1 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 04:08:38
やってみよう

2 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 04:44:40


3 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 05:14:48
さーん!!!!

4 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 06:18:32
死ね

5 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 08:32:45
ゴルァ!!

6 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 12:12:24
ムッコロス!!

7 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 13:04:53
名無し

8 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 15:30:53
ヤメテーッ!!

9 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 16:07:58
クソスレ

10 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 18:35:43
とーってもフルーティー♪

11 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/24(水) 23:14:15
こりゃひどいな

12 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 11:28:47
そういえば近未来ファンタジーTRPGが無いからここにしない?

13 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 12:23:09
つ赤

14 名前:設定[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 13:48:22
舞台は遥か未来の地球。
世界から“萌え”を消し去ろうとする何者かによって地球は滅亡の危機を迎えていた。
聖地“アキバハラ”の壊滅は世界の終わりを意味する。
そのような中、特殊能力に目覚める者達がいた。
それは時に空想を実体化し、また時に人形に命を吹き込む恐るべき能力であった。
彼らは、その人間離れした能力のため、”ヲタク”と呼ばれ歴史の裏に葬られた。
これは、伝説の聖地“アキバハラ”を死守するために集ったヲタク達の知られざる戦いの物語である。

15 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 13:49:23
かぜのなかのすーばるー

16 名前:テンプレ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 13:56:32
名前:
年齢:
性別:
ヲタクの種別:
特殊能力:
外見:
装備品:
所持品:

17 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/25(木) 15:39:58
すげぇwww糞スレに希望の光がwwwww

18 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 21:25:59
それじゃあどっかの未来っぽい都市に
敵が攻めてくるところから始めてみようか。

19 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/25(木) 21:27:10
期待age

20 名前:ルール[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 21:33:35
・レス順番無し
・決定リール有り
・後ろ手キャンセル有り
・要するになんでもアリ

21 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 21:36:27
夢オチは無し

22 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 21:46:52
ルール作るのなら取り付けて責任持ってやってくれ
冷やかしで投げっぱなしならやめてくれ
泥舟差し出して逃げるような真似だけはな
泥舟でもいいから一緒に沈むくらいの覚悟が欲しい

23 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 22:06:35
>>22
言うだけなら誰でもできる
そんなにやりたきゃお前がやれよ
某スレ立て直した優しいアホは貴重品なんだよ

24 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 22:13:30
>>22
そこまで言うなら泥舟になれよ
今のお前は冷やかし以外の何者でもない

25 名前:22[] 投稿日:2006/05/25(木) 22:24:11
やめてーたたかないでー

26 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 22:25:40
無駄なくそスレにとどめを刺しただけだから叩くつもりはないぞ

27 名前:冷やかし[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 22:29:53
すみませんでした。もうしません。

28 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 22:35:45
気にするな、お前も擁護も俺もみんな冷やかしだからw

29 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/25(木) 23:03:56
名前:御田卓郎(みたたくろう)
年齢:31歳
性別:男
ヲタクの種別:魔法使いww
特殊能力:妄想魔法
外見:AKIBA typeB
装備品:使い魔(鳩)のポッキー、魔法のステッキ
所持品:オタクっぽい品々多数

解説:AKIBA typeBとは、いわゆるデブである。
他のtypeには
・ひょろひょろノッポのtypeA
・チビ眼鏡のtypeG
等が存在する。

30 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 23:05:48
キャラキターーーーーっ!! このスレ案外いけるかも!

31 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/25(木) 23:13:05
「我々は真剣である!繰り返す!我々は真剣である!」

街頭の労働政府のデモにウンザリしながら、ヴォクは歩いていた。
200X年の初夏に、地球を襲った彗星が文明の大半を瓦礫に変え、世界はオワタ\(^o^)/ と思われたが・・・
ヴォクはこうして歩いている。そう、終わらなかったんだ。この地球は・・・
しかしそれは始まりでもあった。戦いの歴史の始まりだったんだ・・・

32 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/25(木) 23:15:46
やべぇwwwwww卓郎やべぇwwwwwww

33 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/25(木) 23:18:01
>やべぇwwww卓郎やべぇwwwwwww
後ろから声をかけられ、振り返るとそこには・・・


てな訳で俺と一緒に泥舟に乗る勇者キボン

34 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/25(木) 23:24:08
キタ━━(゚∀゚)━━!!!!

35 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 00:41:14
まて、重大な欠陥がある
SFものじゃなくて単なる超能力ものになってる

36 名前:トム ◆Rqjd6LGmgI [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 04:53:44
よし、じゃあバリバリのSF系キャラで参加してやる

名前:トム・R・シュタウフェン(Tom Rudolf Staufen)
年齢:24歳
性別:男
ヲタクの種別:ジャパニメーション・Otaku(特にロボット物)
特殊能力:公権力を振りかざす
外見:http://www.starwars.jp/organization/image/stormtrooper.jpg
装備品:特殊装甲服、ブラスター・ライフル、スタン・グレネード
所持品:IDカード、パスポート、秋葉原の地図

解説:
米軍の東京駐留部隊の兵士。階級は伍長。

彗星落下により大打撃を蒙ったアメリカ合衆国であったが、
持ち前のしぶとさで数年後には驚くべきスピードで復興を遂げていた…。
むしろ、逆境に立たされるほど強くなるという開拓時代からの国民性により
平和だった時代よりもパワーに溢れ、混沌の中から数々の新技術を実用化させていたのだ。

彗星落下直後の混乱期、NBC兵器を用いたテロにより多くの兵士が犠牲になった。
そこで米軍は急遽兵士のための特殊防護服の配備を決定したのだが、
当時の大統領が無類のスターウォーズ・マニアだったため、
ストーム・トルーパーまんまのデザインになってしまったという経緯がある。
(彼はこの願望を実現するため、戒厳令下の大統領命令を利用した)

とはいえ、決して非機能的なデザインでない上に敵対者に与える威圧感も期待以上であったため、
そのまま各地の部隊に配備される運びとなったのである。

37 名前:トム ◆Rqjd6LGmgI [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 05:56:25
私の名前はトムです。私はアイダホのジャガイモ農家の家に生まれました。
名前と苗字が合ってないって? そんな事親父に聞いてくれ。

(ドンッ)
「おっと、すまんね軍人さん」

トウキョウの雑踏にウンザリしながら、私は歩いていた。
例の隕石が降って来る前はここも洗練された都市だったらしいが、
あのドサクサ紛れに様々な国の連中が、このちっぽけな島国に押し寄せた結果
今ではすっかり「アジアの標準的な町」となっている。
…ゴチャゴチャしてるのは我が合衆国の多くの都市も同じだが。

まぁ、それはともかく。
私は『機動戦士ガンダム TV版』の映像ディスクを求め、
世界のOTAKU達の間で半ば伝説と化しているアキハバラを目指していた。
この任務は非公式の物であるが、自身も相当なオタクである我が上官殿からの命令である。
合衆国の全オタクの命運を双肩に担った誇りと共に、私はトウキョウの町を進んでいく。

と、ヘルメットに内臓されているコムリンクに通信が入った。
我が上官殿だ。

『スネーク、私だ。応答しろ』
「は、大尉殿」
『馬鹿者が、この任務中は大佐と呼べと言っただろう!』
「は、大佐」
『スネーク、第三収納ベイが開放されている。チェックせよ』

何だって?
確認してみると、確かに装甲服の第三収納ベイ…要するに右ポケットが開け放たれている。

「確認します。 …しまった、ナビが見当たらない!」
『やられたな。先程ぶつかってきた片腕が機械の男だろう。
 どんな手を使ったか知らんが、ギミックでベイを強制開放させて
 ナビを掏り取ったのだのだ』
「参りましたな。ナビ無しでは、例のモノが置いてあるというマ、何でしたっけ」
『マンダラケ、だ。安心しろ、こちらで状況はモニターしている。
 データによれば、貴様の右前方に居る男が位置情報を所持している可能性は85パーセント以上だ』

確かに、そちらの方向には太った日本人の姿があった。
本部からの照会データが送信され、HUDに表示される。
タクロー・ミタ、31歳男、性交渉歴無し……
こりゃ凄い、信じられん。我々の間で伝説となっている「模範的なジャパニーズ・オタク」だ。
あの混乱期に絶滅したと言われていたが、まさか未だに存在していたとは…!

と、この生きた化石と呼べるかも知れないオタクがこちらを振り返った。
私が思わず発した驚嘆の声に反応したらしい。気を取り直して軍のIDカードを見せ、声を掛ける。

「あ〜、ミスタ・ミタ。私はスネ……じゃなかった、極東駐留軍第二大隊のシュタウフェン伍長だ。
 地位協定第17条追加3項に基づき、君に協力を要請する。
 この付近にマンダラケという店があるはずだ。知っているか?」

38 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/26(金) 09:04:05
現在の参加者

デブヲタ
帝国兵


うはwwwwwwwwwwwカオスwwwwwwwwwwwww

39 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 09:18:47
>「あ〜、ミスタ・ミタ。私はスネ……じゃなかった、極東駐留軍第二大隊のシュタウフェン伍長だ。
地位協定第17条追加3項に基づき、君に協力を要請する。この付近にマンダラケという店があるはずだ。知っているか?」

突然ヴォクに話かけてきたパワードスーツの男は、確かにこう言った。
『マンダラケ』と。
いにしえの遺産を取り扱う、大型の骨董品店だ。そして、今ヴォクが向かってる目的地でもあった。

あの日、世界が光になった日から数百年の月日が経ち、文明はこうして復興しているかに見える。
だけど、それは幻影だ。都市の外は磁気嵐が吹き荒れる荒野しかない。
そして『奴ら』は、その荒野からやってくる・・・人類に生きる力を与える《萌え》を奪うために、『奴ら』は襲って来るんだ!

魔都フォートレス・トーキョーの中心に位置する、神々の遺産が眠る聖地アキハバラ。
ヲタク達の集う混沌の地。
そこには大抵の神器が揃ってる。
ヴォクが手にしているステッキ、『ムーン・プリズム・ロッド』もアキハバラで発掘された品だ。
30歳まで童貞を守り抜いた者だけが、所有することができる伝説のアイテム。
ヴォクはこれを手にするために、今まで純潔を守ってきたんだ。決して「彼女がいなかった」なんて理由じゃない。
・・・・・・・・・そう信じたい。

目の前のパワードスーツの男の問いに、ヴォクは応えた。
「マッママママママンダラケは、あ・・・あぴゅるりッ!?」
そう、ヴォクは人と話すのが苦手なのだ。
引き篭・・・じゃない、瞑想の修行が長かったからだ。きっとそうだ。
「イイィ一緒にィイグかい?」
ヴォクは勇気の全てを振り絞った・・・

40 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 09:19:12
このスレ楽しみだwww

41 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 09:51:48
この痛さがたまらんな

42 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 09:59:05
レオナルドと肥満の共演か
本当に泥船だなw

43 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/26(金) 10:25:07
>>41-42
 |∩ ゙゙̄`∩
 |ノ  ヽ, ヽ         
 |●   ● i'゙ ゙゙゙̄`''、
 | (_●_)  ミノ  ヽ ヾつ
 | ヽノ  ノ●   ● i
 {ヽ,__   )´(_●_) `,ミ_
 ヽ    /  ヽノ  ,ノ 


44 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/26(金) 12:05:35
糞スレ晒しage♪

45 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 15:19:50
客引きメイドロボがあらわれた!

46 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 16:58:24
んじゃ私も…やっちゃおっかな♪

名前: 綾美禰 綺羅羅(あやみね きらら)
年齢: 17
性別: 女
ヲタクの種別: メイドロボ
特殊能力:取りあえず今は秘密
外見: 黒髪
装備品:長い癖毛の黒髪、黒縁眼鏡でメイド姿
所持品:箒(持ち物増えるかも…)

よろしくお願いします。ご主人様。

47 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 17:54:16
俺も参加して良いのかな

48 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 17:55:53
>>47
いいよ!どんどん来いですよ!
私が言うべきじゃないですけど…

あ、それからミッションみたいなの作って良いでしょうか…

49 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 18:27:08
SFスレなんだし宇宙船のスペースファイトをたのむ

50 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 18:38:17
此処はとある秋葉原にある怪しげなお屋敷…。
萌え絶滅の危機の中、仕事をサボりながら本を読む女が一人…。
「ウッヒョーアスランテラモエス♪」
奇声を上げながら木製の椅子によっかかっている一人の女…その名も綾美禰 綺羅羅。
綾美禰 綺羅羅はこの家の自称博士(というかただのオタク)に作られたメイドロボだ。
しかし姿形、触覚は完全な人間であり、端から見れば、今のこの女の姿はヲタ女としか見れないだろう…。
そんな中、玄関ドアを叩く音が響く。
「うっわ…テラヤバス…」
慌てて本を玄関に飾られた絵画の後ろに隠すとドアを開けた。
「お帰りなさいませ。ご主人様♪」
飛びっきりの営業スマイルで迎える綺羅羅。
するとご主人様…即ちここの家の主、綾美禰博士がブツブツ何かを言いながら家の中へ入っていった。
綾美禰博士、通称ご主人様は見た目はボサボサなふけだらけの髪の毛の白衣を着たただのおっさんにしか見えないだろうが、
実は金持ちであり、天才発明家(というかただの機械オタク)であり、政府とも関わりがある結構偉い人間なのだ。
しかし、例えそんな人間であろうと、この少々不気味な性格と不潔な容姿では奥さんを持てるはずもなく、
今、この巨大な家では綺羅羅と綾美禰しかいない。
「ご主人様、お風呂にします?お食事になさいます?それともわ・た・し?」
おふざけのような台詞を笑顔で綾美禰に発する綺羅羅。
しかし、そんな綺羅羅を無視し、綾美禰はブツブツ何かを言いながら家の中を歩き回りはじめた。
ふうっと呆れ顔になる綺羅羅。この男、何か考えていると周りが見えなくなるのだ。
再度木製の椅子に座り、暫く自分の主人が歩き回ってる姿を見る綺羅羅。
そのまま時がすぎていき、10分…20分…30分と時がたっていく。そのうち、流石の綺羅羅も飽き始め大あくびをするようになる。
(…夕飯の準備でもしようかな〜…)
何度目かの大あくびをしながらそう考えると綺羅羅は立ち上がった。
そしてそれと同時にがっと綾美禰は綺羅羅を見るとフラフラと凄いスピードで綺羅羅に近づいてきた。
思わず後ずさりする綺羅羅、暫く二人で見つめ合う。
「な…なんでしょうか…ご主人様。」
引きつった笑顔で対応する綺羅羅。すると綾美禰がボソボソっと耳元で囁いた。
話がある…と。

---------------------------------------------------------------------------------

51 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 18:43:02

場所は変わり二回の綾美禰の書斎に二人はいた。
正直綺羅羅は驚いていた。何故なら綾美禰は滅多に自分に話しかける事がなかったからだ。
最後に話した日を思い出してみると遙か2ヶ月前、夕飯について聞かれた事ぐらいだ。
真ん中のボロボロな黒椅子に座る綾美禰。暫く綺羅羅を見つめるとぼそっとした声で話し始めた。
『…知ってる?綺羅羅…萌えが狙われて居るんだって…』
「萌えが…狙われている?」
『うん…某総理の話によるとね…何者かが漏れらの萌えを奪おうとしてるんだ…』
そう言いながら机の上にあるハッピーターンを頬張る綾美禰。すると素早く口の周りについたお菓子のカスを綺羅羅は拭いてあげる。
『…ついこの間彗星が落下して地球が滅亡の危機に晒されてるのもどうやら萌え滅亡の為らしい。
正直漏れは地球滅亡なんてどうでもいい…ただ萌えの消滅は綺羅羅の破滅を意味する。それだけは駄目ぽ。いやいや、駄目だ。』
そう言うと綾美禰はさっと立ち上がり綺羅羅の肩を持った。いきなりの出来事で思わず「ひゃっ!」とびっくりしてしまう。
『…萌えの滅亡を回避する為にはここ秋葉原が重要なキーなんだ。
そこで漏れは取りあえず宇宙からこの秋葉原を守るために待ちの周りにガンダム真っ青なバリアを貼ろうと思って4つの装置を作った…
でもね、この装置は秋葉原の東西南北の果ての大気圏外に一つずつ置かないと発動しないんだ、そこでだ。』
片手でパチンッ!と指を鳴らす。すると天井から巨大なスクリーンが落ちてき、映像が映った。
そこにはマンダラケの店の映像が…。
『ここは漏れが毎日欠かさず行っている店マンダラケ。場所は知ってるね。
そこに居る人間を適当に誘って東西南北の果ての上空にこの装置を置いてきて欲しいんだ。君一人だと心配だしね。』
そう言うと綾美禰は白衣のポッケから4つの銀箱を出し綺羅羅に渡す。
『…あそこの人間は漏れの事を知っている人間が多い。漏れの名前を出せばきっと仲間になってくれるはずだ。
漏れはおまいらが大気圏外にこの銀箱4つを置いてる間に一体誰が萌えを奪ってるのかを調べておくよ。』
「え…でも…」
いきなりの命令に戸惑う綺羅羅。しかし綾美禰は無表情で再度黒椅子に座った。
『…お前に頼むなんて本当はしたくない。しかし今一刻を争ってる。人を雇ってる時間なんてないんだ。頼む…。』
静かに言うと机の上のスイッチを押した。天井からパソコンが落ちてくる。
綺羅羅は静かに無い唾を飲んだ。


52 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 18:44:59
>>39>>37
時がたち、準備を整え綺羅羅はマンダラケの店に居た。
沢山の道具、アニメグッズがそろう中、綺羅羅は入り口付近で戸惑っていた。
「一体だれを誘ったらいいんでしょ…取りあえず叫んでみるかな…。」
そう独りごとを言うと口元に手を添え小さいんだか大きいんだかわからない声で叫んだ。

「あ、あの…綾美禰の使いの者なんですけど…だ、誰か地球救いませんか〜?」

ストレートに…。

******************************
一応用意したミッション
綾美禰博士が作ったバリアの装置4個を秋葉原の東西南北の果ての大気圏外に置く。

無視OKなんでもOKです。でしゃばりすみません…。

53 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 20:11:55
ふとおもったが、綺羅羅はメイドロボって事はオタクの産物でありオタクではないのでは・・・?

54 名前:綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 20:24:58
>>53
えっとオタクメイドという設定です。
今のところまだオタくっぽくないというかキャラが定まってませんが…。
時期頑張って完璧なオタクにしてみせます。っていうかしなきゃ駄目ですね。

55 名前:綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 20:33:09
追記…
綺羅羅の人工脳は人間と同じく、生活環境等によって性格や心境が変わったりするのです。
なのでオタクである博士や百合小説や漫画などずっと接してきた為、自然とオタクの扉を開いてしまったようです。

マンダラケに戸惑ってるのは綺羅羅は家事などに時間を費やしていて、そういう店に行ったことがないから。
持ってるオタクグッズはほとんど通販で買った物、もしくは博士の産物です。


56 名前:トム ◆Rqjd6LGmgI [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 21:12:01
>>39
日本のオタクの一部は、精霊の森に棲む隠者の如く
他者との交流を嫌い自らを高める事に専心する、という噂がある。

>「イイィ一緒にィイグかい?」

彼も、そのような人種の一人だったようだが
私の申し出は何とか受諾してくれた様子だった。

「それはありがたい。是非、ご同道させて頂こう」

どうも彼はアキハバラを相当歩き慣れているらしく、
複雑に入り組んだ路地を見かけによらぬ素早さでスイスイと抜けていく。

>>49
途中、我が栄えある宇宙騎兵隊のプロバガンダ用映像が目に入った。
我々がちっぽけな都市の中ででも人生を謳歌出来るのは、
宇宙での彼らの活躍のお陰と言えよう。
5回の作戦を経た後の平均損耗率70%という数字が、その任務の過酷さを物語っている。
だが、それだけの犠牲を払っても尚、人類は敵の正体すら完全に掴んでいない…。
…まぁ、どちらにせよ入隊出来るのは優秀なごく一握りの兵士だけなのだが。

>>50
数分の後、我々は目的の店にたどり着いた。
その店構えからは確かに独特のオーラを感じる。
東洋の神秘、ここに蘇れり。

「素晴らしい…まるでオタクの魂を形にしたようだ!」

入り口の自動ドア(リニア機構すら搭載していないタイプだ!)をくぐり、
私は合衆国軍人として、アメリカン・オタクとして、輝かしい第一歩をこの店に刻m

>「だ、誰か地球救いませんか〜?」

     ─────世界が、止まった─────。

57 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 21:19:17
ちょwwwwwwベタだがトムワロスwwwww

58 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/26(金) 21:48:06
>>56
パワードスーツの男はじっとヴォクを見てる。マリア様でもそこまで見ない。
更に表情が全く読めないのが怖い。もちろん読めたとしても、怖いものは怖いが。
>「それはありがたい。是非、ご同道させて頂こう」
な、何とか会話が成立することができた!
心臓が張り裂けるかと思った、なんてプレッシャー!!
ヴォクは感動のあまり、通常の3倍のスピードで、アキハバラの街を闊歩する。
着ているTシャツも国宝級のプレミア品『シャア専用』これでなければ、アキハバラでは生き残れない。

>>52
程なくして、マンダラケに到着した。
>「だ、誰か地球救いませんか〜?」
え?ちきう?すくう?
ヴォクが地球を救う!?
・・・・・・・・・・・・キタ━━(゚∀゚)━━!!!!

59 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/26(金) 21:55:42
ちょwwwwww通常の3倍のスピードwwwwwww

60 名前:名無しになりきれ[sage ] 投稿日:2006/05/26(金) 22:20:58
うひょ

61 名前:綾美禰 綺羅羅 ◆acqkduEpzY [sage決定リール使わせて貰いました。] 投稿日:2006/05/26(金) 23:00:39
>56>58
とりあえず叫んでみた物も、振り向く人がいない。
(ちょwwwwご主人様話違うじゃないですか〜( ´Д⊂ヽ)
周りを再度よくみる。本当に誰もALL無視。無…視?
否、よくよく見ると二人ほど立ち止まってくれてる人がいる。
一人はAKIBA typeBの典型的なオタク。そしてもう一人はスター○ォーズに出るあの兵隊。
綺羅羅の顔がぱぁっと明るくなる。
「あ…あの、綾美禰の使いの者ですが今お時間あいてますか?(´∀`*)」
とびっきりの笑顔で二人の男に声を掛ける。
心細かった綺羅羅にとってまさに二人は救世主そのものだ。

+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+--+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+--+-+-+-+-+-+-+-+-

取りあえず事情を話すため、近くのカフェに入った。
普通のオタクにスター○ォーズに出るあの兵隊にメイド…いくら秋葉原と言えど結構異色の香りがする。
取りあえず、綺羅羅が口を開く。
「あ…あの…とりあえず先ほどは振り向いてくれてdです…」
小声のしっとりとした声で言うと軽くお辞儀し真っ直ぐに二人を見て事情を説明する。
「…あの……実は、私のご主人様が…萌えを宇宙から守るため秋葉原を巨大なバリアーで囲む計画を立てたんですョ。
で…でも!その為には秋葉原の東西南北の果ての大気圏外にバリアを貼るための装置を付けなければならないんです…」
そう言うと持参のオイルを飲む。
「でも…時は一刻を争っていて…その…人手が足り無くって…
そのっ!要するに!それを手伝ってくれる救世主を探してたんです!そんでおまいらが来てくれて…( ´Д⊂ヽ」
少々涙目になるがなんとか泣くのを堪え、目をゴシゴシ拭くと二人を再度しっかりと見、手から銀の箱を四個だした。
「そんで…その…これがバリアの装置なんです…。…なんとかこれだけでもいいから大気圏外に設置したいんですけど…」
少し鼻をすすると銀の小箱を机の上に並べる。一辺5pの正方形の銀がキラッと光る。

62 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/27(土) 13:09:55
>>61
>「あ…あの、綾美禰の使いの者ですが今お時間あいてますか?(´∀`*)」
可愛いメイドさんが声をかけた瞬間、それは起きた。
AA(ry
あ・・・ありのまま起こった事を話すぜ・・・
話しかけられたかと思ったら・・・
・・・カフェに居たんだ・・・超スピードとか、そんなんじゃねぇ・・・
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・


カフェにてメイドが話してくれた事は、正直ヴォクをドン引きさせた。
どうやらマジで地球を救うミッションらしい。
涙ぐんだり笑ったりとコロコロと表情が変わるメイドさん。
その姿は正に、人間そのものだった。
そう、彼女は人間じゃない。綾美禰博士の作った究極のメイドロボ、『KI-LA-LA零式』
多分間違いない、ヴォクが最後に博士と会った時、なんとなくそんな事言ってたような気がするし。

>「そんで…その…これがバリアの装置なんです…。…なんとかこれだけでもいいから大気圏外に設置したいんですけど…」
少し鼻をすすり、銀の小箱を机の上に並べる。一辺5pの正方形の銀がキラッと光る。

「くくくきュレヲを・・・たた大気くぅえん外に・・・?」
どっからどう見ても、ただの箱・・・ヴォクは嫌な予感がした。

63 名前:トム ◆Rqjd6LGmgI [sage] 投稿日:2006/05/27(土) 14:30:16
>>61-62
「フゥーム…」

結局ガンダムの映像ディスクを探す前に連れ出されてしまった私は、
不味い(軍の輸送艦で飲んだ物よりはマシだが)コーヒーをすすりながら
メイドの格好をしたアンドロイドの少女の話を脳内会議で検討していた。
とはいえ実のところは、隣でドン引きしているタクローの着ている時価5000クレジットを超える品
『シャア専用Tシャツ』のほうが気になっていたのだが…。
と、コムリンクに通信。

『スネーク、私だ。話は全て聞かせて貰った。
 彼女がウィルス・プログラムに侵されてたわごとを言っているのでない限り、
 状況は由々しき事態だと言える。人類の文化遺産を失うわけにはいかんぞ』

…つまり、彼女の話を裏付けるような動きを、軍のほうでも確認しているという事か?
ヘルメットの飲食口にストローを刺したまま、私は彼女に問いかける。

「OK… キララだったな。君の言いたい事は分かった。
 私も一軍人として、オタク…いや、人類の文化を守る事にやぶさかではないが、
 大気圏外にバリア・ユニットを設置するとなると一筋縄では行かないぞ。
 まぁ、こちらでも軍に往還機辺りを回せないか問い合わせてみるが…」

あまり期待はしないでくれ、というニュアンスを込めた。
この磁気嵐の中を飛べる乗り物と言ったら、精密機械を使わない飛行船の類か
電磁的にシールドされた機体のみである。
そういった物は大抵が軍の管理下に置かれており、一介の伍長に過ぎない私が
自由に出来る可能性はほとんど無い。

…まぁ、目の前に居るアンドロイドをロケットブースターに縛り付けるという
乱暴な考えも一瞬頭に浮かんだのだが。

64 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 15:29:28
帰還せよ!
はい、一個中隊出現

65 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 16:06:27
>>64
寒い。空気嫁

66 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 18:16:07
あーあ、また盲目信者が居座っちゃってるよ

67 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/27(土) 18:39:09
×マンダラケ
○まんだらけ・・・じゃないのか?

まあ数年前の記憶なんだが

68 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 09:55:35
NPCつくろっか?

69 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/28(日) 11:27:14
>>68
お願いします!そういえば、GMがいませんよね・・・・・・お願いします!!

70 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 19:37:54
卓郎よ、それは流石に無理だよww
3人で頑張るんだ、物語スレだって最初は3人から始まったんだ!

71 名前:名無しになりきれ[age] 投稿日:2006/05/29(月) 13:02:48
止まったな…再開希望age♪

72 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 13:09:46
話がコアすぎて付いてイケないのもアレだな

73 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/29(月) 18:11:06
オタクとSFだからなw
参加者の腕の見せ所か

74 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 18:38:56
つーかネタが濃過ぎるwww
まさかポルナレフネタが読めるとはwwww
少なくとも3人についていけない奴は無理だろうなww

75 名前: ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/29(月) 18:39:43
3日ルールとか作った方が良いですかね?

76 名前:名無しになりきれ[sage ] 投稿日:2006/05/29(月) 22:49:51
uho

77 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 00:34:54
メイド戦隊!萌えルンジャー!!

炎のツンデレ!萌えレッド!!
クールにお仕事!萌えブルー!!
キリッと爽やか!萌えグリーン!!
カレー粉大好き!萌えイエロー!!
おちゃめなドジッ娘!萌えピンク!!

ご主人様を守るため!悪の組織をブッ殺す!!
メイド戦隊!!萌えルンジャー!!!

78 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 00:35:59
その時、地球は爆発した




−−−−終了−−−−

79 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 11:54:38
ちょwwカレー粉wwwwwwwwwカレーじゃなくてカレー粉wwwwwwwww

80 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 11:58:45
ニヒルでサディスト!萌えブラック!


81 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 12:39:20
清楚で純粋!萌えホワイト!!

82 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 12:42:59
黄色は元気な妹あたりが妥当なんじゃね?w

83 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 14:35:23
卓郎!!ニンニク卵黄!!

84 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 15:03:16
卓郎、疲れただろ?
もう戦わなくていいんだ。
もう戦争は終わったんだよ、卓郎…
お前達が守り通したんだ、この世界を…萌えを…

85 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 15:35:37
終わってねーよ

86 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 15:46:14
強欲守銭奴!!萌えゴールド!!

87 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 16:12:58
病弱メンヘラ!萌えシルバー!!


88 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/30(火) 16:46:58
>>87
昔は美少女!!萌えシルバー!!
じゃなかったっけ?

89 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:38:25
来たぞぉ!!!

90 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:42:44
SFスレの失敗はSFというファンタジーに比べ親しみの薄いSFという題材に更にコアなヲタクという題材を重ねてしまった事にある。
ヲタク路線を廃し、スペースオペラ路線で行ってみてはどうだろうか?

ストーリー【アウトロースターズ】
人類が宇宙に進出して数世紀。
異星文化との交流はお互いに爆発的な技術発展をもたらし、それが銀河全体に連鎖的に起こった。
かくして銀河の隅々までに網羅された交流網が広がる事になる。
しかし、星星が繋がったとはいえ、銀河は広大であった。
法の力は辺境には及ばず、そこには海賊と企業の私兵団、民間自警団、そして無法者達の闊歩する開拓星域が広がる。
人々は夢を、希望を、そして野望を持って宙(そら)にでる。

名前:
年齢:
性別:
宇宙船の名前:
武装:
外見:
特殊装備:
所持品:

人間はパイロットで、宇宙線での戦闘がメイン。
センサー類は統一。
センサー特化型は特殊装備可。
そこら辺のバランスは話し合いで。

91 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:48:15
ありがとうございます!!

アウトロースターですか、不安ですが頑張るです!!

92 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:50:03
>91
ダボハゼみたいに脊髄反射で食いつくなよ。
少しは考えてくれ。
まるっきり依存してもらっても餌を投下できるわけじゃないから困る。

93 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:53:00
スペースオペラにするにしても、一人一隻よりはグループを作った方が良いと思った。
それに、宇宙船だけじゃなく他星に行くのもSFの醍醐味。
スターウォーズ風がいい

94 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/30(火) 23:59:15
卓郎よ、俺が出したのはほんの原案。
稲を見ていきなり食いついているようなものだぞ。
米は脱穀して、精米して、炊いて、ようやく美味しくいただけるのよ。
スレ主消えて無洗米持ってこれるような奴もいないのなら、>93のように案を出し合って考えるしかねえべ。

>93
ドッグファイトを想定していたのでひとり一隻にしてみたのよ。
グループで一隻といっても、航行中実際にすることもないから描写難易度が跳ね上がるぞよ。
宇宙船内に参加者をまとめちゃうと新規は入りにくいという点もある。
それだったら、船団組んで名無し投下の海賊などとやりあうほうがいいかも試練。
センサー特化型だが武装の弱い船とアタッカータイプととかに分かれられる。

ファンタジーのパーティーと基本は一緒なわけだけどな、これだと。
対案としてはこんなくらいだけどどうよ。


95 名前:卓郎→ゼット ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:04:24
名前:ZZ369(ゼット)
年齢:2
性別:無し
宇宙船の名前:RS−TA96『ガンスリンガー』
武装:90mmGRC×4門『Colt SP9』
270mmPPC『Piece Maker』
外見:メインフレームに腕がついてる
特殊装備:宇宙賞金稼ぎライセンス
所持品:無し

宇宙船の制御AI。常日頃から冷静に賞金首を狙う。
乗り手を求めてさ迷う幽霊船である!

96 名前:卓郎 ◆hPhPiv/6kI [sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:06:34
すいません・・・リロードすりゃよかったorz

俺、駄目ッスね・・・↑のは無しでお願いします。

97 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:07:17
>95
お前馬鹿だろ
いや、馬鹿だ

98 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:08:19
SFっていってもライトな感じでもいいと思うよ。
テレビゲームのSF風RPGみたいに。

99 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:08:33
ちょwwww人間やれよwwwwwww

100 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:10:25
>>98
具体的にどんなゲームかあげてくれると認識の共有がしやすい

101 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:10:46
>>95
宇宙船かよwww
ほんとにお前ってヤツはwwwwww

102 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:12:13
>>100 ロー○ギャラクシーとかス○ーオーシャンとか

103 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:12:28
PSUとか、ゼノサーガとか?

104 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:13:58
ドラゴンボールとか

105 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:14:57
ク○ノシリーズもネタ的にはSFだな。

106 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:15:13
トムはそのまま参加できそうだなw

107 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:15:35
ゼノサーガググってみた。
数千年後の未来、ってSFぽいと思ったらなぜかレオタードのおねいちゃんとミニスカのおねいちゃんが抱き合うように寄り添っていた

108 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:16:37
>107 レオタードの方はアンドロイド ミニスカの方は科学者

109 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:18:16
>>106
メイドロボは巨大ロボにランクアップですか

110 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:19:09
俺1回卓郎の脳構造を調べてみたいwww
ラリってるとしか思えんwwwwww

111 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:20:00
今の設定は残しつつ、パラレルワールドの
もう一つの秋葉原に放り込まれると言う展開はどうだろう。

112 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:24:39
現在のミッションが大気圏外に行く
つまり、そのまま宇宙の旅にシフト可能だゅ

113 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:27:55
秋葉原から宇宙に飛び出て、モッコス様の胃袋に飛込むのですね

114 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:38:40
SFって地味に難しいな。
正直甘かったよ、マジで思い浮かばん・・・

115 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 00:45:27
>>114
恥じる事はない、世の中には「宇宙船」という単語だけで

自分のキャラを宇宙船そのものにする豪傑も存在する

お前は何も悪くない、安心しろ正常だよ

116 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 08:19:52
時空を越える旅なんかも楽しそうだよね

117 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 08:57:47
卓郎達は時空のゆがみに巻き込まれ、荒廃しつくした未来の秋葉原を見てしまう。
それをきっかけに、世界が滅ぶ瞬間に行って“萌えを食らうもの”を倒すための
壮大な旅が始まる。

118 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 09:37:37
それなんてクロノトリガー?

119 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 14:31:19
とりあえずパラボラのついた銃から光線がポワワって出れば何でもいいよ

120 名前: ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/31(水) 17:18:03
なんかもの凄く進展してますね。
私の方はメイドロボのまんまでいきたいと思います。
巨大ロボも一瞬考えましたが、ラピュタの巨人兵しか思い浮かばないもので…。

それでいてストーリーの方ですが私も少々考えてみたいと思います。
恐らく駄作物ですが…。

121 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 17:33:18
気にするなよ
駄作を持ち寄ってあれこれ文句付けたり付けられたりしていいものにしていけばいいんだから

122 名前: ◆acqkduEpzY [sage] 投稿日:2006/05/31(水) 18:51:46

人類が宇宙に手を出して早数十年…。
地球はこの銀河の中でもっとも力のある星となっていた。
宇宙の星々にステーションを作り、夢の産物であった銀河鉄道を走らせ…他の星々と友好的な関係を築いていき…
まさに過去人間が思い描いた未来を作り上げつつあった。
しかし人類はそのうち、欲が出てき宇宙までを支配しようと企むようになり、数々の小惑星の侵略を始めるようになる。
そして20XX年には火星の侵略計画を発表。それに数々の星の住民達は激怒、星々の住民達は協力しあい地球の排除を決意。
こうして20XX年、宇宙軍による大規模な地球への隕石投下攻撃を合図とし地球軍と宇宙軍による宇宙戦争が行われるようになった。

一方、そんな中地球にある一つの国、ニッポンの秋葉原に一つの噂が流れる。
その内容はここ最近起きてる宇宙での争いは何者かが地球中、宇宙中にある萌えを消滅するための陰謀だという噂だ。
しかしほとんどの人間はそんな噂を信じず、いつも通りの日常を歩き続けていき、次第にその噂は闇に葬られつつあった。
しかしそんな中、その噂を信じる秋葉原の住人達がいた。
そしてその住民達は決意し立ち上がる、今こそ宇宙に飛び立ち自らの手で萌えを守るため、この戦争を終わらせようと…。
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
こんな感じです。弾き出し覚悟です。急いだため滅茶苦茶な文章、物語ですが…。
秋葉原の設定は非常にユニークで好きなので、自分の我が儘で残してみました。それにこのスレが始まるきっかけとなりましたし。
よく地球に宇宙人が侵略しにくる!なんて物があるのでそれの逆バージョンみたいな物はどうだろうかと。


123 名前:ソリッド・スネーク[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 20:11:02
こちらスネーク。
潜入ポイントに到着した。

124 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:02:51
>>122
おーいいねー、これ。
俺は結構好きだけどな。

125 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:13:53
どうしてもストーリーにヲタクを絡ませたいんだなw
ストーリーはいいとして、システムはどうする?

126 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/05/31(水) 21:29:15
チャット無し自由

127 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:32:26
概要はその線で行くとして、具体的に何をやるかはどうする?

128 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:35:57
とりあえず人集めなきゃ駄目じゃない?
せめて地球軍一人、宇宙軍一人、秋葉軍一人ぐらいいなきゃな。
秋葉軍は3人いるとして問題は宇宙軍と地球軍集めなきゃな。


129 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:38:49
てかその前にGMはどうするんだ?
綺羅羅にまかせきり?それとも騎士スレ形式でいくのか?

130 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:47:33
GMは自由で美味しい物は拾って不味い物は捨てる
なるべく中文、長文でチャット無し。決定リールはあり。
NPC投稿もOK。2日ルール。

131 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:51:17
名無し参加おけ?

132 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 21:59:45
OKでいいと思う。俺的にまとめてみるとこんな感じかな。
・ストーリー
人類が宇宙に手を出して早数十年…。
地球はこの銀河の中でもっとも力のある星となっていた。
宇宙の星々にステーションを作り、夢の産物であった銀河鉄道を走らせ…他の星々と友好的な関係を築いていき…
まさに過去人間が思い描いた未来を作り上げつつあった。
しかし人類はそのうち、欲が出てき宇宙までを支配しようと企むようになり、数々の小惑星の侵略を始めるようになる。
そして20XX年には火星の侵略計画を発表。それに数々の星の住民達は激怒、星々の住民達は協力しあい地球の排除を決意。
こうして20XX年、宇宙軍による大規模な地球への隕石投下攻撃を合図とし地球軍と宇宙軍による宇宙戦争が行われるようになった。

一方、そんな中地球にある一つの国、ニッポンの秋葉原に一つの噂が流れる。
その内容はここ最近起きてる宇宙での争いは何者かが地球中、宇宙中にある萌えを消滅するための陰謀だという噂だ。
しかしほとんどの人間はそんな噂を信じず、いつも通りの日常を歩き続けていき、次第にその噂は闇に葬られつつあった。
しかしそんな中、その噂を信じる秋葉原の住人達がいた。
そしてその住民達は決意し立ち上がる、今こそ宇宙に飛び立ち自らの手で萌えを守るため、この戦争を終わらせようと…。

・GMは無し。
・美味しい物は食べて不味い物は吐く。
・名無し、NPC参加OK。
・チャット禁止。
・決定リール有り
・レス順番無し

ようするに自由だけど文は真剣に書けよ、と。

133 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 22:00:23
三人?いるのか?
しかし2日ルールってついてこれる奴どれだけいるんだよ

134 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 22:02:34
綺羅羅と卓郎(宇宙船)とトムがいる。
トムは生きてるかわからないがな。
二日ルールはいらないと思う。
>>132の言うとおり、自由だけど文は真剣に書けよみたいな感覚。

135 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/05/31(水) 22:06:33
要するに騎士スレと島を混ぜたような感覚か!

136 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/01(木) 01:15:33
決定リール有りで、レス順番無しか。
チャッチャシステムというか旧TRPGスレスタイルというか
定着しましたなぁ。がんがれ。

137 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/01(木) 01:30:59
決定リールは萎えるからコテ間には使われなくなったからなぁ……


138 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/01(木) 16:08:15
2げとずさー(AA略
とりあえず、あっちのスレに避難所作ったって報告したほうが良くね?

139 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/01(木) 16:09:03
ごめ、誤爆・・・orz

140 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/01(木) 22:54:53
避難所立ってたお
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1149143118/l50

141 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/02(金) 18:48:46
なんか止まったな…

142 名前: ◆L7UjQUXKVE [sage] 投稿日:2006/06/02(金) 23:10:27
宇宙軍やりたいんだが。
これってギャグSFなの?

143 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/03(土) 00:02:50
>>142
おお!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!
ギャグSFではないと思う。
雰囲気は恐らく騎士スレ的。

144 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/03(土) 22:34:02
>>128
じゃあ俺 地球軍希望で。
萌えを理解できないガチムチ軍人。

145 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/04(日) 01:29:58
アッー!!

146 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 10:30:46
面白そうだが、前にこのお題でこけた事があるんで
名無しで支援するよ…お前ら頑張れ、俺も頑張る

147 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/11(日) 19:28:55
始動しないね
サミシス

148 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/16(金) 05:34:22
誰も来ない(´・ω・`)

149 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/16(金) 20:31:39
発想を変えて少し不思議(SF)系TRPG

150 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/17(土) 01:29:24
ファンタシースターオンラインキボンウ。

151 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/18(日) 21:28:29
参加したいものの……

152 名前:アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ[sage] 投稿日:2006/06/20(火) 03:27:14
地球は狙われている!

153 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/20(火) 15:23:27
走れメロスのように

154 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/20(火) 23:23:34
ロリウェイ!

155 名前: ◆3i4oUbLmJQ [sage] 投稿日:2006/06/22(木) 17:33:04
人類が宇宙に進出して早数百年・・・・大昔のSFのような世界へと宇宙はなっていた。
日本やアメリカ、様々な国が全て消え、地球都市という風に統一された地球、
もちろん、秋葉原やオタク文化、様々な歴史も今では誰一人として知らないものになっていた。
そんな中・・・地球と長らく友好関係にあった星達が突如地球への侵攻を開始する。
それには地球と最初に友好を結んだリオン公国やバルファ星も混じっていた。

「プロトカルチャーを渡せ」

侵攻を開始したどの星も決まっていうのはこの言葉だけだけ・・・
プロトカルチャー・・・それがなんであるかはだれにも分からない。
事態を重く見た地球政府はプロトカルチャーという物の調査、
そして異性人達との戦いに備えるため、
地球全域を覆う防御バリアを発生させるイージス計画、
優秀な人材を集め異性人に対抗するATR計画、
果てには人類そのものを進化させるギア計画。
このような様々なプロジェクトを立案する。
だが思った以上に地球はピンチを迎えていた。

アンセスター、DCと呼ばれる第三者の登場、内部分裂、そして異性人。
様々な危機に対応しきれなくなりもはや地球滅亡は時間も問題だった。
だがそんな中、「オタクの後継者」を名乗るグループが、
異性人や様々な危機を迎え撃っているという噂が出始める。
そして政府も異性人が言っている「プロトカルチャー」がオタク文化だということを知った・・・・
今新たな戦乱が地球で起ころうとしていた・・・・
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
うん、駄目だこりゃwwwwwもうグダグダっぽいねwww
ストーリー作るのムズカシスwww




156 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/06/24(土) 11:30:36
がんばれお

157 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/06/25(日) 09:23:44
 

158 名前:SFスレ再生計画 ◆wKnPtKugPI [] 投稿日:2006/07/04(火) 00:14:01
舞台は40年後の地球。
貴方はサイボーグだ。どのような過去があってサイボーグになったのかを語りたまえ。

名前:
職業:
種族:
性別:
年齢:
利き手:
武器:
防具:
身長:
体重:
瞳の色:
髪の毛の色、長さ:
その他特徴:
趣味:
特技:
好きなもの:
嫌いなもの:
将来の夢(目標):

そして貴方は闇の闘技場の戦士でもある。
サイボーグ同士が戦う賭けバトルの戦士だ。

159 名前:SFスレ再生計画 ◆wKnPtKugPI [sage] 投稿日:2006/07/04(火) 00:16:07
細かい設定は参加者がいるかどうかで決める。
適当にやりたいキャラクターをつくってくれ。
そのキャラクター見て合う設定を考える。

160 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/05(水) 16:44:09
大好評につき大幅増員!参加は今がチャンスage

161 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/05(水) 23:30:53
始まった?

162 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/06(木) 02:03:21
終わった

163 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/06(木) 02:12:19
再開

164 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/09(日) 11:06:14
こんなに面白そうなのになんで誰も参加しないんだ?
宣伝age

165 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/10(月) 18:36:12
まだまだ宣伝age

166 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/10(月) 20:51:08
何故かってお前、お前が思うよりもこのスレにはまるで魅力がないってだけの話だろうがよ

167 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/10(月) 21:03:37
馬鹿言うなよ、こんなに楽しそうな企画があがってるんだぞ?

168 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/10(月) 21:45:29
>167 同意。もし今どこにも参加してなかったら参加してたと思う。

169 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/07/10(月) 22:30:47
え、それはまさかマジレスじゃないよね?

170 名前:仮面ライダー[sage] 投稿日:2006/07/21(金) 08:06:41
出たなショッカー!

171 名前:ショッカー[sage] 投稿日:2006/07/21(金) 17:05:33
死ね!(ライダーを触手でつかみ胴体を引きちぎった)

172 名前:2号ライダー[sage] 投稿日:2006/07/22(土) 00:26:33
1号ーーっ!

173 名前:加賀美[sage] 投稿日:2006/07/22(土) 19:14:33
「来い!ガタックゼクター!!」
ざくっ!(突き刺さる音)

174 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/22(土) 23:38:27
変身ヒーロー系のTRPスレも悪くないな
なんてふと思ってしまった。

175 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/23(日) 23:16:41
じゃあ俺は宇宙刑事で

176 名前:名無しになりきれ[age] 投稿日:2006/07/24(月) 12:18:01
なんとなくage

177 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 22:38:01
SFとは少し趣旨が違うような気がするが…一応期待

178 名前:ネタ投下[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 02:54:01
        黒∵BLACK×EDGE∵刄

――西暦2008年 東京
 2006年5月の彗星接近から、爆発的に急増した異常犯罪
 その犯人は彗星から飛来した未知のウイルスに感染した生物だった
 政府は直ちに、《対感染生物用特殊兵装》の開発を命じた
 しかし、感染生物の猛威に東京は死の都と化してしまい、開発も放棄された
 東京は完全に外界より遮断され、『隔離』された死の都に取り残された人々は
希望を捨てずに強く生きていたのだ


 そんな中、東京に現れた謎の人物…

 感染生物を倒す『力』を身に纏う者達…

 漆黒の仮面に素顔を隠し、手にした黒い刄で敵を切り裂く…

 人々は彼らをこう呼んだ…

 その姿に因んで、BLACK・EDGEと……

179 名前:ネタ投下[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 02:59:38
このネタは俺がスレ立てようと思って考えてたヤツだ

しかし、あんまりウケないかなと思って没になった

一応、軽く補足しますと…
∵主人公は変身ヒーロー
∵仮〇ラ〇ダーっぽい
∵基本戦法はチャンバラ

という3つのコンセプトがあります

ぶっちゃけ、もう死んだネタなんで自由に使って下さって構いません

180 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 04:19:12
もう少し組織とか具体的な背景があるとわかりやすいが、
とりあえずその案でやってみるのもいいだろうな。

181 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 08:54:21
結構面白いかもな、ブラックエッジって語感もいいよ
マジで企画練るなら俺は協力するよ

182 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 09:20:07
避難所いこうか

183 名前:未知のウイルスに感染したゴキブリ[sage] 投稿日:2006/07/29(土) 17:36:54
ガサガサ

184 名前:米国特殊部隊[sage] 投稿日:2006/08/02(水) 11:00:04
黒いヘリのローター音が廃墟に響く。
「対EXeM部隊降下!」
武装した軍人がロープを伝って次々と地上に降り立っていく。
「作戦開始時刻を待って、ポイントBへ向かえ!」
「ラジャー!本部隊はこれよりEXeM掃討作戦を開始する!」
軍人達は銃を構え、周囲を警戒しながら無人の通りを進み始めた。
その時、後方で不意に銃声が聞こえた。
「どうした!」
だが答えを聞く必要は無かった。隊長の足下に隊員の頭が転がった。
「撃てー!」
周囲に銃声が響きわたる。
「応答しろ!なにがあった!」
そして銃撃音が止んだ。

本日午後10時、EXeMの攻撃により米国特殊部隊が消息を断った。
これにより米国は作戦指揮権を一時断念。日本政府に移行することとなった。

185 名前: ◆Tegn1XdAno [sage] 投稿日:2006/08/02(水) 13:45:28
深夜2時。
「迫水さん、この辺りですね」
鏡野ありすは、後ろを歩く迫水流に振り返って言った。
最近起きている、深夜の鍵卍市の連続通り魔殺人事件。
遺体は殺害されただけでなく食い散らかされたように無残な状態になっており、とても人間の所業には見えない。
警察の必死の捜査でも、今のところ犯人の手掛かりは微塵も掴めていない。と、されている。
「そこで私達、フリーのカメラマンがバシッ!と決定的写真を激写しちゃえば!」
ありすはくるりと回って迫水の顔にシャッターを切った。カメラの脇から顔を覗かせ、にこっと笑う。
そして、少し困ったように眉根を寄せた。よく表情の変わる娘だ。
「それにしても、全く以って不可解な事件ですよね。野生の熊でも降りてきたんでしょうか?」
それとも、と前置いて、冗談めかして笑う。
「未知のウイルスに感染したゴキブリでも、人間を襲っていたりして」
その瞬間、ありすの背後で、耳障りな羽音とともに、
無数の黒い円盤のような虫が彼女に向かって飛び上がった。


EXeMゴキブリ@決定リール殺戮可×10

186 名前:黒∵BLACK×EDGE∵刄[] 投稿日:2006/08/02(水) 15:17:24
 2006年5月末 地球に彗星が接近――誰も予期しなかった悪夢をその尾からばら撒きながら

 7月 暴行、猟奇殺人、建設物の損壊など、異常犯罪の発生件数が
 例年の9倍に達するとの報告が政府諸機関に寄せられる

 8月 政府は相次ぐ異常犯罪を、彗星から飛来した未知のウイルスに感染した生物、
 EX-evolution Mutant、略称 ≪EXeM≫ によるものと断定した

 同月中 政府はEXeM対策室を設置、 ≪対感染生物用特殊兵装≫ の開発を命じる。
 しかし、特殊兵装の開発を成功させるまでの間に、感染生物の猛威によって東京は死の都と化した
 政府機能は関西へ移転、開発も放棄された東京は完全に外界より遮断され、
 『隔離』された死の都に取り残された人々は、いつ降りかかるとも知れぬ理不尽に脅えながらも
 かすかな希望に縋って日々を生き抜いていた



            そんな中、東京に現れた謎の人物…

            感染生物を倒す『力』を身に纏う者達…

     漆黒の仮面に素顔を隠し、手にした黒い刄で敵を切り裂く…

               人々は彼らをこう呼んだ…

                  その姿に因んで



                ≪BLACK・EDGE≫と……

187 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/02(水) 15:18:08
 ――――そして2008年

 BEたちの活躍により街としての機能をいくばくか取り戻し始めた東京を舞台に
 
 黒き刃と、彗星からもたらされた悪夢の闘いは激化の様相を見せる――



∵基本概要
∵ジャンル:変身ヒーロー
∵舞台:隔離都市TOKYO
∵目的:人々を守る
∵スレッド形式:自由投下型
∵名無し参加:有
∵レス順番:無
∵後手キャンセル:有
∵決定リール:有
∵レス投下期限:6日

∵世界観・設定
∵BLACK EDGE(BE):日本政府の直轄機関『TSUKUYOMI』により開発された、対感染生物用特殊兵装。
 外見はベルト状だが、装着者の意思で瞬時に強化装甲服へと変形展開する。BEはそれぞれに個別の武器を持つ。
 BEの持つ武器こそ、BEの名の由来であり、感染生物を倒す唯一の手段である。
 形状は各BEごとに異なり、現在TOKYOで確認されているのは『日本刀』『長槍』『戦斧』『苦無』『鎖鎌』の5種類。

∵感染生物(EXeM):2006年の彗星接近の際、地球に飛来した謎のウィルス。
 EX-evolution Mutant通称EXeM(エグゼム)はウィルスに感染した生物全般を指す名称である。
 感染の対象には当然ながら人間も含まれる。というよりも、圧倒的に人間への感染率が高い事が特徴である。
 EXeM化した生物は2種類に大別できる。Class-Aと呼ばれる上級種と、Class-Bと呼ばれる劣等種である。
 TOKYOで一般的に目撃されるのがClass-Bで、個体の戦闘能力はBEに遠く及ばないが
 自身が保有するウイルスを散布することにより数を急激に増やす。
 一方でClass-Aは高い知性と(状況によっては)BE以上の戦闘力を持ち、感染した生物の原形を留めているため
 人間に紛れ込み生活する個体も存在する。

∵特務機関TSUKUYOMI:日本政府直轄の特務機関、それがTSUKUYOMIである。
 建前上は2006年8月に設立されたEXeM対策室を前身としているが、
 実際にほとんど繋がりが無く、母体となった組織は謎に包まれている。
 オーバーテクノロジーとも言えるBEの開発等、謎が多い組織で構成員の数も一切不明。
 唯一判明しているのはBEの監視と戦闘データの採取で、BEの近くには必ずTSUKUYOMIの監査官が確認されている。

188 名前:ゴキ[sage] 投稿日:2006/08/02(水) 15:58:17
      ,-‐-.、     ⊂⊃  _.,-‐-、
     /    `` ‐。 /⌒ヽ_´     \
   // ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽゝ \   <覚悟するお
  / (/(/(ソソノ(/ / † ノ へ/ゝソソヽ\,\   
 (/(/丿`' ⌒   ( ヽノ       .⌒''ヽ)\.)
            ノ>ノ
            レレ

189 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/02(水) 16:10:45
>185
「た、助けてください!」
美しい女性がゴキブリに追われて走ってくる。
有無を言わさず迫水の胸に飛び込んでくる。
「わ、私…歩いていたら突然あの虫たちに襲われて……」
女は迫水の胸に顔を埋めたままニヤリと笑った
「私ィィイも化ケ物ニなっちまったのよぉォオオ!」
一瞬にして異形に変じた女が、電柱ほどもあろうかという
太さの腕で迫水を殴りつける。

190 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/02(水) 16:15:18
旧西東京。
23区内はほぼ完全にEXeMのテリトリーと化した東京で、
人間が多少なりとも安全に生活できる貴重な地域の一つだ。
東京包囲線に近い事もあり、安全上の理由から人の出入りは禁じられているものの
(とはいえ、何の酔狂か包囲線を抜けてくる人間もいないではなかったが)
物資の運搬は比較的自由に行われ、それなりに街としての機能を回復していた。

墨田雄吾、17歳。
元は23区内の学校に通っていた高校生である。
およそ一年前、BEの活動が表面化し、それによって辺縁部では若干ながら都市機能を回復、
学校教育が再開されるにいたり西東京地区へ移住。家族は無い。


――自ら殺したから。


彼もまたEXeMであった。
それもClass-Aと呼ばれる、高い能力を有する…。

感染前は温厚だった彼だが、今では時折、抑えきれない衝動に襲われる。
そういう時はひそかに、誰に見咎められる事も無く住んでいる地域を離れ、
EXeMのみが跋扈する場所で、無人のビルなどを破壊してそれを鎮めていた。
だが、それで満足できないときも多々あった。
そんな時、彼は――

西東京市街。
墨田は悠々と街を歩く。
しばらく周囲を眺めながら歩を進めた墨田は、ある地点で一度立ち止まり、
『ここが良さそうだ』とでもいう風に小さく頷く。そして再び歩き出す。

その直後に異変が起きた。

墨田の背後で叫び声が上がる。
振り向くまでも無く、墨田には何が起きたかわかっている。
EXeMウィルスを、ほんの少量、辺りに撒いたのだ。
結果、道を行く数人の人間がEXeMへと変貌した。
墨田は逃げる人の波に乗り遅れたようにその場に留まる。
その場には恐怖に凍りつき、動けなくなった人間が数人残されていた。
墨田はじりじりと下がりながら、EXeMが人間に襲い掛かるのを待った。

自らの手でそれをすれば、途端に正体を明かす事になる。
BEと戦って負けるとは思わなかったが追われる身というのは気分が良いものではないはずだ。
だから、必要に応じて下僕を作り出し、そいつらに手を下させる。
手ごたえを感じられないのは寂しくもあったが、響く断末魔と噴き上がる血飛沫は、
物言わぬコンクリート塊を薙ぎ倒すよりも爽快な気分にさせてくれた。
さあ、もう少しでそれを味わえる。そのあとは走って逃げれば良い。
距離は十分に取ってある。逃げ延びて皆の前で青ざめた顔の一つもしてやれば疑う人間は誰一人いない。
それは墨田にとって大変日常的な行動だった。

191 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/03(木) 00:32:28
結局誰も続かない、と

192 名前:永井 有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/03(木) 14:32:21
2006年、人類の平和は以外な形で終わりを告げる。
『禍の彗星』そしてそれに続く「EXeMウィルス」の出現。
人々は「それ」がなんなのか理解する前に「それら」に支配される事を、
そして逃げ惑う事を余儀なくされた、人類にとってのパンドラの箱は開かれたのだ。
しかし希望も残っていた、EXeMに立ち向かう者達がいた。
黒い刄で敵を切り裂く、人々は彼等をこう呼んだ。BLACK EDGEと。

――それから二年、まだ戦いは続いている。

そして今日もまた戦いがおこっている。
とある空虚な三階建てビルの屋上でEXeMとBEが傷を作り合っている。
しかし力の差は歴然でありEXeMは逃走の意を見せる。
しかし腕につく刃が火花を散らし滑走しEXeMの胴を切り裂く。
「……Class-Bと認定する、着脱」
有機物とも無機物とも見て取れるような鎧が崩れ去っていく。
そしてボロボロのコートにバイザーを付けた男が姿を現す。
ふと屋上から見下ろすと人々が逃げている風景が目に付く、
素人目に何かあったのかと思う光景をバイザー越しに眺めている。
「……EXeMか…あいつの可能性は否めない。」
感情が伝わってこない淡々とした口調で喋る男。
「――装着――」
ベルトが輝き黒い甲殻が男の体を覆っていく。
そして青い線が黒い甲殻のいたるところに入っていく、
それが男の装着完了を表す。そして男はビルから飛び降りる、
粉塵が舞い辺りが埃で満たされる、
「もう少し、衛生を管理したほうがいいな……西東京は」
衛生状況に文句を言い男は逃げてきた人達の方向へと一気に加速した。

193 名前:永井 有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/03(木) 14:36:04
アンカーミスです。
>>192にはアンカーを付けていませんが>>190と訂正してください。

194 名前:ギャレン[sage] 投稿日:2006/08/03(木) 20:08:59
くそっ!
いったい何匹いやがるんだ!
食らえダディシュート!

195 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 01:04:19
>192
EXeMのうち一体が大きく腕を振り上げ、すくみあがった民間人に向けて振り下ろす。
その一撃で首から上が消えうせた。墨田は表情にこそ出さないが、内心では舌打ちをしていた。
首を飛ばすと悲鳴が聞けないじゃないか、何をやってるんだよ。
それが墨田の脳裏に浮かんだ思考だった。

だが、未だ止まらぬ心臓の鼓動にあわせて流れ落ちる血と、
それを見た周囲の人間の悲鳴はやはり墨田の内にある衝動をいくらか鎮めてくれた。
しかし、あくまでも『いくらか』だ。まだ足りない。
他のEXeMも周囲の人間に襲い掛かろうとする。
その時、墨田は急速に接近する気配に気がついた。
EXeM達も少し遅れて反応する。

「BEか…いいところで出て来やがって」
墨田は口の中で小さく呟き、EXeM達に指令を送る。
基本的にはクラスAは思念波でクラスBを使役する事が出来るのだが、
墨田は特に使役に長けているわけではないし、クラスBのほうでもそれを受け付けづらい固体がいる。
今回はどうやら素直な連中だったようで、即座にそれを実行に移してくれた。
指令とはすなわち――接近するBEには関知せず、速やかに殺戮を続行せよ。

一瞬であたりは血の海に肉片が浮かぶ惨状と化した。
それを見届けた墨田は踵を返して駆け出す。生き残っている他の民間人にも同様に逃げ出すものがいた。
これでしばらくは衝動に耐えられる。大量の血と幾重にも重なる悲鳴のおかげで。
あとはBEとクラスB同士で勝手に殺し合いでもすれば良い。
もっとも、クラスBが5体では一方的な殺戮になる可能性も高いのだが…。

あとに残されたクラスBが一斉に現場に接近してきた永井へ振り向く。
知能が低いなりの連携で、左右と上空から若干の時間差をつけつつ襲い掛かった。


196 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 02:41:37
「きゃーーーーーーーーーーーーーーー!」

197 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage おはようございます。皆様] 投稿日:2006/08/04(金) 05:27:28
北海道の青い空に赤い点が一つ

ぶーん…

    なんでしょうかね…あれ


 …

   …ああ、テントウムシですか。

  良いですよね、テントウムシって、自由気ままで…


僕は三階立ての藍色の屋根の上で寝転がります。
そして欠伸を一つ
ファァ…

「暇ですね〜…。」

今宵は日なたぼっぼ日和、なので僕はキラキラと眩しい太陽を眺めながら制服姿で日なたぼっぼ中です。
…雨じゃない限り日なたぼっぼ日和じゃなくても学校には行きませんですが。
テントウムシ…そういえばお兄ちゃん嫌ってたなあと一瞬思い出してしまいました。
よく言ってましたよ、平和的すぎて嫌いだと、どうせ同じ虫ならカブト虫のような、強く、格好いい虫がいいと、
…なんだかまいっちゃいますよね。胸が少し冷たくなっちゃったような感じです。
あの事件から数年、僕ははたしてお兄ちゃんが大好きなカブトムシになれたのでしょうか?
僕は青い眩しい空を見ます。
あの時よりももっと…強く…。
……
………
「きゃーーーーーーーーーーーーーーー!」
は!僕は起き上がりました。
あっちゃー、やっちまいました、僕いつの間にか寝てました。
しかもうわっ!涎垂らしちゃってます、人様のお家の屋根なのに…いやいや、もっと気にしなきゃならない事がありますよね。
僕は起き上がり、屋根の下を見ました。
そこには、なんと女の子が一人ゴキブリ一匹に襲われています。
いや、正確に言えば…巨大ゴキブリ一匹、普通なら戦ったら骨全部食べられちゃうんだと思いますよ。あれ。
だからこそ、僕は腰につけた変身ベルトに手を当てました。

198 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage おはようございます。皆様] 投稿日:2006/08/04(金) 05:28:09
「変身…とう!」
僕は三階から飛び降りました。変身ベルトの中心部分が回ります。

〈VersionNISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉

僕の周りに風が一瞬で集まります。
[ズドォォォオン!]
耳が痛くなるほどの大きな音、砂煙が大量に舞う。
そしてその砂埃は時期、晴れてき、僕は姿を表しました。
足に銀の強化装甲、そして背中には赤銀の六枚の羽。
足下には十二枚の円形の黒き手裏剣が刺さったぐっちゃりと無惨にも潰れたゴキブリ。

普通ならこのゴキブリと戦えば餌食となるでしょう。ゴキブリ自身も人を殺せばその分だけ罪を背負う事になるんですよね。
現に僕のお兄ちゃんや家族を殺した感染生物の目は寂しい青色の目をしていました。
だからこそ、僕はこの…
「…大丈夫ですか?お嬢さん。」

だからこそ僕はこの、対感染生物用特殊兵装である、兄大和の遺品、Red wing in Black shellで戦っているのです。

僕は変身を解除します。
〈Transformation release...〉
[ヴン……。]
羽も消え去り、強化装甲も消え、僕は女の子に近づきました。そして…
「うわぁああぁああぁあああ!」
絶叫しまいました。
だって女の子が驚いて涙目になっているんじゃありませんか!僕は大急ぎであやします。
BE保持者もゴキブリも女の子から見れば同じ化け物ですしね。こうなるのも仕方がありません。
でも、そうとは言っても…あーあ…
僕はひとつため息をついてしまうのでした。
*******************************************************
暫くして僕はTSUKUYOMIの電話をすると、北海道から旧西東京の鍵卍市に移動しました。
僕の特殊兵装には特殊な羽が生えていいて空を飛ぶ機能がついています。
なので北海道から東京まで行くのに15分あればOK。我ながらいい物に恵まれたと思います。
僕は変身を解除すると歩き出しました。
そして女の子が言ってた事を思い出します。

自分の姉が危ないと…。

ゴキブリに襲われたときに少女の姉である、鏡野ありすと一緒にお前を殺すとゴキブリに言われたらしいのです。
TSUKUYOMIに調べて貰うとどうやら鏡野ありすは最近、旧西東京に住んでいるフリーのカメラマンだそうです。
最近は鍵卍市の連続通り魔殺人事件を調べており、そこに取材に行ったきり帰ってこないとか。

199 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage おはようございます。皆様] 投稿日:2006/08/04(金) 05:29:11
…それにしても物騒な話です。嫌な予感がします。
そもそもなんでゴキブリはその女を殺すなんて言ったんでしょうかね?その女の方に何かあったのでしょうか?
市内は何処か危ない静けさが張り詰めてお化けが出るんじゃないかとちょっぴし怖くなりますが、このまま帰るわけにもいきません。
帰ったら気になってずっとずっと寝れなくなってしまいますしね。
過去僕は二回、こんな経験がありましたが、
二回目に一人の老人研究家を、ウイルス実験の為、感染生物密集地帯に置いて着ざるおえなくなったとき、
三日間ぐらい心配で不眠症になったことがあります。
結局深夜なのに高速でその密集地帯まで帰って老人の護衛を無理矢理三泊三日やってその老人を安全地域に移動させて不眠症は治りましたが…
僕は暫く市内を歩き回ります。

200 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 12:28:41
町内に警報が鳴り、アナウンスが流れる。
どうやら近くの学校から流れているらしい。
この日は国連から派遣された部隊が住民の感染検査と、
消毒薬の散布を行う事になっていた。
無論、消毒薬など気休めでしかないのだが。
炎天下の中、銃を持った防護服姿の男達が乱暴に住民を追い立てている。
そのうち、騒ぎが起こる。暑さに倒れた女性を軍人が暴行しているようだ。
「さっさと歩け!化け物になって死ぬよりはましだろうが!」
女性の脇腹に容赦ない蹴りが突き刺さる。
最初は呻いていた女性が動かなくなったころ、ようやく最初の声があがった
「おい、やりすぎだ!」
「何だと貴様ら!我々は住民のために…」
その瞬間、倒れていた女性の体に異変が起こった。
「な…!う、動くな!うああああ!」
EXeMと化した女性の手が軍人の頭を叩き潰す。
人が密集した学校で感染はあっという間に広がり、学校は殺戮の場と化した。

201 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 14:23:10
人間が食べられた

202 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 14:26:48
剣崎、お前は所長に知らせるんだ!
ここは俺が食い止める!

