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「破滅の時計盤も時には」(2012/05/18 (金) 02:27:43) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
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*破滅の時計盤も時には
彼女の表情は見えなかった。
袋を被せられていたから。
夕焼けの色が薄暗い倉庫とは相性が悪いのか。
その場の状況を掴むのにも時間が必要だった。
学生服を着ている彼とそう変わらない歳頃の少年達。
少年たちが取り囲んでいるのはひとりの少女。
少女の衣服が乱れ、か細い声で彼の名前を呼ぶ声がした。
震える足を動かして暗闇の中を潜るように進んでいく。
徐々に露になっていく光景。
近づくに連れて鼻孔を刺激する生臭い匂い。
汗と体液が散っていた埃と砂まみれのコンクリート床。
少女の下半身から赤いものが流れていたのを彼、マルコは目にした。
何かに気づいた瞬間、時は既に破滅の時刻を過ぎ去っていた。
愛は汚され、視界にノイズが走り。
少年だった戦場マルコが我に返った時、彼の両手は血に染まっていた。
………………。
############
突如として訪れた予想外の攻撃に
戦場マルコは跡形もなく消滅する。
DEAD END
###########
雪の降る音、それはここにいる誰に届くのだろうか。
蔓が幾本にも編み込まれ鞭となり
大猿ティオとブックへと襲いかかった。
その木々。のたうち回る蛇か。
不規則的な動きをする蔓ではあったが
ティオは難なくこれを掴みとった。
「マルコ、その子を殺すのかしら!?」
「……場合によってはな」
金糸雀を振り返ることなくマルコは答えた。
煮え切らない返答は彼の迷いを意味しているのかもしれないが。
彼の頭をヘルメットのようにすっぽり覆った触手。
大きく脈動をしているのがマルコの意志を裏付けていた。
「あの子はカナに任せて欲しいかしら」
「いや駄目だ」
「ど、どうして?」
狼狽する金糸雀の頭に手を置いて
マルコはにかりと笑って力強く頷きかける。
「そんな顔すんなよ。
一緒に闘った方が早く済むって話なだけだ」
「マルコ…………
顔がアンパンマンになってなかったら
かっこよかった気がするかしら」
「ほっとけ」
マルコは苦笑して手を離し。
手が置かれていた場所に自身の手をやっていた金糸雀も
口をとがらせてはいるが表情自体は穏やか。
「見ていられないね。
ついさっきまで裏切り、裏切られ、あれほど怒っていたというのに。
どうせ再び殺しあうということがわからないんだ?」
「テメエには理解できねえ簡単な話さ。
情が移ったんだ」
「この先……互いに闘うのだとしても。
心通じる瞬間ができるならカナは信じてみたいかしら」
嫌悪で額に深く皺を刻んだブックは
迷わずティオに攻撃を命じる。
轟く咆哮が雪原を揺らし、
筋肉で覆われた腕が三度と振るわれる。
しかしそれをマルコは避けることなく
大樹を生やして盾にして防いだ。
拳を受け止めた大樹はたちまち悲鳴をあげ、
大きく撓み、軋み音を立て、ついにはへし折れる。
だがその先にあるのは金糸雀が展開していた音の網。
張り巡らされたそれは鋼線に突進したかのごとく腕中の皮膚を斬り裂いた。
予想外の罠に大きくよろけたティオへと間髪をいれず。
マルコは地面深くに両腕を突き刺す。
その両手から地面に伝わるのは植物の息吹。
橋が壊れ、たちまちに積もった雪の層から
生えてくる大樹の根。
動きが鈍ったティオにそれを避けることはできず。
肥大化した筋肉を締め付ける樹の根は確実に
ティオの体力を吸い取っていった。
「狂戦士がこんなに容易く負けるとはね」
初めは両足を踏ん張ることで辛うじて立っていられたティオだったが
際限なく吸い込むアムルタートの能力に意識をも吸われ倒れ伏した。
称賛の言葉に苦渋の表情を付け加えたが
マルコは返事もせずに脇目もふらず言葉の主へと突っ込む。
「金糸雀、援護を頼む!
