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【開拓都市】アガルタ・デイズ【TRP?】

1 :ハックルベリーリッジ市長 ◆VEI97145J6 :2012/06/27(水) 22:44:02.80 0
【大融合】によってさまざまな世界が融合した世界。
それはあらゆる世界にとって変革をもたらし、戦い、融和、滅亡、誕生を生み出した。
百年の混乱期を経て人類はその生息域を広げるために世界の開拓へと乗り出した。
それが開拓都市【アガルタ】である。
都市建設から五年。
幾多の戦いや事件を経て、本格的な入植がはじまる。
しかしそれは人類だけのものではなく、あらゆる者たちにとっての開拓となっていた。
そこに入植する者たちは人、人外、妖怪、天使、悪魔、神、亜人、妖精…
あらゆる者を受け入れ、都市は成長していく。


中央部に都庁シャンバラがあり、都市は幹線道路によって東西南北区に分けられる。
南区は海に面しており、北区郊外には山脈がある。
東区には都市の生命線ともいえる線路があり、はるかかなたの人類生存圏へと繋がっている。
市長を頂点とした天部衆と呼ばれる異能集団が都市を守るが、彼らが守るのは都市であり必ずしも治安や住民の安全ではないので注意が必要だ。

あなたは入植者となり様々なものが生活し、様々な事件が起こっている(またはあなたが起こす)開拓都市アガルタでどのような生活を送るのだろうか?



開拓都市アガルタを舞台にした物語です。
参加者は住人の一人となって都市生活を満喫しましょう
戦ってもいいですし、騒動を起こしてもいいですし、お店を開いても自由です。
ロールしなくても住人設定や建築物設定などを投下するという楽しみ方もありです。
それを生かすかどうかはロールするキャラクターたちの自由です。
決まったシナリオなどはありません。
面白そうな事をやってみる、面白そうな事に食いついてみる、そういった行動で話が動いて行けばいいと思います。


ジャンル: 異世界融合ファンタジー
コンセプト: 日常からバトルまで自由に
期間(目安): 一か月ほどのショートシナリオの連続
ストーリー: 開拓都市での開拓生活
最低参加人数: 1人
GM:(なし)
決定リール:(あり)
○日ルール:(あり/3日)
版権・越境:(なし)
敵役参加:(あり)
避難所の有無:(あり)


避難所 http://yy44.kakiko.com/test/read.cgi/figtree/1340804447/
WIKI  http://www32.atwiki.jp/kaitakutosi/


2 :ハックルベリーリッジ市長 ◆VEI97145J6 :2012/06/27(水) 22:47:02.48 0
キャラクターテンプレ
名前 :和洋中その他どんな名前でも構いません。振り仮名もつけましょう。
HN :ハンターネーム。賞金稼ぎの時に使う名前。二つ名です。
種族 :融合世界なのでさまざまな種族がいます。
性別 :男、女、両性、肉体的に性別がない時は精神的な性別を
年齢 :生まれてからの年数です。
容姿 :他人が見てわかる情報なので、不明や秘密は避けてください。
能力 :時間操作系、空間移動・召喚系以外でしたら魔法、異能、邪鬼眼、スタンドなど自由に設定してください。
属性 :通常一つまで。特殊な場合は二つまで。複数の属性を持つ場合、一つのキャパシティーに複数の枠を作ることになるので当然一つあたりの枠は小さくなります。
職業 :無職から公務員まで自由です。公務員の場合アガルタ職員ですがあまり核心部分を知らない末端職員となります。
所属 :所属する組織、ギルドなどありましたら
装備 :身に着けている武器、道具などです。
住居 :都市住人ですのでどこらへんにどんな家に住んでいるかです。
弱点 :欠点や短所のないキャラは魅力に乏しいもの。欠点や苦手なものを書いてみてください。
経歴 :キャラといえどもアガルタの世界に唐突に湧いたわけではありません。経歴を考えるとキャラの深みがより増します。
  場合によっては経歴による因縁など、他のキャラクターとの絡みに役立つかもしれません。
備考 :その他なにか書きたいことがあれば自由にどうぞ。
種別 :このキャラクターが個人で使用するPCなのかNPCなのか

・キャラクターレギュレーション
都市や世界の根幹に触れる設定はご遠慮ください。
市長や天部衆の関係者、更に上の機関関係者。次元を股にかける造物主や大融合を起こしたなど。
大融合を果たしたこの世界は時空が安定していないので、時間操作、空間操作による移動、ゲート、瞬間移動、テレポートなどはできません。
住民設定、建築物設定、モンスター設定、組織設定など複数投下可能ですが、一度に操作可能なキャラクターは一人です
キャラは皆同じ戦闘力ではなく強いキャラ弱いキャラ差があって当たり前ですが、あまりTUEEEEE!しないようにね

建築物・地名テンプレ
名称  建物、地名の名称です。読みにくそうな場合は振り仮名もつけましょう。
所在地  開拓都市アガルタのどこらあたりにあるか、東西南北エリアだけでも構いません
備考  メインの解説です。
使用条件  『オープンシェア』 か否かなど、この地名・施設を他の人が利用する場合の注意点などを纏めておくと、他の人が設定にリンクさせることがあるかもしれません。
特に、施設の場合は地名や組織よりも個人で運営されている場合などが多いので、その旨を書いておいても良いでしょう。
ちなみに、他の人の利用を禁止する個人用設定でも構いません。
が、その場合は関連する自キャラの設定の欄に注釈として書いた方が分かりやすいでしょう。

組織用テンプレ
名前  組織の名称
主要構成員  主だった構成員と一言紹介。
      大規模だったり有名な組織だと住人が知っていて不思議でもありません。
規模  勢力範囲や構成人数など
所在地  本拠地がどこにあるかです。
概要  この組織が何を目的としておりどんな活動をしているのか。
使用条件  『オープンシェア』 か否かなど、この組織を他の人が利用する場合の注意点などを纏めておくと、他の人が設定にリンクさせることがあるかもしれません。
ちなみに、他の人の利用を禁止する個人用設定でも構いません。
が、その場合は関連する自キャラの設定の欄に注釈として書いた方が分かりやすいでしょう。

モンスター用テンプレ
名前  名前です。読みにくそうなら振り仮名をつけましょう
種族  モンスターの種類です。
生息地  主にどういった場所に棲んでいるか
属性  属性は自由ですが通常一つ、特殊な場合二つまで
能力  モンスターの能力を書きましょう。
生態  モンスターがどんな成体かを書きましょう。
弱点  弱点や攻略法があれば
使用条件  『オープンシェア』 か否かなど、この地名・施設を他の人が利用する場合の注意点などを纏めておくと、他の人が設定にリンクさせることがあるかもしれません。
特に、施設の場合は地名や組織よりも個人で運営されている場合などが多いので、その旨を書いておいても良いでしょう。

ちなみに、他の人の利用を禁止する個人用設定でも構いません。
が、その場合は関連する自キャラの設定の欄に注釈として書いた方が分かりやすいでしょう。


3 :名無しになりきれ:2012/06/28(木) 18:54:14.16 0
またシェアワールドの>>1

4 :名無しになりきれ:2012/06/28(木) 21:11:01.55 0
PCはちょっと無理だけどキャラクターだけ思いついたから設定だけ投下してみますw

5 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/06/28(木) 22:16:56.71 0
「収穫はどうかね?」
「イヤーなんつーか、厳しいねえ。」
北区中央都庁付近に位置するアガルタ農協。
軽トラックに肥料と農薬を積み込んだ後、老人の問いかけに百地が答えた。
ゆっくりと煙草に火をつけながら首を振り言葉を続ける。
「地脈は安定させたけど怪異はどうにもならんから。」
怪異。
百年前、大融合によってさまざまな世界が融合し一つの巨大な世界が出来上がった。
その影響か、各所で世界は歪み、【怪異】が発生する。
怪奇現象から怪物の発生まで。
とにかく生きていくのに不都合な現象である。
そういった怪異を払う為に賞金制度が設けられ、アガルタの住人の多くは賞金稼ぎ登録をしているのだが、追いつくものではない。

アガルタ農協から車を走らせる途中、都市ではあちらこちらで建築音が鳴り響く。
都市が作られて五年。
本格的な入植がはじまってまだ一年に満たない。
だが入植者は日々増え、それに伴い様々な建物、施設の建築ラッシュが始まっているのだ。

東区に入り、東区の端。
都市計画から外れた郊外に広がる一面の畑と一軒家。
畑は一面緑に覆われ、上空には作物を食い荒らす牙を持つ烏が。
それを見ても百地は騒ぐことはない。農作物を守る必要がないからだ。

上空に飛ぶ烏に突如として火の玉が当たり、続いて丸い影が飛び出し白刃を振るい叩き落した。
畑に落ちた烏は哀れ槍を持ったジャガイモにとどめを刺され畑の養分となってしまった。
そう、この畑では農作物は怪異によって意思と力を持ち、自らを守るのだ。
収穫さえしてしまえば絶品のジャガイモになるのだが、烏の二の舞にならないとも限らない。

畑の隅に腰を下ろし、百地はどうやって収穫しようかと大きくため息をついた。
途方に暮れる視線の先に、轟音を響かせながら巨大な列車が通る。
人類生存圏から機材と食料と、そして人がアガルタへとやってきたのだ。
紫煙と緑の畑の向こうを通る列車を見ながらこれから来る入植者たちはどのような生活を送るのか。
そんなことをぼんやりと考えていた。


名前 百地 稔(ももちみのる)
HN 地脈調律師(ネルガル)
種族 人間
性別 男
年齢 32
容姿 逆立つ箒頭、無精髭、左に眼帯、年の割には引き締まった身体。骨太。カーゴパンツにTシャツ、ガンベルト
能力 土、岩、石、砂利、砂など地に関する全般。 
   あえて詳しく書かないだけで、決して他属性に比べて地味だとかバリエーションに劣るとかいう事はない。
   決して鈍くて頑丈で大技を効果的に演出できる的などではない
属性 地
職業 農業
所属 アガルタ農協
装備 ガンベルトには各種石がはめ込まれており、ホルスターには石版が入っている。
   眼帯はエコロケーション機能有。タバコ型酸素ボンベ。
住居 東区郊外に畑と一軒家(ヤカタツムリ)を持っている。
弱点 酒・グラス一杯で酔っ払える。
   機械・説明書を読まない読めないので難しい機械は使えない。
   雷に弱い:電位が安定しすぎているので電気がよく流れるのでびりびりします。まさに人間アース
経歴 貧乏な農家に生まれ、農地提供されるという開拓都市に入植。
   その能力を生かして荒れた大地も豊かな農地へと変える。
備考 お兄さんとオジサンを都合よく使い分ける。
   性格は温厚に見えてしたたか。人を子ども扱いする。
   機械の使い方がよくわからないので開墾はクワ一本と土系の能力で。
   ヘビースモーカーで何時も煙草をくわえている。
種別 メインPCです。

6 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/06/28(木) 22:20:27.94 0
【モンスターテンプレ】
名前 クイーン・メイ
種族  じゃがいも(メイクイーン)
生息地 畑
属性  木
能力  各種中級魔法
生態  ジャガイモの女王。多くのジャガイモを従えている。1mほどの大きさで、甘ロリドレスと立て巻ロールをつけているジャガイモ
    倒すと普通のジャガイモの大きさになる。ジャガバターにすると絶品。
弱点  特になし
使用条件 オープンシェアです。ワンターンキル可

名前 バロン・ザ・バレイシャア
種族  じゃがいも(男爵いも)
生息地 畑
属性  木
能力  サーベルによる剣技
生態  じゃがいもの貴族。クイーン・メイに忠誠を誓っている。80pほどの大きさで、黒い羽根つきツバ帽子をかぶりサーベルを持っているジャガイモ
   倒すと普通のジャガイモの大きさになる。マッシュポテトからポテトチップスまで幅広く調理できる。
弱点  特になし
使用条件 オープンシェアです。ワンターンキル可

名前  ジャガイモ小僧
種族  じゃがいも
生息地  畑
属性  木
能力  槍による攻撃
生態  60センチほどのジャガイモで槍を持っている。弱いが数が多い。
    倒すと普通のジャガイモの大きさになる。カレーに入れるといい味を出す。
弱点  特になし。
使用条件 オープンシェアです。ワンターンキル可

名前   ヤカタツムリ
種族   巨大昆虫
生息地  湿原
属性   なし
能力   ハウスイミテーション、粘液
生態   殻が一軒家になっている巨大なカタツムリ
     本体は粘液に覆われており、また軟体なので斬撃、衝撃、振動、炎、雷に耐性。
     また不凍液でもあるので氷にも耐性を持つ。
     攻撃方法は溶解液を吐き出すくらいだが、従来大人しいので自衛以外に攻撃することはない。
     飼いならすのは容易だが餌となる石灰岩を大量に用意する必要がある。
     亜種としてエスカルゴテンという大型種もいる。
弱点   防御力は高いが塩をかけられると縮んでしまう。
使用条件 百地稔の住居であるヤカタツムリは個人使用ですが、野生のヤカタツムリの使用条件はありません。


【組織テンプレ】
名前  アガルタ農協
主要構成員  不明(未定)
規模  あまり大きくない
所在地  北区
概要  食料自給率の向上こそ都市の自立!標語に農業関係者を取りまとめる組織。
    苗や肥料、農耕器具なのど販売もしている。
    畑を荒らす害獣害虫との戦いもあるため、意外と武闘派だったりもする。
使用条件  オープンシェアです。ご自由にお使いください。

>>3懐かしいw 
>>4大歓迎です!設定のみで楽しむのもアリアリです!

7 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/06/28(木) 22:24:25.11 0
よろしくお願いします。

8 :名無しになりきれ:2012/06/29(金) 01:54:48.98 0
ん?トリップこそ違うが口ぶりから察するに市長と百地氏は同じ人かな?

9 :名無しになりきれ:2012/06/29(金) 19:08:24.85 0
まだ参加は可能でしょうか?
可能なら参加したいのですが……。

10 :ハックルベリーリッジ市長 ◆VEI97145J6 :2012/06/29(金) 23:15:14.17 0
>>8
中身は同じです。
ただ市長はあくまでNPCで都市単位での決定事項の時だけしか出てきません。
一住人としては百地でプレイさせてもらいます。

>>9
もちろんいつでもどこからでも参加可能ですよ。
普通にプレイして楽しむのもよいですし、アテクシの考えた素敵設定披露で楽しむのもよいです。
色々と実験要素を含むスレですが楽しんで頂ければ幸いです。

11 ::2012/06/30(土) 02:58:36.15 0
把握。正直に言ってくれる方は個人的に好感が持てますぜい

12 :マオマオ:2012/06/30(土) 11:02:59.71 0
名前 :梅野 葵
HN :マオマオ
種族 :ドライアード
性別 :女性
年齢 :250歳
容姿 :濃緑色の長髪に梅の花の髪飾り、少女のような顔立ちの美しい女性
能力 :髪の毛(伸縮自在の植物の蔓)を使った拘束や攻撃
そろばん検定1級(ここで言うそろばん検定とは、武器用そろばんを使った戦闘技能である)
属性 :植物
職業 :公務員 特別市税徴収官 通称『トッカン』
所属 :アガルタ市市民税局 特別市税徴収課
装備 :正義のそろばん
住居 :末端職員用公務員宿舎
弱点 :計算が苦手
経歴 :元々は普通の梅の木だった。
ある時開拓の過程で切り倒されそうになった時、最後まで反対してくれた人がいた。
その想いが通じ、すんでのところで木の精ドライアードに変化して生きながらえたそうな。
その人の手引きでなんとなく入庁、今に至る。
備考 :元ネタはこの7月開始のドラマ
種別 :半NPC。定期的に来ようと思いますが動かして戴いても構いません。

【組織テンプレ】
名前  アガルタ市市民税局
主要構成員  不明(未定)
規模  そこそこ
所在地 北区
概要  アガルタ市の末端庁舎の一つ
市民税を徴収するのが本来の仕事のはずだが、ラチがあかないので
何でも屋のように市民の金儲けを手伝ってはその一部を頂戴するのが常套手段となっている。
その中の特別市税徴収課は、戦闘が必要な案件を扱う戦闘部隊である。
使用条件  オープンシェアです。ご自由にお使いください。

13 :マオマオ:2012/06/30(土) 11:30:18.61 0
ざっ――
植物の精を思わせる女性が、長い濃緑色の髪をなびかせながら、一面に広がる畑を見渡していた。

「アガルタ農協……ここが今回の滞納者か……」

畑の隅では、いかにも農協のおっさんといった感じのお兄さんが、どことなく途方に暮れた感じで座っていた。
おっさんなのかお兄さんなのか、どっちだ。
とにかくその男性の前に走り込み、名乗りをあげる。

「妾の名はアガルタ市民税局特別市税徴収官梅野葵!!
市税を納めぬ不埒な輩、御覚悟を――滞納整理に参った!」

どんっ! と印籠か何かのように収入官吏証を見せつける。
そこでガラッと口調を変えて取引を持ちかける。

「で、物は相談なんですが……
私が収穫するので売上の一割をピンハネさせていただくという事でどうでしょう?」

その手には、すでに計算用具としてはあまりにも巨大なサイズのそろばんが準備されている。
先走ったジャガイモ小僧が一匹襲い掛かってきた。そろばんを一閃。じゃがいもが地面に転がる。
それを機に、メイ・クイーンが従えるじゃがいもの一団が臨戦態勢に入る。

「時間が無いようです。早くお返事を!」

14 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/01(日) 22:14:18.70 0
>>13
突如現れた深緑色の少女、梅野葵。
そのやわらかそうな顔立ちとは裏腹に、仰々しくも名乗りを上げた姿は凛々しい戦乙女を思わせる。
だがそれを目の当たりにした百地の表情は戦乙女どころか死神でも見たかのようにひきつる。
『あの』悪名名高き強制徴収屋が目の前に現れたのだから仕方がない。

今だ開墾期にあるアガルタ農協に税金など払えるはずもなく、もちろん百地個人としても払えない。
自分でもわかっていたことだが、とうとう強制的に徴収しに来られた、というわけだ。

がらりと口調を変えて徴収方法を提案する梅野だが、その口調に騙されるほど鈍くはない。
もはや計算用具に域を超え、完全なる凶器レベルのそろばんがジャガイモ小僧を迎撃するのを見ればなおさらである。
>「時間が無いようです。早くお返事を!」
臨戦態勢に入ったクイーン・メイとその配下の一団と向き合いながら返事を急かす梅野の背中を見ながら、
(このままだんまりを決め込めば時間切れで勝手に戦闘が始まって、結果的に収穫してもらえるんじゃね?)
などという考えもちらりとよぎる。

「よっしゃ、わかった。けど、な。」
返事をしながら梅野の背後から腰に手を回し、そのまま抱えて後ろに跳躍。
「おねーさん軽いね。おっと、セクハラじゃねーからその物騒なものは振り回さないでくれよ
ほれ、後ろを見てくれよ。」
着地と同時に手を離し、両手を上げて降参のポーズ。

梅野の後ろ、畑では先ほどまで臨戦態勢だったジャガイモの一団が葉っぱに埋もれて姿を消していた。
畑の作物は畑の中だけで活動し、一歩そこを出てしまえば攻撃を仕掛けてこないのだ。
そう前置きし、本題を始める。
「収穫してもらってもいいんだけどね、ここでちょっとした商売するからそれを手伝ってもらえればあんたの条件、飲むぜ?」
百地の言う商売とは【野菜狩り】であった。

【野菜狩り開催!】
ちょっとした腕試しをしながらおいしい野菜をGETしませんか?
東区端の百地ファーム畑を解放します。
おひとり様3500円でおいしく新鮮な野菜取り放題。
など、食物なので毒系能力の使用は禁止します。
開催日○月○日
お問い合わせ先・・・・

こう書かれたチラシを梅野の前に差出し
「どうせならイベントにしようと思ってさ。
バトルと収穫で楽しんでもらって俺は参加費で儲けるってえ寸法さ。
ただチラシ作るのが大変だし、あんたの方でネットに流してもらえりゃありがたいんだけどね」
にっと笑いながら梅野の返事を待つ百地。
梅野は少し考えてからにっこりとほほ笑み
「わかりました。そういう事でしたら」
と。

翌日。
梅野の仕事は早かった。
ネットの掲示板だけでなく、テレビや新聞などにも載り、、アガルタ中に告知されたのだった。


「さて、来るかねえ」
「来ますかねえ」
野菜狩り当日。
晴天に恵まれた東区端の畑の前に梅野と百地が暖かな日差しを浴びながら座っていた。



15 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/01(日) 22:15:43.52 0
>>12
いらっしゃいませー。
NPCの件了解しました。
不定期参加も大歓迎です。
よろしくお願いします。

16 :ヴォイド=オリジン ◆bM3evYcyLk :2012/07/02(月) 00:16:09.50 0
名前 :ヴォイド=オリジン
HN :元勇者
種族 :人間
性別 :男
年齢 :32
容姿 :男にしてはやや長めの金髪。赤と青のオッドアイを持つ爽やかなイケメン。
   ……だったが、現在は無精ひげが伸びており、眼は死んだ魚のよう。
能力 :【時間操作】【ゲートを用いた空間移動】【空間操作によるテレポート】【龍種を含む幻獣召喚】
   ……だったが【大融合】の結果、現在上記の全てが一切使用不可能となっている。
   現在行使可能な特殊能力は、各種状態異常に対する耐性。そして剣術のみ。
属性 :光
職業 :無職
所属 :アガルタ市中央公園
装備 :ぬのの服 錆びた聖剣
住居 :アガルタ市中央公園の東側の岩陰に張られたテント
弱点 :貧乏
経歴 :故郷である中空世界ハイランドにて5柱の魔王を屠り、王となった勇者。
   故郷が【大融合】に巻き込まれ滅びそうになった際、空間や時間に干渉出来るその能力を全力で行使し、
   かろうじで故郷を【大融合】から守り抜いたが、自身は大融合に巻き込まれ帰還不能に。
   16年前に【大融合】後の世界に漂着するが、その時には持ちうる能力が全て使えない無能と化していた。
   以降、16年かけて真っ直ぐな少年だった心は折れて腐り、落ちる所まで落ちて現在の無職生活に至る。
   アガルタには失業者対策の一環として連行されてきた。

備考 :つまりダメ人間。ずっと無職だった訳ではなく、就職→解雇の繰り返しの人生。
   剣の腕は地味に強い
種別 :PC

ヘイ!天麩羅一丁あがりぃ!!

17 :ヴォイド=オリジン ◆bM3evYcyLk :2012/07/02(月) 00:22:26.72 0
【組織テンプレ】
名前  アガルタ市中央公園
主要構成員  老人、主婦、子供、ホームレス
規模  大きい
所在地 西区
概要  アガルタ市最大の公園
入植者達の憩いの場として親しまれ、休日などは公園内で屋台が出店している。
もちろん、夜は恋人達の憩いの場となっている。
大きな公園の為か、浮浪者も多く住み着いている。

使用条件  オープンシェアです。

18 :ヴォイド=オリジン ◆bM3evYcyLk :2012/07/02(月) 01:17:24.25 0

無職の朝は早い

アガルタ市中央公園。
中央と名が付くにも関わらず何故か西区に存在するその公園の一画。
そこに簡素なテントがある。
プロ無職、ヴォイドの居住地である。

アガルタでも有数の無職。
彼の一日は決して世間に知らされるものではない。
我々は、そんな彼の一日を追った……

「バカな……野菜取り放題、だと……?」

金糸の如き滑らかな髪に無精髭、製造業者不明の服を着込んだ30代の死んだ魚の様なオッドアイをした男。
このアガルタにおいて絶賛自由人生活満喫中のヴォイド=オリジンは、一枚のチラシを見て固まっていた。
教会が実施している朝の炊き出しを貰った後に拾った、踏まれ蹴られてよれよれになっているその紙。
洗えば鼻紙くらいには使えるかと思いつつ拾ったその紙には、驚くべきことが書いてあった。

【野菜狩り開催!】
ちょっとした      おいしい野菜をGETしませんか?
東区端の百地ファーム畑を解放します。
おひとり様    でおいしく新鮮な野菜取り放題。
  食物なので  能力の使用は禁止します。
開催日○月○日
お問い合わせ先・・・・

所々汚れて文面は見えないが、野菜が狩り放題であるとその紙には確かに書いてあった。
ここ、アガルタにおいて野菜の価値はそれなりに高い。
開拓都市であるが故に、食料物資の多く……特に生鮮食品は外部から搬入する事が多く、
その為、関税等の影響で他の都市に比べて割高になってしまうのだ。
であるというのに、このチラシ。このチラシには野菜が取り放題と書いてあるのである。

「……おいおい、こりゃあ参加するしかねぇだろ。
 ただで野菜狩り放題とかどこのバカが考えたのか知らねぇが、
 転売してよし自分で食って良しの桃源郷じゃねぇか……うへへ」

何度もチラシを読み返していたヴォイドは、未だ見ぬ青々とした生野菜を想起し唾液を飲み込む。

「おい、ヴォーさんがなんか気持ち悪い笑顔しとるぞ」
「どうせ炊き出しのシチューの肉が大きかったとかそんな理由じゃろ」

何やら公園の自由人仲間達がヴォイドを見てヒソヒソと話しているが、
ヴォイドが気にする様子も無い。


翌日。そこには朝早くから徒歩で会場へと向かうヴォイドの姿が!

ヴォイドは知らない。
野菜『狩り』が文字通りの狩りだという事も、参加費が3500円だという事も……!

19 :梅野 葵:2012/07/02(月) 01:52:12.49 0
>>15 よろしくお願いします】

「あっ――来ましたよ!」

やってきたのは、公園を住まいとする自由人、ヴォーさんであった。
相手が無職である事など気にも留めぬかのように、梅野は無慈悲に言い放つ。

「それでは参加費3500円をお願いします」

元勇者、始まる前からピンチだ!

20 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/04(水) 21:18:20.04 0
>>18>>19
野菜狩りにやってきた客第一号は贔屓目に見ても金を持っているようには見えなかった。
梅野がさっそく料金徴収しようとしているが、このまま回れ右して帰っていくかもしれない。
かといって無料で入れる事も出来ないのであれば、と梅野の後ろから進み出る。

「兄さん湿気た面しているな。新鮮野菜食べて元気出せって言いたいところだけど、金はあるのかい?」
もちろんあるとは思ってはいない。
そのうえでさらに続ける。
「こっちも商売だし、こちらの姉さんは税務間の取り立て屋でね。後がねえのよ。
だがらどうだい?その錆びた剣。それを料金代わりにしてやってもいいぜ?
ま、死なれても困るから剣の引き取りは野菜狩り終わった後でいいからさ。」
見たところ錆びてはいるがそれなりの剣のようだ。
上手く売ればそれなりの金になるかもしれないのだから。


ヴォイドが剣と引き換えに野菜狩りをするといえば、百地は一旦錆びた聖剣を受け取る。
そして腰の右のホルスターから石版を取り出し、さっと錆びた聖剣を撫でる。
これは砥石。
それも地脈の力を注ぎこんだ砥石である。
刀身から錆が落ち、聖剣は輝きを取り戻すだろう。
「とりあえず、だ。野菜狩りしている間は持つだろ。頑張んな」
そう言いながら政権をヴォイドに返すのだった。

21 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/07(土) 01:17:41.05 0
名前 :ソロウ(真名スライマーン) /イフリート(真名サクル・エル・ジンニー)
HN :魔神イフリート
種族 :人間/ ジン・階級イブリース(魔王)
性別 :男(双方)
年齢 :不明(スライマーンは記憶喪失のため、サクルは千夜一夜物語で封印されている所を漁師に開けてもらう以前から生きていると思われる)
容姿 :少し逆立っている白髪、割と長身で少し幼く見えるが水色の瞳を持つ中々端正な顔立ちの十代後半の青年。
魔神イフリート時は炎の四翼にナイトブレイザーを更に禍々しくした感じ
能力 :魔神イフリート時には伝承通り様々な魔術などの神秘の類を操る事ができ、変身能力など人間にはない力を持ち
炎を自在に操れる。
ただ変身する前でも血中のナノマシンによる高速自己修復、
天使や悪魔などを含める異形たちを遙かに圧倒できる身体能力等を持つ人の姿をした化け物染みた戦闘能力
銃を扱えば百発百中の腕前を誇る。
属性 :無/炎(魔神イフリート)
職業 :発掘業兼便利屋(主に何でもありなのだが最近は荒事しか入ってこない)
所属 :元々はフリーランス(記憶を失う前は人類軍に所属)
装備 :オーバーテクノロジー技術で作られた様々な防護機能が付いた黒い制服と刃が厚く少し長い精神感応金属のナイフ
科学と魔導が融合した霊子兵器―大型自動拳銃型の外見をした重力子放射線射出装置みたいな銀色の銃器
シルバーバレル、あと穴が開いた銀色の認識タグを首から下げている
住居 :自分が発見された何かの研究室のシェルターみたいな遺跡。
弱点 :子供、女の子の涙または何かを期待される視線。
失われた過去が原因なのだが雨が余り好きじゃない
あと世話になっているおじさんおばさんには頭が上がらない
経歴 : 元は正体不明の人外との戦い通称大戦により滅んだ世界で生み出された
強大な魂を持っていたため新たに最終決戦兵器として科学と霊的技術の粋を集めて作り変えられた者。
【大融合】の前にある人物により別の世界に召喚され、最終的に世界を救いその物語が終った後に眠りに就く。
眠りに就いている間に【大融合】が起きてしまい、その時に偶然迷い込んだおじさんおばさんによって目覚めさせられる。
目覚めた後はなぜか過去の記憶が失われており、当人も時折自分の記憶を今も捜し求めている。
そのために過去の遺失物に自分の過去に繋がる物があるのではないかというのと自身もおじさんおばさんに頼らずに一人で生きていくための
資金を集めるべく今に至る
備考 :人間らしい感情が欠落しているような印象を周囲に与えているくらい寡黙で無口。
でも笑うと赤ん坊のような無邪気な笑顔を見せる。自分を子供のように世話をしてくれるおじさんおばさんの影響で徐々に感情を現し始めている。
記憶に関することに対して周りが見えなくなることもあるが直感で記憶に繋がると感じたりする以外は比較的に冷静である。
とある美少女PC燃えゲーを幾つか混ぜて参考にした何か
種別 :PC

22 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/07(土) 19:42:16.25 0
名称  失われし世界の地『隔離の箱庭』(アンタッチャブル・パンドラ)
所在 東西南北等この世界に広がる大凡の未開拓地域殆ど
備考【大融合】によって融合された世界の成れの果て。地域によっては危険度区別 S(セーフティ)・D(デンジャー)・M(マーダー)に別れ
下に行くほど大変危険というより何が起こるか予想がつかない地。ただ地域によるが融合した世界の
今は存在し得ない技術で作られた過去の遺産オーパーツやらの品々が多数存在する黄金郷(エルドラド)のためそれを目的にやってくる輩も多い。
比較的に採掘され尽くされた場所とまだまだ未開拓地域での探索者の生存率の落差が大きいのも特徴。 
まだ未確認だがこの地で目覚めた者が自分の世界の遺産を守ろうとして同じ者達と手を組んだ自警団墓守の会(グレイブキーパー)なる集団が存在するらしい
ソロウは東区に近い場所に棲家があり、周囲はセキュリティが未だに動いている場所や更に未開拓の奥地を除いて大体は採掘は完了していると思われているが
まだまだ探せばあるかもしれない状況である。
使用条件  オープンシェアです、このスレの根幹に関わる等都合が悪ければ多少の設定を変更して下さって結構です。

23 :おいち ◆5IZgduRDD. :2012/07/08(日) 21:42:43.42 O
名前:おいち
種族:人間
性別:女
年齢:16
容姿:大き過ぎる目と口に小さな鼻。童顔。着物姿
能力:霊感がある
属性:心霊
職業:売女
所属:蛍茶屋
装備:美しい簪
住居:蛍茶屋の二階
弱点:足の左右の長さが違うために歩くのが苦手。走ると直ぐに転んでしまう
経歴:貧しい長屋で暮らしていた。両親はすでに他界している
備考:足が不自由でいじめられて生きてきた

24 :おいち ◆5IZgduRDD. :2012/07/08(日) 21:43:26.89 O
西区の端にたたずむ蛍茶屋は、茶屋とは名ばかりで、ひとかわむくまでもなく
二階には女たちが客をとる部屋が並ぶ売春宿でした
店に一歩入るだけで女の体臭と饐えた匂いが混じった空気がどよよと溜まった場末のお店です
その店の二階で、おいちは闇に埋もれながら匂いを放っていました
そう、匂いです。この匂いだけが生きてうごめくあかし…

(あたしは…ひとりでいきてゆく…)
おいちの両親は二年前に流行りの風邪にかかり共に他界していました。
貧しいなりに慈しんでくれた優しい両親でした。

25 :おいち ◆5IZgduRDD. :2012/07/08(日) 21:50:48.95 O
よりしくお願いいちしまし

26 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/09(月) 01:55:41.62 0
夢を見ない――
彼には見るべく過去や記憶が存在しない
そんな彼は珍しいくらいおぼろげな幻影を見ていた。

モザイクが掛かった女性、天から光の降り注ぐ丘、業火に包まれた街
酸性雨に打たれて泣き叫ぶ化け物そして――

そこで目が覚めるとそこはとても綺麗とは言えない元は何かの研究室だったような場所で
自分が始めて目覚めて以来ベッドとして使っている保存ポッドらしきものから起き上がる。
知らぬ間に寝ていたらしく、もはや眠らなくても半永久的に生きていける化け物と認識している自分でも
そう珍しい事でもなくなった。自分にもその影響元は既に誰かは分かっていたから

「…………」

さて、今日はどんな天気なのか
彼が嫌いな雨の日でない事を願いながら太陽が昇る空を見るべく
外に繋がる扉を手動で開けた―

27 :ロゼッタ ◆FaL.8vxJcI :2012/07/09(月) 03:05:51.15 0
名前 :Rosetta Angel(ロゼッタ・エンジェル)
HN :夜霧の桜
種族 :吸血鬼
性別 :女
年齢 :125歳
容姿 :長い金髪、紅い目、白い肌、巨大な蝙蝠の翼、幼い容貌
能力 :身体能力、変身能力、再生能力、飛行能力、魔眼・魔術の行使
属性 :闇
職業 :私立探偵
所属 :フリーランス
装備 :輸血パック、日傘(日中のみ)
住居 :東区某所(事務所に住み込み)
弱点 :基本的な吸血鬼としての弱点(ただしあまり効かない)、可愛い物に目が無い
経歴 :吸血鬼に吸血され眷族となった少女。
    種族としての力も弱く、裏の世界で生きてきたが【大融合】の折に真祖に近づき、力も増幅したらしい。
備考 :個人経営の事務所を経営する吸血鬼。むしろ賞金稼ぎの方が主となっている。
    だが探偵としての技能や実績は豊富な為そちらが疎かになっている訳ではない。
    吸血鬼という種族故成長は途中で止まるのだが、止まる時期が狂ったのかどう見ても小学生レベルの体躯。
種別 :PC

名称  Angel Detective Bureau
(エンジェル探偵事務所)
所在地  東区某所
備考  東区某所にある探偵事務所、ロゼッタ・エンジェル本人以外所属していない
     個人経営にしては中々実績を残しているので結構有名である
使用条件  基本的には禁止、ただし探偵業務の依頼等であれば可能


吸血鬼はロマン、ということで

28 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/09(月) 23:42:19.31 0
名前:Daath(ダアト)
HN:逆しまの螺旋
種族:術式
性別:精神的には男性
年齢:この存在になってから50年程経っている
容姿:黒いゴミ袋の様な物に白い笑い仮面を着けた外見。ゴミ袋部分の質感はラバーに近く、
   自在に伸び縮みし一時的に四肢を構成する場合もある。
   平常時は黒いゴミ袋の中心に仮面が張り付いた姿で地面を這いずっている。
能力:外装の内側に渦巻く無数の術式を混合させ肉体から術式を排出する事ができる。
   生前の得意魔法は水系統で魔法薬の精製と液体の操作などに長ける。
   また体内の術式を液体化する事によって外装の内部で液体を流動させ高い機動性を得る事なども可能。
   常識の範疇に無い存在の為、予想だにしない事が可能あるがその逆もあり得る。
属性:水
職業:秘薬調合師
所属:フリー
装備:魔法薬で出来た外装こと『海』は体表に膜を張り存在が霧散しないように固定しており、術式で分泌可能。
   仮面は精神操作の術式のある魔導書を重ねて作られており精神の崩壊を防ぐ効果を持つ。耐火性や対物性を持ち極めて強度は高い。
   また体内には大量の魔道具や魔導書も有るが全部溶けて液体化している。
住居:下水の奥に工房を作り潜んでいる
弱点:物理攻撃、魔力の薄い土地、無知を知らぬ存在、未知
経歴:もともと数百歳を超える老魔術師であったが【大融合】により変化した環境で新たな魔道を追求する為、禁呪に手を出し人の器を捨て去った存在。
   生前の莫大な魔力と知識を元に術式を組み魔法薬の外装の中に大量の術式と魔道具を詰め込んだ生命体とも言えない存在へと化した。
   と言っても人の意識を捨てる積りは無く保険としての精神保護術式を大量に組み込み精神の変異や崩壊は招いていない。
   現在は都市の地下にねぐらを置き、夜には路地裏で魔法薬を販売し日銭を稼いでいる。
   都市の一部ではその不気味な外見も相まってお化けやモンスターの類とも勘違いされる都市伝説にされていたりする。
備考:世界の未知を暴く事で人の未来は明るくなると信じており、魔術、科学、その他の技術を強く好む。
   また才能有る者よりも努力家を好む傾向にあり、魔導を志す者には気まぐれに助言めいた一言を残す事も多い。
   子供は嫌いではないが、現在の外見も有り進んで近づく事は無い。だが、怖がらずに接してくる者には基本的に好意的な態度を返す。
   好物は魔道具と魔導書であり、食する事で肉体に魔導書や魔道具の力を取り込む事ができる。
種別:PC

名称:秘薬販売店
所在地:ダアトの表れる場所。行動範囲的に西に有る場合が多い。
備考:ダアトが経営する魔法薬の販売店。肉体を広げテントのようにして出店を作る。
   販売する魔法薬の値段はダアトの言い値であり、物々交換などでも可能な場合もある。
   個人経営の上に怪しい佇まいのため客足は少ないが販売している物は全て一級品である。
   魔術師について考えつつ妄想と悪乗りの結果生まれた何か、チートかどうかは分からない。
使用条件:ダアトの個人設定です


皆格好いいのを使ってるなか色物で参加してみる
見た目はキモいけどなかよくしてちょ

29 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/10(火) 07:44:28.51 0
名前:Daath(ダアト)
HN:逆しまの螺旋
種族:術式
性別:精神的には男性
年齢:この存在になってから50年程経っている
容姿:黒いゴミ袋の様な物に白い笑い仮面を着けた外見。ゴミ袋部分の質感はラバーに近く、
   自在に伸び縮みし一時的に四肢を構成する場合もある。
   平常時は黒いゴミ袋の中心に仮面が張り付いた姿で地面を這いずっている。
能力:外装の内側に渦巻く無数の術式を混合させ肉体から術式を排出する事ができる。
   生前の得意魔法は水系統で魔法薬の精製と液体の操作などに長ける。
   また体内の術式を液体化する事によって外装の内部で液体を流動させ高い機動性を得る事なども可能。
   常識の範疇に無い存在の為、予想だにしない事が可能あるがその逆もあり得る。
属性:水
職業:秘薬調合師
所属:フリー
装備:魔法薬で出来た外装こと『海』は体表に膜を張り存在が霧散しないように固定しており、術式で分泌可能。
   仮面は精神操作の術式のある魔導書を重ねて作られており精神の崩壊を防ぐ効果を持つ。耐火性や対物性を持ち極めて強度は高い。
   また体内には大量の魔道具や魔導書も有るが全部溶けて液体化している。
住居:下水の奥に工房を作り潜んでいる
弱点:物理攻撃、魔力の薄い土地、無知を知らぬ存在、未知
経歴:もともと数百歳を超える老魔術師であったが【大融合】により変化した環境で新たな魔道を追求する為、禁呪に手を出し人の器を捨て去った存在。
   生前の莫大な魔力と知識を元に術式を組み魔法薬の外装の中に大量の術式と魔道具を詰め込んだ生命体とも言えない存在へと化した。
   と言っても人の意識を捨てる積りは無く保険としての精神保護術式を大量に組み込み精神の変異や崩壊は招いていない。
   現在は都市の地下にねぐらを置き、夜には路地裏で魔法薬を販売し日銭を稼いでいる。
   都市の一部ではその不気味な外見も相まってお化けやモンスターの類とも勘違いされる都市伝説にされていたりする。
備考:世界の未知を暴く事で人の未来は明るくなると信じており、魔術、科学、その他の技術を強く好む。
   また才能有る者よりも努力家を好む傾向にあり、魔導を志す者には気まぐれに助言めいた一言を残す事も多い。
   子供は嫌いではないが、現在の外見も有り進んで近づく事は無い。だが、怖がらずに接してくる者には基本的に好意的な態度を返す。
   好物は魔道具と魔導書であり、食する事で肉体に魔導書や魔道具の力を取り込む事ができる。
   魔術師について考えつつ妄想と悪乗りの結果生まれた何か、チートかどうかは分からない。
種別:PC

名称:秘薬販売店
所在地:ダアトの表れる場所。行動範囲的に西に有る場合が多い。
備考:ダアトが経営する魔法薬の販売店。肉体を広げテントのようにして出店を作る。
   販売する魔法薬の値段はダアトの言い値であり、物々交換などでも可能な場合もある。
   個人経営の上に怪しい佇まいのため客足は少ないが販売している物は全て一級品である。
使用条件:ダアトの個人設定です

ミスを発見したため修正。スレ汚しすいません

30 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/10(火) 21:41:27.29 0
>>18>>19>>20
百地ファーム前。
そこはじゃがいもが騒がしいくらいでのどかな田園風景のある東地区だ。
近くには清々しいほどに澄み切った水の流れる川が有る。
普段は清水が流れるのみの川に唐突に異変が起きた。
唐突、無色透明の水に淀みが混ざる。色は黒を煮詰めて煮詰めた様な黒。
黒い水は水面から顔を出す。黒い何かの奥から表れるのは、白い笑い仮面だ。
現れた異形は、都市伝説、モンスター、怪物と呼ばれるポーション屋、ダアトだ。

「ここ が 噂の 畑 か 。 ……ゴボ ゴボボ グボッ」

仮面をぐるりと回し、水面に下半身を溶けこませ、ダアトは奇怪に笑う。
ゴミ袋のような外見を持つそれは、人語を解する存在だ。
水面を滑るように動き陸へと上がる異形。
ダアトは泥のような身をなめくじの様に引きずりながら畑へと向かっていく。
行き先は人影の有る場所、である。

「私は 参加 しても 良い かね ?」

百地の背後から、白い仮面を覗かせて途切れ、気泡の混ざる言葉が漏れていく。
背後に有るのは、ラバーのような質感を持つ袋に仮面を着けた存在。
時折気泡の弾ける音や、内部で何かが沸騰しているのか唐突に一部が膨れ上がったりする。
少なくとも見ていてあまり気持の良い物ではないと大多数の人間が同意するであろう外見だろう。

「金は 有る ぞ ? 3500 円 しっかりと な」

腕のように肉体の一部を伸ばし、手を肉体に埋没させると何かを探る様な動きをした。
数秒後、体内から少々湿っている札と小銭を引き抜くと、異形は腕を伸ばして梅野の方へと差し出す。
この化物、のこのこと下水道から川へと流れ込み金を握って野菜狩りに赴いているのだった。

31 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/11(水) 21:56:07.34 0
>>30
>「私は 参加 しても 良い かね ?」
ヴォイドとのやり取りをしている背後から突然声をかけられ思わず飛び上がる百地。
途切れ、気泡の混じる言葉以上にその異形の姿に動揺は隠せない。

時折聞こえる気泡の弾ける音や突如膨れ上がる体の一部。
その姿に百地は西区に時折現れる秘薬商人の話を思い出していた。
話に聞いた時は都市伝説程度に聞き流していたが、実際に目の前に現れるとなると言いようのない迫力に圧倒される。
「あ、ああ、勿論さ。
あんたが秘薬商人のダートか。噂には聞いてたけど…まあ、野菜食うんだな」
どんな姿であろうとこの融合世界ではありえない話ではない。
目の当たりにして圧倒はされたが、金を持って野菜狩りに来たというのであれば断る理由はない。

思わず言葉に出てしまったように、野菜を食べる、金を払える。
そう、意思疎通ができる相手というならばむしろ安心できるというものだ。

梅野が少々湿った金を受け取っている時、百地のウナジに鳥肌が立つ。
何かが這い寄る感覚に足物に視線を落とす。
足元は何の変哲もない地面。
だが、大融合によって別世界からもたらされたオーバーテクノロジー、エコロケーション機能を持つ左目の眼帯はその地下をも見通していた。
「うおっ!あぶねえ!逃げろ!」
叫び声と共にヴォイドの聖剣を投げだし梅野の腰に手を回し、もう片方の手はガンベルトのブリッドケースから石を取り出して飛び上がる。
石はかの有名な飛行石。
輝きと共に百地と梅野を宙に舞い上げた。
地属性だからと言って空を飛べないと思うのは素人の浅はかさなのだ!

