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【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!6thシーズン

1 :名無しになりきれ:2011/01/10(月) 20:10:42 0
統一基準歴355年。
魔法文明は隆盛を極め、あらゆる場所、場面に魔法が活用されていた。
そんな栄華の果てにいつしか異変が起きる。
確認されたのは20年前にもなるだろうか?

ある属性の魔法に異常なまでの適性を示す。
ある魔法を生まれつき能力として有している。
未知なる力に開眼する。

今までは天才と言われて来た種類の子供たちが続々と生まれ始めたのだ。
このことに世界は大いに恐れ、憂慮した。

なぜならば、本来数十年単位の修行と研究の果てに身につけていく力を僅か数年の学習で身につけてしまうのだ。
あるいは以って生まれてくるのだ。
修行と研究は何も力を得るためだけの時間ではない。
力を振るう為の経験や知識をも身につけるための時間でもあるのだ。

そして大きな力を当たり前のように使える事への危惧は現実のものとなる。
世界各地で引き起こされる悲劇に、統一魔法評議会は一つの決定をなした。

魔法学園の開設!

魔海域を回遊するとも、海と空の狭間にあるとも言われるフィジル諸島に魔法学園を開校し、子供たちに学ばせるのだ。
己が力を振るう術を。


―――― 【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!6thシーズン ――――

【前回までのあらすじ】

入学式から一月経過し、今日は午前中は身体測定、午後からは【フィジルキノコ狩り大会】になりました。
不本意ながら、生徒達は強制参加みたいです。

放送で流れたルールはこんな感じ。

1、午後の授業終了の合図があるまでに、集めて講堂に持ち込んだキノコの重さで勝敗を決める。
  そのさいキノコの種類は問わない。
2、仲間と共にチームでイベントに臨むのも自由だが、与えられる報酬の内容は増えないので山分けになる。
  協力者が増えるほど分け前は減る。
3、妨害、説得工作も認められる。
  卑怯卑劣は敗者の戯言。 汚いは褒め言葉だ!
  ただし破壊された友情は戻らないかもしれない。 ご利用は計画的に。
4、申し出て認められた者以外は全員参加。
  新入生は上級生や先生に妨害されても泣かない。
5、キノコの絶対数が足りないので、追加でキノコが召喚される。
  魔法でキノコや重さを増やすのも自由だが、講堂内での魔法や能力は使用不可。
  持ち込む前に外で裏工作を済ませる事。

今回のイベントの目的は、魔法や能力を実戦で有効活用できるかどうかを調べる事なんだって。
キノコ狩りを制したチーム代表には、なんと総代になれるって話らしいよ。
でも、キノコ狩りのために生やされたパステルカラーやファンシーな色のキノコは無毒だったはずなのに、なぜかあちこちでいろんなトラブルが起きてるよ。
私達の仲間も、キノコに中った後色々あって性別が変わってしまった人もいるし。


2 :名無しになりきれ:2011/01/10(月) 20:11:46 0
■舞台はファンタジー世界。謎多きフィジル諸島にある全寮制の魔法学園です。

■学園が舞台だからといって参加資格は学生キャラのみではありません。
  参加キャラは生徒でも、学園関係者でも、全く無関係な侵入者でも可。敵役大歓迎。
  また、舞台が必ずしも学園の敷地内で起きるとは限りません。
  いきなり見知らぬ土地に放り出されても泣かないで下さい。
  貴方の傍にはいつも名無しさんと仲間がいます。

■当学園には種族制限はありません。お好きな種族と得意分野でどうぞ。

■オリジナルキャラクターでも版権キャラクターでも参加できます。
  完走したスレのキャラを使ってもOKですが、過去の因縁は水に流しておきましょう。
  また版権キャラの人は、原作を知らなくても支障が無いような説明をお願いします。

■途中参加、一発ネタ、短期ネタ大大大歓迎。
 ネタ投下の場合、テンプレは必ずしも埋める必要はありません。
 ただしテンプレが無い場合、受け手が設定をでっち上げたり改変したりすることになります。ご了承を。

■名無しでのネタ投下も、もちろん大歓迎!
  スレに新風を吹き込み、思いもよらぬ展開のきっかけを作るのは貴方のレスかも!

■(重要)
 このスレでは、決定リール、後手キャンセル採用しています。
 決定リールとは、他コテに対する自分の行動の結果までを、自分の裁量で決定し書けるというものです。
 後手キャンセルとは、決定リールで行動を制限されたキャラが、自分のターンの時に
 「前の人に指定された自分の未来」を変えることが出来るというシステムです。

例:AがBに殴りかかった。
 その行動の結果(Bに命中・ガード・回避など)をAが書く事が可能です。
 これを実行すると、話のテンポが早くなるし、大胆な展開が可能となります。
 その反面、相手の行動を制限してしまう事にもなるので、後からレスを書く人は、「前の人に指定された行動結果」
 つまり決定リールをキャンセル(後手キャンセル)する事が出来ます。

 先の例に当てはめると、
 AがBに殴りかかった→Bはまともに喰らって受けては吹き飛んだ。
 と決定リールで書いてしまっても、受け手(B)が自分の行動の時に、
 「Bはまともに喰らったように見えたが紙一重で避けていた」
 と書けば、先に書いたレスの決定書き(BはAの拳をまともに受けては吹き飛んだ。)をキャンセル出来るのです。
 ただし、操作する人の存在するキャラを、相手の許可無く決定リールで喋らせるのは歓迎されません。要注意です。

※参加に関して不安があったり、何かわからないことがあったら、どうか避難所にお越しください。
  相談、質問何でもOKです。




3 :名無しになりきれ:2011/01/10(月) 20:14:15 0
■過去スレ
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!5thシーズン(前スレ)
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1291300916/
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!4thシーズン
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1284645469/
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!3rdシーズン
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1278699028/
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!2ndシーズン
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1273242531/
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1270216495/

■避難所
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1270211641/
(規制の巻き添えで書き込めないときは、上記の避難所か代理投稿スレ(後述)でレスの代行を依頼してください)

■テンプレ

名前・
性別・
年齢・
髪型・
瞳色・
容姿・
備考・
得意技・
好きなもの・
苦手なもの・
うわさ1・
うわさ2・

【備考】
全部埋める必要はありません。
テンプレはあくまでキャラのイメージを掴みやすくしたりするものです。
また使える技や魔法も、物語をより楽しむためのエッセンスです。
余り悩まず、気楽に行きましょう。

(参考サイト)
TRPに関する用語の確認はこちらでどうぞ
千夜万夜
PC:ttp://verger.sakura.ne.jp/
携帯:ttp://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm
フィジル学園データまとめ:ttp://verger.sakura.ne.jp/top/genkousure/fijiru/sentaku.htm

※アクセス規制の巻き添え等、書き込めない時の代理投稿依頼スレもあります。
 自分で書き込めない場合は、代理投稿スレで代行をお願いしてみましょう。

代理投稿スレ(なな板TRPGまとめサイト、千夜万夜さん内)
ttp://yy44.kakiko.com/test/read.cgi/figtree/1277996017



4 : ◆jntvk4zYjI :2011/01/11(火) 19:39:14 0
【前回までのあらすじ】
学園七不思議の『姿なき大図書館の管理者』って話、知ってる?
『この大図書館には、表向きの管理者とは別に実質的な管理を行っているモノがいる』

キノコ狩りの最中、薬の副作用で性転換しちゃった友達の体を元に戻すため、私達は図書館に調べ物をしにいったの。
(キノコ探し?もちろん今も継続中よ。でもね、世の中には色々事情ってものがあるのよ!)

紆余曲折あったけど、私達は『姿無き管理者』と出会い、裏図書館から貴重な資料を見つけたの。
書いてあるとおりに薬を調合したら、友達の体は元に戻るはず!やったー!!
とまあ、そこまでは良かったんだけど・・・・・。

なんでこうなったのかな?
とにかく色々あって、今私達は、図書館の中の「禁書の間」と呼ばれる場所で、巨大化した凶悪魔相手に必死で戦う羽目になってるわ。
ここには千体もの怨霊まで漂っていて、私達の小さな友達を狙ってるのよね・・・・・。
だから、皆に忠告。
命が惜しい人は、学園の図書館が騒がしいからって、近づいてきちゃダメよ!
いい?絶対近づいたらダメなんだからね!!

                                       (とある女子生徒談)     

5 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/11(火) 19:42:08 0
>エンドウ君 ブレ先生 ヘルミーネ先輩、フリード君
>「紙ってやっぱり火でもえるだろ?」
>「サイコォォォスキィィィィル!!!!魔力ぅぅぅ注入!!!!」
クリスに呼びかけていたリリィが、ぎょっとして振り向き、顔をこわばらせた。

>「貴方の炎に私の魔力を注入しました
>「ぐふ」
エンドウの炎がさらに火力を増し、カァレンダァの体はいっそう激しく燃え上がった。

サタンクロースもフリード達の活躍で魔界へ叩き返され、凶悪魔の脅威は去ったったように思えた。
>「さあ次は悪霊ですが……………僕は悪霊とか肉体を持たないアンデッドに打撃を与える手段とか無
>いんですよね」
フリードも、いまだ激しく炎上するカァレンダァを何とかするほうが先決と考えたようだ。
「あれっ、フリード君、いつの間にしゃべれるように?しかも語尾に『にゃん』ついてないし。
 ちょ、何なのこの火の勢いは?フリード君、まさか水と油間違えた、なんてことないでしょうね!?」

>「いいえ……まだ終わってない」
「えっ、どういうことですか?」
>「ヤツデ・トードー効果が働くはず……つまり……
ヤツデトードーってなんだろ?と首を捻るリリィ。
そんなことを話しているうちに、カァレンダァの炎はますます強くなっていく!
> 負けた怪人 + 偉そうな人の魔法 → 怪人の巨大化」
「ぎゃーっ!熱い熱い!焼け死んじゃうよ!!ブレ先生、エンドウ君、何とかしてくださぁい!!」
>禁書の間いっぱいに広がった炎は、天井に届くのではないかと思われるくらいの火柱に収束し…
>果てはカレンダァの精巧な拡大版へと姿を変え、咆哮しました。
>「カレンダァー!」
「ぎゃ――――!!熱いよ狭いよ息が出来ないよぅ!」
巨大化したカァレンダァ改めカレンダァーが壊した壁や天井の瓦礫に巻き込まれないよう、リリィは必死で逃げ回っている。
「フリージアさんが氷の壁で塞いでくれた天井の穴も解けちゃう!これじゃ私達だって戦えないよ!
 青葉おにぃちゃん、あの悪魔、外に出せない?校庭とかにテレポートさせられないの!?」
リリィは無茶ぶりをした。前に青葉自身が語ったとおり、青葉のテレポートには制限がある。
手や足だけならともかく、たとえ薬でドーピングしたとしても、テレポートでカァレンダァ全体をどこかへ移動させるのは不可能だろう。
「管理人さぁん!この部屋を広くする魔法とかないんですか?!」

しかも悪いことは続く。
怨霊を封じるために張られたマリアの結界が、そろそろ限界をむかえそうだ。
「ハイド先生!ピザ3枚で手を打つって言ったじゃないですかぁ!高見の見物してないで、私達と一緒に戦ってくださーい!!」
カレンダァーが巨大な巨大な右手を大きく振り上げた。
「お礼のピザ、もう一枚追加しますから!」
・・・・・・・このままでは、炎で焼け死ぬ前にぺしゃんこになるだろう。


6 :ブレ ◇k4Jcxtcjwo:2011/01/12(水) 09:34:20 0
>>5
>「ぎゃー!熱い!熱い!焼け死んじゃうよ!ブレ先生、炎道君」
この炎の惨劇をもたらしたのはブレの思惑であったがリリィの慌てふためきようは流石に予想以上だった
「…(ここに居るのは計画の雛型…そう選ばれた存在
もはや私達に目覚めの時を待てる猶予は無い 貴方達には無理矢理にでも覚醒してもらわねばならない
さあ 秘められた力を解放しなさい…)」
ブレは巨大カレンダーが禁書の間を破壊する様を眺めながら気味悪くほくそ笑む
「リリィさぁーん!!皆さぁーん!!
あのカレンダーは私が止めまぁぁぁす!!!!
…サイコォォォスキィィィィル!!」
部屋中にまたも新しい瓦礫を増やさんとばかりの大騒音が響き渡ると
振り下ろされていくカレンダーの巨大な腕は固まったかのように途中でピタリと止まった
「…(反撃のきっかけは作ってあげたわ さて 後は拝見させて頂きましょう 天才達の力とやらを…)」


7 :フリード ◆cOOmSNbyw6 :2011/01/13(木) 00:12:22 P
前100>5−6
>「カレンダァー!」

>「大きすぎて潰せなさそう……」
「芋長の芋ようかんぅぅ!?」
驚くことに巨大化したカァレンダァ
あっと驚くフリードキュン
なにこれ戦隊!?
>「ぎゃ――――!!熱いよ狭いよ息が出来ないよぅ!」
「こんな狭いところで巨大化とか迷惑にもほどがありますよ!!」

>「さんぎょうかくめぇ!!」
ファンタジーというジャンルそのものの敵の名を叫ぶカァレンダァ
もうすでに理性は失ってしまっているに違いない

「こんな時は巨大ゴーレムを呼び出してバトルです!!」
だがそんなもの誰も持ってない

>「管理人さぁん!この部屋を広くする魔法とかないんですか?!」
>「お礼のピザ、もう一枚追加しますから!」
「いいでしょう!ピザのチーズの量を1,5倍です!
 まさにカワバンガです!これは手助けせざる負えないでしょう!!」
ハイドは忍者亀じゃねえ

>「リリィさぁーん!!皆さぁーん!!
あのカレンダーは私が止めまぁぁぁす!!!!
…サイコォォォスキィィィィル!!」
驚くことに動きを止めたカァレンダー
恐ろしいのはその能力だ
>「…(反撃のきっかけは作ってあげたわ さて 後は拝見させて頂きましょう 天才達の力とやらを…)」

>「お〜ほっほっほっほ!誰かがピンチに落ちるとき!千年氷河の氷を割って!助けに来るのがこの私!
  愛と正義の使者ホワイトクイーンただいま見参ですわ!!」
唐突に天井の穴から現れる白鳥を模した面を被った少女
・・・・・・もしかしてさっき着替えてきたのか?
ちなみに有名なヒーローいわく
どんなヒーローもコスチュームのタイツは右から足を通すらしい
「変なの来たぁ!?」
正体は丸分かりだが大げさに驚いて見せるフリード

>「フリードちゃん!足を狙いなさいな!どんだけ大きかろうが二本の足で立ってますのよ!!」
何故かフリードの名を知っているホワイトクイーン
まあぶっちゃけ髪型とかで正体まるわかりだが
一応仮面には認識阻害の魔法がかかっているので
わからないふりをしてあげよう

「わかりましたねえ・・・・・じゃなかったホワイトクイーン!
 油断してる時にタンスの角に小指ぶつけると凄まじく痛い大作戦ですね!!」
そう言って人間の頭ぐらいの氷球を生み出しカァレンダーの足の小指を狙うフリード
「そいやぁぁぁぁぁ!!」

おおっとこれは痛そうだ!!
>「魔族の性別は飾りみたいなものだから多分急所攻撃は効かないだろうけど
  一応念のために・・・・・・・」
と言いつつ大玉転がしの大玉ぐらいの氷球をカァレンダーの股間目がけてぶん投げるフ・・・・・
もといホワイトクイーン
・・・・・・・正義のヒロイン?

股間を押さえて悶え始めるカァレンダー
まさに外道である

8 :◇70VgGM3HY6 :2011/01/13(木) 01:33:42 0
前スレ>82-100、>5-7

     ―――――再び時は遡り―――――

>「いや、まあだってあんなもの見せられたらね……まあ、わるかったよ」
あんなもの、そう言われて管理者は手を顔に当てる。
「ああ、あれね……あまり覚えててもいい事無いわよ。
 ……とりあえず、図書館に限らず可燃物のある場所では迂闊に火を使わない事。
 いくら替えの利く写本だと言っても、本である事に変わりは無い。
 それを燃やすなんて、とんでもない事だわ」
真顔で釘を刺す管理者だったが、残念な事にこの釘はまったく刺さらなかった。
管理者に知る術はなかったが、その後炎道は『禁書の間』でやらかしてしまうのだから……

> 英雄殺しとはまた豪気だねぇ!あれだけの実力があると、
> さぞかしたくさんの奴をぶっ殺したんだな!」
強者に惹かれる性質があるのだろう、炎道は“英雄殺し”に食いついてきた。
そんな炎道の様子を見た管理者は肩をすくめ
「残念だけれど、目が覚めてからは散々だったわ。
 最初の獲物は嫁さんと子供を人質に取ったら剣を捨てたのよ。それに無性に腹が立ってねぇ……
 思わずぶち殺しちゃったわ。無かった事にされたけど。その戦友の英雄二人には
 死んだ振りされた挙句かつて人質に取った少年相手に遊んでたら負けた。
 情けない話よね。で、気がついたらこんな姿になってたってわけよ」
要領を得ない内容だが、これが事実。小説よりも奇なり、である。

>横合いから話しかけられ一瞬怪訝な顔をするハイドだったがしばらくすると(略)
>「あ、あの。テーブルに載るサイズのピザ3枚ですよね?
> わかりました、払います。請求書はこちらのきょにゅー娘にお願いします」
案の定ハイドは自分が誰なのか、すぐには分からなかった様だ。
それも仕方ない事、仕事を持っていった時はメイド長に大人の女を演出させられたのだから。
「あれでも魔法反射障壁を張れる程度には知識も知恵もあるんだけどね。
 相手が、基本的に魔法なんか使わないあなただったのが絶望的なだけで。
 私は魔法主体だし、元の魔法耐性も高いから相性悪いのよ。
 いいじゃない、教師。教える事で教えられる、今のあなたにはうってつけよ?
 あら、三枚でいいの? 手作りでいいならラージサイズをご馳走するわ。
 リリィ、構わないわ。面倒ついで、貴方達がよければ奢るわよ。
 三枚も四枚も変わらないし、たまには客人を招いて食事をするのも悪くないから」
簡単に済ませているが、この時点でハイド&リリィと管理者の認識には差異が発生している。
二人の想像するラージサイズは、精々が4〜5人席程度であろう……
んが、管理者の言うラージサイズは20人ほどが座れる円形テーブル一面なのだ。
それを三枚も食べさせられる羽目になるとは、流石のハイドも思わないだろう。
そして、それを見た時の反応など管理者は考えていない。
そんな咀嚼が起きているなんて気付いてもいないのだから。

     ―――――そして時は今に戻る―――――

>「ほんとにどうしたもんかな…こんなサービスは業務内容に入ってなかったんだが?」
>「おいおい、前座ぐらい生徒に任せたって罰は当たらないぜ
> 最初から俺が出て行ってもパーティーが白けるだけじゃねぇか」
「ここの教師の仕事は結構ハードよ?
 世界中から色んな術の素養を持った人材が集まってる。
 中にはもちろん性格に難のあるのもいるわ。そう言った悪ガキどもの暴走を
 抑え込まなきゃいけないのだからね。程度の差こそあれ、騒動の無かった日なんて無いわよ?」
刺激にだけは事欠かないでしょうね、と締め括る管理者。
果たしてその刺激はハイドの退屈の虫を満足させられるのだろうか?



9 :◇70VgGM3HY6 :2011/01/13(木) 01:34:23 0
>「天順逆行……季節を逆に辿ってみたけれど」
季節が巻き戻る感覚は、再会に涙する母娘にまだ子が幼く、親が生きていた頃を思い出させる。
生活の苦楽を知る年で無かった子と、ようやく知った親。互いに共通する思いは、幸福。
思い出は美しく、故に残酷である。思い出は過去のもの、もはや戻らないものだから―――。

>「…本当に悪かったと思っているなら。(中略)
> 贖罪をしたいのなら、自分から歩み寄らないと意味がないわ」
>「・・・・・・・レイヴンさん、私も親の顔は知らないけど(超中略)
> レイヴンさん、あなたは?」
リリィは少しだけ勘違いをしている様だが、そんな事は今はどうでもいい。
マリアとリリィの言葉は、なお葛藤に揺れるレイヴンの心情を大いに打ち据えた。
『……俺は……』

>「…それよりあなた、その”色”は何?」
>「レイヴンさん、なんか顔色悪いわよ。色が邪霊みたいになってる。(中略)
> ダメだよ、そんな姿見せるなんて、これ以上の親不孝はないよ!」
二の句を告げようとしたレイヴンの耳に、自身の変色に気付いた二人の言葉が飛び込む。
『色? ……!』
遺物を持つ手が完全に黒赤色へと変わってしまったのを見たレイヴン。
葛藤と自責に歪む顔から、一気に表情が消え瞳が大きく見開かれる。
『……なに、ただの気分転換だ。
 鴉を名乗ってて、青だの白だのは合わないだろ?』
口の端を大きく吊り上げる様な笑みを浮かべ、クリスを抱く母親の方へと歩いていく。
……あまりにも不自然な感情の変化に、その場にいた全員が不審感を抱いたのも無理は無い。

母『ごめんなさい、レイヴン……せめて、あなたが一人立ちできるまではと……』
鴉『……もういい、いいんだ……』
母『……本当に、ごめんなさい……だから、』『『『『……一緒に……』』』』
鴉『……っ!!!』 子「っ!?」
母親の声にいくつものおぞましい声が重なった瞬間、レイヴンはクリスの服の首元を掴んで
リリィらの方へと振り投げた! ……次には、レイヴンは母親に胸板を手刀で貫かれていた。
「お母さん、レイ、ヴンさんっ……!」

母『……レイヴン……ッ』
鴉『分か、ってたさ……もう、限界、だったって、事くら、い……!
  ……ほん、とうに…俺は、おや……ふこう、もの、だよ…っ…』
見る間にレイヴンに残されていた青白い光は黒赤色に飲み込まれ、母親とレイヴンの輪郭が崩れて
一つの光の塊になった……そして、マリアの張った結界も限界を迎え、術が解けると、
そこには東方の甲冑、朱塗りの胴具足に身を包み鬼を模った面を着けた武者が立っていた。




10 :◇70VgGM3HY6 :2011/01/13(木) 01:35:04 0
>「紙ってやっぱり火でもえるだろ?」
>段々と力を増していき禁書の間を包みこまんとする炎の大渦と化していく
「……この、バカども……!
 火気厳禁だとあれほど言ったのにそれでも火を使うのか……!
 記憶も学習も出来ない脳みそなら必要ないわね、その頭後ろからカチ割ってあげましょうか……!?」
さっき釘を刺したにも拘らず火を使った炎道と、その火に魔力と言う名の油を注いだブレに
管理者はドスの効いた声で怒りの罵声を浴びせる。割合的には炎道:ブレ=2:8で。
何故ブレの割合が多いのか。それは、目的の為に手段を選ばないから。
その結果、またしても本が、今度は自分の目の前で燃えてしまったのだ。
ブレの暴挙で一気に怒りのボルテージが上がる管理者だが、まだマジギレには達していなかった。

>「管理人さぁん!この部屋を広くする魔法とかないんですか?!」
そんな中、リリィから泣き言が投げかけられる。
「そんな都合のいい魔法なんて無いわよ。魔法はそこまで万能じゃないわ。
 様々な法則やルールに縛られている。それらを無視して行使できる存在や能力もあるけれどね。
 ……これ以上の損害は私の部屋にも影響が出るか。仕方ない、来なさい」
管理者が召喚の方陣を描き、メイド長とマリアに本を渡した子供メイドが現れる。

管「……事が終わるまで、壁や天井の時間を止めておきなさい。
  貴女達も大分魔力を使っている、出来るだけ早めに終わらせるわ。」
長「畏まりました」 小「はいっ」
そう言って二人のメイドが魔法陣を展開すると、カレンダァーの大暴れが壁に当たっても
欠片一つ落ちなくなり、天井のひびも広がらなくなった。少なくとも生き埋めの危険はなくなっただろう。
「いつまでも保たないわよ。あの子達は既に魔力を消費してる事を忘れない様に」
管理者は再び斧を呼び出した。手出しをしないと言ったのに、いまではすっかり殺る気満々だ。


その間に、怨霊は“鬼武者”として完全に実体化し、ブレによって動きを止め、フリードと
そのあn……ホワイトクィーンの攻撃で悶絶していたカレンダァーをただの一刀、
その場から動く事無く斬り捨てた。だが真っ二つになったカレンダァーはそのまま形を失うかと思いきや、
うごめく炎の塊となり別の形を取っていく……その結果は、ブレの狙いに上方修正を掛けた。

青い炎の塊は、やがて不気味な怪物へと変化した。合成魔獣キマイラに良く似たその怪物を、
炎道と管理者は知っていた。その姿は正しく、東方の伝説の雷獣“鵺”であった!
「……とても面倒な事になったわね。ブレ先生、あなたにも『全力で』手伝ってもらいましょう。
 それとも、いい年した大人が自分のケツも拭けないのかしら? それならそれでもよろしいですけれど。
 ハイド、リリィが一枚上乗せと言ったけれど私からももう一枚上乗せするわ。
 ピザ五枚チーズ増し増しと本場の化け物退治、破格の報酬だと思わない?」
そうハイドに駄目押しをかける管理者、だが現時点では相手の振り分けが終わっていない。
“鬼武者”と“鵺”、誰がどちらに向かうかはそれぞれが決めなければならないだろう。



11 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/01/13(木) 17:49:57 0
>>5
>「フリージアさんが氷の壁で塞いでくれた天井の穴も解けちゃう!これじゃ私達だって戦えないよ!
 青葉おにぃちゃん、あの悪魔、外に出せない?校庭とかにテレポートさせられないの!?」
「無茶言わないで下さいよ! 幾らなんでも大きすぎです! もっと練習すればどうか分かりませんが…今の僕の力量じゃ不可能です!
……仕方ありません。僕の母国に古くから伝わる方法を試しましょう」
そう言うと青葉は何処かから塩を取り出し、悪魔にかけるように蒔いた
「悪霊退散! 邪悪な魂を清めよ! (適当)」
さらに炒った豆(セイントビーンズ)を取り出し、投げつける
「鬼はぁぁああああああ!! 外ぉおおおおおおおお! 福はぁあああああああ!! 内ぃいいいいいいい!!」


12 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/01/14(金) 00:46:17 0
>6
>「リリィさぁーん!!皆さぁーん!!
>あのカレンダーは私が止めまぁぁぁす!!!!
>…サイコォォォスキィィィィル!!」

>7
>「魔族の性別は飾りみたいなものだから多分急所攻撃は効かないだろうけど
> 一応念のために・・・・・・・」

>10
>その間に、怨霊は“鬼武者”として完全に実体化し、ブレによって動きを止め、フリードと
>そのあn……ホワイトクィーンの攻撃で悶絶していたカレンダァーをただの一刀、
>その場から動く事無く斬り捨てた。

怪しいおじさんの加勢により、悪魔巨人カレンダァはお亡くなりになったようです。
その間、わたしは指一つ動かせなかったのでした。
でも、誰も見てないから問題ありません。見てないんじゃないかな。…見られてないっ!

>10
>だが真っ二つになったカレンダァーはそのまま形を失うかと思いきや、
>うごめく炎の塊となり別の形を取っていく……その結果は、ブレの狙いに上方修正を掛けた。

>“鬼武者”と“鵺”、誰がどちらに向かうかはそれぞれが決めなければならないだろう。

兄さん、事件です。敵戦力のインフレが止まりません。
「まるで二月から新シリーズが始まるんじゃないかってくらいのピンチじゃない…!
 探している本って、そんなに危ないモノなの?」
思い返しても、なぜ二月なのかよく分かりません。たぶん気が動転していたのでしょう。

>11
>「鬼はぁぁああああああ!! 外ぉおおおおおおおお! 福はぁあああああああ!! 内ぃいいいいいいい!!」

その男の子が豆を投げつけると、鵺は鳩が豆鉄砲を食らったように慌てふためくのでした。
見た感じ豆鉄砲とは別次元の威力があったようですが、相手もしぶとい。
鵺はヒー……ヒー……と薄気味の悪い声で鳴いて威嚇を始めました。
その口元が不気味に光り始めました。
「ん……時間が止まっている、ということは……まさか……!」
とっさに化粧水のフタを抜くと、どばっと撒いてそれに魔法をこめました。
するとそれはどろっとした粘液上の液体となり、天井一帯に貼りつくのでした。
間を置かず、大鎌さえも天井に向けて投げてしまいます。
鵺が肩を震わせるとその体から雷撃が放たれ、わたしの大鎌へと走るのでした。

13 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/01/14(金) 00:50:15 0
鵺の放った雷は大鎌から天井へと伝い、四方へ消えました。
憂慮していた照明への被害もありません。その時間は本当に止まっているのでした。
「この部屋の中で雷攻撃を使われると、命中率も威力も上がってるはず。気をつけて!」
難しい話はしなかったのですが、時間が止まっている壁面は完全な絶縁体なのです。
雷は流れやすいところを伝うので、時間の動いている私たちに当たりやすくなるうえ、
本来なら足元から多少受け流せるはずのダメージまでまともに食らってしまいます。

雷が抜け切るまで少し時間を置くと、走って万能大鎌を取り戻しました。
「さすがシュヴァイツァーゼンゼね。うん?……外れロットだったし、仕方ないか」
大鎌こそ耐圧内だったもの、<<カース>>の官能環は見事に割れていました。
一つ壊れても替えがあるのでいいのですが、同じ手は何度も使えないでしょう。

「青葉くん。雷はわたしが引き付けるから、攻撃、続けて。挑発だけでもいいから」
おとなしく引き下がってくれる訳もないので、手を打たなければいけないのでしょう。
かわいくて癒し系の女の子は己の拳と脚で戦わないといけないらしいのですが、
新ロココ主義の基本は性ワルなので、相手の力を利用することにします。

鵺は再び雄たけびを上げました。
その予測される射線脇の本棚に銀箔の板を形成し貼り付けた後、
シールドを張って雷撃を流します。
「百万分の一も受けていないないはずなのに、ビリビリくる」
雷で髪が逆立っているかなんて、気にしている余裕はありません。
気にはなっていたのだけれど。

14 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/01/15(土) 07:23:54 0
前スレ89-100 >5-13
>「な、何?この音は・・・・・・」
「抑えていた封印が破られそうになっている音。
 今までは抑えられていたけど、そろそろ封印も限界が近いみたい」
さすがに放置は危険かと判断し、マリアは思考をめぐらせる。
幸いにも今の所、禁書の間に出現した凶悪魔は仲間達の力で十分抑えられるものだ。

>「紙ってやっぱり火でもえるだろ?」
>「貴方の炎に私の魔力を注入しました
>もうあれは消し炭すら残らないでしょう」
>「さあ次は悪霊ですが……………僕は悪霊とか肉体を持たないアンデッドに打撃を与える手段とか無
>いんですよね」
「汝悪魔に立ち向かうべし。 これに同情することなかれ。
 …これで終わってくれればいいのだけれど」

>「いいえ……まだ終わってない」
>「えっ、どういうことですか?」
>「ヤツデ・トードー効果が働くはず……つまり……
> 負けた怪人 + 偉そうな人の魔法 → 怪人の巨大化」
「まあ。 あまり期待はしていなかったけれど。 本当に連中のしぶとさにはうんざりね
巨大化したカレンダァを見てマリアは、はぁ とため息をついた。
ヤツデ・トードー効果なるものに知識があったわけではないが、悪魔のしぶとさは経験から知っている。
それでも、悪魔が元気に暴れまわる状況には落胆せずにはいられない。
「それより、今先輩は重要な事をさらりと言ったわね。
 偉そうな人の魔法? 敵の巨大化?」
現状を作り出した人物であるブレに対して、マリアは露骨に疑いのまなざしを向けた。
生まれた疑念は、ブレがサイコスキルでカレンダーの動きを止めても収まらない。

>「リリィさぁーん!!皆さぁーん!!
>あのカレンダーは私が止めまぁぁぁす!!!!
>…サイコォォォスキィィィィル!!」
>「こんな時は巨大ゴーレムを呼び出してバトルです!!」
「巨大ゴーレムはいないけど、戦いの準備は大切よね。 …来たれ!」
マリアの呼びかけに答えて、消えていた笑顔マッチョの天使が彼女の側に再び現れる。
天使を呼び出した後は、彼女は主に悪魔よりもレイヴン達のほうに意識を向けた。
胡散臭いホワイトクイーンの出現にも、軽くそちらを見ただけで終わらせる。
それは、自身の色の変化に気付いたレイヴンが見せた表情の変化に抱いた不審感のためだ。

>母『……本当に、ごめんなさい……だから、』『『『『……一緒に……』』』』
>鴉『……っ!!!』 子「っ!?」
>「お母さん、レイ、ヴンさんっ……!」
黙って親子のやり取りを聞いていたマリアは、レイヴンがクリスを投げると同時に前に出て彼女を受け止めた。
「この子をお願い!」
受け止めて、同時にすぐにクリスをリリィに向かって投げ渡す。
もう少し丁寧に扱うべきなのはマリアも承知しているが、何しろ今は状況が状況だ。
マリアにもクリスを庇いながら戦える自信はない。

15 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/01/15(土) 07:25:14 0
>母『……レイヴン……ッ』
>鴉『分か、ってたさ……もう、限界、だったって、事くら、い……!
>  ……ほん、とうに…俺は、おや……ふこう、もの、だよ…っ…』
母子の姿が解けて消えるのも、消えた結界の後から鎧武者が現れるのも。
マリアは黙って見つめていた。
鎧武者がカレンダーを鵺の姿に変えてから、やっとマリアはクロスを変じた剣を手に身構える。
経過はどうあれ、倒すべき敵がいるならマリアのすることは敵を消し去ることだけだ。
例えそれが、知り合いの変じた敵であったとしても。

>「鬼はぁぁああああああ!! 外ぉおおおおおおおお! 福はぁあああああああ!! 内ぃいいいいいいい!!」
>「ん……時間が止まっている、ということは……まさか……!」
青葉とヘルミーナが鵺の相手をするとなると、マリアが相手するのは鎧武者になる。
怨霊相手の戦いは得意ではないが、まるっきりダメというわけでもない。
まずは普通に攻撃して、通じないようならまた別の手をと思い定めて。
マリアは聖典を暗唱する。
「全て剣を振るうものは剣によって滅びるであろう!」
マリアの魔法によって鎧武者の手にした刀は使用者の意図に反して動き、鎧武者自身の足を地面に縫い付ける。
長くは抑えられないだろうが、一時的でも敵の攻撃と移動を同時に封じることができれば十分だ。
禁書の間に入ってきた時に受けた攻撃の影響は、少しでも回復させた方が良いのだから。

16 :フリード ◆cOOmSNbyw6 :2011/01/15(土) 23:25:22 P
>8-15
>「鬼はぁぁああああああ!! 外ぉおおおおおおおお! 福はぁあああああああ!! 内ぃいいいいいいい!!」
「オウ!ヤンパーニセツブーン!!」
ミーハーな外人と化すフリード

「ワァオ!ヤンパーニキマイラ!?」
鵺とかしたカァレンダァを見て驚くフリード
だが何故カタカナ?
「なんだか良くわかりませんが敵が小さくなったのだからチャンスに違いありません!
 一気に攻めて攻めて攻めまくってしまいましょう!!」
悪魔より妖怪のほうが強いのだろうか?
そんなことは誰もわかりゃしない

>「つまりフリードちゃん攻めでオリエンタルキマイラ受けですのね」
何故か言い方がいやらしいホワイトクイーン
さっきから彼らは鵺をキマイラ呼ばわりしているが
基本的に西洋(?)人なので鵺を知らないのである
まあサルの顔、タヌキの胴体、トラの手足を持ち、尾はヘビなんて怪物は
白人には合成獣キマイラとしか思えないであろう

フリードの中のグレンは言う
「にゃあご」(そいつの弱点は弓矢だよ、図書館の本に書いてあったから確かだよ)
伝説によると弓矢に落とされ止めを刺されたらしい
妖怪というものは伝説に縛られるものだ
弱点を弱点のまま残さず克服しようとする人間とは違う
だがメンバーに弓使いは居るだろうか?

「僕の中のグレンが言っています!あのキマイラの弱点は弓矢だと!!」
だがフリード自身は弓矢を持っていない
「とりあえず飛び道具で攻撃してみますか
 ブリッツ!」「はいぼっちゃま」「ボール!!」
突然現れた執事っぽい老人から渡された球体を鵺に向かって投げるフリード
あんたは一体誰なんだぁ!?

>「百万分の一も受けていないないはずなのに、ビリビリくる」
「にゃあ!?」(あれは伝説のスーパー錬金術師!?)
髪の毛が逆立ったのを見て勘違いするグレン
全然違います

>「フリージング!ボール!!」
さっきも投げた人間大の大きさの氷球をぶん投げるフ・・・
ホワイトクイーン
だが同じ技は二度と通じないのではないだろうか?
そしてホワイトクイーンの腕力はどんだけ高いんだろうか?

っていうか明らかに電撃使いは氷使いの弱点なのに何故敵を交換しないんだろう?

>「全て剣を振るうものは剣によって滅びるであろう!」
「抜刀して無くて良かったです・・・・・・」
もしかしたら剣使いは全員影響を受けたのではないだろうか?
>「あら?フリードちゃんのあれはでっかいアイスキャンディじゃない
  大丈夫だと思いますわよ」
果たしてそれはどうなんだろう?

17 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/16(日) 05:13:05 0
>「なんて見事な燃え様なの!美しい!美しすぎます!」
燃え上がるカレンダーを見てやけに興奮している大男ブレはカレンダーを燃やした炎道へと視線を送った
「貴方の炎は実に素晴らしい!あんなに強力な炎を扱えるなんて流石は天才だわ!」
ブレ先生の賛辞と視線はありがたいもであったが、勇気の背中には何か冷たい物が走り、その表情を引きつらせる副作用があった
「……先生に褒めて貰えるのは悪い気がしねぇな」
ブレが近づいて来ても嫌な予感しかしない、そしてそれはあながち間違えている物でもなかった
>「サイコォォォスキィィィィル!!!!魔力ぅぅぅ注入!!!!」
軽い深呼吸の後 禁書の間にはフリードの歌声に匹敵するほどの絶叫が響き渡る
「ふぎゃぁああああぁああぁぁぁぁぁぁぁ」
先生の絶叫のあとに野良猫が尻尾を力いっぱい踏まれたような声が響き渡った
もちろん、その叫び声の主はフリードではなく、勇気から発せられたのはいうまでもない
勇気の体に雷鳴に打たれたような衝撃が走り、勇気の体は地面に叩き付けられた
ピクピクと痙攣し、どうひいき目に見ても大丈夫そうには見えない
これには彼に魔力を注入したブレ先生も焦りをかくせない
しばらく動かなくなる。呼びかけてもさっぱり応答しない勇気に優しいリリィあたりは心配したことだろう
そのまま二度と動かなくなってしまうのではないかという最悪の想像もした者もなかにはいたかもしれない
しかし、ほんの数十秒後にはむくりと立ち上がる……その様子はどこかおかしい

「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」
突如どこかで聞いたことのある奇声を声高らかに叫び、、奇妙なポーズをとりながら立ち上がる
首を傾け、コキ、コキと小気味良い音を鳴らし、周囲をゆっくり見渡す。もちろんポーズを崩すことはない
モデルのような独特の歩き方で室内をぐるりと1周しながら、皆をなめまわすかのような視線を向ける
その表情はイキイキしていることはイキイキしているのだが、目の回りにはクマを通り越して、もはや模様のように真っ黒である
髪の毛もどことなく逆立ち、彼の体から邪悪なオーラさえ感じることが出来る
「うむむむ〜〜〜んんんんんん 予想どおりブラ先生の魔力はなじむ
この肉体に実にしっくりなじんで パワーが今まで以上に溢れてきたぞ
なじむ 実に! なじむぞ フハハハハハ フフフフ フハフハフハフハ」
もはや口調もかわり、そのどこかで聞いたことのある台詞を吐き出し、天を仰ぎ見ながら高笑いをはっする
こいつ完全に狂ってやがる
ちなみに時を止めたりはできない、そんなチート能力は管理人あたりに任せておけば良いのだ
ためしにと言わんばかりに炎を繰り出す、本人からしたらほんのお遊び程度の魔力に違いなかったが、炎が部屋を包み込むには十分な炎の量であった
「ンッン〜〜♪ 実に!スガスガしい気分だッ! 
歌でもひとつ歌いたいようなイイ気分だ〜〜フフフフハハハハ
いままでに調子の良かった火はあったが
これほどまでにッ!絶好調のハレバレとした気分はなかったなァ…
フッフッフッフッフッ ブレ先生の魔力のおかげだ 本当によくなじむッ!
最高に「ハイ!」ってやつだアアアアアア 
アハハハハハハハハハハハハーッ」
勇気からしたら最高に気持ちがいいのだろう、笑い声がさらに1オクターブほど高くなっていた
そう、あたかも新しいパンツをはいたばかりの、正月元旦の朝の気分ように
「ああ、いますぐに敵を燃やしつくして、今夜のディナーにしたい。まさにそういう気分だ。なあ、リリィ?」
ここで話を振られたリリィはたまったものではなかっただろう

18 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/16(日) 05:14:05 0
>「ぎゃーっ!熱い熱い!焼け死んじゃうよ!!ブレ先生、エンドウ君、何とかしてくださぁい!!」
この火炎地獄をどうにかして欲しいのはリリィだけではなさそうではあるが……
「リリィ〜こんな素晴らしい状況を治めようなんて、スーパーボウルの華麗なタッチダウンパスをアウトオブバウンズだと主張するようなものだ
無粋と言える。楽しめばいいのだ。祭りというものは」
もはや何を行っているのかわかったものじゃない、スーパーボウルってなんだ!知らない人はググってみよう!
カレンダァーの巨大化などどこ吹く風、自分の力に酔いしれる炎道勇気

>「……この、バカども……!
 火気厳禁だとあれほど言ったのにそれでも火を使うのか……!
 記憶も学習も出来ない脳みそなら必要ないわね、その頭後ろからカチ割ってあげましょうか……!?」
「炎の魔法さえつかわなければいいのだろう?
実に簡単なことだ。うん、ティシュペーパーを丸めてゴミ箱に捨てるより簡単だ、こんな木偶の坊を始末するのはな」
この状態でも管理人に恐れをなしているのか、素直に言うことは聞くが2割分の罵声では彼の鼻をへし折るにはいたらなかった

そして、彼が悦に入っている間に木偶の坊呼ばわりのカレンダァーは鵺に、怨霊が鬼武者にとその姿を変えた
「ちょうどいい相手だ……うん、じつにちょうどいい
さあ、武者の物の怪か、伝説の夜魔「鵺」かどっちでもいいわ。相手をしてあげる」
口調がかわり、魔力の浸食が彼の女性化を促進させている証拠と捉えることができる
肉体の次は精神の女性化が始まったのだ
彼?はまあ、いまはおかしくなってしまったが元々は武家の御曹司、侍である
侍の魂とはなんだ?そう、刀である
戦場の主兵装は槍、弓、種子島と移り変わっても刀の扱いは武士の一種のステータスとして存在し続けた
かの今川義元も「東海一の弓取り」と言われ、武力のある者を褒めるときに弓取り(弓を使うもの)という風に
メインウェポンで賞賛されることもすくなくない(他にも先駆けたる最前線にたち、戦場で一番始めに敵と交戦することを「一番槍」という)
戦場での刀の役割は槍が折れ、弓矢尽きたときに戦う最終手段や敵の首級を上げるときに首を切り取るために使われていたのだ
そう、もっぱらサブウェポンとしての役割が強かった
しかし、それでも新陰流や新当流など権力者に剣術が愛された例は枚挙にいとまがない
そんなこんなで東方の武家の子としてしっかりとした教育を受けている勇気はもちろん、槍や弓、はては種子島まで幅広く使いこなせることが出来るが
彼?は刀を剣術を愛した。だからいままでの戦いも刀を使い戦ったのだ
だから、このときも彼?は自慢の刀を出現さした
ちなみに彼?は刀を差して学校生活を送りたかったのだが、学校側に猛反対され、渋々あきらめていちいち魔力で呼び出しているのだ
彼?の部屋にはおびただしい数の刀があるともっぱらの噂である
そんな彼がごく自然の動作で、そうまるで息を吸って、吐く。そんな当たり前の動きで刀を抜くことは当然のことだった
しかし、賢明な皆様はお気づきのことだと思うが、鵺は雷は操る妖怪、そして周囲は絶縁体、電気は高いところや尖ったもの金属製のものに伝わる性質がある
そして今の彼?は非常に気分がいい名乗りを挙げても全く不思議ではないのだ
「遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ!やあやあ我こそは炎道信念輝影を祖とする炎道家嫡男!炎道勇気輝長!友の危急故、物の怪たるを退治せんと参上つかまつった次第、こたびは我と正々堂々たたかわん!」
妖怪や怨霊に正々堂々のという概念が分かるかはさっぱり分からないがもう完全にキマッている勇気には関係のないことだった
そして、力強く刀を上に掲げる勇気、同時に鵺の雷光がほとばしった

19 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/16(日) 05:15:19 0
「ギエピィィィィィィィ!」
どっかのピンクの生命体みたな叫び声をあげた
「はあ、はあ、さすがは平家物語に登場する伝説の物の怪、一筋縄じゃいかないようね」
勝手に1人で盛り上がり始めた。
彼の常時張っている簡単な魔法シールドと魔力の向上とギャグ補正がなかったら一瞬で消し炭となっていたことだろう
>「全て剣を振るうものは剣によって滅びるであろう!」
さらにマリアの魔法が追い打ちをかける
刀と剣に違いがあるのか?この場合は武器というカテゴリーに入るだろう、彼の刀が対象になったのはおかしなことではないだろう
彼女の魔法が炸裂したと同時に勇気の刀が勝手に動き彼の背後にある影にささった
いわゆる影縫い状態に陥ったのだ
いつもの勇気なら狼狽してしまうところだが、最高に「ハイ!」な勇気にはあまり問題ではなかった
「ふんっ!」
気合いの込めただけで影を縫う刀は弾けとんだ
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーーッ!
今の私にはそんなものは無駄無駄無駄ァーーーーー!」
完全に調子に乗っている勇気に天罰がくだる……いや、あいては妖怪だから決して天罰ではないか?
鵺はそんな勇気の態度に腹を立てたのか彼を集中して狙うことにしたようだ
再び雷光が勇気を襲う
「うぼぉぉぉぉぉぉぉ」
どこかの悪の皇帝のような雄叫びをあげるが根性で耐えているようだ。さすがギャグ補正なんでもありだ
彼?自身、刀を封じられ、雷光に打たれ魔法も満足につかえない
>「僕の中のグレンが言っています!あのキマイラの弱点は弓矢だと!!」
「弓なら私が使えるわ!……でも、弓を持ってないの、どこかの素晴らしい腕を持つ造形師の方が弓を!
どこかの期待の錬金術師が山烏の尾で弓矢を作ってくれるなら、あのような物の怪をすぐにでも退治してさしあげますわ!」
もはや誰かわからいほどに口調が変わって来た
一体どこに向かうのか炎道勇気?そんな都合のいい人間がこの場にいるのか?そして、こんな朝方に何を書いてるんだ!
以下、刮目して次回を観よ!

20 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/16(日) 19:26:41 0
ブレが巨大化したカァレンダーの動きを止め、メイド達が禁書の間の壁や天井の崩落を食い止めている。
管理人の言うとおりなら、メイド達の負担を減らすためにも早期決着が必須だろう。

カァレンダーは謎のキマイラに変身し、怨霊の群れは、レイヴンとその母を取り込み、鎧武者へと変わった。
青葉がキマイラに魔よけの豆を投げつけ、ヘルミーネがキマイラの雷を引き受けている。
グレンはキマイラの弱点を見抜き、フリード達は突如現れた執事からボールを受け取り、キメイラに投げつけている。
エンドウは最高にハイって奴だ!的な状態で、マリアは刀を持った者に影縛りの呪い(?)をかけていた。
管理人も戦闘モードに入り、殺る気・・・・・もとい、やる気まんまんである。

「あいたたた・・・・・・・ひどいよマリアちゃん、いきなり投げ渡すなんて」
リリィは頭をさすりながら、ようやく起き上がった。
マリアから投げ渡されたクリスを受け止めそこね、しばしの間床の上でのびていたのだ。
(どうしよう・・・・・・私があんな事レイヴンさんに言ったから・・・・・・)
自分が余計なことを言ったせいで、レイヴンが母親に接近し、その結果、レイヴンは怨霊と同化していた母親と融合してしまった。
リリィは責任を感じていた。
結果的に、レイヴンは話していたとおりの「落とし前」をつける結果になってしまったのだ。
「私、どのくらい気を失ってた?クーちゃんは大丈夫?・・・・・・大丈夫じゃなくても、今は耐えて」
リリィはこめかみを押さえつつ、周りを見渡した。
「あの鎧武者は、怨霊達なんだよね?
 ・・・・・・・あれ?鎧武者が持っている剣、あれってレイヴンさんの持ってた『』ものとは違うの?」

相変らず周囲はカオスだ。

「あれ、カァレンダーが居ない。・・・・・・・キマイラ?!何でこんな場所に!」
リリィは鎧武者に目を留めた。怨霊と同じオーラを纏っている気がする。
(確かレイヴンさんは、怨霊はクーちゃんを狙ってるっていってたよね?)
だとしたら、怨霊が具現化した鎧武者も、クリスを狙ってくるにちがいない。
今リリィにできることと言ったら、彼女を連れてこの場を離れることだけだ。
「さ、乗って。この場を離れるよ」
クリスがどう思っているか、何を言いたいかは良く分かっていたが、リリィは聞く気は無かった。
「皆は、クーちゃんや私を庇いながら戦えるほど余裕無いんだよ。
 今の私たちにできることは、ここから逃げること、そして、外に行って助けを呼びに行くことだよ!」
リリィはクリスの手をとり、自分が抱え込むようにして箒に乗せた。
「皆ごめん、とにかくクーちゃんだけでを避難させてくる!」

だが、リリィのいる場所は入り口とは逆方向だった。
禁書の間から脱出するためには、鎧武者とキマイラを倒すか、彼らを出し抜いて外へ出るしかない。
「行くよ!」
リリィはタイミングを見計らって、箒を急発進させた!
だが。

鵺はノリノリなエンドウの態度に腹を立てたのか彼を集中して狙うことにしたようだ
>再び雷光が勇気を襲う
>「うぼぉぉぉぉぉぉぉ」
「キャ――――!!」
運悪く、ちょうどエンドウの近くを通り過ぎようとしていたリリィにも、キマイラの雷の余波が襲いかかる!
リリィの箒はふらふらと蛇行してとんだ後、床の上で何度かバウンドした。
箒から放り出されたリリィは、クリスを庇ったままごろごろ床の上を転がり、やがて止まった。
最悪なことに、リリィ達が落ちたのは鎧武者の目と鼻の先だった。
「クーちゃん・・・・・・走れる?」
リリィはのろのろと身を起こすと、出口を指差しクリスの背を押した。
「早く、逃げて。助けを、呼んで、くるのよ」
リリィはクリスを庇うようにして経つと、箒を武器代わりにして構える。
だがカァレンダーを一刀両断した鎧武者だ。
奴に襲われたら、リリィの腕では1秒だって持たないだろう。

21 :名無しになりきれ:2011/01/17(月) 20:00:13 0
>20
鎧武者に対峙するリリィの両肩を、後ろから誰かがポンと手を乗せた。
この状況で、それに驚くなという方が無理だろう。
リリィの両肩に手を乗せた誰かは、なだめるようにリリィの耳元にささやいた。
「待たせちゃって、ごめんね?」
“彼女”は禁書の間の出口から普通に入ってきた。そして、リリィは彼女を知っていた。
彼女もリリィを知っていた。だから彼女は普通に入ってきたのだ。
リリィ達を助けるために。
「誰だかわからないから、きっと初対面よね?」
彼女は鎧武者に話しかけた。
「私の名前はブランエン・ウィル。ロック・ウィルの母親よ。
 あなたは誰?もしかしてロックが言っていた悪霊さんかしら?」

「悪霊さんがもしも喋れないのなら、回れ右して私達から離れてくれない?
 それとも悪霊さんはお話しができるの?できるなら、回れ左して私達から離れなさい。
 あなたが子供達に触れることを私が許容しないことを理解できるのならば。」

22 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/01/17(月) 20:04:25 0
名前・ ブランエン・ウィル
性別・ 乙女
年齢・ 88歳
髪型・ すっかり白髪になったロングヘヤ
瞳色・ 水晶風の青色
容姿・ 歳の割には長身でがっしりとした体型。まだまだ腰も曲がっていない。
    白いワンピース姿ですごすことが多い。
備考・ 学園の教師ロックの母親。彼女自身は教師ではなく、ロックの“保護者”である。
    夫はいたがロックが生まれる前に死別した。
得意技・ 黄金の魔法。料理。
好きなもの・ レモンパイ
苦手なもの・ 蟻(前世で殺されたような気がするから)
うわさ1・息子が結婚しない事に心を痛めている。うわさというか確定。
うわさ2・実は再婚を考えているらしい。
うわさ3・この物語で一番常識的な人物(になる予定)。

23 :学内掲示板:2011/01/17(月) 22:56:28 0
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/42940/1295181582/

24 :ハイド◇eUE3h5.Nxs:2011/01/19(水) 16:04:27 0
約束から随分と遅れてしまいました、申し訳ない…
しかも、規制がかかってるとかもうね…orz
すみませんがどなたか代理投稿お願いします。

>「ここの教師の仕事は結構ハードよ?
>世界中から色んな術の素養を持った人材が集まってる。
>中にはもちろん性格に難のあるのもいるわ。そう言った悪ガキどもの暴走を
>抑え込まなきゃいけないのだからね。程度の差こそあれ、騒動の無かった日なんて無いわよ?」
「そりゃいい、刺激の無い人生はつまらない。そういうもんだろ?」
管理人の言葉に少し興味を示すハイド。

そこから先はもはやしっちゃかめっちゃかな展開である
凶悪魔が巨大化し、暴れまわり、そして炎によって火災発生。
その端では感動の再開を果たしていたと思われていたレイブンとその母らしき者が無理心中
そして次に登場したのが鬼武者である。
その間ハイドはと言うと
「Ha〜〜〜〜a」
大きな欠伸をしていた
「熱狂してきたパーティーに突如飛び入り参加。仕事の時間か?」
>ハイド、リリィが一枚上乗せと言ったけれど私からももう一枚上乗せするわ。
>ピザ五枚チーズ増し増しと本場の化け物退治、破格の報酬だと思わない?」
「プラス、サラミを大量に、オリーブオイルは当然無し
食後にはストロベリーサンデーのオマケがつきゃ言うこと無しだ。」
なんのかんのと言いつつやる気は出たようである。
「しかしいいのか?俺が暴れるって事は本の安全は約束できないぜ?」
と、聞いてはみるハイドだがやる気になった以上は止まるつもりはないだろう

>「早く、逃げて。助けを、呼んで、くるのよ」
>「待たせちゃって、ごめんね?」
「ただのお嬢ちゃんかと思ってたがなかなかガッツあるじゃねぇか。
気に入ったぜ。
ただここから先はR指定だ。お嬢ちゃんは下がってな」
二人の後ろからリリィの頭を撫でるハイド
「ところでマダム、飛び入り参加のようだが招待状はお持ちで?
…まぁ、パーティーは華やかな方がいい。この際、飛び入り参加もOKだ。」
ブランエンに軽いノリで話しかけると前に歩みでる。
「遠路遙々ご苦労さん。だがここから先は進入禁止だ。速やかに帰ってもらうぜ。」
背中に刺してある剣を抜き鬼武者に突きつける
「c'mon wimp…(来いよ、のろま)」

25 :鵺パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/19(水) 23:45:48 0
>11-22、>24
>「プラス、サラミを大量に、オリーブオイルは当然無し
> 食後にはストロベリーサンデーのオマケがつきゃ言うこと無しだ。」
口数の少なかったハイドがいつものノリの軽口をたたき始めた。
ようやっと重い腰を上げたようだ。本当に扱いづらい男である……
こんな奴相手によく以前の仕事を請けさせられたものである、と管理者は思うに留めた。
「注文の多いお客さまだこと。そんなにピザが好きならピザと結婚しちゃえばいいんじゃない?」
ユーモアに欠ける受け答えであるが、それは管理者の意識の比重が鵺の方に偏っているからである。
本の虫である管理者だが、不思議な事に余裕がある時はもっと付き合いがいいのだ。
多分周囲のメイド達が無駄に濃いキャラしてるからなのだろう……

>「しかしいいのか?俺が暴れるって事は本の安全は約束できないぜ?」
「……もう諦めたわよ」
心底うんざりした様子で管理者は親指で一方を指差す。その先には……


>ためしにと言わんばかりに炎を繰り出す、本人からしたらほんのお遊び程度の魔力に違いなかったが、炎が部屋を包み込むには十分な炎の量であった
最高に「ハイ!」な状態になってしまった炎道が、またやらかしていたのだ。
二度ある事は三度あると、己の見通しの甘さを割と本気で呪う管理者であった。

>「炎の魔法さえつかわなければいいのだろう?
> 実に簡単なことだ。うん、ティシュペーパーを丸めてゴミ箱に捨てるより簡単だ、こんな木偶の坊を始末するのはな」
「そのちり紙をゴミ箱に放り込むよりも簡単な事を、どうしてできないんでしょうね?」
据わったジト目で炎道を睨み付ける管理者だったが、最後には諦めてしまった。教師には向いてないな、うん。
……そして、炎道は鵺の強烈な電撃を何度も受けては品のない悲鳴を上げている。
「丈夫ね〜、そのまま鵺の注意を引き付けてなさいよ……弓矢に弱くても物理攻撃を受け付けない状態では
 効果が望めない。あいつの揺らめく炎の流れを止めて、直接攻撃できる様にしてあげるわ」
そう言って管理者は斧頭の宝石に魔力を集中させ始める。今の管理者は無防備だ、鵺に攻撃されない様にしないといけないだろう。

>鵺が肩を震わせるとその体から雷撃が放たれ、わたしの大鎌へと走るのでした。
>突然現れた執事っぽい老人から渡された球体を鵺に向かって投げるフリード
鵺の攻撃手段の一つである電撃は、その多くがヘルミーネの機転によって
受け流されてしまった。幾度か手を変え品を変え、一部を除いて効果がない事を確認した鵺は
電撃による攻撃を止め、強靭な肉体を用いた格闘戦へと戦法を変えた。
雷を操る鵺、その動きもまた雷の如し。フリードの投げたボールは鵺の“いた”場所を通り抜けていく。
よしんば当たったところで、青い炎で構成されている鵺には効かなかっただろう。
その証拠に、再び投げられた氷の球は鵺の体に触れた途端溶けてしまったのだから……
この様子では、管理者の魔法で鵺の防御が解けるまで迂闊に攻撃できないだろう。
それをいい事に好き勝手に動き回り攻撃を加えていく鵺だったが、止めを刺しにこない。
じっくりといたぶってからと言うつもりなのだろうか……

26 :鬼武者パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/19(水) 23:46:30 0
>「全て剣を振るうものは剣によって滅びるであろう!」
>禁書の間に入ってきた時に受けた攻撃の影響は、少しでも回復させた方が良いのだから。
マリアの聖典暗唱による術によって、鬼武者は自身の手に握っていた刀で
自らの足を刺し貫いた。だが鬼武者はまるで痛みなど感じていないかのように
刀を抜きにかかるが、術の効果からかすぐには抜けなさそうだった。
しかし、鬼武者はその場から動けないと見るや、周囲に魔力で直剣を複数作り上げ、
一本ずつ、タイミングを若干ずらしながらマリアへと放っていく。
その軌道は完全な直線で、しかも避ける先に置く様な撃ち方はしていないので
マリアにとって避け続ける事は容易であるが……鬼武者は、マリアの狙いを見抜いたのだろうか?

その攻撃は、アドラスとの戦闘でレイヴンが使った物と同種であり……
ハイドはそれに妙な既視感を感じた。見覚えが、あるのだ。ハイドの双子の兄のそれと、よく似ているのだ!

>「早く、逃げて。助けを、呼んで、くるのよ」
リリィを置いて逃げる事など、クリスには到底できる事ではない。
いくら助けを呼ぶ為とは言え、自分が足手纏いだと分かっていても……その迷いが呼び水となる。
意を決して背を向け走り始めたクリスに、鬼武者は弧を描く軌道の魔力の刃を放ったのだ。
クリスはそれを交わす事はおろか、気づく事さえできず……刃が三つ突き刺さる。
その位置は……毟られた背羽と尾羽の傷跡だった。クリスは声すら上げられず、その場に膝を付いた。
だが、その刃だけは何故か青白い光を放っていて……クリスの体の中に吸い込まれていった。


>「悪霊さんがもしも喋れないのなら、回れ右して私達から離れてくれない?
> それとも悪霊さんはお話しができるの?できるなら、回れ左して私達から離れなさい。
> あなたが子供達に触れることを私が許容しないことを理解できるのならば。」
結論から言えば、“鬼武者”は意思の疎通を行える。が、ブランエンの言葉には一切反応しない。
怨嗟で凝り固まった怨霊の結晶の総意はこうだ……『生者の声を聞く耳、生者と話す舌など持たん……!』と―――。
そして、ようやくマリアの術を力ずくで振り解き足に刺さった刀を引き抜いた。
傷跡と思わしき場所からは、赤黒い光を放つチリの様な物が少しずつ空中を漂い、散っていく。
リリィはその様子を見て、以前レイヴンに向かって石を投げた時の状況に近いと思い至るだろう。

>「遠路遙々ご苦労さん。だがここから先は進入禁止だ。速やかに帰ってもらうぜ。」
>「c'mon wimp…(来いよ、のろま)」
そして現れたハイドが、鬼武者に向かって剣を突きつけ挑発する。
ハイドの使った言葉を知らない鬼武者ではあったが、動作から敵であるとして斬りかかる。
重そうな防具を身に纏っているとは思えぬほどの速度だが、その動き一つ一つがレイヴンのそれと
とてもよく似ており、鬼武者の戦法はレイヴンを基にしているのだろうと思わせた。

27 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/20(木) 02:25:38 0
>26 >24 >21
「早く!いきなさい!!」
リリィは重ねてクリスを急かした。

鎧武者は、リリィにとっては「死」そのものだった。
死と対峙するリリィは、みっともなくがたがたと震えていた。
もしもリリィが一人だったとしたら、きっとわき目も振らず全力で逃げ出していたに違いない。
だが今の彼女の足は、その場に縫いとめられたように動かない。
そう。どんなに恐ろしかったとしても、まだ逃げ出すわけには行かないのだ。

そんな彼女の両肩を、後ろから誰かがポンと手を乗せた。
リリィはびくうっと飛び上がった。
>リリィの両肩に手を乗せた誰かは、なだめるようにリリィの耳元にささやいた。
>「待たせちゃって、ごめんね?」
ぐるぐるメガネの下で、リリィの目が限界まで見開かれる。
「ぶ、ブランエンさん?」
助かった!とか、
これで勝つる!とか。
あの鎧武者は怨霊の塊だけど、実は幽霊レイヴンさんと養い親さんも含まれてるのですよ、とか
禁書の間にあった品っていうのは太陽のかけらって珍品で、さっきまでは剣の形で幽霊レイヴンさんが持ってたんです、とか
今鎧武者が持ってるのが太陽のかけらなのかどうかはわかんない、とか
鎧武者はクリスの体内にいた怨霊の群れなんです、とか、
借りたお洋服、ぐしゃぐしゃにしてごめんなさい、とか
学園長室に報告に行ったロック先生から私たちの居場所を聞いたのですか?などなど。
リリィの脳内ではさまざまな言葉がぐちゃぐちゃに入り乱れていたが、結局何とか口にできたのは
「な、なぜこちらに?」という、なんとも間の抜けた台詞だけだった。

>「ただのお嬢ちゃんかと思ってたがなかなかガッツあるじゃねぇか。
>気に入ったぜ。
>ただここから先はR指定だ。お嬢ちゃんは下がってな」
ブランエンとハイドという心強い味方の出現に、緊張の糸が切れたのだろう。
「・・・・・っ、・・・・・ぅえっ・・・・・・・」
ハイドに頭を撫でられたとたん、リリィの涙腺は決壊してしまった。

鎧武者は、ブランエンの説得には一切反応しなかった。
「ダメですブランエンさん、怨霊達ったら全然聞く耳持ってないですぅ!!
 やっぱり、実力行使しかないんでしょうか?」

>そして、ようやくマリアの術を力ずくで振り解き足に刺さった刀を引き抜いた。
>傷跡と思わしき場所からは、赤黒い光を放つチリの様な物が少しずつ空中を漂い、散っていく。
(あれ・・・・・・?)
リリィは今の状態に見覚えがあった。
「そういえば、幽霊レイヴンさんに石を投げつけたとき、彼、幽霊成分が薄れたって嘆いてたよね。
 ねえマリアちゃん、幽霊成分って、普通に殴る蹴るでも薄れたりするものなの?」
――――リリィは何か勘違いしているようだが、マリアの専門は、悪霊払いではなくあくまで悪魔払いである。、
まあ、マリアのことだ。今のお馬鹿な発言からでも、正しい解答を導くことは十分可能だろう。

28 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/20(木) 02:26:38 0
ハイド達の出現に安心したのか、クリスは意を決して走り始めた。
そんな無防備な背に、鬼武者は弧を描く軌道の魔力の刃を放とうとする。
それを見ても、なぜかハイドもブランエンもなぜか反応しなかった。
動いたのはリリィだけだった。
「危ない!」
咄嗟に魔力の刃の軌道に飛び込み、身を挺してクリスをかばおうとする。
だが。
「―――― えっ?!」
そう、青白い刃はリリィの体をあっさりと通過し、クリスの体へと突き刺さってしまった。
(すり抜けた?そんなバカな!!)
>クリスは声すら上げられず、その場に膝を付いた。
>だが、その刃だけは何故か青白い光を放っていて……クリスの体の中に吸い込まれていった。
「クーちゃん!!ああ、大丈夫?!」
リリィはクリスに駆け寄り、倒れた彼女を抱き起こした。
魔力の刃が刺さったはずの場所には、特に痕跡は残っていなかった。
少なくとも、今の時点では。
リリィは「はーっ」と大きなため息をつき、その場に座り込んだ。、
(そっか、クーちゃんに害が無いってわかってたから、ブランエンさんもハイド先生も動かなかったのね)
クリスに刺さった青白い光は、レイヴンが放っていた光に少し似ていたかもしれない。

>「遠路遙々ご苦労さん。だがここから先は進入禁止だ。速やかに帰ってもらうぜ。」
>「c'mon wimp…(来いよ、のろま)」
鎧武者がハイドに切り掛かる。
>重そうな防具を身に纏っているとは思えぬほどの速度だが、その動き一つ一つがレイヴンのそれと
>とてもよく似ており、鬼武者の戦法はレイヴンを基にしているのだろうと思わせた。
「やっぱりレイヴンさん、鎧武者の中に居るんだ」
問題は、悪用されているのは知識だけなのか、レイヴンそのものか、である。
「ブランエンさん、唐突で申し訳ないけれど、どうかお教えください。
 あの鎧武者の中に、たくさんの霊が閉じ込められています。
 クーちゃん・・・クリスの関係者の魂も入っているんです。
 何とか浄化して、彼らの魂に永遠の安息を与えることは可能でしょうか?」

29 :フリード ◆cOOmSNbyw6 :2011/01/20(木) 14:44:07 P
>17-28
>「弓なら私が使えるわ!……でも、弓を持ってないの、どこかの素晴らしい腕を持つ造形師の方が弓を!
どこかの期待の錬金術師が山烏の尾で弓矢を作ってくれるなら、あのような物の怪をすぐにでも退治してさしあげますわ!」
どうやら炎道が弓を扱えるようである
が今は誰も弓を持っていない

「全然攻撃が当たらないじゃないですかぁやだぁ!!」
さっきから何回も何回も何回もブリッツボールを投げ続けるフリード
やはりアンデッドに物理攻撃は効果ないのだろうか?
>「フリードちゃん!相手が攻撃してくるときは実体化してるはずですわ!
  だからそこにカウンターを狙いなさいな!!」
無茶なことを要求するホワイトクイーン
まさに女王様である
鵺の攻撃を受けフリードの体は血塗れになったが何故か顔は一切傷ついていない
いや・・・・・傷ついてはいるが次の瞬間治っているのだ
「美形キャラの傷は顔から治るんですよ?」
フリードの中のグレンは思った・・・・・ありえんと

>「私の名前はブランエン・ウィル。ロック・ウィルの母親よ。
  あなたは誰?もしかしてロックが言っていた悪霊さんかしら?」
「ばっちゃが来た、これで勝つる!
 ただでさえ強いロック先生のお母さんなんだからもっと強いに決まってます!どうやら何とかなりそうですね」
>「地上最強の生物母親ですわね!これで勝ったも同然ですわ!!」
フリードに同意するホワイトクイーン
果たしてそれはどうなのだろうか?
何しろ我々は彼女の実力をまだ知らないのだ

>「ただここから先はR指定だ。お嬢ちゃんは下がってな」
「わぁい♪つまり血まみれスプラッタ劇場ですね。わかります」
それはもうすでに18禁である

>「ブランエンさん、唐突で申し訳ないけれど、どうかお教えください。
 あの鎧武者の中に、たくさんの霊が閉じ込められています。
 クーちゃん・・・クリスの関係者の魂も入っているんです。
 何とか浄化して、彼らの魂に永遠の安息を与えることは可能でしょうか?」
「マリアさん聖職者なんですから当然ターンアンデッドとか出来ますよね!?
 だから何とかして下さいよぉ!!」
全く全然攻撃が効かないことに焦るフリード
フリードの中のグレンは考えた・・・・・・・あれ?もしかしたら神様の武器ならいけるんじゃね?と
だが今は月が出ていない為ダブルクレッセントハーケンは呼び出せない
というか室内のために呼び出しても屋根で止まって落ちてこないだろう

そんなフリードに鵺の鋭い爪が襲いかかる
「オープンユニオン!!」
グレンと分離して攻撃を避けるフリード
「獣相手には獣です!」
「にゃあん」 (チェンジユニオンスイッチオン)
フリードと合体し羽根の生えた長靴をはいた猫の姿となるグレン
だが形態を変えたからってどうなるものなのだろうか?
「にゃにゃ!にゃーにゃにゃにゃ!!」(最初に言っておく!背中の羽は飾りだ!!)
いやだから・・・・・・


30 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/01/20(木) 18:53:24 0
>>13
>「青葉くん。雷はわたしが引き付けるから、攻撃、続けて。挑発だけでもいいから」
「了解しました。結構腕キツイですけど…。がんばります
鬼はぁあああ!!! 外ぉおおおおお!!!」
セイントビーンズを投げ続ける青葉。少々疲れが見え始める
>>16
>「オウ!ヤンパーニセツブーン!!」
「…貴方そういうしゃべり方でしたっけ?」

>>17-28
>「弓なら私が使えるわ!……でも、弓を持ってないの、どこかの素晴らしい腕を持つ造形師の方が弓を!
どこかの期待の錬金術師が山烏の尾で弓矢を作ってくれるなら、あのような物の怪をすぐにでも退治してさしあげますわ!」
「…すみません。僕の専門は薬品調合です。武器製作は専門外です」
豆を投げながら言う青葉

「…それにしても。こんな正面から豆を投げるなんて正々堂々としたやり方…僕の性に合いませんね…」
どこからともなく、複数の注射器を取り出した青葉
「やっぱり僕には、こっちの方が合ってますよ! テレポート!」
テレポートで鵺に刺さるように注射器をテレポート させる青葉
「獣専用の即効性麻痺毒、妖怪、霊、悪魔用の麻酔薬、『セイントスリーパー』、遅効性の猛毒薬です…食らいなさい!」


31 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/01/20(木) 22:28:43 0
>24>26>28>29
> 「ばっちゃが来た、これで勝つる!
>  ただでさえ強いロック先生のお母さんなんだからもっと強いに決まってます!どうやら何とかなりそうですね」
とフリード。
「ば…ばっちゃって言うのはやめて?まだ孫はいないんだから。」
ブランエンは気持ち的にはまだ乙女である。
もしも乙女とBBAの違いをブランエンに尋ねたなら、
彼女はこう答えるだろう。生き様であると。

> 「ところでマダム、飛び入り参加のようだが招待状はお持ちで?
> …まぁ、パーティーは華やかな方がいい。この際、飛び入り参加もOKだ。」
「しけたパーティだわ。食べ物も無いし、飲み物も無い。」
ブランエンもまたハイドに軽いノリで返した。
「いい男は目の前にいるみたいね?」

> 「ブランエンさん、唐突で申し訳ないけれど、どうかお教えください。
>  あの鎧武者の中に、たくさんの霊が閉じ込められています。
>  クーちゃん・・・クリスの関係者の魂も入っているんです。
>  何とか浄化して、彼らの魂に永遠の安息を与えることは可能でしょうか?」
ブランエンは倒れてしまったクリスを見た。そして、リリィを見つめた。
「…もしも、もしもよ?私が悪霊にとりつかれて、ロックやあなた達に危害を加えるなら。
 私は私を殺してほしいと願うでしょうね。」
ブランエンは、少し言いにくそうにリリィに返した。
ハイドと鎧武者の戦いが始まっているがその戦いぶりから察するに、
鎧武者に対し手加減して戦える程ブランエンには自信が無かった。
よしんばブランエンが勝ったとしても、おそらくその時には鎧武者が死ぬだろう。
その逆もまたしかりだ。
「あの鎧武者を消滅させることになっても、どうか私を許して。」
ブランエンが両手を前に構えると、そこに黄金の輝きを放つ光の玉が形成された。
「シャイン・バレット」
ブランエンは光の玉を鎧武者に向けて投げた。
それはブランエンが持つ“みんなの幸せを願う心”でつくられし弾丸。いわば小さな太陽の輝きである。
これによって鎧武者を浄化することがはたしてできるだろうか?

