「迷い」(2011/02/16 (水) 19:06:53) の最新版変更点
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** 迷い ◆CFbjQX2oDg
深夜の墓地。
夏場であれば、肝試しの代表地ともいえる。墓地独特の生暖かく、どこか冷たい空気を人間は恐怖しながらも追い求める。
日常生活においても『欲望』は恐怖を乗り越え、時として――
この閉鎖された世界にある法はただ一つ。
『最後の一人になるまで殺しあえ』
◇ ◇ ◇
黒のロングコートを身に纏った長身の男が歩いている。墓標に刻まれた名前を一つ一つ確認しながら、
『ノヴェル』
『正宗忠蔵』
『国信慶時』
『沼井充』
『千草貴子』
『大木立道』
『結菱 二葉』
『須藤 雅史』
『手塚 海之』
『天野九郎 礼亜』
『火山高夫』
・
・
・
ざっと目を通した以外にも数十の…いや、もしかしたら百以上の墓に名前が刻まれている。
手塚や須藤の名前があること、今回の戦いの主催者である影の男の複数の世界の発言……
おそらく参加者の元いた世界の脱落者の名前だろう。探せば他のライダーバトルの脱落者の名前も出てくるかもしれないが興味は無い。
「誰か死んだのか?」
少々妙な格好をした少年が墓の前で手をついて黙祷している。何故話しかけたのか自分でもよくわからない。
迷っているのだ、ライダーバトルに。この戦いに。
ひょっとしたら誰かに答えを出して欲しいのかもしれない。自分で決断することに臆病になっているのかもしれない。
「……貴様には関係ない。今は見逃してやる。消えろ」
少年はこちらに顔を向けることなく黙祷を続ける。年上に向かって生意気な口調ではあるが淡々としており、声色からは感情を読み取りにくい。
少年の心を塗りつぶしているのは深い哀しみか、後悔か、それとも――
『芦川美鳥』
少年の前にある墓にふと目をやる。女の名前だ。
恋人か? 年齢から考えて親族の可能性の方が高いか。 いや、二人の間にある関係性に名前など必要ないのかもしれない。
少年がこの美鳥という名前の人物を慕っている。それだけで充分だ。自分が恵理を思っているように……
『戦わなければ願いは叶わない』
微かな音色を奏でながら、夜風が二人の間を通り抜ける。
恵理を助けるためにはこの目の前にいる少年を殺さなければならない。
そんなことはわかっている。ライダーバトルの時と違い、人数は圧倒的に増えていることも自覚している。
だが、どうしてもそんな気分にならない。
そして、何も言い返さぬまま、相手を攻撃することも無いままこの場を後にした。
『お前には迷いが見える。本当に誰かを殺せるつもりか?』
『あんたは自分が思っているほど、冷たい人間じゃない』
認めたくは無いが俺は迷っている。ライダーバトルを……この戦いをどうするべきか。
教えてくれ恵理……俺は一体どうすれば――
◇ ◇ ◇
合わせ鏡が無限の世界を形作るように現実における運命も一つでは無い。
同じなのは欲望だけ。全ての人間が欲望をもちそのために戦っている。
そしてその欲望が背負いきれないほど大きくなった時
人は――
【F-2/墓場/一日目・深夜】
【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康
[装備]:カードデッキ(ナイト)
[道具]:基本支給品、不明支給品×1
[思考・状況]
基本行動方針:戦いに乗るかどうか決めかねている
1:俺は、どうしたらいい……
[備考]
参戦時期:少なくとも恵理が目覚めるより前、手塚との出会い以降からの参戦
【ミツル@ブレイブ・ストーリー~新説~】
[状態]:健康
[装備]:ミツルの杖@ブレイブ・ストーリー~新説~
[道具]:基本支給品、 不明支給品×1
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:美鳥……
2:不明
[備考]
参戦時期:不明。
[共通備考]
F-2の墓場には、参加者の元いた世界の脱落者、関係者の墓が多数存在。(※死者に限る)
|[[王様の託児所!]]|投下順|[[銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ]]|
|[[王様の託児所!]]|時系列順|[[銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ]]|
|&color(aqua){GAME START}|秋山蓮|[[]]|
|&color(aqua){GAME START}|ミツル|[[さあ歌え。妹讃歌だ。]]|