直後、百地と梅野の立っていた地面から突き出る槍衾。
地中からクイーン・メイ、バロン・ザ・バレイシャ、そしてジャガイモ小僧が5体現れた。
「信じられねえ。奴ら畑から出て攻撃してきやがった。
野菜狩りを察して先手を打ってきたのか!」
>「防衛的先制攻撃〜!」
眼下ではジャガイモたちが百地の言葉を肯定するように叫んでいる。

それを合図にしたように、畑から無数のジャガイモたちが溢れ出す。
野菜狩りに参加しようと集まっていた住人たちやギャラリーに集まっていた住人達に問答無用に攻撃を仕掛ける。
「ああ!ちきしょう!まだ受付終わってねえのに!!」
百地の呪いの言葉をよそに、戦闘は始まってしまっている。
こうなってしまっては料金の徴収どころではないだろう。

【>ALL
畑周辺にいると問答無用でジャガイモたちが襲い掛かってきます。
クイーン・メイ、バロン・ザ・バレイシャ・ジャガイモ小僧
ワンターンキル可】

32 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/11(水) 22:40:28.12 0
>>31
>「あ、ああ、勿論さ。
>あんたが秘薬商人のダートか。噂には聞いてたけど…まあ、野菜食うんだな」
「私が ダアト に 相違 無い」

水音が響くと同時に身体が形を崩し、辺りに黒い水滴が飛散。
仮面が半ばほど黒い外皮にめり込み、中腹から生えた腕によって引きぬかれ元に戻る。
そんな不気味な動作をしつつも、魔術師の意識は当たりに警戒を既に張り巡らせていた。
身体は常に沸騰するように表面が泡立ち、形を震わせながら変えて行く。
黒い外皮の奥でうっすらと魔法陣が浮かんでいるのが近くの人間には見えた。

金を梅野に渡しつつ、外皮の上で仮面を滑らせ百地へと仮面を向ける。
会話をする時には相手を見る(と言っても目は無いが)主義のようだ。

「大地 の マナ は 私の糧 と なる。
 まして や 怪異 の 影響を 受け た ものなら なおさ 中断する」

百地の言葉に、仮面を不気味に揺らし、全身を震わせながら。
案外饒舌に会話を続けていた異形は、即座に会話を打ち切りあろうことか跳躍をした。

速度の無さそうな外見、地面を滑るしか能の無さそうなその印象。
それを覆すように、黒い球となったダアトは大地を凹ませながら空中へと飛び上がったのだ。
内部で水流を起こし、その勢いを地面に叩きつけることでの跳躍は遥か10m程までの跳躍を可能とした。

『我は 術式の 海 水の 叡智 我が 身 知の 礎。
 渦巻く 水 知 式 咒 魔 天 愛 心 憎 有 地 
 夜 魚 空 青 蒼 碧 死 海 命 生 出 無 火。
 定まらぬ 事 理解できぬ 事 未知 は 無限 だ。
 我 ハ 無限。 術式 ノ 沼 海 湖 池』

より増える気泡、崩れていく人間としての言葉。
それは、人間のままではおそらく理解しうる事は不可能な詠唱。
詠唱の結果として、異形はその肉体を変化させていく。

身の一部が伸張し、まるで人間の四肢のような形を生み出していく。
四肢は有るが首は無く、仮面は胸に張り付き、せわしなく回転を繰り返す。
そんな外見の人ならざる元人間は、空中に手を伸ばし、大地へとその掌を向ける。

「知性 無き 行動 は 忌む べき ダ」

仮面からため息を吐こうとして、息は吐けずに気泡が弾けた。
魔力の高まりが、魔道に対する造詣を持つ人間ならば理解できたことだろう。
魔力が膨れ上がるに連れて両腕も異常に膨れ上がっていきゴーレムもかくやという太さと長さとなる。

『Hand Of Doom』

途端、掌から魔力が魔法薬として排出され、灰色の雨と化す。
雨は魔法薬であり、その効果は空気中のマナを飲み込み硬化する事。
鋼程度の硬度を持つ魔法の礫が上空10mから畑に向かって降り注いでいく。

一発は礫だとしてもその数と硬度と速度は礫といえどバカにはならない。
膨大な魔力にものを言わせた殲滅行動だが、範囲が広いため撃ち漏らしもあり得る。
この一撃で全てを殲滅する事は難しいだろう。

と言っても、じゃがいも小僧が2匹倒され、他のじゃがいもにもそこそこの深手を与えている。
撃ち漏らした分を倒すのはそれほど難しいことではないことだろう。

「大融合 前 から の 魔術 師 を 舐める な よ ? ゴボボボボオボボボボボボボボ」

じゃがいもを見下ろしながら地面へと舞い降り、気泡の弾ける音を響かせる姿は、まさに悪役といった様相だった。

33 :ライ ◇mXYFaLwWhs:2012/07/11(水) 23:56:12.06 0
>>31
「…、なんでこんな事になっちゃってるんだろうね?」
『さぁ?、でもこのままじゃ多分危険よ』

後ろにいる霊体にライは話しかけ、アリスという霊体が答える。

「…、そうだなぁ、無料でやれそうだし、やっちゃおっか?」
『そうね、やっちゃいましょう』

そう言うと、青年は右手に巻かれた包帯をブチブチと千切る。
見えた腕は、まるで女性のような白さとしなやかさのある腕だった。

「『さぁ、狩りの時間だ』」

右腕をハルバードの形に変えると、近くに居る三体のジャガイモ小僧の首を跳ね飛ばす。


34 :ロゼッタ ◆Angel/OJKc :2012/07/12(木) 00:43:58.90 0
>>31
唐突に、周囲に立ちこめる白い霧。
人々の視界を遮るかと思えば、濃霧は一点に凝集する。
気付けば瞬く間に人の形を成し、傘の開く音と共に一人の少女が現れた。
それは背中に蝙蝠の翼を携えた、ちょっとだけ巷で有名かもしれない吸血鬼探偵の姿だ。

「野菜狩りと聞いて飛んできました。
 っと、何だか惨状になりかけてるね……まあいいや、お金どーぞ」

即座に3500円きっちり手渡すと、じゃがいもたちを一瞥する。
外見的に判断できる力を自身の力と対比させ、力が通ずるかの如何を判断すべく。
途中、巨大な何かと右腕をハルバードにした青年を傍目に嘆息したのは、変な人いるなぁとか思ったからだろう。
とかく、己の力量であれば恐るるに足らないと判断したのだろう。適当に声を上げじゃがいも達の注意を引く。

幾つかのじゃがいもが反応し、こちらを向けばしめたものだ。
傘下に潜む紅の眼が妖しく輝きを増し、じゃがいもたちの心に畏怖の念を植え付ける。
同時に魔眼の主に魅了されるが如き感情さえも植え付け、文字通り『洗脳』するのだ。

「……あはは、こうしてみるとかわいいもんだね。
 大して強くもないから、簡単に手玉にとれるし」

くすくすと笑いつつ、不覚にも魅了されてしまい歩み寄ってくるバレイシャや小僧の頭を撫でる。
彼らの顔を見ていると可哀想な気がしてこなくもないが、それは紛れもなく邪念だ。だって彼女は笑顔だから。
普段であれば何気ない純真無垢な笑顔も、この状況であれば酷く恐ろしく感じるかもしれない。多分気のせいだが。

35 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/12(木) 01:43:04.48 0
名前:YF-47(ワイエフ フォーセブン)
HN:カオス
種族:アンドロイド
性別:男
年齢:15
容姿:ガンダムに出てくるGMのような見た目

36 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/12(木) 01:49:37.33 0
能力:天才的な射撃センス
   驚異的演算能力
属性:無
所属:民間軍事会社「オルタナティブ」
装備:YF系専用多機能マシンガン「イーグル」
   イーグル用パーツ
   近接攻撃用アタッチメント「スパイカー」
   中距離戦用アタッチメント「ランチャー」

37 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/12(木) 01:58:33.29 0
   遠距離戦用アタッチメント「スナイパー」
   支援用アタッチメント「ネットランチャー」
住居:オルタナティブ寮
弱点:バッテリー。充電方法は人と同じ食事
経歴:オルタナティブが実験的に開発した機体だが今は機体ではなく、仲間として見られている
備考:精神的に強い。体のパーツが壊れると途端に役立たずに
種別:PC

38 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/12(木) 02:10:03.28 0
組織
名称:民間軍事会社「オルタナティブ」
主要構成員:不明(未定)
規模:20人程度
所在地:東区
概要:「金さえ払えば出来る限りの事はしてやる」というキャチフレーズを掲げる会社。入社希望者は経歴問わず腕さえ良ければ入れる
使用条件:オープン

連投スマン。低レベルなので

39 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/12(木) 02:42:47.27 0
>>31
…参加しに来たんだけど
(小僧を「スパイカー」で貫きながら百地に近づく)
3500円丁度だよ
しっかしカオスですな…
秘薬商人に、吸血探偵に、右腕がハルバードの奴…
すげぇな此処

40 :MOB ◆Nya90YkEqE :2012/07/12(木) 03:05:37.57 0
>>31
全身をフラットブラックの軍装で纏めた兵士が畑内を歩く
マチェットでバロンさんを刺突。この処理法は果たして食材になるのか
「領収書を要求します」
3500円を手渡しながら周囲の参加者を確認する
「・・・・・・・・・」
「ユニーク」

41 :おいち:2012/07/12(木) 20:31:33.34 O
おいちは売女を生業としていた。
こんなことなんでもない。そう自分に言い聞かせながら毎日せっせとお金をためていた。
そのお金でいつか小さなレストランを立てるのが、おいちの夢だった。

休日。おいちは野菜畑に出かける。美味しい野菜を見つけて、常連客に得意の野菜料理を食べてもらうために。

「おいちちゃん」
すると突然、畑から声がした。声の主は満面の喜色を浮かべ走り寄ってきた。
奇跡のような再会。
声の主はおいちの幼なじみの助介(すけすけ)であった。

【よろすくお願いいちします。えっと〜、何をやったらよいいのかよくわかるませ〜ん】

42 :梅野 葵:2012/07/12(木) 22:30:34.55 0
>「私は 参加 しても 良い かね ?」
>「金は 有る ぞ ? 3500 円 しっかりと な」

梅野は、ダアトの異様な外見にもひるまずに満面の笑みでお金を受け取る。

「もちろん! 納税者様は神様です! どんな姿をしていようと、どんな種族だろうと、です」

>「うおっ!あぶねえ!逃げろ!」
「きゃっ!?」

百地が突然警告の声を発し、梅野の体は宙に浮いていた。
ジャガイモ達が、野菜狩り開幕を待ちきれずに攻めてきたのだ!

>「ああ!ちきしょう!まだ受付終わってねえのに!!」

「ご安心下さい、料金はしっかり集めますから」

>「野菜狩りと聞いて飛んできました。
 っと、何だか惨状になりかけてるね……まあいいや、お金どーぞ」
・ロゼッタ支払済み

>3500円丁度だよ
>しっかしカオスですな…
・YF-47支払済み

>「領収書を要求します」
「はい、3500円ちょうどですね」領収書を渡す。
・MOB支払い済み

あと払ってない人は……
>「…、そうだなぁ、無料でやれそうだし、やっちゃおっか?」
>『そうね、やっちゃいましょう』

「きっちり参加した奴からは、きっちり料金戴きます!」

伸縮自在の蔓で出来た髪の毛がライに襲い掛かる!
締め上げるでもなく、持ち物検査をするかのように体を撫で回す。
一見誤解されそうだが卑猥な意味合いは全く無く、財布を探しているのだ。
カツアゲのチンピラもびっくりの強制徴収である。

そしてもう一人料金を払っていない人がいる。

>「おいちちゃん」

一人、いや、突如現れた幼馴染含め二人は、激戦の中で感動の再開をおっぱじめていた。
もちろんそんな事には構わず、感動の再開中の二人にもジャガイモが襲い掛かる。
二人にスコーン!とツッコミを入れるように見せかけて、ジャガイモ小僧を弾き飛ばす。

「野菜狩りに参加しないなら早く逃げて下さい!
参加するなら……二人分で8000円戴きます!」

計算が苦手な梅野は、素でぼったくろうとしている。

43 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/12(木) 23:00:25.83 0
梅野を抱えて空を飛び、着地したのは畑の一角に建つ一軒家の屋根の上。
ここが百地の住処であるが、正確に言えば建築物ではない。
空を飛ぶ百地を追って突進してきたジャガイモ小僧の一団の前の地面が盛り上がり、巨大なカタツムリの頭が顔を出す。
そう、この家はヤカタツムリという巨大昆虫の殻の部分。
ハウスイミテーションで居住者を住まわせる生き物なのだ。
勿論タダというわけでなく、快適な土壌と餌となる大量の石灰石がなくては勝手にえさを求めて移動していってしまう。
土使いである百地にはその条件を満たす事は容易であり、東区の端に居を構えているのだ。
軟体の上、熱い粘液に覆われた体はジャガイモたちの攻撃を寄せ付けず、遅い動作ではあるが溶解液を吐きかけ倒していく。
つまりは屋根の上にいる限りは安全地帯というわけだ。

屋根の上から畑の戦いは一望できた。
ヴォイドの姿が見当たらないが、お金が用意できず帰ったのか、歪みに飲まれたのか。
融合世界では人も歪みに飲まれ突然いなくなることもあるが、大抵の場合どこかに出るので心配はいらないだろう。

>>32
一方、百地たちと共に地中からの攻撃を受けたダアトはその力をいかんなく発揮していた。
「うぉ、あの体であの動きができるわけか」
百地の上げた感嘆の声は発するには早かったと認識させられたのはその直後だった。
呪文の詠唱の終わりと共に排出された灰色の雨は礫となって畑一面に降り注いだ!
一気殲滅とはいかなくとも、全体的に大ダメージを与える事が出来た。

>>33
ダアトの広域殲滅魔法の降り注いだ後、参戦してきたのは一人の少年。
礫によってところどころ削れてはいるが、槍を持つジャガイモ小僧が迫っている。
遠目からも目がうつろで、右手に包帯を巻いているのが判る。
警告の言葉を発しようと百地が立ち当たった時、驚くべき事態が発生した。
ライは包帯をちぎりとり、露わになった細くしなやかな右腕をハルバードに変えて一閃。
あっさりとジャガイモ小僧の首をまとめて三体跳ね飛ばしたのだから。

>>34
「そりゃそうだよな、ここにいてただの小僧ってわけもねーか。」
呆れたような感心したような言葉が漏れ出たところで、周囲が乳白色に染まっている事に気が付いた。
霧は一点に集中し、傘を開いた少女となる。
霧への変化、翼の蝙蝠の羽。
幼い容貌だが百地は知っている。
彼女がかの吸血鬼探偵であるロゼッタであることを。

ロゼッタは梅野にお金を払うとひらりと屋根からジャガイモたちの中へ降りていった。
怪しく赤く光る魔眼の魔力によってジャガイモ小僧やバロン・ザ・バレイシャアはクイーン・メイの元を離れてロゼッタに傅く。
クスクスというロゼッタの笑いは上空のダアトの気泡をはじく笑い声と相まって、狂気じみた響きを畑に満たすのだった。


44 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/12(木) 23:01:28.20 0
>>39>>40
「うーん、さすが開拓都市の面々だ。すげーことになってんな。」
この言葉は三人だけに向けたものではない。
乱戦の様相を呈してきた畑を悠々と縦断し、百地のいる屋根まで上がってきた二人(二機?)にも向けたものだ。
それぞれジャガイモ小僧とバロン・ザ・バレイシャアを突き刺しているところなど、まさに戦闘機械の雰囲気を十分すぎるほど醸し出している。
>しっかしカオスですな…
>「ユニーク」
二人が梅野に参加費を払いながら発した言葉に。
「あんたらも十分にな」という言葉をぐっと飲み込んだ。

この二人はそれぞれ総合商社「ロシナンテ」と民間軍事会社「オルタナティブ」に所属する機械人間。
文字通り戦闘のために生まれてきたようなものなのだ。
ある意味ダアト以上に野菜を食べる事が意外ではあったが、この混戦の中で金を払っている以上文句はない。
そしてそれ以上に、この二人の戦闘を敵としてではなく見られることは僥倖と言えよう。
本来この二人の戦闘を見るという事は敵として認定されること。
そしてそれは死に直結するのだから。

>>32>>33
ダアトの高笑いをかき消すような爆発音。
上空のダアトの顔のすぐわきを黒い塊が飛んでいく。
眼下を見ればジャガイモたちの中に、カボチャが紛れ込んでいる事に気付くだろう。
ただのカボチャではない。
巨大なカボチャが木製の一輪車に乗り、まるで戦車の様に動いている。
カボチャリオットである。
ハロウィンのカボチャの様に顔が刻まれており、大きな口から巨大なカボチャを吐き出しているのだ。
「ぎぃぃぃぃ!!」
不気味な声と共にダアトに狙いを定め、カボチャを連射して打ち出した!

ハルバードに変えた右腕を振るっていたライの元にもジャガイモ以外の影が立ちはだかる。
金属音と共にハルバードの一撃を緑色の剣で受け止めたのはブドウ!
顔の部分がブドウで、体は道着を着ている。
「拙者が相手をいたそう!」
古めかしく言葉を発すると受け止めていたハルバードを払い、あいている片手に気を集中させた。
「巨砲を食らえい!」
ジャンプして距離を取りながら気の塊をライに投げつけた!
巨砲はライの手前で爆発し、爆炎が辺りを呑み込んだ!

45 :Aalon ◆PR.qDR1rQs :2012/07/12(木) 23:02:02.63 0
名前 :アロン=ブラウン
HN :T-Bag(プレイヤーネーム)
種族 :人間
性別 :男
年齢 :24歳
容姿 :黒人、「MW3」とプリントされた黒いTシャツにジーンズ。
能力 :特になし
属性 :なし
職業 :自営業
所属 :Next-Gen(経営する店)
装備 :特になし
住居 :4LDKのアパート
弱点 :NoobとBitchが嫌い。マウスの動きが鈍るので酒は飲まない。
経歴 :大学在学中に宝くじを当て、そのお金で自分好みの店を開いたFPSゲーマー。
    アガルタに出店した理由は地価と店舗が安かったから。
備考 :品出しやレジ打ちも一応するが、基本的に接客は店員任せで店内の試遊台で遊んでいる。
    重度のFPS症候群を患っている。
種別 :PC

Next-Gen Video Games(ネクストジェン ビデオゲーム)
所在地:東区の駅前付近の繁華街
備考:ゲームショップの部分はFPS、TPS、格ゲー、ストラテジーしか置いていない。
    パッケージでPCソフトを買おうとすると「Steamで買え」と追い返され、家庭用ソフトを買おうとすると売ってはもらえるが、暴言が飛んでくる。
    ガンショップの部分はG18、Five-seveN、M4A1、FAMAS、P90、PP90、UZI、MP7、SPAS12、M4、M249、Pechenegが店頭販売。
    その他はお取り寄せ。ただし、爆発物のように範囲攻撃を行う兵器を注文するとNoob扱いされる。
    ゲームセンターの部分は格ゲーしか置いていない。対戦推奨。
使用条件:『オープンシェア』
お客さんや店員としておいでになられる分には一向に構いません。
アルバイト・正社員は年中募集しております。



争いに巻き込まれないと良いなぁ……

46 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/12(木) 23:02:04.43 0
轟く砲声と爆発に驚いたのは百地だった。
「うげえええ!ジャガイモども他の畑から援軍を呼んだのか?
ちきしょー!ブドウの武道家までいやがる!3500円じゃ割が合わねえぞ!
しっかしあいつら何時の間にあんな知恵つけやがったんだ?」
屋根で畑の戦いの異変に気付いた百地だが、その答えは眼下に用意されていた。

>>34
ロゼッタに部下たちを魅了されたクイーン・メイの怒りは凄まじいものだった。
「きぃ〜〜〜〜!デマセイ!デマセイ!」
耳障りな甲高い声に応えるように畑から起き上がる一つの影。
麦わら帽子に落書きの顔。
藁の体を支える一本足。
そして周囲に浮かぶ巨大な目玉。

「うお!あれは盗まれたと思ってたKAKASIじゃねえか!
あいつが入れ知恵してやがったのか!
おーい!嬢ちゃん、気をつけろ!」
百地が畑のロゼッタに注意を呼び掛ける。
アガルタ農協から入手した局地防衛呪具KAKASI。
自立思考回路を持つストローゴーレムであり、畑の守護者である。

KAKASIの落書きの目が怪しく光った瞬間、ロゼッタに魅了されていたジャガイモたちが正気を取り戻す。
魔眼の束縛を逃れたジャガイモたちは頭を撫でていたロゼッタに刃を剥ける。
至近距離からの攻撃をロゼッタは逃れる事が出来るだろうか?
「させん!収穫などさせんぞ!畑はオラが守るっ!」
KAKASIは周囲に目玉バルーンを展開。
巨大な目玉状の風船はあたりかまわず光線を発射する!

>>41>>42
混沌に激戦を加えた畑にやってきたおいち。
幼馴染の助介と再会し喜んでいる姿を梅野が見ていたのは幸運としか言いようがない。
ジャガイモ小僧たちが襲い掛かって来ていたのだから。

ジャガイモ小僧をつ当て弾き飛ばし、梅野の蔦によって救出された二人は屋根の上へと連れてこられる。
どう見ても戦闘向きでない二人をとっさに救助したのだ。
>「野菜狩りに参加しないなら早く逃げて下さい!
>参加するなら……二人分で8000円戴きます!」
「おいおい、3500の二人だから7000だろ。子供相手にあこぎな事するなよ。
あー、野菜狩りに来たんだろうけど、嬢ちゃんや坊やにゃハードすぎると思うけど?」
梅野に突っ込みを入れながらおいちに屋根の下を見せ、どうする?と尋ねる。

>>39>>40
「あんたら二人には気遣いはいらねえわな。金の支払いも終わっているし、野菜狩りやっていってくれや」
MOBとYF−47はそれぞれ獲物を見つけて野菜狩りに赴くだろう。
KAKASIやカボチャリオット、ブドウの武道家だけでなく、地中から無傷のジャガイモたちも湧き出てきているのだから。

【出現:カボチャリオット→ダアトに砲撃】
【出現:ブドウの武道家→ライに攻撃】
【出現:KAKASI→ロゼッタの呪縛を解く。光線を乱射】
【出現:ジャガイモたちが地中よりさらに出現】

*ジャガイモ以外はワンターンキル不可。私が操作します。

>>41
おいちさんへは避難所で〜。


47 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/12(木) 23:03:18.71 0
【モンスターデータ】

名前 カボチャリオット
種族 かぼちゃ
生息地 畑
属性  木
能力 固いカボチャを打ち出す
生態  巨大カボチャと木製の一輪車が組み合わさった姿。硬い装甲で多少の攻撃なら弾いてしまうぞ。
弱点 特になし
使用条件 オープンシェアです。

名前 ブドウの武道家
種族 武道
生息地 畑
属性 木
能力 マスカッ刀、巨砲
生態 道を究めんとする武道。体捌きも上手い。
弱点 特になし 
使用条件 オープンシェアです。

名前 局地防衛呪具KAKASI
種族 ストローゴーレム
生息地 畑
属性 無
能力 威圧結界で外敵を寄せ付けない。付属の目玉バルーンからビーム
生態 畑に立つ武道派のカカシ。機動能力はない
弱点 火の弱い
使用条件 オープンシェアです

48 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/13(金) 00:04:56.18 0
>>33>>34>>39>>40>>42>>43>>44>>46

脇を通りすぎていく黒い塊、駆け抜ける風。
煽られて不定形の身体は振動し、周囲に飛沫を飛び散らせる。
声が止まる。そして、回転する仮面は正位置となり、眼下を見下ろす様に移動した。

「援軍 なるほど 訂正。
 多少の 知性 戦略 確認 無礼 を 詫びよう」

空中で身体をくの字に曲げ、謝罪をするダアト。
同時に、周囲の空気を体内に取り込み膨れ上がると同時に、放出。
落下を方向転換し回避しながら殻の上に移動する事ができた。

「水は 癒し 恵み。
 豊穣 の 源 で あるが 同時に 災禍 の 源 でも 有るのだ」

よく育った野菜たちを見下ろしながら、飛んでくるカボチャ弾を器用に避ける。
時折回避し損ね一部が飛散し、またずるずると本体へと戻っていく。
身体が一瞬膨れ上がり、ダアトはもう一度跳躍する。
また10m程の位置に移動すれば、身体は形を変えグライダーのように面積を広げ滑空し始める。
腹部分には仮面が有り、グライダーから地上を見下ろしていた。

襲い来るカボチャの弾丸、それに対するダアトは、身体からポーションを分泌。
その効力により表皮を硬化すると同時に、上空を滑空し、回避と防御を開始する。
そして、天から崩壊し、異形と化した詠唱が朗々と、只ひたすらに朗々と紡がれ響きわたっていく。

『我 は 水。 災禍 と 豊穣 を 統べる 王 否 魔術師 否 法則 否 術式 なり。
 海 を 呑み 天 を 裂き 地 を 侵す 。 我ら 汝ら 形無き 姿無き。
 無限 で ある。 我ら は 無限 だ。 形 の 呪縛 は 砕かれた。
 だが 我 今 我 ニ 形 与える 与えん 呉れる 変われ 変状 変生 飲め 我 ハ ダア ト ダ ア ト。
 我 瀑布 我 奔流 我 災禍 我 罪悪 我 捕食者 我 破壊  我 ―――― 魔導 ナ り』

詠唱が終わると同時に、仮面の口が開いていき、そこから青緑色のポーションが吹き出していく。
流れていくポーションは空中で渦巻いていき、一つの水球を作り出す。
サイズは凡そ直系5m程。人間ならば数人は飲み込めるサイズであり、本体よりも大きいサイズだ。

その水球にカボチャが飲み込まれた瞬間、カボチャは粉砕される。
まるで、万力に押しつぶされて粉砕されたかのようなその光景は、静かな水球の隠れた猛威を顕す現象。
涼やかな水球の内側は常に高速で流動すると同時に中心へと収束し続けている。
それにより生まれる圧力と対流により内部に入り込んだ物体は押しつぶされると同時に引きちぎられるのだ。

『Broken Vows』

カボチャの射撃にタイミングを合わせ、こちらもその水球を空中から地面へと叩き落す。
発射後の硬直を狙い、水球の中に相手を取り込み拘束しつつ粉砕するつもりである。
同時に形状を人間型に戻すと同時、滑空を止めて畑に舞い降りた。

「個々人 の 戦い で は 非効率。
 ト 言っても 連携 は 難しい、 が な。
 援護 ダ」

仮面の口が開き、ロゼッタの方のジャガイモへ無数の水弾が発射された。
特に至近のジャガイモは流れ弾もあり破壊できなかったが他のジャガイモは討滅される。
人間性が希薄に見えるが、協調性は無いわけではないようだった。

49 :MOB ◆Nya90YkEqE :2012/07/13(金) 00:11:04.86 0
>>44
旧式の姿勢制御ジャイロがキリキリと音を発する
ヒューマン自体が少ないカオスな畑。その畝を丁寧に避けながら、『野菜狩り』は進行していた
「『フラテッロ』は、資源を動力に処理する転換炉を搭載しています」
「旧式だけですが。無駄な機能なので」
梅野の方を向いて説明しだした

50 :MOB ◆Nya90YkEqE :2012/07/13(金) 00:20:13.08 0
>>46
「ファイターを確認」
その発言と共に、右太腿のホルスターに収まったプラズマピストルを抜き、射撃
対ヒューマノイドクラス、所謂対人武器だが相手は葡萄である。十二分に脅威だろう
秒速190メートルで、表面温度2000℃を越す収束プラズマが葡萄の武道家に迫る

51 :Aaron ◆PR.qDR1rQs :2012/07/13(金) 00:26:23.63 0
アガルタの繁華街の一角に新しく店がオープンして数週間が流れた。
最初の内は新しい娯楽と誰でも扱える強力な武器が売られること、いくばくかの雇用、何より繁華街の活性化に役に立つと期待されたこの店も、
今では近隣の頭痛の種でしかなかった。店主は接客マナーのせの字も心得ていないばかりか、毎日のようにゲームに熱中しては奇声を挙げるのである。
そしてその店に集まる客達も店主に気に入られた、あるいは我慢ができるだけあって奇人変人の万国博覧会といった態である。

「HeadShot bitch! You just got owned!(ヘッドショットだこのカマ野郎! ブッ殺してやったぜ!)」

いつもの通り奇声が店主から挙がる。隣や後ろで店主のプレイを見ていた客達からも歓声が挙がり、頷く者も居る。
しかし店主はそれに動じることは無い。ヘッドホンを装着した彼に聞こえているものは画面の中の戦場の喧騒だけだからだ。
故に、遠くの農園での戦場の喧騒など聞こえる由もなかった。店全体が暗くなり、彼が画面の中の戦場から強制的に消されるまでは。

「What the fuck!?(一体全体どうしたっていうんだ!?)」

ヘッドホンを投げ捨てると、あらゆる汚い言葉で現状を呪いながら辺りを見回す店主。
しばらくして客の一人が辺りの店も停電していることを知らせる。そして、その原因が北区の農場のイベントにあることも。
参加者かやんちゃな農作物の仕業かは定かではないが、送電線が巻き添えを受けて切断されてしまったのである。
程なくして停電からは立ち直ったが、店主の怒りは底知れないものがあった。

「いいだろう、今日はみんな帰ってくれ閉店だ。どうやら農場のFucking potato共は俺とデスマッチをしたいようだ。
Butcher them now! Show no mercy!(情けは無用だ、ぶちのめせ!)」

十数分後、農園の近くに一台のジープが止まった。中から降りてきたのはそれまで農園に居た者達とは変わった出で立ちの男であった。
背中にPKP Pecheneg(ロシア製ライトマシンガン、豊富な装弾数と火力を誇る重兵器)を背負い、
迷彩が施されたヘルメットと戦闘服、ブーツに身を包み、両手にG18(オーストリア製の拳銃。反動は大きいが、フルオートで弾をバラ撒ける)を
構えた黒人だった。

「まるでBlack Ops(Call of Dutyシリーズの7作目。ヴェトナム戦争前後の時代が舞台)のゾンビ・モードだぜ。
銃も撃てねぇnoob(直訳するとヘタクソというスラング。ここでは単に相手をけなす意味で使われている)が
人間様に刃向うってことがどういうことか思い知らせてやるぜ!」

【スペルミスをしてしまいました……Aalonじゃなくて、Aaronです】

52 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/13(金) 00:43:22.58 0
さてと…
(クイーン•メイに狙いを定める)
ボスはあいつか!
(アタッチメントをスパイカーからネットに変える)
親玉倒していっきに殲滅〜♪
(クイーン•メイにネットを射出し、ランチャーにチェンジ)
出てこなければ、殺られなかったのに!
(ランチャー連射。がクイーン•メイは生き残る)
ありゃ、耐えてる
皆さん!協力しましょう!
クイーン•メイを倒せばそれなりに安全に野菜狩りが出来ます!

