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「SNOW STORM」(2011/12/05 (月) 02:37:41) の最新版変更点
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**SNOW STORM ◆CFbjQX2oDg
唯一人を残して皆が去っていった刑務所内だが、破壊の音は依然変わりなく響いている。
コンクリート片が付いた鉄パイプで
爆風でひしゃげたスコップで
己の拳と足で
心の奥底から湧き出る苛立ちを発散させるべく、周囲の物に対してぶつけている。
折れた右腕は先ほど添え木を付けて固く縛る応急処置をした。
そのため何かを握るくらいは出来るようになった。
所々の壁に穴があき、机や椅子は既に本来の用途で使用することは不可能になって転がっている。
見えない何かと戦っているが如く男は暴れ続ける。
不意に男の動きが止まる。
そして、あるモノの前まで歩いてしゃがみこむ。
霞刑部だったものだ。
四肢は有り得ない方に曲がり、爆風に煽られて焼け焦げていて異臭を放っている。
男はその死体に手を伸ばすと躊躇なく肉を引きちぎって口に入れた。
数回咀嚼した後ににやりと微笑みを浮かべると何度も手を伸ばした。
血抜きもしていない、先程まで確かに生きていた人肉を男は貪るように食す。
忍者として引き締まった筋肉は柔らかさの中に筋がしっかりとあり
そのコリコリとした食感が浅倉の食欲をさらに増幅させる。
表面はしっかり焼けているが、傷の裂け目から無理やり引きちぎると、まだまだピンク色をした肉部分が顔を覗かせる。
戦闘前に厨房から拝借していた香辛料をかけ、まだ死体の周囲に残っていた火種で炙ってみる。
如何に筋肉質な大男と云えども多少なりとも脂肪分はある。
火で炙ることにより脂が滴り火力が増進させる。
パキッパキッと音を立てながら収縮していく。
内部にも程よく火が通ったことを確認すると、そのまま口の中へと入れる。
先ほどとはまた違った香ばしさがあり浅倉の食欲を満足させていく。
支給品の水を豪快に飲み干しボトルを投げ捨てる。
腹が膨らみ幾分気持ちが落ち着いた浅倉。
この刑務所内に自分以外いないことは先ほど暴れたのに誰も戦いに来ないことからほぼ間違いない。
入口の瓦礫をどうにかして外に出ないことには、浅倉の望む闘争は得られない。
“食べ残し”から引きちぎった首輪にカードデッキをかざす。
聞きなれた金属音が耳に響きベルトが腰に装着される。
腕の力を抜き、深く深呼吸をする。
ゆっくりと右肘を曲げながら胸の前へ運び、左腕は腰の辺りに移動させ、正拳突きを繰り出すかの構えになる。
挙げられた右手が獲物を狙う蛇に見立てるかのように眼前の空間に喰らい付き、引き戻す。
その動作と同時に紡がれられる言葉は
「変身!」
合わせ鏡の鏡像のように、幾重にも浮かび上がる仮面を被った戦士が浅倉威と一つに重なる。
ダラリと首を回し、声に出しながら快楽に溺れる溜息のように息を吐き出す。
仮面ライダー王蛇、ここに現る。
腰のデッキから一枚のカードを取り出し、セットする。
――ADVENT――
電子音と共に現れたモンスターは彼を象徴する蛇……ではなく、サイ型モンスター『メタルゲラス』。
浅倉とは異なる本物の野生の唸り声を上げると刑務所入口の瓦礫に突進する。
しかし、ミラーモンスターの中でもトップクラスの突進力を誇るメタルゲラスの体当たりをもってしても
入口を塞ぐ瓦礫を撤去するにはもの足りない。
続けて浅倉はカードをセットする。
――FAINALVENT――
再び瓦礫に突進するメタルゲラスの肩に乗り、その勢いに乗った王蛇。
カードの力が付与され、先ほどとは比較にならないほど加速するメタルゲラス。
