「対主催」(2011/05/11 (水) 07:21:54) の最新版変更点
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**対主催 ◆1yqnHVqBO6
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「俺は絶対に死ねない。
一つでも命を奪ったら、お前はもう後戻りできなくなる」
「………………俺はそれを望んでいる」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「変身しろ」
そう七原秋也と真紅の前で言い放つ青年は秋山蓮。
七原達は秋山の言葉に困惑する。
先程の少年を探しながらなにか役に立つものを
調達しようと思ったがどこの家にも碌なものがおかれていない。
電器店すら見つけることはできず。
少し遠くなってしまうが大学で機材を調達することを
視野に入れ始めた二人は秋山に出会った。
「ヘン……シン? なんのことだかわからないなあ。
妙な勘違いしてんじゃないか?」
おどけたように言いながらも
七原はいつでも戦闘へ移れるように、足を少しだけ開く。
「とぼけるな。お前の頭に座っている
ソレは間違いなくミラーモンスターだ。
……ミラーモンスターのはずだ」
言葉の端に噛み締めるような
苦悩を感じさせながら秋山は言う。
「なら変身しろ。俺と戦え。俺と殺し合え!
お前にも”願い”があるのだろう!!」
それは激高か。それは懇願か。
どちらにせよ七原は首を振り。
その動きに追従し頭の上でゆっさゆっさと揺られながら
真紅は憤慨する。
「失礼ね。私はモンスターじゃないわ」
「それに俺達は戦う気なんてないぜ」
キッパリと告げる二人を見て
秋山は唇を強く強く噛みしめる。
「なら。こうなってもそう言い張ることができるか」
秋山はデッキを掲げる。
腰にベルトが浮き出るかのように現れる。
「変身!」
そして秋山は鋼の鎧を纏う”騎士”へと変わる。
「おおっ、ファンタジーだよ真紅。
アレ何だか知ってる?」
「シュウヤ。私をファンタジーなら
何でも知っているみたいに言わないでちょうだい」
頭から降りた真紅と軽口をたたきあう七原を見て
秋山はさらに苛立ちを強くする。
「これでもまだ変身する気がないというのなら。
斬る!」
秋山が地面を蹴ることで道が抉れる。
十分にあった距離を消されたのは七原秋也。
超常のスピードに七原は反応できない。
秋山は剣をもって一刀の煌きにより首を獲ろうとする。
それを防ぐのは舞うバラの花弁の奔流。
吹き飛ばされた秋山は空中で身を捻り着地する。
そこを追撃するのは七原秋也の銃撃。
その狙いは正確無比。
その胆力はまさに豪傑。
仮面ライダーの力を目の当たりにしても
七原秋也の心は恐怖を乗り越え。武器を離さない。
体勢を崩していたところへ空気を貫く弾丸が襲う。
着弾点は足。散弾特有の複数箇所同時攻撃が秋山の足を払い転倒させる。
「サンキュー真紅!」
「気を抜かないでシュウヤ。
彼の意志はまだ折れていないわ」
無様と称することができる形で尻餅をついていた
秋山はすぐに立ち上がる。
「何故だ……どうして追い打ちをかけない。
お前は仮面ライダーだろう?