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** 迷い ◆CFbjQX2oDg
深夜の墓地。
夏場であれば、肝試しの代表地ともいえる。墓地独特の生暖かく、どこか冷たい空気を人間は恐怖しながらも追い求める。
日常生活においても『欲望』は恐怖を乗り越え、時として――
この閉鎖された世界にある法はただ一つ。
『最後の一人になるまで殺しあえ』
◇ ◇ ◇
黒のロングコートを身に纏った長身の男が歩いている。墓標に刻まれた名前を一つ一つ確認しながら、
『ノヴェル』
『正宗忠蔵』
『国信慶時』
『沼井充』
『千草貴子』
『大木立道』
『結菱 二葉』
『須藤 雅史』
『手塚 海之』
『天野九郎 礼亜』
『火山高夫』
・
・
・
ざっと目を通した以外にも数十の…いや、もしかしたら百以上の墓に名前が刻まれている。
手塚や須藤の名前があること、今回の戦いの主催者である影の男の複数の世界の発言……
おそらく参加者の元いた世界の脱落者の名前だろう。探せば他のライダーバトルの脱落者の名前も出てくるかもしれないが興味は無い。
「誰か死んだのか?」
少々妙な格好をした少年が墓の前で手をついて黙祷している。何故話しかけたのか自分でもよくわからない。
迷っているのだ、ライダーバトルに。この戦いに。
ひょっとしたら誰かに答えを出して欲しいのかもしれない。自分で決断することに臆病になっているのかもしれない。
「……貴様には関係ない。今は見逃してやる。消えろ」
少年はこちらに顔を向けることなく黙祷を続ける。年上に向かって生意気な口調ではあるが淡々としており、声色からは感情を読み取りにくい。
少年の心を塗りつぶしているのは深い哀しみか、後悔か、それとも――
『芦川美鳥』
少年の前にある墓にふと目をやる。女の名前だ。
恋人か? 年齢から考えて親族の可能性の方が高いか。 いや、二人の間にある関係性に名前など必要ないのかもしれない。
少年がこの美鳥という名前の人物を慕っている。それだけで充分だ。自分が恵理を思っているように……
『戦わなければ願いは叶わない』
微かな音色を奏でながら、夜風が二人の間を通り抜ける。
恵理を助けるためにはこの目の前にいる少年を殺さなければならない。
そんなことはわかっている。ライダーバトルの時と違い、人数は圧倒的に増えていることも自覚している。
だが、どうしてもそんな気分にならない。
そして、何も言い返さぬまま、相手を攻撃することも無いままこの場を後にした。
『お前には迷いが見える。本当に誰かを殺せるつもりか?』
『あんたは自分が思っているほど、冷たい人間じゃない』
認めたくは無いが俺は迷っている。ライダーバトルを……この戦いをどうするべきか。
教えてくれ恵理……俺は一体どうすれば――
◇ ◇ ◇
合わせ鏡が無限の世界を形作るように現実における運命も一つでは無い。
同じなのは欲望だけ。全ての人間が欲望をもちそのために戦っている。
そしてその欲望が背負いきれないほど大きくなった時
人は――
【F-2/墓場/一日目・深夜】
【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康
[装備]:カードデッキ(ナイト)
[道具]:基本支給品、不明支給品×1
[思考・状況]
基本行動方針:戦いに乗るかどうか決めかねている
1:俺は、どうしたらいい……
[備考]
参戦時期:少なくとも恵理が目覚めるより前、手塚との出会い以降からの参戦
【ミツル@ブレイブ・ストーリー~新説~】
[状態]:健康
[装備]:ミツルの杖@ブレイブ・ストーリー~新説~
[道具]:基本支給品、 不明支給品×1
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:美鳥……
2:不明
[備考]
参戦時期:不明。
[共通備考]
F-2の墓場には、参加者の元いた世界の脱落者、関係者の墓が多数存在。(※死者に限る)
|[[王様の託児所!]]|投下順|[[銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ]]|
|[[王様の託児所!]]|時系列順|[[銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ]]|
|&color(aqua){GAME START}|秋山蓮|[[CONTRACT]]|
|&color(aqua){GAME START}|ミツル|[[さあ歌え。妹讃歌だ。]]|
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