刀を抜いて振るうと鬼のまわりに燐光が奔る)
(普通の人ならうごきを止めさせることができる)
これで、ハヤテの攻撃は当たるはず!
余計なことをって言われても、相手は鬼よ!
そ、そうだ!
美代と捨吉は?
(刀を鞘におさめて夜道を駆け出す)

77 :名無しになりきれ:2011/12/28(水) 20:57:27.46 O
鬼(おに)は「き」とも読む
中国では『鬼は帰也』といって成仏せぬ人の魂が帰ってきたのを鬼と言う

「ぉ…おまぇ……なにものだ?」
低い呻き声が闇に染み入る
怒りや憎悪を孕んだ声だ

鬼は、頭に乗るハヤテの足に長い髪を巻き付けるとそのまま森を駆け出した。
行き先は泉の千年桜。
策をこうじなければハヤテは鬼と一緒に千年桜の硬い幹に激突し圧死することだろう

雲が月を覆い隠すと、辺りは闇に包まれる
森に響く甲高い衝撃音。
そして再び月が顔を覗かせた時、鬼は消えていた
粉砕され、倒れた千年桜を残して…

冷遇されれば神も鬼になる。女も嫉妬に狂えば鬼になる
暗い歪んだ感情に執着すれば、心にいつしか黒い影が生じて
その中から鬼が這い出してくるのだ

78 :捨吉 ◆fWJwkgCHQQ :2011/12/28(水) 22:10:35.32 O
捨吉は石に座るお美代に抱き着いた。

「お美代〜!!!!」
「兄ちゃん!!!!」
疫師は、抱き合う兄と妹に言葉を投げかけ
その場を立ち去ろうとする

「待っとくれ!わしらは迷子なんじゃ」
追いかけようと腰をあげれば背後から気配。

「カスミ!?カスミーッ!!ここじゃあ!ハヤテは…、鬼はどうしたんや〜!?」
カスミの細い体に捨吉は抱き着く

79 :名無しになりきれ:2011/12/29(木) 00:06:55.03 0
NPC作りの練習ならチラシの裏にでも書いててください

80 :名無しになりきれ:2011/12/29(木) 04:43:09.58 0
抱き着いた拍子に拾吉は見た かすみのはかまの横が さけているのを のぞきこむ格好になり 月夜に中は白く見えた
あざやかに裂目があるのも見た 息を飲む拾吉に獣欲が語りかけた 欲望を開放しろ と

81 :名無しになりきれ:2011/12/30(金) 04:04:38.92 0
捨吉はふんどしを解いて逸物を露出した
早鐘を打つ心臓に合わせて肉棒が脈動する

82 :名無しになりきれ:2011/12/30(金) 11:41:34.08 0
天を向いて屹立する男根が情欲を滲ませて月明に妖しく光ります
捨吉のこめかみは激しく脈打ち割れ鐘のような耳鳴りが内耳をみたしていくのでした
欲望を開放しろ 欲望を満たせ
矛は鞘におさめるものだ 矛は鞘におさめねばらなぬ
獣欲を宿した若い血潮が奔流をなして体内をかけめぐり出口を求め荒れ狂います
こらえ切れなくなった若人の手が荒々しく袴を引き裂き少女の体を地面に叩き付けました
その動作に少女へのいたわりは欠片もありません あるのは欲望を満たす獣の意思だけでした
枯れ落ち葉の上むきだしになった少女の下半身は夜目にも青白く
若桐のようにすんなりと伸びる脚の付け根に二枚の花びらが織り成すあざやかな亀裂ばかりをいとおしく感じるのでした
これのみが渇望をなぐさめる安息のしとね と
「もうがまんできん!カスミ!おれは前からお前のことが好きだったんじゃあ!」
力任せに割られた少女の股に捨吉の体が強引にねじこまれあざやかな花にいま肉の矛がつき立てられようとしています
むごたらしい狼藉から目をそむけるように月が厚雲の後ろに顔を隠しふと暗闇が訪れました 
そのとき一陣の烈風が男女の間を吹き抜けます 二人の体はバネのように弾かれて別れました
雲が風に流れ再び月明りが山中の景色を隈なく照らします
地べたに尻座りになった捨吉のかかとのあたりに転がるものがなにか それは赤黒い肉の棒です
「ぎゃー鬼じゃ鬼じゃ鬼のやつがー」絶叫がしじまをやぶり山々をおどろかせました
捨吉は股間を血に染めながら泡を吹いてひっくりがえりました

