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*ファーストエンカウント 「参ったな・・・」 音無結弦はため息をついた。彼の手には参加者名簿。基本支給品の一つだ。 その名簿には、彼の知り合いの名前が五人記載されている。 総参加者数は58人。一人、見せしめのために殺されてしまったから、現時点では57人。そのうち5人が顔見知りだ。 彼らはゲームに乗るだろうか? 「いや、ないな」 胸中に湧き出た疑問を、瞬時に口に出して否定する。 結弦の仲間たちは、主催者たちに反抗こそすれ、こんなゲームには乗らない。 その確証が結弦にはあった。 (さて、それじゃあどうするか) 望ましいのは、みんなとの合流。 だが、みんなはどこにいるのか。それが問題だ。 むやみやたらに捜しまわっても、出会える可能性は低い。 (・・・どこにするか、だな) 開いた地図では不十分。南に新都があるくらいしかわからない。 結弦は大きくため息をつくと、仕方なしに南へと歩を進める。 「せっかく『消滅』できたってのに・・・」 結弦は思いだす。あの卒業式を。 あの時に、みんなは『消滅』した。 それは、最後まで残った彼が全て見届けたのだから間違いない。 そして自分も----『消滅』した。したはずだった。 それがなんということか。気がついたらこんなくそったれなゲームに参加させられるとは・・・ 「つくづくついてないな、おい」 首を振って、現状を嘆く。 が、いつまでもそうはしていられない。 改めて新都へと向かおうとし。 「ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!!」 ものすごい悲鳴と共に、何かが目の前に転がってきた。 ■ 逃げる。逃げる。 少女が逃げる。 追い来る少女から全力で逃げる。 追う。追う。 少女が追う。 先行く少女の後を全力で追う。 「来るなぁ!ふかーっ!!!」 逃げる少女は、後ろに向けて頼りない威嚇を飛ばす。 「ち、ちがいます!誤解です!」 追う少女は、前へ向けて誤解を解こうと弁明する。 逃げる少女の名前は、棗鈴。 小柄な体を生かし、木々の間を縫うように走る。 追う少女の名前は、日向夏咲。 鈴の後を、必死で追いかける。 だが、両者の距離は一向に縮まらない。 それどころか、徐々にだが開き始めていた。 「ま、待ってくださーい!」 夏咲の体力は限界に近い。 ゆえに、呼びとめようと大声を出す。 「だれが止まるかー!」 しかし、返ってきたのは拒絶の言葉。 それでも懸命に、鈴の後を追おうと夏咲は走るが、数メートルも行かないうちに立ち止まってしまう。 「はぁ、はぁ、き、キツイよー・・・」 木に寄りかかり、乱れた呼吸を整える。 だが、それは容易なことではない。 真夜中。しかも森の中という舗装のされていない足場の悪い中を、鈴を追うために全力疾走したのだ。 むしろよくここまで無事に追いすがることができたと賞賛できる。 (ふ、不覚・・・) 少女が逃げた理由。 それは、夏咲自身にあることを夏咲は気づいている。 (私があの時銃を向けなければ~!) 支給品の確認をしていた時、背後からの気配に驚いて振り向いた夏咲は、同時に支給された拳銃を向けてしまった。 それが少女へ警戒心を与え、結果話し合うことも出来ずに逃げられてしまったのだ。 しかも危険人物としてみなされて。 (早く追いかけて誤解を解かないと・・・) しかし気持ちとは裏腹に、体力はなかなか回復してくれない。 寄りかかるだけのつもりが、ついに腰をおろしてしまう。 「む、無理です・・・」 もう、動けない。 荒い息を吐きながら、しばしの休息を取るため、夏咲はその場に横たわった。 【一日目/0時00分頃/E-3】 【日向夏咲@車輪の国、向日葵の少女】 [状態]疲労(中) [装備]ワルサーP99(16/16) [所持品]基本支給品、予備マガジン(1/1) [思考・行動] 基本: ゲームには乗らない 1:まずは体力回復 2:少女(鈴)の誤解を解きたい 3:知り合いと合流したい 【備考】 ・夏咲エンド以外のグランドエンド後からの参戦 ■ 「おーい、大丈夫か?」 いきなり目の前に転がってきた少女を、結弦は声をかける。 が、返事は無い。 「おーい」 ゆさゆさ 「おーい」 ゆさゆさゆさゆさ 「・・・」 ヘンジガナイ。タダノシカバネノヨウダ。 「って、おい!」 想像したことに一人ツッコミをかます。 が、目の前の少女が起きる気配はない。 「・・・しかたないか」 気絶している少女をこんな暗闇に置いていくほど、結弦は鬼ではない。 少女と荷物を上手いこと抱えて、結弦は新都を目指した。 【一日目/0時00分頃/E-3】 【音無結弦@AngelBeats!】 [状態]健康 [装備]グロック17(17/17) [所持品]基本支給品 [思考・行動] 基本: 殺し合いには乗らない 1:新都へ向かう 2:知り合いと合流したい 【備考】 ・エンディング後からの参戦 【一日目/0時00分頃/E-3】 【棗鈴@リトルバスターズ!】 [状態] 気絶中 [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム1~3 [思考・行動] 基本: ? 1:気絶中 【備考】 ・本編開始直後からの参戦 |No.000:[[オープニング]]|投下|No.002:[[純粋]]| |No.000:[[オープニング]]|時系列|No.002:[[教諭として]]| |COLOR(yellow):GAME START|日向夏咲|| |COLOR(yellow):GAME START|音無結弦|No.031:[[前途多難]]| |COLOR(yellow):GAME START|棗鈴|No.031:[[前途多難]]|