32 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/01/20(木) 23:19:52 0
>30
>「了解しました。結構腕キツイですけど…。がんばります
>鬼はぁあああ!!! 外ぉおおおおお!!!」
青葉くんが鵺を引き付けてくれるので、その中間にシールドを張って防御します。
銃後の備えどころか銃前どまんなかですが、放っておいてもジリ貧だし、仕方ない。
万能魔法障壁ではなく、雷撃が来るたびに導電性のシールドを張って受け流しました。
こちらのほうが形成が楽だし、それにもう一つ狙えるからです。

>19
>「弓なら私が使えるわ!……でも、弓を持ってないの、どこかの素晴らしい腕を持つ造形師の方が弓を!
>どこかの期待の錬金術師が山烏の尾で弓矢を作ってくれるなら、あのような物の怪をすぐにでも退治してさしあげますわ!」
「山烏の尾と納期に3日いただけるなら3デナリウスで承ってよ!」
とにもかくにも、素材ができないと何もできないのがこの体系の欠点なのでした。
一時的に現出させるだけならともかく、すぐに塵に還さない物は時間もかかるのです。

>20
>「キャ――――!!」
>運悪く、ちょうどエンドウの近くを通り過ぎようとしていたリリィにも、キマイラの雷の余波が襲いかかる!
誰かに雷が当たるのは見えましたが、こちらとしてもギリギリの状況でした。
とても人の心配のできる状況ではありません。

>幾度か手を変え品を変え、一部を除いて効果がない事を確認した鵺は
>電撃による攻撃を止め、強靭な肉体を用いた格闘戦へと戦法を変えた。

次も雷撃と予想していたら、今度は鵺がまっすぐに向かってきました。
「!?ちょっ、まっ!」
慌てて輝石を再組成し光障壁を築きましたが、それでも人三人分は吹き飛ばされました。
後ろに何もなかったのは幸いでした。
「青葉くん!ごめん、わたしじゃ手に余るから、今から自分の身は自分で守って!」
どこかのかわいくて癒し系の女の子と違って、接近戦にはまるで向いていないのです。
それに、鵺の行動が変わったために手早くやらなければいけないことがありました

>29
>「オープンユニオン!!」
>30
>「獣専用の即効性麻痺毒、妖怪、霊、悪魔用の麻酔薬、『セイントスリーパー』、遅効性の猛毒薬です…食らいなさい!」
青葉くん、それに王子、仮面の戦麗舞がそれぞれ鵺に立ち向かってくれている間に、
わたしは裏に回って準備を始めました。
リボンを二本平行に伸ばし、それを銀の板へと作り替えます。
そして鵺から吸収した雷撃をその板に流すのでした。
絶縁体の表面には雷撃を留めておけるのです……が、ずっとは持ちません。

祈るように息を吸うと、その二枚の板にはまるように霊性金属を形成しました。
人の顔の大きさ程あるオリハルコン球は、雷をまといながら板の間を転がり出しました。
大気と摩擦を起こす程の勢いで板の端から出ると、その空中を小さく旋回するのでした。
そう、雷によって勢いをつけると、すぐに崩れてしまうような不安定な組成でも
その勢いを保っている限りは長く保つのです。
溜めた雷撃が切れるまでに5個のオリハルコン球を形作りました。
しかし高速で旋回する球の制御は難しく、一つは本棚に当たって崩れました。

雷をまとったオリハルコン球は、それだけでも防壁としてなかなかの効果を持ちます。
しかし、いずれ崩れると分かっているもので防戦一方ともいかないでしょう。
なんとか鵺の前まで出ると、オリハルコン級の一つを鵺に向かって放ちました。

「悪宰相ハマン、モルデカイを弑せんとして立てたる柱に吊るされり!
 クセルクセス王の激昂ようやく収まれり!」

ツンデレは大技を出すときに台詞を言うものらしいです。
『姉缶』に書いてあったから、間違いない。

33 :マリア ◇sto7CTKDkA:2011/01/21(金) 17:30:13 0
>16-32
マリアの思惑通り鎧武者は足を止めたが、それで攻撃が止むわけではない。
鎧武者の周囲に魔力の剣が作り出され、タイミングをずらしながらマリアに向けて打ち出される。
一定間隔で飛んでくる剣を、あるいは避け。
あるいは筋肉天使に叩き落とさせてマリアは攻撃に対処する。
同じ動作で避けないのは、動きを読まれて不意を撃たれるのを警戒してのことだ。
体力回復を優先させて敵の罠にはまっては元も子もない。

>「キャ――――!!」
だが、物事が思い通りに運ばないのは世の常だ。
逃げようとしたクリスとリリィが、運悪く鵺の雷撃の余波を受けて鎧武者の前に転がり落ちたのだ。
訪れた不運に内心舌打ちしながら、マリアが筋肉天使を救助に向かわせようとしたとき。
意外な助け舟が現れたのだ。
>「待たせちゃって、ごめんね?」
>「ぶ、ブランエンさん?」
リリィは驚いただろうが、口にはしなくてもマリアも同じくらい驚いた。
学園長の所に報告に行ったロックが、まさか自分の母親を呼んでくるとは思わなかったから。

>「ただのお嬢ちゃんかと思ってたがなかなかガッツあるじゃねぇか。
>気に入ったぜ。
>ただここから先はR指定だ。お嬢ちゃんは下がってな」
「そうね。 ここは私たちに任せて、リリィはクリスと一緒に下がっていて。
 無理に危険に身をさらす必要はないわ」
マリアからすれば戦いにR指定などはない。
目前に敵がいれば打ち倒すだけだ。

刀を自身の足から引き抜いた鎧武者は、再び戦いの構えを見せる。
肉体を持つなら刀傷があるはずの場所からは、血の代わりに塵のような何かが宙に散っていく。
>「そういえば、幽霊レイヴンさんに石を投げつけたとき、彼、幽霊成分が薄れたって嘆いてたよね。
> ねえマリアちゃん、幽霊成分って、普通に殴る蹴るでも薄れたりするものなの?」
「そんなことで倒せるなら相手しても苦労しないわ。
 でも…“あれ”は特殊な存在なのかもしれない。
 徒労に終わらない程度に削る価値はあるわね」
リリィが気づいたように物理攻撃が鎧武者に通用するのなら、それは有効な突破口となるだろう。

>意を決して背を向け走り始めたクリスに、鬼武者は弧を描く軌道の魔力の刃を放ったのだ。
「っ……!」
ブランエンとハイドが来た事で、マリアもリリィやクリスの方にはあまり注意を向けていなかった。
反応できた時にはすでに遅く、魔力の刃はクリスの背に突き刺さり…そして、体内に吸い込まれた。
>「クーちゃん!!ああ、大丈夫?!」
リリィがクリスの容態を確かめているが、先ほどの攻撃による傷は全くないようだった。
マリアもクリスの無事に安心はしたが、同時に別の疑念も抱くようになる。
鎧武者がクリスを害するつもりで攻撃したのは間違いないだろう。
では、なぜクリスはその魔力をいとも簡単に吸収できたのかと。
体内に悪霊を収めていた先例がある以上、クリスを見る目にどうしても不審が混じってしまうのだ。

34 :マリア ◇sto7CTKDkA:2011/01/21(金) 17:30:57 0
>「c'mon wimp…(来いよ、のろま)」
>「ブランエンさん、唐突で申し訳ないけれど、どうかお教えください。(中略)
> 何とか浄化して、彼らの魂に永遠の安息を与えることは可能でしょうか?」
>「マリアさん聖職者なんですから当然ターンアンデッドとか出来ますよね!?
> だから何とかして下さいよぉ!!」
「聖職者も無敵ではないから無駄よ」
フリードの呼びかけをマリアはきっぱりと否定した。
「あれだけの怨念の集合体が、そう簡単に浄化できるはずがないわ。
 さっきのブランエンさんの呼びかけに答えなかったのがその証拠。
 あの手の連中は浄化ではなくて封じるか消滅させないと、無力化できないのよ」
>「…もしも、もしもよ?私が悪霊にとりつかれて、ロックやあなた達に危害を加えるなら。
> 私は私を殺してほしいと願うでしょうね。」
リリィに答えるブランエンの言葉を聴きながら、マリアも内心同意した。

>「オープンユニオン!!」
>「にゃにゃ!にゃーにゃにゃにゃ!!」(最初に言っておく!背中の羽は飾りだ!!)
「フリードとお姉さんは氷の術師なんでしょう?
 氷で弓矢を作りだして、それで化物退治はできないの?」
フリーダムなフリードとグレンを横目に見ながら、マリアは少しあきれた様にそう提案した。
弓矢に弱いのなら、山烏の尾でなくても効果が上げれるのではと考えたのだ。
>「獣専用の即効性麻痺毒、妖怪、霊、悪魔用の麻酔薬、『セイントスリーパー』、遅効性の猛毒薬です…食らいなさい!」
>「悪宰相ハマン、モルデカイを弑せんとして立てたる柱に吊るされり!
> クセルクセス王の激昂ようやく収まれり!」
妖獣を相手に戦う仲間の姿を見たあとで、マリアは再度鎧武者に意識を集中しなおした。

>「シャイン・バレット」
ブランエンが光の玉を投げたとき、マリアは鎧武者には手出ししなかった。
鎧武者を浄化しようとするブランエンの邪魔にならないためだ。
無論浄化に失敗すれば、以後は攻撃を再開するつもりだ。
「恐れ持て神に仕え、おののきのうちに喜べ。
 子に接吻せよ。
 神の怒りのうちに汝らが滅び失せぬために…」
マリアのつぶやきは、力を込めない時はただの聖典の暗唱にすぎない。
だがそれは同時に力を込めれば彼女の魔法の基となる、攻撃への準備運動でもあるのだ。


35 :鵺パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/22(土) 00:39:03 0
>27-34
>やはりアンデッドに物理攻撃は効果ないのだろうか?
フリードのこの叫びは大きく的を外れている。
確かに実体のない者には物理攻撃は効かない、しかし今回の場合は
攻撃が『交わされている』のと氷が溶かされているだけなのだから。
……最大の要因は別のあるのだが、現時点のフリードにその理由を知る術は無かった。

>グレンと分離して攻撃を避けるフリード
>「にゃにゃ!にゃーにゃにゃにゃ!!」(最初に言っておく!背中の羽は飾りだ!!)
先ほどから攻撃している相手は、一部分だけとは言え傷が瞬時に癒えてしまう。
効いていないわけでもないのに、鵺はその事実に自身に近しい正体不明な何かを感じて
あからさまに威嚇する。挙句攻撃を分離で交わし再度合体すると言うフリーダムさは、
『人間によって』特性を定められ縛り付けられている鵺にとっては看過できない事だった。
故に、猫らしき物が前面に出たその敵を必要以上に警戒してしまう。

>「獣専用の即効性麻痺毒、妖怪、霊、悪魔用の麻酔薬、『セイントスリーパー』、遅効性の猛毒薬です…食らいなさい!」
草介の放った毒入り注射器は鵺の熱によって割れてしまうが、内溶液を浴びてしまう。
……だが、鵺の動きは確かに少しだけ鈍った。だが、すぐに元の動きを取り戻してしまった。
遅効性と言ってもここまで効きが悪い筈はない。草介の製薬技術はかなりのレベルなのだから……
そもそも浴びた時は効果があっただろう?――――その疑問に管理者が答える。
「薬の効きが鈍いのは、奴が『姿を偽っているから』よ……!
 鵺の能力は『欺瞞』、自分に適用すれば種族や特性を書き換える事ができる。
 ……もう少しで術が完成する。奴の能力を封じたら、もう一度やりなさい!」
かなり強力な術を準備しているのだろう、管理者の周囲の空間には複数の魔法術式が
次々と紡がれていた。発動すれば、鵺の絶対的な防御を破る事ができるだろう。

>慌てて輝石を再組成し光障壁を築きましたが、それでも人三人分は吹き飛ばされました。
電撃を受け流し封じていた相手は、物理攻撃に対する防御手段も持っている様だったが、
電撃に対するそれよりも明らかに弱々しく、容易く吹き飛ばされてしまう。
その事実に、鵺はまずはヘルミーネを仕留めようと……して、フリード、青葉、ホワイトクィーン、炎道に
邪魔され注意を引き付けられた……重要ターゲットである無防備な管理者も電撃を無効化する
ヘルミーネも満足に狙えなかったのが、鵺のミスである。

>なんとか鵺の前まで出ると、オリハルコン級の一つを鵺に向かって放ちました。
「……術式開放!」
本棚が崩れ、本が散らばった事にも構わず、管理者は完成した術を鵺に放った。
本能的に回避しようとした鵺だったが、放たれた術式を構成する魔文字に絡み取られてしまう。
その術式によって、鵺は『仮初の姿』を剥ぎ取られ本体である怨霊の片割れが姿を現す。
……その姿は、クリス(レイヴン)の育ての親である女性だったが……瞳がある筈の場所に瞳は無く
変わりに赤い光を放つ何かがあるだけだった。
術によって『仮初の姿』と言う防壁を剥がされたばかりの怨霊は固まっていた……
そこに、まるで計った様にヘルミーネの放ったオリハルコンの雷球が飛来する。怨霊は、避けられなかった。
直撃を受け衝撃と電撃で甚大なダメージを受けつつ吹き飛ばされた怨霊は……しかし立ち上がる。
全身から赤いチリが宙に散っていきながらも、止まる様子はまるで無い。
「一気に畳み掛けなさい! 術の効力が切れたら、また防戦一方よ!?」
そう叫ぶ管理者は斧で体を支えている。術にかなりの魔力を費やしたらしい。
ここに来る前に自室で強力な攻撃を複数放っている事も合わせると、管理者一行は戦闘に参加できないと思われる。

36 :鬼武者パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/22(土) 00:39:41 0
>そう、青白い刃はリリィの体をあっさりと通過し、クリスの体へと突き刺さってしまった。
刃がすり抜ける瞬間、リリィは奇妙な物を『視た』。
まるで覚えの無い光景、感情、感触……リリィ自身は知らぬ事だが、
視てしまった物はかつてセラエノが見てしまった『服の記憶』と同じ物である……
そう、『レイヴン(クリス)の記憶』だったのだ。

>「クーちゃん!!ああ、大丈夫?!」
> リリィはクリスに駆け寄り、倒れた彼女を抱き起こした。
>リリィがクリスの容態を確かめているが、先ほどの攻撃による傷は全くないようだった。(中略)
>体内に悪霊を収めていた先例がある以上、クリスを見る目にどうしても不審が混じってしまうのだ。
「う…うぅ……」
クリスの体に傷は無い。確かに、刃が刺さった傷は無いのだ。
しかしクリスの表情は苦悶に歪んでいる。入り込んだ何かが体を駆け巡り、熱を放っている感覚。
やがてその熱は一部の箇所に集結し……クリスの意思を無視して変化を与えていく!
「うぅぅっ、っあぁぁぁぁ、っぐぅぅぅっ!」
リリィの腕の中で己が身を抱くクリス……刃を受けた場所から『何か』が出てこようとしていた。
今度は霊的な物でなく、物理的に、である。それは徐々に服を尖らせ、今にも飛び出そうとしている。

>マリアの思惑通り鎧武者は足を止めたが、それで攻撃が止むわけではない。(中略)
>体力回復を優先させて敵の罠にはまっては元も子もない。
不規則な動きで攻撃を捌いていくマリア。だがそこに若干の違和感を感じる。
休ませない為の牽制にしても、殺気が足りないのだ。生ける者も死せる者も等しく恨み憎む怨霊が
本体の筈なのに、その怨嗟はしっかりと感じられるのに、だ。
その違和感を裏付ける様に、ハイドとの打ち合いにもその間にノーモーションで放たれる
牽制の魔力の剣の速度、軌道にも……本気で殺そうとする気配が薄い。
そして、その速い動きもよく見れば時折ぎこちなさを感じる部分が見られた。
外側から見ているマリアには、特にその様子がはっきりと分かっただろう。

>「シャイン・バレット」
>ブランエンは光の玉を鎧武者に向けて投げた。
ハイドとの数合の打ち合いの後、互いに距離をとった瞬間、ブランエンの投げた玉が鬼武者に当たり……
そして吸い込まれていき……鬼武者は数瞬動きを止めた。その間の姿はただそこに立っているだけだった。
……が、突如鬼武者が吼えた。その咆哮は、憎しみとそれ以上の怒りで彩られている。


                 鬼武者はなおも吼える


                              
この暖かい光を、輝ける明日を、我らは失った        我らの命は無為に奪われたのだ
                我らの幸福は、もはや二度と訪れる事は無い
    我らは理不尽に死を与えられ、未来を消されたのだ
                      その元凶が、何ゆえ咎を受けず生きている
                       我らの無念、元凶の死滅を以ってしか拭い去れぬ
              罪には罰を、罪人を庇う者もまた同罪


……ブランエンの行動は鬼武者を形作る怨霊の逆鱗に触れたようだ。
どこか一歩を踏み出さぬ様な動きだった鬼武者の挙動に、もはやそんな気配は微塵も無かった。
直進する魔力の剣、曲線軌道を描く魔力の刃、手に持った刀から放たれる巨大な剣閃の光。
それらと同時に踏み込み、時に時間差で隙を潰す動きもレイヴンの物だったが、どんどん動きが近くなっていく。
レイヴン自身が、怨霊と同化し始めたのかも知れない。

37 :白い女王と黒猫 ◆cOOmSNbyw6 :2011/01/23(日) 00:21:33 P
>30-36
>「フリードとお姉さんは氷の術師なんでしょう?
 氷で弓矢を作りだして、それで化物退治はできないの?」
納得したかのごとくぽんっと手を叩き
なにやら作業を始めるホワイトクイーン
正体がバレてることはどうでもいいのか?
胸元に手を突っ込んで羊皮紙に設計図らしきものを書き始める
「設計図準備完了!構成開始!
 フリージングアロォォォォラァァァイ!!」
グレンの中のフリードは思った・・・・ラーイって何だろうと
「矢は比較的簡単ですけれど・・・・・弓の弦はどうしようかしら?」
しばらく考えこむホワイトクイーン
「そうですわ!」
と魔法で氷の弓を創り上げると自分の髪の毛を一本引きぬき
弓の両端に結びつける
フリー・・・・ホワイトクイーンの魔力の篭った特別な髪の毛である
「これぞ必殺必中フリージングボウ&アロウですわ!受け取りなさいな!!」
そう言うと炎道に弓矢を投げ渡すホワイトクイーン
はたして炎属性の魔法使いである炎道に
氷属性の魔法使いホワイトクイーンが作った弓矢は扱えるのだろうか?

「にゃにゃにゃ!」(食らえショルダーブーメラン!)
背中の羽を引きちぎって鵺に向かって投げるグレン
相変わらず全然ショルダーじゃない武器である

青葉は毒物で鵺を攻撃する
だがあまり効いていないようである
>「薬の効きが鈍いのは、奴が『姿を偽っているから』よ……!
 鵺の能力は『欺瞞』、自分に適用すれば種族や特性を書き換える事ができる。
 ……もう少しで術が完成する。奴の能力を封じたら、もう一度やりなさい!」
「変身能力ってことですの?」
ちなみにホワイトクイーンのは変身ではなく変装である
魔法のマスクのおかげで正体がバレないのだ……多分

どうやらブランエンは鬼武者を相手にするようだ
本当にそんな敵選択で大丈夫か?

ヘルミーネの攻撃もあまり効かず危機に陥る一行
>「……術式開放!」
正体を表す鵺!意外!?その姿は女性
もしもフリードが前に出ていたら女性には攻撃できないうんぬんと理由をつけて
攻撃をためらっただろう
だが今前に出ているのは猫のグレンである
人間の見分けが付くのかどうかさえ怪しいグレンが攻撃をためらうであろうか?

>「一気に畳み掛けなさい! 術の効力が切れたら、また防戦一方よ!?」
「にゃにゃぁお!」(食らえアトミックレーザークロー!)
どこら辺がアトミックでどこら辺がレーザーなのかわからないグレンの爪が鵺?を襲う
はたして打撃は与えられるのであろうか?

「私の最大の奥義を見せて差し上げますわ!!」
そう言って白鳥が羽ばたく姿を模した舞を踊り始めるホワイトクイーン
グレンの中のフリードは思った
それ敵味方判別なしのMAP兵器じゃないですかぁやだぁ!?と
フリージングディストラクション発射まで後3ターン
はたしてグレンと合体しているフリードは巻き込まれてしまうのか?

38 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/01/23(日) 19:11:09 0
>35
>そこに、まるで計った様にヘルミーネの放ったオリハルコンの雷球が飛来する。怨霊は、避けられなかった。
>直撃を受け衝撃と電撃で甚大なダメージを受けつつ吹き飛ばされた怨霊は……しかし立ち上がる。
>全身から赤いチリが宙に散っていきながらも、止まる様子はまるで無い。
>「一気に畳み掛けなさい! 術の効力が切れたら、また防戦一方よ!?」

「はい!」
こちらとしても、少ない持ち弾を確実に当てるタイミングは今しかありません。
「東の大地には白面金毛九尾の狐なんていう色仕掛けで人を惑わすモンスターがいるとか。
 罪は女から生じたって言うし、女性だからって油断はできないよ」
落ち着いてオリハルコン球の軌道を定めるべく、例の書物を引き出しました。

「人々は彼女の若いときに彼女と寝て、処女の乳首を摘み、淫行を彼女に注いだからである
 …へ?」
途中で自分の口から出た言葉に驚き、オリハルコン球を一つ天井にぶつけてしまいました。
繰り返しになりますが、高速で飛び回るオリハルコン球の制御はたいへん難しいのです。
スクールメイトの皆さんに被害が出ないよう気を払っていてほんとによかった。

こんな一書で大丈夫か?…だいじょうぶ、だぁ。
時間もないので、なんとか落ち着いて読み続けることにしました。
「エゼキエル書に曰く」
わたしはただ書かれているままを読み上げているだけのことです。
神の見えざる筋肉がわたしののどを震わせてるのであって、わたしのせいじゃないもん。
そう考えることにしました。

「妹オホリバはこれを見たが、彼女の欲情は姉よりも激しく、その淫行は姉よりもひどかった」
貞淑なロココ主義者には過激すぎる表現です。
この書物はわたしにとって所謂”つまづきの石”だったのでせう。

>37
>「にゃにゃぁお!」

「…すべての女たちはこれに学び、お前たちの不貞に従うことはない!」
王子さんに当てないよう、慎重にタイミングをはかります
「その債権!無効なり!」
一つ目のオリハルコン球は、鵺だったモノの右上から薙ぎおろすように。
残りのもう一つは、回り込んで左側面を打つように。
これで、全部。
雷獣が相手であろうと、質量兵器としての威力は望めるはずでした。

39 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/01/24(月) 18:35:47 0
>>31-38
>「青葉くん!ごめん、わたしじゃ手に余るから、今から自分の身は自分で守って!」
「分かりました! テレポート・短距離バージョン!」
短距離のテレポートで鵺の攻撃を避ける青葉


>「薬の効きが鈍いのは、奴が『姿を偽っているから』よ……!
 鵺の能力は『欺瞞』、自分に適用すれば種族や特性を書き換える事ができる。
 ……もう少しで術が完成する。奴の能力を封じたら、もう一度やりなさい!」
「分かりました! 薬の種類は腐るほどあります! 鵺を薬漬けにしてやりますよ…!」
薬の入った大量の注射器を準備する青葉
>「一気に畳み掛けなさい! 術の効力が切れたら、また防戦一方よ!?」
「OK! 先程と同じ薬に加えてさらに!筋肉性の猛毒、獣専用の呼吸機能を衰退させる毒、妖怪専用、妖気の分泌を著しく低下させる毒!
今度こそ…食らいますよね! テレポート!」


40 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/24(月) 20:18:06 0
>「ば…ばっちゃって言うのはやめて?まだ孫はいないんだから。」
>「地上最強の生物母親ですわね!これで勝ったも同然ですわ!!」
「なるほど、いわゆるカーチャンですね!」

鵺との戦いは、青葉、ホワイトクイーン、グレンとフリード、そしてヘルミーネが受け持っていた。
ヘルミーネは大きな金属球を操っている。その姿はまるでロックのようだ。
(もっとも、見た目は共通点はあるものの、ロックとヘルミーネの魔法は似て非なるものなのだが)
本日災難が続くエンドウではあるが、ヒロイン(?)は遅れてやってくるのは、所謂お約束である。
件の弓が完成したときこそが、生徒達の腕の見せ所・・・・・・。
>「私の最大の奥義を見せて差し上げますわ!!」
まずいぞ、このままではあと3ターンでホワイトクイーンに美味しいところを全部掻っ攫われてしまう!

>「マリアさん聖職者なんですから当然ターンアンデッドとか出来ますよね!?
> だから何とかして下さいよぉ!!」
>「聖職者も無敵ではないから無駄よ」
フリードの呼びかけをマリアはきっぱりと否定した。
「あれだけの怨念の集合体が、そう簡単に浄化できるはずがないわ。
 さっきのブランエンさんの呼びかけに答えなかったのがその証拠。
 あの手の連中は浄化ではなくて封じるか消滅させないと、無力化できないのよ」
リリィの問いかけに、ブランエンは倒れてしまったクリスを見る。
>「…もしも、もしもよ?私が悪霊にとりつかれて、ロックやあなた達に危害を加えるなら。
> 私は私を殺してほしいと願うでしょうね。」
リリィは何か言おうと何度か口を開きかけたものの、結局言葉を発することは無かった。
ブランエンの言わんとする意図を、理解していたからだ。

マリアの下がっていろという言葉に甘え、リリィはクリスを抱え、鎧武者から距離をとろうとする。
だが、彼女の頭の中は混乱しきっていた。
顔は蒼白で、冷や汗をかき、足元もふらついている。
だがこれは肉体的な問題ではなく、精神的な部分がたぶんに影響していた。
それほど、リリィの体感した記憶は、壮絶なものだった。
ある程度の予備知識が無ければ、きっと今のようには動けないだろう。
それほどに記憶は破壊的で、圧倒的なものだった。
>「うぅぅっ、っあぁぁぁぁ、っぐぅぅぅっ!」
リリィの腕の中で己が身を抱くクリス……刃を受けた場所から『何か』が出てこようとしていた。
おそらくは、かつて人によって毟り取られた尾羽と翼に違いない。
だが、今クリスがこの状態で具現化するのは――――。
「ダメよクーちゃん!ダメ、堪えて!本当に戻れなくなる!」
リリィはクリスを抱え込むようにして、出てこようとする『何か』を必死で抑えている。
変わってしまう事で何かが壊れると、リリィは本能的にそう感じていたのだ。
「ここにリリィ姉さまが居るよ!皆も居る!もうあの時とは違うの!
 あなたは確かにこの世界では一人ぼっち。だけど、一人じゃない!!」

41 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/24(月) 20:20:14 0
>「シャイン・バレット」
>ブランエンは光の玉を鎧武者に向けて投げた。
>ブランエンの投げた玉が鬼武者に当たったが、それは彼の逆鱗に触れたようだ。

鵺は真の姿を示し、鎧武者は呪詛の言葉を吐いた。
苦しんでいるクリスの体を抑えていたリリィが、くしゃりと顔を歪める。
今にも泣き出しそうな顔をしていたが、歯を食いしばり堪えている。

「確かに、あなたの言うとおりあの子は、確かに元凶だったかもしれない。
 だけどね、だけど・・・・・・これだけは言わせてもらうわ!
 あの子はちょっと人と違ってた。毛色の違った獣人だった。そのことを正確に理解してたのは、きっと母親だけだった」

リリィはメガネをはずすと、自分の手を傷つけ、床に魔方陣を書き始めた。
「1000人よ。1000人。
 あなた達は1000人もいたのに、傷ついたあの子を誰も助けてくれなかった。
 ターニングポイントは幾つもあったのに、あなた達は見過ごした。そして、この子を怪物にした」

「あの子はずっと罪の意識を持って、償いたいと思ってた。
 でも、あの子の力でも、死んだ人間は蘇らせることはできない。
 だからあの子はわが身を省みず、誰かを人を助けようといつも必死だった。
 その姿を、あなた達は全員、あの子の中に居て見てたんじゃないの?」

「あなた達の境遇には同情する。
 だけどあなた達は、憎しみを免罪符に、こうしてあの子をずっと愛し続けた母親を辱めてるじゃない。
 今こうしてる間も、あの子達の心を踏みにじり続けてるじゃない!
 ――――ねえ、その罪は誰のもので、いったい誰が償うの?」

皆が入り乱れて戦っている間に、リリィは床に描いた魔方陣を完成させた。
「私だってやるときはやるんだからね!――――行くよ!『聖女の守護』」
リリィが発動させたのは、一時的に身の護りを高める魔法だ。
もっとも範囲はこの部屋の中だけ、しかもこの不安定な状況なら、1、2分が限界だろう。


42 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/01/24(月) 22:08:47 0
>36>41
> ……ブランエンの行動は鬼武者を形作る怨霊の逆鱗に触れたようだ。
「まさか…そんな…」
ブランエンはその結果にショックを受けた。
彼女は一瞬ドンと後ろに仰け反った後、
飛んでくる魔法の刃に対し無数の金箔のような魔法障壁を、
まるでパッチワークをこしらえるように目前に展開した。
飛んできた魔法の刃が金箔の魔法障壁に当たってもけして破れず、
柔らかく変形して魔法の刃の勢いを殺いだ。
リリィは鬼武者に叫んでいる。
> 「あなた達の境遇には同情する。
>  だけどあなた達は、憎しみを免罪符に、こうしてあの子をずっと愛し続けた母親を辱めてるじゃない。
>  今こうしてる間も、あの子達の心を踏みにじり続けてるじゃない!
>  ――――ねえ、その罪は誰のもので、いったい誰が償うの?」
ブランエンも鬼武者に問いかける。
「私にはあなた達がどんな惨い仕打ちを受けたのか想像もできない。
 他人である私達が許せというのも、おこがましく聞こえるでしょうね。
 けどね、それでも私達はあなたが幼子を苦しめるのを黙って見過ごせないのよ。」
ブランエンの両手から金色の光があふれた。
その光は、左右の手にそれぞれ異なった魔方陣を描いている。
未来への命を守りたい。その心が、ブランエンの手に先ほどよりも大きな力を与えているのだ。
「あの子が1000人の命を奪ったというのなら、私達はあの子を1001人救える者に育てるわ。
 それが私達大人が残せる未来への遺産…
 ここから消えなさい!オーラーレイ・シュ…」
ブランエンがいよいよ魔法を放とうとした時、彼女は力無くペタンと地面に座り込んでしまった。
周りにいた者はあっけにとられただろう。
ブランエン自身も、自分の身に起きていることを正しく理解するには若干の時間が必要だった。
赤く色のついたスカートを見て、ブランエンはやっと理解した。
「…歳はとりたくないものね。反応が遅れていた…」
見ると、彼女の胸に魔法の刃が刺さっていた。
そう、彼女は魔法の刃に対して金箔状の魔法障壁を展開したが、
彼女自身を守るのに十分な数を展開する前に、最速で飛んできた刃が彼女を貫いていたのだ。
ブランエンの両手に宿っていた光が拡散し、彼女はそのまま目を閉じて動かなくなってしまった。

43 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/25(火) 02:23:31 0
>>21->>35

さて、完全に調子に乗っている勇気であるが、実力的には鵺に手も足もでないことは明白である
弓がなければ、決定打と言える攻撃は皆無に等しかった。
>「…すみません。僕の専門は薬品調合です。武器製作は専門外です」
>「山烏の尾と納期に3日いただけるなら3デナリウスで承ってよ!」
3デナリウスがいかほどの価値を持っているのか、勇気にはわからなかった
そして、弓を持っているものは誰もいなかった……かわいそうな勇気
しかし、彼?にも鵺に対抗する手段がないこともないのであるが、ただそれをいまやっても、無駄だろうと言うことは彼?も十分、わかっていた。
取って置きの切り札、東洋の秘技ともいえる彼?の最大の魔術を披露する日は来るのだろうか??
気を取り直して、鵺の雷撃が続く、そばにいたリリィにまで被害が及ぶ。
「リリィ!!大丈夫!?」
箒にまたがっていたリリィは鵺の雷の被害を受け、そのコントロールを失い地面に不時着してしまう
しかも、もう1体の妖怪、鬼武者の目の前と言う最悪の場所に落ちてしまう
「よりにもよってなんて所に!」
すぐに助けに行きたかったが、鵺の猛攻にその隙すらもないといった状況だった
度重なる雷撃で魔法障壁はすでに限界に近く、これ以上の被弾は命の危険すらあった
調子に乗りすぎたつけが来ていることは分かりきっていたが、いまさら後悔しても遅い
「後の祭りってね……」
自嘲気味に呟いてみたが状況はどうこうなるというものでもない
だがしかし、ここで救世主が現れた!
>「待たせちゃって、ごめんね?」
ブランエン・ウィルさんが助けに来たのだ!
「ブ、ブランエンさん!なんというグッドタイミング!」
颯爽と現れたかどうかは分からないが、この状況を打破することが人物が現れたことは大きな進歩である
しかし、勇気の攻撃は刀で切っても効果はなく、炎の魔法もダメージを与えているようには見えなかった
>「そのちり紙をゴミ箱に放り込むよりも簡単な事を、どうしてできないんでしょうね?」
管理人からは冷たい言葉を浴びせられる始末
「いや、まあ、あれですよ。すぐに終わらせてみんなの見せ場を奪うのはよくないと思うんですよね」
そのどう聞いても言い訳にしか聞こえないの言葉に管理人はどのようにとったかはわからないが、やや呆れ気味に返す
>「丈夫ね〜、そのまま鵺の注意を引き付けてなさいよ……弓矢に弱くても物理攻撃を受け付けない状態では
 効果が望めない。あいつの揺らめく炎の流れを止めて、直接攻撃できる様にしてあげるわ」
「そいつはありがたいことですが、出来るだけ早くしてくださいね。そうじゃなきゃ私が丸焼けにされるか、ミンチにされちゃいますから」
間を取ってハンバーグと言うのはどうだろうか?


44 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/25(火) 02:25:42 0
>「にゃあん」 (チェンジユニオンスイッチオン)
フリードと合体し羽根の生えた長靴をはいた猫の姿となるグレン
さらにフリードも加わり、鵺に対して格闘戦を仕掛けている
魔法使おうよ……
……さて、鵺に果敢に肉弾戦を挑み続けていた勇気であったが、徐々に形勢が悪くなっているのは、明白だった
そもそも魔法学園の生徒なのに伝説の妖怪に刀で挑んでるのがおかしいのだが
だが、いまの勇気の仕事は時間稼ぎなのでその役割を十分こなしていると言えた
しかし、いつまでもこうしていたのではらちがあかない……ここでマリアが一言
>「フリードとお姉さんは氷の術師なんでしょう?
 氷で弓矢を作りだして、それで化物退治はできないの?」
「ナイスアイディア!マリア!ホワイトクイーンさん!早速、お願いします」
>「設計図準備完了!構成開始!
 フリージングアロォォォォラァァァイ!!」
お願いするまえにすでに準備を始めていた。流石である
目にも留まらぬ早さで仕上げていく、仕上げに自らの髪の毛で弦を作る
>「これぞ必殺必中フリージングボウ&アロウですわ!受け取りなさいな!!」
そう言うと炎道に弓矢を投げ渡すホワイトクイーン
「よしきた!」
それを空中でキャッチする
手に持った弓は氷で出来ているだけあってひんやりとしていた
ホワイトクイーンの魔力がひしひしと伝わってくるのが分かる。
最高の一品であることはすぐさまわかった
「これなら行ける!!」
当てる自信はあったが、自分の魔力は炎、弓が自分の炎に何回耐えるか分からないが、いまの最大出力で射るとして果たして持つのか?
大きな博打である出来れば一撃で当てたい
魔力を込める意味でも鵺の動きが止まっているにこしたことはなかった
>「……術式開放!」
ちょうどその時だった管理人の術が完成したのだ
>「一気に畳み掛けなさい! 術の効力が切れたら、また防戦一方よ!?」
「まかせてください!!」
>……その姿は、クリス(レイヴン)の育ての親である女性だったが……瞳がある筈の場所に瞳は無く
変わりに赤い光を放つ何かがあるだけだった。
狙いを定めたときに目が合う……正確には目の部分にあるなにかであるが
背筋に悪寒が走る、なんという禍々しい気を放っているんだっと勇気は心の底から恐怖がふつふつこみ上げてくるのが分かる
そして、この女性の悲しみがなんとなく伝わってくる
戦闘中にそういう気持ちを挟むことはあってはいけないと頭では分かっているのだが、心がそう感じてしまう
「……くそっ!嫌な気持ちにさせる!」
弦をゆっくりと引く、狙いは完璧だ。マリアの攻撃から立ち上がった直後動かない、今が最大の好機だ
(最悪、この矢で倒せなくてもホワイトクイーンさんの攻撃で倒せるはず……それでも無理なら……ま、なんとかなりますよ!)
「極大消滅!必殺必中!フリィィィィィジングゥゥゥゥゥゥゥゥゥアロォォォォォォォォォォォォ改!」
ありったけの魔力を集中させて氷の矢が亡霊に高速で向かって行く


45 :鵺パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/25(火) 21:49:09 0
>37-44

        ―――少し前―――

>「にゃにゃにゃ!」(食らえショルダーブーメラン!)
猫の様な何かは、唐突に背中の羽を引き千切り投げつけてきた。
投げる物でもなければましてや千切る物でもない羽をその様に扱う、あまりに予想外の行動。
長きに渡り正体不明の名をほしいままにして来た鵺をしてこの行動は読む事も反応もできず、
ショルダーブーメランの直撃を許してしまう……唯一の救いだったのは、『鵺』の姿だった事か。
管理者の術が発動する前だった為、ダメージにはならなかったが次々と繰り出される奇天烈な様は
より一層鵺の警戒心を高め、注意を引き付けたのだった。

       ―――そして今―――

>「変身能力ってことですの?」
フリー……ホワイトクィーンの疑問に管理者は肩で息をしながらも律儀に答えた。
「もっと上位の能力よ……鵺は、他者の認識を欺いて正体を隠し、別の姿を見せる。
 それぞれが抱く『恐怖の対象』を、見させてしまうのよ。だから人によって鵺の姿が違うし
 そのどれもが鵺の本来の姿からかけ離れていた……正体を知らないから」
「そして、見た目こそ同じでも中身まで同じとは限らない……
 草介の毒の効果が消えてしまったのも、『自分の中身』を欺いて変えてしまったから。
 ……その能力は、今は封じれているけれどね。いつまで保つか分からないわ」
それを聞いたフリーj、ホワイトクィーンは大技の準備に取り掛かる。
時を止めているメイド達に被害が出ない様、管理者は残る魔力で結界を張った。
そのサイズは自身とメイド二人を庇うので精一杯で、余力に乏しい事を浮き彫りにさせる。

>「にゃにゃぁお!」(食らえアトミックレーザークロー!)
>一つ目のオリハルコン球は、鵺だったモノの右上から薙ぎおろすように。
>残りのもう一つは、回り込んで左側面を打つように。
>「OK! 先程と同じ薬に加えてさらに!筋肉性の猛毒、獣専用の呼吸機能を衰退させる毒、妖怪専用、妖気の分泌を著しく低下させる毒!
> 今度こそ…食らいますよね! テレポート!」
>「極大消滅!必殺必中!フリィィィィィジングゥゥゥゥゥゥゥゥゥアロォォォォォォォォォォォォ改!」
WQ(ホワイトクィーン)が大技の準備に入った頃、グレンの爪攻撃が怨霊を深々と切り裂いた。
切り裂かれた場所からは一際強く赤いチリが散っていくが……その右手にはいつの間にか槍が握られていた。
霊的物質で構築されたそれの形状は『蜻蛉切』に近く、色は……何故か青白く。
女性の姿自体も徐々に青白くなっており、その様から怨霊の影響が薄れつつある様だ。

怨霊は槍と同じ様に突如具現化させた札のような物をグレンに投げつけ後方へと跳躍する。
投げつけた物は『雷撃符』、何かに貼りつくと刻まれた呪によって符を中心に雷撃が放たれる、東方の符術であった。
距離が空いたところでヘルミーネの放ったオリハルコン球が飛来するが、辛うじて対処はできた。
怨霊は、右袈裟に襲い来る雷球に……何と槍を突き立てた! 蓄積された電撃が怨霊を焼くが
それに構わず片手で槍を振り回し、左からの雷球に槍に刺さったままの雷球を叩きつけたのだ!
凄まじい衝撃でオリハルコンは崩れ、強烈な電撃が一帯に広がる。
草介がテレポートさせた種々の毒は、超電熱で瞬く間に気化してしまったが……
気化しても毒は毒、今度は『欺瞞』の能力を封じられた怨霊にしっかりと染み込んでその効力を発揮しており、
電撃の中心地にいた怨霊は膝をつき、呼吸じみた動きは浅く早い。
……怨霊を構成する赤いチリは止まる事無く宙に散っていき、その分だけ姿が青白くなっていく。

そうして動きが止まった所に、炎道の放った氷の矢が向かってきた。
超電熱の中溶けずに原形を保っていられたのは、炎道の魔力が込められていたからだ。
その魔力が矢を熱から守ったと言う事……だが、このタイミングで管理者の術が効力を失ってしまう。
能力の封印が解けたのを察知した怨霊は『欺瞞』を用いて一撃を防ごうとしたが……間に合わない。
雷に比肩するほどの速度で飛来する矢は、炎道の狙い通り心臓を串刺しにし、壁に磔にした。
叩き付けられた衝撃で体が跳ねた後、怨霊の全身から力が抜け首が垂れる。
……やがて赤いチリは吹き出終えたらしく、磔にされたそれは青白い光を放ち始めた。

46 :鬼武者パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/25(火) 21:49:50 0
>「ダメよクーちゃん!ダメ、堪えて!本当に戻れなくなる!」
>「ここにリリィ姉さまが居るよ!皆も居る!もうあの時とは違うの!
> あなたは確かにこの世界では一人ぼっち。だけど、一人じゃない!!」
「っぐぅぅっっ、っ……!」
形容し難い強烈な感覚は、幼い肢体には苦痛と同義だった。
きつく閉じた目から涙を流しながらも、歯を食いしばり必死に耐えるクリス。
そんな中、リリィの声が聞こえる……こんな自分を思い、受け入れてくれる人達の声が。
流されるだけだった意識に喝を入れ、なけなしの全力で以って湧き上がる物を抑え込もうとする。

>「確かに、あなたの言うとおりあの子は、確かに元凶だったかもしれない。(中略)
> その姿を、あなた達は全員、あの子の中に居て見てたんじゃないの?」
暴れ回る鬼武者だったが、そんな喧騒の中でもリリィの声が届いたのだろう。
刀を振るいながら、怒声を張り上げる。その声は、怨霊のものではなかった……!
『それは生者のエゴだ……! 死者の思いなど知りもしないくせに、免罪符が欲しくて、
 自分を納得させたくて、自分で勝手にこうだと決め付けて!
 この島に来た時も、屋敷に乗り込んだ時も、地下で叫んだ時も!
 罪を償って、俺は死ぬつもりだった……! どんな理由があろうと、俺は人殺しだ!
 俺がいなければ、人を怨霊にしてしまう事も、母を怨霊の餌食にする事も無かったんだ……!』
吐き出された言葉は、怨嗟で無く自責、それを語る声は確かに『レイヴン』のものだった。
……その中には、『あなたをそんな姿にしたのは俺だ』と言った時の思いまで含まれている。
それが怨霊の怨嗟に、ほんの僅かなりとも共感してしまう部分だった為に今の事態を引き起こしていた―――――。

>「あなた達の境遇には同情する。(中略)
> ――――ねえ、その罪は誰のもので、いったい誰が償うの?」
その問いに鬼武者を含め、答える者はいなかった。ただ一つの存在を除いては……
(『決まっている、怨嗟に穢れた魂どもだ……』)
『禁書の間』、その闇にいつからか一つ目のハゲタカが潜んでいた。
かつてエンカやユリが見た不快な姿と寸分違わぬそれはしかし、静かに事の推移を見ているだけ。
(『……人世の歪みは人の手で正す。それが神世の終焉より定められし理。
  我らは後始末、か。『太陽のかけら』もいる以上、致し方なし』)
ハゲタカは闇と同化しながら決着の時を待っている……獲物を狙う様に。

>「私にはあなた達がどんな惨い仕打ちを受けたのか想像もできない。(中略)
>「…歳はとりたくないものね。反応が遅れていた…」
ブランエンの言葉に対し、鬼武者からは赤いチリが放たれるだけ。
それに触れた者は等しく怨霊達の死に様を見、その時の無念を感じる事になる。
鬼武者とハイドの戦いは一見互角に見えたが、鬼武者の動きに覚えがある様な素振りのハイドに
ことごとく先の先を取られており、マリアの援護も相まって大きく負傷していた。
鬼武者の具足は損傷が激しく鵺の本体である怨霊同様、全身から赤いチリを噴出している。
割れた鬼の面からはレイヴンの顔が覗いているが、その眼孔もやはり赤い光があるだけ……
そんな中、ブランエンが自身の異常に気づき倒れてしまった。
『……罪人にh、…… ……戦士に、安息を……!?』
赤いチリが散るたび、やはり青白い光が本体に混じる様になっていく。
同時に言うつもりの無かった言葉が勝手に口を突いて出てしまった。
無意識の行動に、信じられないと言った表情で自らの喉を押さえる鬼武者。

そして、その言葉は早計でしかない。本当に死んだのか、それはまだ分からないのだ。
もっとも、近づいて確認しようにも攻撃を捌くのもままならないのでは如何ともしがたい。
その上リリィの発動した魔法が一行を守っている為、益々攻撃が通らなくなってしまった。

47 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/01/26(水) 17:08:34 O
>35-46
ブランエンの魔法は、鬼武者の怒りと憎しみを煽る結果となった。
咆哮する鬼武者を見ながら、マリアはふぅと溜めていた息を吐き出す。
結果だけ見れば最悪ではあるが、これがブランエンの魔法のせいだとはマリアは思わなかった。
怨霊というものはとかく理不尽に思える行動を取るものだと、経験から学んでいたからだ。
そもそも聖人君子のような人間なら怨霊とはならないだろうから、当然と言えば当然なのだが。

>「エゼキエル書に曰く」
鵺との戦いの音の中に馴染み深い聖典の一節を聞いて、マリアは笑った。
その句は神が反逆者に滅びを宣告するためのものであり。
ブランエンの魔法を拒絶した鬼武者にはふさわしい語であるように思えたので。

>「確かに、あなたの言うとおりあの子は、確かに元凶だったかもしれない。
> だけどね、だけど・・・・・・これだけは言わせてもらうわ!
> あの子はちょっと人と違ってた。毛色の違った獣人だった。そのことを正確に理解してたのは、きっと母親だけだった」
>「私にはあなた達がどんな惨い仕打ちを受けたのか想像もできない。
> 他人である私達が許せというのも、おこがましく聞こえるでしょうね。
> けどね、それでも私達はあなたが幼子を苦しめるのを黙って見過ごせないのよ。」
リリィの呼びかけもブランエンの言葉も、鬼武者の動きをとどめることはない。
それを見聞きしながらも、マリアは特に鬼武者に何かを呼びかけようとはしなかった。
鬼武者がブランエンの魔法を拒んだ時から、彼女は闘争以外の選択肢を捨てているのだ。

「その姿は馬。 その頭には冠。 その顔は人。 その髪は女。 その歯は獅子…」
>「…歳はとりたくないものね。反応が遅れていた…」
マリアが力を込めて聖典の朗読を始めるのと同時に、魔力の刃に貫かれたブランエンは倒れた。
だが、暗唱を続けるマリアは顔色も変えない。
>『……罪人にh、…… ……戦士に、安息を……!?』
仮面の下からレイヴンの顔を見せる鬼武者の困惑を見ても、赤いチリから怨霊の無念を感じ取っても。
そして、最初鬼武者の攻撃に真剣みがなかったことに気付いても。
マリアは攻撃をやめようとはしなかった。
一度戦いに入れば、自分が死ぬか相手が倒れるまで戦うことをやめない。
仲間の生死も敵の事情も関係ない。
それがマリアの受けてきた教育であり、彼女の生き方なのだ。
「彼に王あり! 名はアバドン! 其は大いなる深みの使いなり!」
マリアが聖典暗唱を終えると、傍らに控えていた筋肉天使の体から無数のイナゴが飛び出した。
飛び出したイナゴは弾丸のような速度で次々に鬼武者に打ち当たり、その体を砕こうとするだろう。

本来マリアの暗唱は聖典から力を引き出すためのものだが、今は筋肉天使から力を引き出している。
そのためイナゴを生みだす筋肉天使は、徐々に姿を小さくしていった。

48 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/01/28(金) 00:56:11 0
>42
リリィとクリスは、ブランエンの魔法障壁に護られていた。
>「あの子が1000人の命を奪ったというのなら、私達はあの子を1001人救える者に育てるわ。
> それが私達大人が残せる未来への遺産…
ブランエンの背中は頼もしく、彼女の言葉は温かい。
「クーちゃん、聞こえてるよね?」
リリィは握っていたクリスの手の上に、自分のもう片方のそれを重ねた。
エンドウ、青葉、ヘルミーネ、ホワイトクイーン、フリード達の戦いも、管理人の協力の下そろそろ決着がつきそうだ。

だが、この後思いもよらないことが起こった。
> ここから消えなさい!オーラーレイ・シュ…」
>ブランエンがいよいよ魔法を放とうとした時、彼女は力無くペタンと地面に座り込んでしまった。
リリィも周りにいた者同様、あっけにとられた。
(え?何?)

>「…歳はとりたくないものね。反応が遅れていた…」
「ブ、ブランエンさーん!!」
>ブランエンの両手に宿っていた光が拡散し、彼女はそのまま目を閉じて動かなくなってしまった。
ブランエンの立っていた場所とは2メートル程しか離れていないのだ。
何があったかは、いくらリリィにでもすぐに理解できた。

「ああ、なんてこと!クーちゃんごめん、私、ブランエンさんを助けないと」
マリアは顔色ひとつ変えずに呪文を詠唱している。
そこまで冷静になりきれないリリィは、喪失の恐れにがたがた震えながらブランエンに駆け寄る。
(よかった、まだ息はある!!)
「しっかりしてブランエンさん!死んじゃ嫌だよぅ!!」
リリィは覚えたての回復魔法をブランエンに試みている。
だが、彼女の実力では、止血程度は出来ても傷をふさぐことなど出来るわけがない。
「青葉おにぃちゃん来て!それと、回復手段を持ってる人、こっちに手を貸してよ!!
 このままじゃブランエンさんが!ブランエンさんが死んじゃう!!」
そう、どんなに優れた薬や魔法を使えたとしても、死んでしまった相手には効果が無いのだ。

今のリリィはブランエンの治療で頭がいっぱいだった。
だが、ブランエンの魔法障壁も消え、そろそろ『聖女の守護』の恩恵も切れる頃だ。
今ふたたび鎧武者から攻撃されたら、おそらくひとたまりも無いだろう。

49 :白い女王と黒猫 ◆cOOmSNbyw6 :2011/01/28(金) 19:43:52 P
>38-48
ホワイトクイーンは術を完成させるため踊っている
1ターン経過

>怨霊は槍と同じ様に突如具現化させた札のような物をグレンに投げつけ後方へと跳躍する。
「シビレバビレブ!?」
『雷撃符』をまともに食らってしまい感電するグレン
もし表に出ていたのがフリードであったならば即死していたかも知れない
「にゃご!」(おんどれなにさらす!)
雷撃で焦げてしまい真っ黒になったグレン・・・・・・って
元から黒猫じゃん

ダメージから回復したグレンが見たのは貼付けにされた鵺の姿であった
「なにゃあご!」(よくもやってくれたね!)
よく見るとグレンの頭はアフロになっている
そういえばアフロ犬っていたな

「にゃにゃあご!にゃあにゃあにゃにゃな」(我が神Bubastisよ!猫を虐げし者に天罰を)
猫の神様に祈りを捧げるグレン・・・もしかして神聖呪文か?
「にゃお!にゃあな!!」(うる!たぁぁぁる!!)
そしてグレンは敵に肉球を突きつけるのであった
ひらひらとどこからともかく紙が落ちてくる
そこに書かれた文字は『力貸して欲しかったらモンプチ寄こせ』であった
丁寧に肉球で判子までおされている
「に”ゃあ!?」(神様ァ!?)
信者に見返りを求めるとか本当に神なんだろうか?
グレンの中のフリードは思った
神様にろくなのは居ない・・・・・・・と

「なにゃあごなごにゃ」(射られて落ちたNUEはKATANAで止めを刺されたって)
妖怪は伝説に縛られその通りの方法で殺すことが出きる
吸血鬼が心臓に杭を打たれれば死ぬように
オオムカデが唾の付いた矢で死ぬように
死神が人に恋をすれば死ぬように
伝説を再現すれば殺せるはずなのだ
逆に言うとドマイナーな妖怪は誰も弱点を知らないので厄介である

「つまり止めをさせるのは赤髪の少年だけですのね」
と踊りながらグレンの言葉を翻訳するホワイトクイーン
しっかりケットシー語は選択科目に入っているようだ

>「…歳はとりたくないものね。反応が遅れていた…」
胸を刃で貫かれるブランエン
>「ブ、ブランエンさーん!!」
だがグレンは人を癒す力はない
>「青葉おにぃちゃん来て!それと、回復手段を持ってる人、こっちに手を貸してよ!!
  このままじゃブランエンさんが!ブランエンさんが死んじゃう!!」
そしてフリードの力も自分の傷しか治せないのだ。しかも顔限定である
「にゃお!?」(なんてこった!?)
はたしてブランエンは助かるのであろうか?

50 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/01/30(日) 09:41:56 0
>>48>>49
>「青葉おにぃちゃん来て!それと、回復手段を持ってる人、こっちに手を貸してよ!!
このままじゃブライエンさんが!ブライエンさんが死んじゃう!!」
「了解です、お任せ下さいっ!『輸血花』食べることで輸血と同じ効果を得られる薬草です!
ブライエンさんは何型ですか?
それと『キズクイムシ』…傷を食べ塞ぐ魔虫の一種です。友人から借りました。三匹しか居ないので、時間がかかるとは思いますが…」
輸血花とキズクイムシでブライエンの治療を始める青葉
「ああ、それと僕も薬品調合やテレポート程上手くはありませんが、回復魔法が使えます! 協力しますよ…薬も使いながら!」
さらに回復魔法でリリィの手助けもする

51 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/01/30(日) 19:21:36 0
>48>50
> 「了解です、お任せ下さいっ!『輸血花』食べることで輸血と同じ効果を得られる薬草です!
> ブライエンさんは何型ですか?
> それと『キズクイムシ』…傷を食べ塞ぐ魔虫の一種です。友人から借りました。三匹しか居ないので、時間がかかるとは思いますが…」
ブランエンの血液型を聞かれても、知らなければリリィはとっさに答えられないだろう。
だからブランエンの血液型を、リリィの代わりに答える者がいた。
「AB型」
そう、ぼそっとつぶやいたのはブランエン本人だった。
ゆっくりとまぶたを開き、立ち上がる。
「…心配かけてごめんなさい。すごく痛かったから、泣かないように我慢してたの。
 私、子供の頃からずっと泣き虫だったから。」
しかしダメージは本物である。青葉の治療が無ければ、彼女はリタイアしていただろう。
「ありがとう。あなたのおかげで、みんな助かるかもしれないわ。」
ブランエンは青葉にそうお礼を言った。

マリアが鬼武者に向かってイナゴを放ったのを見届けた後、ブランエンはリリィと青葉に言った。
「全て聞こえていたわ。私が彼にとっての“1001人目”にならなくて本当に良かったと思ってる。
 彼は少しずつだけど“光”を取り戻しつつある。
 結局最後は、彼自身が“闇”を克服しなければならない。
 それは難しそうで、でも実は簡単な事よ。だって、当然のことなんですもの。」
ブランエンの両掌に、再び黄金の魔方陣が浮かび上がった。
それは、さきほど魔法の刃により中断させられた魔法である。
「リリィ、できたらあなたにも私の魔法に協力してほしいの。
 助けたいんでしょう?クリスちゃんのこと。
 あなたにお願いしたいのは、すごく簡単なこと。
 それは“心に希望を持つ”ことよ。
 そう、希望を持って。クリスちゃん達が救われるように…」

「全ての生きとし生ける者達は生命の強さを信じている。
 そうでなければ、たちまち彼らは死んでしまうでしょうね。
 悲しそうにしちゃダメ。希望をもたなくちゃダメ。
 自分が持っていなければ、人に希望なんて与えられないわ。
 命の力を信じ、未来について明るく考え、生命が勝利をおさめると……
 
 …信じましょう。」

ブランエンは右手の前腕部を垂直に立て、左手はそれを支えるように水平に構える。
こうすることで右手と左手の魔方陣が縦一直線に並び、彼女の魔法は完成する。
「オーラーレイ・シュトローム!!」
リリィの『聖女の守護』の効果が切れると同時に、
L字に組まれたブランエンの腕から黄金の光線が放たれた。
ブランエンは自身の魔法の威力に驚きながらも、同時に嬉しかった。この魔法による結果がどうあれ、
オーラーレイ・シュトロームに上乗せしたリリィの心の輝きが、本物であると確信できたのだから。

52 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/01/31(月) 14:11:32 0
>>45->>51
ありったけの魔力を込めてはなった必殺の一撃
後に勇気は語った
「あれはいままでで最高の一撃だった」
魔力のブースト状態というのは人生でそうそう何度もあってはたまらない、だって凄く体に悪いから
戦闘が始まってどれだけの時間が経っただろうか?おそらくはまだ数分といったところだろう
異常状態がそう長い間続くわけがない、かの遥か遠くの宇宙警備隊の隊員も3分までしか地球では戦えない
そう、炎道勇気の限界がそろそろ迎えてしまう
さきほどのフリージングアロー改で魔力消費を大量に消費してしまったことで限界時間を縮めてしまったのだ
「あれ?もう限界かしら……」
体に疲労感が一気に広がっていく、目がかすみ、敵の姿がよく見えなくなっていく
ただ自分の一撃が鵺の心臓に命中したことを確認出来た
「あれ?あの手に持ってるのは本田平八の……とんぼ……切り」
もはや、足下もおぼつかない
いまはなんとか刀を杖にして立てている状態であった
「もののふの魂を杖に使うなんて、私もヤキが回ったようですね」
>「なにゃあごなごにゃ」(射られて落ちたNUEはKATANAで止めを刺されたって)
「さすがに猫の言葉はわからないです」
>「つまり止めをさせるのは赤髪の少年だけですのね」
「お姉さん、翻訳ありがとうございます。しかし……どうやら、ここまでのようです。この刀で……あとは頼みます」
そういい残して勇気は糸が切れた人形のように力なく倒れた
どうやら眠ってしまったようだ

53 :鵺?パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/31(月) 21:50:45 0
>47-52
>「つまり止めをさせるのは赤髪の少年だけですのね」
磔にされた怨霊からは、赤黒い光が完全に消え去っていた。
……いつの間にか、磔にされている女性の足元に別の女性の霊が倒れていた。
姿形はレイヴンの母親によく似ている、と言うか同一人物だった。では上のは?

……氷の矢で貼り付けられていた霊は、気が付いたのか矢を引き抜こうとするが抜けない。
少しして片手を背中側に回し、両手で『自分の体』を矢から引き抜くと言う荒業に出た。
確実に矢から引き抜かれていく体、それに合わせる様に生前着ていたであろう衣服が具現化していく。
……体を矢から解放し終え、地面に降り立った女性は片膝をつき、浅く速く呼吸をしていた。
見る間に鴉の背羽と尾羽が生え、オリハルコン球を貫いた槍でふらつく体を支える姿は……
東方の伝説に残る鴉天狗そっくりで、上げた顔はどこかクリスに似ていた。

>そういい残して勇気は糸が切れた人形のように力なく倒れた。どうやら眠ってしまったようだ
鵺だった物の危険な気配が完全に消えた事を感じ取った管理者は結界を解いた。
同時に、『禁書の間』の外周の時を止めていたメイド達に術を解く様指示を出す。
「……こっちは片付いた。向こうも、そう時間はかからなさそうね……
 ああ、思い出した……魔力、部屋に置きっ放しだったわ。道理で消耗が速いと思ったのよね……」
そうぼやく管理者は、鬼武者側の出来事を聞きつつ部屋に残した『魔力』を手繰り寄せる。
……綿菓子にも見える、紫色の雲の様なそれは、管理者の私室で殲滅モード解除時に噴出したものだった。
一口大サイズを摘んで口に含み、体に馴染ませていく。

「っぁぅ、やっぱり濃いわね……怒りで増幅してしまった魔力は。
 一気に戻すのは危険、と……少しばかり、分けておきましょうか」
……管理者は倒れた炎道に近づくと、気絶している炎道の唇を自身の唇で奪った!

          ズキュウウゥン

と言った感じの珍妙な擬音が形となって見えそうなほど躊躇いの無い、見事な接吻だった。
……実際は、ただの魔力譲渡を行っているだけなのだが。
「聞こえてるかしら……? 早く起きないと、イク所までイッちゃうわよ?」
聞き様によっては相当ヤバい事を炎道の耳元で、悩ましげな調子で囁く管理者。
その光景を心底羨ましそうに、子メイドの目を塞ぎながら見ているメイド長……
やはり、有能であればあるほど変態度も増すのだろうか? だとしたら酷い話である。

54 :鬼武者?パート ◆70VgGM3HY6 :2011/01/31(月) 21:51:27 0
>「クーちゃん、聞こえてるよね?」
「……っ、っはぁっ…うん、聞こえ、てるよ……」
自身に起こった変異を何とか抑え込んだクリス。
声は弱々しく息も荒いが、意識はしっかりしている。
……体力の消耗が激しい為、自力で立つのは難しいのだが。
「……ありがとう……っ」
鼻が詰まった様な情けない声でただ一言搾り出す。
自分の出生や力の存在と言った、迫り来る『核心』の足音を聞き逃しながら―――。

>「ああ、なんてこと!クーちゃんごめん、私、ブランエンさんを助けないと」
>だが、ブランエンの魔法障壁も消え、そろそろ『聖女の守護』の恩恵も切れる頃だ。
損耗が激しく、ハイド一人に攻撃を集中しなければならなかった鬼武者だったが、
魔法による防御が切れた事と、倒れたブランエンの治療に気を取られて無防備なリリィを
視界の端に捉えるや複数の魔力の剣を放った。

ハイドの魔力の弾でも全部は落とせない、マリアは術の詠唱で動けない。
いくつかは確実に到達し風穴を開ける……確信を持って放った攻撃は、しかし防がれてしまう。
魔力の剣の軌道を塞ぐ様に複数の『符』が現れ魔力の壁を形成、剣を弾いた。
鬼武者、否その中にいる『何か』は符に見覚えがあった……放ったのは、怨霊だった女性である。
女『……いつまで、その様な、無様な姿で、いるつもりですか……!』
鬼『!? ……!!!』
魔力の剣を止めたのは『防壁符』、これもまた符術の一つである。
鬼武者の表情が驚愕に染まり、声の方を向く。そこにいたのは……!

>マリアが聖典暗唱を終えると、傍らに控えていた筋肉天使の体から無数のイナゴが飛び出した。
>飛び出したイナゴは弾丸のような速度で次々に鬼武者に打ち当たり、その体を砕こうとするだろう。
鬼武者に衝撃が走り動きが止まる。あり得ない、そう呟きながら後ずさる姿に戦意は感じられない。
そこにマリアの術であるイナゴの大群が一斉に襲い掛かってきた。
本能的に身の危険を感じた鬼武者は必死の抵抗を試みるも、その全てを捌けるわけも無く……
イナゴの群れが通り過ぎた後には、『鬼武者の本体』である『レイヴン』が膝をついている。
なおも呪詛を呟き立ち上がろうとする怨霊だったが……それは叶わない。

>「オーラーレイ・シュトローム!!」
気づかぬ内に復帰してきたブランエンの術が怨霊を飲み込んだからだ。
……光の奔流に、力を削られ数を減らされた怨霊が抗い切る事など出来よう筈も無く。
青白い光を放つ男性の霊が弾き飛ばされ、壁に叩きつけられた……レイヴンである。
そして、オーラーレイ・シュトロームの輝きが消えた後、そこには遺物を床に突き立てて
流されまいとする様に踏ん張っている霊がいた。符術を用い、槍で体を支える女性と同じ格好をし、
同じ様に背羽と尾羽を持つ男性の霊が……

55 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/01(火) 23:36:02 0
>45
>距離が空いたところでヘルミーネの放ったオリハルコン球が飛来するが、辛うじて対処はできた。
>怨霊は、右袈裟に襲い来る雷球に……何と槍を突き立てた! 蓄積された電撃が怨霊を焼くが
>それに構わず片手で槍を振り回し、左からの雷球に槍に刺さったままの雷球を叩きつけたのだ!
>凄まじい衝撃でオリハルコンは崩れ、強烈な電撃が一帯に広がる。

怨霊がオリハルコン球に槍を突き立てると、強烈な光を放ってスパークしました。
「うおっまぶしっ!」
串刺しにされたオリハルコン球は勢いを殺がれ、文字通り崩れ去ってしまいました。
「あんな杜撰な組成じゃ、ダメだね…」
本来なら一瞬で崩壊期を迎えるはずのシスター・ティース設計でした。
それに勢いを与えて寿命を延ばしただけなので、止められれば崩れるのは当然です。
畢竟、力積が稼げない。

動こうにも動けず、ただ事態の動静をにらむばかりだったのですが、
炎道さんの活躍で怨霊を鎮圧できたようでした(>43-45)

>48
>「青葉おにぃちゃん来て!それと、回復手段を持ってる人、こっちに手を貸してよ!!
> このままじゃブランエンさんが!ブランエンさんが死んじゃう!!」

年上の義妹さんなのねなどということは結局、後で書いているから考えられるのです。
「……!」
こういうとき、私の覚えていることではただ手をこまねいているしかないのでした。
Quality of Lifeを高めることはできても、Life自体は守れないのだと。

>50
>「ああ、それと僕も薬品調合やテレポート程上手くはありませんが、回復魔法が使えます! 協力しますよ…薬も使いながら!」
青葉くんは動じることなく手際よく治療をこなしていきました。
彼は家事にコンプレックスを持つ女子の前でも平気で料理に腕をふるうのでしょう。
女なのに、ろくに回復魔法も使えないで悪かったね!
――情けないことに、そのときわたしはこんなことを思っていたのでした。
これではロココ主義から外れたスイーツ的な思考です。
ちなみに、スイーツとはサタンのオリエント読みシャイターンの転化だそうです。

>51
>「命の力を信じ、未来について明るく考え、生命が勝利をおさめると……
> …信じましょう。」
ブランエン夫人の御心のなんと清らかなことでしょう。
彼女だけじゃありません。そちらの大きな妹さんだってそうです。
外ヅラだけきれいに取り繕ったところで、結局わたしの場はメッキなのです。
でも、それがわたしの選んだ道ではなくて?いまさら後戻りはできませんわ。

閑話休題。ひとまず状況が落ち着いてきたところで目的を確認しなければ。
そう考えて左右を見回したのですが、大きい妹さん、青葉くんと夫人はお取り込み中。
マリア女史に聞くのはちょっと、ね……。
炎道さんのほうは見なかったことにしました。
となると、残るは王子さんしかいません。

再び左右を見回して”安全”を確認してから話しかけました。
”女の子の”親衛隊連中のついてる男子に話しかけるとロクなことになりません。
「フリードくん、それで今は何の本を探しているの?」
実は最初に来たとき探してた本についても聞いてなかったなんて、言えない。

56 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/02(水) 00:33:11 0
>50-51 >54
>「了解です、お任せ下さいっ!『輸血花』食べることで輸血と同じ効果を得られる薬草です!
ブライエンさんは何型ですか?
「え?ええ??わかんない、わかんないよおにぃちゃん!」
リリィはオロオロした。なにせ、ブランエンとは今日知り合ったばかりなのだ。
「どうしよう、そのナニガタっていうのが分からないとその花使えないの?!そんな・・・・・・・」
こんなことになるなら、最初に会ったときに聞いておけばよかった!リリィは激しく後悔した。
だが、救いの手は思いもよらぬところからやってきた
>「AB型」
「ブ、ブランエンさん!!」
ぼろぼろ泣いていたリリィの顔が、ぱっと明るくなった。
「あっ、まだしゃべっちゃダメです!今お兄ちゃんが、輸血花とキズクイムシで治療してくれてますから!!」
>輸血花とキズクイムシでブライエンの治療を始める青葉
>「ああ、それと僕も薬品調合やテレポート程上手くはありませんが、回復魔法が使えます! 協力しますよ…薬も使いながら!」
「ありがとう、おにぃちゃんが居てくれなかったらどうなってたか・・・・・・本当によかった!」

蒼白だったブランエンの顔に、やがて赤みが戻ってきた。
>「…心配かけてごめんなさい。すごく痛かったから、泣かないように我慢してたの。
> 私、子供の頃からずっと泣き虫だったから。」
ブランエンの言葉に、リリィはあわてて自分の顔をぬぐった。
「あ!ダメですよ、まだ起き上がっちゃ・・・・・・・」
>「ありがとう。あなたのおかげで、みんな助かるかもしれないわ。」
ブランエンは青葉にそうお礼を言った。 リリィは表情を改めた。


マリアが鬼武者に向かってイナゴを放ったのを見届けた後、ブランエンはリリィと青葉に言った。
>「全て聞こえていたわ。私が彼にとっての“1001人目”にならなくて本当に良かったと思ってる。 」
本当に庄だとリリィは思った。
そんなことになれば、レイヴンはもちろんクリスも大きな苦しみを背負うことになっていただろう。

> 彼は少しずつだけど“光”を取り戻しつつある。
>「結局最後は、彼自身が“闇”を克服しなければならない。
> それは難しそうで、でも実は簡単な事よ。だって、当然のことなんですもの。」

今、キマイラは青葉が放った矢に縫いとめられ、鎧武者はマリアの放った蝗に襲われていた。
「ぅえ・・・・・・・」
その姿はまるで、軍隊アリに襲われた獅子のようだった。
鎧武者にたかる蝗はまるで巨大な一体の生き物のように統制された動きを持っていた
蝗の大群が蠢くたびに赤黒い地理のようなものは散っていき、徐々に青白い光が見え隠れし始める。

ブランエンの両掌に、再び黄金の魔方陣が浮かび上がった。
「あ、ダメですよ、まだお体が・・・・・・」
>「リリィ、できたらあなたにも私の魔法に協力してほしいの。
> 助けたいんでしょう?クリスちゃんのこと。
> あなたにお願いしたいのは、すごく簡単なこと。
> それは“心に希望を持つ”ことよ。
> そう、希望を持って。クリスちゃん達が救われるように…」
リリィは何度か瞬きした後、力強く頷いた。

リリィは、「ブランエンが死んでしまうかもしれない」と思った時の喪失感に思いを馳せた。
怨霊となってしまった人達のことを思うと、胸が痛む。
彼らの憎しみの裏側には、きっと愛するものへの想いがあったに違いないのだ。
だけど、
(ブランエンさんの言うとおりだよね)
リリィは一人で戦っているクリスと、鎧武者と、鵺だった女性を見てきゅっと口元を引き締めた。
憎み続けるのも、憎まれ続けるのも、きっと苦しいに違いない。

>ブランエンは右手の前腕部を垂直に立て、左手はそれを支えるように水平に構える。
リリィはブランエンの背に自らの手をそっと添え、一心に祈った。
皆が幸せになれる未来を信じて。

57 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/02(水) 00:34:55 0

このとき鎧武者が最後の反撃をしてきたが、リリィは動かなかった。
彼女自身は弱くても、支えてくれる仲間が居るからだ。
そして、魔力の剣による攻撃は見慣れない呪符に弾かれ――――ブランエンの魔法は完成した。
次の瞬間リリィに向けて放たれた魔力の剣は、何者かによって阻まれる。
>「オーラーレイ・シュトローム!!」
>リリィの『聖女の守護』の効果が切れると同時に、
>L字に組まれたブランエンの腕から黄金の光線が放たれた。
その光は、レイヴンの姿をした怨霊を直撃し、『レイヴン』を壁に弾き飛ばし、残りは遺物を床に突き立ててその場に残っていた。

「お、怨霊達はどうなったんでしょう?なんか数が減ってますけど、浄化できたんでしょうか?」
その場で姿を保っている霊は、レイヴンと、彼らの母親と、背羽と尾羽を持つ男女の霊だけであった。
「はっ、そうだ!クーちゃん!!」
リリィは倒れたままのクリスの元に駆け戻り、彼女を抱き起こした。
「大丈夫?痛いところは無い?よかった、全部終わったよ」
リリィは軽いクリスを無理やりおんぶすると、ブランエンと青葉の元に戻ってきた。
「ブランエンさん、ありがとうございました。
 青葉おにぃちゃん、治療の方はどう?
 それと――――レイヴンさん、生きてる?まだ暴れる?」
リリィは心配そうにレイヴンにそうたずねた。(もちろん悪気は無い)
レイヴンは青白い輝きを取り戻してはいるが――――意識の方はどうだろうか?