203 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 14:35:38
崎島の背後に裸体の男が一人
勿論こいつはゲイだ

204 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 16:18:08
 のんびりと、彼女は道を歩く。
かつて東京と呼称され、栄えたこの街を。
謎のウィルスに汚染され、放棄されたこの街を。
・・・・まぁ、ネズミや鳥を狩るくらいでしか食料の手に入らないこの街に、
それほど用は無いのだが。

「そろそろ、カエるかにゃ」

 たまには、目先の変わった狩も良いかと、
包囲網を潜り抜けて、旧23区へ入り込んでは見たものの。
見つけた獲物は、目玉の飛び出た蛇に、吊りズボンを穿いたネズミ。
それから一つ目一本足のハト。

「どれもおっきすぎぃ・・・・」

 見つけただけ。獲物として狩るには、少々サイズが大きすぎた。
逆に襲い掛かってきたハトにやられた傷を、じっと眺める。
それほど深くは無いが、傷口は大きい。

「ちゃんと、ナオさないとダメだよネ」

 つややかな黒い毛皮に覆われた肩。
肩から後ろに向かって伸びる、これまた黒い翼を、ゆっくりと伸ばした。
翼のような形状に縮めていた触手を、軽く傷口に触れさせる。
触れた先から、触手が傷に溶け込んでいく。

「これで、ヨし」

 そう呟いて触手を戻す。
傷口の有った場所は、すでに周囲と見分けが付かないほどに回復していた。
言われなければ判らない程度に、その場所を被う毛の長さが短いくらいだ。

「カエろ」

 くるっと踵を返し、包囲網の鉄条網の下を、するりと潜り抜ける。
体の小さいチェシャには、見張りの目を盗むくらい容易い事。
・・・・たまに見つかって、【西東京には化け猫がいる】等と言う噂を立ててしまったが。

205 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 16:18:49
>200

 ほてほてと、ねぐらにしている学校の辺りまで戻ってきた。
なにやら騒がしい。耳障りな騒音と、多数の人間の怒号と悲鳴。

>その瞬間、倒れていた女性の体に異変が起こった。

「えっとぉ、前にハカセが、
『ニクタイテキ・セイシンテキすとれすは、カンセンシャのハッショウのヒキガネになる』ってイってたっけ?」

 一応チェシャもClass-A。そこで暴れてるClass-Bの1体や2体なら、
操るなり倒すなり、幾らでも対処のしようはある。
しかし。

「えっとぉ、よん?よりイッパイはムリヨ?」

 もし、彼女が人間だったら、確実に冷汗の一つもかいていただろう。
こっそり校舎の裏手に回り、触手を屋上へ向かって伸ばす。

「ミつかるマエに、カクれちゃおっと」

 屋上の柵に触手が触れるやいなや、素早く巻きつける。
そのまま触手を縮めれば、自分の一本釣り一丁上がり。
スポンっと音を立てそうな勢いで、小柄なチェシャの体が吊り上げられた。

 EXeMを狩る者達の前から、闇に溶け込む自分の毛皮と、
触手を使った三次元空間を素早く移動する技術で、今までも逃げ延びてきたチェシャ。
今回も、人間にあっさり見つかるなどとは、考えても居なかった。

206 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 18:09:43
「もう写真じゃ食ってけない時代か。」

今日も暇だ。
昔はこんなことはなかった、写すべき景色も、人も沢山あった。
だが、2006年。彗星が地球に飛来した瞬間から全ては変わった。

EXeM(エグゼム)とかいう未知のウイルスが人をバケモノに変え、世界は荒廃した。
俺も、逃げるだけで精一杯だった。必死で逃げ、今を生き延びている。
そりゃそうだろ、と思う。人はヒーローにはなれない。
一度、命の危険を感じれば足が竦むのが当たり前なんだ。

―このBEという厄介者を手に入れてからも、そう思い続けれればいいと思っていた。


「誰か!!た、助けてください!!」

女性の悲鳴。誰かが助けを求めている・・・また奴ら―EXeM(エグゼム)―か。

足は竦むさ。今でも、怖い。
だが、俺にはこいつがある。

BE、戦う為の力が。
女の写真が撮れないのなら、化け物の写真でも撮って肥やしにするか。
そんな邪な思いに自己嫌悪しながら、俺は怪物の前に立った。



207 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/04(金) 18:36:15
>206
>185

208 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 21:43:46
>>207
>>206はスルーでお願いします)

「迫水さん、この辺りですね」

鏡野ありす、俺の後輩だ。
少しおっちょこちょいな奴だが、これでも先輩面出来るってのはいいもんだ。
可愛い後輩を連れてやって来たのは・・・

最近起きている、深夜の鍵卍市の連続通り魔殺人事件。
はっきり言えば、ヤバイ事件の匂いがプンプンしやがる事件だ。

「そこで私達、フリーのカメラマンがバシッ!と決定的写真を激写しちゃえば!」

相変わらず、情熱だけは有り余ってる奴だ。
だが、それがこいつの良さであり悪いところでもある。

「へいへい、分かってるよ。俺もただで帰ろうって気はないぜ?」

確かに、不気味な現場だ。
今にも化け物が顔を出したって何の不思議もない。

「それにしても、全く以って不可解な事件ですよね。野生の熊でも降りてきたんでしょうか?」

熊、か。 そんなもんなら可愛いもんだ。
だが、熊が出てきても投げ飛ばす自信は無い・・・いくら俺が柔道3段、空手4段でもだ。

「未知のウイルスに感染したゴキブリでも、人間を襲っていたりして」

ありすが言ったふとした言葉が妙に引っかかった。

「ウイルス・・・か。」

無数の黒い円盤のような虫が不意に見えた気がした。
あれは何だ?いや、目の錯覚か・・・

209 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 21:48:58
>>189
「た、助けてください!」

人か?助けを求める声に俺は振り向く。

「・・ど、どうしたんですか?一体何が・・・」

美女が俺の胸元に飛び込む。
こういう時は、正義感と同じくらい猥褻な気持ちになっちまうのが
男の嫌な性分だ。

「わ、私…歩いていたら突然あの虫たちに襲われて……」

虫に襲われた?
まさか・・・んな馬鹿なことが。まさかスズメバチにでも・・・
そう思いながら、美女の顔を見る俺だったが・・・

「私ィィイも化ケ物ニなっちまったのよぉォオオ!」


急に美女は見るもおぞましい化け物になった。
さっきまで俺の胸元で泣いていた奴と同じとは思えない。
一体何があったのか分からない間に、俺は化け物の一撃を喰らい壁に叩きつけられた。


210 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 23:02:30
>208
暫く町内を探して何分か立ちました、が、
未だに収穫は無しです。酷い話かもしれませんが一応市内全体で探してますしね。
僕は少し深呼吸をしました。ここも以前とは随分違う空気になってしまいましたね。
…以前とは違う?ううん…こんなんだったかな?随分久しぶりに来たからよくわかんなくなっちゃったかな?
そんな事考えていた僕の目の前で三人の人間がなにやら話しています。
見てみるとそこには花柄のシャツを着た男性と女性が二人。
一人は、花柄の男性に抱きついてなにやら必死に悲願しています、
そしてもう一人の女性はその男、女から5メートルの所でカメラを持ってボンヤリとその光景を…

……


カメラを持った女性?


僕は二三歩駆け寄りました。
まさか…あれが鏡野ありす?いや、そんな事より、僕は見てしまったのです。
男性に抱きついてる女性の背後に巨大な二本の手が生えてきた所を。
僕は、叫びました。

「そいつに触っちゃ駄目です!!!!」
>「私ィィイも化ケ物ニなっちまったのよぉォオオ!」

[ズドン!]

一瞬の出来事でした、それは。僕の目の前で怪物と化したその女は怪物と化し、花柄シャツの男に見事背中に生えた手で一撃与えました。
僕は大急ぎでそこへ走りました。ベルトに手をかけます。
「変身!」
〈VersionNISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉
[ヴン…!]

[ド―――――――――――ンッ!!!!!]

一瞬にして周辺の建物の窓が割れました。そして、
「…っ…大丈夫です…か?」
僕は花柄シャツの男の前に立ち、第二撃を与えようとした女の拳を掴んでました。
それにしても凄い力です、Class-Aの感染生物かもしれません。取っ組み合い状態のまま僕はきっとその怪物を睨みました。
そして、その花柄の男性に言います。

211 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/04(金) 23:03:55
「…こ、ここは、僕が押さえてますので…すみませんが、あの…あそこにいるカメラを持った女性と一緒に逃げてくれませんか?」
そう言ってカメラを持った女性のほうを一回見ると、次に男性のほうを見て「お願いします…」と苦笑いします。
そして僕はおもいっきし元女だった怪物の腹を蹴りました。
女が吹っ飛び、近くのビルにぶつかり、コンクリートが凹みます。
そして僕は素早く上空に上がると、軽く拳を握った両手の指の隙間から真っ黒な楕円型の手裏剣をだし、怪物に向かって投げました。
恐らく、奴は接近戦タイプ、上空からの遠距離戦なら、拳に当たる事も無いはずです。
投げた手裏剣計八枚は、怪物の目二枚、両手に二枚ずつ、両足に二枚ずつ向けられたものです。
[グチャッ…!]
怪物は目を守るために両手でガードしますが、僕の黒い手裏剣はガードした腕を貫き顔に直撃しました。
怪物が両手で顔を覆い痛がります、が、これじゃまだ倒れません。
僕は上空から距離を詰め怪物にもう一撃、蹴りを加えようとします…が、
この怪物はそう甘いものではありませんでした。

[ガシッ!]

突如両手で僕の蹴り足を掴みます。見てみれば僕の目に向けての手裏剣は奴にとって不幸中の幸い、腕に深く食い込んでいます。
こいつはやばいです、僕は大急ぎで次の手裏剣を投げようとしました、が、
怪物の顔が歪んだかと思うと、巨大な筋肉質の腕と化し、僕に痛恨の一撃を浴びせます。
反射的に羽でガードするも、自分の体重の軽さから、吹っ飛んでしまいました。

[ズドォオォォオォン…!!]

ビルの一階部分に当たり、遠くにいてもすぐ異変に気づくような音と大量の砂煙が舞います。

212 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 09:12:32
――――――――暗い部屋――――
――――子供の頃から、こんな感じの部屋は嫌いだった――――――――
なんとゆうか・・・本能的に闇に恐怖していたのかもしれない――――――――――――

追い詰められた・・・理論的にも、精神的にも・・・
逃げて逃げて・・・結局はこんな暗がりの中・・・
絶望って状況は自分の恐怖の中で感じるものなのかな・・・
バリケードは張れるだけ張ったけどそれも時間の問題かな?
「どうして・・・こんなことになったんだろう」
もう一度、塞ぎ込もうと思ったが、この暗がりに目が慣れたようだ・・・
目の前にあるのは男の人の死体・・・両手両足がぐちゃぐちゃになっていて、なんか・・・気持ち悪い
「・・・ここで何があったの?」
気味が悪いと思っているのに何故かこの死体を調べたくなった・・・
恐怖で・・・すべての感覚が狂っているようだ・・・
「でも・・・なんで・・・」
疑問点は二つあった・・・
一つ目は死因・・・いくら四肢がぐちゃぐちゃになっているとはいえ・・・死ぬか?
映画では、両腕両足を切られてても生きていたし、確か、中国のほうには『達磨』とゆう両手両足をすべて切り取られた女性を売買している話も聞いたことがある。
「ショック死かな・・・確かに一気にやられたら・・・」
とりあえず、疑問点1はショック死とゆうことで自分の中でまとめた。
二つ目・・・それが一番の問題
さっき作ったバリケードはこの部屋にあるものを寄せて集めて作ったものだ・・・
もちろん・・・彼が永眠っている場所にも椅子や机があった気がした。
偶然?それとも気のせい?動かした形跡もなさそうだ・・・
そうだ・・・刑事ドラマとかで死体の温度で大体の死亡時刻とか計ってたっけ?
えーっと手足は駄目だ・・・首でいいかな?
恐る恐る首を触ってみる。
「・・・暖かい」
まるで生きているかのように暖かかった・・・つまりは、この死体はさっきまで生きていたとゆうことになる。
この人は・・・私の存在に気がついていながら・・・助けを求めずに死んだのか?
「・・・どうして?」

213 名前:一般人[sage] 投稿日:2006/08/05(土) 09:49:25
なにが起こっているんだー!

214 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 10:53:25
突如、何かかが弾けたような音と共にバリケードが吹き飛ばされる。
「!!!」
まさか・・・もう来たの、早い・・・いやになるほどに早い
「逃げなきゃ!!!」
そう思っても、そう言っても、私の下半身は岩のように硬直してしまっている。
「アアアアァアアァア"」
ゆっくりとそれは入ってきた・・・人の形を保てず、ずるずると腐り落ちる腕・・・そして、そこからは明らかに人外のものと思われる触手が気味の悪い液体を出しながら生える・・・その光景を見せるだけでも恐怖を与えられる存在は
徐々に東屋に近づく・・・
「・・・ハァ・・・こ・・・来ないでぇ・・・」
必死で後ろに退こうとするが死体が邪魔で思うように動けない
「ヴァアァァァァァアアァァ!!!」
雄叫びと共に触手が実咲の首に絡みつき、そのまま持ち上げる。
実咲はそのとき、死体の腰についていた何かを咄嗟に掴み、踏ん張ろうとするが死体はまるで鰌のようにその何かからずり落ちてしまう。
「グ・・・アァァァァ!!!」
必死に離そうと暴れるが、触手は離れる気配も無く、蛇のように実咲を締め落とそうとする。
意識が徐々に薄れ始める。

私・・・こんなところで・・・死んじゃうの・・・
・・・嫌だ・・・こんな場所で・・・闇の中で・・・
こんなやつに・・・嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!
「嫌だァァァァァ!!!」

実咲の叫び声に共鳴したかのように、死体から外した『何か』が光る。
それは・・・新型BEの試作型ベルトだった。
ベルトからの特殊な電撃により、本人の意思とは関係なく、ベルトは腰に巻かれる。
√レv──wヘ√レvヽwヘ√レv IGNITION ──wヘ√レvヽwヘ√レv─
ベルトからの音声と共に、まるで実咲が爆発したかのように周りのすべてが弾け飛ぶ。
爆風が収まるとそこにいたのはBEを装着した実咲がいた。
試作型なので、ちゃんとしたカラーリングはされてはおらず、メタリックな灰色のボディーだが・・・脹脛まである赤髪が風になびいて・・・華麗だった。
しかし、その姿は段々と薄くなり、闇へと沈んでいく
「・・・お前に私は殺されない・・・」
渾身の力を振り絞って怪物を殴りつける。
炸裂弾が弾けた音と共に怪物の体が壁に叩きつけられる。
「もう・・・一回ぃぃぃぃ!!!」
同じように殴りつけるが・・・感情の高ぶりにBEが反応したらしい。
殴りつけた怪物は・・・まるで漫画のように壁を何枚も突きぬけていく。
・・・何もいなくなったのを確認し、変身を解く・・・

何か理解できた・・・この人は・・・このベルトに受け入れられなかったんだ・・・
私は・・・この人がベルトに殺されていく時に入ってしまったんだろう・・・
声も音も聞こえさせず・・・この人はこのベルトに殺されたんだ・・・

ジャージの上着を死体の上に被せ、合掌すると、彼女はそこから立ち去った。

215 名前:監視員[sage] 投稿日:2006/08/05(土) 11:06:20
「………はい。予定外でしたが……はい。新たな資格者が誕生しました…」

「はい…………監視を続けます」

216 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 11:08:57
名前:東屋 実咲(アズマヤ ミサキ)
BE:ガントレット
勢力: 無所属
性別: 女
年齢: 17
身長: 157
体重: 秘密
性格: 天然ボケが入ってはいるが、冷静
容姿: 上下にジャージを着用(少々大きめ)
特徴: 初変身時の時に赤に染まったふくらはぎまである長髪
解説: 死体についていた新型BEの試作Verに認められた高校生
新型はステルス機能がついており、変身したと同時に発動する。
ステルス中は、声も音も周りには聞こえなくなる。(聞こえなく出来るのは自分の歩く音とかで何かにぶつかった。殴ったと他のものに接触した場合は消せない)
また、感情の変化で攻撃力や他の機能が上がったり下がったりする。
武装については試作機なのでガントレットのみとなっている。

217 名前:永井 有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 14:51:49
>>195
EXeMが五体、BEでも普通ならば死というものを覚悟する状況だ。
しかも数体が攻撃をしてきている。しかし男はいたって冷静に見ているようだった。
「……連携をしている…?」
男は左右からくる攻撃を後転しながらかわしながら上からくる敵を蹴り上げる。
無論蹴られたといっても後転のオマケとして蹴っただけなのでEXeMは大したダメージを被ってはいない。
すぐさま体勢を立て直し五体のEXeMが男に向かっていく。
「五体……!!」
男はEXeMの攻撃をかわしていく、そしてかわしながらの一撃が一体に命中し横に真っ二つにする。
だがこの人数をさばききれるわけもなく頭を掴まれそのまま投げ飛ばされる。
近くの建物に突っ込みコンクリートは割れ粉塵が舞う、
普通ならばコンクリートが割れるような衝撃を喰らえば死んだと思うが、
BEにはあまり意味がない……はずなのだが、違っていた。
起き上がると先ほど掴まれた顔の甲殻が崩れ砂のように消え去っていく。
「……限界が近い」
確かめるように顔に触れ男が言う、EXeMはそんなのにはお構い無しに男のほうに向かっていく。
だが男は構えを解き目をつぶる、

「――blade of blood bleariness発動――」

呟くと男の甲殻が腕と足を残してまるで霧のように拡散する!
黒い霧に辺りが覆われ視覚は殆ど奪われてしまっている。
EXeM達も見えないらしくそこら構わず腕を振り回している。
そしてまさにその時、一陣の風がEXeM達の間を吹き抜ける、
突風のような鋭い風、EXeMも何かを感じ取ったのだろうか動きをやめる。
そして黒い霞みに残響するように男の声が響く。

――――着脱――――

そしてEXeM達が縦に真っ二つになる。何が起こったのかも、
自分がやられたことすらも気付かず崩れ落ちる敵。
息をしているのはEXeMの上に座り辺りを見つめている男だけだった。
先ほどまでの騒ぎが嘘のように静寂が包んでいる。

「統率されたClass-Bが五体……Class-Aが居たと考えるべきだ。
 西東京に入り込み、尚且つ見つからずに動いているClass-A
 どうやら本当に危険なのは西東京なのかもしれないな……」

男は立ち上がり血と肉で塗り潰された場所を後にした。




218 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 15:58:40
∵MATRIX CONVERSION! START UP!!∵
「…変身」
∵CHANGE!…BattleAXE∵
その手に握られるは戦斧、その身を覆うは漆黒。
「見つけたぞ…被験体114、おとなしくLABに戻れば死なずに済む」
黒い死神は追い詰められた女性に言い放つ。
女性の背後には壁。逃げ場は無かった。戦斧を持ったBEがゆっくりと近付いていく。
「………私は…行きません!私は人間ですからッ!!!」
髪を振り乱して叫ぶ女性、その手が腰のベルトに延びる。
∵MATRIX CONVERSION! START UP!!∵
「変………身ッ!!」
ベルトのバックル部分から闇が噴き出した。瞬く間に女性の全身を覆い尽くし、鈍い光沢と化す。
∵CHANGE!…WarAXE∵
無機質な機械音声が、変身の完了を告げた。
戦斧のBEと酷似した姿、おそらくは同系統のBEだろう。
互いに持つ得物は斧、その一撃はEXeMを瞬時に肉片へと変える威力を秘めている。
そしてそれはEXeMに限った事ではない、同じBEに対しても同様である。
力と力、2体の漆黒が激突した。

       ∵ ∴ ∵

「…!!?」
ガバッと跳ね起きた阿美は、荒い息を弾ませながら額の汗を拭う。
またあの夢だ。どんなに忘れようとしても、絶対に忘れる事はできない悪夢。
「…私は……人間だよね…?」
そう呟き、見つめる先には無骨な黒い箱。中には…破滅が入った黒い箱……
「私は、人間だ」
繰り返し呟く声には、先程よりも力が篭る。
暗闇の中、阿美はふと周りを見渡した。そこには子供達が並んで寝息を立てている。
護りたい。そう願う阿美にとって黒い箱の中身は、決して捨てる事のできない物…
決して逃げる事のできない破滅…

       ∵ ∴ ∵

孤児院『瞳の家』の朝は早い。5時にはもう仕事が始まる。
阿美はパジャマを脱ぎ、シャツとジーンズに着替えると、早速朝食の準備に取り掛かる。
この『瞳の家』に住む孤児の数は27人。
当然の事ながら、育ち盛りの子供達の食事は多くなる。
「今日は…ん〜と、ベーコンエッグかな?…ありゃりゃ玉子が少ないよ…」
ぷぅと頬を膨らませて、阿美は明け方の市場へと買い出しに出掛ける事にした。

それが戦いの始まりとも知らずに…

219 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 18:59:59
−EXeM−

それはあっという間に人類を飲み込もうとしている。

−TUKUYOMI−

我々は、人類の自由と平和の為に戦っている。


TUKUYOMIのエリート隊員であり、BEの初期装着者。
それが白川宋、この俺だ。
人々は、EXeMに対して無力だ。だからこそ、それに対抗しうる力が必要なのだ。
その考えから開発されたのがBE、BLACK EDGE。

初期の装着試験において、多くの人間の命が奪われた。
だが、それも必要悪なのだと白川は信じている。
いずれ来る戦いにとって、犠牲は必要なのだから。

「東京都 中野区にてEXeM反応あり!!繰り返す・・・」


今日も、戦いの始まりだ。
TUKUYOMIこそ絶対の正義。人類は我々の手の中に在る。

そう信じることで自分が保たれている気がした。

220 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 19:10:05
「STAND BY」

「変・・・身!」

「CHANGE Needle」

無機質な機械音と共に白川の体は金と銀の装甲に包まれていく。
これが彼のBEの力だ。
この力で今までにも多くのEXeMを駆逐してきた。
開発初期から数えればその技量と経験は、誰よりも長く奥深い。
その経験こそ、彼のプライドであり全てなのだ。


EXeMの数は6。
種別は犬に寄生したタイプ。野犬が寄生されそのまま侵食した姿だろう。

「EXeM確認。これより排除を開始する・・・!!」

次々と苦無タイプの装備でEXeMを串刺しにし、粉砕していく白川。
人は不思議なもので、残酷な行為だとしても毎日それを続ければそれが日常になってしまう。

彼にとって、EXeMの駆逐もそれに等しいものだった。
全ては組織の為であり、自分の為。
そして人類の為であると言い聞かせながら、彼は今日も苦無を突き刺す。


「今日も完璧だ・・・任務完了」


白川はウエットテッシュで手を拭いながら、EXeMの残骸を見下ろしにっこりと笑った。

221 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 21:50:31
>>210
声がした。一体今度は何だ?

>「そいつに触っちゃ駄目です!!!!」

思わず俺も返す。なんでこんなところに・・・?
「き、君は・・・?」

>「変身!」
〈VersionNISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉
[ヴン…!]

目の前で、10歳後半くらいの少年が姿を変えた。
まさか・・・あれは。
いや、俺以外にあれを使う奴がいたなんて・・・

>「…こ、ここは、僕が押さえてますので…すみませんが、あの…あそこにいるカメラを持った女性と一緒に逃げてくれませんか?」

俺は、言われるがままにありすの手を引っ張り逃げ出した。
このまま逃げるのは、あの少年にも申し訳ない気もする。
だが、今の俺には彼女を逃がさなきゃならない。
女を守れ、それが俺の唯一の肉親だった祖母ちゃんの口癖だった。

こんな時でもそんな約束を思い出し、実践している自分が義理堅いんだがなんだか
よく分からなくなる。

「ありす!!ここまで来れば大丈夫だ・・・じっとしてろ。いいな?」

俺は少年のいる方向へ向け再び走り出した。
相変わらず俺は他人を見捨てるほどの非情さはないようだ・・・毎度面倒な事に巻き込まれるのは馴れているが。

222 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/05(土) 22:35:47
迫水が消えたとたん突如ありすの目玉がボトリと落ちる
そして目玉が入っていた穴からゴキブリが数匹
どうやらありすはウイルスに感染したらしい

223 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 23:31:04
昼もなお薄暗い森の中。
異形の男がふらふらと歩いていた。
あの災害の日から、いったいどれだけ経ったのか。
人と話さなくなって随分と長い。
人間として暮らしていた過去の日々が、
今は霞がかかったように記憶の彼方にある。
(俺は誰だ?)
急に視界が開ける。考えごとをしている内に、
いつの間にか町の側まで来ていたようだ。
あるいは人間であった頃の記憶がそうさせるのか、
今回が初めての事ではなかった。
(……戻ろう)
そう思った矢先、眼下の学校で騒動が始まる。
迷いながらも、男は無意識にその騒動の中心に向かって歩き始めていた。

名前:ゴーストクロー(TSUKUYOMI内での分類)
BE:−
勢力:EXeM
性別:男
年齢:−
身長:201cm
体重:83kg
性格:短気で軽率
容姿:人型甲殻類(人間態は無い)
特徴:パンチ力5t、キック力3t、跳躍力15m、100mを4.5秒で走る
解説:EXeMとなってから時間が経過しすぎた為か
人間の時の記憶は無いが、凶暴性もやや落ち着いている。

224 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/05(土) 23:53:51
「ハァハァハァ・・・」
・・・学校に行かなくちゃ・・・避難命令はもう出てるんだ・・・
はやくしないと・・・置いてかれちゃう
しかし・・・これじゃ・・・

立ち止まり方向を変える・・・目の前には潰れたオフィスビルが立ち並んでいる・・・
「人なんてもうここにはいないよね・・・それに・・・これもついているんだから、落ちても大丈夫だよね・・・」
そういいながらベルトのスイッチを押す
√レv──wヘ√レvヽwヘ√レv EXPLOSION ──wヘ√レvヽwヘ√レv─
やや機械がかった女性の声と共に風が巻き起こる・・・
特殊な繊維で出来たスーツが体を包み、その上から灰色のパーツがつけられ、顔にも同じような色のヘルメットが装着される。
風が収まるときには装着は終了していた。

「う〜ん・・・やっぱり色かな?問題は?明らかに試作機臭いカラーリングだしね・・・」
鏡で自分の姿を確認し、改めて自分がどのような存在になったかを認識した。
「よっし・・・じゃあ行くかな?」
助走をつけて高く飛び上がってみた・・・すごい・・・私・・・鳥になったみたい
さっきまで仰いでいたビルを私・・・今見下ろしてる。
ってそんなこと思ってる場合じゃないんだった・・・学校学校
あ・・・あったあった

目的地を見つけた彼女は、その後次々とビルを飛び移りながら学校へ急ぐ

225 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 00:12:01
このままではらちがあかん!一気に決めるぞ!
アブソーブクイーン!フュージョンジャック!

226 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 00:21:59
誰もいない屋上・・・ここから見える景色はいつも変わらない。
今・・・下では地獄絵図が描かれているとゆうのに・・・

突然、何かか飛び込んできたかのように、地面が弾け飛ぶ

「うへぇ〜着地失敗・・・でも・・・面白かったなぁ〜」
変身を解除し、伸びをする・・・あぁ〜気持ちぃぃ〜
これでお風呂に入れたら最高なんだけど・・・まぁいいや、さっさとロッカーから制服持ってこよう。

と屋上のドアを開けようとするが、鍵がかかっているみたいだ・・・ビクともしない
「ちょ・・・何で開かないのさぁ〜!!!」
ドアを蹴っ飛ばし、ふてくされる。

>屋上の柵に触手が触れるやいなや、素早く巻きつける。

え・・・なんであれがここにいるのさ!!!
くぅ・・・こっちに来る気!?
いくらあのときに蹴散らしても、また勝てそうな気もしない・・・
触手を取って、ここから落とす・・・これが最良の判断かな?
とにかく行動だ・・・触手を・・・

それは驚くほどに軽かった・・・

はてな・・・私が戦ったのは・・・もっと大きかったよね
・・・元は人間なんだから、質量は大きさに比例してるはずだし・・・
こうなりゃ賭けだ・・・これの正体を掴んでやる・・・
って・・・

目の前に現れたのは黒猫だった。しかし、ただの猫とは訳が違うらしい。
触手が背中から生えている・・・TUKUYOMI隊員なら敵として判断しているだろう。
しかし・・・

「・・・」
・・・猫だ・・・黒猫だ・・・まごうことなき・・・猫だ
「・・・きゃわゆいなりぃぃぃぃ!!!」

227 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 01:26:05
>>226

 いつもはカギとやらが掛かっていて、小さいのも大きいのも、めったに居ない。
触手を細く伸ばして、適当に穴の中を触っていれば開くのに、
人間はそれが出来ないらしい。
だから、見られたりする事なくのんびり出来る、はずなのに。
叩くと、中で音が響く物が置いてあって、その下にもぐりこめば雨に濡れる事も無いのに。
(注・給水塔の事らしい)

>「ちょ・・・何で開かないのさぁ〜!!!」
>ドアを蹴っ飛ばし、ふてくされる。
 登って行く途中で、なにやら大きな音がした。
音に気付いて、スピードを落とそうとしても、勢いのついた体はそうそう止まる物ではなく。

>触手を取って、ここから落とす・・・これが最良の判断かな?
 手すりに巻きつけた触手に、何やら暖かい物が触れた。
ぎゅっと、握り締められる。

 十分に勢いのついた体は、軽々と手すりを飛び越える。
手すりの向こうに居る、小柄な人間ごと。
いつもだったら、手すりを飛び越える際に解いて、邪魔にならないよう巻き戻すはずの触手は、
その小柄な人間の手の中に捕まえられて、軽い引きつり感を伝えてくる。

>「・・・」
 見詰め合ったそのまま、息詰まるような数瞬が過ぎ。

>「・・・きゃわゆいなりぃぃぃぃ!!!」
 相対する人間の反応に、一瞬の放心を経験し。

「ナ、ナンなのよ、アンタイッタイー!」
 思わず怒鳴り散らしてしまい。

「にゃぁ?」
 慌てて取り繕うように鳴き、精一杯『可愛いしぐさ』をして誤魔化そうとする。
この学校の生徒達に、エサをねだる時の要領で。

 触手を伸ばしたままでは誤魔化しきれない、と急いで触手を縮めようとして。
そして、捕まえられたままの片方を、引き戻す事が出来なくて。

片方の触手は、翼のような形状にカモフラージュし、
しかしもう片方は、しっかりと捕まえられたままで。

「みゃぁん?」

そして、チェシャは途方に暮れた。


228 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 03:51:21
巨大な砂埃が止んでいき、僕はなんとかそこに立っていられました。
頭から暖かい感触を感じます、これは…血?
〈VersionNISHIKI...Damage...Installation10%Down...〉
…さっきの攻撃一撃で10%ダウン、相変わらず僕の弐式のBEは脆いですね。
此処は壱式にするべきでしょうか?いや、しかし、此処は住宅やビルがある市街、壱式を使ってしまえば…。
僕はチラッと目の前のビルの七階を見ました、そこにはTUKUYOMIからの監視員が一人。
監視員はどうやら応援を呼んでいるようです、しかし、時間は最低でも5〜10分掛かるはず。
それまでこいつを弐式で抑えるのは少々きついかもしれません、しかし…う〜ん!でも、やっぱ壱式は使えない!
僕は目の前にいる敵を一瞬キッと見ます。
目の前にいる敵は今、顔の修復中。筋肉にも少々麻痺が走っている状態です。
流石に攻撃を受けた後、即座に第二攻撃と続けるのはいくらClass-A並の力を持った感染生物でもオーバーワークに近い。
今が反撃の時。赤銀の羽を後ろへ反らします。
そして次の瞬間もの凄い突風と共に羽を前へ煽りました。激風と共に無数の棒手裏剣が敵へ吹っ飛びます。

〈Black rain storm from side―激風―!!〉

凄まじい風と黒い棒手裏剣が敵を襲います。
敵はあっけなく吹き飛ぶとビルに叩きつけられます。
そして、次々と襲ってくる黒い棒手裏剣が感染生物の肉を貫き、感染生物はビルに貼り付け状態になりました。
『ギャゴォオォオ―――ッ!』
感染生物が苦しそうに声を上げます、僕はその声を聞き、一瞬攻撃をするのを躊躇します。
その時です。
突如感染生物がもの凄い力を入れ、手裏剣が貫いたコンクリートを壊し、貼り付け状態から脱出します。
僕は、しまったと思い、急遽接近戦の構えをします。
しかしその感染生物は僕では無い方向へ動きます。え…?僕は感染生物が動いた方を見ました。
するとそこには先ほどの花柄シャツの男性が…!
僕は即座に感染生物の背後に移動しようとします、が、その時、突如背後から…
[ガサガサッ…!]

え!?

そして次の瞬間体中に激痛が走り、僕は頭を抱え込み叫びました。
「うわぁああ!!」
一瞬花柄のシャツの男性の付近から、何やら大きな音が響きます。

229 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 03:55:58
>217
惨劇の現場を離れてしばらく、墨田は頭の中で細い糸が立て続けに切れるような感覚を覚えた。
その感覚自体は予期できた事だ。自分と『繋がって』いたクラスBの死を意味するものだから。
しかし、その間隔が問題だった。
(…4ついっぺんか。割りとやるな)

クラスBの戦闘能力は平均すればBEに大きく劣るものの、
全くタイムラグ無しに4体を殺すというのはさすがのBEでも難行のはずだ。
(増援が来たか…?けど、もし1人でやったとしたら…くそ、残って見ておくべきだったか…)
しかし、今更考えても仕方の無いことだと思い直し、
墨田は歩調を緩めてあまり人気の無い街中をぶらついた。

(…?なんか人いなすぎじゃないか)
ちょうど折りよく風に乗って舞い上がった1枚の紙が墨田の顔面を襲う。
それが顔にかぶさる直前に指2本で受け止め、内容を読む。
「ああ、今日だったか」
大きく印字されていた『検査のお知らせ』と言う一文を目にした墨田は、無感動に呟く。

それは地域住民の血液検査と消毒薬の散布の実施日程を印刷した紙だった。
体内のウィルスを完全に制御できる墨田にしてみればただ面倒なだけのイベントだった。
血液中からどこか適当な臓器へウィルスを移動させ、検査をやり過ごすなど造作も無い。
しかし、検査を行わなければ当然疑われる。それは避けたい。
「今からで間に合うかなぁ…」
舌打ちを1つして、検査会場である学校へ向かった。

「…間に合ったな」
唇の端を小さく吊り上げながら、墨田は呟きを漏らした。
いかにも機嫌よさげな墨田の目に映るのは、血が染み込んだ土の校庭と、そこに散らばる元人間の姿だった。
どうやらこの場で発症したEXeMが出たらしい。
「今日は随分気が利いてんなぁ。いつもこうだと嬉しいんだけど。ねぇ兵隊さん?」
足元に転がっていた生首、と言うか斜め半分に切り落とされた顔を蹴り上げながらやはり愉しげに言う。
「あんたも嬉しいんじゃないか?あれだけ嫌がってた仕事、もうしなくてすむんだしさ」

護衛や整理などを努める国連軍兵士たちは、『住民のために』などとお題目を唱えてはいたが、
危険でいやな仕事を押し付けられた苛立ちを隠そうともしないような連中ばかりだった。
墨田もその苛立ちをぶつけられた事がある。よほど殺してやろうとも思ったが、
今の生活を崩すと言うのは面倒なのでそこはこらえた。
そんな連中がただの塊になって転がっている。これは実に気分が良かった。

>226-227
ふと墨田は自分の様子に思いが至り、あわてて周囲を見渡した。
誰もいない。小さく安堵のため息をつく。
普通の人間ならこの惨状の中を笑顔を浮かべてそぞろ歩いたりはしない。
こんなところを誰かに見られていたら…そう思うと滅多にかかない冷や汗が一筋、墨田の額を伝っていた。

気を取り直して墨田は銃を拾う。
はた目には生存者の救助に向かう勇敢な少年が、それを構えて校舎へ急ぎ走りこんで行った。
精神的な『ご馳走』を前にした高揚感からか校舎の中から響く悲鳴のせいか、
とにかく屋上での遣り取りは墨田の耳には届かなかった。

230 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 05:13:50
学校での騒ぎを受けて真っ先に動いたのは自衛隊であった。
「一斉射撃、53秒でせん滅せよ!」
長年、日本の平和の為に貢献してきたという自負を持つ自衛隊内部では
謎の組織であるTSUKUYOMIへの反発は大きい。
惨劇の真っ直中に特殊装甲車が乱入し、次々と
パワードスーツ姿の隊員達が戦闘に向かう。
だが、小規模な戦闘で勝利をおさめてきた彼らも
この大規模な戦闘ではさすがに劣勢の色が濃い。
一体を始末する間に仲間二人が殺され、EXeMに変えられていく。
「怯むな!自衛隊の意地を見せるんだ!」

231 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 05:20:11
TSUKUYOMI所属メンバーに学校への収集命令が入る

232 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 07:22:14
>>230>231
EXeMが派手な動きを見せ始めたらしい。
学校での騒ぎを聞き付け、自衛隊までも動き出した。
だが、彼らの戦力では無駄死にが増えるだけだ。
EXeMの排除には、我々TUKUYOMこそ相応しい。

「TUKUYOMIこそ、人間を守るべき存在。自衛隊では役不足だ・・・」

そう嘯きながらバイクに乗ったスーツ姿の青年が単身、校舎の中へ現れる。
自衛隊員達の惨劇を横目に、悠然とその歩みを進める。

―GAAAAAA!!!!!!

EXeM化した自衛隊員が白川へ襲い掛かる、が。
一瞬で苦無に貫かれる怪物。そこには変身した白川の姿。

「・・・人間もウイルスに感染すればただの害虫か。
組織の命令だ、排除する!!」





233 名前:ハイボーグ ストレイルキャット[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 13:04:57
生体と機械の融合型サイボーグ それがハイボーグである

我輩はハイボーグ ストレイルキャットである名前はもうない
我輩はどこかじめじめした暗い場所で生まれた
我輩はそこで初めてEXeMというものを見た
我輩と同じ猫をベースとした存在を・・・・

234 名前:ハイボーグ ストレイルキャット[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 13:37:54
名前:ストレイルキャット
BE:−
勢力:翔華コンツェルン
性別:男
年齢:30代
身長:170cm
体重:80kg
性格:哲学的
容姿:直立歩行する黒猫 黒のTシャツ ジーパン 茶色の革靴 黒いグラサン
特徴:パンチ力 ジャイアント馬場5人分 
   キック力 アントニオ猪木5人分
   跳躍力  5階建てのビルぐらい飛び越せる
   スピード 車より早く走れる
解説:ショッカーもとい翔華(しょうか)コンツェルンの改造人間
   別に世界征服とかは狙ってないらしい
   BE以外での対EXeM用兵器として生まれたはずだが自覚無し
   最近自分が人間じゃなくて猫じゃないかと疑問を持っている

235 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 16:52:10
きいいいいいいいいいいいいいいいいいい

236 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 17:43:45
時にお前ら落ち着けって

237 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 18:48:16
学校の正門前に着いた頃、殺戮は佳境を迎えていた。
(知っている顔は……無い、はずだ)
戦場と化した校庭を一瞥し、頷く。
記憶の手掛かりを期待したが、そう都合よくは行かないようだ。
気付くと、若干の生き残った人々がこちらを見ている。
(ここに用はない)
容赦ない敵意の眼に圧され立ち去りかけた時、戦場に変化が起こった。
(黒い甲冑!)
不確かな記憶の中で、何よりも鮮明な記憶。
仲間が黒い甲冑達に倒される瞬間を、男は幾度も見てきた。
(こいつを殺せば、俺は楽になれるのか?)
次の瞬間、衝動が男を突き動かしていた。
一気に間合いを詰め、白川に背後から強烈な蹴りを浴びせかける。

238 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 19:13:32
>227
我輩はハイボーグである 名前なぞ当の昔に捨てた
なんとなく懐かしい雰囲気を感じた我輩は学校なんぞに立ち寄ってみた
そこで我輩は見たものは多分我輩のモチーフの元になったであろう
黒い猫型のEXeMが人間の雌固体にいろんな意味で襲われているところだった
恋愛は雄と雌でやるべきであろうに雌同士なんてまったく非生産的だ
一言、物申さんと一匹と一人に近づいていった
「これこれ雌同士の恋愛なぞ感心しないのう」

239 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 20:49:32
戦いがあった場所を後にし、人通りは一番多い大通りを歩く永井。
永井の格好は他人に怪しく見られる、だからこそ大通りを歩くしかない。
人通りが少ないと嫌でも存在を確認され表立った動きが出来ないからだ。
だから永井は基本的に移動は大通りを徒歩するかビルとビルの間を飛び移るかにしていた。

永井は特に目的もなく彷徨い歩いているように見える。
そして丁度十字路に差し掛かった時バイザーに無線が入る。
バイザーは簡略的な無線になっており周波数は変わらないが
内容は旧西東京第二学校付近にいるTUKUYOMI隊員は向かうようにといったものだ。
「第二学校……近いな、」

永井はTUKUYOMIの隊員ではない、むしろ敵にあたる立ち位置だ。
だが依然に殺したBEの無線から拾ってきた周波数を使い指令は聞く事ができる、
永井の使っているバイザーは簡略的な無線になっており、
TUKUYOMIの周波数以外の周波数に変えられない仕組みになっている。
無論TUKUYOMIは定期的に周波数を変え指令を出すことは今までの経験で永井は重々承知していた。
このバイザーもいずれか使えなくなる。

永井は第二学校へと方向を変え歩き始める。
「TUKUYOMIの犬か、BEがどういう物かも、
 ましてや敵がどういう物かも知らないで戦っているとはな、
 ご苦労なことだ……」
初めて永井は顔に表情というものを見せる、
それはニヒルであざ笑うかのような笑いだった。

240 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 21:15:53
訂正します。
>>239ニ段落目(ニ個目の文体)の三行目。
「バイザーは簡略的な無線になっており周波数は変わらないが 」は要りません。
確認して投下すべきでした、すんませんっ!

241 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 21:18:51
許す!

242 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 21:53:39
>>227
東屋実咲はかなりの猫好きだ。
道端にいる野良猫を写メで数十枚も撮るぐらいに猫に侵されている。
もちろん、目の前にいるのも対象外ではない。

「うわぁ〜超かわいい〜」
まずはあいさつかわりのハグだよねぇ〜そのあとは、なでなで〜
>「ナ、ナンなのよ、アンタイッタイー!」
・・・喋った?・・・この子・・・喋ったぁ!!!
「うわぁーうわぁー!!!あなた喋れるの?ねぇもう一回喋ってよ」
両手で持ち上げて、もう一度喋るようにせがむも・・・
>「にゃぁ?」
・・・へ・・・ちょ・・・
>「みゃぁん?」
・・・
「なぁ〜んだ・・・勘違いか・・・」
それにしても・・・この子は他の子とは違う・・・
なんか翼とかあるし・・・
「ねぇ・・・あなたはどこから来たの?あ・・・そだ・・・私は東屋実咲・・・みんなからはサキって呼ばれてる」
人間でも猫でも、コミニュケーションの始まりは自己紹介だよね・・・
「趣味はねぇ〜フリーランニングっていって街中を貴方達みたいに走るの」

それから少女は話始める・・・一生懸命に自分のことを話す。
たとえ、自分の言葉がわからなくとも・・・自分と猫が本来は敵同士だとしても・・・
そんな微笑ましくもあり、人類にとって、EXeMにとって重要な事件でもあるこの光景を何者かが破壊した。

何者かが屋上のドアをぶち破った。

243 名前:なまはげEXeM[sage] 投稿日:2006/08/06(日) 22:05:46
ワルイゴバイ゙〜ネガ〜!!!!

244 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/06(日) 23:22:34
>242
楽しそうにEXeMの雌に話しかけている人間の雌
どうやら百合の人だと思ったのは勘違いのようだ
我輩はもう少し近づいてみようと思った
>243
>ワルイゴバイ゙〜ネガ〜!!!!
だが我輩は突如現れた”秋田名物”によりその進行を阻止された
包丁を振り回す”秋田名物”かわす我輩
こんな地方名産が出てくると思わなかった我輩は動揺し
そのタックルをまともに喰らってしまった
ちょうどさっきまで覗き見していたドアにぶち当たり
それを破壊することで一匹と一人の会話を中断させてしまった
何とか雰囲気を和ませようと我輩はこういった
「我輩はハイボーグである名前はとうに捨てた」と

245 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/07(月) 05:18:47
TUKUYOMI本部の決定だ。
学校にミサイルを投下する。
BEはその場を離れろ。

246 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/07(月) 07:13:29
よし。だいたい片づいたか。
なに!新手か!そこのBE!危ないぞ!

247 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/07(月) 09:18:30
花柄のトートバッグを片手に、早朝の街を早足に歩く女が1人。
ここ旧新宿エリアは比較的EXeMの被害が少ない。
とはいえ、まだ日が昇りきらぬ内から女性が1人で出歩くような場所ではない。

「被験体114を捕捉、指示をお願いします」
廃墟となったビルの4階に男が1人。
場違いなぴしっとした黒いスーツにサングラス、TSUKUYOMIのエージェントである。
『捕縛せよ、不可能ならば補殺に変更、以上だ』
通信機から淡々とした指令が返ってくる。
男は通信機を切り、ポケットに仕舞うとサングラスを外して地上を見下ろす。
その眼に映るは、呑気に数年前流行った歌をハミングしながら歩く女…

被験体番号114『阿久津 阿美』

248 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 17:23:50
>>228
「待てぇぇぇぇぇ−−−−−−−い!!」

花柄のシャツの男、迫水が崎島に駆け寄る。
確かに、彼は俺と同じく「アレ」を使えるらしい。
しかも俺よりも強い。

「まったく、こいつは驚いたぜ・・・まさか君も資格者だったなんてな。
ここは、俺に任せろ。君は逃げるんだ!!」

ベルトを装着し、天に右手をかざす迫水。
ベルトの横のボタンを左手で押し、変身のポーズを取る。

「変・身!!」

「HENSHIN・・・GOD!!」

電子音と共に迫水の体が蒼き鎧を纏った戦士へと変わっていく。
頭部に生えた2本の角らしきものが精悍な印象を与える。
そのまま怪物の懐に飛び込みながら必死で押さえ込む。

「・・・さぁ、行け!!ここは俺が何とかする!!」

しかし、迫水の纏った装甲はまだ未完成であり制限時間がある。
制限時間は3分。カップヌードルが出来上がる頃には生身に戻ってしまう。

「カッコつけたのはいいけど・・・ちょっとやばいかも!!
うわぁぁぁ!!!」


249 名前:御堂 ◆zqFcgSn3Is [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 17:50:26
>>247
呑気に買い物か・・・フン、自分がどういう立場にいるか、分かってないな・・・

俺は奴を殺す、俺は奴を殺す、俺は奴を殺す
俺は奴を殺す、俺は奴を殺す、俺は奴を殺す
俺は奴を殺す、俺は奴を殺す、俺は奴を殺す

絶対に殺す。
1年も待ったんだ、あの屈辱から・・・もう1年も経った・・・
まさか新宿にいたとはな、灯台元暗しってやつか・・・チッ、苛々するぜ!

上の指令は捕縛だが、補殺でも構わないと言ったからには・・・もちろん補殺だ!
ハハハ・・・楽しみだ。
めちゃめちゃに壊してやるからな・・・待ってろよ?阿久津 阿美!!

250 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 18:59:07
>>242

 あっけに取られてぽかんとしている間に、あっさり捕まってしまった。
触手は放してもらえた物の、状況はさらに悪い。

(どシヨ・・・・)
 とりあえず、びちびちと暴れてみる。
擬音が何やら間違っている気がしなくも無いが、そんな事は気にしなくて良い。

>それから少女は話始める・・・一生懸命に自分のことを話す。
 話し始める少女の口元を、チェシャはじっとみつめた。
人が話してる時に目をそらしたりするな、と、ハカセには良く叱られた物だ。
・・・・逃げ出して数ヶ月が経過した今も、話しかけられると条件反射的に視線を向けてしまう。

>>243-244
 破壊音と共に、ドアからもつれ出てくる人間二人。
・・・・片方は、なんだか良く判らないモジャモジャの同類。
もう片方は、ぱっと見自分にちょっと似たような外見の・・・・。

「イヤアァァァ! ヘンタイー!」
 ・・・・猫の頭部に人間の胴体。読んで字の如くの『変態』である。
この場合は、どちらかと言えば『変な生態』の方であろうが。

 少女の態度を見る限り、一番遠ざけるべきは彼女ではない。
モジャモジャは、自分にとっては脅威にならない。
ならば、排除すべきは・・・・!

 シュルっと音を立てて、チェシャの触手の1本が細く伸びる。
黒い猫の顔をした人間に跨るナマハゲの首に素早く絡みつき、
その首筋から溶け込むようにもぐりこむ。

「link to brains and obey my commands・・・・(脳神経接続完了、私の命令に従え)」
 つらつらっと、普段考えるのに用いる物とは異なる言語が口からこぼれる。
研究所に居る頃に繰り返された実験の成果。
『異種EXeMの支配』
 ・・・・このような面倒な手順を踏まなくても、同種起源のEXeMであれば、
“Class-A”EXeMにとっては支配するのは容易いのだが。
猫がEXeM化するのは、あまり例が無い。

異なる生命種の思考の乗っ取りと操作には、ある程度の時間が掛かる。
複雑な人間を対象にするとなれば、その手間は格別だ。
そして、猫らしく飽きっぽいチェシャは、当然ながら途中で投げた。

「アーモー! メンドクサイ! The target is black demi-human being!」
 適当に、『標的は黒い人間っぽい生き物』と設定。

「GO AWAY and FIGHT!(あっち行って戦ってろ!)」
 行動命令も、激しく適当に。
 最後に、触手を首に絡めたナマハゲの視線を、無理矢理ストレイルキャットに向ける。

「そこでアソんでて! アタシはニげる!」
 ぽんっと、東屋の腕の中から飛び降りる。東屋を見上げて、少し逡巡。
「オソわれちゃうかナー、どうかナー?」
 一緒に来るかどうかを見る為に、壊れたドアの所まで行って振り返る。

251 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 19:08:05
「ふ〜ふふ〜ん♪ふふ〜ふ〜♪」
明け方の薄暗がりを中を歩く阿美は上機嫌である。
理由は二つ、買い物が好きだからというのと、朝の静まりかえった街の風景が落ち着くからだ。

EXeMの大発生により、崩壊した都庁周辺ビル群の間から差し込む朝日も心地良い。
TOKYOは瓦礫の荒野と化したが、それでもそこに生きる人々の逞しさは、阿美も見習いたいと思っている。
この街には希望が詰まっている。『生きる』という意志が溢れている。
例え恐怖や絶望が襲って来ても、人々は決して諦めたりはしない。
そんな人々が、阿美は好きだった。

(守りたい…この身体が砕け散るとしても……)

その想いはこの世で最も強き刄、決して折れず、欠けず、錆びず。
阿美は戦う。このTOKYOに生きる人々を…大切な人々を守り抜く為に…

         ∵ ∴ ∵

朝市は多くの人々で賑わっていた。道行く客に掛ける売り声が飛び交う雑踏を足早に歩く。
目当ての露店を見つけ、阿美はパイプ椅子に腰掛けた初老の男に声を掛けた。
「おはようございます、宮本さん♪」
「おぉ〜、阿美ちゃんかい。おはよう、今日も元気だね」
笑顔で応えた宮本と呼ばれた初老の男が、阿美に手招きする。
「良いのが入ってるんだよ、館山の養鶏所さんからね〜仕入れたんさァ」
「へぇ、館山ですか。それじゃあ…それ2パックと、いつもの3パックで♪」
「はいよ、こぃつはオマケだよ。瞳ママによろしく言っといておくれ」
宮本は余分に1パックを阿美に渡し、にっこりと笑った。

         ∵ ∴ ∵

帰り道、やはり阿美は上機嫌。口ずさむ歌も自然とテンションが上がっている。
そんな阿美が突然立ち止まった。
先程までの幸せそうな表情は消え去り、美しい切れ長の目を更に細め、
「今日は朝からいい気分だったのに…最悪ね。私、ストーカーって大ッ嫌い…」
振り向かずに、背後に向けて言い放つ。

ジーンズのポケットから阿美が取出したのは、長柄斧の形をした黒光りする小さな彫刻。
シャツを捲くり上げ、ベルトのバックルの窪みに、それをはめ込むとバックルを反転させた。

∵MATRIX CONVERSION! START UP!!∵

無機質な機械音声が、早朝の静寂を引き裂いて……闘いの始まりを告げる!!

252 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 19:22:05
>250
ふむ逃げられたか
我輩は自分の猫細胞の提供元であろう黒猫を見失った
仕方がないので”秋田名物”に向き合う
「さてそこのお嬢さん危ないからお逃げなさい」
そういうと我輩は戦闘モードに思考を切り替えた
ステルスモード起動
我輩の姿は背景に溶け込むように消える
標的がいきなり目の前から消えたのに動揺する”秋田名物”
何故だろうきりたんぼ鍋が食べたくなってきた
”秋田名物”はまだ我輩を発見できないでいるようだ
我輩はそうっと背後に立つ
後ろに立つのは暗殺の基本である・・・・とどこかの本に書いてあった
気づかれないうちにスパッと首を落とす
さすがは我が社の最新鋭兵器良い切れ味である
切れ味が良すぎるのか血も出ない
一応”首なしで動き出す可能性もあるかも”と考え四肢を切断
”秋田名物”が完全に動かなくなるのを確認すると我輩はステルスモードを解除した
しかし変態とは無礼な雌猫だ・・・まあもしかしたら遺伝子上の母なのかもしれないが

253 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 19:39:15
迫水が悪戦苦闘している間に突如銃声が響く。

―ズギュンッ!

動かなくなる怪物。
どうやら撃たれたのは怪物らしい。
迫水は、銃声のほうを見た。

「・・・もの凄い暴れようね・・・」
銃を一回転回すと太もものホルダーに銃をさす。
銃声の元は崎島の背後にいた。
崎島がその女を見る。
それを見てその女は冷笑して言った。

「お久しぶりね、崎島くん」
そこに居たのは条咲綾子。
TSUKUYOMIの上層部の人間だ。

「全く、探したわよ、電話したのに出ないと思ったら
西東京にいるっていうじゃない。
・・・ちょっと話があるの、私と一緒に来てくれないかしら。
大事な話があるの。」
そう崎島に言うと今度は迫水のほうへ近づいた。
暫く舐め回すようにBE姿の迫水を見る条咲。

「・・・貴方・・・
どうやら見た感じTSUKUYOMIの人間じゃ無いようわね。
失礼、私はTSUKIYOMIの条咲綾子というわ。
これは大した収穫だわね。ついでに貴方も連れて行きましょ。
ジョン!車!」
そう叫ぶと黒人のBGが携帯電話で電話する。
すると、暫くしてリムジンが一台迫水の前に来る。
ドアを開け手席に乗り込む条咲。
乗り込んだのを確認するとリムジンは動き出した。
暫く黙々と走るリムジン。
そしてリムジンは一つの学校に止まる。

―そこはウイルス感染生物が暴れ狂う学校。

条咲は窓を開けると状況を説明する。
「・・・消毒薬の散布のため、町の住人たちを集めたらウイルスが団体感染したらしいわ。
・・・目的はここの援護じゃないんだけどね。」
そう言うと条咲はドアを開け外へ出た。

254 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 22:43:32
…痛い!なんなんですか!?これ!
暫くうずくまっているとふと足下を見てみます。
見てみると右足の強化装甲の隙間から赤い血がダラリと出てます。こんなの初めてです。
とりあえず僕は変身を解除しました。
〈Transformation release...〉
[ヴン……。]
そして次の瞬間僕は息をあらめました。吐き気と軽い過呼吸に陥ります。
まだ、使いこなせてないですね。この体内の滅茶苦茶揺れてぐちゃぐちゃになる感覚はいつもの事です。
少し息を整えた後僕はやっと足下をちゃんと見ました。するとそこには僕の足を囓るゴキブリの姿が…
「うわぁあ――――――――っ!!!!」
僕は絶叫します。その声でゴキブリが僕の足下に落ちます。
先ほどのゴキブリはかなり巨大だったので平気でしたが、ちっちゃいゴキブリはどうも駄目です!僕は反射的に後ずさりします。
それでも尚追ってきます。もー!ここは勇気を出して近くの石を掴むと、ゴキブリに向かって剛速球を投げました。
これでも手裏剣使いです。石は見事にゴキブリに当たります。
[ゲチョッァッ!!!]
そして変な汁が…!うわー…!ごめんなさい、ごめんなさい!化けないでくださいっ!
僕は暫く手を合わせると起き上がりました、あの男性は…大丈夫なのでしょうか?
一瞬、聞き覚えのある叫び声が聞こえましたが……。
まさか…!!

僕は目を疑いました。まさかが現実に起きたからです。
青いボディーに頭部に二本の角、形は違えど間違いありません。あれはBEです!
驚嘆の色を隠せません、だって…、BEを装着した男性が叫びます。
>「・・・さぁ、行け!!ここは俺が何とかする!!」
しかし躊躇してしまいます。彼の構え方からしてみて戦闘経験が豊富とは思えません。
僕は少し考えた後、やっぱし援護する事に決めます。負傷の上多少の過呼吸ですが、壱式ならなんとか仕留められるかもしれません。
それに…。僕は男性を見ます。
それに、経験は無いといえど、あの男性、センスはあります。構え方はめちゃくちゃですが、力の入れ加減は凄い…!
僕はベルトに手をかけ、走り出そうと一二歩踏み出しました。

が、

>―ズギュンッ!
「うわぁ!」
背後の銃声に僕はびっくりして転んでしまいました。
…今日はやたらビックリしてばっかのような気がするのは気のせいでしょうか…。
二秒ほど倒れたままになった後、僕はゆっくりと起き上がりました。背後の女性が声をかけてきます。
>「・・・もの凄い暴れようね・・・」
「いや…深夜なのにすみませ…」
…ん!?この声は、僕は振り返り銃声の元を見ます。
そこにはTSUKUYOMIの上層部で働いている、条咲さんが居ました。
彼女とは一度仕事した事がある仲です。若いのに凄い人です。もう、はい、色々と…。
>「全く、探したわよ、電話したのに出ないと思ったら
>西東京にいるっていうじゃない。
「あ…いや、ちょっと訳ありで…」
恐らく僕がTSUKUYOMIに電話した時の記録で知ったのでしょう。相変わらず仕事が早い女性です。

255 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 22:50:07
>「・・・ちょっと話があるの、私と一緒に来てくれないかしら。
>大事な話があるの。」
「大事な話?」
キョトン顔で訪ねますが、条咲さんは花柄シャツの男性のほうへ向かいます。
僕は暫くその状況を見た後、先ほどゴキブリに食べられかけた足を見ます。
…ゴキブリ…そういえば先ほどのカメラの女性、錦野ありすはどうしたのでしょうか?
なんだか知らないけどもの凄く胸騒ぎがします。なんなんでしょうかね?男の勘?
暫くして条咲さんがこちらに向かって叫びます。
>「ジョン!車!」
え?ジョン?そのかけ声とともに僕の後ろに黒人男性がいるのに気づきます。
その男性は何故か迫水さんを見て、少しほを赤らめた後、携帯を取り出します。え?え?

暫くして高級リムジンがこちらにやってきます。
条咲さんが乗り込みます、僕はリムジンに近づくと、助手席の窓を二三回たたきました。条咲さんが窓を少し開けます。
「あの…ついて行く代わりに錦野 ありすさんという人にTSUKUYOMIから護衛頼めませんですか?
ウイルス感染者に狙われているようで…」
やっぱり気になります、手遅れじゃなければいいけど…。
条咲さんは少し考えるとOKしてくれます。流石です。僕はニッコリと一回微笑むとお礼を言いリムジンに乗り込みました。
*****************************************************
車に揺られて早六時間、リムジンは学校に到着しました。
明らかにリムジン内に居てもその異様な雰囲気は否めません。
条咲さんは窓を少し開けるとここの説明をします。
>「・・・消毒薬の散布のため、町の住人たちを集めたらウイルスが団体感染したらしいわ。
>・・・目的はここの援護じゃないんだけどね。」
そう言うと条咲さんはドアを開け外に出ました。
僕もドアを開け外に出ます。そして条咲さんに訪ねます。
「…ここの護衛じゃないなら何故ここに?というか早く対処しないとやばくないですか?
なんか自衛隊まで派遣してるようですし…」
そう言うと僕は校門に置かれた大量のジープ車を見ます。
校門は完璧に封鎖されている上、見張りが何人か置かれている状況です。

256 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 22:54:27
>200
EXeM予防消毒の為に住民が集められた学校。
そこは今、EXeM感染が広がり、阿鼻叫喚の惨状となっていた。
このEXeM感染は決して偶発的なものではない。
意図的に感染させられたのだ。
そう、元TUKUYOMIの博士の一人だった女に。
そして現在はBE装着者でありながらEXeMクラスAの血を大量摂取し、EXeMとなった女に。

その女はEXeMウイルスを人類の進化を促すモノだと結論付けている。
進化の可能性のない者は感染しても知性の殆ど無いようなクラスBに。
進化の可能性のある者は感染し、更なる世界へと進む可能性を秘めたクラスAに。
BEも元を辿ればEXeMウイルスを改良し、拒否反応や破壊衝動を抑えたものなのだ。

EXeMもBEも感染者もしくは装着者になった時点で生物学的に人間とはいえなくなる。
その女は人間の進化形と信じているのだ。
だが、それはまだ進化の過渡期の姿に過ぎない。
人類が完全なる進化を遂げる為にその女はここに立っている。
その女の名は布津野という。

>230
西東京上空。空気を引き裂きながら一基のミサイルが飛来している。
EXeM感染の歯止めが効かなくなった学校をミサイルで破壊する為だ。
それに気付いた布津野がスティルスモードを解除して、体育館屋上に姿をあらわす。
集団予防を逆手に取り、集団感染させていたのだ。
「ふふ、高尚なる進化の営みを邪魔はさせないわよ!TUKUYOMI!!」
大きく上体を回転させ髪を振り乱すと、髪が数本抜けミサイルへと飛んでいく。
髪は即座に手斧の形をとり、回転しながらミサイル弾頭部に食い込み、空に爆炎の花を咲かせた。

それを満足気に見ながら次はグラウンドを見下ろし、同じように髪を振り乱した。
「自衛隊!小賢しい進歩で抗わずに進化の流れに身を任せなさい!」
その声と共に無数に飛来した手斧は特殊装甲車の装甲を突き破り爆発させる。
更にパワードスーツも切り裂かれ、防護服も破れる。
防護服が破れてしまえば自衛隊員とて人間。あっという間に感染してEXeMと化す。

「・・・やはりタイプBが殆どね。タイプAとして覚醒する者は・・・僅か・・・
さあ、AもBも感染しないものも・・・そしてTUKUYOMIも!思う存分殺しあいなさい!
苛烈な生存競争の中だけに進化の光明はあるのよ!!」
眼下に繰り広げられる惨劇を満足気に見詰め、大きく両手を広げて宣言する布津野。
彼女の口からは息が白く吐かれ、布津野の辺りは靄が立ち込めている。
否、息が白くなるような季節ではない。
これは布津野のEW能力、ルルドの息。
EXeM感染者、BE装着者を治癒する特殊な気体であり、一般人からすればEXeMウイルスそのものでも
ある。

257 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 23:43:46
>256
「待てぇぇぇぇぇぇいっ!」
唐突に何処からか響く漢(おとこ)の声。
「貴様の悪行はそれまでだ!EXeM!」
振り返れば、その声の主の姿は電柱の上にあった。
その漢の格好は奇妙の一言に尽きた。頭には狼を模した仮面を被り、首にはヒーロー然とした
白いマフラーを靡かせ、正義の味方だと言わんばかりに背中に『正義の味方』と刺繍された
ロングコートを羽織っていた。腰のベルトにはごついサーベルまで差している。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!呼ばれたからには即・参・上が私のモットー!
トォォアアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
狼頭の男が今まで佇んでいた電柱を蹴り、勢い良く空高く舞い上がる。
「力無き人々をその圧倒的な暴力で蹂躙し、更には在るべき姿を著しく歪め、遂には人外へと仕立て上げるその極悪非道!
神仏が許しても私、このウルフ・ガイは決して許さん!今此処に断罪の時は来たれり!」
優雅に>256の目の前に着地するなり、びしっと指差し、ポーズを決め、力強く前口上を述べる狼頭の男、ウルフ・ガイ。
「しかとその邪悪に曇った眼で凝視するが良い!我が雄志を!人類の力の顕現を!」
ウルフ・ガイは懐から一枚の金属製のプレートを取り出すと、ごつい意匠が施されたベルトのバックルに装着した。
「ジャスティスハァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーート!!!!!」
咆哮と共にウルフ・ガイの全身が眩い閃光に包まれると、周囲の空気がプラズマ化し、紫電が飛び散った。
「壱に正義!弐に正義!参四がなくて、伍に超正義!皇狼装殻、カイゼルヴェンリア!只今顕現!」
昂ぶったエネルギーは遂に爆発四散し、そしてその中から現れたのは、全身が眩い銀色に光る特殊装甲に覆われた戦士であった。
顔は狼を模った装甲マスクに覆われ、体は中世の騎士が身に纏った美麗な甲冑を連想させる。
今、此処に、人類の力が顕現していた。
「征くぞ!EXeM!貴様の野望はこの私が打ち砕く!」
全身に組み込まれている推進機関が起動し、爆発的な加速を一瞬で生み出す。
彼は一陣の銀色の疾風となっていた。
「撃ち貫く正義!マッシブバンカァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
カイゼルヴェンリアは瞬時に間合いを詰めると、右腕に装備されているパイルバンカーの一撃を放った。

258 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/07(月) 23:50:28
というアニメを見た

259 名前:Archer of the Devil(通り名) ◆cruW.E470U [sage] 投稿日:2006/08/07(月) 23:53:14
―学校での戦いの三十分前の自衛隊ブルーフィングルームでの作戦説明―
「いいか!少し前これから行く学校で行なわれていた検査にEXeM一体を発見。
 そして十分後には学校全域に感染、被害は甚大だ、数50体に行くかもしれない!」

ブルーフィングルームにざわめきが出る。そりゃあそうだ。
今回ほどデカイ感染事件は彗星落下の初期を除いて、丁度半年前の青森事件しか見当たらないからなぁ。

「貴様等が恐れるのも分かる、だが奴等を逃してはならない!
 学校から出れば西東京全土に感染が広まる事もありえる話しだ!
 よって今から我々!対EXeM特殊戦略自衛隊シークレットフォースが出る事となった!」

笑わせるぜ、この作戦を聞いてると上層部の考えてる事が手に取るように分かっちまうな。
要するに俺等はただのかませ犬、BE到着までの時間稼ぎって奴だ。
もちろん、こんなことは間違っても口にはしないさ、士気の高まりで0・1%でも生き残れる確率は増えるからな。
むしろ「これこそ自衛隊の活躍できるチャンス」と高らかに声を上げる演技でもしてみようかと思ったぐらいだ。
だがそれよりも先に俺は苦笑しちまったよ、この中には現実を理解してる奴なんざぁいない。
みんなお互いに「自衛隊の存在をもう一度高める」とか何たら言ってやがる。
自ら死地に向かっていくことを知らないか、二年前の作戦時の俺を思い出すぜ。
ブルーフィングルームの高まりを抑えて隊長様が続ける。

「いいか、貴様等!我ら特殊戦略自衛隊シークレットフォースの力を見せてやろうではないか!
 今までのEXeM戦によって授かってきた経験を生かし!
 上の者達に我等の力を見せ付けるんだ!」

俺達はブルーフィングルームを後にしてロッカールームに行き。
硬質性の特殊防護服にガスマスクを被る。お互いに奮い立たせている連中がそこらじゅうに居る。
俺も同じように気を配って見せる、そして他の奴等とは違う防護服を身につけ
特殊なガスマスクをする、まあ要するに「専用」って奴だ、対EXeM用のライフルがロッカーから次々になくなっていく。
俺もライフルを手にし自分のロッカーから一丁のハンドガンを腰に差す。ゴツゴツしていて木製のグリップのやたら古臭いような銃だ。
装填数は2発、18ミリ炸裂弾頭、反動も半端ねぇが威力だけは高い、それだけが利点で後は殆どデメリットだ、
二年前の最初の作戦、あの作戦に参加した奴等は全員この銃を渡された。
以後生き残ってからというものこのハンドガンだけは毎回戦いに持っていってる。

「よし!貴様等装備を仕終えたな!?これより装甲車によって学校への突入を開始する!
 αチームとβチームに分かれる!貴様等はβチーム!まずαチームが突破口を開き
 βチームが続いて突入する!いいな!?」
隊長様のお言葉に従い仲間がロッカールームから出て行く、
俺はそれを全て見届けだれもいなくなったロッカールームで一人たたずむ、
別に逃げることもできる、この状況だ、これから死にに行くんだ、逃げた方が得ってもんだ。
だが俺は自分でも分からないが気が付いたら指定されたβチームの装甲車に乗り込んでた、
学校が近づいてくる、悲鳴の声やらうめき声やらが幾層にもコダマする学校。
αチームがうまく立ち回ってりゃあ突入は簡単にいく、まあどっちにしろ作戦自体望み薄なんだ、
派手に生かせてもらうとしようかね。その時上に何かを確認する
。銀色の何か、だが俺はすぐに分かった。
「ありゃあ、EXeMだ!」
俺はドアをぶち破り外へと転げ落ちるそして炎上し爆発する装甲車。もう少し遅かったら感染してたぜ。
飛行できるEXeMはAって決まってんだ、Aが居たら何人居たとしても意味をうしなう。
対抗できるのはBEだけ、しかし絶望はしない、経験ってのは役に立つ。
「二年前の作戦に比べりゃあ、あそこ(学校)はまるで花園だなぁ、」
俺は皮肉な笑いを浮かべ、EXeM化した仲間に鉛弾を喰らわせる準備をした。

260 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 00:13:22
不知火の背後から迫ったEXeMが腹を貫いた。

261 名前:不知火 ◆cruW.E470U [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 00:21:09
腹部を貫かれた不知火は即死だった。

262 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 00:23:52
不知火の骸が立ち上がった
どうやらウイルスでクラスBに覚醒したようだ

263 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 03:27:40
校内の壁はいたるところにえび茶色の模様が描き込まれていた。
―乾燥した血液だ。真っ直ぐ伸びた廊下の奥からはまだ悲鳴が聞こえていた。
「…誰も居ないんだよなぁ」
ライフルを形だけは構えて廊下を歩く墨田は、ふと呟いた。
「ばれないか」
周囲を何度も見回して、それから念のために手近なトイレに駆け込んだ。
ライフルを床に投げ捨て、ふっと息を一つ吐き出す。

次の瞬間、墨田の体はまるでBEのような装甲に包まれる。
銀と呼ぶにはいささか鈍い輝きを放つ、連なった装甲板。
肘や額からは、ひれのついた触覚のような突起が装飾のように二本ずつ伸び、
頬からは二又の牙が一対、しっかりと口元で噛み合わされていた。
磨きこまれた鉄で出来た、ムカデを連想させるフォルムだった。
体細胞変換による武装の形成、それがEXeMとしての墨田の能力である。
「さぁて、残しておいてくれよぉ。自分でやるのは久しぶりだからな」
墨田は校舎内で暴れまわるクラスBたちに向けて、呟きをもらす。校庭に居たときよりもさらに機嫌が良い。
自らの手で殺戮を行い、その感触を記憶に刻む事で、
これからしばらくはそれを思い出して衝動を鎮めることが出来るからだ。
床を踏み砕き、墨田は駆け出す。狂宴の舞台はすぐそこだ。

>256-257
銃弾を全て撃ちつくし、恐怖に引きつった顔でナイフを引き抜き飛び掛ってきた国連軍兵士を、
貫手の一撃で絶命させたと同時に爆音が校舎を揺るがした。
墨田は腕に刺さったままの死体を無造作に投げ捨て、窓に歩み寄る。
「なんなんだよ一体、余韻に浸るくらいさせろっての」
くぐもった声で愚痴を漏らしながら窓から周囲を観察する。
体育館のかまぼこ型の屋根の上に人影が見えた。髪を振り乱して何か叫んでいる。
「髪が…斧に?BEじゃないな、雰囲気が違う」
両腕を広げ、一分の隙も無くマッドな雰囲気を漂わせる布津野の動きを観察しながら墨田は呟いた。
雰囲気以前にBEならふつう自衛隊に攻撃は仕掛けまい。

扇動者の演説のような身振り手振りで何事か叫び続ける布津野の周辺に、靄のようなものが立ち込め始める。
自然に発生したものでないことは墨田にもわかったが、その正体は図りかねた。
不測の事態に備え身構えたとき、靄を裂いて飛来したものがあった。
狼のマスクを被った巨漢が、体育館の屋根の上に新たに姿を現したのである。
「おお。馬鹿だ」
無感動に呟く墨田が見守る中、『馬鹿』ことウルフ・ガイがBEを装着する。
西洋甲冑にやや機械的な狼の頭と言う見た目は墨田の目にはシュールに映った。

「馬鹿はともかく…」
視線を少しずらして、墨田は布津野を見た。
周囲に発生している靄の正体が気になる。
ウルフと布津野が戦闘を始めれば、付近に展開している部隊の注意もそちらへ行くだろう。
邪魔されずにあれを調べられるかもしれない。そう考えた墨田は反対側の窓から校舎を出て、体育館へ近付く。
動き始めた瞬間からその姿は周囲の風景に溶け込み、1秒かからずに見えなくなった。
これは能力によって鎧の表面の色彩を変化させ、擬態しているためである。
センサー類をごまかす事は難しいだろうが、視覚的には100%に近いステルス性を持っていた。

「逃げ方も考えておかないとなぁ」
ポツリと呟く。墨田は自らの実力には自信を持っている。しかし、今の生活は極力壊したくないのだ。
普通に人として寝て、起き、食事をし、勉強をし、恋をし、その合間合間に血を見たい。
墨田の願いはその程度の実に慎ましやかな物だった。

264 名前:御堂 ◆zqFcgSn3Is [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 08:22:37
>>251
>「今日は朝からいい気分だったのに…最悪ね。私、ストーカーって大ッ嫌い…」
奴は振り返りもしない、ずいぶんと余裕だな・・・
イイぜ・・・そうでなくてはな・・・殺り甲斐がないからなァ!!
堪らないぜ、阿久津ゥ!!ようやくお前を殺れるんだからなァ!!!