*ファーストエンカウント 「参ったな・・・」 音無結弦はため息をついた。彼の手には参加者名簿。基本支給品の一つだ。 その名簿には、彼の知り合いの名前が五人記載されている。 総参加者数は58人。一人、見せしめのために殺されてしまったから、現時点では57人。そのうち5人が顔見知りだ。 彼らはゲームに乗るだろうか? 「いや、ないな」 胸中に湧き出た疑問を、瞬時に口に出して否定する。 結弦の仲間たちは、主催者たちに反抗こそすれ、こんなゲームには乗らない。 その確証が結弦にはあった。 (さて、それじゃあどうするか) 望ましいのは、みんなとの合流。 だが、みんなはどこにいるのか。それが問題だ。 むやみやたらに捜しまわっても、出会える可能性は低い。 (・・・どこにするか、だな) 開いた地図では不十分。南に新都があるくらいしかわからない。 結弦は大きくため息をつくと、仕方なしに南へと歩を進める。 「せっかく『消滅』できたってのに・・・」 結弦は思いだす。あの卒業式を。 あの時に、みんなは『消滅』した。 それは、最後まで残った彼が全て見届けたのだから間違いない。 そして自分も----『消滅』した。したはずだった。 それがなんということか。気がついたらこんなくそったれなゲームに参加させられるとは・・・ 「つくづくついてないな、おい」 首を振って、現状を嘆く。 が、いつまでもそうはしていられない。 改めて新都へと向かおうとし。 「ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!!」 ものすごい悲鳴と共に、何かが目の前に転がってきた。 ■ 逃げる。逃げる。 少女が逃げる。 追い来る少女から全力で逃げる。 追う。追う。 少女が追う。 先行く少女の後を全力で追う。 「来るなぁ!ふかーっ!!!」 逃げる少女は、後ろに向けて頼りない威嚇を飛ばす。 「ち、ちがいます!誤解です!」 追う少女は、前へ向けて誤解を解こうと弁明する。 逃げる少女の名前は、棗鈴。 小柄な体を生かし、木々の間を縫うように走る。 追う少女の名前は、日向夏咲。 鈴の後を、必死で追いかける。 だが、両者の距離は一向に縮まらない。 それどころか、徐々にだが開き始めていた。 「ま、待ってくださーい!」 夏咲の体力は限界に近い。 ゆえに、呼びとめようと大声を出す。 「だれが止まるかー!」 しかし、返ってきたのは拒絶の言葉。 それでも懸命に、鈴の後を追おうと夏咲は走るが、数メートルも行かないうちに立ち止まってしまう。 「はぁ、はぁ、き、キツイよー・・・」 木に寄りかかり、乱れた呼吸を整える。 だが、それは容易なことではない。 真夜中。しかも森の中という舗装のされていない足場の悪い中を、鈴を追うために全力疾走したのだ。 むしろよくここまで無事に追いすがることができたと賞賛できる。 (ふ、不覚・・・) 少女が逃げた理由。 それは、夏咲自身にあることを夏咲は気づいている。 (私があの時銃を向けなければ~!) 支給品の確認をしていた時、背後からの気配に驚いて振り向いた夏咲は、同時に支給された拳銃を向けてしまった。 それが少女へ警戒心を与え、結果話し合うことも出来ずに逃げられてしまったのだ。 しかも危険人物としてみなされて。 (早く追いかけて誤解を解かないと・・・) しかし気持ちとは裏腹に、体力はなかなか回復してくれない。 寄りかかるだけのつもりが、ついに腰をおろしてしまう。 「む、無理です・・・」 もう、動けない。 荒い息を吐きながら、しばしの休息を取るため、夏咲はその場に横たわった。 【一日目/0時00分頃/E-3】 【日向夏咲@車輪の国、向日葵の少女】 [状態]疲労(中) [装備]ワルサーP99(16/16) [所持品]基本支給品、予備マガジン(1/1) [思考・行動] 基本: ゲームには乗らない 1:まずは体力回復 2:少女(鈴)の誤解を解きたい 3:知り合いと合流したい 【備考】 ・夏咲エンド以外のグランドエンド後からの参戦 ■ 「おーい、大丈夫か?」 いきなり目の前に転がってきた少女を、結弦は声をかける。 が、返事は無い。 「おーい」 ゆさゆさ 「おーい」 ゆさゆさゆさゆさ 「・・・」 ヘンジガナイ。タダノシカバネノヨウダ。 「って、おい!」 想像したことに一人ツッコミをかます。 が、目の前の少女が起きる気配はない。 「・・・しかたないか」 気絶している少女をこんな暗闇に置いていくほど、結弦は鬼ではない。 少女と荷物を上手いこと抱えて、結弦は新都を目指した。 【一日目/0時00分頃/E-3】 【音無結弦@AngelBeats!】 [状態]健康 [装備]グロック17(17/17) [所持品]基本支給品 [思考・行動] 基本: 殺し合いには乗らない 1:新都へ向かう 2:知り合いと合流したい 【備考】 ・エンディング後からの参戦 【一日目/0時00分頃/E-3】 【棗鈴@リトルバスターズ!】 [状態] 気絶中 [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム1~3 [思考・行動] 基本: ? 1:気絶中 【備考】 ・本編開始直後からの参戦 |No.000:[[オープニング]]|[[投下順]]|No.002:[[純粋]]| |No.000:[[オープニング]]|[[時系列順]]|No.002:[[教諭として]]| |COLOR(yellow):GAME START|日向夏咲|| |COLOR(yellow):GAME START|音無結弦|No.031:[[前途多難]]| |COLOR(yellow):GAME START|棗鈴|No.031:[[前途多難]]|

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