もう0時か、
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【TRPG】SUPER BATTLE TOURNAMENT!!

1 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/15(金) 02:48:30.99 0
最強の矛とは何だ?
最強の盾とは何だ?
最強の力とは何だ?
最強の技とは何だ?

最強の者とは、誰だ?

――一番強い奴を、見たくはないか?
俺は、見たいよ。

一体この世界で、誰が一番強いのか?なんて、誰でも考えたことがあるだろう。
それを本気で考えた人間がいた。
その人間が、世界一の経済大国の若き皇帝だったのだ。

長年の準備期間を経て、ついに強い奴を決める大会の開催が決定した。
その優勝賞金は、なんと一兆D!(※D=ドン。世界共通通貨)
小さな国ならまるごと買えてしまいそうな賞金の額。その報せは瞬く間に世界を駆け巡った。

行きたいが旅費がない?心配はいらない。
出場者を運ぶためなら、空に浮かぶあの島や海の底のあの街まで使いを出そう。
行きたいが暇がない?その心配もいらない。
出場者の休みを取るために、国をあげてそのサポートをしよう。
全ては――一番強い奴を決める為に!!

禁じ手はただ一つ、相手を殺すことだけ。
裏を返せば、殺さなければ何をしてもいいのだ。

殴れ。蹴れ。斬って、叩け。
刺して射って突いて掴んで投げて刎ねて薙いで潰して撲って躱して絞めて放って――倒して。
打って当って嗄して爆ぜて燃して冷して逸して賭して落して溶して狂って叫んで――壊して。

――最後の1人になるまで、闘い尽くせ。

ジャンル:バトル
コンセプト:世界観とか何でもありバトル
期間(目安):1、2ヶ月ほど
ストーリー:バトルトーナメント
最低参加人数:4人、最大でも8人
決定リール:勝敗が決まった後など、過度でなければ
○日ルール:2日
版権・越境:なし

2 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/15(金) 02:50:59.06 0
キャラ用テンプレシート(項目の追加は自由です)
名前:
性別:
年齢:
外見:
装備:
戦法:
うわさ:

※説明※
魔術が発展した国もあれば、科学が発展した国もある、そんな世界。
なので基本的にキャラ設定に制限なし。ただし、版権キャラそのままの利用はご遠慮ください。
基本戦闘は3ターンで決着、勝敗は2ターン目先攻の人物の秒数以下が奇数が偶数か、で決める。
合わせてくる可能性も考えられるので、奇数が勝ちか偶数が勝ちかは毎回その後。
ただしもう続けられない場合など、申告すれば勝ち予定者は負けに変更する権利がある。
しかし、負け予定者側から勝ちに変更する権利は原則的に与えられない。
負けた人はその時点で申し訳ないがお疲れ様でした。エピローグ書いて退場でもよし、
他の試合を観戦、テリーマンや本部以蔵や雷電、富樫虎丸状態になっても構わない。
負けた人物同士で大会外のエキシビションマッチを行うのも自由。

3 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/15(金) 02:52:52.04 0
ここは経済大国、セントレアド。
気が触れているような皇帝の思いつきは、民衆の心を掴み。
この国の一大イベントとなっていた。
むしろ『世界中の』と言い換えても語弊はないかもしれない。
誰もが皆、それを知りたがっているのだ。

――誰が1番、強いのか。

開会前、何日にも渡って行われた予選。
その『ふるいのかけ方』は、いたってシンプルなものだった。
四角く区切られた広い部屋で。参加者から無作為に選ばれた100人前後が、残り1人になるまで、闘い続けるだけ。
勝ち抜いた猛者を再び100人集め、そこでまた残り1人になるまで闘わせる。その繰り返し。
全世界から集められ、数十万とも数百万とも数千万とも言われた参加者は容赦なくそこで脱落していった。

それでも、8人。確かに残った。
運もあるだろう。巡り合わせの結果かもしれない。
共通するのは――強いことだけ。
この中に、いるのだ。世界一が。

「我が国の誇る治癒魔術はどうだったか?予選で出来た傷など、全てなくなってしまっただろう?
 本選でも毎試合ごとに治療は行われる。出し惜しみすることなく、力を発揮してくれたまえ!
 と、言い忘れていたな、予選突破おめでとう!本戦は2日後となる!
 国最高級のホテルを用意してある!明日はゆっくり体を休め、英気を養ってくれたまえ!
 それでだな、これを渡しておこう!明後日の本選で必要になるから、必ず持参して来るように!
 それでは、最強『候補』君!また本選で会おう!」

『大会責任者』と書かれた腕章を付けた軽薄そうな男が予選を勝ち抜いた参加者に声をかける。
一方的にまくし立てた後、参加者に強引に何も書かれていない札を渡し、そのまま去っていった。
ホテルに案内された参加者はやがて、白紙だったはずのその札に数字が浮かび上がってくることに気づくだろう。

【途中参加が難しいシステム上、初期参加募集は少し長めに取ります。
 そんなに集まるかは分かりませんが参加者は8人まで、それ以上は申し訳ありませんが打ち切らせてもらいます】
【参加者の方へ:予選の様子etc、導入はどんなものでも構いません。
 1〜8までの好きな数字を選んで下さい。早い者順、数字の被りはありません】

4 :津上 ◆7G4/URSSpo :2011/07/15(金) 11:26:18.44 0
まー適当によろしくお願いします。導入は後で

名前:津上 春風(つがみ はるかぜ)
性別:男
年齢:17
外見:黒っぽい服に赤茶色の髪
装備:なし
戦法:猪突猛進、真ん前から打ち砕く
うわさ:体の部位を強化する“ブリッツアーマー”の能力者

5 :サンマルク ◆WZ16BjJDao :2011/07/15(金) 14:49:27.58 O
宜しく頼んますー
とりあえず先にテンプレだけ投下


名前:コフィー=サンマルク
性別:女
年齢:20
外見:割と高身長、ボサボサ黒髪の男顔
服装はシャツにベスト、ズボンに革靴。帽子被ってる
装備:黒いアイパッチとリストバンド
戦法:どんな手を使っても勝つ
うわさ:5分間だけどんな物質も意のままに操る『ファイブ・サイコ・マリオネット』の能力者
とある目的があってどうしても金が欲しいらしい。
身元を兎に角隠したがる