スーツの内ポケットから戦斧の『Key-EDGE』を取出して、ベルトにセットする!!

∵MATRIX CONVERSION! START UP!!∵
「…変身!」
∵CHANGE!…BattleAXE∵

いつ聞いても気持ちイイぜ、感情もクソも無ぇ、機械って感じが最高だ!!
手にした戦斧を握り締めて、俺は阿久津に向かって駆け出した。

「やっと、お前をめちゃめちゃにできるッ!ヒャーッハハハァァァアア!!!!」

265 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 08:31:48
・・・どうしよう

いきなり現れた、獣人?と秋田名物に冷静を保てない実咲がそこにいた。

・・・どうしよう・・・戦う?戦わない?
>「我輩はハイボーグである名前はとうに捨てた」
・・・そんなわけのわからない自己紹介なんて逆に困るよぉ〜・・・
>「イヤアァァァ! ヘンタイー!」
「うぉ!!!しゃべった!やっぱり喋れるのね!!!」
>シュルっと音を立てて、チェシャの触手の1本が細く伸びる。
 黒い猫の顔をした人間に跨るナマハゲの首に素早く絡みつき、
 その首筋から溶け込むようにもぐりこむ。
「え・・・あなた・・・今何やってるの?」

今目の前で起こっていることを本人に聞くも、何かに集中しているらしく反応が無い。

> ぽんっと、東屋の腕の中から飛び降りる。東屋を見上げて、少し逡巡
あっ・・・逃げられた!・・・あぁ〜ん・・・残念だな〜
>一緒に来るかどうかを見る為に、壊れたドアの所まで行って振り返る
あ・・・待っててくれるの?それとも警戒?・・・まぁ追っかけるけどね

足に力を入れ猫を追いかけようとするが・・・
>「さてそこのお嬢さん危ないからお逃げなさい」
腕で進行方向を阻まれるが・・・
「それで私を止まらせられるの?」
そういいながらスライディングで股下をすり抜ける。
同じ要領でなまはげもかわして・・・猫を追う。

************************************************************************

奇妙な追いかけっこはさっきから続いている。
地獄絵図とかしている学校の中で、彼女達は一回もBEやEXeMに合わずに体育館まで来た・・・
どうやら雨天のときはこっちでやるつもりだったらしく、一面にブルーシートが敷かれ、そこには無数の屍が転がっている。
猫もどうやら、ここが終着点のようで適当な場所を見つけ伏せる。
「ハァ・・・ハァ・・・人の悲鳴とかいろんな声が聞こえてるけど・・・」
EXeMの検査と予防ワクチン摂取・・・だよね・・・聞かなくてもわかるね・・・
私が街で襲われた化け物が、今ここで暴れてるってこと・・・
「私を逃がしてくれたのね?ありがとう・・・お礼にツナ缶をあげたいけど・・・そんな状況でもないよね?」
猫の頭をやさしく撫でて微笑む彼女・・・しかし・・・
>空に爆炎の花を咲かせた
「!!!」
突然の爆音ととてつもない衝撃に体育館は地震にでもあっているかのように震える。

「大丈夫!!!怪我は無い?」
とっさに猫を抱きあげて、守る。

・・・怪我はなさそうね・・・よかった。
「ここも危ないね・・・何処かに逃げられる場所とかないかな?」
揺れも収まったところで、立ち上がり避難口を探そうとすると・・・また爆音がなり響き、同時に体育館の天井は崩れ落ちた。
偶然にも東屋とチェシャはステージ上に居たのでぎりぎり助かったが・・・
本人の意思とは関係なくいつの間にか変身してしまったようだ・・・
それは布津野のBEに東屋のBEが共鳴してしまったからだろう

266 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/08(火) 09:42:58
俺はたまらず白川のアナルに己の剛直を突き立てた
グイッ!ンギモッヂイイッ!

267 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 13:27:53
御堂の背後から突如現れたEXeMが腹を貫いた

268 名前:御堂 ◆9omgcAtmWY [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 14:49:29
>>267
馬鹿かおwwwww

アハハ御堂アハハ御堂アハハ御堂アハハ御堂アハハ御堂アハハ御堂アハハ御堂
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269 名前:御堂 ◆9omgcAtmWY [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 14:50:28
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270 名前:御堂 ◆9omgcAtmWY [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 14:51:29
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271 名前:御堂 ◆9omgcAtmWY [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 14:53:39
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272 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 16:15:17
>255

>「あの…ついて行く代わりに錦野 ありすさんという人にTSUKUYOMIから護衛頼めませんですか?
>ウイルス感染者に狙われているようで…」

「・・・わかったわ。錦野ありすさんね。」

条咲が了解すると崎島は爽やかな笑顔を見せる。
とてもじゃないがこうして見ると兵器には見えない。
しかしどんなBEでもそうなのだ。
条咲は少し寂しそうに笑った。

暫くして車は学校に着く。
条咲が降りたのとほぼ同時に崎島も車を降りた。

>「…ここの護衛じゃないなら何故ここに?というか早く対処しないとやばくないですか?
>なんか自衛隊まで派遣してるようですし…」

崎島が問いかける。
条咲は崎島の方を見て言った。

「早く対処も何もこの団体感染の情報は昨日の昼の時点で私は入手してたわ。
でも泳がせておいたの・・・
この集団感染を目論んだ人間をこの学校に出現させる為にね」

そう言うと車から出てきたBGが黒いノートパソコンを持ってきた。
ノートパソコンの画面に一人の赤毛の女が映る。

「・・・フォーンネット博士は知ってるわよね。
生物をBEに取り入れた開発者の一人よ。
今回の集団感染はフォーンネット博士の第一助手である布津野珠美が仕掛けたものなの。
理由等は一切不明よ。
ただ、布津野珠美はもうすでに人間ではない事はわかってるわ。
ウイルス感染生物の上BEまで装着している、現代の化け物・・・。」

そう言うとBGがキーボードを何回が押す。
すると今度はこの学校の見取り図が現れた。
最上階の体育館の所に赤く記しがついている。


273 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 16:16:24
「・・・学校に仕掛けておいたBE探知機、ウイルス探査機でで調べた結果
恐らくここが布津野珠美の居場所よ。
貴方達に来てもらったのは他でも無い。
布津野珠美の抹殺を頼もうと思って・・ね。
これは私の出世・・・
そして・・・ウイルス感染を防ぐチャンスよ。
布津野珠美を確保、又は殺害さえすればBE感染者の減少。
そして、もっと良ければウイルスに関して何か情報が得られるかもしれない。」

そう話終わるとBGはノートパソコンを閉じた。
そして今度はBGは二枚の紙を持ってくる。
とたんに上空からミサイルが飛んでいった。
ミサイルは体育館に当たらず空中で爆破される。
それをみて条咲は鮮やかに笑うと言った。

「これは体育館までの最短ルートよ。
体育館には防御壁が張ってあって入り口を通らない限り侵入は不可。
・・・そのルートに私のBEの鱗粉をまいといたわ。
私の鱗粉の効果でClass-Bの雑魚はそのルートを攻撃する事は出来ない。
それどころかそのルートに気づくことさえ不可能。
このルートを通って布津野珠美を抹殺をしてちょうだい。
・・・ああ、忘れる所だったけどついでに白川くんも見つけて一緒につれ居ていってくれないかしら。
私は・・・ちょっと会いたい坊やが居るからその子に会いにいくわ。」

そう条咲は言うと学校とは反対方向に歩き出し消えていった。

274 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 17:52:08
>>264
>手にした戦斧を握り締めて、俺は阿久津に向かって駆け出した。
「やっと、お前をめちゃめちゃにできるッ!ヒャーッハハハァァァアア!!!!」

凄まじい速度で、瞬く間に阿美との距離を詰める襲撃者!!振り下ろされた斧が阿美を捉らえた。
それでも阿美はまだ振り向かない!
「変…身ッ!!」
凜とした掛け声と同時に、ベルトから爆発的に噴き出す闇が襲撃者の斧を弾き返す!

∵CHANGE!…WarAXE∵

襲撃者と全く同じ姿に変わった阿美が、ゆっくりと振り返りながら襲撃者に斧の切っ先を向ける。
「やっぱり…あなただったんだ…御堂アキラアァーッ!!」
漆黒の仮面に隠され表情は見えないが、その怨嗟に満ちた怒声が仮面の下を容易に想像させる。
「私はお前を赦さない!絶対に!赦さないッ!!」
構え、振りかぶる度に阿美の戦斧が空を裂き、激しい憎悪の念を渦巻かせ、低く唸る!!

         ∵ ∴ ∵

――1年前 TSUKUYOMI北関東LAB――
ヴゥゥゥーッ!ヴゥゥゥウーッ!!研究所内にサイレンが鳴り響き、職員が逃げ惑う。
LABにて管理されていた実験用のEXeMが一斉に逃亡したのである。
汚染の無い北関東エリアにEXeMが蔓延る事は、何があっても防がねばならない。
しかしながら、TSUKUYOMIの対応は完全に遅れ、実験体の大多数がLABの敷地から脱出した後だった。

その中には阿美の姿もあった。
足を引きずる幼い少女に肩を貸し、一緒に走る。その姿をサーチライトが照らし出した。
「…ッ?見つかった!」
「お姉ちゃんもういいよ!お姉ちゃんだけでも逃げて!」
阿美の腕を振りほどくと、少女が叫ぶ。
「ダメッ!諦めちゃダメだよ千佳ちゃん!あのフェンスさえ越えたら、自由なんだよ!?」
千佳と呼んだ少女を励まし、再び手を取り走り出す。薄っぺらい金網の向こうにある、自由を目指して…

「もう少し…もう少しで……!?」
「自由?そんなものはお前達には存在しない筈だがなァ…被験体114、117」
2人の行く手を遮ったのは…黒いスーツを着こなし、サングラスをかけた男。

そして、その腰に巻かれているのは……TSUKUYOMIが開発した対EXeM用の武器…


          黒∵BLACK×EDGE∵刄

275 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 18:20:13
校内へと永井は足を踏み入れる、酷い臭いが鼻につきあちこちに死体と内臓が見える。
引き裂かれた一般人に国連兵士とEXeMが組み合って死んでいる死体など内容は様々だ。
吐き気すら催すこの惨状にも永井は淡々と呟いている、
「思っていたよりも酷くはないようだな……」
この状況を酷くはないと言っている神経はさっぱり分からないが、
この周辺にはEXeMが少ないせいか永井はいつもと変わらず平常心を保っているようだった。

>>256-257
「…………」
永井が少し考え事をしていると外から様々な爆音と声が響いてくる。
ミサイルや装甲車などが爆発した音だったが永井には分からない。
特に興味の無いような感じに永井は横目越しに外を見る。
EXeMになっていく国連軍兵士、ミサイルの残骸、様々な場所に視点をあわせていく。
永井はいつのまにか外の風景を真正面に捉えていた。
「何が起こった……?」
だれが応えてくれるわけもないのに問いかける永井。
そして永井の眼は更に色々な場所へと移っていく、
体育館の上でポーズを決めている狼の仮面を被った巨漢BE。
そして敵対していると思われる赤髪のEXeM、明らかに普通のEXeMに比べると異質だ。
「Class-Bではないな、だが……Aとも違う、何者だ?やつが装甲車を?」
他にやりそうな人物がいないことをゆっくりを確かめるように呟く永井。
永井が観察を続けると狼男がなにやらポーズを決めながら叫びパイルバンカーを放っている。
その男のシュールさには何も感じなかったのかそれとも呆れているのかただ黙ってみている。
そして踵を返すと歩き出す、戦いが起こっている体育館に向かうのかと思いきや階段を上る。
屋上に出るつもりのようだ。

「この状況で体育館に行くのはリスクが大きすぎる、大いなる無知としか言いようがない…………」
冷静に状況を分析した結果だった、

276 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 18:45:38
>>265

「ン〜っと、ツギこっちネ」
 時折立ち止まっては辺りのにおいを嗅ぎ、東屋が追いつくのを待ち。
なにやらきらきらした物(>>273)をたどる様に、同類やアレを避けるように移動する。
このきらきらが、下等な同類を遠ざけているらしい。

「アシにくっついてキモちワルいイィィ」
 立ち止まってはぴるぴると足を振って、鱗粉を振り落とそうと試みる。
その最中に、爆音と聞き覚えのある声(>>256)を聞いたような気がして、
ぴんっと耳をそばだてた。

「あ、ハカセだ・・・・」
 このきらきらを辿って行けば、おそらく布津野の居る場所へたどり着いてしまうのだろう。
何故かは判らないが、そんな気がする。チェシャは、しばし考え込んだ。
 このままここに立ち止まる訳には行かないし、
そうかと言って、外へ脱出するのも困難であろう。
しかし、一旦は逃げ出した身。見つかったら、また檻の中へ逆戻り。
逃げ出したくなるような境遇に陥る事は必至である。

「ン〜、トウダイデモクラシーってイうし、カエッてミつかりニクいカモ!」
・・・・『灯台元暗し』だと、冷静に聞いている者が居たらツッコミが入るだろう。

 布津野の立っている建物の中へ走りこむ。確か、『タイイクカン』とか言う建物だ。
比較的頑丈な梁がわたっている事でも有るし、身を隠すにはもってこいだ。

「タシかこっちのホウに・・・・」
 誰に言うともなしに呟きながら、ぽんっとステージの上に上がる。
頑丈そうな台(卓球台と思われる)の下に伏せ、
東屋に向かって『こっちに来い』と耳を伏せる。
・・・・どうやら、猫の身振りは、通じなかったらしい。

>「大丈夫!!!怪我は無い?」
>とっさに猫を抱きあげて、守る。
 素直に抱き上げられたチェシャの耳に、不吉な音が届く。
今居るステージからは離れているのが幸いか。
音が止むまで・・・・崩落が収まるまで動かない方が良いと判断する。

>本人の意思とは関係なくいつの間にか変身してしまったようだ・・・
 崩落によって巻き上がった埃に咳き込むのもつかの間。
気が付けば、チェシャを抱きかかえていた少女の腕が、
なにやら硬質な物に置き換わっている。

・・・・いつの間にやら、いつも追い掛け回してくるアレに抱きしめられていた事に気付き、
また、チェシャは途方にくれた。

 とりあえず、暴れてみる事にする。
びちびち。

277 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 18:57:00
”秋田名物”を解体した我輩はさっきのお嬢ちゃんもいなくなったので
とりあえず屋上のベランダから下のほうに目を向けた
こう見えてもハイボーグ目は良いのである

>257
”ハウリングドッグ”?何故ここに?
いや似ているが違うあやつはあんなに太くない・・・
我輩がそこで目にしたのは同僚の犬型ハイボーグとそっくりな大男が
赤い髪のEXeM・・・・雌固体だろうか・・・・と対峙している姿だった

>275
腹が減ったのでカルカンを食べながらしばらく眺めていると
下のほうから階段を上る音がしたので念のためにステルスモードになり姿を消した

278 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 19:08:48
現在地:学校

白川の周囲に展開する黒服の隊員達。量産型BEを身に纏っている。
1体の戦闘力は低いが、白川の的確な指示により対EXeMにおいて強力な戦力となっている。

「A小隊は前面から目標を攻撃、B小隊・C小隊は左右から目標を追い詰めろ!!」

これこそ完璧作戦、アルティメットミッション・・・白川はそう呟く。
その、ちっぽけなプライドを満たす為に戦っているといっても過言ではない。
小隊が白川の的確な指示により、次々とEXeMを撃退させていく。
白川も、BEを発動させ敵の真っ只中へ潜り込む。

「ハッ!!ハァ!!・・・ゼアッ!!」

的確なボディブローからフック、ストレートとEXeMへ向け強化装甲の拳から
次々とパンチの連打を浴びせていく。
粗方、EXeMを退けたと思ったその時・・・

>>237
巨大な力が、白川の背中を押し倒す。
振り向く暇さえなく、地面に叩き付けられる。

「・・・グハッ!!な、なんだ貴様は!!」

隊員達が次々に武器を構え怪物に接近していく。
しかし、先程までのEXeMとは明らかに違うその能力に隊員達にも戸惑いが見える。
とその時、1人の隊員のインカムから聞こえてくる無線。
白川へ向け大声でその内容を伝える。

「コード 224!! コード224です、緊急退避命令!!隊長、指示を・・・」

踏み付けられた痛む背中を押し、立ち上がる白川。
まさかこの俺が地面に叩き付けられるとは・・・
白川の中で屈辱と怒りが渦巻く。
だが、今はそんな感情に飲み込まれるわけにはいかない。

279 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 19:20:26
白川は怒りに震える拳を押さえつけながら、隊員達に指示を送る。

「A小隊・B小隊は敵を引きつけろ、B小隊は閃光弾の準備!!」

「了解!!」

A小隊・B小隊がマシンガンで敵を攻撃している間にC小隊が閃光弾を発射する。
そのまま辺りは閃光に包まれ・・・

「全員、撤退!!」


―なんとか逃げ切れた。・・・いや、俺は逃げたわけじゃない。
逃げたわけじゃない、逃げたんじゃない。−

校門前で死傷者の数を端末に打ち込みながら、白川は先程のEXeMについて考えていた。
今度会う時は・・・借りを返してやる。
そんな憎しみにも似た感情が彼の拳をまた震わせていた。

>273
そんな時、1人の女性から無線連絡が入る。
TSUKUYOMIのコード、それも上層部の人間だ。

「久しぶりね、白川君。」

その声には、覚えがあった。
条咲綾子、TSUKUYOMIの最高幹部の1人・・・そしてかつての俺の直属の上司。
彼女の頼みならば、断るわけにもいかない。

「わかりしましたよ・・・あなたの頼みなら断るわけにはいかない。
彼らのサポート?ですか。了解です・・・先輩。」

「今は、その先輩って言葉は使わないでくれない?白川君・・・」



そうだった。とは思うが、癖なのだからしょうがない。
白川は気を取り直し、無線を切るとそのまま隊員達へ向き直る。

「これより、TSUKUYOMIが極秘に追っているクラスA・EXeMの掃討に向かう・・・
各自気を引き締めてかかれ!!あとで俺が美味いチャーハンを作ってやる。

いいな?」

「了解!!」

280 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:12:45
白川!ここは俺に任せろ!バーニングスマッシュ!

281 名前:G3―X[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:19:21
ギャレンに銃口を向け、そのまま銃弾を発射。
一発、二発、三発。
ハンドガンから放たれた銃弾は全弾命中。


282 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:28:43
なんだ!その姿、お前もライダー!?
くっ!俺は敵じゃない!

283 名前:G3―X[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:35:02
>282
「オンドゥル星人は……敵だ!!」
銃弾の切れたハンドガンをリロードし、再びギャレンに向かって撃つ。

284 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:49:08
心地好い風を肌で感じ、殺戮の宴を心で感じる。
そんな一時は野太い声によって破られてしまう。
現れたのは狼の被り物をした男。
どこまでも暑苦しい言動と変身を布津野は冷たい目で見守り続ける。

漸く口上が終わると、ウルフ・ガイはその暑苦しく重鈍そうな外見に見合わない突撃速度で間合いを詰めた。
>「撃ち貫く正義!マッシブバンカァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
叫び声と共に繰り出されるパイルバンカーの一撃。
それまでに布津野がとった対処行動は唯一つ。右腕を突き出し、掌をウルフ・ガイ向け立っていただけだ。

ウルフ・ガイのパイルバンカーが掌に触れた瞬間、布津野が動く。
「甘い!ヌルイ!脆い!突進速度は速くとも、その直線的な動きならテレホンパンチもいいところだわ!」
その一撃の攻撃力は凄まじく、布津野の装甲を打ち破り突き刺さっていく。
が、それが突き刺さる頃には、強引に下げられた掌に引き摺られるようにパイルバンカーは向きを水平から垂
直へと変えられていた。
結果、体育館天井に激しくめり込むパイルバンカー。
同時に立ち位置をずらし、先端が手斧に変化した髪の毛でウルフガイの軸足をなぎ払った。
手で持ったわけではないので足を切り落とす事は出来なくとも、打撃を与えバランスを崩すのには十分だ。
そして左手でウルフガイの後頭部を掴み、引き倒した。
ウルフ・ガイの突進スピードは速かった。早かったが故に僅かにバランスを崩されるだけでも盛大に転がる事に
なる。
ウルフガイは自分のパイルバンカーで開けた穴に突っ込み、その穴を拡大させながら落ちていった。
天井崩落を伴いながら。

「ふん、突進速度と近接攻撃力だけは初期段階において最高位だと認めてあげる。
でも、それだけじゃ駄目よ。殺戮を経てもう一段階あがってくることね。」
ウルフ・ガイに貫かれた右手に金色の息を吹きかけながら呟く。
布津野の得たEW能力。ルルドの息には二種類ある。
靄状のEXeMウイルスと、今吐いている治療用の金色の息だ。
穴が開き、ちぎれた右手が見る間に元通りになっていった。

布津野が師事していたフォーンネット博士は、心とBEの繋がりの研究をしていた。
感情の高ぶりなどで戦闘能力が変わると言う理論だ。
布津野もその理論を踏襲している。

怒り、恨み、喜び、悲しみ、恐怖、信念、そして生死の境。
BE装着者やEXeM感染者は人それぞれではあるが、感情や状態によってBEやEXeMの能力は増減する。
まるで人間が普段脳の機能の30%しか使ったいないのが、何かのきっかけで一瞬だけ100%の機能を使うよ
うに。
それを初期段階と呼んでいる。
だが、そこから一段階越えたところに新たなる境地が広がっている。
いわば常に100%の機能が使える段階である。
そしてそれを更に越えるところに布津野の目的がある。だが、それは一人では決して行けぬ境地。
その場所へ辿り着く為に布津野は行動する。

思念を送り、感染させたEXeMを体育館に向かわせる。
自分が感染させたEXeMならば、Bは勿論、クラスAすらも操る事が出来るのだ。
数体のEXeMが体育館に殺到して行った。

285 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 22:49:22
>263
体育館周辺は布津野の散布したEXeMウイルスが靄状に広がっている。
光学迷彩によって景色に溶け込みながら歩く墨田の鼻先に手斧が落ちてきた。
一本だけではない。前後左右。墨田の足元四方にめり込む手斧が四本。
確実に墨田が「見えている」者の攻撃である。

手斧の後、布津野が墨田の目の前に飛び降りてきた。
その距離は5m。EXeMクラスAにとっては、あってないような間合いだ。
「私は随分と前からあなたのことを知っているのだけど、はじめまして隅田君。
私は布津野珠美。
どう?この学校は。気に入ってもらえたかしら?」
自己紹介をした布津野は墨田に姿を見せるように促し、話し始めた。

TUKUYOMIは初期感染したクラスAの殆どを把握していた事。
その中で、墨田のファイルだけ布津野が独断で握り潰していた事、を。
「あなたは初期に感染したクラスAの中でもずば抜けた能力の持ち主よ。
あなたの能力を参考にしてBEのスティルスモードを考案させてもらったのだもの。
だからこそ対抗策もある、と言うこと。」
そういいながら立ち込める靄をかき回すように指を振った。

光学迷彩で如何に景色に溶け込み視覚的に投下しようとも、物理的にそこに存在する以上空気の流れは作ら
れる。
靄の動きを見て墨田の位置を特定したのだ。
そこまで話すと布津野の口調が変わる。冷たく、それでいて魅惑的に。
「貴方・・・今の生活に満足している?衝動を抑えながら、間接的に手を下しわずかばかりの充実感を得る。
つまらない日常と言う箍に縛られて辛くない?」
墨田の行動は布津野によって監視されていたのだ。
日常生活も、密かなる殺戮の楽しみも。
そして今日、この校区で布津野が動いたのも偶然ではない。
墨田のいる校区だからだ。
「だから日常と言う箍を壊してあげたの。EXeMに感染した者の中に隣人はいなかった?貴方が殺した者の中に
は?充実した時間、楽しかったでしょう?でもまだ喰い足りないのも判ってる・・・。
さあ、自分を解き放ちなさい。貴方は選ばれた人間なのよ。自由に生きるべきなの。」
魅惑的な声、否、既に呪術めいた壺惑的な声で墨田に語りかけた。

BEとEXeMと人間の戦う音、怒号、悲鳴、あらゆる音が行きかう学校において、そこだけ静寂に包まれたような
感覚に陥るような声で。

286 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/08(火) 23:26:35
>284
透明化しながらも戦いを見つめ続ける
どうやら犬っころが負けたようだ
動きが直線的過ぎる・・・・所詮は犬か・・・・・
やはりこの世の頂点を極めるのは猫族のようだなと我輩は一人語散る
>285
あの赤い女にはステルスが利かないようだ
透明化し”後ろから近づいてさくっ”というわけにはいかないようである
そのうち我輩の存在にも気づくであろう・・・・
まあ敵対行動をとらなければこっちに実害はないだろうが・・・・
そうしている間にもカツンカツンという階段を上る音は近づいてくる

287 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 01:38:21
放たれた蹴りは不意を突き、白川を地に叩きつけた。
だが、骨を砕く程の一撃もBE相手では装甲に阻まれ決定打にはならない。
(なら、何度でも叩くだけだ)
立ち上がったばかりの相手に追撃を入れようとした瞬間、
背後からの弾丸が外殻に当たり火花を散らす。
迅速な指示の下、二つの班が連携して白川から注意を逸らしていく。
そして……、最初は何が起こったのかわからなかった。
光が広がった。閃光弾が放たれたのだ。見事な引き際である。
(……)
視界が戻り、改めて確認した周囲の状況は、惨憺たる物だ。
思ったよりダメージを受けていたのだろう。身体が痛む。
それは、怪物になってから久しく忘れていた、生の実感でもあった。
(死ぬまで……この身体でいなければならないのか?)
思考は、突然の攻撃によって中断された。
攻撃を受け止めながら、相手を観察する。どうやらBEではない。
(こいつ、奴らとは違う?)
現れたもう一体と戦闘を始めた隙に、その場を離れ校舎の中へと身を隠す。
目的はあくまで、戦闘ではないのだ。

288 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 03:43:08
>284-285
校舎の向こう側から轟音が響く。
(…まさかもう決着ついたんじゃねぇだろうな)
墨田は一人ごちながら歩を進める。
銃声や打撃音も聞こえてきていた。増援が到着したらしい。
(やべぇ、逃げるのが面倒になる)
墨田は自分の(ry。
靄の性質に関しては気にはなったが、まず立場を守るのが先決だ。
そう考え、方向を転じようとした矢先、太陽が翳った。素早く見上げる墨田を囲むように、布津野の手斧が突き立つ。

「…偶然でこうなるほど俺の運は良くないなぁ」
斧が作る方陣の中で呟く墨田が見上げる空を、人影がよぎる。それは軽い足音とともに墨田の目前に降り立った。
>「私は随分と前からあなたのことを知っているのだけど、はじめまして隅田君。
>私は布津野珠美。どう?この学校は。気に入ってもらえたかしら?」
その視線は明らかに姿を消しているはずの墨田を捉えていた。
墨田は装甲の下で顔をしかめて、それから能力を解除し、鋼色の姿を現した。

布津野は墨田に対しいくつかの情報を伝える。
TSUKUYOMIがクラスA個体の素性を握っている事、
なぜか墨田のみが『保護』されていた事、その理由…。
くるりと回した布津野の指先で、薄い靄が渦を巻いているのが墨田の目に入る。
(くっそ、迂闊すぎた…!)
靄を調べようとその中に入れば、当然気流に乱れが出来る。
それは十分に視覚可能だ。普通の人間でも何かがそこに居ると言う事はわかる。
「んで、なんの用か知んないけど手短にしてくれよ、俺まだ宿題終わってねーんだ」

自信を持っていた穏身を、つまらない事であっさり見破られ憮然とする墨田に対し、
布津野は急に声のトーンを変えて話し始めた。
>「貴方・・・今の生活に満足している?衝動を抑えながら、間接的に手を下しわずかばかりの充実感を得る。
>つまらない日常と言う箍に縛られて辛くない?」
いきなり何を言い出すのか、と言う表情の墨田をよそに(というか見えるはずもないが)布津野は先を続ける。
>「だから日常と言う箍を壊してあげたの。EXeMに感染した者の中に隣人はいなかった?貴方が殺した者の中には?
>充実した時間、楽しかったでしょう?でもまだ喰い足りないのも判ってる・・・。
>さあ、自分を解き放ちなさい。貴方は選ばれた人間なのよ。自由に生きるべきなの。」

「…楽しいばかりの人生が本当に楽しいかな?」
腕組みをしながら布津野の言葉を聞いていた墨田が、口を開く(当然装甲の下で、だ)。
「自由だってんなら縛られる自由もあるだろ?クソつまんねー授業受けて、
 それが終わったらツレとバカ話して、それから家に帰ってくだらねーテレビ見て
 ――そんな日常だから『ストレス解消』が楽しいんじゃねーか」
最後のほうでは小さな笑いが漏れた。布津野を指差しながら墨田は続ける。
「壊して『あげた』?人の生活覗き見してたくせに押し付けがましいんだよババァ!
 ああわかった、自由に振舞えってんならその通りにしてやるさ、まずはプライバシーの侵害に対する抗議の自由だ!」
墨田は足元の斧を蹴り飛ばし、布津野に向かって手刀を振り上げながら跳躍した。
空いた手には、背後に突き立っていた斧を背中に隠すように握っていた。


289 名前:神崎[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 07:34:16
[キィィン・・・]
戦え・・・
(鏡の向こうからデッキを投げる)

290 名前:御堂 ◆zqFcgSn3Is [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 09:39:40
>>274
>「私はお前を赦さない!絶対に!赦さないッ!!」
構え、振りかぶる度に阿美の戦斧が空を裂き、激しい憎悪の念を渦巻かせ、低く唸る!!
「ハハッ、『赦さない』?笑かしてくれるじゃないか・・・えぇ?」
阿久津に袈裟斬り、突き、横薙ぎの三連撃を食らわせて、俺は『ある品』を取出した。
「そうだった、久しぶりに会いたいだろうと思ってなぁ・・・ホレ、感動のご対面だァ♪」
阿久津に投げてよこしたカプセル、中身は小さな目玉。
もちろん被験体117の物だ。
カラカラと転がるカプセルを見て阿久津の動きが止まった。
「おねえちゃんおねえちゃん、チカはおめめだけになっちゃったよォ・・・ギャーハハハハハハ!!!!」
俺は腹をかかえて笑い転げた。BEのせいで奴の顔が見れないのが残念残念残念残念残念ッ!!!!

291 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 09:40:55
>>284-286
階段を上り屋上への扉を開ける、
「……思ったとおり見通しがいい、ここならば様子を見るのも比較的容易といえる。」
満足したような表情は見せないが頷き何かを確かめるような仕草を見せる。
永井は屋上の左端で身を屈め体育館の方に焦点を合わせる。
無論、この場所にもう一人いるとは、しかも厳密には人ですらないものが混じっているのには全く気が付かない。
普段でも気付きそうのない事なのに今は焦点が女型のEXeMに向いている、
気が付かないのには全く落ち度は無いと言える。

さっきまで原型を保っていた体育館は見事にボロボロだった。
アーチ型の天井は崩れ落ちている。狼男はすでに居ない。やられたの線が濃いだろう。
「……予想はできたことだ、そしてあいつのお陰で予想から確信に変わった。
 あのEXeMは確実にAだ。」
同じ同種であるBEが落ちたというのに淡々をしている永井、
ましてや女型EXeMの力を再確認するための道具としてか見ていないような印象を受ける。
女型EXeMももうすでにアーチの上にはいない、

> 「あなたは初期に感染したクラスAの中でもずば抜けた能力の持ち主よ。
>あなたの能力を参考にしてBEのスティルスモードを考案させてもらったのだもの。
>だからこそ対抗策もある、と言うこと。」
ふと女の声が永井の耳に入る、聞き取れるか聞き取れないかの微妙な声を主を目で探す。
そして声の主を見つける、先ほどの女型EXeM、そして話しかけた相手であるEXeM
話しかけている所からあのEXeMもクラスはAだろう。しかし永井にとってそっちではなく
女型EXeMが放った言葉のほうが重要だった。
「スティルス機能を発案……まさか……
 あのフォーンネットの助手…布津野!」
そう叫ぶ永井の顔は憎悪の念で満たされていた。


292 名前:在日米軍[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 10:03:03
(ヘリからのファストロープで降下)
敵は自衛隊を全滅させた相手だ!気を引き締めていけ!
今ここで活躍すれば国内の米軍に対する評価も上がる!
TSUKUYOMIの連中に遅れをとるな!対感染生物弾!撃てー!
(布津野たちを取り囲み一斉射撃)

293 名前:在日BEIGUN[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 10:30:36
Nooooooo!!!!!!

294 名前:米軍士官[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 12:48:43
Go!!

295 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 13:18:48
>291
どうやらこやつも観戦しているだけのようだ
まあ我輩の気配に気づかないようではたいした者ではないだろう
我輩はちょっとしたいたずら心で姿を消したまま話しかけてみた
「どうだね若いのタバコでも吸わんか?」
きっと相手にはマルボロの箱が宙に浮いているように見えるに違いない
「わけあって姿は見せられんがなあに敵対する気はない」
「ところで君は改造人間というものを知っているかね・・・特撮に出てくるあれだよ」
「もし目の前にいるのがそれだといったら主はどう思う?」

296 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 13:20:52
>284
「ぬぉぉぉぉぉぉぉ!?」
渾身の一撃はいとも簡単に受け流され、カイゼルヴェンリアは体育舘の天井を打ち破って落下していた。
「くぅっ!正義マフラァァァァァァーーーーーー!展・開!!!」
中空で体を捻って体勢を立て直し、その掛け声と共に彼の首から純白のマフラーが展開される。

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイが首に巻いているマフラーの名は「正義マフラー」!
 その名の通り正義の味方が首に巻いているアレである!だが!だがしかし!正義マフラーはただのマフラーではない!
 正義マフラーはマフラー型の簡易重力制御装置である!装着者の意思により何時でも何処でも何度でも自由に展開可能!
 跳躍時、着地時、はたまた敵の攻撃により吹き飛ばされた時にこれを展開することにより衝撃を軽減するのだ!―

カイゼルヴェンリアはその巨躯とは裏腹に軽やかに体育館の床に降り立つ。そして彼が打ち抜いた天井が少し遅れて落下してきた。
「皇狼轟徹流奥義!列波爆気合!」
あわや崩落した天井に押し潰されようとした瞬間、カイゼルヴェンリアの全身から爆風にも似た気合が放出され、天井は吹き飛んでいた。
カイゼルヴェンリアを中心に小規模な爆発が起こった様に、彼の周囲は抉れ、クレーター状と化していた。

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイは皇狼轟徹流の使い手である!
 皇狼轟徹流とは悪を挫き、弱きを助ける古より続く格闘術である!彼はBEと共にこの皇狼轟徹流を用いてEXeMと戦うのだ!
 ちなみに列波爆気合とは裂帛の気合を放出する事により、ちょっとした攻撃を防いでくれたりするあり難い技なのだ!―

「うむ…私とした事が、怒りで我を忘れて猪突猛進などという愚行に走るとは。修行が足らぬ」
粉塵がもうもうと舞い上がる体育館の中で、カイゼルヴェンリアは腕組をして己の甘さを恥じていた。

>数体のEXeMが体育館に殺到して行った。
突然、体育館の扉が吹き飛んだ。そして館内に雪崩れ込んできたのは、数体のEXeMであった。
「来たなEXeM!このカイゼルヴェンリアが相手だ!掛かって来ぉい!」
EXeMの姿を認めるなり、カイゼルヴェンリアは精神を統一。気を練り、身体の各部位に集中。戦闘準備完了!
「デモリッションブゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーツ!!!!!」
地を震わす掛け声と共に、彼が脚部に装備している『イクスプロードブーツ』が爆発的な突進力を生み出す。

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイが脚部に装備しているデモリッションブーツは、
 文字通り炸薬の起爆により爆発的な加速を得る装備である!危険だから良い子は装備しちゃ駄目だぞ!―

文字通り、『爆発的』な突進力で一体のEXeMに肉薄。瞬時にして目の前に現れた狼を模った戦士に、当のEXeMは反応が遅れた。
「破砕!」
豪腕から繰り出される正拳突きはEXeMの腹を容易く打ち抜き、更に突きの衝撃波によってバラバラに砕け散る。
「粉砕!」
そして炸薬の力で無理矢理反転。背後に迫っていたEXeMの脇腹に、爆発によって加速された回転蹴りを放つ。
音速を超える蹴撃はEXeMの体を真っ二つにひき裂いた。周囲にEXeMの臓腑が肉片と共にぶちまけられる。
「爆砕!」
更に迫り来る最期の一体には両手から繰り出される掌底を叩き込む。しかし、ただの掌底ではない。
カイゼルヴェンリアの体内で練られた気を、敵の体内に無理矢理流し込むのだ。
彼の気がEXeMの体内で暴れ狂う!それは死よりも絶え難い激痛であった。
『GYAAAAAAAAAAAA!!!!!!』
身の毛が弥立つ様なおぞましい絶叫と共にEXeMは爆発四散し、天井や壁に内臓、肉片、骨がべちゃりと飛び散る。
弾けたEXeMの間近にいたカイゼルヴェンリアは、返り血は勿論の事、EXeMの飛び散った肉片により真っ赤に染まっていた。
「死して安らかに眠れ……私には、このぐらいしか出来ん」
彼が殺めたEXeMも元々は人間。暫しの間黙祷を捧げると、カイゼルヴェンリアは体育館の外に出た。

297 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 19:17:30
御堂が息を引き取った

298 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 20:11:24
さっきまで話していた御堂が何故突然死んだのか・・・・・
それは在日米軍の対感染生物弾の流れ弾がたまたまBEの隙間に命中し
以前に一度それを喰らっていた御堂は偶然アナフィラキシー・ショック起したのだ
いや偶然というよりむしろ運命なのかも知れない
天は御堂という悪を許さなかったのだ


299 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 20:28:59
>>290
御堂の繰り出す戦斧の猛攻に、阿美は防戦一方となる。
当然だ。BEの性能差は勿論だが、戦闘経験の差が圧倒的に違い過ぎた。
>「そうだった、久しぶりに会いたいだろうと思ってなぁ・・・ホレ、感動のご対面だァ♪」
御堂が投げてよこしたカプセルの中身は、小さな目玉だった。それを見た途端、阿美は理解してしまった。
その目玉の持ち主が“誰”なのか…
TSUKUYOMIのLABから脱走した時、守り抜く事が出来なかった幼い少女…
阿美の事をお姉ちゃんと呼び、檻の中で一緒に夢を語り合った、被験体番号117…
八坂野千佳の物だったのだ!!

>「おねえちゃんおねえちゃん、チカはおめめだけになっちゃったよォ・・・ギャーハハハハハハ!!!!」
既に阿美の目に腹を抱えて笑う御堂の姿は映っていない。
業怒は消え去り、絶望が心を塗り潰し、阿美の意識は途切れて…

          ∵ ∴ ∵

「ハハハ…ハハ…あ?……アッー!?」
御堂が突如苦しみ悶える。御堂の背後から突如現れたEXeMが腹を貫いたからだ(>>267)。
∵DAMAGED ERROR! PEEL-OFF!!∵
変身が強制解除され、御堂は膝をつき倒れ伏す。口から血塊を吐き、悲鳴を上げるが声にならない。
「…アッ…アァ……がフッ!」
EXeMは、ズルリと鋭利な鎌の様な触手を引き抜き、御堂の頭を鷲掴みにする。
御堂は死を悟った。と同時に『ある事』に気付いた。

前方の阿美の姿が消えている事に…そして、今まさに自分を容赦無く殺そうとしているEXeMの正体に!
少し考えたならば、分かる事だったのだ。
通常、脱走した被験体に「捕獲」という概念は無い。しかし阿美には常に「捕獲」命令が適用された。
これが何を意味するのか、少し考えたならば分かっていた筈なのだ。

「ぉマエ……ぷろ…と…ッジ……か!?」
ゴボゴボと血混じりの泡を吹きながら、阿美に問う。
甘かった。そう後悔した時には既に遅く、漆黒の刄が御堂の身体を微塵に刻んで、路上の朱染みに変えた…

          ∵ ∴ ∵

血溜まりの中で立ちすくむ全裸の若い娘。
返り血を全身に浴びたその肢体を朝日が照らす。
娘は泣いていた。

世界の全てを憎み、血の涙を流しながら…漆黒の災禍を宿した娘は吠えた。

300 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 22:41:05
>288
墨田は布津野の言葉の返答とし、足元の斧を蹴飛ばし手刀を振り上げながら跳躍する。
「ふふふ、コソコソと『ストレス解消』しているより、よっぽどいい顔になったじゃ・・!」
飛びかかってくる墨田を警戒するどころか、喜ぶよな言葉。
だが、その言葉は最後まで言われる事はなかった。
墨田が蹴り飛ばした斧が布津野の額に刺さったからだ。

のけぞる布津野。
既に跳躍をし、そのまま手刀を繰り出す墨田。
そのまま墨田の手刀が布津野の胸を貫いたであろう。
だが、額に斧を刺したまま布津野は動いた。
のけぞっていた身体を起こし、軸をずらしながら墨田の手刀を避ける。
それと同時に手を伸ばし、墨田の胸に指先を当ててその動きを止めたのだ。

「でも・・・せっかくの素質もさび付かせているからこうなるのよ。
気付かなかったの?貴方も自分の体組織から武器を作り出せるのでしょう?私もなの。
この斧は私自身よ。当然どこにあるかくらいは判るのよ。」
その言葉に従うように額に刺さった斧は溶け、布津野をコーティングする液体金属に飲み込まれていく。
同じように墨田が隠し持つ斧も形を崩し一本の髪へ。そして液体金属となってその指の間から流れていった。
「自覚なさい!」
一言と共に指先に力を入れる。
まったくの静止状態からだが、墨田は数メートル吹き飛ばされてしまうことになる。

転がる墨田を見下ろすように布津野の言葉は続く。
「貴方の姿、おかしいと思わない?EXeMにあって異形の怪物化するわけでもない。
むしろBEに近いわ。
BEとEXeMのハイブリットタイプと言えるのよ。天然のね。
貴方が望む望まざるに関わらず選ばれた以上、もう平穏な生活など送れはしないわ。
生き残り、上がってきなさい。
上がった時、貴方の認識は変わる!必ず、ね。」
そこまでいい終えたとき、布津野の立っている場所が影に覆われた。

>292
直上に在日米軍のヘリコプター。
ここからファストロープで兵士が降下、取り囲むまでほんの数瞬。
実によく訓練された動きだ。
だが、それはあくまで人間のレベル内で見れば、の話だ。
十数人の兵士達が一斉にトリガーに指をかけるが、それが引かれる事は無かった。
一瞬の硬直の後、体が膨張し防護服を破る。
中からは異形の化け物が出てきた。
靄に包まれた中見難いだろうが、よく目を凝らせば日を反射する細い十数本の線が見えただろう。
その線は兵士達と布津野を繋いでいる。
囲まれた時、布津野は密かに髪の毛を伸ばし兵士達に接触。
運動神経を乗っ取ると同時に感染させたのだ。そう、チェシャの能力が布津野にも取り入れられているのだ。

「あらあら、Bばかり。せっかくチャンスを与えてあげたのに。まあいいわ。」
巨大なEXeMに囲まれた布津野は衛兵をはべらす女王のように悠然と立っていた。

301 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/09(水) 22:45:17
>とりあえず、暴れてみる事にする。 びちびち。
「どうしたの・・・って、何で私変身してるの?」
暴れる猫を見たときに自分の腕が見え、いつの間にか変身していたことに気がつく・・・
しかし、変身と同時に発動するステルスが今、発動していないことにも気がついたとき
《アカル スギマス ステルスハツドウシマセン》
とベルトが仕方なく教える。問題点が消えたところで・・・
「あ・・・なるほど・・・こんなんで抱かれたら痛いもんね」
と暴れている理由を勝手に決めつけ、猫を頭の上にのせる。その上から校旗から千切り取った布で巻きつけてしっかりと固定する。
「いい子にするんだよ。いい子にしてたらツナ缶と秋刀魚買ってあげるからね」
・・・よし・・・これからどうしようかな?とにかく・・・ここにいちゃいけないね
なんか犬顔の人が暴れてるし・・・
吹きさらしの体育館から出ようと足に力を入れようとした東屋を異様な感覚が襲う・・・
それは・・・ベルトの意思なのかも知れない。
自分の完成形ともいえる布津野のBEが気になって仕方がないのだろう・・・
このベルトに人格があるとしたら、甘ったれた妹か世話焼きの姉になるのだろうか・・・
東屋はその異様な感覚に身をゆだねてみることにした。
しかし、その決断も実は彼女の意思ではなく、このベルトだった。
そう・・・感覚に身をゆだねた東屋は、こともあろうにベルトに気絶させられたのだ・・・

***************************************************

「・・・!!!」
激しく金属がぶつかりあう音で目が覚めた・・・
あれ?・・・ここはどこ?体育館にいたよね〜?
考えこもうとした瞬間、また、金属音が聞こえる。
音のするほうを見てみると、そこには、自分と同じようなものをつけた人が戦っていた。
妙に聞きなれた声を発する人と、容姿まで自分にそっくりな人・・・東屋の困惑はさらに深まるばかりだった
>「壊して『あげた』?人の生活覗き見してたくせに押し付けがましいんだよババァ!
 ああわかった、自由に振舞えってんならその通りにしてやるさ、まずはプライバシーの侵害に対する抗議の自由だ!」
その叫び声に、何かが繋がった。
・・・あの声は・・・墨谷君だ・・・不登校気味だったけど・・・覚えてる。
普段は無口なほうだったと思うけど・・・確かゴリラにキレてかかっていったときにこんな感じで叫んでた・・・よね?
・・・じゃあ・・・あの人は誰?・・・わからない・・・わからないけど・・・
「ふァックシュン!!!」
猫の毛で思わずクシャミが出てしまい、一体の空気を凍らせる。
・・・やっちゃった・・・うわぁ〜めちゃくちゃこっち見られてる・・・
どうしよう・・・えぇいい!!!自棄だ。
「墨谷君・・・この人だれなの?・・・悪い人?」
・・・自然な流れ・・・だよね?

この時点で実咲は・・・空気の読めない奴として、この二人に認められてしまった。
実咲は途方にくれた。


302 名前:EXeM兵(蟻型)[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 23:26:07
ゴッツンコゥ(我らが女王万歳)

303 名前:EXeM兵(蜂型)[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 00:40:40
>>302
ボクも頑張るブーン!

304 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 02:10:31
>292>300
>「ふふふ、コソコソと『ストレス解消』しているより、よっぽどいい顔になったじゃ・・!」
全く動じる様子を見せない布津野の言葉を、墨田が蹴り飛ばした斧がその顔ごと両断する。
(?)
墨田が感じた疑問が形になる前に、手刀が振りぬかれた。手応え無し。
頭を断ち割られたはずの布津野が避けたからだ。
墨田の胸に指を置き、先を制した布津野の言葉とともに斧が溶けてゆく。
頭に血が上るあまり、髪の毛を変化させて斧を作り出していた事を失念していたのだ。

>「自覚なさい!」
布津野が叫ぶと同時にその指に力がこもり、墨田は後ろに吹き飛ばされる。
テイクバック一切無しの静止状態からの一撃。完全に虚を突かれた形になったため、
受身を取れずに地面に転がってしまう。肉体的ダメージはまったくないが、
簡単にあしらわれたと言う事実は矜持にひびを入れるには十分な力を持っていた。

>「貴方の姿、おかしいと思わない?EXeMにあって異形の怪物化するわけでもない。
>むしろBEに近いわ。 BEとEXeMのハイブリットタイプと言えるのよ。天然のね。
>貴方が望む望まざるに関わらず選ばれた以上、もう平穏な生活など送れはしないわ。
>生き残り、上がってきなさい。上がった時、貴方の認識は変わる!必ず、ね。」
地べたに這いつくばる墨田を見下ろしながら、布津野が高らかに歌い上げるごとく言葉を放つ。
その髪がふわりと舞い上がり、それと同時にその頭上にヘリが姿を現した。


>301-303
ヘリからは数人の兵士が素早く降下し、周囲を取り囲む。在日米軍の精鋭だ。
しかし構えた銃が火を吹く事はなかった。兵士たちの姿は瞬時に膨れ上がり、蟻や蜂の特徴を持った姿に変貌を遂げる。
その背後からは細い糸が、わずかな空気の流れに揺れ動きながら布津野の元へと伸びていた。
>「あらあら、Bばかり。せっかくチャンスを与えてあげたのに。まあいいわ。」
「女王バチだか女王アリだかわかんねーけど、上がって来いってなあれか?自分が一段高いとこにでも居るつもりか?」
墨田は言葉とともにゆっくりと立ち上がり、手を真横に伸ばした。

「上等だ、だったら引きずり下ろしてやる!」
叫ぶと同時に右手の中に小さな棒が現れた。それは一瞬で大きさを増し、最終的には1m半程度の細い柄、
丸い鍔、ごく緩やかに反った60cmほどの刀身へと姿を変えた。静型と呼ばれるタイプの薙刀である。
墨田は基本的には自分がその構造を理解しているものなら、細胞が足りる範囲で何でも作り出せる。
だが、特に意識せずに武器を生み出す場合はほとんどがこの薙刀になった。
以前剣道をやっていた時分に、女の子の薙刀に完敗した記憶がそうさせているのかも知れない。
そう、一対一なら長柄の武器のほうが有利なのだ。
――人同士の戦いであれば、だが。

墨田は薙刀を頭上で一振りし、駆け出そうとした。その瞬間。
>「ふァックシュン!!!」
思わず視線を向けた先には赤い髪のBEが立っていた。
墨田の同級生、東屋であるが、墨田のほうではそうと認識できない。
(BE!?やべぇ、ここまで近付かれるまで気づかなかった…いや、くしゃみがなければもっと近くまで…!)
あまりに冷静さを欠いた自らの状態をはっきりと認識させられ、焦りを隠せない墨田をよそに東屋が呟く。
>「墨谷君・・・この人だれなの?・・・悪い人?」
(…俺は「すみだ」だ、「すみや」じゃねぇ。つーかお前が誰だ)
学校には行くものの教室にはあまり居ないというタイプの生徒だった墨田には、
声を聞いただけですぐに特定できるほど親交のある友人はいなかった。ましてBEの友人など。
(待てよ…この声はー、えーと…。ダメだ、思い出せねぇ。
 声を知ってるってことは同じクラスなのは間違いない…使わせてもらうか)

墨田は東屋に向き直り叫ぶ。
「そうだ!あいつがこの学校にウイルスをばら撒いたんだ!ぶちのめすから手伝え!」
言い終えるなり跳躍し、蜂型EXeMの一体を逆袈裟に切り上げる。
ずり落ちかける上半身にソバットを打ち込み、別の一体へぶつけた。
そうしてこじ開けた道を、布津野へ向かって突き進んでいく。

305 名前:EXeM兵(蜂型)[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 02:17:09
あぁ〜!やられたブーン・・・

306 名前:EXeM兵(蟻型)[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 09:16:51
ゴッツンコォ(相棒の敵)


307 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 12:16:48
>>295
>「どうだね若いのタバコでも吸わんか?」
憎しみと怒りで震えている永井の後ろから声が響く、そしてそこには煙草の箱だけ、
そう、宙に浮いている。永井は「ハッと」したかのように後ろを振り返る、
その顔は先ほどの感情が出た顔ではなく何時もと同じ淡々した表情だ。
そして宙に浮く煙草を箱をバイザー越しの表情の見えない目で凝視する。
おそらく普通の一般人では幽霊か何か化け物と総評し逃げるだろう、だが永井は淡々と驚きもせずに応える。
「マルボロは吸わん……ブラックデスかもしくはゴールデンバットしか好きではない。
 よって吸わない、あと下の雌型のEXeM、あいつに煙が気付かれる可能性がある。
 奴に見つかったら殺される、よって煙草を吸っている場合ではない。」

そう言ってまた布津野の方に向きかえり観察を続ける永井、
だが声はまだ続く、その内容は自慢なのか分からないが明らかに永井を侮っている。
>「わけあって姿は見せられんがなあに敵対する気はない」
>「ところで君は改造人間というものを知っているかね・・・特撮に出てくるあれだよ」
>「もし目の前にいるのがそれだといったら主はどう思う?」

少しかったるいように振り返り小声で永井は応答する。
表情はないがあまり機嫌の良い感じではないだろう。
「スティルス機能は特に珍しい物でもない、
 事実一年半前BE開発所で理論は完成している、それと敵対する気のないのは当に理解している。
 普通敵対しているならばターゲットとコンタクトを取るというのはありえない、
 さっきの煙草の箱をちらつかせるにも動揺を誘った心理的戦術が入っているとは到底思えない。」
鋭い言葉を浴びせる永井の顔には喜怒哀楽というものが見えない。
そして立ち上がり見えない奴の周りを歩きながら応答を続ける。
「改造人間に対しどう思うかを聞きたいのか?……翔華コンツェルン、
 それを思い浮かべる、高性能な義手義足の開発をしているとともに、
 そのテクノロジーを使い改造人間とやらもやっていたはずだ。」

おそらくこの時点で見えない奴は驚いているだろう。
なぜ翔華コンツェルンの事を永井が知っているか、
それは分からないが何しろ全てが図星なのだから、
しかし一方で永井はまんまと見えない奴の罠に引っ掛かっていたのかもしれない。
なぜならどんどん話しが逸れていき今や永井の目は布津野の行動を見ていないのだから。

308 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 18:18:04
>296 ウルフ・ガイ

 崩れ落ちた天井と共に落ちてきた、犬のような人のような生き物。
それに襲い掛かる同類。
あっさりと粉砕されるEXeMと、返り血を浴びた『不確定名:犬人間』を見たチェシャが呟く。

「ウワ、グロい・・・・」

 こちらに意識が向いている様子は無い。この場は放置して構わないだろう。
「ダッテ、メンドウじゃないヨ」
ナレーションと会話しないように。

>300 布津野

 何やら小難しい事を言っているハカセ、ハカセに吹っ飛ばされる嗅いだ事のある臭いのアレ。
下手に首を突っ込むと、後が厄介そうだ、と判断する。

「あんまり、ミつかりたくないカモ」

 ハカセに捕まったら檻の中、もう一方に加勢したら、おそらく足を引っ張るだけだ。

>運動神経を乗っ取ると同時に感染させたのだ。そう、チェシャの能力が布津野にも取り入れられているのだ。

「アタシとオナじ? ン〜、ちょっとウエかモ」

 チェシャには、健常な生き物を感染させる能力は無い、と思う。
実際、既に感染済みのBを支配する事は出来るが、Aや非汚染生物を支配した事は無い。
ひょっとしたら、感染させるくらいは出来るのかも知れないが。

309 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 18:19:05
>301 東屋

>「いい子にするんだよ。いい子にしてたらツナ缶と秋刀魚買ってあげるからね」

 『ツナ缶』と聞いて、一瞬暴れかけたチェシャの動きが止まる。
触手を伸ばして、東屋の体に、動きを阻害しない程度に巻きつける。
戦闘や逃走時に、振り落とされない為の用心だ。
そして呟く。

「つなカンは、のんおいるでヨロシクネ」

>そう・・・感覚に身をゆだねた東屋は、こともあろうにベルトに気絶させられたのだ・・・

「ッテええええぇぇェ!」

 ふらりと倒れこむ少女の体を、咄嗟に触手を絡み合わせて支えた。
頭から倒れこまれては、頭上に括りつけられているチェシャにもダメージが来る。

「ココにネかせておくワケにも、ねェ・・・・」

 瓦礫の上をゆっくりと移動し、比較的平坦な場所へ寝かせる。
小さな猫の体では、移動するのも大変だったが。
布津野の立っている場所に近づく結果になったが、布津野の注意は、
今は相対するナニでソレなアレに向いているらしい。
こちらに注意を向ける様子は無い。・・・・今の所は。

「やっぱり、オーモーいッ!」

>猫の毛で思わずクシャミが出てしまい、一体の空気を凍らせる。

 Σ(゚Д゚;)
 思い切り、こちらの方が注目されている。

>304 墨田

 布津野と相対する少年(らしい)が、次々とよわっちい同類を打ち倒す。
・・・・この少年(だと思う)も同類っぽいが、いつも追いかけてくるアレっぽい気もする。

>「そうだ!あいつがこの学校にウイルスをばら撒いたんだ!ぶちのめすから手伝え!」

「エー、ハカセコワい・・・・」

 実験・訓練と称して行われた様々な事柄が、チェシャの脳裏を過ぎる。
・・・・特に、あの炭化したサンマを食べさせられたり、
爆発した鍋の中身を食べさせられたのが酷かった・・・・。

 起き上がった東屋の足元で、困ったようにうろうろして見る。
東屋の顔を見上げながらも、ゆっくり背後の校舎に向かって触手を伸ばした。
何か重石になるような物に巻きつける事が出来れば、自分だけでも、
何か有った時に逃げる事が出来るはず。

 いざそうなった時に、大人しく逃げさせてもらえるか、
少女を見捨てる事が出来るかは、チェシャ自身にも判らないが。

310 名前:神の声[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 18:31:30
ブーンよ。
おまえは死ぬにはまだ早いぞよ。

311 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 18:37:17
巨大な象型EXeM出現。

312 名前:迫水流 ◆kg6BFe7vzE [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 18:39:08
>253
「ちょ!!思ったよりも強過ぎでやば・・・おわっ!!」

一発の銃声が俺の危機を救う。
そこに立っていたのは美しい女神?いや、戦場のアマテラスか。
「お久しぶりね、崎島くん」

どうやらこの女と、この少年は知り合いらしい。
羨ましい感情を余所に俺はありすの事を思い出していた。
あいつ、無事に逃げたかな?いや、きっとあいつの事だ。大丈夫さ。
そんな風に自分を励ます俺。

女は条咲と名乗り、俺を繁々と見つめる。

「・・・貴方・・・
どうやら見た感じTSUKUYOMIの人間じゃ無いようわね。
失礼、私はTSUKIYOMIの条咲綾子というわ。
これは大した収穫だわね。ついでに貴方も連れて行きましょ。
ジョン!車!」

・・・おいおい、なんで俺が。
無関係かつ、何の事だか分けもわからんまま俺は変な人達の車に乗り込む。
だいたいこいつらは何なんだ?そんなことすら聞く暇もない。

「リ、リムジンかよ・・・すっげぇな。ブルジョワかよ、あんたら」

やがて車は学校の前に着く。
いったい、これから俺に何をやらさせるっていうんだ。
意味もわからないまま、俺は車を降りる。
そこで、少年がありすのことを不意に言う。

>「あの…ついて行く代わりに錦野 ありすさんという人にTSUKUYOMIから護衛頼めませんですか?
ウイルス感染者に狙われているようで…」

・・・そうだ、ありす。
あいつはまだあそこにいるんだ。
俺は車をそのまま出ると急いで学校とは逆方向に走り出す。
怪物だの、何だの。俺はそんなことはどうでもいい。
今は、大切な仲間を助けなきゃならないんだ。

「あんた等が、どういう理由で動いてるのかはしらねぇけどさ。
俺には俺の生活があるし、大切な仲間もいる。
俺はあいつを見捨てるわけにはいかない・・・ここで降りさせてもらうぜ。」

確かに美人の願いは聞かなきゃならないかもしれない。
だが、今の俺にはもっと大切なことがある。
悪いけど、今はそれどころじゃねぇ。
急いで車のドアを開け放つと俺はありすのいる町へと走り出した。

「少年、短い間だったけど元気でな?また会えたら、会おう!!
アディオス!!〆」

313 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 19:22:24
>307
>あと下の雌型のEXeM、あいつに煙が気付かれる可能性がある。
うむ良い判断だ・・・・だがもうとっくにやつに気づかれていると思うのだが・・・
あれほどのやつだ、二人分の視線ぐらい初めから感づいているだろう
それでも攻撃してこないということはわれわれのことなどどうでもいいのだろうか
まあ攻撃されてもいくらでも逃走手段はある
壁を垂直に逃げたりな
「若いの言っては何だが・・・・多分もう気づかれとるぞ」
>「改造人間に対しどう思うかを聞きたいのか?……翔華コンツェルン、
 それを思い浮かべる、高性能な義手義足の開発をしているとともに、
 そのテクノロジーを使い改造人間とやらもやっていたはずだ。」
ふむ誰が漏らしたのだろうか・・・後でとっちめておこう
どうやらあの若いのはかなりの情報通のようだ・・・
「うむその通りだ・・・実はなここだけの話だが・・・
我が社の経営するデステニーランド、あれのぬいぐるみはぬいぐるみではない我が社の改造人間だ
つまりミッギーは実在する人物なのだ・・・・お主に子供がいたらこのことを自慢してやるがいい」
「それとおぬしの装備・・・・・だいぶガタがきてるな」
そうこういっているうちに下の方では何か動きがあったらしい
ふむ我輩の本来の目的・・・会長が膝の上で撫ぜ撫ぜする黒猫の捕獲というまことに馬鹿らしい任務もあるしここはこの人物の手を借りるか
「おっと名乗るのが遅れたな、我輩のコードネームはストレイルキャットという本名はとっくに捨てた」
「どうだ我輩と手を組まんか?見返りに最新の我が社の開発した武器を進呈しよう、まあ翔華コンツェルンが嫌いというなら別だが」


314 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 20:07:50
>311
「……私の行く手を遮ると言うのか」
未だ人類とEXeMの血で血を洗う激しい戦闘が続くグラウンドに向うカイゼルヴェンリアの前に、
一体の巨大な象型EXeMが立ち塞がる。決してカイゼルヴェンリアは小さくはないが、象型EXeMは
彼より遥かに大きい。大人と子供ほどの差はあるだろうか。圧倒的である。
『PAOOOOOOOOOOOOOOONNNNNNN!!!!!!!』
象型EXeMが吼え、その巨大な足でカイゼルヴェンリアを踏み潰そうとする。
カイゼルヴェンリアは別に逃げる訳でもなく、敢えて真正面からその攻撃を受けようと身構えた。

―ドズンッ!―

巨大な鉄塊が落下したような、地を震わせる程の鈍重な音が響いた。
粉塵がもうもうと舞い上がる中、カイゼルヴェンリアの姿は無い。先程まで彼が佇んでいた場所には、
象型EXeMの巨大な足が地中深く減り込んでいた。
象顔をにやりと歪めるEXeM。彼は確かな手応えを足の裏に感じていた…だが、それも直ぐに驚愕に変る。
「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオォォオオォォ!!!!!!!!」
地の底から響くのは、地獄の番犬ケルベロスの咆声か。
踏み潰されたとばかり思っていたカイゼルヴェンリアは、咆哮と気合と共に象型EXeMの丸太よりも遥かに太い足を跳ね除けていた。
体勢を崩し、仰向けに盛大に倒れるEXeM。
その隙にカイゼルヴェンリアは地中に減り込んだ自分の体をデモリッションブーツの加速で抜け出す。
空高く舞い上がり、正義マフラーを風に靡かせ、優雅に、軽やかに地面に降り立つ。
「その程度の攻撃でこの私を葬れると思うてか!だとしたならば!ならば!この私も安く見られたものだ!」
起き上がろうとしている象型EXeMに向って「掛かって来い」と言わんばかりの挑発を行うカイゼルヴェンリア。
『WOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!』
それに激昂した象型EXeMは全身を怒りに戦慄かせ、鋭い牙を振り翳して突進してくる。
と、同時にカイゼルヴェンリアもデモリッションブーツの急加速により突進。
見る見るうちに両者の距離が縮まり、遂には―――

―ドッゴォォォン!!!!―

巨大な鉄塊同士が高速で衝突したような轟音が轟くと同時に、両者の衝突により凄まじい衝撃波が発生。
巻き上げられた土煙により両者の姿は暫し分厚い煙のカーテンの向こうに隠れてしまった。
暫くして土煙が収まると…其処にカイゼルヴェンリアの姿は無かった。
在るのは象型EXeMの姿だけ。狼を模した白銀の戦士の姿は何処にも見当たらなかった。
いや……カイゼルヴェンリアの姿は、確かにあった。しかし、何故か彼は象型EXeMの遥か後方に佇んでいた。
そして、何故か象型EXeMの巨躯が不意に傾き、遂にはそのまま地に伏せてしまった。
しかし、よく見ると像型EXeMには巨大な破孔が穿たれていた。それは大の大人が通り抜けられるほどの巨大な孔であった。
「くっ…流石に捨身徹甲撃は負担が大きいか」
だが、象型EXeMを見事沈黙せしめたカイゼルヴェンリアの立派な堂々たる体躯も又ぐらりと揺らぐ。

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイは皇狼轟徹流奥義、『捨身徹甲撃』を使用したのだ!
  捨身徹甲撃とは文字通り捨て身の技である!己自身を鋼鉄すら貫く徹甲の一撃と化し、そのまま何の躊躇いも体当たりするのである!
  成功すれば相手に巨大な風穴を穿つ事が出来るが、失敗すれば勇んで好きな娘に告白しフられた高校生男子の如く身が砕けるであろう!―

「しかし!だがしかし!この程度で倒れる私では無いわ!」
気力と気合、根性その他諸々により、再び立ち上がる狼の戦士。
「掛かって来ぉい!EXeM!このカイゼルヴェンリアが相手になってやるわ!」
混戦続くグラウンドの真ん中で声高らかに堂々と宣言するカイゼルヴェンリア。

315 名前:EXeM兵(蜂型)[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 20:07:58
もう怒ったブーン!!兄弟の敵討ちだブーン!!
「くらえー!!毒針だブーン!!」
ボクがお尻から針を発射したブーン。毒で痺れて動けなくなったら、ボクの勝利だブーン!!