「・・・・・・あ――――っ!!見てください!あの霊達二人とも、昔クーちゃんが持ってたのと同じ翼と尾羽がある!!
 っと、そちらの獣人さん、さっきは危ないところをありがとうございました」
リリィは女性獣人の霊にぺこりを頭を下げた。
「――――あれ?そういえばクーちゃんの背後霊で、泣き虫のヤタガラスさんは、クーちゃんが最後の獣人だって言ってたんだよね。
 あっ、ヤタガラスっていうのは、クーちゃんのご先祖様なんだそうです。別名が太陽のかけらなんですって」
ちなみにリリィは、ヤタガラスと会話はしているが、本人の姿は目にしていない。
「で、あの倒れている人間の女の霊がクーちゃんのお母さんってことは・・・・・・・」
リリィはしばし考えた後、ぽんと手を叩いた。
「もしかして獣人で幽霊のお二方は、クーちゃんの親戚か何かですかっ?!
 親戚の方が、なぜこんな場所に?
 あっ、それと、その遺物の剣はクーちゃんが頂いてもいいんですよねっ?
 ヤタガラスさんと管理人さんから聞いた話を総合すると、クーちゃんにとっては重要なアイテムらしいんですけど」
幾ら邪悪な気配がなくなったとはいえ、直球過ぎる上に怖いもの知らずにも程がある。

58 :白い女王と少年と黒猫 ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/02(水) 13:55:45 P
>50-56
>「フリードくん、それで今は何の本を探しているの?」
だがフリードは合体中なので喋れない
「にゃにゃあご」(今欲してるのは本じゃなくてあのでかいきのこだよ)
と代わりに答えるグレン
肉球の先には戦闘の余波を受けたにもかかわらず全く傷一つ無い巨大キノコであった
だから猫語は人間には理解出来ないんだってば!!
>「お猫様はこうおっしゃった今必要なのは本ではなくきのこだと」
代わりに答える執事風の人物
彼は確かフリードにブリッツと呼ばれていた人物である
あんた一体どこから湧いてきた!?
そしてなんで猫の言葉が分かるんだ!?

「にゃにゃあお!」(オープンユニオン!)
このままだと会話も成り立たないと分離するフリードとグレン
「まあつまるところ炎道さんを元に戻す方法を見つけるために
 図書館に入ったんですが一応目的も果たしましたし
 後は悪霊を払って後始末をすればキノコ取り放題で新入生総代も夢じゃないってことです
 その悪霊もほとんどいなくなったと言っていい状態みたいですね」
すごく分かりづらい説明をするフリード
「でもキノコを取り過ぎて万が一1位になったら色々めんどくさそうですけどね
 総代なんてなったら貴族の義務だけでもめんどうくさいのに新しい義務ができてしまいます」
実は今頃外にはキノコの胞子に取り憑かれて暴れまくっている生徒がいるのだが
図書館の中に居る彼らには関係がなかった

>「3分の2踊り終えましたわよ」
とホワイトクイーン
だが戦闘はほとんど終了したという雰囲気である

「一応いつでもぶっぱ出来るように準備しておいてくださいねえ………ホワイトクイーン」
一応気を使ってコードネームで呼んでやるフリード
もういいから本名で呼んでやれよひちめんどくせえ

>「・・・・・・あ――――っ!!見てください!あの霊達二人とも、
 昔クーちゃんが持ってたのと同じ翼と尾羽がある!!
 っと、そちらの獣人さん、さっきは危ないところをありがとうございました」
「にゃにゃあお」(つまり鳥さんってことですねわかります)
「で、結局あなたは一体何者なんでしょうか?
 僕のことはクリスさんの中にいたならば知っていると思いますが」
と現れたレイブンでもクリスママでも無い第3の人物に語りかけるフリード
憶測で物を言うなちゃんと自己紹介をしろと突っ込みたいが
まあフリードだし仕方が無いことかも知れない

「さあとりあえずあのキノコを回収してピザパーティです
 …………あれ?なにか忘れているような」
大切な決闘のことをすっかり忘れているフリードであった

59 :ベッドフォード ◆k4Jcxtcjwo :2011/02/02(水) 17:10:20 O
フィジル諸島 フィジル魔法学園貴賓室】

禁書の間に居たはずのブレはいつの間にか抜け出したのかベッドフォードの御前へと立っていた
禁書の間に残っている生徒達には『報告の為、学園に戻ります ブレ』と瓦礫に書き置きを刻み込んで

「報告は聞いた 全て事実なのだな?」
報告中も老人は手を後ろに組み相変わらずブレを一瞥もせず窓の外をずっと眺めていた
「全て事実です、御命令の通り 雛型達の戦いを観測した結果に基づきご報告致しましたわ」
ブレは口調や声色こそ変わらぬ物の態度や雰囲気からはどこか軍人然とした雰囲気が滲み出る
「また雛型の内 一名と接触し私の能力を用い 必要に応じ活動の把握や動向を探れるようにしております
これでイレギュラーな事例にも対応できるかと」

「雛型の監視はお前の仕事だ その方法については一任しよう
しかし、彼等の能力の萌芽は確実に芽生えつつあるようだ…だが遺物の収集も並行させねば意味が無い」

「総裁…雛型達の覚醒についての件ですが」
「構わんよ、続けたまえ」
ブレは老人の話に割入るも彼は快諾する
「今夜、私の部下であるアドラス・ヴィエーダーが雛型達と決闘をするとの情報が入っております
実力者との戦いは促す手段になるかと どうか御許可を」
ブレの提案に老人は窓の外を見つめながら口を開く
「良いだろう 彼等に死線を見せるのも覚醒に大きく貢献するはずだ
ただし まだ計画の代替手段が整わん 死なせる事の無いようにな」

ブレは了解の返事と同時に大きく敬礼すると足早に部屋を立ち去った



60 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/02/03(木) 11:33:21 0
>>53-58
魔力を使い果たして眠っていた勇気の唇に、なれないやわらかい感触が……
まだ眠って間もないなかったのでその違和感に若干、意識が帰ってくる
まだ焦点の合っていない視界いっぱいになにか、ある
それが管理人の顔であると気付くのに数瞬をようした
眠っている腐女子の唇を奪うなんて……さすが管理人!俺たちにできないことを平然とやってのけるッ!そこに痺れる!あこがれるぅ!
それは妙に熱かった
接吻とはこんなに熱いものだったのか……初めての感覚に戸惑いがあるのだが、なにせ魔力枯渇で眠ってしまった勇気の頭はまだ本調子と言えるものではなかった
しかし、この体に流れ込む熱いものはなんなのか!?
「これは……恋?」
>「聞こえてるかしら……? 早く起きないと、イク所までイッちゃうわよ?」
さらにこの妖艶なことば、まだ何割か残っている炎道勇気の思春期の男の部分にジャストミート
一説には女の子である部分も非常に関係しているのという
さて、事態は良い方向に向かって行っているようだった
>「まあつまるところ炎道さんを元に戻す方法を見つけるために
 図書館に入ったんですが一応目的も果たしましたし
 後は悪霊を払って後始末をすればキノコ取り放題で新入生総代も夢じゃないってことです
 その悪霊もほとんどいなくなったと言っていい状態みたいですね」
そういままでの忘れていたのだが、本来は自分の体を取り戻し、キノコ集めのためにきたのだ
「そうよ!キノコ集めよ!!キノコを学園の誰よりもとって総代になるって決めたのよ!そして、故郷に錦を挙げるのよ!!
そして、男にもどって……!」
役割を自覚した勇気はふたたび、宣言を出す
最後に言葉を濁したのはどういうわけがあるのかは想像に難くはないだろう
別に総代になってどうこうするわけではないその肩書きがほしいのだ
「管理人さん!俺って男に戻れるんですか!!そのへん、ゆっくり話をしましょう!」
ところで、勇気が鬼武者さんのほうの人たちにノータッチなのはもはや、全く話について行けないからだ
はたしてこの先どうなることやら?炎道は総代になれるのか?男に戻れるのか?そして恋の行方は?

61 :鵺担当パート ◆70VgGM3HY6 :2011/02/03(木) 23:00:53 0
>55-60
>炎道さんのほうは見なかったことにしました。
>「さあとりあえずあのキノコを回収してピザパーティです
> …………あれ?なにか忘れているような」
口付けを交わしたまま、チラ、と管理者は視線を感じた方を見る。
視界に入ったヘルミーネは露骨に見なかった振りをし、フリードとWQは我関せずと言った風情だったので
「……貴方達も、魔力補充しておいた方がいいんじゃないかしら?
 まだまだ受け渡せる魔力は残ってるから、遠慮しないでいらっしゃいな……」
管理者の雰囲気、言動、それらは貞淑なロココ主義者や色を知らない若者を淫蕩の道へと誘う
色欲の原罪の化身にすら見立てさせ得た。確かに管理者にそのケがあるとは言え、
本人は至って真面目に余った魔力を分け与えようとしているだけである。
無意識に仕草などが扇情的な気配を纏ってしまうだけなのだ。

>禁書の間に残っている生徒達には『報告の為、学園に戻ります ブレ』と瓦礫に書き置きを刻み込んで
管理者はブレが姿を消す瞬間を見ていない。しかしその場にいないのはしっかりと確認している。
(「……本当に露骨ね。隠すつもりも無いとは、馬鹿にしてくれるわ。
  そしてその事にこの子達は気づいていない……いや、ごく少数は疑念を抱いている。
  蒔いた種は芽吹かなかったけれど、若木は確かに育っていく、か」)
考え事をしていた管理者だったが、呟きと大声の方に意識を戻す。

>「これは……恋?」
炎道の呟きに目を丸くし、言葉の意味を理解した管理者はと言うと……
「私に? ……そう、そんな事もあるのね」
そう呟く管理者はどこか寂しそうだった……お互いの勘違いに気づかぬまま。
>「管理人さん!俺って男に戻れるんですか!!そのへん、ゆっくり話をしましょう!」
そんな雰囲気を消し飛ばす様に、炎道は肝心な事を大声で聞き、管理者は雲状の魔力をまた一口取り込む。
……どこか酩酊している様に見えるのは気のせいではない。濃密な魔力は、心身に様々な影響を与えるもの。
この場合は、上質で飲み易いが度も強い酒に似た感じなのだ。
「戻る事はできると思うわよ? 青葉 草介が調合を間違えなければね。
 まぁ彼の腕は中々の物だから大丈夫だとは思うけれど……それよりも、問題は貴女の方。
 見る限り、貴女の精神の女性化がかなり進行している。今の状態だと戻ってもかなり苦労するでしょうし
 そもそも貴女の気持ちがきちんと定まってないと、お薬の効果も望めない。
 私の部屋を出た頃ならいざ知らず……現時点だと五分五分やや不利ってところかしらねぇ……」
炎道にとっては人生の瀬戸際と言ってもいい状況にも拘らず、管理者はのんびりしている。

「まぁ、生きていく上ではよほど特殊な状況じゃない限り女の方が有利だし、
 魔法学園じゃ性別反転して元に戻れなくなりましたってなっても問題ないわ。
 ……それに、貴女とても綺麗よ? これで見納めなんて勿体無いし、とても残念だわ」
本心からの言葉は、しかし炎道を追い詰める言葉でもあった……炎道の明日はDOTCH!?

なお、メイド長と子メイドはいつの間にかいなくなっていた。
騒動が終わったので私室の片付けに戻ったのだろう。

62 :鬼武者担当パート ◆70VgGM3HY6 :2011/02/03(木) 23:02:20 0
怨霊との死闘が終わった頃、クリスは
倒れこもうとする体を両手と膝で支え、体力の回復を待っていた。
……出てこようとしていた『何か』の感覚は、消えずに残っている。

>「はっ、そうだ!クーちゃん!!」
>「大丈夫?痛いところは無い?よかった、全部終わったよ」
打ち込まれた魔力の刃から流れ込んできた色々な物に思いを馳せようとして、
しかし耳に届いた声へと気を向け、思考の隅に追いやる。
「うん、だいじょうぶ……もう、痛くないよ。っ……っふぅっ……」
リリィにおぶわれ、安心したのだろう気の抜けた溜息を吐き出す。
強がりの一つもつけないほど疲弊している為、すんなりと体を預けるクリス。

>リリィは心配そうにレイヴンにそうたずねた。(もちろん悪気は無い)
『……冗談は、よしてくれ……もう、そんな気力も、体力も、残ってねぇよ……』
項垂れた頭を心底億劫そうに持ち上げて、掠れた調子で返答するレイヴン。
その様子からは、怨霊に取り込まれていた時の様な気配は感じられない。
怨霊はなおも赤いチリとなって宙を漂っているが、力を失っているので害は無い。
……同じ場所にいて気分が悪くなるのは個々人の気の持ちようのせいである。

>「・・・・・・あ――――っ!!見てください!あの霊達二人とも、昔クーちゃんが持ってたのと同じ翼と尾羽がある!!(中略)
> ヤタガラスさんと管理人さんから聞いた話を総合すると、クーちゃんにとっては重要なアイテムらしいんですけど」
ようやく気が付いたのか、素っ頓狂な大声を出すリリィ。
……その言葉を聞いたクリスは、ばっと顔を上げて男女の霊を見た。
目をいっぱいに見開いたその顔から、何かが繋がった様だ。
「……違う、違うよ姉様……」
否定を口にするクリス、何が違うのかと思っていると別の場所から答えが出る。

義母『……クリスの言うとおり……っ、その人達は……
   クリスの、実の両親、なのです』
槍を持った女性に肩を借りてようやく立ち上がれた母親がとんでもない事を言う。
その言葉に呼応する様に男性の霊も顔を上げた……顔立ちや雰囲気が、レイヴンによく似ていた。
実父『我が手に在りし……月の片割れか。ヤタを宿す者のみが……操り得るもの。
   我らが手にあろうと、意味を成さぬ……』
堅苦しい言い回しではあるが、男性は遺物がクリスの手に渡る事に異存は無いらしい。
そう言って男性は遺物から手を離し、レイヴンへと歩み寄っていき……
実父『……肩を貸そう』
鴉『……いい年した大人が、肩を借りるなんてな……』
実父『少しは、親らしい事をさせてくれ』
いつの間にか、34歳の姿に変わっていたレイヴンに肩を貸した。
並んだ顔はよく似ていたが、今のレイヴンの方が年上に見えるのは気のせいではない。
……レイヴンの胸には、刃物で抉られた様な穴が開いている。

>「で、結局あなたは一体何者なんでしょうか?
> 僕のことはクリスさんの中にいたならば知っていると思いますが」
実母『ええ、存じていますとも……美山(ミヤマ)がよく懐いている事も、
   あの子のわがままに付き合って下さっている事も……申し遅れましたね、私は鶫(ツグミ)と言います。
   あの人は百舌(モズ)……少々人付き合いが苦手な所はありますが、悪い人ではありません』
女性の方は人柄が柔らかいらしく、フリードのずれた感性に嫌な顔もせず家族紹介を始める。
……が、果たして『美山』とは誰の事なのやら?

クリス「……姉様、降りても、いい?」
許可を求めておきながら返事も聞かず、リリィの背から降りて霊達へと歩み寄っていく。
色んな感情が綯い交ぜになっていて、かえって表情がなくなっていた。
そんなクリスを複雑な表情で迎える『家族達』……やがて、ツグミと名乗った女性が口を開く。

63 :鬼武者担当パート ◆70VgGM3HY6 :2011/02/03(木) 23:03:58 0
ツグミ『人との戦に敗れ、御山を追われた私達は、加護を失った事で日に日に衰えていったわ……
    何とかあなたを産んではあげられたけれど……そこで私の命の火は燃え尽きてしまったの』

続いたのはモズ、声や顔に悔しさのようなものが見え隠れしていた。
モズ『……時を同じくして我が灯火も風前、血を絶やさぬ為、
    何より己が子の明日を守る為、あるま殿にそなたを預けたのだ』

アルマ『私は、生まれつき子を産めない体だったの……夫はそれでもいいと言ってくれたけれど、
    それでも私の心の穴は埋まらなかった。だからモズさんから貴女を預けられた時は
    本当に嬉しかった……神様が授けて下さったのだと―――――。
    ……同時に、とても悲しかったわ。自分の子を人に預けなければいけなかった
    お二人の気持ちが分かってしまったから……私は、お二人の分まで貴女を愛そうと誓った。
    産みの苦しみを知らない私だけれど、愛情は誰にも負けない……と』
話を振られた育ての親、アルマは当時の心情を語る。

レイヴン『だが、やがて支配階級の腐敗と専横に対する不満が爆発し内戦が勃発。
     治安は悪化し、諸外国の介入で事態は泥沼……そして、あんな事になった。
     ……全員、もっと言いたい事があった筈なんだがな……揃って言葉が出てこないみたいだ』
家族達の言葉を聞く内、見上げる為に上げていた頭を俯かせてしまったクリスに
唐突にレイヴンは質問を投げる。

レイヴン『……なぁクリス、お前は今、幸せか?』
小さく肩を震わせ声も無く泣いていたクリスだったが、レイヴンの消え入りそうなほど
弱々しい声を聞き大きく肩を震わせ。乱暴に服の袖で涙を拭き散らし、顔を上げる。
……表情筋に無理やり言う事を聞かせているのだろう、不自然な笑みを浮かべて
「うん……今は、幸せ、だよ。私、ずっと、考えてたの……
 わたしは、誰なんだろう、なんで、独りなんだろう……って。
 いらない子だから、捨てられた、っとか、そんな、こと、ばっかり……」
自分の言葉の意味を理解しながら話しているから、涙腺が自然と刺激される。
あふれそうになる涙を必死にこらえながら、言葉を続けるクリスの顔は……
今度は嘘偽りの無い笑顔へと変わっていて――――。

「でも、そうじゃなかった……モズ、お父さんも、ツグミお母さんも、アルマママも……
 レイヴンお兄ちゃんも、私のこと、ずっと想ってて、くれたの、知ることできた。
 ……私、もう、独りぼっちじゃないよ。兄様姉様が、一緒に、いてくれてる。
 一緒に、いていいんだって、本気で思ってくれてるの、分かったから。
 だから……もう、寂しくなんか、無いよ。だから、泣かないで……っ」
……家族達は、自分たちも気づかない内に涙を流していた。
アルマとツグミは互いに身を寄せ合って、レイヴンは自分の手で目元を隠して。
モズは微動だにせず、表情にも変化が無い……ただ涙だけが、モズの心中を代弁していた。
一同の波立った心が落ち着いた頃……霊たちから青白く発光するチリが散り始め
同時に全員の姿が目に見えて薄まっていく。

モズ『子の艱難辛苦に、手の一つも差し伸べられぬ我を、それでも父と呼ぶ、か……
   ……もはや悔いなし。我らが子に、死したる我らは不要……』
ツグミ『親らしい事を何一つしてあげられなかったのに……お母さんって、言ってくれて……
    ありがとう、もう未練は何も無いわ。でも一つだけ言わせてね。
    ……私達から、貴女に贈る名前……『美山(ミヤマ)』よ……』
アルマ『私はあなたに、消えない心の傷をつけてしまった……けれど、あなたの母でいられて、
    あなたに出会えて……本当に、幸せだった。私達はもう、一緒にいられないけれど、
    ずっとあなたを見守っているから……』

レイヴン『エルザ嬢ちゃんにも言ったが、俺は落とし前をつける為に居残ってた。
     それが終わって、気掛かりだったクリスの事も大丈夫って分かったらな……
     すまんなお前達、俺はここでリタイアだ……クリスの事、よろしく頼む。
     ……最期がこんなおっさん姿とはね。まぁ、実年齢だから仕方ない。
     じゃあな……縁があったら、来世で会おう……』
別れの言葉を残して家族達は消え……そこに青白い光だけが残る。
クリスはそれをそっと両手で包み、胸に近づけ自分の中に受け入れた……

64 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/04(金) 08:30:57 0
>63
ブランエンは三角座りをしてクリス達を見ていた。
クリス(ミヤマ)が青白い光を自分の中に受け入れたのを見届け、
ブランエンは立ち上がった。
「ねぇ、クリスちゃん。それとも、ミヤマちゃんて呼んだ方がいいかしら?」
そういいながら彼女に近づくブランエン。
「良かったら…そう、あなたがもしも新しい家族がほしいと思うならの話なのだけれど、
 私やロックと一緒に暮らさない?」
ブランエンは側にいたリリィにも「いいわよね?」とでも言いたげに目配せした。
「だって私、悪霊さん達に約束しちゃったんだもの。
 あなたを1001人救える者に育てる、って。」

「ところでみんなお腹すいてない?
 私さっきクッキーを焼いてきたの。よかったら食べましょう?」
ブランエンは禁書の間の入り口を指差した。
そこには布がかぶせられたバスケットが置いてある。
中身は彼女がそう言った通り、クッキーである。
「あんまりたくさん無いから、みんなで仲良くわけて食べましょうね?」

65 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/02/04(金) 17:21:33 O
>>48-64
>イナゴの群れが通り過ぎた後には、『鬼武者の本体』である『レイヴン』が膝をついている。
>「オーラーレイ・シュトローム!!」
驚きのうちにイナゴの群れに呑まれたレイヴンを、力を取り戻したブランエンの魔法が襲う。
レイヴンは壁に叩きつけられ、後には遺物を支えに踏ん張る背羽と尾羽を持つ男性の霊が残った。

>「もしかして獣人で幽霊のお二方は、クーちゃんの親戚か何かですかっ?! (中略)
>  ヤタガラスさんと管理人さんから聞いた話を総合すると、クーちゃんにとっては重要なアイテムらしいんですけど」
>「にゃにゃあお」(つまり鳥さんってことですねわかります)
>「で、結局あなたは一体何者なんでしょうか?
> 僕のことはクリスさんの中にいたならば知っていると思いますが」
>実母『ええ、存じていますとも……美山(ミヤマ)がよく懐いている事も、
>   あの子のわがままに付き合って下さっている事も……申し遅れましたね、私は鶫(ツグミ)と言います。
現れたクリスとその家族の会話を、マリアは黙ったまま聞いていた。

>レイヴン『エルザ嬢ちゃんにも言ったが、俺は落とし前をつける為に居残ってた。(中略)
>     じゃあな……縁があったら、来世で会おう……』
「…私はもう2度と会えないわ。 だから、ここでさようなら…」
ただ、レイヴンが消えてしばらくしてから、小さくポツリとそうつぶやいた。

>「さあとりあえずあのキノコを回収してピザパーティです
> …………あれ?なにか忘れているような」
「夜には屋上に罠を仕掛けて馬鹿狩りの予定よ」
そこまで言ってから、マリアはちらりと炎道の方を見た。
イベント終了の合図はまだないが、残された時間が多いとは限らない。
「総代を狙うつもりなら、クッキーを楽しむのは後にして急いだ方が良いじゃないかしら」
マリアは黒焦げのまま転がっていたお化けキノコを掴むと、ずるずる引っ張り始めた。

「そう。 忘れていたわ。
 ブランエンさんに借りていた服なのだけど、私うっかりどこかに忘れてきたしまったみたいなの。
 後で見つけたら、必ずお部屋まで届けに行くわね」
キノコを引っ張りながら、マリアはブランエンにそう声をかける。
おそらく最初にお化けキノコを倒した辺りの廊下に置いてきてしまったのだろう、と見当をつけながら。

66 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/05(土) 14:36:27 0
>58 >60-65
どうやら霊たちは、クリスの家族達だったらしい。
霊たちに許された時間はそう長くないのは見て取れたので、リリィもブランエン同様黙って見守ることにする。
だが。
(あれ?あれは・・・・・・・)
視界の隅に移ったのは、クリスの父親が使っていた剣だった。
クリスのことがとても気になるのに、それを目にしたとたん、なぜか目が離せなくなった。
皆の注意は今、クリスや管理人の方に集まっている。
それを知ってか知らずか、リリィはふらふらと剣に近寄ると、それに手を触れた。
剣は六角柱に戻り、彼女の手に収まった。リリィはそれをポケットに仕舞った。
(クーちゃんには、後で渡してあげ・・・・・・)
「・・・・・っ?!」
突然の頭痛に、リリィは思わず顔を顰めた。
(何?今の・・・・・・)
この不快感には覚えがあった。そう、たしかあれは――――。
(・・・・・・・・なんだっけ?)
リリィはそれ以上深く考えることはせず、クリス達の話に集中することにした。

>『(略)すまんなお前達、俺はここでリタイアだ……クリスの事、よろしく頼む。
> ……最期がこんなおっさん姿とはね。まぁ、実年齢だから仕方ない。
> じゃあな……縁があったら、来世で会おう……』
「クーちゃんのことは心配しないで。
 色々ありがとう、レイヴンさん。・・・・・・・・さよなら」
>別れの言葉を残して家族達は消え……そこに青白い光だけが残る。
>クリスはそれをそっと両手で包み、胸に近づけ自分の中に受け入れた……
「これからも、ずっと一緒、だね」

ブランエンは危なげない足取りで、クリスに近づいてきた。
どうやら傷のほうは、もう良いようだ。
>「…私はもう2度と会えないわ。 だから、ここでさようなら…」
>ただ、レイヴンが消えてしばらくしてから、小さくポツリとそうつぶやいた。
リリィはそれを聞いて、思わずマリアを抱きしめようとした。
「私やクーちゃんには何度だって会えるよ。だからマリアちゃん、元気出して」
田舎もので世間知らずのリリィにとっては、クリスもマリアも
『自分より年下のちっちゃな子』という認識しかなかったのだった。

ブランエンは、クリスに家族にならないか、と提案していた。
>側にいたリリィにも「いいわよね?」とでも言いたげに目配せした。
リリィは首が千切れんばかりの勢いで頷いている。
「まあ、私達にとっては学園が家みたいなものだけど・・・・・・。
 クーちゃん・・・あ、ミヤマちゃんかな?
 とにかくあなたには、学園以外にも帰れる家は必要だと思うよ」
リリィは、クリスの背をぽんぽんと叩いた。
「ま、ブランエンさんだってお返事急いでるわけじゃないから。
 落ち着いて、一度考えてみたら?
 ・・・・・はっ、もしそうなると、ブランエンさんがママで・・・・・・ロック先生が・・・・・・・お兄ちゃんっ?!」
リリィの脳内では
「来いクリス!その拳で兄を倒してみろ!」
「うん、がんばるよ!ロック兄さま!」
という妄想が勢いよく駆け抜けていった。
「あー、うん。よく考えてみよう。相談なら、私達いくらでも乗るから」

>「ところでみんなお腹すいてない?
> 私さっきクッキーを焼いてきたの。よかったら食べましょう?」
「本当ですか?やった――――!たべたーい!!」
リリィは大喜びだ。


67 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/05(土) 14:37:52 0

>「さあとりあえずあのキノコを回収してピザパーティです
> …………あれ?なにか忘れているような」
>「夜には屋上に罠を仕掛けて馬鹿狩りの予定よ」
「うわ――――そうだった!キノコ集めに屋上での対決があったんだっけ」
リリィは頭を抱えた。
>「総代を狙うつもりなら、クッキーを楽しむのは後にして急いだ方が良いじゃないかしら」
がーん!とリリィはショックを受けた。 クッキーはしばしお預けのようだ。
>マリアは黒焦げのまま転がっていたお化けキノコを掴むと、ずるずる引っ張り始めた。
リリィはマリアに駆け寄ると、一緒にお化けキノコを引っ張り始めた。
「フリード君、エンドウ君が総代やりたいって言ってるし、彼になってもらったら?
 それにしても、見事に黒こげだね、これ、キノコだってわかってもらえるのかな?
 フリード君、例のこおり?ってのに、このキノコも入る――――?」
執事が入っていたのだ、巨大キノコも余裕だろうとリリィは思っていた。


「青葉おにぃちゃんは、今からエンドウ君の薬調合してくれるでしょー。
 エンドウ君はキノコもって受付に走らなきゃだし。
 あ、道中で襲撃受けてキノコ強奪されるかもしれないから、一人で行かないほうが良いよ。
 ・・・・・・エンドウ君、いつまで管理人さんとくっついてるの?さすがはハーレムの主だけはあるわね」
誰も訂正しなかったので、リリィは『エンドウハーレム』の誤解は解けないままだった。

「えっと、マリアちゃんとヘルミーネさんはどうする?
 管理人さんも、今日はなんだか色々巻き込んじゃったみたいだし、お礼がしたいな。
 今夜はハイド先生達と一緒にピザパーティするの、来てくださるよね?ピザ、一緒に食べようよ!
 ブランエンさんとクーちゃんも来ていただけますよね?先ほどのクッキー、ぜひいただきたいです!
 あっ、場所はどうしよう?飲み物も欲しいし、学食で待ち合わせにしますか?」
管理人は「学園の七不思議」に数えられるほどのミステリアスな存在なのだが・・・・・・リリィはそんなのお構いなしだ。

「ブレ先生は、何かの報告に行かれたみたいですね。ハイド先生もご一緒してるのかな?
 そういえば、ロック先生も学園長に報告に行かれたまま戻ってこられないんですよね・・・・・・どうしたのかな・・・・・・?
 まあいいや!とにかく各自行動に移しましょ!」

リリィはとことこと管理人に歩み寄ると、
「すみません管理人さん、私にも、魔力補充してもらえませんか?
 さっき魔力使っちゃったんで、夜に差し支えるかもしれないので」
リリィはなぜかそこで、小さい子がするように両手を差し出した。
どうやら、魔力補充は口移しということを知らないようだ!

68 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/05(土) 15:54:02 P
>60-67
>「夜には屋上に罠を仕掛けて馬鹿狩りの予定よ」
「ああ!そうでしたそうでしたアドバンス召喚さんとデュエルでしたね」
「にゃあお」(違うよアンドレ・ザ・ジャイアントさんだよ」
>「ぼっちゃまリングの準備は整っております」
お前らアドラスをなんだと思ってるんだ

>「これは……恋?」
「にゃんぁ」(いいえそれは変です」
そう茶々を入れるグレン
だが猫語なのでわからない

>「……貴方達も、魔力補充しておいた方がいいんじゃないかしら?
 まだまだ受け渡せる魔力は残ってるから、遠慮しないでいらっしゃいな……」
「僕は遠慮させてもらいますよ。僕の唇はそんなに安くはありませんからね」
「にゃあ」(僕にはいっぱいキスするのに)
それはお前が猫だからだ

「ミャーちゃん……………発音が難しいですね」
クリスの本名を発音できないフリード
「みゃーみゃーみゃー…………う〜むこれまで通りクリスさんでいいですか?」
諦めんな!!

>「フリード君、エンドウ君が総代やりたいって言ってるし、彼になってもらったら?
 それにしても、見事に黒こげだね、これ、キノコだってわかってもらえるのかな?
 フリード君、例のこおり?ってのに、このキノコも入る――――?」
「いくら重くっても人間一人分ってほどじゃありませんよ
 いいから入れちゃってください」
どうやらフリードは炎道に総代を押し付ける気満々なようである

>「じゃあ私はこれで………ピンチになったらいつでも呼びなさいな」
と言って上に開いた穴から去っていくホワイトクイーン
どんな跳躍力だよ!超人か!?
「さようならホワイトクイーン!」
内心これで活躍の機会を奪われずにすむとほっとするフリード
>「では私もこれで……………」
と空中に現れた魔方陣の中に溶け込むように消えて行くブリッツ
「にゃあご?」(何者なのあの執事?)
「うちで雇っている執事のブリッツさん年齢は不詳です」

>「すみません管理人さん、私にも、魔力補充してもらえませんか?
 さっき魔力使っちゃったんで、夜に差し支えるかもしれないので」
「女の子同士のキスなんて挨拶みたいなものだって………姉さんは言ってました」
それは違うと思う。

69 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/05(土) 23:44:40 0
>「にゃにゃあご」 (>58)
この感じ――!

かんとりーろーど このみーちー

MPがみるみる下がっていくのが手に取るようにわかります。
これが……致命的で拒絶反応を起こすことで有名な……

>「お猫様はこうおっしゃった今必要なのは本ではなくきのこだと」

「いっつのっとまいびじねす(うん、それ無理)」
うっかり本音が出てしまいましたわ。おほほほほ……。

>「まあつまるところ炎道さんを元に戻す方法を見つけるために
> 図書館に入ったんですが一応目的も果たしましたし

「そうかもう終わったのかー。……ふう」
きのこ刈るしかないですかそうですか。

>61
>「……貴方達も、魔力補充しておいた方がいいんじゃないかしら?
> まだまだ受け渡せる魔力は残ってるから、遠慮しないでいらっしゃいな……」

「丁重にお断りいたします」
そんなオルコットじゃないほうの『花物語』みたいなこと。
もうとっくに卒業してください。

>「私さっきクッキーを焼いてきたの。よかったら食べましょう?」 (>64)

残念ながら、わたしは断捨離中なのです。
しかしここは付き合いというものなのでしょう。

>「あんまりたくさん無いから、みんなで仲良くわけて食べましょうね?」

「あまり量もないようですし、ダイエット中なので遠慮させていただきます。
 機会があったらまたいただきたいです」
断捨離中……。

>67
>「えっと、マリアちゃんとヘルミーネさんはどうする?
> 管理人さんも、今日はなんだか色々巻き込んじゃったみたいだし、お礼がしたいな。
> 今夜はハイド先生達と一緒にピザパーティするの、来てくださるよね?ピザ、一緒に食べようよ!」

神はなんという悩ましい試練を与えるのでしょうか。
これでは断るわけにはいかないではありませんか。
お酒を注がないわけには……いくかもしれませんか。

「うん、喜んで」

幸福なるかな、腹の貧しき者。晩餐はその人のものなり。
主は本当に勘定の速いお方、とアラブの預言者はおっしゃいました。
でも、被造物に過ぎないわたしはたまに勘定を忘れてもいいでせう?
今日は大赤字なの、飲まずにいられるかっ!

70 : ◆70VgGM3HY6 :2011/02/06(日) 16:22:38 0
>64-69
光を受け入れたクリスはそっと目を閉じ、
それを馴染ませるかのように深呼吸を繰り返す。
流れ込んでくる、色々な物と耳に届く言葉。クリスは振り向いた。

>「ねぇ、クリスちゃん。それとも、ミヤマちゃんて呼んだ方がいいかしら?」
ブランエンの方を見るクリスの雰囲気はちょっと違っていた。
見た目は何も変わっていないのに、どこかレイヴンを思い出させるような―――。
「……呼びやすい方で、呼んで下さい。
 どっちも、私の名前、ですから」
少しだけ詰まった感じが抜けた様に聞こえる。

>「ミャーちゃん……………発音が難しいですね」
>「みゃーみゃーみゃー…………う〜むこれまで通りクリスさんでいいですか?」
根っからの西方人であるフリードには、当方独特の言語の発音は難しいらしい。
逆もまた然り、文化の違いと言うのは一朝一夕で乗り越えられるものではないのだから。
「それでいいよ、フリード兄様……無理しなくて、いいから」
微笑みながらフリードに声を掛けるクリスだったが、どうも様子がおかしい。
……どこか、遠慮している節が感じられるのだ。

>「良かったら…そう、あなたがもしも新しい家族がほしいと思うならの話なのだけれど、(中略)
> あなたを1001人救える者に育てる、って。」
>「まあ、私達にとっては学園が家みたいなものだけど・・・・・・。(中略)
>「あー、うん。よく考えてみよう。相談なら、私達いくらでも乗るから」
ブランエンからの提案は、最初は何を言っているのか分からなかった。
……時間を置いて言葉の意味を理解するにつれ、嬉しさがこみ上げてくる。
「……ありがとう、ございます……ブランエン、さん。
 私、とても嬉しいです……でも、もう少しだけ、考えさせて、ください。
 ……まだ、気持ちとか、整理、ついてないから……」
クリスは本当に申し訳なさそうな笑顔で時間を欲しいと願う。
リリィの言葉に従った形になったわけだが、実際は違う。
その答えが明らかになるのは、まだまだ先の話。

>「夜には屋上に罠を仕掛けて馬鹿狩りの予定よ」
マリアの一言を聞いたクリスは、キノコを引き摺っている
マリアの正面に立ち、その両肩をがしっと掴んで
「マリちゃん……ダメだよ、バカなんて言っちゃ」
この一言だけなら至極真っ当な事、なのだが
「そこは『根暗ヒッキーのキモ童貞』でしょ?
 すぐにバカなんて使ったら、バカに失礼だよ」
続いた言葉はどこで覚えたのか、今までのクリスからは到底想像出来ない様な酷い物だった。
正直、バカで済ませているマリアの方がはるかにマシである。

71 : ◆70VgGM3HY6 :2011/02/06(日) 16:23:56 0
>「えっと、マリアちゃんとヘルミーネさんはどうする?(中略)
> あっ、場所はどうしよう?飲み物も欲しいし、学食で待ち合わせにしますか?」
管「あら、私も? まぁ、折角のお誘いを断るのも粋が無いわね。
  それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいましょうか……私の私室と言う手もあるわよ。
  私さえしっかりしていれば、いくら騒いでも誰にも気づかれない。候補の一つにでも
  入れておいてもらえればそれでいいわ」
今日の管理者は普段以上に太っ腹である。半ばやけくそなのかも知れない。

ク「……決闘には出るけど、ちょっと疲れてるから……
  私、先に部屋に帰っていいかな……?」
クリスは疲れたので部屋で休みたいと言ってきた。確かに今日は体力を削られてばかりだ。
それに、色々な事が起きすぎて落ち着ける時間が必要なのも事実である。

>「僕は遠慮させてもらいますよ。僕の唇はそんなに安くはありませんからね」
>「丁重にお断りいたします」
フリードとヘルミーネは魔力補充を断ってきた。
何故か管理者は残念そうな顔をする。
「それはざんね……んっ、んんっ! 貴方達がそう言うなら無理にとは言わないわ。
 補充したかったらいつでも言いなさい、今日の間だけれどね」

>「すみません管理人さん、私にも、魔力補充してもらえませんか?
> さっき魔力使っちゃったんで、夜に差し支えるかもしれないので」
と、そこへ魔力補充を希望する人物が現れた。リリィである。
「ええ、分かったわ……それじゃあ……」
魔力の雲を口に含み、安定させてから……管理者はリリィの唇を奪った!
しかも今回は炎道の時の様なフレンチ・キスではない……舌を差し込むディープ・キスだッ!
……管理者がディープ・キスを強行したのには理由がある。ただの趣味ではない。
(「なんて事……様子がおかしいと思ったわ。この子、中てられてる……!
  ……術という訳でない以上、解くなんて事ができる筈もなし……
  何を考えてるのよ、忘れたの?私は傍観者、知った所で何が出来るわけでもない。
  精々出来る事なんて、、神様とやらにお祈りするぐらいなのよ……?」)
管理者は、遺物を手にした時のリリィに違和感を感じたのだ。
本当に小さな、意識が向いてなければ気づきもしない様な――――。

刹那の思考の後、管理者は魔力を譲渡し終え口を離す。
「どうかしら? 貴女のキャパだとこれくらいだと思うのだけれど」


クリスは散らばった細かいキノコを拾い、背中のリュックに詰めていく。
粗方詰め終わったところで、自分の行動予定を語った。
ク「……私、ユウ……兄様? 姉様? についてくよ。
  受付で、キノコ渡して、そのままお部屋に行くから……行こ?」

72 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/02/06(日) 19:03:18 0
>「……貴方達も、魔力補充しておいた方がいいんじゃないかしら?
 まだまだ受け渡せる魔力は残ってるから、遠慮しないでいらっしゃいな……」
「いえ、遠慮しときます。僕幼女とショタにしか興味ないので。それに魔力も結構残ってますし」
きっぱりと断る青葉。だが、管理人が幼女だったら魔力を受け取っていたのだろうか? それは永遠の謎である

>「管理人さん!俺って男に戻れるんですか!!そのへん、ゆっくり話をしましょう!」
>「戻る事はできると思うわよ? 青葉 草介が調合を間違えなければね。
 まぁ彼の腕は中々の物だから大丈夫だとは思うけれど……それよりも、問題は貴女の方。
 見る限り、貴女の精神の女性化がかなり進行している。今の状態だと戻ってもかなり苦労するでしょうし
 そもそも貴女の気持ちがきちんと定まってないと、お薬の効果も望めない。
 私の部屋を出た頃ならいざ知らず……現時点だと五分五分やや不利ってところかしらねぇ……」
「そこはご心配なく。炎道君が女性の心になってしまったのなら男性の心にする薬を使い、暴れるなら麻酔を打ち、
心が定まらないのなら、それを解消する薬を作るまで! 任せてください炎道さん! 貴方は僕が元に戻しますから!」
管理人の言葉を聞き、炎道に言う青葉

>「青葉おにぃちゃんは、今からエンドウ君の薬調合してくれるでしょー。
 エンドウ君はキノコもって受付に走らなきゃだし。
 あ、道中で襲撃受けてキノコ強奪されるかもしれないから、一人で行かないほうが良いよ。
 ・・・・・・エンドウ君、いつまで管理人さんとくっついてるの?さすがはハーレムの主だけはあるわね」
「そうですね。いきなりのバトルに戸惑いましたが。僕の本領はそっちですからね! ってハーレムの主? 炎道君てなにかの主人公なんですか?
ま、たいていそのフラグはクラッシュされますけどね!」
言ってはいけないことを言う青葉。要するにメタ発言だ

>「すみません管理人さん、私にも、魔力補充してもらえませんか?
 さっき魔力使っちゃったんで、夜に差し支えるかもしれないので」
「え…リリィさん? そういう…いや、別に百合は嫌いじゃないし寧ろ好きですよ? でも、本当に良いんですか?
…もしかして知らない? リリィさん。管理人さんの魔力は…『口移し』ですよ?」
戸惑いつつ、リリィに説明をする青葉。果たしてこの説明は届くのだろうか。それとも、百合の花が咲いてしまうのだろうか? 次回へ続くッ!



73 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/02/06(日) 23:43:46 O
恋する乙女は無敵というが炎道勇気はまだまだ男
意味もなくサブタイトルを付けてみた

事件は終息し、去る者は去り、クリスは美山になった「美しい山と書いて、美山か・・・・・・いい名前じゃないの」
東方も東方、東方見聞録に記される極東の国、ジパング
黄金の国と呼ばれる神秘の国、今は戦乱のさなかにあるとかないとか
そこ出身の勇気には自然と発音でき、意味も理解することができた
お兄ちゃんから、お姉ちゃんになった勇気とクリスから美山になったミヤマ
この2人の変化、迷走と前進、大きく違う
勇気は元の道に戻れるのだろうか?
それとも、新たな道を見つけられるのか?
「クリスにはこれだけ友達がいるんだから淋しくないだろ?
ブランエンさんなんて家族にしてくれるっていうじゃない
すごくいいことじゃない」
女化が進んでいく炎道だが性格はあまり変わらない
クリスに対しての優しさも変わらない
難しい話には首を突っ込まないけどね
「さ、キノコ狩りに行くか!数が少なかったらきのこ狩り狩りね」
きのこ狩り狩りとはもちろん、キノコを多く持ってる人間からキノコを奪うことだよ
しかし、この図書館は広いそこらかしこにキノコが散乱している
ただ、見える範囲のキノコは鵺の雷で黒焦げである
禁書の間にまでキノコが生えているとは
しかも、大きめ
危険な場所ほど見返りは大きいわけだ
「ブランエンさん、お気持ちだけちょうだいいたします
ちょっとキノコ摘みに行ってきます」
花を摘むみたいにいうな
「ふっふぅん!マリアに負けねぇぞ!うぉりゃあ!」
高速でキノコを回収していく、その動きは女の子としては非常にはしたなかった
「ところでリリィ、ハーレムってなに?」
横文字には滅法弱い
「屋上で馬鹿狩りとか、アドバンス召喚がどうとか、なにをいってるんだ?
私はもっぱらシンクロ召喚なんですけど?」
デュエルはデュエルでもライディングデュエルアクセラレーションが好きらしい
無駄な横文字はしってたりする
「フリード・・・・・・あなた私のために・・・・・・・友情っていいね」
フリードが友情で勇気にキノコを集めてくれてると心の底から思っている
しばらくキノコを集めてとりあえず受け付けにキノコを持っていくことにした
「よし!みんなキノコ渡しに行くわよ!クリス!いや、ミヤマか!どっちでもいいわ!一緒にいこ!」
いつのまにか背中に背負っていた籠には大小様々なキノコが入っていた
「フリード!リリィ!しっかりお化けキノコ持ってきてね!私はもう持てないから!」
巨大なキノコを脇に抱え、逆の手にはクリスの手を引いて走りだした
「私、絶対に総代になってこの学園のアイドルなるから!管理人さんも応援してくださいね!」
クリスごとブンブンと手を振って走っていってしう
これだけは言える、勇気は総代がなにかわかっていない
この管理人へのアタックのために後々、痛い目あうことになる
だって、勇気には婚約者がいるんだから・・・・・・

このものすごく長い1日が終わったら出て来るかな?

74 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/02/07(月) 00:38:57 O
>>72
すみません
抜けてました

管理人さん「戻ることは以下略」

「その辺は不屈の士魂でどうにでもなります!」
ようは気合いでどうにかするというわけだ
単純明快で実にいい
ちなみに余談だが(ちょっと長いからとばしてもいいです)
炎道勇気の時代背景的には群雄割拠の戦国期をイメージしているのでこの場合は侍魂と書かず士魂と書いた
そもそも戦国期は一人の主人に仕えるというのは古臭い考えであり、所属する大名家が斜陽とわかると天災前のネズミのようにそそくさと逃げ出してしまう
主家殺しなどは最低の行いとされていたなどモラルのルールは当然ながら存在していた
なら、一体なにを持って戦国期は主人に仕えていたか?
答えは簡単だ
その家に勢いがあり、自分の能力を正当に評価してくれるかだ
太閤秀吉がそのもっともたる例といえるだろう
そして、この時期の士魂とは自分の能力を正当に評価してくれる人物に命を賭けていいか?
自分の名、家の名を天下に広めることだ
格好つけと言っていい、それも命懸けの
この場合の勇気の士魂は後者といえるだろう
俺の精神力はこんなに凄いんだぞ!ってことをみんなに見せ付けたいのだ

「青葉のことも信頼してるしな!」
バンッと青葉の背中叩く

「薬に関しては全部青葉に任せるから、キノコ狩りが終わったら頼むぜ」

管理人に女性化の進行具合で一言いわれているのに・・・・・・
はてさて、炎道勇気にとってこのロスタイムが吉とでるか凶とでるか

75 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/07(月) 21:46:28 0
>65>67>69>70>73
> 「あまり量もないようですし、ダイエット中なので遠慮させていただきます。
>  機会があったらまたいただきたいです」
> 「ブランエンさん、お気持ちだけちょうだいいたします
> ちょっとキノコ摘みに行ってきます」
> 「総代を狙うつもりなら、クッキーを楽しむのは後にして急いだ方が良いじゃないかしら」
「えー!?」
ブランエンは不満そうな声を上げた。もちろん誰が見てもそうであるように本気で怒ったりはしていない。
「いいもん。私一人で食べちゃうもん。」
しかし、少しスネてしまったようだ。

> 「マリちゃん……ダメだよ、バカなんて言っちゃ」
> 「そこは『根暗ヒッキーのキモ童貞』でしょ?
>  すぐにバカなんて使ったら、バカに失礼だよ」
この一言をクリスの口から聞いたブランエンは目が点になった。
「だめよクリスちゃん!そんなお行儀の悪い言葉をつかっちゃ!?」
世の中には64歳にもなって童貞な男だっているのだ。
誰の息子とは言わないが。(『熱血ダンディーの岩男童貞』でしょ?)
> 「そう。 忘れていたわ。
>  ブランエンさんに借りていた服なのだけど、私うっかりどこかに忘れてきたしまったみたいなの。
>  後で見つけたら、必ずお部屋まで届けに行くわね」
> キノコを引っ張りながら、マリアはブランエンにそう声をかける。
「あなたが“服を着ている”かぎりは、私はかまわないわよ?」

> 「えっと、マリアちゃんとヘルミーネさんはどうする?
>  管理人さんも、今日はなんだか色々巻き込んじゃったみたいだし、お礼がしたいな。
>  今夜はハイド先生達と一緒にピザパーティするの、来てくださるよね?ピザ、一緒に食べようよ!
>  ブランエンさんとクーちゃんも来ていただけますよね?先ほどのクッキー、ぜひいただきたいです!
>  あっ、場所はどうしよう?飲み物も欲しいし、学食で待ち合わせにしますか?」
リリィの言葉を聞いてブランエンは少し機嫌を直した。
「あら、だったらもっとたくさんクッキーを焼いて行くわ。だって、一番おいしいクッキーは焼きたてなんだもの!」
> 「ブレ先生は、何かの報告に行かれたみたいですね。ハイド先生もご一緒してるのかな?
>  そういえば、ロック先生も学園長に報告に行かれたまま戻ってこられないんですよね・・・・・・どうしたのかな・・・・・・?
>  まあいいや!とにかく各自行動に移しましょ!」
ブランエンはそれを聞いて、なぜか表情を曇らせた。

そもそも、なぜブランエンはここに現れたのか?
それはロックがブランエンにそう頼んだからではない。
ブランエンは探しにきたのだ。ロックがここに来ている筈だと考えて。
しかし、とうとうロックは見つからなかったのである。
いずれ学園中に知れ渡る事かもしれないが、今は生徒達を不安にさせない方が良いだろうと思った。
だからブランエンは話さなかったのだ。ロックがどこかへ消えてしまった事を…

76 :名無しになりきれ:2011/02/08(火) 20:07:32 0


77 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/02/09(水) 18:36:39 O
>65-75
>「マリちゃん……ダメだよ、バカなんて言っちゃ」
>「そこは『根暗ヒッキーのキモ童貞』でしょ?
> すぐにバカなんて使ったら、バカに失礼だよ」
最初はクリスが何を言っているのかわからないと首を傾げたマリアだが、続く言葉に納得した。
「そうね、確かにバカに失礼だったわ。
 訂正して…夜には『根暗ヒッキーのキモ童貞』狩りの予定。 ね?」
楽しそうに笑いながら、マリアは前言を撤回する。
その間もキノコは引っ張っているのだが、それほど速度は出ない。
このままなら刻限に間に合うかはかなり怪しい所だが、そこにリリィが一計を思いついた。

>「フリード君、エンドウ君が総代やりたいって言ってるし、彼になってもらったら?
> それにしても、見事に黒こげだね、これ、キノコだってわかってもらえるのかな?
> フリード君、例のこおり?ってのに、このキノコも入る――――?」
>「いくら重くっても人間一人分ってほどじゃありませんよ
> いいから入れちゃってください」
「見た目より重いけど、本当に大丈夫?」
半信半疑でキノコを入れ込むマリアの心配をよそに、こおりはあっさりお化けキノコを呑み込んだ。

>「じゃあ私はこれで………ピンチになったらいつでも呼びなさいな」
>「さようならホワイトクイーン!」
>「では私もこれで……………」
「フリードの持ち物だけじゃなくて、お姉さんも執事も不思議の塊ね。
 ジルベリアではあれが普通なの?」
ホワイトクイーンと呼ばずに姉と呼ぶのは、単純に空気を読んでいないだけだ。
質問が若干失礼なのも同じである。

>「えっと、マリアちゃんとヘルミーネさんはどうする?
> 管理人さんも、今日はなんだか色々巻き込んじゃったみたいだし、お礼がしたいな。
> 今夜はハイド先生達と一緒にピザパーティするの、来てくださるよね?ピザ、一緒に食べようよ!」
>「うん、喜んで」
「人は労して報われるもの。 私もご一緒させてもらうわ」
ピザパーティーの誘いをマリアも快諾した。
労働の報酬に夕食をもらう程度の軽い気持ちで、だ。
>「よし!みんなキノコ渡しに行くわよ!クリス!いや、ミヤマか!どっちでもいいわ!一緒にいこ!」
「速く行かないと午後の授業が終わってしまうわ。 行きましょう」
炎道に同意して、マリアも図書館を出るように皆に促した。

78 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/02/09(水) 18:41:11 O
“何かの騒ぎ”があったようで、学園内はイベント開始時とはまた違った緊張感に包まれていた。
あちこちにキノコらしきものの断片が転がる中に、なぜかタケノコの断片まで混じっている。
出会う生徒は手に手にタケノコを持っていて、頭にキノコが生えていないかと疑いの眼差しを向けてくる。
これはキノコに寄生された生徒を助けるために、シスターアリスがタケノコを生やしたためである。
「生えたタケノコで頭のキノコを叩いて、寄生されたみんなを助けてあげてね〜」
という言葉とともに追加されたイベントは、後に【第一次キノコタケノコ戦争】と呼ばれることになる。
もちろん、キノコ狩りの終了時間が近づくのに合わせて戦争も集結が近づいていた。
図書館に向かった面々が事の詳細を知るのは、後になるだろう。

キノコ狩りイベント受付が置かれた体育館では、すでにキノコが文字通り山と積まれていた。
奥の方では実行委員達が“キノコに寄生された人間”をキノコと認めるかどうかの審議中だ。
そんな中、キノコを持ち込んだ者にはそれぞれ一枚の紙が渡された。
名前を書けば、持ち込まれたキノコは書かれた名前の人物の得点となる。との説明付きだ。
マリアは深く考えずに『リリィ』と書いて、紙を受付に渡した。

全員が紙を提出し終えたちょうどその時、午後の授業終了の合図が学園全体に響き渡った。
続けて流れた放送で、キノコイベント終了と、一位の生徒は後日発表される事が説明される。
授業の終了はすなわち自由時間の始まりであり、生徒たちは歓声を上げて散らばり始めた。

「あ〜、いたいた。 お〜い。 マリアちゃ〜ん」
そんな生徒たちの波に逆らうように、年の頃10代前半に見える真っ白い修道服の少女が近づいてきた。
今回の騒ぎの元凶であり、マリアの育ての親でもあるシスター・アリス先生である。
「人が多いから見つけられないかと思ってたけど、すぐ会えて良かった〜。
 一緒にいるのはマリアちゃんのキノ友かな?
 はじめましての人ははじめまして。
 アリスちゃんの育ての親で、この学園の教師をしてるシスター・アリスです。
 マリアちゃんに友達ができるなんて嬉しいな〜。
 これからもマリアちゃんの事、よろしくね」
アリスはそう言って、皆ににへらと笑いかけた。
ちなみに「キノ友って何?」と問いかけたなら。
「一緒にキノコ狩りした友達だからキノ友」と返事が返ってくるだろう。

「あのねマリアちゃん、実は、マリアちゃんにと〜っても大事なお話があるの。
 今から外を2人で一緒にお散歩しましょ」
シスター・アリスにそう言われたマリアは、少し考えてから「はい」と返事した。

「それじゃあ、私はシスター・アリスとお散歩に行ってくるわ。
 ピザパーティーに間に合うかはわからないけれど、後でまた会いましょうね」

79 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/10(木) 01:01:03 0
>68-77
>「ふっふぅん!マリアに負けねぇぞ!うぉりゃあ!」
高速でキノコを回収していくエンドウの動きは、女の子としては非常にはしたなかった
>「エンドウ君、目のやり場に困るよ・・・・・その胸とか・・・・・めちゃくちゃ揺れてるけど、そのうち垂れるよ?」
僻みではなく事実である。
>「ところでリリィ、ハーレムってなに?」
「え?一夫多妻制のことだけど・・・・・えっ、もしかして心当たりが無いの?
 だったら!自分の胸に手を当てて!考えて見たら!」
ちなみに、エンドウが108人の妻を持っている、というのは、完全にリリィの誤解である。
エンドウがいくら胸に手を当てて考えてみても、心当たりがあるはずも無かった。

> 「マリちゃん……ダメだよ、バカなんて言っちゃ」
> 「そこは『根暗ヒッキーのキモ童貞』でしょ?
>  すぐにバカなんて使ったら、バカに失礼だよ」
この一言で、ブランエンもリリィも目が点になった。
>「だめよクリスちゃん!そんなお行儀の悪い言葉をつかっちゃ!?」
「そうよ!本当にウェイターがヒッキーなら、お外になんか出てこないんだからね!」
・・・・・・・ちなみに、ウェイターもアドバンス召喚もアンドレ・ザ・ジャイアントも、全て同一人物である。
「そうね、確かにバカに失礼だったわ。
 訂正して…夜には『根暗ヒッキーのキモ童貞』狩りの予定。 ね?」
「マリアちゃんまで!そんな言葉使ったらいけませーん!!」
クリス、マリアと比べれば年上の身としては、小さな女の子たちの暴言は見逃せるものではなかった。

ヘルミーネをピザパーティに誘うリリィ。
>「うん、喜んで」
>「人は労して報われるもの。 私もご一緒させてもらうわ」
>ピザパーティーの誘いをマリアも快諾した。
「やった――――!!二人とも、約束だよ!
 それとヘルミーネさんに、ひとつお願いなんだけど・・・・・・。」
そこでリリィは声を潜めると、自分の服の裾をつまみあげヘルミーネに耳打ちした。
「ヘルミーネさんの華麗な錬金術で、このぼろぼろになった服、何とか元に戻せませんか?」
そう、リリィが今着ているのは、ブランエンから借りた服だった。
あちこち破れたり煤けたりしていて、このままではとても返せそうに無い。
「だ、ダメでしょうか?お礼はその・・・・・・絶対後で返しますので」
・・・・・・・大赤字で頭が痛いヘルミーネ相手に、いい度胸である。
だが服が元通りになるのなら、どれだけ吹っかけても、リリィは条件をのむに違いない。
お金はがんばれば稼げるけれど、借りた物は、絶対に元の状態で返さなくてはいけないのだから!

>「あら、私も? まぁ、折角のお誘いを断るのも粋が無いわね。
>  それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいましょうか……私の私室と言う手もあるわよ。
>  私さえしっかりしていれば、いくら騒いでも誰にも気づかれない。候補の一つにでも
>  入れておいてもらえればそれでいいわ」
リリィはにこやかに話を聞いていたが、「誰にも気づかれない」と聞いて気持ちが沈んだ。
なぜか、誰にも気づかれないのは困る、と思ってしまったのだ。
「や、やっぱり食堂が良いかな・・・・・・・」
そう返しながらも、彼女は狼狽していた。
なぜか屋上で行われるバトルに、少しでも多くの生徒が参加して欲しいと考えている自分に気づいたからだ。

80 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/10(木) 01:02:21 0
そして現在。
>「え…リリィさん? そういう…いや、別に百合は嫌いじゃないし寧ろ好きですよ? でも、本当に良いんですか?
…もしかして知らない? 」
「・・・・・???」
リリィの頭の上に、いくつもの?マークが浮かんでいる。
「ええ、分かったわ……それじゃあ……」
「あ、はい管理人さん。
 それから青葉おにぃちゃん、一体なんのことを――――んんんっ?!!」
>魔力の雲を口に含み、安定させてから……管理者はリリィの唇を奪った!
>しかも今回は炎道の時の様なフレンチ・キスではない……舌を差し込むディープ・キスだッ!
>「リリィさん。管理人さんの魔力は…『口移し』ですよ?」
青葉の説明は、タッチの差で間に合わなかった。百合の花満開である。
「ん――――っ!!んんん!!!」
>「女の子同士のキスなんて挨拶みたいなものだって………姉さんは言ってました」
「むぐぐぐぐ・・・・・・」
顔を真っ赤にしながらフリードを睨みつけたが、涙で潤んだ瞳では迫力などかけらも無かった。
リリィは目を白黒させながら、なおもじたばたともがいていたが、――――次第に顔は青ざめ、動きもぐったりしてきた。
>刹那の思考の後、管理者は魔力を譲渡し終え口を離す。
>「どうかしら? 貴女のキャパだとこれくらいだと思うのだけれど」
「・・・・・・・・・」
床の上に倒れ、肩で大きく息をしているリリィは、お礼をいう余裕すらなかった。
なぜなら彼女は、キスの間息が出来ずに酸欠状態だったからだ!
こうしてリリィのファーストキ・・・・・・違った、女の子同士の『挨拶』初体験は終わりを迎えたのであった。
教訓:うまい話には裏がある(ちょっと違う)

「よし!みんなキノコ渡しに行くわよ!クリス!いや、ミヤマか!どっちでもいいわ!一緒にいこ!」
いつのまにか背中に背負っていた籠には大小様々なキノコが入っていた
エンドウはノリノリでリリィ達を振り返った。
>「フリード!リリィ!しっかりお化けキノコ持ってきてね!私はもう持てないから!」
「う、ううう・・・・・・」
リリィは泣きながら、キノコをまとめていた。
だが、ブランエンの表情を見たとたん、リリィは持っていたキノコをフリードの荷物へと上積みした。
「ごめんフリード君、ちょっと気になることがあるの。
 悪いけれど、私の分のキノコを持ってエンドウ君を助けてあげて。
 青葉おにぃちゃん、調合がんばって!それとおにぃちゃん、薬をむやみに乱用しちゃダメだよ!
 副作用の連鎖って怖いんだからね!」

こうしてフリード、クリス、エンドウ、マリア、青葉達を見送ったリリィは、やっと管理人の方へと向き直った。
だが、とても目線を合わせられるような状態ではなかった。
回復魔法を習っている身ではあるが、どうしても先ほどの『魔力譲渡』が、治療行為だったとまだ割り切れていないからだ。
「さ、さっきはどうも・・・・・・一応お礼は言っておきます。
 では、また後ほど・・・・・・ピザ、期待しています。そ、それと・・・・・・・」
リリィはもじもじしながら逡巡していたが、やがて意を決して言った!
「パーティにはその・・・・・ぱぱぱ、パンツ、はいてきてくださいね!
 首輪を着てますよーとか、本当にその、ナシですから!!」

管理人との会話の後、リリィはブランエンへと歩み寄った。
「お部屋までお送りします」
リリィはブランエンの籠を持った。
「それと、お借りした服、汚して申し訳有りませんでした。
 後でヘルミーネさんにお願いして、元に戻してもらうつもりです」
リリィはぺこりと頭を下げた。
「なんだかブランエンさん、お顔の色が優れませんね。
 まだ傷が痛むのでは? ・・・・・・・はっ!それとも青葉おにぃちゃんの使った治療薬の副作用?
 な、何か体調に異変とかありますか?もしも性別とか変わっちゃってたらどうしよう!!」

81 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/10(木) 16:48:49 P
>69-75>77-80
>「ごめんフリード君、ちょっと気になることがあるの。
 悪いけれど、私の分のキノコを持ってエンドウ君を助けてあげて。
 青葉おにぃちゃん、調合がんばって!それとおにぃちゃん、薬をむやみに乱用しちゃダメだよ!
 副作用の連鎖って怖いんだからね!」
どんと増えるキノコの量
だがこれぐらいではフリードはへこたれない
「結構重いですしとっとと運んでしまいましょう」

>「フリードの持ち物だけじゃなくて、お姉さんも執事も不思議の塊ね。
 ジルベリアではあれが普通なの?」
「そうですねぇ………とあるひ弱な少年の悪口を言うと
 次の瞬間には覆面をかぶったその母親に闇討ちされるぐらいには普通ですよ」
というか姉の正体がバレバレなことに突っ込まないのか?
「姉さんもせめて髪形を変えるなりウィッグを被るなりすればもう少し正体がバレにくいんでしょうけどねぇ」
多分それでも声と喋り方でまるわかりだと思われる

>「薬に関しては全部青葉に任せるから、キノコ狩りが終わったら頼むぜ」
はたして本当にそれで間に合うのだろうか?
>「……私、ユウ……兄様? 姉様? についてくよ。
  受付で、キノコ渡して、そのままお部屋に行くから……行こ?」
それとも完全に姉様になってしまうんだろうか?

>「なんだかブランエンさん、お顔の色が優れませんね。
 まだ傷が痛むのでは? ・・・・・・・はっ!それとも青葉おにぃちゃんの使った治療薬の副作用?
 な、何か体調に異変とかありますか?もしも性別とか変わっちゃってたらどうしよう!!」
一体何がどうしたというのだろうか?
フリードには全く検討がつかなかった
「体の調子が悪いのでしたらこのこおりの上に乗っかってもいいですよ?」
と気を使うフリード
どれだけ重荷を背負うつもりなんだろう?

>「うん、喜んで」
どうやらヘルミーナはピザパーティに参加するつもりらしい
「そういえばこの国って14歳でお酒飲んでも大丈夫でしたっけ?」
フリードは酒を呑む気満々のようである
背の高さは小学生なので止められると思うのだが
「にゃあご」(マタタビ酒はあるかい)

>「それじゃあ、私はシスター・アリスとお散歩に行ってくるわ。
 ピザパーティーに間に合うかはわからないけれど、後でまた会いましょうね」
そして一時的に離れるマリア
ピザパーティの前にパーティから外れるとはこれいかに?

「まあとりあえずキノコを引き渡して…………ええと炎道さんの名前を書いて………
 こっちの少ない方は僕の名前で提出ですね」
ちゃっかり自分の分も確保していたフリード、やはり0点は避けたいのか?
「あとは食堂で待つだけですね」
とグレンを連れて食堂に向かうのであった

82 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/11(金) 07:53:47 0
>80>81
> 「お部屋までお送りします」
> リリィはブランエンの籠を持った。
「ありがとう。優しいのねあなた。きっと将来いいお嫁さんになるわ。」
ブランエンもまたクリス、エンドウ、マリア、青葉達を見送り、自分の部屋に一時戻ることにした。
> 「それと、お借りした服、汚して申し訳有りませんでした。
>  後でヘルミーネさんにお願いして、元に戻してもらうつもりです」
> リリィはぺこりと頭を下げた。
「気にしないでいいわよ?皆が無事だったんだから、それで何よりだわ。」
ここでリリィはブランエンの憂いに気づいたようだ。
> 「なんだかブランエンさん、お顔の色が優れませんね。
>  まだ傷が痛むのでは? ・・・・・・・はっ!それとも青葉おにぃちゃんの使った治療薬の副作用?
>  な、何か体調に異変とかありますか?もしも性別とか変わっちゃってたらどうしよう!!」
> 「体の調子が悪いのでしたらこのこおりの上に乗っかってもいいですよ?」
> と気を使うフリード
「ああ…うん、ありがとう。でも今日は遠慮しておくわ。」
フリードのこおりの中に納まった自分を想像したブランエンは、
まるで姥捨て山のようだと思ったので断った。
「本当に、何でもないのよ。」
どうもウィル家の血筋は適当な嘘でも言ってごまかすという類の能力にはとことん不向きなようだ。

「アップルティーで良かったかしら?」
ブランエンは部屋についた後、一緒に来た生徒にお茶を淹れた。

83 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/12(土) 22:36:19 0
>71
>「それはざんね……んっ、んんっ! 貴方達がそう言うなら無理にとは言わないわ。
> 補充したかったらいつでも言いなさい、今日の間だけれどね」

「その節は改めてご相談します」
ここは涼しく頭を下げておきます。尤も、そんな機会はないと思います。

用事も済んだようだし、帰ろうかしらん。
そう考えていた矢先、またしても私の心はかき乱されるのでした。

>70
>「そこは『根暗ヒッキーのキモ童貞』でしょ?
> すぐにバカなんて使ったら、バカに失礼だよ」
>77
>「そうね、確かにバカに失礼だったわ。
> 訂正して…夜には『根暗ヒッキーのキモ童貞』狩りの予定。 ね?」

ぶ。

腐ってやがる……ゆっとりしすぎたんだ。
まったくこの国はどこに向かっているんでしょうか。
政府は女子生徒が性犯罪に巻き込まれないよう教育を徹底するべきであって……

ああもうっ!
初キスは17歳、ごく普通の二人は20歳でごく普通に結婚をして、
大草原の小さな家に二人で住むの。家庭が乱れるからお国替えはダメ……
――そんな長期総合計画が崩れて建て直しを私は迫られているのに、
世間はどうしてこんなにもスイーツなのでしょう。

赤くなってなんかいません。ちょっと暑かっただけです。
でも、クリスちゃん×……生モノはダメ、ゼッタイ。

>79
>「ヘルミーネさんの華麗な錬金術で、このぼろぼろになった服、何とか元に戻せませんか?」
>「だ、ダメでしょうか?お礼はその・・・・・・絶対後で返しますので」

「いいよ。本来は3デナリオンなんだけど……おおまけにまけて4アスでいい?
 それと、納期は一週間から10日かかる」

4アスというのは半日アルバイトすればお釣りが来る金額です。
ちょっとぐらいお代を取らずに受けても、すぐには問題にならないでしょうが、
請け負える範囲というものをしっかり定義しておかないと、
継続してお付き合いできなくなるでしょう。

自分で勘定してない人は知らないかもしれません。
この国のあくどい税吏はテイガクジョウトと称して、非実在売上高に課税するのです。
今回は4アスほどもらっておけば課税分はまかなえるでしょう……。

84 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/02/12(土) 23:43:29 O
【フィジル魔法学園 屋上 〜決闘の約束場所】

「…………………」
アドラスは目を閉じ これから来たる闘いへと意識を集中させていた
先程の禁書の間とは打って変わり千切れたネクタイに埃で薄汚れていた服装ではなく
糊の効いた真新しい軍服を纏ったその姿からは闘いに臨まんとする溢れんばかりの決意が感じられた

「この決闘 負ける分にはいかん…
私は負けられぬ この命果てようとも!!!!」
アドラスが大声で決意を叫んだ その直後 彼には聞き覚えのある重く低い声が聞こえた
「御立派な決意表明 聞かせて頂いたわ
何も私が表れて驚く事は無いでしょう」
アドラスの驚きは至極当然だった 誰もいない場所にいきなり現れた大男 それも己の恐れている上司 地獄の警備部長が目の前にいたのだから
「ブレ警備部長…」
アドラスは直立の姿勢に直りブレの方を見る ブレは腕を組み顔に意地の悪い笑みを浮かべ 低重音の笑い声を漏らす
「総裁はお許しになられたわ 禁書の間で約束について貴方の独断先行を問うつもりはありません 存分におやりなさい」
ブレの言葉にアドラスは驚きと感嘆の情に包まれた
騎士の屈辱と名誉の為 処罰覚悟で決めた決闘 これが総裁直々に許されたのだ アドラスからは益々闘いへの闘志が沸き上がる
「必ず…!必ず御期待に応え奴らを討ち取って見せましょう!!」
彼の言葉にブレは先程と表情を変えはしないものの口元を少し歪めた
「では その期待には必ずお応えしなさい
総裁はこの決闘に多大な関心をお持ちです お気持ちを裏切る事の無いように」
ブレはそう言い残すといつの間にか姿を消した 決して騎士の汚辱を晴らせる事の無い決闘 勝敗は初めから決まってしまった闘い
アドラスの名誉より雛型の覚醒の為に必要な決闘 その点ではブレの言った老人の期待という言葉に嘘は無かった
無論 アドラスはその真意を知るはずも無い 彼の頭には彼等の首を携え勝利の報告をベッドフォードにする事で満たされていた
「さあ来い雛型達よ!!!今日が貴様等がこの大地に足を付けられる最後の日だぁぁぁ!!!」
剣を空に向け勝利を夢想し目を輝かせ叫ぶアドラスの姿は真意を知る者が見ればあまりにも滑稽だった

85 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/14(月) 00:10:19 0
>78 >81-83
「いいよ。本来は3デナリオンなんだけど……」
リリィは顎が落ちそうなほど大口を開け、真っ白になっている。
フリードやグラディスならお小遣いの範囲だろうが、リリィにとっては大金だったのだ。
・・・・・・・・空気を察したのか、ヘルミーネは言葉を続けた。
「おおまけにまけて4アスでいい?
 それと、納期は一週間から10日かかる」
4アスと聞いて、リリィは首がもげそうなくらい大きく何度も頷く。
「やったやったー!!ありがとうとざいますヘルミーネさん!!
 これでブランエンさんに顔向けできる!」
・・・・・・喜ぶあまり、納期のことをすっかり聞き逃しているようだ。

青葉はテレポートで薬学科へ移動したのかもしれない。
きっとピザパーティまでには、薬を完成させて戻ってくるだろう。
第一次(!)キノコタケノコ戦争の残党狩りに巻き込まれるかもしれないが、青葉の特技は空間移動と薬学だ。
心配など無用だ。
――――そう、頭にキノコを生やした敵が、年端も行かない子供でも無い限りは!