53 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/13(金) 01:22:40.65 0
「ソロウちゃん悪いわね、付き合って貰っちゃって」

「…………」

いつもお世話になっているおばさんに誘われ野菜畑に二人でやってくる
傍から見れば親子に見えるのか否かは分からないが
野菜狩りをするために手伝って欲しいというから特にやる事も無く
いつもお世話になっているおばさんとおじさんに恩返しをするために来たのだが
だが来て見ればいろいろと大騒ぎになっているではないか

「お金出さなくちゃね、はいお願いします」

参加費を取り出して渡す僅かな隙に何かがおばさんの背後にやってきたので
シルバーヴァレルで叩き落した。

54 :園・ヘリックス ◆xDTseTpByY :2012/07/13(金) 10:56:22.34 0
また別の所で、ジャガイモ騒動が発生していた。
収穫を拒んだクイーン・メイ以下夥しい数の臣下たちが、文字通りの地下運動を起こしたのだ。

彼らは下手に暴れまわるより、遥かに性質の悪い事をしている。
地表に顔を出す事を一切せずに、殉葬者の呻きを思わせる声を上げながら只管土中に立て篭もる戦略。
地中にまで攻撃が可能な開拓者は、実際そこまで多くない。
広範囲攻撃で片付けた日には畑そのものを壊滅状態に追い込む危険性が指摘され……

……しかし、この案件。考えられていたより簡単に片が付いてしまう事になる。


――――ある日の午後2時45分、燦燦と照り付ける太陽の下で。

「……今ので、本当に全部ですか?」

「アッハイ。かなり終わりました。討ち漏らしは基本的に無いです。――そういう契約なので。」

静かな田園風景の中で、壮年の男声。
それに対する少女の声は、掴み所が無く、歯切れが悪く、しかし自信に満ちている。

「もし疑問にお思いでしたら、掘り返してみるのが最適解でしょう。
 お百姓さんは、収穫する事に無上の喜びを感じるとか、感じないとか。
 その辺りも考慮してやってみたんですよ。――大事な契約なので。」

男は、そうですかと笑みを作る。
どこか小馬鹿にしたような言い草に、朗らかな顔の影で歯を噛んだ。
が、先ほどの光景の現実性と恐ろしさまでは疑えず――結果、開拓者に意見もできない。


 (「≪バスタードリルツイスター≫――ですので!!」)


思い返す……それは、声と同時だった。

――――どろり。陽に溶けていく少女の腕。自在に。
――――しゅるり。再構成され、蛇体宛らにうねって伸びる少女の腕。無数に。
――――ぐさり。土の下深く突き刺さり、螺旋を描いて見えた少女の腕。容赦なく。

実のところ何をしたのか検討は付いていた。地中に潜むジャガイモは、同時かつ瞬間的に絶命したのだ。
《ドリル触手》とでも名付けるべき、分裂した彼女の腕によって。
どうしてそれが可能なのかは、見当も付かないが。

「では、報酬は後ほど、職業不安定所′o由で振り込んでおいてください。
 出来ればお早めに。――私以外にも関わる事なので。」

「もし不随意がお有りなら、是非ともまたのご依頼を。――私、有能ですので。」

分かった。もう、どこにでも行ってくれ。
優しい瞳と従順な頷きという譲歩で最大限に意志を示すと、彼女は満足そうに去っていった。
……まるで、男の心に渦巻くものにはさっぱり気付いていないかの様に。

55 :園・ヘリックス ◆xDTseTpByY :2012/07/13(金) 10:58:25.92 0
名前 :園(その)・ヘリックス
HN :変幻突破(シェイプシフター)
種族 :スライムと人間のハーフ
性別 :女性ベースの両性具有
年齢 :13歳
容姿 :紫のショートヘア、同色の寝惚けたような瞳、背は低く身体は軽い。ひんにy……スレンダー。
能力 :自身の身体を自在に変形・硬化・軟化させる能力、再生能力とその応用による身体の増大化
属性 :水
職業 :賞金稼ぎ・駆け出し博物学者
所属 :とくになし
装備 :身体の変形を阻害しないスクール水着のような服と、羽織る用のローブ
住居 :北区にある新規入植者向けの安物件(安普請)
弱点 :常識に欠け、ずれた感性は配慮しているはずなのに刺々しい言葉を生み出してしまう。
    耳年増だが愛情と友情の区別が付ききっていない。
経歴 :【大融合】で世界に現れたスライム族と、人間の女性の娘。
    スライムと人間と言うとareな関係を考えがちだが、彼女の両親は相思相愛の夫婦である。
    自身もそれを変だと思うことはなく、ある所まで育ってきた。
    然し同年代の子供との付き合いで自分の特殊性に気付くと、些かの劣等感を覚え
    スライムの特性を活かした冒険家、そして魔学者として身を立てる事を考えて今に至る。
備考 :有能を自負しているが、周囲の人間は言葉遊びか、背伸びしたい子供の微笑ましい発言と理解しているようだ。
    事実、彼女の年齢は現代学生がチュウニ・シックネスを発症する頃と重なっている。
    両親はアガルタの外の住民で、彼女の旅立ちをどう考えているかは不明。       

名前:韋駄天ギルド……通称職業不安定所
主要構成員:ギルドマスター(本名不明、NPC)
規模:小規模と中規模の間くらい
所在地:北区
概要:いくつもあるクエスト斡旋ギルドの一つ。
   モンスター退治から犬の散歩まで何でも扱うが、特徴は兎に角「早さ」を重視していること。
   その為、準備不足や他の冒険者に狙いの仕事を掠め取られる事は日常茶飯事、つまりチャメシ・インシデント。
   ギルド側でも高難易度の依頼は扱わない、という消極的自衛手段を取っているが、
   多くの冒険者からは職業不安定所≠ネど揶揄されている。
   ただし、金の往来についてはかなりシリアスで、信頼が篤い。
使用条件:オープンシェアです。需要があればどうぞ

56 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/13(金) 19:26:16.86 O
名前 砕蓮(読み:さいれん)
HN SILENT・SIREN
種族 人間(超能力者)
性別 男
年齢 16
容姿 長めの金髪を後ろで縛っている。右目の下に太陽を模したマークのフェイスペイントをしている。
能力 サイコキネシス:物体を手を使わずに自由自在に動かすことができる。砕蓮は、この能力で剣を浮かせて戦う。
属性 超
職業 賞金稼ぎをしつつ他の仕事を探している
装備 丈夫な剣:丈夫なところ以外は至って普通の剣。手入れはされているので、綺麗で切れ味もなかなか良い。
住居 東区のどこかにあるアパート
弱点 砕蓮の能力が使用できるのは、砕蓮から半径15メートル位までという制限がある。
また、サイコキネシスで動かせる物は砕蓮自身が腕で持ち上げられる物のみである。他にも、一度に複数の物を動かすことは集中力と体力をかなり消費するため、長時間の使用はできない、生物はサイコキネシスで動かせない等の弱点がある。
また、砕蓮はあまり頭が良くないという弱点もあったりする。
経歴 16年前、都市から遠く離れた超能力者の一族が住む村に生まれる。砕蓮は、幼少期からその村で超能力の修行を行っていた。
しかし、年々厳しくなっていく修行や、村の閉鎖的で古い考えに嫌気が差し村から出て行ってしまった。そして、数ヶ月前に憧れていた都市アガルタに着いた。
備考 砕蓮の超能力の師となった人物は、砕蓮自身の父親。彼は、かなり厳しい人物で砕蓮に辛い修行をさせたりして、砕蓮に自由な時間をあまり与えなかった。また、砕蓮の母親は砕蓮が赤ん坊の頃に死んでしまったらしい。
種別 PC


57 :ロゼッタ ◆Angel/OJKc :2012/07/13(金) 20:30:19.47 0
>>46
それはもう、彼女は完全にジャガイモたちを手玉に取ったと思っていた。
だからこそ、避けられる筈が無いのだ。油断大敵とはこの事を言うのだろう。
先ほどまで撫でられていたジャガイモ小僧の穂先は、吸血鬼の胸を貫く。
ぶすり、心地良いとはお世辞にも呼べないような音が空間に響いた。

「あ……?あ、あー……。
 私が人間だったら死んでるよ?これ……」

だが、何ら動揺する事は無く(一瞬だけ鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしたが)、少女はジャガイモ小僧の頭を握る。
というよりは、握りしめる。瞬間、ジャガイモ小僧の脳漿が辺り一帯に四散した。マジグロテスク。
然しながらそんなのはお構いなしにと、無残に刺さった槍を抜き取り、付近にいたバレイシャアに向け投擲する。
瞬間的に眼前に迫る槍を避けられず、小気味良い音と共にバレイシャアは文字通り爆散した。農作物は大事に。

「あはは、案外簡単に解けちゃったね。洗脳。
 んー、外的な力でも働いてるのかな?まあいーや。『Tenebrae』」

何かしらの魔的な呪文、溢れだす闇の魔力。言葉として発した直後、瞬時に自身を中心に闇の障壁が展開された。
その障壁は、目玉バルーンから放たれた光線をことごとく吸収し、なかったものとしてしまう。
いわゆる、『光を打ち消す闇の魔術』。乱射された光線程度であれば無効化するのは容易である。

そして、すぐさまじゃがいもたちは気付くであろう。槍に貫かれてできた刺創は、既に修復を終えかけている事を。
どうということはない、単なる種族としての力なのだ。人の身体では無いのだから、常識で測れるわけがない。

「くすくす、私だって伊達に永く生きてる訳じゃないんでね。
 そんな適当に撃たれたのなんか当たらないよ?
 っと……びっくりした、ジャガイモ一掃しちゃうなんてすごいねー、あはは。
 でも、援護とかされても邪魔なだけだからいらないかも。『Tonitrus』」

時折妖しげな笑顔を見せつつ喋っていると、横から大量の水弾が飛んできた。
唐突な出来事なので面喰うが、まあ、この都市だし仕方ないと割り切って考える。

そして次に、また単語を口にする。それと共に雷鳴が轟き、大量の稲妻が周囲に降り注ぐ。正に青天の霹靂。
とは言っても、言わずもがなギャラリーたちには当てないようにする。建造物も狙わない。
狙いは残っているじゃがいもたちと目玉バルーン、KAKASIである。またピシャピシャ落ちるため、非常に眩しい。
こうして無力なじゃがいもたちは身体を飛散させる粛清を受けた訳だが、はたしてKAKASIは耐える事が出来るのだろうか。

58 :名無しになりきれ:2012/07/14(土) 04:24:15.36 O
こんばんは、はじめまして
なりきりスレまとめwikiから来まして、参加してみたいと思ったのですが…

まずはどうすればいいでしょう?

59 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/14(土) 17:12:53.49 0
>>78
テンプレ>>2-3

60 :ハックルベリーリッジ市長 ◆VEI97145J6 :2012/07/14(土) 21:46:32.54 0
>>58
いらっしゃいませ。
ま、立ち話もなんですし、避難所までおいでくださいな。

避難所 http://yy44.kakiko.com/test/read.cgi/figtree/1340804447/

61 :ライ ◇mXYFaLwWhsの代理投稿:2012/07/14(土) 21:47:43.17 0
>>44
『なんか古臭い奴が現れたわね〜』
「そうだねぇ、でも僕、こういったのは好きだよ」

『アンタ日本が好きだしね』
まるで日常の会話をするように言う。
なお、霊体のアリスは霊感のない人間には見えないし、聞こえないため、独り言を言っているようにしか見えない。

「ブドウパンが作れそうだ」

そう言うと、右手の形を変える。

爆炎の煙が晴れた先に遭ったのは…、右腕が巨大な盾になって、無傷のライの姿だった。
右腕の質量を無視している。

62 :名無しになりきれ:2012/07/14(土) 22:37:40.42 O
>>59-60
返レスありがとうございます
こんな感じで大丈夫でしょうか?

後ほど、避難所の方に挨拶に行きます


名前:Finis(フィニス)
HN:FormaFinis(フォルマ:フィーニス)
種族:Human(人間)
性別:♀
年齢:17
容姿:普通の服装、平均程度に整った容姿
   ごくごく平凡で有り触れた存在

   透き通るように白い肌、長い焦茶色の髪
   胸元の開けた白い衣裳、ミニスカートに黒いニーソックスが特徴といえば特徴

能力:『Adversa(アドウェルサ)』
   細身の剣を生成――風と雷を自在に放出・操作、また形を与える
   物理系と魔法系の二つの特性を兼ね備えた能力
属性:風・雷
職業:Eques(賞金稼ぎ)
所属:現在フリー
装備:『Coclea(コクレア)』
   螺旋を象った掌大の金属、なんなのかよくわからない
   『ニーソックス』
   一部の男の視線と注意を引き付ける黒いニーソックス
住居:開拓都市・北エリア
弱点:これといって目立った弱みはないが、突出した強みも持たない。
   よくも悪くも平凡
経歴:記憶らしい記憶を持たない
   特別でもなく、個性的でもない

   この世界をもっとよく知るために自分と世界探しの旅をよくしている

備考:記憶を失っている関係上、一方的にフィニスの事を知っているキャラが存在する可能性も十分あります
   キャラの根幹に触れるような設定でなければ後付けして下さって構いません
   かつての友人や親友だとかライバルが現れても、フィニスは確実に忘れてますが…

   戦闘においてはスピード重視のバランス型
種別:PC

63 :ハックルベリーリッジ市長 ◆VEI97145J6 :2012/07/14(土) 23:16:08.70 0
【市長からのお知らせです】
人が集まり話が随分盛り上がってきました。
みなさんありがとうございます。

ストーリー用レスとキャラなどの設定テンプレや質問雑談が混在していると見難くなってきます。
ですので、以降各種設定や質問、雑談などは避難所にてお願いします。

避難所 http://yy44.kakiko.com/test/read.cgi/figtree/1340804447/

規制された方の代理投稿やお知らせなども避難所で行いますので、設定投下や質問がない方も避難所のチェックをするようにお願いします。

以上市長からのお知らせでした。
それではみなさん、以降ストーリー用レスのみのスレとなりますのでよろしくお願いします。

64 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/07/15(日) 06:38:50.80 O
「なんだか畑が騷(うる)さい――いや、いつもの事ですね」
「気になりますし、ちょっと様子を見てみましょうか
 え〜っと……できれば、巻き込まれない方向で…」

胸元の開けた白い衣裳、ミニスカートに黒のニーソックス
透き通るように白い肌と真っすぐ長く伸びた焦茶の髪――どこにでも有り触れた少女は、畑の近くを通り掛かる


「Adversa(アドウェルサ)――我が手に剣を」
(なにがいるかわからない、用心はしないと・・・)

彼女が能力≠フ名を口にすると、周囲に風が吹き荒れる
右手に現れたのは細身の長剣――白銀の、片手でも扱えるサイズの剣

そしてジリジリと、息を殺して――息を潜めてFins(フィニス)は畑へと歩み寄った
畑近くに彳(たたず)む一本の樹の影に濳(かく)れては、様子を覗(うかが)う

「うわぁ……まるで戰爭(センソウ)だ、巻き込まれたくないですね…」
「けれど、力試しにはちょうどいい――かもしれないです。」



//初投稿になります、よろしくお願いします。

65 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/15(日) 15:28:22.86 O
「ふうん、野菜狩りねぇ」

野菜狩りの告知のチラシを見ながら歩く金髪の青年。右目の下には、太陽を模したマークのフェイスペイント。

「3500円でこれなら……まぁ、安いモンかね」

チラシを見ながら呟く青年。しかしこの青年、チラシに視線が釘付けで周りを見ていない。

「うわっと!?」

案の定、周りをちゃんと見ていなかったせいで、石に躓き転んでしまう。
しかも、その衝撃で財布を落とし、中の金が辺りに散らばってしまう。

「あ痛てて……あーあー、やっちまったッスよ。しゃーねぇ、こっからこうやってっと……」

青年が立ち上がったのと同時に、散らばっていた金が宙に浮かび上がり、そこから3500円分が百地達の方へ動き出し、残りは手に持った財布へと入っていく。

「ほい!参加費、これでちょうどッスよね?」



66 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/16(月) 00:31:59.86 0
【畑B地点】ライ+MOBvsブドウの武道家
>>50
畑に立ち上る爆炎に照らされるブドウの武道家はその視線を外しはしない。
今の一撃で敵が滅んでいない事を気の高鳴りを持って察知しているからだ。
だがそれと同時に、新たなる敵、MOBの存在にも気付いていた。
向けられる銃口に対し、切っ先を上げようとするがその動きが途中で止まる。
その訳は、別の畑から飛び込んできた乱入者の為に。
「うぉおおおお!ブドウよ!ここは任せて上に行けい!」
飛び込んできたのは2mを超える巨漢。
隆々たる筋肉がそれ以上の大きさに見せている。
メロンのマスクを被った荒ぶる男だった。
だがもちろんこれは人間ではない。
ジャガイモやブドウと同じように怪異として顕在化したマスクメロンなのだ。
「ス〜〜〜〜パ〜〜〜ウルトラグレートスペシャルアルティメットウルトラボンバー!!!!」
乱入してきたメロンマスクはウルトラを二回技名につくパンチをプラズマ弾に放つ。

予め言っておく。原理は考えてはいけない。

なんとパンチを食らったプラズマ弾は、まるで打たれた野球ボールの様にMOBに向かって打ち返されたのだ!
「仕方があるまい。勝負は預けたぞ。」
爆炎に向かい声をかけると、パンチを撃ったメロンマスクの肩を蹴り、上空に舞う!

>>61
プラズマ弾を打ち返し、ブドウの武道家が宙を舞った後、爆炎へと向きかえるメロンマスク。
晴れた先には右腕を巨大な盾に変え無傷なライが独り言を言っていた。
「ブドウよ悪く思うな。預けた勝負だがこの俺が叩き潰す!
そこの貧弱な小僧よ!選手交代で悪いが安心した前!君が攻撃する番なことには変わりない!
このメロンマスクの鋼鉄の筋肉が全霊を持って受けようぞ!」
己の分厚い胸板を叩きライを挑発するのであった。


【畑上空】【畑A】ダアトvsカボチャリオット
>>48
地上より次々と打ち出される硬質のカボチャも、ダアトの作り出した水球の水流によって粉砕されていく。
水球は直径5mにも及び、地上からはダアトの姿が確認できない程になっていた。
そしてそれが空中から落ちてくるのだ。
発射後の硬直がなかったとしても、カボチャリオットは回避できなかっただろう。
周囲のジャガイモともども呑みこまれ、水球内を翻弄されることになる。
強固な装甲を誇るカボチャリオットだったが、圧力と対流による二面背律な力にはなすすべがなかった。
水球が消えた後、綺麗に洗われたジャガイモとカボチャが畑に転がることになった。

その後、上空から悠々とロゼッタの援護をするダアトに暗い影が差した。
ダアトの更に上に舞うブドウの武道家であった。
陽光を背にマスカッ刀を光らせながらダアトを睨みつけている。
「水使いなれば拙者のマスカッ刀で斬ってくれよう!」
マスカッ刀の刀身は果汁でできており、圧力によって伸縮および硬柔自在。

ブドウの武道家のマスカッ刀が振るわれる!
刀身は見る間に伸び、本来の斬撃範囲を超えてダアトに届く長さとなって迫りくる!

67 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/16(月) 00:35:28.53 0
【畑C】ロゼッタ+YF-47vsKAKASI+クイーン・メイ
>>52>>57
そこには静寂があった。
周囲にはジャガイモ小僧やバレイシャアであったジャガイモが無数に転がり、焼け焦げたKAKASIがギシギシと音を立て今、畑に倒れたのだった。

洗脳を突如解かれ、至近距離からの攻撃を受けたロゼッタ。
普通の人間ならば確実に死んでいただろうが、ロゼッタは普通の人間ではない。
見た目こそは愛らしい少女ではあるが、本性は恐るべき闇の貴族、吸血鬼なのだ。
弄ぶことを止めたロゼッタに抗う術などありはしない。
次々と粉砕されていくジャガイモたち。
それに重ね、上空からのダアトの援護攻撃によりロゼッタの周囲に群がっていたジャガイモたちは全て倒されてしまった。
光線も闇の魔術により無効化され、トドメに雨霰と落ちる稲妻。
ジャガイモたちは雷に打たれ次々に普通のジャガイモに戻ってしまう。
そんな中、無数の稲妻がKAKASIへと集中した。

それはロゼッタが意図したところではなく、KAKASIが己の体を構成する針金を頭にだし、避雷針となったためだった。
結果多くの雷を集めたKAKASIはその威力に耐えきれず焼け落ちてしまったのだ。

KAKASIの自己犠牲の訳は、この畑の主、クイーン・メイを守るため。
ジャガイモたちも、KAKASIも倒された上で、一人守られたクイーン・メイは両膝を突き項垂れていた。
戦意がないのか、隙だらけである。
YF-47がネットを射出しても全く反応せず、やすやすとネットに絡められ、ランチャーに砲撃を受ける事になる。
ネットに絡め取られているので避ける事も出来ない。
だがクイーン・メイはランチャーの攻撃で倒されなかった。
それはクイーン・メイが今まで戦意を喪失していたのではなく、力を貯めていたからに他ならない。

ゆっくりと立ち上がるとランチャー攻撃でボロボロになってきたとはいえ、絡みついていたネットが容易くちぎれ落ちる。
「太陽の恵みを浴びた作物の力を見よ!サンシャ・イン・ポテト!!!!」
クイーン・メイの体が燃え上がる!
だがそれはただの炎ではない。太陽の炎と輝きなのだ。
直径一メートルの太陽ともいえる状態になったクイーン・メイは浮遊術を使いYF-47に体当たり。
YF-47の盾を蹴り、三角飛びのように本命の標的であるロゼッタへの体当たりを敢行するのであった。

【畑付近】Aaron+フィニス
ゲームセンターの停電に怒り心頭のアロンが辿り着いた畑はまさに混沌な状況であった。
フル装備で現れたアロンが全く違和感なく溶け込むほどに。
>銃も撃てねぇnoob(直訳するとヘタクソというスラング。ここでは単に相手をけなす意味で使われている)が
>人間様に刃向うってことがどういうことか思い知らせてやるぜ!」
アロンの言葉も仕方がないのであるが、それを聞き逃せないものがいた。

「よう、そこの帰還兵崩れ!今聞き捨てならねえことを言ってくれたよな?」
風にたなびく金の長髪、もとい、房毛に襟首立ったような皮。
黄色い粒がきれいに並んだ端正な顔。
それは巨大なトウモロコシ、ポップ・ザ・コーンである。
腰に巻いたガンベルトには左右に二丁の拳銃が収められている。
ポップ・ザ・コーンの打つ弾は鉛ではなくトウモロコシだが、その威力は侮れない。

アロンはポップ・ザ・コーンに睨まれながらも気づいただろうか。
いつの間にか左の銃を抜き、乾いた銃声と共に一発撃っていたことに。

弾はフィニスの隠れている木の幹に穴をあけ煙を上げる。
「お嬢さん、俺から隠れても無駄だぜ?出てこねえと次は当てるぞ?」
トウモロコシの体に首はないのだが、全く振り向きもせずにフィニスの存在に気付いていた。
なぜならば、トウモロコシとは黄色い粒一つ一つが独立した生命体の群体なのである。
つまり、皮をめくって顔を出しているように見えて、実は粒一つ一つがそれぞれ別方向を警戒していたのだ。

「さあ、二人一度でいいぜ?抜きな!どっちが銃も撃てねえnoobか教えてやるぜ!」
群体ゆえの隙無き知覚と先ほど見せた目にもとまらぬ抜き打ち。
二人は理解するだろう。
目の前にいるトウモロコシはまぎれもなくガンマンである、と!

68 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/16(月) 00:39:11.62 0
【屋根の上】百地、梅野、おいち、ソロウ、砕蓮
>>53
相変わらず屋根の上で畑の戦いを見続ける百地たち。
厄介な収穫をしてもらえる上に現金収入まで得られるナイスアイディアだと思っていた。
だが、それはあくまで収穫するのがジャガイモだけならば、である。
隣の畑のカボチャやブドウまで参戦するとなるとかなり収支が怪しくなるのだ。
「う、うーん。微妙だな。とっつあんみたいに職業不安定所に頼んだ方がよかったか?
いや、こうやって人の戦闘見られるのも…うん、結構有名人の戦闘も見られるし、意外と強力な奴の発見もできたし」
同じアガルタ農協に属する壮年の男が韋駄天ギルドに収穫を依頼したという事を思い出しながらぶつぶつと独り言。
今更どちらがよかったかなどわかるはずもなく、色々と自分を納得させるように呟くのだった。

そうしていると、さらなる参加者が屋根の上に受付にやってきた。
中年女性と若い男は夫婦としても親子としても微妙な組み合わせな二人に百地が目を細める。
「あーそりゃ構わないが、見ての通り…いや、杞憂の様だったな。」
中年女性はどう見ても戦闘向きではない。
おいちと同様に忠告しようとしたのだが、その言葉は途中で途切れる事になる。

いつの間にかヤカタツムリに這い登ってきたジャガイモ小僧を事もなげにシルバーヴァレルでソロウが叩き落したからだ。
しかもおばさんは気付いていない。つまりはそれ程の腕だという事だ。
それを見てはもはや百地は言う事などありはしない。
お金を受け取りお好きに、と言わんばかりに肩をすくめて見せた。

そのあとやってきた砕蓮は独特な雰囲気を感じさせる。
恐らくはサイコキネシスの領域、なのだろう。
霊力や魔力とはまた違った力場を纏う砕蓮。
それを示すように転んで散らばらしたお金を不可視の力で集めて差し出して見せたのだ。
>「はい、確かに3500円いただきました。」
「なるほど、そういう力か。だが坊主、石に躓いているようだと怪我するぜ?」
梅野がお金を受け取るのを見ながら砕蓮に声をかける。
確かに独特な雰囲気ではあるが、ここは融合世界。
そしてここは融合世界でもあらゆるものが交わる開拓都市アガルタである。
珍しいもの、あり得ないものなどごく有り触れているのだから!

「あ、あああああああ!!!!ウソだろ!マスクメロンは桐の箱にでも入れて売ろうと思ってたのに!」
砕蓮にかっこよく忠告した途端、百地は絶叫する。
畑の戦いに更なる参戦者、MOBとライと対峙する巨漢のマスクレスラーを見つけて。
メロンマスクこそ、百地ファームで一番の高級品。
百地ファームの作物の旨さは強さに比例するといっても過言ではない。
3500円で収穫などされたら赤字も赤字!
超高級品の美味なるメロン、の存在を大声で知らせてしまったことに百地が気付くのは数秒後のことである。

【モンスターデータ】
名前 メロンマスク
種族  マスクメロン
生息地 畑
属性  木
能力 超パワーで押し切るぞ!
生態  メロンのマスクをかぶった巨漢のレスラーな姿をしたマスクメロン。
弱点  プロレスバカ
使用条件 オープンシェアです。

名前 ポップ・ザ・コーン
種族 トウモロコシ
生息地 畑
属性 木
能力 爆ぜて実を飛ばす
生態 成人男性並みのトウモロコシに細い手足がついている。
   ガンマンの様に銃を持っているが、飛ばすのはポップコーン。でも当たると痛いぞ。
弱点  特になし
使用条件 オープンシェアです

69 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/16(月) 10:06:41.93 O
>>68
「へっ、心配ご無用ッスよ。オイラこう見えて、体は丈夫ッスから」

金を渡した砕蓮は、転んだときに擦りむいた膝をさすりながら言った。

「ん?マスクメロン?」

百地の言葉が気になり、畑を眺める砕蓮。そこには、MOBとライと対峙するメロンマスク。

「へぇ、さてはあいつが一番の高級品ッスね?よっしゃ!オイラが狩ってやる!」

そう言うと、砕蓮は腰に差してあった剣を抜き、空中へと軽く放り投げる。
そして、砕蓮自身も屋根から飛び降りる。すると、それについてくるように放り投げた剣が砕蓮の隣を浮遊する。

「へへっ!オイラの剣を食らいやがれ!」

着地点は、メロンマスクの近く。そこからさらに、メロンマスクに近づくと、飛んでいた剣がメロンマスクに向かっていく。
狙いは、MOBとライに気を取られているうちにメロンマスクを不意打ちで倒すこと。まぁ、メロンマスクはこの畑の最高級品なので、不意打ちなどそう簡単に成功はしないだろうが……


70 :Aaron ◆PR.qDR1rQs :2012/07/16(月) 19:01:54.54 0
>>64.>>67
最初の内は新たな侵入者から女王を守る為に果敢に向かってきたバレイシャアとジャガイモ小僧達であったが、
それも凄まじい轟音が聴覚を支配し、同胞達がただのジャガイモにされてしまうまでのことであった。
ペチェネグから吐き出される7.62x54mm.弾が容赦なく刺さり、貫通していく。
科学技術とそれに裏付けられた高度な産業は殺すということについても飛躍的な進歩を達成していたのである。
最早、女王を守るものは何一つとしてなかった。

「Boom HeadShot! Boom HeadShot!! Boom HeadShot!!!
頭がデカいからどこを撃ってもHeadShotだぜ!」

ジャガイモ達はなすすべも無く薙ぎ払われていくが、アロンは知らなかった。
その他にも生育している作物があるということを。そしてここの農場の野菜は文字通り一味違った存在であることも。

「なんだなんだ、ワイアット=アープかビリー・ザ・キッドみてぇな格好しやがって。
ソマリア民兵の方がもっとマシなモン着ているぜ」

ペチェネグのグリップ(発砲時の反動を抑える為に銃身の下に取り付ける握り)を硬く握り締め、
ドットサイト(より遠くを狙う為に取り付けられた照準機)の先に突然現れたガンマンを納めながら皮肉で返す。
だが、そのセリフを言い終わらぬ内に響いた乾いた音と、近くの木が爆ぜたことに驚きの色を顔に表した。
そして咄嗟にヘルメットのバイザーを下ろすと胸から筒状の物体を取り外してピンを引き抜き、ポップ・ザ・コーンの足元に投げ付けた。

「Вспышка!(閃光弾)」

その声を最後にしばらく周囲が眩い光と耳鳴りに包まれる。
アロンはガンマンでもなく、戦士でもなかった。少なくとも彼の中ではコマンドー(エリート兵士)なのである。
彼が気の遠くなるほどの時間遊んできたゲーム、それと同じほどの時間読み耽ったマンガや小説に出てくるコマンドーはそういう存在であった。
勝利や任務達成の為ならあらゆる手段を厭わない。ガン待ち(同じ場所で待ち伏せ攻撃をし続ける行為)、芋砂(寝そべった状態で射撃するスナイパー)、
壊れ武器の使用、強キャラ選択……アロンはどれ一つとして躊躇った事が無い。
それに比べればフラッシュバンの使用など比べるべくも無いが、正々堂々の果し合いを望んでいた者には卑劣極まりないものだろう。
そして次の瞬間にアロンは手近な木の陰に身を隠していた。

「なんで女が戦場に居るんだ!?あれほどNoobとBitch(直訳すると売春婦、あばずれ女。ここでは女性を罵倒する表現)は
戦争とゲームをやるなと俺は言い続けてきたんだぞ!?あのカス共の地雷プレイのせいで負ける度に俺はキーボードやディスプレイを
新調するハメになったんだ!分かっているのか!?
良いかよく聞けBitch、奴は本気だ。お前が足を引っ張ったら死んじまう。そんなに時間は無いが作戦会議と行こうじゃねぇか」

トウモロコシのガンマンと粗野な男に対しフィニスは―――

71 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/16(月) 19:50:28.95 0
>>56>>66
>っと……びっくりした、ジャガイモ一掃しちゃうなんてすごいねー、あはは。
>でも、援護とかされても邪魔なだけだからいらないかも。『Tonitrus』」

「失礼 手が 空いていた」

声は水音を含み、無感動に謝罪の言葉を短く返す。
その間も、他のジャガイモを一掃するように水弾は地面へと降り注いでいた。

そうした水の砲撃による音の中でも、葡萄の確りと気の通った声は耳無き身体に振動を伝え音を認識させた。
思考を回し、意識を動かし、知覚を広げ音の主の探知を開始。
小波のように硬質化した表皮が振動し、その振動を辺りに広げソナーのように敵影を探索する。
コンマ数秒で敵の探索を完了、構えている事までを理解できた。

「ふ む」

声の主は上空に存在する脅威、ブドウの武術家。
上を取られるという一番の不利に、ダアトは形状を変更する。
広げていたグライダーのような翼を畳み、一気に地面へと飛び降りていくのだ。

背部から展開するのは、8つの腕と足だ。
人たる形に意味は無い、化物でそれでいいと誇示するように水を統べる術式は変異を始めるのだ。
円形の肉体から放射状に生えた八肢は全て手の形を取り、ダアトは蜘蛛を思わせる姿を取った
仮面が体表をするすると滑って行き、上空のブドウの武術家を見据える位置へと移動し、カタカタと震えながら声を響かせた。

「笑止 形無き 者 物 存在 物体 を 切断 するの は 無意味。
 意味 無き 行動 は 愚か 無為 無駄 無意味 無価値。
 ゴ ボッ ゴボボボ ゴバッゴボボボボ !!」

落下しながら、八肢の内の四肢は大地を向き、内部の術式を液体化し、強化のポーションを分泌し硬度と出力を強化、着地に備える。
そして、上部の一対の腕を肥大化。ポーションを吹き出す様に肉体から吹き出させ、即時に硬化。
その腕を交差させてマスカッ刀を受け止め、同時に硬化のポーションを刀身に混入させる。
刀身は次第にその柔軟性も伸縮性も失われていき、操作もままならなくなっていく。

同時に、最後に残された一対の腕の掌の表皮に亀裂が走り、そこから赤黒い液体が漏れだしていく。
手から滴る赤い液体はポーションである。その効果は魔力の干渉により形状を自在に変える性質。

果汁の刃を受け止めながら、水の魔導は果汁の剣士に毒の腕を向ける。
目的はただひとつ、収穫という現在の目的を達成する為だけであり、そこに感情の類は混ざらない。
二度の長き詠唱を終え、その肉体には既に完全に魔力が巡り、長い詠唱を必要としない状態にあった。
厳かに、声帯無き喉が声を発する。

『Bastards of Bodom』

ポーションは鏃を形成。
内部の水圧で銃弾の様な速度を与えられたそれは、相手の刀を他の手で拘束しながら狙い撃たれる。
数は五。威力は貫通しない程度だが弾速は早く、麻痺毒を含む。
水の可変性、変幻自在の性質をそのままとした魔弾は赫い線を描きながら飛翔していった。

72 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/07/16(月) 20:03:20.20 O
>>67,>>70

「…っ!?」

ビクンッ、とFinis(フィニス)の身が跳ねる――心臓が止まるような錯覚
警戒していたはずだった安全圏にいたはずだった
否、安全圏にいたからこそ一縷ほど刹那の反応の遅れが生じた

心(ココロ)のどこかでは安堵(ユダン)していたのかも知れない
覩(み)ているのは自分一人だけだと、そう勝手に忖(おも)っていた

その結果、先手――どころか不意打ちを赦してしまったのだ
恐怖(おそる)べきはその攻撃動作の速さ、一瞬でも気を抜けば殺られる

「あはは……巻き込まれない方向で、って思ってたんですけど…」
「見つかっちゃ……仕様(しょう)がないよね、うん…」

「まさか、その粒のすべてが周囲を観察(み)て≠「るなんて――」


トボトボといった様子で、Finis(フィニス)は樹木の影から姿(スガタ)を現した
深く息を吸い込むと、その表情は先までとは打って変わって凛として


「ImpetusVenti(インペトゥス・ヴェンティ)――我が意のままに吹き荒れろ」

空気が烈(はげ)しく流れ出す――右手に握られた細身の長剣(ロングソード)が真空を纏う
目には見えない風の刄――平たくいうならば、Finis(フィニス)は剣の切れ味を飛躍的に上昇させた

「銃士(ガンマン)の早撃ちと私の剣閃――どちらが迅(はや)いか勝負、と行きたい所なのですが…」
「どうやらそちらの軍人さんは野菜とビッチに尋常(ただ)ならぬ寃(うら)みがあるようで」

「でも、私は売女でもビッチでもありませんから――」


Finis(フィニス)の冷たい視線は、ポップ・ザ・コーンではなくAaronに対して向けられる
見るからに屈強そうな軍人――見た目的には、自分とは真逆の人間
相当に口が悪いが、まぁ個性なのだと割り切って

相容れる事ができるかは解らない、だが――現在(いま)は協力する必要がある


「私が盾(オトリ)として補助――貴方の方が火力≠燻ヒ程もありそうなので
 あの早撃ちが厄介ですが……私が、なんとかします。」
「そこまで含めての盾≠ナす――ま、死ぬ気はありませんけどね」


「で、奴(アイツ)に少しでも隙が出来たら……そうですね、一斉に叩く」
「――そんな感じでどうでしょう?」

73 :MOB ◆Nya90YkEqE :2012/07/16(月) 20:17:27.67 0
>>66
意味不明な掛け声と共に、避ける間も無く飛来するプラズマ火球。肉眼に捉えられない?イベントだ、気にするな
プラズマが直撃。が、仰け反る風も見せずに拳銃をホルスターへ収める。外骨格と兵装がダメージを軽減しているのか
「原理不明。名称が長過ぎる為、略称を要求します」
空高く舞った武道家に対して、ライフルでの攻撃を開始。これで撃って商品になるのかは疑問である

74 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/17(火) 00:34:40.06 0
>>57>>67
お〜
(ロゼッタの雷を見て拍手)
これなら一人で一掃できるじゃん…

んじゃ!クイーンをやりま…どわっ!
(クイーン•メイのサンシャ•イン•ポテトをモロにくらい、後ろにはじかれる)
あっ!危ない!
(咄嗟にイーグルを発射)

75 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/17(火) 02:00:16.16 0
>>68

「あらあら、ソロウちゃん張り切っちゃって」

おばさんが背後を振り向く頃には打ち落としたジャガイモを回収しておばさんに渡す
事情を分かっていないおばさんは早速取ってきたという風に見えたらしい。
そんな時に百地の言葉に反応し、畑を見渡し常人では見れない範囲すらも捉える視力で
メロンマスクを捉えた後、おばさんに対して声を掛ける

「メロン……採ってくる…おばさんは此処で待ってて」

「ちょっと今日は暑いから少し休憩してから行くわね」

こくりと頷き、常人ではとてもありえない速度で駆け抜けて
おばさんが来るまでに畑を比較的に危険がない場所にしないといけない
そしてその前でメロンマスクに対して手加減しながら絶妙な加減で蹴りを入れる

76 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/19(木) 22:04:15.14 0
>>70>>72
>「なんだなんだ、ワイアット=アープかビリー・ザ・キッドみてぇな格好しやがって。
>ソマリア民兵の方がもっとマシなモン着ているぜ」
「ビリー・ザ・キッドは俺の心の友だぜ!」
アロンが筒状のものを投げつけたのにほとんど脊髄反射のレベルで反応し銃を抜く。
それが地面に着く前に筒に穴が開き、その衝撃でわずかに上へと押し上げられる。
更に二つ、三つの穴が開いた時、筒状のものは閃光と激しい音を伴い爆発した。

ポップ・ザ・コーンの鋭い眼力が災いし、全ての視覚と聴覚が白く塗り潰されていく。
とはいえ、ポップ・ザ・コーンも一流のガンマンである。
目が見えずとも戦う事すら可能!
もちろん、ただ単に目が見えないだけなら、だ。

閃光と轟音は感覚のマヒだけでなく、ショック状態に陥らせ身動き自体取れなくなってしまっていたのだ。
お蔭でアロンとフィニスは十分な作戦会議の時間を持つことができただろう。

「くそお。まだぼんやりとしか見えない、が。闘える!」
うすらぼんやりとしか見えない目で、アロンとフィニスの隠れた木に三連射。
正確に、1ミリ違わず同じ場所に着弾した。
最初にめり込んだ弾が二発目、三発目に打たれ木を穿ち、貫通して二人の鼻先を飛びぬける。
「やってくれるじゃねえか。
だが今の隙に撃ったとしても無駄だったけどな!
出てこい!ハリーアップ!」
ポップ・ザ・コーンの言葉ははったりではない。
一本のトウモロコシに見えて、全ての粒が独立している群体生物なのだ。
つまり、先ほどの隙に銃撃されようとも一粒でも無事に残っていれば反撃できたのだから!

77 :Aaron ◆PR.qDR1rQs :2012/07/21(土) 21:08:17.95 0
>>72.>>76
「剣なんか使いやがって、おまけに呪文まで唱えるだなんて……
お前もWow nerd(World of Warcraftオタク。World of WarcraftはアメリカのMMO RPG)か?」

冷たい視線を向けられようが、抜き身の長剣をちらつかせていようが、アロンが動じることは無かった。
ペチェネグのマガジンにはまだ30発程弾が残っていたし、胸と腰のホルスターに仕舞ってある2挺のG18はまだ使っていない。
協力を拒めばすぐにでも撃つつもりであった。距離さえ開いていれば剣士など敵ではない、と考えていたためである。

幸い、剣士は顔に表れた不満とは裏腹に協力を申し出てくれた。更には段取りまでも詰めている。
見かけによらず、頭が回る方なのかもしれない。しかし、そうした考えに浸るにはあまりにも切迫した状況であった。

「そうだな……行って20、すぐに戻って40……。
聞けBitch、1分逃げ続けろ!相手の隙は待つもんじゃねぇ、作るもんだ。
協力すると言うんだから、それくらいできるんだろうな?」

フィニスの返答を待つ時間までは無かった。ポップ・ザ・コーンは体勢を立て直し、再び攻撃を仕掛けてきた。
貫通弾までもらっては出るしかないだろう。木の陰から弾けるように2つの影が飛び出し、別の方向へと散る。

「Noobがビリー・ザ・キッドのダチだなんて騙るんじゃねぇ!
いいか、プレデターミサイルをお前のケツにブチ込んでバラバラにした後、AC-130の105mm.砲と40mm.機関砲で燃やし尽くして、
更にB-2で絨毯爆撃して畑に深く埋め込んだ後に実ったコーンをあのpussy(フィニスのこと)の夜のオモチャにしてやるからな!」

口汚く罵りながら乗ってきたジープへと走り出すアロン。
そしてフィニスとポップ・ザ・コーンは―――

78 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/07/21(土) 22:25:20.32 O
>>76,>>77
「剣士が剣を使うのは当然――あとあと、呪文なんて飾りです」
「なんであんな風に呟くのかなんて、わからないですし知りません
 残念ながら記憶があやふやでして、自分でもよくわからないのです…」

Aaronの見込はおそらく正しい――ただし、理論上はそうなだけである。
確かに距離を置かれればやや変則ながらも剣士である彼女にとって、決定打などとても与えられなくなる

彼女の神髄は神速の剣技にこそある――尤も、接近すらできなければゴミ同然なのだが


「しっかし一分間逃げ続けろ――ですか、安く見られたものですよまったく…」
「こう見えて、脚の速さには自身があるんですからね?」


刹那、一発――いや、三発の銃声が同時≠ノ、梢の合間に木魂(こだま)する
爆裂種(ポップコーン)の弾丸が鼻先を掠め、静かに一滴の鮮血を流させる

反応すらも難しい超速度の早撃ち――だと言うのに、Finis(フィニス)は初撃ほどの脅威は感じていなかった
目が慣れたわけでも、もちろん決定的な打開策が見つかったわけでもない

ただ、目の前の男が――この状況を打破する引き金(トリガー)になると
そう直感的に感じたのだ、根拠はない――なに一つとして


「……っと、まぁ悠長(のんき)に過ごせる時間はここで最後(おしまい)みたいです」
「ではでは、作戦遂行といきますか――」


強く地を蹴りてFinis(フィニス)は樹木の影から飛び出した
羽根のように軽い一歩(ステップ)――から瞬時に加速(アクセル)
一頻り吹く一陣の風の如き速度を以てして、ポップ・ザ・コーンから一定の距離を置きつつ
時計回りへと駆け抜ける――!!