空気が摩擦により火花を散らし、黄金色の弾丸となった王蛇がそこに突っ込む。
猛々しい音と共に、蛇は閉じ込められた巣穴から脱出した。
「さて、祭りの会場はどこだ?」
蛇は只々闘争を求めて歩み出す。
行く先に誰がいるのかなどわからない。
自らの勘を頼りに進むだけだ。
その先に闘争があることを疑いもしない、しっかりとした足取りで。
◇ ◆ ◇
――また会おう。我が子らよ。
「そんな……有り得ねぇ…」
首輪から発した音声は戦場マルコの足を止めさせる。
「俺たちの愛(LOVE)パワーはこんな簡単に終わっちまうもんなのか?」
地面に拳を叩きつける。
鍛え上げられたマルコの腕が放った拳は雪のコーティングを軽々と突き破り大地に突き刺さる。
何度も何度も拳を打ち付ける。
雪が朱に染まっていく。
「何がDEAD ENDを回避するだよ……愛、俺は……」
14年前、孤児院の皆で桜見タワーに行った。
そこで、愛と出会った。
一目見て自分たちと同じ境遇だってことはわかった。
最悪だと呟いた愛に俺は言った。
『良かったじゃねえか。明日は今日よりいい日にしかならねえってわけだ』
これが愛と俺との出会いだ。
俺は愛に約束したんじゃないのか?
俺と二人でいることで最高にしてやると。
高校を卒業するのが決まった時は二人で桜見タワーに行った。
俺たちは孤児院の仲間でなく、男女としての交際をしていた。
ガキなりに一生懸命だった俺のプロポーズに対して愛はこう返した。
『マルは最悪を最高に変えてくれた。だから桜見タワー(ここ)で式を挙げたいの』
バカやろう。
俺のいないところで一人で死んで最高なわけがあるかよ……
俺はお前を再び最悪に突き落としてしまう男なんだ……
拳から流れる血液とは違う液体が雪に染みる。
――…ザザッ
ここに連れてこられる前から何度も聴いたノイズ音。
条件反射のように体が動く。
いいぜ、ちょうど一暴れしたいと思っていたんだ。
どこの馬鹿だか知らねぇがボコってやる。
ポケットから取り出した携帯電話をチラリと見て、時計と時間を見比べる。
後ろを振り返ることなく横に数歩移動する。
先ほどまでいた場所に鎌を振り下ろしていた男が驚愕の眼差しでこちらを見ている。
いいねぇ。その顔最高だねぇ。
そういう顔した連中を逆にぶん殴ってやるのが快感なんだよ。
『マルったら、また喧嘩して帰ってきたの? 危ないことはやめてよね』
もう二度と聞くことは出来ない愛の言葉。
脳裏に浮かんだ他愛の無い日常を振り切るかのように大地を蹴り、男の顔面に向かって強烈な右ストレートを繰り出す。
決まった。いつものタイミング通りだ。
しかし、マルコの拳は男の顔面を捉えることなく空を切る。
常人を遥かに超えたバネで無理やり跳び間合いの外に離脱したのだ。
「なんだあ、手前は? いい年して忍者のコスプレか? 12thみたいにヒーロー気取りかよ」
「霞刑部だけでない。甲賀の弦之介も死んだ。天膳殿が討ち取ったに違いない
ならば、天膳殿が動いたなら俺も動くが道理。伊賀の者以外は皆討ち取ってくれよう」
ひゅるるるるる
男は言い終わると同時に唇を窄めて独特の音を発する。
山中や集落で発生した場合は空気の歪みがどうにか見ることはできる。
だが、この白銀の世界ではそれを確認するのは不可能と言えよう。
#######
コスプレ野郎(モサモサ頭)
見えない何かで攻撃してくる。
ギリギリまで引きつけたが
カウンターは取れなかった
DEAD END
#######
突きつけられた未来は死の宣告。
最愛の女性、美神愛には既に確定した過去の宣告。
覆したかった。デウスに覆すことは奇跡だと言われても自分たちの愛(LOVE)なら出来ると信じていた。
(ふざけんな! 俺の未来は俺が決めるんだよ!!)