フリードに自分の持つべきキノコを託したリリィだったが、結局のところ一同の行き先は同じであった。
歩きながらブランエンと話していたのだが、キノコほど大荷物では無かったため、最後尾のフリードに追いついてしまう。
手ぶらのリリィはなんとなく気まずそうだったが、当のフリード本人は全く気にしていないようだ。
>「体の調子が悪いのでしたらこのこおりの上に乗っかってもいいですよ?」
などといって、ブランエンに気を使っている。
> 「ああ…うん、ありがとう。でも今日は遠慮しておくわ。」
>「本当に、何でもないのよ。」
リリィはフリードと顔を見合わせた。
何でもないわけが無い。
無いのだが――――これ以上ブランエンに問い詰めても無駄だろう。
「じゃあフリード君、ブランエンさんをお部屋に送ってくるね。
 グレン、マタタビ酒は無いけど、マタタビなら私の部屋に戻ればあるよ。用意しておくね。
 じゃあ皆、ピザパーティで逢おうね!」
リリィは図書館を出ると、受付に間に合わせようと先を急ぐフリード達に手を振った。


86 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/14(月) 00:11:50 0
>「アップルティーで良かったかしら?」
「あ、お構いなくです・・・・・・」
リリィは耳を澄ませたが、室内には人の気配はない。
「ロック先生、まだ学園長室から戻られてないのかな?
 ・・・・・・今夜の屋上での決闘、よもや忘れていらっしゃる、なんて事無いよね?」
このとき、リリィがちゃんとブランエンの表情を見ていたら、彼女の憂いが、ロックに関わることだと悟れたに違いない。

>ブランエンは部屋についた後、一緒に来た生徒にお茶を淹れた。
「頂きます」
アップルティーはとても薫り高く、一口飲んだリリィはぱっと顔を輝かせた。
だが今の状況を思い返し、慌てて居住まいを正す。

「あの、その・・・・・・・・少しだけ、私の話を聞いていただけませんか?
 実はクーちゃ・・・・・クリス、あ、ミャマさんのことなのです」
リリィは、クリスが養い親が惨殺された現場に居合わせたことと、その後獣人ということで迫害され、辛い目にあったことを話した。
ある程度、ブランエンには事情を話しておいたほうがいい、と思ったのだ。
もちろん、細かい部分までは話さない。
それは、ブランエン達と家族になっても良いと思った時、クリスが自分の口から話すべきことだ。
「私もその・・・・・・クーちゃんに憑いてる霊から、彼女のことを頼まれているもので。
 ブランエンさんみたいな方に、こんなこと話すの、おこがましいんですけれど・・・・・・。
 家族になる、ならないは別にしても、クーちゃんに、どうか優しくしてあげてください。
 あの子にはきっと、存在を無条件で受け入れて、心の底から愛してくれる大人が必要なんです」
リリィは勢いよく頭を下げた。ゴン、と鈍い音がした。

>午後の授業終了の合図が学園全体に響き渡った。
一通りクリスのことを話し終えた後、特にブランエンから何も言われなければ、リリィはいったん部屋に戻るだろう。
そして着替えを済ませ、ピザパーティ会場へ急ぐに違いない。

87 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/14(月) 20:26:59 0
>86
> 「あの、その・・・・・・・・少しだけ、私の話を聞いていただけませんか?
>  実はクーちゃ・・・・・クリス、あ、ミャマさんのことなのです」
> リリィは、クリスが養い親が惨殺された現場に居合わせたことと、その後獣人ということで迫害され、辛い目にあったことを話した。
「…そう。色々大変だったのね。」
ブランエンはその話を聞いて心を痛めたに違いなかったが、淡白な反応を返した。
周囲に器量良しと持て囃され、何不自由ない幼少を送った彼女にとって、
本当の意味でクリスの境遇を理解できていないのが原因だった。
> 「私もその・・・・・・クーちゃんに憑いてる霊から、彼女のことを頼まれているもので。
>  ブランエンさんみたいな方に、こんなこと話すの、おこがましいんですけれど・・・・・・。
>  家族になる、ならないは別にしても、クーちゃんに、どうか優しくしてあげてください。
>  あの子にはきっと、存在を無条件で受け入れて、心の底から愛してくれる大人が必要なんです」
> リリィは勢いよく頭を下げた。ゴン、と鈍い音がした。
「頭を上げて、リリィちゃん。」
ブランエンはリリィのおでこ(ぶつけてちょっと赤くなっている)を撫でながら言った。
「大人は誰だって子供には優しいものよ。偉い人だって言ったでしょ?
 パンを欲しがる子供に石を渡す大人はいないし、
 魚を欲しがる子供に蛇を渡す大人は考えられない、って。
 それはとっても普通のことなの。だから、大丈夫よ。」

>午後の授業終了の合図が学園全体に響き渡った。
「今夜屋上で何をするかは知らないけど、約束をしているならロックは必ず戻ってくるわ。
 だって、あの子はいつだって人との約束は必ず守ってきたんだもの。
 馬鹿な息子だけど、それだけはいつだって誇りに思っているわ。」
ブランエンはそう言ってリリィを送り出した。

88 :炎道勇気 ◇hCjEHNrkek :2011/02/15(火) 09:58:39 0
クリスを半ば強制的に連れながら、体育館に向かう
その道中は壮絶を極めていた。
キノコを頭に乗っけた奴とタケノコを頭に乗っけている奴が子々孫々の宿敵かのような争いを繰り広げているわ
泥だらけのグラウンドで繰り広げられるドキッ☆女だらけの泥んこ相撲大会(ポロリもあるよ)に強制参加させられたり
プールで戦う女戦士大会(ポロリもあるよ)に参加したり、キノコと女を巡る泥沼展開(ポロリはないよ)に巻き込まれたりと散々な目にあったが
なんとか体育館に到着したころには体も服もボロボロになって、なんとも無惨な姿になっていた
全身くまなく泥だらけ、来ていた服は肩口から先がなくなり、胸も下乳が丸出しとなっていた……なんともエロい。ただでさえぴっちりしてたし
その格好と見慣れぬ少女の登場に体育館の騒然となった
(ふっふふ、この声援……やはり総代は私のもののようね)
なにか勘違いしているのがよくわかる、変に自信に満ちた表情を貼付けた顔をみれば一目瞭然だろう
受付にどんと強くキノコが入った籠を叩き付ける。それには図書館からここに来るまでに集めたキノコも多くはいっていて、まさに「きのこの山」盛りといえるほどだった

(こんだけあれば赤いおっさん、何機分ぐらいだろうか?)

などと下らないことを考えながら名簿に「炎道勇気」と書き込んだ
名前を書き終えた直後に午後の授業が終わりだと言う事を知らせる鐘がなった

「ギリギリセーフだったようだね。ところでクリス、これからみんなでピザパーリィするらしいから、いっしょに行きましょ!
ま、行かないって言っても連れて行くけどね!!」
そういって無理矢理クリスをおぶうと食堂のほうに駆けて行く、勇気
つくづく『廊下は走らない』という学校の3大原則を守らないつもりのようだ

食堂につくとだいたいの面子は揃っていた
「みんなそろってるみたいね!……早く、ピザパーリィはじめましょ!!」

〜一方その頃〜

???「ちょっと〜まだつかへんの!?お腹好いた!!」
???「おひい様、もうしばらくお待ちくださいませ。どうにも異国の道と言うのはわかりにくくてあきません」
???「ほんとなにやってんの!?しんじられへん!!ありえへん!!おなかすいた〜!!」
???「おまんじゅうがまだありますさかい、これでもう少しおとなしゅうしていてくださいまし。」
???「うん!」

フィジル学園への道は遠い護衛もつけず、わがまま腹ぺこお嬢様と従者の旅はまだまだかかりそうだ



89 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/15(火) 17:26:01 P
ここはピザパーティの会場

「あ〜はっはっはっはっは♪」
「にゃ!?」
完全に酔っ払っているフリードリッヒ
やっぱり未成年が酒なんて飲むもんじゃないね
美少年という設定はどこに行ったのか?
ケタケタと笑い続けるフリードリッヒは限り無く不気味だ
「もっとビール持ってきなさぁい♪」
「にゃあご」(これはひどい酔っぱらいですね)

そもそもピザパーティでピザを食べずに先にお酒に手を出したのが間違いで……
「こう見えても僕はドワーフに飲み比べで勝った男ですよ♪」
と分けの分からない自慢話を始めるフリード

「そういえば例の場所に身長170cm以上の人が引っかかるように
ピアノ線を張り巡らせる作業は終わったんでしょうか?」
急に真面目な顔になるフリード
それは身長の低い子供が引っかからないぐらい上の部分にピアノ線を設置して
下手に動くと引っかかるようにするという罠であり
自分たちが子供ばかりの学生だということを有効活用する罠である
いわゆる作戦名”小さいってことは便利だね”である
ちなみにフリードの身長は125cm以上130cm未満という
でかいホビット並みの身長であり自分で仕掛けるのは無理があるだろう
「にゃあご?」(その仕掛けって下手すれば首ちょんぱじゃね?)
それをやるとスプラッタ的な意味で18禁になってしまうのでそれは無いであろう
「まあブリッツのことですし上手くやってくれるでしょう」
本当にあの執事何者なんだ?
もっと言うといつこの島に渡ってきたのかも不明である
「おばあさまは言ってた卑劣なことはしちゃ駄目だけど卑怯なことは大丈夫問題ない……と」
どんなばあさんだよ

「とりあえず決闘では相手を殺さない方向で……下手に殺してアンデッドになって復活とかしたら厄介ですからね」
「にゃにゃぁ」(もう悪霊はこりごりだよ)
かつていた悪の魔道士は勇者に倒された後に吸血鬼になって復活し以前よりも強大な敵になったそうだ
その話を省みるに殺せば全て終わるというものではないらしい
「そしてなおかつ二度と逆らえないようにトラウマを与えましょう
 遠い未来子供に復讐をされないように子供を作れない体にするとか…………」
まさに外道である
もうどっちが正義側か分かりゃしない
「にゃなぁご」(飼猫なのに去勢されてない僕万歳)
「相手にも同じことをされる危険性を考えてファールカップは装備に必要ですね」
そんな外道な攻撃を考える奴はフリードしか居ないと思う
「あとは例の防具を装備しましょう………女物ですが女の子が決して着けてはいけないあの鎧を」
その防具は美しくそして強力な防御力を誇るのだが一つ欠点があった
それは女性が身につけると1日1cmづつバストサイズが減っていき最後は真っ平らになるという恐ろしい呪いの存在である
その名も悲劇のブレストアーマーだ
だが男にしては細っこい為何とか身に付けられるフリードにとってはそんな事は関係ない
そもそも男なんだから始めから胸の膨らみなんて無いからだ
「それさえ身につければ勝ったも同然です。呪いのアイテムも使い方次第ですよ
 あ、シーフードピザ一枚こっちに回してください」
そう言いつつピザをもっきゅもっきゅしだすフリード
緊張感があるのか無いのか分かりゃしない
そうしてピザパーティの時間は過ぎていく

90 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/15(火) 22:22:55 0
>87-89
>「頭を上げて、リリィちゃん。」
>ブランエンはリリィのおでこ(ぶつけてちょっと赤くなっている)を撫でながら言った。
>「大人は誰だって子供には優しいものよ。偉い人だって言ったでしょ?
> パンを欲しがる子供に石を渡す大人はいないし、
> 魚を欲しがる子供に蛇を渡す大人は考えられない、って。
> それはとっても普通のことなの。だから、大丈夫よ。」
リリィはブランエンを見つめ返した。
ブランエンはいつもと同じく、優しい笑みを浮かべている。
(でもねブランエンさん)
リリィの目が微かに翳った。
(それは、裏を返せば、自分から動けない人は、何も得られないし、与えられないって事でもあるんだよ)
果たして出来るだろうか?今のクリスに。

「――――そうですね」
わずかな沈黙の後、リリィはそう言った。
ブランエンとの間の微妙な温度差には気づいたものの、今すぐどうこう出来る問題でもないと気づいたからだ。
そもそも、クリスとブランエンは今日が初対面。
(なのに、家族になっても良いと言ってくれるだけでもすごいことだよね!まだまだ先は長いんだもの、焦ること無いよ)
そう。
クリスとブランエン、そしてロックの関係は、今始まったばかりなのだ。
「・・・・・・あの子が欲しいものに気づいて、自分から声をあげられる日が来ること、私も願っています。
 及ばずながら、私も姉代わりとして、彼女の力になれるよう、がんばるつもりです」
リリィは本気でそう持っていた。――――少なくとも、今この瞬間の彼女は。

>午後の授業終了の合図が学園全体に響き渡った。
「ああっしまった!キノコ狩りが終わっちゃった!!」
キノコ狩りはただのお祭り騒ぎではない。れっきとした試験の一環なのだ!
総代になる気は無いし、なれるとも思えないが、キノコを全く提出していないのでは、試験に参加したかどうかも証明できない!
「どどど、どうしよう、今からでも間に合うかなっ?!」
リリィはブランエンの部屋に生え残っていたキノコを、慌ててむしり始めた。

>「今夜屋上で何をするかは知らないけど、約束をしているならロックは必ず戻ってくるわ。
> だって、あの子はいつだって人との約束は必ず守ってきたんだもの。
> 馬鹿な息子だけど、それだけはいつだって誇りに思っているわ。」
「はい!」
リリィも力強く頷く。ロックが来ない、などという可能性は全く想定していないようだ。
「ブランエンさん、ご馳走様でした。
 もしよかったら、ピザパーティにいらしてくださいね!焼きたてクッキー、楽しみにしてますからあぁぁぁ」
ドップラー効果を残し、リリィはあわただしく去っていった。

91 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/15(火) 22:24:19 0
「お願いします!ほら、キノコならここにあるし!!」
>「申し訳ないけれど、もう試験は終わったし、キノコの受付は終了してるんですよー」
「そ、そんなぁー。そこを何とか!!」
>「ごめんなさいねー」
――――こうして。
息せき切ってキノコを届けたリリィだったが、残念ながらノーカウントとなった。
リリィはがっくりと肩を落とすと、とぼとぼと去っていった。

>>「――――おや、今の子、リリィって名前だったのかい?」
残された受付用紙を見ながら、受付係Aは首をかしげた。
>「そうなんですよー。締め切った後にキノコもって来られても、困っちゃうんですよねー。片付かないし」
>>「そういえば、大量のキノコを提出した女子も、確かそんな感じの名前だったぞ」
>「でも確かトップは、すごく変わった名前の生徒だったんですよねー、なんて言いましたっけー?」
>「はいはい、おしゃべりはそこまで!早く片付けないと日が暮れてしまいますよ!」
年配女性の鶴の一声で、受付係の他愛ないおしゃべりは強制終了となった。

>「みんなそろってるみたいね!……早く、ピザパーリィはじめましょ!!」
「ごめん!すっかり遅くなっちゃった!!」
エンドウの背後から、あわただしくリリィがパーティ会場に飛び込んできた。
「あー、走ってきたせいで、喉からからだよー。フリード君、そのジュース頂戴!」
リリィは挨拶もそこそこに、フリードからもらったジュースを一気飲みした。
「あっ、グレン、約束のマタタビあるよー。今出すからちょっと待っ・・・って、なんじゃこりゃ――――!!」
リリィが驚くのも無理は無い。
食堂のテーブルには、部屋のカーペットサイズの巨大ピザが何枚も鎮座していたからだ!
「ハイド先生の言うピザって、このサイズだったんだ・・・・・・・よ、よかった、管理人さんが奢ってくれて」
リリィのポケットマネーでは賄いきれそうに無い。

92 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/15(火) 22:25:37 0
そして現在。
>「あ〜はっはっはっはっは♪」
「やだフリード君、何笑ってるのー、にゃははは」
完全に酔っ払っているフリードリッヒとリリィ。
>「もっとビール持ってきなさぁい♪」
「私はジュースねー!さっきの赤いのもっと欲しい!」
>「にゃあご」
「酔ってない!ジュースらもん!」
ちなみに、先ほどリリィが一気飲みしたグラスの中身は、アルコールである。
「ブランエンさんの焼きたてクッキー、たべたーい!!」
ダメだこいつ、早く何とかしないと。

執事のブリッツと打ち合わせをしているフリードから離れ、リリィはふらふらと会場を闊歩する。
食堂なので、禁書の間にいなかった人も混じっているが、酔っ払ったリリィは気にしない。

「エンドウくーん、結局男には戻れたのー?って、見ればわかるおねそんなの、きゃははは!
 それよりそーだいよそーだい、総代にはなれたの?ねえねえ」

「青葉おにぃちゃん、あの後どうだった?無事にお薬は出来たのかな〜?結局、全然お手伝いできなくてごめんねー」
 ヘルミーネさん、楽しんでる?ブランエンさんの服、後でお部屋に届けたいから部屋番号教えてー?
 マリアちゃーんにクーちゃんも、今日くらいは無礼講でね!
 ・・・あれ、私、クーちゃんに何か言う事が・・・・・・なんだっけ?」

「あっ!管理人さんら!管理人さん、このたびはおいしーピザをありがとうございましたぁー。おいしいれーっす!!」
リリィはお辞儀をしようとして、ふらふらとよろめいた。
「あー、らいじょうぶですーらいじょうぶー」

・・・・・・・・酔っ払ったリリィは、相手がその場にいようが、居まいが、お構い無しに喋っている。
素面なら完全に怪しい人であるが、無礼講なので許して欲しいものである。

そんなリリィは今、会場の隅っこで、開いているテーブルに、ピザとグラスを5セットづつ並べている。
「これはモズさんの分、そんでこっちがツグミさん、アルマさんに、レイヴンさんと・・・・・名も無き人達の分ー、できた!」
と言いながら、一人分づつグラスになみなみとジュースを注ぐ。
「・・・・・・・お花も無くて悪いけど、今日はこれで勘弁してね」

>「あ、シーフードピザ一枚こっちに回してください」
「あ、はいはーい!私がやるよー」
リリィはくるっと振り返ると、千鳥足でシーフードピザのテーブルに寄ってきた。
今の彼女のそばに、割れ物は置くべきではないだろう。
「一番、リリィ、シーフードピザをフリード君のために回しまーす!いえーい!」
リリィは巨大ピザの台紙ごと、テーブルの上でくるくる回転させ始めた。
「いつもより多めにまわしてまーす!!」

・・・・・・・まあそんなこんなで、リリィの楽しい時間(ピザパーリィ)は過ぎていったのである。

93 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/02/16(水) 00:47:42 0
>72-83、>85-92
>「そうね、確かにバカに失礼だったわ。
> 訂正して…夜には『根暗ヒッキーのキモ童貞』狩りの予定。 ね?」
「そうそう……人の話をちゃんと聞かない、悪い大人は……
 徹底的に躾けてあげないと、ね……?」
人の話を聞かないのはお前達も同じだ、などと言う天の声は見事に封殺された。
楽しそうに笑うマリアと対照的に、クリスは年齢不相応ってレヴェルじゃないほどの
凄絶な笑みを浮かべていたからだ。それがパッと見は満面の笑みに見えるのだから余計に……
年の近い少女二人、既にどちらもヤクザであった。おお、こわいこわい。

>「美しい山と書いて、美山か・・・・・・いい名前じゃないの」
そんな風にアドラス撃滅をマリアと誓い合っていたクリスだったが、
もう一つの名前を褒める炎道の言葉に、ちょっとだけ寂しさを含んだ笑顔を見せた。
その表情は、とても根暗うんちゃらと暴言を吐いたのと同一人物には見えない。
「……何で、『美山』って名付けたと思う?
 お父さん達の、故郷への想いが詰まってるんだ……二度と帰る事の出来ない、故郷への―――」
両親、いや自分の種族は人間との戦いに敗れて故郷を追われた。
そんな悔しさや同胞を失った悲しみなどを、光を受け入れた時に感じたクリスは
炎道の素直な気持ちを、素直に受け取る事が出来なかった。
自分の身に置き換えてみれば、その気持ちも当然だから……

>「よし!みんなキノコ渡しに行くわよ!クリス!いや、ミヤマか!どっちでもいいわ!一緒にいこ!」
「うん、行こう」
言葉少なに、クリスは炎道と手を繋いで受付へと走っていった。
キノコの取得者の欄に『えんどうゆうき』と平仮名で書いて全部渡す。
これでキノコ争奪戦のポイントは0になってしまう事が確定したが、クリスは気にしない。
そもそもこれがどういう意味があるのか、初めから分かっていないのだから―――。

>(ふっふふ、この声援……やはり総代は私のもののようね)
そして、受付に辿り着くまでの間に起こった事はどれもがクリスに『羞恥心』と言う物を
抱かせるには十分に過ぎる物であり……周囲の注目の理由も、クリスは察する事が出来てしまった。
「……ユウ姉様、恥ずかしいよ……その格好……
 今は『女の子』だから、もうちょっと……」
そんなクリスの声も、妄想が有頂天に達した勇気には届かなかった。
それでも他人の振りをしない辺り、クリスの人生経験はまだまだと言った所か……

>そういって無理矢理クリスをおぶうと食堂のほうに駆けて行く、勇気
キノコを渡した後、勇気に部屋に戻る事を告げようとして……先手を打たれてしまう。
返事も聞かずクリスをおぶり、食堂へと走っていく勇気。
勇気の見ているものとほぼ同じものをクリスは見ていた筈なのだが……
何の前触れも無く風景が変わってしまった。
「え……?」

そこは形容する事の出来ない『世界』だった。
円筒の内側にいる様な風景、片方からもう片方へと無数の光の筋が走り抜け、
いつの間にか自分が座り込んでいる足場はステンドグラスの様な色つきの透明な板。
何より、そこには生命の気配や音などが無かった。当然、勇気もいない。
「……なに……?ここ……」
『そんなにオドオドする事も無いだろう?』
「っ!?」

94 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/02/16(水) 00:51:12 0
突如無音の世界に自分以外の声が響き、クリスは声のした方を見やる。
そこには濡羽色のローブとマント、そして奇妙な仮面をつけた人物がいた。
仮面と言っても、セラエノが着けていたような物ではない。
不可思議な装飾が施されてはいるが、きちんと目の部分が開いているもの。
仮面の人物はクリスが混乱しているのも構わず一方的に話を進める。

『出生を知り、自分の力を自覚したようだね? ……では見るといい』
「!? ……! ……そ、んな……う、そ……!」
『否定したい気持ちは分かるがね、現状ではそれで確定だ。
 運命と言えばいいのか、残酷だねぇまったく』
仮面の人物は口でこそ同情的な事を言っているが、口元には薄い笑みが浮かんでいるし
仮面の奥から覗く瞳には情と言う物がまるで感じられない。それを示す様に言葉を継ぐ。

『君は兄姉達と一緒にいたいと思っているし、彼等もそれを拒みはしない。
 だがその結果が、先ほど君に見せた光景だ……さて、どうすればいいのだろうね?』
「私……私は……っ」
『ふふふ、すぐに答えを出さなくとも良いさ。時間はまだあるのだからね。
 ……だがこれだけは覚えておきたまえ』
現れた時と同様、唐突に、それも今度はクリスが見ている前で姿を消した。
そして虚空から声がする……
『全てを手にする選択などありはしない。選べるのは常に一つだけ、
 そしてそれは同時にそれ以外の全てを切り捨てると言う事なのだと――――』


    ――――
一瞬目眩がしたかと思うと、そこは勇気の背中だった。
周囲の風景も魔法学園の廊下に戻っている。クリスを背負っていた勇気は何も気づいていない様だ。
(「夢、だった……? …うぅん、あれは……」)
背に揺られながらも、クリスは先ほどの出来事について考えていた。
謎の世界で謎の人物に見せられた、『確定している未来』……そして最後の言葉。
食堂に到着し、勇気の背中から降りたクリスはニコリと笑って勇気に御礼を言う。
……どうやら気づかれずに済んだ様だ。自分の浮かべた笑顔が、偽者だったことを――――。

>「あ〜はっはっはっはっは♪」
>「やだフリード君、何笑ってるのー、にゃははは」
ピザパーティが始まって早々、フリードとリリィは酒に手をつけてしまい酩酊してしまった様だ。
……パーティというだけあって無礼講らしく、それはクリスにとっても例外ではなかった。
「……フリード兄様」
ずずいっ、とフリードに詰め寄るクリス、頬は真っ赤で目は据わり、吐息から強烈なアルコール臭。
誰の仕業かは分からないが、クリスもまた酒を飲んでしまったらしい。今手に持っているコップの中身である
無色の水の様な物も恐らく酒なのだろう、ドギツい臭いを放っている。
コップになみなみと注がれた酒を一気に飲み干し、酒気塗れの息を吐きつつさらに迫り
「二つ名、つけてください。今すぐに」
絡み酒、とはまた違うのだろうがクリスの要求は唯一つ……散々先延ばしにされてきた
『二つ名』を付けろというものだった。この様子だと今回ははぐらかしたりは出来そうもないっぽい……

95 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/02/16(水) 01:08:37 0
>「そこはご心配なく。炎道君が女性の心になってしまったのなら男性の心にする薬を使い、暴れるなら麻酔を打ち、
>心が定まらないのなら、それを解消する薬を作るまで! 任せてください炎道さん! 貴方は僕が元に戻しますから!」
草介の台詞を聞いた管理者は眉根を寄せる。何が原因でヒートアップしたのかは不明だが、
どうも、炎道の女性化を治すと言う目的を達成する為の手段を選ばなくなっている様だったからだ。
言うだけ無駄かもしれないと思いつつも、一応釘を刺す事にした。
「今の貴方、ちょっと危ないわよ。少し落ち着きなさい」
そこで一度言葉を切り
「薬は正直であり、過つのは服用者と言うけれど……処方者は間違えないのかしら?
 そんなに薬をホイホイ打ったら、彼女の体と心に不自然な負荷を掛けてしまう……
 貴方が師事した薬師達はそんな薬の使い方をしていたの?
 ……教えを乞うた者には、特殊な責任が発生するわ。師の名を貶めぬと言う責任が。
 犯した失敗が深刻であればあるほど、貴方を弟子にした師も侮られる事になる。
 ……人の一生が賭かっているのだし、慎重に物事を運ぶようにね」

>「私、絶対に総代になってこの学園のアイドルなるから!管理人さんも応援してくださいね!」
勇気は弾けんばかりの笑顔で管理者へと手を振りながら声を掛けてきた。
「……っ、ええ、応援してるわ。総代になれるといいわね。
 アイドル、か。本気で目指すならいつでも相談に乗るわよ? ……メイド長が」
冗談を交えつつ勇気を送り出した管理者ではあったが、本心は違った。
勇気を傷つけない為に何も言わなかったが、管理者は勇気の自分に対するアプローチが
一時の気の迷いだと、信じて疑っていないのだ。
学生生活を続ける内に、自分への気持ちが何だったのか気づいて、それで事は終わり。
結末は見えているとばかりの諦観は、しかし表情に現れる事はなく―――――。


……『禁書の間』の修繕手順の指示を済ませてから行くと言い、
その場に残った管理者は『禁書の間』の闇に視線を向け、口を開いた。
「そろそろ出てきたらどうかしら?」
『……やはり気付いていたか』
「他の連中ならいざ知らず、私の目を誤魔化す事は出来ないわよ」
闇から出てきたのは、闇色の体色を持つ一つ目のハゲタカだった。
が、その姿は瞬く間に崩れ別の姿を取る……ボロボロのローブを纏い、巨大な鎌を携え
フードから覗く顔は人間の頭蓋骨と言う異形の出で立ち。『死神』と呼ばれる存在だ。

「それで、あの子の関係者や怨霊達はどうなるの?」
『ヤーマの沙汰次第、我は与り知らぬ事』
「ふん……貴方と言い、最近になってやけにここに神様連中の目が来る様になったわね。
 そんなにあの子の中に眠る『太陽のかけら』の力が怖いのかしら?」
『……それだけではない。『彷徨者』……彼の力も宿している。
 あの娘が、如何なる答えを『選ぶ』か、歴々は恐々としている……』
「連中の考え付く『答え』が全部ではないと思うけれどね……まぁいいわ。
 さ、仕事が終わったなら出てってちょうだい。作業の邪魔よ」
『……』
死神は再びハゲタカの姿になり、そのまま闇に溶け込んで姿を消した……
「『彷徨者』……また厄介な名前が出てきたものね。
 あの狂人、今度は一体何を企んでいるのやら……ああやだやだ」

>「あっ!管理人さんら!管理人さん、このたびはおいしーピザをありがとうございましたぁー。おいしいれーっす!!」
>リリィはお辞儀をしようとして、ふらふらとよろめいた。
>「あー、らいじょうぶですーらいじょうぶー」
酒を飲んでグデングデンに酔っ払ったリリィは一言で言えば『酷いザマ』だ。
そんなリリィの言動に管理者は苦笑し「全然大丈夫じゃないじゃない」と返す。
「残しちゃったらとかは考えなくていいわよ。残ったらあの子達(メイド衆)が片付けるから。
 それよりも……今からそんなにへべれけでいいのかしら? この後、大事な事があるんじゃなかった?」
冗談めかして、今後の予定を聞きだそうとする管理者。
もっともこの時点では、特にそこまで一行に関わろうとは思っていない。
理由は単純、『私は傍観者である』からだ。『傍観者』は『エキストラ』にはなれても
『主役』『脇役』『端役』にはなれないのだから……と。

そんなこんなで、様々な思惑、企みを孕んだまま、刻限の時は確かに近づいていた。

96 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/16(水) 19:54:45 0
ブランエンはリリィと別れた後、クッキーを焼いた。
先ほどよりももっとたくさんのクッキーをリュックにつめ、ピザパーティ会場へと向かったのだ。

そんな時、ブランエンは道で少年が倒れているのを見つけた。
周りが暗かったのでよく顔がわからないが、リリィ達とは別の学生のようだった。
ブランエンが彼を放置するわけがなかった。
「どうしたの?あなた、大丈夫?」
ブランエンは重いリュックを一旦背中から降ろし、倒れている少年に近づいた。
「…まぁ!?あなた、左手をどうしたの?」
見ると、少年の左手首から先が無くなっていた。
血は出ていないらしいが、ブランエンは周りが暗くて、切断面を見ずにすんだのを内心ほっとした。
>「ロ…ゼッタ…」
少年が喋った。
「ロ…ゼッタ?ロゼッタ?その子があなたの左手をとったの?」
>「2m以内に…近づいたら……射程距離…!?」
少年が続けて何か言いかけた時、それは起こった。
まるでジグソーパズルを落としたかのように、少年は小さな破片となってバラバラになってしまったのだ。
「ああ!?そんな!?」
気が動転したブランエンは、リュックの中にあったクッキーを全て放り捨て、
代わりにバラバラになった少年の体をそこに詰めた。やはり血は出ていないようだ。
「これは魔法攻撃だわ!どうしよう…この子の体を元に戻せるのかしら……?」


一方その頃。

校舎の屋上で車椅子に乗った一人の少女が星を眺めていた。
>>「ねぇ、見て?」
少女は左手で星空を指さした。
>>「あの宙(そら)の向こうにあたいが生まれた星があるのよ。
>> あたい、いつもこうして夜空を眺めているの。
>> いつか故郷の星に帰れる日をいつも夢見ているの。」
少女は右手で恋人と手をぎゅっとつないだままそう話しかけた。
彼女の恋人は何も答えなかった。
>>「あたいの夢はそれだけじゃないよ。もちろん、あんたの事だって…
>> 誰にも邪魔されない…二人だけの世界が欲しいよ…
>> あんたもそう思ってるんでしょ?思ってないの?」
彼女の恋人は何も答えない。
>>「そっか…そうだよね。当然よね。
>> だって、あたい達は愛し合っているんだもの。」
彼女の恋人は、何も答えられるはずが無かった。
ロゼッタの恋人は左手から上が無いのだから…

97 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/02/17(木) 02:13:29 0
 ピザパーティ会場についたときにそこは戦場でした
酒で出来上がった面々が好きほうだいに飲めや食らえの大盛り上がりである(現実ではお酒は二十歳になってからね?)
ピザがでかい!テーブルに乗っているのが奇跡なほどでかい。その他にもいろとりどりの料理がところ狭しと並んでいた
勇気が見た事もない料理ばかりだ
酒もありとあらゆる種類のものが揃っている。勇気の故郷の米から作った澄酒や濁り酒も確認出来た
大半は勇気が見た事のない洋酒や唐酒であった
「こいつはまさに酒池肉林だぜ!!」
余談だが、酒池肉林とは殷の王であった紂王が寵姫『妲己』のわがままをかなえるために行なったとされる宴のこと
たくさんの木に肉をぶら下げ、酒を池のようにしたからこういわれる
ちなみにこの肉は子豚の丸焼きであったと伝えられる。なかなかクレイジーである
日本では豪勢な酒宴を形容して使われる場合もあるが、中国ではだらしない暴飲暴食の様と本来の姿に近い意味で使われる
妲己は物語の中では妖狐として描かれ、日本では九尾の狐と同一視されている

さてさて、さすがの勇気もちょっぴり引いちゃう惨劇の館とかした食堂
なぜならば!心にバス…まちがえた
なぜならば、酔っぱらって魔法で人を手当り次第にカエルにしているものや
それを手当り次第に乙女のキッスで回復させているものがいる
さらには不幸な少女を救うためにカラスに変身した男子生徒や、魔法というより、魔砲といったほうがいい閃光を放つ少女や
腹黒そうな小動物の口車に乗せられたような魔法少女や、眼鏡をかけた小さな男の子がくしゃみで女性との服を吹き飛ばしたりともはや訳が分からない
でもみんな、本当に楽しそうだ。楽しいのか?
>「エンドウくーん、結局男には戻れたのー?って、見ればわかるおねそんなの、きゃははは!
 それよりそーだいよそーだい、総代にはなれたの?ねえねえ」
ほぼ同時に来たのにリリィはすでに出来上がっている
「総代ね〜後日発表みたい。どうせ私の圧勝だろうけどね〜」
声高らかに笑う勇気はもはや女王様といった感じ

フリードは酒を飲んで上機嫌ではあるが、なにやら黒々としたオーラが感じられる
>「そういえば例の場所に身長170cm以上の人が引っかかるように
ピアノ線を張り巡らせる作業は終わったんでしょうか?」

「まってそれ私も引っ掛かるから!!」
勇気は元々身長が高かったため、女体化して身長も縮んだのだがそれでもまだ女性としては身長が高いほうだ
170Ccmを超えるいわゆるモデル体系というやつだ
「でも、案としては悪くないぜ!
俺が正々堂々と戦う振りをして相手を引っ掛けるってのだどうだ?事前に罠の位置さえ把握していればなんとかできるぜ!」
好戦的な話のときは男性っぽい口調になるようだ
フリードとブリッツとの作戦会議に混じり酒とピザに手をつける

〜しばらくあと〜
「酒は飲んでものまれりゅなぁ!きゃねはちぇんかのまわりもの!!きゃいぞくおうにおれはなる」
(実際にこの中のどれかをへべれけによったときに叫んだ事がある)
「管理人さんじゃないっすか〜どうすっか〜のんでましゅか〜管理人しゃんもいっしょに気持ちよくなってなってとちゅげきラブハートしましょうよ」
もはや、何を言っているのかわからないがそれが酔っぱらいというものだ
「そうだ!管理人さんに歌をプレゼントしましゅよ〜」
そういうと勇気はテーブルの上にあがった
「俺の歌をきけぇ!2番炎道勇気!!歌います!!!曲は『えーじぇんとよるをいく』です」
リリィのあとに芸を披露する勇気、よってろれつがまわっていないので『溶かし尽くして』が『とかちつくちて』としてか聞こえない
勇気の歌には振り付けがあり、その踊りはアイドルっぽかった
このあとも勇気のアイドルステージは続いて行く
勇気の未来は「カラフルデイズ」か「迷走mind」かピザパーティは進んで行く

98 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/18(金) 01:58:09 0
黒は女を引き立てる色なのです。
フリルをふんだんにあしらった烏羽色一色のジャンスカ、
肩に掛かる程度の黒のケープ、そして頭をすっぽりと覆うボンネット。
これが今宵の私の装いなのでした。

世に言うゴチツクロリヰタというものです。
ドレスコード?何それおいしいの?
だって、イブニングドレスみたいな罪業に満ちた衣装は、とても着られませんもの。

>食堂のテーブルには、部屋のカーペットサイズの巨大ピザが何枚も鎮座していたからだ! (>91)
グリーdの大罪に負けて来たはいいものの…
Too big to let fall, in the stomach!(大きすぎて食せない!)
これをまるまる一枚口に入れたら、即日デヴゥ夫人のサロンへお招きされそうですわ。
わたしはキング……いやエンパイアサイズのピザと目で格闘していました。
                            (この間0.000001秒)

いえ、でも全部食べきる必要もないだろうし。
そう前向きに考えてフォークとナイフを取り、標的と接触を試みましたが、しかし。
もしここで一切れを取ったら、止まらなくなってみんな食べてしまうかも――!
蟻の一穴という言葉もあるし、用心するに超したことはないよね。
                            (この間0.01秒)

>「ヘルミーネさん、楽しんでる?ブランエンさんの服、後でお部屋に届けたいから部屋番号教えてー?」(>92)
がちゃん!
ピザと真剣勝負をしていたわたしは、死角からの叫び声に思わず食器を落としました。
お皿こそ割れていないものの、心臓は破裂寸前です。いろいろな理由で。
慌ててナイフとフォークをまとめると、リリィに答えました。
「うん、とっても苦、違う楽しんでるよ。部屋番?いいよ、宙棟の1階109号室」
宙棟の読みは「ちゅうとう」じゃありません。物騒な。「そらとう」です。

見たところリリィはでろんでろんの意思無能力者のようだったので、
バッグから名刺を取り出して空白に部屋番号を書き入れ、渡しました。
郵便物は建物名と宛名さえ分かって入れば届くし、
危ないので部屋番号まで印字していないのです。
「これ、わたしの名刺だから渡しとく。それじゃ、また後でね」
今日中には来ないような気もします。

99 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/18(金) 02:02:38 0
>「あ〜はっはっはっはっは♪」(>89)
びくっ。大きな声に思わず肩を振るわせました。
いったいリアンジュー帝国人という方々はどうしてこうスマートに呑めないのでせう。
リアンジュー帝国領内にはヒロッポンだかギロッポンだかというタダれた地が
あるそうですけれども、マナコに浮かぶようですわ。
――いまひとつエンパシイに乏しいわたしは、こういう場が苦手なのでした。

思わず眉間にしわを寄せてしまいそうにり、あわててほぐします。
あちきは観音になるでありんす!風紀ではないですとよ!
しかし思うように額の筋肉から力が抜けません。

仕方がないので苦しそうに胸を当てることにしました。
か、勘違いしないでよね!これはヒソミにならってるだけなんだから!
別に、無礼講が気に入らなくてマユを潜めてるんじゃないんだからね!
ヒソミにならうの意味が分からない方は『論語』を読め……
いえ、西施で調べるといいと思います。

>「俺の歌をきけぇ!2番炎道勇気!!歌います!!!曲は『えーじぇんとよるをいく』です」(>89)
ギロッポンじゃ死んじゃう。
本音を言えばわたしも歌いたいのです。
しかしこんなところでシッポを出すわけには参りません。
どうやら表情筋の鍛え方が足りないようでした。ヒタイが重いです。
今晩よりコロコロエステの時間延長が確定しました。

かなり長い時間西施ごっこをしていたので、隣の女の子に気づかれしまいました。
「ハントケさん、大丈夫?どこか具合悪いの」
うるさいうるさいうるさい。
「ううん、ちょっと持病の過呼吸が出ただけ。落ち着いていれば大丈夫」
もうみんな、爆発してしまえばいいのに。

100 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/19(土) 00:20:01 P
>90-99
>「いつもより多めにまわしてまーす!!」
「その回すとちゃうねん」
何故かOSAKA弁になるフリード

>「……フリード兄様」
>「二つ名、つけてください。今すぐに」
「そうですね太陽のような明るい光という意味で”陽光”というのはどうでしょうか?
 まあまかり間違ってすべてを飲み込む黒い太陽になってもらっても困りますが」
「にゃあご」(ねえよ)
「ですよねぇ」
冗談めかして不吉なことを言うフリードと突っ込むグレン
「本当はあまりいい名前をつけると悪魔にさらわれるって言う言い伝えもあるので
 不吉なのも考えてましたがまあ明るいほうがいいですよね」
とにぱっと笑顔を見せるのであった

>「まってそれ私も引っ掛かるから!!」
>「でも、案としては悪くないぜ!
俺が正々堂々と戦う振りをして相手を引っ掛けるってのだどうだ?事前に罠の位置さえ把握していればなんとかできるぜ!」

どうも身長が高いメンバーはワイヤーに引っかかる危険性があるということらしいので
背の高い人たちに罠の場所を教えるフリード
「この図にあるわざとらしいガーゴイル像は本物のガーゴイルではなく催涙ガスの篭ったハリボテの像です」
「にゃ?」(それガスに引火して爆発するんじゃ?)
「大丈夫です!多分アフロで済みますから!血の気の多い彼ならきっと本物だと思い込んで攻撃するでしょう」
リアルの石像を配置してメデューサに警戒させ
まともに前を見れなくして落とし穴にはめるようなえげつない罠である
「他にもスネア(草を結んで足を引っ掛けるわな)とか色々ブリッツに設置してもらいました」
屋上に草とか違和感バリバリである
「トラップなんて意外と簡単です。ダンジョンの扉の上に油を入れたバケツを設置するだけでも相手を火達磨に出来ますし」
扉を開ければバケツが落ちてきて油がバシャーン
ダンジョンの冒険者には松明は付き物、即引火である
そんなフリードの手の中にはトラップコレクションという本が握られていた
「いやあ図書館って本当に色々な本があるんですねぇ」

101 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/19(土) 00:22:26 P
>もうみんな、爆発してしまえばいいのに。
「僕の見立てでは相手は怒りやすく感情に流されやすいようです 
 そこを上手く突いていきましょう
 火を操るようですので小麦粉をぶん投げて粉塵爆発を起こさせるのも良し
 逆に水や氷攻めをして能力を使わせないのも良しです
 ついでにいうと高速移動能力者相手には地面に接着剤
 魔法無効化能力者にはガチ殴りあい
 透明人間には塗料散布、不死身の相手は封印がセオリーです」
別に心が読めるわけでもないのに爆発の話をするフリード
だがそのついでは要らないと思われる
「にゃあお?」(粉塵爆発とか使い古されてるし対策されてね?)
「大丈夫です!ギャグ戦闘に徹していればアフロで済みますから!!」
巻き込まれるのが前提かい!!

「では僕は先に部屋に帰って戦闘の準備をしてきます」
フリードはどうやら戦闘に備え鎧を身に付けるつもりらしい

楽しいパーティの後に待っているのは地獄のような闘争なのだろう
だがフリードは死ぬわけには行かない
どんな手段を使っても勝ちそして生き残る覚悟をしたからだ
「僕は殺す覚悟なんていう言葉は嫌いです
 そんな言葉を軽々しく使う人も嫌いです
 だから何としてでも生きる覚悟をしましょう
 例え卑怯者、臆病者と罵られようともです」

そして日は暮れていく………
さぁて、どう戦い抜くかな?

102 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/02/19(土) 16:55:08 0
>>73-100
しばらく前

>「青葉のことも信頼してるしな!」
>「薬に関しては全部青葉に任せるから、キノコ狩りが終わったら頼むぜ」
「…ありがとうございます。大丈夫、僕が貴方を男の子に戻してあげますから。必ず、絶対に!」

>「ごめんフリード君、ちょっと気になることがあるの。
 悪いけれど、私の分のキノコを持ってエンドウ君を助けてあげて。
 青葉おにぃちゃん、調合がんばって!それとおにぃちゃん、薬をむやみに乱用しちゃダメだよ!
 副作用の連鎖って怖いんだからね!」
「大丈夫です! 僕は何でもかんでも魔法薬に頼りますけど、自分が処方した薬の副作用を治す為に薬は使いませんから。
それと『乱用』って言い方は心外だなぁ…。それじゃあまるで違法薬物みたいじゃあないですか。ちゃんと魔法薬学の知識の元正しい用法で使ってるんですから、『処方』か『服用』と言って下さいよ」
『乱用』という表現が気に入らなかったらしい

> 「なんだかブランエンさん、お顔の色が優れませんね。
>  まだ傷が痛むのでは? ・・・・・・・はっ!それとも青葉おにぃちゃんの使った治療薬の副作用?
>  な、何か体調に異変とかありますか?もしも性別とか変わっちゃってたらどうしよう!!」
「…いや、それはありません。輸血花は薬草です。血液型を間違えない限りは副作用はありません。それに、僕が使った薬の副作用もちょっと眠くなる程度のものですから」
副作用が原因という言葉を否定する青葉



103 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/02/19(土) 16:56:34 0
>「今の貴方、ちょっと危ないわよ。少し落ち着きなさい」
>「薬は正直であり、過つのは服用者と言うけれど……処方者は間違えないのかしら?
 そんなに薬をホイホイ打ったら、彼女の体と心に不自然な負荷を掛けてしまう……
 貴方が師事した薬師達はそんな薬の使い方をしていたの?
 ……教えを乞うた者には、特殊な責任が発生するわ。師の名を貶めぬと言う責任が。
 犯した失敗が深刻であればあるほど、貴方を弟子にした師も侮られる事になる。
 ……人の一生が賭かっているのだし、慎重に物事を運ぶようにね」
「…? 僕は至って冷静ですし、この上なく落ち着いてますよ?」
キョトンとした表情の青葉
「処方者は間違えないかって? 間違えるに決まってるでしょう。神様や仏様じゃないんですから。…尤も、神様や仏様が間違えないかは知りませんけど。そこらへんは詳しい人に。
ああ、後、彼女って言い方はやめましょうよ。姿は女性で、心も女性に成りかかっていても。彼は一人の男性なんですから。
…でも、彼の心と身体に負荷を掛けるというのは全くもってその通りですね。使い過ぎたら耐え切れないでしょう。炎道君も壊れてしまうかもしれません。そうなったら悲しいです…。使い“過ぎたら”、ね…。
つまり過ぎるまでは大丈夫なんですよ…。そこら辺はきちんと計算してます。安心してください。…って信用できるわけありませんよね。すみません。
…僕の師匠、ですか…。えっと…スネイプ先生は…陰気でした。魔法薬学の科学と芸術を教えてくださったのが彼です。…尤も、怪しい薬もいっぱいありましたが。
八意師匠は…天才でしたね。その一言に尽きます。…僕よりいろんな薬作れますし、…副作用も少ないですし。人や妖怪を治すためにはしっかり薬を使う人でした。金が払えないとか、敵だとか、そんなことは気にせずに
間に合わないなら麻酔とかを使ってその場で外科手術もしてましたよ。…いやぁ、本当尊敬しますよ。…なんか怪しい実験してたこともありましたが、幻でしょう、多分
…さて、本題ですね。確かに僕も失敗して患者を壊してしまうのが怖いですし、師匠の顔に泥を塗ってしまうのは嫌ですよ。
でもね…。失敗を恐れて患者が治せますか!? 副作用を覚悟せずに効能を得ようとする!? 甘すぎますよ。
嫌なんですよ。僕は、嫌なんです。薬で治せるものを治さないのが。薬で助かる命を、失敗や副作用を恐れて見殺しにするのが。僕は師匠や自分の名誉のために薬を作ってるんじゃありません。人を助けるために作ってるんです。
いや、確かに僕の趣味や攻撃用もありますけど。精一杯努力して、最大限まで頑張って。薬を処方した上でそれが失敗して、患者が助からないよりも。治せる病気に薬を処方しない方が残酷だ!
…それに、大丈夫です。今の炎道君なら、精神を安定させる薬は要らないでしょう。男性に戻りたい気持ちは十分のはずです。
…それに麻酔も必要ないと思います。まさかこの歳で注射が嫌いなんて、ありえませんから、ね…。先端恐怖症は別として。
ま、何はともあれご心配なく。僕は慎重に、冷静に、大胆に、堅実に。これからもあらゆることを魔法薬に頼り続けますから。
それに本人の許可無しに危険な薬は使いませんよ。マッドサイエンティストじゃないんですから」
クリスの言葉は青葉に過去を思い出させた。そして、自分が何故薬を作るのかを見つめなおせた。だからこれからも使い続ける、作り続ける。
…これで分かったのは、青葉が薬に頼ろうとするのは取り乱しでも一過性の錯乱でもなんでもなく、素だということだ



104 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/02/19(土) 16:58:45 0
―――――――――薬学室―――――――
「えっと…。何々。まずは…。成程、この薬草なら確か倉庫の一番上の棚に…ありました。
で、次にこの薬草…はありませんね。採りに行きましょう。…たしかこの薬草は渓流でよく見つかるはず…ありました。
次に高嶺の花…ずいぶん難しい材料ですね。…断崖絶壁の真ん中に一本だけ咲いてる花、見つかるでしょうか…。…あれですかね
…よし、テレポート! …採れた! っと落ちる前にもう一度テレポート! …ふぅ、結構しんどいですね」
まず、女体化治療薬の材料を集めている青葉
「で、ニジイロオオトカゲの尻尾…こいつは確か水分の多い空で、尚且つ晴れている雲の上に…。はぁ、かなりレアな生物じゃあないですか
…僕一人で探すのは無理ですね。ここは…」
携帯を取り出し、誰かに電話を掛ける青葉。…魔法世界に携帯があるのかって? こまけぇこたぁいいんだよ。
「もしもし、蟲野だけど、何か用なの…?」
「もしもし、携帯なんだから名乗らなくても分かりますよ。実は友人が大変なことになってまして。その人を治す薬を作りたいんですけど、材料が足りないんです。
ニジイロオオトカゲなんですけど、探すの手伝ってくれませんかね…?」
「…しょうがないなぁ。うん、手伝うよ。友達の頼みは断らないさ。『レーダートンボ』…探しものならこいつだね。目当てはニジイロオオトカゲだよ。じゃ、行け!」
「ありがとうございます」
蟲野に手伝ってもらって、材料を探し続ける青葉。そしてなんだかんだで材料が全て揃った。薬学室にテレポートした
「…さて、ここからが本番です。失敗は許されない…。ふぅー…、、、、、よし。
…………」
完全に集中している青葉。誰も薬学室に近寄れそうにない。青葉はレシピどおり、正確に、誠実に、手際よく調合してゆく
「………」
混ぜる回数、分量、順番、時間。その全てをミリ単位で正確に。そうしないと失敗してしまう、一世一代の大勝負。
「…………………」
そして1時間後、遂に青葉は仕上げにはいる。しかし、少しも気は緩めない。遠足が家に帰るまで遠足であるように、処方するまでが薬品調合なのだ
「…………………………」
最後の一回を混ぜ終わり。遂に…
「出来た…。さて、しっかりしたビンに入れて運ばないと。零したり変色したりしたら元も子もありません」
完成した薬をビンにつめ、丁寧に丁寧に包む青葉。割れないように、しっかりと。
魔除羊の毛皮で包んで、青葉以外の魔法の影響を遮断。断衝の葉で包み、衝撃対策もばっちり。
保温鳥の羽毛を被せて、温度変化への対策もOK。防盗草を付けて、盗難対策も万全。
「準備万端。みんなの居る所に戻りましょう。テレポート」
テレポートを使えば、一瞬で目的地につける。しかしそれでもここまで厳重に管理しなければならないほどに、重要な薬品なのだ
そして、到着。
「皆さん! 朗報です! 薬が完成しました…よ?」
青葉が着くとそこは、酒に酔った人たちが歌い踊り狂う、ピザパーティ会場だった

105 :マリア ◆sto7CTKDkA :2011/02/19(土) 22:13:02.00 O
皆と別れた後、マリアはアリスと共に学園を歩いていた。
「学園にはもう慣れた?」とか。
「仲間と一緒にキノコ狩りだったんだ〜。 良かったね〜」とか。
「ほらほら見て見て! あの子の使い魔かわいい〜!」とか。
道々アリスが話しかけてくるのは、マリアからすれば急ぎの用とは思えないものばかり。
大事な用とは何か?とマリアが尋ねても。
ん〜。 もうちょっと一緒にお散歩してから言うね〜。 と軽くながされる。
最初のうちは大人しく一緒に歩いていたマリアも、どんどん苛立って来た。
「シスター・アリス。 私は友達を待たせているの。
 急ぎの用件じゃないなら、話は後にしていただけると嬉しいわ」
語気を強めたマリアの言葉に、アリスはぴたりと足を止めてマリアに向きなおる。

「それじゃ用件を言うね。 今晩なんだけど、私キノコの集計作業を頼まれてきちゃったの。
 だから、マリアちゃんも一緒に手伝ってね。
 ミルクちゃんたちにはもうお願いしてるから〜」

「申し訳ないけれど、私は今晩出かける約束があるの。 手伝いは姉さまたちだけに…」
「ダメ。 今晩は外出禁止。
 後で食堂に連絡を入れるから、屋上にはお友達のみんなだけで行ってもらってね」

屋上に行くのをアリスが知っていることに、マリアは驚いた。
それはつまり、キノコの集計作業というのはマリアを行かせないための口実だということだから。
「手伝ってもらえるかな〜?」
可愛らしく首をかしげてこちらを覗き込むアリスに、マリアも渋々ながら はい と返事するしかない。
アリスが強く出るときは、いやだと言えば実力で止めに来るのはもう知っている。

「ん。 よろしい。 それじゃ今夜は皆でがんばろ。
 ぱぱっと片付けないと、明日の朝までかかっちゃうもんね〜。
 あ。 もちろん手伝いは試験の点に反映されるから、提出キノコが0でも安心だよ〜?」
満足して再び歩き出すアリスの背に、マリアは立ち止まったまま問いかける。
外出してはいけない理由は何か。 と。

問われたアリスは、ん〜。 と少し考えるように空を見上げた。
「マリアちゃんにはまだ早すぎるから。 かな」
それ以上は答えるつもりが無いのか、何が早すぎるのかには触れることなくアリスは足を先に進める。
マリアも再び足を進めながら、夕暮れ迫る空を見上げた。
より正確に言えば、今夜の決闘の場所となるであろう屋上を見上げて、言葉に出さずに神に祈った。
(邪悪と戦う者たちに、神の御加護がありますように) と。

後刻。 ピザパーティー会場に子牛サイズの熊のぬいぐるみが現れる。
ぬいぐるみは一通の手紙を持っていて、そこにはこう書かれているだろう。
「マリアちゃんに用事を頼んじゃったから、今晩一緒に行けなくなっちゃったの。 ごめんね!
 アリス先生より(はぁと)」

106 : ◆70VgGM3HY6 :2011/02/20(日) 16:35:02.12 0
>96-105
>「そうですね太陽のような明るい光という意味で”陽光”というのはどうでしょうか?
> まあまかり間違ってすべてを飲み込む黒い太陽になってもらっても困りますが」
玉砕覚悟で矢の催促を行ったクリスだったが、まさかはぐらかされないとは思ってなかった。
……『禁書の間』での一連の騒動からなのか、太陽に因んだ二つ名を口にするフリード。
「……陽光、『陽光』のクリス……ありがとう兄様。
 とっても、素敵な名前を……」
クリスはにっこりと笑ってフリードに感謝の意を告げた。
アッサリ目とは言え、ようやく念願叶ったのが嬉しいのか千鳥足で離れていく。
……フリードからは見えなかったが、クリスの目は笑ってなかった。
(「……これで……これで、私は、また一つ。
  絶対、あんな事、させないっ……!」)
気がついた時から肌身離さず持ち歩いている錆だらけの二振りの短剣を
そっと服の上から撫で、静かに決意を固めていた。

……口にしたフリードはおろか、誰もがこの時は知る由も無く。
『黒い太陽』が、既にその姿を現し始めていたと言う事を――――。


>「…? 僕は至って冷静ですし、この上なく落ち着いてますよ?」(略)
「……」
パーティの光景を眺めながら、管理者は静かに草介の持論を思い返していた。
……分かった事は、草介にとって薬とは無二の拠り所だと言う事などなど。
その辺の思考を纏め終わった頃に、草介が完成した薬を持って食堂にやってきた。
「お疲れ様、ちゃんと薬は作れた様ね。実物を見なくとも、貴方の顔を見れば分かるわ。
 ……飲ませるのは後の方がいいかもね。あの調子だと、間違って零しちゃうかも知れないから」
そう言ってワインを口に含ませ、味わいながら飲み込む。

「薬も使いすぎれば毒になるし、毒も少量なら薬になる……
 お酒もそう、何事も程ほど、適度が一番と言う事ね。それで、貴方は飲まないの?」
ワイングラスを持ち上げ、管理者は草介に尋ねる。


>「管理人さんじゃないっすか〜どうすっか〜のんでましゅか〜
> 管理人しゃんもいっしょに気持ちよくなってなってとちゅげきラブハートしましょうよ」
パーティの輪から少し外れた場所で、若人達の騒ぎを静かに眺めていた管理者だったが、
そんな管理者を目ざとく見つけた勇気が、酔っ払いそのものの足取りで寄って来て声を掛けてきた。
「っ……え、ええ。程ほどに、頂いているわ」
ともすれば長話を展開しがちな管理者が言葉少なに相槌を打つ。
……管理者は体質の関係で酔う事が出来ないのだ。だから勇気の言う酩酊感に身を委ねて
楽しい気分になるのも不可能、嫌な事があった時のヤケ酒も意味なし。
メイド長など『酒の勢いで―――とかシチュエーション作りも出来ないじゃないですかー! やだー!』とか
年甲斐も無く駄々をこねる有様、『(´・ω・`)知らんがな』としか言いようが無い。
……もっとも、今回言葉に詰まった理由は、それ以外の要因なのだが。

>「そうだ!管理人さんに歌をプレゼントしましゅよ〜」
>「俺の歌をきけぇ!2番炎道勇気!!歌います!!!曲は『えーじぇんとよるをいく』です」
「……」
管理者は勇気の歌を黙って聞いていた。止めろと言って止まる訳もないのだから。
……自分に起きた変化にいの一番に気づき、そっと目元を手で覆い隠す。
『なみだ』が、流れてきたからだ……理由はなんとなくだが分かる。
が、管理者はそれを認めようとしない。認めてしまって、そこから先どうするつもりなのか。
(「……私は、弱くなった。彼らに会ったのは今日で、一緒に行動したのはほんの少し。
  それだけでこんなにも影響を受けるなんて……流されやすいだけじゃない。
  ……彼らに、それほどの力があるから……」)
取りとめもない事を考えて波打つ心を静めようとするが、涙は止まる気配が無い。
理性が感情を制御できていないのだ。そしてその変化は徐々に周囲に露見していく……

107 : ◆jntvk4zYjI :2011/02/21(月) 17:59:34.88 0




Complete Sixth Season




Moves into seventh season.






108 : ◆jntvk4zYjI :2011/02/21(月) 18:02:22.08 0
命がけの体力測定と、キノコ狩り大会という名の「一年生総代決定戦」が行われた夜。
ほとんどの生徒はベッドにもぐりこみ、夢世界の住人になっているだろう。

だが、もちろん例外も存在する。
例えば、今回のキノコ狩りで結果を出せなかった生徒達だ。

彼らは夕食時、生徒達の間で流れた噂を聞きつけたのだ。
曰く、
「今宵12時、月光がイチイの木ノ葉を青鈍色に輝かせる頃。
 校舎屋上に現れる宇宙人を倒せたら、昼間獲得できなかった分の単位が余裕でもらえる。
 場合によっては総代も夢じゃない!」と。

だが、もし噂を信じた生徒達が屋上に足を踏み入れたなら、きっと驚愕するに違いない。
なぜなら屋上にいたのは、宇宙人とは似ても似つかない男性だからだ。


――――そう、噂を信じた生徒達は知らなかったのだ。
今夜この場所では、命とプライドをかけた決闘が行われるということを!



―――― 【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!7thシーズン ――――




109 :名無しになりきれ:2011/02/22(火) 10:24:29.63 O
てめえ達は単位が大幅に足りませんでした
単位が欲しかったら戦ってこい
という理屈なわけだす


てめえ達はこの方をヤッつけにいってくだちい

さかうらみ星人

特徴:うざい ちょっとつよい

好きなもの:めいよ はもの

口ぐせ:ふくしゅうしてやる!
ふくしゅうしてやる!
ふくしゅうしてやる!

110 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/22(火) 18:39:38.19 0
目が覚めたら、部屋の中に大きな黒い球が鎮座していた。

「え、えーっと・・・・・・・?」
消灯時間はとっくに過ぎていた。
リリィはずきずきと痛む頭を抑えながら、今までのことを思い出そうとした。
(えーっと。確かキノコ狩り大会に参加したら、図書館の奥にある『禁書の間』で、『ウェイター』って人に襲われて・・・・・。
 その後クーちゃんから出てきた怨霊を対峙して・・・・・・・・キノコ狩りが済んだら皆でピザパーティして・・・・・・・あれ?)
ピザパーティ会場から、どうやって自室へ戻ってきたかが全く記憶に無かった。
もちろん、この黒い球に関する記憶もだ。
「なんだろ、酔っぱらった勢いで、どっかから拾ってきたのかなぁ?」
リリィはベッドから降りると(制服のまま寝たせいで、服が皺だらけだ!!)恐る恐る黒い球に手を伸ばそうとして――――
「わっ?!」
黒い球の表面に、突然光る文字が現れ始めた。
「えーと、なになに?『てめえ達は単位が大幅に足りませんでした』・・・・・って、ええええええ!!!」

一通り、球の表面に現れた文章を読み終えたリリィは、頭を抱えた。
どうみてもさかうらみセイジン=ウェイターです本当に(ry
何がどうなってるのか、さっぱり分からない。
「も、もしかしたら、手の込んだ悪戯かもしれないねっ!うん、きっとそうだわ!
 そうよね、フリード君とか無駄にお金持ちだし、何も無いところから執事さんが出てくるくらいだしっ!!
 そ、それともエンドウ君かな?書いてある言葉、ちょっと変だし・・・・・・ははは」
リリィは勝手に話を膨らませている。
「そうだわ、きっとこれは目覚まし時計なのよ!私が酔っ払って寝ちゃったから、時間に間に合うようにって!
 そうねそうね、きっとそうに違いないわ!」
リリィはぶつぶつ独り言を言いながら、黒い球の周りをぐるっと回ってみようとして――――
「――――そげぶっ?!」
突然変形した黒い球につき飛ばされ、無様に床の上を転がった。

「んもう、痛いじゃないっ!・・・・・・って、何これ、りりぃさま?私宛の荷物??」
黒い給袋の中には、よく出来た人形が入っていた。まるで人間そっくりだ。
(フリード君の趣味かなぁ?こんな変なからくり時計、お部屋にあったら、ちょっと嫌かも)
そんなことを考えながら、リリィは自分宛のを開けてみた。
中には、見慣れない黒い布地が入っていた。
手触りでは、それは服らしい。パーツの部分には、ベッドフォード財団のマークが入っていた。
何かのマジックアイテムだろうか?
「――――?!」
取り出して何気なく広げてみたリリィは絶句し、みるみる耳まで赤くなった。

これは黒タイツですか?
いいえ、貴方の服です。

「・・・・・・・・・・・・・・ふっ、フリード君達のえっちいいぃぃぃいい!!!!!」
リリィの絶叫が、寝静まった寮内に響き渡った。


111 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/22(火) 18:42:15.22 0

そして現在。
やがて12時になろうとする時間だというのに、制服を着たリリィはまだ屋上に着いていなかった。
彼女は寝過ごした上に、支度に手間取ってしまったためだ。
「皆もう屋上に着いちゃったかな?まだ間に合うかな?」
リリィとしては、出来れば戦いたくないと思っていた。
何とか話し合いで収まってくれたら、と、この期に及んで、まだそう思っていたのだ。

「ごめん!遅れた!!!」
ばあん!と大きな音を立て、リリィは校舎屋上の扉を開け放った。

そして開口一番、こう叫んだ。
「ウェイターさん、あの・・・・・・その・・・・・・か、考え直してくれましたか?!」
――――場違いにも程ある。

112 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/22(火) 20:34:53.09 0
ロゼッタは友達の少ない女の子だった。
お互いに友達だと思うことを友達の条件として定義するなら、
それは学園全体からすればごくわずかな人数である。
そのわずかな人数の一人、ジェレミーは女子寮のある部屋のドアを、
先ほどからドンドンと殴りつけている。
>>「ロゼッタ!いるんでしょ!?ねぇ、返事をして!ドアを開けてよ!!」
ロゼッタの部屋からは返事が返ってこなかった。
ジェレミーはやむなく、魔法でドアを壊して中に入った。
友人として彼女を愛すればこそ、その必要があったからだ。

ジェレミーはロゼッタの部屋に入った途端、頭がクラクラした。
その原因は匂いですぐにわかった。ガスだ。
>>「ロゼッタ!しっかりして!」
ジェレミーは倒れているロゼッタを車椅子に座らせ、急いで窓を開けた。
しばらく換気を続けたことで、ロゼッタは目を覚ました。
ロゼッタが目を覚ますまでの間、ジェレミーは十分すぎるほど、
ロゼッタがガス中毒で倒れていた原因を調べることができた。
そして、彼女は客観的な証拠の数々からある結論を導き出さざるを得なかったのだ。
ロゼッタは自殺しようとしていたのだと…

名前・ ロゼッタ
性別・ ♀
年齢・ 17歳(新入生に対しては1年上の先輩になる。)
髪型・ 金髪のセミロング
瞳色・ 青色
容姿・ 学園女子生徒用のセーラー服を着用。唇に緑色の口紅を塗り、車椅子に乗っている。
備考・ 魔法学園の女子生徒の一人。ひょんなことから下半身を焼失するが、再生。
   だが、二度と自分の足で歩けないことと引き換えに魔法を強化した。
   自称宇宙人である事や特殊な性癖に起因する普段の振る舞いのせいで多くの生徒から嫌われている。
   護身用として拳銃を一丁持っているが、たいがい自分を撃つのに使われる。
得意技・ 空間切断魔法。手相鑑定(左手限定)。
好きなもの・ ♂の左手(幼少期のトラウマが原因)
苦手なもの・ 犬
うわさ1・ジョン・ボン・ジョビという名前のブルテリア(犬)を飼っている。
うわさ2・歌がうまい

113 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/22(火) 20:37:08.25 0
数時間後。
ロゼッタは一人で校舎の屋上で星を眺めていた。
もしもロゼッタがこの文章を見れるのなら、
“二人で校舎の屋上で星を眺めていた。”と訂正するだろう。
しかし、いくら彼女にとって恋人のように愛おしい存在だとしても、
筆者には男子生徒から空間切断魔法で切りとった左手を“一人”としてカウントする勇気はない。
星を見つつ、(恋人と語らいつつ、)ロゼッタはジェレミーが部屋に押しかけた時の事を思い出していた。

目が覚めた時、なぜジェレミーが目の前で泣いているのかロゼッタには理解不能だった。
強烈なビンタを顔にくらい、「どうしてこんな馬鹿なことをしたのよ!?」と怒鳴られてやっと理解した。
ジェレミーは自分の自殺を阻止したのだと…
その後ジェレミーはロゼッタに生きる希望を与えようとしたようだ。
>>「みんながあなたが嫌いだと言っても、あなたのことが好きな人がいるのよ!?」
>>「自分の足で歩けないからって、絶望しないで!私がずっと助けてあげるから!」
ロゼッタは、ジェレミーがどこか検討違いな事を言っているなと思った。
しかし、自分でもどうして自殺しようとしたのかロゼッタは思い出せなかった。
きっとガスのせいだろう。
>>「お願い!約束して!もう二度とこんな馬鹿なことをしないって!」
「わかったわ、約束する。」
ロゼッタはジェレミーに質問した。
「ところで、どうしてあたいが死にそうだとわかったの?」
普通の生徒は寝ている時間である。だからこそロゼッタもその時間に死のうとしているわけだが。
>>「…夢を見たの。あなたが…私に助けを呼んでたから…」
ロゼッタはジェレミーの回答に納得した。そしてジェレミーにこう告げた。
「その声は早く忘れた方がいいよ。あんたが聞いたのは悪魔の声だ。」

その後ロゼッタはジェレミーに「校舎の屋上」に行く事を告げて部屋を出た。
ロゼッタはジェレミーが飛び降り自殺を心配するかと思ったが、
そもそも不自由な体では難しいことだし、新鮮な空気を吸うことがロゼッタの体に良いと思ったらしく、
ロゼッタを引き止めるようなことはしなかった。
たぶんジェレミーはロゼッタの部屋のドアを魔法で直して、自分の部屋に戻ったのだろう。
当然ジェレミーもロゼッタも、今夜この屋上で決闘が行われるなど知る由も無かった。
もしもジェレミーがそれを知っていたら、ロゼッタを屋上に行かせなかったのは明白である。
ロゼッタは人の気配を感じて、切りとった左手をスカートの中に隠すと、代わりにそこから拳銃を取り出した。
そして、屋上に上がってきた生徒達に尋ねた。
「…あたいに何か用?」

114 :アドラス ◆DyK.TseWVo :2011/02/22(火) 22:48:06.15 O
アドラスは既に陽が落ちた屋上に佇み 真っ黒な空に点々と光る星をじっと眺めていた
彼の頭の中には総裁がこの戦いに期待しているという先程のブレの言葉が延々とよぎる
しかし老人の期待に必ず応えねばという重圧に押し潰されそうという心境もまた事実であった
失敗すれば恐らく次は無い 必ず雛型の首を持ち帰り 老人に献上する事だけがアドラスの名誉を挽回し自尊心を満たす 唯一の方法なのだ
最も 老人がこの戦いに期待するのは雛型達の覚醒の手段としてであり
万が一にもアドラスの勝利など望んでいないが、これは彼が知る由も無い

「必ずや、御期待に添うてみせましょう 雛型達の首必ず この私が…」
アドラスは天を仰ぎながら小さく老人への的外れな誓いの言葉を呟いた
>>111その時 屋上への入り口の扉が大きな音と共に乱暴に開くと
憎悪の対象 己を陥れた元凶の一人である少女が叫ぶ

>「ウェイターさん、あの・・・・・・その・・・・・・か、考え直してくれましたか?!」

アドラスは天を仰ぐ目線をゆっくりとリリィへと向けた
その目からは深く鋭い憎しみのみが光る

「考え直す必要など無い!貴様等、雛型全員の首を落とす事こそが我が使命!
言葉で私を惑わそうとしても無駄だぁ!!!!」
アドラスは剣先をリリィの方へ向けた、本人は至って真面目ではあるが どこか口調は芝居がかっており
黒い玉に書かれていた『特徴 うざい』は実に的を射ている言葉かもしれない

「まずは貴様からだ 女ァ!!!!
少女と言えど容赦はせんぞぉぉぉ!!!!」
アドラスはリリィへと剣を今にも突き刺さんばかりに猛然と突進した


115 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/23(水) 20:50:58.57 P
>109-114
さて、今日の魔法学園は男子寮の一室から物語を始めよう!