“願い”のためなら殺しを躊躇う理由なんてないはずだ!」
秋山の叫びに七原は応える。
「俺は。
誰かを生きかえらせるためだろうと何のためだろうと。
殺し合いをする気はないよ」
七原の言葉に秋山は剣を構える。
「お前は大切なモノを奪われたことがないのか?」
「あるさ」
「あるわね」
七原の肯定に真紅も続く。
「どうしようもない現実を変えたいとは思わないのか?」
「思うよ」
「思うわね」
肯定はまた。
「秋也といったか。
ならお前も……そうなはずだ。
人を殺してでも願いを叶えるしか未来はないはずだ。
そんな奴らが集まっているこの“闘い”で」
秋山は腰を落とし再度の攻撃を繰りだす構えを取る。
「“闘い”を否定するお前たちは間違っている!」
その言葉と共に秋山の懐が光り輝く。
「あれはローザミスティカ?!」
その光を見て真紅は知る。
目の前の男が何をしたのかを。
姉妹の一人が既に脱落したことを。
ローザミスティカの輝きが速さを押し上げる。
輝きが剣を振るう腕へ新たな神経束のように行き渡る。
黒き翼の天使の魂が“騎士”を強くする。
踏み込みは音速。
七原の本能が。
殺し合いを生き延びてきた経験が。
本能に警鐘を鳴らし、剣が体を両断する寸前に大きく後退させるに至る。
そして七原は撃つ。
先の子供を撃ったような理想に敗北した形ではなく。
七原の。七原と真紅の理想を貫くために撃つ。
だが今の秋山には体のどこを狙おうとも効くことはない。
強化された仮面ライダーに人の兵器は敵わない。
不利を感じ取った真紅は花びら一つ一つ、
全力で秋山へと放つ。
だがそれを秋山のマントが変化した蝙蝠の超音波が
全てを防ぐとまではいかなくとも軌道を逸らす。
秋山が秋也を切り裂こうと剣を振り下ろす。
だが七原はわかっていた。
秋山の動きに迷いがあることを。
例え音にまで昇華された攻撃であろうと。
迷いのある攻撃を予測するのは
数年間血尿を流すほど拳法に打ち込んだ秋也には容易い。
手に持つ銃を大剣に持ちかえて斬撃を受け止める。
秋山と対峙しているのが桐山だったなら
斬撃を見切った上で一撃与えることができただろう。
秋山と対峙しているのが杉村だったなら
斬撃を見切った上で相手を打倒することさえできただろう。
だが七原にはこれが限界。
相手の迷いという思いをこめた一撃を受け止めるだけ。
ともすれば受け止めた腕が砕けるだろうと思われた
一撃の威力は予想以上に弱い。
七原は慣れぬ大剣をもって、
元天才エース兼ショートの再来と言わんばかりに
秋山を横薙ぎに斬りかかる。
だが秋山は仮面ライダーナイト。
“騎士”に剣で張り合うには分が悪すぎる。
たとえ七原の得物が相手の力を奪い、蓄える魔界の剣であってもだ。
秋山は大剣が来るのを構わずに剣先を地面へ向ける。
そして限界まで大剣を引きつけると、
上体を大きく逸らし柄頭を渾身の力で
大剣の先へ打ち当てることにより秋也の手から武器を弾き飛ばす。
予想外の秋山の行動に秋也は目を見開く。
だがさらなる驚愕が待っていることを
腹にめり込む秋山の足が教える。
秋也は大きく蹴り飛ばされ数メートル転がる。
「シュウヤ!」
真紅がローザミスティカにより強化された
ダークウィングを退け。
七原へと走る。
「さあ、これで生身では殺されるとわかっただろう。
さあ、変身しろ。俺と戦え。
アレはミラーモンスターだろう。
お前は仮面ライダーだろう!」
秋山の前に真紅が立ちふさがる。
「だ……めだ真紅。逃げろ」
腹部を襲う地獄の苦しみに耐えながら、秋也は真紅に言う。
「馬鹿ね」
真紅は少しだけ秋也に眼をむけて、
口元にほんの少しの笑みを形作る。
「私達は仲間でしょう?」
真紅と秋也を秋山は困惑したように見つめる。
「何故だ? お前は何だ?
ミラーモンスターだろう!?
化物だろう!?
なのに……どうしてそんな眼をする!
お前までそんな眼をする!!」
事実からは必死に目をそむけ。秋山は叫ぶ。
「貴方が何を勘違いしているのかわからないけれども」
「お前が何を勘違いしているのか知らないけどさ」
真紅と七原は誇りをこめて言う。
「私は誇り高きローゼンメイデンの第5ドール。
そして幸せな……ここにはいないマスターのお人形」
「コイツは俺の大切な友達なんだ。
辛くて心が折れそうだったとき。支えてくれたすごく良い友達なんだ」
二人は続ける。
「だから私はモンスターなんかじゃないわ」
「だからコイツは化物なんかじゃない」
二人の言葉は。秋山蓮へと届いた。
届いて。そして掻き乱した。
仮面ライダーナイトを包む光が捩れる。
散乱する。濁りきったものへと変わる。
ダークウィングが苦鳴の声をあげる。
仮面ライダーナイトが頭に手をやり苦しみで体を折り曲げる。
ダメージから立ち直った七原が真紅のそばに立つ。
「ローザミスティカが彼を蝕み、苛んでいるのだわ」
真紅が悲しそうに呟く。
「あの輝きは……この地獄の底からでも執念深く相手を苦しめようとする
性根の悪さが滲みでているようなローザミスティカは。あの子の…………」
真紅は目を閉じ。
宿敵とも言えた姉妹との思い出に心を馳せる。
だがそれも少しの間だけ。
「どうするのシュウヤ?