目的は、的(ねらい)を定めさせない事――そして同時に、文字通り自らが的(ターゲット)になる事



「Lamina(ラミナ)――総(すべ)て斬り削(さ)く虚空の刄」


ポップ・ザ・コーンの横合いに到達した所でFinis(フィニス)は剣を撓(しな)らせるように素早く奮い貫く
瞬時、細身の長剣から放たれた真空の刃が颯(たつかぜ)の如し速度で迫り――ポップ・ザ・コーンの胴を斬り裂く!


自分へと注意を向けるべく放たれた一撃――果たして、どう転ぶか?

79 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/21(土) 22:56:38.69 0
【畑の上空】
>>71>>73
空に浮遊するダアトの更なる頭上を取ったブドウの武道家。
翼を畳み急降下する姿を見てもあわてる事はない。
伸縮自在のマスカッ刀はたとえダアトが地面に降り立ったとしても両断するに余りあるのだから。
勿論地面に着くまで待つつもりなど毛頭ありもしない。
力強く振った刃はダアトの体を捉えた。

ダアトの体を捉えた刃からブドウの武道家の手に違和感が伝わる。
これは切れた感触ではない。
まるで岩にでも当たったかのような。
「ぬ、これは…!」
強烈な悪寒がブドウの武道家の背中に走った。
ダアトは確かにマスカッ刀に捉えられていた、否、逆に捉えていたのだ。
硬化した二対の腕で刃を受け止め、そこからマスカッ刀の鮮やかな黄緑色が変色していく。

液体の体を斬るのは不可能。
だからこそ、果汁の刃で液体の体を斬るとともに異物を抽入し内部から崩壊させてやろうと思っていたのだが、同じことをそのまま返された形である。
すでにマスカッ刀の操作もままならず、刀身を握られ逃げる事も出来ない。
更に己に向けられた別の腕から射出された五つの鏃を見ながらブドウの武道家の顔は歓喜に歪む。
「素晴らしい!全てに於いて拙者の一枚上をいくとは!だが…!」
ダアトの戦略性の素晴らしさを認めながらも、その眼に敗色は全く伺えない。
それどころか、歓喜の笑みを浮かべると同時に左の手刀で右腕を切り落とした!

切り離された右腕は一房のブドウとなり、それぞれの粒がはじけた!
バラバラに広がった粒が盾となってダアトの射出した麻痺毒の鏃を防ぐ。
残された骨、いや、茎とそれに握られたマスカッ刀が落ちていく中、特大の気の塊を掲げたブドウの武道家が上空でダアトを睨んでいた。
まるで先ほどのダアトとカボチャリオットの戦いを再現したかのように。
「う、嬉しいではないか!片腕をくれてやっても惜しくない敵と合い見えられようとは!
だが勝つのは拙者でござる!特大の巨砲をくらっ……!!!」
渾身の力を込めた巨砲を今まさに放たんとした時、ブドウの武道家の頭をライフル弾が貫いたのだった。
MOBのヘッドショットが決まり、巨砲は霧散しブドウの武道家は瑞々しい葡萄となってダアトの上に落ちていった。




80 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/21(土) 22:58:01.10 0
【畑B&C】
>>69>>73>>74>>75
>「原理不明。名称が長過ぎる為、略称を要求します」
「断る!私のスーパーウルトラワンダフルグレートボンバーマーク2ツインZに略称など不要!」
MOBの略称要求をきっぱり断るメロンマスク。
勿論名称が変わってきている事を突っ込んだら負けだ!

そんなやり取りをしている時に、マスクメロンはわき腹から刃が生えている事に気が付いた。
砕蓮の背後からの不意打ちで飛ばした剣が見事に突き刺さったのだ。
「う、おおおお!?ぶばああああ!!」
突然の攻撃に驚いた瞬間をタイミングよく狙われたのだろうか?
いや、不意打ちだけでなく、その常人離れした移動速度も要因の一つだっただろう。
メロンマスクの顔面に入れられたソロウの蹴りは緑色の血を吹き出させるに十分な威力であった。

だが、メロンマスクは倒れない。
自分の顔面に叩きこまれたソロウの足を掴むと、ゆっくりと顔から離す。
その時、砕蓮は気付いたであろう。
念動によって操っていた剣が全く動かなくなっている事に。
己の念動が打ち消されている訳ではないにもかかわらず。

メロンマスクは砕蓮にゆっくりと視線を移し口を開く。
「なかなかいい不意打ちだったが、50点だ!
筋肉を鍛えまくり筋肉の成長が間に皮膚の伸びが間に合わずネット状の傷になっても更に鍛える!
そんな鋼鉄の肉体に剣を刺すとは笑止千万!
筋肉白刃取りによって貴様は剣を渡しに奪われたのだ!
そして何より!なぜ技名を叫ばん!!!!それでも漢か!観客の事を考えい!」
一喝するメロンマスクの言うとおり、腹を貫いた剣は強力な腹筋に挟まれ動かす事が出来なくなっていたのだ。

続いてメロンマスクの視線は足を掴まれ動けぬソロウへと移る。
「見奴とな速度としか言いようがない。
蹴りの角度も威力も合格点だ。
しかもチャップ(流血)させるとは演出にも気が利いている」
ベタ褒めする言葉とは裏腹に、マスクメロンから漲る闘気は怒りを孕み膨らんでいく。
「だぁがしかし!貴様の蹴りには魂が入っていない!
そして何よりも!手加減!を!したなあああ!!!
漢の勝負を愚弄するかあああ!!!
スイ〜〜〜パ〜〜〜ウルトラグレートデリシャスアルティメットアロー!」
怒声と共にソロウの足を掴む腕を大きく振り回し、そのままMOBへと投げつけた!

投げつけたと同時にメロンマスクの目が大きく見開かれた。
「なん…だと?クイーン・メイの菜圧が……消えた?」
対峙していた者たちを残し、あわてて場所を移動するメロンマスク。
そこで見たものは、体中穴だらけになって倒れるクイーン・メイだった。

YF-47の盾を蹴り、ロゼッタに体当たりを敢行したクイーン・メイ。
太陽の恵みの塊となった体当たりは吸血鬼であるロゼッタには恐ろしい攻撃だったであろう。
だがしかし、その攻撃もロゼッタに届くことはなかった。
弾き飛ばし戦力外になったと思っていたYF-47のとっさの射撃は完全無防備だった背後を見事にとらえたのだった。
ハチの巣になり地に落ち、もはや元のジャガイモに戻ろうというときにメロンマスクがやってきたのだ。

「ふ〜、だがこれで!全力が出せるぞおおおお!!!」
クイーン・メイを看取り野菜たちの壊滅を知ったメロンマスクは腹に剣を突き刺したまま大きく手を上げ叫んだ!
凄まじい叫びに大気が震える。
そしてそのまま、大きく上げた拳を畑に叩きつけた!
畑に叩きつけられた拳は小さなクレーターを作ったが、衝撃は畑の地下を駆け巡っていた。
「トラクターバンカージェットミラクルインパクトオオオオオ!!!!」
メロンマスクの技名が叫ばれると同時に衝撃は反転し、畑全体の土を巻き上げながら全員を襲う!

【ブドウの武道家、クイーン・メイ撃破
メロンマスクの全体攻撃。畑の付近の二人以外全員に地面からの衝撃波攻撃です】

81 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/21(土) 23:46:40.64 0
>「見奴とな速度としか言いようがない。
蹴りの角度も威力も合格点だ。
しかもチャップ(流血)させるとは演出にも気が利いている」

様子見の一撃を加えてみたが、結果としては上々
しかし相手を仕留めるには至らなかったらしい
出血させた事は収穫には違いないが
しかし手加減していた事を見切り、馬鹿にされたと思ったらしい

>「だぁがしかし!貴様の蹴りには魂が入っていない!
そして何よりも!手加減!を!したなあああ!!!

怒りの余りどこかに投げ捨てられながらも決して同様せず冷静に身体の向きわ変えて
シルバーヴァレルのセレクターを切り替えて小型のブラックホールのビーム弾を正確無比に頭に向かって数発撃ち込む
と同時に次は飛ばされる自身を何とかせねばならない

『出番ノヨウダナソロウ』
「アクセス―――我が業(カルマ)よ!!」

イフリートの声が呼応すると同時に彼自身の力を解放するコードを発令する
全身から劫火が吹き荒れると炎が爆発すると其処には異形の魔人―魔神イフリートが現れ
相手にぶつかる前に炎の四翼を稼動させて自身の態勢を整わせて空中に浮かぶ

「ならば加減はせん―行くぞ!」

今度は先ほどとは比べ物にならないくらいの速度と力が込められた
全身燃え盛る劫火を纏い全力で物理的には何兆度を超え霊的には
魂すら燃やし尽くし滅却する炎の塊が体当たりをするためにメロンマスクに向かっていった

82 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/22(日) 00:22:34.73 0
>>73>>79>>80
頭上で撃ち抜かれるブドウの武道家。
その張本人を空中で仮面を移動させながらダアトは確認。
銃器の使い手である事を理解し、記憶術式にその情報を登録した。

「ふむ 加勢 感謝 しよう」

地上に音を立てて着地したダアトはMOBに仮面を向けて、カタカタと震えを返した。
蜘蛛のように蠢く四肢で、落下してくるブドウを受け止める。
直後、そのブドウがごぽり、と肉体に開いた穴に飲み込まれて、消える。

「大地 の マナ 太陽 の 精気 怪異 の 気配。
 美味 美味 ゴボ ゴボボボボ」

身体がぐちゃぐちゃと音を立てて蠢き、中で何かが押しつぶされる音がする。
見た目こそ醜悪で、不気味に他ならない。
だがしかし、ある意味ではその光景は人並みに美食を楽しむ感性の証左に他ならない。

八肢を蠢かせながらダアトは他のジャガイモなどの撃ち漏らしを襲う。
腕の先を刃にしてジャガイモを次々にメッタ刺しにしていくダアト。
だがしかし、その動作が即座に停止、危機を察知した。

「衝撃 か 成る 程 広い 速い 強い。
 だが 我 不滅 の 魔導 術式 なり」

そう呟くと、スライム状の形状へと戻っていくダアト。
真正面から迫る衝撃波に対してダアトの取った行動は、

『生成 要塞 亀甲』

肉体から魔導生物の一部を生成、超重量の水棲の亀の甲羅を作り出す。
そしてそれを盾として衝撃波に対して真正面からぶつかりあう。
文字通り、要塞のような防御力を誇るそれはビリビリと振動を伝えられて幾度か吹き飛びそうに成る。
だが、甲羅に張り付きつつダアトは触手のように肉体を伸ばし畑の土に根を張っていた。

凌ぎきれば、甲羅は収縮していき体内に溶け込んでいく。
ごぼり、と気泡のようなダアトは伸び上がり、術式を組み上げ始める。
仮面の口が変形していき、大口を開ける形となり、肉体がボールのように球形に膨らみ出す。

『Angry Heart』

術式は、所謂槍の射出というシンプルなもの。
だが、高密度の液体を即座に硬化させ、水圧にて超加速された物だ。
表面に纏う液体は触れたもののマナを飲み込みながら膨張する性質を持つ。

もし槍が突き刺されば内部から膨張していき、メロンマスクの堅い外部ではなく、外部から抹殺しようとする事だろう。

83 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/22(日) 00:53:02.34 0
>80
(射撃の衝撃を使い見事に着地する)
やったか…ん?
(近づくメロンマスに気づく)
メロンか!仲間が喜びそうだ!
(残り少ない「イーグル」の残弾を捨て、変えのマガジンを入れる)
よし!やる…
>トラクターバンカージェットミラクルインパクトオオオオオ!!!!

84 :YF-47 ◆qwA8EhymUM :2012/07/22(日) 01:00:17.80 0
(続き)
うわーとばされるー(棒読み)
(吹き飛ばされたフリをしながら精密射撃モードを起動する)
インフォ「目標の弱点をサーチ…ロックオン完了」
<この間2秒>
よし…当たれ!
(YF-47の放った弾は寸分の狂い無くメロンマスクの四肢に当たるだろう)
この程度で死ぬとは思えねぇな…

85 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/22(日) 22:58:19.48 0
【畑付近】Aaron+フィニスvsポップ・ザ・lコーン
>>77>>78
ポップ・ザ・コーンが閃光弾の衝撃から回復したところで、木の影から二人が飛び出した。
このまま木を貫き撃ち殺すよりもこの方が愉しみ甲斐があるとにやりと顔を歪めると同時に既に銃は抜かれていた。
狙いはアロン。
フィニスの獲物は細身の剣であり、間合いに入るまでに十分すぎるほどの時間がある。
一方アロンは先ほどの閃光弾と言い、銃だけでなく先に殺すべき相手だとの判断である。

「ははっ、鴨うちならぬ黒豚狩りだな!踊れよ!」
左の銃でフィニスに牽制の掃射をしながらアロンの足を狙い引き金にかけた指に力を込める。

だがここでポップ・ザ・コーンの計算外の事が起きた。
当たるとは思ってはいなかったが、それでも牽制によりフィニスの動きを止めるくらいはできると思っていたのだ。
我だフィニスは的を絞らせぬ速さと動きで体勢を崩すことなく横合いに達していたのだから。
それでもまだ剣の間合いには入っていない。
にもかかわらず、ポップ・ザ・コーンのわき腹は裂け、横薙ぎの傷をつけたのだ!

「と、飛ぶ斬撃、だ・・・とぅ?」
斬られた衝撃で銃口が僅かにずれ、アロンの足元を数か所弾き飛ばすに終わった。
初撃を外したが、ポップ・ザ・コーンの早打ちならば頭を打ちぬける。
しかし既に銃口はアロンから外れ、ホルスターへと戻っている。
なぜならば、彼は早打ちのガンマンであり、そして何よりも、自分の判断ミスを恥じていたからだ。

「お嬢さん、失礼したな。てっきりただの足手まといかと思ってた。」
真空の刃が胴を切り裂いているにもかかわらず、ダメージを受けた風でもなく向きかえった。
もはや今のポップ・ザ・コーンにはアロンの姿は映っていない。
フィニスを敵として認め、全ての粒が一挙手一投足を見逃さまいと集中しているのだ。
「黒豚が何をしようと期待はするなよ?俺はトウモロコシ。
この黄色い粒全てがポップ・ザ・コーンだ。つまり、この粒全てを殺さないとポップ・ザ・コーンは死なねえ。
たとえマシンガンでハチの巣にされようとも俺の銃撃は止まらねえ!
あんたの命は一つだけのようだが、戦いってのは往々にしてこういうもんだ。諦めて死にな!」
礼儀だろうか?ガンマンの矜持だろうか?
ポップ・ザ・コーンは自身の命の秘密を明かし、腰に手をかけた。

直後、コマ落としでもしたかのように腰に掛けられた両手は銃を持ちフィニスに向けられており、火を噴き無数の銃弾を吐き出した!

86 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/22(日) 23:38:40.30 O
>>80
「よっしゃあ!不意打ち成功!」

剣が突き刺さったことにより、笑顔を浮かべる砕蓮。

「さあ!とどめッスよ!これからアンタを食べやすいサイズに切り刻んでやるッス!」

そう言い、剣を抜きメロンマスクを斬ろうとするが――

「あ、あり?抜けねぇ……」

剣が抜けないことに驚きの表情を浮かべる砕蓮。呆気に取られていると、メロンマスクが語り出す。

「なっ!?筋肉白刃取りぃ!?んなの有りかよ!?しかも50点って……」

そう言っているうちに、メロンマスクの攻撃が始まる。振り上げた拳に驚き、バックステップで一歩下がる砕蓮。

「うおっ!?こんどはなんスか!?ってどわぁ!?」

地面からの衝撃波に当たり、上空に吹き飛ばされる砕蓮。その高さ、10メートル以上だ。

「うぐ……剣さえありゃ、反撃できんのに……ちくしょー……何か……何か武器になる物……」

上空で吐血しながら、苦しそうに呟く砕蓮。その状態で周囲を見る、周りには土ばかりだが――

「――これだ!これを使えば……」

土を見て、何かを思いついたようだ。砕蓮は血が垂れた口元に、笑みを浮かべる。

「へへっ、なぁメロン野郎。アンタさっき、技名叫べつったよな?アンタのその考え、50点ッスね。何でかって言うとな、さっきのは技じゃなくてただの不意打ち攻撃だからだ。技っていうのはな、ここぞという時に使うもんスよ。そう、今みたいにな!」

そう言うと、砕蓮と共に衝撃波によって吹き飛ばされた土の中から石が複数現れ、勢い良く下のメロンマスクに雨のように降り注ぐ。

「食らいな!サイコキネシストーン・レイン!!」


87 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/26(木) 20:52:45.73 0
「うおおおおお!さあ来い!全筋肉を以て受けてやる!」
舞い上がる土と頭をかすめたブラックホール弾を見送りながら両腕を上げ叫ぶメロンマスク。
それと共に全身が膨張し、筋肉の強度が上がっていく!

甲羅が収縮したい内に溶け込み術式を組み上げるダアトと全身から炎を吹き出し魔神イフリートとなって体勢を立て直すソロウ。
>「ならば加減はせん―行くぞ!」
その言葉と共に炎の塊となった姿を見てメロンマスクの背中に冷たい汗が伝う。
「う…前言撤回、というわけにはいかん、か?」
その凄まじさに思わず弱音がこぼれるが、それでも逃げる事はプロレスラーの矜持が許さなかった。

が、それに驚いたのはメロンマスクだけではない。
「や、やべええ!高級マスクメロンが消し炭になっちまう!」
ヤカタツムリの屋根の上で生還していた百地が溜まらず立ち上がった。
咥えていた煙草を吹き飛ばすと、屋根から飛び降りた。
畑に着地し、そのまま地面に手を着くと気を込め術を発動する。
「大地の眷属よ!我が意に従い出でよ!昇土旋陣!!!!」

>『Angry Heart』
ボールのように膨らんだダアトの口から射出された高密度超加速された液体の槍がメロンマスクの頭に迫る。
額に突き刺さる瞬間、真剣白刃取りのように槍を両手で挟み防ぐが、触れた両手からマナを呑み込み膨張していく。
それでも刺さらぬように両手に力を込めるが、その為他は完全に無防備状態。
そこへ劫火の塊となったソロウが迫る。

だが、突如としてメロンマスクの前に渦巻く砂利の柱が現れた!
「砂利と粘土の二層でできた旋回する竜巻だ!
岩なら打ち砕きそうだが、砂利と粘土が衝撃と熱を吸収拡散し、旋回しながら突進の進路をずらしていく!
悪いが高級品のマスクメロンを消し炭にさせられんからな!」
百地の言葉通り、発動した昇土旋陣はあらゆる衝撃を吸収し、熱を拡散させ進路をずらしていく。
はずだった。
確かに効果はあったのだが、ソロウが陣に突っ込んだところからあまりの高熱に砂利と粘土がガラス化してしまい、ついには突破されてしまった!



砕け散る昇土旋陣だが、役割は果たしていた。
その証拠に凄まじい衝撃はと熱風が周囲にまき散らされ、畑の隅にいたポップ・ザ・コーンを襲ったのだから。

フィニスに集中していたポップ・ザ・コーンはその熱風をまともに浴びる事になった。
熱風が去った後、無数に銃弾を放っていた銃口は沈黙している。
ポップ・ザ・コーンも全身を赤く染めて動きが止まっている。
フィニスが様子をうかがうと、突然【パン!】という破裂音が響くだろう。
だがそれは発砲音ではない。
熱風に晒されたことでポップ・ザ・コーンの全身の粒がポップコーンとなって次々に破裂していっているのだ!
残ったのは粒がなくなり一回り痩せて、いや、芯だけになったポップ・ザ・コーン。
いや、一つだけ、顔面部分に一粒だけ粒が残っていた。
弱弱しく銃口をフィニスに向けようとするが、その動きは弱く、あっさりと切って捨てられるだろう。

88 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/26(木) 20:53:16.92 0
一方、ソロウは大幅に威力を削がれながらも、それでも十分すぎる威力を以てメロンマスクに激突していた。
「うおおおおお!大地の恵みよ!太陽の恵みよ!我が腹筋に力おおおお!!!」
両手を上げて巨大化する槍を支えながら、体当たりをするソロウを腹筋の力で弾き返そうとするメロンマスク。
ギリギリの均衡を打ち破ったのはYF-47だった!
全力のメロンマスクの筋肉ならばライフル弾すらも弾き返す。
だがこの均衡状態では致命的だ。

強力な腹筋でソロウをはじき返した瞬間、四肢の力が抜け体当たりの衝撃に耐えきれずにメロンマスクも吹き飛ばされていく。
それと共にギリギリのところで防いでいた槍が額に刺さり、顔が膨らんでいく。
「ぬううううう!攻撃を受けきったならば!反撃するのがプロレスうううう!!!」
このまま顔面破裂で終わるなどプロレスラーとして許されないのだ。

顔面に力を込め、内部から膨らむ槍を抑え込む。
それと共に、畑の端に三本のロープ、いや、メロンの蔦が現れた!
ソロウの体当たりの勢いで蔦は大きく延ばされ、反動の力を貯めていく。
そして、その力を一気に放出!
顔が三倍に膨れ上がったメロンマスクが弾き飛ばされたソロウに迫る。
「その首貰ったああ!メロラリアットオオオオ!!!」
太い腕がソロウの首に届くことはなかった。
なぜならば、反動に使ったロープがメロンマスクを引き戻してしまうのだから。

背中から腹に刺さったままの砕蓮の剣。
腹には切っ先が出ているが、背中部分には柄も鍔ある。
その鍔に蔓が絡まってしまっていたのだ!
「NOOOOOOOOO!!!!」
ソロウの鼻先まで来ていたメロンマスクの叫びがドップラー効果を効かせながら遠ざかっていく。

畑の端まで連れ戻されたメロンマスクを襲ったのは砕蓮のサイコネシストーン・レイン。
鋼鉄を誇る肉体であったが、内部から膨らみ破裂寸前の風船状態ではもはや一溜りもない。
石の雨は容赦なくメロンマスクに突き刺さり、爆発を起こすのであった。

爆発の後、残されたのはそれは見事なマスクメロンであった。

こうして作物たちの反乱は完全に制圧され、元の野菜に戻ったのであった。
「ああ、まさかメロンやブドウまでいかれるとはなぁ。
まあ仕方がねえや。おめっとさん、ゆっくり好きなもん収穫していってくれ!」
半ば自棄になった百地の声が畑に響いた。
畑にはジャガイモ、カボチャをはじめ、トウモロコシ、葡萄、メロンなど、瑞々しい作物がたわわに実り収穫を待っているのであった。

89 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/07/26(木) 21:57:55.67 O
>>85,>>87
「あはは――どいつもこいつも好き勝手言うよね、ホント…」
(私たぶん処女だし、足を引っ張らないよう頑張ってるつもりなのに…)


ビッチだの足手纏いだの、誰も彼も口が悪すぎる
苦笑しながら、抜き身の片手細剣(ロングソード)を胸元に構えた


「確かにキミの早撃ちは迅いです――けれど、そう何度も通じないさ」
「そろそろ終いにしましょう…」

直感的に――ポップ・ザ・コーンが無数の銃弾を撃たんとするのを感じ取る

次の瞬間、一度(ひとたび)の金属音と共にFinis(フィニス)の腕から脚から腹部から鮮やかな血が吹き出す
結果だけ見れば、またしても反応すらできず立ち尽くしたかのよう

けれども一瞬の攻防の中で、Finis(フィニス)はたった一つの防御(アクション)を起こした

「……っ、ぅぅ…」
「痛った…」

「けれど、急所にさえ当たらなければ死なないものだ……案外」


鋭い『剣[閃/穿/尖]』が――心臓を貫く軌道にあった一発の銃弾"だけ"を選んで斬り落としたのだ
それとほぼ同時の事だった、熱風が畑を――ポップ・ザ・コーンを襲ったのは


「なんだかよくわからないけれど、彼(Aaron)が戻って来る前に片が付きそうです――!!」


たった一瞬の好機(チャンス)だ、この瞬間(ラストチャンス)を逃すまいとFinis(フィニス)は剣を構える



「Silentium(シレンティウム)――遁(のが)れられ亡い、死の一閃」


電撃を操る能力の応用――微弱な電流が、超人的な身体能力を生み出す
稲妻のような速度で踏み込み、瞬く間すらもなく瞬時に距離を詰める



刹那、片手細剣Adversa(アドウェルサ)による神速の刺突がポップ・ザ・コーン最後の一粒を貫くだろう...

90 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/27(金) 21:52:45.32 O
>>88
「よっしゃああ!!オイラ達の勝利!!……てっうおわっ!!」

サイコキネシストーン・レインが命中したのを見て、空中でガッツポーズを取る砕蓮。
しかし、そんなに空中に留まれる訳はなく、畑に落下してしまう。そして、そのまま土に頭が埋まってしまった。

「ぶ、ぶふぉ……ペッペッ……あー、いてて……」

すぐに頭引き抜き、顔についた土を振るい落とし、そのまま立ち上がる。

「うし!収穫だ!収穫!えっーと……あったあった、オイラの剣!」

クイッと手を動かすと、地面に刺さっていた剣が動き出す。

「よし!まずは、メロン!」

そう言うと、近くにあったメロンの一つが砕蓮の頭上に浮かび上がる。

「ほいほいっと!」
そして、砕蓮の声と共に剣が動き、頭上のメロンを切っていく。

「て、あり……?」

しかし、複数の石を操ったせいか、体力を使い果たし仰向けに倒れてしまう。サイコキネシスもしばらくは使えないらしく、メロンや剣も落下し始める。

「うお!落ちるなメロン!落ちたら土が付くッスよ!」

慌てて、上半身だけ起き上がり両手を使い、切れたメロンをキャッチしていく。だが、切れたメロンはまだまだある。しかし、砕蓮の両手はもうふさがっている。

「こうなったら!むぐ!」

残りの切れたメロンを口でキャッチし、そのまま食べ始める砕蓮。

「んぐ……美味い!味は文句なしの100点ッスね!」

そう言って、満面の笑みを浮かべた。



91 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/07/27(金) 22:14:51.05 0
>>87>>88
「やれ や れ。 数 が 多い の は 厄介 だ った が。
 ま あ。 こんな 所 だな」


「―― ふ ん。 食事 と する か」

ぐねぐねと、異形の魔術師はスライムのような形状へと戻り、ずるずると土の上を滑りながら、畑に転がるジャガイモやコーンなどを体内に飲み込ませていく。
一部は体内に取り込むと同時に粉砕され、咀嚼。
大地のマナを抽出された野菜の残りの養分を大地に混ぜ込み、次の収穫の助けになるようにする。
そうしながらも、ジャガイモの山を取り込み、マナを飲み込み続ける。

「良質 上質。 なかなか だ な。
 ブドウ は 酒 に でも する か ね」

ブドウは別枠で体内に取り込み、精錬し、内部の組織等で処理する事でぶどう酒へと加工されていく。
貪欲に収穫をしていくその姿は、表面上は蠢くだけだが、上機嫌さを隠す積りはなかった。
液体を硬化させ、器を作ると肉体の一部を発熱させ、ポップコーンを作り始めた。

「塩 は 無い が。
 居る かね?」

そう声を響かせて、異形は器に入ったポップコーンを頭のように盛り上がった部分に乗せて、動き出す。
のそのそと動き、ポップコーンを振る舞う姿は、不気味ながらも妙に愛嬌が感じられるかもしれない姿だろうか。

92 :YF・47:2012/07/28(土) 20:17:31.68 0
>88
よし!
あとはメロンを・・・ああああああああ!!!!
(そこを見るとメロンはすでに切られ、食べられているとこだった)
ちょっとおおおおおおお!チャンスつくったの俺・・・
>んぐ……美味い!味は文句なしの100点ッスね!
なら良かった・・ってちがぁぁぁぁぁぁう!
あああ・・・みんなで食べようと思ったのに・・・


93 :YF・47:2012/07/28(土) 20:19:59.21 0
(つづき)
>塩 は 無い が。 居る かね?
お・・おうありがとう
ん?塩無いんだよな?
旨い!なんでこんなに旨いんだ ?
っと、聞いてる暇ありゃ集めよう!
(じゃがいもを集めに走りだす)
(この時、専用の新兵器が作られていることを、YF・47はまだ知らない)


94 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/07/28(土) 21:36:25.41 0
>>87-88
まだ2分の一の力も出していなかったが結局はこの場に居た者達の攻撃で
全部の野菜モンスターは刈り取られ、食材に返って行った

『少々ヤリスギタカ』

「………」

なんとも言えず魔神イフリートの形態を解いた時丁度おばさんが畑に向かって入ってくる
もう少し遅かったら襲われていただろうし先ほどの姿を見て驚いていただろう

「ソロウちゃん、どれ位取れた?」

近づいてくるおばさんに対してまだまだあるメロンが近くにあったので
上手く収穫する。

「でも沢山あるから今日はギリギリまで持っていきましょう、今日はご馳走ね」

おばさんの言葉にこくんと頷き、ゆっくりと収穫を始めたおばさんの姿を見届けてから
自分も最速で収穫を開始した。
案外こういう事があってもいいなと少し思い始めていた。

95 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/07/29(日) 23:09:26.89 0
「やれやれ、おっそろしいね。」
ガラス質に変質した砂利と粘土をつまみながら畑で収穫にいそしむ面々を眺める百地。
ソロウだけでなく、開拓都市の住人たちの力をまざまざと見せつけられて小さく息をつくのであった。

「手を出して悪かったな。さすがに高級品のメロンが消し炭になるのは忍びなくってね」
おばさんの後ろからソロウに声をかけ、にやりと笑うと、大きく息を吸い込み
「おーい、皆の衆、野菜狩りお疲れさん。
怪異もおさまったようだし、もう普通に収穫するのも同じだ。
全部の畑を開放するから、ジャガイモやトウモロコシと言わずに、メロンにかぼちゃにブドウ、ほかにスイカやらネギだの何でも好きに収穫していってくれ!」
畑すべてに響き渡るような大きな声を響かせた。
畑には見渡す限り瑞々しい野菜や果物が収穫を待っているのが見えるだろう。

>「百地さん、いいんですか?そんな大盤振る舞いしちゃって。
>私の方は徴収完了しているから問題ないですけど、全部の畑解放しちゃったら完全に赤でしょ?」
梅野が台詞とは裏腹に対して心配していなさそうに尋ねるが、百地は小さく肩を竦めることで返事に代える。

ポップコーンをふるまうダアトの頭のように盛り上がった部分から一握り摘まみながら考えを巡らせる。
最初見た時はあまりの異形に引き気味だったが、こうなると妙な愛嬌を感じるものだ。
他の面々にしても戦闘用殺戮機械のように思っていた者たちも妙に人間ポイところがあったり。
畑の隅では一粒のトウモロコシを正確に貫いた剣士もいる。
まだ入植がはじまったばかりで、開拓都市アガルタの住人たちとの面識はお互いにありはしなかった。
だがこれである程度顔と能力を知れたことは大きな収穫といえるだろう。

「ま、本業の農業で赤が出たことだし、アルバイトのハントで稼がにゃなるめえなあ……」
収穫にいそしむ住人達を見ながらぽつりとつぶやくのだった。
畑の作物が怪異によって命を持ったが、それは何もここだけの話ではない。
融合世界となったこの世界は驚異と謎に満ち溢れている。
それは開拓都市アガルタ全体にも言えることなのだ。

どこでどんなことがあっても不思議ではない。
そしてそれは往々にして人々の生活や都市活動に害をなすものである。
頻度は高く、都市の防衛機能だけでは賄いきれないため、怪異討伐は住人有志によるところが多い。
有志といってもボランティアではなく、賞金稼ぎの側面が大きい。
この有志は登録制であり、登録したものはハンターとしてハンターネームを与えられるのだ。
賞金の受け取りだけでなく、身分証明書代わりにもなるのでほとんどの住人が登録している。
百地も本業は農業ではあるが「地脈調律師(ネルガル)」のハンターネームを持っている。

収穫を終え、赤字を出した百地はこれから開拓都市へと頻繁に足を運ぶだろう。
そこでどのような事件に巻き込まれ、どんな住人達と手を取り合い、または戦うのかはこれからのお話である。

96 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/07/30(月) 00:34:58.72 O
>>92
「んあ?あんた、メロン食いたいんスか?なら、食えッスよ。まだまだいっぱいあんだし。ほれ!」

そう言うと、手に持っていた複数の切れたメロンをヒョイヒョイと軽く投げつける。ちなみに今の砕蓮は力を使い果たしているので、サイコキネシスは使えないため、メロンは浮いたりはしない。


「さってと、いろいろ収穫しときたいけど体がだりぃ……しょうがねぇから、これと……これと……あと、これとこれも」

メロンを投げ終わった後、だるそうに立ち上がり、畑をあちこち移動していく。

「うん、これだけありゃ十分ッスね!」

どうやら、野菜・果物を各一種類ずつ取ってきたようだ。


>>91
「ついでにポッフコーンも貰っていくッスね!にしても、あんたすげぇな。見かけによらず、いい奴みたいだし」

笑顔でそう言った後、少量ポッフコーンを取り口に入れた。

「さーってと、オイラは帰るかな。いい運動になったし、なにより野菜が沢山取れた。これで当分は飯に困らないッスね!」

嬉しそうにそう言うと、畑から去って行った。

(しかしあれだな、楽しかったけど、こんなに疲れるなんてな。メロン野郎にも、オイラ一人じゃ勝てなかったかも知んねぇしな。やっぱ、修行不足なんだろうな。……ま、親父の所に戻って修行するつもりなんて全然ねぇけど。修行はここでもできるし。)



97 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/01(水) 07:15:22.61 O
[遊園地《ゴライアスパーク》]

  「キャアアアァァッッ!!!!」

      ガヤガヤ…

「ア゙アァ゙ァアァーーーッ!!!!!」


ザッ……ザッ……
   ……ザッ………

  「キャハハッ!!キャハハハッ!!!!」

    「アハハ!!アハハハッ!!!」

      ガヤガヤ…
 ザッ……ザッ…ザッザッ…




悍ましき奇声をあげて遊園地内を歩き回るのは無数の《玩具の兵隊》
見事なまでに整った列を作って凜凜しく巡廻(パレード)

見た目だけならば、それは奇抜(ファンシー)で戯けた見世物(サーカス)だ
けれどもこの世界は残忍で残酷、時に一般人に対してすら残虐に牙を剥く

薄暗闇の中、よくよく目を凝らして見れば
兵隊たちの持つ[剣/槍/斧≒武器]には夥しい血痕が遺されているのだから


彼等はゼンマイ仕掛けの玩具たち、心らしきものは無い
標的(ターゲット)を見つけ次第、ただちに攻撃を開始するだけの機械人形なのだ
尤も、単体では戦闘に慣れた能力者が苦戦するような強さはないが

そして同時に、彼等は各地域を統べる者たちの手下に過ぎない
感じるだろう――現在のところ三ヵ所から、より強い力≠ェ溢れるのを…


【戦闘は最大3ヵ所の戦域(エリア)に別れて行われます】
【各戦域(エリア)には比較的つよい力を持った敵(エネミー)が出現します】
【それぞれの戦域(エリア)の敵(エネミー)を倒す事が、このイベントの第一の目標です。】

【各自、以下の三つの戦域(エリア)から好きな場所を選んでください】
【戦闘する人数に応じて敵(エネミー)は強化されるため、偏りが出てしまっても構いません】


【A.メリーゴーランド広場】
Boss:木馬の騎士

【B.お土産屋さん前】
Boss:リリスちゃん

【C.ジェットコースター乗場】
Boss:ブリキの巨人

98 :ロスト◇xj5aoi8gEM :2012/08/02(木) 21:38:35.86 0
ここ…遊園地だよな?
(空から殺戮現場を目撃し、驚いている人影がひとつ)
(目を凝らして見るとアンドロイドなのが分かるだろう)
新装備をもらったからテスト飛行がてら休暇を楽しみに来たら…
〜少し前〜
社長「おお!いい野菜だな」
俺「でしょう!」
社長「…なあ、野菜がうまいからじゃないんだが…」
俺「?」
社長「新装備のプレゼントだ!」
俺「マジで!?」
社長「まずは、新しい盾だ。この盾はワイヤー付きで飛ばして武器になる」
社長「次、ネットの追加アイテムだ。こいつは相手に電気を流せる」
所長「最後は…」
俺「?」
社長「‘翼‘だ!」
俺「ええええええええええええええええ!!!」

99 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/02(木) 22:02:46.93 0
〜続き〜
社長「これはそのまんま飛行できる。」
俺「テスト飛行してくる〜♪」
社長「新しい戦闘プログラムをだな…っておーい?」
俺「〜♪」
〜そして現在〜
インフォ「敵総数不明。戦力未知数」
ちっ…
無線(俺)「こちらYF・47 謎の集団を確認。戦闘を開始する」
無線(本部)「了解。だが援護はできない。」
俺「えええええええ」
本部「健闘を祈る」
俺「おい!本部!応答してくれ!…一人かよ…」
(その後、彼はCエリアに入る)

100 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/02(木) 22:14:02.42 O
>>97

101 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/08/02(木) 22:18:48.22 0
>>97
夜、子供は既に寝静まる、そんな時間。
子供の居るべき遊園地を蠢くのは、子供の夢を形にしたような動く玩具、いや蠢く玩具。
その事実だけを述べれば夢のようだが、現実は無慈悲に人を襲う只の危機に過ぎない。
そして、危機があるのならばその危機を排除しようとする者が表れるのも当然の結果であって――――。

「子供 と は 未知の 塊。
 子 に 夢 を見せる 場 を 乱す 貴様 ら は。
 未知 と 未 踏の 可能性 奪う 存在だ。
 見ぬもの 知らぬもの 見るため 知るため に。
 子 の 未来 を 危ぶま せ る モノ は 殲滅 消滅 抹殺 処理」

音も無く、遊園地の屋根の上を這いずる影がぶつぶつと気泡混じりの言葉を紡ぐ。
そこに居たのは、質の悪い道化だろうか。
否、道化ではなく、化物だ。
仮面やメイクの類で素顔を隠すのが道化だが、そもそもコレに顔は無い。
無い顔を形作り、顔という物を意識させるために態々仮面をつけているのがこの存在にとっての仮面の意義だ。
そして色鮮やかに彩られるべき衣装は泥水よりもなお淀んだ、言うなれば絵の具の全種類を混ぜた結果として黒色になった黒い皮革で構成されていた。

屋根の上に佇むのは、しがない街のポーション屋、術式生物のダアトだ。
視線どころか五感以外の感覚で周囲を認識している為視線を向ける必要など皆無なのだが、それでもダアトはジェットコースターに向けて仮面を向けていた。
この化外、存外にも子供を好む。
好む理由としては、可能性の塊であり、未知の塊である、という事に尽きる。
無数の知識量を誇る故に、未知と関わることは殆ど無く、また苦手ともするダアト。
だがしかし、それ故に未知こそが何よりも愛おしく、好ましいものでもあった。
だからこそ、こうしてわざわざおもちゃ退治に出張ってきたのだ。