それはまったくの直感だった。
相手が口笛のような仕草をしたことが見えない攻撃のトリガーなら、風か空気のようなものではないのかと。
確かに風や空気なら見えない。
なら色を付けてやればいい。
先ほど殴りつけ朱に染まった雪のように。
腕を大きく奮って拳から滴る血液を辺りに散らす。
既に血液が染みている雪を毎降らすように天高く投げる。
何も無い空間に雪と血液が吸い込まれていく。
「見えたぜ! お前の攻撃の正体!」
見えない何かが吸引力を持っているならそれから離れればいい。
マルコは大きく後ろに跳び、即座にアムルタートと合体する。
触手の半分を謎の攻撃に伸ばし吸い込まれ切り刻まれながらも無理やり進路を変えて防ぐ。
残りの半分を小四郎めがけて伸ばす。
小四郎は思惑が外れたことに舌打ちをしながら迫り来る触手に鍛え上げられた身体能力のみでかわしていく。
屈み、飛んで、身を捻って、紙一重の所で全て交わす。
交わすだけでなく、腰に差していた鎌を抜き出し迫る触手数本を切り刻む反撃まで見せた。
「見たことも無い忍術だ。先程の者といい、伊賀と甲賀以外にも忍びの里があったのか?」
どうにかDEAD ENDを回避したマルコ。
だが、生き延びたという安堵の感情は一向に湧いてこない。
頬を濡らす汗ではない液体。
何でなんだよ……
俺には今みたいにDEAD ENDを回避する奇跡が起こすだけの力があるじゃないか。
なのに、何で……
何で俺は愛を守ってやれなかったんだ……
持てる力を発揮して危機を乗り越えたはずなのに
心に吹き荒れるのは無力感の嵐。
「祭りの場所はここか?」
二人が同時に声の方を観る。
視線が交差していた状態から三角形を描くように変化する。
「ん? お前もライダーなのか? まぁいい、俺と戦えよ」
「何だぁ手前は……? とりあえずお前もボコッてやるよ」
「さっきの……ここで二人とも討ち取ってくれる!」
雪原に吹き荒れる嵐はまだまだ止まない。
【B-2 雪原/1日目・朝】
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[状態]:興奮状態、極度の苛立ち、右腕骨折(応急処置済)、ダメージ(小)、満腹
[装備]:スコップ
[道具]:基本支給品×2、カードデッキ(王蛇)、不明支給品3~4、首輪(霞刑部)
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを楽しむ
1:目の前の二人と戦う
[備考]
※浅倉は名簿をよく確認していません。
※刑務所の入り口が爆発で崩れました。
[参戦時期]
不明 後の書き手にお任せします。
【筑摩小四郎@バジリスク~甲賀忍法帖~】
[状態]:健康
[装備]:鎌@バトルロワイアル 、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[道具]:基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:天膳様と姫様(朧)を守る。その為にも一刻も早く合流したいが……。
1:二人の首を手土産に天膳に届ける。
2:坂本に対する僅かな不信感
※香川英行の名前を知りません
【戦場マルコ@未来日記】
[状態]:疲労(小)、かなりの焦り
[装備]:交換日記のレプリカ・戦場マルコ用@未来日記、常勝無敗のケンカ日記のレプリカ@未来日記、
アムルタート@waqwaq
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:とりあえずボコる
1: 愛……
2:ゴメンな、金糸雀におっさん……
|[[Holocaust(下)]]|投下順|[[]]|
|[[Holocaust(下)]]|時系列順|[[]]|