小四郎はその子を見張ってろ!」
マルコの後方に位置する小四郎は頷きもせず
ティオに無気力な視線を注ぎ。
金糸雀は改めてバイオリンを構える。
一瞬でブックとの距離を詰めたマルコは
ジャブを放つ、だが拳が砕くのは雪の粒、結晶のみ。
真っ先に勝負を決めようとブックは
マルコの顎へと掌底を叩きこまんとするが
呆気なく打ち手を掴まれた。
「蓋を開ければなるほど、人に頼るしか
能がねえへなちょこ野郎だぜ」
口汚く罵られてもブックは涼しい顔で受け流し
至近距離からの光弾を連射する。
「きかねえなあ! あくびが出るってもんだ!」
しかし幾つもの光弾をその身に受けようが
物ともせずにマルコはブックに連打を浴びせる。
狂戦士として強化されたティオ、
その身に蓄えられた養分を吸収したことで
マルコの身体能力は飛躍的に向上していた。
限界まで伸びきるストレートで距離を取ると
マルコは頭上で両手を組み合わせさながら大鎚の形をとる。
「決まりだ!」
振り下ろされる拳、不得手であろう接近戦に持ち込まれた
魔物使いブックに避ける術も防ぐ術もない。
なのに、ブックの顔には焦りが微塵もなく。
魔物使いの懐から場違いなほどに愛らしい小動物が顔を出した。
「……出番だよジュリー。
正体を現し、僕と一つになるんだ」
マルコの攻撃がブックを叩き潰す瞬間、
視覚可能な範囲を超熱量による発光が消し飛ばし。
マルコの攻撃は空を切った。
「これこそが僕の真のカードさ」
声が聞こえたのは遥か上空から。
降り止まなかった雪はここに突如として出現した
超大な威圧感に恐れをなしたのかやんでいた。
空にいたのは龍。
龍を纏った人。
胴体は龍の頭部が鎧の役割を果たし
手足もまた如何なる攻撃を通さない絶対的硬質の鱗に守られていた。
「神々しい姿だろう?
冥土の土産として眼に焼きつけておくのを勧めるよ」
そして龍の頭部にエネルギーが集まり、
灼熱の劫火球を吐き出した。
「反応する暇もないだろうね」
ブックの言葉に間違いがないことを示すかのように
火球が地面に着弾するよりも早く余波で雪も大地も焼け焦げていく。
マルコの護神像アムルタートの能力は木。
故に弱点は炎。
加えて大ぶりの攻撃を交わされた後の事態の急展開により
マルコの体は反応を許さない。
破滅の時は訪れる。
これによりDEAD ENDは予知通りに――
――ザザッ。
############
突如として訪れた予想外の攻撃。
だが所有者戦場マルコは金糸雀の援護により
空いた顔面にクロスカウンターを決めた。
###########
耳に届いたのはノイズ。
「切り札といっても予知されてたら
テレフォンパンチと変わんねえな」
声はブックの直ぐ側から。
火花の音に掻き消されそうな
バイオリンの音が周囲を漂う。
マルコの頭から生えた触手が集まり、束ねられ、
3mの巨大な棍棒と化してブックの顔面を
今度こそ真正面から確かに打った、打ちのめした。
ブックの鼻から血が噴き、顎から滴り落ちていく。
空の両手でブックから弓矢を奪い。
攻撃が終わったマルコは落下したが
金糸雀の音のクッションにより音もなく着地する。
「……予知……未来予知か」
顔を片手で抑えたブックは唇を噛み締めつつ
マルコの能力の正体を探ろうとした。
「俺の未来予知は常勝不敗のケンカ日記だ」
「ちょっとマルコ! わざわざ教えなくても」
「いいじゃねえか。気にすんなよ」
屈辱に染まっていてもブックの眼は知性を失わず
視線は金糸雀の手元に縫い付けられた。
彼女の手にあるのはすこし大きめの携帯電話。
「……そこに映し出されるのが予知というわけかい」
「そうだ」
「いやだからいちいち反応しなくても。
ああもうカナは策士キャラなのに相性悪いかしらぁ」
「何故だ」
マルコと金糸雀のやりとりを眼にして
ブックは困惑に拳を震わせる。
「なぜそんなものを預けることができる……!