『我は 術式の 海 水の 叡智 我が 身 知の 礎。
 渦巻く 水 知 式 智 魔 真 心 望 有 地 陣 凶 赫 愚 青 蒼 碧 海 全 命 魚 出 竜 火
 先 夜 血 王 紅 咒 緋 剣 愛 天 憎 未 戦 弱 劣 赤 魚 朱 空 死 書 獣 生 秀 無 人
 定まらぬ 事 理解できぬ 事 知りえぬ 事 未知 は 無限。
 我 ハ 無限。 術式 ノ 沼 海 湖 池。
 我ハ ダアト 。 術式 ノ ■■■■■』

ジェットコースターを前に、朗々と崩れた言葉で呪文を紡いでいくダアト。
ダアトは各術式の発動に対しては詠唱を必要としないが、普段の燃費の良い待機状態と戦闘時の状態では術式行使の効率性が三割程変わってくる。
そのため、不要な魔力や皮革内の触媒の消費を抑えるために詠唱によって己の内部の魔力や術式の一部をある程度励起させておき戦闘に赴くことにしている。
尚、この状態の方が術式はスムーズに行使でき、更に発動速度も上昇するのだが唯一の問題点は内部で術式が励起することにより人間としての意識が少々崩れやすく成るという点だ。

各種の対策を内部に施し、仮面で補強しているとはいえど、その影響は無視できるものではない。
発動した時点で、先ほどまでは人型と認識できるように維持していた肉体の形は崩れていき、仮面の浮かぶ黒い水たまりと化してもぞもぞと蠢き始めているのだから。

「我 ハ ダアト 大魔導師。 我人 の 未来 厭う 拓く モノ。
 忘れる な 我 は 化物 だ ガ 人 だ」

己に言い聞かせるようにして、水たまりは一挙に伸び上がり形状を変化させていく。
変化した形態は八本の触手の足を持つ胴体の上に、まるまると太った人間の上半身が接合されていという物だ。
首から上は存在せず、胸に仮面は張り付き、ぶるぶると振動をしていた。
両腕は人の形状ではなく、虫のように節が有る、四節の関節を持つ腕。
腕の長さは凡そ2m程であり、手ではなく硬化させて作られた馬上槍が接合された形となっていた。

「行こう カ。 ヒーロー など 柄 では ない が。
 ゴボッ ゴボボボボボッ ゴボボボッ ゴボォ!」

異形は屋根に流動する水の水圧によって変幻自在に動く触手を叩きつけ、跳躍。
誰がどう見ても正義の味方ではなく、それらに倒されるべき者の姿で。
異形は子供を守り未来に繋ぐため、という存外に普通な正義感で戦いに赴くのだ。
行き先はジェットコースター乗り場。
周囲の振動を体内に取り込み、敵の数や動作をある程度確認しようとするだろう。
既に戦闘態勢は万全、ある程度の不意打ちであれば対応するのはきっと難しくないことだろう。

102 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/02(木) 22:28:53.95 O
>>100はミスです


>>97
「すんませーん!1日フリーパス一枚!」

遊園地の入り口でそう言ったのは、右目の下にフェイスペイントをした金髪の男。彼は、この異常事態に気づかず普通にチケットを買おうとしている。しかし、こんな事態に陥ってはチケット販売どころではなく、断られてしまう。

「なっ!渡せないってどういうことッスか!?オイラみたいな田舎者には入場券も売れないってか!?
……え?園内に異常事態?んだよ、それなら早く言うッスよ!」

勝手に勘違いし怒る砕蓮だったが、事情を聞き笑みを浮かべる。
玩具が人を襲う――砕蓮にとっては、遊園地と同等に魅力ある言葉だった。

「だってよ!今更こんなんを恐れないぜ!だってここは、アガルタ!そしてオイラは、砕蓮だからな!」

勢いよく走り出した砕蓮。向かった先は、エリアB――お土産屋さん前だ。


103 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/03(金) 00:15:58.38 0
>>97
ゴライアスパーク メリーゴーランド付近/赤と黒と褐色の白紙

「うわぁ……。本当だったんだ」

透き通った羽根を動かし、フェンスの上を飛び越えていく侵入者。彼女には何の悪意も無く、かといって善意も無い。
周囲を満たす薄闇よりもずっと黒い瞳の中に、遊具の電飾よりもずっと強い光を湛えて。彼女はただ好奇心から来たのだ。
楽しむため、それは本来の遊園地においては正しい事なのだろうが、しかし――。

褐色の肌を覆う白衣は薄汚れていたが、象牙のボタンや金字の刺繍を見れば高級なものなのだと分かるだろう。
Elisa Creare ――胸元の刺繍が示すのは、リュケイオンの長の名前である。
アガルタ最大規模の研究機関の1つにして変人の巣窟と噂されるリュケイオンは、しかし多くの一般人とは何の関係も持たない。
まして、最近代替わりしたトップが齢30にも満たぬ小娘であることなど、内部の者以外にはほとんど知られていないだろう。


血に濡れた兵士たちを見つめる双眸は、やはり黒いまま。あれの動力は魔法なのか電力なのか、はたまた熱機関か。
あれだけの数が一斉に移動してきたなら客は事前に逃げることもできそうなものだが、アレは何も無いところから自然発生する災害のようなものなのか。
それとも何かしらゲートを生成してのテロ、あるいは”実験“なのか。もしリュケイオンの研究者が犯人だったら面倒で嫌だ。

彼女の思考を占めるのは、そういった事柄だけ。善悪は考えない。綺麗か醜悪か、面白いかつまらないか、楽か面倒か。彼女の判断基準はそういうところにある
機械仕掛けの殺戮者たちは、エリザの判断基準で言えば“醜いが面白い”ものであり、中々高評価だった。
戦いは数、とは誰の言葉だったか。量産された無感情な兵士、合理的だ。デザインには改善点もありそうだが、コンセプトは良い。……といった具合に。


頭と並行して羽根を動かしていった先は、メリーゴーランド。特に意識していたわけではないが、“力”に誘われていたのかもしれない。
エリザは“研究対象”を見るために段々と高度を落としていく。

104 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/05(日) 00:03:17.28 0
>>103
「さて、遊園地なんてガラでも年でもねーんだけどな」
ゴライアスパークに入場して紫煙とともに漏れ出る言葉。
実際三十過ぎた男が一人ではいるには場違いが過ぎるのではあるが、そうはいっていられない。
ゴライアスパークで発生した怪奇現象を解決(腕ずく)するお仕事なのだ。

とはいえ、不気味なパレードを前にしては顔もひきつるというものだ。
うごめく人形たちが持つ武器には血痕が残され、無表情で進む姿は不気味でしかない。
百地は腰のガンベルトにつけられた無数の弾差から無造作に取り出すは銃弾ではない。
そこに嵌め込まれていたのは小石ではあるが、呪術をかけられたものだ。
「いけ!五色炸裂飛礫!」
百地の声とともに小石は光だし、人形たちに向かい飛び出した。
それぞれ別々の軌道を描き人形に命中、そして炸裂!
「わりーな、男の子だから人形遊びなんてやったことなくってな。
問答無用でぶち壊されてくれや!」
当たった部位が吹き飛び人形が倒れるのを見てさらに小石を取り出すのだが…百地の口から吸いかけの煙草がポロリと落ちた。
倒れた人形が頭や肩が欠けたまま立ち上がってきたのだ!
さらに無傷の人形も百地に気づき向かってくるのを見て、状況の不利を悟る。

人形の耐久度は予想以上で、一発で倒せなくては数で圧倒される。
五光炸裂飛礫の第2射を放った直後、ガンホルスターに納められていた石板を取出し呪文を紡ぐ。
「太古の昔に土の眷属となりしモノよ、姿を現せ!」
石板はアノマロカリスというエビに似た生き物の化石であり、術に応じてその姿を現すのだ。

地上10センチほどに浮くアノマロカリスをスケボーに見立てて乗り猛スピードでその場を離れる。
人形相手に消耗していてもキリがない。
それを操る力の源を探りゴライアスパーク内を疾走する。

辿り着いたのはメリーゴーランド前。
そして宙を漂い降りてくる一人の少女。

高度を落とし始めていたエリザは突然後ろから腰に手を回されそのまま引っ張られることになる。
「おいおい嬢ちゃん、こんなところで何してんだ?
ん?その刺繍は確か…リュケイオンの学者先生かよ。
調査しに来たんだろうがあぶねえぞ」
メリーゴーランド前でエリザを抱きかかえながら警告を発する意味はすぐにわかるだろう。
後ろから百地を追うパレードが迫ってきているのだから!

105 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/05(日) 03:59:17.15 0
>>97

「…………」

彼は別段気取るつもりは無かったが本来ならば子供達がヒーローショーを見ている
ステージで何の因果か其処から隠れて様子を見ていたが
そんな事をしていたら依頼された仕事を誰かに横から掻っ攫われるだろう

『コンナ所デステージニ上ガルトハナ、子供ナラバ目ヲ輝カセテ見テイルダロウナ』

「…うるさい」

土産屋の近くから見ていたがもう意味はない
誰かの目から見れば改造人間に見えなくもないかもなと
自身の力に関して思いながら
早速仕事をするためステージから出る





106 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/06(月) 15:03:20.22 O
[ジェットコースター乗り場(VSブリキの巨人)]

>>98-99(YF・47),>>101(ダアト)
ある意味、アンドロイドとは人間と機関との調和の末にたどり着いた究極の形態と言えよう


しかし、調和ができなかった例が少なからず存在する――それが彼等(オモチャ)だ

玩具たちは常に耐えている、本当は動けるし意志もあるのだ
夜中に部屋のどこかから視線を感じたならば、きっと彼等は見つめてる


どれだけ乱暴に扱われようと、身動(じろ)ぎ一つせず声も挙げず
それで子供たちが健やかに育つのならいいと思っていた
しかし、いつからか本当にそれでよかっただろうかとの疑問が生まれた

乱暴に扱われた玩具(なかま)たちは次々に壊(シ)んで逝く

[謗/吝/悽/忿/怨/恨/寃(ウラ)]んだ――無邪気に邪気を振り撒く子供を
そして、玩具への想いを感謝を忘れてしまった大人たちを――




ガシャン、ガシャンと周囲に足音が反響(ひび)く――そのたびに大地が揺れ
ジェットコースターのレールが軋んで音を鳴らす

やがて姿を現すのはブリキの巨人
円柱型の胴体と三角に尖った頭が特徴的だ


「ヤぁ、ぼボクはブリキの巨人ダよ☆」
「ボくハ悪ノぐんだ団を倒スのが仕ゴとnaんダ!」

ダアトを見ては言葉を続けて言い放った
彼は元々、正義の救世主(ヒーロー)なのだ
長い両手で悪の怪人たちを一撃の下に叩き潰す
けれども今は見る影もない――壊れてしまって支離滅裂な言葉
善も悪も判断できないただのがらくたに成り下がった


「キミたちはあ悪の軍団ダね?」
「悪ワるイ悪ケド、死ンデモラウよ――!!」


鞭のように振るわれた長い腕は、一直線にダアトを襲う――!!
大振りで隙だらけ、だが強力な威力(パワー)を誇る一撃だ!!

107 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/06(月) 15:06:45.90 O
[お土産屋さん前(リリスちゃん)]

>>102(砕蓮),>>105(ソロウ)
お土産屋の近くから笑い声がきこえる



ケタケタと笑いひそひそ声を抑えて祕密(ナイショ)のおはなし
ふと、ピタリ――小さかった声が消えて止む
お土産屋さんに近付く二人の存在に気が付いたのだ


「………。」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・。」


ひょっこりと、お土産屋の影から顔を出して現れたのは可愛らしくも巨大なピンクのテディベア
縫い目の刺繍で作られた小さなお口がやけに可愛らしい

「ヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソ」
「ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ」
「………………………」

「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ」


プラスチックの宝石(ビーズ)で作られた無垢な瞳が二人を捕らえる
御伽(メルヘン)な容姿とは裏腹に、一人でぶつぶつと喋る姿は不気味の一言に尽きる
尤もなか≠ノ複数存在(い)るのはテディベアのリリスだけではなさそうだが


リリスは走って来る砕蓮を――そして、ステージから現れたソロウに先制攻撃を仕掛ける
勢いよく振るわれた腕から放たれるは散弾(ショットガン)の如く無数に飛び散る宝石(ビーズ)

雨のような激しい弾幕が二人の腕を足を腹を頬を撃ち貫かんと襲い掛かる――!!

108 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/06(月) 15:21:44.52 O
[メリーゴーランド広場(VS木馬の騎士)]

>>103(エリザ),>>104(百地 稔)
殺意の塊となりて行進(パレード)を繰り広げる兵隊たち
頑丈で、数も多い――倒しても倒しても起き上がる、
張り子の仮面のように表情がない事が、より一層その恐怖を駆り立てる

しかしメリーゴーランド近くに達すると、兵隊はその歩みを遅めて行き――やがて立ち止まった

メリーゴーランド広場に近付くに連れて兵士たちの数は減ってゆく




「拙者は――徒、斬る」
「刄(キ)る亊だけが拙者に赦された遺一(ゆいいつ)の行為也」

メリーゴーランド広場に重苦しく鎮座するは木馬に跨がった剣士――その身も、馬までもが全て木でできた《木馬の騎士》
右手に構えられた得物は、またしても木で作られた巨大な剣

キィキィと音を立て、木馬が前後に揺れる――と同時に、地面を滑るように二人の居る方へと、動きだした
どうやって動いているか――『動く』と解っているから動くのだ
強い意志、この世界にはそういった不思議(オカルト)が能力や魔法と呼ばれて有り触れている


「自惚れた好奇心は身を亡ぼす」
「その身を以て思い知るが善い」

有り触れてしまった――だからこそ、今回の犠牲者が出たのだ
『ちょっと見に行こう』――『俺にも能力がある』――『すぐに逃げれば』――『大丈夫大丈夫』
そんな怖いもの見たさの好奇心がなければ、今回の事件、犠牲者はほとんど出なかっただろう

しかし悲しいかな、そんな危険な好奇心が十数人もの犠牲者を産んだ




さて、二人の前方には騎士、後方には兵隊が大群を成している――逃げ場はどこにもない
幸いなのは、兵が動きを止めた事――その要因は間違いなく眼前に居る騎士


「小僧に小娘よ――怨みは莫いが貴殿らを斫(キ)る!」



「先手は遜(ゆず)ってやろう、何処からでも掛かってくるが良い――!!」

109 :ダアト ◆DAATHrRXm. :2012/08/06(月) 19:56:01.71 0
>>106
「哀れ な。 だが だから こそ。
 我 は 貴様ら の 為に モ。 滅ぼす 滅ぼさ ねば ならな イ」

正気を失い、狂ってしまった、正義の輩。
成る程、ノスタルジックでそして哀れで寂しくて悲しくて、そして――醜悪だ。
そして、同じくこちらもきっと、醜悪だった。

「だが その意思 貫けぬ 事 は。
 貴様 の 責。 貴様 が 弱い から だ。
 護る べき 者 も 事 も 分からぬ なら 死ね」

悪の具現とも言えるこの化物。
それに振り下ろされる、鉄槌を前に、異形はぶるぶると仮面を震わせて。
背部へと仮面を移動させ、仮面への攻撃の直撃を避けると同時に、攻撃を正面から受け止めた。

肉体がひしゃげ、凄まじい勢いで吹き飛んでいったダアト。
周囲に大量の液体が飛び散ったが、ダアトの体積が変化した様子は無い。
そして、ブリキの巨人の拳は、じゅうじゅうと音を立てて腐食し始めるだろう。
打撃では壊せないくらいに堅牢だろうと判断し、薬剤での腐食により表面装甲を破壊。
その後に追撃する事で相手を破壊しようと思考しているのだった。

上半身が吹き飛んだ形のダアトは、その8つの触手の足で地面に立つ。
身体がぼこぼこと膨らんでいき、気が付けば元の形へと戻っていた。
そして、体表に光るルーン文字が浮かび、液体の中を文字が循環し始める。

「――――腐れの王 よ 我が身 の 触媒 に 降誕し。
 我が手 に 腐食 の 顎 を 握らせ ン」

ダアトは右手を大地に向けて静かに魔力を練りあげていく。
物理よりも、魔導的手段に訴えたほうが良い、と判断しているのだ。
体内に降臨させた腐食の王の因子を排出し、ポーション化するまでは1分と少しを有する。
戦闘に於いては間違いない、隙だったろう。

110 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/07(火) 17:29:05.22 O
>>107
土産屋に近づく砕蓮。彼の耳にもその声は聞こえてくる。

「なんだぁ?この声?」

足を止め、周囲を見渡す。すると、目に入ったのは巨大なピンクのテディベア。

「あ、くまだ。この熊の声みたいだな。中に人でも入ってるんスかね?それともまさか生きてるとか?何にせよ、コイツがこの騒動の原因っぽいな……っておわぁ!!」

突如放たれる宝石、とっさに剣を浮かばせ弾く砕蓮。しかし、宝石の威力は思ったより激しく――

「ああっ!!オイラの剣!!」

逆に剣が弾かれてしまう。弾かれた剣はそのままステージの方へ飛んでいく。サイコキネシスの範囲外だ。
しかし、まだまだ宝石は飛んでくる。

「うわわっ!!やべぇ!!」

サイコキネシスで宝石の進行を止めようと試みる。しかし――

「う、うわっ!駄目だ!早すぎてオイラのサイコキネシスじゃ止めらんねぇ!」

慌てて避けたが、宝石は頬をかする。砕蓮の頬からタラリと血が流れる。

「ち、ちくしょう!剣さえありゃ!って、前にもこんなセリフ言った気が……?」

とか考えている間にも、宝石の散弾は止まらない。砕蓮としては、ステージに近づき剣を回収したいところだがステージの方にはソロウに向けた散弾が飛んでいるため、近づくことは困難だ。

「こうなったら……おじゃまします!!」

激しくガラスの割れる音が響く。砕蓮は、お土産屋さんの窓ガラスを蹴破って侵入したのだ。
この行動が凶とでるか吉とでるか……

111 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/07(火) 23:42:12.42 0
>>107

遠くそれなりの距離がある目の前にはなにやらひそひそ呟く不気味な巨大なピンクのテディベアが存在していた
自身が普通の感覚を持っていればそれは可愛い物に見えたかも知れないが
生憎と今の彼にはそうは見えないあれが間違いなくこの場所のマスコットキャラクターではなく
此処で起きている騒動の一部だとすぐに悟ったからだ。
今居るのは自分達のような依頼を受けた者と騒動の発端となった存在しかいないはずの場所にいる
それは一つしか無い訳だ。そんな中、あからさまに怪しい奴に近づく者を見て
イフリートは同情するように

『マサカ自分カラ突ッ込ンデ行クトハナ、命知ラズカ不運ナノカ』

「…………」

そしてそれに気づいた訳ではないだろうが、自分がステージに出ると同時に
ピンクのテディベアから無数に飛び散るビーズが此方に向かってくる。
その瞬間、自身のシルバーヴァレルを構えて自分達に向かってくるビーズごとに
連射して自分の所にやってくるビームの形をしたブラックホールが空間ごと削り
リリスに連射した複数が向かっていく
そんな時だ、自分の居るステージ側に先ほどの近づいた者らしき持ち物の剣が地面に落ちて刺さる

『アノ者ノ剣カ、コノ状況デ得物ヲ落トスノハ命取リダナ』

生憎だが此方もそんな事を気にする義理もないのだが
自身の目の前で例え望んでここに来たとしても人に死なれるのは嫌なので
剣を取りに行きながら、シルバーヴァレルを構えながら急いで向かう


112 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/08(水) 02:39:47.61 0
>>104
「わひゃ!?」

悲鳴。遊園地の中ではさして珍しいものではない。平時でも、緊急時でも、遊園地には悲鳴が満ちているものだ。

だが。人形を引き連れ、異形を乗り物にして走り回っていた百地はそれだけで目立っていたし、
そも先に一言声をかけてからの接触だったにも関わらず、甲高い悲鳴。

考え事に集中すると周りが見えなくなる自分の癖を反省しながら、エリザは地面に降りて腕を振り払う。
先に注意していれば、頭の中で論文を書きあげながらチームの研究発表を聞くことだってできる――実際やっている。寝ながら聞いてちゃんと頭に入っている某教授よりはマシ――なのだが。

少し顔を赤らめながら、周囲を見渡す。一瞬動きが止まる。頭が回る。回りまくって明後日を通過して戻ってくる。

――異変に便乗した快楽犯罪者の類なら、そもそもさっき攻撃してくるだろうし、自分なら注意を払い続けることも可能。問題無い。
単なる野次馬か、或いは異変を解決に来たか。前者なら目的は同じ、楽しんで無事に帰る。後者なら少し面倒だ。できればサンプルを確保しておきたいから、全部壊されるのは避けたい。
何にせよ方針は同じ、この男は警戒しつつ、適度に協力、あるいは利用する。人を利用するとなれば必要なのは観察考察。
大柄な身体は、自分の苦手な肉体労働に向いている。全身に無駄なくついた筋肉は如何なる運動の賜物か、少なくともボディビルディングの其れとは系統が異なる。
これらは全て使うための筋力。日に焼けた体も含めて、きっと何らかの労働によるもの。塔の中では見られない希少な『実験例』だ。持ち帰ったらスポーツ科学とかロボット工学とかの連中が喜びそう。
持ち帰るためにはやはりこの男に警戒しつつ、適度に協力すること……。

と、溜め息一つの間に無用で私用な思考を終えて、目の前の共通の課題に目を通す。
兵士の群れ。おそらく機械だけではなく魔法が関わっているため、彼女の魔法で直接物言わぬ金属像に変えて終わり、というわけにはいかない。
彼女の魔法は、既に他人の魔力が通った物質には効き目が悪いのだ。

113 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/08(水) 02:40:17.60 0
>>108

姿勢を正して立って、見て、観察して。身体から僅かに魔力を垂れ流し、マナが地面に流れ落ちて。
相手の言葉を見た目だけは行儀よく聞き終えてから、言葉を返す。それは少しの苛立ちを含んでいた。
                       レーゾンデートル
「あなたが斬るのと同様、私が知るのも存在理由。人の趣味や意味をとやかく言うのはどうかと思うなー。
――明日に道を聞かば夕べに死すとも可なり。……それともあなたは斬るために死ぬのは嫌?」

白衣の内ポケットから小さなペンケースを、そしてその中から羽根ペンを取り出す。
ペリュトン・クウィル。影喰鳥の羽根で作ったペンは、書かれた意味を投影する魔導具。平たく言えば、文字が実体化するインク要らずのペン。

『∫』
数学記号の1つを、身の丈ほどの大きさに書く。
空に浮かんだ文字は、エリザが掴んだ途端に重力の存在を思い出したかのように、垂れ下がり、幾らか伸びる。ゴムのように。

「じゃ、私が隙を作るから、追撃をお願いするねー。せーのっ」

そういって、思い切り「∫」を振り上げる。その勢いでゴム状の文字は長く伸び、そして最大長に達したところで不自然に固まる。
魔力の伝導による金属化。彼女が使える唯一の魔法。急に重量を増した文字を斜めに振りおろす先は、騎士ではなく後背の兵隊たち。

直前で金属化を解除されたゴム文字は、激突と同時に曲がった先端で兵隊たちを絡め取り、そして絡んだ部分が硬質化。兵隊をざっと三体、拘束。
そして振り下ろしの勢いそのままに、エリザは身体ごと回転し、兵隊を振り回す。
兵隊を振り回す力は、振り下ろしの際の重力だけで十分。あとは方向展開を行うための向心力さえあればいい、がそれさえもゴムが弾力に従って縮んでいく力で補われている。
ゆえに、力はまったく不要。非力な彼女でも、重い玩具で遊ぶのに何ら不都合は無い。

「うにゃー!」

妙な掛け声とともに文字は完全にゴム質のもとの姿に戻り、解放された兵隊は慣性に従って飛んでいく。その先には木馬の騎士。
兵士が三体。仲間意識を持って助けようとするなら、同時に三体を受け止めるのは困難を極める。加えてなかなかに重い其れらは、単に砲弾としても申し分ない。

自体の解決を望むなら、百地はそのタイミングで騎士を攻撃すればいい。地獄からの逃走を望むなら、隊列の乱れた兵士を攻撃すればいい。
面識のない男が野次馬だとしても正義の味方だとしても、どちらでも有効に働く最初の一手。

114 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/08(水) 21:16:48.05 0
>>106
な…
(ブリキの巨人に驚く)
ん?
>>109
ダアトさん!危ない!
(ダアトに危険を知らせるが、ダアトを避けず受け止める)
ふぅ…ん?
(腐食を開始する巨人の腕を見つけ、細かいことは分からないが、動かないダアトを見つける)
何やってんすか!敵の前で動かないなんて自殺行為ですよ!
(そう言いながらダアトの前に降りる)
何か策があるんしょ?時間は俺が稼ぎます!

115 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/08(水) 22:55:52.77 0
>>108>>112
エリザを抱えてしばらく逃げていると、追っ手のパレードの動きが遅くなっていることに気が付いた。
追ってくる数が減り、やがてはその場で止まってしまう。
そして目の前にはメリーゴーランド。
その煌びやかな装置とは対照的に重く威圧的な存在感を感じる。

なんにしても一応は追っ手が止まったことでエリザを離すと
「急な事だったんでな。俺は百地、ハンターネーム【地脈調律師(ネルガル)】の方が通りがいいか?
ま、ここの怪異討伐のお仕事に来たハンターさ」
エリザが百地を実験体としてお持ち帰りしようかなどと考えているとは露知らず。
とりあえず名乗って目的を明かすのであった。

そこに響く重厚な声。動き出す木馬の騎士。
>「小僧に小娘よ――怨みは莫いが貴殿らを斫(キ)る!」
>「先手は遜(ゆず)ってやろう、何処からでも掛かってくるが良い――!!」7
その言葉に百地から乾いた笑いと共に返答が口から流れ出す。
「はっ!木偶に小僧呼ばわりされるとはな。
オモチャの分際でプロとやりあおうってか?」
ボキボキと指を鳴らしながら気を充実させ、対峙する。

木馬の騎士の言葉でわかったことがある。
木馬の騎士は戦いを欲している。
それは必ずしも勝利を欲しているとはイコールではなく、より強い敵との戦い自体が目的になっているのだ。
先手を譲ること、人形の兵士を近づけないことが何よりの証左だ。

「嬢ちゃん、あぶねーから下がって…」
エリザに下がるように警告を発しようとしたところで既にエリザは動いていた。

羽ペンで書いた記号が実体を持ち、ゴムのように伸び人形の兵隊たちを絡め捕ったのだ。
>「じゃ、私が隙を作るから、追撃をお願いするねー。せーのっ」
「え、お?ぉおう」
この世界において姿形など当てにはならない。
か弱そうに見えても強力の持ち主であることなどザラにある。
それでも百地がエリザを下げようとしたのは別にフェミニストというわけではなく、単に【女は弱いもの】という男尊女卑な意識に基づくものであった。
それがあっさりと先手を取って人形の兵隊を三体も投げ飛ばす姿に木馬の騎士に向けた笑みとは違う笑みが浮かんでしまうのだった。

人間魚雷よろしく飛んでいく三体の人形。
隙を作るからと言われた以上、それなりの追撃もしなくてはなるまい。
「嬢ちゃんにこんだけやられちゃ俺も気張らねえとな。起きろよ兄弟!」
そういいながら力強く一歩踏み出すと、足元の石畳が数枚捲れ目の高さまで浮き上がる。

>「拙者は――徒、斬る」
>「刄(キ)る亊だけが拙者に赦された遺一(ゆいいつ)の行為也」
木馬の騎士の言動から、飛んでいく人形を受け止めるという事はないだろう、と予測。
あれは戦い、斬るために存在し、それを求めているのだから。
避けるか斬るか。
「兄弟、飛ぶってのは気分が良いぜ!」
そういいながら宙に浮いた30センチ角の石畳を軽く掌で突くと、石畳は矢のように突かれた方に飛んでいく。

タイミングをずらしたために、目標の木馬の騎士に到達するのは人形が到達した僅か後。
人形を斬ればその直後、技後硬直したところに直撃するだろう。
避けたとしてもかまわない。
一歩踏み出した百地の足は捲れた石畳の下、地面へと埋まっている。
その足を中心に、周囲の地下は耕されているのだから。

石畳が敷き詰められ固い足ががあるように見えるだろう。
だが実態としては柔らかく耕された土の上に石畳が浮いているようなもの。
巨躯の木馬の騎士が回避して移動すればたちどころに石畳は沈み、または捲れ盛大に転ぶことになる。
敵の機動を奪う農業従事者ならではのトラップを設置しているのだから。

116 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/09(木) 13:09:45.78 O
[ダアト&YF・47VSブリキの巨人]

>>109(ダアト),>>114(YF・47)
正義の味方を英雄(ヒーロー)たらしめる要素は一体なんだろうか?
熱い心(ハート)だろうか、揺るぎない正義感(ジャスティス)だろうか
或いは単に見た目なのかも知れない

皮肉なものだ、お互い外見と中身が違いすぎるのは




「んオっ!?熱ぢい゛…ッ!!!?」

鼻を衝くイヤな臭いが周囲に立ち込める――ダアトの思惑通り




……かに、思われた


「グううぅゥッ!!!」
「やっテくれタね…!!!!デモ、こんなモノではボくのボデぃには傷一つツケラれナい!!!」


結果は、無傷―――否、人間で例えるならば擦り傷程度の――どちらにしろ軽微な傷だ

それもそのはず、ブリキの巨人の表面を覆うのは錫(Sn)――酸化や腐食に強い特性≠持った金属
それらの特性≠含めた耐久性≠ェ異能の域にまで高められているのだから

「んゥ――??」

ふと、ブリキの巨人の目に入るはダアトの前に降りるYF・47の姿
まるで盾か壁になるかのような立ち位置と台詞――それら要素が巨人の燃え滾る正義の心に油を注いだ


「化けもノを庇うか、貴゙様ァァ゙ァッ!!!!」
「ぎザマも悪の軍団のい一員ナんナンだなアァァ!!!!」

「ゆ許ざァァん…!!!!」
「ウゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!」

空高く振り上げられた右腕は一気にYF・47へとたたき付けられる―!!
まるで隕石の如く空から降り注ぐ一撃、けれども動きは単調――対処は難しくない


そして何より、この一撃で判る事は――ブリキの巨人は二人をまとめて攻撃する手段(と、知性)をほとんど持っていない
囮になるのも盾になるのも、やはり難しい話ではないだろう

117 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/09(木) 13:16:07.55 O
>>110(砕蓮),>>111(ソロウ)
「ケラケラケラケラケラケラケラケラ」
「ギャハハハハハハハ」

「クックッククックックックック…」

このテディベアに理性と呼べるものはない――が、しかし、砕蓮が土産屋に入った途端に
雨のような弾幕は途絶え、ピタリと止んだ

土産屋は言わば、自分の家のようなもの――壊す事を本能が拒絶した
土産屋の中には本来ならば大勢の人形が犇(ひし)めき合い、鎮座している
けれども幸運な事に、現在の騒動でどこかに出払っているようだ

現在、土産屋にあるのは水晶で造られた模造の剣や城などなど
武器になりそうなものは幾らでもある――吉か凶か、この結果は間違いなく大吉だ




――直後、ソロウの放つビームを受けリリスは転倒――体を覆う布が解(ほつ)れ、中から綿(はらわた)が覗く
ムクリ、起き上がるとソロウへと瞳を向けた


「ウゥウウゥゥゥウゥッ!!!!!」
「グルルルルルル…」


リリスは跳躍(ト)んだ――巨大な体が明かりを遮り、周囲を暗い色に染める
緩やかに速度を上げ、ソロウへと降下を始めた――全身を使って押し潰す

否、地面と布の摩擦で擂(摩)り潰すと言えば正しいか――巨体を使ったボディプレス



空から巨大な熊(テディベア)が降って来る――!!


砕蓮の居る土産屋が直接巻き込まれる心配はないが、地面との衝突により凄まじい衝撃が周囲一帯を襲うだろう

118 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/09(木) 13:30:42.06 O
[エリザ&稔VS木馬の騎士]


>>112-113(エリザ),>>115(稔)
木馬の騎士は他の三体に比べて、遥かに理性的に見える
それはマトモな壊れ方をしたからに他ならない
正義の心が暴走した結果に善悪の判断ができなくなったブリキの巨人
想いを溜め込みすぎて人格が分裂、暴走を起こしたテディベアのリリスちゃん

それに比べれば騎士は純粋だった――【戦】い【斬】るという二つの行為だけを強く渇望した
戦うだけでも斬るだけでもない、戦いの中でこそ敵を斬る――充足がある


正々堂々――それこそ戦いだ




「是れは失礼――併(しか)し拙者には截(キ)る以外に某(ナニ)も亡い」
「故に理解出来ぬ――貴殿らの思想は」

右手に構えた大剣を、胸元へと構える――心眼(ココロノメ)は自らに迫る無数の脅威を捉えていた
そのうちの三つが自分と同じ玩具である事も、無論見抜いていた

「【斬】――ッ!!!!!」

迫り来る玩具をギリギリまで引き付け、剣を振り降ろす
その目論見は、遅れてやってくる石畳を纏めて一太刀(ヒトタチ)にする事


ギャアと短く悲鳴をあげて玩具の兵隊と、そして石畳は真っ二つに分断される
だが、一振りで捌ける数に物理的に限界があったのか、或いは騎士の技量不足か
たった一枚の石畳が騎士の頬を掠める――大きく頬は抉れ、木片が地面に落ちる

それでも、振るわれた剣は止まらない――弧を描くように緩やかに軌道を変え、二人へと迫る――!!


「小僧の分際で手練(プロ)を名乗るとは、片腹痛い――!!!」
「番(つが)い纏めて切り割いてくれる――ッ!!!!」


「【閃】――ッ!!!!」

地面スレスレの高さを、水平に迫る剣閃はエリザと稔の脚を切り落とさんと襲い掛かる――!!


騎士は気付いていない、地面の下に仕掛けられたトラップに

問題は、その剣の長さ――移動をせずとも剣は十分に届く
そのため、トラップに巻き込むには無理矢理でも動かすか誘い込む必要がある

119 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/09(木) 21:09:01.84 0
>>116
ok…こいつの性能を見せるぜ!
(屈みながら翼を広げ、ブースターをつける)
…GO!
(ブリキの巨人の腕を止める)
ふぬぬぬぬ…おりゃ!
(ブリキの腕を押し返す)
おお…これでリミッター60%なんだからな…これ俺死ぬんじゃね?
(実際は死なないのだが、こんなことを気にしている暇はない)
さぁ!まだ戦う気があるなら、俺を倒しな!
正義の味方は動かない敵を倒すのかい?

120 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/10(金) 17:28:08.82 O
>>117
「ふぃー、理由はわかんねぇけどどうやらこの中まで攻撃はしてこないみたいだな。」

汗を拭い一安心する砕蓮。チラリと外を見るとテディベアはソロウと交戦中、砕蓮の方は見ていないようだ。

「よし!今のうちに武器になりそうな物を……」

そう言うと、お土産が積んである棚へ移動する。

「お!これは使えるッスね!あと、これとこれも……ってぎゃあああ!!」

色々と物色する砕蓮。しかし、ちょうどリリスちゃんのボディプレスの衝撃が響き、積んであったお土産が崩れ下敷きになってしまう。

「ひどい目にあったッス……でも、武器は手に入れた。まずはあれで……」

ガラガラと音を立て、崩れたお土産屋の山から砕蓮が現れる。そのまま立ち上がると、割れた窓ガラスの方へ走り出す。

「くーまさんこちら♪手の鳴る方へ♪」

そのまま窓から外へ出ると、挑発を始める。しかし、理性の無い相手に挑発は通用するのだろうか?