6 :津上 ◆7G4/URSSpo :2011/07/15(金) 22:21:49.05 0
「さあ、ケンカだケンカ!どうした!?俺にケンカを売るヤツぁもういねえのかよ!!」

区切られただけの密室。一面は白に覆われ、無味乾燥とした印象を与える。
床一面はところどころが凹み、砕け、穴が開き、白を朱に染めている。

周囲には黒い服の少年と数人の男だけが立ち。
残りは悉く意識を刈り取られ、伏していた。

「なんて無茶苦茶な野郎だ。一人で全員倒しやがって!」
「だが………あのガキもうかなりボロボロだぜ…………!」
「千載一遇のチャンスってわけか……!ここは共同戦線を張ろう!」
「せえの、で行こうぜ。四人がかりで戦えば手負いのガキ一匹、捻り潰せる!」

倒れている予選参加者達は黒い服の少年が全て倒したらしい。
残った男四人は緊急事態とばかりに団結、手負いの猛獣を狩るべく算段を立てた。

「さあ来いよ兄ちゃん達よぉ!四人まとめてのケンカ、売られたからにゃ買ってやらぁ!」

一方、窮地に立たされているにも関わらず少年が動く気配はない。
それどころか不敵に微笑み、敵が動くのを待ってすらいた。

「調子にのりやがってーーーッッ!大人を舐めると痛い目見るぞコラァァァッッ!!」
「今までの連戦でもうボロボロのくせに元気ハツラツしてんじゃあねえッ、行くぞ!」

「「「「せーの!!!!」」」」

※     ※     ※


「あーー。御託はいいよおっちゃん。さっさとその高級ホテルとやらに案内してくれ」

黒い服を着た少年は“大会責任者”と名乗る人間から札を受け取り、面倒そうに話を聞き流した。
名は『津上 春風』………。有象無象が集まる予選を潜り抜け、勝ち残った紛れもない実力者。

手配された高級車は、津上を乗せホテルへ安全運転で走る。
運転手に何度か他愛のない話題を振ってみたが、何れも適当な相槌で返されるだけだった。
特にすべきこともなく流れる音楽を聴くだけだった津上は予選を振り返ってみる。
しかし、どれも例外なく拳でのしただけだったことを思い出し、記憶の糸を手繰るのは止めた。

「はぁ〜やっと着いたらしいな。ふかふかすぎて眠っちまいそうだった」

気だるそうな猫背で眠気眼をこすりながら車を降り、ホテル内へ。
一流ホテルの名に恥じない高級感だと津上は思うが、幾分こんな経験初めてなのでよく分からない。
オーナーと二、三挨拶の言葉を交わし、従業員の案内に沿ってようやく自身の部屋へ辿り着く。

「形式ばったのはどうも苦手だね。肩が凝っちまった」

ベッドに体を埋め、うとうとしかけたところで、渡された札の存在を思い出しズボンのポケットを漁る。
うつ伏せから仰向けへと翻り、万全の体勢で白色の紙の表裏を眺めてみた。

「………あん?7………?」

ただの紙くずだった白い紙に浮かび上がっていたのは“7”の文字。
それがどのような意味を指し示すのか津上には皆目見当がつかない。
が、頭の悪さは自分自身が一番理解しているので早々に思考を打ち切った。

(ま……どうでもいいさ。ただ相手をぶちのめして勝つ、そんだけだ……!)


【導入終了。どんだけ集まるか知らんけども皆様、何卒よろしく!】

7 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/15(金) 22:46:45.36 0
>>4-5
参加ありがとうございます!
継続して参加受付は行っております。ご遠慮なくどうぞ!

本選が始まるまでリアル時間でも話内時間でも少々間があります。
お暇を持て余すようでしたら他の参加者の方と絡んだりされても私は一向に構いませんので。

8 :名無しになりきれ:2011/07/16(土) 13:41:18.97 0
ぐはっ!

















^^













うううううぅうぅぅぅぅぅ












^^;;












9 :サンマルク ◆WZ16BjJDao :2011/07/16(土) 14:59:41.54 O
巨大な部屋はただ人を収容するためのだけの場所だった。
部屋の扉を開ければ、鉄錆のような臭いが鼻を突く。
そして暗い密室の中、うず高く積まれた人の山の頂点で、勝ち残った男は微笑んでいた。

* * * * * * * * * * * * * *

コフィー=サンマルクという名前は偽名だ。
名前だけでなく、性別、年齢、出身、経歴など一切不明。
ただ一つ分かっている事は、サンマルクの持つその能力に関してのみ。
『ファイブ・サイコ・マリオネット』――5分間だけ何でも意のままに操る力だ。
その力でサンマルクは、血の滲む思いで本選まで上り詰めた。
そんな彼の――否、彼女がこの戦いに参戦した目的はただ一つ。


一兆Dを、手に入れること。


「うわー、何つーか……凄ェな、色々と。本当に金取られないんだよな?」

>『予選突破おめでとう!本戦は2日後となる!
  国最高級のホテルを用意してある!明日はゆっくり体を休め、英気を養ってくれたまえ! 』

ホテルを目の前にして唖然とした。こんな所で泊まれるのが夢みたいだ。
大会責任者と名乗っていた軽薄かつ馴れ馴れしかった男の言葉を思い出す。
本選は2日後。
それまで退屈だな、とサンマルクは与えられた部屋に向かいながらぼんやりと思惟に耽る。
チン、とエレベーターの軽快なベルの音と共に扉が開いた時、ふとある事を思い出した。