83 :名無しになりきれ:2011/12/30(金) 12:15:00.94 0
どうすんだよこれ

84 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2011/12/30(金) 20:00:17.36 0

>「待っとくれ!わしらは迷子なんじゃ」

背後から掛けられる声。確か捨吉と名乗った少年の声。少女の兄の声。
その声を聞いて黒い少年は、まるで初めから静止していたかの様に一度立ち止まると背後を振り返る。
けれども、黒い少年が振り向いた先に有る情景は途方にくれる捨吉ではなく、人の理解を超えた浅ましいものだった。

あゝ、捨吉という平凡な少年が人を襲っていた。
襲われている少女はカスミと言ったか。
捨吉はその召物を脱ぎ捨てると、獣が如き形相でカスミへと襲い掛かる。
月明かりにぬらぬらと体液を光らせ、口端からは一筋の涎を垂らしている。
カスミを辱めようと、その四肢をいからせ覆いかぶさっている。
先の状況からは考えられぬ、夢か現か判らぬ事態。
黒い少年がその場を離れた事で、芝居の幕が替わったとでも言わんばかりの事態だ。
止めねばならぬ。
人として止めねばならぬ情景。

しかし、黒い少年はその光景に眉一つ動かさず、
ゆらりと懐から煙管を取り出すと、その光景を肴に一服。煙を吐いた。
そうしていよいよカスミが穢されんとした所でポツリと声を漏らす。

「あゝ、すさまじ(ああ、興醒めだ)」

黒い少年は、煙管の中の火種を中空へ向けて放った。
宵闇に蛍の如くぼうと光るその火種が吸い込まれたのは、折れ砕けた千年桜の切株。
驚くべき事に、火種の着地と同時に見慣れぬ鬼が現れ、捨吉の一物を引き裂いていった。
泡を吹く捨吉に、黒い少年はやはり芥子の様に甘い声を残す

「あの狭い里の人間ならば、帰る場所が判らぬ道理も私達を知らぬ理由も無い
 ――――鬼は、君達なのだろう?」

黒い少年は捨吉に言葉を向ける。
けれど、その視線が向いているのは捨吉という少年ではない。
砕けた『千年桜』であった。

85 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2011/12/30(金) 20:01:05.38 0
黒い少年がそう呟くやいなや、虎男とその手下や、捨吉、そして鬼。
その姿が霧霞が風に吹かれるかの如く消えていった。
後に残ったのは、お美代と呼ばれていた少女のみ。
そのお美代は黒い少年を憤怒の形相で睨みつける

『……どうして気付いた』
「何、気付けの薬を歯に仕込んでいたのだよ」

事も無げに言う少年は、火がつき焦げ始めた切り株……兄妹桜の切り株を眺めている。

「千年桜は、とうの昔に死んでしまった――――けれど、どうした事か。
 此処の千年桜は、先程までは確かに咲いていた。
 そうだ。つまり私達は、君達兄妹の記憶に捕らわれていたのだね」

そうして微笑みながら話す黒い少年を千代は睨む事しかしない。
今となっては声すら出せないのだろう。

「偽の鬼は、君の「兄」を切り倒した人間達の姿だ。
 そして本当の鬼は、君に落ちた雷の姿だ……君達の姿は、君達の側で死んだ者の姿を真似たか。
 乱暴をした男とされた女が刺し違えた姿と見るが如何かな?」

お千代は返事を返さない

「兄妹で永遠を続けたいのだろうが、夢は終わらせねばならないよ。
 終わらない夢は、いずれ腐れ果ててしまう」

そうして返事をしないまま、不満げに――――けれども、最後にお千代は頷いた。
頷いて、すぅと消え去った。
見上げれば、東の空にはうっすらと日の光が見え始めている。

「……ハヤテにカスミ。夢は終わったよ。そろそろ私の事も、
 何の任務で此処に来たのかも、すっかり思い出せるだろう?
 君達が鬼を引き付けてくれたお陰で、私はすっかり自由に動く事が出来た――ありがとう」