121 :ダアト ◇DAATHrRXmの代理投稿:2012/08/10(金) 20:54:40.17 0
>>116>>119
「YF・47。
 もう 少々 防げ。
 弱点 解析 打倒手段 発見 して いる 所  だ 現在」

崩れる、無感情な言葉。
だが、自分勝手に見せて、効率的に対処する事で相手の負担も減らそうとしている。
少なくとも、自分本位なだけではない、この化物は。

「――解析 完了。
 表面装甲 錫 耐蝕性 上等 異能により 上昇 している の か。
 王水 を 触媒 に 腐食 精霊 を 降霊 侵食 特殊 魔法薬を作成」

ダアトの仮面の口が、ごぼり、と開き。
そこから黄金色の液体が流れだしていき、球体となって宙に浮かぶ。
澄んだ黄金色の液体で構成される球に、薄紫の気体が混入され、魔力で撹拌されていく。

「■・■ ■■■  ■・・■・ ・・■・・ ■  ■■・・ ■■・■・
 ・・・■ ・・■  ・■・・ ・・■・■  ■  ■■■・ ・・■■
 ・・■・ ・■・・ ・・・  ・■■■
 ・・■・・ ・■・・ ■・■・  ■■■■ ■・・・■ 」

一定の音律で紡がれる、異界の言葉が、王水に混ざる何かに干渉する。
渦巻く王水に溶け込む気体は、王水の色を黄金から暗緑色へと変えていき。
辺りには人であれば嘔吐を禁じ得ない腐臭を撒き散らし始める。

「軸を ずらし 横 に。
 飛べ YF・47 死 ぬ ぞ」

100mlのポーション程度でブリキの巨人に攻撃を通す積りのダアト。
だが、その言葉から感じられる危険性は、おそらく本物。
YF・47が退いた瞬間に、ダアトは手元で渦巻くポーションを弾丸として射出する。

「Guilty As Hell」

高密度に圧縮され、内部で流動するポーションの弾丸は、一直線にブリキの腹に叩き込まれる。
表面装甲さえ崩してしまえば内部は脆いと判断したダアト。
並の金属ならば酸化し、劣化させてしまう王水を触媒に、腐食の精霊を降霊する事でその性質を強化。
表面の錫を一気に酸化させ、燃焼させることでその熱で錫を溶解させようとしていたのだ。

122 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/10(金) 21:51:19.92 0
>>115 >>118
                   ヤ シ ゙ ウ マ
「エリザ。唯の何処にでもいる好奇心の奴隷よ」

完結な自己紹介は、あくまで礼儀として返しただけのもの。
相手が『知りたい』と心の底から言うのならスリーサイズだろうが最新の研究だろうが、彼女は惜し気も無く明かす。
けれど、逆に言えば要求されない限り彼女は何も伝えない。

飛翔する石畳、兵隊ごと斬り伏せる超大な木刀。風切り音が心地よく、母から聞いた妖精郷を連想した。
硬度を無視した結果。木剣は軽やかに、そして雄々しく振るわれ、翻ってエリザと百地とを襲う。
知らない魔法を見るのは楽しい。たとえ自身では再現できないとしても、魔力線の通り方から伝導、属性色を想像するのは心躍る。

「斬る以外に何も無い? ならどうして学ばないの。
効率的な振り抜き、魔力操作、次動作への自然な移行に、動きの読まれにくい構え。研究テーマはいくらでもあるのに」

その剛剣を前に、エリザは怯まない。瞳は爛々と。新しい玩具を与えられた子供のように輝いている。
記号を振り抜いた勢いそのままに、円運動をもう一度。技後硬直など無い。繋がりのある動きは、むしろ一回目より速く。

「じゃ、頑張って避けてねネルガル」


再度足元から地面に魔力を流しながら、軽やかに後方へステップ。
一周した「∫」は後背の看板に絡みつき、次いで勢いよく縮むことでエリザを剣線から回避させる。

純粋な力でも速さでも、木馬の騎士はエリザの遥か上を行く。しかし木の刃は届かない。
基本スペックで及ばないことを『知った』うえで、無理に攻めず、安全圏から相手を『知る』
とはいえ、その行動に百地を助けることは含まれておらず。


文字によって看板へ引っ張られていく力を利用して、透き通った羽根をはばたかせ、空中へ。
元々飛行が得意でないのに幼年期の研究室篭りが災いして、初速度・加速度共に低い飛行下手なエリザ。
それでも一度上空へ出てしまえば、相手の攻撃は届きづらく、一方空からの反撃は避けづらい。

「それだけ綺麗に剣を振るえるのなら、もう貴方は、私と同じ『研究者』なんじゃないのかなあ?」

「∫」を投げ捨てれば、その場に植字されたように空に留まる。次いで書くのは「く」の字。
過剰に女の子らしく丸っこく書かれたそれを金属化すれば、ブーメランの出来上がり。全身を使って木馬の騎士へと投げ付ける。
決して威力が高いとは言えないが、叩き落とすか被弾するかしなければ、再度戻ってくるその特性はいささか厄介。



もう一度石畳み投げをするなら、地面に流した魔力で畳を金属化して威力を上げて援護する、
相手が踏みこんで来たら、地面を水銀の沼にして相手を落とす、といった戦略をまったくパートナーに伝えないのもエリザらしいところであり。
その結果として、狙いが被って上手く連携が取れていないのも、エリザらしいところ。
これと決めた対象しか目に入らず。また一段も二段も上を行く研究には、共同研究者など存在せず。


123 :ソロウ ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/10(金) 22:21:40.73 0
>>117

『上カラ振ッテ来ルゾ』

イフリートが警告するようにテディベアが上からボディプレスをするべく落下してくる
ここはもう霊子兵器シルバーバレルの段階解除(セーフティレベル)を上げるしかないだろう
音声認識ではないため思念により変更できるゆえに念じる

(第二段階解除)

そして振ってくるリリスに対して再度向けてから再び発砲しビームの形をしたブラックホールが向かうが
この時はまだ形こそは同じだが今度は貫通したら全てに対して貫通力が先ほどとは更に広がり
貫通した部分が大爆発する仕様に強化された。
剣が刺さっている居るところまで連射を続けてすぐに辿り着き、地面より引っこ抜く

「………」

さてどうしたものかと思いつつもリリスに対して銃撃を続けていた

124 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/10(金) 22:46:37.23 0
>>118>>122
絶妙な時間差をつけた攻撃はぎりぎりまでひきつけた斬撃によって一蹴され、石板が一つ木馬の騎士の頬を削ったのみのに終わった。
さらに剣はそのままに勢いを増し軌道を変え、一閃となって繰り出される。
地面すれすれの足を薙ぐ一撃にエリザは流れるような動きでゴム文字を使い空中へと回避。
>「斬る以外に何も無い? ならどうして学ばないの。
>効率的な振り抜き、魔力操作、次動作への自然な移行に、動きの読まれにくい構え。研究テーマはいくらでもあるのに」
>「じゃ、頑張って避けてねネルガル」
研究者らしいコメントを残して安全圏へと回避していく。
それを見ながら宙に浮いてくれた事、そして着地する様子がない事に密かにほくそ笑む。
無事に逃れてくれたから、と思われるだろうが、実のところ地下を耕すトラップをエリザによって発動させられる心配がなくなったからだ。

「へっ学者先生は一々小難しくっていけねえや」
鼻で笑いながらも百地は回避行動をとらない。
百地の足に剣先が届く寸前に、足元の土から巨大な石柱が現れる。
固いモノ同士がぶつかった激突音とともに、木馬の騎士の巨大剣が一瞬止まる。
時間にして数秒の鬩ぎあいの果てに剣先はズレて駆け抜けていき、石柱は砕け散る。
砕けた石柱の中からは石に突き刺さった黒曜石の大剣。

「小難しいことなんて何にもねえ。こりゃあ男と男、剣と剣のぶつかりあいよ!そうだろう木馬の騎士よ!」
黒曜石の大剣を引き抜き肩に担ぎながら木馬の騎士をにらみつける。
木偶人形ではなく、木馬の騎士と呼びかけたのは、戦う相手と認めた礼ともいえよう。
裏を返せば自分を小僧と呼び戦う相手ではなくただの獲物と見ている木馬の騎士の認識を無理やり戦いに引き込むためである。

飛んでいくブーメランを見送りながら、更に言葉を続ける。
「こんなもんで満足なのか?斬るだけなら大根でも斬ってやがれ。
へっぴり腰で剣を振り回すだけならそれがお似合いだ!
戦って斬りあいたいなら!全力できやがれ!その木馬は飾りじゃねーんだろ?
先手を譲ってもらった礼だ。
かかってきやがれ!その上で叩き斬ってやっからよ!」
黒曜石の大剣を突き付けて木馬の騎士を挑発する。
漲る闘気が迸り、木馬の騎士に浴びせかけられるだろう。

だがもちろん勝算なしに真っ向勝負を挑むような男ではない。
既に一帯の地下は耕し終わっており、木馬の騎士がどのようなスピードでどこに一歩踏み込もうとも滑り沈むようになっているのだ。
早ければ早いほど効果は増す。
その巨躯から予想される重量を考えれば尚更だ。

先ほどの一撃を避けずにあえて受けて見せ、それなりの剣の力量を印象付けたこと。
石の中から黒曜石の大剣を引き抜くことで聖剣を連想付させるような行動をとったこと。
その後の木馬の騎士を剣士と認めたうえでの挑発するなどの台詞。
すべては布石なのだから。

125 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/12(日) 10:53:00.75 O
[YF・47&ダアトVSブリキの巨人]

>>119(YF・47),>>121(ダアト)

「なにィ…ッ!?」
「おワぁァァ゙…っ!!!!!」

拳を弾かれたブリキは反動で蹌踉めき、大きく体勢(バランス)を崩す
そんな所に、だ――ダアトの放った強酸が腹部を直撃する


「ぐあああ゛ァ!!!!!!あ゛あ゛ア゛アぁ゛あ゛ッ!!!!」
「熱い!!!あツ゛イィィイッ!!!!」

「ギャアあァア゙アアァ゛ア゛ア゛ッ!!!!!!!」

イヤな香りを漂わせ、煙をあげてブリキの表面が焼ける溶ける
軈(やが)てはブリキの腹部には穴が空き、ポッカリと空洞が覗く

効果は抜群、と見ていいだろう――


「ぐヌゥゥ…」
「ブ、ぶッこ殺してヤル…!!!」

「化ケ物に悪のテ先のぶン際でぇエェえッッ!!!!!!」

ブリキの視線が向けられる先はYF・47――ダアトを庇うかのように立ち開かる壁を、知性も理性もない彼は無視できなかった


「潰れロ!!!ツぶレロォォオッ!!!!!!!」


再びブリキは拳を振り上げ――振り下ろす、何度も、何度もYF・47に拳を振り下ろした
そのたびに穴の開いた、自慢のブリキの体(ボディ)が悲鳴をあげる

もう、この玩具も長くない――あと一撃、強力な攻撃を貰えば終焉(しまい)だ

126 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/12(日) 10:55:49.02 O
[砕蓮&ソロウVSリリスちゃん]

>>120(砕蓮),>>123(ソロウ)
「!?」
「グギィィッ!!」

「キャアァァアァアッ!!!!!」

轟音を轟かせ、リリスは穿孔され爆砕する――当初の目標とは少しズレた地点に落下
左腕は千切れ、体中ボロボロだ――それでも彼女(リリス)は立ち上がる

「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ」

ブチブチと音を立て、全身の縫い目が解(ほつ)れて逝く――
防御をする気など端(はじめ)から更更ない
ソロウの連射する銃撃は、面白いようにリリスを傷付けた

「ウヒ、ウヒヒヒャヒャヒャ!!!!」
「ゲハハハハハハァァ!!!!!!!」

けれども、されるがまま――と言う訳でもなさそうで

リリスの右腕に光が収束していく――目映いばかりの、いろとりどりの光が


刹那――流れ星の如く、目にも映(とま)らぬ超速度を以てして放たれた宝石(ビーズ)がソロウの胸を穿つ――!!


「グギッ、グギャギャギャギャ…」
「アハハハ、アーハハハハッハハハ!!!!!」

「くすくすくすくす…」

「……?」
「・・・・・・。」


くるり、自分を呼ぶ声に誘われて振り向いた――その声の主は砕連だ
全身ボロボロで左腕のないテディベアは彼を見下ろした――やがて、再びリリスの右腕に眩い光が収束する

127 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/12(日) 10:58:55.47 O
[エリザ&稔VS木馬の騎士]

>>122(エリザ),>>124(稔)
「む…?」
「小僧に小娘、却々(なかなか)遣りおる――。」

石すらも、鉄すらも斬る、騎士の能力――[慘]佚剣
それを完全に防いだわけでなくも、逸らし確かに凌いだ

一方のエリザも、危機を素早く察知し空中へと回避した
まったく侮れない小僧に小娘だと、騎士は声もなく笑った


「解せんな――小娘、貴様は知る℃魔ノこそ意味があると攷(かんが)えるのだろう」
「然して、拙者はそんな事には――況してや探究の心等、没(も)って亡い」

「この剣技は結果なのだ――闇雲に劒を奮い続けた、結果でしか亡い」
「其れ故に、不純も莫(な)い――この劍は勝つ為に非ず、斬る為だけに存在(あ)る」

穹(そら)を漂うエリザを見上げ、ただそれだけ口にした
お互いに違いすぎるのだ――勝つための剣ならば、きっと手段は選ばない

戦うため、そして斬るための剣――騎士はそう言った
だからこそ、この後に騎士を襲う展開を、騎士自身赦す事ができなかった


「ははは、小僧よ――拙者に剣での勝負を挑むか!」
「善かろう、その勝負――この木馬の騎士が受けて立つ!!」


飛来するブーメランを一瞥、ブーメランを潜るように騎士は駆け出す
それと同時に、地面は騎士を呑むかの如く陥没してのだった


「ぬぉぉっ!!!!?」

ドシャリ――烈(はげ)しく全身を地面に毆(たた)き付けられる
体には大きな亀裂が入り、自慢の木馬から落馬――それでも猶、剣だけは手放さなかった

一瞬、騎士の思考が止まる―――だがすぐに気がついた
この墜とし穴≠ヘ、小僧か小娘のどちらが仕掛けたものだという事に

「己(オノレ)…」
「赦さん……赦さんぞ!!!!!!」

「小僧!!!!我が流儀を穢すか――先の言葉は偽りか!!!!!」
「小娘!!!!!其処までして勝ちたいと申すか、この卑怯者共が……!!!!!!」

「拙者は呪う、末代まで貴様らを――!!!!!」
「畜生にも劣る、貴様は我が誇りを踏み躙った!!!!!!!」

幾千もの呪詛の言葉――地中深くから騎士は投げ掛けた
悟った、自分はこの場所からは出られない――まるで巌窟王だ



そういえば、壊れた玩具を地面に埋めて弔った事は――ないだろうか?

128 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/12(日) 19:25:59.24 O
>>126
「熊公、アンタボロボロのクセにまだやるッスか!?」

まるで自分がやったかのようなセリフを放つ砕蓮。まあ、本人としては手柄を横取りしようとするつもりなど無く思ったことをただ言っただけなのだが

「いいぜ!だったら来な!アンタをボロボロのぬいぐるみから前衛芸術にしてやるッスよ!」

結果としては、砕蓮の挑発は逆に自分を不利にしてしまった。リリスちゃんが近接攻撃を仕掛けてきたならば、近づいてきた隙を見て攻撃出来たのだが……
どちらにせよ、砕蓮の狙いは先程蹴り割ったガラスの破片で攻撃することだ。砕蓮はリリスちゃんの右腕に狙いを定める。

(アイツの攻撃が発動する前に――ガラスを叩き込む!!)

砕蓮の背後に無数の鋭いガラスの破片が浮かび上がると、それと同時に砕蓮が走り出す。走り出した砕蓮と共にガラスの破片も動き出す。
そして、サイコキネシスの範囲内リリスちゃんから15メートル位の位置まで着くと――

「食らいやがれぇ!!」

無数のガラスの破片が、一斉にリリスちゃんの右腕に向かって動き出す。しかし、もしこの距離で宝石を放たれたら砕蓮はただではすまないだろう。


129 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/12(日) 21:26:54.52 0
>>124 >>127

「特に難しいことを言ったつもりはないんだけどー……いつもの事かぁ」

挑発や心理戦は専門外。百地の巧みな誘い込みは、キザったらしい演出主義としか映らず。

せっかく高い防御力を持っているのだから、守りを固めながら後退すれば近接特化な相手はいずれ距離を詰めざるを得ず
自分を囮にするなどというリスクを払うことなく落とせたのではないか、などと幾らか的外れなクエスチョンマークを心の中に浮かべている。

「結果の積み重ねをデータって呼ぶんだよー?」

どうにもズレた感想を口にしながら、戻ってきた「く」の字を掴み、そのまま再度投げ返す。
返ってくるタイミングは予想通り。したがって投げ返す動作もまた予想通り。舞踊の一部のように、自然に、ぴったりと噛み合った動き。

投げる先は、木馬の騎士本体ではなく、その体を捕らえた地面。
そこには既にエリザの魔力が流し込まれている。あとは合図さえあれば、金属化は発動する。

ブーメランが地面に刺さって動きを止めたのをきっかけに、良く耕された黒土は、無機質に黒い鉄塊へと姿を変える。
玩具には土葬すら不要とでも言うように。母なる大地は消え失せて、残る世界はスクラップ工場。
五行によれば土は金を生み出すもの、とはいえ流石にこれは情緒に欠ける。
木馬の騎士は金属の型の中にぴったりと納まる。もはや下半身は動かせないだろう。

「あのおじさん何て名前だっけ。半永久魔法生命をテーマにしてた人。見せてあげたら喜びそうだし……。
――それまで金属化で保存してあげようかっ♪」

エリザに善悪の観念は無い。敢えて正義を持ちだすなら、面白いか美しいか合理的か役に立つか。それが彼女にとっての正義。

傍らに滞空する∫を手に取って自身の魔力を流し込んだ。安全圏からぺちぺちと叩いてくるゴムの鞭に破壊力はない。
けれど∫を通して少しずつ木馬の騎士を侵蝕する魔力は、その体を物言わぬブロンズ像へと、段階的に変えていくのだ。
他者の魔力の通った物を、後からエリザの魔力で犯すのは難しく、けれどそれ故に緩慢な金属化はある種の拷問に近い。

「チェックメイトかな。この調子で回りの兵隊もお片付けしよう。頑張れネルガル」

仲間に対する労いの言葉は無い。その場にあったから利用した、という程度のものであり、百地は仲間である以前に『お持ち帰り』すべきサンプルだ。
コンビネーションというよりは漁夫の利を得た形。卑怯者と罵られても言い訳のしようも無いし、しようとも思わない。

130 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/13(月) 06:29:07.79 0
>>121
よし!
…どわあああああ!
(強酸を危うく避ける)
あ…あぶねぇ
よし。やったか?
>>125
おおおおおお!?
(次々と振り下ろされるうでを避け続ける)
ちょ!うおっ!どわっ!
あ…あぶねぇ
次は俺が決める!
インフォ「プログラム起動 戦闘パターン3 the kaosu」
いっくぜぇぇぇ!
インフォ「リミッター解除」
(フルスロットルでブリキの巨人の周りを飛びつつ、「イーグル」で牽制)
ぬん!
(動きが止まったところで、「ランチャー」を連射)
うおおおおお!とどめだ!
(最後は再びフルスロットルで突撃しながら「バンカー」で切り裂く)
ちっ…呆れるほど有効な戦術だぜ…


131 :ダアトさん代理投稿  エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/13(月) 19:52:55.72 0
>>125>>130
「案外 丈夫 か。
 褒め よう。 だが 貴様 は 負ける 当然 の 様に な」

酸によって熱され、溶解していくブリキの巨人。
それを見ながら、蜘蛛と人の融合する姿のダアトは、仮面をからからと揺らして、無感動に言葉を漏らしていく。
前線で攻撃を叩きこみ続ける、YF・47を見ながら。
ダアトは静かに魔力を練り、周囲に感知魔術を発動。

「油断 は 大敵。
 YF・47。 せいぜい 頑張るが よい」

似合わぬ激励をかけ。
物騒な状況を創りだした原因の一旦は、形を崩して地面に広がっていた。
大地に身体を広げる事で、振動を感じる面積を広げ、感知を強めているのだ。

老獪な魔術師としての経験が、これで終わりではない事を予想している。
故に、ダアトは油断せず、故にダアトは加減をしない。
口の先からポーションを硬化させた鏃を飛び出させ、何時YF・47に何があろうと対応できるようにしていた。

「科学 の 進歩 も 中々 な 物 だ。
 武装 を 得る のも いい だ ろ うか ね」

YF・47の武装を見ながら、対抗意識を燃やすわけではなく、有効活用の方法を考える。
この思考形態こそが、進歩を求め続ける魔術師ダアトがダアトたる所以だった。

132 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/13(月) 22:30:43.00 0
>>127>>129
百地の挑発を受け木馬を走らせた時点で勝負は決したと言って過言ではない。
木馬の騎士はその重量とすぴーとゆえに石畳を滑り柔らかく耕された土に盛大に埋もれる。
木馬と落馬した騎士は石畳を散らばらせ、盛大に土煙を上げるのだ。

だがそこに予想外の効果が表れたのを見て百地は勢いよくエリザを振り返った。
土を金属に変えダメージを増し、動けぬところにゴムの鞭によって徐々に騎士を金属化して言っているのだ。
流麗な動きとは裏腹に恐るべき攻めに百地の頬がひきつった。

>「畜生にも劣る、貴様は我が誇りを踏み躙った!!!!!!!」
地面に埋もれ身動きが取れぬままに呪いの言葉を吐く木馬の騎士に、百地は黒曜石の大剣を担ぎながら向きかえる。
「だっはっはっは!抜けたこと言ってんじゃねーよ。
卑怯だのなんだの、結局は手前の流儀の押し付けを押し付けきれなかっただけだろうが。
お前にはお前の戦いがあるように、俺には俺の戦いがある。
それだけのことで、お前は俺の土俵に引きずり込まれて盛大にこけたって話なだけだろ。
ついでに教えてやるとな、その盛大な土煙、そりゃマグネシウムってやつだ。
どういうものかというと…」
百地は騎士道精神など持ち合わせていない。
戦いは力学であり、いかにして相手の力を出させずに自分の力を最大限に発揮するか。
それに尽きるのであり、木馬の騎士の言葉など見当違いも甚だしいとしか思わないのだ。

一通り説明を終えると、エリザの方へ向きかえる叫ぶ。
「学者先生よぉ!お楽しみのところわりーが、目ぇ瞑ってくれや。
戦いは力学。そして、とどめを怠らねえってのが鉄則なんでなあ!」
エリザの狙いは分かっている。
金属化させ回収するつもりなのだろうが、騙され手負いになった相手に余裕を持っていれば手痛い反撃を食らう羽目になる。
往々にしてそれは致命傷となるのだから。
目を瞑ってくれという台詞に二つの意味を乗せ、五光炸裂飛礫を放った。

人形の兵隊にすら致命傷を与えられない程度の五光炸裂飛礫ではあるが、この状況でなら大きな役割を果たす。
木馬の騎士に当たった瞬間、炸裂し、それは木馬とその騎士を覆っていた土煙に含まれるマグネシウムの反応を引き起こす。
眩い閃光と灼熱の燃焼作用が木馬とその騎士を包み、燃やし尽くすのだ。

この閃光の中、百地の左目の岩体に仕込まれたエコロケーションシステムは音としてその光景を観ていた。
おもむろに煙草をくわえ、白光の炎で着火する、勝利の一服であった。

>「チェックメイトかな。この調子で回りの兵隊もお片付けしよう。頑張れネルガル」
「チェックメイトで安心できない小心者なんでね。なあに、騎士を倒された以上、兵隊は逃げていくだろうよ。
それより、まだ獲物は残ってるらしい。」
紫煙を吐きながら、既に遠巻きの兵隊は百地の眼中にない。

未だ燃焼を続ける一帯から離れ、地中から取り出した砂を石畳の上にまくと、それはゴライアスパーク内の見取り図のサンドアートとなった。
みればジェットコースターや土産やあたりが歪んでいる。
「この歪みは地脈を伝わる大きな力場、つまり木馬の騎士みてーな奴の存在を現しているって訳さ。
雑魚で苦労するのはほかの誰かに任せて、効率よく大物食っていく方が稼ぎがいいからな。
好奇心の奴隷としては、行くんだろう?」
サンドアートの見取り図を示しながらエリザに笑いかけた。

【土煙に含ませたマグネシウムで木馬の騎士を焼却処分】
【サンドアートでゴライアスパーク内の大きな力場を察知】

133 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/14(火) 02:31:54.16 0
だが威力を多少上げても相手は未だに活動を続けていた
穴だらけになっても相手は防御する素振りも見せず
それでも立ち上がり続ける、巨大なクマのぬいぐるみ
なにが其処まで駆り立てるのか
そんな事を考えているうちに二つの命の危機が迫る一つは自身に向かってくるビーズ
これだけならばシルバーバレルを撃てば良いだが、そうもいかない二つは
恐らくは今持っている剣の持ち主と思われる者にもその攻撃が向う寸前だと言う事
迷っている時間はない、もうここで躊躇えば自身の命すら救えない

「アクセス―――我が業(カルマ)よ!!」

彼自身の力を解放するコードを発令する
全身から劫火が吹き荒れ、炎が壁のようにビーズに立ち塞がると魔神イフリートが降臨する
同時にリリスが視線を向けた賭けだったが先に拾った剣を投げて地面に突き刺す

「出来ればこの形態になりたくなかった、お前を跡形も無く燃やし尽くすから
埋葬も出来ないが、勘弁してくれ」

目の前のリリスに対して空に浮かびながらそう呟いた

134 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/14(火) 22:56:07.29 O
>>129(エリザ),>>132(稔)
「情報(データ)だと?」
「笑わせてくれる――!!!!拙者はいつ如何なる時もこの身一つこの剣一本で乗り越えて来た――!!!!」

「情報(データ)など、まやかしに過ぎぬわ!!!!」

自分の手が壊れるほどに強く、剣を握りしめた――いざ構えんと力を籠める
だが、不思議と動かない――動く気配すらない

よく見れば自分の体と剣を飲み込んでいた大地が、鋼鉄へと姿を変えていた
どころか金属化は自らの体をも徐々に侵食しているのだ、身動き一つ取れぬとはまさにこの事

「ぐヌゥゥゥ!!!!!」
「剣さえ……剣さえ振れれば…!!!!!」

マグネシウム、頭の堅い騎士がそんなものを知るはずもない
それゆえに説明を受けてもなおも、自分の身に火の粉が降り懸かるまで知る由もなかった

そして一気に発火し、炎は燃え広がる

「ぐおおおおおおおおおっっ!!!!!!」
「燃える…!!?拙者の体が…!!!!?」


「貴様らの流儀など知った事か……!!!!」

「卑怯者共め……どの道…貴様らは……死…ぬ……のだ…」
「……赤………目覚…め……」

言い切るまえに、騎士は燃え尽きた――残された木馬も、後を追うように砕け散る



遊園地内の歪みの均衡が崩れる――!
三つあった歪みは消え、新たに一つの歪みが現れる――その場所は土産屋。

走れば一分と掛からない、その場所に――ソイツは現れた

135 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/14(火) 22:56:50.21 O
>>130(YF・47),>>131(ダアト)
「ワぁぁアァッ!!!!!」
「いヤだ、死にた………く……!!」

懸命にブリキはイーグルとランチャーによる攻撃に耐えた
鉄壁に違いないその防御力も、体の表明が溶けた今となっては過去のもの


「ギャああアッ!!!!!!」

ブリキの最期は実に呆気なかった、バンカーで全身をバラバラに引き裂かれて果てた
玩具の最期など、そんなものだ――遊んでる間は壊れる事など想像もしないが、壊れる時は一瞬

ダアトの言った通り、当然のようにして敗北した
バラバラになったブリキの残骸は、魔法が解けたかのように消失する




―――ほんの一瞬、僅かに大地が揺れる
それは一筋の光が天空から降り注ぐ現象を前触れとして現れた



場所は土産屋前=\―この場所からそう遠く離れてはいない!!

136 :フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/14(火) 22:58:59.97 O
>>128(砕蓮),>>133(魔人イフリート) &>ALL(>>128-133)
「ァアア゙ッ!!!!!!!」


熊公(リリス)の手から宝石(ビーズ)が放たれるのと同時、ガラスの破片(カケラ)たちが襲う
ブチッと音を立てて、リリスの右腕は截断(せつだん)される
それによって攻撃の軌道がズレ、砕蓮の僅か50cm右手を宝石(ビーズ)は飛んで行った

一方の魔人イフリートへと放たれた宝石(ビーズ)も、跡形もなく、瞬くほどの間もなく融解してしまった


「イャァッ!!!!!アアアァァッ!!!!!」
「ウアアァアア゙ッ!!!!!!」
「ハァッ…………ハァァッ…!!!!!!!」

四肢のうちの二本、それも両腕を失ったリリスは万策尽きたと言っていい
二本足で立ってこそいるがその姿はまるで虫螻(ムシケラ)

どうする事もできずただ声にして哭いた



――突如として、遙か高空より降り注ぐの赤く赫(かがや)く一筋の剣閃(ヒカリ)がリリスを直撃する
頭から股下にかけてを真っ二つに分断され、紅蓮の炎に包まれながら短く断末魔をあげる

「グ……ガァッ…!?」


やがてリリスは泡沫の如く、弾けて消えた






赤い機体(ボディ)のソイツは――魔人イフリートの炎に誘われるように姿を現した
太陽ある限り決して挫けない正義の心(ジャスティス・ハート)

悪を断ち斬る正義の刃――『炎閃昂帝シャインレッド』


「ふン、どうやらブリキと木馬もコワれちまったみてぇだな!」
「まったく、たった二人にやられるなんざ情けねぇヤロウ共だぜ!」


轟轟と燃え盛る炎を纏った大剣を、真っすぐに魔人イフリートへと向けた
鋭い眼光がイフリートを射抜く

「よォ、リリスをやったのはテメェらだな?」
「どうやらオレとおんなじ炎使い、どちらが上かハッキリさせようじゃねえか!」

耳鳴りのような、高い音を鳴らしてシャインの胸元にはめ込まれた赤い核(コア)に光が灯る


「オレは太陽の力を司る王、シャインレッド――!!」
「テメェら全員まとめて相手をしてやるぜ――!!!!」

137 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/15(水) 18:02:56.34 O
>>136,>>133
「あっぶねぇ……今のギリギリだったよな……」

どうにか宝石が当たらずにすんだ砕蓮。リリスの右腕を落とせたのがギリギリだったため冷や汗をかいている。

「にしても、モンスターと言えどこの状態は惨いな。そうだ、あんたこれでも腕の代わりにしたらどうッスか?」

そう言い取り出したのは、先程土産屋を物色した時に持ち出したマジックハンド。

「ほれほれ!」

からかうようにマジックハンドをリリスに伸ばす砕蓮。しかしその時――

「えっ!?なっ!?うわっちち!?火!?いったい何が……?」

突如燃え盛るマジックハンド。同時にリリスも燃え盛る。

「……ラスボスの登場ってことッスか?つーか、あの熊にトドメをさしたのはアンタだろ?」

リリスが消え、新たに目の前に現れたシャインレッド。思わず身構える砕蓮。近くに刺さっていた剣を抜く。

「そういや、なんでオイラの剣こっちに戻って来てるんだ?あ、もしかしてアンタがこっちに投げてくれたのか?だったらサンキューッス!」

イフリートの方を向き笑顔で言う。

「よっしゃー!剣を取り戻したオイラはまさに猫に小判!!期待してるが良いッスよ!!」

凄く頼りないセリフを言う砕蓮。恐らく鬼に金棒と猫に小判を間違えたのだろう。
そして、そのまま剣を浮かばせ、剣と共に走り出した。15メートル位に近づけば、剣がシャインレッドめがけ向かってくるだろう。

138 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/15(水) 22:59:40.99 0
>>134
>「貴様らの流儀など知った事か……!!!!」
「おー、おー、結構結構。相手の流儀なんぞ知ったこっちゃねえのはお互い様だ。意見があって何よりじゃねえか」
木馬の騎士の断末魔を笑い飛ばしながらサンドアートの見取り図を見つめる百地。
そこに現れる変化に注目していたのだ。
三つあった歪みが消え新たに大きな歪みが土産物屋に現れる。
それは三つの歪みよりより大きなゆがみ。
つまりは木馬の騎士よりも強い存在力を持った者が現れたことを示しているのだ。

煙草一本吸い終わるまでしばし考えた後、新たに煙草を取り出した。
だがそれは煙草ではない。
煙草型の酸素ボンベなのだ。
「さて、と。俺たちのほかにもハンターが来ているようだし、ここはひとつ……」
煙草型酸素ボンベを咥え、ずぶずぶと沈んでいく。
沈みながらエリザへと向きかえり問いかける。
「どうも怖そうな奴が現れたみたいだわ。
怖いからおりゃあ地下から行くが、学者先生もついてくるかい?」

エリザが同行の旨を申し出るのならば、煙草型ボンベを一本渡して手を差し伸べるだろう。
百地の土中潜航術は百地が触れていればその効果を受けられるという説明と共に。
「術の効果中は大地は水のようなもんさ。
潜れるし移動もできるが息はできねえからそのボンベを咥えていてくれ。
俺から離れちまうと術の効果が消えて生き埋めになるから注意してくれよな」
と付け加えて。


そして百地は地中へと潜航し、土産物屋の地下30メートルの空洞に立っていた。
「さて、ご同輩もいることだし、美味しいところを掻っ攫っていきたいもんだねえ」
空洞から見上げるがそこは地中。
何も見えはしないのだが、百地の左眼帯に仕込まれたエコロケーションシステムは地中を、そして地表を音として見渡せる。
とはいえ、音波反射を利用しているので輪郭だけの線画としか認識できないが、2mほどのロボットと、剣と共にある人物。
そして宙に浮く魔人の姿は把握できていた。
「とりあえずあの魔人はイフリート化した坊主ってくらいか、わかるのは。
あとは様子見だなあ」
虎視眈々、戦況を見極め、効果的な一撃を加えられるその時を待つのだった。

139 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/16(木) 00:23:26.06 0
>>135
ふぅ…やったか…
(その時、大地が揺れる)
おぉ!?なんだ!?
何かヤバイ気がする!行きましょう!ダアトさん
〜土産屋前〜
な…何だコイツ!?
(シャインレッドを見つけ、遠くで様子を見る)
インフォ「敵戦力未知数 戦略的撤退を推奨」
でも、みんな戦ってんだろ!?逃げれねぇよ…
ダアトさん!みんなをポーションで助けてくれないか?
俺はここで狙撃するから、位置を伝えて射線上に入らないように伝えてください
(アタッチをスナイパーに切り替え、狙撃体制に入る)
牽制ぐらいにはなるだろう…

140 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/17(金) 17:55:13.93 0
魔神イフリートの登場ともう一方の攻撃で完全に攻撃手段は無くなり
ただ立っているだけののリリスに対して今の彼は憐れみの感情しか抱いていない
此処までの状態になればもはやこちら側の一方的な攻撃しか出来ないから
せめてもの慈悲として燃やそうかと考えた矢先、突如一筋の赤い閃光と共に
リリスは両断され燃やし尽くされ、それは現れた

>「どうやらオレとおんなじ炎使い、どちらが上かハッキリさせようじゃねえか!」

どうやら自身と同じ炎を扱うらしい正義の味方の恰好をしたそれはライバル心を剥き出しだった
そんな中、投げた剣に気づいた持ち主らしき男に礼を言われる

>「よっしゃー!剣を取り戻したオイラはまさに猫に小判!!期待してるが良いッスよ!!」

『幸先ガ不安ダナ』

笑顔を向けてきた彼の言葉を聞いて、イフリートは心配になって来たのかそんな事を言う
ソロウ自身も不安を感じていないと言えば嘘になるが

「……一つ聞かせてくれ、何でこんな騒ぎを起こした?」

目の前の自身とは殆ど対極に見える外見のそれに敢えて問いかける
あちらが戦隊物ヒーローであれば此方は仮面ライダーだろうか
そんな風に感じていた

141 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/18(土) 01:22:54.62 0
>>132 >>134 >>138

>>「学者先生よぉ!お楽しみのところわりーが、目ぇ瞑ってくれや。
戦いは力学。そして、とどめを怠らねえってのが鉄則なんでなあ!」

「むー。別に私は戦いをやりに来たわけではなくってだね」

言葉の内容とは裏腹に、それほど不機嫌でも無い。他に面白いことがあれば、一つ取られたところでそう気にはしない。
元々、塔主の仕事として来た場所で、他人の手助けとして騎士の鹵獲を目指した。
そういった目標など、自分自身のための目標――百地の生け捕り――といったことに比べればそこまで拘りも無い。

「アレ、私でもできそうだなー」

金属化魔法。時間はかかるが、金属の種類を細かく決めることも可能。
単一の金属と火花があれば再現可能な空気マグネシウム電池を作るのは、そう難しくない。
複数の金属を作って空気中の物質との反応を繰り返して爆薬を作る、なんて面倒な作業に比べれば遥かに実戦的だ。
新しい発想をもらったエリザは見た目相応に子供っぽく無邪気に笑っている。

燃えていく騎士にかける言葉はない。
ただ、あれだけの炎ならもうダメだろうな、と予想して。その予想が正しいかどうかを観察するだけ。
卑怯、なんて言葉は耳に入らない。新時代を切り開く者は、道を違えた者に他ならないのだから。

>>「どうも怖そうな奴が現れたみたいだわ。
怖いからおりゃあ地下から行くが、学者先生もついてくるかい?」

「とーぜん! 面白い奴が現れたって聞いたら行かないわけにはいかないよー」

二つ返事で了承。煙草ボンベを受け取って、百地の手を握り――珍しい魔法具、煙草をサンプルとして白衣の中に仕舞い込んで。
何かを口に咥える演技は大して上手くも無く、煙草をくすねたのは簡単にばれてしまうだろう。
金属魔法を使いつつ、土の中に潜っていく。

金属酸素。酸素は超圧力下で金属に近い物質となる。
身体の中で作り出した金属酸素は、体内の圧力下では固体状態を保つことなどできず、一瞬で通常の酸素に戻っていく。

地中に潜る経験を存分に楽しみ、その感覚と魔力の流れを頭の中で反芻しつつ。

「ネルガル。私、上の状況さっぱり分かんないんだけど……。得意の千里眼で実況中継してくれない?」

百地の解説を聞きながら打って出る機会を待つのだった。

142 :ダアト◇DAATHrRXm.さんの代理投稿@フィニス ◆DhqE24NCvE :2012/08/19(日) 11:49:48.91 O
>>135>>136>>139

「ふん これ以 上 子供 を 傷 つけず に。
 済ん だ のだ。 文句を 言われ る  筋 合い は無 い」

消えていったブリキに向けて、触手で十字を切りながら。
ダアトはずるずると地面を滑り、同時に光と衝撃を探知状態にした肉体で確認した。
衝撃は、土産物屋の方向から。
内部と外部でポーションを分泌し、肉体を強化、固定化。
地面から跳ね上がり、周囲を確認する。

「成る 程 。 貴様 が。
 おそらく 最大 の 敵。 間違い、 なかろう」

空中からシャインレッドを見下ろし、淡々と声を漏らすダアト。
恐れも、気負いも無く、只淡々と状況確認をする図は、魔術師でありながら機械のようだ。
術式で肉体を構成している以上は、そうなるのもある意味では当然なのだが。

>ダアトさん!みんなをポーションで助けてくれないか?

「了解。 まず Y F・47。
 貴様に、 支援 だ」

そう言うと、ダアトはYFに向けてポーションをふりかける。
無機物の修復と冷却効果のポーションだ、攻撃を放っても武器は冷却されるため性能を落す事は無い。
武装に傷が入っても、武装はある程度修復されることだろう。

同時に、ダアトは天へと仮面を向けて魔力を練る。
ごぼりごぼりと体が蠢き、水たまりのようにダアトは広く薄く、広がっていく。
地面に染み込み、大地に広がりながらダアトは朗々と詠唱を連ねていった。

『■ ■ ■。
 了承 地脈 我 掌握 せり。
 水 を 統べる は 我。
 水 を 見ず 見ず を 知れ』

近くの噴水が幾つか粉砕し、ダアトの元へと水が流れだしていく。
ダアトに向けて流れる水は渦潮のように勢いづいていき、ダアトに取り込まれて頭上にまた排出されていく。
噴水の水をポーションの材料とし、大量のポーションを精製しようとしているようだ。

143 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/19(日) 12:31:16.68 O
>>137(砕蓮)
>「……ラスボスの登場ってことッスか?つーか、あの熊にトドメをさしたのはアンタだろ?」

「両腕をうしなったとき、すでにリリスは死んだ!」
「俺はくるしみを与えねぇようにとむらっただけだぜ!」

確かにとどめを刺し息の根を止めたのはコイツだ
けれども、シャインの言う死≠フ概念は少しばかり一般的ではないのだ

彼等は腐っても玩具――どれだけボロボロになろうと遊べるならば死にはしない
一方で、遊ぶ事のできなくなった玩具に生きる道理(りゆう)はあるだろうか?

向かって来る剣、それを確認してなおもその場から動かない
シャインの目の前に透明な光が壁となって現れ、剣を弾く――!!

「ふン、てめぇらを倒すのにわざわざネコの手をかりるまでもねぇぜ!」


>>139(YF・47)
グルン――体長2mほどの赤いロボの、その頭部だけが回転、YF・47を直視する
緑色に輝く両の眼が、聢(しっか)りとYF・47を捉えていた!


「これだけはなれていれば見つからないとでも思ったか!?」
「残念だが、オレの両目のカメラは1kmさきのさばくにおちた米粒をもみつけだすぜ!」

機械音を立て、右腕が変形――拳が引っ込み二の腕あたりから真っ直ぐに伸びるビームランチャーが顔を出す
瞬きをする隙すらなく、YF・47目指して光の弾が放たれた!

当たると炎の爆発を起こす光弾にてYF・47を迎撃する――!!

>>140(魔人イフリート)
>「……一つ聞かせてくれ、何でこんな騒ぎを起こした?」

「ハッ!てめぇらがオレたちのことを忘れたからだぜ!」
「玩具にどれだけひどいしうちをしたか知らないか?」
「いつから玩具であそばなくなったかわすれたか?」

乱暴に扱われようと、壊されようと――遊んで貰える、それだけで耐えられた
忘れられたが故に玩具は歪んでしまった――その心の闇は何者かの手によって膨れ
いつしか、玩具たちは能力と呼ばれる不思議な力を持つようになった

「玩具を忘れたこどもとおとなに思いしらせてやるぜ…」



【続きます】

144 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/19(日) 12:32:46.17 O
>>142(ダアト)
>「成る 程 。 貴様 が。
> おそらく 最大 の 敵。 間違い、 なかろう」

「オレをあんなふるい玩具といっしょにすんなよ!」
「最新型だぜ?最新型――スペックから違うぜ!」

満更でもない様子でシャインはそう口にした
今まで登場した玩具はどれもこれもが昭和の玩具、一方でシャインは唯一の平成の玩具なのだ

そして、ダアトが園内の噴水から水を集める姿をマジマジと観察した

「ほォ、水をあやつるかおもしれぇ!!」
「水もわきたつようなあつさをおみまいしてやるぜ!!!」

シャインの周囲の大気が歪む―――空をも歪める炎熱が、シャインを取り巻く!