お前たちはさっきまで殺し合いに順応してたんじゃないのか!?
隣の者への信頼が次の瞬間には踏み躙られる。
そんな簡単なことを予知できないというのか!」
「テメエの言ってることは正しいかもしれねえがよ。
こいつは俺を殺すこともできたのに俺を殺さず信頼したんだ」
金糸雀の前に再び歩み出たマルコは足を開き、拳を構える。
「なら俺の生命もちょっとは預けねえと
男がすたるってもんだろうよ。
愛(ラブ)以前の問題だぜ」
ブックの表情を徐々に邪気が侵食していき、
龍の炎よりも熱い赫怒が魔物の力と呼応していった。
「……信頼を、心を依り所にするのなら……
僕がこの世から抹殺してやる」
根源的な暴力欲求、衝動に身を委ね
抑えることなのない鬼気で澄んでいた雪原の空気が脈動する。
「へっ、いいねえその顔。実に見苦しい」
「気をつけるかしらマルコ」
背中越しに金糸雀へと親指を立て、
睨めつけるマルコはチンピラのように手招きする。
「来いよ《童貞(チェリーボーイ)》。
愛こそはすべて。この言葉がマジもんだって教えてやる」
【B-2/一日目/午後】
【金糸雀@ローゼンメイデン】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、
[装備]:金糸雀のバイオリン@ローゼンメイデン、レーダーのレプリカ@BTOOOM!
川田章吾のバードコール@バトルロワイアル 、常勝無敗のケンカ日記のレプリカ@未来日記、
[道具]:基本支給品、首輪(霞刑部)、首輪(平清)
不明支給品2~3
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームの破壊 ?
1:ブックとティオを対処。
[備考]
※支給品であるファウードの回復液@金色のガッシュは既に飲み干されました。
※基本支給品×3、が放置されています。
【筑摩小四郎@バジリスク~甲賀忍法帖~】
[状態]:首筋に痣。疲労(中)、無気力
[装備]:鎌@バトルロワイアル 、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[道具]:基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:どうしよう
1:ティオを見張る
2:天膳様に会わせる顔がないがブック達は殺したほうが良いかなあ
※香川英行の名前を知りません
【戦場マルコ@未来日記】
[状態]:疲労(中)、頭部に傷、顔中腫れ上がっている
[装備]:交換日記のレプリカ・戦場マルコ用@未来日記、
アムルタート@waqwaq、レーダーのレプリカ@BTOOOM!
ヨキの弓矢(8/10)@waqwaq
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:愛をとりもどす
1: 皆殺し? (ブックは殺す)
2:金糸雀を殺したくはない
3:小四郎と手を組む?(見捨てるか殺すか……?)
【ティオ@金色のガッシュ!!】
[状態]:狂戦士(バーサーカー)の術により狂化・外見にも変化、体力消費(大)、気絶
[装備]:
[道具]:基本支給品、
[思考・状況]
基本行動方針:???