チリチリと焼ける兄妹桜の切り株を見ながら、黒い少年は白い息を吐く。

「冷遇されれば神も鬼になる。女も嫉妬に狂えば鬼になる……忘れ去られれば木もまた鬼となる」

「――――あゝ。確かに、桜の木の下には死体が眠っていた」


86 :名無しになりきれ:2011/12/31(土) 04:13:16.72 0
春もたけなわ
ゆかりある神社のご神木よわい千年の桜が石垣下の街道を見下ろすやうに満開の枝をしならせています
はらはらはらはら散る桜で薄紅いろの毛氈をひいたやうな街道の一角にひと群の異様な行列が通りかかりました
ひたたれに折烏帽子の武者を先頭にむしろをかぶせた戸板を運ぶ人足が幾人も連なります
ひとつふたつみいつよつ・・・
七つの戸板の上には無残な殺め方をされた亡き骸がのせられているようで
むしろからはみ出した着物は赤い血のりでべっとりと濡れています
気味の悪い土気いろの手足がにょっきりつきだしているものもあります
戸板が行き過ぎると行列はしんがり
後ろ高手に縄でくびられた少年が胴丸鎧の下級武士にこづかれながら歩いてきます
みすぼらしい少年です
粗毛の黒髪が腰の辺りまでぼうぼうと伸び肌の色こそ玲瓏な玉のやうに白いものの
されこうべが透けてみえそうなほどに痩せこけています
そんな少年がどうしたことか高貴な方々の召し物である艶消しの黒い着物を身に着けています
裄も丈もたっぷりと余った体にあわぬ着物に袴もつけていないところを見ると
どこからか盗んできたものなのかもしれません

街道に集った人々が行列を見て口々にざわめきます
「忍術学園の子供ばかりが七人ものう・・・」
「女は犯され男はいち物を切り取られそれはむごい有り様だったげな」
「耳を削がれたむくろ腹を割かれたむくろもあったとか」
「なんと罪人はまだ子供ではないか」
「なんでも死した千年桜が化生した鬼どもを退治してやっただのと言うとるげな」
「なんと面妖なことをいうお社の千年桜は今春もかうして爛漫と咲いておるではないか」
「お役人が何をきいても宿世の定め天の使命をうけて鬼を殺して歩いているのだとそればかり言うておるのだと」
「さだめし狐狸に化かされたのを信じ込み気が触れてしもうたのだろ」
「あなやおそろしいことじゃ」

そのとき石のつぶてが往来に飛び込みました
「人でなし!けだもの!鬼!鬼!鬼!なぜにいちゃんを殺した!にいちゃんをかえせ!」
腕いっぱいに石ころを抱えた童女がひとつまたひとつと罪人の少年に石を投げつけます
そのうちのひとつが少年の額を打ち白磁の肌を赤い血しほが一筋すうっと流れました
「これわらし女!やめやめ!お役人さまに当たったらどうする そなたまで咎をうけようぞ」
野次馬が少女を羽交い絞めにして取り押さえます

ひそひそと沈んだささやきを立てる見物人の目にさらされながら
黒い着物のみすぼらしい少年――疫師拾弐は役人に縄を引かれてひき立てられていきます


87 :名無しになりきれ:2011/12/31(土) 08:11:33.33 O
忍術学園に戻ったカスミとハヤテは学園長の住まいを兼ねた園内の庵に呼び出された。

君たちが庵の小さな庭に足を踏み入れると、忍びの者にしては派手な羽織を着込んだ白髪の老人が縁側から手招きをした。

この老人こそ忍術学園の学園長、織川吉左為時。
老人はしわがれた手で立てた茶を君たちにすすめながら言う。

「学業のほうはどうだね?忍びの道は一日にしてならずぢゃ。精進したまえよ」

「君たちに今日ここにきてもらったのはな、極秘の実地訓練をこなしてもらうためぢゃ」

「君たちは一度エキシに接触しとるだろう。
ちと子細があってな。
狂人とはいえあれを処刑され獄門にさらされるわけにはいかんのぢゃ」

「君たちに密命ぢゃ。
処刑前にあれの身柄を奪還しこの学園に連れてくるのぢゃ。
このことは他言無用じゃ。あくまで極秘裏にすすめるのぢゃぞ」


88 :名無しになりきれ:2011/12/31(土) 08:39:20.85 O
捨吉必死だな

89 :名無しになりきれ:2011/12/31(土) 12:53:49.82 O
何でコテ付けずにGM気取ってんだこいつ


90 :名無しになりきれ:2011/12/31(土) 15:15:42.30 O
名無し潜伏のSTに決まってんだろ
能力無いのにプライドは一人前なんだな

91 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2012/01/01(日) 00:03:35.75 0
(ある日の午後…砕けた千年桜の前で手を合わせ)
…でも任務とはいえ、あまり後味のいいものじゃないわね…。

でも安らかに眠ってほしいよ…。
あたしが天国に行けるなら、会ってよね。


92 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2012/01/01(日) 08:06:14.53 0
学園長自ら?
緊張なんかしてないわよ!
(足と手を同時に振って庭園を歩く)

(縁側に腰かけお茶に口をつけながら緊張している)
は、はい…けっこうなお手前、で。
極秘の、実地訓練??
疫師ですか?
はい…。
ごっ…獄門??
わかりました…!
やるわよ!