>>138(稔),>>141(エリザ)
現在のところ、シャインは地下の二人の存在に気づいていない
これを好機と見るか、一層警戒するかは二人次第である

とはいえ、見つかるのが時間の問題である事もまた確かなのだ



>ALL(>>137-142)
「さぁ、いっきにいくか――てめぇら全員むし焼きだぜ!!」
「焼き尽くせ、サンフレイム――ッ!!!!!!」


途端、遊園地の遥か上空に小さいながらも真っ赤に燃える太陽≠ェ現れた――空が、赤く染まる

周囲一帯の気温がグングンと上昇して行く
やがて地上≠フ気温は120℃――ドライサウナと同等か、それをやや上回る温度にまで達する
戦場においてこの気温はまさに灼熱地獄と呼ぶに相応しい


なにせ、新鮮な酸素を求めて息を吸えば吸うほどに喉と肺を熱風が襲うのだから――。



幸いにも、地下にまではこの高熱は伝わってこない
が、地下の二人にとっても決して僥倖と呼べる状況ではないだろう



立っているだけでもジワジワと、動けばさらに体力を奪う赫焉(かくえん)の世界
水操術と魔法薬の生成に長けたダアトならば
きっとこの炎獄から全員を護る事ができる――これは、水を操るダアトへの挑戦状だ

それをいまハッキリと、シャインは明言する


「水をあやつるチカラを持っているようだが…」




「ここにいる全員を、いつまでまもれるか見せてもらおうじゃねぇか!!」

145 :名無しになりきれ:2012/08/19(日) 16:35:28.15 O
>>143,>>144


146 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/19(日) 17:06:05.97 O
>>143>>144
「うわわ!!また剣が吹っ飛んだ!!」

砕蓮の剣は光の壁に弾かれ、音を立てて吹っ飛んで行った。本日二回目である。

(取りに行かないとマズいッスよね。でも、背中を向けたら……不安はあるけど仕方ないな、あれで行こう。)

何かを思いついた砕蓮。懐から何かを取り出しシャインレッドに向けて投げつける。

「これでも食らいな!また防がれるかもしんねぇけど……」

投げつけた物は土産屋から持ち出したガラスのコップ。冷たい飲み物をそそぐと、ゴライアスパークのロゴが浮かび上がる素敵な一品だ。コップはサイコキネシスにより、まっすぐシャインレッドに飛んでいく。
また光の壁で防がれるかもしれないが、防がれたらその隙に剣を回収しようと考えているようだ。

しかし、その考えもすぐに不可能になった。シャインレッドが発動したサンフレイムによって作り出された灼熱地獄で、まともに動くことが困難になったからだ。

「うが……なんだこれ……あちぃ……」

あまりの暑さと、サイコキネシスを使用し続けた事による疲労により、意識が朦朧とする砕蓮。どうやら砕蓮は、自分がどのくらいサイコキネシスを使っていられるかを把握していないようだ。
実際、野菜狩りの時も収穫にもサイコキネシスを使おうとしたが戦闘後は使えなくなっていた。

「うぐ……クソ……卑怯だ…ぞ……」

そのままバタリと倒れてしまった。


>>145はミスです


147 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/20(月) 22:52:30.36 0
土産や地下30メートルの小空洞にエリザと百地は立っていた。
あたりはいつの間にかぼんやりと光を放ち、薄暗いながらも視界は保てるようになっている。
宿光石の粉末を集めた、と百地が説明した。

当然煙草型酸素ボンベの代わりに別のものを咥えていることは知っていたが特に気にする様子はない。
>「ネルガル。私、上の状況さっぱり分かんないんだけど……。得意の千里眼で実況中継してくれない?」
地上を見上げて小空洞は拡張しながらエリザの言葉に一瞬間を置き、何かに納得いったように頷いた。

煙草型酸素ボンベは百地にとって特に珍しいものではない。
だが、エリザはそれを咥えず自前の術を使ったのは用心してかと思っていたがそうでないことが分かったからだ。
エリザにとっては珍しいモノなのだ。
それがわかったのは百地の地上把握を「千里眼」と認識していたことだ。

百地は地上の様子を説明しながら言葉を続ける。
「学者先生は魔法が専攻かい?
こりゃあ千里眼じゃなくってよ、科学の産物ってやつさ」
左目の眼帯をコツコツと叩きながらその機能を説明する。
「エコロケーションシステムっつてな、特殊な音波を出して反射を視覚として把握してくれる機械さ。
地中活動するにあたってそこで使える「目」がいるんでね。
大枚叩いて埋め込んだのさ。
他にも匂いを視覚化する機能とか色々あるみたいだけど説明書読みのが面倒で使い方しらねーんだわ。
まーこれだけで不自由ないからいいんだけどな」
知らない者に教えるというのは独特な気持ち良さがある。
百地もその感覚は有しており、エリザが科学に対して知識が乏しいのを察し、調子よくぺらぺらと説明を並べる。

そういっている間に小空間はある程度の広さに広がり、更に縦穴が何本も林立していた。
地上からは気づけないだろうが、1メートルも掘れば百地の落とし穴が無数に広がる状態になっているのだ。
「さて、細工は流々、あとは仕上げを…ん?
誰か地脈にアクセスしてんな?」
ダアトが地脈を掌握してその力を流用することを感覚で把握する百地。
更に見回すと、戦闘が今まさに始まるところだった。

「お、ビームを発射。向こうには水球出している奴がいるな。あいつが地脈に干渉したやつか。
そんでもってビームの次は熱球か?
さて、こっちにはまだ気づいていないようだし、足元に奈落の入り口を開けてやるか。
実況も面倒だから地上に出るかい?
あ、誰か倒れやがった!」
縦穴をのぼりながらエリザに実況し、同じく上がってくるように促した。
今いる地下空洞は地上の獲物を落とし押し潰す場所である旨を伝えて。

とっさに動いてしまった。
本来ならば倒れた砕蓮など見捨て、不意打ちでシャインレッドの足元を崩して30メートルの落とし穴に落下させる。
それと入れ替わりにエリザと百地は地上に出る、予定だったのだ。
だが、理由は百地自身もわからない。
気づいた時には手を伸ばし、倒れた砕蓮の襟首をつかみ、地中潜航術によって地下に引きずり込んでいた。
「あっちい!地上に出なかったのはいいけど、くそー、なんで助けたんだ俺?
あ、お前は野菜狩りに来てた坊主!いや、今はSILENT・SIRENか。
なんだよ情けねえ、倒れちまってやがってよ、若いんだからしゃんとしやがれ!
いつもの剣はどうした?ないんなら貸してやんぞ?」

ぼんやりとした薄明かりの中、砕蓮は百地の顔を認識できるだろう。
それとともに、掴まれた襟首から精気が流し込まれてくることも。
地脈の精を流し込み回復させているのだ。
そしてもう一つ。
百地が顎で示した「貸してやる」と言われたもの。
すぐわきの壁に突き刺さった黒曜石の大剣も。

【何気にエリザに自慢しながら地下拡張して落とし穴を多数設置】
【不意打ちアタックがふいになっちゃったかな?思わず砕蓮を地中に引き込み助けて回復】


148 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/21(火) 02:53:34.01 0
>「ハッ!てめぇらがオレたちのことを忘れたからだぜ!」
>「玩具にどれだけひどいしうちをしたか知らないか?」
>「いつから玩具であそばなくなったかわすれたか?」

「…………」

自分には記憶がないためなんとも言い返せない
普通の子供ですらあったのか今のこの肉体とこの力を持つ前など尚更分からないのだ
自分自身が何者かすら分からない人間と名乗るには化け物染みた力を持った存在として
それでも分かる事はある。

>「玩具を忘れたこどもとおとなに思いしらせてやるぜ…」

「……俺には過去が無いお前が言うように普通のようにお前達の玩具と遊んだ所か
少年期ですら分からないそんな過去が無い存在の俺でも分かるぞ、今のお前がかつて
子供に正義を謳い、子供に愛と勇気を教えていたとは片腹痛い」

周囲の温度は跳ね上がりながらもイフリート自身には微塵も変化はない
しかし己の心と魂に秘める熱量はその全身から溢れ出る
何がそうさせるのか分からないしかし

「子供は無知だからこそ無邪気で残酷な事もやってのけるが、同時にとても純粋だ
それも大人になるに連れていろいろと知り忘れていくんだ、誰しも永遠に子供では居られない
だから許せとも言わんし、壊されたおもちゃに過去のない俺程度が謝った所で許されようとも思わん」

片腕の掌にとんでもないエネルギーの収束を始め遥か上空にある太陽と同じくらいのエネルギーが詰った
球体を天高くに翳し、はっきりと断言する

「子供達の夢の詰った遊園地を破壊しようとしたその行為が貴様が戦った悪と同じの存在ではないのか?
だとしたら貴様は戦った断罪されるべき悪でしかない!」

そして太陽に向かって高速で球体が放たれる目的は互いのエネルギーと質量や熱量による相殺
向かうに連れてそれは大きくなりながらサンフレイムに向かっていった

149 :ダアト ◇DAATHrRXmの代理投稿:2012/08/21(火) 22:14:37.51 0
>「オレをあんなふるい玩具といっしょにすんなよ!」
>「最新型だぜ?最新型――スペックから違うぜ!」

「ゴボボ ッ ゴボボボッ ゴボォ。
 貴様 も 我ら と 変わ らぬ で は ないか。
 古き 物 見下し 新しき 尊ぶ。
 貴様 よ りも 新たな 物 出れば 貴様 も 捨てら れる の だろう?
 何 せ ―― スペック が 違う の だか らな ァ 。
 ゴボォッ ゴボボボオボボボボボボボオ!」

水を操りながら、ダアトは嘲りの水音を響かせる。
旧式や型落ちを嘲り、新しいものを至高とするシャインレッドに、問うた。
お前よりも新しく優れたものが来れば、お前もお前が見下すそれになるのだ、と。

>「ほォ、水をあやつるかおもしれぇ!!」
>「水もわきたつようなあつさをおみまいしてやるぜ!!!」
>「さぁ、いっきにいくか――てめぇら全員むし焼きだぜ!!」
>「焼き尽くせ、サンフレイム――ッ!!!!!!」

術式を回し、皮革の中をシャーベット状に凍結させているダアト。
もとより呼吸を必要としない術式生命の為、この程度の気温ではダメージを負う事は無い。
故に、冷静に周囲を見回し、対処行動を取ることが出来る。

「地下 組支 援 必 要 否 不要 か。
 なら ば 霧 決定 を 以て して 止める 結論」

生成した大量の魔法薬を術式で撹拌し、爆散させるダアト。
魔法薬の効果は、熱のエネルギーを取り込んで周囲の温度を低下させること。
同時に、熱から得たエネルギーを魔力に変換する事で霧を循環させ始める。

ダアトの周囲が次第に凍結し始める。
木々に霜が降り、ダアトの支配圏を示すが如き雪原が段々とシャインレッドに向けて広がっていく。
冷気を取り込み、ダアトの肉体もまた凍結し、伸び上がり、一本の黒い氷の柱となった。

「雪も霧も。
 霧と粉雪の白一色の世界では。
 見ても何もわかりはしない。
 見て分かる物事こそ何よりも確かに曖昧なのだよ。
 優越など一面からの格付けに過ぎん、無意味な事だ」

暴力的な寒さではなく、静かな冷気の広がる世界で。
黒い氷柱は、白い霜の髭を垂らした仮面を向けて、震えている。
普段よりも曖昧では無く確実な言葉は、凍結する事で存在が安定しているからだった。

また、いつしか、地面からは静かな振動が感じられている事だろう。
まだ微小ながらも、何か大きい力の流れを感じさせるような、そんな気配。
ダアトの体から、冷気とは又違う薄ら寒い気配が励起しつつあった。

150 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/22(水) 01:09:20.74 0
>>144 >>146 >>147

「発光金属錯体……とは違うか。便利な魔法だねー」

>知らない者に教えるというのは独特な気持ち良さがある。
>百地もその感覚は有しており、エリザが科学に対して知識が乏しいのを察し、調子よくぺらぺらと説明を並べる。

知るのは楽しい。その一点を共有できれば、相手は単なる『サンプル』から『人』に格上げされる。

「ん。専門は数学。純粋数学寄りで、特に何かに役立つ研究をしてるわけじゃないから、そういう実用的な話は面白いよ
あははー。去年発表した素数検出法とか、素数暗号を半殺しにしちゃったしね。壊したことはあっても、人の役に立つものを作ったことはあんまり無いなー」

教え合いには慣れている。地位にこだわるような者は塔には少ない。そもそも研究に没頭するためには、責任と事務仕事の増える管理職など無駄を通り越して有害だ。
加えて、成果の大きいものほど世捨て人度が増していくのだから始末が悪い。人望がある者は辞退していくのだ。
そんなわけで、「かろうじてまだ常人の域」「はっきり断れるだけの人脈も地位も無い」「けれど研究成果は十分」だったエリザが重役を押し付けられた。

以前は他分野の学者のところを回って講義を請い、ついでにアメ玉貰って喜んでるような子供だったが、今はそうはいかない。
だから久しぶりに科学の話を聞くのはとても嬉しくて。眼を輝かせて。従順に聞いて。

「ところでせんせー! エコーロケーションってコウモリで有名だけど、地中でやる動物っているの?
音って地中だとすっごく早いって聞いたんだけど、その小さな眼帯の中にそんなに細かく計測できる機械が入ってるの?
新素材とか使ってるの? やっぱり危険性が高くて研究不足だった放射性金属類から圧電性が見つかったとか?
どこの技術者? オーダーメイド? 嗅覚の視覚化って何? 市販品? 魔法は使ってないのー?」

と、質問攻めが始まった。科学知識には乏しい。けれど自身が操る金属類を中心に、疎らで当てにならない知識を有していて。
その断片的な知識を起点にして、面倒な質問をいくつもぶつけてくるのだった。

とはいえ、戦闘中なのは分かっているし、上から感じる強大な力を無視できるほどの楽観家ではない。
単に好奇心が上回って身体が動いてしまうだけで、わざわざ戦況を悪化させるほど馬鹿ではない。
実況が始まれば静かにするし、答えが無くてもきっと怒らない。言葉に出すのは思考を整理する意味もある。



周囲の壁を叩いてみたり、剥き出しの地層を眺めて唸ってみたり。
なかなか楽しそうに過ごしているところで、砕蓮が落ちてくる。

百地と知り合いである以上、そう有害な相手ではない。そう簡単に相手の評価を決める。
上から感じる力は規格外。無駄に争う余裕は無いし、せっかくの楽しい時間を無駄に使うつもりも無い。

だから壁に突き刺さった大剣を引き抜く。深く刺さっていようと、壁の一部を水銀に変えてしまえば関係無い。
どろりと銀色の滴をこぼしながら抜かれた剣を、金属化。

ミスリル銀。鋼鉄以上の物理強度。白金以上の魔力伝導。名前ばかりで実物を見ることは少ない、高級魔法金属だ。
魔法の道具として最上級。サイコキネシスも少ない魔力で発動できるだろう。
剣戟の刃としても最高級。黒曜石の鋭い断面を残した形は切れ味十分。加えて強度としなやかでも一級。

「岩に刺さった剣は英雄の証だっけ? 抜いて時点では岩じゃなくなってたけど」

ミスリルの大剣を砕蓮に差し出そうとして、その重さによろめいた。
扱いやすいとされるミスリルであっても、大剣である以上重さはそれなりにある。
加えて、上位の魔法金属を錬成した疲労もあって、彼女の細い腕ではまともに持てないようだ。

「ごめん、取りに来て」

大剣は地面に落ち、刃を振るわせて高い音を鳴らす。
エリザは重いものを持ち上げようとして疲れた両手をだらんと下げて、かたわらの壁に体重を預けた。

151 :名無しになりきれ:2012/08/23(木) 21:38:11.91 0
保守

152 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/26(日) 14:21:16.05 O
>>146(砕蓮),>>147(稔),>>150(エリザ)
「ふン、口ほどでもねぇ!!」
「サイコキネシスの使い手といえど、たいしたことはないみてぇだな!!」

この灼熱に倒れ伏す砕蓮を見下してそう言った
このロボは実に高慢で傲慢だ――炎熱に体力を削がれ、倒れてゆく姿を見て笑う

シャインにとっては卑怯でもなんでもない、ただの選別に過ぎない


「っと、危ねぇ……ってなんだぁこりゃぁ、コップじゃねぇか!」
「たく、ビビらせやがって!」

タイミング的には砕蓮が倒れる寸前の事だ――シャインは反射的≠ノ、再び光の障壁(バリア)を作り出してコップを防いだ
シャインが守ろうとしたモノ――コップの描いた軌道の先にあったものは

胸元にはめ込まれた赤い核(コア)――今も赤い灯が強弱し、一定のリズムを刻んでいる

砂漠に落ちた米粒をも見つけだすシャインが、放られた物体がコップであると確認するより早く
条件反射的に防御せざるを得なかった、その理由は――

「さてと――まずは一人仕留めておくか」

左手に持った機械剣を空高く掲げる――紅蓮の炎を噴出、刃に纏う



「トドメだあぁぁっ!!!!!」

轟――唸りをあげて砕蓮へと剣が下された

だが、驚くべき事に砕蓮に刃が迫る直前、突如として砕蓮の身体が地に呑まれたのだ

炎は大地を黒く焦がし、刃は小規模な地割れを引き起こす

「なにッ!!?」
「クソが、まさかまだ地面にかくれていやがったとはなぁ!!!」

「こうなりゃあ仕方がねぇ、後まわしだ!!!」
「まずはあいつらを確実に仕留めるぜ…!!!」

153 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/26(日) 14:23:35.96 O
>>148(イフリート)
「おとなにならねぇと生きていけないとは悲しいぜ!」
「おとなになったとたん、てのひらを返したように棄てちまう――オレら玩具をな」

サンフレイムへと向かうエネルギーの塊をシャインは見据えた
いままでシャインレッドは一年あたり50体近い敵を剣で貫き爆砕してきた

その中には当然、悪と一概に言えない輩もいた

「正義は勝ったやつだけがかたれんだよ!」
「オレがたたかってきたやつらにもさまざまな正義があった」
「そのたびオレはオレの信じる正義をつらいてきた――オレはオレの正義をつらぬくだけだぜ!!!!」


激しく火の粉を散らしてサンフレイムが相殺される――完全に消す事は叶わなかった
しかし、その出力は確かに落ちている

「どうやらてめぇらを相手にするには出しおしみしないほうがよさそうだ!!!!」

シャインは右腕を変形させる――現れたのは電磁投射砲(リニア・キャノン)
電磁力の力を用い、音速を遥かに超えた[極]超音速度で巨大な鉄の塊を射出する対人外兵器

「さらにオレの炎のチカラを上乗せして威力100倍――!!!!!」
「一人ずつこっぱみじんにけしとばしてやるぜ!!!!」

膨大なエネルギーが、収束する
火花を散らせ周囲を熱でチリチリと歪めながら一点に集中していった

>>149(ダアト)
「ぐっ…!!てめぇ…!!!」

初めてシャインが揺らぐ――ダアトの言う通りなのだ
自分がいつまでも最新なわけではない、新しい玩具が出れば自分も棄てられる

周囲を覆う雪景色が、自分らにとっても感慨深いクリスマスを思い出させ
また、いやにいっそう冷たく感じられた

上空に打ち上げられたサンフレイムは、やや弱体化しながらもなおもその炎を燃やしている

「だが、オレがつねに最新でいる方法ならあるぜ!!!」
「たたかい続ける――なんどでもバージョンアップを繰り返してな…!!!!」
シャインの背から炎が烈しく噴出し、煌めく――炎翼をその背に纏い
空高く飛び上がった――その姿はまるで不死鳥の如く神々しく

そして右腕の電磁投射砲(リニア・キャノン)を黒い柱――ダアトへと向ける
周囲がまばゆい光に包まれた途端、それは放たれる――!!


「まずはてめぇからだ――全員、一人ずつかくじつにしとめるぜ!!!!」


巨大な鋼鉄の塊が、周囲の雪を蒸発――空を焦がし一直線にダアトへと向かう
強大な質量を持った弾丸が氷を砕きながら貫通し、白い仮面を撃ち抜いた

154 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/26(日) 14:24:50.73 O
>地上組(ダアト、イフリート)&地下組(砕蓮、稔、エリザ)
「さぁ、てめぇらもそろそろでてきたらどうだ――!!?」
「いつまでも隠れられるとおもっているなよ――!!!」

炎翼をはためかせ、上空からシャインは叫んだ――シャインが飛翔したのには理由がある
それはダアトとのやり取りの最中に感じた振動

地下になにかが仕掛けられている――そしてそれは、砕蓮を回収した何者かの仕業と思っていた


「ファイアーボム――ッッ!!!!!!」

シャインの腹部と胸が観音開きになり、中から無数の発射口が顔を覗かせる
それらから次々に、赤い弾道の小型ミサイルが打ち出された


雨のようなミサイルの弾幕が地上を襲う――!!

着弾と同時にそれらは炸裂、炎を撒き散らして――そしてミサイルの雨が止むと同時
先までそこにあった地面は崩れ、ぽっかりと大きな穴が開けられた



「モグラどもが、やっと会えたぜ…」


これで地下組を守っていた地面という壁は取り払われた

155 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/26(日) 15:58:33.48 O
>>147,>>150
「う……ここは……?」

地面の中、流し込まれた精気によって徐々に意識が回復する砕蓮。

「あ、アンタは畑のおっさん。それと、もう一人初めましてな人。アンタらが助けてくれたのか?サンキューッス。でも参ったッスよ、オイラの剣がいとも簡単に飛ばされちまうとは……」

そう言うと、百地の剣の方を見る。剣はちょうどエリザによって金属化されたところだ。

「重そうッスね。オイラに動かせるか……」

試しに少し動かしてみる砕蓮。確かにその剣は重かったが、素材が良かったおかげか上手く動かすことができた。

「うん。問題なしっ!つーか、オイラの剣より良いかも。これで攻撃さえ当てられればなぁ……
多分、このおっさんの剣を借りても普通に攻撃したんじゃあのバリアに防がれちまう。だから、オイラが思うに今回の戦いは連携が重要なんじゃないかなって思うんスよ。全員で一気に攻撃を叩き込むとかさ」

そう二人に話す砕蓮。
砕蓮の考えは多方面から同時に攻撃し、バリアで防ぎきれないようにすることだ。


>>152
地中に引き込まれる直前の砕蓮は、ほとんど意識が無かったため。シャインレッドの弱点を知ることはできなかった。
地上にいる者は何か気づいたのだろうか?

>>154
「うおっ!地面が崩れた!?こりゃ、のんびり作戦会議もしてられないッスね……なら、オイラの考えに同意ってことで良いッスか?」
上空のシャインレッドを見て言う。

156 :YF・47◇qwA8EhymUM :2012/08/26(日) 19:20:11.17 0
>>152
(気絶していたので知らない)
>>153
ちっ…良く分からんが気絶していたようだな…生きているのが不思議なぐらい…

>どうやらてめぇらを相手にするには出しおしみしないほうがよさそうだ!!!!」
おぉ!すげぇ…羨まし…いやあいつは敵だぞ…
(電磁投射砲を羨ましがっているようだ)
てゆーかあれはヤバいな…食らったら一発で落ちそうだな…こーしちゃいられん!
(落ちていたイーグル・スナイパーモードを拾い上げ狙撃の準備する)
よし!銃口の向きさえ変えればいいんだ…って飛んだ!?
(シャインの背中から炎の翼が現れ、飛翔する)
撃ちやがった!大丈夫かダアトさん!?
糞ッ!
(シャインに向かってスナイパーの弾を発射する)
落ちろォォ!

157 :ダアト ◇DAATHrRXm.:2012/08/26(日) 23:02:27.70 0
>「だが、オレがつねに最新でいる方法ならあるぜ!!!」
>「たたかい続ける――なんどでもバージョンアップを繰り返してな…!!!!」

「貴様は見落としているな。
 貴様を作り上げている物、それこそが貴様が踏みにじり見下していた物にほかならぬという事を。
 進歩とは過去を積み重ねること。過去を嘲る物に、未来は無い。
 過去となる事を恐れる物に、未来を紡ぐことなど出来るものか。
 ――貴様の敗北は規定事項だ。これより、我らの勝利を実行する」

水音の混ざらぬ、朗々とした声で、人を止めた老魔導は語りかける。
未来を強く望み、無数の過去を積み重ねてきた魔導師は成り果てた異形の肉体を駆動する。
全ては、先に進むために。全ては、積み重ねてきた過去を無駄にしないため。

迫りくる、電磁砲の弾丸。
高熱と質量の弾丸は、凍結の霧を持ってしても防ぎきれない。
仮面に迫りくる弾丸、そして、仕込みの術式はまだ完成していない状況。

防ぐ術は、無い。
だが、覚悟する術と堪える術が有る。

「む、ゥ。これ、は危機、か。
 だが――ッ」

粉砕音。
轟音と高熱が、雪原に円を穿つ。
降り注ぐのは、黒い雪と白い陶器。

ダアトの仮面の有った部分が粉々に粉砕されていた。
残ったのは、黒い柱の部分だけ。
柱は熱を受けて溶けていき、その場に水たまりとなって滞留する。

「ッ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」

水たまりが、蠢き、沸騰し。
周囲の空気をびりびりと震わせる程の轟音と水音を響かせている。
確かに、シャインレッドのはなった凶弾はダアトに対してダメージを与えていた、が。

158 :フラター・エメト ◇DAATHrRXm.:2012/08/26(日) 23:03:00.84 0
『まだ、終わるつもりは無いのだよ。シャインレッド君。
 非効率だが、こうする他にあるまい。
 人の似姿など取るのは久しいが――存外に上手く行ったようだね』

朗々とした、人間味の有る声が水たまりから響く。
同時に、水たまりから腕と顔の形に体が伸び、大地に手を突く。
プールサイドから地上に上がるようにして現れたのは、全裸の老人だ。
白い髭と髪に、顔中に深く刻まれた皺の渓谷。
鮮やかな青色に輝く瞳は、静かにシャインレッドを見据えている。
指先を軽く振るえば、周囲に広がる水たまりが老人に巻き付き、黒いローブを構成する。

『――大人の力を見せてやる、小童。
 教えてやる。積み重ねるという事の意義を、過去の偉大さを、未来を紡ぐという事を。
 元中央魔導学院術式開発院院長、知[ダアト]の座[セフィラー]のフラター・エメトとして、私は君に相対する。
 ……授業開始、静粛に』

老齢の魔術師は、老獪な笑みを浮かべて、腰をしゃんと伸ばして天を見上げる。
砕け散った術式の破片の水たまりは、黒いローブに取り込まれた。
大地が振動する、大地が鳴動する。
魔力を体に巡らせ、息を吐き出しながらフラター・エメトは掌を大地に向けて、軽く押しこむ動きをする。
揺れが即座に止み、静寂を生み出し。エメトは上空のシャインレッドに笑みを向ける。

『湧き上がれ、豊かなる災禍』

大地を突き破る轟音と共に、シャインレッドの真下から水が吹き出した。
地面から天に落ちていく滝の水量は、膨大。
質量と質量から生まれる非常識な破壊力が、シャインレッドに真下から襲いかかる。
間欠泉をその場で作り出し、狙ったタイミングでダアトは噴射させたのである。
当然として、ダアトであろうともこのような大規模な術式を即座に発動するのは不可能だ。
ダアトは、最初からこれを狙い、行動を積み重ねていた=B
噴水の水量を触媒に、より大きな水に働きかけていたのが最初の仕込み。
そこから冷気の術式を発動し、地下水脈の水を過冷却していた。
シャインレッドに水が触れたそばからシャインレッドの表面で水が凍結していく。

『水の制御は得意でね、それに何代にも渡って積み重ねた秘術が効率を上げている。
 積み重ねぬ事には、このような力など不可能だ。
 ――君のその強力な電磁砲もそうだ、それを駆動させているのはそれを動かす無数の理論の積み重ねだ。
 はるか昔に磁力を発見しなければ、命がけで電力を研究しなければ。
 君が今使っているような素晴らしい力も存在していない。
 捨てられているのではないのだよ。――過去は積み重ねられ、未来に受け渡されていく。
 過去に成り下がる事を恐れる物が、なぜ未来へと進めようか』

エメトは指揮者のように腕を振るい、間欠泉の水を操作。
水流の触手を以てシャインレッドを拘束し、凍結させていこうとするだろう。
砕かれようとも、砕かれたそばから水が襲いかかり凍結していく。
純粋攻撃力は圧力のみだが、行動の阻害と拘束に関してはかなりの力を発揮する術式だ。

159 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/08/26(日) 23:57:37.06 0
砕蓮を地中に引き込んだ直後に轟く激突音。
砕蓮を狙ったとどめの一撃だったのだろうが、これで地中に潜んでいることはバレただろう。
回復させながらゆっくりはしていられない事を悟っているとエリザから質問の嵐が始まった。

矢継ぎ早に繰り出される質問のほとんどは百地の答えられるレベルを超越しているが、子供のように目を輝かせてせがむエリザにどう対処していいか困ってしまう。
「おいおいおいおい、学者先生よ。俺は学がないんでね。難しい説明は無理っつーか質問の内容すら理解できねーよ。
眼帯だけじゃなく義眼も装置の内なんだが、あ〜〜。
詳しく知りてーのなら南区のサイバネ医に聞いてくれよ」
サイバネ医…サイバネティクス医療。人体改造や機械化、ロボットやアンドロイドのメンテナンスを行う医者であり、南部に合法非合法問わず多く存在する。
その旨を付け加えて説明した。
あくまで百地は道具を使う消費者であり、開発や製造は全くの門外漢なのだから。

何とか質問の嵐をうっちゃっると、エリザは黒曜石の大剣を水銀で強化して砕蓮に渡す。
というか、取りに来てもらう。見た目通り貧弱なんだなとどうでもいい感想を持ちながらふと上を見上げた。

見上げた先に見たものは無数に飛来するミサイル。
次々に地面に突き刺さり吹き飛ばしていく。
「うはっ!おめーら息止めろよ!」
崩れくる天井こと床と巻き起こる炎にあわてて二人の襟首を捕まえ地中潜航で回避する。
落とし穴になっているので衝撃と炎、そして瓦礫はそのまま下へと突き進み、地中を横に移動した三人に大きな被害はなかった。
が、咄嗟の移動なので多くは移動できないし、いつまでも地中に潜っていることもできない。
結局のところすぐに浮上してその身を晒す事になったのだ。

上空には炎の翼をまとったシャインレッドと魔人イフリートとなったソロウ。
シャインレッドの銃口の先にはダアトの残骸。
いや、そこから現れた全裸の老人。
「あ、あれがポーション屋ダアトの正体か!」
フラスターの口上からフラターと名乗った老人がダアトだと察し、思わず声を上げる。
何がどうなってあの水の化け物の姿になったか皆目見当もつかないが、地脈にアクセスしたのもそして今これから行うであろう力の行使も。
その強大さは肌で感じることができた。

吹き出す大量の水がシャインレッドを押し上げ、凍結していく。
更にどこからか銃弾が飛来。
遠距離からのスナイプだが、百地からはYF47の姿を確認できなかった。

>「うおっ!地面が崩れた!?こりゃ、のんびり作戦会議もしてられないッスね……なら、オイラの考えに同意ってことで良いッスか?」
砕蓮は連携多方面攻撃でバリアを分散させ破るというのだが。
道理で考えればいい案なのだが、百地はあまり乗り気でなかった。
「よう、坊主よぅ。あの化け物大戦の中に切り込んでいくのか?」
思わず正気を疑うように聞いてしまったが、若さって怖いねえ、と小さく呟き肩を竦める。
そして上空の魔人イフリートを見上げ、そのあとミサイルで崩された落とし穴を見て。
「まあ、頃合い、かねえ…!」
地面に手を付き術を行使する。
落とし穴の底は瓦礫とミサイルの爆発による猛火で地獄の様相と化している。
だがその地獄は急速に炎が静まり熱は消え霜が広がっていく。
「坊主、俺はあの化け物どもの間に生身で突っ込めるほど若くねえからよ。人形使ってやるから、おめーは若さに任せて突っ込んで来い!」
その言葉と共に落とし穴から2メートルほどの遮光器土偶が浮かび上がる!

百地は野菜狩りでソロウによってガラス質化した砂利を見ながら対炎熱用の術を考えていたのだ。
そこで開発したのが周囲の炎や熱を吸収し力に変える泥人形。
「よぉおし!開発途中なのにいい感じじゃねえか!流石俺様!土のエキスパートだ!」
上機嫌に自分を褒める百地。
だが褒めるだけの性能は有している。
周囲の熱や炎を吸収し、自己の形成、強化する遮光器土偶はシャインレッドの天敵ともいえるだろう。
周囲の熱を奪うので遮光器土偶の周囲の気温は下がり、フラターの術との相性はいい。
イフリートが炎熱攻撃をして余波を浴びようとも、シャインレッドが氷結攻撃に対抗し炎熱攻撃をしようとも自己強化に繋がるのだ。
ただ、初戦は開発中の術。そして土偶。
炎熱攻撃に対しては無敵ではあっても単純な衝撃には弱かったりするのだ。
で、あるからして、攻撃方法は打撃ではなく、大量の水によって押し上げられ凍結されようとしているシャインレッドの上にのしかかり、熱を奪いにかかるのだ。
下から氷結、上からは吸熱のサンドイッチ攻撃が発動した!

160 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/08/27(月) 23:55:31.39 0
>「おとなにならねぇと生きていけないとは悲しいぜ!」
>「おとなになったとたん、てのひらを返したように棄てちまう――オレら玩具をな」

その言葉に対してなぜかこう言い返さずには居られなかった
それはなぜかは分からないが

「人はずっと子供のままでは居られない、世の中は誰に対しても優しいわけじゃない
だからこそそれを知り嫌でも成長して大人になっていくんだ
お前達とは違ってずっとそのままでは居られないんだよ、定められた命を持つ者である人は」

彼らの言葉は捨てられる者としての悲痛の声は正直聞いていてつらい物がある
だがそれでも彼らの行為が許されるわけではない同情の余地があっても

>「正義は勝ったやつだけがかたれんだよ!」
>「オレがたたかってきたやつらにもさまざまな正義があった」
>「そのたびオレはオレの信じる正義をつらいてきた――オレはオレの正義をつらぬくだけだぜ!!!!」

「俺は己の持つ正義なのなのか分からないけれど
それでもわかる物がある、踏み躙っちゃいけないものがあると
守らなきゃ行けないものも、お前がこうして子供の夢の園を壊すのもお前が正義か!?」

熱い、魂が更に燃焼し全身を駆け巡ると同時になぜか見知らぬ映像が
頭の中でモザイクが掛かりながらまるで撒き戻しをするようにフラッシュバックが起こる
それが何なのかは分からないが、すぐに収まる

「これは一体…」

『来ルゾ、ソロウ!』

小型ミサイルが降り注いでくる状況にイフリートが警告する
呆けている暇は無く、背中の炎の四つの翼は更に燃え上がり
それは凄まじい加速と共にミサイルとその先のシャインレッドに

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

それは蹴りの構えそして両足には劫火が龍のように形付き
その状態のままミサイルを突き破り雷速レベルでシャインレッドの元に向かう
炎を両脚に纏い相当な物理的力も込めて叩き付けられる強烈な蹴りに何処まで耐えられるのか

161 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/08/28(火) 00:32:58.55 0
>>153-154 >>155 

「へー。南区だとリュケイオンからは反対側だね。今度行ってみようかなあ」

なんて呑気に感想を言っていると、シャインのミサイルが放たれて。
地中の天蓋が砕け散った。

天井が崩れ出した途端、砕蓮の足元に飛び込んで屈んだ。
「●」を手荒に書き上げ、頭の上で掲げて金属化。即席の盾は強度的には十分でも、持ち手の膂力が心もとない。
小さい砂礫なら頭上の盾で防ぎ、大きい岩が落ちてきた場合は屈んでいるエリザより先に砕蓮に当たるため、砕蓮が防御してくれるはず。

そんな利己的な防御態勢だが、少女が伏せている様子は単に怯えているだけと取れるかもしれず。

>>159

「うぎゃ!?」

百地に襟首を捕まれて可愛くない悲鳴を上げながら、地中に連れて行かれる。幸運なことに、それまでにぶつかった石片は無し。
浮上した後は、百地に軽く感謝してから、白衣が汚れたことを愚痴った。

「さて、せっかくの大怪獣バトルだし、私は観戦に回るよ!
超電磁砲とか、熱力魔法機関ロボとか、遠隔精密狙撃とか、どれも掠っただけで私死にそうだしね。任せた」

なんて嘯いて、空中へと逃げ去っていく。飛翔にある程度の加速がつくまでは遮光器を壁にする安定の臆病さ。
それでいて手元の金属板●に背後の光景を映し、状況把握は怠らない。

>>158

「っとと、何でこんな場所で大物がスピーチしてるのかなー。ま、告知無しでも講演会に人が集まるあたり流石というべきか。
私にはそんな大義も理想も無いし、ただ面白いからってだけで十分だと思うけど……」

●をシャインレッドに向かってフリスビーのように投擲。距離も距離なら、射手も射手。
盛大に的を外した●はシャインレッドの周りを旋回するだけで、その場の誰にも当たることは無い。
どころか空中で急に重みを失い、あとは熱風に煽られて明後日の方向へ飛んで行ってしまう。

「先人には敬意を払う主義だしね。一応、ちょっとはお手伝いしておこうかな」

円盤を金属化させていた魔力を、周囲の砂塵に移したのだ。結果として円盤の金属化が解かれた。
地面を盛大に砕いたことで、舞い上がった粉塵は大量。その砂煙を、金属化する。

ルビジウムは銀色の金属。特性は、水との爆発的反応。全ての水が凍り付いている今はまだ、空気によって段々と酸化されていくだけ。

しかしシャインレッドがその身にまとわりつく氷を僅かでも溶かすことができたなら、シャインレッドを取り巻くルビジウムの粉塵が一斉に爆発する。
爆発で氷は溶け、溶けた氷とまた反応。止まらない連鎖反応は残った水をも燃やし尽くす。
可動部の僅かな隙間から入り込んだ水蒸気がフラターによって凍結されたなら、いよいよもって動きが完全停止するかもしれない。

「気になるんだけど、だけどあんまりスケールが違いすぎると流石に危機感覚えるよねー。
こう、見てはいたいんだけど、ガラス越しで見るべきものというか……」

ルビジウムの炎色反応は深青色。フラター・エメトの瞳の色をした炎が上がる時を待ちながら
エリザはさらに上空へと退避していく。

162 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/29(水) 22:11:20.80 O
>>156(YF・47)
「チッ、こっちも目をさましやがったか…!!」
「だが、テメェのいうとおりコイツなら一撃必殺だぜ!!」

シャインは銃口をYF・47へと向けんと右腕を駆動させる
勝てる――ゼッタイ的な自信があったのだ、たとえ相打ちになろうとも
核(コア)さえ傷つかなければ多少の損傷は度外視できる――。


だが、不意にシャインの動きは阻害される――ダアトの、いや、フラターの手によって

「な、なんだコイツは!!?ぐあああぁぁっ!!!!!」

パキパキと音を立て、氷がシャインの身を蝕む――氷枷に囚われたシャインの右肩を、YF・47の弾丸が撃ち抜いた!!