316 名前:ドクトルK[sage] 投稿日:2006/08/10(木) 20:21:12
ヒャッヒャッヒャ!見事だなウルフ・ガイよ。
じゃが貴様の運命も今日で終わりよ!
わしの合成EXeMに勝てるか!かかれ!ガルメク・ジゴラよ!
こいつは柔らかい体であらゆる打撃を吸収するのじゃ!

317 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 22:38:34
>312

>「あんた等が、どういう理由で動いてるのかはしらねぇけどさ。
>俺には俺の生活があるし、大切な仲間もいる。
>俺はあいつを見捨てるわけにはいかない・・・ここで降りさせてもらうぜ。」

「・・・そう、残念ね。
ならもし気が変わったらこの番号に電話してくれないかしら。
天下のTSUKIYOMIが手厚く歓迎するわ。」

そう言うと迫水に携帯の電話番号を渡した。
その電話番号の紙の裏の端には一枚白い丸いシールが貼ってある。
迫水はそれを受け取ると去っていった。
それを窓から見ながら条咲はクスリと笑う。
その笑顔はまるで迫水の未来を見据えてるような笑顔だった。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
学校から少し離れた自衛隊軍の作戦本部のテント。
その中で自衛隊隊長、楠は一人学校内の地図を見てしかめっ面をしていた。

「私が頼んだことはやってくれたかしら・・・楠隊長」

背後からの声に頭だけ振り返る楠。

『・・・お前か・・・』

そこには先ほど学校で崎島と分かれた条咲が居た。
ニッコリと笑うその女の顔を見ると楠は再度地図を見る。

『・・・一応、お前が頼んだ学校から半径10q以内の封鎖は出来た
・・・だが・・・まだあれは三分の二しか用意出来てない』

「あら、困った物ね。
・・・ま、いいわ。三分の二でも見せてもらえないかしら。あれを。」

『・・・・・・。』

318 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 22:40:18
楠が動き出す。
それに条咲は付いていく。
二人はいったんテントの外へ出るとテントの裏に回る。
自衛隊軍が乗ってたジープ車の隙間を通っていくと巨大な桜の木が一本現れた。
楠がその巨大な桜の木を上に三回、下に一回ノックするとその桜の木の幹の一部がドアと化す。
それを開け二人で乗り込む。
その扉はどうやらエレベーターらしく、揺れると下に下がっていく感覚にあう。

―チンッ・・・!

ドアが開く。
室内は広いが電気が消えてるせいか真っ暗だ。
条咲、楠と室内に入る。
楠が壁に取り付けられたスイッチを押し照明を明るくする。
すると目の前にはなんと10個の小型ミサイルが姿を現した・・・。
ミサイルの一つに近寄る条咲。

「良い品ね。・・・流石自衛隊ってところね。」

迫水を見送ったときと同じ冷笑を浮かべる条咲。
楠はただただそれを見てるしかなかった。
理由は簡単、自衛隊軍上層部はすでにTSUKIYOMI側だったのだ。
表向きにはTSUKIYOMIとは敵対してるとあるが、
それは闘志を燃やさせ進んで感染生物と闘わせる為の策。
自衛隊の兵士達にわざと感染させ、そのデーターをTSUKIYOMI側が集める。
即ち兵士たちは踊らされていたのだ。

条咲は白手袋をするとそのボディーをスッと撫でた。
いつの間にかその部屋には条咲のBGも入ってくる。
その手には開いたノートパソコン、
その画面には学校内の見取り図の中にある体育館のスペースが赤に染まっていた。

319 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 23:36:01
>316
>ヒャッヒャッヒャ!
「この声は…!?」
耳障りな高笑いにカイゼルヴェンリアはフルフェイスヘルメットに覆われた顔を弾かれた様に上げる。
彼の視線…それは一際高い電柱の上に佇む人影に注がれていた。
「ドクトルK!貴様、生きていたのか!?」
ヘルメット、そしてその下の狼のマスクに覆われていようと、今の彼の瞳は間違いなく怒りに染まっていると知れる。
それ程までに、大気を震わすほどの激しい憎悪が電柱上の老科学者に向けられていた。

―ドクトルK―

彼はカイゼルヴェンリアことウルフ・ガイがBEを手に入れる前に敵対していた組織の謎の科学者である。
あの頃のウルフ・ガイはBEを用いる事無く、極限にまで鍛え抜かれた己の技でドクトルKが作り出す狂気の産物、
合成獣と死闘を繰り広げ、ついにはK自身を討つ事に成功していた。しかし、まさか再び彼と相見える日がこようとは…
「如何いう事だ!?貴様は私がこの手で討った筈…いや、そんな事は如何でも良い。
悪魔が再び地獄から蘇ったのならば、また私がこの手で地獄に送り返してやるだけだ!そう!何度でも!」
BEを手に入れたウルフ・ガイの戦闘力は格段に向上している。
今の彼は、苦戦に苦戦を強いられたドクトルKを一撃で片をつけるだけの自信と経験を得ていた。

>わしの合成EXeMに勝てるか!かかれ!ガルメク・ジゴラよ!
「EXeMだと!?…そうか。私がBEという新たな力を手に入れたのならば、ドクトルKよ、貴様はEXeMを手に入れたと言うのだな?」
流石にドクトルKも合成獣に変る新たな力を手に入れたという訳だ。
しかし、新たな力というのがEXeMとは……これはかなり厄介だろう。
狂人と言えども彼は曲がりなりも稀代の天才科学者。
彼の手に掛かれば、未だに謎の多いEXeMを解析し、改良を加え、嘗ての合成獣の様に自由自在に操るのは造作も無いだろう。

>こいつは柔らかい体であらゆる打撃を吸収するのじゃ!
ドクトルKの言葉通り、現れた合成EXeMは軟体動物のような形状をしていた。柔らかそうな表皮は打撃を簡単に吸収しそうだ。
だが、此処で引き下がるカイゼルヴェンリアではない。
「敢えて不利な勝負に真っ向から突っ込み、そして勝利するのが漢だ!」
両脚部のデモリッションブーツを点火させ、炸薬の爆発力で空高く舞い上がり、更に空中で何度も炸裂させて高度を上げ続ける。
見る見るうちに眼下の学校は点となり、今では市全体を一望出来る高度にまで到達していた。
「一点急速降下!」
肩の分厚い装甲板が開放され、中に組み込まれている機関が現れた。
「皇狼轟徹流奥義!重爆轟雷蹴りぃぃぃぃぃぃぃぃっぃぃぃぃっぃぃ!!!!!!」
肩に内蔵されている機関が無尽蔵とも思える出力を汲み出し、それを推進力として放出。
一瞬にして、カイゼルヴェンリアは地上に落ちる彗星と化していた。

320 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/10(木) 23:37:33
(>319の続きです)

―ドッゴォォォッォォォォォォォオォォォオオォオォォン!!!!!―

地盤を砕き、土砂が何十mも上空に巻き上げられ、やがてそれは雨の様に降り注ぐ……
この技は過去に幾度と無く、ドクトルKの合成獣を葬った必殺技の一つであった。
並みの合成獣なら一撃で葬れる。そう、確かに葬れる。だが、カイゼルヴェンリアはこの時ばかりは驚愕に顔を歪めていた。
「何!?」
重爆轟雷蹴りにより、地中深く突き刺さったカイゼルヴェンリア。しかし、彼は直ぐに空高く弾き返されていた。
「何だとぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉっぉぉ!?!?!?」
降ってきたのと同程度の勢いで空高く弾かれるカイゼルヴェンリア。
何とか正義マフラーに重力操作により、遥か彼方にまで弾き飛ばされる前に空中で静止し、地上に降り立つ。
「私の重爆轟雷蹴りを弾き返すとは…何たる軟体!何たる弾力か!」
確かに彼の渾身の一撃である重爆轟雷蹴りは合成EXeM、ガルメク・ジゴラの脳天と思しき箇所に命中した。
しかし、ガルメク・ジゴラはその恐るべき弾力性により、地中深くまで突き刺さるカイゼルヴェンリアに合わせて伸張。
そして元に戻り、その弾力性により彼を凄まじい勢いで弾き返していた。
「あらゆる打撃を吸収する…如何やら、その言葉に偽りは無い様だな」
まさにガルメク・ジゴラは打撃技を中心とするカイゼルヴェンリアには不利な相手と言えよう。
「だが!だがしかし!不利になれば成るほど私の魂は熱く燃え上がり、血沸き肉踊るというものよ!」
しかし此処で勝負を諦めるカイゼルヴェンリアではない。彼は対峙する相手が困難であればあるほど燃え滾る漢なのである。
「そして今度こそ私の妹、恵を返して貰うぞ!」

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイには一人の妹がいるのだ!
  その娘の名は恵(めぐみ)!天涯孤独な身の上である、ウルフ・ガイにとってはたった一人の肉親である!
  以前にドクトルKがウルフ・ガイの能力に目を付けた際、彼を組織に勧誘しようとするが敢え無く断られ、
  その人質として恵は攫われたのであった!ちなみに恵は小学生だが家事がからっきしなウルフ・ガイを支えてくれる有り難い妹なのだ!―

321 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/11(金) 00:13:23
>314.316.319.320
ストレイルキャットは犬っころの様子を見た
「・・・・・若いの我輩たちだけでもリアル系を維持しようではないか」
さすがの中年クロニャンコも”ワイヤード猫ロケットパンチ”は禁じ手にしたいのだった
「さて手伝って欲しいのは・・・大変馬鹿馬鹿しいのだが一匹の黒猫の奪取だ」
「わが翔華コンツェルンの会長が一目見て気に入ってしまってなどうしても欲しいということだ」
「おっとすまんそういえばまだ姿を現してなかったな」
そう言うとストレイルキャットは姿をあらわす
その姿は異常であった
平たく言えば長靴を履いた猫、現代版
二足歩行する黒猫
茶色の革靴を履き
濃青のジーンズを履き
黒のTシャツを着て
黒いサングラスをしている
指は人に近いが肉球がある
手の甲にはやけにメカっぽい爪

「ふむ猫アレルギーでは無いようだな」

322 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 02:08:22
条咲さんの頼み事はとんでも無い物でした。
人を餌にし大物を釣る、その精神力、賢さ…それは少なからず僕の背筋をゾゾッとさせます。
条咲さんの考えは正しいのかも知れません、でも、やっぱしこういう所はどうも合いません。
僕は条咲さんを困惑の目で見ると渋々了解しました。条咲さんは学校に背を向けます。
僕は暫く見送った後クルリと学校の方へ向きました。結局迫水さんは居ず僕一人、それでも進まなければウイルスは消えません。

僕は校庭に一歩踏み出し走り出しました。

校庭は異様なまでに静かで何も居ません、そう、戦場は校舎内。僕は走りながら変身ベルトに手を掛けました。
此処は学校、しかも今は日中…大丈夫、被害は少ないはず。
「変身…!」
〈VersionICHISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉
[ヴン…!ドギャァアアァァアアァアァアアアァアア!ギャギャギャギャギャッッ!!]
黒い全身装甲服が身を包んだかと思うと、半径三キロほどの建物全ての電力が僕の方に一辺に衝撃と激痛を浴びせます。
そうなれば町の灯りは消え、停電状態になります。もう本当にすみません…後で返しますから。
一瞬の衝撃と激痛が終った後僕は物凄いスピードの猛ダッシュをし、飛び上がり学校の玄関ドアの硝子を飛び蹴破り、
学校内に入りました。

[ガシャァ――――――…ッン……!]

キラキラと硝子の粒が舞い数十センチ先の地面に着地します。すると中には早速Class-Bの十三匹の感染生物。
一瞬一斉にギョロリと僕の方を感染生物たちは見ました。一瞬ドキッとしてしまいます、が。
その後はまるで何事もなかったかのようにClass-Bの感染生物たちは再度歩き回り始めます。
それもそのはずです、此処は条咲さんの鱗粉地帯。僕の事を認識できないでいるのです。
相変わらず凄い能力です…僕は鱗粉が蒔いてあるところをスピードを抑えながら走りました。
一瞬感染生物と目が合います。息が止まりそうになります。
僕は慌てて目を反らすと鱗粉の道の一部である階段を駆け上がりました。

やっぱし…僕は許しきれてない。条咲さんの行動を。

昔自らの身に起こった悲劇を見逃したのは一体これで何度目なのでしょうか。
見逃す度に自分の身が引き裂かれるような空虚感に見舞われるのに…
段々仕事だからで片付けてられるようになってる自分が怖くなってくる。不安に襲われ拳を握るもやはりこの乱雑感は否めません。
それは喜ぶべきなのか…哀しむべきなのか…。

ふと気がつくと僕は感染生物の死骸だらけの階に出てました。
僕は周りを見回します。そして条咲さんが言ってた事を思い出します。
そういえば…白川さんっていう人を誘えって言ってました。恐らくBE装着者の一人なんでしょう。
と言うことはコレは…その白川さんという人が殺したのでしょうか…?
妖しい静寂の中、僕は一二歩鱗粉の道から出て、屈み死体を見ました。
やはりそこには斬り傷があります。と言うことはやはり此処に僕以外のBEが居ると言うこと。
僕は立ち上がり、そして再度周りを見回すと取りあえず叫んでみる事にしました。

「誰かー!!居るなら返事してくださーい!!」

薄暗い廊下に声が響きます。

323 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/11(金) 08:09:53
負けるなウルフ!
どこかに弱点があるはずだ!

324 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 11:45:13
>>313
>「若いの言っては何だが・・・・多分もう気づかれとるぞ」
見えない男の声が響く、女型のEXeMに気付かれている。
布津野の方向に振り向く永井、すると偶然か意図的か、
大量のEXeMに身を守られた布津野がこちらを見てニヤリと笑う。
永井はしゃがみ布津野から見えない位置へと自然に動いていた。
気付かれているのだとしたら今回はもう近づくべきではない、
永井はあの布津野の存在を畏怖すべきだと誰よりも感じ取っていた、

>「おっと名乗るのが遅れたな、我輩のコードネームはストレイルキャットという本名はとっくに捨てた」
>「どうだ我輩と手を組まんか?見返りに最新の我が社の開発した武器を進呈しよう、まあ翔華コンツェルンが嫌いというなら別だが」
ストレイルキャット、それが見えない男のコードネーム。
そしてストレイルキャットは永井に交渉を持ちかける、
もちろんお互いの利害が一致するように報酬を出す、
永井の装備はボロボロ、一目見て分かる、コートはあちこちが裂け、
防弾服には穴が開いている、その姿は亡霊のようで不気味だ、
武器にしても欠けたナイフ程度。新しい装備をくれるというのなら喉から手が出る程欲しい。
「……翔華コンツェルンがEXeMが跋扈している世界において、
 有数の技術を持っているのは疑いようの無い事実だ。」
自分の格好を見て確かめるように喋る永井、
「……そして、翔華コンツェルンに対し敵意は持っていない。
 むしろ、一時世話になった……、社長に拾われた事があってな」
右手のグローブを外すとそこに現れたのは機械の手だった。
モーターの駆動音や金属の擦れ合う音を放ち動いている手、
普段は手袋の防音効果により機械だとは誰も思わない。
「そして失った手を取り戻してくれた、仲間になれとも言われたのだが。
 それは丁重にお断りした……つまり、翔華コンツェルンには義理はあっても恨みはない。
 借りを返すのに丁度良い、協力させてもらおう……」

325 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 11:47:16
>>321
>「・・・・・若いの我輩たちだけでもリアル系を維持しようではないか」
おそらくあの狼男の事を見ているのだろう、
永井はすでにあの狼男の事は見なかった事にしているような感じだが。
「どうでもいい……それよりも何をすればいいのか説明してくれ。」
相変わらず無機質に言い放つ永井、

>「さて手伝って欲しいのは・・・大変馬鹿馬鹿しいのだが一匹の黒猫の奪取だ」
>「わが翔華コンツェルンの会長が一目見て気に入ってしまってなどうしても欲しいということだ」
黒猫の奪取、簡単で楽と思えるが最新型の装備がもらえるのなら
逆に安っぽい感じがしてならない。永井もそう思ったのか見えない男に対し言う。
「大方、その猫とやらもただの猫ではないのだろう、でなければ最新型の装備を交渉に出す訳が無い。」

>「おっとすまんそういえばまだ姿を現してなかったな」
だが見えない男は永井の質問には答える前に姿を現した方がいいと思ったようで
スティルスを解く、その姿は奇怪としか良い用が無かった、
まるで現代版の長靴を履いた猫のようだ。永井は猫アレルギーではないなという問いかけに対し
変わらぬ淡々とした表情でツッコミを入れる。
「……それ以前に、お前は猫なのか?」
誰しもが抱く疑問をそのまま放ってしまう永井は正直者なのだろうか?
そんな事をしていると下から叫び声が聞こえる。
>「誰かー!!居るなら返事してくださーい!!」 (>>322
下の階でだれかが呼んでいるようだ。
「……どうやら下に誰かがいるようだが…どうする?
 奴の言うとおりに返事をしてみるか?」

326 名前:ドクトルK[sage] 投稿日:2006/08/11(金) 13:01:44
ドクトルK:ヒャッヒャッ!計算通りじゃ!!
今のお前のパワーではわしの天才的頭脳によって
新たなパワーを得た合成獣たちにはかなうまい!
さあ、おとなしく脳改造を受け忠実な下僕となるのじゃ!
ガルメク・ジゴラ:ビュビュビュビュビューーーッ!!

−その時、ウルフは目撃した!太陽に反射して
ガルメク・ジゴラの胸に隠された弱点の核が光るのを!−

327 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 13:12:06
現在地:校舎前

TSUKUYOMIのデータベースから標的のデータを映し出す。
名前は布津野 珠美。
かつてはTSUKUYOMIの博士だったが今では組織から抹殺命令が出ている。
要は「裏切り者」というわけだ。
白川はウエットティッシュで手を執拗に拭きながら校舎の廊下から聞こえる声に気付く。


>322「誰かー!!居るなら返事してくださーい!!」

子供の声、まだ幼さを感じる。
白川は無線機を取り出し、TSUKUYOMI所属の戦士が携帯しているであろう無線の周波数に合わせる。
「こちらは、TSUKUYOMIのCrew ShadoW・・・そちらの名前と所属部隊を言え。」

Crew ShadoW・・・それはTSUKUYOMI本部直轄の精鋭部隊である。
EXeMに感染した生物の排除、TSUKUYOMIに危害を加える人物の抹殺を主任務とする。
チームリーダーの白川宋を始め、隊員全員が量産型BEを装備。
通常弾では対抗できないEXeMに対し、対EXeM特殊弾を使用する。

条咲が何を考えているのか。白川にはそれとなく理解できる気がした。
抹殺ではなく、出来れば「捕獲」。この言葉の持つ意味を。
いずれにせよ、人類を守るのが我々の使命でありEXeMに感染した奴らなど最早人間ではない。

ただの「害虫」だと。


328 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 13:23:24
薄暗い廊下から>322崎島の方へ、足音が聞こえる。

無線から聞こえてくる声と、廊下から聞こえる声が重なり…響く。
「君が、条咲さんの言っていた新たなBE装着者か。」
足音は1つではない。複数の足音、何人もの靴音。
また、声がする。同時に感染生物の屍骸を足で踏み付ける音。
「我々は、TSUKUYOMI本部直轄の精鋭部隊。Crew ShadoW…
我々の任務は…」

靴音が止み、薄暗い明かりの中から整った顔立ちの茶髪の青年が現れる。
周りには黒い装甲を身に纏った戦士達の姿。
いつの間にか、崎島の背後にも…周囲を囲まれている。
茶髪の青年は、グローブを取り崎島へと握手を求める仕草を見せる。
穏やかな笑顔、そしてゆっくりとした物腰。
悪意は微塵も感じられない。

「我々は、人類の自由と平和の為にEXeMと戦っている。
君にも、行動を共にして欲しい。

完璧作戦、アルティメットミッションの為にも・・・ね。」



329 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/11(金) 15:05:37
>>325
「ターゲットは猫でありながらEXeMクラスAとなった稀有な存在、我々は不思議の国のアリスに習いチェシャ猫と称している」
>「……それ以前に、お前は猫なのか?」
我輩はその言葉にこう答える
「3分の一はな残りの3分の一は人間で残りは機械だ・・・・分類上はハイボーグという有機体複合型サイボーグとなる」
「やつは我輩のこの姿の元となった・・・猫細胞の提供元の猫だ・・・ある意味では我輩の母かも知れん」
「見た目は羽と触手の生えた黒猫で、雌固体だ」
「傷をつけるな、殺しては何にもならぬ」
>「……どうやら下に誰かがいるようだが…どうする?
 奴の言うとおりに返事をしてみるか?」
ふむさてどうしようこの姿を見られたら攻撃されるかもしれん・・・まあ賭けてみるか
「好きにしろ若いの・・・それから装備はそこのトランクに入っている」
「軽くて丈夫なモノクリスという防護服と固体なら何でも切り裂く高速振動剣だ・・・本当は磁気ニードラーとかもあるが使い慣れた刃物類のほうがいいだろう」
「高速振動する刃物は言ってくれればどんな形のものでも最低一ヶ月で用意する」
「後はレーザーを防ぐ泡を出すアブラット・フォームのスプレー缶じゃな・・・まあいまだかつて生態レーザーを撃ってくるEXeMには出会ったことがないが」
そう言ってストレイルキャットは永井を見た

330 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 15:58:13
叫んで暫くして返事の代わりに無数の足音が聞こえてきました。
僕は足音の方へ振り返ります。多い…しかも無線の音もする…って事は…
暫くしてそこに一人の男性がやってきました。僕は慌てて変身を解除します。初めてあった人に顔を合わせない訳にも行きませんしね。
>「君が、条咲さんの言っていた新たなBE装着者か。」
「あ…はい!」
慌てて返事します。すると周りに量産型BEを装着した人たちが僕を囲みます。
そしてそこに来る茶髪の大人の人…どうやらこの人が…僕はその男性の顔を見ます。
>「我々は、TSUKUYOMI本部直轄の精鋭部隊。Crew ShadoW… 」
CrewShadoW…!?
CrewShadoWと言ったらTSUKIYOMI内のエリート部隊です。
そのエリート部隊のトップに降臨する男性…白川さんがグローブを外して握手を求めます。
>「我々は、人類の自由と平和の為にEXeMと戦っている。
>君にも、行動を共にして欲しい。
>完璧作戦、アルティメットミッションの為にも・・・ね。」
僕は少し軽く深呼吸したあと白川さんに握手をしっかりとすると、
「はい!こちらこそよろしくお願いします。」
と笑顔を見せました。
と、その時です。

!?

僕は目眩に一瞬襲われたかと思うと少し前の方へよろけました。慌ててふみとどまります。
「…?どうした?」
白川さんが訪ねます。あれ…?
「…いや……なんでもないです。」
…どうやら疲れちゃってるのかな??僕は少し考えた後、次の行動へ映りました。
******************************************************
あれから白川さんに状況を説明した後、条咲さんから貰った地図を渡し、再度鱗粉の道を駆け抜けます。
五、三分後、暫く走ってると大きな扉にたどり着きます。そう、ここが…

布津野がいる体育館…!

僕はゴクリと唾を飲み込みドアを見据えました。CrewShadoWの部員が先にドアを破ります。
[ガラァア……ンッ…!!]
体育館に大きな音が響きそこにぞろぞろとCrewShadoWの隊員が入っていきます。
CrewShadoWの隊員が全て入った後、白川さんと僕は体育館に入りました。
白川さんが叫ぶと周りの隊員達は一斉に体育館にいた数人の人間を囲み膝をつくと銃を向けます。
…黒髪の学ランの男、頭に猫を乗っけたBE…そして…条咲さんが見せたノートパソコンの画像と同じ姿をした…

布津野 珠美!!!


331 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 16:00:18
僕はその女を殺気を込めた無表情で見据えます。こいつが今回の感染源……しかも、こいつは強い。
僕は一歩踏み込むとベルトに手を掛けました。
〈VersionICHISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉
[ヴン…!ドギャァアアァァアアァアァアアアァアア!ギャギャギャギャギャッッ!!]
電気を帯びたボディーが身を包んだかと思うと、[バシンッッ!!!]と音を上げ一瞬静寂が走ります。
地面には焦げ後が残ります。それもそのはず、電撃を地面に当て、僕は飛び上がっていたのです。
天井近くまで飛び上がった僕は十字手裏剣を二枚取り出すと上空から布津野へ向かっておもいっきし投げます。

〈Lightning by Blue purple―鉄槌―!!!〉

[カッ…!!!ドギャァア――――ッ!!!!!!]

布津野へ向かって投げられた手裏剣は青紫の雷と化し布津野に向かって落ちます。

332 名前:仮面ライダーギャレン[sage] 投稿日:2006/08/11(金) 16:21:32
くっなんとか逃げ切れたか!
ここは体育館か?なにやら嫌な気配がするな!

333 名前:毒サイ男爵[sage] 投稿日:2006/08/11(金) 16:52:03
わーっはっはっは、ウルフガイ!
この子がどうなってもよいというのか!
(校舎裏手の崖の上に戦闘員たちが恵を連れてくる)

334 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 16:54:24
>「そうだ!あいつがこの学校にウイルスをばら撒いたんだ!ぶちのめすから手伝え!」
墨田が共闘を実と認めてくれたので、目の前にいるBEは敵として認識する。
「・・・うぉっし!!!」
バシンと足を叩き気合を入れる。この行為によりBEのテンションも上がり、より効率よく稼動できるようになった。
>困ったようにうろうろして見る
足元ので困ったようにしている猫を発見し、しゃがみ込む
「あれれ?外れちゃったのかな・・・まぁ丁度いいかな・・・屋上で待っててね、ツナ缶と秋刀魚買って行くから」
ポンっと猫の頭を撫でて振り向く
・・・ノンオイルの缶詰でいいよね・・・さてと・・・
一旦深呼吸をし、構える。カンフーに似た構えなのだが・・・東屋には武道の心得はない、しかし、自然とこうなってしまったのだ。
「ふぅ〜・・・・」
神経を研ぎ澄まし、目標の中心のみを睨む。
その間の両手は、腰に構える。ゆっくりと力を腕に溜める。
「・・・ジャリ」
「!!!・・・ハァ!!!」
右後方からのアリ型EXeMの攻撃を右腕で止め、左腕を撃鉄のように振り回し、敵を叩き撃つ。
鈍い音の後に沈むEXeM・・・
「・・・・・・次は誰!!!」
周囲にいるEXeM睨みつける。・・・いける・・・この程度の相手ならいける・・・
東屋は何かを確信したかのように拳を固め、足に力を込める。
「こっちから行っちゃうよぉ!!!」
爆発的な加速で近くのEXeMまで近づき、蹴り飛ばす。
東屋の勢いは止まらず、ピンボールのように次の得物を襲う。

335 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 17:11:34
三匹目を蹴り飛ばしたとき、東屋の目標は布津野に定まっていた。
・・・あの人が・・・こんなことをしたんだ!!!許せない!!!
いくら温厚なほうの東屋でも、この地獄を作り出した本人を相手にすると怒るようだ・・・
今日は平日・・・当たり前のようにクラスメートはこれに参加しているだろう。
助かっている可能性はゼロに近い。
布津野を睨みつけ、歯をギリっと噛み締める。
そして、思いっきり地面を蹴り上がり、布津野を自分の射程に入れる。
「うおぉぉぉりゃあぁぁあ!!!」
渾身の力で布津野を叩き撃った・・・と思われたが・・・拳は布津野の目の前で停止していた・・・
別に布津野が何かしたわけでもない・・・東屋が勝手に止めたのだ。
いや・・・正確に言えば・・・ベルトが邪魔をしたのだ・・・
布津野のBEを攻撃させまいとして・・・
「・・・あれれ・・・なんで止まっちゃうの・・・!?」
となにが起こったかわからず、とにかく、ここから離れようとした瞬間
布津野の髪の毛が東屋に絡みつき動きを封じる。


336 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 18:51:54
累々と死体の折り重なる校舎内、異形が一人さまよう。
先ほど受けた傷は、既に回復しつつある。
(俺は、何者なのだろう)
窓に映る、人間と呼ぶにはほど遠い自分の姿。
もしかしたら、自分は元々人間では無いのかも知れない。
時折、そんな考えがよぎる事がある。
今、人間としての自分を支えているのは断片的な記憶だけだ。
不意に、校舎正面付近からけたたましく硝子の砕ける音が聞こえる。
一瞬、先ほどの自衛隊が突入してきたのかと身構えるが
どうやら、校舎内で戦闘が始まった様子は無い。
息を潜め通路の角から階段を覗き見る。
階段の上には、微かに光る燐粉とそれを踏んだ足跡がついている。
(追ってみるか)

337 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 19:36:16
(>>330->>331はスルーでお願いします)
叫んで暫くして返事の代わりに無数の足音が聞こえてきました。
僕は足音の方へ振り返ります。多い…しかも無線の音もする…って事は…
暫くしてそこに一人の男性がやってきました。僕は慌てて変身を解除します。初めてあった人に顔を合わせない訳にも行きませんしね。
>「君が、条咲さんの言っていた新たなBE装着者か。」
「あ…はい!」
慌てて返事します。すると周りに量産型BEを装着した人たちが僕を囲みます。
そしてそこに来る茶髪の大人の人…どうやらこの人が…僕はその男性の顔を見ます。
>「我々は、TSUKUYOMI本部直轄の精鋭部隊。Crew ShadoW… 」
CrewShadoW…!?
CrewShadoWと言ったらTSUKIYOMI内のエリート部隊です。
そのエリート部隊のトップに降臨する男性…白川さんがグローブを外して握手を求めます。
>「我々は、人類の自由と平和の為にEXeMと戦っている。
>君にも、行動を共にして欲しい。
>完璧作戦、アルティメットミッションの為にも・・・ね。」
僕は少し軽く深呼吸したあと白川さんに握手をしっかりとすると、
「はい!こちらこそよろしくお願いします。」
と笑顔を見せました。
と、その時です。

!?

僕は目眩に一瞬襲われたかと思うと少し前の方へよろけました。慌ててふみとどまります。
「…?どうした?」
白川さんが訪ねます。あれ…?
「…いや……なんでもないです。」
…どうやら疲れちゃってるのかな??僕は少し考えた後、次の行動へ映りました。
******************************************************
あれから白川さんに詳しい状況を説明した後、条咲さんから貰った地図を渡し、再度鱗粉の道を駆け抜けます。
白川さんに聴いてみると体育館は外ですでに破壊されてるとか…
「えぇ!?体育館は外だったんですか!?」
白川さんに聴き、そっちに驚愕する僕。っていうか地図貰ってたのに間違える僕っていったい…。
学校内の鱗粉の道はどうやら元々白川さんへのルートを示していたそうです。

階段を再度下に戻る途中、急に僕の先を走っていた隊員が止まります。
「どうした?」
白川さんが隊員を掻き分けて前へ出ます、なので僕もついていきます。
すると、そこには異形をした怪物が一人…。

338 名前:[] 投稿日:2006/08/11(金) 20:01:24
お兄ちゃん助けて・・・なーんてねうりゃ
思いっきり近くの戦闘員を殴る
ボギャ
いやな音を立て戦闘員の首があさっての方向に曲がる
声の出ない戦闘員
よく見ると恵の腰に輝く翔華コンツェルンの社章・・それは兄の役に立ちたいという思いの表れだった

339 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 21:35:33
>326
>さあ、おとなしく脳改造を受け忠実な下僕となるのじゃ!
「誰が貴様の下僕などに…ぐっ!」
カイゼルヴェンリアの体が揺らぎ、堪らず地面に片膝を付く。
流石に二つの奥義を大した時間も置かずに使用したのが祟ったのだろう。

―此処で説明せねばなるまい!カイゼルヴェンリアことウルフ・ガイが使用する皇狼轟徹流の奥義は須らく諸刃の剣!
  一撃必殺の絶大な破壊力を秘めているが、その代償に使用者の体に多大なる負担を掛けるのだ!故に連続した使用は避けるべき!
   しかし!だがしかし!漢には己の身を犠牲にしてまで遣り遂げねばならぬ事がある!その時は覚悟を決めよう!―

>ガルメク・ジゴラ:ビュビュビュビュビューーーッ!!
合成EXeMが巨大な触腕を振り上げた。大きい。その一撃はビルをも粉々に打ち砕くだろう。
普段のカイゼルヴェンリアならばこのゆっくりとした攻撃も避けるのは容易いだろう。
しかし、今の彼は連続した奥義の使用により著しく消耗していた。立っているのも儘ならぬ。
「ぐあああああああああああああああああああああ!!!!!」
全身がバラバラになるのではないかと思われるほど強烈な衝撃が体を駆け巡る。
空高く吹き飛ばされるカイゼルヴェンリア。そして彼はそのまま頭から真っ逆さまに落下した。
(くそ……私の奥義の全てが通用しないとは………)
凄まじい衝撃により、BEの下のウルフ・ガイの体は既に瀕死状態にあった。
常人ならばBEの下の肉体はバラバラになっていただろうが、皇狼轟徹流奥義継承者であるウルフ・ガイは
常人よりも遥かに強靭な肉体の持ち主であり、そのような状態にはならなかったが酷い重傷を負っている事に変りは無かった。
(私も此処までか……すまん。恵。不甲斐ない兄を許してくれ)
未だドクトルKに囚われの身であろう愛する妹の顔を脳裏に思い浮かべたウルフ・ガイ。
今の彼は、死という敗北を受け入れようとしていた。

>323
>負けるなウルフ!
「この声は…?」
頭の中で誰かの声が聞こえた。それは強く、厳しく、そして慈愛に満ち溢れた声援であった。
「…師匠!マスターウルフなのですか!?」
忘れる筈が無い。この声は、彼の師匠、マスターウルフその人のものであった。
ウルフ・ガイは幻聴だと思った。何故ならば、マスターウルフは以前のドクトルKとの戦いで自分を庇って死んだのだ。
しかし、幻聴でも良いと思った。敬愛する師匠の声を幻でも聞けるのならばと。
「師匠…私も、もう直ぐ逝きます」
見る見るうちに地面が迫る。
流石にBEを纏っているとは言え、高所から受身も取らずに頭から真っ逆さまに落ちれば即死は免れまい。

340 名前:ウルフ・ガイ ◆vibHi04Eac [sage] 投稿日:2006/08/11(金) 21:36:20
>どこかに弱点があるはずだ!
しかし、幻聴である筈の師匠の声は諦め掛けていたウルフ・ガイを激しく叱咤していた。
何故だろう。何故、幻聴なのにこれ程心を奮い立たせてくれる力強い声なのだろうか。
「師匠…貴方は」
自然と力が体中に漲る。そうだ。この声は幻聴などではない。
不甲斐ない自分に業を煮やした師匠が、わざわざ黄泉の世界から声援を送ってくれているのだ。
そう思うと改めて自分の情けなさに涙を流しそうになったが、漢が涙を流して良いのは人生に三度だけ。
「一つ!母の胎内からこの世に生まれ出でた時、漢は泣く事を許される!」
もはやボロ布同然と化していた正義マフラーが力を取り戻し、重力制御を行う。
「二つ!愛する者と死に分かれた時、漢は悲しみの涙に暮れるのを許される!」
気合と共に体勢を立て直し、着地の衝撃に備える。
「三つ!苦難の末に勝利を勝ち取った時、漢は歓喜の涙を流す事を許される!」
優雅に、軽やかに、そして力強く地上に降り立つ銀の狼の戦士。
「私が涙を流すのは…ドクトルK!貴様を倒し、愛する恵をこの手に取り戻した時だ!」
精神を統一し、一切の邪念を振り払う。今のカイゼルヴェンリアの心は明鏡止水の境地に至っていた。
気を練り直し、全身に集中。皇狼轟徹流の構えを取り、合成EXeMを正面に見据える。
「アーマーパァァァァァァーーーーーージ!!!」
気合と共に今まで全身を覆っていたBEの重装甲が弾け飛ぶ。
装甲が除装され、装いを新たに現れたカイゼルヴェンリアは必要最低限の薄い装甲を纏っているだけであった。
今の彼に武器は己の肉体のみ。パイルバンカーさえも排除されている。
「熱血闘魂イグニッション!」
スマートな姿となったカイゼルヴェンリアの体が徐々に赤熱化していく。
遂には周囲の空気をプラズマ化するほどの高熱が彼の全身を包み込んだ。
「俺の体よ!魂よ!!熱く燃え上がれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
灼熱のオーラが全身から力強く迸る。今の彼は、触れるもの全てを焼き尽くす地獄の業火そのものと化していた。
「征くぞ!皇狼轟徹流奥義!!」
足にぐっと力を込めると、ずぶりと体がほんの少し沈んだ。足元の地面さえも溶解しかかっていた。
「轟熱肉弾撃ィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」
紅蓮の狼が飛んだ。それは一筋の光線となり、瞬時にして合成EXeMの心の臓を貫いていた。
「心頭滅却リブーティング!」
合成EXeMの体内から弾丸の如く貫き現れたカイゼルヴェンリアは一瞬で赤熱化した体を冷却すると、
出てきた勢いそのままで地面を削りながら減速し、100m程滑走したところで漸く止まった。
「我に貫けぬもの無し!」
背後で火柱が轟音と共に、天にも届かん勢いで立ち上った。

「ぐっ……奥義を一日に三度も使用するものではないな」
遂にエネルギーが底をつき、強制的にBEが解除され、カイゼルヴェンリアから謎の狼頭の男、ウルフ・ガイへと戻る。
「ごふっ!?」
狼のマスクの口から大量の血が迸る。幾等体を極限にまで鍛え上げたとは言え、やはり人の子。既にその肉体は限界に達していた。
「しかし!だがしかし!!この程度で休むわけにはいかん!!!」
満身創痍の体に鞭を打ち、再び闘魂に火をつけるウルフ・ガイ。彼は人々の為に戦う漢。
腕がもげたからなんだ。足がもげたからなんだ。まだ首と胴が繋がっている限り、彼は戦う漢である。

>333
>わーっはっはっは、ウルフガイ!
「この声は……貴様は毒サイ男爵!貴様までもが復活していたのか!?」
ドクトルKにも負けるとも劣らない嘲笑がウルフ・ガイの耳朶を打つ。
彼が弾かれる様に校舎上を見上げると、そこには宿敵、ドクトルKの最高傑作とも言える合成獣・毒サイ男爵の威容があった。
「おのれ……ドクトルKめ!奴も復活させたか!!」
毒サイ男爵とは過去幾度と無く激戦を繰り広げたウルフ・ガイ。その苦い記憶は忘れようにも忘れられない。
彼はドクトルKの最高傑作と自負するだけあって、その戦闘能力は合成獣軍団団長の座に相応しかった。
(ぬぅ…奴も恐らくはEXeMの力を得て格段に能力を上げているのだろう。今の私にBEは無い。あるのはこの肉体のみ………)
しかし、ウルフ・ガイは圧倒的窮地に立たされているにも関わらず、心は平静であった。
いや、むしろ狼のマスクの下でウルフ・ガイは大胆不敵に微笑んでいたのであった。
「面白い!この皇狼轟徹流が勝てば人は生身でもEXeMに立ち向かえる証明となる!!」
気を練り全身に集中。戦斗準備完了。今の彼に敗北の二文字は無い。
「掛かって来い!毒サイ男爵!!再び地獄に送り返してくれる!!!」

341 名前:ドクトルK[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 11:01:15
ムムム!おのれウルフ・ガイ!
まさかガルメク・ジゴラをも打ち破るとは!
毒サイ男爵!後は任せたぞ!
わしは崇高なるダブルG計画の完成を急がねばならん!
この恐るべき計画が発動した暁には全人類が!いや!
EXeMすらも我らの前にひざまずくのじゃ!
ヒャーッヒャッヒャッヒャ!!

342 名前:マスターウルフ[] 投稿日:2006/08/12(土) 12:34:27
・・・・・言えない、あの後翔華コンツェルンに助けられちゃっかり生きてて
改造人間ハウリングドッグとして生きていたなんて言えるものか!!
狼を捨てて企業の犬になったなんて恥ずかしすぎる!!
まあ恵にも皇狼轟徹流を教えたことだし後は何とかなるか

343 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 13:36:48
――孤児院『瞳の家』
廃棄された幼稚園を改装して作られた建物は、見映えはあまり良くない。
しかしEXeM災害によって孤児となった子供達には、ここが家であり他の孤児が家族なのだ。
そんな『瞳の家』を創立したのが、今庭先で花に水を撒いている瀬川 瞳である。
自身も1年前の『大津波』で子供を亡くしており、それからは孤児達の面倒を自主的に見ているのだ。

『大津波』…それは1年前に大発生したEXeMによる史上最大規模の大災害だ。
旧東京都の人口約4割がEXeM化し、破壊の限りを尽くした悪夢の3日間…
そして、BEが世間に知れ渡ったのも『大津波』からである。
地上を埋め尽くす程のEXeMを一掃する為に、千人規模の大部隊で対処にあたったのだ。
現在の荒廃したTOKYOは、その災害を生き延びた人々が暮らしているのである。

ガサッ。垣根の向こうから聞こえた物音に、瞳は首を傾げながら近寄った。
「何かしら、まさか怪物?」
小声で呟き、瞳は持っていたバケツを構えて、そろりそろりと足を忍ばせて行く。
ガサガサッ。再び音がしてそこから勢いよく飛び出て来たのは、全身血塗れの阿美だった。
ボロ布を巻いただけでほとんど裸に近いその恰好を見て、瞳は思わず駆け寄った。
「ちょ…どうしたの阿美ちゃん!」
「え!?瞳さん!!」
ギョッとした顔で屈み込む阿美。駆け寄った瞳に対して咄嗟に目を逸らした。
「どうしたのその恰好!?まさか…変態に…」
みるみるうちに涙目になる瞳に、阿美は慌てて事情を説明する。勿論、それは嘘だ。
EXeMに襲われたところを、BEに助けてもらったと。そしてここまで逃げ帰ったと…
阿美の心はちくりと痛む。嘘をついた事に、瞳を騙している事に…

          ∵ ∴ ∵

「とにかくお風呂入りなさい。朝食は私が準備するからね」
瞳にそう言われて、シャワーを浴びながら阿美は考える。
TSUKUYOMIに居場所がばれた以上、ここには居られない。皆を巻き込む事になってしまう…
阿美は悩むと同時に思い知らされる。自分に平穏は無いのだと、逃げ続けるしかないのだと…
流れ落ちる熱い水滴が心地良い。体中を巡る血が、先程の戦いを覚えている。
敵を切り裂く感触が、快楽の波となり阿美を包んで…

阿美はそれに溺れていく……

344 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 13:37:38
『いっただきまーす!!』
午前7時30分、『瞳の家』における毎朝の食事は決まってこの時間だ。
ワイワイガヤガヤとはしゃいでいる子供達を眺め、阿美は溜息をついた。
「あぁそういえば阿美ちゃん、今日は定期検診ですって。お昼から行ってらっしゃいな」
ご飯をよそって配りながら、瞳が言った。
「感染予防のやつですよね。分かりました、それじゃあ行きます」(>>200)
「子供達なら任せなさい。阿美ちゃんもたまには息抜きしなきゃ、ね♪」
笑顔でウインクしてポンと肩を叩くと、瞳はテーブルに着いた。

また阿美の心がちくりと痛んだ。
瞳や子供達の笑顔を見る度に、心が刺されたように痛む。
騙している罪悪感か、失う事への不安か…
その痛みの正体は、阿美自身にもよく解らなかった……

          ∵ ∴ ∵

――PM13:30 学校近辺
「学校が……燃えてる!?」(>>256)
遠目に見える校舎から黒煙が立ち昇るのが、はっきりと見えた。
何機ものチョッパーが引っ切り無しに飛び交っている。軍用機であるのは間違いない。(>>292)
学校に続く道は自衛隊によって封鎖され、何台もの装甲車が走っていた。(>>230)

「EXeMがいるんだ……それじゃTSUKUYOMIも…」
震え上がる阿美はじりじりと後退りして、来た道を全力で走って逃げ始める。
(TSUKUYOMIに捕まる訳にはいかない…逃げなきゃ!!)
EXeMが現れたという事は必ずBEも現れる筈だ。かなりの規模の戦闘のようだから、複数のBEがいる!
遠くに聞こえる爆発音を振り切るように、がむしゃらに走る。
と、その時。曲がり角から出て来た青年と、派手に衝突して2人とも転倒してしまった。(>>312)
「あいたたたた…?おっとゴメンよお嬢さん、大丈夫かい?」
青年は立ち上がると、苦笑いを浮かべながら阿美を手を差し延べた。
「ど…どうも、ありがとうございます」
「なぁに、お礼なんていいさ。俺もうっかりしてたんだし。それじゃアディオス!〆」
そう言うと青年は再び走って行く。
阿美は走り去る青年の背中を、暫くぼーっと見つめていた。
(なんだろう……あの人、前にどこかで…)
ドオォォオン!!!
学校からの爆音にハッとする。こうしてはいられない、阿美も再び走り出した……

345 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 18:04:28
「へぇ、あの博士もなかなかやるじゃぁ〜ん。」
ニコニコ笑いながら空中に浮かび上がり、ポテトチップスを食いながらBEと布津野
の戦いを見つめるアロハシャツの男。
指でポテチの粕を舐めながら下の戦いを観戦している。

EXeMでありながら、彼には戦闘意欲など存在しない。
むしろ、それを観戦するほうが性にあっている。
と、彼の目に>344 1人の少女が映る。
「へぇ・・・”あいつ”も此処に来たんだぁ。」

―ゆっくりと地に降り立ち、少女の前に立つ

彼の目的は何なのか、それさえも知る由は無い。


「まぁまぁ、そう身構えなさんな。俺はあんた等人間と戦うつもりは無いんだからさ」

346 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 18:38:23
http://yy32.kakiko.com/test/r.i/trpg/1155134814/  コテはここに移動ヨロ、あっちは隔離で

347 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/12(土) 18:41:55
携帯用貼るなチンカス

348 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 21:06:27
>>334-335

 足を叩いて気合を入れる少女を、チェシャは困ったように見上げた。
どうやら、ここで戦闘に入るらしい。

>「あれれ?外れちゃったのかな・・・まぁ丁度いいかな・・・屋上で待っててね、ツナ缶と秋刀魚買って行くから」
>ポンっと猫の頭を撫でて振り向く

「ヘンなのイるカラ、オクジョウへはイきたくナいんだけド・・・・」
 走り出した少女には聞こえていないだろうが、一応呟いてみる。
チェシャは、飛び散るアリ型EXeMの外骨格を、
ひょいっとかわしながら瓦礫の間をすべる様に移動した。

 途中まで、後ろの方に伸ばした触手を、素早く引き戻す。

>布津野の髪の毛が東屋に絡みつき動きを封じる。

「まったく、もウ!」
 ここで東屋が捉えられてしまえば・・・・、負けてしまえば、
後で貰えるはずのツナ缶がパァだ。

 何か有った時のために残しておいた触手を、素早く振り回す。

 触手の強度を増し、そのしなやかな動きを支え、また触手全体の体積を決定付ける物。
チェシャの場合、それは触手の中央を走るミオシンとアクチン・・・・生体アクチュエーターと、
アクチュエーターを取り囲むように配された12本のフラーレンチューブ・・・・高分子炭素鎖である。
 たんぱく質である生体アクチュエーターはともかく、
炭素共有結合によって形作られたチューブは、ダイヤモンドに準じる強度と硬度を誇る。
その周囲を覆う、全能性を持つ細胞塊を取り除いてしまえば、
鋭利なワイヤーソーとして用いるのに十分なだけの太さになる。
取り除く事が出来れば、の話だが。

 触手の先端までを覆う細胞塊・・・・当然ながら、簡素な神経索を具えている・・・・を、
チェシャは先端のカウンターウェイトとなる一部を残して、すべて根元に引き戻した。
当然残るのは、鋭利な12本の単分子鎖からなるワイヤー。

 その、炭素で出来たワイヤーを、束になった布津野の髪の毛に巻きつけ、強く引っ張る。
狙い過たず、チェシャの振り回したワイヤーソーは、
布津野の髪の毛を中途から、音を立てて切断した。

「あんまリ、ハカセとはやりあいたくはナイんだけどネェ・・・・」
 とりあえず、目先の美味しいご飯の為に、頑張る事にしたらしい。

349 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 21:55:29
>315
墨田が3歩も進まぬうちに、蜂型のクラスBがその行く手を塞ぐように飛んできた。
「邪魔すっと“クチャクチャ”の“挽肉”にすんぞコラァ!
 つーかその明らかに口で言ってるブーンって羽音がむかつくんだよ!」
ビキビキと青筋を立てながら、撃ち出された毒針を石突で叩き落し、穂先を返してクラスBを串刺しにする。
そのまま薙刀を振って他のクラスBへそれを投げつけながら踏み込み、
大きくなぎ払って固まっていた2体ほどを切り捨てる。
そこから踵を返して再び布津野へと向かった。

>335>348
墨田が視線を向けた先では東屋が布津野に飛び掛っていた。
大きく引いた東屋の拳が、布津野に向けて突き出される!
…かに見えたが、その腕が振りぬかれる寸前でぴたりと止まっていた。
東屋の様子からすると自分の意思で止めたのではないようだ。
戸惑う東屋に向け、布津野の髪がするすると伸びる。

そこで墨田はようやく二人のBEの印象が似ている事に気がついた。
といっても、長く量も多い髪というところが共通しているだけだが。
それよりも、これを好機と捉える気持ちが墨田には強くあった。
布津野は敵とはいえないかもしれない。しかし味方ともいえないだろうし何より気に食わない、
東屋はBE、つまりはっきりと敵と言える。
(まとめて…!)

墨田は回りこんで位置を変え、跳躍のために踏み込んだ。アスファルトが小さく陥没し、
溜めた力が解放されるまさにその寸前、東屋の後方から伸びたワイヤーが布津野の髪を切り離す。
(猫…あれもBEか!?クソ、余計な事を!)
東屋の援護をしたチェシャに視線を向けた墨田は、しかし当初の予定通りそのまま弾丸のように跳躍した。
布津野の背に向かって真っ直ぐに飛び出し、薙刀を突き出す。
その向うにいる東屋のことは完全に埒の外だった。

350 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 23:14:13
>324
墨田と対峙している間に布津野は校舎屋上から自分に向けられる憎悪の念を感じ取っていた。
覚えのある感覚。視線をその方向へとやると、そこには永井の姿が。
距離は遠く離れていても、はっきりと絡み合うお互いの視線。
にやりと笑みも投げかける。そうしていると墨田が動く。

>301>304>309
>「女王バチだか女王アリだかわかんねーけど、上がって来いってなあれか?自分が一段高いとこにでも居るつ
もりか?」
薙刀を手に取る墨田に視線を戻すが、動く事はしない。
直後現れた東屋とチェシャを目にしてもその表情は変わらなかった。
ただ、布津野の周りに控えるEXeMが二人に向かって動き出したのがその答えなのだろう。

次々とEXeMを切り伏せ、叩き潰す二人をただ悠然と見ているだけの布津野。
EXeMは何層にも重なりガードしている。

そのガードを突き抜け最初に布津野に攻撃を放ったのは東屋であった。
渾身の力で拳を放つ東屋。
だが、その拳は布津野の僅か数センチのところで止められている。
布津野が避けたわけでも止めたわけでもない。
まるで金縛りにあったように止まる東屋に、布津野の髪が絡みつき動きを封じた。
「・・・おかしいわね。そのBE、スティルス機能を付与した試作機だけど・・・フォーンネット博士は改良に成功?そ
れにしてもそんなもの実戦投入するとは思えないのに・・・」
ここに来てようやく布津野が口を開く。
髪の毛で捕縛し動けなくなった東屋をまじまじと見ながら呟く。

東屋のBEははじめてスティルス機能を搭載した試作機であり、布津野の装着するBEの原点とも言うべきものだ。
当然その製作には布津野も関わっている。
試着したテストライダーがことごとく死亡したいわく付のBE。
スティルス機能自体には問題なかったのだが、結局原因不明。このお陰でスティルス機能がBEの広く普及する事
は無かった。
「装着者死亡率100%のBEを着こなす奇跡の存在か、ただの淘汰されるべき存在か、試してみようかしら・・・?」
呟きと共に東屋を捕縛する髪がその圧力を強め始める。
東屋の身体を締め付け、装甲にも食い込みだす。
このまま圧殺されるか、バラバラに切り刻まれるか、と言うところで救いの手が差し伸べられた。

チェシャの単分子鎖からなるワイヤーとなった触手が布津野の髪の毛を途中から、音を立てて切断したのだ。
切断された髪は一瞬のうちに広がり、戒めを解かれる東屋。
その行動にも布津野は一瞥しただけでチェシャに対して行動を起こす事は無かった。
それより前に背後から飛びかかる墨田に対応する必要があったからだ。

弾丸のように跳躍し、布津野の背に向かってまっすぐ薙刀を突き出す墨田。
だが、布津野との間に大型のEXeMが割って入る。
防御の体制を固めて割って入ったEXeMだったが、繰り出される薙刀の一撃は鋭くその身体を貫いた。
しかしその勢いは止められてしまい、刃が布津野に届く事は無かった。
倒れる大型EXeM。
そしてその向こうには、戒めを解かれ倒れる東屋と、更に向こうにチェシャがいるだけ。
布津野の姿はどこにも無かった。チェシャに断ち切られ散乱しているはずの髪の毛さえも。
「どうしたの?靄の結界を解かずにおいてあげているのに私の姿が捉えられない?」
姿は無くとも、布津野の声だけは響く。
墨田は薙刀を構えながら辺りを見回すが気配も無く、靄に滞留も起きていない。
「一段高いところにいるつもりか?といったわね。つもりじゃないのよ。一段高いところにいるのよ。」
布津野の姿を捉えきれない隅田を嘲笑うかのように声だけが響いた。

351 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/12(土) 23:16:49
布津野のいる場所。それは墨田の影の中だった。
嘲笑う声に辺りを見回す墨田の背後の陰から、布津野は静かに立体とメタリックな色彩を取り戻す。
「もう一度言うわよ、自覚なさい。」
すぐ背後から囁く声に驚き振り向いた瞬間、片手で墨田の首を掴み持ち上げる。
墨田を持ち上げる布津野の髪はチェシャに切断された事がなかったように長さを戻している。

「引き摺り下ろすなんて愚かな言葉だわ。
上がった者はどう足掻いても降りられないのよ。上がれない者がどう足掻いても登れないようにね。
上がれる者が登らないのは、それだけで既に罪なのよ!
上がってきなさい。怒り、悲しみ、恨み、喜び、信念、なんでもいいわ。あなたを滾らせるもので生死の境を越えてね!
淘汰されずに生き残り、上がって着なさい。そうすれば貴方は私を殺せるようになる!
上がれたら来なさい。新宿中央病院跡。そこに私はいるわ。
でも、上がっていないのに来たら・・・殺すから!」
そう言うと力任せに墨田を校舎に向かって投げつける。

>337
墨田は飛ばされ、校舎の窓を盛大に割って中に突っ込む事になる。
淘汰されずに、と言う意味が即座に現実のものになった事を墨田は知ることになるだろう。中にいる白川の部隊を前に
して。

「さて・・・」
校舎に突っ込んだ墨田を見送ってから、布津野が振り向く。
「チェシャ?こんなところにいたのね。おいでなさい。貴方は次の世を生きる資格を得た最初の生物。
私の元にいなさい。」
そう声をかけながらも、布津野はチェシャには向かっていない。
東屋を捕獲しようとしているのだ。
「こっちも、チェシャに興味をもたれたことといい、じっくり調べてみようかしら。」

352 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 00:04:45
>>345
>「まぁまぁ、そう身構えなさんな。俺はあんた等人間と戦うつもりは無いんだからさ」
突然目の前に現れた男に、阿美は驚き思わず飛びのいた。
(この人…人間じゃない!?)
阿美の中で暴れ狂うEXeM因子がそれを知らせる。だが今まではこんな事はなかった。
それに阿美は気付いていない。
自分が徐々に人間から遠ざかっているという事に…
「だ…誰ですか?私に何か用事でも?急いでるんです!どいて下さい!」
そう言って男の横を通り過ぎようとした瞬間、右腕に強烈な痛みを感じて小さく悲鳴を上げる。
「…!?嘘…うぁ…ああ…」

阿美の右腕は異形と化していた。
闇より深い黒。
兇悪なまでに醜く、それでいて美しい、漆黒の刄……

          ∵ ∴ ∵

「エイリアス、ですか?」
「そう…Proto-Edgeより生み出されし3本の刄。BE計画の要となる存在だ」
暗い闇の中でモニターを眺めながら会話する2人の男女。
3枚のスクリーンに映し出されたその中に…阿美の姿が在った。
中央のスクリーンには培養液の中で眠る男、右側にはBEと交戦中の布津野の姿もある。
「布津野と阿久津は逃走したが…それは計画の範疇なのだよ、芹沢君」
男がリモコンを操作するとスクリーンの内容が切り替わる。映ったのは瓦礫となった校内を走る崎島瓜夜。
「あれが例のBEですね。流石は条咲、手際が良いですわ」
芹沢と呼ばれた女性が誇らしげに微笑む。
「現時点で最もProto-Edgeに近いBEだが、まだ初期段階でしかない」
男は更にリモコンを操作する。次に映し出されたのは、布津野と戦っている東屋実咲。
「Advanced-Edge…まさか!何故あんな場所に!?」
芹沢が狼狽して「しまった」といったそぶりを見せる。おそらく彼女のプランにはないイレギュラー。
「そう慌てる事はない。これも十分予定の範囲内だ…布津野と当たるとは思わなかったがね」
男は全く動じる事なく、淡々と喋る。しかしそれが芹沢を震え上がらせた。
「さて、職務に戻るとしよう。芹沢君、午後の予定は?」
「は…はい!これより国防庁にて会議が」
部屋が明かるくなり、男の素顔が現れる。
この国に住む者なら誰もが知る、その男の名は内閣総理大臣、八坂勇次郎…

353 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 02:14:30

>>329
捕獲する相手について語り始めるストレイルキャット。
猫のEXeM今までにないような特異のケース。
そして目の前の猫がその細胞を受け継いでいたことを話す。
「なるほど、あの触手の生えた猫がそうか…しかもお前の母だとはな。
 殺さずに捕獲、了解した、しかし…こちらの受ける被害は大きいかもしれないぞ」
布津野の髪の毛を切断するチェシャキャットの姿を見ながら言う。
どう見てもすでに猫と言える生物ではない、
「…ルイス・キャロルの世界に迷い込むのだけは勘弁してもらいたいがな。」
そう言いストレイルキャットに向き直る。

>「好きにしろ若いの・・・それから装備はそこのトランクに入っている」
もうすでに声などに興味がないかのようにトランクを開ける。
ナイフに新しい服、スプレー、ストレイルキャットの説明を聞きながら
ナイフを手の平で遊ばせている、
「なるほど…中々の高性能だ、BEを使わなくても簡単な戦闘ぐらいはこなせそうだな。
 こっちの防護服も、今使っているものより断然いいな、」
新しいものに着替えナイフをコートの内側のホルスターに入れる。
缶スプレーも同じように反対側へと装備しうなずく。
「……それではあの猫を捕獲するとしよう、
 俺があの女のEXeMや他の奴らを引き付ける、
 その間にお前がステルスを発動させチェシャ猫とかいうのを捕獲しろ。」
永井は立ち上がり布津野の方を見る、今布津野は油断しきっている。
今がチャンスだ、恐らくこれを逃してはチェシャ猫は布津野に捕獲される可能性もある。
そうなると奪還は容易どころか今の戦力だと限りなく不可能、それを永井は気付いていた。
「――装着――」
そういい黒い霧のようなものが永井の体に付着していく。
そしてコートの下に黒に青い線が奔っている装甲が姿を現す。
だがすでに何度も変身しているせいか顔の一部分は装甲がはがれていて
両腕の剣も欠けている、ナイフを取り出しストレイルキャットに言う。

「……ステルスを発動して隙が出来たらお前はすぐに目標に接触しろ。
 そして接触後は俺の事には構わずに逃げるんだな……
 お前が対象を捕獲したらそこでお前との関係は終わりになる……。」

永井は何かに気付いたようにストレイルキャットへと振り返る、
そして少し間を置いてから頼みごとを言う。

「……できたら、捕獲する前にあの猫にコンタクトを試みてもらいたい。
 そして更にできるなら、説得し納得した上で連れて行ってもらいたい。
 できたら、だがな、おそらくゆっくりと話している時間は稼げない。
 無理だとは承知しているが、一応のことだ、」
「俺からの話しは終わりだ……行くぞ!」

354 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 02:15:10
>>351
そして屋上から飛ぶ永井。少女のBEと布津野を遮るように降り立ち
ナイフを一閃!また一閃と振る、降り立つ時の粉塵も切り裂きながら。
だが布津野はまるで知っていたかのように避けかすり傷一つ出来ない、
だが永井も驚いてはいない、むしろ当たり前のことのように。
「……TSUKUYOMIを追い出されてもお得意の研究か?
 …今度はこの女を研究対象にするつもりなのか布津野。
 それともそこの猫か?悪いが、どちらもさせはしない……」
状況がつかめずに唖然としている東屋やチェシャ猫の方を振り向きもせずに続ける。
もはやこの二人は完全に置いていかれているだろう。
「……お前達BE開発者の狂気によって何人が死んだと思っている。
 必要な犠牲か…?違うな、お前達、いや、
 お前はただ自分の理論というものに達するためだけに実験をするに過ぎない!!」
手を横へと払い叫ぶ永井、明らかにいつもと様子が違う。
「…今こそ復讐の時、お前の好きにはさせない…お前を殺す!」
そして屋上で見せた憎悪の念をむき出しにし布津野へと向かって行った。

355 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/13(日) 03:32:26
阿 久 津

356 名前:アスラン・ザラ[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 03:33:06
キラ!