>『それでだな、これを渡しておこう!明後日の本選で必要になるから、必ず持参して来るように!
  それでは、最強『候補』君!また本選で会おう!』

男から手渡された、何も書かれていなかったまっ白な紙を、尻ポケットから引っ張り出す。
少しよれたそれを開くと、さっきは無かった筈の数字が書かれていた。

「”5”…………?何のこっちゃ」

与えられた部屋のベッドに腰掛け、何度も見ながら眉間に皺を寄せて呟く。
順番か何かと考えるのが妥当か。
特に深く考えることはせず、再び尻ポケットに仕舞い、退屈なので部屋を出る。
何気なく視線を向けた、廊下の突き当たりの窓に広がる景色は、抜けるような青空だった。

「…………………絶対に、勝つ。勝って、勝って、…………全部、終わらせるんだ」

人知れず、黒いアイパッチの奥で、鋭い眼光が空を射抜いた。
コフィー=サンマルクの本当の戦いは、まだ始まったばかり――。


【導入完了。暇なので廊下をうろついてます】

10 :白倉克巳 ◆vdnd6bQNSk :2011/07/16(土) 23:07:10.11 0
名前:白倉克己
性別:男
年齢:24歳
外見:黒の短髪、黒のジャケットにネイビーブルーのジーンズ
装備:変身ツール「ギアシステム」
戦法:冷静沈着、しかし激情に駆られるとラフファイトも辞さない
うわさ:様々な感覚、感情の一部が欠落している。
一度、殺害された後にある施設で再生手術を施され蘇った。
生きる目的を探しており、現在は己の力を確認する為に戦闘を行っている。
皮肉屋が度を越えたような性格で、他人を常に値踏みしたような
見下したような目線で話す。


11 :白倉克巳 ◆vdnd6bQNSk :2011/07/16(土) 23:33:22.96 0
「生きるってのは何なんだろうな。俺が昔に呼んだ物語の中の登場人物はやたら
とその意味を言いたがるが、俺にすればどれもこれも、絵空事だ。
そんなものは、豚の餌にもなりゃしない。」

戦いに赴いた者達の、血と汗が混じった戦場の臭いをその
全身で受け取りながら、1人の男――白倉克己は皮肉に満ちた笑顔を浮かべる。

「そういう、あんたは何で戦うんだぁ……寒い。
そんだけ大層な事言うんなら、よっぽどの理由があるんだろ……なぁ
寒い、寒い……体が、寒い。助けて……たすけ」

無数の打撃痕を残し、今にも死にそうな声で傭兵の1人が
白倉に問う。
白倉は、傍にいた格闘家らしき男をうず高く積まれた人の山に
投げ捨てる。

「生きるって事は、死ぬ事へ必死で走っていくってことだ。
そこに、意味なんかあるわけがない。
ただ、人は生きて、そして死ぬ。お前も、そうやって死ぬんだ。
永遠に、報われない無意味な時間。それがお前の人生だ。
いや、だった――と言うべきかなぁ。今のお前は死んだも同然だ。」

既に気絶した傭兵を蹴り飛ばすと、白倉はホテルへの招待状を受け取り
平然とした顔でその場を後にした。

>「我が国の誇る治癒魔術はどうだったか?予選で出来た傷など、全てなくなってしまっただろう?
 本選でも毎試合ごとに治療は行われる。出し惜しみすることなく、力を発揮してくれたまえ!
 と、言い忘れていたな、予選突破おめでとう!本戦は2日後となる!
 国最高級のホテルを用意してある!明日はゆっくり体を休め、英気を養ってくれたまえ!
 それでだな、これを渡しておこう!明後日の本選で必要になるから、必ず持参して来るように!
 それでは、最強『候補』君!また本選で会おう!」

大会責任者らしき男の声に気付きながら、勝ち抜いた7人の存在を確かめる。
どいつもこいつも、一癖も二癖もありそうな連中だ。
白倉はホテルのチケットを懐へ忍ばせながら口元を醜く歪ませた。

「生きる意味が無いなら、俺は今を愉しむだけだ。
面白いゲームになりそうだよ。」



12 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/17(日) 01:55:36.58 0
>>10
参加ありがとうございます!

3人いれば、準決勝から始めてしまえばなんとか体裁は保てるかな…?
とりあえずもう少し募集は続けようと思います。
とはいえそんなに長らくはお待たせできないので、スレ立てから一週間ぐらいでしょうか。

13 :プリマヴェーラ ◆5p.yrsAWDqrW :2011/07/17(日) 15:45:06.82 O
名前:プリマヴェーラ
性別:女
年齢:12
外見:軽く巻いた金の長髪・赤のフリルドレス
装備:重火器内蔵型ピエロ人形
戦法:騙し討ちの後、一撃必中・弾幕
うわさ:金の亡者という噂らしい、だがそれを知る者は次々と消されている
金の為なら(自分が汚れなければ)なんでもする。


んもう、聞いてないわよぉ、こんなのっ。
外部から隔絶された密室、壁に飛散した真新しい血、鼻をつく反吐の香り。
プリマヴェーラは胸にピエロの人形を抱いて、不機嫌そうに口先を尖らせていた。
汚いしぃ、臭いしぃ、ほんとにやんなっちゃう…。
ちゃっちゃと終わらせて、とっととおうちに帰ってゆっくり薔薇のおフロに浸かろっと。
そこに禿げ散らかした頭皮を誇示しているような中年男がにじり寄る。

「お嬢ちゃん、ボーっとしてるとアブないぞぉ?」
「え…? きゃっ、ごめんなさい。わたしったら物思いにふけっちゃっ…」

思わず男を見上げると、その目は赤く血走っており、一目で常軌を逸していると分かる風貌だった。

「ウヒヒッ…! ホヒーホヒー」
「い、いやっ…おじさん怖い…っ」
「そうだぞぉ、おじさんは怖いんだぞぉ。ブヒヒヒ!!」

いびつに歪んだ口許から涎を垂らし、男は少しずつ距離を詰める。

「やっ…こ、こないで……っ! だれかたすけてえぇ…!」
「誰も助けやしないよ、こいつらみんな自分のことで精一杯さぁ」

震える瞳で周囲を窺う。
確かに誰一人として少女を救う勇者に名乗り出る者はいないようだった。

「だあれも助けてくれない……人生なんてそんなもんさね、ヒャヒャヒャ」
「そうみたいね…。クソの役にも立たねェ」
「は?」
「役に立たねえビチグソヤロー共っつったんだよッッ!!」