1:…………。
※魔法が使えるかどうかは不明です
※体長5m、顔は鬼みたいな感じになってます。
【ブック@ブレイブ・ストーリー~新説~】
[状態]:ダメージ小 、心の力消費小、着殻、ボルキャンサー……きみはいいやつだった
[装備]:契約の玉@ブレスト、ジュリー(銀嶺)@ブレスト、双眼鏡@現実、 [道具]:基本支給品、青酸カリ@バトルロワイアル、魔本(ティオ)@金色のガッシュ!!、
[思考・状況]
基本行動方針:人の心と生命を殺していく
1:ティオを利用し人間を殺す
2:ガッシュ達魔物の子に興味
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|投下順|[[]]|
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|時系列順|[[]]|
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|金糸雀|[[]]|
|~|筑摩小四郎|~|
|~|戦場マルコ|~|
|~|ティオ|~|
|~|ブック|~|
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*破滅の時計盤も時には
彼女の表情は見えなかった。
袋を被せられていたから。
夕焼けの色が薄暗い倉庫とは相性が悪いのか。
その場の状況を掴むのにも時間が必要だった。
学生服を着ている彼とそう変わらない歳頃の少年達。
少年たちが取り囲んでいるのはひとりの少女。
少女の衣服が乱れ、か細い声で彼の名前を呼ぶ声がした。
震える足を動かして暗闇の中を潜るように進んでいく。
徐々に露になっていく光景。
近づくに連れて鼻孔を刺激する生臭い匂い。
汗と体液が散っていた埃と砂まみれのコンクリート床。
少女の下半身から赤いものが流れていたのを彼、マルコは目にした。
何かに気づいた瞬間、時は既に破滅の時刻を過ぎ去っていた。
愛は汚され、視界にノイズが走り。
少年だった戦場マルコが我に返った時、彼の両手は血に染まっていた。
………………。
############
突如として訪れた予想外の攻撃に
戦場マルコは跡形もなく消滅する。
DEAD END
###########
雪の降る音、それはここにいる誰に届くのだろうか。
蔓が幾本にも編み込まれ鞭となり
大猿ティオとブックへと襲いかかった。
その木々。のたうち回る蛇か。
不規則的な動きをする蔓ではあったが
ティオは難なくこれを掴みとった。
「マルコ、その子を殺すのかしら!?」
「……場合によってはな」
金糸雀を振り返ることなくマルコは答えた。
煮え切らない返答は彼の迷いを意味しているのかもしれないが。
彼の頭をヘルメットのようにすっぽり覆った触手。
大きく脈動をしているのがマルコの意志を裏付けていた。
「あの子はカナに任せて欲しいかしら」
「いや駄目だ」
「ど、どうして?」
狼狽する金糸雀の頭に手を置いて
マルコはにかりと笑って力強く頷きかける。
「そんな顔すんなよ。
一緒に闘った方が早く済むって話なだけだ」
「マルコ…………
顔がアンパンマンになってなかったら
かっこよかった気がするかしら」
「ほっとけ」
マルコは苦笑して手を離し。
手が置かれていた場所に自身の手をやっていた金糸雀も
口をとがらせてはいるが表情自体は穏やか。
「見ていられないね。
ついさっきまで裏切り、裏切られ、あれほど怒っていたというのに。
どうせ再び殺しあうということがわからないんだ?」
「テメエには理解できねえ簡単な話さ。
情が移ったんだ」
「この先……互いに闘うのだとしても。
心通じる瞬間ができるならカナは信じてみたいかしら」
嫌悪で額に深く皺を刻んだブックは
迷わずティオに攻撃を命じる。
轟く咆哮が雪原を揺らし、
筋肉で覆われた腕が三度と振るわれる。
しかしそれをマルコは避けることなく
大樹を生やして盾にして防いだ。
拳を受け止めた大樹はたちまち悲鳴をあげ、
大きく撓み、軋み音を立て、ついにはへし折れる。
だがその先にあるのは金糸雀が展開していた音の網。
張り巡らされたそれは鋼線に突進したかのごとく腕中の皮膚を斬り裂いた。
予想外の罠に大きくよろけたティオへと間髪をいれず。
マルコは地面深くに両腕を突き刺す。
その両手から地面に伝わるのは植物の息吹。
橋が壊れ、たちまちに積もった雪の層から
生えてくる大樹の根。
動きが鈍ったティオにそれを避けることはできず。
肥大化した筋肉を締め付ける樹の根は確実に
ティオの体力を吸い取っていった。
「狂戦士がこんなに容易く負けるとはね」
初めは両足を踏ん張ることで辛うじて立っていられたティオだったが
際限なく吸い込むアムルタートの能力に意識をも吸われ倒れ伏した。
称賛の言葉に苦渋の表情を付け加えたが
マルコは返事もせずに脇目もふらず言葉の主へと突っ込む。
「金糸雀、援護を頼む!
