「嫌味な”闇”」(2011/06/08 (水) 21:09:17) の最新版変更点
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**嫌味な”闇”◆1yqnHVqBO6
香川が真っ先に注目したのは殺し合いに定められたエリアの外である。
あの影が言ったことから察するに定められた場所を超えると
逃亡と見なされ、死が待っているそうなのだが
実際には何処から先がデッドラインなのかが地図を見ても判断できないのだ。
地図にはA‐1とあるようにエリア名が記載されているのだが
どう見てもその四方に何とも呼称されていない空白地帯があるのである。
普通ならば何らかの警告があるまではソコに避難して
禁止エリアの恐怖から逃れようとするのが自然。
そう考えた香川はならばAライン。それも平地がスタートラインの者は我先にと
とりあえずはその隣にある何にも区分されていない空白エリアの山岳に避難すると思い、
山々を駆けたのだが影が言っていたことの意味は探索を始めてすぐに分かった。
草一つ生えていない更地とも呼べる山々の先。
地図に描かれていない場所の果て……そこには何もなかった。
いや、何もなかったというのは語弊がある。
真空には電子が発生するし、本当に何も無い場所には“何も無い”があるのである。
そこに“ある”と形容することができたのは『黒』。
全てを埋め尽くそうとする印象を観測する者に抱かさずにはおかない漆黒の極。
「なるほど。これが殺し合いを加速させる舞台装置か」
そう呟く香川を包むのは仮面ライダーとしての鎧だが
それすらこの『黒』の前では何の意味も持たないだろう。
不規則に、だが確実に会場を包囲しじわじわとエリアの外を拠点にしようとする者を
内へと追い込もうとするかのように“闇”がエリアの内への侵攻を主張している。
これの脅威を見た者はまず自分に逃げ場がないだろうと思うだろう。
だがそれにも妙な点がある。
この“闇”の前に怯えて足が竦んでいる人間がいるだろうと
香川は同じ場所を何度か往復した。
その際に自分の瞬間記憶能力により貯めこまれたデータと照合すると
“闇”の侵食のスピードがどう見ても止まったとしか思えない時があるのだ。
少なくともそれは五回以上に及んでいる。
これは何を原因とするものか。
考察するにも内を知らないことにはどうしようもないと香川は結論づけた。
東からは時を告げる朝日が昇ろうとしている。
そして日が照らすはずの大地の終点にある“闇”がそれを貪欲に飲み尽くす。
朝日を見て東の果てにもこの“闇”があるのだろうかと不思議に思ったが
それもこの目で見ないことには始まらない。
いや、恐らくはあると思っていいだろう。
長居は危険と判断し、香川自身も山を跳ぶように越えて殺し合いのエリア内に舞い戻る。
「しかし不思議だ」
香川は顔を微かにしかめながらそう考える。
「無力な人間はまず最初にエリア内からの逃亡を試みると思ったのだが……
仮面ライダーが見つけるより先に逃げたのか」
それとも。と白衣に戻った男は続ける。
「もしや誰もこの殺し合いからの逃亡を考えないのか?」
それはある意味で“闇”に呑まれた人間がいるという発想よりも恐ろしいと香川には思えた。
【A-3/草原/早朝】
【香川英行@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:オルタナティブ・ゼロのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには絶対に乗らない。
1:『朧』と『薬師寺天膳』を探して保護する。
2:協力者が欲しい
※筑摩小四郎の名を知りません
※『朧』と『薬師寺天膳』の外見を知りません
※エリアの外には『闇』があると知りました。他の方角にもあるのかは不明です。
|[[ロリータ・リロード(少女装填)]]|投下順|[[]]|
|[[ロリータ・リロード(少女装填)]]|時系列順|[[虚者/強者]]|
|[[鎌鼬の夜 ]]|香川英行|[[]]|
**嫌味な”闇”◆1yqnHVqBO6
香川が真っ先に注目したのは殺し合いに定められたエリアの外である。
あの影が言ったことから察するに定められた場所を超えると
逃亡と見なされ、死が待っているそうなのだが
実際には何処から先がデッドラインなのかが地図を見ても判断できないのだ。
地図にはA‐1とあるようにエリア名が記載されているのだが
どう見てもその四方に何とも呼称されていない空白地帯があるのである。
普通ならば何らかの警告があるまではソコに避難して
禁止エリアの恐怖から逃れようとするのが自然。
そう考えた香川はならばAライン。それも平地がスタートラインの者は我先にと
とりあえずはその隣にある何にも区分されていない空白エリアの山岳に避難すると思い、
山々を駆けたのだが影が言っていたことの意味は探索を始めてすぐに分かった。
草一つ生えていない更地とも呼べる山々の先。
地図に描かれていない場所の果て……そこには何もなかった。
いや、何もなかったというのは語弊がある。
真空には電子が発生するし、本当に何も無い場所には“何も無い”があるのである。
そこに“ある”と形容することができたのは『黒』。
全てを埋め尽くそうとする印象を観測する者に抱かさずにはおかない漆黒の極。
「なるほど。これが殺し合いを加速させる舞台装置か」
そう呟く香川を包むのは仮面ライダーとしての鎧だが
それすらこの『黒』の前では何の意味も持たないだろう。
不規則に、だが確実に会場を包囲しじわじわとエリアの外を拠点にしようとする者を
内へと追い込もうとするかのように“闇”がエリアの内への侵攻を主張している。
これの脅威を見た者はまず自分に逃げ場がないだろうと思うだろう。
だがそれにも妙な点がある。
この“闇”の前に怯えて足が竦んでいる人間がいるだろうと
香川は同じ場所を何度か往復した。
その際に自分の瞬間記憶能力により貯めこまれたデータと照合すると
“闇”の侵食のスピードがどう見ても止まったとしか思えない時があるのだ。
少なくともそれは五回以上に及んでいる。
これは何を原因とするものか。
考察するにも内を知らないことにはどうしようもないと香川は結論づけた。
東からは時を告げる朝日が昇ろうとしている。
そして日が照らすはずの大地の終点にある“闇”がそれを貪欲に飲み尽くす。
朝日を見て東の果てにもこの“闇”があるのだろうかと不思議に思ったが
それもこの目で見ないことには始まらない。
いや、恐らくはあると思っていいだろう。
長居は危険と判断し、香川自身も山を跳ぶように越えて殺し合いのエリア内に舞い戻る。
「しかし不思議だ」
香川は顔を微かにしかめながらそう考える。
「無力な人間はまず最初にエリア内からの逃亡を試みると思ったのだが……
仮面ライダーが見つけるより先に逃げたのか」
それとも。と白衣に戻った男は続ける。
「もしや誰もこの殺し合いからの逃亡を考えないのか?」
それはある意味で“闇”に呑まれた人間がいるという発想よりも恐ろしいと香川には思えた。
【A-3/草原/早朝】
【香川英行@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:オルタナティブ・ゼロのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには絶対に乗らない。
1:『朧』と『薬師寺天膳』を探して保護する。
2:協力者が欲しい
※筑摩小四郎の名を知りません
※『朧』と『薬師寺天膳』の外見を知りません
※エリアの外には『闇』があると知りました。他の方角にもあるのかは不明です。
|[[ロリータ・リロード(少女装填)]]|投下順|[[]]|
|[[ロリータ・リロード(少女装填)]]|時系列順|[[虚者/強者]]|
|[[鎌鼬の夜 ]]|香川英行|[[Holocaust(上)]]|
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