今なら簡単に逃げられると思うけれども。
いえ……逃げるべきかもしれないわね。今すぐに」
提案にも似た真紅の言葉に秋也はニカリと笑う。
「よくわからないけどさ。
ローザミスティカって大切なモノなんだろ?
じゃあ、取り返してやらないとさ」
真紅は秋也を見上げる。
秋也は笑みを絶やさず言う。
「もっと頼れよ。抱え込むなよ。
せっかく友達になれたってのにそれじゃあ寂しすぎるぜ?」
真紅の表情はほんの少しだけ震えていて。
友の言葉が真紅の魂――ローザミスティカ――を
より美しく咲き誇らせる。
「貴方は……馬鹿ね。それに生意気だわ」
七原はその言葉に笑いながらも肩を竦め。
苦しむ秋山へ対峙する。
「お前が言うとおり。
この殺し合いはみんなが必要としているものかもしれない。
けれど。それでもいいんだ。
俺は言い続ける。貫き続ける。
世界中のみんながそれを肯定したとしても。
殺し合いなんて間違っているって」
七原秋也は宣言する。
「人も世界も変える。
俺は。俺達は。
“革命家” なんだからさ」
【E-4/市街地/一日目・早朝】
【七原秋也@バトルロワイアル】
[状態]:強い決意 、腹部に中ダメージ(ヴァルセーレの剣が吸い取った力で僅かに回復)
[装備]:レミントンM870(8/8) 、レミントンM870(8/8)、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ、信史のピアス@バトルロワイアル
[道具]:基本支給品、レミントンM870の弾(22発)
[思考・状況]
基本行動方針:真紅と共にプログラムの打倒
1:秋山からローザミスティカを奪う
2:脱出の為の情報収集、工具等の道具集め。 大学に向かうことも視野に入れる。
3:次にあの子に会ったら……
4:仲間を頼る。そして一緒に強くなる。
※本編終了後から参戦。
【真紅@ローゼンメイデン】
[状態]:健康。左足からアンモニア臭。 疲労(中)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ホーリエ、ハリセン@現実
[思考・状況]
基本行動方針:七原秋也と行動をともにし、脱出する 。
1:秋山から水銀燈のローザミスティカを奪う
2:秋也が苦しい時は側にいる。
【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康、ダメージ(小)、疲労(中)、ローザミスティカにより強化、暴走
[装備]:カードデッキ(ナイト) 、ローザミスティカ(水銀燈)(暴走中)
[道具]:基本支給品、不明支給品×1、
[思考・状況]
基本行動方針:??????
1:俺は。俺は! 俺はっ!!
[備考]
参戦時期:少なくとも恵理が目覚めるより前、手塚との出会い以降からの参戦
水銀燈を新種のミラーモンスターだと認識?