357 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 04:11:30
>>353
>「……できたら、捕獲する前にあの猫にコンタクトを試みてもらいたい。
 そして更にできるなら、説得し納得した上で連れて行ってもらいたい。
 できたら、だがな、おそらくゆっくりと話している時間は稼げない。
 無理だとは承知しているが、一応のことだ、」
ふむ我輩も初めから無理やり連れて行く気なぞないが・・・・
「我輩こう見えて口下手じゃからのう・・・まあいいやってみよう」
そういえば彼の名をまだ聞いていない最後に名だけでも・・・・と思ったのだが
>「俺からの話しは終わりだ……行くぞ!」
と言って行ってしまった・・・まあ最新型の装備もあるしそう易々と死にはすまい

我輩は彼と別れるとステルスモードを起動し壁を垂直に降りていき
>354
状況がつかめずに唖然としている一匹と一人に話しかけた
「やあ先程は脅かしてしまってすまなかったお詫びのしるしにモンプチでも奢ろうじゃないか」
突然何も無い所から声がして驚く一匹と一人・・・・別に雌猫のほうは驚かんでも御主も透明化ぐらいできるじゃろてティシャ猫と言うぐらいなんじゃし
「我輩の名はストレイルキャット、翔華コンツェルンの改造人間である、御主を保護しに来たティシャ猫殿」
だからその物騒なモノフィラメントワイヤーをしまってくれ


358 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 04:26:51
訂正ティシャ猫→チェシャ猫

359 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 12:03:51
>352
阿久津を嘗め回すように見つめる男、赤木。
彼女が感じたように、彼は人ではない。
そして只のEXeMでもない・・・見つめられるだけで殺されそうになる程の視線と威圧感。
>「だ…誰ですか?私に何か用事でも?急いでるんです!どいて下さい!」

赤木はポテチの袋を逆さにして残りカスを流し込みながら阿久津の言葉を笑う。
「あんたも、人間の作った”コピー”かい?」
”コピー”とは何なのか、その疑問すら受け流すように赤木の言葉は続く。
「せっかく・・・この星に”種”を蒔いてやったのにさ。人間ってのは
馬鹿だねぇ〜まさか俺達のコピーを作るなんてさぁ。」
その時、阿久津の体に異変が起こる。哀れんだ瞳で彼女を見つめる赤木。
苦しむ阿久津に近付き、その異形の腕に手をかざす。

「可哀想にね・・・元々EXeMは人間に適合できるモノじゃないってのにさぁ。
・・・ほら、これでしばらくは大丈夫だよ?」

赤木の手から暖かい光が阿久津の腕に翳される、見る見るうちに阿久津の手は
本来の姿へと戻っていく。
これまで出会ったどのEXeMにもない力に阿久津は戸惑う。
だが、笑顔でサングラスを外しまるで何事もなかったかのように笑う赤木からは
先程までの異常なまでの殺気は感じなくなっていた。

「拒絶反応は感染した人間の誰にでも現れるんだよね・・・高確率でさ。
あんたもいつかは自分でいられなくなる、かもしれない。
化け物になるか、人のままでいるか・・・はさぁ。

だけど、最後にどっちになるかはあんた次第。」

そう言うと赤木はふらりと何処かへ向かって行ってしまった。




360 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 12:12:56
>350>351
布津野達の戦闘の傷跡を見ながら、残骸の上で酢昆布を食べている赤木。
どうやらかなりの数のBEがここに集まっていたようだ。
ニヤっと不気味な笑みを浮かべると、布津野の残骸と思われるEXeM細胞の残骸を
見つけ拾い上げる。

「あの人も可哀想な人だねぇ・・・進化は退化。
人の中の偉い奴の言葉だっけなぁ。

・・・EXeMに飲み込まれてるんじゃない。
自分の悪意に飲み込まれてるだけだってさ。」

学校の周りには感染生物の死骸が散乱している。
その様子を悲しげな目で見つめ、何故か笑い始める赤木。
悲しいのに、笑っている。矛盾した感情は、人ではないものだからこそ
現れるものかもしれない。

「あーはっはっはっは・・・うはっ。
ホント、人間って オモシロッ!!」



361 名前:エディ ◆NhAgV1voiA [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 13:40:36
>360
『―ククククク、可哀相か?言えてるな―』

死骸の影が立体的に浮び上がって赤木に相槌を打っている
鮫のような歯を持ち、赤い目を赤木へと向けている様はまるで悪魔
死骸の影はEXeMだったのだ、

『―進化は退化―』
オレはしみじみと情緒を含めながら赤木の言葉を繰り返す。
そしてオレは演説をするように手を広げ赤木に言う
『―そう、赤ん坊がいずれ進化を続け老人となるように―』
そして馬鹿にするかのように吐き捨てる
『―人間とはなんと下らない生き物か、死のために全てを投げ打つとはなぁ―』

名前:エディ(TSUKUYOMI内での分類)
BE:−
勢力:EXeM
性別:−
年齢:−
身長:最長で2m78p 通常は189cm(人間型の場合)
体重:40K
性格:嫌味で自分以外を見下している
容姿:液体のような軟体形状、人間時は黒い体、頭はガメラに出て来るギャオスみたいな感じ
特徴:体の形状を変えられるので打撃などには比較的強く、銃弾などは全く意味がない、
     だが斬撃は普通どおりに喰らう、火に異様なまでに弱い。
解説:最初期のEXeMの一人、人間時は上の奴には卑屈で下の奴には傲慢な性格だった
    そのせいかEXeMになってからは人間自体を見下している。異様なまでにプライドが高い性格

362 名前:エディ ◆NhAgV1voiA [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 13:47:39
訂正

名前:エディ(TSUKUYOMI内での分類)
BE:−
勢力:EXeM
性別:−
年齢:−
身長:最長で2m78p 通常は189cm(人間型の場合)
体重:40K
性格:嫌味で自分以外を見下している
容姿:液体のような軟体形状、人間時は黒い体、頭はガメラに出て来るギャオスみたいな感じ
特徴:体の形状を変えられるので打撃などには比較的強く、銃弾などは全く意味がない、
     だが斬撃は普通どおりに喰らう、火に異様なまでに弱い。
解説:人間に生み出されたEXeM、研究所生まれ、対EXeM兵器


363 名前:獅子舞EXeM[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 14:56:42
ガチガチガチ!(ボーっとたまたま近くにいたエディに火を吐く)

364 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 17:33:28
足跡を追って三階へと上がりかけた時、上の階に何者かの存在を感じ立ち止まる。
(足音……複数か)
上の階から幾つもの足音が駆け足に降りてくる。
本人は気付かなかったが、この時、辺りの燐粉が
彼のEXeMとしての勘を鈍らせていたのだ。
踊場からとっさに隠れる場所は無い。
(しまった)
そう思った時、既に周囲は量産型BEの一団に取り囲まれていた。
(これだけの兵力を移動させていたのか)
回避策を考えようとした矢先、更に指揮官らしき二人の姿が現れる。
どうも、状況は悪い方にばかり向かっているようだ。
(俺はこのまま死ぬのか、何も思い出せずに……?)
その状況を打ち破ったのは、外部からの乱入者であった。
布津野の攻撃を受けた墨田が窓を突き破って現れたのだ。
このチャンスをどう使うか。迷う時間は、一秒とて惜しい。
反射的に近くにいた量産型BE隊員を片手で吊り上げ、目の前の崎島に投げつける。

365 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 17:48:45
>>359
うずくまり苦しむ阿美を見て、男はポテチの袋を逆さにして残りカスを流し込みながら笑う。
>「あんたも、人間の作った“コピー”かい?」
阿美は男が何を言っているのか、すぐには理解出来なかった。自分が…“作られた”?
無意識に阿美は逃げようとしていた、が身体がまるで彫像の様に固まって動かない!
凍てつく氷の様な殺気が、阿美の身体から自由を奪ったのだ。
>「せっかく…この星に“種”を蒔いてやったのにさ。
 人間ってのは馬鹿だねぇ〜まさか俺達のコピーを作るなんてさぁ」
右腕を押さえ込み、荒い息で痛みと恐怖に悶える阿美を、哀れむ様に見つめる男。
苦しむ阿美に近付き、その異形の右腕にそぅっと手をかざす。

抵抗など出来なかった。
少しでも気を緩めるならば押し潰されそうな圧迫感に、阿美は耐えるだけで必死だった。
>「可哀想にね…元々EXeMは人間に適合できるモノじゃないってのにさぁ。」
男の差し延べた手の平から暖かい光が阿美の右腕をゆっくりと包んで、瞬く間に阿美の手が元の姿へと戻っていく。
>「…ほら、これでしばらくは大丈夫だよ?」
(どうして…どうしてこの人は……)
痛みが、そして先程までの恐怖に隠れてはいたが、荒れ狂っていた衝動が消えていく。
これまで出会い戦って来たどのEXeMとも違う感覚に阿美は戸惑いを隠せなかった。
そして気付く。笑顔でサングラスを外し何事もなかったかのように微笑む男からは、
 先程までの押し潰されそうな…異常なまでの殺気と恐怖が感じられなくなっていた事に。

>「拒絶反応は感染した人間の誰にでも現れるんだよね…高確率でさ。
あんたもいつかは自分でいられなくなる、かもしれない。
化け物になるか、人のままでいるか…。だけど、最後にどっちになるかはあんた次第」
そう言うと男はふらりと何処かへ向かって行ってしまう。
「あ……ま、待って!」
阿美はすぐに追い掛けたが、曲がり角の先には、男の姿は影も形も存在していなかった。「…どうなってるの?何故あの人は…」

 『最後にどっちになるかはあんた次第』

男の別れ際に残した言葉が、頭の中で響き渡る。その言葉が何を意味するのか…

「私は……人間だから…化け物なんかじゃ…ない!!」

既に身体は自由だった筈だが、阿美は屈み込んだまま動けなかった。



366 名前:BE[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 19:48:34
「いや、お前はEXeMだ」
いつの間にか阿久津のうしろに立っていたBEが日本刀で阿久津の首をはねた

首はボールのように転がるとドブに落ちた

阿久津は死んだ

「任務完了!帰還する!!」
BEは変身を解除してバイクに乗って走り去った

367 名前:EXeM[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 21:44:50
さっきまで阿久津の真後ろにいて
見た目で気に入った阿久津に擬態していたEXeM・・・
つまり俺のことだ・・・
俺の偽の首をはねやがったくそ野郎どこに行きやがった
俺は復讐をするために匂いをおう
だがたくさんのBEに囲まれ本当の首を落とされた

368 名前:BE部隊[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:30:04
学校周辺を包囲するように展開するBE部隊
C少隊が阿久津を発見した
「被験者114を捕捉、指示を求む!」
『抹殺せよ』
「了解!」

阿久津はBE少隊によって抹殺された

「任務完了!」

369 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:38:59
>366
それは実はヤムチャの首だった。
「GUWAAA」

370 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:39:53
>367
実はそれもヤムチャの首だった

371 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:42:17
>368
抹殺されたのはヤムチャだった。
「阿久津さん助けてぇGUWAAAAA」
ヤムチャは阿久津に助けを求めている。
このままではヤムチャが死んでしまう。

372 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:48:24
>365
大丈夫かと心配したヤム飯が阿久津に近寄る。
「やっぱり氏ね!!」
阿久津が急に煙くなったヤム飯は阿久津に飛び蹴りを当てた。
阿久津の側頭部に当たる飛び蹴り。
阿久津の命は如何に・・・?

373 名前:蟹型EXeM[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 22:55:12
>366-372
と言う夢を見たんだが・・・・どう思う?

374 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 23:04:33
>373
「実は夢じゃないのさ!!」
蟹型の後ろに何時の間にいる男。その名もヤム飯。
彼が腕を振るうと蟹型の首が落ちる。
ゴトリッ
蟹型の首が地面に落ちた時には、もうヤム飯はいない。
彼は戦いにいった。
この世界を崩壊させる戦いに・・・

375 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 23:12:44
>354
東屋に手を伸ばそうとした時、目の前に何かが飛び込んできた。
小さなクレーターを作って着地したそれは、即座にナイフを一閃させる。
切り裂かれる土煙。それをまるで予定調和のように身体を僅かに引くだけで交わす布津野。
布津野には襲撃者の正体がわかっていたのだ。
「いることは判っていてたけど、わざわざ来るなんて驚きねえ?」
次々と繰り出されるナイフを最低限の動きで躱しながら冷笑する。

憎悪と恨みの言葉と共に繰り出されるナイフに、髪の毛を手斧に変えて応戦。
両手に持った二丁の手斧でナイフと数号打ち合うと、あたりには眩しく光る金属片が飛び散った。
布津野の手斧が刃こぼれを起こしたのだ。
「超震動ナイフ・・・どこからそんなもの仕入れたか知らないけど、そんな小細工で勝てるつもりで出てきたわ
けなの。笑えるわねえ!」
冷笑から僅かに表情を変える。笑っている事には変わりないのだが、狂気を含んだ笑みに。

両手の手斧を握りなおすと、その性質が固形金属から液体金属へと変わる。そしてその姿が僅かにぶれ始
めた。
布津野をコーティングしている液体金属を加工して作られている手斧。
それが今、加えられる圧力を変え、高速震動を与えているのだ。
つまりは永井と持つナイフと同じ性質を持つことになる。

「犠牲?復讐?愚かしい事ね。単なる必然の淘汰なのよ。
滅ぶべく旧生物と捨てておいてやったのによく吠えるものね。貴方には悲鳴と断末魔こそ似合っているわ。」
手斧の性質を変え、切れ味が同等となればナイフと手斧の威力の差がそのまま戦力差として出る事になる。
打ち合いから一転攻勢に出る。
あっという間に永井の防護服や装甲には無数の切り傷が刻まれる。
永井と布津野の戦力差を考えればいつでも殺す事が出来る。
だがそれゆえに、こうしてじわじわと嬲り殺しのように傷つけることを楽しんでいるのだ。

「いい格好になったわねえ。もう少しその悲鳴聞いていたいけど、旧生物に避ける時間もここまでよ。
終わらせてあげるわ。
BEにしてもEXeMにしても、ある程度の自己再生能力が備わっているものよ。
でも、そんな再生能力を無効として殺す手段もある・・・こんなふうにね。炭化して果てなさい!」
傷ついた永井を前に手斧をしまい、手を合わせて筒を作った。
いつの間にか散布したもやも晴れており、水銀のような液体金属のボディーに陽光がまぶしく反射していた。
胸元に手を合わせて作った筒は光を反射・増幅させていく。
そこから照射されるのは収束された一筋の光線。レーザーだった。
超高温のレーザーに晒されては傷口は瞬時に炭化し、再生する事も無く蒸発するだろう。

376 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 23:36:02
>375
「哈ッ!!!」
超高温のレーザーが発射される前、ヤム飯は永井の前に躍り出た。
両の手の平に自身のエネルギーを集約させて相手の動作を見切る。
発射経路が見える。
後は・・・
「うぉぉぉおお!!!」
自身がレーザーに耐えられるかどうか・・・
案の定、ヤム飯の手の平は即座に炭化してしまった。
ヤム飯の手が崩れ落ちる。
結果的に言えば、ヤム飯は永井を守れた。
永井はヤム飯が出た瞬間に逃げ出していたのだ。
「トホホ。無駄死にか・・・」

377 名前:蜘蛛型EXeM[sage] 投稿日:2006/08/13(日) 23:47:17
と言う夢を見たんだが・・・・どう思う?

って前とオチが同じだぞ



378 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/13(日) 23:52:19
>377
蜘蛛型が見ていたのは予知夢。
今から数時間前のことだった。

379 名前:蝙蝠EXeM[sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:05:41
>>378
「数時間前なら予知夢じゃねーよ、ヤム飯。数時間後だろ後!」
蝙蝠EXeMがツッコミを入れた

380 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:09:33
>379
いや、蜘蛛型が夢を見ていたのが数時間前のこと。
蜘蛛型は数時間後のことを予知していたのだ。
すまん。
文章が悪かったみたいだ。

381 名前:名無しになりきれ[age] 投稿日:2006/08/14(月) 00:12:21
阿久津は責任とってやめろ

382 名前:BE隊員[] 投稿日:2006/08/14(月) 00:13:33
ちょヤーム・ハーン曹長なんで敵と親しくしてるんですか
囲まれてますよ私ら

383 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:13:48
>381
阿久津は辞めなくていいぞ。
ただ俺がここに居座るだけなんだけどな。

384 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:16:21
>382
「違うな。俺はヤーム・ハーンじゃない。ヤム飯だ」
そう、ヤム飯はヤーム。・ハーン何かではない。
その昔、機械兵士の軍勢と戦った英雄である。
「さらばだ!!」
囲まれている状況の中、ヤム飯は空を飛んで逃げ出した。

385 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:34:16
ウンコ

386 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:35:14
ウンコだな

387 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:38:26
>385
こいつは臭い。

>386
ゲロ以下の臭いがプンプンしてやがる。

388 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:41:09
>>387
きみはウンコだな

389 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:42:00
>388
お前もウンコだな

390 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:42:11
しかもビチョビチョの

391 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:43:08
>>389
俺はやわらかいやつ

392 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:44:49
>390
下痢かい?

>391
なら俺は巻き糞

393 名前:キラ・ヤマト ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 00:48:14
綺麗なマンコだな

394 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 00:49:38
>393
綺麗なチン○だよ

395 名前:薔薇型EXeM[] 投稿日:2006/08/14(月) 00:57:07
「下ネタは嫌いだな品性が疑われる・・・・・」
「ウホ いい男」(ってそっちの薔薇かい)

こんなのでもAクラスだ・・・・嫌過ぎる

396 名前:ヤム飯 ◆aFNWH1Hq1w [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 01:01:34
>395
「向こう側に公衆便所があるぜ」
そこが俗に言うはってん場である

397 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 13:08:01
>>366-368
「あ…み………?」
突然背後に感じた気配、阿美はガバッと振り返り絶句した。そこに居たのは阿美だったからだ。
「え…!私!?」
「…ぁ…く…ツ……あ…み……?」
もう一人の阿美が何かを喋ろうと口をパクパク動かすが、上手く発音できないようだ。
表情は穏やかで敵意はなさそうではあったが、突然自分と同じ姿の存在に出会って平静を保つのは難しい。
「…ぁ…み……たッ…て…」
Ami(もう一人の阿美)が阿美の手を取り、優しく引き起こすとニッコリと笑顔になる。
「あ…ありがとう。あなたは誰なの?…!ちょ、ちょっと!?離し…」
Amiは阿美の手を握り締めたまま、離そうとはしない。阿美は振りほどこうとしたが、その力は強かった。
「ぁみ……ト…もだ……ち…ニん……げ…ン…」
>「いや、お前はEXeMだ」
「な…しまった!?」
全く気配を感じさせずに至近距離まで迫っていたBEに、阿美は反応が完全に遅れてしまう。
「…えぅ」
ザシュッ!BEの横薙ぎに払った日本刀が、Amiの首を綺麗に撥ね飛ばした!!
首はボールのように転がるとボチャリと音を立ててドブに落ちてしまう。
阿美は呆然とそれを見るしか出来なかった。もう何がなにやら、阿美は訳が分からなくなる。
ドサッ…
頭部を失ったAmiの身体がゆっくりと倒れ込む。握り締めたAmiの指から力が抜けていく。
命が…失われていく!!
「…いや…いゃだ……死んじゃ…」
わなわなと震え、Amiの手を強く握る。まるでその手を離したら、Amiが死んでしまうような気がしたから。
「おとなしく死ね、被験体114!!」
BEが刀を振りかざし、阿美目掛けて切り付ける!だが阿美は傷一つ付いていない。
Amiが突如振り向いてBEに体当たりした為だ。その勢いで阿美は手を離してしまった。
「……駄目!それ以上戦っちゃダメーッ!!!」
「邪魔だ!Class-Bの分際でッ!!」
ズンッ!BEの刀がAmiのEXe-COREを貫いた。

EXeMウイルスの感染生物は体内にEXe-COREと呼ばれる特殊器官を生成する。
それはEXeMにとって心臓というべき部位であり、EXeMの特殊能力を制御する重要な役割を持つ。
そしてEXeMを倒す上で最も効率が良いとされるのが、EXe-COREの破壊なのだ。

398 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 13:08:59
EXe-COREを貫かれ、Amiが崩れ落ちた。
体表は青い煙を上げて溶け始め、本来の姿が露出していく。
>「被験体114を捕捉、指示を求む!…………………了解!」
複数の足音が聞こえる。おそらくBEの仲間がこちらに向かっているのだろう。
「さて、次はお前だ被験体114」
悠然と歩いて来るBEが見えてないのか、阿美は茫然自失の状態だった。

 『最後にどっちになるかはあんた次第』

不意にあの言葉が脳裏を横切り、意識を取り戻す。既に目前にまで迫る刀の切っ先が視界に飛び込んで来る!
次の瞬間、様々な出来事が同時に起こった。
先ずはBEの刀が別の黒い刄に半ばから斬り飛ばされ電柱に突き刺さり、その黒い刄がBEの身体を両断した。
更に駆け付けたBE部隊が一斉に刀を抜き放ち、阿美に向かって走って来て…
やはり黒い刄によって薙ぎ倒される!!
「ああぁぁあぁああぁぁあああーッ!!!!」
黒い刄は阿美の右腕だった。
謎の男と出会った時、突然に変化した異形の右腕…
TSUKUYOMIの刺客、御堂を切り刻んだ右腕…
阿美の意志とは関係なく勝手に動き、次々とBEへ襲い掛かる異形の右腕!!
「違う!私は……私は人間だ!!!!」
阿美がそう叫んだ途端、右腕はピタリと動きを止めてぐったりと地面に落ちた。

 『最後にどっちになるかはあんた次第』

「そうよ……化け物なんかじゃない!私は人間だもの!!人間じゃなきゃ…駄目なんだッ!!!」
バキバキと音を立て右腕が元に戻っていく。あの男の言葉の意味を、阿美が真に理解した瞬間だった。
だから阿美は人間でなければならなかった。
帰るべき家が、家族が、守るべき人が居る、その想いがEXeM因子を捩伏せる!!
残るBEは3人。阿美は腰のベルトに手を延ばす。勿論、その手にはKeyEDGEが握られている。
「私は帰る…あなた達を倒して、私の居るべき場所に…帰ってみせる!!」

∵MATRIX CONVERSION! START UP!!∵
「変……身ッ!!」
掛け声と共にベルトから爆発的な勢いで闇が噴き出し、阿美の身体を覆い尽くす。
∵CHANGE!…WarAXE∵
無機質な機械音声が変身の完了を告げ、阿美は漆黒の鎧を身に纏う。

その姿はBLACK×EDGE…それは黒き刄を持つ狩人!!

399 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 13:09:49
学校周辺区域は既に自衛隊により封鎖され、辺りには人影は見当たらない。
そんな中、ぶつかり合う黒い人影が4つ。
「チィ…奴のBEは旧式だ!陣形をととの…があぁッ!?」
阿美の振るう戦斧の柄先がBEの一人の腹部を強打して吹き飛ばす。轟音と共に壁を突き破り動かなくなる。

∵EXTENTION BREAK!! CHANGE!…PoleAXE∵
阿美の持つ戦斧が形状を変える!
このBEに搭載された機能、モードチェンジシステムが発動したのだ。
一撃の破壊力を最大限に発揮する為の『Mode-BREAK…PoleAXE(長柄斧)』
破壊力を犠牲に極限まで速度を高める『Mode-RAPID…Hatchet(手投げ斧)』
それぞれのモードにチェンジする事で武器の形状も、その性質に合わせて変化する。

「少し見た目が変わったからって!そんな物で!」
二人のBEが阿美を挟撃すべく、左右へと展開する。そんな二人に構わず阿美は長柄斧を振り上げた。
ドォンッ!!
踏み締めた地面が衝撃を吸い切れず、アスファルトが波打ってめくれ上がる!
Mode-BREAKは破壊力。速度を犠牲に最大級の一撃を叩き込み、大型EXeMを仕留める為のモード。
当然ながら敵の攻撃は全て受け止める必要がある。何故ならば、回避という考えを捨てているからだ。
「うおおおぉ!!」
二人のBEによる同時攻撃が、阿美を襲う!鈍い金属音が響き渡り、火花が咲き乱れる。
「な!何ィィ!?」
Mode-BREAKの重装甲は、その鈍重な外見から与える印象通りの防御力で阿美の身体を守り抜く。
「たあああぁぁぁっ!!!」
攻撃を弾かれ、体勢を崩した左側のBE目掛けて、阿美は必殺の一撃を振り落とす!
ドグシャアッ!!
脳天からの直撃は、BEの身長を半分以下に縮めながら真っ二つに“叩き斬”る!
その威力たるや文字通りの一撃必殺!!

「ひ、ヒィッ…!化け物!」
BEの言葉が阿美の心に突き刺さる。その言葉は阿美が最も恐れる言葉。
一人残されたBEが尻餅を突き、そのまま後退る。もう戦意は完全に失われていた。

 『最後にどっちになるかはあんた次第』

「私は化け物になんかならない。選びましたから…人間であり続けるって」

変身を解除して、阿美はBEの横を通り過ぎて行く。人間として……

400 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 13:19:23
静かにその異形の生物を見つめます。彼はどうやらEXeMウイルス感染生物…らしいですね。
暫く黙りしてにらみ合い状態になります。
すると突如下の階でガラスが割れる音が響きました。
どうやら下の階で何か起こってるようです。CrewShadoWの隊員の意識が一瞬下の階に向けられます。
そして次の瞬間、目の前に居る感染生物がCrewShadoWの隊員を一人持ち上げ僕に投げつけました。
「うわっ…!!」
慌てて受け止めるも、僕はバランスを崩して後ろに尻餅をついてしまいます。
それを観た感染生物は即座に背後を向くとどんどんCrewShadoWの隊員を倒しながら下へと階段を下りていきます。
「ちょ…!待って!!!」
慌てて上に乗っかった隊員をおろすと、ベルトに手をかけ変身します。
〈VersionICHISHIKI,Installation100%...Transformation...3,2,1!〉
[ヴン…!ドギャッ!]
さっき電力を集めたので周りに停電はもう起きません。
電気を帯びた黒い装甲を装着した僕は、異形の怪物を追います。
しかしなかなか追いつけません。もの凄く早いです。僕と怪物はいっぺんに鬼ごっこ状態で階段を降ります。
そして、ついに一階まで降りたとたん、急にその怪物は足を止めました。
「うおぉおっつお!」
[キュィイィ…!]
僕も慌てて足を止めます。そしてその怪物を観るより先に自分の足下にガラスが散らばってるのに気づきます。
僕が突入した時に割ったガラスではありません。
散らばったガラスの粉をたどって観ます、すると怪物の足下にぼろぼろな一人の少年が!!!
「ちょ!!大丈夫ですか!?」
僕は慌ててその少年に駆け寄ります。一体誰がこんな事を!?
僕は暫くその男を観た後、その男が恐らくつっこんだであろう窓に歩み寄り割れた窓を開け外を見ます。
そしてそこには…僕が観たことのないような光景が広がっていました。

そこは本来の目的地である体育館の脇。
そこに居るのは恐らく感染生物であろう猫と僕と同じぐらいの身長の新型試作品のBEを纏う人間。
そしてそこから少し離れたところで戦うのは…両腕から曲刃が生えたBEと…条咲さんが見せてくれた画像と同じ格好の布津野 珠美!!

それを確認したとたん僕の体はほぼ反射的に窓枠に足を乗っけると身を乗り出し二枚の手裏剣を投げつけました。

怒り?恐怖?いや、そんなのじゃないです。これは…。
僕の投げつけた手裏剣は布津野と戦っていたBEと布津野の間に入り込みます。
そして次の瞬間布津野から発射されたレーザーに当たりました。
瞬時に僕の放った黒い手裏剣がそのレーザーを粉砕しようとコンマ数秒の早さで電撃波を繰り返しそのレーザーの粉砕を試みます。
しかしその試みはあっさりと終わります。僕の手裏剣は乾いた音を響かせました。
[パキィ――――ッ!!]
僕は一瞬目を見開きます。
手裏剣は黒い粉となりあたりに飛び散ったかと思うとレーザーは何事も無かったかのように狙い通りの場所に進んでいきました。
[ズギュッ!!!]
レーザーの音が響きます。

僕は布津野を観ました。
確かに反射的に投げつけた物とはいえBEは開発に開発を重ねた物、滅多に粉砕など普通はあり得ないのです。
装甲の下の顔は唖然としてます。
「貴方は一体…」
ほに一つ汗が流れます。

401 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 14:43:54
「!!!髪の毛?」
自分の体の自由を奪った存在にあっけを取られる東屋に対して
それの使い主はマジマジと東屋を見つめてブツブツと独り言をつぶやく
その存在に恐怖しながらも・・・よく見てみるとそれが自分の姿に似通っていることに気がつく
似てる・・・私と・・・これが敵なの?
>「装着者死亡率100%のBEを着こなす奇跡の存在か、ただの淘汰されるべき存在か、試してみようかしら・・・?」
!?
・・・何を言っているかまったくわからない・・・BEって何?死亡率100%・・・
それよりも試すって何を・・・
>東屋の身体を締め付け、装甲にも食い込みだす
急激に髪の締め付けがキツクなってきた・・・
もちろん、首にも容赦なく閉まってきたので苦しさはすぐに伝わった。
「ぐ・・・ぐう・・・」
必死でもがこうとするも、両手両足も縛られてしまっているので効果的な抵抗は出来るわけがない。
そうしている間にも、体中からミシミシっと音がし、そのたびに苦しさは累乗するかのように倍増する。
「くぅ・・・あぁぁあぁぁ!!!・・・ぎぃぃぃぃぃ!!!」
悲痛な叫び声が響く、そのとき救いの手が差し出された。
何者かの触手により、髪の毛が千切れる、それにより髪の毛による圧迫から開放された。
そして、絡み付いていた髪の毛から力なく地面に叩きつけられた。
その衝撃とさっきまでの圧迫により精神、肉体的に限界を超えてしまったので、強制的に変身は解かれた。
「あ・・・・あぅ・・・」
意識がはっきりとせず・・・ふらふらと立ち上がろうとするも、すぐに倒れてしまいその場を動けなくなる。
猫が近くまでくるも、その存在には気がつかずに一心不乱に立ち上がろうとする。
そうしているうちに、遂に疲労も頂点に達し、その場に倒れて気絶してしまった。


402 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/14(月) 20:17:33
>351 布津野

>「チェシャ?こんなところにいたのね。おいでなさい。貴方は次の世を生きる資格を得た最初の生物。
>私の元にいなさい。」

 布津野の声は、チェシャにある種の感傷とでも呼ぶべき感情を引き起こす。
幼い頃、母に慈しまれていた頃の事を思い起こさせる。
 チェシャには、兄弟が居ない。チェシャが生まれた時点から、そうだった。
一度の出産で、猫は複数の仔を産む。チェシャは、どうやらその枠内から外れているらしい。

 チェシャの母は、人為的にEXeMに感染させられたClass-Bであった。
チェシャの兄弟は、胎盤を通したEXeMの垂直感染に耐えられなかったのであろう。
チェシャは、たった一匹で、母親の愛と、研究員達の好奇の視線を、一身に受けていた。

「ハカセのトコロにカエるの、あんまりウレしくナいナァ・・・・」
 ぼそりと呟く。
「だって、ハカセ、リョウリどヘタクソなんだもン」
 研究所を逃げ出した直接のきっかけ。
それは、2ヶ月前の食卓にのぼった、【炭化したアジのひらき】であった。

>357 ストレイルキャット

>「やあ先程は脅かしてしまってすまなかったお詫びのしるしにモンプチでも奢ろうじゃないか」

「ヨるな、ヘンタイ」
 話を聞こうともせず、一方的に言い放つ。

 チェシャの呼び名は、高校生達が都市伝説のように呼び始めた物。
暗がりで、何事か呟き、にやっと笑って姿を消す。
そんなチェシャのいたずら半分の言動が元になった物だ。
 種を明かせば話は簡単。
人の言語を操るのも、にやりと笑って見せるのも、どちらもEXeM感染によって可能になった事。
姿を消すように見えるのは、黒い毛皮と、触手を用いた三次元的な高速移動の賜物。

 断じて、ステルスが出来るわけではない。
一介の生命体の域を出ないチェシャに、透明化など出来るはずもあるまい。

 自分の子だとか、ふざけた事を抜かす相手を威嚇するように、
チェシャは自分の触手の片方を、音を立てて引き戻した。
 意のままに操るために、鞘の役目を果たす細胞層は被せるが、
いつでも『抜ける』ように、神経索の再構成まではしないで置く。
 ぐっとたわめ、いつでも繰り出せるように準備を整える。

「combat action standby」

 もう片方の触手は、ゆっくりと、屋上の手すりの方へ伸ばし続ける。
いつでも逃げ出せるように、多少の準備はしておくべきだろう。

403 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/14(月) 21:24:49
やれやれ嫌われてしまったな・・・・まあ我輩は大人なので怒りはしないが
さてどうしたことやら・・・・そうだモノで釣ってみるか
そう考えた我輩は腹に仕込んだ生体ホルスターからモンプチを取り出す
その様子は某未来から来たネコ型ロボットのようだ
「まあまあこれでも食って気を落ち着けなさい」
我輩はふたを開けたモンプチの缶を差し出した
「あ、そうそう今君が手?を出している手すりなんだが引っ張ると取れるぞ」
さっき我輩がちょっとした細工をしておいたからな
「別にとって食おうという訳ではない。君に会いたいと言う老人がいるので案内したいというだけだ」
どうやら相手は危害を加えられると思い込んでるようだ
やはりこっちに近づいてくるClass-Bの首を彼女と会話しながら音も立てずにはねてるのがまずいのか?

404 名前:彦麿 ◆YAMATOAk.k [] 投稿日:2006/08/14(月) 21:31:12
>>397-403
うっわー、まるで駄文や。

405 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/15(火) 02:24:32
>350-351
墨田が瞬き一つする間に布津野の背中が迫る。
引いていた腕を突き出そうとした瞬間、大型のクラスBが間に割り込んで来たが、
それに構わず、もろともに刺し貫く勢いで薙刀を繰り出した。

果たして薙刀はクラスBの体に深々と突き刺さった。
が、そこに一つ誤算が生じていた。
薙刀の中ほどを握った墨田自身の手、そこで刺突が止まってしまったのだ。
さらにクラスBが腕を体の前に回して防御の体勢をとっていたため、
薙刀は布津野まで届くことなく、わずかに背から切っ先が覗いているだけだった。
舌打ちを一つして、薙刀を引き抜き、クラスBを蹴り倒して改めて薙刀を振り上げた墨田の目には、
しかし布津野の姿は映らなかった。
素早く辺りを見回す墨田だが、どこにも布津野の姿はない。
>「どうしたの?靄の結界を解かずにおいてあげているのに私の姿が捉えられない?」
>「一段高いところにいるつもりか?といったわね。つもりじゃないのよ。一段高いところにいるのよ。」

嘲笑う布津野の言葉をよそに、墨田は呼吸を落ち着け、神経を研ぎ澄ませた。
わずかな気息の気配、身じろぎ一つも逃すまいと。
しかし墨田の「センサー」にも何も反応はない。気を抜きかけたその瞬間、突如背後に気配が生まれた。
>「もう一度言うわよ、自覚なさい。」
反射的に一撃を加えようと振り向きざまに石突を振ったが、間合いの内側に入られ、首を掴みあげられてしまう。
布津野が言葉をつむぐ中、墨田は邪魔になる薙刀を「収納」し、その手を外そうともがくが、指が緩む気配すらない。
>「でも、上がっていないのに来たら・・・殺すから!」
最後の言葉と同時に布津野の指の下で首の装甲が一際大きくきしみ、
次の瞬間墨田は校舎内に投げ込まれていた。

>400
墨田には壁に叩きつけられたダメージはやはり無い。
しかし首にはあざが浮いているし、プライドにはもっと酷い傷がついただろう。
ショックで「変身」が解けた墨田の上をクラスBが飛び越えて外へ出て行った。
それを追ってきた崎島がEXeMだとは気づかずに声をかける。
が、割れた窓から布津野の姿を確認すると、墨田を打ち捨てて飛び出して行ってしまった。
(てめぇ正義の味方、後で覚えてろ…)
心の中で崎島に中指を立てた墨田は、投げ捨てられた姿勢から転がってうつぶせになり、移動を始めた。
(多分あれ以外にもBE連中の増援は来てるだろうし、何とか抜け出さないとな…)
今のところ周囲には他の人影は無い。このまま行けばこれ以上の戦闘は無しに学校を抜けられそうだった。
見つかったところでぼろぼろの学ラン姿なら生存者という事でごまかせる相手もいるだろう。

406 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/15(火) 18:16:30
>>375
もはや勝てるわけのない戦いなのは明白だった。
永井は全力を持って戦っている、だが体には一つ一つ傷が増えていく。
瞬く間にボロ雑巾のようになっていく、何もかもが届かない。
だが永井の顔に絶望の表情はなく、止めを刺すような布津野の言葉にも反応していない。
永井の体へと繰り出される刃を喰らい苦痛に顔を歪ませながら
ただ前へ、前へと足を踏み出し刃を突き出す、
その姿は決して変えられない優劣を覆そうともがく哀れで矮小な存在に見えるだろう。

>「いい格好になったわねえ。もう少しその悲鳴聞いていたいけど、
> 旧生物に避ける時間もここまでよ。 終わらせてあげるわ。
> BEにしてもEXeMにしても、ある程度の自己再生能力が備わっているものよ。
> でも、そんな再生能力を無効として殺す手段もある・・・こんなふうにね。炭化して果てなさい!」
「旧生物か、好きに言うがいい…だがお前の言葉は響かない。」
永井の言葉にはもう興味のないように布津野は斧をしまい、
布津野は手で円を作るという不思議なポーズを取る。
そして手で作った円から光りが溢れる、辺りが光りで満たされていく。
そして永井を虚空へと消す一直線の光線が奔る!

407 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/15(火) 18:17:14
しかし光線は永井の胴体を貫かなかった。
見ると永井と光線の間にBEの武器が挟まれている。
レーザー相手に何とか防いでいる手裏剣型のBE武器。
だがいくら頑丈に作られているといっても所詮は武器であって専用の防具でもない。
パキパキと音を立て手裏剣は砕けレーザーは勢いの衰えないまま推進する。

このまま最後を迎える、だが永井はコートからスプレー缶を取り出し
目の前に軽く投げる、永井はいつもどおりに淡々と布津野に言い放つ。
「布津野、お前は俺のことを旧生物と言ったな…
 だがお前はその旧生物すら満足に殺せない!」
投げつけた缶に腕を刃を向けて横に真っ二つにする。
泡になる前の液体が、永井の体やあちこちに飛び散り、
レーザーは威力を多く削がれ焼きごてを水に入れたような音を立てながら永井の体へとぶつかる。
いくら威力をそがれたといっても物凄い熱量であることに変わりはない。
装甲が焼け焦げ炭化していく前に弾道から避けレーザーは永井から外れ辺りを引き裂いていく。

だが崩れあちこちが露出している甲殻を身に纏っている永井にこれ以上のレーザーは喰らえない。
あと一発貰えば今度は死からは避けられないだろう。それを分かっているのか
永井はコートから刃こぼれしもはや人は切れないようなスローイングナイフを取り出す。
そして非常用の給水タンクに次々と投げつける。給水タンクからは小さく水が吹き出て雨のように辺りをぬらす。
「これでレーザーは殆ど意味のない攻撃になったな…お前も科学者ならば少しは頭を使ったらどうだ?」
そう、レーザーは所詮は一点へと集中させた赤外線や光りである。
光りを乱反射させる水はレーザーの力を大きく低下させる、
永井は腕の刃を展開させ構える、そして布津野に叫んだ。
「旧生物に避ける時間はないと宣言しておきながら殺せない…それがお前の実力だ。
  笑わせる、俺のような出来そこないも殺せなくて強者の振りをするな!」


408 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/15(火) 19:36:56
>361
―『―ククククク、可哀相か?言えてるな―』

「へぇ、あんたもかい。しっかし、人間ってのは凄いねぇ。」

酢昆布を噛み締めながら、遠方で行われている布津野とBE装着者の戦いを
観察している赤木。彼が何者であり、また何をしようとしているのか。
それは彼のみが知る事なのかもしれない。
目の前で起き上がった異形の言葉に相槌を打ちつつ酢昆布を差し出す。
「ここは最高の観客席だ・・・あんたも一枚、どうだい?」

―『―人間とはなんと下らない生き物か、死のために全てを投げ打つとはなぁ―』

人間、確かに下らない生き物だ。自分自身も”降り立った”時はそう思った。
あまりに脆く、そして愚かな存在。
だが、その考えも改めなければならないかもしれない―

「確かに、あいつ等は馬鹿で下等な生き物かもしれねぇな・・・だが。

そ れ が い い。 馬鹿で下等な生き物と、それを食い尽くそうとする進化という
名のウイルス。どっちが勝つのか、俺には楽しみで堪らない・・・ってな。」

エディに向け、無邪気な笑みを浮かべる赤木。
ウイルスと人間の戦いが、いつの間にやら人間と人間の戦いへ変わっている。
それを、この学校での戦闘が証明している事に他ならない。

「戦いは次のステージに移る…さぁ、あんたはどう動くんだい?」

無表情でエディへ問うその言葉。果たして・・・


409 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/15(火) 19:57:54
―3日前 某巨大ビル―

黒のスーツに眼鏡の茶髪の男。大勢の職員が彼を出迎える。
一人の職員が、「長官」の文字が書かれた席へ男を案内し…
「長官、総帥より指令です。」
パソコンのディスプレイに映された名前と顔写真…題名は「エイリアス」

「布津野 珠美」

「阿久津 阿美」

「崎島 瓜夜」

他にも複数の名前と写真が並べられている。
長官と呼ばれたスーツの男は、職員を呼び止めてると無表情で語り掛ける。
「君は…神を信じるかね?」
職員は呆気に取られた表情で相槌を打つも、話の意図を理解できずにいる。

「神とは、聖人君主だと誰もが信じて止まない・・・だが。
時として神は人に試練を与える。それを乗り越えれないものは淘汰されるだけだ。
EXeMは・・・この星に神が仕掛けた”悪戯”かもしれないねぇ。」

職員は男の威圧するような不気味な口調に圧されながらも書類を手にしながら報告する。
「既に”準備”は完了、あとは作戦を実行するのみです。

赤木長官。」

職員のある言葉に目の色を変え、睨み付ける男。
どうやら最後の言葉が勘に触ったようだ。
「上出来だ・・・だが、出来れば赤木という名前は使わないで貰えるかな?」

男の眼光に圧され、ただ相槌を打つのがやっとな職員。
そのまま逃げるように部屋を出て行く。

PCのディスプレイに浮かぶ紋章。
そこに書かれた名前は・・・

「TSUKUYOMI」





410 名前:BE隊員[sage] 投稿日:2006/08/15(火) 21:33:05
油断した阿久津の背中に刀を突き刺した

阿久津は死んだ

「手ごわい奴だったぜ・・・任務完了!!」

411 名前:BE隊員[sage] 投稿日:2006/08/15(火) 22:53:18
た、大変です
阿久津が11人います
隊長「クローン兵士・・・実在していたのか?」

412 名前:マスター・ヨーダ[sage] 投稿日:2006/08/15(火) 23:00:47
クローン戦争の始まりじゃ

413 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/16(水) 00:16:19
戦意喪失したBEの横を通り越し、阿美はAmiの死体の前で立ち止まるとしゃがみ込む。
Amiの死体は溶けて半分以上原形を留めてはいない。
そっと手を触れてみると温もりが失われていくのが分かる。Amiは死んだのだ。
阿美にとってEXeMは倒すべき敵だった。愛する家族を、子供達を守る為に戦い続けてきたのだから。
しかし、今日出会ったEXeMは阿美の知っているEXeMとは全く違っていた。今までに見たどのEXeMとも…

 『ぁみ…ト…もだ…ち…ニん……げ…ン…』 『最後にどっちになるかはあんた次第』

考えれば考える程、ますます分からなくなる。EXeMとは何なのか、そしてBEとは何なのか…
あの男は阿美がコピーだと言った。
コピーという事はオリジナルは何なのか、そもそも阿久津 阿美という人間は存在するのか…
ちゃんと幼少の頃の記憶はある。本当の両親との思い出も、阿美はしっかりと持っている。
それなのに何故かそれらの記憶が突然、作り物のように思えてくる…
阿久津 阿美としての記憶、EXeMとしての記憶、それらが交ざり合いながら渦を巻く。

突然、阿美の胸に黒い刃が生えた。BEが無防備な阿美を背後から攻撃したのだ。(>>410)
「……え?」
不思議と痛みは感じなかった、ただ異物感があるだけだ。だから阿美は理解するのに遅れた。
>「手ごわい奴だったぜ…任務完了!!」
そう言って刀を引き抜くと、BEは阿美を蹴り飛ばし、阿美は3m程転がった。
「くぅ…しまっ…た」
阿美がよろけながら立ち上がる。BEはそんな阿美を見て再び刀を構えて突進してくる!
(さっきの変身から時間が…これじゃ変身は…)
阿美はEXeMだ。BEを装着する度にその命を大幅に擦り減らしているのだ。
それ故に連続しての変身は死を意味する。

「今度こ…!?」
BEは最後まで言い終える事は出来なかった。目を灼くような強烈な光がBEを飲み込んだからだ。(>>407)
阿美も何が起きたのかよく理解できていない。しかし光が薙ぎ倒した“道”の先に居たのは…
阿美が知る人物であり、阿美にとって最も恐るべき存在…布津野珠美。
阿美はこの距離では見えていないと思ったが、どうやら違っていたようだ。

 み つ け た

美しい唇が、確かにそう動いた。

414 名前:エディ ◆2rcatctnkM [sage] 投稿日:2006/08/16(水) 10:03:20
>408
赤木の酢昆布を受け取り鋭い歯でかみ締める。
観客席か、違いない、どうやらこの男も俺と似ている奴のようだ。
俺も布津野とBE所持者の戦いを赤い目で見つめる。
そして赤木の口から出たのは人間とウイルスとの、おっと、
性格には人間のまま化け物になろうとする奴らと人間を超えて化け物になった奴らの戦いは面白いということだった。
確かにそうかもしれないな、俺も人間に造られた、人間のすることは理解しがたくそして面白い。

「戦いは次のステージに移る…さぁ、あんたはどう動くんだい?」

赤木の言葉に俺は笑ってみせる、そうだ、どう動くもなにも決まっている。
『―ククククッ、貴様と同じだ、俺は舞台の観客、しかし無論やじを飛ばすこともある―』
俺は足から液体のような体を伸ばしていく、といっても初めての奴は
水溜りに立っているような感じにしか見えないだろう。
『―そして何よりも、降り掛かる火の粉は払わなければ舞台を集中して見れない、例えば―』

死骸の山から何かが飛びでてくる、そう、EXeMだ。
こいつらは俺をお構いなしの襲う、そして来るものは殺さなければならない。
獅子舞のようなEXeMは俺に向かって炎を吐く。
無駄なことを、炎には弱いが貴様のような屑にやられるとでも思っていたのか。
足元から広がる液体はすでに貴様の殆どを囲っている、
足元から伸びた何十本ものニードルのようなものは獅子舞の体を次々に貫ぬき原型が無くなっていく。

『―そう、例えばこのように、降り掛かる火の粉は払わなければな―』

串刺しにされ即死した獅子舞を見ながら笑う、

『―要するに貴様と同じだ、俺は俺なりに舞台を色付けさせてもらう―』

415 名前:EXeM兵(蠍型)[sage] 投稿日:2006/08/16(水) 12:49:58
オラオラオラ!!やっと出番だオラ!死ね軟体系!

416 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/16(水) 18:56:36
酢昆布を噛み締めるエディを見つめ、満足そうに微笑む赤木。

―『ククククッ、貴様と同じだ、俺は舞台の観客、しかし無論やじを飛ばすこともある―』

エディの言葉を聞きながら、>413での「出会い」を感じる赤木。
その顔は笑みかと思いきや・・・それまでの赤木とは別人とも思えるほどの無表情な顔。
エディの言葉は更に続く。

・・だがその瞬間、1匹の虫がエディに向かう。
だが、それは一瞬にして消え去る・・・エディの力は素晴らしい。
剣山の針が怪物を地獄へと誘い、送る。

『―要するに貴様と同じだ、俺は俺なりに舞台を色付けさせてもらう―』

エディの決断を聞き終えた時、赤木は既に其処にはいなかった。
だが、声だけはどこからか聞こえる。

「君の決断が、君の未来に幸ある事を祈っているよ・・・親として。
子の将来を願うのは当然だからね・・・」

意味不明な言葉を吐き、赤木は姿を消す。また何処ともなく・・・


―いつの間にやら、スーツに着替えている赤木。そして手には携帯が・・・
彼が向かっているのは、何処かの地下室。桜の木が近くに見える―

「・・・作戦は順調かね?」

部屋に入った赤木は、それまでの彼とは別人に見えた。
そして、彼がEXeMでありながら何故TSUKUYOMIの作戦室にいるのかさえ・・・


417 名前:御堂クローン[sage] 投稿日:2006/08/16(水) 22:15:57
阿久津クローン犯してやる

418 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/17(木) 14:34:21
突如桜の木の下に足音が響く。
自衛隊隊長の楠がばっとエレベーターを見る。
エレベーターは上へ上がったかと思うと下へやってくる。
楠は銃を構えた。
もし隊員だったら殺さなきゃならない。
数字が3・・・2・・・1と下がっていく。
そしてエレベーターの扉は開かれた。

―ガチャッ!

銃を鳴らす楠。
そこに現れたのはスーツ姿の男。

>「・・・作戦は順調かね?」

「あら・・・赤木くんじゃない・・・」

赤木の方に向いて鮮やかに笑う条咲。
楠がえ?といった顔で条咲を見る。
そんな楠を見て一回微笑むと銃をおろさせた。

「来てたの・・・?
まさかコレの試し打ちに長官直々に参加してくれるとは思わなかったわ・・・」

そう言うとミサイルを一つ撫でる
BGが持ってるノートパソコンは体育館付近で
以前赤い点を点灯させてる。

「作戦は順調よ・・・
後は布津野の確保、又は逃亡を待つのみ。
でも・・・どうやら悪戦苦闘中らしいわね・・・
もう少しで終わるだろうけど・・・」

そう言うと冷笑した。

「貴方の方はどうかしら?
赤木くん・・・
阿久津との接触はできたの?」

419 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/17(木) 23:14:29
>400>407
放たれたレーザーは崎島の手裏剣と永井のスプレーによって大幅に威力を減じられる。
永井が何とか躱せる程度までに。
その後素早く給水タンクを破壊し、水を降らせたあと、腕の刃を展開させて叫ぶ永井。
布津野はそんな永井を一瞥する事も無く片手だけどふった。
次の瞬間、永井の足は手斧によって地面に縫い付けられる。
「レーザー一つ防いだだけで吠えないでくれる?そういう啖呵はもっと優勢な時に言う事ね。」
あくまでの永井の方は見ない。
布津野の関心は校舎から出てきた白川と白川の部隊、そして手裏剣を放った崎島にあるのだ。

「・・・ミサイルに、手際のいい部隊展開・・・それにこの燐分・・・そうなの。」
崎島たちが現れ、自分とそれを繋ぐ燐分の存在に気付いた。
それは条咲の存在にも気付いたと同義だ。
「白川君じゃない。久しぶりね。貴方の部隊で三部隊目よ。私を捕まえに来たのは。
前任の部隊がどうなったか、聞いてないのかしら。
尤も、貴方のような照準を選ぶ権利がない、トリガーを引くだけの人間には必要ないわよね。」
白川の存在を認め、声をかける。

その間に訓練された精密な動きでCrew ShadoWは布津野を囲むように展開していくが気にもしていない。
まるでそんなものは存在しないかのように布津野の視線は崎島へと移る。
「あなたのそれ、ファルマのBEね。面白い機能とは思うけど実戦には向いていないのよ。
手裏剣は『投げる』のではなく『打つ』。
車剣は誰が投げても刺さるけど、回転することによって威力も落ちるし目で追いやすいの。
白川君のような苦無タイプにでも『変えて』みたら?
尤も、ここを生き延びられたら、の話だけどね。武器に似合わぬその重厚な装甲にかけてみる?」
空間に布津野の殺気が充満していく。
まるで空気事態が重くなったように。風は吹いていないのに、布津野の髪が大きく広がっていった。

次の瞬間、Crew ShadoWの全隊員の半数が突如として同僚に向けて発砲した。
勿論彼らの意思ではない。布津野が髪を伸ばし、その運動神経を乗っ取ったのだ。
「流石に全員と言うわけには行かないけど、いい眺めだわ。対EXeM特殊弾、BEにも十分効くのよ?」
完全な不意打ちで同僚に撃ち抜かれるCrew ShadoW隊員。運動神経は乗っ取られていても意識ははっき
りとしているので撃つ方も混乱を極める。
「白川君、前任の二部隊はこうやって全滅したのよ。
無理矢理味方を撃たされ続け発狂した隊員もいたわね。あなたはこれで這い上がってこれるかしら?
よく覚えておきなさい。今、この新カンブリア期において群れることで得られることは無いのよ。一人一人が
這い上がるしかないの。」
銃弾は白川にも、崎島にも、そして足を手斧で縫い付けられた永井にも放たれる。
布津野はただその中心に佇んでいるだけ。

420 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/17(木) 23:17:41
>413
だが、その静観もほんの僅かな間だけだった。
視線の先に一人の女の姿を見つけてしまったから。
かなりの距離があり、正確に視認することは難しかったかもしれない。
だが、布津野は確実にそれを補足認識していた。

布津野にとって、進化の可能性の無い旧来の生物は存在自体を許せ得ぬ存在なのだ。
その点は永井も他の実験済生物も同じなのだが、この女にはそれ以上のものがある。
近親憎悪とでも言うのだろうか?
自分が自分である為に存在を許しておけない女。それが阿久津であった。
「み つ け た 114 !」
聞こえはしないだろう。だが、そう呟かずにはいられなかったのだ。
いつの間にか両手に一対の手斧を持ち、全ての殺気を阿久津に叩きつけながら一歩を踏み出す。

>408
その一歩前に出たとき、布津野の目にサングラスにアロハシャツを着た男の存在に気付いた。
阿鼻叫喚の響く戦場と化した学校に余りにも不似合いなその姿。
その男を見た途端布津野の足が止まる。わなわなと震える手斧。
「白川君、残念だけど時間が無いわ。殺してあげるのはまた今度、ね。
チェシャ、行くわよ。安心なさい。炭化した鯵の開きなんて過渡期の産物に過ぎない。いまやレアの秋刀魚焼きま
で私は到達しているのだから。」
手斧を髪の毛に戻すと、気絶し倒れる東屋を抱えて大きく跳躍。
着地は阿久津のすぐ脇。
小さなクレーターを作り、その衝撃で足元のマンホールの蓋は跳ね上がる。

マンホールの蓋が布津野の頭と同じ高さまで跳ね上がるほんの一瞬の出来事。
間延びした時間の中、布津野は睥睨するように阿久津を見下ろす。
消耗しきり、胸に穴の開いたその姿。
「114、久しぶりね。随分と・・・探したのよ?
もう逃がさない。どこにいようとどこへ行こうと、ね。じっくりと最も苦しむ方法で殺してあげるわ。」
囁きかけるような口元から金色の粉が漏れ出ているのに気付くだろう。
布津野のEW能力、ルルドの息だ。
阿久津の傷が見る間に塞がって行く。だが、それだけではない。
胸元の傷跡が布津野をコーティングする液体金属と同じように変質していくのだ。

それを施された阿久津には判るだろう。それが烙印だという事を。その烙印は徐々に全身を蝕んでいく事を。
だが、全身を蝕まれ死ぬ事も無いことも理解できるはずだ。
これがある限り布津野の言葉通りどこにいても察知される。全身を蝕むまで布津野が待っているはずも無いこと。そ
して学校の惨状を見る限り、一つの目的の為になら周囲にどれだけの被害がでるかも判らぬ事も。

間延びした時間が終わりを告げ、マンホールの蓋は落下運動へと移行する。
それと共に布津野はマンホールの中へと身を滑り込ませ、その闇の中へと消えていった。

421 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 12:54:28
暫く赤木と会話する条咲。
その内容はTSUKUYOMIの『真』の話。
それを聞き楠は驚愕する。
それは普通では考えない・・・
否、考えてしまってはいけない行為だった。

―何分後だろうか

突如BGが条咲の肩を叩いた。
すっと開いていたノートパソコンを見る条咲。
そこには赤い点が消えていた。
ということは即ち布津野は逃げたという事だ。
冷笑する条咲。
赤木に待ったをかけると楠に指示を出す。
震え上がる楠。
しかし楠に拒否をする権利などなかった。
慌てて用意する楠。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
数分後、
布津野が去ったのと共に上空から突如二発ミサイルの姿が現れる。
そのミサイルは体育館の後ろ方面に当てられる。
唖然とする空気の中。
崎島の地図と白川の無線から条咲の声が発信される。

「聞こえるかしら?崎島くん、白川くん。
随分お疲れのようね、
どうやら布津野は捕獲、抹殺できなかったらしいけど・・・
・・・そんな中悪いけどこれから貴方達がいるその学校を抹消するから、
至急五分以内に学校外への避難よろしくね。死ぬわよ。
・・・ああ、一つ安心しといて、念のため半径10km以内一般市民の避難はもうすませておいたから。」


422 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage赤木君ごめんなさい…都合上先動くわ…] 投稿日:2006/08/18(金) 12:55:16
そう言うと条咲からの通信が途絶えた。
そして次の瞬間ミサイルがまるで雨が降るように落ちていく。
一つ、二つ・・・と。
そしてそれは学校の校舎の端に当たる。
条咲が言っていたことは事実だった。
       ・・
文字通り学校を抹消するつもりだ。
けたたましい爆音が学校内を壮絶に響く。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

―ピッ・・・。

通信機を切る条咲。

―背後には燃え上がる桜の木。

中には無惨にも銃撃された楠が居た。
条咲は共に外に出た赤木を見ると問う。

「・・・私はこれから彼らを向かいに行くわ。
予定通り・・・ね。
・・・赤木くんも参加する?
それとも今回のミサイルの試し撃ちの結果を上層部に報告でもするのかしら。」

そう言うとリムジンがあのときと同じようにやってくる。


423 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/18(金) 13:48:20
>419
一応仕事上のパートナーである永井を小脇に抱えて銃弾を避けたり
(手斧は地面ごと抉った)
チェシャ猫の戦闘データを取ったり・・・あの単分子ワイヤーすごい切れ味だが火に弱いのは兵器としてどうなんだろう
色々あってチェシャ猫を取り逃してしまった我輩
「それにしてもあの赤い女・・・最後まで我輩に気づかなかったな」
まあそもそも布津野のステルスと我輩のステルスは仕組みが違うので当たり前かもしれない
このシステムは身の周りの状況をサブコンピュータが判断して体に状況にあったホログラフをかぶせるというものである
もし霧の中であってもその霧をシュミュレートして身体に映してしまうため滅多な事でばれない
まあサーモグラフィーアイや初めから目が見えないやつには通じないが・・・・・
>421
傍受した無線からこのまま此処に残ったらまずいと判断した
「いったん本社に戻り布津野の対策を練るか・・・・・・・」
ちなみにチェシャ猫の位置は別れ際につけておいた蚤型の発信機でばっちりである
我輩は地面に散らばるClass-Bの首を避けつつその場を脱出した
目指すは翔華コンツェルン本社である
学校からある程度離れた我輩は人間の姿になった
その姿は明治の文豪そっくりである・・・・どうやら人間だった頃から普通に年を取ったらこうなるというシュミュレーションの結果らしい
別に変身しているわけではないそういうホログラフを身体にかぶせているのだ
「さてと早いところメンテしてもらおう」
そういうと我輩は音も無く消えた


424 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 16:19:12
布津野のレーザーは永井のスプレーによって誰も傷つける事なく消えました。

でも…BEの象徴である黒き刃はあっさりと砕け散り…僕はただただ唖然とするのみです。

永井腕に刀を付けたBEが叫びます。しかし布津野は僕と体育館脇に出てきた白川さんの部隊に目を向けてます。
>「・・・ミサイルに、手際のいい部隊展開・・・それにこの燐分・・・そうなの。」
…恐らくTSUKUYOMIの存在に気づいたんだと僕は察すると布津野は白川さんの方を見て言いました。
>「白川君じゃない。久しぶりね。貴方の部隊で三部隊目よ。私を捕まえに来たのは。
>前任の部隊がどうなったか、聞いてないのかしら。
>尤も、貴方のような照準を選ぶ権利がない、トリガーを引くだけの人間には必要ないわよね。」
CrewShadoWの隊員が次々と囲んでいく…でも…きっと…ううん、隊員達は100%彼女の目に入ってない。
そして僕も…。
黒い刃が砕け去った時に感じた、この恐怖感。それは敵とかそれ以前の問題と悟らせた。
そう、敵とかそれ以前、布津野と僕の関係はただの狩る者と狩られる者だと。

そう、今の僕は単なる布津野の餌でしかない。

…布津野の視線が僕に移ります。
>「あなたのそれ、ファルマのBEね。面白い機能とは思うけど実戦には向いていないのよ。
>手裏剣は『投げる』のではなく『打つ』。
>車剣は誰が投げても刺さるけど、回転することによって威力も落ちるし目で追いやすいの。
>白川君のような苦無タイプにでも『変えて』みたら?
>尤も、ここを生き延びられたら、の話だけどね。武器に似合わぬその重厚な装甲にかけてみる?」
「…………。」
僕は黙ったまんまです。
…ふと布津野の足下に目がいきます。

そこに転がるのはウイルス感染生物の死体…。

……僕は何黙ったままでいるのだろう。
僕は再度布津野を見ました。そうだ…餌とかそういう問題じゃない。
僕はこいつを捕獲しなきゃならない。死んでしまった感染生物の為にも…こいつを殺さなきゃならない。
僕は掌を広げ手裏剣を一枚構成させると掴み布津野に向かって投げようと腕を曲げました!!
しかし、布津野の髪が急激に広がるかと思うと次の瞬間CrewShadoWの隊員二、三人が僕に向かって対EXeM特殊弾を打ち込まれます。

〈ズギャギャギャギャギャギャン!!!!!〉

それを片足と腕に受けた僕は窓枠に片足を乗せている状態からバランスを失い、窓外へと墜ちました。
「つぁあ!!!」
〈ズサン!!!〉
>「流石に全員と言うわけには行かないけど、いい眺めだわ。対EXeM特殊弾、BEにも十分効くのよ?」
布津野の声が聞こえます。
しかし睨み返す暇も、痛がる暇も無く次々とCrewShadoWの隊員は弾を撃ち込んできます。
自分の感情の問題でCrewShadoWの隊員を倒せる事ができない僕は中腰で弾を避けるしかありません。
右から左へと打ち込まれていく弾は次々と学校のコンクリートに穴を開けていきます。
「っく…!!」
暫く避けるものも、避けてばっかりではいきません。
CrewShadoWの隊員に隠れて見えない布津野の状況を正確に見るため僕は膝を曲げると5mほど高々とジャンプしました。
銃弾は上へ撃たれるも、これぐらい高飛びすれば当てるのは圧倒的に困難です。

425 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 16:20:54

僕は布津野を見ます。
…布津野の目線は遠くを見てます。
自分の身落ちていく中僕は布津野の目線を追いました。
そこには一人の…額に傷がある少女?
一瞬さっきから気絶している少女にも目が向きます。
そして…僕の目線は再度布津野に向けられたかと思うと布津野の唇が動いたのが見えました。

み、つ…け…みつけ……

!?

みつけた!?

「辞めろ!!!!!」
そう叫ぶと着地しほぼ反射的に布津野に向かって駆け出しました。
襲ってくるCrewShadoWの隊員が銃口を向け、弾を当ててくる上邪魔してきます。
>「白川君、残念だけど時間が無いわ。殺してあげるのはまた今度、ね。
>チェシャ、行くわよ。安心なさい。炭化した鯵の開きなんて過渡期の産物に過ぎない。いまやレアの秋刀魚焼きま
>で私は到達しているのだから。」
そう布津野は言うと気絶した少女を抱え始めます。圧倒的に間に合わない。
僕は手裏剣を二枚持つと布津野に向かって投げました。

しかしその手裏剣は布津野の飛び上がった足すれすれを通り地面に刺さりました。
〈ガッ…!!〉
そして僕の邪魔をしていたCrewShadoWの隊員が倒れます。
僕はゆっくりと膝まつきました。
〈Transformation release...〉
[ヴン……。]
体全体の麻痺、息が荒々しい。僕は地面に手をつきます。
「ハァッ…はっ…痛…。」
そして僕は蹲ります。
これは僕のミスだ。あの時、一瞬自分の覚悟より恐怖が先に来てしまっていた。
最悪な展開。僕は暫く息を粗めながら蹲るしかありませんでした。

426 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 16:22:26


暫くして…僕はゆっくり立ち上がります。
まだ若干体が痺れてますが大丈夫、動ける。窓付近に転がってた地図から条咲さんの声が響きます。
>「聞こえるかしら?崎島くん、白川くん。 随分お疲れのようね、
>どうやら布津野は捕獲、抹殺できなかったらしいけど・・・
>・・・そんな中悪いけどこれから貴方達がいるその学校を抹消するから、 至急五分以内に学校外への避難よろしくね。死ぬわよ。
>・・・ああ、一つ安心しといて、念のため半径10km以内一般市民の避難はもうすませておいたから。」
僕はフラフラと歩くと地図を拾い、制服のポケットに捻り込みました。相変わらずメチャクチャです…。
ふと足下の前をみると何故か少しボロボロな攫われた少女と親しげにしていた猫が居ます。
僕はCrewShadoWの隊員を二人両手に持つと、その猫も抱えました。
「白川さん…すみませんが……後の人とあの……BEの人の…避難お願いします…」
そう一言言うと僕は二式に変身して飛びたちました。
それから暫く飛行し、学校から数km離れた所の一本の木の下に降り立つと猫と隊員二人を降ろし、
その木に寄っかかります。
そして一回深く深呼吸をすると…僕はその木の下で気絶してしまいました。

427 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 18:46:03
>418
「あら・・・赤木くんじゃない・・・」

銃を構えた自衛官を無言で睨み付け、条咲の言葉にも微動だにしない。
そのまま中央の席に腰掛け、戦局を移すPCを見つめる。
楠が何か言いたげに赤木の座る椅子を見つめ

楠「それ・・・俺の席(ボソ」

だが、そんな事は我関せず。赤木は無表情でPCに映し出された作戦状況を見つめる。
赤い点、そしてそれを取り巻く無数のBE。
傍らで微笑む条咲に目を合わせるそぶりさえなく、見つめる先はPCの画面のみだ。

「来てたの・・・?
まさかコレの試し打ちに長官直々に参加してくれるとは思わなかったわ・・・」

そう言いながら条咲はミサイルを撫で、微笑む。
長官直々、確かにそうかもしれない。前任者の田所ならこんな危険な場所には
大金を積んでも来たがらないだろう。

「当然だよ、私の仕事は現場の状況を自分の目で確認することでもある。
上に立つものとしてはあるべき姿だから、ねぇ・・・」

薮睨みのような鋭い、如何わしい目つきで条咲を見つめる赤木。
その目は、感情の篭っていない爬虫類や猛禽類の類のようにも見える。

>「貴方の方はどうかしら?
赤木くん・・・
阿久津との接触はできたの?」


条咲の言葉にゆっくりと頷き、席を立つ。


「どうせ滅ぶのなら、せめて希望を持て・・・そう教えてだけだよ。」

428 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 18:56:14
>422
ミサイルは発射された。
学校が燃え尽きていく情景をモニター越しに見つめながら、赤木はビーフジャーキーを
口に入れては舐め、入れては舐めを繰り返していた。

「綺麗だねぇ・・・花火。」

無表情で不気味に呟く赤木。もはや興味がなくなったのか、まるでそこにもういないとでもいうのか。
平然と楠の遺体を踏み付け歩いていく赤木。
条咲が外に待たせていたリムジンに乗り込むながら語り掛ける。

>「・・・私はこれから彼らを向かいに行くわ。 予定通り・・・ね。
・・・赤木くんも参加する?
それとも今回のミサイルの試し撃ちの結果を上層部に報告でもするのかしら。」


燃え盛る空と大地を眺めながら、赤木はリムジンとは別方向に歩き出す。
そして1枚の紙を条咲に投げ渡す。

「その場所が阿久津の現在の住所だ・・・どう使うかは君次第だがね。

私は、”総帥”に直接今回の報告を行う為に伺う。今回の作戦は君に全権を委任するとの
総帥直々の命令だからね・・・期待しているよ。」

”総帥”、それは誰もまだ会ったことの無い人物。
ただ唯一、赤木だけが彼との橋渡し役として機能しているというのが現在判明している事実である。
TSUKUYOMI総帥の正体はまだ誰も、知らない。

そして組織の本当の目的を知るものも・・・

いつの間にか、赤木は条咲の前から姿を消していた。
まるで彼が最初からそこにいなかったかのように。



429 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/18(金) 20:13:58
隊員を受け止めた崎島が転倒し、一瞬、その場の注意が崎島に向けられる。
(リーダー格さえ始末してしまえば、どうとでもなる!)
続けざまに白川へ一撃を放とうとした時、周囲に強烈な衝撃が走る。
激しい電光を放ち、BEの装着を完了した崎島がそこにいた。
(こいつも黒い甲冑の一人か)
相手に変身を許したのは、失策だった。
不利を悟るや否や、身を翻し階段を飛び降りていく。
校舎の狭い階段を大部隊が移動するには、時間がかかると踏んでの事だ。
(この感触、同類? いや……)
燐粉の結界域から踏み出すと同時に、抑えられていた勘が布津野の存在を知らせる。
その異質さに気付いたのか、崎島も最早こちらを見てはいない。
布津野は数名の敵を相手に、一歩も譲る様子は無い。
気圧され、校舎内に引き返そうとした瞬間、それは起こった。
体が地に叩きつけられ、突然校舎の一角が凄まじい音と共に弾け紅蓮と化す。
ミサイルによる戦域浄化が始まったのだ。
顔を上げると、そこには墨田の姿があった。
彼がEXeM……同族だという事は、一目で理解できた。
だが彼は自分とは違い、人の姿を保っている。
(……)
沸き起こる感情が、羨望という物なのか。自分でも解らなかった。
迷いながらも、倒れた墨田を抱え燃え盛る校舎を離れていく。
(記憶の手がかりが一つ消えた)
墨田を安全な場所へ降ろすと、自分はまたどこへともなく姿を消していった。

430 名前:布津野兵[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 01:12:22
ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!
ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!
ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!
ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!
ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!ハイルフツノ!