即座にバックステップで距離を取り、ピエロ人形を大仰に構える。

「ったくよぉ、タイムロスだぜ! ちょっぱやでイきなッ!!」

そして人形の頭の先を男に向けると、綿など微塵も詰まっていない右手を強く引っ張る。
瞬間、男の両腕が爆散。
後に残ったのは気が狂うほどの痛みにもがき苦しみながら、無様に床を転げ回る男と、
――既に別の参加者に狙いを定めるプリマヴェーラだった。

14 :プリマヴェーラ ◆5p.yrsAWDqrW :2011/07/17(日) 15:48:44.74 O
* * * * * * * * * * * * * * * *

>「我が国の誇る治癒魔術はどうだったか?予選で出来た傷など、全てなくなってしまっただろう?

「うん、わたしビックリしちゃった! アバラも何本かイっちゃってたから一安心☆」
万が一にも傷が残ることがあれば、その場で暴動を起こす気でいたプリマヴェーラ。
全身くまなく元通りになった玉の肌を眺めながら、さっきまで悦に入っていったところだ。

> と、言い忘れていたな、予選突破おめでとう!本戦は2日後となる!
 国最高級のホテルを用意してある!明日はゆっくり体を休め、英気を養ってくれたまえ!
 それでだな、これを渡しておこう!明後日の本選で必要になるから、必ず持参して来るように!
 それでは、最強『候補』君!また本選で会おう!」

「さ…最高級のホ・テ・ル? それってとってもステキね!
 …? ァア? なによ、このちり紙……鼻でもかめっての?」

痰でも包んで投げ返してやろうかと思案したその時、表面にぼうっと数字が浮かび上がる。

「…………1?」

貴方が世界でNo.1の美少女です、というメッセージにも見えたがそうではないらしい。

「んん……まあいっか、それより高級ホテル☆薔薇のおフロ〜♪スペシャルディナー!」

人形をお手玉のように持て遊びながら、ステップを踏みつつホールへと続くドアを優雅にくぐり抜けていった。
他の参加者には目もくれず、プリマヴェーラの脳内は豪華絢爛な無数の輝きに包まれる自分の姿でいっぱいだった。


【参加致します、どうか何卒よろしゅうに】

15 :名無しになりきれ:2011/07/17(日) 18:01:36.66 O
避難所は作らないの?

16 :神偉 ◆7gmyS2A0oc :2011/07/17(日) 21:41:26.87 O
名前:神偉 章【かむい あきら】
性別:男
年齢:18
外見:黒髪、、童顔、優男風
装備:白いジーパンに黒のタンクトップ
戦法:自分が強者と認めた相手には容赦ない。
基本的に女、子供には全力を出せないタイプ。
うわさ:自分の血液を武器化、硬質化する事が出来る。

17 :神偉 ◆7gmyS2A0oc :2011/07/17(日) 21:47:34.74 O
四角く区切られた白い部屋…
体の至る所から出血が目立つ優男風の青年と、大剣を握った巨漢の剣士が向かい合う。
「この化け物が…死にやがれー!」
巨漢の剣士が青年に大剣を振り下ろす。
青年は微かな笑みを浮かべながら大剣をサイドに避ける。
手にはいつの間にか赤い剣が握られていた。
「化け物だなんて酷いなぁ。僕だってちょっと特殊な能力を持った普通の人間なんだぜ?」
赤い剣を巨漢の剣士の腹部に突き刺す。
巨漢の剣士は倒れ、部屋に残ったのは優男風の青年だけとなった。
「ようやく終わった…。さて、これからが本番だな…。」


「我が国の誇る治癒魔術はどうだったか?予選で出来た傷など、全てなくなってしまっただろう?
 本選でも毎試合ごとに治療は行われる。出し惜しみすることなく、力を発揮してくれたまえ!
 と、言い忘れていたな、予選突破おめでとう!本戦は2日後となる!
 国最高級のホテルを用意してある!明日はゆっくり体を休め、英気を養ってくれたまえ!
 それでだな、これを渡しておこう!明後日の本選で必要になるから、必ず持参して来るように!
 それでは、最強『候補』君!また本選で会おう!」
『大会責任者』の腕章を着けた男は何も書かれていない札を渡すと颯爽と去って行った。
ホテルに着いた青年は何も書かれていない札をマジマジと見ながら自分の部屋を探す。
>>9ふと、廊下の突き当たりの窓から外を眺める人影を発見した。
青年は友人に接するように軽い口調で話し掛ける。
「やあ、君も大会の生き残り?さっき貰った札、何も書かれてなかったんだけど…あれ?」
コフィーに対し何も書かれていなかった札を見せる。
するとそこにはハッキリと数字の「8」が浮かび上がっていた。
「8だって…何の数字だろうね?まあ、明後日には全部分かるか…。
 ところで、君は何の為に大会に参加したの?」


【参加希望します。不慣れですがよろしくです。】

18 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/18(月) 01:29:21.04 0
>>13>>16
参加ありがとうございます!
これで5人、残り枠は3人となります。

>>15
とりあえずは本編が始まってからになるかなと思います。

19 :ヴィオレッタ ◆.TWjtWpExs :2011/07/18(月) 02:27:46.97 0
名前:ヴィオレッタ・ルロワ
性別:女
年齢:18
外見:身長170cmに細い手足、腰まで届く銀髪に作り物めいたアイスブルーの瞳
装備:妙にファンシーな青いドレスの上から、要所に透き通った氷の甲冑を付けている。手には銀色の長い錫杖。
戦法:氷の属性魔法、得意分野は砲撃系と幻術。特に砲撃の火力は惜しまないタイプ。徹底的かつ容赦なし
うわさ:出身国では「樹氷の魔女」「氷の魔眼」「ダイアモンドダスト」など無数の二つ名で呼ばれている。ちなみにどれも気に入っていない