アリスゲーム等の正規の形でローザミスティカを手に入れたわけではないので
ローザミスティカは所有者に力を与えますが同時に心身を蝕みます。
同意のもとで手に入れたらどうなるかは後続の書き手にお任せします。
あと人工精霊も。
[共通備考]
F-2の墓場には、参加者の元いた世界の脱落者、関係者の墓が多数存在。(※死者に限る)
|[[[[仮面ライダーの夜明け]]]]|投下順|[[]]|
|[[[[仮面ライダーの夜明け]]]]|時系列順|[[]]|
|[[仮面ライダーの夜明け]]|秋山蓮|[[]]|
|[[私が彼の迷いを忘れないように]]|七原秋也|[[]]|
|~|真紅|[[]]|
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**対主催 ◆1yqnHVqBO6
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「俺は絶対に死ねない。
一つでも命を奪ったら、お前はもう後戻りできなくなる」
「………………俺はそれを望んでいる」
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「変身しろ」
そう七原秋也と真紅の前で言い放つ青年は秋山蓮。
七原達は秋山の言葉に困惑する。
先程の少年を探しながらなにか役に立つものを
調達しようと思ったがどこの家にも碌なものがおかれていない。
電器店すら見つけることはできず。
少し遠くなってしまうが大学で機材を調達することを
視野に入れ始めた二人は秋山に出会った。
「ヘン……シン? なんのことだかわからないなあ。
妙な勘違いしてんじゃないか?」
おどけたように言いながらも
七原はいつでも戦闘へ移れるように、足を少しだけ開く。
「とぼけるな。お前の頭に座っている
ソレは間違いなくミラーモンスターだ。
……ミラーモンスターのはずだ」
言葉の端に噛み締めるような
苦悩を感じさせながら秋山は言う。
「なら変身しろ。俺と戦え。俺と殺し合え!
お前にも”願い”があるのだろう!!」
それは激高か。それは懇願か。
どちらにせよ七原は首を振り。
その動きに追従し頭の上でゆっさゆっさと揺られながら
真紅は憤慨する。
「失礼ね。私はモンスターじゃないわ」
「それに俺達は戦う気なんてないぜ」
キッパリと告げる二人を見て
秋山は唇を強く強く噛みしめる。
「なら。こうなってもそう言い張ることができるか」
秋山はデッキを掲げる。
腰にベルトが浮き出るかのように現れる。
「変身!」
そして秋山は鋼の鎧を纏う”騎士”へと変わる。
「おおっ、ファンタジーだよ真紅。
アレ何だか知ってる?」
「シュウヤ。私をファンタジーなら
何でも知っているみたいに言わないでちょうだい」
頭から降りた真紅と軽口をたたきあう七原を見て
秋山はさらに苛立ちを強くする。
「これでもまだ変身する気がないというのなら。
斬る!」
秋山が地面を蹴ることで道が抉れる。
十分にあった距離を消されたのは七原秋也。
超常のスピードに七原は反応できない。
秋山は剣をもって一刀の煌きにより首を獲ろうとする。
それを防ぐのは舞うバラの花弁の奔流。
吹き飛ばされた秋山は空中で身を捻り着地する。
そこを追撃するのは七原秋也の銃撃。
その狙いは正確無比。
その胆力はまさに豪傑。
仮面ライダーの力を目の当たりにしても
七原秋也の心は恐怖を乗り越え。武器を離さない。
体勢を崩していたところへ空気を貫く弾丸が襲う。
着弾点は足。散弾特有の複数箇所同時攻撃が秋山の足を払い転倒させる。
「サンキュー真紅!」
「気を抜かないでシュウヤ。
彼の意志はまだ折れていないわ」
無様と称することができる形で尻餅をついていた
秋山はすぐに立ち上がる。
「何故だ……どうして追い打ちをかけない。
お前は仮面ライダーだろう?