431 名前:ザビーゼクター[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 12:38:11
ぶーん

432 名前:TSUKUYOMI総帥(見た目10歳児ショタっこ)[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 13:36:33
世界は僕のもの・・・・よそから来たやつになんか渡さないよ・・・

433 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/19(土) 17:25:52
>419
さっきの化け物>364に新たな敵>405
浮き足立つ隊員達を諫め、的確な指示を出す俺だったが・・・

「各員、浮き足立つな!!あくまで目標は布津野だ!!」

先行した崎島のBEが一瞬にして破壊される。
何が起こったのかは俺にさえよく分からなかった。
だが、校舎から見えた広場に立つ女の顔だけは確かに覚えている。

「布津野・・・博士!!」

かつて、俺達の同胞であった者。
そして今は憎むべき存在、敵、裏切り者・・・!!

>「白川君じゃない。久しぶりね。貴方の部隊で三部隊目よ。私を捕まえに来たのは。
前任の部隊がどうなったか、聞いてないのかしら。
尤も、貴方のような照準を選ぶ権利がない、トリガーを引くだけの人間には必要ないわよね。」

悠然とした佇まいで俺に語り掛ける布津野。
その姿はもはや人間のそれとは明らかに違っていた。

「・・・組織に逆らった人間には罰を与える。

この、化け物がぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」


434 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/19(土) 17:36:44
>420
的確なチームワークで布津野を包囲する隊員達。
俺は明らかに冷静さを失い、怒号にも近い声で標的へ向け叫ぶ。
総てにおいてパーフェクトである俺だが、たまには熱い部分くらいあってもいいだろう。

「各隊、標的を射撃!!そのまま特殊麻酔弾を発射しろ!!」

だが、そんな俺のパーフェクトな怒りにさえ無視する布津野。
悔しくて、もっと大きな声で叫んでやろうかと思ったがそこは大人なので我慢する。

>まるでそんなものは存在しないかのように布津野の視線は崎島へと移る。

突如、布津野の髪が空に舞い上がる。
次の瞬間、Crew ShadoWの全隊員の半数が突如として同僚に向けて発砲を開始する。
何事かと思う暇もなく俺は布津原に翻弄されてしまう。
俺の愛する部下をよくも・・・怒りは沸点を飛び越えた。

>「白川君、残念だけど時間が無いわ。殺してあげるのはまた今度、ね。
チェシャ、行くわよ。安心なさい。炭化した鯵の開きなんて過渡期の産物に過ぎない。いまやレアの秋刀魚焼きま
で私は到達しているのだから。」

急に向きを変え、姿を消す布津野。
俺は怒りに震える手で銃弾をはじき落とし、冷静を装いつつ言葉を返す。

「・・・化け物め!!こ、今回は運が悪かっただけだ!!
次こそは必ず・・・!!」



435 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/19(土) 17:45:22
悔しさに打ちひしがれながら、俺は殉職した隊員達からネームプレートを拾い上げる。
また一緒に炒飯を食べたかった。そう思うと、心の中で涙が止まらない。

「布津野・・・俺はお前は許さない。組織を裏切り、仲間を奪った貴様を。」

黄昏ていると、無線から緊急連絡が入る。
どうやら条咲さんからのようだ。一体・・・?

>「聞こえるかしら?崎島くん、白川くん。
随分お疲れのようね、
どうやら布津野は捕獲、抹殺できなかったらしいけど・・・
・・・そんな中悪いけどこれから貴方達がいるその学校を抹消するから、
至急五分以内に学校外への避難よろしくね。死ぬわよ。
・・・ああ、一つ安心しといて、念のため半径10km以内一般市民の避難はもうすませておいたから。」

いきなりの宣言に俺は返す言葉を失う。
いくら条咲さんとはいえ今回は無茶が過ぎる。だが、そんな事を言っている時間もない。
隣では崎島が負傷した隊員を背負ってすでに撤退の準備を始めている。

>「白川さん…すみませんが……後の人とあの……BEの人の…避難お願いします…」

俺は無言で崎島の言葉に応えるとそのまま複数の負傷者を背負い脱出を開始した。
先行する崎島へ向け、俺は惜別の言葉を送る。

「崎島・・・死ぬなよ。」

人生始まって以来の悔しさに満ちた作戦はひとまず終わった。


436 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/19(土) 19:11:16
条咲の問いに赤木は一枚の白い紙を手渡すと、
リムジンと逆方向へ歩き出す。

>「その場所が阿久津の現在の住所だ・・・どう使うかは君次第だがね。
>私は、”総帥”に直接今回の報告を行う為に伺う。今回の作戦は君に全権を委任するとの
>総帥直々の命令だからね・・・期待しているよ。」

「・・・・そう。」

静かにそう言うと少し寂しそうに笑いリムジンに乗る。
リムジンで走っていくうちに学校の姿が詳しく見えてくる。
赤々と燃える学校。
そこから降る灰の雪。
ふとリムジンの窓からそれを眺める条咲。
その姿は今までのTSUKUYOMI上層部の顔ではなかった。
無表情の石膏のような綺麗な顔。
そしてリムジンは一人の女の前に止まった。

阿久津阿美の前に。

リムジンから日傘を指し出る条咲。
唖然とする阿久津に静かに手を差し伸べた。

「・・・こんにちわ、阿久津阿美さん・・・。
TSUKUYOMI上層部の条咲という者だわ。」

優しくほほえみ手を差し伸べる条咲。

TSUKUYOMI・・・
阿久津はその言葉を聞き逃げようと背を向ける。
しかし、条咲はばしっと阿久津の手を掴んだ。
相変わらずの柔らかな笑みを浮かべながら。

「・・・怖がらなくて良いのよ。阿久津さん。
私はTSUKUYOMIの人間であってそうではない。
反TSUKUYOMI派とでも言っておこうかしら。
・・・ちょっとお茶でもしない?
貴方とお話がしたいの・・・。
・・・でもここは駄目ね。雨が降るから。」

そう言うと手に持っていた黒い日傘を広げた。
その直後に空にミサイルが五発散乱される。

437 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 02:09:22
這いずって移動する墨田の背後では、BE部隊と布津野の戦闘が繰り広げられていた。
誰一人、墨田を眼中に入れてはいない。
「…それはそれでムカつくな」
わがままと言うなかれ、若さとはそうしたものだ。
やはり這いずったまま廊下を回り込み、そこで周囲の人目が完全に遮断された事を確認してから、
墨田はすっと立ち上がり、歩き始めた。

今にして思えばわざわざ出入り口からではなく、
窓なりなんなりから外に出ることも出来たのだが、とにかく墨田は昇降口近くまで来た。
その耳に長く尾を引く音がかすかに届く。
「…?――ッ!」
音の正体に思い至った瞬間、爆音と振動が校舎を走りぬけた。
「まったく、『民間人』がいるのにミサイルなんか打ち込むんじゃねぇよ」
脚を取られて倒れこんだ墨田がぼやく。
打ち込んだほうでは、最早そんなものはここに存在していないとわかった上での事だろうが。

>429
起き上がろうとする墨田に近付くものがあった。
(…EXeMか)
感染者同士なら個人差はあれ大体は同族の『感じ』はわかるものだ。
接近してきたEXeM、ゴーストクローは、走りよってきた勢いのままに墨田を抱え上げ、校舎を走りぬけた。
(なんなんだ一体…?まぁ、楽だし運んでもらうか)
不測の事態に備え手の中に小さな刃を握り締めたまま、墨田はゴーストに抱えられ死地を抜け出した。
少し離れた市街地で墨田を下ろしたゴーストは何も言わずに姿を消す。

墨田もまた、その場を後にした。
これからの方策を考えなければならない。
『淘汰』とやらを促すために布津野が墨田の情報をツクヨミに流す可能性もあるし、
そうでなくとも自分の一挙一動が押さえられているというのは非常に腹立たしい。
「とりあえず顔変えて…身分はどうするかな」
墨田は呟きながらマンホールを蹴り開け、その中へ飛び込んだ。

438 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 18:40:59
>>420
見つかった!?阿美がそう思った瞬間、嵐の様な殺気が吹き抜けた。
先程の男の殺気とはまるで違う、吹雪の如く叩き付けられる殺気に阿美は意識が途切れそうになる。
(逃げなきゃ……またあの地獄が…始まる!!)
阿美はへたり込みながらも、必死にその場を離れようとするが、体は恐怖に凍り付き全く動かない。
研究所での悪夢の日々が、阿美の脳裏に甦って来る。
無理矢理に身体を切り開かれ、内臓を取られ、しかし再生によって死ぬ事すら許されない。
自分の身体のパーツが並べられていく様子を見せ付けられ、他の被験体が日に日に消えていく…

明日は私かもしれない……私かもしれない……

そんな風に怯えながら過ごした日々。脱走してからずっと忘れようとして忘れられない記憶……
(逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ………殺されるッ!!!!)
死に物狂いでもがくが、上手く立ち上がる事もままならない。

ドォォーン!!!
阿美の目の前に粉塵を巻き上げ現れたのは……布津野珠美!!数百mの距離を一瞬にして跳躍したのだ。
着地点に小さなクレーターを作り、その衝撃で足元のマンホールの蓋は跳ね上がる。
マンホールの蓋が布津野の頭とほぼ同じ高さまで跳ね上がった一刹那。
停滞した時間の中、布津野は睥睨するように阿久津を見下ろし、そして優しく微笑みかけた。
>「114、久しぶりね。随分と…探したのよ?もう逃がさない」
阿美の顎をぐいっと掴み、強引に視線を合わせる。阿美は震え上がり何も言えなかった。
>「どこにいようとどこへ行こうと、ね。じっくりと最も苦しむ方法で殺してあげるわ」
クスクスと笑い囁きかける布津野の口元から、金色の粉が漏れ出ているのに気付く。
布津野のEW能力、ルルドの息だ。阿美の傷が瞬く間に治っていくが、それだけではなかった…
傷跡が布津野の纏う流体金属と同質に変化しているのだ!!
痛みと共に阿美の中へ侵入して来る“布津野の一部”に、阿美は恐怖のあまり悲鳴をあげそうになった。

気付いてしまったからだ。
もう逃げる事が出来ないという事実に……
そして、逃げる事がどのような結果へと続くのかを…

やがて時の停滞は終わり、マンホールの蓋が落下を始める。
同時に布津野はマンホールの中へと身を滑り込ませ、その闇の中へと消えていった。

439 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 18:41:49
阿美は布津野が消えたマンホールの淵を茫然自失の風体で眺め続ける。

 『何処に居ようと何処に行こうと、ね。じっくりと最も苦しむ方法で殺してあげるわ』

布津野の言葉が延々と繰り返し頭に響く。
胸の金属部分が少しだけ広がったのを、阿美は見て見ぬふりをする。それが無意味であったとしても…
もう布津野は去ったというのに、阿美の身体は震えが止まる事はなかった。

本能のレベルで刻み込まれた恐怖は、決して阿美を逃がさない。
絶対に…逃がさない……

          ∵ ∴ ∵

>>436
茫然自失の阿美の前に、1台のリムジンが停車する。パタッとドアの開く音に、阿美は顔を上げた。
リムジンから日傘を指して出て来たのは、上品なスーツを隙無く着こなした美女。
唖然とする阿久津に静かに手を差し伸べた。>「…こんにちわ、阿久津阿美さん。TSUKUYOMI上層部の条咲という者だわ」
微笑み手を差し伸べる条咲と名乗る美女。
TSUKUYOMIの名を聞き、咄嗟に逃げようとしたが、条咲はそれより先に阿美の手を掴んだ。
阿美は振りほどこうとするが、全くびくともしない。だが条咲は微動だにせず微笑んでいる。
「無駄だ」と言わんばかりに。
阿美は軽くパニックに陥っていた。短時間の間に、様々な出来事が起こり過ぎた為だ。
相変わらずの柔らかな笑みを浮かべながら、条咲は言葉を続ける。
>「…怖がらなくて良いのよ。阿久津さん。私はTSUKUYOMIの人間であってそうではないの」
阿美は手を振りほどこうと必死になるが、そんな阿美を涼しい顔で条咲は見つめながら続ける。
>「反TSUKUYOMI派とでも言っておこうかしら…ちょっとお茶でもしない?」
ミシッ…条咲の手に力が込められ、阿美の手首の骨が軋む。勿論、条咲は笑顔のままだ。
>「お話がしたいの…でもここは駄目ね。雨が降るから」
条咲はそう言い終えると黒い日傘を広げる。
その日傘の向こうの空に五基のミサイルが軌跡を描き、校舎を爆音と共に消し去った。
「私は雨が嫌い…貴女もそうでしょ?それに、貴女の大切な人は…ちゃんと傘を持ってるのかしらねぇ?」
その言葉を聞いた途端、阿美は抵抗を止めた。TSUKUYOMIは既に孤児院をマークしている。
その事実が、阿美から全ての気力を奪い去り、阿美はリムジンに乗った……

440 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 22:49:08
―TSUKUYOMI所有 特殊車両内 担架にて

崎島と複数の隊員が横たわる中、俺は一人屈辱に塗れていた。
何とか爆発から逃れ、気絶していた崎島達の回収も終えた。
布津野・・・奴だけは必ず倒す。
こんなにも俺のプライドを傷付けた奴はいない。
俺は小学校、中学校、高校、大学と・・・エリートの中のエリートとして
生きてきたんだ。
それはTSUKUYOMIに入ってからも変わらなかった。

全てにおいて頂点に立つパーフェクトな俺が必ずあの女を。
いや、あの「化け物」を殺してやる。
自然と拳が振るえ、顔は怒りに満ちる。

「後悔するがいい・・・化け物として生まれ変わったことを。」

方法はいくらいでもある、正攻法だけで責めれば勝ち目は無いが。
こちらには崎島、そして他にも奴を狙うBEの存在が確認出来た。
全員で束になれば、いくら大きい猫でも喉笛を掻き切る事は出来る筈だ。
俺は、目を覚ました崎島へ向けミネラルウォーターを差し出すと一人車両を出て行く。

「崎島・・・部下を救ってくれたことを感謝する。
俺はこれから布津野に対抗する為の新兵器を受け取ってくる。お前はお前で動け。
あと・・・よかったらそこにあるやつを食え。口に合えば、だが。」

俺はテーブルにおいてある一皿のえびピラフを指すとそのまま車両を出て行く。


441 名前:東屋 実咲 ◇AHL7KHofQw (代理)[sage] 投稿日:2006/08/20(日) 23:03:25
「とっとっとっとっとっとっとっとっとっとっと」
「・・・ん?」
単調な点滴の音に体が反応し、実咲は目を覚ました。
起き上がりまわりを確認するが、ここがどこかの病室だとしか理解できなかった。
「・・・私・・・学校に居たんだよね?それで・・・!?」
学校での出来事を思い出そうとしたときに、体の異変に気がついた。

おそるおそる布団をあげてみると三つの異変がそこで起こっていた。
まずは、体中に蜘蛛の巣状の赤黒い痣、これはあのときの攻撃によってついたものだ。
次に、足首に手錠がかけられており、足の自由が奪われたこと
そして、これが重大な異変だった。
今このとき、東屋実咲は、ジャージも下着も着用をしていない・・・つまりは全裸だとゆうこと
そっと布団を下ろして深呼吸する。大きく吸って・・・
「亜キュrgフェw流tぐぃうふぇうひうgヴぇyhjrtgふぇ!!!」
声にならない言葉でしきりに叫び混乱する。
「えーとえーと・・・つまりはぁ〜あれだよね!眠ってる間にエッチなことをされたってこ・・・ひぃぃぃん!!!」
赤面した顔を必死で隠したり、へんな妄想を必死で振り払うかのごとく頭の上でしきりに腕をふったりして、適当にハズカシさを紛らわそうとする。
「ふぇふぇ・・・えーと、とにかく・・・これでどうにかするしか」
ゴトンと音を立てベットから落ち、すぐさま、立ち膝の状態でシーツをとる。
そして、それを無理やり体に巻きつけて、服にした。
「・・・これで・・・大丈夫だよね?・・・はふー」
シーツを巻いた自分の体を見て、ため息をつく

しかし、東屋は全裸だとゆうことに気が向いてしまい、そのことよりも重要なことが起きていることに気がついていなかった。
そう・・・全裸だとゆうことは、当然変身ベルトつまりBEも取られているとゆうことだ。
もちろん、BEは布津野が調べるために取り外したのだ。
当然そんなことに気がついていない実咲は、全裸とゆう異常事態をなんとか脱出できたことに安心して、BEのことなどすっかり忘れていた。
もちろん、たった今、布津野がこの部屋に向かっていることにすら気がついていない。


442 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 23:36:56
地下下水道を移動し始めた直後。震動が響き渡り、天井には皹が走り小石が落ちる。
その震動に布津野は、にやりと笑って上を見詰めた。
最初のミサイル、討伐部隊、そして殲滅ミサイル。条咲らしい実に手の入った事だと自然に笑みがこぼれるのだ。
条咲は討伐部隊は勿論、このミサイル群でも自分を殺せるとは思っていないだろう。

移動をやめ、意識を集中させていく。
今日出会った『進化の見込みのある者』には布津野の体組織が仕込んでおいた。
阿久津のようにあからさまならともかく、他の者は気付く事は無いだろう。
白川、崎島、墨田の生存を感じ安堵する。
屈辱・恐怖・憎悪、様々なものを植えておいたのだ。
これをそう簡単に刈り取られるわけには行かない。
その後意識を阿久津へ。
阿久津の意識を感じられた。怯え、諦め、嘆き、恐怖。布津野を満悦させるのに十分な意識が感じる。
更に慟哭と死を与える事によってその存在は完成される、と期待に胸を躍らせるのだ。

「ふん・・・そんなもので捲かれた種は消えないわよ・・・!」
小さく呟き、移動を再開。闇へと消えていった。

##################################################

布津野が辿り着いた先は新宿。EXeMのクラスAが大量に生息する場所。
だが、それだけではない。
一年前の大津波によって、東京遺伝子研究所から外部流出した生物が巣食っているのだ。
形、大きさ、能力、種類は様々で、中には進化上存在し得ない生物もいる。
それらが弱肉強食の生態系を繰り広げているのだ。
そんな危険地帯を無人の野を行くが如く進むのは布津野珠美。
廃墟と化した新宿中央病院に入ると、一斉にそれまでいた生き物達が姿を消していく。
EXeMクラスAを主食とするような生物達が、だ。

地下への階段を下り、扉をいくつかくぐる。その先には廃墟とは隔絶した部屋が広がっていた。
埃一つ無いような磨き抜かれた床。厳重な扉。地下シェルターがそこに広がっているのだ。
こここそ布津野の設立した研究機関「AMATERASU」の中枢である。

気絶したままの東屋をラボに運び検査を指示。
自身は自室へと戻っていく。
自室に戻っても布津野は変身を解かない。否、解けないというべきだろう。
既に布津野にとって、変身した姿こそが真の姿なのだから。
室内には布津野の座る重厚な椅子と机。そのほかには壁に並べられた様々な標本や特殊ケースに入った生物達。
それらは人の形をしたものもあれば、動物のもの、原形をとどめていないものも、様々だ。
ただ、ケースの下にはそれぞれ番号が刻印されている。
その並んだケースの中に唯一つだけ、空のケースがあった。そのケースに刻印された番号は114であった。

暫くした後、研究員が二冊のファイルと東屋のBEベルトを持ってきた。
「もう戻らないだろうけど、墨田の各種データをTUKUYOMIにリークしておいて。」
ファイルを受け取りながら研究員に指示して、ファイルに目を通し始める。
ファイルの表紙には一冊は無題。東屋の検査仮報告書なので題名はまだついていない。
そしてもう一冊は「イザナミ計画」と書かれていた。

443 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/20(日) 23:37:24
>441
東屋のファイルに目を通しながら不思議そうに首をかしげる。
小さく息をつくと自室を後にし、病室へと向かった。
病室に着いたとき、布津野は驚くものを見つけた。
東屋が既に目を覚ましていたからだ。いや、それどころか起き上がってシーツを巻いているではないか。
数値的にはありえない現象に布津野の心がくすぐられる。
だが、それ以上に布津野の心を動かすものがあった。

「あら、お早いお目覚めね。どうしたの?せっかく綺麗な身体を隠すだなんて?」
入り口からは入ったが、東屋が声に反応するより早く布津野はその背後へと移動した。
東屋からすれば突然背後に現れたようにも見えるだろう。
そっと頬に手を這わせ、顎を東屋の肩に乗せて耳元で囁く。
そして、軽く頭を振ると鋭利な髪の毛は東屋の身体に巻きつくシーツに無数の切れ目を入れていく。
だが、完全には切り裂かない。剥ぎ取らない。
ギリギリ隠せるだけの切り方をして、羞恥にうろたえる東屋の反応を見て楽しんでいるのだ。
「ふふふ、いい顔だわ。お互い知りたい事もあるでしょうし、お話しでもしましょうか。」
東屋にした仕打ちを握手程度にしか思っていないのか、何事もなかったようにベット脇の椅子に座った。

444 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 02:50:36

条咲は雨が嫌いだ。

雨が降ると蝶は羽ばたけない。
そうなれば大切な花の元へ飛んでいけなくなる。
下手すれば自分の羽が水を吸い重くなり、
その重さで死んでしまうかもしれない。

だから蝶は温室のドームの中の庭園を羽ばたく。
その行為が例え雨どころか全てを消す結果となると知っても。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
脅しを駆け阿久津をリムジン内に入れる。
暫くリムジンが揺れる中、リムジン内は静かだった。
脅す者と脅される者同士だから仕方がない。
条咲と阿久津を乗せたリムジンは暫く走るととまる。
そこはTSUKUYOMI所有の特殊車両付近。
そしてそこにいるのは崎島瓜夜。
条咲はドアを開けると崎島の前に立つ。

「・・・逃げ切れたのね。崎島くん。
どうだったかしら、私のプレゼントは・・・
気に入ってくれたかしら。
・・・どうやらその様子じゃ気に入ってないっぽいわね。」

そういうと冷笑する。

「・・・そのお詫びとして
ちょっとした良い話を持ってきたんだけど。
・・・私と一緒にもう一度来る気は無い?
今なら可愛い女の子と布津野の新情報付きよ。」

445 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sageおはようございます] 投稿日:2006/08/21(月) 04:04:44

…っ…

此処は……何処だろ…。

目を開けるとそこは真っ暗な部屋の中でした。
真っ暗な中僕は何故かひたすら前へ前へ走っていて…その部屋はやたら広くていくら走っても出口どころか壁さえ見えない。

響くのは僕が履いてるボロボロのナイキのシューズが地面を蹴る音だけ。

…なはずなのに僕の耳には複数の生物の寝息が聞こえている。
僅かだけど、確かに聞こえている。何処かで聞いたことのある寝息だ。もの凄く怖くて、切なくて…少し昔に捨てた物。
怖い…凄く怖い。耳を両手で塞いで必死に逃げる。怖い、なんで怖いのかさえ分からない、だからこそ尚更怖い。
必死で暗闇の中を走っていく中、僕は何かに躓き転んだ。
いった…蹲り顔だけ後ろを向く。するとそこには熊の縫いぐるみがあった。
立ち上がり熊の縫いぐるみを拾う、泥汚れの古い熊の縫いぐるみ、…これは確か。

嗚呼、これは…。

途端に大粒の涙の粒がボロボロと零れる。
そして次の瞬間〈バッ!!〉と僕は振り返った。
…そこには暗くて顔は見えないけど筋肉質の男がいた。僕は熊の縫いぐるみを落とすとそのままひざまついた。
言葉にならない。だってこの人は…。
その男は握力の強そうな豪腕の手を差し伸べる。腕には無数の傷が付いている。
僕は知っていた。この腕の傷がどういう風な経緯でつけられた物なのかも、僕は腕をその男にのばす。
「ヤマ……」
[ガシッ!]
そして僕の腕はその男に捕まれる。
途端に部屋が明るくなる。
その部屋の壁全体には沢山の熊の縫いぐるみが張り付いている。
そしてその男の顔が見えた。

逆立てた黒い短髪、男らしい顔は右のほの肉は取れ骨が見え、左目はあるはずの黄緑の瞳の目玉が無い目が空洞のその男の顔。

僕は絶句しました。
「―――っ!!!!!」
そしてその男はニッコリと歯茎を見せ笑うと昔僕がやってたゲームで出てきた台詞を言った。
『ハロー、 そして…グッバイ!!』
*****************************************************
[スバババババババババババババッバア!!!…カッ!!]

強い風の音を聞いたかと思うと僕は目を開いた。

目の前に広がるのは車の天井。
え?…此処は何処?なんて一瞬思ったけど上半身を持ち上げ横を見た途端瞬時に理解しました。
そこにいるのは白川さん。嗚呼、此処は…TSUKUYOMI所有の特殊車両の中の担架の飢え。

446 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sageおはようございます] 投稿日:2006/08/21(月) 04:05:15
>「崎島・・・部下を救ってくれたことを感謝する。
>俺はこれから布津野に対抗する為の新兵器を受け取ってくる。お前はお前で動け。
>あと・・・よかったらそこにあるやつを食え。口に合えば、だが。」
「あ…ありがとうございます…」
白川さんが差し出してくれたミネラルウォーターを受け取ると力なく礼を言います。
ミネラルウォーターに口づけすると少し飲みます。汗なんて全くかいてないのに僕の喉は砂漠みたいにからっからでした。
少し飲んでふぅ…とため息をつくと、白川さんが車両から出ていくのを見ます。数秒ほどぼけーと窓からその姿を見ます。

…そっか…僕隊員さんと猫救出して気絶しちゃったんだ…、そして…。
僕は両手を見ます。あの男が、僕の兄の大和が腕を掴んだ暖かさがまだ残ってるような気がします。
最近三日に一度のペースであの夢を見ます。毎回明確でリアルなあの夢。

暫く手をじっと見ます。

そして僕は白川さんが作ってくれたピラフに目を向かせました。
…夢の事考えてる暇なんてありませんよね。今はそれより布津野から少女の救出です。
僕は両手でほを叩きました。
[パンッ!]
そしてピラフの皿とプラスチックのスプーンを取ると食べ始めます。こういう時には食事が一番。
「…!うまっ!」
一口食べて意外にも白川さんが料理上手なのに驚嘆します。…そういえば大和が生きてたら白川さんと同い年だっけ…。
…大和と違って料理上手だなあ…大和は料理が滅茶苦茶駄目駄目だったんだよね…だから僕が大和が調達した雑草とか蛙とか調理して…
…はっ!何過去に浸ってるんですか!ぱっぱと食べてぱっぱと行動!TSUKUYOMIはスピードが命!
僕はピラフを食べ終わると【ごちそうさまです。美味しかったです。】とメモを残すと車両から出ました。

…と言ってもこれからどうしましょう。
布津野から少女を救うにも場所なんてわかんないし…しかも今のままじゃ絶対勝てそうにないし…。
僕はベルトに手をかけます。
[キュイィン…]
〈ExperienceValue...ICHISHIKI124/9999...NISHIKI3789/9999〉
…結構弐式の経験値が貯まってる。…よしっ、僕は次の行動を決めました。
それはファルマ博士の元へ行くという事。会って僕の武器をパワーアップさせよう。
…布津野の言っていたアドバイスについても詳しく聞きたいし。
僕はファルマ博士の元へ行こうと足を一歩踏み出しました。…BEは使えませんのでマラソンで。
しかし一歩目で僕は止まってしまいます。

目の前数m先に最近見た黒いリムジンを見つけてしまったから。

僕は困惑顔で突っ立ったままになってしまいます。そしてリムジンから出てきたのは…当然、条咲さん。
条咲さんは柔らかな表情で僕に向かってきます。
>「・・・逃げ切れたのね。崎島くん。 どうだったかしら、私のプレゼントは・・・ 気に入ってくれたかしら。
>・・・どうやらその様子じゃ気に入ってないっぽいわね。」
そう言うと条咲さんは微笑みます。僕は少しムカッときました。
「ふ、ふざけないでください!…僕は…やっぱ貴方のやり方は間違ってるように見える。
感染生物は倒さなきゃならないけど…感染生物だって元は人間だし…倒しちゃ駄目です!
…あ、あれ?倒しちゃいけないんじゃなくて!えっと…!」
…なんだかゴッチャになってきました。あんなに言いたいことがいっぱいあったのに…
この人の前ではいつもそうだ。なんだかまとまんない…。条咲さんはそんな僕を見ると一つ提案します。
>「・・・そのお詫びとして ちょっとした良い話を持ってきたんだけど。
>・・・私と一緒にもう一度来る気は無い? 」
「そんなの絶対…!」
>「今なら可愛い女の子と布津野の新情報付きよ。」

…!!布津野!

断ろうとした言葉が止まりました。布津野の新情報は今喉から手が出るほど欲しいものです。
僕は黙り込み条咲さんをキッとにらみつけます。…この人はいつもそうだ…毎回毎回断ろうとしても断れない。
僕はため息をつくと右手で軽く髪の毛を掻きました。
「も〜…っ!」
悔しいですが…ここは仕方がない。僕はリムジンに乗り込みました。

447 名前:永井有 ◆5Ar/5QS3Kk [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 15:49:38
「名も無い男が君の名前、沈黙が君の言葉、
 もはや君は社会に存在しないのだ、それがMIB、
 メン!イン!ブラック!」
みんなが色々とやってる間に永井はMIBへとなり、
ピカッ!を使って自分をしる人達の記憶を全て消した。

その後永井を姿を見たものはいなかった。

448 名前: ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 16:07:13
>447
(翔華コンツェルン本社)
医療班A「はてさっきまで誰かいたような・・・・気のせいか・・・・」
誰も思い出せない・・・さっきまでいた男のことを・・・
看護ルームのベットには血のついた包帯しか残っていなかった・・・
医療班A「汚い包帯だな捨てちまえ」パサリ
いつの間にかデータベースの永井のデータは抹消されており
その男の痕跡はすべて消え去った

449 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 18:17:05
条咲は崎島を乗せる。
阿久津、崎島、二人が助手席に乗っている。
その状況を見て条咲は楽しそうに笑った。

「面白いメンバーね・・・」

リムジンは発車される。
発車されて数分後、車は一つの喫茶店に止まる。

―カランコロン・・・。

喫茶店の扉を開けるとベルが鳴る。
すると老人のオーナーが条咲を見た。

「いらっしゃい・・・
久しぶりじゃないか・・・条咲くん。」

「ええ・・・久しぶりね。」

そう言うと古びた喫茶店内の席に座る。
崎島、阿久津も席に座る。

「ご注文は?」

老人のオーナーがオーダーを聴きに来る。

「そうね・・・私はモカでいいわ。
崎島くんと阿久津さんは・・・紅茶?それともジュースがいい?」

そう言うとオーナーにオーダーする。
そしてオーナーがカウンターに戻る。

「・・・さて、とっとと話ちゃいましょうかね。
・・TSUKUYOMI上層部の人間としてじゃ無く
・・・条咲綾子という一人のBE装着者として。」

そう言うと条咲は今回の意図について話し始めた。

450 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 18:18:44
「今回貴方達を誘ったのは他でもないわ、
布津野を倒すために正式にチームを組もうかと思って、ね。
・・・阿久津さんの戦いと崎島くんの戦いを見せて貰ったわ。
ほら・・・阿久津さん、御堂という男を倒したでしょ?
あれは私が出した刺客よ。TSUKUYOMIから貴方が逃げ出した事を知ってね。
・・・貴方を捜し出すことは簡単だったわ。
貴方は感染生物とBE・・・両方の性質をもつ者。
布津野の時に使ったレーダーを使えば簡単に居場所を割り出せた。
でもあえてTSUKUYOMIには報告しなかった。貴方に個人的に興味があったから・・・」

そう言うと阿久津を一目見ると崎島を見た。

「・・・崎島くんのデータは以前貴方とお仕事したときに取ったわ。
・・・二人とも若いながら素晴らしい戦闘のセンスをしていた。
でも・・・まだどうしても足りないところがある。
崎島くんには攻撃力、阿久津さんには持久力・・・といった所かしら。
そして私には貴方たちと比べて戦闘能力が足りない。
・・・何せ私のBEはサポート型、
戦闘をする主役が居ないと私のBEは最大限の力を発揮することができないの。」

そう言うとオーナーが注文した物を持ってきた。
「ありがとう」と一言言う条咲。
オーナーは笑顔で注文した物を置いていく。

「・・・崎島くんのスピード、阿久津さんのパワー。
そして私の特殊能力、この三つが合わされば・・・
布津野を仕留める可能性が圧倒的に高くなるわ。
・・・勿論報酬も用意してある。
崎島くんには布津野の情報。阿久津さんには孤児院の護衛。
・・勿論他に願いがあるなら出来る限りバックアップするわ。
・・・どうかしら、悪い話じゃないと思うけど?
チームといっても別に常時一緒に居る訳じゃないし、
ただ戦闘時協力しあうだけよ。
・・・私は少なからずとも布津野に嫌悪を抱いてる身。
同族嫌悪ってところかしら・・・だから個人的にお願いする。
貴方達との共闘を。」

そう言うと条咲はコーヒーに口をつける。

451 名前:本郷猛似[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 19:16:29
おやっさんキリマンジャロ一つ

452 名前:一文字 隼人似[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 19:50:55
あのおねーさんきれいっすねえ

453 名前:風見 士郎似[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 19:57:33
ブルーマウンテン・・・頂けるかな・・・・

454 名前:結城丈二似[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 20:22:15
いい香りですね・・・・

455 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 21:03:17
なんだ?この瓶・・・・・うわぁ人間の目玉だ
け、警察ぅ

456 名前:孫悟空[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 21:11:35
おっす、面白そうだな。オラも戦いてえぞ

457 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 21:51:38
 布津野の研究室の一郭。
ぺたんと床に座り込んで、実験台の上に触手を伸ばしてなにやら探っているチェシャ。
片方の触手は通常のまま。もう一方の触手の先端には、目玉を形成している。
床の上に居る状態で、実験台の上を見るための工夫だろう。

「サてっと・・・・、ハカセ、カラのさんぷるちゅーぶ、ちょっとモラうネ」
 小さな白いプラスチックの容器を、白いセラミック製のピペット立てに並べる。
10数本ほど並べたチューブを、触手の一本だけを使って、器用に続けざまに蓋を開けた。
それらの中に自分の触手の細胞をいくらか落としこむと、次はマイクロピペットの出番だ。
ピペットで吸い上げた保存液を、チューブの中に静かに注ぎ込み、ぱちっと音を立てて蓋を閉める。
その迷いの無い手順は、熟練の研究者にも劣らない。
ついでのように、小さな発信機をチューブの一つに放り込んだ。ストレイルキャットに付けられた物だ。

「モンゼンのコゾウ、ナラわぬキョウをヨむってネ」
 今やっている作業は、チェシャの立てた計画に用いるための物だ。
どうしても必要、というわけではないが、念には念を。目には目を、歯には歯を。

「アタシのイシをムシするアイテは、こっちからジンカクやジンケンをムシしてあげル」
 そのまま、何本かの電話をかける。

【EXeMに侵された細胞を培養して、EXeMを増やしてばら撒いている企業がある。
その名は『翔華コンツェルン』だ】

 けして、完全にウソをついているわけではない。
あの、追い掛け回してくるヘンタイ(とチェシャは認識している)の言葉、
『培養されたチェシャの細胞を使って作られた』、と言うのが真実であるならば。
 チェシャの遺伝子には、EXeMの因子が深く食い込んでいる。
どこからどこまでが猫由来で、どこからがEXeMであるか、判別し難いほどに。
そして、些細な環境の変化や神経電位の変調で、容易くEXeMのウィルス体が再構築される。
・・・・まるで、細菌とファージの関係のように。

 神経電位の変調によって、ウィルス体が構築されるという事は、
『自律意思を持つEXeMであれば、訓練次第でウィルスを撒き散らせる』と言う事に他ならない。

「そんなモノをフやしてたら、イツナンドキ、うぃるすがマきチらされるか、ワカンナイよネ」
 とりあえず、警察&自衛隊と各種メディア。ついでにペンタゴンと、そしてTSUKUYOMI。
TSUKUYOMIには、『実験動物の遺伝子情報を盗み出して、許可も得ずに利用している』ともオマケに付けた。
法的手段を取るようなら良し、EXeMの巣として翔華コンツェルンを駆逐するなら、それもまた良し。

「マ、ニンゲンたちだけにマカせてオくツモリもナイけどネ」

458 名前:チェシャ ◆p4UCihaNO2 [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 21:52:17
「じゃ、ハカセ。ケッチャクつけてクるネ」
 用意した『EXeMに侵された細胞』サンプルを、まとめて小さなビニール袋に入れる。
ありふれたコンビ二袋だが、ぎゅっと口を縛って背中に背負ってしまえば邪魔にはならない。

「ここが、ス?」
 翔華コンツェルン本社前。

「サテ、ケイサツにサキにツウホウ〜。エット、『化け物が暴れてます。助けて!』っと」
 念のため、もう一つ手を打っておく。

 警備員達を触手で打ち据え、一時的に行動力を奪う。
振り回された触手から、大量のEXeMを含んだ黒い液体が滴った。
 大量のウィルスを撒き散らしながら、建物内に暴れこむ。
障害物となる物は、ワイヤーソーで切り裂き、生き物であればウィルスを纏わせた鞭で打ち据え。
感染と破壊を撒き散らしながら、中枢へ。
 自分をペットにしようなどと考えた不届き者の前に姿を現す。

「ふうん、アンタがオヤダマ?」
 翔華コンツェルン会長と対峙するチェシャ。
その姿に、普段ののんびりとした調子など微塵もない。
「アタシのイシをムシしようとするヤツのジンケンやジンカクなんて、アタシがキにするカチはナイ。
コジンじゃナイみたいだから、ホウジンカクゼンタイをシンガイしてアゲルことにシタ」

 この場へたどり着くまでに撒き散らしたEXeMが、そろそろ階下の人間達を作り変え終わる頃だ。
さらに、あちこちへのタレ込みが、翔華コンツェルンの企業イメージをどん底まで叩き落したはず。
用意してきたサンプルも、各階の研究室に適宜ばら撒いてきた。
通報によって駆けつけてきた警察が、おそらく見つける事だろう。日本の警察、それほど捨てた物ではない。
ふつふつとウィルスを発生させ続ける細胞を所持していた、と言う事実が、
チェシャのタレ込みに信憑性を与える。

「アンタのイノチまでは、トらないでいてアゲル。デモ、ツギはナイヨ?」
 ニヤリと笑いながら触手を振るって、窓にはめ込まれた強化ガラスを、
バターか何かのように切り刻む。
そしてそのまま、チェシャは悠々とその場を後にした。
・・・・闇に、紛れて。

「さーっテ、ハカセ、リョウリのウデアげたってイってたし、カエろっト」

459 名前: ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/21(月) 22:15:07
会長「チェシャ猫が直接来たか・・・・・・ふむ色々やってくれたみたいだな」
秘書「どうします会長・・・・・・」
会長「本社を爆破し大阪支社に移るぞ総員退避だ」
秘書「え?・・・・・はっ解りました」

スピーカー「総員退避せよ!繰り返す、総員退避せよ!今から本社ビルを爆破する」
一般社員「えーーーーーーー!まじかよーーーーーーーーーーーーーーー!」
それから5分後、東京に大きなキノコ雲が出来た


会長「うむやはり基地の爆破は男のロマンだな・・・しかしやはり可愛かったなチェシャちゃんv」
秘書「会長・・・・・・・汗」
会長「さて・・・・空中要塞アスタンテに行くぞ」
秘書「え?大阪支社じゃないんですか?」
会長「例のサンプルはもう向こうに移してある・・・・チェシャちゃんの写真もな」
秘書(この猫馬鹿が・・・・・・)


その頃のストレイルキャット
ストレイル「やっぱ寿司はマグロに限る」
のんきに寿司を食っていた

460 名前:ストレイルキャット ◆hXvyVozAPo [] 投稿日:2006/08/21(月) 22:37:21
ストレイル「あーまたか・・・・また会長がビルを爆破させたか・・・今度はよくもったな」
実はこのビル爆破初めてのことではない、かつて数多くの悪の秘密結社の一つとして暗躍していた時代は
それこそ週に一度はこのキノコ雲が出来たものである・・・・資金源は秘密だ
ストレイル「あの頃は我輩も若かったなあ・・・・翔華コンツェルンばんざーーーいてな」
ストレイル「いまじゃあ仕事は猫探しだ・・・・探偵物語かってんの」
PiPiPi
ストレイル「ん?メールか・・・・何々猫探しは中止・・・・・我々は悪の秘密結社に戻る・・・」
とんでもない内容だった・・・
ストレイル「やれやれ・・・・・また20年前みたいに幼稚園バスでもジャックしろというのか」
ストレイルキャットは音も立てず姿を消した

461 名前:東屋 実咲 ◇AHL7KHofQw(代理です)[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 22:38:50
「だれ!?」
病室の入り口の何かの気配を感じ、視点を入り口に向けるが、そこには誰もいなかった。
「え・・・なんだぁ〜気のせいかぁ〜」
ため息をつき、ほっと胸を撫で下ろして壁に寄り掛かろうとした瞬間
>「あら、お早いお目覚めね。どうしたの?せっかく綺麗な身体を隠すだなんて?」
>そっと頬に手を這わせ、顎を東屋の肩に乗せて耳元で囁く。
「はひゃぁ!!!」
冬場の海に飛び込んだときと同じような強烈な寒気に似た感覚が東屋の体を駆け巡る。
それもそうだ。こんなA級ホラーによくあるシーンを実体験しているのだから、驚くのも仕方がないことだ。
「あ・・・あわわわわ」
当然、東屋も例外ではなく、ショッキングサプライズに体だけではなく思考能力まで痙攣してしまっている。
そんな東屋を尻目に布津野はそのまま・・・
>軽く頭を振ると鋭利な髪の毛は東屋の身体に巻きつくシーツに無数の切れ目を入れていく。
布津野の髪が東屋のシーツを半分ぐらいまできたときに
「は・・・はわわぁ!何するのさぁ〜」
正気になって、髪の毛を払おうとするも徐々にシーツの面積は減り
結局、サリーのように着こなしていたシーツは、露出大目のビキニ分のサイズにまで減ってしまった。
とりあえず、少なくなったシーツを結び直してどうにか着てみせるも、下半身はどうにもならず
少しでも歩けば見えてしまうぐらいの丈になってしまった。
「こんなんじゃ外に出れないよぉ〜何すんのさぁ〜もう」
半べそをかきながら必死でどうにかしようとするも足の錠が邪魔をし、ちゃんと隠せない。
>ギリギリ隠せるだけの切り方をして、羞恥にうろたえる東屋の反応を見て楽しんでいるのだ。
そんな感じでドタバタしている東屋を布津野は少し微笑みながら観察する。
この光景はまさにSMに近いものだ。
シュールかつ大胆な攻めの布津野、そして、その多彩な攻めを幅広く受け止める東屋
二人のこっちの相性はかなりいいんだろう。
仕方なく正座をし、前の部分を両手で隠して座ることにした。
「何そこで見てるのさぁ〜!誘拐しても救助したとしても着替えぐらいは用意するもんじゃないの〜!も〜」
怒りと羞恥で赤面した顔を布津野に向けて、不満をぶつける。
>「ふふふ、いい顔だわ。お互い知りたい事もあるでしょうし、お話しでもしましょうか。」
赤面のままむっとした表情をする東屋、そして
「からかわないでくださいよぉ〜・・・
 ・・・
 ・・・
 実咲・・・東屋実咲です。これが私の名前です。
 ・・・あの〜あなたも名乗る前に聞きたいことがあるんですけど・・・
 学校にいましたよね・・・あなた・・・
 段々思い出してきました・・・なんであんなことをしたんですか?
 ・・・どんな理由でもいいんです・・・本心、真実であれば・・・」
話していく内にトマトのように紅くなっていた顔も元通りになり、とりあえず、あの事件のきっかけを聞いてみることにした。
東屋の話を一通り聞き終えた布津野が、その質問に答えようと息を吸った瞬間、もう一つ質問をぶつけることにした。
「あと・・・あのベルトってなんですか?
 ・・・そんな目で見ないでくださいよ・・・
 私は・・・その・・・なりゆきでつけちゃっただけなんですから・・・
 あと・・・墨田くん・・・墨田くんも私と同じでベルトをつけてあぁなったんですか?」

462 名前:チェシャエピローグ[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 22:48:11
チェシャ猫は自分で首を切って命を断ったらしい
二度と姿を現すことはないだろう

463 名前:エディ ◆2rcatctnkM [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:00:46
>416
「君の決断が、君の未来に幸ある事を祈っているよ・・・親として。
子の将来を願うのは当然だからね・・・」

声だけが響く、先ほどまでいた赤木はすでに居なく。
声と俺だけが存在していた。しかも俺の親が赤木らしい。
まあ元から作られた存在だからだれが親だろうとかまわんがな。

『―クククククッ、心配するのは勝手だが、子は親の思っているより
  逞しいものだぞ、貴様は貴様の立場もあるのだからな、
  要らん世話はやくな―』

聞こえているかなど知ったことではない。
ただ言いたかっただけだ、子ども扱いすると子は甘んじる。
谷底に突き落としてこそそいつの力を垣間見る事が出来る。
死ぬか生き残るか、最も俺が死ぬわけがないがなぁ。

『さて、そろそろ騒がしくなる、俺も行くとするか』

肩甲骨から蝙蝠のような羽が生え地面から足が離れる。
ミサイルが横切り爆音に包まれる校舎を後にして
俺は加速し空へと消えて行った。

464 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:01:44
布津野がやっていることを理解しそんな悪人のペットをやっていることが
苦になったのであろう
また死体にはストレスによる円形脱毛症のようなものがいくつか見られたらしい

465 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:03:11
↑のは462へのレス

466 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:17:50





















































467 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:18:23




































468 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:18:58
うめにきたか?

469 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:19:50





































470 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:20:30
こんなにも美しいではないか世界は

471 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:22:12




































472 名前: ◆CtHHIUbQ9I [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:23:09
悪いがもう少し続いたら通報させてもらいます。

473 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:27:50
今回はもうとっくにやめてる
これ以上やるかは今後のエディ次第だ


474 名前: ◆CtHHIUbQ9I [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:30:35
そんな事言えばエディはますます調子乗る
エディは愉快犯だという事を何故わからない
頭を少し冷やせ

475 名前:エディ ◆2rcatctnkM [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:32:17
>>473
ちょっとおふざけが過ぎた。すまなかったな、
謝ろう、このスレのコテや見てる者たちに。
それに俺以外はまともな奴が多いんでな、許してはもらえないだろうか?

476 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:33:58
さて謝った訳だが・・・・・スレに罪は無いぞ

477 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:34:35
>475
まあ、いいから本スレでチラ裏書くな。
TRPG板に行きなって。

478 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:36:40
>474
愉快犯なら愉快犯で構わんよ
犯を犯で罰するのみ

479 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:36:46
焼いてやれ

480 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:37:26
>475


481 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:38:12
>476
ウルトラマンが怪獣をたおすときには町も壊してしまうものだ

482 名前: ◆CtHHIUbQ9I [sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:38:14
>>478
そこが餓鬼だというんだ。
全く格好良くないぞ?犯を犯なんてな
ただの糞厨だ、お前はエディの釣りに掛かった哀れな魚だ

483 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:39:25
>482
格好良い必要も大人である必要もねーよ
釣りにかかったなら最後まで釣られてやるよ

484 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:43:19
トリアエズここは本編を書くところだhttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1155273253/l50いけ

485 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 23:46:41
483はエディと同じ事をしているだけなので無問題

486 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:47:50
>485
問題が無いならよかった

487 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/21(月) 23:55:54
秘密結社ブーム・・・君はこの言葉を聞いた事があるかね
かつてこの日本は何十何百の悪の秘密結社が跳梁跋扈し世界の覇権を争ったことがある
それなのに今はその欠片が少しも見当たらない・・・・・それは何故だと思う
そう正義の味方HEROが存在したからだよ・・・・だが彼らは何処かえと消え去ってしまった
EXeMの発生とともにね・・・・そうウルフガイを除いて

488 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 00:25:46
エディとかいう基地外がいるスレはここですか?

489 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 00:30:11
ヒント:なあにかえって免疫がつく

490 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 00:53:59
このスレも終わりか。
エディ開き直ってるし

491 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 00:58:34
まだだ
まだ終わらんよ

492 名前:神父[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:12:01
たとえEXeMが蔓延しようとも世界は美しい

493 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 01:13:02
つくづく哀れなスレだ。
参加者が中から崩してるんだから。

494 名前:神父(蜘蛛型EXeM)[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:17:10
イヤEXeMコソセカイノビナノデス・・・・・
ミナサンキイテマスカ

孤児院の子A「神父様みんな気絶してます・・・急に変身するから」

スミマセンコウフンシテ

495 名前:代行者[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 01:24:30
「ったく。人の留守中に人外が神の家で神父に化けてるって……こりゃぁ、世も末だ。」
魔力で編んだ投げる為の剣、通称黒鍵を裾から取り出す。
両手に持った黒鍵は四本。
化け物二体を倒すのには十分。
黒鍵を化け物二体に投げ付け、化け物は灰となった。

496 名前:子供(本物)[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:29:09
すごいですねブラックエッジって(勘違いしている)

かっこいい・・・あれバイザーはブラックエッジってバイザーがあるんじゃ?

497 名前:片目の少女[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:34:09
ちなみにこの建物孤児院もかねている・・・何故説明口調なんだ私は
全部私の目を奪った御堂が悪いんだ・・・・今度あったら急所をつぶしてやる

498 名前:花道 氷兎 ◆I1TOhzpHhg [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 01:41:01
―――黒いコートの下にウィンドブレーカーを着、黒い帽子を深くかぶった男が一人・・・
まるで戦争後のようになった学校の瓦礫の前に突っ立っていた。

「・・・フン。TSUKUYOMIか」
静かに冷笑するその男は瓦礫の欠片を拾った。
「・・・相変わらず非道だな・・・」
そう言うと欠片をおもいっきし握りつぶす。まるで砂糖菓子みたいに粉々にその欠片はなった。
「お前は誰だ!!」
後ろから声が聞こえその男は振り返る。そこにいるのは瓦礫処理の為の自衛隊軍数十人。
その自衛軍は怪訝そうにコートに身を包んだ男を見ている。
コートに身を包んだ男はそんな様子も微動だにせず言った。
「此処にミサイルを撃ち込んだ奴等は何処に居る・・・?」
と。

「何を言ってるんだ。質問しているのは自衛隊陸曹長、金元だ。答えろ。」
「質問してるのはこっちだ・・・」
「な!・・・うわああああああああああああ!」
その男が喋ろうとした途端その男の腕が鈍い音を響かせ無くなった。
そしてその腕はコートの男の手に握られていた。
「ふははははははははははっ!!」
突如大声で笑いだすそのコートの男。他の隊員達もその光景を目の当たりにし逃げ出そうとする。
しかしそのコートの男は軽やかに飛び上がるとその隊員一人の頭部を掴み地面に叩く付ける。




それはあっという間に起こった事だった。
周りには瓦礫と共に隊員達の死体が散乱している。
暫くして首を鳴らす男。そこにいたのはコートとウインドブレーカーを脱いだバニーガール姿の男だった。
「・・・なるほど・・・どうもやりごたえが無いと思ったがこいつ等TSUKUYOMIの人間じゃなかったのか。」
そう言って肩を回すとその死体を踏みつけた。
「ゴミ屑もいい所だ・・・邪魔くさい全くそそらない男・・・。」
そう言うと思い切り死体を蹴飛ばし歩き始めた。筋肉質の上半身裸の後ろ姿が日光で一つ光る。

499 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:41:35
小学校

生徒A「先生山田君の様子が変です」

先生「どうしたのかなってうぉーーーーーーーー!」
バリバリムシャムシャ

生徒A「先生が山田君に食べられちゃった・・・・私の分は?」

山田「ホレ」(千切れた足を差し出す)

生徒A「オイシソウv」
バリバリムシャムシャ

これは一般的なEXeM感染地の風景である

500 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:41:42
エディ・・・・・・

501 名前:マッチョメンEXeM[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:50:54
>498
EXeM「我輩の上腕二頭筋を見てくれ」
たくましいEXeMが現れた

EXeM「どうだ美しすぎるだろ」
そお言うとEXeMはヒンズースクワットを始めた

EXeM「メンズビーム」
EXeMは生体レーザーを発射した


502 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:52:23
エディ騒動のことで全員チェシャのことを忘れてるだろうなw

503 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:53:53
そんなやつはいなかったいたのは淫獣だけさ

504 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 01:54:43
いい加減エディ張り付きレス消化すんのやめろ

505 名前:マッチョメンEXeM[] 投稿日:2006/08/22(火) 01:57:49
「さらにさらにバベルの光ぃ」
腹筋からもレーザー

「後から効いてくるキック」
ミドルキック

「鉄砲ドーーーン!!」
さっきの自衛隊員から奪ったピストル

目の前の筋肉が許せないのだろう戦場は変態決定戦と化した

506 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 02:12:07
中学の頃カッコいいと思って
怪我もして無いのに腕に包帯巻いて、突然腕を押さえて
「っぐわ!・・・くそ!・・・また暴れだしやがった・・・」とか言いながら息をを荒げて
「奴等がまた近づいて来たみたいだな・・・」なんて言ってた

507 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 02:16:04
柔道の授業で試合してて腕を痛そうに押さえ相手に「が・・・あ・・・離れろ・・・死にたくなかったら早く俺から離れろ!!」
とかもやった体育の先生も俺がどういう生徒が知ってたらしくその試合はノーコンテストで終了
毎日こんな感じだった
クラスメイトに「何してんの?」と聞かれると
「っふ・・・・邪気眼(自分で作った設定で俺の持ってる第三の目)を持たぬ物にはわからんだろう・・・」
と言いながら人気の無いところに消えていく

508 名前:サムソンEXeM [] 投稿日:2006/08/22(火) 02:30:07
いいぞアドーンやっちまえ

腹筋をぴくぴくと動かしながら声援を送る

509 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 07:41:56
(ビクビクッ)
くやしいっ…!
でも…

510 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 09:24:41
俺は早実嫌いだけど
ごつい選手揃いの苫小牧がヒョロヒョロの実業に負けてるのを見て
都会モンにコンプレックス丸出しの道産子が火病起こしてるのには笑った


511 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 09:48:50
>>462からここまで全部荒らし
以下何事もなかったように再開↓

512 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 11:47:38
チェシャ猫は自分で首を切って命を断ったらしい
二度と姿を現すことはないだろう

布津野がやっていることを理解しそんな悪人のペットをやっていることが
苦になったのであろう

また死体にはストレスによる円形脱毛症のようなものがいくつか見られたらしい

宿主が死んだことでEXeMも死亡したか・・・・・それとも拡散して新たな被害者が出たかは
誰も知らない・・・・・ただ言える事は生まれながらのEXeMが存在したということそしてこれから新たに生まれるかもしれないということだ

飼い主である布津野は涙を流したという・・・・・悪人であってもまだ人間だったのであろう

513 名前:HB:B・サラマンダー[] 投稿日:2006/08/22(火) 12:08:57
ギョギョギョギョ邪魔なEXeMどもを焼却処分だぁ

山田EXeM「ギャーーーーーーーーー!」

加藤EXeM「ヤマダーーーーーーー!!クソォ翔華コンツェルンメ」

514 名前:片目が機械の女[] 投稿日:2006/08/22(火) 12:23:47
御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す
御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す
御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す
御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す御堂殺す
pipipi
あ?メール?御堂の死体発見?ふふふふふふふあーはっはっはっはいい気味だわ
わたしが殺せ無かったのが残念だけど・・・・

孤児院の子A「お姉ちゃん怖い・・・・・・・」

515 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 14:20:20
>514
被験体117ことチカ・・・・・・彼女は死んだはずだが・・・・・・
この少女は一体?クローン?それとも本人?
謎は深まるばかりである

516 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 16:07:16
架空の戦隊ヒーロー作って特撮板住人釣ろうぜwwwww
http://ex16.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1156227696/

タイトル:lksk

敵組織の名前 ブラックメケメケ団
敵ボス 川崎マヨ

秘密基地名 呉

業火戦隊ファビョルノジャー

1人目(リーダー)を演じる俳優 江頭2:50
2人目(サブリーダー)の俳優 蛾戦隊
3人目(どうでもいいキャラ)の俳優 瀬戸内寂聴
4人目(クールキャラ)の俳優 和田アキ子
5人目(ヒロイン)の俳優 ハイヒールモモコ
6人目(主にヘタレ)の俳優 田代

一人目のマシン バッグ
二人目のマシン 火ダルマ
三人目のマシン ゲイボーイ
四人目のマシン ビップスター
五人目のマシン ランバルディ
合体後の名前 ホライゾン

2007年6月25日より放送予定

517 名前:一般市民[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 16:31:06
触手うねうねってキャーーーーーー淫獣ぅ
こーーーーわーーーーーいーーーーーよーーーーーーーー!!

518 名前:イソギンチャクEXeM[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 16:36:49
ひーーーーーはっは ほーれ触手だぞぉ

519 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 17:07:51
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1153124630/201-300
エディ…報告しといたよ

520 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/22(火) 17:26:34
世界・・・・私はこの世界が好きだ・・・・・独り占めしたいくらいな・・・

521 名前:花道 氷兎 ◆I1TOhzpHhg [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 18:31:41
道路を歩くバニー姿の男。その光景は異様極まりない。
学校外10キロ以内の封鎖が終わり疎らに人が通り始める。その人々もこいつを怪訝そうに見る。
そんな中、歩き始めて数十分後、人気のない道を通ってるとマッチョなEXeMが花道の行く手を阻んだ。
>「我輩の上腕二頭筋を見てくれ」
「・・・・・。」
足を止め静かにその男の上腕二頭筋を見る。美しい小麦色の肌、オイルに塗れた美しい輝き。
そしてその周りには恐らくEXeMが殺したであろう二人の死体が転がってる。
>「どうだ美しすぎるだろ」
そう言うとそのEXeMはスクワットをし始めた。足の筋肉がしなやかに折りたたまれると伸びる。
しかし花道はそれを見ているだけで全く何も言おうともやろうともしない。
EXeMはそれを見て笑うといきなり手をバッテンに組んだ。
>「メンズビー…ひでぶっ!!」
しかし光線を出す前に花道に顔をおもいっきし殴られた。マッチョメンEXeMの顔が潰れる。
マッチョメンEXeMが天高く吹っ飛び地面に落ちる。
「フン・・・31点って所だね・・・ふ・ご・う・か・く」
そう言うと倒れ込んでるマッチョメンEXeMの頭蓋骨を踏み割ろうと足を上げた。
しかし花道は動きを止めた。マッチョメンEXeMの目線が一つの喫茶店の窓にいっていたからだ。
その喫茶店には茶髪のロングヘアーの美女と栗色のポニーテールの女に赤髪の美少年が一人。
「あら・・・イイ男じゃないか・・・。」
そう言うと人差し指を自分の唇に当てた。
「あ…あいつ、ら、だ…」
突如ぶっ倒れたマッチョメンEXeMの体がワナワナと震え出す。
「ん?」
「「「あ、あ、あいつ等が全て殺したあああああああああああああああああああああああああ!!!」」」
そう叫ぶとそのマッチョメンEXeMが立ち上がろうとしたその時だ。
「どういう事だ?」
グシャン!マッチョメンEXeMの腹筋が吹っ飛んだ。
「「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」」
叫び狂い寝そべり暴れるマッチョメンEXeM。そんなマッチョメンEXeMを興味なしといった風に見る花道。
花道はマッチョメンEXeMの胸元を思いっきり蹴ると再度聞いた。
「あいつ等・・・が何をやった?聞いてやるよ・・・」
「「あ、あ、あいつ等・・・学校・・ミサイル・・・」」
「学校にミサイル・・・?」
それを聞き花道の目つきが変わる。


数分後、そのマッチョメンEXeMの美しかった筋肉は木っ端みじんになってた。
「なるほどな、あの美少年が布津野と対決してたBE、そしてあの女が学校にミサイルを発射させたTSUKUYOMI。」
そう言うと唇に人差し指を当てた。マッチョメンEXeMは元々学校内の感染生物らしい。
しかしその後、学校内入ってきた部隊に殺されそうになって逃亡。
そしてあの女が桜の木で妖しいことをやった後、消え、数分後ミサイルが発射されたのを見たらしい。
「フン・・・どうやら今日はついてるらしい、あいつ等の話でも聞かせて貰うか。」
そう言った途端花道はどんどんちっちゃくなり、終いには一匹のウサギとなった。
赤目の可愛らしいウサギは周りをきょろきょろ見ると喫茶店に向かって跳びはじめる。

522 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2006/08/22(火) 18:52:42
>521
喫茶店

サムソン「店長プロテインドリンク・・・ん?たくましい筋肉の匂い?」
気づいたら目の前に兎がいた
バラン「店長・・・・兎のスープ作れるか?」

523 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 20:08:17
リムジンに乗り込もうとして僕は驚愕しました。
条咲さんが言ってた可愛い女の子…その正体がまさか布津野が「みつけた」と囁いた額に傷の少女だったから…。
「早く乗り込んだほうが良いわよ…」
そう言われハッと我に返って僕は慌ててリムジンに乗り込みます。リムジンのドアを閉めます。
[バンッ…。]
そして暫く沈黙…。
…やっぱし…この子も今回の件に関わっているんだ…。僕は窓の外に目をやります。…なんか気まずい…。
よくよく考えたら僕の周りボディーガードさん意外女の子だけなんですよね。
…喧嘩になったら圧倒的不利になりそうです…喧嘩する訳じゃないんですが。
条咲さんが振り向くとそんな僕を見て言いました。

>「面白いメンバーね・・・」

面白くなんてないですって!!なんて出かけた突っ込みのセリフを飲み込むとリムジンが発車しだします。
これから何処につれていかれるんでしょうか…なんて少し不安を感じつつ僕は窓に寄りかかりました。
**********************************************

―発車して数分後。

止まったのは古び喫茶店でした。
リムジンから出るとその店に入ります。
[コロンカラン…]
条咲さんが扉を開けるとその扉に付いていた古びた銅のベルが鳴ります。そして条咲さんの後に僕はその店に入りました。
そこはよく見るようでよく見ない、古びた木製の暖かなオードソックスな店内。
暖かいオレンジのランプが照らすその喫茶店は、条咲さんみたいなクールでワインを片手にしてそうな人に似合わないものでした。
>「いらっしゃい・・・ 久しぶりじゃないか・・・条咲くん。」
白髭のオーナーさんが声をかけます。
>「ええ・・・久しぶりね。」
条咲さんはそう言うと窓脇のテーブルに座ります。
僕も慌ててついていくと条咲さんの向かい側に座ります。そして額に傷がある女の子も…。
>「ご注文は?」
>「そうね・・・私はモカでいいわ。
>崎島くんと阿久津さんは・・・紅茶?それともジュースがいい?」
「…あ、んじゃ…えーと、オレンジジュースで…。」
そう言うとオーナーは「かしこまりました。」というとカウンターバーの内側に入ります。
僕はその姿を目で追っていると条咲さんが話し始めました。

>「・・・さて、とっとと話ちゃいましょうかね。 ・・TSUKUYOMI上層部の人間としてじゃ無く
>・・・条咲綾子という一人のBE装着者として。」

「…!?」
僕は条咲さんの顔を見ます。そして条咲さんは話し始めました。

524 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 20:09:01
その内容は僕と、額に傷を負った少女…阿久津さんと条咲さんでチームを組まないかという話でした。
報酬は布津野の情報。僕は少し黙り込みました。さっき来たジュースの氷が少し溶けてきてます。
「…あの…」
ようやく口を開きます。条咲さんは僕の方を見ました。
「…話は分かりました…でも…チームを組むに当たって僕自身は余りにも条咲さんの能力や条咲さん自身知らない事が多すぎます。
もし、チームを組むと言うなら…条咲さん自身の事も僕や阿久津さんに話してもらえませんか?
あ…話したくなかったらいいです。ただ…ちょっと…なんか納得出来なくて。」
そう言うと僕は目の前のオレンジジュースを持ち上げました。

525 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 22:13:10
>461
纏っていたシーツを切り刻まれうろたえる東屋の姿を見て楽しんでいたが、何かが足りない。
半べそをかきながら、どうにもならない面積の布で無駄な努力をして足掻く。
その姿は布津野の嗜好を満足させるのに十分なはずなのだが・・・。
>「何そこで見てるのさぁ〜!誘拐しても救助したとしても着替えぐらいは用意するもんじゃないの〜!も〜」
赤面した顔で不満をぶつける言葉を聞いて疑問が解けた。
恐怖・怯え・拒絶が足りないのだ。
東屋に恐怖や怯え、叩き潰される拒絶を植えつける事は、墨田を組み伏せるとは別の快感があるかもしれない。
むくむくと起き上がる布津野の加虐心。
だが、その衝動を何とか押さえ込み話へと移行する。

>「からかわないでくださいよぉ〜・・・
そう切り出す東屋の言葉に押さえられていた衝動がまたうねりを上げる。
そんな事を言われたらからかいたくなってしまうからだ。だが、それでも抑える。今はそれをする時ではない。
そう自分に言い聞かせて。

学校で巻き起こした事の理由。
その言葉に応えようとしたところで更にもう一つ、質問がかけられた。
この出鼻を挫く絶妙なタイミングに、布津野の髪が一本空を切る。
肌には一切傷をつけずに、布に三本の切れ目が入った。
「あらいけない。いい忘れていたけど、質問一つにつき切れ目一つ入れるから。
締められた痕がとっても淫靡で素敵よ。隠すなんて勿体無いわ。」
勿論、今決めたことである。
嘗め回すように東屋を見る布津野。その身体を覆う液体金属が鏡の役目をして東屋に自身の姿を見せつけてい
た。
それを判っていながら、気付かないようなそぶりで平然と口を開く。
「順番に応えましょうか。
あなた・・今の生活どう思っている?
いつEXeMに襲われるか判らない危険。いつ隣人が、自分がEXeMウイルスに犯されるかわからない恐怖。
隔離された東京だけでなく、世界中で同じような状態になりつつあるのよ。
そんな中、人の心はたやすく荒廃する。それほど脆い生き物なのよ。
そのほかにも人口増加による食糧問題、エネルギー問題、環境問題、異常気象、戦争、テロ、紛争、etc、etc。
人間は行き詰っているのよ。
いいえ、進化の道を捨て、進歩に縋った生物にしてはよく持ったと言うべきね。」

526 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 22:13:34
>458
東屋の質問の応えに繋がりそうにない言葉が並ぶ中、チェシャが顔を出して出かけてくる旨を伝える。
それに対し、「秋刀魚を焼いておくから早く帰ってくるのよー。」と布津野が声を返す。
今まで、墨田にも、東屋にも、崎島や白川達BE部隊にも、そして阿久津にも。おおよそ一切出る事のないような柔
和な声で応え見送ったのだ。
「ああ、話が途切れたわね。あの子が応えよ。今現在、唯一次の世界に生きることを許された生物・・・。」
チェシャを見送った後、向き返って応えた。

「それから、ベルトと隅田君ね。
あのベルトはBEの変身ベルトよ。以前私が作ったの。
新機能を搭載したのだけど、身につけた人間は全員死亡。あなたがなぜ身につけられたかは一切不明なの。
血液からCTスキャン、遺伝子まで調べさせてもらったけど・・・結果待ちが多々あっても見た感じ、あなたって普通
の人間なのよね。謎だわ・・・。
隅田君は、同じといえば同じ。違うといえば違うわね。
彼はEXeM感染者なのよ?」
その後布津野はとつとつと語る。

EXeMウイルスが人類の進化を促すためのものだ、と言うことを。
適正のある人間はクラスAとなり、ない人間はBとなる。
クラスAは更なる進化の可能性を持っている過渡期の姿だと。
そしてBEはEXeMウイルスを改良し、適合しやすく、破壊衝動などを抑えたものであることを。
布津野の目的はEXeMウイルスを蔓延させる事。
そして戦いの中で進化を促しているのだと。
「・・・ところで、なぜ私があなたにここまで話すかわかる?」
全身、顔も全て液体金属でコーティングされているので表情がわかりにくいが、それでも十分判るほどの笑みを浮
かべながら尋ねた。

527 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 22:24:27
(TSUKUYOMI 本部 所在地:不明)

真っ暗な空間、それが本部に存在する部屋である事は分かっても
それが何処に在るかは誰も、知らない場所。
どこかその部屋は宇宙を思わせる暗黒の世界を作り上げている。
其処に佇む1人の男、赤木。
彼はTSUKUYOMI上層部最高幹部「長官」でありその素性は全てが謎に包まれている。
彼の正体を知る者は上層部の中にも存在せず、1年前に長官に就任した以外に彼の経歴は存在はしない。

漆黒の空間で声だけが何処からか木霊する。

―ケイカクハ ジュンチョウカ―

無機質な機械音のような音声が聞こえた瞬間、赤木は地に足を傅き一礼を送る。
その目線の先には、大きな光の玉が一つ。輝きを放ちながら赤木を見つめているように浮かんでいる。

「・・・計画は順調です。全ての駒は、動き出しました。
ウイルスの力と人。大変興味深い戦いが、見れそうです。
そして、この星における運命の行く末もまた・・・」

―コンゴモ カンシヲ ツヅケロ―

光は満足そうに呟くと、その場から消えていく。
赤木はその場に跪き、一礼を送りながら語り掛ける。

「了解致しました・・・”総帥」


528 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 23:03:01
(本部 長官室にて―誰かに電話をしている赤木の姿)

「ファルマ博士から連絡があってね・・・崎島君が今回の
戦闘で得たデータを元に新たな能力をベルトに付加させる事が可能になりそうだ。
勿論、白川君・・・君にも新兵器を譲渡する用意はある。

崎島君は今、お連れの方がいるようでね・・・君からコンタクトを取って欲しい。
ファルマ博士が崎島君のベルトを調整したいと申し出ている。
彼が直接、博士に会う用意があるのなら・・・ね。」

白川への連絡を済ませた赤木はタブレットを数錠含むとそのまま噛み砕きながら椅子にもたれ掛かる。
天井を見上げるその目は、血のように赤い。
そして、彼の見つめる写真縦の先には・・・先ほどまで学校でウイルスを撒き散らしていた
あの布津野の顔。まだ彼女がウイルスの力に目覚めていない、人間だった頃の姿。
そして、その彼女の隣に写るのは・・・赤木によく似た男の顔。
2人とも幸せそうに、人間らしく微笑んでいる。

だが、それを眺める赤木の顔には人間らしい感情は一切、無い。
むしろその写真は、彼が何かを「楽しむ」為に用意されているとしか思えないような
感じすら伺える。


「人間、か。面白いものだ・・・」


真っ暗な部屋で赤木は密やかに笑った。

529 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/22(火) 23:16:14
>肌には一切傷をつけずに、布に三本の切れ目が入った。
>あらいけない。いい忘れていたけど、質問一つにつき切れ目一つ入れるから
「・・・へ?」
そ〜っと自分の胸元を見てみると谷間の部分に少しばかり切れ目がはいっていることに気がつく
即座にそこの部分を隠し、少しばかり下がる。
「全裸になったらどうするんですかぁ〜!?・・・ハウァ!!!」
これも質問の部類に入ってしまったことに気がつくが・・・お咎め無しのようだ。
>・・・いつEXeMに襲われるか判らない危険・・・
質問の答えとしては正確ではない布津野の返答・・・しかし、その発言には確かな重みが感じられる。
その答えに東屋は少しばかり関心をしてしまった。
東屋は真剣な面持ちで布津野の顔を見つめる。

一通り布津野の話を聞き・・・わかったことがいろいろとわかった。
自分が普通の人間で墨田はEXeMだとゆうこと・・・
ベルトがなんなのかとゆうのとあの時の金縛りの理由も
布津野が自分と同じタイプの人間だとゆうこと
そして、布津野は進化のためにこのような行動を起こしているのだとゆうことも・・・
正しい部分は正しいと感じられる布津野の話・・・納得は出来る・・・でもそれでいいのか?
そんな葛藤めいた会話が頭の中をぐるぐると回る・・・この人の言っていることは正しい・・・
しかし、ここまでしてもいいのだろうか・・・
>「・・・ところで、なぜ私があなたにここまで話すかわかる?」
「・・・わからない・・・です・・・」
東屋はうつむいたままそう答えた。

530 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 12:52:44
大首領め・・・・許さん!!