【魔法使いの参戦です。よろしくお願いします】

20 :ヴィオレッタ ◆.TWjtWpExs :2011/07/18(月) 02:28:45.08 0
「故国(クニ)の連中と同じね…弱い奴はいくら集まったって弱い。なんて不愉快な連中…」

そう吐き捨てながら、ヴィオレッタは周囲の『樹氷達』を睥睨する。

無機質なただ広いだけの部屋は、彼女の手によって凍てつく冬の森に描き換えられていた。
一面に立ち並ぶ、吹雪を受けて氷の枝葉を全身に纏わせた樹木…しかし、それらは全て人間で作られたオブジェだ。
この部屋にいた彼女以外の99人…その成れの果てである。
ヴィオレッタは目の前にあるそれらを蹴倒して砕こうか数秒ほど逡巡した末に、予選前の説明で「殺しだけは禁止」と注意されたのをようやく思い出した。
勝つための条件なら仕方ない…と、忌々しげに本日12回目の舌打ちをしてから、錫杖で手遊びしつつ部屋を立ち去る。
もうこんな苛立たしい場所に用はないと言わんばかりに。



ヴィオレッタの出身国は、辺境ながら高度な魔法文明と、他国から「おとぎの国」とも揶揄される風変わりな戒律に支配されていた。
幼年期からの魔法教育や、試験による14歳からの魔法使い選出制度、無駄にファンシーな制服など…数え挙げればキリがない。
しかし、そんな平和な国で生まれた彼女は、最初から紛れもなく異端の存在だった。
生まれつきの尋常ではない魔力…手当り次第にあらゆる物を凍結させるその力が最初に暴走したのは1歳の頃、対象は彼女自身の両眼であったという…。



…この責任者とやらはアタマのネジをどこに捨てて来たの?今すぐ脳天に氷柱でも叩き込んだら直るかしら?
男が大仰に語る労いだか何だか分からない演説を聞き流して、ヴィオレッタはまたもや舌打ちをする。本日15回目。
いつ堪忍袋が爆発四散してもおかしくはないが…しかし滞在期間はあと数日、これが終われば大金を盾に祖国を潰せるのだと考えて溜飲を下げる。


そう、彼女の目的は祖国の転覆だ。
平和ボケして出る杭を叩く事だけに執心する連中を血祭りに上げ、実力主義という革命を起こす…。
彼女の振るう暴虐であればそれは容易いが、それだけでは真面目に国が滅ぶ…そのため莫大な資金が必要だった。
幸いヴィオレッタは国選魔法使いの義務とされる「平和と魔法修行のための国外留学」がまだ残っていた(と言うか免除されていた)ので、それにかこつけての大会出場である。
こうでもしなければ、「最悪の魔女」も出国ビザは取れなかったに違いない。


ホテルに到着しても、ヴィオレッタの苛立ちは収まらなかった。
力ある者を見世物にし、餌を与えて飼い慣らそうとする…こういう屈辱は我慢ならない。

「よし、20年以内にこの国に戦争を吹っ掛けましょ」

人目も憚らずロビーでそう呟いた所で、先ほど手渡された紙を思い出す。
明らかに魔力が込められていたが、どうやら暗号の類だと判断し放置していた。もとより戦闘に役立たない、チマチマとした魔法は不得手だ。
しかし、タイミングよく解呪されたらしい。

「…4…慈悲の数字ね、運命は私が王たり得るのか試そうというのかしら?」

21 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/19(火) 00:49:52.79 0
>>19
参加ありがとうございます!
色んな人が集まってくださって嬉しいです。

これで6人。木曜日には開始しますので、お待ちくださいね。

22 :勇者ヒロヒコ ◆j9aiDdutRkuG :2011/07/20(水) 02:59:11.39 0
「やれやれだ、どいつもこいつも歯応えが無いぜ。まだやるか?」

無数に倒れた参加者達の無残な姿を見つめ、勇者ヒロヒコは考えた。
「世界で一番強い奴」、確かに男子に生まれた以上この言葉に
揺らがない奴なんていないだろう。
もし、揺らがない奴がいるならそいつは単なる玉無しだ。

「さぁ、次行こうか。」

ヒロヒコは拳を握り次の敵を待ち構える。
しかし、誰も出てて来ない。どうやら予選とやらは終わってしまったらしい。
彼の紹介が遅れてしまった、すまない。
彼の名前は勇者ヒロヒコ。世界を魔王の手から救う為に旅に出ている予定だったが
それにも飽きてきたのでこの国に寄ってみたら面白そうな大会が開かれていたので(以下略

ホテルに到着したヒロヒコを待っていたのは、豪勢な客室とフルーツの山盛りであった。
予選を勝ち抜いただけあって、えらく待遇が良いのも頷ける。
ヒロヒコは果実を拾い上げるとゆっくりと舌の上で転がした。

「レロレロレロレロ……うわ、苦っ。」

23 :勇者ヒロヒコ ◆j9aiDdutRkuG :2011/07/20(水) 03:08:39.13 0
名前:勇者ヒロヒコ
性別:男
年齢:27
職業:勇者(無職)
外見:長身、筋肉質 顔は劇画調
装備:青の野球帽 内ポケットが改造気味の学生服
戦法:ごり押し、たまに知恵も使う
うわさ:吸血鬼の魔王を倒す為に村を旅立った勇者。
途中で仲間とはぐれ、この国を彷徨っていたところトーナメントに
興味を持ち参加した。
近接戦闘において「精霊:ジョジョリオン」を召還して戦う。
勇者だが、剣は持たず拳のみで戦う。

24 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/21(木) 17:14:54.63 0
>>23
参加ありがとうございます!