>>157-158(フラター)
「テメェ……テメェがあの黒い水たまりだってのか…!!?」
「クソが、邪魔臭ェ…!!!」

シャインのパワーを持ってすれば身に纏わりついた氷を砕く事など容易い
けれども砕いても砕いても、何度も氷はシャインの身をしつこく蝕んだ

「クソッ!!!砕いても砕いても纏わりついてきやがる…!!!!」

「うざってぇ!!!一度ゼンブふっとばすしかねェな…!!」

「しかしききずてならねぇ!!!!オレがおそれれているだと…!?」
「オレは永劫、みらいにいきるロボットだ――かこになりさがるわけがねぇ!!!!」

163 :シャインレッド:2012/08/29(水) 22:15:44.31 O
>>159(稔),>>160(イフリート),>>161(エリザ)
>「人はずっと子供のままでは居られない、世の中は誰に対しても優しいわけじゃない
>だからこそそれを知り嫌でも成長して大人になっていくんだ
>お前達とは違ってずっとそのままでは居られないんだよ、定められた命を持つ者である人は」


「だったらなおさらぶっこわす必要があるなぁ!!!」
「いつか死ぬイノチをたち、とこしえにかわらねぇオレらが世界のちゅうしんとなるべきだ」
「テメェらとはどうにもわかりあえねぇぜ……っとォ!!?」

ずっしりと伸し掛かる重みに振り返る――稔の嗾けた土偶だ
端から氷を周囲一帯ごと焼き払おうという魂胆だった
それゆえに、大した問題ではない――このまま吹っ飛ばしてやればいいとシャインは判断した

「テメェらまとめて灰にかえりやがれ――!!!!!」
「ヒートスパアァァァクッッ――!!!!!」

周辺一帯を瞬間火力3000℃の火炎で焼き尽くすシャインの必殺技
まともに受ければシャインの言うように人間も人外もまとめて灰に還る
――だが、その一撃も不発の結果に終わった

「な……っ?!」
「バ、バカな……コイツ、オレの炎を……吸収しただと……ッッ!!!!??」
「あ、ありえねぇ!!!こんなことがあってたまるかよ…!!!!」

背中に張り付く巨大な土偶が、その焔と熱の尽くを奪っていった
それだけではない、その熱を吸って土偶はさらに強化を解こされたのだ

「うおっ!!!?」

やがて肥大した土偶は炎翼をも喰らい、それによってシャインは大きくバランスを崩す事となった
そんな所に炎の魔人、イフリートの蹴りによる無慈悲の一撃が襲い掛かる

「くそ、避けらんねぇ…!!!!」
「うおおおおおぉぉ!!!!!!!」

氷枷で動かない両の腕では防御ができない――そのためシャインは再びバリアを貼った
圧倒的な炎と物理エネルギーの塊と化したイフリートの一撃を確かに受け止めた
その結果として蹴りによる一撃を逸らす事に成功――核(コア)への損傷は避ける事ができた
それと引き換えに右腕は根本から吹っ飛ばされ、リニア・キャノンは地面へと落ちる
幸いな事に、エリザの仕掛けたルビジウムの爆弾もいまはまだ起動していない


「くっ、このままでは…!!!!」
「オオオオォッッ!!!!!!!!!」


全身から力を振り絞り、大きく一回転――それにより氷枷と土偶を砕き、吹っ飛ばす
なおもしつこく張り付く氷を溶かすべくシャインは全身にエネルギーをチャージする
バチバチと全身に火花を散らせ――最期の一撃を放つべく用意を進めた
どの道、この先近い未来にシャインはがらくたとなる

シャインが最期の切り札を切れば、エリザの仕掛けた罠(トラップ)が発動するし
このメンツを前に逆転する術は残されていない

そう言った意味では、エリザの取った行動はチェスで言う所のチェックなのだ


164 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/08/29(水) 22:16:37.05 O
>>155(砕蓮)
「ハッ、まだいきていやがったか!!!」
「こうなりゃあ死なばもろとも全員みちづれにしてやるぜ!!!!!」

ズドン――やや大袈裟に音を立て、地面へと降り立つ――ちょうど砕蓮の正面へ
バキバキと氷を砕きつつ剣を天へと掲げる、まばゆいばかりの光が剣へと収束していった

かつてシャインレッドが英雄だった頃、幾多にして許多もの怪人を屠してきた[超]必殺技
その幾億色もの輝きを放つ剣閃が通った後には塵一つすら残らないと言われる

砕蓮の読みは正しい――単純な手段であればシャインは必ずバリアで防御を行う
そして誰一人として犠牲を出さぬためにはシャインが[超]必殺技を放つ前に倒すのが確実なのだ


>>ALL
「うけてみろ!!!!!これがオレの本気のいちげき――!!!!!!」
「いっけぇぇぇっ!!!!!!サンシャインブレイドォォォ――ッッ!!!!!!」

膨大かつ無限のエネルギーを孕んだ剣が
今、まさに奮われようとしている!!

シャインの全員に纏った氷が徐々に融解を始める――爆発も時間の問題だ

165 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/08/30(木) 07:33:09.88 O
>>159
「もちろんッスよ!みんな戦ってんだ、オイラだけ引くわけにはいかねぇ!」

あの中に切り込んでいくのかという問いに、自信満々で答える砕蓮。
普段の剣を使っていれば多少は怖じ気づいたかもしれないが、今の砕蓮には百地から借り、エリザによって金属化された剣がある。砕蓮自身も、これならシャインレッドと渡り合えると確信しているのだ。

「なら、おっさんはその人形で援護を頼むッスよ!歳の功を見せてくれ!」

現れた土偶に期待の眼差しを向けて言った。


>>164
「へっ!そう簡単にオイラが死ぬわけないッスよ!せっかくアガルタに来たんだ!死んでたまるか!
それよりアンタ、やばいんじゃないッスか?」

正面に対峙するシャインレッドの姿を見て言う。

「くっ!みちづれなんかにはさせねぇ!剣なら負けねぇからな!オイラ剣には結構自信あるんスよ!」

そう言うと、剣をサイコキネシスで浮かびあがらせる。

(親父に鍛えられたからな。親父、性格は最悪だけど実力は確かだった。ま、今はどうでもいい。目の前の敵に――集中ッス!)

「食らえっ!!これがオイラの超剣技ッスよ!!サイコキネシスクリュー!!」

宙に浮いた剣はそのまま横に高速回転し始め、音を響かせシャインレッドに迫る。



166 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/09/02(日) 23:06:11.38 0
「あいよー。巻き添えで死なんようになー」
任せたと言い置いて宙に舞い上がるエリザに言葉を返し、視線はシャインレッドに戻る。
戦況は大詰め。
氷に拘束されたシャインレッドはYF47の狙撃によって右肩を打ち抜かれている。

百地にとってシャインレッドの叫びは心に届くものではない。
誰しもがそれぞれに事情を持っており、それらを一々考えていては何もできない。
戦いにおいてはそういったことを一切捨て置く割り切り方を身に着けているのだ。

>「テメェらまとめて灰にかえりやがれ――!!!!!」
>「ヒートスパアァァァクッッ――!!!!!」
シャインレッドの事は何も知らないが、その言動から何をしようとしたのかは想像がつく。
そしてそれこそが術中に落ちている証左だという事も。
「ぎゃははは!嵌りやがった!ザマアミロ!」
巨大化する土偶を見て、すべてが思惑通りに運んでいると歓声を上げ、飛来するイフリートに手を突き上げる。
回避手段も防御手段も、そして抵抗手段も封じたうえでのイフリートの超高速灼熱飛び蹴り。

これで決着と思いきや、シャインレッドはバリアを張り直撃を避けたのだ。
巨大な右腕が破壊され落ちながらも、シャインレッドは最後の力を振り絞る!
「やった、か?いや?だああああ!!俺の土偶がああ!!」
一回転して氷と土偶を砕くさまはまさに圧巻。
直接のダメージはないが、土偶を破壊されたのは大きな誤算だった。

そしてそこから急に百地の背中に詰めたいものが走る。
完全に決着だと思った攻撃が躱されたという嫌なリズム。
ここからくる起死回生の攻撃。
そしてそれ以上に、百地の豊富な経験からくる【勘】が危険を察知していた。

「ん?こ、こりゃあまさか。学者先生もとんでもねえ置き土産おいて行ってくれたな!」
それは単なる勘でしかなかった。
そしてエコーロケーションによって見て取れた微妙なノイズ。
シャインレッド周辺の砂煙が百地の危険信号に触れたのだ。

まるで自分が使ったマグネシウム粉末の灼熱結界のように。
もちろんルビジウムのことなど知識としては知らぬのだが、悪寒は強くなっていく。
>「うけてみろ!!!!!これがオレの本気のいちげき――!!!!!!」
「な、なんか知らねえがやべえ!」
こんな時に百地がとる第一の行動は安全圏への脱出。
危機と隣り合わせとわかっていながら全力を尽くして殴りあうなどという矜持は持ち合わせていないのだ。
タバコを吹き飛ばし、タバコ型の酸素ボンベを代わりに咥える。

だがそれを持ち合わせているのか、若さゆえの暴走か。
この危険な場所に飛び込む者がいた。

>「いっけぇぇぇっ!!!!!!サンシャインブレイドォォォ――ッッ!!!!!!」
>「食らえっ!!これがオイラの超剣技ッスよ!!サイコキネシスクリュー!!」
「だあああ!若さって怖えええええ!」
無尽蔵のエネルギーを込めたシャインレッドの剣が振るわれる直前に、砕蓮が飛び込みミスリルの剣をサイコキネシスによってふるうのだ。
あれではたとえシャインレッドを倒せたとしても、回避行動は間に合わないだろう。
「ぼーず!炎熱はそれで防げるだろうけど、あとはまあ、ないよりゃマシだろ。生きてたらまた会おうぜ。俺は逃げる!」
シャインレッドの熱を食らい巨大化した土偶は砕かれたといってもその一部だけでも十分に巨大である。
かろうじて形が残っていた土偶の手が砕蓮を包むように握って防壁となる。

それを見届け百地は地中へと潜っていく。
勘が当たればおそらく大爆発で周囲一帯が被害を受けることになるのだろうから。
深く深く地中へと潜るのだった。

167 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/09/03(月) 00:43:03.09 0
>「だったらなおさらぶっこわす必要があるなぁ!!!」
>「いつか死ぬイノチをたち、とこしえにかわらねぇオレらが世界のちゅうしんとなるべきだ」

「………」

所詮はテレビや漫画の実物とは違い所詮はその過程で生まれた玩具だ
描かれた人物像が敢えて歪められられたのであれば最早もう言葉は通じまい
そして奴は大技を繰り出そうとするも不発に終る。
何やら例の野菜狩りの件で炎に対する件での過程の物かは知らないが謎の土偶が炎を吸い取り
氷枷で身動きを封じられた形で自身の一撃が炸裂し、残念ながら致命傷には届かないが多大なダメージを与えた
しかしそれでも奴は最後の必殺技でこの場に居る全員の運命を決めようとしていた。

>「うけてみろ!!!!!これがオレの本気のいちげき――!!!!!!」
>「いっけぇぇぇっ!!!!!!サンシャインブレイドォォォ――ッッ!!!!!!」

『ソロウよ、最早一刻の猶予もあるまい―』

「分かっている、制御拘束術式解放!虚無と劫火よ!」

両腕に魔法陣が出現する、右手はソロウの特性である無―即ち球体状のブラックホール
左手にはイフリートの特性である炎―無限熱量の塊となった球体がその上に出現する
そして触れる物全て例外なく無へと還し吸収していく右手を[超]必殺技のエネルギーを喰らい尽くすよう盾に掲げるようにして
同じ炎使いとしてどちらが上なのかという事を証明すべく左手のイフリートの無限熱量はシャインレッド本体に向かう

「ならば教えてやる、変わらぬ物等無いと誰しもに訪れる平等な死を持って!
俺とイフリートの攻撃を受けてみろ!インフィニット・バニシング・ゼロ!」

先ほどの蹴り以上の途轍もない速さでその二つの拳を全身全霊を賭けてぶつけるのであった。

168 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/09/03(月) 02:05:15.53 0
>>162->>164

「永遠かー。ベタだけど面白いテーマだよね。
形あるものはみんな壊れるもの、残るのは思想と理論、数字の世界だけってのが私の持論だけど……。
ま、現状に刃向う姿勢は悪くない。これから身体が吹っ飛ぶとしても、その理想は永遠だもんね。頑張れ革命家ロボ」

十分な距離を取って、傍観に入ったエリザは気楽なもの。
特に手は出さず、ドラマでも見るような感じで、時折役者を褒めて笑う。

「しっかしこの距離で聞こえるって相当な大声だよね。そこまで発声器官に手を入れる意味がどこにあるのやら。
案外、敵の注意を引きつけておくのが目的で、主戦力として他のロボ仲間がいた、とか?」

好きなだけ頭の中で毒にも薬にもならない思考をめぐらして楽しむ。
眼下の死闘の結果、けが人が出ようが、あるいは死人が出ようが、彼女にとっては対岸の火事。
眼をかけた研究者・研究対象以外は、エリザを取り巻く環境要素にすぎない。楽しければそれでいい。つまらないならどうでもいい。

「……え、ちょっと、まずは氷を溶かして身の自由を確保して満を持しての必殺技にしようよ。
そりゃあ同時に済ませられるなら合理的だけど、不意打ちは基本戦術だけどちょっと待ってー!」

眼をかけた対象が危うくなれば、エリザとて焦る。
この場合は、地面に落ちたリニアキャノンだ。持ち帰ってあわよくば小型化できたらいいな、とか思っていたのだ。
素材の構成が見たいなあ、あの電熱に耐えられて摩耗もしない素材ってなんだろう気になるなー、とか思っていたのだ。

だが生まれ出る規格外の熱量が、計算を狂わせる。一挙に全てのルビジウムが爆発すれば、粉塵爆発効果も加わって大惨事。
煙で熱量剣の光が拡散すれば、尚の事シャインレッド近辺へのダメージが増える。気紛れな援護が裏目に出た。
下手をすれば周囲一帯吹っ飛んで屍すら拾えないのではないか――そんなもったいない結末はエリザには許容できない。

「あー、もう! 思うようにいかないなー」

大融合後の混乱と発展は未だに各分野で続いている。各世界の知識の統合が、開かなかった扉をたやすく開けてしまうことを知っている。
あの超科学の塊、持って帰ればどれだけの研究者が喜ぶことか。ここで退くのはリュケイオンの名折れ。

>>165->>167
「そ、それ本人が突っ込まないといけないの!? ネルガルが念動って言ってたから遠隔攻撃できる人かと……」

「そしてそっちも炎に炎で対抗しないでー。溶けるよ、爆発するよ! 背後の爆炎でふっ飛ばされても知らないよ!」

決して二人の身を案じているわけではない。ここまで来て、収穫が酸素煙草だけでは満足できないというだけ。
せっかくの安全域を捨て、ロボに向かって飛んでいく。綺麗な薄羽根が破れそうほどの勢いで空中を走る。

「そんなに革命ロボを刺激すると、あーうー!」

書きだすのは大量の<記号。飛びながらの執筆は、むしろ普通に書くよりも早い。
移動自体によって直線が書かれているため、あとは進行方向逆向きにはらえば、<の字の完成だ。

大量の<記号をブーメランにして、リニアキャノンに投げつける。
ぶつかる前に金属化をとき、柔らかな文字が張り付いたところで金属化。リニアキャノンをコーティングしていく。
タングステン。戦車の装甲などに用いられる耐熱・耐衝撃に優れた重金属でリニアキャノンを守る。

「こ、このくらいの距離なら、金属の盾も用意しておけば何とか大丈夫なはずー……。えいっ。せやー!」

筋力不足で上手く届かず、的を外していく大量の<に痺れを切らし、さらに近づいて<を作る。
冷酷に見えても、安全<<<<<<好奇心がエリザの本質。

的を外して散らばったタングステンの残骸を拾い集めれば、なかなか強力な防壁が作れるだろう。
既に土偶に張り付いているものも多々ある。本人にはまったくその気は無いが、結果として前線メンバーを助けていた。

169 :フラター・エメト ◇DAATHrRXm. :2012/09/09(日) 12:39:04.42 0
>「な、なんだコイツは!!?ぐあああぁぁっ!!!!!」

「なに、大量の水を媒介とし触媒とした凍結術式に過ぎんよ。
 触れれば凍結し、相手の動きを阻害するだけの小手先の技だ。
 ……まあ、術を掛けている間、君は凍結し続ける≠フだが」

指揮者のように両腕を振るい、水流を自在に調節し、氷の枷を随所に張り巡らせていくフラター。
よく見れば、老人の髭も頭髪も、全て霜のような氷で模されている物だと理解できる。
四肢も振るう度にひび割れが生じ、内部から漏れる水分が凍結する事でそれを補う。
仮面を壊された影響は如実に現れており、危険な均衡によって今の状況をフラターは保っていた。

>「テメェ……テメェがあの黒い水たまりだってのか…!!?」
>「クソが、邪魔臭ェ…!!!」

「ご名答。と言っても、これはかつての姿を模した擬態にすぎないが」

砕け散る氷は、即座に液状化しまたシャインレッドの肉体に巻き付き、凍結していく。
砕かれ溶かされようとも、即座に再凍結すれば砕かれようが吹き飛ばされようが関係は無い。
地下水脈からの大量の水を引き上げ操作している以上、水量に不足が生じることも早々無い。

>「しかしききずてならねぇ!!!!オレがおそれれているだと…!?」
>「オレは永劫、みらいにいきるロボットだ――かこになりさがるわけがねぇ!!!!」

シャインレッドの言葉に、老魔導師はその眉をぴくりと動かした。
口元を歪め、氷はより高速で凍結し、過冷却された地下水はより温度を低く、操作の精度を上昇させていく。

「過去に成り下がるという事は、未来を紡ぐこと。
 未来を目指す以上、何処かで我々は過去にならざるを得ない。
 やはり、分かり合えないか。シャインレッド君」

相手から感じられる凄まじい力の発露に、純粋な火力で劣るフラターは思考を回転させる。
相手の必殺を如何に回避せしめ、皆を守りぬくか。
火力に劣るが術の種類と応用に富む、過去を積み重ねて今に居る老魔導は口元を歪めた。

腕を吹き飛ばされるも、開放されるエネルギーで己の拘束を解いていく相手。
氷枷に通す魔力と術式を変化させ、総ての枷を液状化させ、その後に気体化させる。
エアロゾル化したポーションを操作し、空気をかき回し、酸素と水素の濃度を丁度1:2になるように調整した場をシャインレッドの周囲に作り出し、そのラインを空に向かって引き込んだ。

>「うけてみろ!!!!!これがオレの本気のいちげき――!!!!!!」
>「いっけぇぇぇっ!!!!!!サンシャインブレイドォォォ――ッッ!!!!!!」

直後だ。
エリザが仕掛けたルビジウムの粉塵と、フラターが液体化させた氷枷の反応、シャインレッドの一閃の熱量、そして、調整された酸素と水素の空間。
それらは総ての相乗効果を持ってして、大魔術もかくやという火力を生み出すことと成る。

空間に満ちる酸素と水素が即座に結合し、莫大な水分を生み出し。
シャインレッドの周囲の空間が一時的に真空に限りなく近い状況に変化し。
その空隙を埋めるかのように、外に飛び出す爆風と相殺する勢いで、周囲の空気が一瞬で真空の中に吹き込んでいく。

そして、爆風の行き先は空へと導かれた導線へと伸びていき、周囲に振りまかれるであろう無軌道な破壊は多少なりともその被害を減じる筈だ。
その中でに、シャインレッドの足元には大量の水が生まれ、周囲には水が一気に広がっていく。
広がる水は燃え広がった火炎をある程度消火する事となる。

「年だねぇ。流石に疲れたわい」

気取った口調ではなく、素の口調でフラターは尻もちを付き、深いため息を吐いていた。
暫くはまともに動けそうもない疲弊度合いは、流石に年齢を感じさせた。

170 :シャインレッド ◆DhqE24NCvE :2012/09/09(日) 16:51:32.74 O
>>165(砕蓮),>>166(稔)
「ヤバイだと…?!」
「オレ様にはいぼくはありえねぇ……ぜったいに!!!!!」

互いの剣同士が衝突――大地を揺るがすエネルギーの塊が鬩ぎ合い、頡頏する
莫大な光の波が周囲に散っては消えて逝く
その光が放つ熱量も、稔が作り出した盾によって吸収される

徐々に、徐々に―――シャインは後ろへと押されていった

「ぐぅぅぅっ!!!!」
「なぜだ……なぜ貫けねぇ…っ!!!!」

「ぐあぁっ!!!!?」

激しい金属音を鳴らし、シャインの剣は上空へと弾かれる
くるくると回転しつつ宙を舞い、数m後ろの地面へと突き刺さった

>>167(イフリート)
「み、みとめねぇ!!!!」
「このオレ様がまけるなどゼッタイにみとめねぇぜ!!!!」

平等な死――そんなものが自分に訪れるなどとは信じる事ができなかった
それでも、迫り来る二つの拳はシャインにとって死≠サのものと感じられたのだ

砕蓮によって剣は弾かれたシャインに残されたのはもはや、その身一つだけ
負けじとまっすぐに拳を突き出すも――抵抗虚しくイフリートの拳はシャインの腕を、胸を容易く貫いた

胸の中央に嵌め込まれた核は熔けだし、ドロドロと赤い液体を滴らせる

「クソ……この………オレさ……ま……が…」
「これが………死……なのか……」


>>168(エリザ),>>169(フラター)
イフリートの一撃により氷は融解、周囲に炎を伴った爆発が巻き起こる
跡形もなく消し飛ぶシャインレッド――文字通りの瓦落多(ガラクタ)と化した


急激な、激しい反応によって起こされた爆発の規模は途轍もない
周囲一帯巻き込んで、尸(しかばね)どころか骼(ほね)も拾えぬ有様になってもおかしくはない


―――しかし、エリザとフラターの手により結果として被害は最小限に食い止められた
爆発によって舞い上がった多量の水――否、大量のお湯が一帯に雨となって降り注ぐ

周囲の地形や、電磁投射砲も――タングステンによるコートで守られている


>>ALL
この事件の元凶であるシャインが消滅した事で、遊園地内に蔓延っていた玩具たちは元の姿へと戻ってゆく
地面に落ちたシャインの右腕、地面に突き刺さった機械剣だけを残してシャインはこの世界から消え去った


誰一人として欠ける事なく勝利を掴んだ事は重畳にして僥倖
そして、この遊園地もそう遠くないうちに復旧が終わるはずだ

171 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/09/10(月) 00:31:27.54 O
>>170
「うおおお!!いっけぇぇ!!」

剣と剣が激しくぶつかる。砕蓮の体には熱が飛んでくるが――

(熱い……でも、おっさんのサポートのおかげで大きなダメージはないな…これなら――)

「いける!!」

次の瞬間、砕蓮の剣がシャインレッドの剣を弾いた。

「――ふぅ……な、剣ではオイラの勝ちだろ?にしても、アンタももう終わりみたいだな……」

安堵のため息を一つもらすと、後がないシャインレッドに視線を移す。その視線は哀れみを込めたものだろうか……

「最期に教えてやるッスよ。なんでアンタの剣がオイラの剣に勝てなかったのか……理由は簡単。オイラの一族の剣技は、大切なモノを守るための剣技だからだ。
仲間を簡単に燃やしちまうような奴に負けるはずがないッスよ。」

砕蓮の口から語られたのは、彼が嫌っている筈の父親に教え込まれた剣を振るう理由だった。

「オイラ、この都市が好きだ。この都市に住む奴らも、この都市の様々な場所も好きだ。だから、アンタに壊されるのが嫌だった。それだけッスけどね。」

砕蓮にとってこの都市は、唯一の居場所。その居場所が破壊されるのが、たまらなく嫌だったのだろう。

やがて、シャインレッドは跡形もなく消し飛んだ。後には、湯の雨が降り注ぐのみだ。


>>ALL
「ふぃー……やっと終わったッスね。それにしても、強かった。正直、オイラ一人だったら勝てなかったッスよ!これはオイラ達全員が協力して得た勝利ッスね!」

さっきまでの真面目な顔と打って変わって、皆に笑顔を向ける砕蓮。

「つーわけで祝勝会やろーぜ!オイラ良いもの持ってるんスよ!じゃじゃーん!」

そう言って取り出したのは、恐らくリリス戦時にお土産屋から取ってきたと思われるクッキーやチョコなどのお菓子類だ。

「ちょっと雨で濡れちまってるけど、中身は大丈夫だと思うぜ。」

問題はそこではなく、勝手に持ち出しているところだと思うが……本人は、遊園地守ったんだしそれ位大丈夫だろと思っているらしい。


172 :百地 稔 ◆NTZ/05/EtI :2012/09/10(月) 22:43:13.04 0
地上で砕蓮が吼えイフリートと化したソロウが一撃を放つ。
エリザとフラターが忙しくも被害を押さえようと奔走する。
そして終末を迎えるシャインレッド。
その一切合切を百地は安全な地中に潜ってやり過ごしていた。
凄まじいノイズがおさまり地上の様子がエコーロケーションシステムで確認できてからようやくその姿を現したのだ。

「おー意外と被害は少なく済んだな。
見立てではでかいクレーターでもできると思ってたが。
爺様お疲れさん。あんたとあの学者先生が手ぇ回したんだな」
百地が現れたのは尻もちをついたフラターのすぐ側。
ポーション屋のダアトのご尊顔を拝めるたぁ眼福だね。と言葉を続けながら。

「年寄りの冷や水なんてのは似合いそうにはないが、事務処理はやっとくから休んどいてくれよ」
まだ動けそうにないフラターに笑みを向けて携帯電話を取り出して爆心地へと歩き出す。
怪異討滅完了の連絡と共に賞金分配の手続きの為だ。

爆心地となるとさすがというべき惨状だが、そこにいる三人を確認し、手を上げる。
「おー生きてたか。学者先生も無事でよかったな。
あとそっちの坊主、もう元に戻っていいぞ。バビロン警備会社に連絡すっから、それぞれハンターネーム教えてくれ。
あと狙撃してた奴って誰だ?」
砕蓮の出したお菓子を摘まみながら電話をかける。
サイコメトリー能力者が現場検証をしたのちにそれぞれの口座に怪異討滅の賞金が振り込まれるだろう。

「ん〜、労働の後の甘いもんはいいな!
あとは茶でも欲しいところだし、現場検証で封鎖される前に売店でちょっくら休もうぜ
おーい、爺様、もうそろそろうごけっかい?茶でもしようぜ」
祝勝会には大賛成のようだった。
首をコキコキと回しながら落ち着いて座れる場所に向かうのだった。

途中、ソロウによって声をかける。
「よう、炎使いの感想を聞きたいけど、炎熱吸収土偶みたろ?
ありゃ俺の開発中の術なんだけどどうだった?」
シャインレッドの炎熱攻撃を吸収し、破壊されてもなお砕蓮の盾となった土偶。
衝撃への弱さが露呈したのだが、炎使いであるソロウに感想を求めたのは、百地もまたエリザと同質の研究者な一部があるからなのだ。
アプローチの方法は理論と実験か実践の中で培うのかで大きく違うのではあるが…

後日、エリザに南区のサイバネ医師のところへ案内させられたり、希少鉱石を掘り起こす手伝いをしたりする事になるのだが、それはまた別のお話である。


173 :魔神イフリート ◆Krqa2i9Ta. :2012/09/11(火) 02:52:44.32 0
>「み、みとめねぇ!!!!」
>「このオレ様がまけるなどゼッタイにみとめねぇぜ!!!!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!俺は勝つ!大切な物を守ると決めたのだから!」

そして振るわれた虚無と劫火の両腕の拳は、先ほど剣を渡した者が抑え
その他にも周囲に配慮し、被害を最小限抑えている者達に今は気づかずに
ただ目の前の自身の大切な人達を殺すという発言をした奴だけは絶対に許すわけにはいかなかった
一心不乱に、己の全力の拳を叩きつける彼の言う平等な死を齎す絶対の一撃を。

>「クソ……この………オレさ……ま……が…」
>「これが………死……なのか……」

「……その一撃、俺に死を与えるには至らなかったが死に物狂いの拳は痛い物だな」

シャインレッドは最後の抵抗としては真っ直ぐな拳はこの顔に届いたそれは予想以上に痛かった
だがその拳を受け止めるのも失われた過去に子供であったそしてその忘却に対しての自身の落とし前として受けた。
それでも、彼は勝った。己の拳で目の前の哀れなおもちゃに引導を渡し、大げさではなく
自身の大切な人を守ることが出来た。

「そうだ…それが死だ誰しも何れ訪れる、無論俺もだ
もしあの世があるのなら、いつか会いに行く事になるだろう。
その時まで待っていてくれ、時間ならたっぷりあるだろうから」

貫いた拳はシャインレッドの核を貫き、僅かな瞬間に言い放った後は跡形もなく吹き飛んで消えた
空には大量のお湯が一帯に奇妙な雨として降り注ぐ。
暖かい雨を浴びながらシャインレッドの痕跡は今やその身体は失われあるのは奴の武器である機械剣
腕に当る電磁投射砲だけになってしまった。

「…………」

無性に何とも言えない複雑な気持ちが湧き上がり少し悲しげに虚空を見つめていた。
この世界は確かに何が起きてもおかしくない世界だが、今回の件は何か大きな力―何かが背後に蠢いている
歪んだ形で干渉した何者かが居るのではと考え始めていたが、今はそれについて考えても仕方あるまい
自身に今出来る事をするだけであり、何れはそんな存在と対峙するかもしれないと其処で胸に仕舞う。

>「つーわけで祝勝会やろーぜ!オイラ良いもの持ってるんスよ!じゃじゃーん!」
>「ちょっと雨で濡れちまってるけど、中身は大丈夫だと思うぜ。」

剣を渡した青年に差し出された菓子類は今の形態では食べれない
この形態を解こうかと思ったが此処の連中に素顔を晒すのはどうかとも思った
しかし何人かはすでに例の野菜狩りで見られている、今更隠しても無駄だと思い
炎が全身を覆うと完全に晴れる同時に元に戻る

「…………頂きます」

きっちりと頂きますと声を出して菓子に手を出して食べ始めようとした時
野菜狩りの時の係の人に声を掛けられる。どうやらあの時の炎を吸収する土偶の持ち主だったようで
その事に関して意見を求めてきた。

「………確かにアレは中々の物だったがいかんせん物理攻撃には脆すぎる
後は単純な攻撃な炎ならば敵は居ないだろうが、存在概念事焼き尽くす炎類には無意味だろう
存在概念事対策をすればいい所まで行くとは思うが」

シャインレッドは確かに強敵ではあったがイフリートのような存在概念ごと燃やし尽く炎の領域にはまだ遠い
真の炎の領域はただのより高火力・高エネルギーの火力なのではない根本事侵し根こそぎ燃やし尽くすという概念その物なのだ
もっともその領域を極めるのは並大抵ではない、存在概念事に干渉するのだからそれを防ぐ事も然り
とりあえず1炎を扱う者としてアドバイスをして見る。これで同じ系統の能力者の商売上がったりと言う事に繋がる可能性はなくもないが
先ほど言った様な事はそうそう出来る事じゃない、それ故に簡単にアトバイスをした。

174 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/09/12(水) 22:42:53.57 0
「ああ゛ー……死ぬかと思ったー。絶対零度とか四元素炎とか、実験室の中でさえ危ないってのにもう」

彼女の操る元素変換の魔法は、大雑把に金属という括りの中に入れるよりも、種類を指定しての方が疲れる。
希少金属や不安定な元素なら尚さらだ。一度攻撃をうけていないし、攻撃した回数も少ないが、学者もやしはくたびれきっている。

疲れに加えて身体の軽さもあって、爆風で飛ばされてジェットコースターのレーンにぶつかりそうになり、必死で羽ばたいたために息も絶え絶えだ。
地面に降り立つ、というよりも緩やかに落ちる。そのまま地面に横たわってうにゃあうにゃあと不定期にうなる。

「あのサイズだと軽金属に変えても持ち運びは無理っぽいなぁ……」

時々未練がましい目で超電磁砲を見る。回復までにはまだしばらくかかるよう。

「うー、にゃーぁー…………」

これだけ疲れていながら『観察』『資料保護』が終わるまで集中を保てたのは、研究者の意地の力だろうか。

>>171

「何で勝てたのかって、材質だって。材質。ミスリルは魔力の貯蔵に優れてるから、私の魔力が隅々まで通ってるの。
その上君の念洞がかかってるから、相手の魔法炎が入り込んでくる隙間が無い。普通の剣だったら熱くて持ってられなくなったと思うよー?
なので私に感謝にして、何か飲み物を持ってきなさい。マンドラゴラスパーク以外の炭酸ならなんでも良いよー」

砕蓮が差し出してくれたクッキーを断り、恩着せがましいことを言う。
途中何度も息継ぎを挟んだ長台詞は聞き取りづらいこと聞き取りづらいこと。

「感情論で思考停止するのは感心しないなー。相手の振り抜きに学ぶとことか無いの?」

エリザは砕蓮の考え方を理解できない。
効率的な立ち回り、力を最大限に乗せる、骨を避けて一刀で両断する、といった技術論は理解できても、剣の道は完全に異分野。
己が魂の澱みを斬る――剣道というものを、単なる剣術と分けて考えることを知らない。

「あ、そのゼリー食べたい。取ってー」


175 :エリザ ◆7F1xhg7Fvs :2012/09/12(水) 22:53:12.38 0
>>172

「ん、リュケイオンが頑張ったって伝えといて」

組織単位で人助けをしたを勘違いしてもらえれば、象牙の塔に対する偏見も弱まるかもしれない。
それに事務仕事をさぼって遊んできたと知られれば、また何人かの教授勢に怒られる。
塔主としてもエリザとしても、名前は出さないでもらえた方が利が大きいと判断した。
人の感情的な面は解せずとも、社会の煩雑なルールなら分かる。社会学も政治学も経済学も、彼女にとって親しみ深い冷たい世界のものだ。

もっとも、少し回復してきて地面の上でころころ寝返りを繰り返し、値の張る白衣を汚しまくっている彼女には、見栄も外聞もあったものではなかったが。


「ねー、ネルガル。その電磁砲運んでくれない? マグネシウムに変えれば重さは鉄の1/5以下だし、多分持てるよ。多分」

戦いを通していくらか芽生えた親近感は、遠慮せずに百地を利用し尽す今後へと繋がっていくのであった。

>>173

「酸化反応としての炎と、エレメントの炎は別物だしねー。そこまでいくともう1から組み直しじゃないかな」

プロジェクトの方向転換は予算出し辛い、などと考え始めてしまうのは半ば反射反応。
そんな自分に苦笑しながら、エリザは地面に寝ころび続ける。


176 :ダアト ◇DAATHrRXm.の代理投稿:2012/09/13(木) 22:51:54.36 0
>>172[百地稔]
「なに、大したことは何もしていないよ。
 あの子の仕掛けに便乗しただけだとも。
 それと……百地君、だったか。私の正体に付いてはあまり触れ回らない様に頼むよ。
 表向きは失踪扱いになっているからね」

尻もちをつき、皺だらけの顔をくしゃくしゃに歪めて笑い、吹き抜ける熱と湿度の在る風を受ける。
複数の強力な攻撃によって空気中に撒き散らされた魔力等の力を手元に集め、ポーションに混ぜ込んで仮面を作り始める。
左腕の肘から先が崩壊し崩れ落ちていくのを見れば、この姿は一時的なものに過ぎない事が分かる。

白い仮面が完成すると、フラターはおもむろに仮面をつける。
すると即座に体の崩壊の速度が低下していき、崩れた左腕も周囲に飛び散る水を素材に組み直された。

「……結構豊富な力を含んだ水だ、ほうっておくのは勿体無いね」

ローブの裾を水に触れさせれば、周囲に飛び散った水は総てローブに吸い込まれて同化した。
フラターの着るローブの質感は、あのダアトの表皮と同じ質感であり、内部構造も似たようなものだという事は想像に固く無い。
魔力を含んだ水分を補給する事で、ダメージも大分回復し、動きには支障が無さそうな状態までに復活する。

>「ん〜、労働の後の甘いもんはいいな!
>あとは茶でも欲しいところだし、現場検証で封鎖される前に売店でちょっくら休もうぜ
>おーい、爺様、もうそろそろうごけっかい?茶でもしようぜ」

「そもそも、人間とは体の構造が違うのだがね。
 ……まあ、ご相伴に預からせてもらうこととしようか。
 茶ではないが、これでも飲むといい」

ポーションの入った氷のカップを押し付けると、他のもの達にもダアトは話しかけに行った。

>>171[砕蓮]
「というわけで、私も一ついただこうか。
 疲労回復にポーションはどうかね?」

クッキーを仮面に押し付ければ仮面に飲み込まれてザクザクと中から咀嚼音が響く。
どういう構造かは分からないが、そもそも肉体の構成が魔法薬と魔導書と魔道具と魔力と水分の為、何があってもおかしくはない。
掌に氷の小さなカップを作り、指先から黄緑色の液体を注ぐと、それをおもむろにダアトは砕蓮に差し出す。
子供にも大人気の飲みやすい疲労回復ポーションであり、ダアトの魔法薬店の人気商品の一つだった。

>>173[イフリート]
「君もよくやった。私は君のような大火力は持っていないからね、中々に壮観、良い物を見せてもらったよ。
 とりあえず飲むといい。体が 休まルシ 心も落チツ クカラ」

仮面を装着した影響か、人としての姿が崩れ、スライムのような不定形へと戻っていくダアト。
それでも、飄々とした好々爺然とした態度は崩さず、ポーションを振る舞って回っていた。
当然振る舞うポーションはイフリートにも差し出されるわけで、効果と飲みやすさが両立されたポーションが渡された。
飲めばハーブの爽やかな香りと、甘さ、後味に僅かな刺激感がやってきた後、体が一気に温まる筈だ。

>>174[エリザ]
「ソコの君モ 支援 感謝 スルヨ。
 イヤ、はヤ 仕込ミ は 良かッ タ ガ アノ 爆発 ハ 正直
 肝 ガ 冷エた。 まア 肝 なド無い ノ ダガ ね」

人としての口調は既にボロボロにくずれていた、が。
それでも化外としてのダアトと、老魔導師としてのフラターが同化する口調は、これまでよりも大分接しやすいものだ。
差し出す氷のカップには、他の者達に配っていたポーションと同じものが入っている。

177 :砕蓮 ◆wxn8CqVb3Q :2012/09/19(水) 19:33:51.75 O
>>172
「いや〜、良い汗かいたッス。あ、おっさんこの剣返すぜ。貸してくれてサンキューッス!」

砕蓮がそう言うと、剣はふわふわとゆっくり浮かび、百地の前へ行きそこで停止する。

「にしても、良い剣だったな。オイラの剣も負けてねぇって思ってたけど、実際差はでかいかもな……」

近くに落ちていた自分の剣を広い、そう呟く。


>>174
「だああ!難しいこと言うなー!全然わかんねえよ!頭が痛くなるー!オイラは難しいことは分かんなくていいんだよ!ほら、オイラ実戦で腕や勘を鍛えるタイプだから!」

砕蓮には材質や魔力などの仕組みは全くもって理解できなかった。そもそも砕蓮は、修行を途中でほっぽりだしてしまうような不真面目な奴なので、自分の能力さえ上手く理解していないのだろう。

「あん?飲み物?ふふん、オイラ飲み物も持ってきてるもんね……って、今はあいつのポーションの方が体に良さそうだな。ほい、あとゼリー。」

そう言って、ドヤ顔でペットボトルのお茶を取り出した。が、すぐにしまい、ダアトの方を見る。その後、ゼリーをサイコキネシスで浮かばせ渡した。


>>176
「おう!貰うッスよ!ってあれ?そういえば、あんたには畑ん時にポップコーン貰ったよな。なんつーか、あんた良い奴だな。ま、とにかくサンキュー!」

そう言うとポーションを受け取り、それを一気飲みした。

「くはーっ!美味いなーこれ!癖になりそうな味ッスね!」

飲み干した後、笑顔で顔を上げた。そうとう気に入った様子だ。


>>ALL
「さて、もうちょっと勝利に酔いしれたいところだけどそろそろ帰んねぇとな。お土産もいっぱい持ったし……」

砕蓮はまだまだ土産物屋から取ってきた品を持っているようだ。

「じゃあなー!みんなー!」

手を振りながら帰って行く砕蓮。勝利ムードもじきに終わるだろう。

(本当はもう少し居たかったんだけどな。やっぱし疲れが……それにしても、今日のオイラ、親父の事考え過ぎだよな…………まぁ、余計なこと考えずに寝るか……)

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