“願い”のためなら殺しを躊躇う理由なんてないはずだ!」
秋山の叫びに七原は応える。
「俺は。
誰かを生きかえらせるためだろうと何のためだろうと。
殺し合いをする気はないよ」
七原の言葉に秋山は剣を構える。
「お前は大切なモノを奪われたことがないのか?」
「あるさ」
「あるわね」
七原の肯定に真紅も続く。
「どうしようもない現実を変えたいとは思わないのか?」
「思うよ」
「思うわね」
肯定はまた。
「秋也といったか。
ならお前も……そうなはずだ。
人を殺してでも願いを叶えるしか未来はないはずだ。
そんな奴らが集まっているこの“闘い”で」
秋山は腰を落とし再度の攻撃を繰りだす構えを取る。
「“闘い”を否定するお前たちは間違っている!」
その言葉と共に秋山の懐が光り輝く。
「あれはローザミスティカ?!」
その光を見て真紅は知る。
目の前の男が何をしたのかを。
姉妹の一人が既に脱落したことを。
ローザミスティカの輝きが速さを押し上げる。
輝きが剣を振るう腕へ新たな神経束のように行き渡る。
黒き翼の天使の魂が“騎士”を強くする。
踏み込みは音速。
七原の本能が。
殺し合いを生き延びてきた経験が。
本能に警鐘を鳴らし、剣が体を両断する寸前に大きく後退させるに至る。
そして七原は撃つ。
先の子供を撃ったような理想に敗北した形ではなく。
七原の。七原と真紅の理想を貫くために撃つ。
だが今の秋山には体のどこを狙おうとも効くことはない。
強化された仮面ライダーに人の兵器は敵わない。
不利を感じ取った真紅は花びら一つ一つ、
全力で秋山へと放つ。
だがそれを秋山のマントが変化した蝙蝠の超音波が
全てを防ぐとまではいかなくとも軌道を逸らす。
秋山が秋也を切り裂こうと剣を振り下ろす。
だが七原はわかっていた。
秋山の動きに迷いがあることを。
例え音にまで昇華された攻撃であろうと。
迷いのある攻撃を予測するのは
数年間血尿を流すほど拳法に打ち込んだ秋也には容易い。
手に持つ銃を大剣に持ちかえて斬撃を受け止める。
秋山と対峙しているのが桐山だったなら
斬撃を見切った上で一撃与えることができただろう。
秋山と対峙しているのが杉村だったなら
斬撃を見切った上で相手を打倒することさえできただろう。
だが七原にはこれが限界。
相手の迷いという思いをこめた一撃を受け止めるだけ。
ともすれば受け止めた腕が砕けるだろうと思われた
一撃の威力は予想以上に弱い。
七原は慣れぬ大剣をもって、
元天才エース兼ショートの再来と言わんばかりに
秋山を横薙ぎに斬りかかる。
だが秋山は仮面ライダーナイト。
“騎士”に剣で張り合うには分が悪すぎる。
たとえ七原の得物が相手の力を奪い、蓄える魔界の剣であってもだ。
秋山は大剣が来るのを構わずに剣先を地面へ向ける。
そして限界まで大剣を引きつけると、
上体を大きく逸らし柄頭を渾身の力で
大剣の先へ打ち当てることにより秋也の手から武器を弾き飛ばす。
予想外の秋山の行動に秋也は目を見開く。
だがさらなる驚愕が待っていることを
腹にめり込む秋山の足が教える。
秋也は大きく蹴り飛ばされ数メートル転がる。
「シュウヤ!」
真紅がローザミスティカにより強化された
ダークウィングを退け。
七原へと走る。
「さあ、これで生身では殺されるとわかっただろう。
さあ、変身しろ。俺と戦え。
アレはミラーモンスターだろう。
お前は仮面ライダーだろう!」
秋山の前に真紅が立ちふさがる。
「だ……めだ真紅。逃げろ」
腹部を襲う地獄の苦しみに耐えながら、秋也は真紅に言う。
「馬鹿ね」
真紅は少しだけ秋也に眼をむけて、
口元にほんの少しの笑みを形作る。
「私達は仲間でしょう?」
真紅と秋也を秋山は困惑したように見つめる。
「何故だ? お前は何だ?
ミラーモンスターだろう!?
化物だろう!?
なのに……どうしてそんな眼をする!
お前までそんな眼をする!!」
事実からは必死に目をそむけ。秋山は叫ぶ。
「貴方が何を勘違いしているのかわからないけれども」
「お前が何を勘違いしているのか知らないけどさ」
真紅と七原は誇りをこめて言う。
「私は誇り高きローゼンメイデンの第5ドール。
そして幸せな……ここにはいないマスターのお人形」
「コイツは俺の大切な友達なんだ。
辛くて心が折れそうだったとき。支えてくれたすごく良い友達なんだ」
二人は続ける。
「だから私はモンスターなんかじゃないわ」
「だからコイツは化物なんかじゃない」
二人の言葉は。秋山蓮へと届いた。
届いて。そして掻き乱した。
仮面ライダーナイトを包む光が捩れる。
散乱する。濁りきったものへと変わる。
ダークウィングが苦鳴の声をあげる。
仮面ライダーナイトが頭に手をやり苦しみで体を折り曲げる。
ダメージから立ち直った七原が真紅のそばに立つ。
「ローザミスティカが彼を蝕み、苛んでいるのだわ」
真紅が悲しそうに呟く。
「あの輝きは……この地獄の底からでも執念深く相手を苦しめようとする
性根の悪さが滲みでているようなローザミスティカは。あの子の…………」
真紅は目を閉じ。
宿敵とも言えた姉妹との思い出に心を馳せる。
だがそれも少しの間だけ。
「どうするのシュウヤ?