93 :名無しになりきれ:2012/01/01(日) 11:30:06.36 O
お前も筆力ねぇな
ゴミ屑みたいな文章


94 :名無しになりきれ:2012/01/01(日) 15:04:38.95 O
糞スレ終了

95 :名無しになりきれ:2012/01/01(日) 18:13:51.69 0
「わざわざ滝川様が同道していただけるとは光栄です」
エキシを護送する役の男が頷く。エキシだけではない―四人の咎人が運ばれていた。
「情報があったので」
滝川と呼ばれた娘はぽつりと言った。すると護送役達は首を傾げる。
「は。何か」
「いえ。とにかく抜かりは無いように」
「承知しておりますよ。しかしそのような子分を持つ大それた親分などいませんし。若輩の罪人ばかりで。」
「―そうでもないですよ」
滝川は目を伏せ呟く。他の男達は顔を見合わせた。
全くやり難い。大名の娘が現場にしゃしゃり出てくるのは。
しかも実績が有る凄腕とくれば。全くやり難い。
このような罪人の護送に何が有ると言うのか。男達は小娘に気を遣うばかりである。


96 :名無しになりきれ:2012/01/01(日) 20:27:12.55 O
^^;

97 :疫師拾弐 ◆TM62uJWItk :2012/01/01(日) 22:12:55.20 O
すみません挨拶が遅れました!
ぶしつけなんですが、この度参加させて頂いたこのスレ、
ちょっとSTさんの能力が低すぎて付いていけないので辞めます!
こう言うのも何ですが、何がしたいかわからないオリキャラ作りの練習みたいな
ろくでもないレスは、正直ないと思いました!
すべての面でとは言いませんが、能力ではあのコクハさん以下だと思いますよ!
ぞんざいな駄レスする前に、ちょっとはガチムチさんのレスとか見て勉強した方がいいと思います!


あと、捨吉………じゃなくて名無しの方は、GMやりたいならやりたいって言って
コテ付けた方がいいですよ!ちょっと男らしくないと思います!

あ、でも私のキャラは勝手に使わないでくださいね!
決定リールするとかPC失格ですよ?

ではでは!
短い間ですが、楽しかったです!さよなら!
死ね!

98 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 02:26:22.02 0
175

99 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 02:26:32.28 0
小さめ

100 : ◆IgQe.tUQe6 :2012/01/02(月) 02:26:42.53 0
s
t
-
t
a
k
a
i
@
e
z
w
e
b
.
n
e
.
j
p

101 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 16:25:26.48 0
疫師は自力で脱出してしまった模様

102 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 16:35:56.49 0
STなりが気に入らなかったにしても、よくこんなこと書けるな
ダメだと思ったらさっさと抜ければいいのにわざわざ罵詈雑言を置いてく神経がわからん

103 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 16:51:22.52 O
はいはい捨吉捨吉

104 :名無しになりきれ:2012/01/02(月) 17:24:04.47 0
気持ち悪い肥溜民だなぁ

105 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 05:01:49.80 0
「鬼と接触したというのは?」
ハヤテらを紹介されるとまだ年若い、侍の身なりをした女は云った。
「まだ子供ね。―でも実習とはいえ忍びとしては充分任務をこなせる歳でもあるわ」
忍者学校に訪問した客人は、御庭番として働く卒業生のつてで、ここに来たという。
「私は滝川家の枝里といいます。」
その家名を聞いて、この辺りの忍者ならすぐに思い当たる。――滝川と云うのは家老の名前ではなかったか?
「――悪いわね、先だって貴方達が請負った仕事の邪魔をしたのが私よ――でも結果的に
貴方達がやろうとしていた事――罪人を逃がしたのだからそれで許してくれないかしら?」
「実は山二つ越えた里にも鬼が出たの。その里へ鬼と接触した貴方達が
中心となり仲間を集めて行って欲しいの。
ただ。それが鬼退治という単純な事でも無さそうなの――」