531 名前:新型EXeM[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 14:15:56
     ∩___∩_,,,._
    /:::... ::::.....:::: :: .. ::::::: ..`ー-4  __,=ニi
    / ●   ● u...::_ ::  :: : :  ̄'' } 三
   彡 (_●_ ) ::::: ... (ヽ三/ ;: : .. ::: ;/ `ー'
    i  |∪|   ミ         /,ゝ
    ! ヽノ            ω ̄  
    ヽ、          _,/  あざらし。さっきまでクマだった。
       `ー ------― "    マジお薦め。

532 名前:翔華コンツェルン戦闘員[sage] 投稿日:2006/08/23(水) 19:28:48
>531
エウィーーー!

赤戦闘員「うてい」

エウィーーー!ババババババ!!

あざらしっぽい新型EXeMは蜂の巣になった

533 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 01:29:46
張り巡らされた下水網を進むことしばらく、周囲の気配を探り、
何もいないことを確認した墨田はマンホールを蹴り開けながら飛び出す。
そこは井の頭公園近く、“EXeMの庭”である23区との境。
もう少し進めばエグゼムに対しての最初の盾、第一次東京包囲線が形成されているはずだ。
「やたら遠くまで来ちまったな…」
公園は駐屯地として利用されている。
近付きすぎれば尋問は免れないし、もし墨田がクラスAだと露見すれば面倒な事になる。
「全員ぶっ殺しても良いんだけどな…ここじゃなければ」

すぐそこは杉並区。隣は中野区。そしてさらに隣は――新宿。
果たして布津野の腕はここまで伸びているだろうか?墨田にはわかるはずもない事だった。
差し当たって近くの人気のないビルへ入り込む。(この周辺はどこも人気がないのだが)
墨田はそこで自分の体を『スキャン』した。
体内の細胞を操作し、体の中にある『異物』を探り出すのだ。

スキャンの結果、墨田のものではない細胞が、極々微量に検出された。
種々の条件を鑑みれば誰のものかは明白である。布津野だ。
墨田は学校での布津野の言葉を思い出す。

『貴方も自分の体組織から武器を作り出せるのでしょう?私もなの。
この斧は私自身よ。当然どこにあるかくらいは判るのよ。』

「…あのババァ、どこまで抜け目ねぇんだよ」
とりあえずは追跡の糸は切った。だが、これからどうするのか。
顔を変え、身分を変え生活を続けても、恐らくは周辺で起きる事件の痕跡から、いつか墨田の居所も割れるだろう。
結局のところ布津野の言葉どおり、望むと望まざるとに関わらず今までのようにはいられないのだ。
「…………クソがぁっ!!」
悪態とともに繰り出した拳は、やすやすと壁を貫いた。
音を聞きつけたのだろう、複数の足音がビルへ近付いていた。

――数分後。
ある廃ビルから続く殺戮の後が、一次包囲線を抜けて井の頭通りの向うへと消えていった。


>531
杉並区妙法寺近辺。
23区のすぐそばに敷かれている包囲線からはそれほど遠くないのだが、
すでにここはエグゼムの領域だ。ステルスで移動しているのでなければ墨田も襲われているだろう。
道端で決闘をしているもの、あるいは群れで他のエグゼムを狩るもの。
共生関係にあるらしい二体で一対のエグゼムもいる。
そして、蜂の巣にされたエグゼム……
「…フグ?」
進化の過程ではこういう風に明らかに間違った形質を獲得してしまう者もいるのだろうか。
明らかに陸上での活動に向かないそれが撃ち殺されるのは自明の理といえた。

問題は、銃で殺されているという事だ。
「兵隊さんがたはこんなとこまで来ねぇよな…?」
翔華の戦闘員の事など知りもしない墨田は、ただ首を捻るばかりだった。

534 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 10:33:58
「♪ 君は見たか愛がぁ〜真っ赤に燃えるのをぉ〜♪」

突然、俺の携帯の着うたが鳴る。
この曲は、とても気に入っている。大好きだ。
ところで、相手の番号を見ると・・・「長官」の文字。
赤木長官か。俺はあの人が苦手だ・・・人間らしさのない不気味さが好きになれない。
条咲さんはいい意味でも、悪い意味でも人間的だがあの男は違う。
根本から何かが・・・俺は渋々電話を取る。

「こちら、白川です。・・ご苦労様です。」

>「ファルマ博士から連絡があってね・・・崎島君が今回の
戦闘で得たデータを元に新たな能力をベルトに付加させる事が可能になりそうだ。
勿論、白川君・・・君にも新兵器を譲渡する用意はある。」

例の新兵器の話か。俺は安堵の息を吐きながら、長官の言葉に聞き入る。
崎島のベルトは特殊なタイプなのか・・・俺のベルトにはない力だ。

「了解です、長官。新兵器に関してはこちらで調達ルートを確保します。
お任せください。で、崎島に関しては?」

>「崎島君は今、お連れの方がいるようでね・・・君からコンタクトを取って欲しい。
ファルマ博士が崎島君のベルトを調整したいと申し出ている。
彼が直接、博士に会う用意があるのなら・・・ね。」

連れの人間・・・誰かは察しがつく。
俺は社交辞令を並べ、長官との電話を切る。
あの男と長く話していたらこちらまでも嫌なものに飲み込まれそうになる。

「条咲さん・・・だろう。彼女は崎島に興味を持っていた。
彼女のところにいるのなら、安心だ。とりあえず・・・メールを送っておくか。」

俺はデータベースで崎島のメールアドレスを入手すると
そのままファルマ博士のメッセージを添付し崎島へのメールを送信した。
俺は俺で部隊の再編成に、今晩の夕食の用意。
そして新兵器の入手と仕事が山積みだ・・・これだから中間管理職は辛い。





535 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 14:36:49
>>444
リムジンの中で阿美は一言も喋らなかった。
とてもそんな気分にはなれなかったし、何よりも『瞳の家』の事が心配で堪らなかった。
自分は罠に掛けられたのではないかと、疑心暗鬼に捕われてしまう。
やがてリムジンが停車して、新たに乗り込んで来たのは線の細い美少年だった。
阿美はまじまじと見つめる。この少年は一体どの様な理由でこのリムジンに乗ったのだろう。
車の中で待っていた為、外での2人の会話は聞いていない。
(この人も私と同じ様な立場なのかな…)
望む望まざるに係わらず、TSUKUYOMIと、そしてEXeMと繋がりを持ってしまった者…
阿美は黙ったまま、俯きがちに少年を観察し続けた。
>「フフッ、面白いメンバーね…」
条咲はそう言うと、意味ありげに微笑む。阿美にはその言葉の意味が判らなかった。

          ∵ ∴ ∵

>>449-450
暫くしてリムジンは1軒の喫茶店に停まった。降りるよう促され、条咲の後に続く。
古い建物ではあるが、店内は綺麗で中々に洒落た内装である。
BGMにクラシカルなジャズが緩やかに流れ、客の入りも悪くはないようだった。
>「いらっしゃい…久しぶりじゃないか、条咲くん」
>「ええ…久しぶりね」
そう言うと古びた喫茶店内の席に座る。少年と阿美も席に座る。
どうやら条咲はこの店に馴染みがあるらしい。少なくとも、顔と名前を覚えられる程度には。
>「ご注文は?」
老人のオーナーがオーダーを聴きに来る。
>「そうね…私はモカでいいわ。崎島くんと阿久津さんは…紅茶?それともジュースがいい?」
メニューを開く条咲が、注文を促す。
(崎島っていうんだ…あの子…)
メニューを見る崎島の様子を、ぼんやりと眺めていると、条咲が不思議そうに尋ねる。
「…どうかしたの?」
「え!?あ!わ、私は…………お水で結構です…」
驚いた後、消え入りそうな声でそう言うと、阿美は恥ずかしさに小さく縮こまってしまう。
「あら勿体ない。ここのコーヒーは中々イケるのよ?」
そんな阿美をからかうように条咲が笑いかけた。
>「さて、とっとと話ちゃいましょうかね」うんと1つ伸びをすると、条咲は静かな落ち着いた口調で話し始める。
>「…TSUKUYOMI上層部の人間としてじゃ無く、条咲綾子という一人のBE装着者として」

536 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 14:37:51
>「今回貴方達を誘ったのは他でもないわ、布津野を倒すために正式にチームを
(中略)
でもあえてTSUKUYOMIには報告しなかった。貴方に個人的に興味があったから…」
それを聞いて阿美は思わず意識が遠退きそうになった。
あの御堂との戦闘は全て、条咲によって仕組まれたものだったのだ!
当然ながらEXeM化した際のデータも採取されているに違いない。阿美は背筋が凍る思いだった。

「…崎島くんのデータは以前貴方とお仕事したときに取ったわ。
(中略)
戦闘をする主役が居ないと私のBEは最大限の力を発揮することができないの。」
そう言い終えると同時に、オーナーが注文した飲み物を持ってきた。
「ありがとう」と一言言う条咲。オーナーは笑顔で注文した物を置いていく。
隣に座る崎島もBE装着者だという事実に阿美は驚愕した。崎島はどう見ても中学生くらいだ。
それなのに、BEを纏いEXeMと戦っている…
本来ならば、級友と他愛もない世間話でもしながら、普通に暮らしてる筈の年頃なのに…
よほどの事情があるのだろう。気にはなったが、それを聞く勇気を阿美は持ち合わせてはいなかった。
誰にでも辛く厳しい過去はある。きっと触れてはいけないのだと自身を納得させ、条咲の話を聞く。
>「…崎島くんのスピード、阿久津さんのパワー。
(中略)
だから個人的にお願いする。貴方達との共闘を」
そう言うと条咲はコーヒーに口をつける。

 『布津野を倒す』

思い掛けぬ話に戸惑い悩む。1人では絶対に勝てない相手でも、3人なら…
(…もしかして勝てるかもしれない)
条咲の提案は飛び付きたくなる程に魅力的であった。しかし、まだ信用していいのか…
そう判断に迷う自分がいる事も承知している。条咲はTSUKUYOMIのBE装着者だ。
布津野を倒したとしても、油断は出来ない。
だが布津野が生きている限り、阿美に平穏は訪れる事は決して有り得ない。
選ばなければならなかった。
生き残る為の選択肢、本当は最初から阿美にはそんな物は用意されてなどいないのに…
それでも、選ばなければならないのだ。

「本当に孤児院には手を出さないと約束してくれるならば…私は、布津野を倒します」
振り絞るように条咲へ告げる。

阿美は思い出したからだ。あの日から、後戻りなど赦されないのだという事を……

537 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 18:55:47
彼……異形の男はふと、子供の声で目を覚ました。
町を彷徨い、男は路地裏の片隅で休息をとっていた。
声は近くの孤児院からだろうか。それは明るい声だった。
中には、親を目の前で亡くした子もいるだろう。
(……)
見れば一匹の甲虫が、彼の足下で今にも息絶えようとしている。
力無く脚を動かし、それはやがて動かなくなった。
男は伸ばしかけた手を止めた。感染を促す事は可能である。
そうして歪められた命は、本当に救われるのだろうか?
(……この体になった日から、俺に帰る場所は無くなった)
記憶を取り戻したとして、彼はこの怪物の体のまま死ぬ運命にあるだろう。
足下で泥と埃にまみれたラジオを手に取る。
《今日未明、翔華コンツェルン本社で原因不明の爆発事故が起きました。
現場では現在も消火活動が続いており、生存者の…》
この東京では、昨日まで存在していた物が、明日には失われるかもしれない。
不完全な感染者である彼は、その時が近い事を漠然と感じ取っていた。
(惜しくも無い命だが、死ぬ前にやる事はある)
そんな事をぼんやりと考えながら、通りを眺める内に
彼が目を止めたのは、条咲が孤児院に付けたTSUKUYOMIの監視員であった。
服の不自然な皺は、拳銃の重みによる物だろう。
(あと少しだけ、命を貸してくれ)
今度は迷い無く拾い上げた甲虫の死骸を、そっと手に握る。
握った手を離すと、甲虫は空へ飛び立って行った。

538 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 20:34:39
全てを流しつくすような雨の中で全身をぬらしたたずむ男、そしてその周りには四人のBEと監査官。
雨にぬれる男の手にはTSUKUYOMI隊員のバッジ、離さないように固く握り締めている。
「悪いが、これが最後のお前の任務だ、安心しろ、お前のかわりはすぐに現れてくれるさ、」
男の担当らしき監査官が男に言う、事実上の死の宣告だ、
だが言われた男は無視しただ動かずたたずむばかり、
顔には生気が無く今にも消え入りそう、この男は絶望していた・・・人が絶望する時、
それは信頼しているものに裏切られた時と、自分の理想や夢、
思い描く仮想が現実によって砕かれた時。そしてこの男はいまその両方を味わっていた、
どうしようもない損失感、自分が今まで信じたものに裏切られ、
その信じたものに今までの自分が全て否定された。男は死んでいた、いや、生物学的には生きている、
だが心が折れ抜け殻となった時、人は死ぬ。死の宣告を受けても、
男の心は死んでいた、死んでいるのだからどうでもよかったのだろう。
「私の、私が今までやってきたことは、一体なんだったのだ・・・・」
人はよく真実を知りたいと言う、だがそれは必ずとも正解ではない、この男のように。
その場に膝をつきただ肩を落とす男、この姿は真実を知った男のものなのだ。
「言い残すことはないか?」
監査官に言われても沈黙を続ける、絶望と虚無感に抱かれただ時が流れている、
だが、絶望はやがて枯れ果て心の中の雨はやむ、そして今、
男の体をぬらしていた雨が止んだ、そしてできた水溜りを見つめる男。
水溜りは揺れながら男の顔を映す、そこに映るのは死んだ顔をした男。
それを見つめている男の顔に変化があった。ゆっくりと男は立ち上がり、
TSUKUYOMIのバッジを握りつぶし地面へと捨てる。その顔は絶望の果てを見てきた男だけが見せる顔であり、
迷わずの印を心へと刻み込んだものだった。
「やるしかないのか?・・・・・否!やるのだ!」

System standby, an energy line direct connection, an entirely normal level, a BE operation start!

男の地面の水分が蒸発し霧と化していく、
BE起動、そう、男はこのまま死ぬのではなく生きる決断をした。
何人たりとも近付けぬ炎を出す燃え盛る赤き甲冑を盾とし、
敵を滅ぼす黒き槍を従えて・・いま男は戦う決意をした!
監査官はばつの悪い顔をして仕方なさそうに言い放つ
「逆らう気か、やれっ」
「了解っ!」
四人のBEが突撃してくる、刀が一人に鎖鎌も一人、手裏剣が二人。
中距離一人に近距離一人、近遠距離が二人、一人のBEを殺すには十分すぎる戦力。
刀のBEが牽制し他のBEも後に続いていく、だがすぐさま元々の自力が違いすぎることを思い知らされるのだった。
吹き飛ぶBE、見ると胴体の装甲が全て破壊されている、
そう、男の槍の一撃が装甲を破壊したのだ、怯み思わず突撃をためらう他の三人、
「確かに統率された動きだ、だが君達は私と戦うにはまだ・・・・未熟!!!!」
スラスターを噴射させ凄まじいスピードで鎖鎌のBEを看破し手裏剣のBEに重いなぎ払いを喰らわせ装甲を砕く。
優勢かと思われた四人のBEが一瞬でやられる、だれも死んではいないが戦闘はもう不可能だ。
考えもしなかった状況に監査官が逃げ走る、自然な行為だと言っていい。
「・・・今まで世話になった、感謝する、そして、もう二度と会うことはないだろう・・・」
去っていく監査官を殺すどころか礼を言う、それは男にとってのケジメであり、今生の別れでもあった。
(・・・これで私にはもう安楽の道もなく後には戻れない、だが、だからこそ今は歩んでいけるはずだ)
BEを解除し男は一歩一歩踏みしめるように歩き出す、いま男を繋ぐ鎖は全て自らで絶った。
男は新たな道へと歩き出す、今後男は英雄として死んだのではなく、TSUKUYOMIに反逆者として追われ続けるだろう、
そして男のこれからの行動は、正義ではなく悪として、裏切り者として、
延々と記されるかもしれない、人間は自分の行動が正しくないと知ったとき恐怖する、
だが男の顔には恐怖の色はない、なぜならば知っているからだ、
正しいのか間違っているかは後の歴史が証明してくれることを・・・・・

<One prologue in a thing of some >
(幾つものの中の一つの始まり)


539 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 20:36:28
名前:百千万億 二千六百年 (つもい ふじむね)
BE: Type『S』
形状:長槍『ミストルティン』
勢力:現在Exem派
性別:男
年齢:三十二歳
身長/体重:183cm/87kg
性格:実直
容姿:後ろ結いの赤髪、顔は中年に入りかかったぐらいの渋めな感じ、落ち着いた服装が多い
BE特徴:西洋の騎士が使うような2mぐらいある三角柱に棒がついているような槍、
中距離or遠距離戦用、槍のあちこちに姿勢制御や緊急回避用or突撃用のスラスター有り。
槍形状のBEは取り扱いの難しさから万人受けせず使っている人は非常に希有である。
中でもこのタイプの槍は刃がなく押し潰したり叩きつけるタイプで非常に使いにくいBE。
色は黒に赤い燃え盛る炎のエングレーブがなされている。本体の鎧も黒と赤でエングレーブが彫ってある。
解説:TSUKUYOMIでは中々名が知れている男、槍を使う事から印象が強いのかもしれない。
人々を救いたい、そんな単純な思いからTSUKUYOMIに入り戦い続けていた。
だがある時、TSUKUYOMIの本質と現実、そして目的を知ってしまう。
無論、今現在人間の敵となっているExeMの真の姿も、生まれも、
そしてExemもまた犠牲者であるということも同時に知ってしまった、
その事により本部は口止めのために「Exemと戦い死んだ英雄」として殺されるようにと命令を下す。
本人は自分のやってきたことの虚しさと信じていたものに裏切られた損失感で満たされ、
ただ殺されるのを待っているだけになっていた。だがつもいはある決意をする。
それは今まで仕えてきたTSUKUYOMIと戦うという決断だった。
ちなみにその性格からか部下や下の人達に人気があり、上層部の人達には人気がない。
つもいの裏切りを信じられずに何か事情があるのかもしれないと思う部下多し。

540 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 22:35:13
>「本当に孤児院には手を出さないと約束してくれるならば…私は、布津野を倒します」

阿久津はしっかりと条咲に言った。
条咲は少し目を閉じ微笑むと、

「そう・・・」

と一言言ってコーヒーを飲んだ。
そして、

「約束するわ・・・絶対に。」

と言うと優しげに笑った。
そして、崎島の方を見る。

「崎島くんは・・・どうするの?」

そう言われ、崎島は少し黙る。
阿久津、条咲も黙り込み、しばし沈黙。

>「…あの…」

ようやく口を開く崎島。
穏やかな表情で崎島を見た。

>「…話は分かりました…でも…
(省略)
>あ…話したくなかったらいいです。ただ…ちょっと…なんか納得出来なくて。」

「・・・・。」

黙り込む条咲。
少しコーヒーの水面を見る。
そして条咲は口を開く。

「そうね・・・
それはチームを組むに当たっての絶対条件だわ。
いいわ・・・話してあげる・・・。」

そう言うと条咲は話始めた。

「名前は条咲綾子27歳。
TSUKUYOMIの司令部、最高責任者。
スリーサイズは・・・B86、W58、H84」

スリーサイズまで言われ
慌てる崎島を面白そうに見つめる条咲。
無邪気に笑い
「初初しいわね」と阿久津の言うと話を続ける。


541 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage阿久津さん、気にしないでいいわよ。] 投稿日:2006/08/24(木) 22:36:01
「好きな食べ物はトーストかしら・・・
・・そして装着BEはBlackButterfly・・・。
黒い爪の刃を司る者よ。
そんでもって特殊な鱗粉を使うBEでもあるわ。
鱗粉の種類は全部で九種類よ。
主に使うのは六種類ぐらいだわ・・・後の三つは隠し球って所ね。」

そう言うと突如崎島の携帯が鳴る。
条咲は微笑んだ。

「でないの?」

そう言うと崎島はメールをチェックする。
すると条咲の携帯のバイブも鳴る。

「失礼・・・」

そう言うと電話に出る。

「条咲よ・・・ええ・・・、
・・・・え?・・・わかったわ・・・今行く。」

そう言うと条咲は電話を切った。
丁度崎島もメールをチェックし終えたところらしい。

「ごめんなさい・・・
ちょっと仕事が入ったわ。
私はここで席を外すわ。
・・・崎島くんも了承してくれたということでいいのかしら?」

しぶしぶと頷く崎島。
それを見てニッコリと笑う条咲。

「そう・・・
交渉成立ね、明日の深夜一時現地集合にしましょう。
布津野の住み処・・・新宿中央病院跡入り口付近でね。
・・・・地図は後で送らせて貰うわ。
・・・はい、阿久津さん。TSUKUYOMI専用の携帯よ。
阿久津さんはそれに後で地図を送らせて貰うわ。
・・・そこに私のメールアドレスと電話番号も登録してあるから、
何かあったら電話頂戴。
んじゃね、阿久津さん、崎島くん・・・後は若いお二人で親睦深め合ってね。」

そう言うと条咲は此処の代金を払うと出て行った。
そしてリムジンに乗り込む。

542 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage阿久津さん、気にしないでいいわよ。] 投稿日:2006/08/24(木) 22:37:04
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
―TSUKUYOMI 本社

そこの一室に条咲は立っていた。
目の前には会議(>352)に参加してた一人の男、
相沢竜彦が黒い皮椅子に座っている。

「百千万億二千六百年が逃げ出したっ・・・。」

苛々を募らせた声で条咲に言う相沢。

「百千万億二千六百年・・・?」

聞き返す条咲。

「ああ・・・
百千万億二千六百年・・・
我がTSUKUYOMIの計画の要となるはずだった男だ・・・
あの男・・・この計画の真髄を知って逃げ出しやがった・・・
全く・・・周りに居た奴も周りに居た奴だ・・・・
花道氷兎の逃亡事件以来あれほど警備を万全にしとけと言ったはずなのに!!」

「それはそれは・・・で、私を呼び出した理由はなんですか?」

相沢はスッと条咲を見た。

「百千万億二千六百年の追跡だ・・・
お前の能力は追跡に向いている。
しかも、条咲。お前は優秀この上無い。
彼処に居た屑どもとは違う・・・
条咲、お前の仕事の速さは上層部でも好評だったぞ。
・・もう崎島と阿久津との接触にも成功しているらしいじゃないか。」

その言葉を聞き微笑む条咲。

「それはそれは・・・光栄です。」

その顔は氷結されたようだ。

「とにかく・・・
一刻も早くあの男を探し出せ!
手段は問わない!」

そう言うと相沢は机を叩いた。

「・・・畏まりました。」

条咲はそう言うと一礼した。

543 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/24(木) 23:15:24
>529
>「・・・わからない・・・です・・・」
俯いたまま答える東屋の顎にそっと指をかけ、強引に上を見させる。
鼻がくっつくほど顔を寄せ、布津野が言葉を綴り始めた。
顎にかけられた指は力強く東屋の顔を固定し、背けさせない。
「それは貴女が選ばれたからよ。貴女を検査している間、こっちも調べさせてもらったわ。」
BEベルトを東屋の肩にかけながらその詳細を語った。
テスト装着した三人が全て同じように喰われたように死亡した。
だが、その死の瞬間、計器は確実に感じ取っていたのだ。BEの意思と言うものを。
道具という一線を越えたBE。
それが布津野の琴線を震わせたのだ。

「人間はあらゆる面で行き詰っている。
それもそうだわ。生命だけでなく、あらゆるエネルギーは熱力学第二法則によって緩やかに消滅していのだもの。
そう、全ては『死』の為に設定されているのよ。
唯一つの例外を除いて・・・ね。
それが『進化』!EXeMウイルスは進化を捨てた人間への最大のプレゼントなのよ。
もう一度進化できるきっかけを与えてくれたのだから。
それを与えられた者は進化する義務がある!進化出来ずに淘汰されていった者達の為にも!
わかるでしょう?貴女には進化する権利と義務があるのよ。」
言い聞かせるように語ったのは布津野の持論である。
が、それは東屋に話を聞かせた本当の答えではない。
本来ならば東屋も墨田と同様、戦いの中に叩き込み生存競争の果てに段階を上らせるつもりだった。
だが、それほど時間がない。
学校で見た赤木の姿が脳裏によぎった。
計画を早める必要があったのだ。

「でも、今の貴女は余りにも弱々しいわ。生存競争に入る余地もないほどに。だから、少しだけ助けてあげる・・・」
顎に指をかけ、上を向かせたままそっと東屋の胸に指を這わせる。
その後東屋の胸を隠していたシーツは断ち切られ、床に落ちた。

その指はシーツを切り裂き、胸を穿ち、骨を断ちめり込んでいく。
目を見開き、硬直する東屋。開かれた口からは血が溢れ出る。
「どう?感じる?これが死の感覚よ。今私の指先は貴女の心臓に届いているわ。
ふふふ・・・貴女の内は暖かくて気持ちいいわよ・・・。でも、すぐに冷たくなるの・・・。その前によく聞きなさい。
EXeMウイルスやBEは進化のきっかけに過ぎない。
進化は狂おしいばかりの生への渇望から生まれる!
安心しなさい、ショック死や気絶なんてさせない!BEを装着し、この生命の危機を乗り切るのよ!」
血の溢れる東屋の口に布津野が唇を被せる。
直接体内にルルドの息を送り込んで生命維持をしているのだ。

東屋のBEは謎が残るとはいえ、所詮は武装もない試作品。
戦闘力だけでなく、様々な面で他のBEやEXeMに劣る。
東屋の強い感情、生への足掻き、渇望、執念に晒された時、必ずや進化の一歩を踏み出すと信じているのだ。

544 名前:嘲笑う女狐[sage] 投稿日:2006/08/24(木) 23:28:07
条咲が退室した後、別の入口から一人の女性が入ってきた。
相沢は仏頂面をさらにしかめて出迎える。

「八坂の犬か、何の用件だ?」
「あら、せめて女狐と呼んでもらいたいわね、相沢君」
眼鏡をいじりながら女性が笑う。
「フン、ならば女狐。何の用件だ?」
「計画の進行状況の確認に」
皮肉をものともせずに女性は答えた。
「条咲はずいぶん頑張ってるわね。仕事熱心
 なのはよろしいけれど、少し働きすぎだわ」
「どういう意味だ・・・」
相沢の顔がまたしても険しくなった。殺気すら感じさせる。

「114との接触に成功したんでしょう?
 今、島村博士とファルマ博士が採取したデータを基に開発をスタートしたの」

「・・・・・・それで?」
「例のBE、あれにも114の物と並行して新機能の
 搭載準備が完了済み。BE計画は予定より少し遅れたけど・・・第二段階に移行したわ」
「なるほどな・・・しかし、いくら三大幹部の一人とはいえ
 ずいぶんと勝手な真似をしたものだな。内閣総理大臣殿は・・・」
嫌悪感を剥き出しにして相沢はつぶやく。
「嫌われたものね。まぁ別に構わないけど?」
女性はひらひらと手を振り、ドアを開けた。

「芹沢・・・やはりお前は女狐だよ」
「あら、それは皮肉かしら?」
「いや・・・本音さ」
吐き捨てるように言って相沢は芹沢を睨む。

そんな相沢を見て、女狐はニヤリと笑った。

545 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 03:15:11

>「本当に孤児院には手を出さないと約束してくれるならば…私は、布津野を倒します」

阿久津さんがしっかりとした声で答えます。…孤児院?
僕は条咲さんを見ました。条咲さんはコーヒーを少し飲むと阿久津さんが言ったことを約束をします。
僕は二人の顔を見ました。
さっきからの二人の会話からして…どうやら阿久津さんと孤児院に何やら深い縁があるそうです。
そして…その孤児院が何やら危険に晒されている状況にあるということもなんとなくですが感じ取れます。
僕はオレンジジュースを持ち上げました。

>「崎島くんは・・・どうするの?」

条咲さんに問われます。僕は黙り込みます。…。
「あの…」
少し黙った後ようやく口を開きます。さっき持ち上げたオレンジジュースに口をつけずに机の上に置きます。
さっきから言いたかったこと…言おうか悩んでたけどやっぱ言うべきですよね。
僕は条咲さんを見ると言いました。
「…話は分かりました…でも…チームを組むに当たって僕自身は余りにも条咲さんの能力や条咲さん自身知らない事が多すぎます。
もし、チームを組むと言うなら…条咲さん自身の事も僕や阿久津さんに話してもらえませんか?
あ…話したくなかったらいいです。ただ…ちょっと…なんか納得出来なくて。」
>「・・・・。」
…やっぱ聞いちゃまずかったかな?
TSUKUYOMIの上層部の人間ですし…こういう事聞いても答えちゃ駄目なのかもしれません。
なんだかちょっぴし後悔…。僕はオレンジジュースを持ち上げるとストローを加えました。
しかし、条咲さんの答えは意外なものでした。

>「そうね・・・
>それはチームを組むに当たっての絶対条件だわ。
>いいわ・・・話してあげる・・・。」

「え?」

思わず加えていたストローを離します。条咲さんは僕の方を見て微笑みます。
僕も思わず慌てて礼を言います。
そして、僕はまたジュースを飲み始めました。条咲さんが自己紹介を始めます。

>「名前は条咲綾子27歳。
>TSUKUYOMIの司令部、最高責任者。
>スリーサイズは・・・B86、W58、H84」

「…!?…ぐぼかっ!って!ちょ…!ゴホッ!」


546 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 03:17:51
僕は思わず飲んでいたジュースを吹き出しそうになりました。思わずむせます。それを見て悪戯に条咲さんが笑います。
>「初初しいわね」
〜っ!さっきの微笑みはこういう事だったのか、僕は咳を押さえると条咲さんを見ました。
咳き込んでちょっぴし涙目になってしまいます。僕も僕で情けない…。
そんな僕を見てさらに笑うと、再度条咲さんは自己紹介を進めます。
>「好きな食べ物はトーストかしら・・・
〜省略〜
>主に使うのは六種類ぐらいだわ・・・後の三つは隠し球って所ね。」
「…九つ…。」
…結構多い。確か条咲さんのBEは僕と同じファルマ博士だっけ…?
ファルマ博士のBEでも九つも能力のバリエーションが多いのは結構珍しいです。
僕は能力についてきこうとしたとたん、突如携帯が鳴りました。

[California rest in peaceSimultaneous release...♪]

RedHotChiliPeppersのDaniCaliforniaのサビ部分の着うた。

>「でないの?」

条咲さんに言われ、僕は携帯を開きました。
そこには見たことのないメールアドレス…。僕はメールを開きました。
…どうやらこれは…白川さん?
なんで僕のメールアドレス知ってるんだろ…あ、ああ、TSUKUYOMIのデータから探しだしたのかな?
んで内容は……!?ファルマ博士からの伝言!?
僕は所属ファイルを開きました、そこには金髪で青い目の見た目十歳ぐらいの少女が現れます。

『…Hello!!Is good every day spent?崎島!!』

うわぁっ!超大音声の声が響きます。慌てて僕は二人に謝ると音量を下げ、ポッケに入れたイヤホンをつけます。
ファルマ博士はわずか十歳のTSUKUYOMI最小年の博士です。
イギリス生まれで十歳というのにその思考は大人以上。六歳にして生物学の全てを知り尽くし、七歳の時その生物学を利用したBE……
すなわち僕や条咲さんのBEの元を作り上げたという天才児です。
ファルマ博士は相変わらずの調子で話します。
『It heard it.崎島、聞いたわ。貴方どうやら経験値が貯まったらしいわね。
貴方の付き人さんからこちらに連絡が合ったわ。大分頑張ってるようね…』
イヤホンをつけ一安心します。
付き人…ああ、監視員さんですね。…流石TSUKUYOMI監視員。どんな事でも見逃さないようです。
ファルマ博士の愛らしい声が僕の耳の鼓膜を揺らします。

547 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 03:20:43
『さてはてそこで、経験値が貯まったついでに崎島君のBEの調節をしよっかと思うんだけど…
来れたら研究所に来てくれないかしら。あ、でも別に強制はしないわ。どうやら美女さんとデート中って聞いたし…グヒヒ♪
I am a good childだしねv邪魔しないわ!男なら黙って押し倒せ!年上条咲でもいけるわ!うん!』
「え…ちょ…!」
…なんか凄い勘違いされてませんか…?というか押し倒せって…!?押し!?
ファルマ博士はまるでそんな僕の思考を読んだみたいにニッコリと笑うと、話を締めました。

『Ahaha...んじゃ、私もういくね!崎島。ver.3のデータは付属しておいたわ。これで貴方の翼はもっと素晴らしい物になる。
…頑張れ!崎島!期待はしてないけど!あんた弱いし!んじゃね!Good night!』
[pi...!]

動画が終わり、元のメールの画面に戻ります。
まるで嵐のように来て嵐のようり去る…。…相変わらずなんちゅー人なんでしょう。女の方ってみんなこんなんなのでしょうか…。
少し唖然としてるとハッと我に返ります。気付けば条咲さんは携帯を片手に僕を見てます。
『・・・どうしたの?』
「!?す、すみません…!お待たせしました。」
そう言うと慌ててイヤホンを外しました。条咲さんはそれを見た後、開いていたノートパソコンを閉じ言いました。

>「ごめんなさい・・・
〜省略〜
>・・・崎島くんも了承してくれたということでいいのかしら?」

「あ……はい…。」
しぶしぶ頷きます。…あれ?結局条咲さんの事余り知れてないような…。
条咲さんはそんな僕の様子を見てクスリと笑うといいました。

>「そう・・・ 交渉成立ね、明日の深夜一時現地集合にしましょう。
〜省略〜
>んじゃね、阿久津さん、崎島くん・・・後は若いお二人で親睦深め合ってね。」

…新宿中央病院跡地。
そこに布津野が居る…。

僕は会計を済ませている条咲さんに軽く頭を下げました。
条咲さんはカフェを出て行きます。
残ったのは阿久津さん、そして僕だけです。

ふと阿久津さんの方を見ます。

その顔は何処か不安そうです。…やっぱり孤児院の事が気になってるのかな…。
・・・。

「……孤児院の事が気になってるんじゃないんですか?」

唐突に僕は言葉を発しました。自分でもビックリするぐらい急に…自然と。
ベルトの調節とかよりこっちの方がよほど大事です。だってこんなに不安そうな顔してるんですし…。
僕は阿久津さんに優しく笑うと立ち上がりました。
「行きましょう、その孤児院。…病院に行くまでの間まだ時間ありますし。
…僕でよければお供させて貰いますよ?」
そう言うと僕は阿久津さんの右手を握るとカフェを出ました。

扉が開く涼しいげなベルの音が響きます。

548 名前:しょたっこ10歳[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 12:25:38
ええとこれがこうなってこうすれば・・・・できたソニックブレード
これが自衛隊に配備されれば・・・・うふふふふファルマちゃんのBEに勝てるぞぉ

549 名前:TSUKUYOMI本部の一室[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 13:29:05
「瞳の家と言ったね。条咲君の担当」
「ハッ」
「あそこから材料を調達すれば、研究班が喜ぶだろうな」
BEの開発にはEXeMから採取された生体データが関わっている。
そのために地下研究所では孤児などから材料を選び出し
人為的に感染させたEXeMが極秘で飼育されているのだ。
この事は本部でも一部の者しか知らない。
「条咲さんからは孤児院に手を出さないよう通達を受けております」
「どうせ孤児だ。誰も悲しみはしない。むしろ全人類ために死ねる子は幸福だ」
それからしばらくして、瞳の家に子供の里親になりたいという夫婦が訪れた。
もちろん夫婦というのは偽装でTSUKUYOMIの職員である。

550 名前:孤児[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 13:57:37
嘘だ嘘だ
里親とか言って私を性奴にするつもりなんだ
肉便器はいやあぁ

院長「すみませんあの子少々妄想壁があるんです」

551 名前:孤児の少女[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 15:16:08
とうとう来てしまった、彼等が、ツクヨミの人達が。
だって同じだから、一年前と全く、向こうは顔を忘れてるだろうけど。
だって実験体の顔なんて憶えてるわけないよ、
「私が……行きたい」
他の子が行きたくなさそうにしている中で私は手を上げる、
だって、ここの家族にはもう私と同じ目にあってほしくないから。
それに、もう十分、この一年は夢のようだった、楽しかった、
「行っても……いいよね?」
私は一歩踏み出してツクヨミの差し金の前に立つ



552 名前:孤児 [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 15:28:30
OOちゃんが手を上げた・・・・

内心ほっとする自分を嫌悪する

きっとOOちゃんはツクヨミ職員にあーーーんなことやこーーーーんなことをされてしまうんだ

院長「また変な妄想を・・・・鼻血でてますよ」

553 名前:ヒクイドリEXeM[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 16:27:34
クワァーーーーーーーーーーーー!!

554 名前:スプーEXeM[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 16:34:14
               r'゚'=、
               / ̄`''''"'x、
          ,-=''"`i, ,x'''''''v'" ̄`x,__,,,_
      __,,/    i!        i, ̄\ ` 、
  __x-='"    |           {゚}  l,   \ ヽ
 /(        1  {゚}           |    i  i, <やっと出番か
 | i,        {,    /¨`ヽ ,    .|    |  i,
 .l,  i,        }   / ヽ._.ノヽ   |    {   {
  },  '、       T`'''i,  `ー"  \__,/     .}   |
  .} , .,'、       },  `ー--ー'''" /       }   i,
  | ,i_,iJ        `x,    _,,.x="       .|   ,}
  `"     , .-‐- くJ  `ー'"  ゝ-rr- 、    iiJi_,ノ
        /Y  ,r 、 `ー r'"^〃 、  つヒヽ
       ,ノ '^` i! =テミ i' 漫ニ  ミ、 ='"^ヾ }
      ,/ ''=''" ノ-‐'ヾ-人,,__ノnm、''::;;,,  イ
     i!   ,∠-―-、、     `ー'フヾ、  j
     f'´    ノし   `丶、 ー=ミ-JE=-  /
     ヾ=ニ- 彡^ 〃   ,,>、、`''ー-::,,_,,ノ
       ``ー--┬:, ''"~´フ ソ´`7'' ''"´
            ,に (`゙゙´ノ   f^ヽ
           ,ハ    ,ィ'   ,;-ゝ、
           /ミ`ーt!,_,ィ-‐彡''"^ヽ
           /  ヾ::::::::::::::::r''"  ぃ ;}
          l   t:::::::::::/    ノ /
          l!   `'T7′   / /


555 名前:一般市民[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 16:36:12
黄、黄色い悪魔がぁ!

556 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 17:23:34
通報します

557 名前:HB:B・サラマンダー[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 18:42:45
ギョギョギョギョ邪魔なEXeMどもを焼却処分だぁ
>553
燃えろ燃えろぉ(火炎放射)

なに燃えないだとぉ

ならば戦闘員テェーーーー!!

翔華戦闘員「エウィーーー!」ババババババ!!

ヒクイドリEXeMは蜂の巣になった

実弾は利くのだな

>554
新手か?このグロい黄色め
>555
支配すべき人間が死に絶えいなくなっては意味は無い
お前ら人間はとっとと逃げろ


558 名前:百千万億二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage[条咲さん、追跡は適当な所でどうぞ]] 投稿日:2006/08/25(金) 20:22:16
組織、そう、TSUKUYOMIは組織だ。
その組織に立ち向かうということがどれほど困難を極めるのか、
組織と言われてもあまり大したことはないかと思うものもいる。
だがつもいは分かっていた、TSUKUYOMIはただの組織ではない。
目的のためならばなんでもする、それがTSUKUYOMIの本性であると。
ましてやつもいは個人だ、一個人が組織に敵対する、ゲリラ戦すら仕掛けられない状況では戦いになりようがない。
「どうやって、どうやって戦う、私は今一人だ・・・あまりにも無力すぎる。」
考える、だが考えれば考えるほど「土台無理な話し」という考えが頭を過ぎる。
この付き纏う現実を見据え立ち向かいなければ戦えない、諦めが頭を支配するかしないか、
それこそがこの戦いが勝利なのか敗北なのかを決するといってもいい。兵力の違い、
情報網の違い、設備の違い、全てがTsukuyomiと差がある以上、なんとしてでも味方を付けたい、
一人でもいい、一人でも多く、自分に共感し共に戦ってくれ、時には一緒に切れそうな橋をも渡ってくれるような仲間が。
そして、つもいは思い付いた。
「・・・・見つけた、私と共に戦ってくれそうな者達が、」
だが、これは賭けでもあり、そして何よりも行なったら最後、本当に二度と戻れない。
今先までは戻れる可能性というものはわずかだがあった、だが今度こそ、本当に戻れない。
「彼等こそが、私の新たな仲間なのかもしれない・・・」
それは、つまりExemやTsukuyomiの実験体との共闘だった、最早反逆者のような生ぬるいものではない。
ExemやTsukuyomiの犠牲者とBEが共に戦うという事は史上最大の裏切りだろう。
それに当人達に受け入れてもらえない可能性も高い、賭けというのはそのことだ。
「・・・先の事で私の中は全て崩れ去った、今だからやれることはこれしかないっ!」
だが男の顔には迷いも何もなかった、一度死んだ命、だからこそ男は全てを削り汚名を被る事ができる。
そして男は携帯電話を取り出し、メールを打ち始めた、部下に、そして盟友に、そして一番の戦友であった白川に、
自分の思いの丈を伝えるために。そしてその者達と今生の敵となるために・・・・メールを打つ。

      私だ、百千万億だ・・・・私はTsukuyomiを裏切った、
      早いものならば耳に入っているだろう。
      そして、それに対しての弁解は一切ない、全て事実だ、
      諸君等とは今後は憎みあうべきであり、滅ぼすべき敵だ、
      だからこそ、敵の立場で言わせて貰う、諸君等、いや、
      お前達Tsukuyomiに、偽はあっても義はないっ!・・・それだけだ、敵の世迷言と受け取るも良し。
      自分なりに考えるも良し、全て自由に受け取ってもらいたい、
      それと、最後に今までの時を過ごしてきた盟友として、友として、そして戦友として。一言だけ言っておく、

      死に急ぐな・・・・
      
二度と戻れなくなる言葉を、見つめながら余韻に浸る。今までの戦い、
そして部下達と共に駆け抜けた戦いを思い出す、隊員達の生まれの話しや白川の炒飯などが思い出される。
これを送信したら戻れない、だが、つもいは静かに送信し、携帯電話を地面へと落とし踏みつける。
破損し壊れる携帯電話、上を向き目を瞑るつもい、まぶたの後ろには自分の過去が映っている。
見つめる自分の過去、今からでは想像も付かないような夢があり、それに向けてひたすら走っていた、
追いかける夢は虚偽で満ち、思い描くものとは全てが違っていたとは知らないで、ただひたすら走っていたあの頃を・・・
だが気付いてしまった、昔と思い描くものとは大きく違ったことを、今では夢はすっかり泥だらけだ、
しかし、ひたすら前を向き、走っていれば、いつかその泥も乾き落ちる時が来るだろう。
「行くとするか、私のために流された血を思い出しながら・・・・」
そしてまだ見ぬ仲間を探すために、男はただ前を見つめ歩くいていく、いつか泥は乾き、地面へと落ちていくことを信じながら・・・

      
<Even if mud sticks, you do not need to mind it. But I will look at only the front earnestly>
(泥が付いても気にしなくて良い、ただひたすら前だけを見よう)


559 名前:ツクヨミ地下EXeM交配実験場[sage] 投稿日:2006/08/25(金) 21:03:50
カクカク  ____  
    | |・∀・|  /⌒⌒ヽ
    | |\  |\ イ ノハぃ ) 
  (( |_|_ . ィ⌒` wノ *'ρ ソ
    ノ  ゚と、_入`_,つ λ う  カクカク

560 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 21:20:38
―TSUKUYOMI 島村研究所 東京郊外 時刻:夕方

夕食の準備は終わった。流石、俺は夕食においてもパーフェクトな男だ。
今晩の献立はカツ丼。明日は絶対に、勝つ。そういう意味も込めてカツ丼だ。

此処は島村研究所。海が見える丘に立つ、辺鄙な研究所だ。
丘の上に立っているだけで昔を思い出す・・・幼い頃の思い出だ。
父は小さな大学だったが、有名な研究者だった。母は財閥の令嬢であった、幼い頃は
何不自由なく生きていた・・・だが、それも10年前に何もかもが変わった。
心無き1人の人間に、母は金を巻き上げられ財閥は破産。
そして父は俺を連れ家を出た。あの時の母の恨めしそうな目が今も忘れられない。

島村研究所、ここは俺にとって嫌な思い出しかない場所だ。
出来ればこんなところには・・・背を向けようとした瞬間、1人の研究員が俺を見て
懐かしそうに声をかけてくる。
「坊ちゃま・・・ですか?お久しぶりです!!博士も喜びますよ!!」
その白衣の老人に俺は見覚えがあった。
そうだ、いつも1人ぼっちで友達もいなかった俺と遊んでくれたじぃじだ。
「じぃじ・・・か?元気だったのか・・・久しぶりだな!!」
嬉しさに俺は顔を緩める、研究所の休憩室に腰掛け2人で他愛もない昔話をする。
あの頃は、海も美しく人も沢山いた。思い返せば、今よりも綺麗な世界だった。
俺は不意に切り出す。どうせなら“あの人”に会わずにさっさとこの研究所を出よう。
「本部から連絡が来ていただろ?BEを強化する新兵器の件で・・・」
その瞬間、奥の研究室のドアが開き耳を劈くような怒声が響く。
しまった・・・“あの人だ”。
「ばっかもぉぉぉん!!貴様、このわしになぜ直接言わん!?
久しぶりの親子の再会だぞ、この馬鹿息子が!!」
髭面に太い眉毛、この男こそ日本におけるBE開発の先駆者「島村剛三」博士だ。
またの名を旧姓「白川剛三」。・・・俺の親父だ。


561 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 21:28:32
「親父・・・。」
俺は観念してその場に座る。この人のいう事は絶対だ、逆らえない。


―島村研究所 研究室
「本部からは聞いている・・・小便臭さの抜けん餓鬼が今では隊長だぁ?
自惚れるにも程がある!!作戦の失敗とやらも貴様の未熟さが起こした必然!!
こんのぉ!!馬鹿息子がっ!!」

親父の鉄拳が俺の頬を抉る。椅子から落ち、倒れ伏せる俺。
血の味のする口を拭いながら思う。
確かにそうだ・・・俺は自分に自惚れていた。
布津野には、今までの怪物とは違う何かがある。そしてその何かに俺は負けた。
「お前は、何の為に戦っている?」
親父は俺を見据え、問いを投げかける。何の為に?
俺は、何の為に・・・戦うのか。
「俺は・・・仲間の為に戦いたい。信じるものの為に、人間の為に。」
親父は手で髭を撫でると、研究室の保管庫のロックを解除し、何かを差し出した。
それは銀色に輝く、1本の剣。

「これは・・・わしが全身全霊で作り上げた島村式最高傑作。
”スパイラルスティック”だ。その形態は、剣にも鞭にも盾にもなる。
装着者が思うがままに、その姿を変えることが出来る。
試作品の為、まだ調整段階だがな・・・」
俺は銀色の剣を受け取る。その剣の輝きは、俺の心を見透かすように
ただ光り続けていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

研究所を去る時、ふと親父が俺に言う。
「人は弱い存在だ・・・お前に何が出来る。」

その言葉に、部下を守れなかった今の俺は何も返せない。
無言でバイクに乗るとじぃじに一瞥を送り研究所を去った。


562 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 21:39:53
>558―東京郊外 一般道

TSUKUYOMIから届いたメールに俺は驚愕する。
−あの百千万億がTSUKUYOMIを離反した?−
そしてあいつへの追撃命令まで出ている・・・どういう事だ?
俺とあいつは無二の戦友だった、TSUKUYOMI内でも1・2を争うほどの実力者だった
あの男が・・・忠誠心もあった。
そのあいつに何が・・・!?俺は震える手で、携帯を握り締める。

−「百千万億・・・何故だ」−

閉じようとした、メールBOXに新着が一件。
今度は何だ・・・送り主の名前は、百千万億!?
俺は急いでメールを開く。

>  私だ、百千万億だ・・・・私はTsukuyomiを裏切った、
      早いものならば耳に入っているだろう。
      そして、それに対しての弁解は一切ない、全て事実だ、

・・・そんな、馬鹿な。
俺は、それが真実だと知ってしまった。
もはや疑う余地など存在しない。
その後の文章は、TSUKUYOMIに対する宣戦布告。
そしてTSUKUYOMIを糾弾する内容だった・・・あいつは何を知っているんだ?
俺も、今までTSUKUYOMIに対して疑念が0だったわけではない。
だが、人を守る為に戦ってきたんだ・・・という思いが俺を支えてきた。

耐え難い悲しみを抱え、俺はバイクのアクセルを全開にしその場を離れた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

―TSUKUYOMI 遺体保管所
此処は、戦いで朽ちていった仲間達の遺体が保管されている場所。
その1人1人の死に顔に、俺は思いを馳せる。
確かに、親父の言う通りだ・・・そしてあの女・布津野の言う通りだ。
人間は弱い。だが、俺はそんな人間を守りたい。

学校での戦いの中、1人の部下が俺に言った。
「すみません・・・こんなところで。無駄死にを・・・」

違う。違うんだ・・・お前は、お前は。
「無駄死じゃない・・・絶対に、倒してみせる。」

新宿病院跡へ向かうバイクの中、俺は1人呟く様に言った。


563 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/25(金) 21:59:51
新兵器 「スパイラルスティック」

BEの強化を目的に開発された強化装備。
戦況に応じ、あらゆる武装に変化することが可能な万能兵器である。
通常時はベルトの横にコンパクトに収納されている為、携帯性も高い。
島村型BEの最大の弱点であった「遠距離」での戦闘を強化する為の
機能も装備されている。
材質はダイヤモンドよりも硬い最強の合成金属「スパメタル」で作られている。

第一形態:スパイラルエッジ
剣の形をした標準時の形態。近距離で絶大な威力を発揮する。

第二形態:スパイラルポール
中距離で効果を発揮する装備。棒状の武装だが、打撃力は高い。
如意棒をモデルにしており、伸縮が自在に出来る。
回転しながら相手の攻撃を防ぐ「スパイラルバリア」を発動することが可能。

第三形態:スパイラルウイップ
鞭の能力を持つ形態。島村型の弱点である「遠距離」を考慮した武装。
遠方の敵を鞭で補足し、BEの武装で撃破するという攻撃パターンを考慮されている。
また、援護装備だけでなく単体での破壊能力も高く強烈な電撃を帯びた攻撃が可能である。


564 名前:ごうだい ◇Aisa9NYel6EXeM[sage] 投稿日:2006/08/26(土) 14:29:49
きーーーーーもーーーーーいーーーーーーーーーーーーーーーー!!

565 名前:花道 氷兎 ◆I1TOhzpHhg [sage] 投稿日:2006/08/26(土) 16:00:42
条咲が退席する。
「・・・なるほどな。」
花道は静かに理解した。花道が居るのは条咲達が座ってる席の丁度真横の壁の外側。
花道のEXeMウイルスはウサギの属性を持っている。
それ故これぐらいの壁に耳を当てて話しを聞く事など、障子に耳を当てて音を聞くぐらい容易だ。
「・・崎島に阿久津・・・そして上層部の女条咲。なるほど・・
やはり今回のあのミサイルは・・・あの為のか・・・フッフッ・・・随分哀れだな。」
花道は知っていた。TSUKUYOMIが何故そこに存在する理由も、事が全てが何処に繋がってるのかも。
しかし花道がTSUKUYOMIの計画を止めようとかそういうのを考える事は無い。
花道は楽しめればいいのだ。例えその計画がどんなに酷いものでも自分が楽しければそれでいい。
いたぶりの時間を設けられて良い男を自分の奴隷にしてむかつく女を晒し首にできれば無問題だ。
喫茶店から出てきた条咲。花道の赤い小さな目がそれを写す。リムジンに乗り込む条咲。
花道は再度壁に耳を当てた。
「・・・それにしてもTSUKUYOMI側とはいえ良い男。食べちゃいたい・・・。」
静かに冷笑する花道。マッチョも大好物だが小柄で美しい少年もかなり大好物であった。
しかも悲劇的な運命をたどる男は特に。
話を聞けば崎島と阿久津はどうやらこれから阿久津の孤児院に行くらしい。
「く〜っ・・・!あの女邪魔!宇宙から抹殺してやりたい!でも・・・」
そう言うと花道は別方向へ向かう。抹殺よりも先にやる事があったのだ。
「お楽しみは後に残しておくもの・・・・俺はお楽しみまで少々ウォーミングアップでもしとくか。
・・・条咲に、阿久津・・それに崎島。それプラスあのドS女布津野か・・・フッフッ
随分と豪勢な獲物だ。今晩は宴だな。」
笑みを零すと花道は飛び上がった。


「やっと出番か・・・うごあ!」
スプーEXeMの首を撥ねる花道。
「フゥ・・・最近の男はつまんない奴ばっかで困るな・・ウォーミングアップにもならない。」
そう言うと花道は腕を回した。花道が来た場所は、杉並区。EXeM達が大量に集まる地域だ。
杉並区は元々花道がエリート時代に美味しいパスタランチを食べに行ったりしてた所だった。
しかし今では此処は花道のウォーミングアップ場及び戯れ場。
気の合うEXeM(所謂下僕)と酒に塗れたかと思えば、此処に来る人間を無差別で殺したりしている。
花道が暫く適当なEXeMを刻んだり練ってみたりしていると一人の男を見つける。
黒髪に学ランの少年。結構好みなタイプ。
先ほど崎島を喰いそびえた(というより後のお楽しみとしてとっておいた)為、
花道がその男に目を付けない訳がなかった。
「「ごーかっく!!!」」
そう叫ぶとまるでダンスを踊ってるみたいに可憐に舞い上がり
鋼鉄のように墨田に向かってかかと落としをおみまいする。
しかし墨田はおれを避けた。花道のかかと落としはコンクリートに当たるとコンクリートが砕ける。
「・・・・お前・・・。」
墨田の方を見る花道。その目は恐ろしいほど冷たくなったかと思うとにんまりと笑った。

566 名前:マッチョメンEXeM 2号[sage] 投稿日:2006/08/26(土) 16:43:24
    γ⌒ヽ
.      _ノ   .ノ
    γ ノ^^^^'ヽ
    ノ / ◎ ◎ |       う
   ((6; ∴つ∴)    お
    ヽ、___0__ノ .       l
   /⌒  一 ー⌒ヽ.   す
    |  ) ) _l_jヽ ヽ
    | ノノ _l_jヽ ヽ )
   ヽ ヽヽ  G⌒^ ノ
     ヽ_^9   ̄


567 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/26(土) 16:50:29
>537(路地裏にて)

身を隠す、それには路地裏が一番いい。そしてそこにはExemもいる。
なによりつもいは追われる身、あんなメールもした以上はもうTsukuyomiは敵なのだ。
路地裏へと足を踏み入れ仲間になってくれるExemを見つけようと探し始める。
この時不思議と追われているという重圧はつもいになく、
ただ自分はなさければならない事があると思い続けていた。
だが、それは非常に難しいことだった、Exemとはろくに話しもした事がなく。
相手の立場にもなってみたことがない、そもそもつもいはあまり話しも上手な方ではない。
いや、口下手と断言できる、交渉しようにもその仕方が分からない。
だが引くわけには行かない、とりあえず会うだけ会ってみようとつもいはExem達を探し始めているのだ。
だがやはりというべきか歩みは踏みにじられる、予想は的中した、BE姿のつもいを見た瞬間に逃げるもの、襲い掛かってくるもの。
BEを最初から敵と思い接するExemにはつもいの言葉が届くわけがない。かといってBEを解除したら危険が格段に増す。
お互いの性質上かまるで何かの壁の遮断されているように・・・・つもいの努力は届かないのだ。
「黙れ、貴様等は敵だ!」
逃げ去っていくExem、このパターンはもうお決まりになってきている。
BEに散々狩られてきた彼等からすればつもいこそが化け物、そんなものだ。
国と国ですら戦争は起こる、同じ種族ですら闘争があり、肌の違いで優劣を決める。
人間同士ですらそうなのに、違う種族となれば最早無理難題を通り越し不可能の域に達している。
「思ったよりも、難しいのかもしれない・・・・」
この当たり前の言葉が出たのはすでに十人のExemと会ってからだった。
路地裏に腰を下ろし考え込むつもい、土台無理な話しだと普通の人は言う。
だがつもいはまだ諦めている様子はない、ただどうすればいいのかを考えるのみ。
だがいくら考えても良い案は出ない、気が付くと腰を上げ歩いている、体は行動を起こさなければと思っている、
だが方法が考え付かない、そしてとうとう最初の地からずいぶんと離れたところへと来ていた。
「ずいぶんと遠くに来てしまったようだ、しかしこれだけ歩いていても良い案が思いつかず・・・情けないっ!」
辺りを見回すと大型のExemを見つけたつもい、どことなく陰のある後ろ姿は印象に残る。
何やら孤児院の方を見て何やらしているようだが、はっきりとは分からない。
だがそのExemからは邪気があまり感じられないことから悪意ある行動をしているとは思えない。
そして何よりも、その哀しい雰囲気を出している後ろ姿が少し、ほんの少し自分に似ているように
つもいは思った、もしかしたら、自分と同じく居場所が無いのかもしれないと。
気が付くとつもいはそのExemに近寄っていた。なぜだかは分からない、だが自然と、近寄っていたのだ。
「君は、何をしているのだ?もしも、良かったならば、私に教えてはくれまいか?」
つもいの存在に気付きExemは距離を開ける、知らない人物、しかもBE装着者がいきなり話しかけてきたのだ。
どう考えても怪しすぎるし警戒の色を出すのは当たり前。だがつもいは誤解を解こうと続ける。
「私はTsukuyomiの人間でもなければ、君の敵になろうというわけでもない、
 言葉が通じるかは分からないが、私の言っていることは事実だ。どうか信じてほしい。」
少し手振りを加えながらも必死で説明をしようとしているつもい。
必死さが伺える、実際必死だった、つもいは焦っていた、もしかしたら今後協力者は出ないのかもしれないと。
もちろん向こうはつもいが必死なのかとかは知ったことではない。
だが彼のその動きにはどこか真摯な態度が多く含まれ、それほど悪いイメージはつかないだろう。
最も、それが真に通じるかどうかは、Exem次第なわけだが・・・


568 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/26(土) 18:49:15
(TSUKUYOMI 本社 長官室)

「百千万億二千六百年、無事に脱出した模様です」

黒き鎧を纏う「監視員」の報告を聞き、赤木は手の上で揺らすワイングラスを
その口に流し込む。赤いワインの色は、血の色を連想させる。
または、赤い雨。そう、あの時の彗星のような。

「盤上の駒は、多い方がいい。だが、その全てが思い通りに動くわけではない。
・・・たとえば、百千万億二千六百年・・・彼のようにね。」

百千万億二千六百年の裏切り、それはTSUKUYOMIにとっては
大きな打撃である事には変わりはない。
だが、戦いは面白い方がいい。彼も、こんな狭い檻の中では自分の本分を
見出せないのだろう。
赤木は真っ赤に光るワインを口の中で燻らせながら目を閉じる。

「引き続き、百千万億二千六百年に対する監視を続けろ。
こちらからは接触はするな・・・」

赤木の命令を受け、飛び去った監視員はもうそこにはいなかった。
今頃、相沢が抹殺命令を受け動き出している頃合いだ。
だが、このTSUKUYOMIにあの男を簡単に倒せる人間など存在しない。
それに、彼にここで退場して貰うのは惜しい。

盤上の駒は、強い物ほど輝く。

―そして、もう1人。布津野 珠美。―

赤木は精鋭部隊直通の電話を掛け、シークレットミッションを通達する。
その内容、それは「深夜 新宿中央病院にて戦闘アリ」。
そして、「フツノ タマミヲ ・・・・・(略」の文字。

赤木のノートパソコンには布津野の率いる組織”AMATERASU”からリークされた
データ。
興味深いデータの山に赤木はワインを飲み干すとそのままワイングラスを
かじり出し笑う。

「うん、ちょっと・・・びっくり。」




569 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/26(土) 22:39:50
>>543

>その指はシーツを切り裂き、胸を穿ち、骨を断ちめり込んでいく。
「う・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
あまりの激痛に狂ったように叫ぶ東屋・・・それと同時に胸に刺さる指を引き抜こうとするも
血で濡れた布津野の指はよく滑り、離れないでいる・・・
「はぁ・・・はぁぐ!・・・」
苦しむ東屋を布津野は語る。
>「どう?感じる?これが死の感覚よ。〜進化は狂おしいばかりの生への渇望から生まれる!
「し・・・んか・・・」
目の前が真っ暗になり、指を離そうとしている腕も力なく落ちた・・・
>血の溢れる東屋の口に布津野が唇を被せる。
 直接体内にルルドの息を送り込んで生命維持をしているのだ。
「んむぅ!・・・んふ・・・」
突然の口付けに驚くも特にそういった抵抗も出来ず、そのまま布津野の息を受け入れてしまった。
激痛は変わらないのに・・・何故か暖かみのある感覚が東屋を包む。
しかし・・・その感覚も長くは続かなかった・・・
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・ドクン・ドクンドクンドクドクドクドク
心臓はすでに停止寸前のはずなのに鼓動が聞こえた・・・その鼓動は次第に早く激しくなり、東屋の体を揺らす。
EXeMウィルスが東屋の体に侵食し、それを体が拒んでいるのだ・・・
布津野はこの光景を見て・・・少々のあせりを感じていた・・・
このままでいけば・・・彼女に待っているのは死か、それとも布津野が望まない進化の二つである。
しかし、布津野は忘れていた・・・東屋実咲とゆう人物が自分の予想を幾度と無く裏切っていたのを
死神を手懐け、新世界を赴く者に懐かれ、そして、目覚める筈の筈のない状況で目覚めたことを・・・