今なら簡単に逃げられると思うけれども。
いえ……逃げるべきかもしれないわね。今すぐに」
提案にも似た真紅の言葉に秋也はニカリと笑う。
「よくわからないけどさ。
ローザミスティカって大切なモノなんだろ?
じゃあ、取り返してやらないとさ」
真紅は秋也を見上げる。
秋也は笑みを絶やさず言う。
「もっと頼れよ。抱え込むなよ。
せっかく友達になれたってのにそれじゃあ寂しすぎるぜ?」
真紅の表情はほんの少しだけ震えていて。
友の言葉が真紅の魂――ローザミスティカ――を
より美しく咲き誇らせる。
「貴方は……馬鹿ね。それに生意気だわ」
七原はその言葉に笑いながらも肩を竦め。
苦しむ秋山へ対峙する。
「お前が言うとおり。
この殺し合いはみんなが必要としているものかもしれない。
けれど。それでもいいんだ。
俺は言い続ける。貫き続ける。
世界中のみんながそれを肯定したとしても。
殺し合いなんて間違っているって」
七原秋也は宣言する。
「人も世界も変える。
俺は。俺達は。
“革命家” なんだからさ」
【E-4/市街地/一日目・早朝】
【七原秋也@バトルロワイアル】
[状態]:強い決意 、腹部に中ダメージ(ヴァルセーレの剣が吸い取った力で僅かに回復)
[装備]:レミントンM870(8/8) 、レミントンM870(8/8)、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ、信史のピアス@バトルロワイアル
[道具]:基本支給品、レミントンM870の弾(22発)
[思考・状況]
基本行動方針:真紅と共にプログラムの打倒
1:秋山からローザミスティカを奪う
2:脱出の為の情報収集、工具等の道具集め。 大学に向かうことも視野に入れる。
3:次にあの子に会ったら……
4:仲間を頼る。そして一緒に強くなる。
※本編終了後から参戦。
【真紅@ローゼンメイデン】
[状態]:健康。左足からアンモニア臭。 疲労(中)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ホーリエ、ハリセン@現実
[思考・状況]
基本行動方針:七原秋也と行動をともにし、脱出する 。
1:秋山から水銀燈のローザミスティカを奪う
2:秋也が苦しい時は側にいる。
【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】
[状態]:健康、ダメージ(小)、疲労(中)、ローザミスティカにより強化、暴走
[装備]:カードデッキ(ナイト) 、ローザミスティカ(水銀燈)(暴走中)
[道具]:基本支給品、不明支給品×1、
[思考・状況]
基本行動方針:??????
1:俺は。俺は! 俺はっ!!
[備考]
参戦時期:少なくとも恵理が目覚めるより前、手塚との出会い以降からの参戦
水銀燈を新種のミラーモンスターだと認識?
アリスゲーム等の正規の形でローザミスティカを手に入れたわけではないので
ローザミスティカは所有者に力を与えますが同時に心身を蝕みます。
同意のもとで手に入れたらどうなるかは後続の書き手にお任せします。
あと人工精霊も。
[共通備考]
F-2の墓場には、参加者の元いた世界の脱落者、関係者の墓が多数存在。(※死者に限る)
|[[[[仮面ライダーの夜明け]]]]|投下順|[[水のように優しく、華のように激しく]]|
|[[[[仮面ライダーの夜明け]]]]|時系列順|[[水のように優しく、華のように激しく]]|
|[[仮面ライダーの夜明け]]|秋山蓮|[[I want to smile for you]]|
|[[私が彼の迷いを忘れないように]]|七原秋也|~|
|~|真紅|~|
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