|[[Not Enhanced Empowered and Tactic]]|浅倉威|[[All You Need]]|
|~|筑摩小四郎|~|
|[[悪夢の灯火]]|戦場マルコ|~|
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**SNOW STORM ◆CFbjQX2oDg
唯一人を残して皆が去っていった刑務所内だが、破壊の音は依然変わりなく響いている。
コンクリート片が付いた鉄パイプで
爆風でひしゃげたスコップで
己の拳と足で
心の奥底から湧き出る苛立ちを発散させるべく、周囲の物に対してぶつけている。
折れた右腕は先ほど添え木を付けて固く縛る応急処置をした。
そのため何かを握るくらいは出来るようになった。
所々の壁に穴があき、机や椅子は既に本来の用途で使用することは不可能になって転がっている。
見えない何かと戦っているが如く男は暴れ続ける。
不意に男の動きが止まる。
そして、あるモノの前まで歩いてしゃがみこむ。
霞刑部だったものだ。
四肢は有り得ない方に曲がり、爆風に煽られて焼け焦げていて異臭を放っている。
男はその死体に手を伸ばすと躊躇なく肉を引きちぎって口に入れた。
数回咀嚼した後ににやりと微笑みを浮かべると何度も手を伸ばした。
血抜きもしていない、先程まで確かに生きていた人肉を男は貪るように食す。
忍者として引き締まった筋肉は柔らかさの中に筋がしっかりとあり
そのコリコリとした食感が浅倉の食欲をさらに増幅させる。
表面はしっかり焼けているが、傷の裂け目から無理やり引きちぎると、まだまだピンク色をした肉部分が顔を覗かせる。
戦闘前に厨房から拝借していた香辛料をかけ、まだ死体の周囲に残っていた火種で炙ってみる。
如何に筋肉質な大男と云えども多少なりとも脂肪分はある。
火で炙ることにより脂が滴り火力が増進させる。
パキッパキッと音を立てながら収縮していく。
内部にも程よく火が通ったことを確認すると、そのまま口の中へと入れる。
先ほどとはまた違った香ばしさがあり浅倉の食欲を満足させていく。
支給品の水を豪快に飲み干しボトルを投げ捨てる。
腹が膨らみ幾分気持ちが落ち着いた浅倉。
この刑務所内に自分以外いないことは先ほど暴れたのに誰も戦いに来ないことからほぼ間違いない。
入口の瓦礫をどうにかして外に出ないことには、浅倉の望む闘争は得られない。
“食べ残し”から引きちぎった首輪にカードデッキをかざす。
聞きなれた金属音が耳に響きベルトが腰に装着される。
腕の力を抜き、深く深呼吸をする。
ゆっくりと右肘を曲げながら胸の前へ運び、左腕は腰の辺りに移動させ、正拳突きを繰り出すかの構えになる。
挙げられた右手が獲物を狙う蛇に見立てるかのように眼前の空間に喰らい付き、引き戻す。
その動作と同時に紡がれられる言葉は
「変身!」
合わせ鏡の鏡像のように、幾重にも浮かび上がる仮面を被った戦士が浅倉威と一つに重なる。
ダラリと首を回し、声に出しながら快楽に溺れる溜息のように息を吐き出す。
仮面ライダー王蛇、ここに現る。
腰のデッキから一枚のカードを取り出し、セットする。
――ADVENT――
電子音と共に現れたモンスターは彼を象徴する蛇……ではなく、サイ型モンスター『メタルゲラス』。
浅倉とは異なる本物の野生の唸り声を上げると刑務所入口の瓦礫に突進する。
しかし、ミラーモンスターの中でもトップクラスの突進力を誇るメタルゲラスの体当たりをもってしても
入口を塞ぐ瓦礫を撤去するにはもの足りない。
続けて浅倉はカードをセットする。
――FAINALVENT――
再び瓦礫に突進するメタルゲラスの肩に乗り、その勢いに乗った王蛇。
カードの力が付与され、先ほどとは比較にならないほど加速するメタルゲラス。