106 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 08:01:11.21 O
だから参加したいならコテ付けろよ捨吉

107 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 10:38:37.82 0
しょうじき鬼で引っ張るのはもうやめてほしい

108 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 13:13:16.23 0
では牛鬼で

109 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 16:50:06.38 0
時節柄七福神はどうだろうか
七人の正体不明の者達が村を訪れては舟で幸せの国に運んでくれるとか
まあキャトルミューティレーションなんだがw

110 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 18:32:06.13 O
>>105
捨キチさん頑張って

111 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 19:30:05.90 O
>>106
名指しで批判される危険を回避して名無しのネタフリを装って思い通りに話を進めたいんだろ
オリキャラスレでもこいつらしきのがコテやりながら似たようなことやってたな
名無しGMが来てからはしてないようだが

112 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 19:37:40.76 O
ウンコー

113 :名無しになりきれ:2012/01/03(火) 20:35:17.73 O
>>111
あの爆弾しか使わない低悩名無しGMのこと?
まともに喋れなくて意志疎通が出来ない最低名無しGM
アイラに任せておけばいいのにさ
オワコンになるまえに逃げ出したくせに、アイラがクライマックスで決めようとしていたら
知りませんでしたとかとぼけて復活
腐れネタで台なしにしたの
糞コクハ

114 :朧カスミ ◆iQEBzvEyCY :2012/01/05(木) 23:53:17.44 0
依頼は >>115 だけ?
しょうがないわね!
…よっぽど変な依頼でもない限りやるわよ!
仕事がなくちゃ忍者として活動できないもん。

ハヤテとかはどこに行ったのよ!
わたしも話が変な方向へ進みだしたときはドン引きしちゃったけど、姿を現しなさいよ!
まあ、とにかく活動する忍者を探さないと。
こういう時はどうすればいいの?
学校内を探してみようかしら!
(学校内をぶらつく)

115 :名無しになりきれ:2012/01/07(土) 08:52:27.25 0
校内を彷徨うていたカスミ。賑やかな学び舎を開けやうとして其の手が止まつた。
一寸ばかり戸を開いた其の中の光景。男子等が着物を脱ぎ捨て其の若々しい身体を晒している。
慌て戸を閉める筈のカスミが何故か其の侭見入つていた。其れは思春期の少女には仕方の無い事か。
木造の学び舎に籠もる男子の汗臭い匂い。毛嫌いしていた筈のもの。
しかし其れに今は惹き込まれてしまつている。
私はどうしてしまつたのだろふ?

「何をしているか!」
突如肩口から怒声を浴びせられカスミは冷や水をぶつかけられたやうになつた。
見入つてしまつていて後ろの気配に気がつかなかつた。
アッと言う間にカスミは腕を攫まれ、教室に乱暴に押し込められた。
「痴女だ。こいつ、手前らの着替えを覗いてやがつた」
板張りの床を軋ませて少女が手を付いた。既に男子に取り囲まれていた。
「覗き見か」
「何ふてえ野郎だ」
「否、此の場合は女郎だな」
男子達はせせら笑う。
「痴女にはお仕置きだ」
「待て。―――折角のお客だ。丁重に持て成そう」
「きみ結界を張り給え。僕等が此の愛らしき客人を持て成す間、順繰りに見張りをしやう」

「さて君は捕まつた蝶だよ」
「しかし其の羽は羽ばたけはしない。僕らの手の中でしかね」
嗚呼、私は魔の手に落ちてしまつた。
此の男子等の手の中で羽を毟られてピクピクとのた打ち回る蝶になるのだ。
男子等が申し合わせたように
「君僕らのを密かに覗いていたのだろふ?そんなに見たいのならば」
「見せてやらふ」
一斉に褌の帯を解いた。


116 :名無しになりきれ:2012/01/07(土) 20:50:51.12 0

そこでカスミが見た物は――!?



117 :名無しになりきれ:2012/01/08(日) 15:17:02.60 O
うんこ

118 :名無しになりきれ:2012/01/08(日) 18:21:42.60 0
>>117
宿題は終わったのか、小学生?

119 :名無しになりきれ:2012/01/14(土) 21:44:41.08 0
ドーモ。カスミ=サン。ニンジャスレイヤーです

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