木曜日になりましたので募集は打ち切らせて頂きます、あと一枠は私がやります。
すぐ書き出したいところですがちょっと急用が入ってしまったのでしばしお待ちください。

25 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/22(金) 03:41:39.70 0
その試合会場は、熱気に満ち溢れていた。
かなりの人数が収容できるはずの観客席ですら、空席を見つけるのが難しいほど。
開会を今か今かと待ち望み、今にも暴発しそうな観客の心に応えるように、ステージ上に1人の男が現れた。
手に、マイクを握りしめて。

「最強の奴が知りたいかぁーーーーーー!!!!」

一瞬の静寂。すぐに、歓声。
ここに来ている人間の目的は、それしかないのだから。

「お集まりの皆様!お待たせ致しました!これより世界最大の闘いの祭典!
 『スーパー・バトル・トーナメント』が幕を開けます!
 今日、ここにいらっしゃる方は、全て歴史の目撃者!
 誰も知り得なかった疑問に、初めて答えが出るのです!」

男の頭上の巨大モニターに、行われた予選のハイライトが流れ始める。
それを確認すると、芝居がかった口調で男は続ける。
「今ご覧になっていただいているのが予選の様子です。この地獄のような予選で、倒れなかった猛者がいる!
 そいつらが、今日!闘うのです!最強となるために!
 皆様、大きな拍手と歓声でお迎え下さい!参加者の、 入 場 です!」

ファンファーレの音とともに、参加者が観客の前に姿を表す。
長い長い一日が、今、始まる――。



  ――――Let's SUPER BATTLE TOURNAMENT!!――――

26 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/22(金) 03:43:03.24 0
「まず、参加者の皆様に大会の発案者であり投資者、そして最高責任者である方からご挨拶があります!
 我が国の、皇帝陛下です!」

巨大モニターが切り替わり、椅子に座る男の姿に切り替わる。
貴賓席に座っていることは肉眼でも確認出来るだろう。
その顔に参加者は全員見覚えがあるはずだ。軽薄そうな印象は、服装が変わっても拭えない。
予選後、参加者に話しかけてきたあの男が。皇帝らしい装いになって、モニターに映し出されている。

「諸君!君たちは強い!だからこそ!1番強いのは誰なのか、私は知りたかったんだ!
 知っての通り、優勝者には1兆Dが与えられる!個人で使うなら何回でも人生遊んで暮らせるだろう!
 だがしかしだ!1兆Dなど、副賞でしかない!優勝者には、金など幾ら払っても手に入らない栄誉!
 『最強』という称号が、その両手に宿るのだ!それを目指し、戦い抜いてくれたまえ!
 さて、予選後、私が直々に渡した紙は覚えているな?薄々感づいているとは思うが、その数字は組み合わせの番号である!
 それの発表をしよう!」
モニターが二分割され、その左側に表が映し出される。

          ┌─ 1
      ┌─┤ A
      │  └─ 5
  ┌─┤
  │  │  ┌─ 2
  │  └─┤ B
  │      └─ 6
─┤
  │      ┌─ 3
  │  ┌─┤ C
  │  │  └─ 7
  └─┤
      │  ┌─ 4
      └─┤ D
          └─ 8

27 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/22(金) 03:43:33.66 0

「不自然だろう?今そこにいるのは7人だ!しかし、数字には8まである!
 実は、スペシャルゲストが居るのだ!紹介しよう!」
その声とほぼ同時、会場に入ってきた物体があった。
とても不格好な、二足歩行の機械が。

「科学技術大国と軍事大国とが協力して作り出した、多機能人型自動兵器『エンペラー』!
 その試作型の6号機だ!試作型とはいえほぼ実用型、見た目に反してかなりエグい機能である!
 優勝者は『世界最強』になるのだ、人の手によって造られたモノぐらい、軽々と打ち破ってみせろ!
 なお、『エンペラー』には6号機にちなみ6番をあてがってある!
 つまり、こうなるな!」
その一言で、モニターの表の数字が、参加者の名前へと変わる。

          ┌─ プリマヴェーラ
      ┌─┤ A
      │  └─ コフィー=サンマルク
  ┌─┤
  │  │  ┌─ 勇者ヒロヒコ
  │  └─┤ B
  │      └─ 多機能人型自動兵器『エンペラー』試作型6号機
─┤
  │      ┌─ 白倉克己
  │  ┌─┤ C
  │  │  └─ 津上 春風
  └─┤
      │  ┌─ ヴィオレッタ・ルロワ
      └─┤ D
          └─ 神偉 章

「それでは、最強『候補』諸君!戦え!勝ち抜け!最強になれ!
 今ここに、開会を宣言しよう!
 健闘を祈る!」

28 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/22(金) 03:44:51.57 0
「それでは、ルールの説明をしますね」
再び、マイクを持った男が口を開く。観客にも聞かせているとはいえ、基本的には参加者相手だ。

「A会場はここ。B会場C会場D会場は別になります。あそこに簡易ワープホールを開いてあるので、簡単に移動出来ます。
 ルールは予選と変わりませんね、殺しは御法度、それ以外は基本なんでもありです。
 勝敗に関してはどちらかが降参のアクションをとるか、ダウン後のレフェリーによる10カウントです。
 試合開始後、縁に特殊なバリアを貼りますのでリングアウトはありません。観客への影響なども考える必要はありません。
 レフェリーも考えなくていいですよ。(チョイチョイ)ほら、触れないようになっているんです。
 意識体のみここに置いて、肉体は別の場所、とかそんな術らしいです。なので全く気にせず、本気出して下さい」

「それでは!選手達がそれぞれの試合会場へ移動致します!
 ここの会場の皆様も!他の試合はモニターでリアルタイムで観戦出来ますのでご安心下さい!」

それぞれの会場に移動した参加者達は、レフェリーの指示でステージの中央、所定の場所に睨み合って立つ。
一歩踏み出せば攻撃が当たるか当たらないか、そんな絶妙な相手との距離。
4つの会場のレフェリーが同時に腕を上げる。まるで示し合わせているかのように、同時に腕が降りた。

「――試合開始!!!!!!」
マイクを持った男が、
耳もつんざくような声で叫んだ。

29 : ◆Fwad8f9rJw :2011/07/22(金) 03:52:33.14 0
スーパーバトルトーナメント控え室
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1311274176/
他板ですが控え室立てました。これ以降連絡などはこちらへ。