空気が摩擦により火花を散らし、黄金色の弾丸となった王蛇がそこに突っ込む。
猛々しい音と共に、蛇は閉じ込められた巣穴から脱出した。
「さて、祭りの会場はどこだ?」
蛇は只々闘争を求めて歩み出す。
行く先に誰がいるのかなどわからない。
自らの勘を頼りに進むだけだ。
その先に闘争があることを疑いもしない、しっかりとした足取りで。
◇ ◆ ◇
――また会おう。我が子らよ。
「そんな……有り得ねぇ…」
首輪から発した音声は戦場マルコの足を止めさせる。
「俺たちの愛(LOVE)パワーはこんな簡単に終わっちまうもんなのか?」
地面に拳を叩きつける。
鍛え上げられたマルコの腕が放った拳は雪のコーティングを軽々と突き破り大地に突き刺さる。
何度も何度も拳を打ち付ける。
雪が朱に染まっていく。
「何がDEAD ENDを回避するだよ……愛、俺は……」
14年前、孤児院の皆で桜見タワーに行った。
そこで、愛と出会った。
一目見て自分たちと同じ境遇だってことはわかった。
最悪だと呟いた愛に俺は言った。
『良かったじゃねえか。明日は今日よりいい日にしかならねえってわけだ』
これが愛と俺との出会いだ。
俺は愛に約束したんじゃないのか?
俺と二人でいることで最高にしてやると。
高校を卒業するのが決まった時は二人で桜見タワーに行った。
俺たちは孤児院の仲間でなく、男女としての交際をしていた。
ガキなりに一生懸命だった俺のプロポーズに対して愛はこう返した。
『マルは最悪を最高に変えてくれた。だから桜見タワー(ここ)で式を挙げたいの』
バカやろう。
俺のいないところで一人で死んで最高なわけがあるかよ……
俺はお前を再び最悪に突き落としてしまう男なんだ……
拳から流れる血液とは違う液体が雪に染みる。
――…ザザッ
ここに連れてこられる前から何度も聴いたノイズ音。
条件反射のように体が動く。
いいぜ、ちょうど一暴れしたいと思っていたんだ。
どこの馬鹿だか知らねぇがボコってやる。
ポケットから取り出した携帯電話をチラリと見て、時計と時間を見比べる。
後ろを振り返ることなく横に数歩移動する。
先ほどまでいた場所に鎌を振り下ろしていた男が驚愕の眼差しでこちらを見ている。
いいねぇ。その顔最高だねぇ。
そういう顔した連中を逆にぶん殴ってやるのが快感なんだよ。
『マルったら、また喧嘩して帰ってきたの? 危ないことはやめてよね』
もう二度と聞くことは出来ない愛の言葉。
脳裏に浮かんだ他愛の無い日常を振り切るかのように大地を蹴り、男の顔面に向かって強烈な右ストレートを繰り出す。
決まった。いつものタイミング通りだ。
しかし、マルコの拳は男の顔面を捉えることなく空を切る。
常人を遥かに超えたバネで無理やり跳び間合いの外に離脱したのだ。
「なんだあ、手前は? いい年して忍者のコスプレか? 12thみたいにヒーロー気取りかよ」
「霞刑部だけでない。甲賀の弦之介も死んだ。天膳殿が討ち取ったに違いない
ならば、天膳殿が動いたなら俺も動くが道理。伊賀の者以外は皆討ち取ってくれよう」
ひゅるるるるる
男は言い終わると同時に唇を窄めて独特の音を発する。
山中や集落で発生した場合は空気の歪みがどうにか見ることはできる。
だが、この白銀の世界ではそれを確認するのは不可能と言えよう。
#######
コスプレ野郎(モサモサ頭)
見えない何かで攻撃してくる。
ギリギリまで引きつけたが
カウンターは取れなかった
DEAD END
#######
突きつけられた未来は死の宣告。
最愛の女性、美神愛には既に確定した過去の宣告。
覆したかった。デウスに覆すことは奇跡だと言われても自分たちの愛(LOVE)なら出来ると信じていた。
(ふざけんな! 俺の未来は俺が決めるんだよ!!)