戦いに備え例の鎧を身に付けるフリード
そう膨大な守備力を誇る代わりに女性が身につけるとバストサイズが日に1cmずつ減っていくという
恐ろしい呪いが掛かった”悲劇のブレストアーマー”である
男が身につければ無害だが明らかに女物のデザインの為
誰もが嫌がるその装備を躊躇いもなく身につけるフリード
「後はこの防具をつければ完璧ですね」
「にゃああん」(金的を守る防具とか………)

「相手は騎士を名乗るに相応しくない外道です!これぐらいは準備しておかないと
 恥やプライドじゃああいう敵には勝てませんからね」
フリードは実用性を重視して装備を整えたようである
「魔法使いのローブってこういう時に便利ですよね」
だがさすがにそのままだと格好悪いので上に服を着たようである
この格好なら服の下にいくらでも道具を隠し持てるだろう
そして魔法使いの三角帽子をも頭に被るフリード
誰がどう見ても魔法使いである
今度こそ……今度こそ魔法使いらしく戦ってくれるのだろうか?
隣で猫サイズの黒タイツに着替えるグレン
……………なんでフリードの黒タイツが無くグレンの黒タイツが用意してあるのかは不明である
って言うか元から黒猫じゃん!!



>「まずは貴様からだ 女ァ!!!!
 少女と言えど容赦はせんぞぉぉぉ!!!!」
ズダン!とリリィとアドレスの間に突き刺さる一本の薔薇
もう少し後ろだったらリリィの足に刺さってたのではないだろうか?
一体どんな薔薇だよと突っ込みたくなるような威力である

ぺけぺけぺんぺんぺんぽこりん♪
屋上より高い木の上からリュートを掻き鳴らしつつ登場するフリード
だがその音程はかなりずれている
知らない人には解説しておくがリュートとはギターに似た弦楽器であり
ファンタジーによくいる吟遊詩人がよく掻き鳴らしているあれである
「お待ちなさい!リリィさんには指一本も触れさせませんよ!!」
といやぁ!とばかりに木から飛び降りるフリード
以前のように足を骨折するなんてへまはやらずに華麗に着地する
これでも前よりはレベルアップしているのだ
「あなたには僕らに負けて汚名挽回、名誉返上してもらいます!」
「にゃあお」(つまり噛ませ犬って事だね)
と猫らしい動きで一緒に飛び降りたグレン
「最初に言っておきますがあなたの敵はこの学園の学生全てです!
 あのへんな黒い玉があなたをターゲットに定めたみたいですからね
 さあ教えてあげましょう数の暴力という力を…………」
どうやら成績関係なしに全ての学生のもとに黒い玉は行き渡ったようである
「にゃあお」(一人一人は小さいけれど5人以上集まればそう無敵さ)
多数で一人を攻めるというこの構図だとどっちが悪役なのかわからない
「あまりこういう飛び道具は好みじゃないんですが………………」
リュートのネック…………つまり頭の部分をアドラスに向けその先から薔薇を何本も射出するフリード

学生たちとアドラスの戦い。とくとご覧頂こう
さあ戦いだ!!
エキサイティング! フィジル魔法学園!!



116 : ◆70VgGM3HY6 :2011/02/23(水) 21:12:58.97 0
>109-115
パーティでしこたま酒を飲んだクリスは、目が覚めてもどうやって
自分が部屋まで帰ってこれたのか……その辺の記憶がすぽーんと抜け落ちて思い出せなかった。
どこまで覚えているかと言えば、フリードから二つ名を貰った事……そこで記憶は途切れている。
「……」
しかし、不思議な事にクリスは今はまったくと言っていいほど酔いを感じていない。
全身の感覚が研ぎ澄まされているのが、自分でも分かるほどに冴えていた。
そしてクリスはゆっくりと部屋の中央に……ヘンテコな球体に視線を向ける。

>てめえ達は単位が大幅に足りませんでした(略)
その球体の表面には文字が浮かんでおり、内容にざっと目を通したクリスは
「えっと……単位が欲しかったらこいつを凹ってこい?
 ずいぶん酷い査定の仕方……いったい、何の単位をもらえるやら」
ぼそぼそと呟くも、この文章が意味するところを知っているために
NOと言う選択肢はとうに投げ捨てていた。むしろ望む所だとばかりに宵闇の中薄く笑うのだった……


>ロゼッタは人の気配を感じて、切りとった左手をスカートの中に隠すと、代わりにそこから拳銃を取り出した。
屋上に出たクリスは周囲を見渡すが、誰もいない。一番乗りというわけだ。
……いや、『見知った人は』誰もいないと言うのが正しかった。よく見ると屋上には先客がいたからだ。
「……お姉さんに、用はないよ……お姉さん、ここの安全は、今から危険に変わる。
 巻き込まれたくないなら、早くお部屋に帰って、寝た方がいいよ……」
拳銃を向けられていると言うのにまるで動じないクリス。『拳銃』と言うのが何なのか知らないから
特に身構えはしないが……それでも敵意に近い物を向けられているのは分かっていた。
あまり刺激しない方がいいと思うクリスだが、もしかしたら既に手遅れなのかも知れない。

>「ウェイターさん、あの・・・・・・その・・・・・・か、考え直してくれましたか?!」
それから少しして、決闘の参加者達が次々に屋上へと姿を現す。
各々の目的は知り様もないが、一つだけ分かっている事は……兄姉達もいると言う―――。
そして大分遅れてやってきたリリィが、開口一番に放った言葉は今更なものだった。
「……姉様、遅いよ。来るのも、止めるのも。歯車は回り始めた、誰にも止められない。
 渦中の元凶は止める気もない、そして座して死を待つ事も善しとは出来ない……
 戦うしか、殺し合うしか、終わらない、終わらせられない。そうなって、しまったの」
淡々と呟くクリスの表情は、年頃の少女がするような物では決してない、
背筋が冷えるほどに凍てついた微笑だった。その口の端の攣り上がり方は、自嘲している様にも見える。


>「まずは貴様からだ 女ァ!!!!
> 少女と言えど容赦はせんぞぉぉぉ!!!!」
>「あまりこういう飛び道具は好みじゃないんですが………………」
憎悪ですっかり頭がヒットしたアドラスは、リリィ目掛けて突撃していく。
……故に見えない、気づけない。半分ほど距離を縮めた辺りで、既に背を取られていた事に。
フリードの攻撃が派手だった事もあって、一層いつの間に感を強めた事だろう。
「……喜び、怒り、悲しみ、楽しさ、強ければ強いほど、周りが見えなくなる……
 そういう時ほど、ちょっとの小石にも躓く……だからこうやって、私なんかに足元を掬われる」
アドラスが怒声を張り上げ始めた頃、クリスは姿隠しと気配消しを『能動的に』発動し身を潜ませていた。
そしてアドラスがリリィと言う囮にまんまと引っ掛かり、
さらにはフリードのバラ攻撃に合わせる様に、能力を解除し足首を狙ってナイフを振るう。

クリスはあの光を受け入れた事で自分の抱える物や行使できる能力を自覚した。
……今、クリスは『生きる為』に使っていた能力を『人を殺す為』に使っている。
殺意の有無、自我の有無、そして……『自覚』の有無。クリスは、『クリス』で無くなり始めていた。


空中高く浮かび、月光を遮る一つの影……それは知っている者だけが知っている事。
魔法学園に伝わる七不思議の一つ『姿なき大図書館の管理者』その人である。
管理者は相変わらず制服姿で、腕を組み事の推移を見守る腹の様だ。
……惜しむらくは、やはり下着をはいてないことか。いまいち決まらない御仁である。
「……さぁ、見せてもらいましょう。貴方達の力……それが、本物かどうかを」

117 :ベッドフォード ◆k4Jcxtcjwo :2011/02/24(木) 14:43:08.07 O
>>115

リリィに剣を突き刺そうとした矢先 一本の薔薇が少女と男の間に生えた いや撃ち込まれたのだ
アドラスはその薔薇に一端 動きを止めると音程のズレた楽器の音が鳴り響いた

>「お待ちなさい!リリィさんには指一本触れさせませんよ!」
屋上よりも高い場所から颯爽と現れたのは子供だった
しかし子供とは言えアドラスにとっては切り刻んでも刻み足りない憎しみが具現化したに等しい存在である

>「最初に言っておきますが(中略)さあ教えてあげましょう数の暴力という力を……」

フリードの自信満々な態度はアドラスに益々憎しみを募らせた
所々 年端もいかぬ存在が騎士である自分を見下し馬鹿にしているかのような態度が見てとれる
意図的かは分からないが己を軽く見ているのでないかと伺ってしまい それが彼には許せなかった

「分別の付かぬ子供が言えた台詞かぁぁぁ!!!!!
泣き叫び私に命乞いをするまで嬲ってくれる!!!!」
アドラスも十分 騎士という身分を鼻にかけ己以外は見下している為 その資格は無い
最も 上級貴族の家柄であるフリードと没落騎士の家系では比べ物にもならないのだが

>「あまりこういう飛び道具は好みじゃないですが………」

フリードの向けたリュートのネック部分から射出された薔薇をアドラスは剣を振るい叩き落とした
その剣裁きは腐っても鯛という諺が相応しいかもしれない
「ふはははははは!!!!!無駄無駄無駄ァ!!!!!
いくら数に頼ろうと私には通用せんぞぉ!!!」
フリードの方を視線をやり したり顔でアドラスはニヤリと鼻で笑った


118 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/02/24(木) 15:14:30.76 O
>>116
数十秒前

クリスの足首を狙った攻撃は確かにアドラスの健を捉えた
しかしアドラスの装着していたブーツには皮に包まれた全ての部分に薄い魔法金属によって加工が施されていた為
アドラスの足に致命傷は与えられなかった

パキン

金属の割れる音が響く クリスのナイフは魔法金属を叩き割ったのだ

「貴様ァ!!!中々の手練だな…
姿隠しと気配消し…この私ですら斬られるまで気づかったぞ…
惜しかった!実に惜しかった!!普通のブーツであったら この勝負既に決着が着いていたかもしれん!」
アドラスは金属が叩き割られたブーツをひらひらとクリスに見せつける
「だが私は普通のブーツを戦場に履いてくるような愚者では無いんでな
貴様は手を出さぬのならば最後に二人で刃を交えてやっても良い」

アドラスは呪文を唱え剣に雷撃魔法を掛ける
「さて我が雷龍剣(ライジング・ドラゴン・ソード)の最初の獲物は誰にしようか?
今宵は禁書の間での屈辱を返させて貰う…
せいぜい あの日私を辱めた事を後悔するがいい!!!!」
雷鳴を帯び、青光りする刀身は見る者が見れば確かに美しかった
騎士の汚辱を晴らす闘いが始まろうとしている
結末が決められた哀れな騎士の寸劇が始まった

119 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/24(木) 20:34:55.61 0
>113-118
屋上には、既に何人もの先客が来ていた。
そして、皆の視線の中心にいる男、アドラスは、リリィを射るような視線で睨みつけている。
もしアドラスの視線に破壊力があったとしたら、軽く100回は黒焦げになっただろう

>114
アドラスは、リリィの説得など最初から聞く気など無かった。
>「考え直す必要など無い!貴様等、雛型全員の首を落とす事こそが我が使命!
>言葉で私を惑わそうとしても無駄だぁ!!!!」
「そ・・・・・・そんな」
>「まずは貴様からだ 女ァ!!!!
>少女と言えど容赦はせんぞぉぉぉ!!!!」
リリィは、あまりのショックに棒立ちになった。
生まれてこの方、ここまで明確な悪意を向けられたことが無かったからだ。
そこに猛然とアドラスが剣を構え突進してきた。
誰もが、リリィがアドラスの剣の餌食になったと思っただろう。

ズダン!とリリィとアドレスの間に突き刺さる一本の薔薇
今まさにリリィを貫こうとしていたアドラスの剣が、ぴたりと止まる。
アドラスの踏み込みの邪魔をしたのは、一本のバラの花だった。
その後、なぜか甲高い金属音が響いたが、リリィには何が起こったのかわからなかった。
「ば、爆発するうぅぅぅ?!」
はっと我に返ったリリィは、頭を腕でかばいながら後ろにバックステップした。
――――が、今回のバラはただ刺さったままだった。不発弾かナイフ代わりかは分からないが、今のところ大丈夫そうだ。
>「貴様ァ!!!中々の手練だな…
>姿隠しとけはい消し…この私ですら斬られるまで気づかったぞ…
>惜しかった!実に惜しかった!!普通のブーツであったら この勝負既に決着が着いていたかもしれん!」
「ど、どこに向かって喋ってるの??」
田舎育ちで夜目が利くとはいえ、リリィにはまだ管理人もクリスも見つけることが出来なかった。

>ぺけぺけぺんぺんぺんぽこりん♪
>屋上より高い木の上からリュートを掻き鳴らしつつ登場するフリード
「フリード君、やっぱり来てくれたのね!・・・・・・・・きゃあああ!!!な、何よこの音っ!!」
あまりの不協和音に、リリィは思わずその場にうずくまった。
>「お待ちなさい!リリィさんには指一本も触れさせませんよ!!」
「あ、あぶなっ・・・・・・・」
リリィの心配を他所に、フリードは華麗に着地した。
>「あなたには僕らに負けて汚名挽回、名誉返上してもらいます!」
「な、なんかそれ言葉おかしくない?じゃなくて!ありがとうフリード君、おかげで命拾いしたわ!!
 それと、私の部屋にあった黒い球、あれどういうこと?!」
>「にゃあお」(つまり噛ませ犬って事だね)
えー、と不本意そうな表情を浮かべたリリィだったが、それ以上口にはしなかった。
事態は緊迫しており、軽口を叩けるような状況では無かったのだ。
『そういえば執事さんのトラップは、発動しなかったみたいだね』

120 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/24(木) 20:36:58.02 0

リリィはぐるりと屋上を見渡した。そして車椅子の人影に気づき、仰天した。
彼女には、その人影に見覚えがありすぎた。
「ロゼッタちゃん!何であなたこんな危ないところにいるの?今日ジョンはどうしたの?」
リリィはきょろきょろと周りを見渡した。
ロゼッタの飼い犬ジョンは特殊能力があり、彼のお眼鏡に適わない人間は、ロゼッタに近づけもしないからだ。
「・・・・・・はっ!もしかして同じウチュウジンどうし、ウェイターさんと話でもしに来たの?
 ダメだよ、今あの人、ものすごく気が立ってるから殺されちゃうよ!」
リリィはロゼッタの後ろに回りこむと、車椅子に手をかけた。
彼女の手は黒い手袋のようなもので覆われていて、制服の袖口から見える丸い飾りには、ベッドフォード財団の名前が見え隠れしている、
「話は後で聞くから。とにかく安全な場所まで避難しよう?」
フリードが薔薇の飛び道具で足止めしてくれている。
そしてアドラスの剣は、稲光でバチバチと青白い光を放っている。
フリードは二つ名が示すように氷結系の魔法が得意であり、相性は最悪であった。
直撃を受ければ、無事ではすまないだろう。
「早くロゼッタちゃんを安全な場所に連れて行って、援護しないと・・・・・・!」

さて、リリィがロゼッタを全く恐れなかったのには二つ理由があった。
ひとつは、彼女はロゼッタを勝手に友達だと思っていたから。
そしてもうひとつは、ロゼッタが持っている金属の塊の使い道を、全く知らなかったからだ。


121 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/24(木) 21:44:54.21 0
>116>120
> 「……お姉さんに、用はないよ……お姉さん、ここの安全は、今から危険に変わる。
>  巻き込まれたくないなら、早くお部屋に帰って、寝た方がいいよ……」
現れたのは小さな女の子だった。
しかし、ロゼッタは見た目を気にしなかった。もしかしたら、
地球を氷河期にしようと企んでいるポール星人が化けた姿かもしれないからだ。
(↑変な文章だが、本当にロゼッタがそう考えているから仕方が無いじゃない。)
「あんた、いい度胸してるわね?これが何かわからないの?あたいも知らないけどさぁ。」
ロゼッタは自分の持っている拳銃がどういうものか忘れているようだ。きっとガスのせいだろう。
そうこうする内に、小さな女の子が言った通り、安全は危険へと変わった。決闘が始まったのだ。
ロゼッタは変な声を出した後、そこから避難しようとした。
しかし、片方の手に拳銃を持ったままでは車椅子をうまく動かすことができない。
じゃあ拳銃をしまえばいいと思うかもしれないが、
そのためにスカートをめくれば、中に入れた“切り取られた左手”が露見してしまうのだ。

しかし、そこへ助け人が現れた。
> 「ロゼッタちゃん!何であなたこんな危ないところにいるの?今日ジョンはどうしたの?」
「…ジョン?それってどのジョン?」
ロゼッタには話しかけてきた女の子の言葉が理解不能だった。ガスのせいかもしれない。
> 「・・・・・・はっ!もしかして同じウチュウジンどうし、ウェイターさんと話でもしに来たの?
>  ダメだよ、今あの人、ものすごく気が立ってるから殺されちゃうよ!」
> リリィはロゼッタの後ろに回りこむと、車椅子に手をかけた。
「殺される?」
ロゼッタは少し考えた。
「じゃああたいはまだ死んでないってことね?あんたを天使と間違えるところだった。」
ロゼッタはリリィの顔を見ながらそう言ってニタァーと笑った。
> 「話は後で聞くから。とにかく安全な場所まで避難しよう?」
リリィのおかげで、ロゼッタは速く動けそうだ。
しかし、同時にリリィはロゼッタのキルゾーン(射程距離)に入っている。
> さて、リリィがロゼッタを全く恐れなかったのには二つ理由があった。
> ひとつは、彼女はロゼッタを勝手に友達だと思っていたから。
> そしてもうひとつは、ロゼッタが持っている金属の塊の使い道を、全く知らなかったからだ。
後者に関しては問題無かった。なぜならロゼッタにも自分の持っている拳銃の使い方がわからないからだ。
しかし、前者はどうだろうか?もしも友人であることを、お互いを友人だと思っている関係だと定義するなら、
ロゼッタとリリィは友人ではなかった。
「そう言えば、あんたとは前に会ったことない?あたいの下半身が無くなったときとか?」
ロゼッタは拳銃を持った手をフリードに向けた。
「そう言えばあの子も前に見たような気が<パァン!!
それはロゼッタにとっても、リリィにとっても、思いがけない“暴発”だった。
ロゼッタは意図せず引き金を引いてしまい、フリードに向けて弾丸を発射してしまったのだ。
しかし当然ながら、それが意図したことではないことはロゼッタ本人しか知らない。
はたから見た人間からは、ロゼッタがフリードを射殺しようとしたようにしか見えないだろう。

122 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/02/25(金) 23:11:01.40 0
頭が痛い……世界が回る……吐き気がひどい……体調が非常に悪い・……
なにか考えるだけで頭がいたい……足下がおぼつかない
「行くのやめようかな?」
屋上に続く扉をあけるかどうか躊躇してしまっている
「でも、せっかく鎧を着て来たし、みんな戦ってるだろうし……」
頭の中での葛藤にケリを着け、意を決して扉を開けた
「花は桜木、人は武士、男は炎道勇気……、炎の漢、炎道勇気。ただいま参上」
名乗りの口上を挙げたがその言葉には全く覇気というものが感じられなかった
「遅れてごめん……挽回はしてみせるわ」
扉を開けてみた先の状況を飲み込むことは出来なかった
お酒のせいということもあるだろうがそれ以上に不確定要素が多かった
「そういえば、相手って誰?」
おそらくはあそこで張り切っている男だということはわかる
「ああ、気持ち悪い……こいつの首を取ればいい、簡単なお仕事でしょ」
吐き気を我慢しながらも、なんとか立っているのが限界だった
「ごめんちょっと、吐いてくる」
そういうとフラフラと奥に消えて行った

???「ここがフィジル魔法学園やね……予想より早よ、ついたわね」
???「ええあそこでワープ土管を見つけたのが大きいですわ」
???「あの馬鹿はどこにおのんのやろか?」
???「さあ?なんにしても夜中です。人影はありませんなぁ」
???「でも、なんや上のほうがさわがしいみたいやで、いってみいへん?」
???「そうですね。案外、勇気様がおりはるかもしれませんねぇ、お祭り好きですし〜」
二人の女性が屋上に向かう
まだ、男に戻っていない勇気はどうするのか?乞うご期待!!

123 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/26(土) 13:07:02.45 P
>117-122
>「ごめんちょっと、吐いてくる」
どっかでゲェとか言う声が聞こえてきた気がしたが気にしないことにしたフリード

>「さて我が雷龍剣(ライジング・ドラゴン・ソード)の最初の獲物は誰にしようか?」
「電気属性ですって!?困りましたね炎を使ってくるとばっかり思ってて
 フランクリンバッチの用意をしてきませんでしたよ」
フランクリンバッチというのは雷属性の攻撃を軽減するバッチである
まあそれ以前に前の戦いから1日も経ってないのだから準備なんて出来るはずがない
(まあ幸い上の方には金属製のピアノ線を張り巡らせてあるから何とかなるでしょうけどね)
どうやら仕掛けた罠を避雷針がわりに使おうということらしい

>「早くロゼッタちゃんを安全な場所に連れて行って、援護しないと・・・・・・!」
>「そう言えばあの子も前に見たような気が<パァン!!
突然飛来した銃弾により弾き飛ばされるフリードのリュート
この場合のリュートとは人名のことではなくまんまリュートである
弾き飛ばされたリュートの落下地点にはトラップの起動スイッチ
リュートが落ちたことによりスイッチがオンになりリュートの上に落ちてくる大量のかなダライ
>「にゃ?」(ピタゴラスイッチ?)
「さっきのは誰ですか!僕がせっかく仕掛けたトラップが一個パーになっちゃったじゃないですか!!」
>「にゃあ?」(そのトラップに何か意味あんの?)
本当にかなダライで何をするつもりだったんだろうか
「決まってるでしょグレン
 シリアスな戦いに強い人をギャグの戦いに持ち込めばこっちがかなり有利になりますからね」
まさに外道である

やっとこさロゼッタの存在に気がつくフリード
「やや!?あなたは確かカード付きお菓子のカードだけ取ってお菓子を捨てる人!!
 カードだけ取ってお菓子を捨てる人じゃないですか!!」
>「にゃ!」(何たる外道許せん!)
この場合のカード付きお菓子とはエンカの事であり
カードとは左手首のことである
その言葉を言葉通りに受け取った食いしん坊のグレンは食べ物を粗末にするやつを許せないのだ
本当にフリードの喩えは分かりにくい
「構って欲しいのはわかりますがいまは取り込み中なので後にしてください!」
とアドラスに向き直す
銃撃を構って欲しいだけで流すなんて一体どんな日常を送ってきたのだろか?


124 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/02/26(土) 13:08:29.45 P
「ローゼスショットリュートなんてただの牽制武器です………………とはいえ
 その剣相手に鍔迫り合いなんてしたら感電しますから接近戦なんてしてあげませんがね
 さあ僕が姉さんの劣化版じゃないって事をあなたに教えて差し上げましょう!!」
別に相手が凍りつくのが先か自分が感電するのが先かという勝負をしてもいいのだろうが
どう考えても感電するほうが先なので接近戦を避けるフリード
「喰らいなさい!フリィィィィジングショットナックル!!」
左腕で右腕を支えその前に巨大な……………と言っても1mぐらいだが
巨大な右手首型の氷を生み出し射出するフリード
>「にゃあご」(素直にロケットパンチって言っちゃいなYo)
「彼女の顔を見たらなんとなく使いたくなっただけで他意はありませんよ」
ロゼッタの目の前で偽りの手首を射出するフリード
まあ当然こんな技は通じないだろうが
別に”フリードが”アドラスを倒す必要はないのだ
仲間の誰かがアドラスを倒すチャンスが出来ればそれでいいのだ
それはクリスであるかも知れないし他の誰かかも知れない

「ちぃ、外れましたか!?」
仕方が無いので氷で出来た手首の指をわきゃわきゃと蜘蛛の足のように動かし戻ってこさせるフリード
>「にゃなぁ」(素直に新しいのを作れよ)
糸も鎖も無しで氷の造形物を操るという
何気にフリージングドールマリオネットより凄いことをしているのだが本人は気がついていないようだ
自覚の無い天才は自分ができる程度のことは他の人も当然できるはずと思い込んでいるからである
「フリィィィィジングニィィィドル!!」
フリードが次に繰り出したのは空中に氷柱を生み出し射出するという技であった
その技を見る限りリュートって必要だったのか?と思わなくもないのだが
多分MP節約的意味があったのであろう
もしかしたらリリィに使わせるつもりだったのかも知れない
だが今の状況では使い方をレクチャーしている暇はないのだ

 さあどう戦い抜くかな?

125 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/02/27(日) 00:38:00.10 0
黒く染まった夜の木々にまぎれて咲く大きな月。
わたしはその月花に向かい、傘と大鎌を両手に緑の階段を駆け上りました。

>108
> 校舎屋上に現れる宇宙人を倒せたら、昼間獲得できなかった分の単位が余裕でもらえる。

このチャンスを逃す手はないでせう。
学校というのは勉強の場であって、単位を取りに行く場ではないはずです。
従って、稼げるときに単位を稼ぎ、落ち着いて勉強に打ち込むべきでせう。
ね?

>118
>さて我が雷龍剣(ライジング・ドラゴン・ソード)の最初の獲物は誰にしようか?

物騒なコトバが聞こえました。間違いなくアレがターゲットです。
しかしこの学校は正真正銘の孤島にあったと思うのですが、
どうしてこういうヘンな人が入ってくるのでせうね?

先手必勝。傘を下向きに開くと、その隙間に入れておいたスギの房に、
予め暖めていた<<カース>><<ポイゾニング>>の官能環を作用させました。
傘の柄を持って大きく振りかぶり、狂騎士殿に向かって投げました。

「はじけるスギの香り!」
傘はくるくると回りながら飛んでいき、黄色い粉を振りまくのでした。
ABCのB兵器です、と言うと、少し色気が出るかしら。
お察しの通り、黄色い粉には猛烈な催涙効果を持ち、鼻水・鼻づまりを引き起こします。
直接的なダメージはなくとも、鎮圧効果は十分期待できるでせう。

わたしはひとりの修羅なのでした。
「みんなで単位<<シアワセ>>、ゲット…へくっ!」
忘れていましたが、もちろん狙った相手に限らず
粉の散布範囲にいるヒトをみな巻き添えにするのでした。

126 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/27(日) 13:01:11.27 0
>121-125
>「花は桜木、人は武士、男は炎道勇気……、炎の漢、炎道勇気。ただいま参上」
「エンドウ君来てくれたの?って、炎の漢っていうより萎れたお姉様じゃない!
 何でまだ元の姿に戻れてないの?青葉おにぃちゃんから薬もらったんじゃないの!?」
>「そういえば、相手って誰?」
リリィはアドラスを行儀悪く指で差した。
「あ、あの人だよ。ウェイターっていうの」
>「ああ、気持ち悪い……こいつの首を取ればいい、簡単なお仕事でしょ」
「あ、いや、何も首を取らなくても良いんじゃ・・・・・・・だ、大丈夫?冗談抜きで顔が土気色だよ?
 もしかして、ステージで歌って踊りすぎたせい?二日酔いの薬いる?
 あ、でも具合悪いのって、青葉おにぃちゃんが作った解毒剤の副作用ってのも考えられるよね?どーしよ・・・・・・」
>「ごめんちょっと、吐いてくる」
「えっ?!あっ、でもでも、せっかくの薬吐いちゃったら・・・・・・アッー!」
忠告はしたが、手遅れかもしれない。
エンドウはふらふらと奥へと姿を消した。
それは同時に、――――波乱の再会という舞台の幕開けでもあったのだが。

> リリィはロゼッタの後ろに回りこむと、車椅子に手をかけた。
「殺される?」
ロゼッタは少し考えた。
>「じゃああたいはまだ死んでないってことね?あんたを天使と間違えるところだった。」
「そ、そんな天使だなんて・・・・・・止めてよもう、照れるじゃない」
>ロゼッタはニタァーと笑った。
リリィもてへへ、と恥ずかしそうに笑い返しながら、車椅子を押し始める。

>「そう言えば、あんたとは前に会ったことない?あたいの下半身が無くなったときとか?」
「そうだよー。でも、ロゼッタちゃんには私だって首チョンパされたんだからおあいこだよ。
 でも・・・・・・そっか、下半身、なくなっちゃったんだ。あのマッドな女医さんにも、出来ないことなんてあったのね」
リリィは「ロリ大好き!」な女医の顔を思い出していた。
変態に比例した凄腕魔術師で、どんな重症患者でも死なせないと評判の女医でも、治療しきれない怪我があるらしい。
「あの後何度かお見舞いに行ったんだよ?けど、ロゼッタちゃんの飼ってる犬のジョンとお友達の人が会わせてくれなくて」
ロゼッタが大怪我を負うことになった事件には、リリィも少なからず関係している。
常識的に考えれば、大怪我を負った原因を、ホイホイ会わせてくれる関係者はいないのだろうが。

>ロゼッタは拳銃を持った手をフリードに向けた。
リリィは「ん?」と先を促すように小首をかしげた。
>「そう言えばあの子も前に見たような気が<パァン!!
音と同時に飛び上がったフリードのリュートが地面に落ちたかと思うと、何も無い空間から金タライがガラガラ堕ちてきた。
「えっ?えっ??!な、何今のバァンって音は?!ロゼッタちゃんフリード君に何かした?
 っていうか、あの金ダライは何なの?リュートが埋まっちゃったじゃない。どこから沸いてきたの?!」
>「さっきのは誰ですか!僕がせっかく仕掛けたトラップが一個パーになっちゃったじゃないですか!!」
「ご、ごめんなさいー!!」
なぜかリリィが謝っている。
また、本来ならロゼッタに何をしたかと食って掛かる場面なのだが、いかんせん、一度にたくさんの事が起こりすぎた。
リリィ以外の人間には、何が起こったのかきっと理解できたに違いない。
だが、金属の塊が何かも良く分からないのだ、リリィの使えない脳みそでは、世界の速さにまだ処理能力が追いつけていなかった。

>「やや!?あなたは確かカード付きお菓子のカードだけ取ってお菓子を捨てる人!!
> カードだけ取ってお菓子を捨てる人じゃないですか!!」
大事なことだから二回言ったんですねわかります。
「・・・・・・ロゼッタちゃん、そんなことしてるの?だめだよ、グレン君の言うとおり、おまけもお菓子も両方大事にしなくっちゃ」
リリィには、フリードの高尚な比喩が理解できなかった。
まして当のロゼッタにとっては、ますます意味不明だろう。
>「構って欲しいのはわかりますがいまは取り込み中なので後にしてください!」
と、フリードは軽く流して、アドラスに向き直す
「それにしても困ったな・・・・・・ウェイターをどうにかしないと、屋上から出られないよ」
まずいぞ、事の重大さが分かっていないリリィは、終始良く分からないまま暴発事件を流してしまうかもしれない!


127 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/02/27(日) 13:03:26.91 0
>121-125
>「さて我が雷龍剣(ライジング・ドラゴン・ソード)の最初の獲物は誰にしようか?
>今宵は禁書の間での屈辱を返させて貰う…
>せいぜい あの日私を辱めた事を後悔するがいい!!!!」
「ちょっとウェイター!まさか、体の自由の利かない無関係な子まで巻き込む気じゃないでしょうね?!」
リリィは戦慄し、早口で防御呪文を口にし始めた。
あんな雷の直撃を受けたら、タダではすまないからだ。

>「喰らいなさい!フリィィィィジングショットナックル!!」
フリードが、左腕で右腕を支え、巨大な右手首型の氷を生み出し射出する。
>「彼女の顔を見たらなんとなく使いたくなっただけで他意はありませんよ」
リリィは苦笑いした。リリィの友達のエンカが、左手首を切り取られて持ち去られてしまった時のことを思い出したのだ。
>「ちぃ、外れましたか!?」
「うわっ!?この氷生きてる?!」
手首の指をわきゃわきゃ動かし戻る姿は、まるでミクの使い魔のようだ。
・・・・・・・結構シュールな光景である。

>「フリィィィィジングニィィィドル!!」
フリードが次に繰り出したのは、空中に氷柱を生み出し射出するという技であった
>「はじけるスギの香り!」
可憐な声が響いたかと思うと、かわいい傘がくるくる回りながら黄色い粉を振りまきはじめる。
「ヘルミーネさん?!助けに来てくださったんですね!
 もしかして、私達の身を案じて??!なんておやさしい・・・・・・へくしっ!!」
黒い球が自分以外のところにも出現したことなど、リリィが知る由も無かった。
「今よロゼッタちゃん!フリード君が足止めしてくれてるうちに、安全な場所へ!!」
リリィはぐっと車椅子のグリップを握ると、アドラスの背後をすり抜け、屋上の出口へと逃げ出そうとした。
だがロゼッタ単独ならいざ知らず、ターゲットのリリィまで見逃してくれるわけも無い。
まして、神聖なる決闘の場に背を向け、この場から逃げ出そうとする臆病者なら尚更だ。
まさに通り抜けようとする寸前、アドラスと目があってしまう。
――――最初に雷龍剣を食らうだけの理由は、十分だった。

リリィは咄嗟に車椅子から手を離した。車椅子は惰性でゆっくりと前進していく。
そこに雷龍剣が炸裂した。
「きゃあぁぁぁぁああ!!!」
リリィは紙のように吹き飛ばされ、体勢を崩したまま屋上をぐるりと囲む壁に激突した。
だが勢いは止まらず、彼女の体は壁を越え空中へと投げ出されてしまう。
「・・・・・・・・・・・・・」
彼女の体は重力のまま、暗い地上へと吸い込まれていった。

128 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/02/27(日) 18:42:27.41 0
>>106-127
>「薬も使いすぎれば毒になるし、毒も少量なら薬になる……
 お酒もそう、何事も程ほど、適度が一番と言う事ね。それで、貴方は飲まないの?」
「ええ、同感です。…もっとも、少量だろうが大量だろうが死に至る毒もありますけどね。カエンタケとか。
ああ、それと僕お酒苦手なんですよ…。飲むと気持ち悪くなるっていうか…。ですから遠慮しておきます」
酒は百薬の長というが、青葉は酒が苦手のようだ

「さて…適当に普段の習慣で採集したキノコでも納めて最下位だけは免れますか…あれ、ない…
そうだ、薬に使っちゃったんだ…どうしよう…はぁ、もう時間ないし…
…え? 今夜0時に? …不本意だけど、そこを狙うしかない、か…。それまでしっかり準備しとかないと…」
そう呟きながら、部屋に戻る青葉だった。…もちろん、ピザパーティはしっかり楽しんだ。描写はなかったけど

そしてなんやかんやで0時…が過ぎた
「拙い、遅れた! 急がないと!」
しっかり薬を装備し、屋上へ向かう青葉
「…ってテレポートすれば良いじゃん…」
テレポートで、屋上へ瞬間移動する。
「すみません! 寝坊しました! あと炎道さんはこれが終わったらお薬ですよ!」
「ごめん。遅れた。いやぁ、ちょっと電車が遅れてさ…ってあれ? 青葉君?」
「蟲野君じゃないですか! もしかして貴方も?」
「そうなんだよ。集めたキノコ全部虫に食べられちゃってさ」
「それは災難…でも今はそれより…」
「そうだね。修羅場だからね、ここ…」
バトルの真っ只中、青葉と友人の蟲野が到着した


名前・蟲野 蝶矢(むしの ちょうや)
性別・男
年齢・青葉と同い年
髪型・ 黒くて長さは普通。触覚のようなアホ毛が2本立ってる。ピクピク動く
瞳色・黒
容姿・ 若干痩せてる。背は普通。コートを着てる
備考・青葉の友人
得意技・魔虫の召喚、使役、その他虫に関わる魔法
好きなもの・虫
苦手なもの・食虫植物
うわさ1・身体に多種多様な虫が住み着いてるらしい
うわさ2・鳥についばまれそうになったことがあるらしい

129 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/27(日) 20:13:07.98 0
>123>124>126>127
> やっとこさロゼッタの存在に気がつくフリード
> 「やや!?あなたは確かカード付きお菓子のカードだけ取ってお菓子を捨てる人!!
>  カードだけ取ってお菓子を捨てる人じゃないですか!!」
とフリード。
> 「・・・・・・ロゼッタちゃん、そんなことしてるの?だめだよ、グレン君の言うとおり、おまけもお菓子も両方大事にしなくっちゃ」
とリリィ。
「へぇ〜、あたいってそういう設定だったんだ。知らなかった〜。」
とロゼッタ。ロゼッタの放った拳銃はフリードのリュートをはじき飛ばすだけですんだが、
おかげでロゼッタは拳銃の使い方を思い出すことができた。
> 「構って欲しいのはわかりますがいまは取り込み中なので後にしてください!」
> とアドラスに向き直す
フリードの言葉を聞いてロゼッタはちょっと考えた。
「後で?…ああ、うん。今度は両手で構えて撃つから外さないよ。」

> 「喰らいなさい!フリィィィィジングショットナックル!!」
> 巨大な右手首型の氷を生み出し射出するフリード
> 「彼女の顔を見たらなんとなく使いたくなっただけで他意はありませんよ」
「ポカーン…」
ロゼッタはフリードの右手型氷を見ても食指は動かないようだ。
イミテーションの上に“右手”、まさに論外である。
> 「ちぃ、外れましたか!?」
> 「今よロゼッタちゃん!フリード君が足止めしてくれてるうちに、安全な場所へ!!」
> リリィはぐっと車椅子のグリップを握ると、アドラスの背後をすり抜け、屋上の出口へと逃げ出そうとした。
> ――――最初に雷龍剣を食らうだけの理由は、十分だった。
「ところで、あんた。さっきから気になってたんだけどさぁ。私の事を…」
ロゼッタがリリィに何かいいかけた。しかし…
> リリィは咄嗟に車椅子から手を離した。車椅子は惰性でゆっくりと前進していく。
「聞きなよ、あんたさっきからあたいの事をロゼッタちゃんロゼッタちゃんって呼んでるけどさぁ…」
ロゼッタは相変わらずリリィに何か言いかけているが、リリィはそれどころではない。
> そこに雷龍剣が炸裂した。
> 「きゃあぁぁぁぁああ!!!」
> リリィは紙のように吹き飛ばされ、体勢を崩したまま屋上をぐるりと囲む壁に激突した。
> だが勢いは止まらず、彼女の体は壁を越え空中へと投げ出されてしまう。
> 彼女の体は重力のまま、暗い地上へと吸い込まれていった。



130 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/02/27(日) 20:14:40.26 0
車椅子は惰性でゆっくりと進んで行き、やがて止まった。
ロゼッタの手には女性の左腕、肩から先の部分が握られていた。
「…キルゾーン(射程距離)は2m、本当にギリギリだった。ギリギリ思い出せて良かった。
 これがあたいの能力…ドコデモ・ドアー…!」
ロゼッタの持つ左腕はリリィのものだった。
リリィが吹き飛ばされる直前に、彼女から空間切断魔法で切り取ったのだ。
そして、彼女の魔法“ドコデモ・ドアー”の効果、それは切断面同士の空間をつなげることだ。
ロゼッタはリリィの左腕の切断面にある黒い幕のようなものを指でやぶる。
落下するリリィの切断された左肩の幕も破れ、ロゼッタの声が聞こえてきた。
「一回しか言わないからよく聞け。あたいの事はロゼッタ先輩と呼びな。
 それともう一つ…」
次の瞬間、リリィの左肩から先に獣人の左腕のようなものが出現した。
猫科の動物を思わせるようなその手の先には長い爪がついており、
リリィの意思とは全く無関係に動くと、校舎の壁にその爪を立てた。
ガリガリと音を立てて、校舎の3階付近でついにリリィの落下は止まった。
左肩にある、リリィの肩と謎の左腕の境界からまたロゼッタの声が聞こえてくる。
「…あたいは犬なんて飼っていない。あたいは犬が嫌いなんだ。
 あいつらはすぐに人間に擬態したあたい達を宇宙人だと見破るからね。
 引き止めて悪かったわね。もう行っていいわ。」
ロゼッタの最後の言葉と共に、謎の左腕が消滅した。
つまり、リリィはまた落下し始めたのだ。
そう、ロゼッタにはリリィを助けるつもりなどもとより無いのである。
「歩けないことと引き換えに手に入れた“第二の能力”、アップル・シーナ…!」
ロゼッタは一人つぶやく。
「ジェレミー…早く忘れた方がいい。アップル・シーナはあたいの中の悪魔。
 あんたが聞いたのは悪魔の声なんだ。」

131 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/02/28(月) 17:27:50.57 O
>127 >130
>「…あたいは犬なんて飼っていない。あたいは犬が嫌いなんだ。
> あいつらはすぐに人間に擬態したあたい達を宇宙人だと見破るからね。
> 引き止めて悪かったわね。もう行っていいわ。」
3階の高さから再度落ち始めたリリィの体は、2階をすぎ、1階に差し掛かった辺りで宙吊りになった。
伸びてきた数本の糸が、リリィの体を墜落しないように固定したのだ。

「ふふ… こんな夜中に飛び降り自殺なんて、随分と思い切りがよろしいのね」
するすると、同じような糸に体を支えられたミクが、リリィと同じ高さまで降りてきた。
ミクは図書館の管理人と同じく、屋上の戦いを離れた場所から観察していたのだ。
余談だが、ミクはリリィや屋上で戦っているフリードとは面識があった。
以前総裁の館に生徒達が入った時に、ミクも別ルートで潜入していたのだ。
そのため、戦いの背後関係についても、ある程度の理解はしている。

「お友達はもう少し選んだ方がよろしいのではないかしら。
 あなたは友達だと思われているようですけれど。
 彼女…ロゼッタさんの方は、あなたを友達とは思われていないようですわよ?」
くすくすと楽しげに笑いながら、ミクは一度言葉を切って屋上を見上げる。

「それにしても、リリィさんもお友達の皆さんも惨いことをなさるのね。
 屋上で戦っているお相手の方、あなた達のために総裁に見捨てられたそうですから。
 あなた達の事を恨みに思われるのも無理はありませんわね」
もちろん、ミクはアドラスをかわいそうだなどとは少しも思っていない。
単にリリィの反応を見るために言っているだけである。

「ともあれ、捨てられた者は拾うわけにもいきませんわ。
 あの道化師の命が草のようにむしられるのを、御一緒に高みの見物と参りましょう」
ミクがそう言い終えると、リリィの体はミクと一緒に屋上に向けて上り始めた。
屋上に連れて戻るのではなく、言葉のままに一緒に戦いを離れた場所から観察するために。
せっかくの人質兼遊び相手を手離すつもりは、ミクには無かったのだ。

132 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/03/01(火) 21:22:18.95 O
アドラスは皆の攻撃を紙一重で受け流し 巧みにかわしていく
仮にも戦闘のプロ 衣服に花粉による若干の汚れはあるものの
息一つ切らせていないのは相応の実力がある事の証明かもしれない
「所詮は天才と言えど子供の力量よ…
有り余る能力を秘めていても使いこなせぬのなら絵に描いた餅と同じか…」
またも舞台にたった役者の如く大袈裟な抑揚を付け血も付いていない剣をあたかも血を払うかのように薙ぎる
「これではあの方が失望なさるのも無理は無い…
だが私は貴様等を許さん!!!
痛みに悶え泣き叫び私に許しの言葉を語るまでジワジワといたぶってくれるわぁぁぁぁ!!!!!!」

雷を帯びたアドラスの剣が天に向けられると空には暗雲がたちこめ雷鳴が鳴り響き始めた

「吠えよ 雷龍!!轟け 雷鳴!!!!
落ちよ “雷千柱”(ライジング・オブ・サウザンドエンタシス)!!!!!」

アドラスが鬱陶しい口上を述べ剣を振り下ろすと天から屋上に千本は降ることはなかったが何十本もの落雷が降り注いだ

「はっはっは!!!!!ほら逃げろ!!逃げろぉ!!!
騎士を侮辱した報いだぁ!!
天からの裁きに焼き尽くされるがいい!!!!」


133 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/02(水) 21:17:15.78 0
ちょっと女の子らしからぬ所用で決闘の場所から離れていた
「歌が聞こえる……?この声……いや、まさかな」
故郷で別れた幼なじみの声が聞こえた気がした
そんなはずはないと、すぐに意識を集中させた……立つことに
頭を金槌で叩かれたように痛い
もはや、戦いどころではないといえる体調ではあるが
「武士として戦いから逃げることは出来ない!」
すでに吐くために戦場から離脱してるじゃないかと言うツッコミはなしの方向でお願いします
気持ちを上げようとしても、この体が言うことを聞かない、アルコールと女の部分がひどくジャマをしている
「体が重いなぁ、しんどいなぁ、帰りたいなぁ……」
正直な気持ちを言うとこうなる
しかし、やっぱり戦っているみんなのことを考えるとそういうわけにはいかない
「今度こそ仕切り直して、頑張ろう!!」
頑張ろうと自分に気合いを入れるポーズが実に女の子らしく
たまたま通りかかったボブ(18歳)は胸がキュンとしたらしい
なんでこんな時間にこんなところにいたのかは知らないけど……
屋上のちょっと人目につかないところから皆のところに戻った勇気
>「吠えよ 雷龍!!轟け 雷鳴!!!!
落ちよ “雷千柱”(ライジング・オブ・サウザンドエンタシス)!!!!!」
グッドタイミング!雷が勇気を集中的に襲う、周りの鋼鉄繊維にも多数落ちていたが、彼の金属製の鎧の為に落雷を引き寄せたのだ
「なんで一日にこう何度も何度も……」
魔法世界なら結構いるかも知れないがこっちの世界じゃいないでしょ、普通は死ぬし
とりあえずこの勝負では邪魔になるであろう鎧を脱ぐ、せっかく持って来たのにもったいない
「しかし、こいつは一筋縄にはいかねぇなっと!」
得意の部屋にある武器をテレポートする荒技で火縄銃を取り出す
「酔い覚ましにと思って玉と火薬はすでに詰め込んでいたんだぜ!」
全く効果がなかったのは実証済みです
火は自分の魔法でつける『炎の魔法武士』だからね!
「用意したのは1丁じゃないんです」
次々に火縄銃を取り出しアドラスに向けて撃つ、誰かもっと近代的な銃を彼にプレゼントしてあげてください
マスケット銃でもいいから
「武士と騎士の決闘に銃は不粋って言うのはなしだぜ?」

〜一方、学園にやって来た2人はというと〜
「なあ、伊織。あれ見てや〜変な人おんで!」
「ほんまですねぇ〜人が空に浮かんどりますねぇ〜」
勇気達が戦っている建物に向かっているときに見つけた2人の少女
「下から話しかて上から話しかけられのはしゃくやね〜」
「おひい様は相も変わらず、自尊心の塊ですな〜」
「うるさいねん!ええから空飛ぶで!」
そういうと彼女は意識を集中させて……歌いだした
「あなたに会いに行きたい〜光の翼のようなあたたかい翼で〜今は片方の、右の翼しかないけれど」
1フレーズだけ歌うと彼女の背中に光の翼がはえる、歌詞と違って左右両方だが
(光の翼といっても、ミノフスキードライブの余剰出力が生むメガ粒子で形成された翼ではない
だから相手を切り裂くことや電子機器の麻痺を起こしたりは出来ない)
空を飛び、リリィとミクの元に
「なあ、あんた達こんな夜中になにしてんの?」
「そんなあっていきなり失礼ちゃいます?まあ、夜分遅くこんばんわ〜私はこのたび転校してくることになった、こちらは天海家のご令嬢の真様
私はお付きの菊池伊織と申すものでございます〜以後、お見知りおきを〜」
尊大な態度の真と打って変わって低姿勢の伊織、名前の元ネタ的には伊織のほうが尊大な態度だが

134 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/03(木) 11:03:21.59 0
>130-132
雷に打たれたリリィは、意識こそ飛ばなかったものの、一時的に体が麻痺してしまった。
指一本動かせないまま、リリィの体は重力に引かれ落下していく。
その彼女の肩が、突如根元から消えた。そして、その断面から鮮明な声が聞こえてくる。
ロゼッタだ。
ちなみに、リリィはドコデモ・ドアーの能力を知っている。だから発動した力を見ても、特に困惑することも無い。。
>彼女は自分のことは先輩と呼べ、と言い、その次の瞬間、消えた左肩から先に獣人の左腕のようなものが出現した。
猫科の動物を思わせるようなその手の先には長い爪がついており、
リリィの意思とは全く無関係に動くと、校舎の壁にその爪を立てはじめる。
(・・・・・・ロゼッタちゃ・・・先輩?)
リリィは眉を潜めた。
ロゼッタのドコデモ・ドアーは空間操作系の魔法で、こんなオプションは無かったはずだ。
どう見ても人間の腕ではない。ロゼッタは、変身系の魔法が使えたのだろうか?
そんなリリィの考えを他所に、獣人の左腕はガリガリと音を立てて、校舎の3階付近でついに落下は止まる。
(・・・・・助かった)
リリィはロゼッタに礼が言いたかったが、ろれつが回らずまともな言葉が出ない。
>「…あたいは犬なんて飼っていない。あたいは犬が嫌いなんだ。
> あいつらはすぐに人間に擬態したあたい達を宇宙人だと見破るからね。
(・・・・・・ジョンが犬ではないというのなら、何だろ?・・・・・・ウチュウジン?友達?)
だが、そんな事をゆっくり考える余裕は無かった。
> 引き止めて悪かったわね。もう行っていいわ。」
「――――!!」
ロゼッタの最後の言葉と共に、リリィを支えていた謎の左腕が消滅したからだ。
「あ・・・・・・?!ぅあ・・・・・・!!」
リリィの顔が恐怖に引きつった。彼女の体は再び落下し始めた。
そう、ロゼッタはリリィを助けたわけではなかったのだ!

>3階の高さから再度落ち始めたリリィの体は、2階をすぎ、1階に差し掛かった辺りで宙吊りになった。
>伸びてきた数本の糸が、リリィの体を墜落しないように固定したのだ。
>「ふふ… こんな夜中に飛び降り自殺なんて、随分と思い切りがよろしいのね」
ぎくり、とリリィの体が強張った。
声を出せないリリィは、困惑と怯えを含んだ目で、突如現れたミクを見上げている。
>「お友達はもう少し選んだ方がよろしいのではないかしら。
> あなたは友達だと思われているようですけれど。
> 彼女…ロゼッタさんの方は、あなたを友達とは思われていないようですわよ?」
リリィの上に、楽しげなミクの笑い声が落ちてきた。
痛い。
リリィは一瞬傷ついた顔をしたが、すぐにそれを隠した。
そんな顔をみせれば、ミクを喜ばせるだけだ、と知っているくらいには面識があったからだ。
動揺を悟られないよう、必死で平静を保とうとする姿をたっぷり楽しんだ後、ミクは用意していた次の言葉を発する。
「それにしても、リリィさんもお友達の皆さんも惨いことをなさるのね。
 屋上で戦っているお相手の方、あなた達のために総裁に見捨てられたそうですから。
 あなた達の事を恨みに思われるのも無理はありませんわね」
リリィの体が強張ったのを、糸を通じてミクも感じただろう。
驚きに見開かれた目で、リリィは必死で言葉を発しようとする。
「ど、・・・・・ど・・ぅ・・いう・・・・こ・・・と?」
リリィは、総裁の屋敷を壊した冤罪で、総裁の代理人として現れたミクに拘束された事がある。
だが結局、総裁側からは何のお咎めも無かった。
それどころか、事件自体が無かったことにされていたのだ。
てっきり丸く収まったとばかり思っていたのだが、総裁側の内部事情は違っていたらしい。

リリィの内心など百もお見通しなのに、そ知らぬ顔でミクは屋上を見上げている。
>「ともあれ、捨てられた者は拾うわけにもいきませんわ。
> あの道化師の命が草のようにむしられるのを、御一緒に高みの見物と参りましょう」
リリィはいやいやと弱々しく首を横に振ったが、そのままミクと一緒に屋上に向けて上り始めた。

135 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/03(木) 11:03:57.00 0
屋上では、残された面々がアドラスと死闘を演じている。
高みの見物の言葉どおり、ここからは戦況が一目瞭然だ。
リリィの目に涙が浮かんだ。
「ど、して、止め・・な・・・い?な・・・・・ら、ぁ・・・な・・た、な・・・・・・に、しに・・・・・ぃ、来た?」
リリィは弱々しく身じろぎしながら、何とか言葉を発しようとする。
「総さぃ・・・や、・・・ユリさ・・・・・・・、この・・・・・こと・・・・・・知って・・・るの・・・・・・?」

リリィは忘れていた。
ミクから見ればリリィなど、退屈しのぎの玩具くらいの認識だということを。

>「なあ、あんた達こんな夜中になにしてんの?」
>「そんなあっていきなり失礼ちゃいます?まあ、夜分遅くこんばんわ〜私はこのたび転校してくることになった、こちらは天海家のご令嬢の真様
>私はお付きの菊池伊織と申すものでございます〜以後、お見知りおきを〜」
突然現れた、異国風の二人連れ。
リリィの顔がぱあっと輝いた。これで助かる!と思ったのだ。
(?!)
だが、言葉を発することは出来なかった。喉を圧迫されたからだ。
先ほどまで、たどたどしくも何とか言葉を発することが出来たのは、単にミクがそれを許していたからだとリリィは知った。
テレパシーも、ある程度の集中が無ければ発することは出来ない。
集中できない程度の苦痛を継続的に与えれば、封じることなどたやすいことだ。
結局リリィは、こんなに近くに居ながら、助けを求める選択肢を完全に封じられてしまったのだ。
こらえきれず、リリィは涙を流した。
だがそれも、ミクの説明ひとつで簡単に納得されてしまうだろう。

はたからみれば、ミクとリリィは、安全な場所で待機しているようにしか見えない。
その上、ミクは屋上で攻撃を受け、傷つき墜落しそうになったリリィを助けた命の恩人だ。
最初から最後まで見ていたとしても、その行為の原動力が何であれ、責めようと思うものなど居ようはずも無い。
まして、屋上では生死をかけた戦いをしているのだ。
注意はそちらに集中し、リリィを気にする余裕は誰にもないだろう。

【ロゼッタに友達じゃないと思われていると指摘される。アドラスの不運と決闘の原因が自分にあると知らされショックを受ける。
 真と伊織に助けを求めようとするも、言葉とリアクションを封じられ行動不能】

136 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/04(金) 14:10:02.85 P
>125-133
>「みんなで単位<<シアワセ>>、ゲット…へくっ!」
>「に?」(単位?)

空中に投げ出されるリリィ
だがフリードに助けに行く余裕は無い
「ああ!リリィさん!………おのれアドラス!ゆるざん!!」
某太陽の王子のように怒り狂うフリード
氷の魔法使いは常にクールにしてなくちゃいけないのにこの子ったら………

>「吠えよ 雷龍!!轟け 雷鳴!!!!
 落ちよ “雷千柱”(ライジング・オブ・サウザンドエンタシス)!!!!!」
>「はっはっは!!!!!ほら逃げろ!!逃げろぉ!!!
  騎士を侮辱した報いだぁ!!
  天からの裁きに焼き尽くされるがいい!!!!」

「うぼぉあ!?」
上に仕掛けたピアノ線を避雷針替わりに利用して
雷撃を避け続けたフリードだったが
さすがに全てを避けることが出来ず感電してしまう
「にゃあ!?」(フィィィィぼぉぉぉ!?)
バッタリと気絶するフリードリッヒ……
このまま死んでしまうのか?

意識を亡くしたフリードリッヒに何処からともかく声が聞こえてくる
>「立ち上がるのですフリードリッヒ!まだいまは死ぬ時ではありません!」
「お母様の声が………」
>「立ち上がるのです!あなたは私の子……この程度で死ぬような子では無いはずです」
「でも僕………」
>「立ち上がらないとあなたをモデルに男の娘同士の薄い本を………」


137 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/04(金) 14:11:40.19 P
「こんなことでやられてたまるかぁぁぁぁ!!」
がばっと起き上がるフリードリッヒ!!
ちなみに母は普通に生きてます

>「にゃ!?」(復活したフィー坊の髪の毛が伸びてる!?)
「せっかく女と間違えられないように切った髪の毛が伸びちゃったじゃないですかぁ!やだぁ!!」
フリードの髪の毛はいつの間にか腰まで伸びていた
お約束なのか?何故か前髪は伸びていないフリード
フリードリッヒの髪が急に伸びたのは小さな覚醒、小覚醒(しょうかくせい)を起こしたためであろう
小覚醒(しょうかくせい)でこれなのだから中覚醒(ちゅうかくせい)大覚醒(だいかくせい)を起こしたらどうなってしまうんだろうか?
>「にゃ?」(何その死にかけパワーアップ唐突すぎね?)
「なんだか良くわかりませんが力が溢れてきます!これなら粉塵爆発も熱膨張も金属糸も必要ないかも知れません!!」
だが金属糸はもう使用済みである
>「にゃぁん」(じゃあこの小麦粉は後でパンケーキ焼いて食べよう)
アドラスが炎を使ったら投げようと思っていた粉塵爆発用の小麦粉はスタッフが後で美味しくいただきました

>「武士と騎士の決闘に銃は不粋って言うのはなしだぜ?」
「大丈夫なんですかそれ?紅茶かかっただけで熱膨張して使えなくなるとかないですよね」
>「にぃお」(そんな銃あるわけ無いじゃん)
「とりあえず僕は氷柱弾を撃ち込みまくってアドラスの足場をボコボコにし相手の動きを鈍くします
 いくら強くても二本の足で立ってるんですから地面の影響を受けないわけにはいきませんからね
 なあに別に本人に当てなくてもいいんです動きさえ止められればクリスさんあたりがあいつの首根っこへし折って脊髄ぶっこぬいてくれますって」
>「にゃあ」(それなんて真仮面ライダーだよ)
「フリィィィィジングニィィィドル!!」
いつもとは違い数十本が一度に飛んでいく氷の針
どうやら急に増えた魔力を制御出来ていないようである
「すごい……この魔力…いつもの10倍のゲインはあるぞ」
意味不明の単位で自分の力を表現するフリード

はたして唐突に手に入れた力を制御しきれるだろうか?
それともお約束で暴走してしまうんだろうか?
そして学園の屋根は誰が弁償するのだろうか?
やはりアドラスの給料から天引なんだろうか?


138 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/04(金) 19:23:52.78 0
>132>128
リリィの「無関係な体の不自由な子を巻き込むのか?」という問いに対する答えは、
アドラスの魔法攻撃を見れば一目瞭然だった。
つまり、YES!YES!YES!である。
そのためロゼッタはアドラスの攻撃から身を守る必要が出てきた。
今は偶然アドラスの雷に当たっていないが、空間切断魔法で直接それを防ぐことはできない。
さらに悪いことに、ロゼッタの両手は拳銃と、リリィから切り取った左腕を持つため塞がっている。
これでは車椅子の操作ができない。
そこでロゼッタが目をつけたのはテレポートで現れた少年二人組みだった。
ロゼッタは彼らと面識が無い。猫をかぶっていれば助けてくれるかもしれない。
そこでロゼッタはそのようにした。
「そこの二人〜!」
ソウスケ(草介)達は気づいてくれるだろうか?
「お願い!あたいを助けて!ここから逃げたいんだけど、体をうまく動かせないの!」
よしんば気づいたとしても、ロゼッタの本質を知っているならば助けてくれないかもしれない。

ロゼッタの叫びは、本人の意図とは無関係な効用を同時にもたらしていた。
そう、リリィの切断された左肩からも同じ叫びが聞こえるのだ。
それはさながら腹話術のようであるが、
もしもリリィの肉声を知らない者が聞けば、それはリリィを助ける動機になるかもしれない。

139 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/05(土) 18:00:11.33 0
>>129-138
>「吠えよ 雷龍!!轟け 雷鳴!!!!
落ちよ “雷千柱”(ライジング・オブ・サウザンドエンタシス)!!!!!」
空から何十本もの雷が降り注ぐ。何気に名前までついてる
「うわっ! やばいですよこれ…! 超短距離瞬間移動・連続使用ver回避特化(ショートショート・テレポートverアボイド)!!」
雷が落ちてない位置に次々にテレポートし、全ての落雷をかわす青葉。なかなか器用である
「うん。拙いよねぇ…これって。『チクデンボタル』! 1000匹居れば足りるかな?」
チクデンボタルを1000匹召喚し、十分の雷にぶつける蟲野。蟲野に向かってくる雷は、全てチクデンボタルに吸収された(あくまで蟲野に向かってきた物のみ)
ちなみにチクデンボタルは、魔動物界節足魔動物門魔虫類魔昆虫網魔甲虫目ミラクルホタル上科トリックホタル科デンキボタル属に属する魔虫で、電気を吸収し身体に溜め込む性質を持つ。
その電気を利用してお尻を光らせたり生命活動をしたりする。が、攻撃には使えない。電気で攻撃したりする他の魔虫が、チクデンボタルの電気を利用することもある

>「そこの二人〜!」
>「お願い!あたいを助けて!ここから逃げたいんだけど、体をうまく動かせないの!」
雷を防いだ二人に、声が聞こえてくる
「はーい…なんでしょう?」
「呼んだの?」
どうやら二人とも気づいたようだ
「(チッ…幼女じゃない…)ここから逃げたいんですか? 別に良いですけど。…貴方が持っている腕、僕の見間違えでなければ…リリィさんの物に見えるんですけど、違いますか?
しかし妙ですね…どう見ても切り取られている腕の切り口から一滴も血が出てない…。もしかして貴方の魔法とか? …まぁいいや。取り合えず、その腕を持ち主に返したら何処にでも逃がしてあげますよ」
「え、逃げたいの? トンボ便、チョウ便、バッタ便が有るけどどれが良い? 速さならトンボ便、安全性ならチョウ便、移動力ならバッタ便がお勧めだよ。
…尤も、青葉君がこう言ってるなら僕も腕を返すまでは逃がしてあげないけどね。…その拳銃もおっかないし。それに…下の方から君と同じ声が聞こえるんだけど」
「僕も聞こえました。蟲野君、虫に助けに行かせてくれませんか? 僕の勘だと、リリィさん辺りだと思うので」
「おっけー。『メイサイガ』『シラハカミキリ』『エレキサッカー』『キズクイムシ』『テレパスカマドウマ』で良いかな…言って来い!」
五種類の魔虫を召喚し、下に向かわせる蟲野。順調に行けばリリィを助けに行けるはずだ。下にそれぞれの魔虫の特徴を書く。
メイサイガ:魔動物界節足魔動物門魔虫類魔昆虫網魔チョウ目メイサイガ科メイサイガ属に属する魔虫。周囲の景色に擬態する性質を持つ。鱗粉を浴びた者にも同じ能力がつく
シラハカミキリ:魔動物界節足魔動物門魔虫類魔昆虫網魔甲虫目カブトムシ亜目ハムシ上科カミキリムシ科シラハカミキリ属に属する魔虫。白銀に光るアゴが特徴。
アゴが非常に頑丈で、鉄より硬い物も噛み切る。流石にダイヤモンドは切れない。
エレキサッカー:魔動物界節足魔動物門魔虫類魔昆虫網魔ハエ目魔カ亜目魔カ下目魔カ上科魔カ科デンキカ亜科エレキサッカー属に属する魔虫。
他の生き物の身体に溜まっている電気を口から吸収する。刺されると痒い。痒い以外に人間に害はない。
テレパスカマドウマ:魔動物界節足魔動物門魔虫類魔昆虫網バッタ目キリギリス亜目カマドウマ上科サイカマドウマ科ESPカマドウマ亜科テレパスカマドウマ目に属する魔虫。
触覚で対象者の心を読み取り、理解できる。更に他の生き物に伝えることも可能。この通り有能だが、見た目が気持ち悪い。
【青葉草介:ロゼッタに、腕をリリィに返させようとしている。交換条件つき
蟲野蝶矢:青葉に同じ。五種類の魔虫にリリィを助けに行かせる】



140 :三毛猫獣人 ◆jntvk4zYjI :2011/03/05(土) 18:36:09.28 0
一人の女生徒が、屋上へ続く長い階段を登っていた。
彼女の名はルイーズ。風紀委員だ。
学園の秩序と平和と節度を守る彼女が、なぜ消灯後の学園内をうろうろしているのか?
理由は簡単。
今日、屋上で乱痴気騒ぎが発生するかもしれない、という情報をリークしたからだ。
「まー、ガゼネタだとは思いますけどね〜ん」

だが残念ながら、ルイーズの予想は大きく外れたのである。
屋上にいたのは生徒ではなく、見覚えの無い軍服の男だった。

不審者と生徒たちの間で、壮絶な戦いが繰り広げていたからだ。
その面々の一部に、ルイーズは見覚えがあった。
(あ。また面倒事ですわ〜)
うへぇ、という表情を見せたルイーズはこっそりため息をつくと、『変身』した。

屋上に現れたのは、二足歩行できる三毛猫タイプの獣人だった。
もっとも、今三毛猫獣人は、床に張り付いてこそこそヘルミーネに接近してきているのだが。
「へぷしっ!へぷしっ!!そこの女生徒、こんなところで何やってますニャ?
 あの高笑いしている不審者は一体何者ですにゃ?!」
実にオーソドックスな質問である。

「ちなみに私は怪しいものではありませんニャ。かわいい森の動物で、風紀委員ですニャ〜」


141 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/03/05(土) 23:30:20.10 0
>>127
>「ヘルミーネさん?!助けに来てくださったんですね!
> もしかして、私達の身を案じて??!なんておやさしい・・・・・・へくしっ!!」

「えっ?ええそうよ、わたしの単位を案じて……じゃなくて、
 心配だったから見に来たんだ」
うっかり本音が出てしまいました。危ない危ない。

>>132
>「所詮は天才と言えど子供の力量よ…
>有り余る能力を秘めていても使いこなせぬのなら絵に描いた餅と同じか…」

投げた傘は計画通り宇宙人さんの周囲に粉を撒くも、彼は全く動じません。
健全な肉体は不健全な魂を宿らせるのかしらん。
くよくよせずに次の作戦に移りませう。

>「吠えよ 雷龍!!轟け 雷鳴!!!!
>落ちよ “雷千柱”(ライジング・オブ・サウザンドエンタシス)!!!!!」

「ちょっ、おまっ」
慌てて傘に向かって走る、前に<<ポイゾニング>><<インバート>>。
浄化しておかないと涙目確定です。
傘に隠れて落雷をやり過ごします。
乙女の傘はこの程度の嵐、切り抜けられるものです。

>>139
>「うん。拙いよねぇ…これって。『チクデンボタル』! 1000匹居れば足りるかな?」

雷の雨は長引くことなく、すぐに引きました。
蛍の光がまばゆいくらいに並んでいます。うーん、パピヨン。

>>140
>「へぷしっ!へぷしっ!!そこの女生徒、こんなところで何やってますニャ?
> あの高笑いしている不審者は一体何者ですにゃ?!」

「ヘルミーネ・ハントケ、ハンターよ。たぶんあちらは不審者だと思う」
生徒は誰でも、単位を探すハンターのようなものです。
希望の星に巡り合うまで歩き続けるでしょう。
けれど、後半は何の答えにもなっていないのでした。

>「ちなみに私は怪しいものではありませんニャ。かわいい森の動物で、風紀委員ですニャ〜」
「それじゃあよろしくね」
手短に挨拶を済ませると、屋上の周囲を走りながら石を落としていくのでした。
……だから、わたしは風紀じゃないんだってば。

142 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/03/06(日) 01:15:59.60 O
>>133 >>136-141

>「武士と騎士の決闘に銃は不粋ってのは無しだぜ?」

次々と火繩銃から発射される弾丸をアドラスは見切ったかのように颯爽と回避していく
時折 数発が服や肩を霞めるが致命傷となる傷を負わせるまでは行かなかった
「私とて魔法を剣に宿らせ用いる!!!
この決闘にルールなど無い…銃なり大砲なり好きに使ってくれて結構!!!
だが……………」
口上を述べた矢先 炎道の放った銃弾の一つはアドラスの眉間を確実に捉えたはずだった…
「私は銃は好かん………」
そう言い終えると同時にアドラスは剣を立て銃弾を真っ二つに切り裂くという荒業をやってのけた
真っ二つに切り裂かれた弾の一つは左頬を切り裂き血をうっすらと垂れ流させる
剣を軽く薙らせ アドラスは炎道を嘲笑うかのようにニヤリと笑った

>「こんなことでやられてたまるかぁぁぁぁ!!!!!」

幾つかの雷柱が直撃し仕留められたかのように思われたフリードは不屈の闘志を滲ませる叫びと共に立ち上がった
これにはアドラスも驚きと共に一種の感心を彼に抱く
「我が雷に身を貫かれようとも立ち上がらんとする心意気は認めよう!!!!
子供と見て 侮ったが間違っていたのは私の方だったか!!!」
そして髪の毛が腰まで伸びたフリードを見てアドラスはより間違った決意を抱かせてしまった
「このような力を持つ者を生かしておいては必ずや我等に障害を持たらすに違いない…ここで排除しておくのが得策よぉぉぉ!!!!!」
力を持つ者に対する見解がベッドフォードとは完全に異なっているのは御愛敬
老人の思惑によりこうなっているとは言え少々同情してしまう
フリードの放った氷の針は屋上の一部を粉砕し 舗装を粉々にしてしまった
氷の針出現と同時に魔法を用い 空高くへと一瞬だけ上昇したものの着地した場所は運悪く足場が悪くなった所である
「くっ……足場をこう悪くされては…」

143 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/03/06(日) 02:05:14.13 O
>>138-141
アドラスが着地してもなお、雷は若干力を弱めたとは言えまだ降り続いていた
衰えた勢力を元に戻さんと剣を掲げた瞬間

>「うん 拙いよねぇ…これって。『チクデンボタル』千匹いれば足りるかな?」
いきなり現れた無数の魔虫『チクデンボタル』
その名の示す通り 電気を吸収してしまう魔法世界の昆虫
今のアドラスの攻撃にとって天敵となるこの虫は習性に従い見事に降り注ぐ雷柱を全て吸収してしまった
「こっ…この魔虫使いがぁぁぁ………」
足場が悪く片膝を付いて着地したアドラスは元凶である青葉を呪い殺さんとするばかりの目で睨みつける
「我が秘儀が敗れたとならば…ええい!!!最後の手段よぉ!!!!」
やはり見る者聞く者を鬱陶しがらせる台詞を吐き捨てると
いきなり現れた空間の二つの切れ目にそれぞれの手を後ろ手に突っ込み血走らせた目で狂ったように叫び始めた
「居でよ魔装!!宿らせよ神力!!!
私に緋々色金の如き鎧を!!!全てを断ち切らんとする剛剣を!!!!!!