30 :津上 ◆7G4/URSSpo :2011/07/23(土) 17:30:07.36 0
「眠い……見世物じゃあるまいし、いちいちうるせえなぁ」

やかましいファンファーレの音と共に入場した津上は、だらしなく猫背で佇立。
本選に残った他の面子にそれぞれ一瞥くれたが、らしい行動はそれだけだった。
その間も司会の進行は澱みなく続き、巨大モニターに二日前白い札を渡した人物が映される。

「……あのおっちゃん、偉い奴だったのかよ。随分と酔狂なこった」

寝ぼけた頭でモニターを見つめ、ぶっちぎれたおっさんだ、と感想。
スペシャルゲストの自立機動兵器の存在、そして対戦相手の旨を聞き漸く眠気も吹っ飛ぶ。

戦闘狂というほど闘争が好きな訳でもないが。このトーナメントは、別だ。
証明する。俺を。俺の存在を。


───C会場

「御託はいいさ。さっさとはじめようぜ。俺達の喧嘩をよ!」

逸る気を抑えながら、レフェリーの説明を少ない脳みそに叩き込んで把握。
噛み砕いて言えば殺さずぶっ倒せばいい。津上にはこの一文で十分。

それよりも問題は相対する対戦相手。
黒のジャケットにネイビーのジーンズ。
体格はそこそことしても、流石放つ気配は本選まで勝ち残った男。尋常ではない。
何より敵を見下すような“眼”と、その態度が津上は気に入らなかった。

「あんま人を見下してると、痛い目みるぜ、兄ちゃん……!」

右腕を前へ突き出し、指を一本ずつ折るようにして拳をつくった。
既に戦いの準備は整っている。後は試合が始めるのを待つのみ。

>「――試合開始!!!!!!」

マイクを通してけたたましい喧嘩の合図が鳴る。津上はそれを撃鉄にして能力を発動。
風になびいた髪が逆立つと、右腕を纏うようにして橙色の装甲が構成されていく。
“ブリッツアーマー”。体の部位を強化する、単純明快な、肉体強化の能力。

「先手いただきぃっ!これでも食らいやがれええぇぇぇえええぇぇええぇぇえええぇぇぇえええぇぇええッッ!!!」

体幹を捻りながら左足で一歩踏み込み、腕を前へ。
拳が向く先は当然頭。一撃でぶちのめすつもりで、渾身のストレートパンチ。


【白倉さん、何卒よろしくお願いします!】
【津上→ストレートでぶっ飛ばす。まっすぐ行ってぶっ飛ばす】

31 :白倉克巳 ◆vdnd6bQNSk :2011/07/24(日) 22:45:39.69 0
(眩しいな…俺には眩し過ぎるくらいだ)

会場のゲートを潜った克己は、目の前に立つ対戦相手を確認し
フッと嘲笑の声を漏らす。
相手は、まだ少年だったからだ。克己のその嘲笑を感じたのだろう、少年は
宣戦布告の声を上げる。

>「あんま人を見下してると、痛い目みるぜ、兄ちゃん……!」

>>「――試合開始!!!!!!」

「−−ッ!!」

強烈な速度で放たれた拳が、試合の合図と共に克己の頭部を打ち据える。
宙に舞うのは、克己の体。ぐにゃりと不気味な音を立てて地面に落下する。
「1…2…3…!?」

レフェリーがカウントを始めた直後、克己は四つんばいの体勢から
何事も無かったかのように立ち上がる。
ただ1つ、顔があり得ない方向へ捻り曲がっている以外は。
それを自らの両手で振り戻しながら、克己は目の前の少年−津上を見据える。

「よりによって俺の相手はガキか。それも、まだこの世に生まれて10年と少しばかりと見えるが−−
ママは見に来てくれてるのか?お前が負けて、泣いて帰っても夜には慰めてくれるからなぁ…」

『DIE SYSTEM START』

克己がベルトを腰に巻き、その瞬間電子音声が会場に響き渡る。
死者のみが身に着ける事を赦された、呪いの装具。
克己の手に握られたナイフ型の解除キーをベルトに装填すると、
その全身が白と赤の魔人へと変貌する。

「これは……ギア・アーク。良き終わりを齎す、死のシステムだ。」

赤熱する腕を振り上げ、驚異的な跳躍力で津上に接近する。
同時に右のジャブで牽制しながら、電磁ナイフを内蔵したローキックを放つ。
鮮烈な一撃は、機動力を殺す1手。足をもがれたバンビを、慈悲無き終わりに誘わんとする。

【攻撃を受け変身、ジャブの牽制から足狙いでナイフ内臓のキックを放つ】

32 :津上 ◆7G4/URSSpo :2011/07/27(水) 17:36:23.08 0
「いっけねえ!手加減忘れてた………ッッ!!」

津上は自身の愚鈍さを呪った。
もしかしたら、ひょっとしたら死んでしまってるかも知れない。
何せ防御か回避くらいすると踏んで、敢えて全力で殴ったのだ。

ただ、そんな懸念も杞憂であったらしい。
レフェリーの声が止まり、目の前の白倉が平然と起き上がったから。

「中々タフじゃない、の……………!?」

奇妙な光景に津上が、レフェリーが、会場が硬直する。
立ち上がった白倉の顔が明らかに“変な”方向へ曲がり、そして平然と捩れた首を元に戻したのだ。
まるで死人。まるで幽鬼。形容できない気味の悪さが背筋にぞくりと走る。

>「よりによって俺の相手はガキか。それも、まだこの世に生まれて10年と少しばかりと見えるが−−
>ママは見に来てくれてるのか?お前が負けて、泣いて帰っても夜には慰めてくれるからなぁ…」

見下した言い方しやがって、と津上が吐き捨てる暇なく白倉がベルトを腰に装着し────

現れるは、死の魔人。

>「これは……ギア・アーク。良き終わりを齎す、死のシステムだ。」

「終わりに良いもクソもあるかぁっ!終わったらそこからは何もねえッッ!」

津上が右腕を構えると呼応するように白倉が即座に間合いを詰め、肉薄。
放たれたジャブを紙一重で回避、しかし先の一撃は牽制に過ぎず。

(────やべえッッ!!)