570 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/26(土) 23:40:32
「・・・!!!」
目覚めるとそこはさっきまでいた病室ではなく
まっしろな部屋にいた・・・東屋はその部屋の真ん中で椅子に腰を掛けている。
目の前には丸い机・・・左右には、それぞれ灰色と黒の二色のドアが存在している。
「・・・ここは・・・どこ?」
立ち上がり、周辺をまた見回す。
それで気がついたことが三つあった。
一つ、今、自分は真っ白なジャージを着用している。
二つ、髪の毛の色が真っ白になっている。
三つ、左右のドアに加え、自分の真後ろに白いドアがあった。
しかし、どの情報もここの所在を掴む手がかりにはならなかった。
「・・・外に出れば・・・何かわかるかも」
おもむろに左の黒いドアへと進み、迷いも無くドアノブに手を触れる。
そして、回そうとした瞬間、
「そっちは開かないほうがいいよ。てか、ゆっくりしようよ」
後ろで声が聞こえる。その声に反応し振り返ったとき、東屋は驚いた。
そこに自分がいたからだ・・・しかし、ジャージの色や毛の色などは灰色であった。
灰色の自分はコンコンとドアをノックし、こっちを見ていた。
「え・・・」
「何さ、その目は、お化けでもみる見たいじゃん・・・まぁ俺がドッペルゲンガーならその目は正しいけどね
 まぁ座りなよ。君だけが動いても何も変わらないよ」
灰色はそのまま中央の椅子に座り、東屋を手招きする。
「誰なんですか?あなたは・・・」
ドアノブから手を離し、灰色に質問をぶつける。
「誰って・・・君じゃん」
灰色はそう言って、クスクスと笑う。
そんな人をおちょくった態度に腹を立て、中央の椅子に戻り、強い口調でもう一度尋ねた。
「私・・・そんな人を小ばかにした態度とか嫌いなの!ちゃんと答えてよ」
今度はふざけた答えが出来ないように睨み付ける。
それを見た灰色は「うお!すげ!」と漏らしたが、東屋が怒っているのを見ると真剣な表情になる。
「まぁ・・・そんなにおこんなよ。俺だってちゃんと答えたんたぜ。
 あぁ〜詳しくねぇ〜・・・そんじゃあ単刀直入に・・・
 俺はな・・・あのベルトの意思さ・・・正確に言えばAIってやつか・・・」
「ふざけないでよ!」
「だから、ふざけてねぇよ!・・・あぁ・・・そうか・・・
 お前さぁ〜ここが何処なのか理解してないだろ!
 教えてやるよ!ここはお前の頭の中だ!そして、俺はお前がここに連れてきたベルトの意思なんだよ!」
「え・・・」
予想外の発言に凍る東屋、それを見て灰色は話を続ける。
「ま・・・そりゃあ驚くわな・・・自分の頭の中に自分がいることがな
 しかし、これが現実だ。理屈はいらない・・・認識しな!」
「・・・うん、わかった・・・ならさ、あなたベルトなんでしょ?
 なんで・・・」
「勘で選んだ・・・それだけ、あとはぁ〜姉貴が怖かったから」
東屋が質問しようとした内容を話す前に判断し、その答えを先に話す。
今、東屋が質問しようとしたのは、何故自分なのかとあの時何故止めたのかの二つ。
これで灰色がベルトの意思だとゆうのが証明された。
「・・・それだけなの・・・」
あまりにもあっけない答えになっとくがいかず、確認をする。
「そう・・・それだけ、悪い?それより・・・来たよ怖いのが」
灰色が黒いドアを指差した時、黒のドアが開いた。
そこから出てきたのも自分なのだが、灰色のときとはかなり雰囲気が違っていた。
ジャージ、髪は黒色なところまでは同じなのだが、目の色が違っていた。
赤黒く染まった眼から殺気が滲み出ていた。
黒は何も言わず、そのまま中央の椅子に座った。
「貴様らか・・・我をここに呼んだのは・・・」
「いいや・・・正確にはこいつだ。俺も呼ばれてきた・・・さて、人間の東屋実咲・・・わかるだろ?あっちの存在が
 ここからは選択のための時間だ・・・安心しろ、現実では一瞬の出来事だからな・・・」

571 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/27(日) 00:21:48
真っ白な部屋に、白、黒、灰の東屋実咲が揃った。
人間、EXeM、BEとそろぞれの立場、性格が違うが・・・同じ東屋実咲を形成するものだ。

しばらくの沈黙が続くが、灰色がその静寂を破った。
「さて・・・俺らがここに集まったのは、今俺らにとってやばいことが起きているからだ。」
「フン!我には関係が無いな、貴様らがくたばれば、この体は我が使うことが可能になる・・・都合がいい」
「おいおい!そんな無責任なことをいうなよ!この中の一人でも居なくなったら、東屋実咲は東屋実咲ではなくなるんだぜ?
 そんな自分の存在すら固められないようなやつが、クラスAになれるわけがねぇよ。
 あの女に殺されるのが落ちだな・・・まぁ・・・俺らがこんな話しても、白いのが選択するんだからよ
 俺らが選択できる道は三つ、一つ目は人間としての死、二つ目は黒いのに全てを委ね、あの女に殺される、三つ目は、ここにいる三人が手を取り合って前に進むこと」
「・・・確かにそうだな・・・白!すぐに決めろ!ぐずぐずするなら2と判断する」
「・・・」
東屋はうつむいたまま・・・黙っていた・・・
「白いの・・・時間があるとは言ってもなぁ〜そんなに余裕は無いんだぜぇ〜
 早く決めちまえ・・・俺は2の選択だけは避けたいんだ・・・」
「2なのなら行動を起こすぞ、白!」
「おい!勝手なことすんじゃねぇよ!黒!」
黒の襟を掴む灰色、それを放し
「弱体化したベルトの分際で我をどうにかできるのか?滑稽だ」
「あぁ!?やんぞ!!!ゴラァ!!!」
「寝言は寝て言え」
取っ組み合いになる灰色と黒・・・東屋はまだ・・・黙っている・・・
「・・・うるさい・・・」
「あぁ!?」
「・・・うるさーい!!!
 なんなのさっきからさぁ〜・・・私じゃないのに私に命令するな!!!
 ここで一番偉いのは私なんだ!あんたには勝手には絶対にさせない!!!」
「・・・その選択でいいんだな」
「・・・やっとその気になったか・・・やれやれ、世話の焼ける主だ。」
「・・・悔しいけど・・・泣きたいけど・・・私は生きたい、生きて・・・走ったり、猫と遊んだり」
「力は俺らに任せろ・・・ちゃんと守ってやるからよぉ〜お前はお前らしく生きるべきなんだ・・・
 さぁ・・・行けよ、自分のドアにな・・・」
「うん・・・」
選択が終わり、それぞれがそれぞれのドアから部屋を去る。

572 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/27(日) 00:55:19
再び眼を開けるとそこには布津野の顔があった。
布津野の顔に自分の顔が写る。
瞳が・・・爬虫類のような瞳になっているのに気がつき・・・もう人類ではなくなったことを認識する。
肩から落ちたベルトを拾い、腰に巻く
「ふぇんひぃん(変身)」
√レv──wヘ√レvヽwヘ√レv EXPLOSION ──wヘ√レvヽwヘ√レv─
√レv──wヘ√レvヽwヘ√レv EVOLUTION ──wヘ√レvヽwヘ√レv─
爆発と共に変身するのは今までと変わらない・・・
いつものように爆風が落ち着いたときにはもう変身が完了している。
しかし、その姿は少しばかり変化していた。
布津野のカラーリングと対になったようなカラーリングが施されていた。
きっと調べついでにバージョンアップしてくれたのだろう。
「これで・・・いいんですね・・・」
自分の心臓に突き刺さっていた指を握りながら、布津野に尋ねる。

573 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/27(日) 01:36:54
>565
あと数10mで中野区。『以前』の墨田が通っていた高校がある地域だ。
何の感慨もなくそこへ向けて足を踏み出す墨田の耳に、奇妙な声が届く。
>「「ごーかっく!!!」」

声のするほうを見上げると、兎の耳に海水パンツという出で立ちの男が脚を振り上げて飛び掛ってくるところだった。
その異様さに多少面食らったものの、半歩だけ下がって打ち込まれた踵を避ける。
道路を小さく陥没させた踵の主、花道は墨田を見るとにやりと笑った。
それを見た墨田になんだか駄目な意味での寒気が走る。

墨田は大きく飛び退きながらステルスを起動し、手の中に武器を生み出す。
今回は薙刀ではなく、柄の先に円盤が付いた、うちわのような形のハンマーめいたものだ。
まずそれを目の前に地面に打ち付け、大きくすくい上げる。
砕けたアスファルトと砂埃が舞い上がり、視界を塞ぐとともに周囲に雑音を生み出した。
(ウサ耳つけてるから耳が良いって事にはならねぇだろうけど、一応、な)

次いで手近なマンホールを蹴り開け、中に大き目のアスファルト片を落とす。水がはねる音がした。
そのまま中には入らずその場を離れ、手近なビルの屋上まで跳躍し、貯水タンクや室外機の隙間を抜けながら、
次のビルそのまた次のビルと、足音を殺してしかし迅速に飛び移って行った。
「変態の相手してる暇はねーんだわ、悪ぃな」


中野区、中野坂上駅。
まさにここが墨田の母校の最寄り駅である。そして――走れば数秒で新宿。
そう、墨田が目指しているのは新宿中央病院跡である。
布津野は策を弄したところで勝てる相手でもないだろうが、
それでも何かしらの情報は得られるかもしれないと、漠然とした考えからだ。

「見つかったらほぼ間違いなく殺されるだろうなぁ…」
墨田は呟きながら線路へ下りた。
風が吹き抜けるゴーという音が、地下鉄の線路内に延々反響していた。

574 名前:赤木 ◆WHN5o4DexM [sage] 投稿日:2006/08/28(月) 13:55:26
― TSUKUYOMI 最深部 “エリアZERO”―

鍾乳洞のような洞窟が広がる中、1人赤木は闇の奥に見える壁画らしき物を見つめる。
其処に描かれているのは“天空から舞い降りる使者とそれを待つ人間の姿”。
異形の姿をした天使が、人間に何かの種を渡そうとする描写。
壁画の年代は、測定不可能なほど古いがその壁画は古代とは思えないほど鮮明なものだ。

「ウイルスはただの“きっかけ”に過ぎない」

無数の壁画の中の1枚。そこに描かれた姿、それはEXEMと鎧を身に纏った
人間との戦いにも見える。
現代ではなく、過去の戦い。それも、我々が知る由もない太古での争い。
片や、もう1枚の絵には黒い鎧を人間に手渡す異形の生命体の姿が。
その異形はまるで神話の世界に出てくる日本の神々を思わせる衣装を身に纏っていた。

・・・闇の中、ランプに照らされる赤木の顔は一瞬、光に照らされ不気味に輝く。

「精鋭部隊と、”オロチ”を1人。新宿中央病院に派遣した・・・きっと−彼女−の助けになるだろう。



現代のアマテラス、のね。」






575 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/28(月) 19:19:40
百千万億が話を終えてもまだ、二人の距離は開いたままだった。
(信用できるのか)
その振る舞いから、実直な人間であろう事は伺えるものの
互いに互いの真意を掴めぬまま、息苦しい緊張が流れていた。
(TSUKUYOMI、EXeM……解らない事ばかりだ)
傍目から見れば、実に奇妙な構図だろう。
一人は赤い装飾に彩られた、黒い甲冑のヒーロー。
また一人は、体表を甲殻に覆われた、文字通りの怪物。
この現実離れした邂逅に、当の本人達こそ戸惑うばかりなのだから。
それを思うと、今は人の言葉を紡ぐ事の無い口元にフッと笑いが漏れる。
(似た者同士か)
そこにある物は少なくとも、敵意ではなさそうだった。
不意に、孤児院から何かを言い争う声が聞こえる。
……孤児院保護の任を受けている条咲指揮下の監視員と、
実験材料として孤児を引き取りに訪れた本部派遣員との間に、
小さな衝突が起こっているのだ。
緩みかけた空気は、再び緊張に張りつめられた。
(事情はわからないが、どこかの機関か)
百千万億の様子を見る。
あるいは、彼なら状況を理解できるかもしれない。
その反応を見る事で、ひとまずの信用が置けるか否かも判断できるだろう。
人差し指を立て、百千万億に注意を促すように、
そのままTSUKUYOMI派遣員達の声がする方角を指し示す。

576 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/28(月) 20:24:32
>>541
>「そう…交渉成立ね、明日の深夜一時現地集合にしましょう。
(中略)
んじゃね、阿久津さん、崎島くん…後は若いお二人で親睦深め合ってね」
そう言うと条咲は此処の代金を払うと出て行き、リムジンに乗り込むと去って行った。

ぽつねんと取り残された2人。気まずい沈黙が店内のBGMによって強調されている。
阿美は条咲から手渡された携帯電話をじっと眺めた。
TOKYOでは携帯電話は高級品だ。2年前までは誰もが当然の如く所持していた筈だった。
しかし大津波以降は、基地局も激減して携帯電話は廃れていったのである。
勿論、阿美も高校生の頃には自分の携帯電話はちゃんと歳相応に持っていた。
友達とメールしたり、付き合っていた彼氏と長電話もしたりした。
今となっては遠い日の思い出でしかない。

アドレス帳には条咲の連絡先が記載されていた。その他には一切の連絡先は無かった。
そんなアドレス帳に何となく淋しさを感じたが、これは阿美の携帯ではない。
布津野を倒した後には条咲に返却しなければならないのだから。
(明日で終わらせる…もう、怯えながら逃げ続けるのは嫌……)

阿美はギュッと胸元を押さえ込む。刻印が少し広がった気がした…

          ∵ ∴ ∵

>>547
親睦を深める。条咲はそう言ったが、正直何をすればいいのやら。
携帯電話を弄りながら必死にこの後どうするかを考えたがいい案は浮かばない。
阿美は途方にくれた内心を表に出さないよう努めたが、早くも限界が来た。
もとより人と触れ合う機会が少なかったのもあって、中々話しかける事が出来ない。

そんな時、突然崎島が阿美に話し掛ける。
>「…孤児院の事が気になってるんじゃないんですか?」
完全な不意打ちだった。一瞬、心臓が止まるんじゃないかと思う程に驚く。
>「行きましょう、その孤児院。病院に行くまでの間まだ時間ありますし、僕でよければお供させて貰いますよ?」
「え?…でも…あ……ぁ」
崎島は唖然としている阿美の右手を握ると、そのまま引っ張ってカフェを飛び出す。
華奢だが強くて、熱くて、優しい手。
阿美は自分でも気付かない内に、その手を握り返していた。
そっと、ぎゅっと……

涼やかなベルの音が稟と響いて、駆けて行く2人の背中を見送った。

577 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/28(月) 20:46:17
瞳の家にはTUKUYOMIの全ロリペド職員が大集結していた。

578 名前:布津野 珠美 ◆0ol//9//Sw [sage] 投稿日:2006/08/28(月) 23:07:43
>569>572
東屋の胸を貫き、ルルドの息で生命を維持する。
こうすることで東屋の進化を促しているのだ。
だが、暫くしても進化がなされるどころか、逆に拒絶反応がその身を揺らし始める。
・・・急ぎすぎた?
布津野の胸に小さな疑念がよぎる。
だが、最早時間がないのも事実。
学校で見かけた赤木の顔が脳裏をよぎり、小さく歯軋りをしながら叫ぶ。
「・・・!生きなさい!貴女にはその義務がある!」
拒絶反応に揺れる東屋の身体を強く抱きしめながら布津野の声が室内にこだました。

一層拒否反応が激しくなり、大きく体が波打つ。
その次の瞬間、東屋の目が見開かれた。
既にその瞳は人のそれではなく、それを見た布津野が歓喜に震える。
そして変身。
>「これで・・・いいんですね・・・」
「ええ。痕のついた身体も捨てがたいけど、今のあなたは何より美しいわ・・・!」
心臓に突き刺さっていた指を握りながら尋ねる東屋の髪をいとおしそうに撫でながら答えた。

その後、東屋に着いて来る様にいい、施設内を進む。
途中、更衣室や個室を案内して自由に使うようにと伝えた。
そしてさらに進む。
その道中、布津野はAMATERASUについて語った。
人類による人類の暁を手に入れるための機関である、と言うことを。
そしてその為の計画がこれから発動される事を。

二人が辿り着いたのは様々な機材が並ぶ実験室だった。
その中心に布津野は立ち、意識を集中させる。
崎島、白川・・・墨田?
墨田に仕込んだ自分の細胞の応答がない・・・
(流石は隅田君。気付いたようね。でも貴方は必ず来る・・・!
見ていなさい、今こそ人類の進化は始まる!!)
TUKUYOMI本部にいるであろう赤木に叩きつけるような決意を固め、口を開く。
だが、声は出なかった。
声ではなく、思念を放出しているのだ。

布津野の強力な思念は機材により増幅され、地上のスピーカーから放出されるのだ。
新宿区だけでなく、周辺の区域までに渦巻き響き渡るような思念波。
力の弱いBE装着者やEXEMはその強烈過ぎる思念波に引き摺られ、操られるように新宿中央病院跡へと集ま
るだろう。
そして訳も判らず闘争本能を限界まで開かれ、戦い続けることになる。
ある一定レベルのEXEMやBE装着者は操られる事はないものの、その鋭い感受能力によって確実に感じるだ
ろう。
新宿中央病院跡で戦わなければという意識が植え付けられる。
そして、体内に布津野の細胞を仕込まれたものには、より確実にその思念波届けられることになる。
特に阿久津を蝕む体組織はその勢いを増し、身を締め付ける事になる。

「さあ、これでこの周辺のBE、EXEM、遺伝子変異生物たちは上に集まって生存競争を繰り広げる事になるわ。
そして深夜には淘汰に打ち勝った者が下まで来て、夜明けには・・・
実咲は好きにしていいわ。計画の推移を見守るもいいし、計画に参加し、進化の礎になるのもいい。
今の貴女なら十分礎になれるだけの力はあるでしょうからね。
ま、どちらにしても夜中まで時間があるから好きにしていいわ。私も準備に部屋に戻るから。」
思念を出し終わった布津野が東屋に声をかける。
布津野は今の東屋の能力を、その強さを把握している。
そう、舞台さえ整っていれば東屋は布津野を完全に殺しきる事ができる程強力なのだ。
これほど強くなるとは正直思っていなかった。
だからこそ、計画を無理矢理でも早める決心がついたのだ。

既に外は夜の帳が下り、EXEMやBE、遺伝子操作生物が集まってきている事だろう。
淘汰の果てに勝ち残った者を迎える為に。布津野はその時を待ち、自室へと歩いていく。

579 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/29(火) 01:13:40
>>575(ゴーストクローとの会話or派遣員と監視官との間に乱入)


必死に訴えても距離が縮まらない、すでに何度もこれを味わっているため
今回も無理かという思いがつもいの頭を過ぎる、
やはり所詮無理なのか、そう思い去ろうとした時、少しだけ、そう、
ほんの少しだが口元に笑みが見えた、邪悪な笑みではなく、ふとこぼれてしまったような自然な笑み。
つもいは行くのやめ、ただその姿を見る、Exemがこんなにも自然に笑う、
普通の人間なら当たり前だが、Exemでは初めて見る感情だった、普通に笑う。
それだけで今回の接触は価値があるようにつもいには思えた。
そして同時に何か根拠のない自信がわいてきた、理解し合えるかもしれない・・・と。
「君は・・・」
だが、全部言い切れずにこの言葉は断ち切られることとなる。眼前のExemが何かを指し示している、
するとその方向が騒がしい、そう、優しく普通の騒がしいではなく、なにやら物騒な騒がしいだ、
見てみると孤児院がある、彗星衝突、Exem発生から孤児の数は多くなり、
もうすでに二年経った今でもその悲惨な傷跡を子供たちに残している。
その孤児院でなにやら話していたのはTsukuyomi!つもいは腰を低くし身をかがめる、
「なぜ孤児院に用がある!?・・・・クッ!私が追われる身でなければっ!」
そう、つもいは追われている身、Tsukuyomiuの連中には今は出来るだけ関りあいになりたくはない。
しかも、相手は五人、本来なら向かい何をしているとつもいは問いただすだろう、だができない!
ここであっさりと捕まるわけにも、見つかるわけにも行かない、じっと見ているしかないのだ。
すると一人の子供がTsukuyomiに無理矢理連れて行かれそうになる、
そう、孤児院には戸籍を持っているものは少なく、死んでも安い命、いや、
本来は命に高い安いはないと言われている、確かにそうだ、だが現実はそうではない。
命に値が付くし体にも値が付く、特に、この汚れた時代には・・・それが最早常識だ。
ではTsukuyomiはその安い命を使って何をするのか、答えに行き着く時間は長くなかった、
そう、実験だ、非人道的、生物倫理や道徳を完全に無視したもの。助けに行かなければあの子供は地獄を見る。
だが、冷静に考えるとここで助けるわけにはいかない、むしろ、一刻も早く持って行ってもらいたい。
酷いかもしれない、だが、危険な道へと足を踏み入れる必要もない、所詮は赤の他人。
つもいもそう思った、いや、思いたかった、だが、できなかった・・・
「・・・馬鹿だった、見捨てるなど・・・それでは、奴等(Tsukuyomi)と何も変わらんではないか!!」

自らを奮い立たせるように槍を頭上で振り回し、Exemの方に向き直り一言、そう、
今はまだ仲間でもない、自分の身勝手な行動に巻き込むわけにもいかない、協力を訴える資格もない。
「行かねば・・・教えてくれたことを感謝するっ!」
そしてスラスターを噴射させて風を追い越し孤児院の前へと行くつもい。
突然の登場にTsukuyomiの派遣員も、孤児院の人も、条咲直属の監視員も。
そしてつもい本人も驚いている、そう、理論的でもなく、冷静に考えたら、
どう考えてもこの結果には結びつかない。いくらお人よしでも普通はこんな状況で出てこない。
追跡命令が出て数時間、現在進行中で追われているであろう状況では・・・・だからこそ、
つもい本人も驚いている。槍を握る手甲が滑る、甲冑の中は熱気がこもり、
体はまるで石にでもなったように緊張している、そして周りに居た全員もつもいを見て動きを止めた。
まるでそこまで時間が止まったように・・・・


580 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/29(火) 01:29:37
「・・・・つ、百千万億だ!全員!戦闘準備!」
最初に動き出したのは・・・最初に動き出したのはTsukuyomu本部から派遣員だった!
派遣員の数はこれだけで五人、幸いなことに、条咲直属の監視員はまだ状況をつかめていない。
派遣員達がBEを纏っていく、一人、また一人と、だが、つもいはこの瞬間を見逃さなかった!
「チームの牽制も無しにBEが装着できるなど・・・笑止!」
スラスターを噴射させ一気に加速する、一人をそのまま槍で拾い、もう一人にぶつける。
「二人ぃっ!」
二人は体制を崩しコンクリートへ打ち付けられ打撲、装着どころじゃない、
そしてすぐさま槍の全体に装備されているスラスターを巧みに使いスピンする、まるで独楽のように。
そしてその場にあったドラム缶を槍で拾い投げる、回転のスピードによって凄い衝撃が加わり、
槍で叩き投げたドラム缶は一直線に三人目の胴体へと飛んでいく、この時最初の二人以外は変身が済んでいた、
だが時速100Kに近いスピードで飛んでくるドラム缶を受け止められるわけがない。
「三人っ!!」
そのままドラム缶を食らい気絶してしまう、眼にも付かせない動きでここまで次々とBEを倒しているつもい、
その動きはこの中にいるだれもが止められるようなものではなかった。
四人目をあっという間に槍でなぎ倒す、あと一人で派遣員は全滅する、条咲直属の監視員もあるが、
おそらくそこまで戦闘には特化していないBEのはず、実質勝利は目前だ。
だが、その時最後の派遣員の声が響く、四人目からすぐさま五人目へと振り向くつもい、すると、
そこには信じられない光景が広がっていた!
「武器を捨てろ、じゃないと、この子供の命はない」
そう、つもいの目に映るのは刃を子供の首へと押し当てた派遣員。信じられない光景、
いくらTsukuyomiが酷いと思ったとしても、まさかここまでとは予想が付かなかったつもい、
派遣員の目はしてやったという目。プライドもなく、ただ濁りだけを見せる眼、
まさかこんな形でTsukuyomi離反が正解と確信するとは、何という皮肉。その堕ちた姿に思わず叫ぶつもい。
「貴様ぁぁっ!それでも民を守る一人の人間か!恥じを知れっ!」
「聞こえなかったのか?武器を捨てた後にBEを解除しろ、でないと・・・」
刃を子供の首へと更に強く押し当てる派遣員、子供の顔は恐怖に引き攣っている。
「それだけは止めろぉ!・・・・わかった、従おう・・」
槍を地面へと落としBEを解除する、もちろん孤児院の人達もこんな状況の中動けるはずもない。
監視員に協力を訴えるなど馬鹿げている、完全な敗北の宣言、
派遣員は子供に押し当てる刃を決して緩めずに近づいてくる、何かしようとしたら即首を掻き切る気なのだろう。
「百千万億 二千六百年であってるな?さて、ではまずは四肢を封じないと。」
空いた手にBE装備の剣を持ち、つもいの腕を突き刺し、足にも突き刺していく、
無境に無慈悲に何度も手や足を突き刺していく、その度に血飛沫が舞い、
あまりの余りの苦痛につもいは顔を歪め叫び、その血で塗られた光景に子供たちは泣きだす。
「・・・わ、私を、どうするつもりだ」
「始末命令を受けてるんだ、これも仕事のうちだ、あと、子供はいい研究材料になるから安心するんだな・」
「フッ、やはりそうか、貴様のようなっ!貴様のような下種に・・・一体何人が蹂躙されたと」
「なんとでもいえ、どうせもう死ぬんだ」
そして、派遣員の一撃が無残にも、放たれようとしている。
(私は、ここで果てるのか、こんなところで・・・志半ばに、無念。)
自らに迫る死の鼓動、一秒が一時間にも思えるような果てしなく鼓動がつもいを包んでいた。

581 名前:気絶していた戦闘員[sage] 投稿日:2006/08/29(火) 02:20:25
うう…ハッ!貴様よくもやってくれたな?クックック…ついでだ!
(孤児院の職員と条咲の直属の部下を刺す)
凶悪な裏切り者が襲ってきたんだ…仕方のない事故だよなぁ?
喜べ…明日の朝刊のトップを飾れるぞ?孤児院襲撃!見直される孤児院の安全!
クックック…我がTSUKUYOMIに孤児を保護する口実まで与えてくれるとはなぁ?ん?
(下品に笑う)

582 名前:HB:S・ウルフ[sage] 投稿日:2006/08/29(火) 07:23:19
>581
TSUKUYOMI戦闘員が大口を空けて笑った瞬間額に小さな穴が生まれた
TSUKUYOMI戦闘員「うぐ、なにが・・・・・・(バタン)」
地面に脳漿と血が飛び散る
S(スナイピング)・ウルフ「処理完了・・・これより帰還する」
翔華戦闘員「エウィーーー! 」
外道は外道により殺される定めにあるのだった

583 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/29(火) 15:30:10
>>581>>582
という夢を条咲は見た

584 名前:白川 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/29(火) 16:09:39
−聞きたいことが出来た−

夕日の迫る湾岸線を走る中、俺は疑念を消せずにいた。
・・・バイクを反転させ、本部へ向かう。
まだ時間はある、だが俺にはわからない事がある。
まずはそれをはっきりさせなければ・・・

−TSUKUYOMI本社内 会議室

俺は急ぐ。今まで組織に対して疑問などなかった・・・だが、今は違う。
俺の知らないところで何かが動き出している。
その何かが、何なのか。俺は知らなければならない。
エレベーターに乗ろうとする条咲さんの後姿に、俺は声をかける。
何かが起こっている。俺の知らない何かが。

「条咲さん・・・聞きたいことがあります。
詳しい話は、リムジンの中で・・・」

今は、この人くらいしか真実を知りそうな人はいない。
それに、TSUKUYOMIで俺が信じられる人も。



585 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/08/29(火) 21:30:52
暫く阿久津さんと手を繋いで歩きます。
といっても僕が時折孤児院の場所を聞いたりして阿久津さんが答えたりするだけで他の会話は一切なし。
学校とかも任務とかでほとんど行ってない上、
家族も兄さんとずっと一緒に暮らしてたという全く女の子に縁のない生活を送っていた僕にとって女の子と二人きりってのは…
結構きつかったかもしれません。でもさっきよりは居心地はよくなったかな?
…そんな事考えながら黙々とひたすら前へ前へと歩いていき早二十分ちょっと。
僕と阿久津さんの前に一つ真っ白で質素な二階建ての施設が見えてきました。
「…彼処が孤児院?」
阿久津さんの方を見て聞きます。すると阿久津さんは一回頷きました。
そして…

「………あれ?」

僕は瞳の家の前の異変に気付き僕は立ち止まりました。門の前に誰か倒れている。
明らかに様子がおかしいです、まだ孤児院とは少し距離があるため、人間が若干小さく見えますが誰かが倒れてい…る?
途端に阿久津さんが孤児院の方へ走り出しましす。
「…!?阿久津さん!」
僕は叫ぶと孤児院の前へ走り出した阿久津さんを追いました。
孤児院の前に近づきます、そして段々近づくうちに僕の目が正しかった事を物語っていきました。
そこに倒れていたのはTSUKUYOMI直属の派遣員…中には条咲さん直属と思われる人もいます。
「……これは一体……。」
僕は唖然として一瞬立ちすくむと、倒れていた派遣員の一人に近づきました。
…EXeM感染生物?…いや…これは…どうやら違う…。
僕は近くに転がってるドラム缶を見ました。…どうやらこの派遣員を倒した武器はこれのようです。
…凹んだドラム缶をよくよく見てみると、どうやら槍が突き刺さったような後があります。
その後をなぞってみると黒い鉄粉が付きました。そう、これはBEの…黒刃が刺さった後。

……やっぱしこれはBE装着者による物だ。

僕は立ち上がりました。
すると途端に子供の声が響きます。
『阿久津お姉ちゃん!』
見てみると五、六歳の男の子や13歳ぐらいの女の子阿久津さんの周りに集まっています。
…どうやら子供に被害は無い……って事は孤児院の子供達を狙った訳じゃない…ますます分からない…一体全体……。
すると僕は途端に気配を感じ振り返ります。

586 名前:警官[sage] 投稿日:2006/08/29(火) 22:21:45
崎島の後ろに立っていたのは警官だった
「ペドはちょっと署まで来なさい」

587 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 01:03:45
真っ暗な部屋の一室
そこの地べた条咲は座っていた。

xxxBlackbutterFly*Flyinxxx

電子音が鳴り響く。
そしてそこにはBEを装着した条咲が居た。
触覚が映えた口元だけ露出しているヘルメット、
胸から太股までの装甲、
ストッキング、
装甲ブート。
全て真っ黒な武装に包まれた条咲の前には、
テレビが一台。
そこから条咲直属の部下の声。

「百千万億二千六百年が
孤児院『瞳の家』の前で見つかりました!」

「・・・そう。」

静かに条咲はそう言うと、
背中から何やら濃いピンクの蝶が二三匹でてくる。
そして蝶は開いた窓ガラスから孤児院へ向かう。
暫く蝶は猛スピードで羽ばたき、
そして孤児院の前の百千万億を見つけ、
百千万億見つかれないように鱗粉をつけた。

その名は追尾粉。

条咲が崎島を体育館へ案内した時に使った物だ。
この鱗粉を纏えばもう逃げられない。
どんなに逃げても条咲には場所を知る事が出来る。

「・・・・。」

静かに笑う条咲。
孤児院へ行った蝶が戻ってくる。
そして条咲の装甲に染み込むと。
条咲は変身を解除した。

xxxOutxxx

機械音が鳴り響く。
そしてそこには今度はいつもの条咲の姿。

「・・・運命ってやつかしら。」

冷笑する条咲。
そして条咲は部屋から出ると
エレベーターに乗り込んだ。

588 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 01:05:33
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
エレベーターは下へ行く。
暫くして扉が開く。
そしてそこに居たのは白川。
条咲は緩やかな表情を浮かべた。

「あら・・・ひさしぶりね。白川くん。
・・・何か用かしら。」

>「条咲さん・・・聞きたいことがあります。
>詳しい話は、リムジンの中で・・・」

「・・・・・・わかったわ。」

そう言うと条咲は白川について行った。
会社から出て
少し離れたところのリムジンの助手席に乗り込む。
車内は白川と条咲、二人だけだ。
早速白川が何か話そうと口を開く。
しかし条咲は声を出す前に
白川の口元を指で触れた。

「・・・話は車を出してからにして頂戴。」

そう言うと冷笑する条咲。
そう言われ白川はしぶしぶと車のアクセルを踏む。

589 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 01:07:39
訂正:装甲ブート。→装甲ブーツ

590 名前:墨田 ◆lcSIPurDMU [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 01:51:27
旧東京メトロ丸の内線軌道内を走り抜け、新宿駅へ出る。
世界第一位の利用者数を誇っていたこの駅も、いまやEXeMの寝床だ。
そこからサブナードを経由して西武新宿駅付近へ。

「こっからはどうしたって上行かなきゃなんねぇか」
先ほどの花道の襲撃を受けて、少しでも見つかりづらい地下を経由して移動してきたが
ここから中央病院跡までは地下鉄などは通っていない。
下水道は方向感覚を失いやすく、多少の危険はあるが地上を行くほうが早いだろう。

地下から出て北へ向かう。
左手の空は茜色、そこから墨田の頭上を通って東の空へ、だんだんと紫がかった闇が広がっていた。
瞬く星がよく見える。2年前には考えられなかった光景だ。
星の輝きは見る間に数を増し、逢魔ヶ時も終わりに近付いている。
残光が西の空の端をかすかに赤く染め、やがてそれも消えた。

>578
そのとき、墨田の脳裏をきぃんと言う甲高い音が走りぬけた。
思わず足を止め、真正面を見据える。
「……今度は呼び出しか?どんだけ女王様気取りだよ」
ぎりりと歯を噛み締めて、墨田は再び進みだした。
布津野の思念に引かれて、ではない。自らの意思でだ。

中央病院周辺は大変な喧騒に包まれていた。
エグゼム達が戦闘を繰りひろげているためだ。相手もまたエグゼムである。
が、墨田はそれらには取り合わずに破れた窓から病院内へ侵入した。
布津野の存在を知らなければ外のエグゼムたちと同様に互いに殺し合っていただろうが、
何もかも布津野の掌の上にあると知っている墨田の怒りは布津野の思念よりも強かった。

ここで足を止めてふと考える。
「…………まぁ大体そういうのは地下だよな」
このまま地下に向かえば布津野と会う可能性は非常に高い。
今遭遇すれば二度目にして最後の敗北となる可能性も非常に高い。
だが、虎穴にいらずんばの言葉どおり、何かを得ようと思うならリスクはつきものだ。

「何もなしでただリスクがあるだけ、って言うのが一番ありそうだけどな…」
墨田は呟きながら地下へ向かっていった。

591 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 15:01:02
>588
>「わかったわ・・・。」

俺はリムジンの運転席に乗ると、さっそく話を切り出そうとする。
「条咲さん・・・それで、むっ!?」

>「・・・話は車を出してからにしれ頂戴。」

条咲さんは俺の口を閉じるように、指を唇に指差す。
言われてみれば、確かにそうだ。こんな話を他の誰にも聞かれたくはない。
俺はアクセルを踏みながら、聞く。
「百十億、あいつが裏切ったことは上から聞きました。
・・・でも、俺には信じられない。あれだけ、TSUKUYOMIに尽くしていた
男が。自分の正義に忠実だった男だ、何かがある。」

思い返せば、最近のTSUKUYOMIは何かが違ってきている。
感染者への対応、そして徹底した秘密主義の上に、大量の失踪者の謎。
TSUKUYOMIを離脱した人間の消息が次々と分からなくなっている現状。

「条咲さん、貴方なら何かを知っているはずだ。TSUKUYOMIに、今何が起こっているのかを。」

TSUKUYOMIが何なのかは俺にはまだ分からない。
だが、俺はEXeMを倒す為に組織に入ったんだ。
EXeMに対しては非情になれる・・だが、仲間さえ手に掛けなければならないのか。



592 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 15:05:59
俺は思い出したように、首に掛けたペンダントを取り出す。

(茶色いペンダントの中には1枚の写真。幼い少女が写っている
額にアザのある屈託のない笑顔の可愛い少女、そしてそれを取り囲む少年と両親の姿)

この写真を開く度、俺は10年前の辛い記憶を思い出す。
今、この娘が大きくなっていたら、19歳くらいだろうか。
今でも聞こえる、あの声が。

− 助けて たすけて タスケテ −

生きていたら、だが。俺は、彼女を救えなかった。
15歳だった俺は、あまりにも無力だったから。

条咲さんに、その少女の写真を見せる。俺の思いを分かってほしいからだ。

「俺はかつて、救えるはずの命を救えなかった・・・それは俺に力がなかったからだ。
だが、今の俺には力がある。今、救える命を俺は救いたい。
その為に、TSUKUYOMIに入ってベルトの力を手に入れた。
だから、知りたいんです。組織が何をしようとしているのか。本当のことを。」




593 名前: ◆hXvyVozAPo [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 17:01:28
その頃某猫は30分で食べきれればただの激辛ラーメンを完食していた

594 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 17:17:01
>「百十億、あいつが裏切ったことは上から聞きました。
>・・・でも、俺には信じられない。あれだけ、TSUKUYOMIに尽くしていた
>男が。自分の正義に忠実だった男だ、何かがある。」

「・・・・。」

>「条咲さん、貴方なら何かを知っているはずだ。
>TSUKUYOMIに、今何が起こっているのかを。」

「・・・何が起こってるか・・・ね・・・。」

そう言う条咲。
表情はいたって涼しげ。
そんな条咲を一目見て、
白川はペンダントを取り出す。
そこには幼い少女の写真が填めてあった。
それを見つめる条咲。
その目は無機質にも見えたし何処か切なそうにも見えた。

>「俺はかつて、救えるはずの命を救えなかった・・・それは俺に力がなかったからだ。
>だが、今の俺には力がある。今、救える命を俺は救いたい。
>その為に、TSUKUYOMIに入ってベルトの力を手に入れた。
>だから、知りたいんです。組織が何をしようとしているのか。本当のことを。」

「・・・・。」

しばし黙り込む。
窓の外は夕焼けで赤く染まってる。
暫くその様子を見たあとふっと笑い白川に言った。


595 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 17:19:33

「貴方は崎島くんや阿久津さんに随分似てるのね・・・
・・・誰かを救いたい・・・
・・・そんな願いを馳せてBEを装着する・・・。
・・でもね、その考えがまず間違えなのよ。
・・・・BEは所詮黒い刃・・
・・それが白になる事はまずない。」

静かにそう言うとまた黙り込む。
窓をじっと見つめる条咲。
頭に浮かんだのは幼い頃の自分だ。
父親に貰ったフランス人形を毎回毎回ばらしていた。
その度に父親は条咲の頭を撫で言ったのだ。

これでいい・・・と。

そして白川の方を見ると少し微笑み言った。


「辞表を出しなさい・・・白川くん。」


その発言に目を見開く白川。
条咲は笑顔のまま固まると
言葉を続けた。

「・・・私は貴方を今までずっと見てきたわ。
だから・・・薄々察してた。
貴方はTSUKUYOMIに向いてない。
・・・・貴方が今後この会社に居ても貴方の望むような結果は無いわ。
私は何も答えやしないし事は貴方の理想と反対方向へ歯車を回す。
・・・ううん、本音言わせて貰うと・・見たくないのよ。私が。
・・・・貴方が堕ちてしまうところを。
だって私は貴方の事が好きだから・・・。」

そう言うと条咲は優しげに白川を見つめた。
そして次の瞬間、白川の顔を撫でると
条咲の唇が白川の唇に近づいた。

596 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage ] 投稿日:2006/08/30(水) 17:31:54
>595

条咲さんの言葉を聞き、俺は確信した。
やはり、TSUKUYOMIという組織は思った以上に根が深い。

>「辞表を出しなさい・・・白川くん。」

思いがけない言葉に俺の目は見開く。
だが、その言葉を反芻しその意味に気が付く。

>「貴方はTSUKUYOMIに向いてない。
・・・・貴方が今後この会社に居ても貴方の望むような結果は無いわ。
私は何も答えやしないし事は貴方の理想と反対方向へ歯車を回す。
・・・ううん、本音言わせて貰うと・・見たくないのよ。私が。
・・・・貴方が堕ちてしまうところを。
だって私は貴方の事が好きだから・・・。」

振りかかる唇を避けるように俺は前を向く。
条咲さんの妖気のような力に圧されそうになるのが怖かったからだ。
この俺を恐れさせるとは、流石は条咲さんだ。
キスしとけばよかったとか、そういうのはない。俺はそんなにいやらしい人間ではないのだ。

「仲間の仇を討つまでは辞められない、それが俺の今ある唯一の信念です。
・・・それが終った時、俺は答えを出します。」

仮面を被ったまま、俺は条咲さんへ向け語り掛ける。

―本当は知っている。 何もかも・・・BEが何故作られたのか、そして俺がTSUKUYOMIに入った本当の目的とは何か。
だが、確かめたかった。条咲さんだけは、まだ人間の心をもっていると。

湾岸線を抜け、車は何処かへと向かう

597 名前:阿久津 ◆Oa4ipRdfjI [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 18:47:31
>>585
手と手を繋ぎ、2人は歩く。その間に阿美はどこか懐かしい気持ちを感じていた。
自分の手を引く手の温もり、ずっと昔にもこんな風に手を繋ぎ歩いた誰か…
(あれは…誰だったっけ……!?どうして思い出せないの!?)
阿美の表情が固まる。
当たり前のように思い出せた筈の幼い頃の記憶…それが音を立てて崩れていく!
あの男と…そう、赤木と会った時からだ。まるで自分が作り物のような感覚を覚えたのは…
(…私は…誰?本当は誰なの!?)

ドクンッ!!

再び布津野の刻印が少し広がる。既に首筋にまで達した呪いの証に、阿美の中の何かが蠢く。

   呼び合っているのだ。

同じであり、同じではない存在より生まれ落ちた忌避すべきモノ同士、惹かれ合う運命なのだ。
堪らず阿美は立ち止まった、丁度同じタイミングで崎島も立ち止まる。
>「…彼処が孤児院?」
尋ねる崎島に異変を悟られぬよう、阿美は耐えたが1度頷くので精一杯だった。
(何か…いる!?)
先程までとは違う何かを感じて、阿美は走りだした。
子供達の身に危険が迫っているならば、戦うしかない。しかし今戦えば……抑え切れない!

      ∵ ∴ ∵ ∵ ∴ ∵

>「…!?阿久津さん!」
後方から崎島の制止が聞こえたが、阿美はそれを振り切って走る。
大切な者を傷付ける存在は……
(殺してやる!殺して殺して殺して殺して殺して…存在を消し去ってやる!!)
阿美の唇が吊り上がり、残虐な笑みを浮かべた。見付けたからだ、敵を…いや、獲物を!
(ズタズタに引き裂いて!メチャメチャに砕いて!バラバラに刻んで!!!)
阿美は全く気付かない。布津野の刻印が、上半身の半分以上にまで侵食している事に!
>「阿美お姉ちゃん!」
声が聞こえた、小さな子供達の声。
その声が、阿美を暗い深淵の底から引き戻す。

          ∵ ∴ ∵

「………!?」
気が付くと周りに子供達がいた。そして、布津野の刻印もいつの間にか消えている。
(…え?私は一体何をしようと…してた?)
「お帰りなさい!変な人が来ててびっくりしたんだよ!それでねそれでね!」
「ずるい!僕が話すんだぞー!」
「へへーん!早い者勝ちだもんねー♪それでね、おっきい黒い人がやっつけたんだよ!」


598 名前:ゴーストクロー ◆.bamFlliGk [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 23:53:07
白刃が、百千万億にとどめを与える事は無かった。
唐突に現れた怪物の姿は、彼らの注目を引くのに十分であった。
(やれやれ、勢い込んで来たはいいが)
百千万億の死は免れたものの、刃を突きつけられた
人質を傷つけずに助け出す事は、至難の業だろう。
ふと、人質の子と視線が合う。怯えた瞳には、僅かな敵意が見て取れる。
(……迷う事はないか)
男は、考える事をやめた。EXeMは心の無い怪物だ。今はそれでいい。
(許せよ)
心の中で悪戯っぽく笑うと、わざと百千万億を踏み越え、
様子を伺っていた派遣員との距離を詰め始める。
後退しながらも、油断無くこちらを見据えている。
奴も自分をただ行きずりの怪物と見ているのなら、
無意味に人質を殺すような真似はしない。それが活路となる。
(どうした、まだ動かないか)
内心、狙いを悟られる事を恐れながらも、足を止める事はできない。
腕を伸ばせば届くほどの範囲に踏み込んだ瞬間、派遣員は一気に動いた。
こちらの注意を引くように、人質を投げ出してきたのである。
狡猾なればこそ、怪物の前に子供を差し出して自衛を計るのは自然な行動だ。
(やった!)
同時に、痛みが走った。反射的に視線を下ろす。
刀が脇腹を裂き、血が溢れていた。人質を囮にした、不意の一撃だった。
(ギリギリまで近付かせたのは、これを狙ってか)
逃げて行く派遣員を横目に、自分の詰めの甘さを呪った。
だが、これでいい。
(後は、あんたの役目だろう)
捕らわれていた子は、百千万億のもとへ駆けて行く。
……自分が百千万億に近付けば、皆は彼も怪物の仲間と見るだろう。
孤児には、EXeMによって親を失った子もいる。それは変えようもない。
子供達の畏怖と敵意の眼を背に、男は孤児院から離れていった。
気のせいか今は、それがさほど辛くないように思えた。
(今夜はどこで休もうか……)
血は、しばらく止まる気配を見せなかった。

599 名前:EXeM[] 投稿日:2006/08/31(木) 01:46:22
サギョッシュ!!

600 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2006/08/31(木) 01:54:30
はぐはぐっしゅ!

601 名前:百千万億 二千六百年 ◆zvjRkFOdKw [sage] 投稿日:2006/08/31(木) 19:03:27
>598

もうすでに諦め目を瞑っていたつもいが何時まで待とうとも、
凶刃が振ってくる事はなかった。妙だ、おかしい、そう思い目を開ける。
すると目の前には先のExemがいた、助けに来てくれたEzemにつもいは驚きを隠せない。
「なぜっ、私が浅はかに行動しただけなのに・・・」
襲っていると言う考えはなかった、だとしたらもう暴れまわっている、
確かに彼は子供を守ろうとしていた、周囲の人の彼を見る目が
化け物を見る目になっていることにつもいは胸を痛める。

そうしている間に彼はうまく子供を救出するが同時に傷を負ってしまった。
つもいの方に駆け寄ってくる子供を保護しながらつもいは思っていた。
(私のせいだ・・・彼が傷を負ったのは、私の軽率な・・・)
自責の念に駆られているつもいを後にExemが去っていく、
おそらくつもいが自分の仲間だと思われないように去ったんだろう。
つもいは呼び止めようと思ったが、同時にこうも思った。
(ここで呼び止めては彼の気遣いを無駄にするということ・・・すまない。)

そして歯を食い縛り、自分の愚かしさと情けなさにただ黙るしかなかった。
そしてそのままつもいは倒れる、長時間神経を張っていた疲れがどっと押し寄せたのだ。
意識が薄れゆく中こちらに二つの足音が向かい、
なにやら叫んでいるのをつもいは聞き意識を失った・・・・



602 名前:天文台[sage] 投稿日:2006/08/31(木) 19:50:30
「博士!彗星です!謎の彗星が接近しています!」
「なんだと!まさか2年前の悪夢が再び起ころうというのか!」

603 名前:銀河 ◆A0aBdOeAP2 [] 投稿日:2006/08/31(木) 21:00:11
誰だよ

604 名前:東屋 実咲 ◆AHL7KHofQw [sage] 投稿日:2006/08/31(木) 21:03:24
布津野の案内が終わったので、売店にて下着とジャージ・・・それとバッシュを購入(布津野名義で)し、更衣室へ入る。

「やっぱりさぁ〜このままじゃ息苦しいよね〜」
ベルトの解除ボタンを探り、そして、押す
√レv──wヘ√レvヽwヘ√レv EXTINCTION ──wヘ√レvヽwヘ√レv─
機械じみた女性の声が更衣室に響き、変身を解除させる。
予想はしていたが・・・やっぱり全裸だった。
「・・・やっぱりねぇ〜そんなに都合がいい訳じゃないし・・・」
へらへらと笑いながら着替える東屋、その姿はさっきまで生死の境目を行ったり来たりしていたものだったとは誰も思うまい。

下の部分が着替え終わったとき、自分の姿が鏡に写ったのが見えた。
胸元にはあのときの傷が刻印のように残っている。そっと撫でてみても痛みは感じなかったが・・・
何か大切なものを失った感覚が胸を走る。
「死ぬことを受け入れられなかったからかな〜・・・こんな空しさは・・・」
そう言って、視点を鏡から外し、Tシャツを着る。そして、その上にジャージを・・・
「でも・・・生きているってことは・・・死ぬことになるんだよね・・・
 確かに、あの人のお陰で助かったけど・・・でも、それはただ単に丈夫になった・・・てこと・・・
 結局は・・・みんな死ぬんだよね・・・」
そう自分に言い聞かせ、東屋は更衣室を後にした。

605 名前:榛原 ◆fAnDqHclsQ [sage] 投稿日:2006/09/01(金) 23:59:45
「いやぁ〜、ここもほんまに久しぶりやなぁ、」
あたりを見回すと瓦礫のような家やビルが並んでる、瞳の家の辺りの家々や。
ワイがいたときはもっと綺麗な気もしたんやけどな。多分ワイと同類の方がまた暴れたんやろなぁ。

ワイは座れるような瓦礫に腰掛け、クソみたいに重いトランクを地面に落としタバコ出して一服する。
銘柄はゴールンデバットや、こんな時代や、いい煙草なんて手に入るわけないからなぁ。
こない葉のカスみたいな安モンで精一杯背伸びしとる。

マッチで煙草蒸かしとると、なんや小さいガキんちょが二人ワイのこと恨めしそうに見とるやないか。
死んだような目しよって、ほんまにこんなんばっかりや日本は、いやんなるわ。
ガキに付き合うとる暇なんぞない、煙草を足で踏み消し立ち上がる、
ワイは視界からガキ二人外す、さっさと目的地に向かわなあかんのや、

ガキはまだ恨めしそうに見とったが、ワイにむけられる視線はすぐなくなった、そらそうや、
ガキ二人はたまたま落ちてた金で食いモン買うために必死で走っていったんやからな。
走ってくガキにワイはつい大声で叫んだ、
「強く生きるんやでガキ!死んだら全部終わりやからなぁ!……死んだら全部オシャカやで。」
もちろんそのガキはワイの言うことなんか素知らぬふりで走っていったわ。

おっとっと、そやそや、ワイもこんなこと言ってる場合やないで、早う届けモン届けなきゃあかんかった。
「思えば一年ぶりぐらいやなぁ、ガキの一年言うたら相当変わっとるんやろうなぁ〜」
昔をちと思い出しながら、ワイは瞳の家へと向かった。

+++++++++++++++++++++++++++

三十分ぐらい歩いてそろそろ瞳の家が見えてきたらなんや、瞳の家の前になんか集まっとるやないか。
取り込み中みたいやし、急に出て行ってもなんや気まずいなぁ、
なんちゅうか、疎外感みたいなもの感じてしまうわ。
そやけど布津野の計画は迫っとるし、今渡しとかなまた先に持ち越しや、それは勘弁やで。

どうないしよかと迷っとるとドラム缶いじっとるボーズが目に止まる、
そや、あのボーズにちと様子聞いてみよう、ワイはさらにボーズとの距離を縮める、
するといきなりボーズが振り向いてきたんや。それも何となくやない、
ワイの気配察知して即座に振り向いたんや、

「こんちは、いい天気やなぁ、ところで話し180度変わるんやけどな、
 ボーズは瞳の家に住んでるんか?」

突然のボーズの行動にちょっとビクリながらワイは愛想よく言ったつもりや、
しかし相当胡散臭かったんか固まってワイを凝視しとる。
ちと自分に自信なくしながら更に続ける。
「ワイは榛原っちゅうもんや、怪しいもんやない、
 瞳の家に用があってきただけや、そやからそない顔せんといてや。」
そんでワイはできるかぎり笑ってみせたわ、ちと苦笑入っとるかもしれへんが。

606 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage遅くてすみません…;] 投稿日:2006/09/02(土) 14:42:33
>「こんちは、いい天気やなぁ、ところで話し180度変わるんやけどな、
> ボーズは瞳の家に住んでるんか?」

「あ…いえ……。」

怪訝そうに答えます。
振り返ってそこに居たのは黒髪に四角いサングラスにスーツの男、いかにもあやしい…。
もしやこの男が此処を…?僕は少し心の中で構えます。下手すれば実力行使してでもTSUKUYOMIに差し出さなきゃなりません。
…が、その男は僕が怪しんでるのを察したかのように慌てて名乗ります。
>「ワイは榛原っちゅうもんや、怪しいもんやない、
> 瞳の家に用があってきただけや、そやからそない顔せんといてや。」
「榛原…さん?」
僕は聞き返しました。って事は阿久津さんの知り合いか何か…かな?
どちらにしろどうやら敵じゃないようです。僕はホッとします。
「そうですか……よかった……。あ、先ほどは怪しんですみません。僕はTSUKUYOMIの崎島 瓜夜という者です。
…ちょっと色々あってここに来たらこうなってて…」
そう言うと僕は微笑みました。そしてその後僕は榛原さんに訪ねます。

「あの…つかぬ事をお尋ねしますが……何故このような状況になってるか知りませんか?
先ほども言ったように僕たち此処に来たのついさっきなもので状況がイマイチ読めないんで……
なんでも良いんです。知ってることならなんでも…」

607 名前:瞳の家のある風景[] 投稿日:2006/09/02(土) 19:57:40
脱ぎたまえ!!

イヤです

なら御脱ぎなさい

同じです

608 名前:榛原 ◆fAnDqHclsQ [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 00:12:29
名前呼んでくれたボーズについつい嬉しなって笑いかける。
多分相当ニコニコしとるんやろうワイにボーズはびっくり仰天なこと言いおったわ!

>「そうですか……よかった……。あ、先ほどは怪しんですみません。僕はTSUKUYOMIの崎島 瓜夜という者です。
>…ちょっと色々あってここに来たらこうなってて…」
「そか、TSUKUYOMIの人なんか……TSUKUYOMI!?」
こ、こない少年がBEだっちゅうんか!?ど、どないしよ、ワイの正体見破られることはないとは思うけど。
もしバレてしもうたら殺されてまう!とりあえずワイは驚きをちと変えようとどんどん付け加える。

「そないな年で、そらえらいエリートさんやな!給料とかどんぐらいなんや?高いんやろ?
 ええなぁ、ああ、金が足りん、地獄の沙汰も金次第ちうけど、ほんまやで。この時代は地獄さかいになぁ。」

とりあえずごまかすには十分なこと言ったところでワイは煙草一本出して蒸かす。
もちろん煙であんまし表情見えんようにするためや、ワイ顔に出やすいからなぁ。
サングラス越しで目の動きが見えんゆうことも幸いやった。
ボーズはワイを疑う様子もなく笑いかけ、えらい素直な感じで聞いてきおったで。

>「あの…つかぬ事をお尋ねしますが……何故このような状況になってるか知りませんか?
>先ほども言ったように僕たち此処に来たのついさっきなもので状況がイマイチ読めないんで……
>なんでも良いんです。知ってることならなんでも…」

このような状況言われてワイは周りを見る、確かになんかあったみたいやな。
なんでもいいから知っとること教えてくれ言われて、ワイは頭をかいてばつ悪そうに笑い言うたった。

「あー、ボーズ、悪いけど、ワイはなんも知らんのや、すまんなぁ
 ワイもここに住んどるワケやないし、実は一年ぶりぐらいなんや、そやからちと分からんわ。
 情けない話しやけど、ほんまに悪いわ、」

そういって下向く、なんちうか、一応出て入ったのに理由あっても、自分で最低かと思うわ。
そやけど腐っててもしょーもない、すぐさまワイは何やら騒いどるガキ達のほう親指で指す。
「多分、あの子らの方がワイ達より知っとんで、」

>「へへーん!早い者勝ちだもんねー♪それでね、おっきい黒い人がやっつけたんだよ!」

男の子の声が聞こえてくる、あのお嬢ちゃんに話しかけとるみたいやな。
何の話しか分からへんけど、思うたとおり、なんか知っとるみたいやで。
「ほらな?やっぱ知っとんで、とりあえずあの子達に話し聞こうやないか。えーと、崎島くん。」
ワイはよく義兄弟がやるような感じで崎島くんの肩に手回す、ワイは目一杯崎島くんに笑いかけた


609 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 15:07:40
条咲の口づけはあっさりかわされた。
前を向く白川。
そして自らの決意を語る。

>「仲間の仇を討つまでは辞められない、
それが俺の今ある唯一の信念です。
>・・・それが終った時、俺は答えを出します。」

その言葉を聞き何故かホッとする表情を見せる。
そして寂しそうな笑みをこぼすと一言呟いた。


「そう・・・」



その表情は今まで見せた中で一番人間らしい表情だった。

車は一定のスピードを保ち走り続ける。
夕焼けの空が火事を起こしてるみたいだ。
条咲は再度その火事に目を向ける。
そしていつも通りの表情で言葉を続ける。

「・・・貴方は賢い上に強いわ。
その上揺るがない信念を持っている。
・・・・・もしかしたら貴方なら救えるかもしれないわ。
貴方がTSUKUYOMIを辞めたとしても、辞めなかったとしても・・・ね。
・・・でもね、これだけは覚えておいて。
貴方がもし、本当にTSUKUYOMIの壁として塞がったとき・・・
真っ先にその壁を潰しにかかるのは私よ。」

静かにそれでかつ今までに無いほど揺るぎなく言葉を連ねる。
そしてすっと白川見た。

「・・・何故なら私も揺るがない信念を持っているから。
TSUKUYOMIという、巨大な組織の中に大切な物を持っているから。
私はどんな事があってもTSUKUYOMIの狗であり続ける。
だから私は今後貴方にTSUKUYOMIの事を聞かれてもこれ以上何も言わないわ。
・・・そして例え敵が貴方でも・・・
私は私の全てを駆けてでも、貴方を潰す。」

610 名前:条咲綾子 ◆2TlaRARhhA [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 15:09:32

そう言うと条咲は前を見た。
一瞬眩しそうに目を細める。
そしてぽつりと言った。


「・・・その時は・・・・
貴方も全てを駆けてくれるという事を約束してくれない?
貴方の全てを駆けて私を、殺してくれると。」


白川の表情を条咲は見なかった。
白川は答える。
その答えを黙って聞くと一つ笑った。
そして車は止められる。
条咲は白川の車から出るとその車を見送り、
奥歯に挟んでおいた物を取った。
それは青酸カリ入りのカプセル。
条咲は白川を殺すつもりだったのだ。
TSUKUYOMIを辞めると言ったら、
そしてあの唇を受け止めてしまったら。
しかし白川は今生きている。
それは憎むべき運命というか感謝すべき運命というか。
条咲は寂しそうに笑うとその青酸カリ入りカプセルをしまう。

そして条咲は歩き出した。
殺風景な夕日の下を。
夕日はそんな条咲の姿を慰めることも何もしなかった。

611 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 20:42:50
>609
「そう・・・」

条咲さんは人形のような表情の中で、一瞬だけ人間らしい感情を見せてくれたような
気がした。作り物ではない、素の表情。
だが。

「貴方がもし、本当にTSUKUYOMIの壁として塞がってきたとき・・・」

―真っ先に潰しにかかるのは、私よ・・・か。

彼女にも、揺るぎのない信念がある。
それが、TSKUYOMIの狗として生きることであっても彼女にとっては
それが全てなのだろう。

「・・・貴方も全てを駆けてくれるという事を約束してくれない?」

条咲さんの言葉に、俺はゆっくりと頷く。
目は前を向いたまま、俺の心は変わらない。

「そうなった時は・・・容赦しない。それは俺も同じだ・・だけど」

そう言おうとした時、彼女は車を降りていた。
真っ赤に染まる夕日を背に、歩く条咲さんへ向け俺は呟いた。

「だけど・・・出来れば殺したくなどない。
俺が本当に倒すべきなのは・・・」


612 名前:白川宋 ◆dMMbM6zhZs [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 20:51:43
俺は何かに誘われるように、新宿へと向かう。
1人だけでもいい、俺一人でもあの女を倒す。
必ず、倒さなければならない・・・

:新宿駅近辺

車を降り、俺は中央病院跡地へと1人で向かう。
部下は連れてきてはない、これは俺の独断での行動だ・・・彼らに迷惑をかけるつもりはない。
新宿・・かつては都庁があり東京の繁栄の中心にいた街だ。
だが、今は何もかもが違う。全てはあの彗星と、あの怪物のせいだ。
そしてそれに1枚噛んでいるのが、TSUKUYOMI。

・・・不意に、俺の体を強烈な思念が襲う。

「・・・これは、あの女の!?・・そういう事か、あの時に俺に何かを
仕掛けていたというわけか・・面白い。
お前の挑戦、受けて立とう・・・!!」

俺は闘争心に心を煮えたぎらせ、新宿駅に降り立った。
新宿、この場所からあの女の気配を感じる。
だが確実に奴は、いる。俺は復讐心だけでここまで来た。

もしかしたら、その復讐心さえ誰かに仕組まれたものかもしれない。
だが、今はそんな想いを抱く事でしか前に進めない気がした。

と、不意に携帯していたEXeMセンサーが振動し始める。>573

「これは、まさか他にもクラスAが・・?」

しかも、その反応も新宿へ向かっている。

「千載一遇か・・・」

俺は新宿中央病院へ向け、歩みを進め始める。
そこに待っているのが、残酷な結末だとその時の俺を知る由も無かった。

「死」とは、不意に訪れるもの。それを知る時がこんなにも早く来るとは・・・


613 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 23:03:30
>「あー、ボーズ、悪いけど、ワイはなんも知らんのや、すまんなぁ
> ワイもここに住んどるワケやないし、実は一年ぶりぐらいなんや、そやからちと分からんわ。
> 情けない話しやけど、ほんまに悪いわ、」

「そうですか……。」
そう言うと僕は少しシュンとします。…手がかり無し…。少し気が重くなります。これじゃおちおち安心して此処を出ることが出来ない。
…しょうがない…と言えばしょうがないですがね、僕は頭を二三回掻き、榛原さんに苦々しく笑い礼を言います。
すると榛原さんは少し考えたかと思うと子供達に指を指して言いました。

>「多分、あの子らの方がワイ達より知っとんで、」
「…え?」
僕は阿久津さんの周りを囲む子供達を見ました。男の子の一人が阿久津さんに競うように話しかけます。
>「へへーん!早い者勝ちだもんねー♪それでね、おっきい黒い人がやっつけたんだよ!」
「……!?黒い…!?」
そっか…なんでこんな事に気づかなかったんだろう。榛原さんがすかさず僕に言います。
>「ほらな?やっぱ知っとんで、とりあえずあの子達に話し聞こうやないか。えーと、崎島くん。」
僕は榛原さんを見ました。自然と明るく笑顔が零れます。
「ありがとうございます!榛原さん!」
そして頭を一つ下げ顔を上げにこっと微笑みました。そして僕は男の子の方に近づきます。
男の子はこちらに気づいたらしくキョトン顔で見ました。
僕は膝まつき男の子と目線をあわせます。…実は子供とあんまし接したことがないけど…僕は少しとまどいつつその男の子に訪ねます。
「…さっき言ってた黒い男の人について教えてくれない?」
そう言うと暫く男の子は僕の顔を見ます。
そして暫くして一言ぽつんと言いました。

『…てんとう虫。』

「え……?」
『お兄ちゃんのほっぺにてんとう虫がついてるよ?』
そう言うと僕のほっぺを指さしました、僕のほっぺにテントウムシ?
僕はほっぺにそっと触れます、すると途端に音が聞こえました。
[…バサッ…]
そう、テントウムシが飛び出す羽音。
「あ…。」
僕は立ち上がり右側を見ます。
僕の視界にテントウムシが入りました。僕と男の子はテントウムシを目で追います。
そしてテントウムシはゆらゆらと羽ばたくと一人の倒れている男の掌の甲に止まりました。
僕はゆっくりとその男に近づきます。

614 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 23:04:14
後ろ結いの赤髪、僕よりも全然大人な人…死んでる?
僕は膝を折り曲げるとその男の人の首もとを両手で触れ目を閉じました。
[トックン……トックン…]
聞こえる…僕は目を開きました。聞こえる、この人…生きている!
僕はとっさにその男の腰元を見ました。そこにあるのは、僕と同じ、黒い刃…BEのベルト。
この男が……恐らくこの男がここにいたTSUKUYOMIの派遣員とかを倒したんだ!
僕は赤髪の男の肩を持ち揺らします。
「大丈夫ですか…?起きれますか…?」
返事はありません、どうやら気絶しているようです。
僕は立ち上がりました。…TSUKUYOMIに報告しなきゃ…と。
しかし僕は躊躇います、もし…この男の人をTSUKUYOMIに差し出せばただじゃすみません。
少なくとも此処にいた派遣員と条咲さんの部下を負傷した罪が問われます。
僕はちらっと瞳の家から数m離れたところを見ます。そこには監視員が望遠鏡を持って僕を見つめています。
そして僕はこの人の顔を見ました。渋いけど…その顔はとてもこういう風な事をするようには見えません。

………。

僕はその男の腕を首に駆け、持ち上げました。

そして僕より少し離れたところにいた榛原さんに近づきます。そして榛原さんを真っ直ぐ見ると言いました。

「…一般の人らしいです。すみませんがこの人を病院につれていってくれませんか?……なるべく早く。」

…やっぱし差し出せない。

榛原さんは了承してくれました。
僕は微笑むとその男を渡します。僕はふと昔兄に言われたことを思い出しました。
『テメェは甘い!』
…苦笑いしてしまいます。確かに甘いかも…。この人下手したら敵かもしれないのに。
でも、僕は信じたい。どんな悪人だろうか感染生物だろうか…そして自分も…。それが弱点になったとしても。

[キィィ…!!]

リムジンのブレーキ音が背後から響きます。僕と阿久津さんは振り返りました。
そしてそこから二人の黒スーツの男が来ると言います。

『条咲司令官の使いの者です。早いですが向かいに参りました…布津野の方に動きがあったもようで…。』

そう言うとその二人組は礼をしました。気づけば外は夕焼け色では無く暗闇に近い色なってしまいます。
僕は真っ直ぐにリムジンを見つめると榛原さんに一つ礼を言いリムジンに乗り込みました。

615 名前:崎島 瓜夜 ◆.wQUI50w5o [sage] 投稿日:2006/09/03(日) 23:05:08

高級な皮の椅子の中、僕はポケットから携帯を取り出し見つめます。僕の新しい力がインストールされてる携帯を。
そしてギュッと力強く握りしめました。

…信じよう、この新しい武器も、仲間も…布津野も。

阿久津さんが乗り込みます。
僕は静かに深呼吸をするとリムジンが発車されます。
向かう場所は布津野の元、悪意の巣、新宿中央病院へ……。

616 名前:榛原 ◆fAnDqHclsQ [sage] 投稿日:2006/09/04(月) 23:10:25
>「ありがとうございます!榛原さん!」
そう言われてワイは心から微笑んだ、ブラックエッジはワイの天敵やけど。
このボーズは少なくともええ奴や、悪い奴と良い奴の区別ぐらいつく。

ワイはトランクを地面に落として座り煙草の火をもみ消し崎島くんに任せることにした。
ガキ達はワイより崎島くんの方が親しみやすいやろうし、話すには適任やろうと思ったからやで。
すると、なんやテントウ虫がどうたらこうたら言ってるやないか。しかも追っていってしまうし、
本来の目的見失っとるやないか、ハラハラして待っとると、今度はなんや、気絶しとる男もろうてきたやないか。

しかも、どう見ても一般人やない、ベルトしとる、BEだとすぐさまに分かったで。
どうやらこの状況には恐らくこの男が関係しとる、仲間割れってとこか、正直いって面倒事は嫌やで。
まあボーズもBEならこの男が怪しいんは重々承知やろ、BEの本部かなんかに引渡しやろうなぁ。

>「…一般の人らしいです。すみませんがこの人を病院につれていってくれませんか?……なるべく早く。」

なんやて!?……こ、このボーズ、ワイの予想をことごとく潜り抜けたわ!
それも、ボーズは一般人だと思っとるわけやない、BEって知っとる。
顔見ればわかるわ、表情隠すの下手すぎやでホンマに!ワイはごめんやで、
関っとってもロクなことないで、そやけど、そう思っとったんやけど、ワイは崎島君に近寄り男を受け取ってしもうたわ、

「……ほんまに、甘ちゃんやなぁ、甘すぎるで、ボーズ、
 そやけど、ワイ、お前みたいな甘ちゃん、嫌いやないで……こいつはワイに任せときっ!」

受け取る時についガッツポーズしてしまう、なんでやろうか、やっぱ嬉しいからなんかなぁ。
ホンマ、このご時世にとんだお人好しやで……こないな清清しい気持ちは久しぶりや。
ワイはずいぶんと長い間、暗闇に居すぎたみたいやな……。

[キィィ…!!]

『条咲司令官の使いの者です。早いですが向かいに参りました…布津野の方に動きがあったもようで…。』

「そのせいかいな、さっきから頭になんやアノ感覚が来るんは。」
だれにも聞こえないぐらいの独り言を漏らす。現実は残酷や、
ボーズは布津野のとこへ行くちゅうことは、次会ったときはワイとボーズは敵同士いうことや、
ホンマに悲しいわ、そやけど、ワイは今は笑って送ることにしたわ。



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