我に与え給えぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
先程の雷鳴とは桁違いの雷が耳をつんざかんとばかりに学園の空に響き渡る
次第に雷鳴は勢力を増し 聞く者に恐怖を与えていく
「剛金による重装鎧!!!!!(メタル・フルコート)」
叫びと同時に雷がアドラスを貫く 立ち込めた煙により視界が極端に悪化する
煙が晴れようやく視界が回復すると皆の目に映ったのは頭から爪先まで白銀色の金属に覆われた数メートルはあろう巨大な重装鎧を纏ったアドラスの姿があった
その手には長さ厚さともに常人では扱えぬ大剣が握られている
この姿はまさに巨神兵の出で立ちという形容が相応しい
「これが古より伝わる魔装召喚の力……
ははは…ふふ…はっああああはっはっははは!!!!
素晴らしい…伝わる…伝わってくるぞぉぉぉぉぉ!!!力がぁぁ溢れんばかりの力がぁぁ!!!!!」
大剣を闇蜘蛛に振り回し悦にはいってしまったアドラス
このような禁じられた古代の魔法を彼に授けたたのは勿論、財団であり
正確にはベッドフォードが有していた知識の一つである
「あっははっははっ!!!これなら楽勝だ…これで貴様等なんか簡単に潰せるんだよぉぉぉ!!!!」

144 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/03/06(日) 18:50:38.38 O
>132-143
>「ど、して、止め・・な・・・い?な・・・・・ら、ぁ・・・な・・た、な・・・・・・に、しに・・・・・ぃ、来た?」
「先ほども言いましたけど、私は戦いを見に来たただの通りすがりの見物客ですわ。
 あなたも見たところ戦う意思はなかったようですから、私と同じご予定なのでしょう?
 近くの特等席で試合をご覧になりたい気持ちはわかりますけれど、あまり近すぎると危険ですわよ?」
通りすがりのわけが無いのだがすまして答えるミクに、リリィは苦しげに質問を続ける。
>「総さぃ・・・や、・・・ユリさ・・・・・・・、この・・・・・こと・・・・・・知って・・・るの・・・・・・?」
リリィの質問を聞いて、ミクは一瞬不思議そうな顔をした。
総裁はともかく、ユリの名前が出てくるとは思っていなかったのだ。
「見ての通り、これだけ大きな騒ぎになっているのですもの。
 総裁のお考えでなければ、とうに教師が様子を見に来ているはずですわ。
 ユリは…あの子、昼間はキノコ狩りで走り回っていたようですから。
 今頃は夢も見ないでぐっすり寝ているのではないかしら。
 リリィさんももう少し夜は早く寝て、健康的な生活を心がけた方がよろしくてよ」


>「なあ、あんた達こんな夜中になにしてんの?」
> 「そんなあっていきなり失礼ちゃいます?まあ、夜分遅くこんばんわ〜私はこのたび転校してくることになった、こちらは天海家のご令嬢の真様
> 私はお付きの菊池伊織と申すものでございます〜以後、お見知りおきを〜」
「まあ。 丁寧にご挨拶していただいて嬉しいですわ。
 私は初音美紅。 こちらは私の友達のリリィさんですわ。
 彼女、今少し体調がよろしくないようで声が出せませんの。
 お返事出来なくてごめんなさいましね」
笑顔で2人に返しながら、ミクはさりげなくリリィが助けを求められないように糸で締め上げる。
生かさず殺さずは蜘蛛の得意技だ。
「私たち、あちらの屋上の戦いを見学していましたの。
 よろしければお2人も…」

>「そこの二人〜!」
だが、ミクにとって(おそらくロゼッタにとっても)想定外の事がおきた。
ロゼッタの助けを求める声が、切られたリリィの腕辺りから聞こえてきたのだ。
間の悪いことに、下から飛んできたのも2人である。
ロゼッタの声をリリィと勘違いしても不思議はない。

考えられる事実を告げて誤解を受けないようにする事は、ミクも考えた。
しかし、屋上から虫がリリィを助けに来たために、そちらの撃退を優先せざるをえなくなる。
「鬱陶しい虫だこと…!」
ミクは特に動きを見せなかったが、その言葉と共に周囲に縦横無尽に粘着質の糸が張り巡らされた。
操られる糸はミクの意のままに動き、リリィを助けようとする者を妨害するだろう。
リリィを助けに行くなら、真と伊織もやはり糸の妨害を受ける事になる。

ちなみに、ミクは虫の中ではカマドウマを優先的に排除しようとする。
カマドウマが肉食なのを知っているのだ。
それでも糸を避けて近づくことができたなら、ミクが次のような事を考えているのがわかるだろう。
(屋上はずいぶんと派手な戦いになっているようね。
 総裁の言っていた覚醒とは“あれ”の事なのかしら。
 …なんにしても、リリィが操られている事を彼らは気づいていないんですのね。
 これならこの子にも、まだまだ利用価値はありそうですわ)

145 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/06(日) 20:10:53.20 0
>139
> どうやら二人とも気づいたようだ
> 「ここから逃げたいんですか? 別に良いですけど。…貴方が持っている腕、僕の見間違えでなければ…リリィさんの物に見えるんですけど、違いますか?
> しかし妙ですね…どう見ても切り取られている腕の切り口から一滴も血が出てない…。もしかして貴方の魔法とか? …まぁいいや。取り合えず、その腕を持ち主に返したら何処にでも逃がしてあげますよ」
とソウスケ。
> 「え、逃げたいの? トンボ便、チョウ便、バッタ便が有るけどどれが良い? 速さならトンボ便、安全性ならチョウ便、移動力ならバッタ便がお勧めだよ。
> …尤も、青葉君がこう言ってるなら僕も腕を返すまでは逃がしてあげないけどね。…その拳銃もおっかないし。それに…下の方から君と同じ声が聞こえるんだけど」
とチョウヤ。
「あたいには聞こえないよ?」
とロゼッタは猫をかぶったまま言い、話を続ける。
二人はリリィを助けようとしているようだが、ロゼッタにはそれが解せなかった。
もしもチョウヤが言ったとおりロゼッタと同じ声が下から聞こえたのなら、
それはきっとロゼッタが持っているリリィの腕を通じて、リリィの肩からロゼッタの叫びが聞こえたからだろう。
つまり、助けを求めたのはロゼッタであり、リリィではないのだ。
現にリリィが今すぐ助けを必要としている状況にあるとしても、だ。
ロゼッタは以上の件を説明した後、二人に対して「こっちに来なよ」と手招きした。
「この腕の切断面を見てみなよ。あんたが言ったとおり、これはあたいの魔法で空間を切り離している。
 だからこの切り口の中を見ればさぁ、その人の肩から先の景色が見えるのよ?
 確かめてみたら?」
改めて言うほどでもないが、リリィの左腕を今ロゼッタが持っている。
切断面の景色を見るためにはロゼッタの魔法の射程距離に入らざるを得ないだろう。
「あ…」
さらに悪いことに、ロゼッタはリリィの左腕を床に落としてしまった。
「…悪いけど、その左腕を拾ってくれない?あたいはこの左腕をずっと持っておく気はないからさぁ。
 返すよ、あの子に。でも、あたいは体が不自由だから、
 あんた達二人があたいを連れてってくれないと返せないの。」
ロゼッタは仮に二人(あるいはどちらか一人)が射程距離に入っても、
今すぐソウスケやチョウヤの左手を切断するつもりはなかった。
でなければ、二人はきっとロゼッタを逃がしてはくれないからだ。
しかし、ロゼッタの安全が確保されたなら、きっとその限りではないだろう。

146 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/07(月) 21:35:32.43 0
>136-145
>「そこの二人〜!」
>「お願い!あたいを助けて!ここから逃げたいんだけど、体をうまく動かせないの!」
リリィの肩口から、ロゼッタの声が聞こえてきた。
姫らしき人物と、その従者にも、ロゼッタの声はリリィのそれとして聞こえたに違いない。

だが、その後もリリィの肩口からはロゼッタの声が続く、
そばにいるミクには当然だが、姫君と従者にしても、耳がよければロゼッタの説明が聞き取れるだろう。
もっと言えば、ソウスケたちが気づいたように、リリィの肩口と屋上の両方で同じ話し声が被って聞こえていることも。

とはいえ、青葉たちはリリィの様子がおかしいことに気づいてくれたようだ。
たくさんの見慣れない虫がリリィのほうに飛んでくるが、ミクがたくみに糸を操って接近を拒んでいる。
だが、もしも網を掻い潜ってたどり着く虫炊いたとしたら、エレキサッカーとキズクイムシだろう。
仮にリリィの体内の電気を排除し傷(といっても腕は傷ではないのだが)を治療できたとしても、ミクの不利には働かないからだ。
だが、防御に専念していたミクが気を取られた時、ごくわずかな間だけテレパシーを使える状態に戻った。
リリィは精一杯の力で、伊織や真、青葉とその友人に呼びかける!
『私はいいから、エンドウ君達を助けて!』


147 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/03/07(月) 21:42:41.40 0
>136-145
>「ヘルミーネ・ハントケ、ハンターよ。たぶんあちらは不審者だと思う」
「ハハハ、ハンター?!いくらプリチーな森の動物だからって、狩らないで欲しいニャ!
 ――――ニャッ?!やっぱりあの男、不審者だったニャ〜?!
 さては昨日の下着泥棒は奴の仕業ニャっ!?」
微妙にかみ合っていない気がする。

>「それじゃあよろしくね」
そういい残し、ハンターことヘルミーネは屋上の周囲を走り、足場を悪くするために石を投下し始めた。
足場を悪くされた上に雷を封じられ、不審者は逆上している
>「我が秘儀が敗れたとならば…ええい!!!最後の手段よぉ!!!!」

「両者そこまでニャっ!!」
しゅたっ!と、三毛猫獣人ことルイーズは、颯爽と屋上の中央へと躍り出た!
「私は森の動物で風紀委員ニャ!消灯時間はとっくに過ぎてるニャッ!!
 寮監に引き渡されたくなかったら、速やかに部屋に帰るニャ!!」
後ろでは見るも恐ろしい状態になっているが、背を向けているルイーズは気づかない。
「そしてそこの不審者!速やかにお縄を頂戴……な、何にゃこの煙は?!何にも見えな・・・・・・目がぁ〜目がぁぁぁぁ〜!!」

  〜そのまましばらくお待ちください〜

>煙が晴れようやく視界が回復すると皆の目に映ったのは頭から爪先まで白銀色の金属に覆われた数メートルはあろう巨大な重装鎧を纏ったアドラスの姿があった
その手には長さ厚さともに常人では扱えぬ大剣が握られている

>「これが古より伝わる魔装召喚の力……
>ははは…ふふ…はっああああはっはっははは!!!!
>素晴らしい…伝わる…伝わってくるぞぉぉぉぉぉ!!!力がぁぁ溢れんばかりの力がぁぁ!!!!!」
>大剣を闇蜘蛛に振り回し悦にはいってしまったアドラス
「ふぎゃ――――!!」
ルイーズは慌てて背中に翼を出すと、飛んで衝撃波をかわした。
そしてそのままヘルミーネにタックルすると、二人で上空へと退避する。
「あ、危なかったニャー。
 それにしても、なんなんニャあの物騒な鎧は?暗黒騎士の鎧じゃあるまいし・・・・・・。ヘルミーネさん、何かご存知ニャ?」
大人びて賢そうなヘルミーネに、ルイーズはそうたずねた。

「あの鎧、どう見てもまともじゃないニャ。普通じゃない力も感じる。
 でも、それだけじゃないニャ。危険な香りがすると、野生の勘が私に伝えてくるにゃ」
ルイーズは手に入れた力に酔いしれるアドラスを見下ろす。
「だけど、あれだけの魔力を常に維持するのは、尋常でない魔力を消費する筈ニャ。
 ただの人間風情に扱える代物とは思えんニャ〜」
もしもヘルミーネが本好きなら、アドラスがどんなものを呼び出したか知っているかもしれない。

「気のせいかニャ?あいつ、鎧を召喚してからますます様子がおかしいニャ。
 ――――どうするニャ?森の動物はかわいい子の味方ニャ。
 プリチーガールが逃げるにしても戦うにしても、及ばずながら力を貸すニャ」

ルイーズはその場に居合わせた者全員に向かって叫んだ!
「今は揉めてる場合じゃないニャ!皆で力をあわせて戦わないと、こいつから逃げ出すことも出来ないニャ!」
もっとも、逃亡はアドラスが決して許さないだろうが。
「真正面からやるにはリスクが高すぎるニャ!・・・・・何か弱点みたいなものはないのかニャ〜。
 皆、死にたくなければ知恵を絞って打開策を考えるニャ!!」

上空でわあわあわめくさまは、狙ってくださいと言わんばかりである。
もし攻撃を回避できないと悟った場合、ルイーズはルミーネを離すだろう。

148 :うんちへび:2011/03/08(火) 00:18:56.13 O
『がんばって』

うんちへびたちは自分の体を器用に曲げて、地べたに文字を作りました

☆うんちへびとは色つや形、すべてがうんちにそっくりな蛇です

149 : ◆70VgGM3HY6 :2011/03/08(火) 01:33:00.34 0
管理者は動かなかった。何があろうと、決して動かなかった。
自分が関わった少年少女達に、無条件で手を貸したくなる……
そんな傍観者にあるまじき感情を押し殺し、事態をただ只管に静観し続ける。
根底にあるのは至極単純、『彼らの為にならない』、と言う事だ。

見た目こそ若いが、管理者もまた『人間ではない』……長命種とは、往々にして
大きな力も同時に宿して生まれてくる物であり、管理者も例外ではなかった。
故に、管理者が助力すれば、事態はすぐにでも収束に向かうだろう……それではダメなのだ。
これから起こるであろう苦難の数々……その全てを、自分で払ってやれるわけもない。
彼ら自身が力をつけ、仲間との繋がりを強め、立ち向かっていかなければならないのだ。
……目の前で起こっている惨劇も、また一つの苦難である。
『太陽のかけら』を宿しているらしい少女の、凄惨な姿にも目を逸らさない。
自ら立ち位置を定めたのならば、最後まで全うすべきなのだから―――――。


結果としてクリスの奇襲は失敗に終わった。
他の参加者達の援護を受けながら切り結ぶも、『クリス』には圧倒的に経験が足りなかった。
いかに戦慣れした親兄弟の記憶を受け継いだとは言え、あくまでそれは『記憶』でしかなく、
繰り返しによって体が覚えた『経験』や『勘』ではないのだ。
そもそもクリスは環境のせいで『本能に任せた』戦いは出来ても、
『頭を使ったり考えたりしながら』戦うと言う事が苦手だったのだ。この場合は致命的ですらある。
そのために、思い描く様に体を動かす事が出来ず、不自然な間が生まれてしまう。

また、誰もが牽制の色濃い攻撃しか繰り出さなかったのも、苦戦の一因であろう。
意思の疎通が完全でない為に、役割の分担も上手く行かず、アドラスの実力もあって一歩を踏み込めない。
連携の体裁すら整わないそれは、慣れた者からすればあまりに拙い戦い方にしか映らないのだ。
結果、ついにアドラスの剣がクリスの体を捉え、刀身に帯びた雷がクリスの体を焼いた。
子供の体にはあまりにも強すぎるショックは、クリスの意識をホワイトアウトさせ……
事態はさらに悪化する。これもまた連携を取れていないが故に起こった事だ――――――。

ワナとは、敵対する者に対して効果を発揮する様に仕掛けられる物である。
いつの世もそれは変わらず、フリードが事前に仕掛けたワイヤーも、アドラスを狙った物だった。
……そのワイヤートラップが仇となり、弾き飛ばされたクリスの右腕を肩から落としたのだ。
気絶していた為に激痛によるショック死は避けられ、天窓の屋根部分に辛うじて引っ掛かったが……
続くアドラスの落雷が倒れているクリスに直撃し、衝撃でミクに絡め取られたリリィ目掛けて吹っ飛んだのだ!
粘性の高い蜘蛛糸に覆われていたリリィにさしたる衝撃はなかった。しかし、異変はまだ続く。

落雷をもろに受けたクリスは全身に重度の火傷を負い、衣服と皮膚が癒着してしまっていた。
その上電熱はなおもクリスを焼いており……当然、貼り付いた蜘蛛糸も熱で溶け切れていく。
つまり―――放っておけば、クリス諸共リリィは落下してしまうと言うことだ!
もしミクが触れようものなら同じ様に熱で焼かれるし、蜘蛛糸もやはり熱で役立たず。
おまけに一番距離が近いリリィは否応無しに熱の被害を受ける……だが、その光景を見ている
管理者はおかしな事が起きている事に気づいた。もしかしたら、他の人達も気づくかも知れない……


   『何故クリスは落雷の直撃を受けて原形を保っていられるのか?』と―――

150 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/08(火) 17:32:54.47 0
143-149
>「こっ…この魔虫使いがぁぁぁ………」
(あれ…今睨まれたような…っていうか僕じゃないし!)
と心の中で呟く青葉


>「鬱陶しい虫だこと…!」
糸を張り巡らせ、魔虫を妨害しようとするミク
(糸使いか…面倒だな。狙いはテレパスカマドウマ…。ここはシラハカミキリのアゴで…いや、恐らくあの糸は粘着質だ…
ここは援軍を…『皆、援軍が来るまで糸から逃げて』。よし、援軍はカッチュウマイマイカブリで。)
カッチュウマイマイカブリ。殻が鎧のように固く、普通の剣ならいとも簡単に弾いてしまうカタツムリ、
カッチュウマイマイを、その殻を溶かして捕食する魔虫である。
(さて、カッチュウマイマイカブリの消化液で糸を溶かせれば…)
というのが蟲野の狙いだった。しかし、その必要はなくなった。なぜなら、蜘蛛糸が落雷の熱で溶けていってるからだ
(拙い、このままだとリリィさんが…)
この時、青葉と蟲野にリリィからのテレパシーが届く

>『私はいいから、エンドウ君達を助けて!』
しかし―今はそれどころではない。『私はいいから』などと言っている場合ではない。このままでは、糸に絡まっている物は皆転落してしまう
(ごめん…。友達に頼まれてるから…。でも、友達の友達は友達だ。その友達に頼まれたんだから…
炎道君も助けるよ!)
同じく、テレパシーで返す蟲野

そんな風に蟲野が魔虫の操作に集中している間、青葉はロゼッタと会話していた

>「この腕の切断面を見てみなよ。あんたが言ったとおり、これはあたいの魔法で空間を切り離している。
 だからこの切り口の中を見ればさぁ、その人の肩から先の景色が見えるのよ?
 確かめてみたら?」
>改めて言うほどでもないが、リリィの左腕を今ロゼッタが持っている。
>切断面の景色を見るためにはロゼッタの魔法の射程距離に入らざるを得ないだろう。
>「あ…」
>さらに悪いことに、ロゼッタはリリィの左腕を床に落としてしまった。
>「…悪いけど、その左腕を拾ってくれない?あたいはこの左腕をずっと持っておく気はないからさぁ。
 返すよ、あの子に。でも、あたいは体が不自由だから、
 あんた達二人があたいを連れてってくれないと返せないの。」
「OK。分かりました。貴方をリリィさんの所へ連れて行きましょう…と、言いたいところですが」
青葉は下を見る。そこには異様な光景。異常な光景。異質な光景。異端な光景。
リリィに巻き付き、蟲野の魔虫を足止めし、その他色々してるミクの蜘蛛糸が、熱でどんどん溶けていたのだ
「今、リリィさんの居るところはあんな状態です。だからあれをどうにかするまで待ってくださいな。貴方、自殺したいわけじゃあないんでしょう?」
青葉が言う。
「さて、拙いよ拙い。すごく拙い。あの中で人を一人乗せて飛べるのはメイサイガくらいだ。けど糸に居る人数はもっと。これじゃあ足りない。間に合わない…
一応、あの数を一気に乗せれる虫は居るんだけど…『アレキサンドラトリバスアゲハ』…魔虫の中でも特に大きい奴だ。でも、スピードが…」
蟲野が神妙に、真剣に言う
「…貴方、自分の友達の得意魔法ぐらい知っていて下さいよ」
青葉が言う
「そんなの、テレポートさせれば済む話でしょうが」
そう言い、青葉は『アレキサンドラトリバスアゲハ』を、リリィたちの下にテレポートさせる。
アレキサンドラの大きさであれば、たとえ糸が溶けきって落ちてきても、全員助かるだろう

151 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/09(水) 00:44:18.75 P
>139>141-143>147>149-150
>「これが古より伝わる魔装召喚の力……
 ははは…ふふ…はっああああはっはっははは!!!!
 素晴らしい…伝わる…伝わってくるぞぉぉぉぉぉ!!!力がぁぁ溢れんばかりの力がぁぁ!!!!!」
「急激なパワーアップは身を滅ぼしますよ
 どうせ寿命とか命とか魂とか鎧が吸ってるに違いないんですから」
自分も急なパワーアップをしたのにそれを差し置いて言うフリード
今週のお前が言うなである

かつて黒い鎧騎士に完全敗北したフリード
はたして同じように負けてしまうのだろうか?
「こうなれば仕方がありません!目です!目を狙いましょう!!」
まさに外道な作戦を立てるフリード
どんな鎧でも視界の確保をするため目の部分は守られてはいないのだ
実用主義を謳うフリードなら安全のためにゴーグルを掛けるだろうが
自称誇り高い………の割には真っ先に女子どもを狙うのだが
アドレスはそんな格好の悪いことはしないだろう
>「にゃご!」(任せろ!)
ピザパーティの時に食堂からかっぱらって来たタバスコの瓶をアドレスに向けて投げるグレン
ぶった切ったが最後中身が溢れ出し目にしみるだろう
グレンの格好ははマスクにゴーグルという猫とは思えない格好だ
それにしても猫のあの手でよく投擲出来たものである
前はロープを結ぶのだって出来なかったのにすごい進化だ
>「にゃにゃあ」(力が増すだけがパワーアップだと思うなよ)
だがアドラスには猫語はわからないだろう
「………グレンって本当に猫なんでしょうか?激しく疑問です」
「にゃあご」(よし次は火炎瓶だ)
と食堂からかっぱらって来たアルコール度数の高いお酒に紙縒りを挿したものに火を点け投げるグレン
誰だよこんな物を学園の食堂に用意したやつ!!
ちなみに火種は落雷によって燃えた学園の木からである
「炎道さんがいるのにわざわざそんなモノは使わないでいいですよグレン」
だがもしかしたら魔法耐性があるかも知れないので非魔法による炎は有効かもしれない

「これは………ひどい」
クリスの凄惨な姿を見てつぶやくフリード
だがフリードには治療する技術はなく何もすることは出来ない
出来るとすれば戦闘終了後に保険医を呼ぶことぐらいだろう
「クリスさんをよくもこんな目に!おのれ許しませんよこの外道がぁ!!」
またしてもぶち切れるフリード
”氷の魔法使いは常にクールに”は何処に行ってしまったのだろうか?
そもそも原因の1つはフリードの仕掛けたワイヤーでは無いのだろうか?
>「にゃあお」(だからやめとけといったのに)
「鎧の間の関節を氷柱で刺し貫いて差し上げましょう!!」
と氷柱をいくつも発射するが鎧に弾かれてしまう
そんな簡単にクリティカルヒットが出たらツクダホビーのダイスなんていらないのだ
>「なーお」(別にゴールドクロスじゃあるまいし絶対零度じゃなくても凍るよね)
だが馬にさえ破られていているジルベリア仕込みの足封じ技なんて使えるわけがない
力技で粉砕されてしまうだろうしそもそも感電が嫌だから遠距離攻撃をしているのだ
逆にあっさり効いたら効いたで相手は死ぬEFB………なので人間相手には使えないだろう
「とにかく攻撃を避けつつ氷柱弾で弾幕を張るしか無いですね」
いやだから氷結リング(カリツォー )使えって足をとめるんならぴったりだから
だがフリードは知識はあっても知恵はないタイプなのでそのことを思いつかない
さあどう戦い抜くのやら?


152 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/09(水) 01:21:39.76 0
>「私は銃は好かん………」
そう言うやいなや、勇気の放った銃弾をまっぷたつに切り裂く
「おお〜やるじゃねぇか!」
思わず、感嘆の言葉が漏れる
ちなみに勇気もカッコいいからと練習して死にかけたことがある
もう、このお茶目さん

>「大丈夫なんですかそれ?紅茶かかっただけで熱膨張して使えなくなるとかないですよね」
「悪魔が飲む数千度の紅茶ならあるかもしれねぇな。」
こんな戦闘中に冗談とはさすがフリードだと思い、視線をそちらに向ける
そこには長髪になったフリードが立っていた
誰だこいつ……?
一瞬そう思ったね
いまはあんまり気にしないでおこう
そう決めて、再びアドラスと対峙することにした
「お言葉に甘えて、国崩しで……ってあるわけがないだろ!」
1人でノリ突っ込みしてる場合ではないがまあいいじゃない?
そんなこんなしていると
「両者そこまでニャっ!!」
新キャラ登場!!
やって来たのは風紀委員の猫型獣人
社会のルールを教えに来たのだろうか?
とりあえず無視しよう

>「剛金による重装鎧!!!!!(メタル・フルコート)」
「おいおい、どこのオーバーマンだよ。そんなでっかい獲物まで、ドラゴンでもぶっ殺すのか?」
それは剣というにはあまりにも大きすぎた。大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把過ぎた。それはまさに鉄塊だった
っとどこぞの狂戦士のキャッチフレーズがぴったりの剣を振り回す
>「これが古より伝わる魔装召喚の力……」
そして、その巨剣を振るうことが出来る巨体に変貌したアドラス
それに対する勇気の反応は……
「魔装機神?サイバスターか?グランヴェールか?ガッデスか?」
大地の魔装機神ザムジードのことも忘れないでね
>「真正面からやるにはリスクが高すぎるニャ!・・・・・何か弱点みたいなものはないのかニャ〜。
 皆、死にたくなければ知恵を絞って打開策を考えるニャ!!」
風紀委員会からのお知らせ、もとい提案である
「これじゃあどうやって攻めたらいいかわかんねぇな……」
さて、巨大な鎧を着た人間をどうやって攻めたらいいのか
悦に入っているアドラスと対峙しながら考える
何個かアイデアが浮かんだのでフリードとヘルミーネに相談してみることにした
「なあ、俺の炎であいつの周りの酸素をすべて燃やして窒息させる『本能寺の変』作戦か
フリードが超巨大な氷の塊で圧殺ないし物理的衝撃でぶっ殺す『アルテミスの首輪』作戦か
ヘルミーネがあの馬鹿の鎧を錬金術で棺桶に変える『……名前思い浮かばないや』作戦のどれがいい?」
剣対剣とかの正攻法は決してしないのが強い相手との戦いのポイントだぞ?

【真、伊織サイドはもうちょっとあとで投稿します】

153 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/09(水) 04:10:20.04 0
真と伊織はというと

>「彼女、今少し体調がよろしくないようで声が出せませんの。
 お返事出来なくてごめんなさいましね」
明らかに様子がおかしいと真は感じた。だが
「それは大変やね〜こんな夜更けに、お友達が具合悪いん? 保健室にでも連れて行くん? やさしいなぁ」
リリィを見捨てたのだ
真の現在の目的は炎道勇気を見つけることである。それ以外のことなどどうでもいいのだ
このまま適当に話を切り上げて、屋上の様子を観に行こうと考えていたのだが
>「そこの二人〜!」
もう1人の少女、リリィのほうから声がする
「助けて? でも、なんでそんな遠い人を呼ぶ感じなん? 」
この違和感は当然である。目の前の人間に対して『そこの』とは言わないだろう
(おひいさま、これは少々厄介なことかと……このまま見過ごすのは……)
さっと伊織が耳打ちする
(ええ、そうやね。でもいまは勇気のアホンダラを探すのが最優先やで、他のことはほっとくわ)
しかし、そうも言ってはいけない、事態はさらにややこしいことになる
屋上のからただならぬ様子の虫が迫ってくる
これを排除しなければ楽に屋上へはいけないと普通の思考で行動する
「伊織!!」
彼女はそう言っただけだったが、呼ばれた当の伊織はすでに複数の火球を用意してすべての虫を焼き払おうと火球を放つ
「私は虫が嫌いなんですわ〜」
細めをさらに細めながらにこりと笑う
さあ上を目指そうというときに頭の中に声が響く

『私はいいから、エンドウ君達を助けて!』

「エンドウ……? 炎道勇気? あんた勇気の知り合いなん? それよりも勇気を助けてということはあいつがいまピンチなんやね?
どういうこと? 屋上で戦ってるのは勇気なん? あんた勇気のなんなん? 浮気やったあんたをまずぶっ殺すけど? ちょっと言われへん責め苦が待ってるけど?
いや、もうめんどくさいから殺すわ。どうやって殺そうか? 全身の血を抜く? それともちょっとづつ切り刻む? 地獄の炎で焼かれる? 
ダイアモンドダストで凍り付く? 裁きの雷は痺れる? 大地の怒りに潰される? 斬鉄剣で一刀両断? 悪魔の瞳で石になる? 
サンダーストームでハンバーグにされる? 転生の炎で生き返ってもう一回殺される? 大海嘯で溺死する? 
メガフレアで竜王の息吹を感じてみる? 闇の炎に抱かれて死ぬ? めんどくさいから、この高さから落とすわ
死ぬ準備はオーケー? 神様にお祈りは? トイレはええか? あと命乞いは無駄やからね? じゃあ、死ねや」

完全に逝っちゃてる、目が逝ってる、時の彼方に逝っちゃてる
「おひいさま、なんやらこの娘は友情てきな好意で勇気様を助けてと言ってるはるご様子」
あまりにも危険なので横からリリィのために助け舟を出す伊織、このまま放置していたらあと数秒でリリィは殺されていた
「ごめんなぁ〜勘違いしてもうたわ〜てっきり、うちの勇気にまとわりつく害虫かなんかと思てもうたわ〜堪忍な〜」
拳で頭を軽く小突き、舌をちょろっと出して謝る
「じゃあ、うちはマッハで勇気のところに行くから、伊織。この子助けたってな〜」
そういうとリリィを置いて一足先に屋上に向かう
起こされた伊織はリリィにひとつだけ問う
「いまいち状況がわからへんのですわ〜なんやこの金パツのお下げ髪の女の子が身動きが取れなくて、この黒髪の子が拘束している
であんたは助けてもらいたい? 上の虫も下の虫もあんたを助けるためやね? 
間違ってなかったらどこか動かすなりなんなりして肯定してや、助けてほしなかったら何もせんでええわ」

154 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/09(水) 20:23:58.03 0
>>149
「クリス!!」
屋上に雷が雨のように降っていたとき、勇気は落雷を鎧越しに浮け、身動きを取ることが出来なかった
アドラスの猛攻に周りをよく見ることも出来ずに、クリスに対して意識を向けることが出来なかった
そして、勇気は屋上から落下するさまををただ眺めることしかできず、助けることが出来なかった
このアドラスの猛攻では助けに行くことも出来ない、勇気はこの狂戦士に確かな憎悪を感じる
「いまはこいつの倒し方を考えねぇとな!」
勇気の怒りが有頂天に達したが別にスーパー武者とかになったりはしないよ
「トラン○ム!」とか叫んで赤くなって太陽炉内の高濃度圧縮粒子を解放して、一時的に通常の3倍の性能を引き出したりもないよ
唐突なパワーアップでアドラス一撃☆とか駄目なんだからね
>>151
打って変わって、覚醒したのにあくまでダーティな戦い方を貫くフリードは逆にカッコいい
そこに痺れて憧れている勇気はやはりフリードやヘルミーネに対して正攻法では戦い方を提案する
武士は正々堂々と戦うものだって?そんな平和な時代の理屈は勇気は知りません

【昨日の補足です。わかりにくくてすみません】

155 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/10(木) 20:16:34.66 0
>150
> 「OK。分かりました。貴方をリリィさんの所へ連れて行きましょう…と、言いたいところですが」
とソウスケ。
> 「今、リリィさんの居るところはあんな状態です。だからあれをどうにかするまで待ってくださいな。貴方、自殺したいわけじゃあないんでしょう?」
> 青葉が言う。
「自殺?あたいが?まさか。」
そう言えば結局自分が自殺しようとしていた理由をロゼッタは思い出せていない。
「あんな状態って言われてもさぁ…見えないんだよ、あたい。
 あんたはもうちょっとあたいを良く見るべきだと思うよ?」
ロゼッタは車椅子に乗っている。落ちたリリィの左腕を拾えないように、
うまく身動きがとれない体では下の様子を覗くこともできなかった。
「そう言えば、さっきあたいの妹が燃えながら下に落ちていったわね。」

「その左腕…拾ってくれないのね。」
ソウスケもチョウヤも下にいるリリィを助けるので無論それどころではないのだ。
しかし、そうとは知らないロゼッタはそう言ってため息をつくしかなかった。
あわよくばソウスケの左手を切り取ろうと考えていたが、あてが外れたようだ。
「アップル・シーナ…!」
ロゼッタがそうつぶやくと、彼女の前に何かが召喚された。
それは背中に白い翼のついた、メスライオンの獣人だった。
その意匠はギリシアのスフィンクスに似ているが、別のものである。
「アップル・シーナ、その左腕を拾ってあたいにちょうだい。」
『………』
アップル・シーナと呼ばれたメスライオンの獣人はリリィの左腕を拾い上げた。
「そうそう、いい子よ。」
しかし次の瞬間、アップル・シーナはその腕を勢いよくロゼッタに投げつけた。
「ぎゃん!?」
リリィの左腕をぶつけられたロゼッタは車椅子から吹き飛ばされた。
(リリィにも若干のダメージが入ったようだ。)
リリィの左腕も、ロゼッタの持っていた拳銃も、ロゼッタ本人も、
そしてロゼッタがスカートの中に隠していた“切り取られた左手”も床に散乱した。
「…あー、大丈夫。大丈夫だから。」
床に倒れたロゼッタはソウスケ達にすぐにそう言った。
「その子はあたいが召喚した“悪魔”だよ。“魔道書アナベル・ガトーの鍵”で呼び出したの。
 あたいの心の奥…もっともっと深いところから生まれた…」
アップル・シーナは落ちていた“切り取られた左手”を拾い、匂いをかいだ後それを顔になすりつけた。
恍惚の表情を浮かべるアップル・シーナを見てロゼッタは笑った。
「あぁ、なんだ。それが欲しかったのね?いいよ、あんたが持っているがいいさ。
 あんたはあたいの娘…あたい自身なんだから…」

156 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/10(木) 20:22:12.27 0
アップル・シーナはロゼッタを車椅子に乗せてあげると、
ハンドルを持って、屋上の端までロゼッタを移動させた。
おかげでロゼッタは、下で、つまりリリィ達に何が起こっているのか確認することができた。
下にいるリリィ達は燃えながら落ちてきたクリスによって落下の危機に瀕しているようだった。
しかし、ソウスケが大きな飛べる虫(という程度の認識しかロゼッタにはできない)
をテレポートさせたので、大丈夫なのだろう。
「…ありがとう」
ロゼッタはニタァーと笑い、アップル・シーナに礼を言った。
アップル・シーナもニタァーと笑った。
そしてアップル・シーナはゆっくりと車椅子のハンドルを押し、ロゼッタを屋上から落とした。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」

ガラスが何枚も割れる音が、屋上の上まで鳴り響いた。
ロゼッタは天井がガラスでできた、魔法植物培養実験棟に突っ込んだようだ。
ロゼッタがいた場所には、彼女の拳銃とリリィの左腕、
そして“切り取られた左腕”を愛おしそうに甘噛みするアップル・シーナが残された。
『………』

名前・ アップル・シーナ
性別・ ♀
髪型・ メスライオン頭
瞳色・ 赤色
容姿・ 背中に白い翼がついたメスライオンの獣人。意匠はギリシアのスフィンクスに似ている。
備考・ ロゼッタが“魔道書アナベル・ガトーの鍵”をつかって召喚した“悪魔”。
   ただし、前述の魔道書は使い手の深層心理に秘められたエネルギーを具現化する方法が記されたものであり、
   “悪魔”とはそのエネルギーを擬人化するための方便である。
   よって、アップル・シーナも種族的には悪魔ではなく、実体をもった精神エネルギーと解釈するのが妥当だろう。
   ロゼッタにとっては娘でもあり、自分自身の分身とも言える存在である。
   もしも他の人間が前述の魔道書を使ったならば、異なる容姿と能力を持つ“悪魔”となるだろう。

157 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/03/10(木) 22:14:41.25 0
>143
>「あっははっははっ!!!これなら楽勝だ…これで貴様等なんか簡単に潰せるんだよぉぉぉ!!!!」

「このプレッシャー……これが格差社会」
計算が外れたわたしは大きく動揺していたのでした。
投げ回っていた石は、命中精度を上げるためのもので、火力はさほど見込めないのです。
しかも少々巨神兵に気を取られていたわたしは、氷の塊に足を取られました。
転ぶことは防げたもの、足がジンジンします。

「痛いんだけど……わっ、きゃっ、」
泣きっ面に蜂……というわけでもないけれど、突如上空へと連れ去られるのでした。

>147
>そしてそのままヘルミーネにタックルすると、二人で上空へと退避する。
>「あ、危なかったニャー。
> それにしても、なんなんニャあの物騒な鎧は?暗黒騎士の鎧じゃあるまいし・・・・・・。ヘルミーネさん、何かご存知ニャ?」

幸いなことに、命の危険はないのでした。
乙女のピンチということもありません。……気にしては悪くって?
「よく分からないけど、魂に悪そうな感じ……」
眼鏡を直しながら相手を観察します。
なんだかよく分からない爬虫類は放置の方針で。

>152
>「なあ、俺の炎であいつの周りの酸素をすべて燃やして窒息させる『本能寺の変』作戦か
>フリードが超巨大な氷の塊で圧殺ないし物理的衝撃でぶっ殺す『アルテミスの首輪』作戦か
>ヘルミーネがあの馬鹿の鎧を錬金術で棺桶に変える『……名前思い浮かばないや』作戦のどれがいい?」

「悪いけどー、それは無理ー」
何せ高度差があるので、大声を出さざるを得ません。
「あんな殺気だった術式ー、こちらから干渉できないと思うー」
ひとまず、敷いておいた石は階下に被害が出ないように使う方向で様子を見ます。
……動けない。

158 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/12(土) 19:14:26.73 P
>152-154>157
>「なあ、俺の炎であいつの周りの酸素をすべて燃やして窒息させる『本能寺の変』作戦か
>フリードが超巨大な氷の塊で圧殺ないし物理的衝撃でぶっ殺す『アルテミスの首輪』作戦か
>ヘルミーネがあの馬鹿の鎧を錬金術で棺桶に変える『……名前思い浮かばないや』作戦のどれがいい?」
と炎道は攻撃の手段を提案するのだが
>「悪いけどー、それは無理ー」
どうやらヘルミーネにそれをやる事は出来ないようである

「こういう時は大体熱攻撃の後に冷気攻撃がセオリーです
 急に温めた土鍋を急に覚ませば割れるあの原理ですよ」
炎道の作戦に対しフリードリッヒは最初に燃やしてから凍らせるという順番で攻撃するという意見を返す
まあつまるところ本能寺が駄目ならアルテミスということだ
「にゃあ?」(そんな物理的な理論で魔法的なものが壊れんの?)
グレンは甚だその理屈に懐疑的である
「やってみなくちゃ効果が有るか無いかなんて分かりませんよ。実践あるのみです!!」

炎道の炎が着弾するのを確認するフリード
「殺ったか!?………と言って殺れているためしはないんですよね
 炎が収まったところでこれをぶち込んで差し上げましょう」
「にゃあ?」(いつの間にそんな物を?)
いつの間にかフリードの隣には全長3mぐらいの氷で出来た雪だるまが存在していた
どうやらそれをアドラスにぶち込む予定らしい
「これぐらいの造形なら0.05秒でやれますよ
 さあて炎を振り払ってこんな炎如きにとか調子にのっているところに1発食らわしてあげましょうか」
まさに外道である

「やっぱり専門家は火力が違いますね
 図書館の時のアドラスの炎とは威力がダンチです」
図書館ではよくもまあ誰も窒息しなかったものである
「にゃ〜な」(そろそろ小麦粉投げて良い?)
何故そんなに粉塵爆発に拘るのか?
そんなグレンは屋根が鉄板焼きの鉄板みたいに熱くなってきたので
耐え切れずフリードの頭に避難している

その頃の屋上の真下の部屋
>「なにこれサウナみたいに暑いんですけど!?一体どうなってんのよ!!」

「金属って熱を通し易いんですよね
 僕みたいに重ね着しているなら兎も角、直に上に金属鎧とか着てたら蒸し焼きになっちゃいそうです」
「にゃ」(なにその機体はそのままゴーレムのパイロットだけ焼き殺すみたいな)
そんな会話をしているのになぜか溶けていない氷製雪だるま
まあ魔法だからの一言で説明できるんだけどね
「でも窒息させるのが目的なのに当てちゃって大丈夫だったんでしょうか?」


159 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/03/13(日) 01:36:38.88 O
>145-158
>『私はいいから、エンドウ君達を助けて!』
リリィのテレパシーはミクにも聞こえていたが、ミクとしてはさして問題にはしなかった。
他人の心配をしているばあいではないでしょうに。と内心感想を述べた程だ。
ミクがリリィを助けた事実から、救助者を言いくるめることができる。
攻撃されたらリリィを盾にすることもできる。
要するにどうとでも対応できるのだ…と、考えていたのだ。
真がしゃべりだすまでは。

「………。」
絶句。
真の嵐のような病的返答へのミクの反応はこれに尽きる。
リリィに向けられた関心が薄かった事から、他人への関心が薄かろう事は想像できた。
しかし。
いくら愛ゆえといえ、まさかここまで病んでいるとはミクも思わなかったのだ。

>「いまいち状況がわからへんのですわ〜(後略)
言いたいことを言って真が去った後。
残された伊織がリリィに話しかけるのを聞いて、ミクは我に帰った。
虫たちが接近を辞めたからといって、いつまでも毒気を抜かれていて良いわけがない。
「先ほども申し上げましたけれど、私はリリィを…」
助けたのだ。と続けるはずだったが、再度の思わぬ邪魔に言葉は途切れた。
吹っ飛ばされたクリスの体が、拘束中のリリィにぶち当たったのだ。

邪魔は邪魔だが、通常ならば飛んで火に入る夏の虫である。
ミクは即座に糸を使って、クリスも束縛しようとする。
しかし、クリスの体の発する高熱はたちまち糸を溶かしていった。
空中でミクとリリィの体が大きく揺れた。
ミクが足場にしている、糸でできた蜘蛛の巣までも溶け始めているのだ。

ミクは、熱のためにリリィを捕まえておくのは困難だと判断した。
それで完全に巣が壊れる前に糸を切ってリリィとクリスを下に落とし。
自分は振り子の要領で、糸を使って校舎の壁に移動する。
壁に張り付いて下を見れば。
人を数人乗せられるサイズの巨大なアゲハがいつの間にか現れて、リリィたちを受け止めようとしていた。

「あれだけの熱さのものを受け止めようとするなんて、虫けらの分際で随分と頑丈なのね」
冷笑したミクは、虫の動きを確認しようと上を見上げた。
>「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
虫に新たな動きは見られなかったが、代わりに車椅子の女が突き落とされるのが見えた。
声からして、リリィと先刻会話していたロゼッタに違いない。
「まったく……呆れた話だ事。
 有能な敵より無能な味方の方が恐ろしいとは、良く言ったものですわ。
 あんな部下がいたのでは、総裁もさぞや御苦労なさったのでしょうね」
未だにアドラスが生徒を覚醒させていないと推測し、ミクは呆れて息を吐いた。

「それでは少し手を貸して、恩を売りつけに参りましょうか」
ミクはそう言って、アレキサンドラトリバスアゲハの周囲に蜘蛛の糸を張り巡らす。
アゲハが何もしなければ、背中の人ごと絡め取られて屋上まで吊り上げられるだろう。
用はアドラスとの戦いの場に、彼らが逃げないよう連れて行ければ良いのだ。
失敗しても問題はない。

160 :リリィ ◇jntvk4zYjI:2011/03/13(日) 17:59:59.64 0
真と伊織は、リリィの置かれた立場を正しく理解できなかったようだ。
だが状況を第三者から見る限りでは、それもまた仕方の無いことだろう。

さらに、リリィの発した『エンドウ』の一言が、状況を悪化させる。
>「エンドウ……? 炎道勇気? あんた勇気の知り合いなん? それよりも勇気を助けてということはあいつがいまピンチなんやね?
>どういうこと? 屋上で戦ってるのは勇気なん?
リリィはそうです!と目で訴えていたが、次第に雲行きが怪しくなる
>「あんた勇気のなんなん? 浮気やったあんたをまずぶっ殺すけど? ちょっと言われへん責め苦が待ってるけど? (ry
>完全に逝っちゃてる、目が逝ってる、時の彼方に逝っちゃてる
ここまでくると、リリィ涙目である。
>「おひいさま、なんやらこの娘は友情てきな好意で勇気様を助けてと言ってるはるご様子」
>「ごめんなぁ〜勘違いしてもうたわ〜てっきり、うちの勇気にまとわりつく害虫かなんかと思てもうたわ〜堪忍な〜」
その様子は天真爛漫で、悪意のかけらも伺えない。さっきまで本気で消そうと思っていた相手に、である。
――――リリィの持っていた「お姫様」のイメージが、がらがらと音をたてて崩れた瞬間だった。
(エンドウ君・・・・・・・108人いるっていうハーレムの女の子、皆が皆こんな感じなの?
それとも、ハーレムとは、蟲毒のように最強の女性を作り上げるためのシステム・・・・・・なのかもしれない。

>「いまいち状況がわからへんのですわ〜(後略)
だが、リリィが助けを求めることを許すほど、ミクも甘くは無い。
蟲野がリリィを助けるために遣わしてくれた虫も、ほとんどが伊織に追い払われてしまった。
このままでは、伊織自身もリリィを残し立ち去ってしまう!
>「先ほども申し上げましたけれど、私はリリィを…」

そこへ、右腕が飛ばされ、落雷を受けた栗栖がリリィめがけて吹っ飛んできた。
>粘性の高い蜘蛛糸に覆われていたリリィにさしたる衝撃はなかった。
>その上電熱はなおもクリスを焼いており……当然、貼り付いた蜘蛛糸も熱で溶け切れていく。
「あああああああああああああああ!」
熱い!
だが、クリスを離すわけにもいかない。この高さから落ちれば、いくらクリスでもタダではすまないのだ。
クリスを支えるリリィの右半身が燻り始める。
その時、なぜか消えたはずの左手で誰かを殴ったような衝撃を感じたが、今のリリィはそれを深く考えるだけの余裕は無かった。

ミクが糸を切った。リリィは、クリスもろとも落下し始めた。
だが手は離さない。リリィの服もとうとう燃えはじめた。
リリィの切り落とされた左手に気づいたものがいたなら、アップル・シーナの足元で生き物のようにのたうっているのが見えるだろう。
そして、リリィの懐にしまったままの『六角柱』がむき出しになるのも時間の問題だろう。
・・・・・・・余談だが、屋上は鉄板のように熱せられている。
アップル・シーナや、ロゼッタの落し物達は無事だろうか?

一方、リリィ達は幸いにも地面に激突するのだけは回避できた。
蟲野が用意し、青葉がテレポートさせた『アレキサンドラトリバスアゲハ』が間に合ったからだ。
――――しかし、蝶の羽は燃えやすい。
高熱を放つ二人を、むき出しの昆虫の背中でどこまで支えてくれるだろうか?
『伊織さん・・・・・・た・・・たすけ・・・・・・』
リリィは伊織に必死で呼びかけたが、あがくのもそこまでだった。
意識を失ったリリィが自力で事態を打開する可能性は、ゼロに等しい。
アゲハや伊織の助力が無ければ、背中の人ごと絡め取られて屋上まで吊り上げられるだろう。

161 :森の動物 ◇jntvk4zYjI:2011/03/13(日) 18:00:45.32 0
>「よく分からないけど、魂に悪そうな感じ……」
「呪いの鎧ニャ?!物騒ニャ〜。」
ヘルミーネは眼鏡を直しながら相手を観察している。
「気のせいか、不審者の顔色も悪そうニャ」

>「なあ、俺の炎であいつの周りの酸素をすべて燃やして窒息させる『本能寺の変』作戦か
>フリードが超巨大な氷の塊で圧殺ないし物理的衝撃でぶっ殺す『アルテミスの首輪』作戦か
>ヘルミーネがあの馬鹿の鎧を錬金術で棺桶に変える『……名前思い浮かばないや』作戦のどれがいい?」
>「悪いけどー、それは無理ー」
>「あんな殺気だった術式ー、こちらから干渉できないと思うー」
「ニャんてこった・・・・・・」

その後エンドウが高温の炎を放ち、直後、全長3mぐらいの氷で出来た雪だるまをフリードがぶち込んだ。
「やったニャ?・・・・・・ぎゃんっ?!」
ルイーズは張り巡らされたピアノ線にぶつかり、バランスを崩してしまった!

まずいぞ!このままではヘルミーネごとアドラスの至近距離に落下してしまう!
それより、風紀委員のくせに使えなさ過ぎるぞルイーズ!

162 :ヘルミーネ ◆kUnRad7n/s :2011/03/13(日) 22:36:05.54 0
>161
>「気のせいか、不審者の顔色も悪そうニャ」

「そうね、持久戦に持ち込んだらあっちが先に音を上げるかもしれない」
不相応な力はそうそう長く持たないものです。

>「やったニャ?・・・・・・ぎゃんっ?!」
冷静に……というか、打つ手が思い浮かばず眺めていたわたしも
ギャラリーではいられなくなりました。
わたしごと宙に浮いていた風紀委員がバランスを崩したのです。

「まだ慌てるような時間じゃない」
でも手元はわたわたしていたような気がします。
ともかく、先ほどの傘を開いてゆらゆらと舞い降りたのでした。
乙女の傘はアイ□ンマン要らずなのです。

さて、巨神兵さんはというと、まるで我を失ったかのように暴れていました。
王子の渾身の一撃(>158)があったのであともう少しというところでしょうけれど、
持久戦に持ち込むほどの余裕があるとも思えません。
「そうね、時間がなければ針を進めてしまえばいいじゃない」

大鎌に力を込めると、先に散らしておいた石へと送りました。
その石は月のひかりを吸い込むと、ほのかな光を吐き出すのでした。
「……発火」
石の中の一つから、他の一つへとひかりの筋が走りました。
ひかりの筋が消えると、終点の石からまた別の石へとひかりが走ります。
一つ。また一つ。そのうちに筋の数も増えていきました。
やがてひかりの筋の一つが巨神兵さんに向かうと、他の筋も次々と絡みつくのでした。
ホワイトデーのお返しなんて、わたしのすることではなかったかしら、なんて。

「これは目くらまし程度にしかならないと思うけど、ともかく、今よ」
そしてわたしの本命はこの束縛ではないのでした。
この間に溜めておいた<<カース>><<プログレス>>を鎧に作用させたのです。
「今かけたのは強化魔法だから、無理はしないでね!
 でも、己を捧げて召還した魔装なら、タイムリミットも近づくはず」
つまり加速劣化試験をさせているようなものです。
召還の代償に要するモノも、それだけ増量されるでしょう。
うん、自滅狙い。

163 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/14(月) 18:04:52.80 0
>>151->>160
>彼女はそう言っただけだったが、呼ばれた当の伊織はすでに複数の火球を用意してすべての虫を焼き払おうと火球を放つ
>「私は虫が嫌いなんですわ〜」
(おいおい、たとえ虫だろうとこの世に生を受けた生き物なんだぜ? 差別するなよ…避けてみんな!)
魔虫達に火球を避けさせる蟲野

>「いまいち状況がわからへんのですわ〜なんやこの金パツのお下げ髪の女の子が身動きが取れなくて、この黒髪の子が拘束している
であんたは助けてもらいたい? 上の虫も下の虫もあんたを助けるためやね? 
間違ってなかったらどこか動かすなりなんなりして肯定してや、助けてほしなかったら何もせんでええわ」
『そうだよ! その子は僕の友達の友達。つまり僕はその子の味方だ。勿論虫もその子を助けるためだよ』
テレパシーで伝える蟲野

>「あんな状態って言われてもさぁ…見えないんだよ、あたい。
 あんたはもうちょっとあたいを良く見るべきだと思うよ?」
「ああ…そういえばそうですね…。すみません。今、下ではクリスさんが雷に当たって、蜘蛛の巣が燃えてます」

> 「アップル・シーナ…!」
>ロゼッタがそうつぶやくと、彼女の前に何かが召喚された。
>それは背中に白い翼のついた、メスライオンの獣人だった。
「何これ!? 貴方…まさか…召喚魔法使い?」
青葉が驚きながら言う

>「…あー、大丈夫。大丈夫だから。」
>床に倒れたロゼッタはソウスケ達にすぐにそう言った。
>「その子はあたいが召喚した“悪魔”だよ。“魔道書アナベル・ガトーの鍵”で呼び出したの。
> あたいの心の奥…もっともっと深いところから生まれた…」
「えっと…つまりその獣人は、貴方の心の闇ってことですか…?
…可哀想に。貴方は心にこんな病気(もの)を抱えたまま生きてきたんですね…。でも、もう大丈夫ですよ。貴方のその疾患は、僕が治してあげますから。
薬を使って。貴方の心を。貴方の脳を。貴方の深層心理を無意識を。綺麗にしてあげますから…
ですからこれが終わったら、検診を始めますよ…!」
先ほどとは打って変わって強い迫力で言う青葉。魔法薬のことになると人が変わるようだ

>「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
「…え? ちょ、大丈夫ですか!?」
アップルがロゼッタを突き落としたのを見て、唖然とする青葉

164 :アップル・シーナ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/14(月) 20:06:39.10 0
屋上の床は熱せられた鉄板のようになっていた。
アップル・シーナにとってはそれは問題にはならない。
背中の羽は飾りではない。少し床から浮けばよいのだ。
“切り取られた左手”はアップル・シーナが持っていた。
しかし、それ以外のものは床に置かれたままである。
つまりそれは、リリィの左腕と、弾丸のこめられた拳銃だ。

バアン!!という爆発音が屋上に鳴り響いた。
床から拳銃に伝わる熱はとうとう弾薬の火薬を発火させ、拳銃そのものが破裂したのだ。
あたり一面に飛散する破片はカッターの刃のようにするどい。
そして悪い事に、その破片の内の一枚がアップル・シーナが持つ“切り取られた左手”を掠めて行った。
“切り取られた左手”からわずかに血が滴り落ちる。その様子を見たアップル・シーナは激昂した。
『うおおおおっ!!あたいは怒ったぞおおおっ!!』
アップル・シーナは床に落ちている拳銃の残骸に向けて、無茶苦茶に拳を振り下ろした。
彼女の拳は、破裂した拳銃をさらに粉々にするのに十分な力を持っていた。
それが良くなかった。拳銃が簡単に壊れたせいで怒りの収まらないアップル・シーナは、
落ちていたリリィの左腕を炎道に向けて乱暴に投げつけた。

『おい、あんた。さっきあたいの事を何て言った?』
今度は青葉に目をつけたアップル・シーナ。
『あたいの事を“疾患”だと…!?確かにそう聞いたぞこらああっ!!
 あんたがどうなろうと、あたいは知らんぞおおおおっ!!!』
アップル・シーナは落ちていた拳銃にそうしたように、
青葉に無茶苦茶に殴りかかって行った。

165 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/14(月) 22:52:22.61 0
>>163続き
>「あれだけの熱さの物を(ry」
(確かにトリバスだけでは高熱に耐えきれないね…じゃ、ユキムシ!)
ユキムシは現実のそれとそっくりな姿形をしているが、人間界のそれと明らかに違う点がある。それは、氷属性を持つこと。
蝶矢は大量のユキムシを召喚し、熱を下げる作戦に出た
(これで熱はクリアできる…けどまずいなぁ。リリィさんが気絶してる。ここは…頼むよ、メイサイガ、シラハカミキリ)
メイサイガがシラハカミキリに鱗粉を浴びせ、シラハカミキリはステルス能力を得る。
そのシラハカミキリがこっそり近づき、アレキサンドラトリバスアゲハに巻き付けられた糸を噛みきる。

「あ…リリィさんの左腕を助けないと! って炎道さんのとこに投げられてる! しかたない、テレポート!」
炎道の所に飛んで行っているリリィの左腕を、テレポートで引き寄せる青葉

>『おい、あんた(ry』
「!? テレポート!」
殴りかかってくるアップルの攻撃を、テレポートで避ける青葉
「ええ、確かにそういいました。心の闇は心の病みです。そしてそれを治すのが僕の役目です!」
「…でも。貴方も大きな病みを抱えているようですねぇ…。大丈夫ですよ…勿論貴方も

166 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/14(月) 22:58:49.36 0
治しますからねぇ…! これが終わったら…お注射の時間ですよぉ!!」

167 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/16(水) 02:42:29.85 0
>「こういう時は大体熱攻撃の後に冷気攻撃がセオリーです
 急に温めた土鍋を急に覚ませば割れるあの原理ですよ」

「その作戦乗ったぜ!!」
指をパチンとならして炎をアドラスに向けて放つ、べつに指を鳴らす必要もないが雰囲気は大切なのである
魔法の炎がアドラスを焼く、これだけで倒せたらラッキーだが世の中そんなに甘くないね
>「やっぱり専門家は火力が違いますね
 図書館の時のアドラスの炎とは威力がダンチです」
フリードにお褒めの言葉をいただき悪い気はしない
余裕綽々のアドラスは避けようともしなかったので轟々とした炎の渦がうごめき彼の周りの酸素をごっそりとなくし、超高温の世界となる
事実下の階にいる人間は後日生徒会に文句を言ったらしいが勇気の知る由ではない
>「殺ったか!?………と言って殺れているためしはないんですよね
 炎が収まったところでこれをぶち込んで差し上げましょう」
やったか?→やってない、そんなお決まりのやり取りを経て、叩き込まれるフリードの雪だるま
熱されたところに水の塊をぶつけたので大量の水蒸気が発生、やたら蒸し暑く、視界も悪くなる
それでもあんまり溶けないさすが、フリード流石!
「くそ、ここまでは計算していなかったぜ!」
そんなことをカッコ良く言われても困る

>「そうね、持久戦に持ち込んだらあっちが先に音を上げるかもしれない」
というのはヘルミーネ女史
あんなに水道管の蛇口全開みたいな状態がそうそう続くはずはないと思っているのはアドラスと戦っている、いや全員がまず間違いなく思ってるはず
というかそうであって欲しい
>「そうね、時間がなければ針を進めてしまえばいいじゃない」
ヘルミーネは大鎌を取り出すと魔術の準備をし始めた
勇気の雑な魔術とは違ういわゆる魔術らしい魔術だ
>「今かけたのは強化魔法だから、無理はしないでね!
 でも、己を捧げて召還した魔装なら、タイムリミットも近づくはず」

「相手を強化して相手の消耗をさらに増やすわけか!その発想はなかった」
というわけでアドラスの足を止めることに専念することに
「汚物は消毒だ!ヒャッハー!」
下品な笑い声とともに炎をアドラスに再びアドラスに火炎攻撃!

168 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/16(水) 02:43:13.73 0
そのとき!
何かが激しく破裂したような音、その直後に聞こえてくる雄叫び
衝突音、炎やなんやらで視界が悪くなり何が起こっているかはわからない
そして……
「あいてっ!なんだ、こんなときにちょっかい出してくるのは〜きゃぁ!」
勇気が見たのは腕
なんのホラーだ、これは
勇気は腕を拾う、怖かったがなんとなくこの腕は拾わないと思ったのだ
この腕の持ち主が誰かはしらない

またまたそのとき!!
「勇気〜どこ〜炎であんたがおるんはわかってねんで〜」

聞き覚えのある声……だと……
この独特の方言……馬鹿な!
あいつが……来たと言うのか……
そんなはずはない
俺はあいつから……

声のするほうに恐る恐る振り返る

イタァァァァァァァァァァァァ

許嫁がイタァァァァァァァァァァァァ

幸運にも俺はいま女バレるはずがない!
魔法使わなかったらいける!大丈夫だ、問題ない
無視しておこう、そうしよう


169 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/16(水) 02:46:39.19 0
一方、伊織はというと
>「先ほども申し上げましたけれど、私はリリィを…」
ちょうどその時、空からクリスが降って来たのだ
「さすがに魔法学園ともなると夜中に黒こげの人が落ちきはるんやな〜」
さっきから変わらずマイペースに話を続ける
「でも、さすがにちょっとこれはありへんわな〜」
ミクがクリスを糸で絡めようとしたとき、新たに上から車いすとともに女子が落ちていく
「今日はなんや、天気予報が女の子注意とか言ってはったんですか?このへんは」
助ける様子もなく、ただ見ているだけ
ミクはクリスとリリィの保持に諦めたようで彼女達を空中に解放する
「あら?これはピンチやね。虫がいるとは言えあぶないな〜」
伊織は指を軽く動かす、すると木の葉が集まって来てクリスとリリィを受け止める
「クッションにはどすえ。これはサービスや」
虫と彼女達の間にクッションが出来、一時しのぎとはなるだろう

「そろそろ、上に行きたいか、下に行きたいかはいえるやろ?金髪のお嬢ちゃん?」
優しさ半分、不気味さ半分の声、表情でリリィに話す

【青葉さん、ご無事で何よりです。皆さん大変心配なせっていましたから、お節介とは思いますが、一言、避難所のほうに無事とできましたら近況のほうをご報告してはどうでしょうか?】


170 :フリードリッヒ・ノクターン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/17(木) 18:44:19.76 P
>161-168
>「やったニャ?・・・・・・ぎゃんっ?!」
何故かネコ型の獣人が罠に引っかかっていたが気にしないフリード
まさに外道である
>「今かけたのは強化魔法だから、無理はしないでね!
 でも、己を捧げて召還した魔装なら、タイムリミットも近づくはず」

>「相手を強化して相手の消耗をさらに増やすわけか!その発想はなかった」

「それって下手をすれば逆にピンチになるんじゃ?
 まあ上手くタイムリミットまで逃げ切ればいいんですけどね」
「にゃあお!」(回避なら任せてよ!)
と自分の出番だとばかりに鳴くグレン

「わかりましたグレンあなたをメインに合体ですね!
 心と心繋がる時、新たなる力が紡ぎ出される
 これが僕とグレンの絆の力」
「ソウル!」「にゃなぁ!!」(ユニオン!!)
「にゃにゃあ!」(グレンSUフリード!)
グレンとフリードが合体し現れたのは白鳥の翼を背中に生やした長靴をはいた猫
ふと横を見ると見たことも聞いたこともない悪魔?が宙に浮かんでいる
>背中の羽は飾りではない。少し床から浮けばよいのだとばかりにだ
「にゃにゃにゃ〜にゃ!」(最初に言っておくこの翼は飾りだ!)
それに対応するかのごとく宣言するグレン
だが誰もそんな事は聞いていない

>「汚物は消毒だ!ヒャッハー!」
火炎攻撃を行う炎道
「にゃなぁ!」(ショルダーブーメラン!)
あいも変わらず全然肩じゃないところを取り外して投げるグレン
毎回投げられるだけの羽がすごく可哀想である

>「あいてっ!なんだ、こんなときにちょっかい出してくるのは〜きゃぁ!」
「ふにゃあ!?」(げえぇぇ生ロケットパンチ!?)
突然飛んできた腕に驚く炎道
それはそうである誰も生腕が突然飛んで来るなんて思わないだろう
そしてそれを拾う炎道
本当にそれを拾って大丈夫なのか?

>「勇気〜どこ〜炎であんたがおるんはわかってねんで〜」
グレンの中にいるフリードは思った………え?誰?と

「にゃにゃぁにゃにゃあご!」(モンプチ2つを生贄にいでよ伝説の武器ダブルクレッセントハーケン!)
モンプチ缶が空に飛んでいき入れ替わりのごとく降ってくるダブハー
それを掴み取るとポーズを決めるグレン
それは猫の神様により猫缶2個で貸し出される神の武器である

「にゃなぁご!」(神は言った力貸すけど代償を払えと!)
信者にぐらい只で力貸してやれよ猫神バースト
まあ命を力の代償に取るような神よりはコストが低いかも知れないが

171 :アップル・シーナ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/17(木) 21:06:18.94 0
>165>168>170
青葉は炎道に向けてアップル・シーナが投げたリリィの左腕を
テレポートで引き寄せようとしたが、結局リリィの腕は炎道が拾うことになった。
それは何故か?いや、逆になぜテレポートに成功してはいけなかったのだろうか?
それはリリィの左腕は、リリィの所有物だからである。
何を当たり前の事をと思うかもしれないが、考えて欲しい。
もしも青葉が他人の所有物、あるいは他人そのものを自由にテレポートさせることができるとしたら、
それは決して許されないことではないだろうか?
そう、この学園では生徒間同士で“許されざる魔法”を使うことは禁止されており、
事実(少なくとも学園長の力が及ぶ範囲では)できないのである。

では青葉は他人の所有物は決してテレポートさせられないのか?そうではない。
蟲野のアレキサンドラトリバスアゲハをテレポートさせた時のように、
最低でも本人の(暗黙の了解を含めて)承認が必要なのである。
当然承認が無ければ、テレポートで直接体内に魔法薬を送り込むようなことはできない。
それもやはり、生徒間においては許されざる行為だからだ。
テレポートは習得が難しいが、その要因の一つがこの“所有権と承認”の解釈なのである。

…何?正しい事に使うんなら自由にテレポートさせてもいいだろ…だって?
おいおい、戦争はお互いが正しい事だと思ってやるんだぜ?