不意を突いた鋭いローキックが飛来し、内蔵されたナイフが津上の脚を抉った。

「があ゛ぁぁぁあ゛あ゛ああぁぁああああっっっ!!!」

悲痛な叫びを上げながら、即座に傷ついた足で後退を自身に命じる。
喧騒に溢れていたC会場は津上の叫び声で水を打ったような静寂に包まれた。

「………いやいや、全くすげえすげえ。予選で戦った奴らの百倍は歯ごたえがあらぁ………!」

膝をつき、その左脚が深く抉れ止め処なく血が流れようとも。
依然として不敵さと快活さをないまぜにした表情を崩さない。
白倉が予選を通過した本物の『強者』であるように。
津上もまた、有象無象の予選を潜り抜けた本物の『強者』なのだ。

「だがよぉ!やってみるもんだな兄ちゃん!えぇッ!?」

使用不能と化した左脚が、虹色の発光を伴って橙色の装甲に包まれていく。
次に右脚も同じく橙色の装甲が津上の足を覆った。ブリッツアーマーの、部位強化能力が発動した証左。
とどのつまり肉体強化で怪我を補うという、荒唐無稽で無茶苦茶な理屈。

しかしそれをやってのけるのが、津上春風という少年なのだ。

33 :津上 ◆7G4/URSSpo :2011/07/27(水) 17:38:25.96 0
右腕・両脚が装甲を覆った状態で、津上は再び戦闘態勢へ。

「そういや兄ちゃんよぉ……ママがどうの、って言ってたな。観になんて来ねえさ。
 ───お袋は病弱なんだよ。働きすぎってヤツだ」

特に悲しげな様子もなく。ただ淡々と独り言のように。

「兄貴は貧乏なせいで頭の良い大学ってヤツにもいけねえ。妹には玩具すら買ってやれねえ。
 挙句父親ってヤツはクズでよぉ、野垂れ死んだんだ。しかもどういう訳か俺だけがその親父に似ちまった」

腕を前に突き出し、指を一本ずつ折るようにして拳をつくる。
覚悟を決めるように。譲れない何かを掴み取ろうとするように。

「頭も良くねえ。何か一芸持ってるわけでもねえ。……駄目人間さ。笑っていいぜ、俺なら笑う」

自嘲するように、津上は笑う。しかし握った拳に込める力は更に強く。

「同じような境遇の奴は口癖みてえに言う。運が悪かった、もうだめだ、そういうのをごまんと見てきた。
 だがな、俺はそういう奴等が何かをするようにはとても見えねえ。だから!────俺は誓ったのさ」

右腕の装甲の一部がスライドし展開。
金色に光を微かに帯び始める。

「俺はそいつらとは違う!違ってやるってなぁッッ!!」

帯びる金色の光は次第に大きく。輝きを増して。

「証明するのさ、この大会で!この、俺の輝きでぇええぇぇぇえぇぇええぇぇえええぇぇえええぇええぇッッッ!!!」

瞬間、跳躍。痛む左脚を堪えながら重力に従い落下。
白倉の顔面目掛けて右脚を振り下ろす、踵落とし。

────しかし振り下ろされた足は直前で軌道を変えて地面へ。
床にクレーターの如き巨大な陥没を生み出し、大小無数の破片が宙を舞う。
足場を砕いて相手の態勢を崩してから撹乱。馬鹿なりに考えた付け焼刃の作戦。

「これでも食らええぇぇぇえぇぇぇえッッッ!!!」

破片に紛れて、装甲で覆われた白倉の腹部めがけ金に輝く拳を放つ。
当然、命中すれば破壊力は最初の一撃の比ではない。


【能力で負傷の分をカバー(怪我は治らないのでほぼやせ我慢)】
【リングの床を砕いて足場を崩してのストレートパンチ】

34 :トキノイノチ:2011/08/21(日) 19:13:25.29 O
シンデモアキラメルンジャネエゾパカヤロウ

35 :名無しになりきれ:2011/08/27(土) 12:52:26.16 0
バトルのみと明記されたスレ用に楽しくキャラ設定を作って
GMのフックに合わせてそれなりに盛り上がる導入を書いた時点で
先の自由度が無さ過ぎて面白くない事がわかってしまった、といったところかな。

2ターン目先攻までは一方的に俺TUEEEEで(同じ事を2回要求される分先攻は辛いな)、
GMが勝敗を発表した2ターン目後攻ではじめて
・勝敗関係なく俺TUEEEE(勝敗の反映は3ターン目のみ)
・俺TUEEEEしながら勝敗の兆候をチラ見せ
・勝敗決定シーン
くらいの選択肢が出、
それによって3ターン目が
・勝敗決定シーン
・だめ押しや反撃失敗等の追加シーン
・戦後処理
くらいに緩く分岐する。

確かにバトルのアクションは何をやってもいいが、
結局「与えられたお題に沿って文章を書く練習場」だった、と。

文章を整える(飾ったり刈り込んだり目指す方向は人それぞれだろう)事それ自体を楽しむ人ならば
お題が与えられているのはむしろ好都合と思えるかもしれないが、
それはGMが思う程の人数ではなかったようだな。
有能な所をアピールし、同僚の歓心を買い、キャラが要所に収まるための手段としてのバトルと俺TUEEEEが好きな人にとっては
俺TUEEEEしても褒めて頼って話を振ってくれる同僚がいなければ魅力はないし、
相手キャラと絡んで話を作り変えていくことを楽しむ人にとっては
決められたルートに沿って俺TUEEEEを書き続けるのは多分楽しい事ではなかったんだろう。

・・・などと言ってみたが、
案外本当の原因は
「勝敗が決まるのが本スレの外で目につかない」
だったかもしれんよ。

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