それはまったくの直感だった。
相手が口笛のような仕草をしたことが見えない攻撃のトリガーなら、風か空気のようなものではないのかと。
確かに風や空気なら見えない。
なら色を付けてやればいい。
先ほど殴りつけ朱に染まった雪のように。
腕を大きく奮って拳から滴る血液を辺りに散らす。
既に血液が染みている雪を毎降らすように天高く投げる。
何も無い空間に雪と血液が吸い込まれていく。
「見えたぜ! お前の攻撃の正体!」
見えない何かが吸引力を持っているならそれから離れればいい。
マルコは大きく後ろに跳び、即座にアムルタートと合体する。
触手の半分を謎の攻撃に伸ばし吸い込まれ切り刻まれながらも無理やり進路を変えて防ぐ。
残りの半分を小四郎めがけて伸ばす。
小四郎は思惑が外れたことに舌打ちをしながら迫り来る触手に鍛え上げられた身体能力のみでかわしていく。
屈み、飛んで、身を捻って、紙一重の所で全て交わす。
交わすだけでなく、腰に差していた鎌を抜き出し迫る触手数本を切り刻む反撃まで見せた。
「見たことも無い忍術だ。先程の者といい、伊賀と甲賀以外にも忍びの里があったのか?」
どうにかDEAD ENDを回避したマルコ。
だが、生き延びたという安堵の感情は一向に湧いてこない。
頬を濡らす汗ではない液体。
何でなんだよ……
俺には今みたいにDEAD ENDを回避する奇跡が起こすだけの力があるじゃないか。
なのに、何で……
何で俺は愛を守ってやれなかったんだ……
持てる力を発揮して危機を乗り越えたはずなのに
心に吹き荒れるのは無力感の嵐。
「祭りの場所はここか?」
二人が同時に声の方を観る。
視線が交差していた状態から三角形を描くように変化する。
「ん? お前もライダーなのか? まぁいい、俺と戦えよ」
「何だぁ手前は……? とりあえずお前もボコッてやるよ」
「さっきの……ここで二人とも討ち取ってくれる!」
雪原に吹き荒れる嵐はまだまだ止まない。
【B-2 雪原/1日目・朝】
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[状態]:興奮状態、極度の苛立ち、右腕骨折(応急処置済)、ダメージ(小)、満腹
[装備]:スコップ
[道具]:基本支給品×2、カードデッキ(王蛇)、不明支給品3~4、首輪(霞刑部)
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを楽しむ
1:目の前の二人と戦う
[備考]
※浅倉は名簿をよく確認していません。
※刑務所の入り口が爆発で崩れました。
[参戦時期]
不明 後の書き手にお任せします。
【筑摩小四郎@バジリスク~甲賀忍法帖~】
[状態]:健康
[装備]:鎌@バトルロワイアル 、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[道具]:基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:天膳様と姫様(朧)を守る。その為にも一刻も早く合流したいが……。
1:二人の首を手土産に天膳に届ける。
2:坂本に対する僅かな不信感
※香川英行の名前を知りません
【戦場マルコ@未来日記】
[状態]:疲労(小)、かなりの焦り
[装備]:交換日記のレプリカ・戦場マルコ用@未来日記、常勝無敗のケンカ日記のレプリカ@未来日記、
アムルタート@waqwaq
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:とりあえずボコる
1: 愛……
2:ゴメンな、金糸雀におっさん……
|[[Holocaust(下)]]|投下順|[[君に触れて未来が変わる]]|
|[[Holocaust(下)]]|時系列順|[[君に触れて未来が変わる]]|
|[[Not Enhanced Empowered and Tactic]]|浅倉威|[[All You Need]]|
|~|筑摩小四郎|~|
|[[悪夢の灯火]]|戦場マルコ|~|
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