> 「!? テレポート!」
> 殴りかかってくるアップルの攻撃を、テレポートで避ける青葉
青葉はアップル・シーナの攻撃をテレポートで綺麗に回避した。
当然青葉は自分自身をテレポートさせるのに所有権と承認は問題ない。
低いリスクでノーダメージ、これ以上ないくらい余裕の攻撃回避だ。
アップル・シーナは『フーッ!!』と悔しそうに鼻息を鳴らした。
> 「ええ、確かにそういいました。心の闇は心の病みです。そしてそれを治すのが僕の役目です!」
どうやら青葉はアップル・シーナに対して訂正するつもりはないらしい。
アップル・シーナは再び青葉に襲い掛かった。
青葉はどうするだろうか?再びテレポートで攻撃を回避するのだろうか?
しかし、それにも問題があった。
それは、テレポートは移動した後、必ず現れないといけないのだ。
これも何を当たり前の事をと思うかもしれないが、やはり考えて欲しい。
テレポートの定義は瞬間“移動”である。つまり、一秒でも、一瞬でも、そのさらに千分の一の時間だろうと、
どこかに現れなければテレポートは成立しないのだ。
この瞬間は必ず攻撃可能となる。逆にそうならなければ、それはテレポートではなくただの“消滅”である。
そして優れた魔法使いほどテレポートによる回避に頼らなくなる。
それは優れた魔法使い同士の戦いでは、魔力探知により出現場所を特定され、現れた瞬間を攻撃されるからである。
青葉がもしもアップル・シーナの攻撃をテレポートで回避するという選択をするなら、
つまり青葉はアップル・シーナを過小評価していることを意味するが、それは危険なのだ。
ロゼッタはアップル・シーナを生み出す為に自分の足で歩くことを放棄し、代償とした。
そして、アップル・シーナにはその代償にふさわしい力が備わっていた。
もしも青葉がアップル・シーナの攻撃を再びテレポートで回避したならば、
青葉は移動した直後に先読みしたアップル・シーナの第二攻撃を受けるだろう。

172 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/03/18(金) 18:00:48.58 0
>162
>「まだ慌てるような時間じゃない」
ぐんっと手元のヘルミーネの体が浮いたような気がした。
そしてそのときの弾みで、抱えていたヘルミーネの体からルイーズの手が外れる。
「ぎゃなー――――・・・・・・・・っへぷしっ!」
メアリーポピンズよろしくゆっくり舞い降りる乙女とは対照的に、
ルイーズは体勢を立て直せないまま屋上へ墜落した。
「わにゃ――――!!あちちあち――――!!」
墜落したルイーズの肉球を、熱せられた屋上が容赦なく炙る!
文字通り飛び上がったルイーズは闇雲に走り出し――――そして、何かとぶち当たった。
ケロちゃん?いいえポン・・・・・アップル・シーナです。
「ぎゃんっ!!!」
ぶつかった衝撃でたたらを踏んだルイーズは、ふと、自分の足元が無くなっている事に気づく。
「ふにゃ――――!!!」
ルイーズはしばらく空中でばたばたしたあと、あっという間に暗闇の中に消えていった。
背中の羽なんて(パニックおこしてる人には)飾りです。偉い人にはわからんのです。

ガラスが派手に割れる音が、暗闇に響き渡った。

「いててて・・・・・・酷い目にあったにゃ」
ばらばらと天井から落ちたガラスをはたきながら、ルイーズはやれやれと立ち上がった。
「植物がクッションになってくれて助かったにゃ。・・・・・・・・ニャ?そこに誰かいるニャ?」
ルイーズは暗闇に目を凝らした。



173 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/18(金) 18:01:37.25 0
この場にないはずの左腕に受けた衝撃に、リリィの意識は現実に引き戻された。
リリィは知るすべも無いが、彼女の左腕をアップル・シーナがエンドウに投げつけたからだ。
(すぱっと切り落とされたり打ち落とされなかったのは、本当に幸いだといえよう)

(あー・・・・あれ?私、何してたんだっけ・・・・・・・)
胸元には重み。背中には落ち葉の感触、暗い空、ばさばさと風を切る羽音と、低く響く耳鳴りのような沢山の羽音。
リリィはぶるっと身震いした。そして、恐る恐る視界を横にずらし――――息を呑む。
「む、む、むし――――っ?!」

だが、巨大な蛾は背中に乗った人間に危害を加える気は無いらしい。
そして腕の中のクリスは、まだ目覚める気配が無い。
幸いなことに、彼女の体はリリィが気絶する前にくらべ冷やされており、すでに発火する程の熱は持っていなかった。
(クーちゃん)
リリィは小さく治癒魔法を唱え始めた。
彼女の切断された腕も、多分どこかにあるはずだ。早く手当てしてやらなくては。
>「そろそろ、上に行きたいか、下に行きたいかはいえるやろ?金髪のお嬢ちゃん?」
リリィは目をぱちくりさせた後、痛む喉から声を絞り出した。
ガラガラ声の上、屋上の騒ぎも大変なものだったが、おそらく伊織なら聞き取ってくれるに違いない。
リリィは屋上をちらりと見た後、、
「あそこに、連れて行ってください」と言った。
視線の先にミクの姿もあり、明らかに怯えた表情を見せたが、気は変わらないらしい。
リリィはひとしきり咳き込んだ後、苦しそうな声で続ける。
「私達の腕を捜さないと。どうか、協力してくださいませんか?」

174 :ヘルミーネ ◇kUnRad7n/s:2011/03/19(土) 01:32:51.33 0
し●せんこく+▲イスト作戦で巨神兵さんの稼働限界を近づけたのはいいもの。
当然ながら、ただ立ち尽くして倒れてくれるはずもありません。
半ば半狂乱といった様相で刃を踊らせるのでした。
そしてその一振りはわたしにも振る舞われるのです。

「はうあっ!」
なんとか剣閃に向かって傘を開くと、傘布からさらに外側へ薄紅色の幕が広がります。
巨神兵さんの剣から飛んできた風圧は、雷をまとってわたしの傘を震わせました。
乙女の柔肌には傷一つつけさせないけれど、それでもこの威圧感。
7回は保つと思っていたのに、修正が必要でしょう。たぶん、3回ぐらい。
ビリデレってレベルじゃないぞ。
心なしか、足下から伝わっているような気がします。

>「汚物は消毒だ!ヒャッハー!」(>167)
炎道くん(あれ、”さん”だったような……)が奮戦するも、
巨神兵さんの火力は高く、わたしたちは足下からに徐々に……あれ?
「あつっ」
敵を穿つにはまず味方から……というわけでもないでしょうに。
傘を逆さにしてその上に乗ると、傘はぽんぽんと跳ねるのでした。
これでひとまず接地の問題は解決されます。……わたしはね。
もちろん、乙女の傘はロッキンだろうとピンヒールだろうとそうやすやすと壊れません。

剣筋からは外れているとはいえ、巨神兵殿は未だ健在でした。
「ハズレだったかな……?」
今回は短期決戦を想定していたから、みな傘に仕込んできたのです。
そうでなければ両腕がふさがっていて、不便で仕方ありません。
単位を命で買う気もないし、そろそろ帰ろうかしら……そう考えていたとき。

>「にゃなぁご!」(神は言った力貸すけど代償を払えと!)(>170)
王子君の我が身を慈しまない攻撃が巨神兵さんの剣に向かうのでした。
「ちょっとフリード君、さっきから危ないって言ってるじゃない!」
か、勘違いしないでよね!危険手当なんてつかないんだから。
……恥ずかしいので日記に書くだけにしておきませう。
よく見えないけれど、巨神兵さんの動きもずいぶん鈍ったように思います。たぶん。

>「ふにゃ――――!!!」 (>172)
「はうであっ!」
ガラスの割れる音を聞くと、世知辛い(現世)に引き戻されたのでした。
今度こそわたしと関係ないのに人災損失勘定を積算してしまいます。
恐る恐る音のした方向に進みました。

なんとなくあたりが粉っぽいような気がします。
そういえば、キノコがどうとかいう話もあったけれど、考えないことにしておこう。

175 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/20(日) 17:44:28.44 0
>>167->>174
>「あいてっ!なんだ、こんなときにちょっかい出してくるのは〜きゃぁ!」
>勇気が見たのは腕
>なんのホラーだ、これは
>勇気は腕を拾う、怖かったがなんとなくこの腕は拾わないと思ったのだ
>この腕の持ち主が誰かはしらない
> 青葉は炎道に向けてアップル・シーナが投げたリリィの左腕を
>テレポートで引き寄せようとしたが、結局リリィの腕は炎道が拾うことになった。(ry
結局、青葉はテレポートでリリィの腕を拾うことが出来なかった
「…ああ、そういえば」
ここでようやく、他人の物は許可なしにテレポートできないことを思い出す。僕って忘れっぽいのかな、と思いつつ
「こんなことなら図書館のときにリリィさんの許可を貰っとくんだったなー…」
と呟く青葉

>『フーッ!!』
アップルの攻撃を避けた青葉に、再び襲い掛かってくるアップル
「またですか…! テレ…(いや、2度も同じ手段で回避させてくれるわけ無いですよね…)テレポート!」
そう言いながら青葉は注射器を取り出す。実は青葉は常に全ての魔法薬を携帯しているわけではない。魔法薬は実に様々な種類がある。全てを携帯するのはほぼ不可能なのだ
つまり青葉が今テレポートさせたのは自分自身ではなく、自分の部屋に保管しておいた魔法薬。『しばらく痛みを感じなくなる薬』『一定時間疲れなくなる薬』『しばらく冬にタンスの角に足の小指をぶつけたような激痛に襲われる薬』の3つだ
その液を三本の注射器の中にテレポートさせたのだ。『しばらく痛みを感じなくなる薬』『一定時間疲れなくなる薬』は一見プラスに働く薬に思えるが、勿論副作用がある。
『しばらく痛みを感じなくなる薬』は、効果が切れた後、薬の効果があるうちに受けていた痛みが倍になって帰ってくる。『一定時間疲れなくなる薬』は効果が切れた後、疲労でしばらく動けなくなる。激しく動けば動くほど、動けなくなる時間も延びる
「さぁ、お注射の時間です。もういい歳なんだから、泣いちゃ駄目ですよ…。では、治療を開始します」
襲い掛かってくるアップルの静脈に、的確に、正確に、三本の注射器を差込み薬を注入する青葉
「うわぁっ!!!」
その代わり、青葉はアップルの攻撃で吹っ飛ばされる。反撃してかつ攻撃をかわすだなんてうまい話、現実にあるわけないだろう





176 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/03/21(月) 01:10:05.00 O
>165 >169 >173
アゲハに巻きつけた糸が切られるのを、ミクは糸越しに感じ取る。
それでもミクはなにもしなかった。
より正確に言えば、何かをする必要性を感じなかった。

屋上の方を見たリリィの視線に気づき、ミクは柔らかく微笑んで手を振ってみせた。
まるでそれが合図であったかのように、リリィたちを背に乗せたアゲハは急に浮力を失う事になる。
アゲハを絡め捕るために、ミクは粘度の高い糸を使っていた。
その糸は、切断されてもなおアゲハの羽にまとわりつき、羽ばたきの邪魔をしていたのだ。
満足に羽を振るえなければ、虫は空を飛ぶことはできない。
さらに粘性の糸はカミキリの顎にも貼り付き、その武器を奪うだろう。
蜘蛛神であるミクは、虫による救出が後一手足りないことに気づいていたのだ。

羽の自由を奪われたアゲハは、なんとか飛び上がろうともがく。
だが、暴れれば暴れるほど糸が別の場所の動きを封じる結果にしかならないのだ。
暴れるアゲハの背からリリィやクリスを助け出すのは簡単ではないだろう。
しかし急がなければ、アゲハが地面に墜落するのは避けられない。

177 :黒猫グレン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/21(月) 18:16:27.57 P
>172>174

>「ちょっとフリード君、さっきから危ないって言ってるじゃない!」
「うなぁ」(大丈夫問題ない)
本当にそうなのだろうか?
そしてなんでグレンが答えるのか?

「にゃなぁん」(どうした攻撃が当たらんか)
MISS
避けて避けて避けまくるグレン
さすがは身軽さを得意とする猫である
もう一匹の猫の方はそうでもないようであるが
>「いててて・・・・・・酷い目にあったにゃ」

「にゃおん」(合体してスタミナも一人と一匹分よ)
MISS
「うなぁご」(そう簡単には当たってはやれぬよ)
MISS
一回攻撃を避けるたびにコメントを残すグレン
いいから黙って避けておけ

その様子を物陰からじっと見ているフリード
そのフリードはネコミミパーカーを着用しているようだ
だがそれはありえない
何故ならフリードはグレンと合体しているはずだからだ
これでは1つのコマにフリードが二人いるという某漫画の描き間違い状態か
合体前と合体後が一緒の画面に出ている某アニメの作画ミス状態である
龍玉で例えるとベジ○トとゴ○ウが一緒に出てきたような状態といえよう

その戦いを確認したフリード?は背中に生えたコウモリの翼を広げ
誰かに報告でもするのか何処かへ飛んでいってしまった
本来フリードには絶対にないはずの翼を広げてである
一体彼は何者だったのだろうか?


10分も経っていないだろうか?
「幼女の怪我人が出たと聞いたが?」
と屋上にある扉を開き唐突に登場するロリコン保険医(女性)
どうやらさっきの正体不明の偽フリードに聞いてきたようだ
だが本当に来て良かったのだろうか?
たしか彼女には戦闘能力は皆無なはずなのだが?
そして保険医を呼んでくれたということは偽フリードはもしかして味方なのか?
「………これはひどい」
クリスの現状を見てつぶやく保険医
はたして彼女は役に立つのだろうか?


178 :アップル・シーナ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/21(月) 19:42:01.74 0
>175
> 「うわぁっ!!!」
アップル・シーナは青葉をふっ飛ばし、さらに彼を追いかける。
仰向けに倒れる青葉の上から覆いかぶさるようにのしかかり、馬乗りになった。
『あんたが吹っ飛ばされたおかげであたいの気分が晴れてどうもありがとう。』
アップル・シーナはそう言って彼にのしかかっているだけである。
しかし、青葉にとっては精神的にも物理的にもありがたくない状況だろう。
前述の通り、今校舎屋上の床は熱せられた鉄板のようになっているのだから。
アップル・シーナは右手に“切り取られた左手”を持っている。
アップル・シーナは自分の方の左手を青葉の上着の上に乗せ、軽く爪をたてた。
青葉はそれで痛い思いはしないだろう。それが目的ではないからである。
『あんた、ロゼッタのこと、好き?』
アップル・シーナは青葉にそう尋ねた。
実はまだロゼッタは青葉に名を名乗っていないのでロゼッタが誰なのかわからないかもしれないが、
おそらくアップル・シーナとの会話から、アップル・シーナが屋上から落とした少女だと気づくだろう。
『あたいは嫌いよ。あの子はねぇ、小さい頃にトニーっていう好きな子がいたの。
 いつものように一緒に遊んでたら、トニーの左手が遊具に挟まって切断されちゃった。
 ロゼッタはいつかトニーが戻ってきた時のためにそのちぎれた左手をいつまでも持っていたわ。
 いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつま…』
アップル・シーナは自分の左手を引っ張り、ビリビリと青葉の服をやぶった。
これは熱によるダメージを増やす以上の意味をアップル・シーナに与えていた。
自分を侮辱した男を辱める喜びをアップル・シーナは感じているのだ。
『魔法ってのは使う本人の深層心理に強く影響を受ける。
 ロゼッタはいつまでもトニーを探しているのよ。
 馬鹿な女だと思わない?トニーが戻ってくるなんてことありっこないのにさ。
 あんなのはあたいにふさわしくない。あたいの契約者としてはふさわしくない…』
アップル・シーナは青葉の肋骨からおへそにかけてかるく指を滑らせる。
『あんた、あたいをあんたのものにしたいと思わない?
 あたいを侮辱したことを許してあげる。契約者になるって意味よ?
 あたいと一緒なら、あんたはもっと大きなことができるようになるわ。』
青葉が打ち込んだ三種類の薬はちゃんと効いている。
しかしそのおかげで、青葉は“しばらく”の間アップル・シーナと問答をしなければならないだろう。

179 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/21(月) 19:45:42.63 0
>172
屋上から落ちたロゼッタはそのまま床に倒れていた。
ガラスの破片は容赦なく彼女の肌を引き裂き、運動エネルギーという名の暴力が彼女を打ちのめしたのだ。
起き上がれるはずもなかった。しかし、それ以上に彼女の心を砕いていたのは、アップル・シーナの裏切りだろう。
「……何これ?」
ロゼッタがむくりと上半身を持ち上げた。
何故だか知らないが、急に痛みが無くなり、疲れも一切感じなくなったのだ。
これは青葉も、ロゼッタも、そしてアップル・シーナ自身にも知る由の無いことだった。
そう、アップル・シーナへの効用が、契約者であるロゼッタにフィードバックされているのだ。
そんなこととは知らないロゼッタは、その事態に対して別の結論を導き出した。
「あ〜、そっか。あたい死んじゃったんだ。ごめんよ、ジェレミー。わざとじゃないんだってば。」
妙に気が楽になったロゼッタは腕の力ではって移動を始めた。
「もう…どうせ死んだんなら歩けるようになればいいのに。恨むぞ、アップル・シーナ。」

> 「いててて・・・・・・酷い目にあったにゃ」
> ばらばらと天井から落ちたガラスをはたきながら、ルイーズはやれやれと立ち上がった。
> 「植物がクッションになってくれて助かったにゃ。・・・・・・・・ニャ?そこに誰かいるニャ?」
> ルイーズは暗闇に目を凝らした。
「チグリス・ユーフラテス!チグリス・ユーフラテスじゃないか!」
ロゼッタはルイーズを見つけてそう叫んだ。
「あんた天使でしょ?すぐにわかったよ。
 ねぇ、天使様。あたいはあんまり現世でいい子じゃなかったけどさぁ、トニーに会わせてほしいの。」
天使と言われて悪い気はしないかもしれないが、トニーに会わせろと言われてもルイーズは困るだろう。
「トニー、いないの?まだ生きてるの?…じゃあ地獄の入り口で待ってるよ。
 死んだらみ〜んな地獄行き。だけどあそこはみ〜んな平等。」
ロゼッタの左目からポロポロと涙がこぼれた。
「トニーと一緒なら地獄でもいい。彼のためにずっと歌いたい…」
その時、隣の部屋から壁を突き破って巨大な植物が現れた。
醜悪な外見を持つそれは実験のために捕獲された食獣植物だった。
本来は密林で大型の哺乳類を捕食してたべる植物である。
ロゼッタやルイーズが襲われたらひとたまりもないだろう。
「ワイヤール星人…初めて見たわ。」
念のために断っておくが、そんな名前ではない。

180 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/03/22(火) 23:47:07.63 0
>150-179
「……」
クリスは、見慣れぬ場所に一人立っていた。見覚えはある。
勇気の背におぶわれて、食堂に向かっている最中に連れ込まれた場所だ。
……そして、そこに姿を現したのは、やはりあの時の仮面の人物。
相変わらずの薄ら笑いと、温かみを感じさせない瞳がこの上なく不快だった。

「……用件は? 私、忙しいの」
『嫌われてしまったか、まぁ仕方ないね。
 それはそうと、随分と酷い目に遭ったようだ。辛いだろう、苦しいだろう。
 雷に体を焼かれ、腕はもがれ。普通じゃない』
「早くして」
『君は、自分の事を何も分かっていない。
 『太陽のかけら』とは、世界が穢れに満ちた時世界に降り立ち、全ての穢れを浄化する存在だ。
 ……しかし、旧神と違い人間は群体であるが故に意思が集った時の脅威はそれをはるかに凌ぐ。
 世界は、穢れの源である人は、浄化を、滅びを必要としていない……そう、君はこの世界には不要な存在なんだよ』
「……それだけ?」
『おや、信じていないようだね。まぁいいさ、今の君にはまだ分からないだろう。
 だがこれだけは覚えておきたまえ……世界は君を裏切る。君が世界をどう思おうとも』
「……」

そうして、クリスの意識は肉体へと還っていった。
その様子を眺めながら、仮面の人物は口元を大きく歪める。
『クク、同じ結末では面白くない。精々、足掻きたまえよ』
仮面の人物はローブの上から左手で右腕をさすった……
そこにわずかに浮き出た輪郭は、人間の腕と明らかに違う形をしていて―――。


意識を取り戻したクリスだったが、体がやけに重たく感じて起き上がるのが億劫だった。
しかも目を開けているはずなのに、まぶたが開かないし右腕の感覚もない……
痛みを感じないのは、全身の損傷が酷すぎてパンクしているからだろう。
……だが、クリスは『どこ』に『何』がいるのか、はっきりと知覚していた。

『熱』である。生きる者が放つ熱を感知し、暗闇の中に人の形を浮かべる形で『視て』いるのだ。
肝心の目は……まぶた同士が癒着してしまい、開ける事はすぐには出来そうにない。
もっとも、眼孔に収まっている眼球が無事とも思えないのだが……
そして、クリスは周囲に声を掛けるよりも早く異常に気づいていた。
上空に凄まじい熱を持った『何か』がある……! その正体は、『クリスの右腕』だった。

181 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/03/22(火) 23:47:48.95 0
八咫烏の足は三本である。人間の足は二本だが、腕を前足と捉えれば四本になる。
……八咫烏にとって、『四本目の足』は邪魔なのだ。今のクリスは右腕がない……
故に、八咫烏の力を今まで以上に感じ、また多少なりとも御する事が出来るのだ。がしかし、
いくら邪魔であっても『四本目の足』も八咫烏の一部である事に変わりはない。そこに秘められた力が、
無意識の制御から抜け出し発現し始めたのだ……その形は、屋敷地下で形成し『右腕で』霧散させた光球だった。

右腕を源とした光球は無差別に熱線を放ち、学園全体に張られている、
被害が拡大しない為の結界を容易く貫き寮を、地面を容赦なく焼いていく。
……そんな中、クリスはリリィの懐に突然手を突っ込んだ。
八咫烏の力、その制御に必要な物をリリィが持っている……分かってしまったのだ。
リリィが隠し持っていた遺物は、その為の物なのだから―――――。

左手で掴んだ遺物が、自分の体と同化していく感覚は鈍感な現状であってなお気持ち悪かった。
……やがて、遺物は右腕の代わりとなるかのような形状を取り肩の傷を塞いだ……
まるで鎧の一部の様な外観は、その部位が不自然である事を強調している。
その『右腕』を光球にかざすと、屋敷地下の再現が如く、光球からの熱線は止まり……
かつて右腕だったエネルギーが流れ込み、全身を駆け巡る。その結果、『禁書の間』では
発現しなかった背羽と尾羽が広がり、鴉の獣人としての姿を取り戻してしまった……

クリスは、今までの彼女の心情からは信じられない事だが、リリィに対して不信感を募らせていた。
遺物の事を父に聞いておきながら、どうして自分が持っている事を黙っていたのか。
そして、どうして懐にしまっていたのか……まるで、誰にも見られないようにしていたとしか―――
クリスは、今まで人を疑う事を知らなかった。しかし、今のクリスはもっとも近しい人を疑っている。
自分が純粋な人間ではない事、一族が人間によって滅ぼされた事、そして仮面の人物の発言。
これらの要素が絡み合い、極め付けがリリィの事情を知らない事……

クリスはリリィとは別の人物(伊織)の方に顔を向け、「……この人を、頼みます」と一言。
そう言い残し、浮力を失ったアゲハの背から跳び、ミクの張った糸の上に『立った』。
柳の枝に一枚歯の高足下駄で長時間立てるほどの身軽さと平衡感覚を持つ種族であるが故の芸当だ。
一歩、また一歩と糸の上をミクに向かって歩きながら、クリスは言葉を紡ぐ。
「……神、ね」
……クリスの閉じたまぶたの隙間から、赤い液体が垂れ頬を汚していく。
眼孔内の損傷によって血管が切れ、血が流れ出してきたのだろう……

182 :フローラ ◆70VgGM3HY6 :2011/03/22(火) 23:48:30.07 0
時と共に変化し続ける状況を見下ろしていた管理者だったが、
突然の乱入者とその人物に覚えがある素振りの勇気の様子、そして……
降り注ぐ灼熱の光の矢によって自ら定めた『傍観者』の立ち位置から動かざるを得なくなってしまった。

「……そこのお嬢さん、どちらから来たのか知らないし知る気もないけれど。
 ここは見ての通り危険よ、早く避難しなさい。これは忠告でも要請でもない、命令よ。
 人を探しているらしいけれど、ここにあなたの探し人、ユーキだったかしら、はもういないわ」
そう真に話しかけながら、管理者は勇気のみにテレパシーで声を送る。

『事情は知らないけれど、彼女に自分がここにいる事を知られたくないみたいだから
 何とか注意を逸らしてみるわ……まぁ、リリィが口走ってしまったから難しいでしょうけれど』
続いて管理者は真、伊織、ミク、アドラス、ロゼッタ以外にテレパシーを送った。
『あと、勇気の事は全力で隠す様に。彼女に気づいて全力で逃げたとか、全員で口裏を合わせないと
 彼女の猜疑心を突破する事は出来ないでしょうからね……』
そう言いながらなおも降り注ぐ熱線を、重力魔法で発生させた力場で曲げて寮への過度の被害を
抑えてはいるが……正直、いつまでも防ぎきれる代物ではなかった。

(「くっ、きついわね……流石は神の眷属『八咫烏』の力と言ったところかしら。
  でもあの子自身がコントロールしているわけでもないのにこんな事が……」)
そんな考え事をしている内に、クリスが光球の暴走?を鎮め力を自分に取り込んだ……
管理者はその前後に、覚えのある気配がクリスに干渉している感覚を感じ取った。
(「これは、彷徨者! ……あの子に目をつけたなんて、ふざけた話だわ……!」)
『彷徨者』と呼ぶ存在の意図をやはり読み取れず、管理者は内心歯噛みする。
分かる事は一つだけ、絶対不味い事になると言う確定事項だけだった。

183 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/03/23(水) 12:08:54.23 0
>179
ルイーズは暗闇に目を凝らした。
すると、そこには這い寄ってくる血まみれの女生徒の姿が!!!
「ぎゃああああ!!さてはお前、怪談にあった【植物園を彷徨う血まみれ幽霊】だニャ?!
 ちょ、落ち着け、今の私は猫獣人ニャ!喰っても美味くないのニャ――――!!」
>「チグリス・ユーフラテス!チグリス・ユーフラテスじゃないか!」
「ニャ?」
ルイーズは及び腰になった。
「あんた天使でしょ?すぐにわかったよ。」
「いや〜。やっぱりこの美貌!毛並み!天使といわれても仕方ないだろうニャ〜」
>「ねぇ、天使様。あたいはあんまり現世でいい子じゃなかったけどさぁ、トニーに会わせてほしいの。」
「???」
ルイーズはただの風紀委員であって、天使ではない。もちろんトニーとやらも知るわけが無い。
彼女はふと、血まみれ幽霊の傍らにある車椅子らしきものに気づいた。
そして、ぴくりとも動かない彼女の足に目が行く。
「トニー、いないの?まだ生きてるの?…じゃあ地獄の入り口で待ってるよ。
 死んだらみ〜んな地獄行き。だけどあそこはみ〜んな平等。」
察しの悪いルイーズにも、ようやく状況が飲み込めてきた。
「あー、もしかして、あなた屋上にいた車椅子の女の子?」
ロゼッタの左目からポロポロと涙がこぼれた。
>「トニーと一緒なら地獄でもいい。彼のためにずっと歌いたい…」
「あー、もしもし?歌うのは構わんが、部屋に戻った後の夢の中でして欲しいニャ。
 こんな夜中じゃ近所迷惑ニャ」

>その時、隣の部屋から壁を突き破って巨大な植物が現れた。
「!!!!!!」
ルイーズの全身の毛が逆立ち、尻尾が限界まで膨らんだ。
>「ワイヤール星人…初めて見たわ。」
「そうそう、ワイヤールセイジンってちゃうわ!
 あれはトリフィード! ジャングルとかで動物捕まえては、もっしゃもしゃ食っちまう肉食植物ニャ!
 ・・・・・・しまった!ここはもしかして実験棟だったニャ?!」
ルイーズはわたわたと泡を食っている。

「とっ、とっ、とにかく逃げるにゃ!!ほら、立つニャ!!」
ルイーズは血まみれロゼッタを背負うと、とにかく巨大植物から距離をとろうと駆け出した。
その直後、彼女達がいた場所に巨大な蔦が叩きつけられる。
ルイーズはぞっとした。
「まずいまずい、完全にロックオンされてるニャ!!」
飛んで逃げようにも、割れたガラス天井は完全に蔦の射程範囲である。
「血まみれ少女、外への扉の場所とか知らないニャ?このままじゃ二人ともミートパイの材料にされるニャ!!」
ロゼッタの能力を知らないルイーズは、ひたすら逃げ道を探すことしか考えていないようだ

184 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/24(木) 16:42:04.26 0
勇気が調子に乗って炎のバーゲンセールを開催したためにそこら一面大炎上
品川さんのブログを裸足で逃げ出すほどだ
でも、勇気の顔面は蒼白。まだアルフォロ族のほうが血色がいいだろう
余談だがアルフォロ族とは魔法学園より遥か西方、ケントデリカット山脈の麓に住んでいる少数民族である
狩猟を主な生活基盤として……めんどくさいのでここらへんで省略、とにかく顔が青い民族なのだ
その人たちよりも顔が大変なことになっているのだ
足下もおぼつかなく、呼吸も荒い、おそらく尋常ではないほど鼓動がはやくなっているだろう
それでも、勇気は真のほうをかたくなにみようとしない

真「そこに勇気おるのはわかってんねんで〜そこにいるひとら、どこにおるか知ってんのやろ?」

まだまだ穏やかなご様子
しかし、アドラスが猛威を振るっているなか、全く空気を読んでいない東方の貴族然としたお嬢様
東方だと誤解されるがあくまで極東方面のと言う意味だからね!クレイジーダイヤモンドとは関係ないんだからね!
さてさて、上にいる人間(勇気以外は)こいつがクレイジーなことは知らない
だが、感づいた人間はいるようだ
>「……そこのお嬢さん、以下略」

真「なんやあんた!勇気を知ってんの?知ってんのならどこにいったんか知らん?てか、また女なん!あいつそろそろ串刺しにしたろか!」

人の話を聞かないことに定評のある真、管理人さんことフローラの話をさっぱりと聞かない
どうでもいいが管理人にはさんと付けたくなるのはなぜだろう
出来る人物フローラ、真に話しかけながらも勇気にテレパシーを送る
>『事情は知らないけれど、彼女に自分がここにいる事を知られたくないみたいだから
 何とか注意を逸らしてみるわ……まぁ、リリィが口走ってしまったから難しいでしょうけれど』
フローラの優しさが嬉しくて涙がちょちょぎれそうになった
勇気は徹底的に無視することにした
さきにひとこと言っておくが勇気は真が嫌いなわけではない、許嫁なわけでもあるし自分のことを好きな人間を邪険に扱うほど勇気は悪い人ではいない
しかし、真の愛は歪みすぎている。おそらく勇気がいま女になっているとしれば、死ぬほど心配してどんな手段を使ってでも男に戻すだろう
たとえどんな犠牲を払ってでもだ
どんなことになるかはわからないが非常にまずいことになるのは想像に難くない
勇気はバレないように戦々恐々としているのみだった

一方、伊織は
>「あそこに、連れて行ってください」と言った。
視線の先は屋上にむかっている
いったい屋上では何が起こってると言うのか?先に向かった真のことが心配になる伊織はリリィの提案を快く受け入れる
「ええよ。お安い御用ですわ〜」
虫をどうしようかと思ったがリリィが話を続けるようなので思考を中断した
>「私達の腕を捜さないと。どうか、協力してくださいませんか?」
おそらく魔力で分かれた腕を持つリリィと外傷として腕がないクリス。二人の状況は似ているが解決策は根本的に違う
がしかし、そこまでは伊織は知らない、腕を探すのは手伝ってあげるがそこから先はさすがに面倒だなと思う
そのとき、リリィが視界から消える
正しくは糸が切れ虫ごと地面に落下し始めたのだ
あまりにも突然だったのでそう見えたのだ
伊織は焦ることなく指をくいっと動かす葉の塊と虫がわかれ葉が宙に浮いている格好となった

「あぶなかったな〜このまま上へ向かいましょか」
虫のことは無視した。なぜなら助ける義理もないからだ
それに伊織は虫が嫌いだから
>「……この人を、頼みます」
先ほどまでぐったりしていたのに急に俊敏な動きで飛び出し、糸の上に立った
そして足早に上に向かって歩いていく
「器用な童やな〜ただものではないな〜」
糸目ために表情の変化はわかりにくいがなにやらクリスを見て感じることがあるようだ
「ま、ええわ。お嬢ちゃん上に行きましょ」
そういうと上昇を始める伊織と葉の塊

185 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/03/25(金) 17:28:37.88 0
>>176
その様子をテレパスカマドウマからのテレパシーで感じ取っていた蟲野
『一旦ストップ。今から糸を何とかするから』
暴れるアレキサンドラ(ryを止め、
『ユキムシ!』
アゲハの背中を冷やすために召喚したユキムシに命令をする蟲野
『アレキサンドラトリバスアゲハとシラハカミキリの顎に着いてる糸を凍らせて』
その命令をテレパスカマドウマからユキムシたちが感じ取り、アゲハとカミキリに着いてる糸に纏わり着く
ユキムシはその小さな身体故、召喚獣や黒魔道士のような強力な氷魔法は使えないが、その代わりに対象に密着しているものだけを凍らせるなどといった器用なことが出来るのだ
しばらくしてアゲハとカミキリに纏わり着いたミクの糸が完全に凍る
『よし。じゃ、カミキリ。凍った糸を砕いちゃって!』
そしてカミキリが凍った糸を噛み砕き、アゲハとカミキリは完全に糸から開放される

その頃>>178
>『あんたが吹っ飛ばされたおかげであたいの気分が晴れてどうもありがとう。』
「それはそれは。どういたしまして。…気が済んだなら降りてくれません?」
青葉はかなり困っていた。屋上が非常に熱せられてるのだから。しかもアップルが上に乗っているせいで身動きが取れない
>『あんた、ロゼッタのこと、好き?』
「ロゼッタ? …ああ、貴方が屋上から突き落とした彼女のことですか。そうですねぇ…強いて言うなら…興味(キョーミ)ない、ですね
さっき初めて会った人の事を好きか嫌いか聞かれても、ねぇ? ほら、僕って(幼女以外)一目惚れとかしないタイプですし」
アップルの質問に対し、そう答える青葉
>『あたいは嫌いよ。あの子はねぇ、小さい頃にトニーっていう好きな子がいたの。
 いつものように一緒に遊んでたら、トニーの左手が遊具に挟まって切断されちゃった。
 ロゼッタはいつかトニーが戻ってきた時のためにそのちぎれた左手をいつまでも持っていたわ。
 いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつま…』
青葉はアップルの話を聞きながら、口元が見えないようにしつつ、アップルには聞こえないような小さな声でこう呟いていた
(今、獣人に熱い屋上に背中を押し付けられています。屋上を冷やしてください。獣人のほうは僕が何とかしますから)
小さな声で呟いた自分の『声』を、友人・蟲野蝶矢の耳元にテレポートさせる青葉
(了解だよ。『ユキムシ追加!』)
青葉の声に心の中で返事をし、屋上にもユキムシを召喚する蟲野。ユキムシたちが屋上の温度を下げ始める
「ああ、成程。だからですか。ロゼッタさん…でしたっけ? の 異常なまでの左手への執着の原因が分かりましたよ。ありがとうございます
原因さえ分かれば、症状を治療するのもかなり楽になる…」
アップルが青葉の服を破る。ユキムシのお陰で屋上の温度は下がりつつあるが、まだ少し熱い
「…ッ!!」
と言っても我慢できないほどの熱さではない。だが青葉は敢えて苦しそうな表情をした。意味は特にない。ただの気まぐれである
>『魔法ってのは使う本人の深層心理に強く影響を受ける。
 ロゼッタはいつまでもトニーを探しているのよ。
 馬鹿な女だと思わない?トニーが戻ってくるなんてことありっこないのにさ。
 あんなのはあたいにふさわしくない。あたいの契約者としてはふさわしくない…』
「ん? つまりアレですか? もしかしてそのトニーさんとやらはお亡くなりに? …そうでないのなら、まだ十分治す希望はありますけど。流石の僕も人を生き返らせる薬はまだ研究途中です」
青葉はだんだんアップルの意図を理解し始めた。要するにこの人(?)は僕を辱めることを楽しんでいるんだ、と
アップルが青葉の肋骨から臍の辺りに指を滑らせる
>『あんた、あたいをあんたのものにしたいと思わない?
 あたいを侮辱したことを許してあげる。契約者になるって意味よ?
 あたいと一緒なら、あんたはもっと大きなことができるようになるわ。』
「…つまり『僕と契約して魔法少女になってよ!(QBボイス)』ってことですか? その必要はないわ(ほむほむボイス)。
別に何か大きなことをやり遂げたいなんて思いませんし。それに契約を持ちかけてくる奴は大抵何か企んでるんですよ」
所々に声真似を交えながら断る青葉。しかも何気に上手かった



186 :黒猫グレン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/25(金) 19:12:03.92 P
>178-185
>『あと、勇気の事は全力で隠す様に。彼女に気づいて全力で逃げたとか、全員で口裏を合わせないと
 彼女の猜疑心を突破する事は出来ないでしょうからね……』

つまるところ炎道の正体がばれると色々ややこしい事になるので黙っていろということらしい
「にゃなぁ!」(どっちにしろ僕には人間の言葉はしゃべれないんだけどね)
そういまはグレンが主導権を握っているため言葉が喋れる状態ではないのである
グレンは無いであろうが猫語を理解された時の為にアドラスに向けてこう言い放つ
「にゃにゃあが!」(炎道さんを返せアドラス!)
もし彼女が猫語を理解できたならばアドラスに罪を擦り付けられるだろう
まさに外道である

アドラスの剣がグレンの頬に掠り紅い蝶が舞う
どうやらテレパシーによって隙ができそこを突かれたようだ
「にゃにゃあお」(残念ながら僕は土属性だよ)
そういえば前にサンドスプラッシュキックとか使っていたような気がする
どうやらグレンは土属性らしい
故に電撃はあまり効果がないようである
だったら始めからグレンを盾にしていればもっと楽に戦えたのだろうか?
だがそんな事は出来るはずがない!だってグレンはフリードが愛する猫なのだから

>「ま、ええわ。お嬢ちゃん上に行きましょ」
そういうと上昇を始める伊織と葉の塊
「にゃにゃあご!にゃあ」(ここは戦場だよ!危ないよ)
一応警告を放つグレン
だから猫語じゃわからないんだってばよ!

>「……………怪我人が勝手に元気になってしまったので私は帰るよ」
大きな鳥の怪物になってしまったクリスを確認すると帰ろうとする保険医
人間の姿をした幼女にしか興味ない奴はこれだから駄目である
仮にこのまま居ても彼女は戦闘力皆無なので足手まといになるだけだろうが
「にゃにゃあお!」(腕取れてるんだから元気な訳ないじゃん!)
と待ったを掛けるグレン
はたして踏みとどまってくれるのだろうか?

>「…つまり『僕と契約して魔法少女になってよ!(QBボイス)』ってことですか?」
「にゃなぁ?」(フィー坊は無理やり契約したよね?)
大丈夫です。問題ありませんと心で返事をするフリード
「にゃあお」(そうだね只で餌食べられるし)
本当にそれでいいのか?グレン

187 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/25(金) 20:24:49.20 0
>177-178 >180-182 >184-186
屋上では炎と光球のせいで、灼熱地獄と化している。
そしてリリィはクリスを抱え、蛾と共にミクの糸に絡めとられていた。
だが、それでも出来ることはある。
リリィは重傷を負ったクリスのために、回復魔法をかけ続けていた。

『クーちゃん、大丈夫?』
意識が戻ったようだ。呪文を詠唱し続けていたリリィは、テレパシーでクリスに呼びかける。
『心配しないで、青葉おにぃちゃんが来てるの。すぐに治して・・・・・・クーちゃん?』
クリスはリリィの懐から『遺物』をつかみ出した。
体の自由がきけば、リリィは抵抗したかもしれない。だが身動きが取れない今、何が出来るわけでもなかった。
クリスの腕の怪我が塞がり、その姿が再び鳥獣人のものへと変化していく。
>「……この人を、頼みます」
「待っ・・・・・・」
クリスは俊敏な動きで飛び出し、糸の上に立った。そして足早に上に向かって歩いていく
>「器用な童やな〜ただものではないな〜」
「クーちゃん・・・・・・どうして」
クリスの声に負の感情を感じ、リリィはただ困惑するばかりだった。

もしも「なぜ遺物を隠し持っていたのか?」と尋ねられたなら、リリィは驚心外だと答えるだろう。
「クリスが拾わなかったから代わりに拾ったこと」
「クリスに渡すつもりだったが、ピザパーティには来なかったために渡せなかったこと」
「屋上に到着するやアドラスとの戦闘になったため、うやむやになっていただけだ」と主張するだろう。
彼女は自分の置かれた状況を知らず、なにより自分自身が本気でそう思っている。
仮にこのことで責められたとしたら、リリィは自分の好意が裏目に出たことに困惑し、深く傷つく結果になるだろう。

伊織の助力で落下することは回避できたものの、リリィは落ち葉と残された糸のせいで蓑虫のような――あるいは簀巻きのような――姿だ。
また、虫嫌いの伊織は、彼女たちが乗っていた巨大蛾を助けるつもりは無いらしい。
リリィが何か言おうとしたが、その前に管理人のテレパシーが割り込む。
>『あと、勇気の事は全力で隠す様に。彼女に気づいて全力で逃げたとか、全員で口裏を合わせないと
> 彼女の猜疑心を突破する事は出来ないでしょうからね……』
リリィが驚いている間に、巨大蛾は蟲野の尽力で地面への激突を回避していた。
巨大蛾が再びふわりと舞い上がるのを見て、リリィはほっと安堵の息をついた。

「イオリさん達の国って、一夫多妻制じゃないんですか?」
思わず口を突いた疑問だったが、伊織が聞き取れたかどうかは怪しい。

屋上ではアドラスと戦うフリード(とグレン)、ヘルミーネ、エンドウ達がいた。
黒髪で豊満な姿態の美女が左腕を持っているのだが、伊織は気づくだろうか?

あれほどの火力だったにもかかわらず、屋上の熱は思いのほか和らいでいた。
そして、羽根を持った獣に襲われている青葉の姿が!
「大変!イオリさん、青葉おにぃちゃんが襲われてる!」
苦労して葉っぱと糸から逃れたリリィは絶叫した。だが、助けに行こうとしてミクに気づき、体をこわばらせる。

「―――― これだけの騒ぎになれば、先生たちが駆けつけてくる。ユリさんにだって知られますよ。
 それは、貴方だって望むところじゃないでしょう?」
この時点で教師が駆けつけてこないことが異常だと、リリィは気づいていないようだ。
また、リリィは片腕も無く、武器も持っていない。限界を超えるダメージを与えることなどたやすいことだろう。
「ミクさんは総裁とお知り合いなんでしょう?だったらアドラスを連れてさっさと帰って。高見の見物ならもう十分楽しまれたでしょう?
それとも、まだ何か他に目的があるのですか?」

188 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/03/27(日) 10:24:14.50 O
>181 >184 >187
>「……神、ね」
張りめぐらした糸の上に立ったクリスを見て、ミクは眉をひそめる。
自分の巣を他人に歩かれる行為の不快さもさることながら、クリスの言葉にある人物の事を思い出したのだ。
「…あなた、以前どこかでお会いしたかしら?
 いえ。 お会いしましたわよね?
 そのような力をお持ちの方が、そうそういるはずがありませんもの」
ミクは以前、八咫烏の力を総裁の館で目にしている。
姿は違えどもこれほどの力を感じ違えるはずは無い。
「なんにしても、私の張った糸の上を歩くのはやめていただきたいですわね。
 はっきりいって不愉快ですわ」
閉じたクリスのまぶたからから血が流れ出すのが、ミクにははっきりわかった。
それでも踏み外すことなく糸の上を歩けるのは、目で見る以外の方法で周囲の状況を把握しているに違いない。
外見が幼くとも侮れる相手ではないのだ。

>「―――― これだけの騒ぎになれば、先生たちが駆けつけてくる。ユリさんにだって知られますよ。
> それは、貴方だって望むところじゃないでしょう?」
最初リリィに話しかけられた時、ミクはそちらを見ようともしなかった。
目前の脅威から注意をそらせるのは愚か者のすることだからだ。
>「ミクさんは総裁とお知り合いなんでしょう?だったらアドラスを連れてさっさと帰って。高見の見物ならもう十分楽しまれたでしょう?
>それとも、まだ何か他に目的があるのですか?」
ただ、続くリリィの言葉を聴いた時には、クリスからわざと目を離してリリィを見る。
先ほどの2人の会話から感じ取ったクリスの不信感が、どの程度のものか確かめたくなったために。

「リリィさんもお人が悪いですわね。
 総裁がこの学園にも強い影響力をお持ちなのは、ご存知のはずですのに。
 誰かが騒ぎに気づいたとしても、大きな騒ぎになることなどありえませんわ」
仮に教師が気づいたとしても、それを抑えるつもりが総裁にはあるに違いない。
さもなくば、夜とはいえこんな場所で事を起こすことなどありえない。
あるいはアドラスの暴走ということで、事態を終わらせるつもりなのかもしれないが。

「それに、私に目的を聞かれても困ってしまいますわ。
 私はただ校舎の屋上に宇宙人が現れるとの噂を聞いて、ぜひ一目みたいと思って来ただけですのに。
 総裁とも一度お会いしてお話しただけで、リリィさんのように総裁の命令で動いているのではありませんのよ?
 アドラスという方とはお話したこともありませんわ」
リリィは以前総裁の支配下で操られていた事があり、ミクは総裁とは協力の約束しかしていない。
つまりミクは、一応つきではあるものの真実しか口にしていないのだ。
「そういえばこちらの方、クーちゃんさんとおっしゃるのかしら?
 先ほどからかなり様子がおかしいようですけど、これはもしや総裁に言われてリリィさんが仕組まれたのかしら?
 何か隠しておられたようですし、あなたもいろいろとご苦労が多いこと。」
ひとしきりリリィに話しかけた後、ミクはクリスに目を転じる。

「…それから、私の巣の上を我が物顔で歩かれて許せるほど、私は聖人君子ではありませんのよ」
ミクがつと指先を動かすと、校舎の周辺に縦横無尽に蜘蛛糸が張り巡らされた。
クリスの移動を制限するためのものであると同時に、ミクにとっては足場になるものだ。
続けてミクが右手をクリスに向けて突き出すと、指先から針のように鋭く堅い糸が伸び、クリスを串刺しにしようとする。

攻撃を仕掛けてはいるが、一度総裁の館地下で八咫烏の力を見ているミクは自身の不利をよく承知していた。
形勢が危うくなれば、すぐにその場を離れることにするだろう。

189 :名無しになりきれ:2011/03/27(日) 19:30:37.24 0
>>179 >>183
大きな赤紫色の塊が地面に埋まっている。
ルイーズ達が近づくと、鮮やかな赤色になり、3本の足を生やして1つのタネを吹いた。
植物には芽がある。
引き抜きますか?

はい <=
いいえ

190 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/27(日) 19:30:44.73 0
>183
> 「とっ、とっ、とにかく逃げるにゃ!!ほら、立つニャ!!」
> ルイーズは血まみれロゼッタを背負うと、とにかく巨大植物から距離をとろうと駆け出した。
> その直後、彼女達がいた場所に巨大な蔦が叩きつけられる。
> 「まずいまずい、完全にロックオンされてるニャ!!」
ワイヤール星人改めトリフィードは、『狙い打つぜ!』とばかりに逃げる二人に蔦を伸ばす。
> 「血まみれ少女、外への扉の場所とか知らないニャ?このままじゃ二人ともミートパイの材料にされるニャ!!」
「…あんた、あたいのこと誰だか知らないの?」
ロゼッタはルイーズに、とにかく壁に向かって走れと指示した。
ルイーズには何がなにやらわからないだろうが、考える余裕も無いだろう。
ルイーズとロゼッタが壁に近づき、その距離が2mをきった時、ロゼッタは右手を壁に向けてかざした。
「ドコデモ・ドアー…!そして扉が開かれる…!」
ロゼッタは空間切断魔法で壁をサイコロ状に細かく切断した。
これによりルイーズ達は望みどおり外へ出ることができるだろう。
さらにドコデモ・ドアーをすぐに解除すれば壁は元通りに塞がる。
トリフィードは彼女達を追うことができなくなるだろう。しかし、ロゼッタはそうしなかった。
「もうちょっとひきつけるわ。」
ロゼッタがルイーズに説明を始めた。
「今ドコデモ・ドアーを解除したところで、あいつは壁を突き破って襲ってくる。
 だからワイヤール星人が壁があった場所に重なった時点で解除するわ。
 どういうわけかあたいにもわからないけど、ドコデモ・ドアーを解除する時、
 その切断面に挟み込まれたものは消滅しちゃうの。
 地球の平和のためにも、あんなワイヤール星人は倒さなきゃいけない。
 憶えておくといいわ。あたいの名はロゼッタ。M78星雲からやってきた地球の平和を守る宇宙人よ。」
その時突然、ロゼッタが悲鳴をあげた。
「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!?」
そう、青葉の打ち込んだ(厳密にはアップル・シーナに打ち込んだものだが)薬の効果が終わったのだ。
ロゼッタは強烈な鈍痛と疲労により動けなくなってしまった。
そして、ドコデモ・ドアーは、トリフィードが壁があった場所を通過しても解除されなかった。
トリフィードの邪魔をするものは何もない。誰かが助けなければロゼッタもルイーズも餌食となってしまうだろう。

191 :アップル・シーナ大佐 ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/03/27(日) 19:34:57.88 0
>185
ヤタガラスの熱線はフローラのおかげで青葉やアップル・シーナには到達しなかった。
おかげで二人のラブラブタイム(?)は継続中である。
> 「…つまり『僕と契約して魔法少女になってよ!(QBボイス)』ってことですか? その必要はないわ(ほむほむボイス)。
> 別に何か大きなことをやり遂げたいなんて思いませんし。それに契約を持ちかけてくる奴は大抵何か企んでるんですよ」
> 所々に声真似を交えながら断る青葉。しかも何気に上手かった
しかし、悲しいかな。アップル・シーナにはQBもほむほむもわからないのだ。
彼女の知識はロゼッタに依存しており、そもそも私だってわからないのだ。
とりあえず検索してみよう。

検索したところ、どうやらQBはロンゲーナ大佐のようなものらしい。
『はたしてここまで誘ったが、腹立たしいまでに剛情である。
 これは許されざる侮辱行為といえよう。
 これからあんたはただひたすら死ぬだけだ。
 どこまでもがき苦しむか見せてもらおう。
 涙と鼻水の覚悟はよろしいか?
 いよいよもって 死 ぬ が よ い 。
 そしてさようなら。』
アップル・シーナは持っていた“切り取られた左手”を尻尾で器用に絡めとった。
それはつまり、アップル・シーナは両手を自由に使えるようになったということだ。
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄っ!!』
アップル・シーナは凶暴なパンチのラッシュを青葉に放った。
その時突然、アップル・シーナが悲鳴をあげた。
『ぎゃあああああああああああああああああああああっ!?』
そう、青葉の打ち込んだ薬の効果が終わったのだ。
アップル・シーナは強烈な鈍痛と疲労により動けなくなってしまった。
アップル・シーナがロゼッタを落としたところからも同じような悲鳴が響く。
それはさておき、アップル・シーナにパンチのラッシュをされた青葉は無事なのだろうか?
余談だが個人的にロンゲーナ大佐の声は銀河万丈ボイスで脳内再生される。
私の目にくるいはない。

192 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/03/28(月) 22:21:38.76 0
>183-191
>「…あなた、以前どこかでお会いしたかしら?いえ。 お会いしましたわよね?
> そのような力をお持ちの方が、そうそういるはずがありませんもの」
リリィの回復魔法のおかげで聴力は回復していた為、クリスはミクの言葉を聞き取る事が出来た。
「……『私』は、あなたなんか知らない。
 でも『兄さん』は知ってた……あなたが、弱い者を甚振る事しか出来ない、最低のクズだって。
 『肉体を持った神様』はみんな、あなたみたいなのばかり……」
クリスは、セラエノが神だとは知らない。そして目の前のミクと浅からぬ因縁がある事も。
レイヴンはその辺りの記憶をクリスに受け継がせなかった……必要だと思わなかったからだ。
故に、第三者からすれば聊か滑稽な台詞をきっぱりと言い切れたのである。

>「なんにしても、私の張った糸の上を歩くのはやめていただきたいですわね。
> はっきりいって不愉快ですわ」
ミクの不愉快発言に、クリスはその見た目に全くそぐわない、嘲りに似た笑みを口元に浮かべる。
「自分の庭、自分の家に土足で、上がり込まれたみたい、だから?
 ……だったら、こんな所に、巣なんか作らなければ、いいだけなのに。
 本当に、神様ってロクデナシね」
強烈な嘲りの情が声に出ているが、最後の一言だけは自嘲が混じっていた。
クリスの声を聞いていたならば、誰もがそれを感じ取れるだろう。
自身が頼るべき力もまた、神のそれと変わらないと理解しているから――――。

>「ミクさんは総裁とお知り合いなんでしょう?だったらアドラスを連れてさっさと帰って。
> 高見の見物ならもう十分楽しまれたでしょう?それとも、まだ何か他に目的があるのですか?」
>「リリィさんもお人が悪いですわね。(中略)
> 何か隠しておられたようですし、あなたもいろいろとご苦労が多いこと。」
クリスは、ミクが視線を逸らしたにも拘らず動かなかった。
……分からなかったのだ。『ミクが、自分から視線を外した』と言う事が―――。
熱によって分かるのは大まかな動きのみ、微細な変化を感じ取れるほどクリスは場慣れしていない。
目が見えていればまた違ったのだろうが、所詮はたらればである。

……そして、リリィとミクのやり取りはクリスの中の『リリィへの疑心』をさらに強める結果となった。
周囲の誰もが知らなかった事、『リリィが総裁の命令で動いている』と言う内容が原因である。
レイヴンの記憶は訴えている―――『ベッドフォードは危険だ』と。そして、その危険人物と
リリィが関わっているとなれば……今までの様に接する事など出来るわけもない。
ましてや、自身の現状が総裁の命令を受けたリリィの仕組んだ事ならば―――――
クリスの思考はしかし、乱れに乱れまるで纏まる気配を見せない。
ここまで状況証拠が揃ったにも拘らず、まだクリスにはリリィを信じたい気持ちがあったからだ。

>「…それから、私の巣の上を我が物顔で歩かれて許せるほど、私は聖人君子ではありませんのよ」
そんなザマを晒していれば、攻撃された事に気付くのが遅れるのはコーラを飲めばげっぷが出るよりも当然な訳で……
しかもクリスの熱センサーはそこまで精度がいいわけじゃない。張られた糸の形を知るのは難しくない。
糸は動かないのだから……なら動いたら? その結果は、右肩を貫通されるである。
僅かながら反応できたのは、『昔』の感覚を取り戻していたから。アドラスとの打合いが
思わぬところで命を拾う結果に繋がったのは皮肉な話である。

「……そうやって、自分勝手で、周りを見ないで、信じる気持ちを裏切って、誰かを傷つけて……
 だから、世界に、穢れが満ちるの……だから、私が、また、払うの。『太陽のかけら』で、全ての、穢れを!!!!」
回復魔法によってショートした痛覚も復帰しており、ミクの糸による攻撃の痛みは凄まじい物があった。
だが、複雑な感情はミクによって怒り一色へと染め上げられ……またしても痛覚がショートする。
無意識に振り上げられた右腕、その手の平にははっきりと炎が揺らめいていた。
そのまま右腕が乱雑に振り下ろされ……三本の『巨大な炎』が空に、森に、はっきりと爪痕を残した。
爆音と共に空気が爆ぜ、森の緑が瞬く間に炎の赤に蹂躙されていく……真夜中の筈のその場はまるで朝焼けか夕焼けか。

……その一撃で力を完全に使い果たしたクリスは、繊細なバランスを要する糸渡りを
続ける事は出来ず、地面へと落下していく。意識があるのかないのか、それは分からない。

193 :フローラ ◆70VgGM3HY6 :2011/03/28(月) 22:22:23.75 0
            ――――一方、管理者は――――

>真「なんやあんた!勇気を知ってんの?知ってんのならどこにいったんか知らん?
>  てか、また女なん!あいつそろそろ串刺しにしたろか!」
>「にゃにゃあが!」(炎道さんを返せアドラス!)
真の事など全く知らなかった管理者だったが、真の表情や声色などから
本当にやるだろうなとすぐさま理解してしまった、出来てしまった。
これはさすがの勇気も会いたいと思うわけがない……現状ならばなおさら。
「いいえ、知らないわ。あなたが知ってるほどには、と前置きがいるけれど。
 ……炎道勇気、今日学園に来た男子。赤い髪に赤い瞳の、東方出身者……
 ああ、そこの大きな猫曰く『あの大きな鎧の化け物に痛めつけられた』らしいわ。
 串刺しにするなら彼奴にしなさい……事が収まったらね」
どこから取り出したのか、管理者の手には教師連中しか閲覧できない全生徒の個人情報が
記された名簿が握られており、炎道のページが開かれていた。
この事実を周囲が伝えれば、真は恐らく管理者を教師と思うだろう。それが狙いなのだ。

もっとも、管理者は真の方に注意を向けてはいたが、頭の中では『彷徨者』の事を考えていた。
何度かその存在を確認できた時も、大きな災いを振りまいていたのだ……40年近く前に東方で起こった
『天狗山焼き討ち』、30年ほど前の『バレルハーン帝国の内乱』など、最近の大きな戦の裏には
『彷徨者』の影が見え隠れしている。恐らく姿こそなかれど、他にも多くの戦争に関わっているのだろう。
(「あの子の力を、戦争に利用するつもり……いえ、この考えは安直過ぎるわね……
  本当に何が目的なの……ん、いや、でも……まさか……!」)
推論の域を出ない仮説、しかし共通項が見つかってしまったなら疑うのは道理。
『彷徨者』の所業の裏が、僅かだが見えた気がした。そんな管理者の表情は険しい。

194 :アドラス ◆k4Jcxtcjwo :2011/03/30(水) 00:35:09.45 O
「ふひひひ…!!ひゃはははっはははは!!!!!!!!」
巨神兵の鎧を纏ったアドラスは炎に包まれながらも奇怪な笑い声ともに大剣を振るう

「全然効かぁぁぁぁ!!!熱い!!熱い!!熱い!!!熱くない!熱くなぁぁい!熱いぃぃぃぃ!!!
ひひゃひゃひはっはははははははは!!!!!!!!!」
火だるまになりながらも奇声をあげるその様は正に狂人だった
彼に巨神兵の鎧を扱えるような力が無かったのか それとも この秘術が人間の手に余る代物だったかは分からない
だがアドラスは確実に『まとも』で無くなったのは誰の目にも明らかだった
「燃える!!!燃える!!!燃えるぅぅぅぅぅ!!!!
ひゃひひゃひゃひゃ!!!!!熱い!!!!きゃぃかあぁぁぁ!!!!熱いぃぁぁぃぃぃぃ!!!!」
もはや目標さえも認識できない狂人アドラスは闇雲に大剣を振り回し、屋上の床を粉砕する
炎による熱さを少しでも紛らわすかのように動きは、より激しさを増す
「きゃひひゃひひゃひはゃ!!!!
痛い!!!!痛い!!!痛いぃぃぃぃ!!!!!
あぁぁぁああぁぁぁあ!!!!!!」

ぱきん

その時、金属の欠ける大きな音が屋上に響いた
巨神兵の鎧からは炎の赤色から徐々に青い閃光が強く輝き始める
ダメージを受けすぎたのか制御する精神が崩壊したのか それはまだ不明だが勝利の天秤は生徒たちへと確実に傾いただろう


「あらあら…これじゃあ、もうサイコ・スキルでもどうにもできませんねぇ…」
いきなり宙へ姿を現し、屋上の空から闘いの様子を伺っていた筋骨隆々の大男はまるで結末を知っていたかのようにニヤリと笑う
「さて、雛型達の一部覚醒に加え、『太陽のかけら』の再度出現……
これは有り余る収穫です、お手柄ですよアドラス」

195 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/03/31(木) 04:59:38.07 0
>189-190
>「…あんた、あたいのこと誰だか知らないの?」
「知らんがニャ。そういう血まみれ少女こそ、高貴で美しい私のこと、誰だか知らないだろーニャ!」
左手コレクターのロゼッタを知らないと明言したところを見るに、風紀委員としてはあまり優秀でないのかもしれない。

>ロゼッタはルイーズに、とにかく壁に向かって走れと指示した。
「はあ?血まみれになって頭おかしくなったニャ?!うわっ!!!」
巨大蔦が襲いかかるのを、何とかジャンプでかわす。
どうやら選択の余地は無いらしい。
「ああもう!!分かったニャ!!本当に策はあるんだニャ?!」
>ルイーズには何がなにやらわからなかったが、ロゼッタの言うとおり壁に向かって走り始めた。
>ルイーズとロゼッタが壁に近づき、その距離が2mをきった時、ロゼッタは右手を壁に向けてかざした。
「ぎゃあああああああ!ぶつかる
>「ドコデモ・ドアー…!そして扉が開かれる…!」
ぶつかる直前、壁がサイコロ状に細かく切断された。
「これ・・・・・・空間魔法だニャ?やるニャ血まみれ少女!」
こうして、無事ルイーズとロゼッタは壁の穴から外へ脱出した。

だが、これで終わりではなかった。
空間に開いた穴の向こう側に、トリフィードのシルエットが見える。
まだルイーズ達を夜食にすることをあきらめていないようだ。
「ちょ、追ってくるニャ!血まみれ少女、何か策無いのかニャ?」
>「もうちょっとひきつけるわ。」
「きっ、気は確かニャ――――?!」
怪訝な表情を浮かべたルイーズに、ロゼッタが説明を始めた。
どうやらトリフィードを倒すいいアイディアがあるらしい。
ルイーズはいったん足を止め、ロゼッタと共にトリフィードを迎え撃つことにした。
>「地球の平和のためにも、あんなワイヤール星人は倒さなきゃいけない。
> 憶えておくといいわ。あたいの名はロゼッタ。M78星雲からやってきた地球の平和を守る宇宙人よ。」
「分かったニャロゼッタ、ちなみに私は森の動物ニャ!気楽にタマタローと呼ぶがいいニャ!」

このとき、ルイーズの尻尾に小さな硬いものがぶつかった。反射的にルイーズは尻尾を左右に振った。
植物の芽が絡んで抜けてしまったが、ルイーズは気づいていなかった。

トリフィードが壁の穴を今にもすり抜けようとしている。
「よし!今ニャ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!?」
「ちょ、ロゼッタ?! どうしたニャ?!しっかりするニャ!!」
ロゼッタは突然悲鳴を上げたかと思うと、全く動かなくなってしまった。
>そして、ドコデモ・ドアーは、トリフィードが壁があった場所を通過しても解除されなかった。
「ニャナニャニャ!!!喰われるにゃ――――!!」
ルイーズは咄嗟に羽根を出し、飛んで逃げようとした。
だが悲しいかな、ロゼッタを背負っていたため、思うように羽根を広げることも、動かすことも出来ない。
「こんなことならおんぶじゃなく、お姫様抱っこにしとくべきだったニャ――――!!!」
必死で逃げ回っていたルイーズだったが、とうとうトリフィードにつかまってしまった。
「うわ――――!!死ぬ死ぬ死ぬ!誰か助けるニャ――――!!」
>トリフィードの邪魔をするものは何もない。誰かが助けなければロゼッタもルイーズも餌食となってしまうだろう。


196 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/31(木) 08:11:32.73 0
>188 >191-193 >194-195
クリスは、レイヴンの記憶の全てを受け継いだわけではないらしい。
それは、ミクとクリスの話を聞いていて、うすうす察することが出来た。
出なければ、彼女がこうまで「肉体を持つ神様」のことを悪し様に言えるはずが無いからだ。

>「リリィさんもお人が悪いですわね。
> 総裁がこの学園にも強い影響力をお持ちなのは、ご存知のはずですのに。
> 誰かが騒ぎに気づいたとしても、大きな騒ぎになることなどありえませんわ」
「そんな事は・・・・・・・」
無い、と言おうとして、リリィは言葉に詰まった。
入学した日の夜、興味本位で友達達と総裁宅を見学に行ったときの事を思い出したのだ。
大騒ぎになった挙句総裁宅は大破したのだが、名指しで罰を受ける筈だったリリィは結局お咎め無しだったからだ。
そのときも、学園関係者は誰も駆けつけてこなかった。
そして今回も、決闘の条件を出したロックすらこの場にはいない。
「ほ、本当に総裁が今回の件に絡んでるかどうかなんて・・・・・・わからないでしょう・・・・・・・」
リリィの微妙な表情の変化までは、負傷しているクリスには分からなかっただろう。
だが声が、雄弁に彼女の心境をあらわしていた。

「それに、私に目的を聞かれても困ってしまいますわ。
 私はただ校舎の屋上に宇宙人が現れるとの噂を聞いて、ぜひ一目みたいと思って来ただけですのに。
 総裁とも一度お会いしてお話しただけで、リリィさんのように総裁の命令で動いているのではありませんのよ?
 アドラスという方とはお話したこともありませんわ」
今度こそリリィは仰天した。
「ちょっと、変な言いがかりはよしてよ!
 私が総裁に直接お会いしたのは、蜘蛛の毒にやられた友達を助けてもらおうと、総裁のお宅を訪ねたときだけよ!
 あの時だって私は、話の途中で気が遠くなっちゃって、後のことは全然・・・・・・・・」
そう、彼女は意識を失い、その後のことは全く覚えていなかった。
総裁に忠誠を誓ったことも、今この瞬間すら総裁の影響下にあることも、今のリリィにはあずかり知らぬ事だった。
「ミクさんだってあの場にいたでしょう?事件の責任をとらせようと私を捕まえに来たじゃない!」
この時リリィは痛めつけられていたので、細かい記憶は曖昧だ。
だが、ミクがリリィを捕らえに来たのだけははっきり覚えていた。

「そういえばこちらの方、クーちゃんさんとおっしゃるのかしら?
 先ほどからかなり様子がおかしいようですけど、これはもしや総裁に言われてリリィさんが仕組まれたのかしら?
 何か隠しておられたようですし、あなたもいろいろとご苦労が多いこと。」
「総裁の命令なんか知らない。クーちゃんには幸せになって欲しいだけ!
 何も仕組んでなんかいない!クーちゃん、信じて。私、本当に何も仕組んでない!」
ミクが事実を語っているのと同じように、リリィもまた彼女の真実を語っている。
ゆえに発言は本心であり、クリスは両方の言葉から嘘を見つけることは不可能となるだろう。
たとえ、リリィへの疑惑がさらに深まる結果になったとしても。


197 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/03/31(木) 08:13:22.81 0

>「…それから、私の巣の上を我が物顔で歩かれて許せるほど、私は聖人君子ではありませんのよ」
「・・・・・・!止め」
リリィはミクを止めようとしたが、間に合わなかった。放たれた糸は、クリスの右肩を貫通した。
「クーちゃん!!」

>「……そうやって、自分勝手で、周りを見ないで、信じる気持ちを裏切って、誰かを傷つけて……
> だから、世界に、穢れが満ちるの……だから、私が、また、払うの。『太陽のかけら』で、全ての、穢れを!!!!」
無意識に振り上げられた右腕、その手の平にははっきりと炎が揺らめいていた。
「ダメよクーちゃん!止めて!!」
そのまま右腕が乱雑に振り下ろされ……三本の『巨大な炎』が空に、森に、はっきりと爪痕を残した。
爆音と共に空気が爆ぜ、森の緑が瞬く間に炎の赤に蹂躙されていく。
だが爪あとは、建物には甚大な被害を及ぼすことは無かった。

>……その一撃で力を完全に使い果たしたクリスは、繊細なバランスを要する糸渡りを
>続ける事は出来ず、地面へと落下していく。
リリィは躊躇することなく飛び降りた。
すれ違いざま、ミクと一瞬だけ目が合う。
炎を照り返す瞳は輝いている。だが、何を考えているかはさっぱりだった。
彼女の目には、今の自分はどう映っているのだろうか?いや、そんなことは関係ない。

リリィはボロ箒を召還し、残された隻腕と両足でそれを抱え込んだ。
そして落下するクリスに追いつき、その腕を掴もうとする。
だが不安定な箒の上、しかも片腕での腕力勝負ではいささか分が悪い。
リリィはクリスを片腕で抱えたまま、地面に激突した。

今日は実に良く落っこちる日だ。
もっとも、蟲達がかばってくれなかったら、クリスの下になっていたリリィは即死だったわけだが。
「クーちゃん・・・・・・・。太陽のかけら・・・・・・は、つかっちゃいけない・・・・・・。
 それ・・・力、はらうの、穢れだけ、じゃないよ・・・・・・」
リリィはそれきり動かなくなった。

屋上ではアップル・シーナが拳を振り下ろし、アドラスが狂気の叫びを上げている。
ヘルミーネの搦め手に、エンドウとフリード&グレンの息の合った攻撃。
もう一撃。
熱せられた鎧に決定的な一撃が決まれば、アドラスはとまるだろう。




>「……そうやって、自分勝手で、周りを見ないで、信じる気持ちを裏切って、誰かを傷つけて……
> だから、世界に、穢れが満ちるの……だから、私が、また、払うの。『太陽のかけら』で、全ての、穢れを!!!!」


攻撃を仕掛けてはいるが、一度総裁の館地下で八咫烏の力を見ているミクは自身の不利をよく承知していた。
形勢が危うくなれば、すぐにその場を離れることにするだろう。

198 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/31(木) 15:41:55.27 0
>「にゃなぁ!」
なにを言っているかはさっぱりわからないけど、どうやら俺のことを助けてくれるらしい
真の登場に端を発したかのように続々と集まってくる人々、そこにはクリスや真の従者、伊織や見知らぬ奴もいる
伊織は下手をしたら俺の正体を見破るかも知れない……あいつは化け物だからな
ただ、戦いは確実に終局が見えてきた
>「きゃひひゃひひゃひはゃ!!!!
痛い!!!!痛い!!!痛いぃぃぃぃ!!!!!
あぁぁぁああぁぁぁあ!!!!!!」
などと訳の分からないことを口走り、暴れ回っている狂騎士
狂気が熱風に乗って肌に刺さる戦闘の空気が最高潮になる
心躍る、戦いの興奮が体を支配する
厄介な婚約者や新しい乱入者そんなものは気にはならない、アドラスと戦いのことだけに全意識を集中している
いわゆるゾーンに突入したのだ
プロ野球選手がボールが止まって見えたと言うあれだ
余談だが中の人も体験したことがある、がこの時の無敵感はほんとうに誰にも自分を止められないと思うほどだった
それはさておき、すごい集中してる勇気は紙一重でアドラスの猛攻を避ける
もともと魔法よりも格闘戦を得意としてるような人間だ、テンプレにも結構強いって書いてあるしね!
がしかし!!すごくよけてる勇気だがものすごく攻撃してくるアドラスの懐に飛び込むことはできなかった

      真 side
>「いいえ、知らないわ。あなたが知ってるほどには、と前置きがいるけれど。
 ……炎道勇気、今日学園に来た男子。赤い髪に赤い瞳の、東方出身者……
 ああ、そこの大きな猫曰く『あの大きな鎧の化け物に痛めつけられた』らしいわ。
 串刺しにするなら彼奴にしなさい……事が収まったらね」

その言葉のあとに提示される生徒名簿……用意が良すぎる
真は管理人の行動からそう感じた
いきなり登場した見ず知らずの人間に対して情報を与え過ぎだ、揃え過ぎだ
なぜこうも準備がいいのか?答えは簡単だ

真「ねえ?なんで勇気を隠すん?あんた達全員勇気がどこにいるか知ってるでしょう」

いきなり確信を突く、彼女はフローラを冷ややかな目で見つめる
これは彼女なりにかまをかけてみたのだ

>「にゃにゃあが!」

真「勇気はあいつがやったんやね!?」

さっき、フローラも同じことを言っていたが基本的には女の言うことを信じないのである
それと猫語を理解出来るあたりは名門の生まれであるところがわかる

「ほんなら、あいつは死刑やね!!」

アドラスの周りに札を投げつけ魔方陣をつくるが……周囲の熱ですぐに燃えた
「じゃあ、次は!!」
そういうと手で印を刻み、呪文の詠唱に入る
「水の星、風の星、綺羅の星、三星の輝きを持って敵を討つ!銀河よ輝け!蒼波風綺陣!……くちゅん」
某バンナム製RPGみたいな言葉を歌い、叫ぶ
が、直後にくしゃみをしてしまい、魔法は大きく目標を外れ勇気に炸裂する
勇気は死んだ

……というのは嘘だが、盛大に吹っ飛びアドラスに超速でぶつかる
超速というだけあってそりゃ凄い速さで突っ込んだんだ

199 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/03/31(木) 15:42:24.58 0
        伊織side
>「イオリさん達の国って、一夫多妻制じゃないんですか?」

「いきなり変なことをいう人やな〜」
伊織はリリィの顔をまじまじと見つめ、話を続ける
「身分の高い人や家を継ぐような人は複数妻を持つこともあるけどな〜
でも、よっぽどのことがない限り勇気はんが真様以外と結婚することはないやろな〜
十中八九、真様が妾を殺しますわ。」
リリィが残りの1〜2割はという顔をしていたので伊織は捕足する」
「あとは行方不明ですわ」
にこりとした笑顔が逆に怖い
>「大変!イオリさん、青葉おにぃちゃんが襲われてる!」
リリィが大声を上げる、仕方なくそちらのほうを向く
「なんや襲われとるわね〜ま、ほっておいたらええんちゃう。男の子の戦いに女が手を出すんは不粋というもんですわ」
伊織は面倒をいやがるタイプであった
そして視線に映る黒髪で豊満な姿態の美女
「あら?勇気はんの魔力があの女子から……はて?」
その手には女のこの物と思われる細腕が握られていた
「もしかして、なにかの呪いかなんか?お嬢ちゃん?」
伊織はさすがにどういうことかわからない

>そのまま右腕が乱雑に振り下ろされ……三本の『巨大な炎』が空に、森に、はっきりと爪痕を残した。
あまりの爆音に顔を歪める
「眷属というわけやね……魔法学園はバラエティに富んでますな〜」
燃え盛る森をみて朗らかに笑う
伊織はこの状況を非常に興味深いと思っている。様々な人間の思い思惑が錯綜し複雑に絡み合い屋上と地上に満ちあふれている
「現世はこうでなくてはあきまへんな〜人の思いは強ければ強いほど美しく玉のように輝くんやね」
リリィの一連の動きを眺め実に楽しそうに独り言
地上に落ちた彼女をそばに腰掛けて彼女が目が覚めるのを待つことにした


200 :黒猫グレン ◆cOOmSNbyw6 :2011/03/31(木) 15:58:06.37 P
>194>198

>「きゃひひゃひひゃひはゃ!!!!
  痛い!!!!痛い!!!痛いぃぃぃぃ!!!!!
  あぁぁぁああぁぁぁあ!!!!!!」
狂ったかのように剣を振り回すアドラス
「にゃにゃにゃ〜お!」(オープンユニオン!)
分離することにより攻撃を避けるグレンとフリード
「だから大きすぎる力は身を滅ぼすと………」
そんな事は過去一言も言っていないフリード
「人間が人間以上の力を使おうなんてすれば限界が来るに決まっているのに………
 どちらにせよこれでは死なない程度にへち倒して色々と情報を聞き出すなんて出来無くなってしまいましたね」
相手は完璧に狂ってしまっている
これではまともな会話は無理であろう

>「水の星、風の星、綺羅の星、三星の輝きを持って敵を討つ!銀河よ輝け!蒼波風綺陣!……くちゅん」
外れた魔法にぶつかり盛大にすっ飛んでいく炎道
「まさか特攻!?」
「にゃあご」(無茶しやがって)
当然不慮の事故であり炎道にはそんなつもりはないだろう
「まああの人は炎属性ですし大してダメージはないですよね………多分」
多分といえば嘘をつかなくて良い……いい言葉である

「そんなに熱いのなら涼しくさせてあげましょう!フリィィィィジングブリザァァァド!!」
腰に着けた刃の無い剣を抜き放ち
本来刃のある部分を正面に突き出すと
先端の部分から猛吹雪を生み出すフリード
この吹雪が命中すればたちまち凍りつき動きが止まってしまうであろう
凍りついた後にフリージングスラッシュで真っ二つが必勝パターンなのだが
「にゃあお?」(それ味方にも当たらね?)
「大丈夫です!ミスロードファイヤーなら避けてくれますって!」
「にゃあ?」(なにその防衛参謀みたいな名前?)


「ミスロードファイヤー止めは譲って差し上げますよ!」
炎道に美味しいところを譲るというフリード
それにしても偽名が安直すぎないだろうか?
まああまり本名とかけ離れているととっさに反応できないのでこれでいいのかも知れない
「だって僕が剣で斬ったら内蔵とか出てグロ展開的意味で18禁じゃないですか」
「にゃごにゃ?」(脊髄ぶっこぬくとか言う奴のセリフ?)
だが今の炎道が炎の剣を使ったら正体が丸分かりではないだろうか?
もし正体がバレそうになって問い詰められたら
フリードは【彼女は鏡の中にあるという性別逆転世界のもう一人の炎道さんです
       だから彼女は炎道さんと同じ魔力波動を出しているんです】
などと言って無理やり誤魔化すだろう
絶対にもっとややこしい事態になるに違いない
無理矢理過ぎる嘘はトラブルのもとなのだ

>192

「いかん幼女が落下した!?」
地面に落下していくクリスを見て慌てて階段で降りていく保険医
はたしてクリスは大丈夫なのか?
そして保険医は何のために出てきたのだろうか?

「僕が空でも飛べたなら飛んでいって助けられたのに…………」
「にゃにゃあご」(人間なんでも出来るわけじゃないからね猫もだけど)

201 :名無しになりきれ:2011/03/31(木) 17:43:46.91 O
バナナを投げる

202 :カイン ◆WvH0rZySlU :2011/03/31(木) 20:56:46.60 O
>>190>>195
>「うわ――――!!死ぬ死ぬ死ぬ!誰か助けるニャ――――!!」

「やれやれ…就任早々、面倒な場面に出くわしてしまったな。」
ルイーズとロゼッタの間に突如一人の男が現れる。
黒いスーツを纏ったその男はトリフィードに向けて掌をかざすと小さな声で呪文を唱えた。
「ロックグレイブ」
地面から岩石の刃が現れ、その刃がトリフィードを串刺しにする。

「これで暫くは動けないだろ。まったく…何で僕がこんな面倒な事を…」
男は一人で文句を良いながらルイーズ達に振り返った。
「そっちの血まみれの生徒は大丈夫なのか?
 危ないんだったらさっさと保健室に連れて行け。」

このスーツを着た皮肉っぽい男こそ、フィジル学園新任教師、カインである。


203 :アドラス ◆DyK.TseWVo :2011/03/31(木) 22:10:50.11 O
>>198->>200

「ぎゃあぐぎがぁぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
痛い!!!痛い!!!痛いぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
もはやアドラスは奇声と苦痛に満ちた声を叫ぶだけの存在へと成り果てた

>「水の星、風の星、綺羅の星、三星の輝きを持って敵を討つ!銀河よ輝け!蒼波風綺陣!……くちゅん」
炎道の唱えた魔法は永唱の長さから直撃すればただでは済まない高威力の魔法であるのは間違いなかった
だが魔法はくしゃみのおかげで大きく外れた そして炎道自身へと炸裂する

「ぐぎゃぁぁぃぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!!!」
あろうことか吹き飛ばされた炎道自身がアドラスへと高速で突っ込んだ
「ぐぁ…あああいあああああああ!!!
痛い!!!!痛い!!!痛いぃぃぃぃぃ!!!!!」
ダメージを受けても受けなくともアドラスは同じ言葉しか繰り返さない
もう彼の完全に精神は崩れ去っていた
そして追い撃ちをかけるかのように
「そんなに熱いのなら涼しくさせてあげましょう!フリィィィィジングブリザァァァド!!」
吹雪が巨神兵の鎧を包んでいき鎧に燃え盛っていた炎は勢いを失い、
先程から出ていた青色の閃光がまた強烈に色合いを強めていった
「痛い……!!痛い!!!!痛いぃぃぁ!!あぁああああぁぁぁいあああぁあああ!!!!!!!!!!」
まさに断末魔と形容するに相応しい叫び声が屋上に響き渡る
刹那、雪に包まれた鎧からはまるで爆発したかのように強烈な青い閃光が放たれ皆の視界を奪う
「………ぐ…ぅぅ……ぁ…」
閃光が止むと、既に巨神兵の鎧は無く、衣服は破れ半死半生のアドラスが虫の息で無残にも横たわっていた


204 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/04/02(土) 07:11:15.67 0
>202
トリフードの蔦が、担いでいたロゼッタを無理やり引き剥がした。
「コラお前何するニャ!トリフィード、血まみれロゼッタを返すニャ!!」
「なっ!!そこの色男危ないニャ!喰われるぞ!!」
>「やれやれ…就任早々、面倒な場面に出くわしてしまったな。」
>ルイーズとロゼッタの間に突如一人の男が現れる。
>黒いスーツを纏ったその男はトリフィードに向けて掌をかざすと小さな声で呪文を唱えた。
>「ロックグレイブ」
>地面から岩石の刃が現れ、その刃がトリフィードを串刺しにする。
「やった・・・・・ニャ――――――――!!!!」
衝撃に拘束していた蔦の力が緩み、ルイーズとロゼッタは宙に投げ出されてしまった。
「わわわわ」
ルイーズは空中でどうにかロゼッタをキャッチすると、バウンドしながら地面に落ちてきた。

>「これで暫くは動けないだろ。まったく…何で僕がこんな面倒な事を…」
>男は一人で文句を良いながらルイーズ達に振り返った。
>「そっちの血まみれの生徒は大丈夫なのか?
> 危ないんだったらさっさと保健室に連れて行け。」
「傷自体は見かけ程じゃないニャ。危ないところをありがとニャ。助かったニャ。」
ルイーズは黒服男の手をとり、上下にぶんぶんと振った。
特大の猫の肉球の感触が、黒服男の手をぷにぷにしたにちがいない。

「・・・・・・・・・」
ルイーズは三毛猫獣人の大きな目でじーっと黒服の男を見つめていたが、いきなり尻尾を押さえてうずくまった。
「いたたた。助けてもらったのはありがたいけど、今の衝撃で尻尾を捻ったニャ。
 ああ、とても血まみれロゼッタをとても担いで連れて行けないニャ!誰か親切な人手伝ってくれないかニャー。
ルイーズはちらっ、ちらっと黒服の男を見ている。
「ニャ何と!手伝って下さるニャ?!
 なんと親切な方ニャ〜。ありがとニャ〜。色男の鏡ニャ〜!尊敬ニャ〜!!」
ルイーズはロゼッタの性癖を知らない。
だからニコニコ(?!)しつつ、しかし有無を言わさずロゼッタを黒服に押し付けた。
「ちなみに私はかわいい森の動物で風紀委員ニャ。気楽にタマタローと呼ぶがいいニャ!!
 そういえば色男はここで何をしてるニャ?見慣れない顔だニャ、新しい職員か?!」

屋上では悲鳴と怒号が飛び交っている。
その中に保険医の声を聞き分けたルイーズは、ぴんっと猫耳を立てた。
「なんと!今保険医が屋上に来てるニャ!!ちょうどいい、ロゼッタを手当てしてもらうニャ!!」
ルイーズは猫獣人の背に巨大な羽根を出し、ロゼッタを抱えた黒服の襟首を掴むと空へ舞い上がった。
さすがに二人は重いのか、飛び方は危なっかしいがそれなりの速さで飛べている。

「そうそう、今屋上では、不審者が生徒相手に大立ち回りしてるニャ!
 捕まえようとしたが反撃されてこのザマニャ。
 おそらくロゼッタも、そいつに突き落とされたに違いないニャ」
屋上が静かになった。決着がついたのかもしれない。
「風紀委員としては、不審者を捕まえなきゃならんニャ。どーするかニャ――――」
ルイーズは手を貸して欲しそうだ。

205 :キノ ◆DtHaNG7lro :2011/04/02(土) 14:44:33.09 0
学園には、開かずの教室がある。
その教室には、お化けが封印されているだとか、死体があるとか何とか。
しかし、実際にはもっと面白いものが封印されていた。

教室の扉を開けると、真っ先に目に飛び込んでくるのは、拘束具で身体を縛られた少年の姿。
彼は虚ろな瞳で、空を見つめている。
彼は普通の人間ではない。しかし、この学園では大抵の生徒は魔法を使えるので、その点では人間ではないと言えるだろう。
人外。そう言えばいいのかもしれない。彼の体の中には宿っていた。
死を司る精霊――『ヴェノム』が。

名前・キノ(本名かどうかは不明)
性別・男
年齢・見た目は16歳だが実年齢は不明
髪型・銀髪。ふつうの男子よりは少し長め
瞳色・赤
容姿・拘束具で開かずの教室の壁に縛り付けられている。褐色の肌を持ち、身長は169cm。
備考・学園の開かずの教室で何者かに拘束されていた。過去のことを聞いてもなにも話そうとしない。
    死をつかさどる精霊を宿しており、自らの死を恐れる何者かが閉じ込めた模様。
    多くの生徒にその存在を知られておらず、亡霊だと思っている生徒もいるらしい。
得意技・闇魔法。幻術。
好きなもの・分かってくれる他人
苦手なもの・牛乳
うわさ1・ヴェノムに取りつかれた人間は殺人衝動に駆られるらしいが、キノは大丈夫っぽい。
うわさ2・とてつもなく自覚の無い音痴


206 :キノ ◆DtHaNG7lro :2011/04/02(土) 14:49:15.38 0
突然、開かずの教室のドアが開いた。
長い間開くことが無かったドアなのに。開けた人間は相当な勇気の持ち主だろう。
しかし、中を見る勇気は無いらしく――そのままその生徒は、何処かに走り去って行った。
キノがいる位置はちょうど其処から死角になっている。まだ自分は見えていないだろう。
それにしてもこの拘束具、いい加減外してほしい。

パタパタと、複数人の足音がし、先ほどの生徒が戻ってきたようだ。
今度は仲間も連れて。
そろそろと、教室のドアが開く。
キノも、長い間使われていなかった声帯を震わせた。

「俺に何か用か?」

空気の震えのリズムは心地よく、キノはそっと目を閉じた。
次の返答を待つかのように。

207 :ミク ◆sto7CTKDkA :2011/04/03(日) 13:39:50.15 O
>192 >196-197 >199
ミクの放った糸は、避けられることなくクリスの肩を貫いた。
ただ、当たりは当たりでも致命傷にはなりえない攻撃だ。
自分に向けられた侮蔑の感情が怒りに変わっていくのを、ミクははっきり感じ取る。
>「……そうやって、自分勝手で、周りを見ないで、信じる気持ちを裏切って、誰かを傷つけて……
> だから、世界に、穢れが満ちるの……だから、私が、また、払うの。『太陽のかけら』で、全ての、穢れを!!!!」
振り上げ、振り下ろされたクリスの手から、圧倒的と言っても過言ではない炎が放たれた。
この温度の火の前には、ミクの張った糸の強度など無きに等しくなる。
それでも、迫る3本の炎爪を前にミクの表情は変わらない。
戦いには、熱さと同じほど冷静さが絶対に必要なのだ。
その姿が、迫る炎の明かりの中でぶれ、それから炎がミクを包んだ。

躊躇無く飛び降りたリリィには、ミクはさほど炎の害を受けていないように見えただろう。
すれ違うときにリリィと目が合い、ミクはほんの少しだけ微笑んだ。
そしてすぐに、身を翻して校舎の中に飛び込んでいった。

校舎の中は、先ほどまでの戦いが嘘のように静かだった。
夜とはいえあれだけの騒ぎだったのだから、先ほどの戦いに総裁の介入があったことに疑いの余地は無い。
その静かな校舎の中を、ミクは肩を壁にあて、片足を引きずりながら歩いていく。
「足を2本持っていかれましたわ…。
 力を増すどころか奪われるなんて、まったく笑えない冗談ですこと…」
口から漏れ出る独り言を聞いたものがいれば、不思議に思うかもしれない。
彼女は確かに”2本の足で”歩いているのだから。

答えは、ミクの体から流れ落ちる赤くはない体液にある。
彼女の本性は蜘蛛神であり、人の体はかりそめのものにすぎないのだ。
クリスの攻撃を、ミクは蜘蛛としての本性で受け止めた。
結果、ミクは蜘蛛の足2本を失ったのだ。
怒りは攻撃の力を増すが、精度を狂わせる。
そして制御できない力は、武器として十分の威力を発揮できない。
クリスの怒りを見越しての防御手段だったのだが、ミクが思っていた以上に炎の威力は強かったのだ。

「次に総裁にお会いしたときは、十分な対価をいただきたいものですわね。
 このままでは割りに合いませんから…」
歩きながら、誰に話しかけるでもなくミクの口からは言葉が漏れ続ける。

「『弱い者を甚振る事しか出来ない、最低のクズ』。
 『肉体を持った神様は皆同じ』。
 …本当にそのとおり。
 あの娘は良く世の理を知っているわ」
喰らわれる身からすれば、そうとしか見えぬだろう。
弱肉強食。 適者生存。
喰うか喰われるかの世界では、弱きを助け強きをくじくなどありえない。

それでも。
クリスの言葉を反芻しながら、ミクはリリィの事を思い返す。
自身の身の安全を省みずに他者を救える者は、強い心を持つという。
血肉を喰らい魂をすする身となったミクには、それが事実だとわかる。
それは自然の理に反することのはずなのに。
「ふふ…ふふふ……」
肩をこすり、足を引きずって歩きながら、ミクは笑った。
それが獲物を見つけた喜びから出た笑いか、あるいは別の感情から出た笑いかは。
ミクにもわからなかった。

208 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/04/03(日) 19:14:51.23 0
>201>202>204
> 屋上では悲鳴と怒号が飛び交っている。
> その中に保険医の声を聞き分けたルイーズは、ぴんっと猫耳を立てた。
> 「なんと!今保険医が屋上に来てるニャ!!ちょうどいい、ロゼッタを手当てしてもらうニャ!!」
> ルイーズは猫獣人の背に巨大な羽根を出し、ロゼッタを抱えた黒服の襟首を掴むと空へ舞い上がった。
> さすがに二人は重いのか、飛び方は危なっかしいがそれなりの速さで飛べている。
「あん?」
ショック状態だったロゼッタが正気を取り戻したようだ。
ロゼッタはカインに抱えられていることに気づくと、彼に話しかけた。
「このまま月まで連れて行って。月の世界で遊びたい。
 火星や木星の春も見てみたいわ。」
いきなりそう言われてもカインも困るだろう。だからロゼッタは言いなおした。
「わからないの?手をつないでほしいって意味よ。」
ロゼッタの右手には植物の芽が握られているので、カインがロゼッタと手をつなぐとしたら左手になるだろう。
ちなみに、なぜロゼッタが右手に植物の芽が握っているのかは彼女にも理由がわからなかった。
トリフィードに襲われた時、無意識にむしりとってしまったものなのだ。(>189)
> 「そうそう、今屋上では、不審者が生徒相手に大立ち回りしてるニャ!
>  捕まえようとしたが反撃されてこのザマニャ。
>  おそらくロゼッタも、そいつに突き落とされたに違いないニャ」
そう言われて、ロゼッタの頭の中で不審者=アップル・シーナとなった。
なぜなら彼女がロゼッタを屋上から落としているからである。
実際にルイーズが言った不審者=アドラスである。
> 「風紀委員としては、不審者を捕まえなきゃならんニャ。どーするかニャ――――」
「あの子を折檻しないであげて、あの子は私の子供なの。」
とロゼッタは言った。だからカインとルイーズにとってアドラス=ロゼッタの子供になるかもしれない。
「バナナをあげたら仲直りしてくれるかなぁ…?」


【キノさん、はじめまして。魔法学園にようこそ。誘導が必要でしたらおっしゃってください。】

209 :アドラス ◆DyK.TseWVo :2011/04/04(月) 03:50:38.49 O
「うぅ…う…………あ…う…」

アドラスは肉体に加え精神も完全に壊れていた
焼け焦げた衣服の無残な姿となった騎士は虚ろな目で天を仰ぎ宙を見据えている
巨神兵の鎧を纏っていた時の威圧感はおろか普段の自信に満ち溢れた時の姿は見る影も無い
その時、虫の息のアドラスの体からまばゆい白色の光が輝き始め彼の体を徐々に消していく
「……め……ろ…い…や…だ…」
アドラスは屋上から折れた剣のみを残し何処かへと消えていった

>>197
「…さん……リリィさん…」
リリィの意識の奥底に呼びかける声があった
獣の唸り声のような低い声なのに女性のような甘ったるい口調の声
「さあ、目を覚まして下さい。
私に渡す物があるはずです、とても大事な物…それを貴方は持っている…」
ブレの言葉は続く
「…意識の世界でゆっくりお話しましょう…今御招待しますわ…
サイコォォォォ・スキィィィィィル!!!!!
コンシャスネス・ダァァァァイブ!!!!!!!!」

どこまでも真っ白な世界が広がっていた 暖かい光に包まれたどこか安心する空間
中央には二つの皮張りのソファとピンクのクロスが敷かれたテーブル
御丁寧にティーセットも置かれていた
そして皮張りソファに座り こちらへお掛けなさいと手で促す大男
「意識の世界へようこそ 気を失っていたようでしたのでこの場所へとお招きしましたわ
とりあえずお茶でも召し上がったら?」
ブレは自分ともう一つのカップにお茶を注いだ

210 :愛と正義の氷結魔女フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2011/04/04(月) 13:54:46.33 P
>205>206
「ちょっとお待ちなさいな!まさかこの学園にもあなた方が潜んでいるなんてね
 彼らは銀髪で赤目の人間に無理やりゴシックロリータを着せようとする悪の秘密結社
 その名もゴスロリ団ですわ!!」
なにその変態集団?
「違うな!我々はうさみみ団!バニースーツをこよなく愛する団体だ!!
 銀髪で赤目なんてバニーにぴったりな人材を見つけたのだ!ほって置けるはずがないだろう!!」
どっちにしても変態には変り無いだろう


211 :強引にマイ・ウェイなフリードリッヒ ◆cOOmSNbyw6 :2011/04/04(月) 13:57:44.15 P
>203
>「……め……ろ…い…や…だ…」

「消えてしまった………だと」
消滅してしまったアドラスを見て驚くフリード
「じゃあこの氷の棺桶どうしましょうか?」
どうやらこの棺桶に放り込んでしまうつもりだったらしい
「にゃあお」(とりあえず終わったんだし罠とか片付けようよ)
とグレン
明日になって関係ない人が罠に掛かったら大変である
故に早々に後片付けをしなければいけないだろう

金ダライを退かしたり
スルスルと木に登り張り巡らされた針金を回収したりするフリード
「このベアトラップはまだ使えますね」
使わなかった罠、まだ使える罠をより分け
もう使えないゴミを不燃ゴミに分ける
「ブリッツあとの処理は任せましたよ」
「はいぼっちゃま」
といつの間にか現れた執事にゴミの処分を任せるフリード
「さてと……早く寮に帰って寝てしまいましょうか」
もう完全に終了ムードであるがなにか忘れてりゃしないだろうか?
「ああ!そうだ!明日授業が終わったら床屋に行って散髪をしなければ
 また昔みたいに女の子に間違えられてしまいます」
いやそうじゃないからそういう事じゃないから
「お兄さんが言ってた………男だと主張するならその長ったらしい髪の毛を切れと」
「にゃあん?」(もういっそのこと坊主にすれば?)
「それはダサいから嫌です」

212 :クリス ◆70VgGM3HY6 :2011/04/04(月) 23:24:40.68 0
>194-211
>「そんな事は・・・・・・・」(中略)
>「総裁の命令なんか知らない。クーちゃんには幸せになって欲しいだけ!
> 何も仕組んでなんかいない!クーちゃん、信じて。私、本当に何も仕組んでない!」
耳に届く二人の言葉の応酬は、クリスの疑心を更に強める結果に終わってしまう。
クリス自身は、ミクの言葉そのものは全く信用していない……が、それを聞いたリリィの、
明らかにおかしな言動は看過できるものではなかったのだ。

虚実を見極めるにはあまりにも年季が足りなく、千々に乱れる幼い心は一つの妥協に逃げる。
……どちらも信じない。そうする事で、活力の枯渇で遠のく意識を繋ぎとめるしかない。
そんな精一杯の努力も、一突きで崩されてしまうのが現実だとしても――――。


気がついた時、クリスは途方もない倦怠感と激痛で体を満足に動かせなかった。
いくら回復したと言っても、最大HPの20%程度と言った状態な上に力を使い果たしている。
しかも、先ほど遺物に触れた時の異物感も全身に感じていて、頗る気分が悪い。
それでも、クリスは全身を捩り……芋虫の様に這いずりながら『誰か』の腕の中から逃れようとする。
あまり考えたくないが、自分を抱えているのがリリィじゃないかと―――。

熱感知は八汰鴉の力の一つ、制御できていない上にクリスは今ガス欠。
感覚の鈍った肌から伝わる体温が、自分の状況をはっきりと伝えている……
裏を返せば、それしか分かる事がないのだ。
どの道今のクリスは極度の疑心暗鬼に囚われている。目が見えていたら、
現状以上にリリィの腕から逃れようとしていただろう。
……傍に先ほどの女性(伊織)がいるなどとは露ほどにも思わず――――。

伊織の視点から見える少女の姿は、およそまっとうな人間の姿とは言いがたく、
また遺物が変化した『右腕』はいつの間にか無くなっていた。
そのもがく様は誰が見ても無様で、そして、醜かった。

213 :フローラ ◆70VgGM3HY6 :2011/04/04(月) 23:25:35.69 0
―――――一方、管理者はと言うと―――――

>真「ねえ?なんで勇気を隠すん?あんた達全員勇気がどこにいるか知ってるでしょう」
目の前の少女が何か言った事に、注意を払っていた筈の管理者は気付かなかった。
『彷徨者』の思惑に思いの外意識を傾け過ぎていたのが原因なのだが……
「……ん、何か言ったかしら?」
はぐらかしと真が捉えた場合、相当面倒な返答になるのだが管理者は発言の内容を
完全に聞き逃している為そんな不味い事態になるとはまるで考えていない。
……もっとも、顔にこそ出しはしないものの意識を外したのは失敗だったと内心ぼやく。

そして、真のポカで勇気が南斗人間砲弾を披露する事態になってしまう。
「何をやっているのやら……いくら『ユウカ』が普通の人よりも丈夫とは言っても
 限度があるわよ。まったく仕方の無い……」
何だかんだと言ってはいるが、やはり管理者は勇気が心配な様である。
まぁ、厄介事を引き受けた手前と言うのも多分にあるだろう……真意は誰も知らない。

(『聞こえてる? とりあえず、この場での勇気の名前は『火君勇華(カグンユウカ)』としておいて。
  フリード君がちょっと口走っちゃったから、辻褄合わせを一つ追加する破目になったわ。
  呼ばれ慣れてないから難しいと思うけれど、この場さえ乗り切れば何とかなるでしょう?』)
フリードと勇気にテレパシーで嘘を一つ追加する旨を伝える管理者。
フリードの考えている誤魔化しに管理者は気づいていないが、その辺はフリードの頭の回転を信じるしかない。
信じる者は救われる、そう、彼のゲッ○ー線を信じた者達の様に……


>「……め……ろ…い…や…だ…」
魔装召喚とは、最上位強化魔術である。最上位なだけあって、絶大な力を約束する。
しかし、それほどの術でありながら、今の世界にこの術を使いこなせる者はほとんど存在していない。
……理由は簡単、術自体の習得難度も然る事ながら、術の発動と維持に要する物が問題だからである。
魔装召喚は魂そのものを力に変える、古き時代に魔族より齎された『禁術』の一つなのだ。
魔族の間でも、戦場で死を覚悟した者だけが最後の力を振り絞る為に使うだけの物……
いくら健常者であろうと、人間が扱いうる代物ではない。それでも無理して使うと……
アドラスの様に、魂が完全に消滅してしまう。そうなってしまうと、輪廻の輪に還る事も出来なくなる。

「……哀れね。アドラス・ヴィエーダーは誉れ高きナイトではなく使い捨てのポーン……
 キングは自分の目的を果たす為にポーンを一つ捨てた。そして、ポーンの影に
 ビショップを潜ませ、少しずつ蝕んでいく……」
傍観者であるが故に様々な事が見えている管理者は、チェスの駒に喩えてベッドフォードの企みを
口にする。その言葉の意を汲める者がいるかまでは分からない。いる事を願うのが精々である。

214 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/04/06(水) 11:56:40.49 0
>209 >212
現実世界のリリィは完全に意識がない。
クリスが逃れようとするなら、簡単に腕は外れるだろう。

片腕と意識が無い負傷した少女と、これまた大ダメージを受けた鳥獣人の少女。
面倒事の匂いがぷんぷんすること請け合いである。
成り行きで状況を見守ってくれている伊織だが、この状況をどう見ているのだろうか?
事態はアドラスの退場で収束したかに見えるが、伊織の主は色々忙しそうだ。

>「…さん……リリィさん…」
>リリィの意識の奥底に呼びかける声があった。リリィはこの声の主を知っている。
とてもよく知っている。
>「さあ、目を覚まして下さい。
>私に渡す物があるはずです、とても大事な物…それを貴方は持っている…」
大事なものとはなんのことだろう?とリリィはぼんやりと思った。
リリィ程度の苦学生が持てる「大切な物」など、ブレが欲しがるはずも無いのだが。

リリィが目を覚ますと、辺りは一変していた。
リリィはその世界をぐるりと見渡し・・・・・・・がっくりと膝をついた。
「そっか、私・・・・・・死んじゃったんだ・・・・・・・・」
ということは、あそこで手招きしているブレは天使だろうか?
「あのう、ブレさんは天使様ですか?もしかして、ここは天国ですか?」
>「意識の世界へようこそ 気を失っていたようでしたのでこの場所へとお招きしましたわ
>とりあえずお茶でも召し上がったら?」
リリィの質問は、ブレの声に押しやられてしまった。
リリィはそれ以上質問することなく、勧められるままそっとソファに腰を下ろした。
>ブレは自分ともう一つのカップにお茶を注いだ
リリィは無言のままティーカップを持ち、お茶に口をつけた。
心なしか足元の影が徐々に色濃くなっているが、彼女は全く気づいていないようだ。

さて、実際のところ、リリィはつい先程まで「大切なもの」を確かに持っていた。
だが、それはすでにリリィの手元には無い。
本来の持ち主であるクリスの元に戻り、体の一部になったからだ。
子供だとはいえ、リリィとクリスの間ではスペック的にかなりの開きがある。
正攻法で奪還させるのは、不可能に近いだろう。
もっとも、リリィを使うことで別の目的が果たせる、というのなら、話は別だが。


215 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/04/06(水) 12:37:04.17 0
>209
「わからないの?手をつないでほしいって意味よ。」
「口説くなら後にするニャ〜。おやもう手を繋いでるんじゃニャイか?その芽みたいな植物に」
ルイーズはまぜっかえした。ロゼッタの右手には、すでに植物の芽が握られている。
ロゼッタが握っていたのは、玉ねぎに手足(なのだろうか?)をつけたようなへんてこな植物だった。
もにもに動いているが、植物なのだろうか?それとも動物だろうか?

ルイーズが屋上で起こっている事件の説明をすると、ロゼッタは少し戸惑っているようだ。
>「あの子を折檻しないであげて、あの子は私の子供なの。」
「へえ、子供だったニャ?だったらちゃんと面倒見・・・・・・なっ!な ん だ っ て ――――――――――――!!
 ロゼッタ歳は幾つニャ?!実は龍族の血筋で長寿でとんでもなく若作り?!」
ルイーズは完全にアドラス=ロゼッタと誤解したようだ。
「バナナをあげたら仲直りしてくれるかなぁ…?」
「バナナ好きニャ?、好きなんニャ?!」
ひげを生やしたおじさんの好物がバナナと聞いて、ルイーズは大ショックを受けた。
「・・・・・・剥かなきゃ食べられないものはまずいんじゃないかニャ。色男はどう思うニャ?!」

屋上に到着する頃には、すでに騒動は収束していた。
焼け焦げた衣服の無残な姿となった不審者ことロゼッタの子供は、虚ろな目で天を仰ぎ宙を見据えている
>その時、虫の息のアドラスの体からまばゆい白色の光が輝き始め彼の体を徐々に消していく
>「……め……ろ…い…や…だ…」
「ロゼッタ見るニャ!お前の子供が消えかけてるニャ!って何でそんなに落ち着いてるニャ!!!」
なんとも場違いな登場である。

「あー。ところで諸君、女医さんどこ行ったか知らんかニャ?
 ロゼッタが怪我してるニャ。治して欲しかったんだニャが・・・・・・」
ルイーズは女医の姿を探した。
「別にHENNTAIでなくても、回復魔法使える生徒でもいいけどニャ。
 ・・・・・・・・おや、あそこで誰かスフィンクスとじゃれてるニャ?」


216 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/04/07(木) 01:57:13.51 0
ぶっ飛んでアドラスにぶつかった……顔面から突っ込んだのが悪かったのか
「あつ!あつい!これめちゃめちゃ熱い!」
顔面をちょっと火傷する
これがちょっとですんだのが勇気が炎の魔法武士だから!
(あのボケが!死ぬぞ!普通のやつは!全く許嫁をなんだと思ってるんだ)
姿が女なのでしょうがない
>「そんなに熱いのなら涼しくさせてあげましょう!フリィィィィジングブリザァァァド!!」
フリードの魔法がアドラス(勇気込み)に吹き荒れる
「うそでしょ……おい」
車田飛びでぶっ飛ぶ、よく飛ぶ日だ
地面に数回バウンドして車田落ちで落ちる
>「ミスロードファイヤー止めは譲って差し上げますよ!」
「それじゃあお言葉に甘えて……我が秘伝の奥義で・・・・・死んどる!!」
イテテと立ち上がると目の前のアドラスはぐったりと横たわっていた
まだは死んではいないが時間のもんだいであった
ちなみに勇気の予定では炎道家秘伝の超奥義『緋王炎殺剣夢刃焼』(これまた真と同様、某バンナム製のRPGみたいな技名である
東方の国の文化は独特だ)で抹殺するつもりだったが完全に当てが外れた
だってその後、光になって死んでしまったから
「金の大鎚でも使ったのか?」
せっかくの見せ場がなくなってがっくりと肩を落とす
しかし、どう考えても技を使ったらモロバレなのでこれで良かったかも知れない
(さてあとは俺の問題だな)
 真side
勇気を盛大に吹き飛ばしたが、女の状態の勇気に注意を向けているわけではないので死んでいないのを確認するとすぐに目をそらす
もし彼女がもう少し注意を向けていれば彼女の正体に気付いたかも知れない
なぜならばいま現在の勇気の姿は彼の理想の女性像、真と正反対の姿、そうもっとも憎むべき姿をしているのである
「死ねば良かったのに……」
本当病気です、こいつ
>「……ん、何か言ったかしら?」
目の前の女ははぐらかす、イライラがたまる一方だ
しかし、女が言うことなんて信じていない、ただ相手の態度に苛ついているだけだ
愛しの彼を痛めつけたと言う奴は消えていた
「で、これからどうすんの?勇気を見つけてくれるんやんね?」
驚愕すべき冷徹な顔で一同を見下ろしている
  伊織side
二人の少女は目の前で静かに眠っていた
その姿はなんともかわいらしく映る、クリスの姿は人の姿とは言いがたいが伊織にはどうでもよかった
その少女がクリスの腕の中でいきなり激しく暴れだす
「制御できてへんな〜こんなんで大丈夫かいな」
伊織は暴れだしたクリスをリリィの手から自分の胸に抱き寄せた
「おかんちゃうけど、私の胸の中で休み」
クリスは自然とおとなしくなっていく

217 :青葉草介 ◆UeaUYwi1Nw :2011/04/07(木) 16:59:31.50 0
>>191
>『はたしてここまで誘ったが、腹立たしいまでに剛情である。
 これは許されざる侮辱行為といえよう。
 これからあんたはただひたすら死ぬだけだ。
 どこまでもがき苦しむか見せてもらおう。
 涙と鼻水の覚悟はよろしいか?
 いよいよもって 死 ぬ が よ い 。
 そしてさようなら。』
「…傲慢ですね。誘いを断られたくらいでそれですか? …言っておきますけど、僕は死なない
…貴方の治療はまた後日ですよ。それまでどうか…お大事に!
ローテーション!」
ローテーションは、青葉の得意とするテレポート系魔法の一つである。
別々の場所にある2つ以上の物を同時にテレポートさせ、位置を入れ替える高度な魔法
対象は青葉草介自身と、建物の近くにある丸太だ
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄っ!!』
アップルが青葉に…否、青葉のいた位置にパンチのラッシュを放つ。だが既にそこにいるのは青葉でなく丸太
丸太がどんどんボコボコになっていくあたり、彼女のパンチ力は凄まじい
>『ぎゃあああああああああああああああああああああっ!?』
「おやおや、どうやら僕の薬の効果が切れたみたいですねぇ?」
再びテレポートで屋上に戻ってきた青葉
「ああ、取り合えず置いておきますけど、『痛み止め』。どうぞご自由にお使い下さい。では」
『しばらく痛みを感じなくなる薬』を取り出し、アップルの手の届くところに置く青葉
そしてそれを使ったか使ってないか、更には気づいたかも確認せず、青葉はその場を後にした

218 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/04/07(木) 20:14:36.44 0
>215
> 「ロゼッタ見るニャ!お前の子供が消えかけてるニャ!って何でそんなに落ち着いてるニャ!!!」
「…へぇ、あれってあたいの子供だったんだぁ。知らなかったぁ。」
屋上に帰ってきたロゼッタ達。当然だが、ロゼッタはアドラスに何の情もない。
アドラスが消えたからといってどうということはない。
「あいつがあたいの子供だとして、あたいが知らないのは、やっぱりガスのせいかなぁ?」
ルイーズやカインが知る由も無いが、
ロゼッタは相変わらずガスによる自殺未遂の影響で少し記憶喪失になっているのだ。
もっとも、ロゼッタが忘れているのは自殺の動機だけである。
> 「あー。ところで諸君、女医さんどこ行ったか知らんかニャ?
>  ロゼッタが怪我してるニャ。治して欲しかったんだニャが・・・・・・」
> ルイーズは女医の姿を探した。
その時、めずらしくはっきりとロゼッタが拒絶反応を示した。
「やめて!あの人をあたいに近づけないで!」
二人の間に何があったのか不明だが、もしも女医がロゼッタに近づいたなら、
きっとロゼッタは「あたいに近寄るなぁあああ!!」と激昂するだろう。
> 「別にHENNTAIでなくても、回復魔法使える生徒でもいいけどニャ。
>  ・・・・・・・・おや、あそこで誰かスフィンクスとじゃれてるニャ?」

>217
アップル・シーナは丸太の上にまたがり、てしてしと自分の手を舐めていた。
青葉は既にいない。
彼は丸太とローテーションした後、アップル・シーナの側に痛み止めを置いて去ったのだ。
「あ…」
ロゼッタとアップル・シーナはお互いに目があった。
ロゼッタはとっさに、持っていた“玉ねぎに手足をつけたような奇妙な植物のようなもの”を投げ捨て、
両掌を自分の頭の上にかざしてピコピコさせながら短い歌を歌った。
「猫の眼(まなこ)と♪犬のお耳で♪あなたに〜♪ごあいさつ〜♪」
対するアップル・シーナの方は『わけがわからないよ。』とでも言いたげな表情を見せた後、
“切断された左手”を尻尾に絡み付けたまま、屋上から飛び去ってしまった。
彼女はどこに行くのだろうか?
彼女は探しに行くのだ。
本当に自分にふさわしい契約者を…

アップル・シーナに逃げられてしまったロゼッタは落胆した。
「…あたいを殺していけばいいのに。」
ロゼッタはふとリリィの左腕はどうしたのだろう?と思った。
ロゼッタが屋上から落とされるまでの最後の記憶では、
アップル・シーナがロゼッタに投げつけた後、屋上の床に転がっていたはずである。
「ねぇ、あたいが“設定上名前をしらないはずの女の子の左腕”はどうしたの?」
あんまりと言えばあんまりな表現だが、ロゼッタはリリィの名前を知らなかったのでそう尋ねた。

219 :強引にマイ・ウェイなフリードリッヒ ◆cOOmSNbyw6 :2011/04/08(金) 18:29:09.07 P
>213>215>216>218
>「金の大鎚でも使ったのか?」
「僕の必殺技は剣ですよ?勇者といえば剣か大砲ですからね
 あ、その折れた剣は呪われてるかも知れないから素手で触らないほうが………」
それはフラグである

>(『聞こえてる? とりあえず、この場での勇気の名前は『火君勇華(カグンユウカ)』としておいて。
「大体わかりましたつまりペダルを3人同時に踏み込めばいいってことですね」
「にゃあお!(シャインスパークか!)」
多分他人からは独り言を言っているように見えるだろう
が精霊と話すような人間がいるファンタジーな世界では別に不自然ではない行動である

>「で、これからどうすんの?勇気を見つけてくれるんやんね?」
「安心してください僕は美少年です!美少年に不可能はありません!
きっと見付け出して差し上げましょう!!」
「にゃあご(顔がいいだけでなんでも出来るわけ無いじゃん)」
「僕だけじゃなくてそこの勇華りんもきっと手伝ってくれるでしょう
 彼女と彼は友達ですからね」
「にゃあ?(りんってなにさ?)」
「あ、ちなみに彼女は女性にしか興味がないので気をつけてくださいね」
と事実ではあるが誤解されそうなことを口走るフリード
それじゃあまるでガチレズの保険医だ

>「あー。ところで諸君、女医さんどこ行ったか知らんかニャ?
 ロゼッタが怪我してるニャ。治して欲しかったんだニャが・・・・・・」
>「やめて!あの人をあたいに近づけないで!」
フリードは……ああ襲われたのかと納得した
「ガチレズでロリコンの保険医さんならクリスさんを助けに階段を降りて行きましたよ?
 あの人性格は変態ですけど腕は確かなはずですから安心です
 ちなみに僕は自分以外の怪我を治す呪文は知りませんよ」
肝心なときに役に立たない奴である
「にゃあ?(それ別の方面で危険なんじゃ?」

>「ねぇ、あたいが“設定上名前をしらないはずの女の子の左腕”はどうしたの?」
「誰か女の子の左腕持ってる人はいませんか?」
「にゃあん…にゃ(僕は持ってないよ…ていうなにそれグロい)」


そのころ保険医は
「安心しろ私は天才だ!いかなる存在も幼女にして見せる自信がある
 たとえどんな姿に変わろうがな!!」
とのたまう保険医
そんな事はどうでもいいから怪我を治療してやれよ


220 :ブレ ◆k4Jcxtcjwo :2011/04/08(金) 19:51:33.84 O
>>214

リリィがお茶に口を付けるとブレはニヤリと笑う
「安心して下さい 毒の類は入ってませんわ」
ブレの言葉は本当だった 最もブレにリリィを殺す必要もない
また必要な情報はいつでも聞き出せるのだから自白剤なども不要なのだ
「さて、本題に入る前に、ここがどこだか説明しましょう
ここは意識の世界…肉体的には気を失い眠る貴方の意識だけを…まあ、精神だけをお呼びしたと思って下さい…」
ブレはゆっくりとお茶をすすり またリリィをじっと見つめる
「では本題に移りましょう…
単刀直入に聞きます 遺物はどこかしら?
持っているのなら渡して頂きたいわ」
リリィの足元の影は徐々に濃くなりはじめていく 背後からも何者かの気配が感じられるようだ


221 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/04/09(土) 02:06:10.82 0
>220
> 「安心して下さい 毒の類は入ってませんわ」
「・・・・・え?あ、はい」
リリィは微笑んだ。ブレが自分の緊張をほぐすため冗談を言ったと思ったのだ。
彼女の知っているブレは学園の講師であり、紳士で親切な人物だ。毒を盛るなど考えられない。

>「さて、本題に入る前に、ここがどこだか説明しましょう
>ここは意識の世界…肉体的には気を失い眠る貴方の意識だけを…まあ、精神だけをお呼びしたと思って下さい…」
「えっ!じゃあこれはつまり、ブレさんが作った夢の世界ってことなんですかっ?!
 あっそっか!だから私の左腕も怪我も元通りになってるんだ!すごいすごーい!!」
ちょっと違うが、リリィはそう解釈してしまったようだ。
リリィは仰天し、大慌てで手に持ったカップを再び傾ける。
「信じられない。こんなにリアルなのに現実じゃないだなんて・・・・・・」
彼女が今まで飲んだどの紅茶よりも美味しく、薫り高かった。

>ブレはゆっくりとお茶をすすり またリリィをじっと見つめる
>「では本題に移りましょう…
>単刀直入に聞きます 遺物はどこかしら?
>持っているのなら渡して頂きたいわ」
リリィはブレの発言にたいそう驚いたようだ。
(そっか!そういえば、ブレさんも遺物に興味があったんだっけ)
図書館の管理人に遺物のことをたずねていたのは、まだ記憶に新しい。

リリィは青くなりながら、ソファの上で身を縮こまらせる。
なんと伝えたものかと逡巡したが、正直に言うしかないだろう。
リリィは紙のように白い顔で、おずおずと口を開いた。
「あの・・・・・・私、遺物はもう持っていません。すみません。
 今はその・・・・・・本来の正当な持ち主の方の手元にあります。
 あっ、手元といってももう現物は本人の体内に取り込まれちゃったんで、取り返すのは難しいんじゃないかと・・・・・・・」
次第に小さくなる。だが、最後まで言わなければいけないと思っているようだ。
「あの・・・・・・でもあれは、持ち主さん以外が持っていても仕方の無いものかと・・・・・・ぶ、ブレ・・・・・・さん?」
もっともリリィが知らないだけで、ブレは彼女に渡した手鏡を通じ、状況を全て把握している。
リリィが語ったことなど先刻承知のはずだ。
ではなぜブレは、彼女をここに招いたのだろうか?

ブレとの間の空気に耐えかね、リリィは恐る恐るといった風に切り出す。
「あの・・・・・ご用件がそれだけでしたら、私、もう戻ってもいいでしょうか?」
返事も聞かずに立ち上がろうとして、リリィは驚愕した。
全くおかしな話だが、元の体に帰りたいと思っているはずなのに、どうしてもソファから立ち上がりたくないのだ。
(どうして・・・・・・こんな)
リリィの背後から何者かの気配が近づいてくる。
だが彼女は背後を確認するでもなく、まるで凍りついたかのようにその場に座したままだった。


222 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/04/10(日) 09:50:30.51 0
>216 >218-219
アップル・シーナは丸太の上にまたがり、てしてしと自分の手を舐めていた。
「ちょ、よく見るとめちゃくちゃかわいいいいいいいい〜!!!」
アップル・シーナの猫っぽい仕草に、ルイーズは悶絶した。

「あ…」
ロゼッタとアップル・シーナはお互いに目があった。
ロゼッタはとっさに、持っていた“玉ねぎに手足をつけたような奇妙な植物のようなもの”を投げ捨てた。
「や ら な い kげふっ?!」
ロゼッタが持っていた謎の植物(?)が、バナナらしきもので懐柔しようとしていたルイーズの後頭部を直撃した。
「な・・・・・・何をするのニャ・・・・・・」
よろよろ立ち上がったルイーズが抗議するが、等の本人は猫の身振りで歌を歌っている。
対するアップル・シーナの方は、切断された左手”を尻尾に絡み付けたまま、屋上から飛び去ってしまった。
「お互い振られちゃったのニャ〜。まー気を落とすでないニャ。で、ロゼッタの子供って本当は誰ニャ?」
まさかロゼッタの子供=アップル・シーナだとは夢にも思わないルイーズだった。

>「…あたいを殺していけばいいのに。」
「・・・・・・なんでそーなるニャ。そんなこと言ったら、ニャー達を助けてくれた色男に失礼だニャ。
 ちょっとスフィンクスに振られたくらいで、そう投げやりになること無いニャ。あいつら気まぐれだからしゃーないのニャ。
 それはそうとロゼッタ、ずいぶん元気そうだニャ。体はもう痛くないのかニャ?」

>「……哀れね。アドラス・ヴィエーダーは誉れ高きナイトではなく使い捨てのポーン……
> キングは自分の目的を果たす為にポーンを一つ捨てた。そして、ポーンの影に
> ビショップを潜ませ、少しずつ蝕んでいく……」
「ん?誰か何か言った・・・・・・うわあああ、そこの少女、その位置じゃ色々丸見えですニャ――――!!」

その後ルイーズは、少し離れた場所に居た蟲野とヘルミーネに声をかけた。
「お疲れ様だったニャ。不審者・・・ウチュウジンかニャ?せっかく倒したけど消えてしまったニャー。
 単位をもらうなら、倒した証拠が居るんじゃニャイかニャー?弱ったニャ〜」

向こうでは、少女達がなにやら相談している(残念ながら、今のフリードは男に見えなかった)
>「で、これからどうすんの?勇気を見つけてくれるんやんね?」
どうやら話を聞いていると、人を探して欲しいらしい。
「人探しはけっこうだけど、明日・・・・・ああ、もう今日かニャ?朝になってからにして欲しいニャ。
 あ、申し遅れましたが、ニャーはかわいい森の動物で風紀委員ですニャ〜」

真は面白くないかもしれないが、立場上言うべきことは言わなくてはならないだろう。
「第一どうやって探すニャ?消灯時間も面会時間もとっくに過ぎてる上に、事務室だって閉まってるニャ。
 そもそも、その生徒が今学園に居るかどうかもわからんのニャ」
そう、もしかしたら授業の課題をクリアするために、学園の外に出かけてる事だってあるのだ。
「それともまさか、寝静まった寮に侵入して、手当たり次第に寝てる生徒の部屋に押し入って確認する気かニャ?
 君はそれで良くても、この学園で生活してる相手はこの先困るだろ〜ニャ〜」

>「あー。ところで諸君、女医さんどこ行ったか知らんかニャ?
 ロゼッタが怪我してるニャ。治して欲しかったんだニャが・・・・・・」
>「やめて!あの人をあたいに近づけないで!」
ルイーズはニャ〜?と首をかしげた。
>「ガチレズでロリコンの保険医さんならクリスさんを助けに階段を降りて行きましたよ?
> あの人性格は変態ですけど腕は確かなはずですから安心です 」
げえ、とルイーズが顔をしかめた。
「でもロリコンなら、なんでロゼッタ毛嫌いしてるニャ?
 ストライクゾーン以外なら大丈夫じゃニャイか? 怪我はちゃんと治したほうがいいニャ〜。
 ・・・・・・・まあ無理には言わないけど、他に治療できる奴の心当たりは無いかニャ〜?」

>「ねぇ、あたいが“設定上名前をしらないはずの女の子の左腕”はどうしたの?」
>「誰か女の子の左腕持ってる人はいませんか?」
>「にゃあん…にゃ(僕は持ってないよ…ていうなにそれグロい)」
そんな話を聞くともなしに聞いていたが、ルイーズはふと「命の恩人」と目があった。
「・・・・・・ん?そいうえば色男の名前聞いたかニャ?まさか「実はウチュウジンの仲間なのだ」とか言わないよニャ〜?」
ルイーズは不審そうな目でケインを見ている!

223 : ◆jntvk4zYjI :2011/04/10(日) 09:52:59.85 0

そのころ保険医は、伊織、リリィ、クリスの元に到着していた。
>「安心しろ私は天才だ!いかなる存在も幼女にして見せる自信がある
> たとえどんな姿に変わろうがな!!」
そういって、地面に横たわったままだったリリィを担ぎ上げた。

>「そっちの元幼女も、この私がじきじきに治療してやろうではないか。こちらに預けるがいい」
そういって保険医は、伊織にクリスを渡すよう促した。
それはいいとしても、その変な手つきはなんだ保険医。心なしか息が荒いぞ保険医!!


224 : ◆70VgGM3HY6 :2011/04/10(日) 18:00:05.52 0
>214、>216、>219、>222

             ―――――クリスside―――――

>現実世界のリリィは完全に意識がない。
>クリスが逃れようとするなら、簡単に腕は外れるだろう。
今にも尽きてしまいそうな気力だけを頼りに、もがきにもがいて
リリィの腕から逃れる事に成功したクリスだったが、壁を越えた先にさらに高い壁が
あるとは予想だにしてなくて……

>「おかんちゃうけど、私の胸の中で休み」
>クリスは自然とおとなしくなっていく
伊織に抱き締められ、体から力が抜けていく。
緊張と疲労の極地に達した今のクリスに、その温もりと空気は致命的だった。
「うぅっ……っぁ………………」
抵抗しても無駄だと言う事を悟り、心が折れてしまう。
意識を繋ぎ止めていた気力も完全に失せ……深い眠りへと落ちて行った。


             ―――――管理者side―――――

>「で、これからどうすんの?勇気を見つけてくれるんやんね?」
>「安心してください僕は美少年です!美少年に不可能はありません!(中略)
>「あ、ちなみに彼女は女性にしか興味がないので気をつけてくださいね」
>「人探しはけっこうだけど、明日・・・・・ああ、もう今日かニャ?朝になってからにして欲しいニャ。(中略)
>君はそれで良くても、この学園で生活してる相手はこの先困るだろ〜ニャ〜」
「人に物を頼む態度ではないわね。何不自由なく暮らしてきた世間知らずのお嬢様、
 生憎と現実は非情なのよ。私にそこまでする義理はないわ。
 まぁ、少なくとも死んではいないみたいだけれど」
当然である。それにしても、フリードも中々説得力が深まると同時にえぐい嘘をついたものだ。
『ユウカ』が管理者の言う事を聞くのは……『二人が既にねんごろな関係にある』となるのだから。

「それに、そこの風紀委員が言う様にこんな時間から人探しなんて迷惑にしかならないわ。
 大人しくしていなさい、嫌とは言わせない……ここは、貴女のお家じゃないのだからね」
そう言いながら、面倒を承知で行動を起こす管理者。年長者とは貧乏くじを引く者なのである。
「ユウカ、悪いけれど一通り周囲を回ってユーキがいないか見てきてちょうだい。
 いたら屋上に来る様に伝えて、いなかったらテレパシーで報告して。どちらの場合でも、
 貴女はそのまま部屋に帰って休んでいいわ。どうせここにいてもやる事はもうないし。
 ……そうだ、もしユーキが怪我してたりしたら、この薬を渡しなさい」
そう言って管理者が懐から取り出したのは……女体化を治す、例の薬だった。
青葉も戦闘に参加する事を知った管理者が、ビンが割れたりしない様に預かっていたのだ。
そう言い付ける管理者の表情はどこか艶めかしく、声色は悩ましげだった。
フリードの追加した嘘に乗っかる為の演技なのだろう……多分。

……さすがの炎道もティンッと来ただろう。そう、探しに行く振りをして一度退場して薬を飲み、
頃合を見計らって合流するなりすれば! と言う事である。
服は一度部屋に帰って着替えるしかないだろう、それくらいの時間は何とかなる筈である。
ただ、管理者の醸し出す雰囲気をどう捉えたものか……そこは勇気の腹一つ。


>「大体わかりましたつまりペダルを3人同時に踏み込めばいいってことですね」
>「にゃあお!(シャインスパークか!)」
「熱血優等生が素手で犬を縊り殺せる死刑囚になるようなお話はノーサンキューよ。
 それに、一時期同じ物体同士なのに重量が違った事すらあったじゃない。
 柔い、遅い、ガス欠の三重苦とか何の虐めなのかしら? 少しは空に聳える鉄の城を
 見習って欲しいわね……あっちもあっちで迷走してるみたいだけれど」
フリードとグレンの会話に乗っかる管理者だったが、内容がいささか……次にお前は『メメタァ!』と言う。

225 :ロゼッタ ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/04/10(日) 19:42:15.59 0
>222
ロゼッタはルイーズの頭を突然ぐりぐり撫で回した。
「かわいいだろう?めちゃくちゃかわいいだろう?そうだろうそうだろう」
今更ながら、ロゼッタはルイーズがアップル・シーナをかわいいと言ったことに反応したのだ。
「あれがあたいの子供だよ。魔道書“アナベル・ガトーの鍵”で召喚した悪魔さ。
 あたいは歩くことを犠牲にしてあの子を生んだのに…」
こんな仕打ちを受けるなんて、と続けようとしたが、
さすがに自分で言っててつらくなったのか、ロゼッタはその先を言わなかった。
「生きるって…痛いよね。今、あたいはめちゃくちゃ痛い…」
たぶんそれは怪我のせいである。

「…あんた、前にエメラルド星で会わなかった?」
唐突にロゼッタはカインにそう尋ねた。おそらく同姓同名の人違いである。
「あ、しまった…!」
とロゼッタ。
「あたい、まだワイヤール星人に止めをさしてない。」
ルイーズが補足説明しなければ、カインにとっては全く意味不明な発言だろう。


226 :ブランエン ◆jWBUJ7IJ6Y :2011/04/10(日) 19:45:15.67 0
ブランエンは自分の部屋にいた。彼女は一人ではなかった。
テーブルに座っている彼女の向かい側に、一人の少年が腰を下ろしている。
東方独自の銀杏髷、いわゆるチョンマゲヘヤーの少年の名は、エンカ・ウォンと言った。
ブランエンの手元に紅茶の入ったカップが置いてあるように、エンカの前にもそれが置かれていた。
エンカはその紅茶の熱さを我慢しながら、さっさと飲み干そうとしていた。
エンカがそうするには理由があった。それこそが、エンカがブランエンの部屋から出るための最低限の礼節であり、
ブランエンとエンカの間に流れる、気まずい、重い空気からお互いが開放されるための唯一の方法だったからだ。

それは数時間前、具体的にはピザパーティー開始直前のことだった。
エンカはロゼッタに左手を奪われ、反撃を防ぐために体をバラバラにされたのだ。
そこに偶然通りかかったのがブランエンだった。
彼女はバラバラになったエンカの体を全て集め、自分の部屋に持ち帰った。
それは気の遠くなるような作業だった。まさにジグソーパズルを組み立てるように、
バラバラになったエンカの部品を合わせこみ、地道にロゼッタのドコデモ・ドアーを解除していったのだ。
失敗は許されなかった。ひじとひざを取り違えたままドコデモ・ドアーを解除しようものなら、取り返しがつかない。
そのプレッシャーは、細かい手作業とあいまって、高齢の彼女をくたくたに疲労させた。
しかし、そのかいあってエンカは“切り取られた左手”を別にして無事復活できたのだ。

この経緯から考えれば、エンカは恩人であるブランエンにお礼を言い、
ブランエンはへとへとながらも「当然のことをしたまでよ。紅茶でもいかが?」
と返し、わきあいあいとテーブルトークを楽しむのが当然の流れだと考えられる。
しかし、“ある理由”によって、そうはならなかった。
二人の間に流れるのは、気まずい、重い空気である。
ブランエンは目の前のカップに手をつけていなかった。
>>「あの…すんません、ごちそうさまっす。」
エンカは飲み干したカップをテーブルの上に置いた。
「………。」
>>「…俺、そろそろ自分の部屋に帰るっすよ。本当にありがとうございました。
>> 紅茶もうまかったっす。」
「…そうね、もう遅いものね。」
ブランエンはエンカが空にしたカップを受け取り、キッチンへ行った。
エンカからブランエンは見えなくなったが、エンカはブランエンの方向へ向けて頭を下げた後、彼女の部屋から出て行った。

ブランエンの部屋から出たエンカは、自分の部屋に入ったとたん嘆いた。
>>「あーもう!俺って本当に馬鹿だよなーっ!なんでブランエンさんにあんなこと言っちまったんだよっ、くそ〜っ!」
ブランエンもまた、キッチンでエンカのカップを洗いながらつぶやいていた。
「…あんなことするんじゃなかった。さもなければ…エンカ君に嫌われずにすんだのに…」
ブランエンが耳をすましても、隣の部屋からは物音が聞こえない。
きっとロックは生徒達との約束のために屋上に行っているのだろう。
ブランエンは、今この時だけは、ロックが側にいてくれたらいいのに…と思った。

227 :ブレ ◆k4Jcxtcjwo :2011/04/12(火) 00:59:14.16 O
>>221
リリィが既に遺物を持っていない事は確実であった
「そう…やはりあれは持ち主の元に還ったのね…」
ブレは独り言のように呟くと カップのお茶を勢いよく飲み干すとリリィが恐る恐る言葉を発した

>「あの…御用件がそれだけでしたら(略」

「まだ、ゆっくりしていきなさい
その遺物を持っている人間の名を私はよく知らないの
一体誰なのかしら?教えて下さいな」

背後の気配はゆっくりとリリィに忍びよっていく

228 :リリィ ◆jntvk4zYjI :2011/04/12(火) 20:37:40.89 0
>227
> 「まだ、ゆっくりしていきなさい
>その遺物を持っている人間の名を私はよく知らないの
>一体誰なのかしら?教えて下さいな」

リリィは唇を噛み、じっと手元のカップを凝視した。
ブレは遺物を欲しがっている。
果たして彼は、信頼に足る人物なのだろうか?クリスのことを教えても、本当に大丈夫なのだろうか?
しばしの逡巡の後、リリィは決心した。
「すみません、ブレさん。私も名前は良く知らない・・・・・・」
>「クリス。太陽のかけらの小烏だよ。本名は『美山』って言ってたかなぁ?」
「えっ?!」
はっと顔をあげるも、この場にはブレと彼女しか居ない。
(どういうこと?)
リリィの困惑を他所に、その後もブレとの会話は続く。
だが、それがどんな内容であっても、ブレは彼女が知っていること全て聞き出すことが出来た。
たとえリリィが沈黙を護ろうとしても、「声」が余すこところなく答えてしまうからだ。

「どうして?ブレさん、どうしてこんなことするの?いい人だと思ってたのに」
涙目のリリィは勘違いしる。
ブレは別に、リリィに自白魔法をかけているわけではない。
ブレの質問に答えるのは、彼女自身の希望なのだ。
「もう帰りたい。ブレさん、私を元の体に戻してください」

――――懇願するリリィの真後ろで、「気配」は立ち止まった。
だが、リリィはブレへ注意が集中していて、背後の者に全く気づいていないようだ。


229 :ブレ ◆DyK.TseWVo :2011/04/12(火) 21:48:01.17 O
>>228

>「クリス。太陽のかけらの小烏だよ。本名は『美山』って言っていたかなぁ」

遺物の持ち主の名を聞き得たブレはリリィを見据え、くつくつと気味の悪い笑い声を上げた
「ふふふ…その方が遺物の真の持ち主とは驚きましたわ…
よりによって太陽のかけらとはねぇ…」
まだブレの気味の笑い声は収まらない その不気味さは聞く者に恐怖を与える程 恐ろしい物であった
「まあ、あの時の事を気づいてないのも当然です、それにここは私の空間…全て無駄、お見通しなんですよ」
ブレの目は明らかに普段と違かった
リリィの知る温厚なブレの姿は既に無く、リリィを見る目は突き刺すような冷たい瞳だ

>「どうしてブレさん?どうしてこんなことするの?いい人だと思っていたのに」

涙目のリリィを見てブレはまた高らかに恐ろしい笑い声を上げた
「あっはっはっはっは!!!!!
どうして?必要だからです!!
それともう一つ貴女は自分の意思で仲間の口にした…」

>「もう帰りたい。ブレさん、私を元の体に戻して下さい」
ブレはリリィの望みを聞き入れる
「もう必要な事は聞きました…いいでしょう お帰りなさい

ただし貴女はここの出来事を忘れる 貴女が仲間を売ったという罪悪感のみを心に刻み込んで…」
ブレは椅子から立ち上がり 指を鳴らすとリリィの背後の影はいくつも彼女の肉体へ入り込んだ
いかに精神の世界とは言え かなりの肉体的苦痛を伴っただろう
「これで貴女の心には深い罪悪感が刻みこまれました
貴女はこれから贖罪の為に何をするかしら?
それと現実の肉体の損傷は多少回復してありますから痛みは無いはずです 最も心の痛みは増していますけど
それでは さようなら
サイコォォォォ!!!!!!!!スキィィィィィル!!!!」
軽くリリィに会釈すると大絶叫と共に空間に目が眩む程の閃光が広がった

230 :オワゾー ◆DyK.TseWVo :2011/04/12(火) 22:16:02.41 O
皆さんはオワゾーという男を覚えているだろうか?
総裁直属の魔導師で序盤に学園の森で巨大ミミズクに変身した、あのギョロ目の八の字ヒゲが特徴のあいつである

オワゾーの苛立ちと不満は増すばかりだった
総裁直々に承った遺物の発掘の任はなしのつぶて 大部隊を用いても進展すら無く ただ徒に時間が過ぎ 遺跡が穴だらけになったのみ
一方で苛立ちの大半は同僚である大男ブレにあった オワゾーはブレを酷く嫌悪していた
あのふざけた口調にあの容姿 なにより見かけとは裏腹に、かなりの実力を備えているのも気に食わなかった
立場こそ対等である物の彼が総裁直轄警備部長という要職に長年就いているのも不満の種の一つ
何より、昨日の出来事は決定的であった
生徒の面前、学園のカフェテリアでブレから受けた侮辱がオワゾーのプライドを完全に傷付けた
彼の『忠誠心』を『無能の忠誠が何になると』一蹴し
それに追い撃ちを掛けるかのようにオワゾーはブレに胸倉を捕まれテーブルに叩き付けられたのだ

「あの軍人崩れのカマ野郎が…!!!!
この私を誰だと思っている!!!
くぅ………!!!」
だがブレの前で今一度この言葉を言えばオワゾーは只では済まない
この言葉を言った故に彼はテーブルへと叩き付けられたのだ
本人が居ないからこのような暴言も吐ける
最もオワゾーとブレとでは実力は天と地の差がある いくら死力を尽くしても戦闘のプロであるブレに敵うはずもない
この事実もオワゾーの苛立ちを益々募らせるのだった

231 :森の動物 ◆jntvk4zYjI :2011/04/13(水) 21:22:33.62 0
>225
突然頭をぐりぐり撫で撫でされるルイーズ。
>「かわいいだろう?めちゃくちゃかわいいだろう?そうだろうそうだろう」
「今頃かいっ!!」
ルイーズは素で突っ込んだ。
>「あれがあたいの子供だよ。魔道書“アナベル・ガトーの鍵”で召喚した悪魔さ。
> あたいは歩くことを犠牲にしてあの子を生んだのに…」
ルイーズは表情を改めた(が、猫獣人姿なので人間に見分けはつかない)
ロゼッタは口をつぐんだ。沈黙が降りる。
「・・・・・・・反抗期かニャー?」
今度はルイーズが、ロゼッタの頭を撫で撫でする番だった。
>「生きるって…痛いよね。今、あたいはめちゃくちゃ痛い…」
「いやそれは多分怪我のせいニャ」
きっぱりとルイーズは断言した。

「それにしても、召還したにしては随分フリーダムなスフィンクスだニャー。
 ロゼッタロゼッタ、アップル・シーナとはもう契約してるんだろうニャ?
 ほら、あそこの黒猫みたいに」
ルイーズは、高飛車な異国の少女相手に、漫才を繰り広げる黒猫と美少年のコンビを指差した。

>「ほら、あのエロい女の人とえっちぃ体の女の人の横に居るだろニャー」
>「大体わかりましたつまりペダルを3人同時に踏み込めばいいってことですね」
>「にゃあお!(シャインスパークか!)」
>「熱血優等生が素手で犬を縊り殺せる死刑囚になるようなお話はノーサンキューよ。
「・・・・・・・ごめん、やっぱり契約してないかもニャ」

そして現在。
異国の少女の話に加わるでもなく、一先ず命の恩人であるカインに自己紹介をしたルイーズ。
>「…あんた、前にエメラルド星で会わなかった?」
「なぬっ?!色男もウチュウジンだったニャ?!」
>おそらく同姓同名の人違いである。

>「あ、しまった…!」
「今度は何ニャ?!」
>「あたい、まだワイヤール星人に止めをさしてない。」
「ワイヤアールセイジンじゃなくて、トリフィードだニャ。
 ロゼッタ、保険医が嫌いでも、やっぱり治療は必要ニャ。せめて保健室か薬学科へ行って薬もらうニャ」

ルイーズはカインに話しかけた。
「あのトリフィード、串刺しになったのにまだ動くニャ?!
 明日の朝まであのまんま串刺しでおとなしくしてそうかニャ?」
ルイーズは返事も聞かずに「はーっ」と大きなため息をついた。
「やっぱり危険で凶暴な生き物だし野放し良くないニャー。どーうしよーかニャー」
カインは渋い顔をしている。

「人探しの相談は纏まったかニャー?
 そっちの異国の少女、もし必要なら学園の夜間事務室に案内するが、どうするつもりニャー?」


232 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/04/13(水) 22:17:58.64 0
>>217>>219>>224>>222
>「僕の必殺技は剣ですよ?勇者といえば剣か大砲ですからね
 あ、その折れた剣は呪われてるかも知れないから素手で触らないほうが………」

「勇者か……酒呑童子退治の雷光様も刀だな〜天下五剣とか欲しいよな〜憧れるよな〜」
真に聞かれたらアウトになりかねない発言、だから勇気はおっちょこちょいなんです
「この剣呪われてるのか〜もったいないな〜」
さすがに呪われてると聞くと触らない、近づかない
それがフラグであってもだ!!

>「ねぇ、あたいが“設定上名前をしらないはずの女の子の左腕”はどうしたの?」
「それだったらあたしが持ってるけど……」
なにげなしに答える

>そしてそれを使ったか使ってないか、更には気づいたかも確認せず、青葉はその場を後にした
「ちょっと待て青葉!薬は俺に薬はァァァァァァァァァァァァァァァァァァぁぁぁぁ!!」
さてここで問題です。勇気に一番必要な物は何でしょう?
1、恋人の愛
2、おいしいご飯
3、男に戻る薬
ハイ正解は3番正解者に拍手!え、賞品はないのかって?
ないよ
ということで勇気が男に戻るための手段、青葉の薬を飲むと言うのが非常に難しくなって来た
>「ユウカ、悪いけれど一通り周囲を回ってユーキがいないか見てきてちょうだい。
 いたら屋上に来る様に伝えて、いなかったらテレパシーで報告して。どちらの場合でも、
 貴女はそのまま部屋に帰って休んでいいわ。どうせここにいてもやる事はもうないし。
 ……そうだ、もしユーキが怪我してたりしたら、この薬を渡しなさい」
さすがの勇気も
感じ取った、それはもうニュータイプ並みに感じ取った

「ええ、管理人さん!ちょっと探してくるわ!!ま……じゃなくてそこの生意気な娘!ちょっと探してくるからまってなさい!
それでは皆さんごきげんよう〜あ、あとこの腕預かっていてくださいね〜」
勇気はフローラに腕を渡すと走ってどこかに消えていった

233 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/04/13(水) 22:20:19.58 0
真side>>219>>224>>222
>「安心してください僕は美少年です!美少年に不可能はありません!
「ふ〜ん、あんたうちのタイプちゃうからどうでもいいわ
助けてくれるんはありがたいんやけどね〜」
一刀両断、天空剣なみの切れ味でばっさりいきました。真はフリードのノリと言う物を感じてんんかいない
>「にゃあご(顔がいいだけでなんでも出来るわけ無いじゃん)」
「あら?うちの勇気は顔が良くて、なんでも出来るわよ!」
さっきまでコキュートスのごとき冷めた顔をしていたのに急に桃源郷のような常春の表情に切り替わる
完全に過大評価だが、愛は盲目なのだ!

>「僕だけじゃなくてそこの勇華りんもきっと手伝ってくれるでしょう
 彼女と彼は友達ですからね」
「ふん……」
すぐに顔は春から冬へ、冬眠から目覚めたくまさんもマッハで洞窟に逃げ込むレベルである
勇気の顔を一瞥し、すぐに目線を逸らす
もう一度言うが真は勇華モードが大嫌いである。なまいきボディは彼女の敵だ

>「にゃあ?(りんってなにさ?)」
「あ、ちなみに彼女は女性にしか興味がないので気をつけてくださいね」
「あ、そうなん!ごめんな〜炎道勇気って奴が色目使って来たらぶっ殺していいからな〜」
実はレズには寛容なんです
彼女の判断基準は勇気が〜とか勇気に〜とかが基準です
このとき勇気は苦笑いするしかなかったという、それでも目が笑ってなかったから
それはもう少ししたらわかること
>「人探しはけっこうだけど、明日・・・・・ああ、もう今日かニャ?朝になってからにして欲しいニャ。
 あ、申し遅れましたが、ニャーはかわいい森の動物で風紀委員ですニャ〜」
「で?」
基本的に氷河期と思っていて結構です
そこはルイーズ風紀委員として毅然と振る舞う

>「第一どうやって探すニャ?消灯時間も面会時間もとっくに過ぎてる上に、事務室だって閉まってるニャ。
 そもそも、その生徒が今学園に居るかどうかもわからんのニャ」
「それがなんの関係があるん?私は勇気の魔力を辿るだけやで?いまは感じられへんけど、近づいたらわかるわ〜」
はい、天上天下唯我独尊でました〜自分自身じゃなくて勇気が一番偉いという認識だけど
伊織はすでに気付いているが真はまだ勇気の魔力と勇華の魔力が似ていることには気付いてはいない
炎を魔術師同士に似てるんだろう程度の認識だが、実はちょっと疑っていたりする
しかし、ルイーズもなかなか真のことをわかって来たようだ

>「それともまさか、寝静まった寮に侵入して、手当たり次第に寝てる生徒の部屋に押し入って確認する気かニャ?
 君はそれで良くても、この学園で生活してる相手はこの先困るだろ〜ニャ〜」
そう、勇気は引き合いに出せば真は黙ると踏んだのだろう
「え、勇気が困るのはうちも困る……」
急に青菜に塩のごとくしおらしくなる
ルイーズの判断は正しい、勇気が困るようなことは真は絶対にしない

>「人に物を頼む態度ではないわね。何不自由なく暮らしてきた世間知らずのお嬢様、
 生憎と現実は非情なのよ。私にそこまでする義理はないわ。
 まぁ、少なくとも死んではいないみたいだけれど」
「あ?舐めとんの?勇気を探すのは絶対決定事項に決まってんやんか、頼む頼まないの問題ちゃうで」
ごめんなさい勇気いる普通の状態ならこんな子じゃないんです
ニコチンが切れたヘビースモーカー大佐状態なんです
>「ええ、管理人さん!ちょっと探してくるわ!!ま……じゃなくてそこの生意気な娘!ちょっと探してくるからまってなさい!
それでは皆さんごきげんよう〜あ、あとこの腕預かっていてくださいね〜」
「マッハでね……いってらしゃい」
ニコニコしてるけど楽しそうに見えないのは気のせいではないと思います

234 :炎道勇気 ◆hCjEHNrkek :2011/04/13(水) 22:20:51.61 0
伊織side>>223>>224
>「そっちの元幼女も、この私がじきじきに治療してやろうではないか。こちらに預けるがいい
>「安心しろ私は天才だ!いかなる存在も幼女にして見せる自信がある
> たとえどんな姿に変わろうがな!!」
「あ、じゃあ任せますわ〜おねいさんはもうねたいわ〜」
そういうとクリスは謎の校医に渡す
すぐあとに闇に溶けるように消えた
「あとは坊ちゃんとお嬢様が丸く収まったらええけどないやろうな〜」
other side
>「大体わかりましたつまりペダルを3人同時に踏み込めばいいってことですね」
>「熱血優等生が素手で犬を縊り殺せる死刑囚になるようなお話はノーサンキューよ。』

「でも黒かったら結構強いよな、明日が楽しみだぜ!!」
フライングはしちゃだめなんだからね!

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