小四郎はその子を見張ってろ!」
マルコの後方に位置する小四郎は頷きもせず
ティオに無気力な視線を注ぎ。
金糸雀は改めてバイオリンを構える。
一瞬でブックとの距離を詰めたマルコは
ジャブを放つ、だが拳が砕くのは雪の粒、結晶のみ。
真っ先に勝負を決めようとブックは
マルコの顎へと掌底を叩きこまんとするが
呆気なく打ち手を掴まれた。
「蓋を開ければなるほど、人に頼るしか
能がねえへなちょこ野郎だぜ」
口汚く罵られてもブックは涼しい顔で受け流し
至近距離からの光弾を連射する。
「きかねえなあ! あくびが出るってもんだ!」
しかし幾つもの光弾をその身に受けようが
物ともせずにマルコはブックに連打を浴びせる。
狂戦士として強化されたティオ、
その身に蓄えられた養分を吸収したことで
マルコの身体能力は飛躍的に向上していた。
限界まで伸びきるストレートで距離を取ると
マルコは頭上で両手を組み合わせさながら大鎚の形をとる。
「決まりだ!」
振り下ろされる拳、不得手であろう接近戦に持ち込まれた
魔物使いブックに避ける術も防ぐ術もない。
なのに、ブックの顔には焦りが微塵もなく。
魔物使いの懐から場違いなほどに愛らしい小動物が顔を出した。
「……出番だよジュリー。
正体を現し、僕と一つになるんだ」
マルコの攻撃がブックを叩き潰す瞬間、
視覚可能な範囲を超熱量による発光が消し飛ばし。
マルコの攻撃は空を切った。
「これこそが僕の真のカードさ」
声が聞こえたのは遥か上空から。
降り止まなかった雪はここに突如として出現した
超大な威圧感に恐れをなしたのかやんでいた。
空にいたのは龍。
龍を纏った人。
胴体は龍の頭部が鎧の役割を果たし
手足もまた如何なる攻撃を通さない絶対的硬質の鱗に守られていた。
「神々しい姿だろう?
冥土の土産として眼に焼きつけておくのを勧めるよ」
そして龍の頭部にエネルギーが集まり、
灼熱の劫火球を吐き出した。
「反応する暇もないだろうね」
ブックの言葉に間違いがないことを示すかのように
火球が地面に着弾するよりも早く余波で雪も大地も焼け焦げていく。
マルコの護神像アムルタートの能力は木。
故に弱点は炎。
加えて大ぶりの攻撃を交わされた後の事態の急展開により
マルコの体は反応を許さない。
破滅の時は訪れる。
これによりDEAD ENDは予知通りに――
――ザザッ。
############
突如として訪れた予想外の攻撃。
だが所有者戦場マルコは金糸雀の援護により
空いた顔面にクロスカウンターを決めた。
###########
耳に届いたのはノイズ。
「切り札といっても予知されてたら
テレフォンパンチと変わんねえな」
声はブックの直ぐ側から。
火花の音に掻き消されそうな
バイオリンの音が周囲を漂う。
マルコの頭から生えた触手が集まり、束ねられ、
3mの巨大な棍棒と化してブックの顔面を
今度こそ真正面から確かに打った、打ちのめした。
ブックの鼻から血が噴き、顎から滴り落ちていく。
空の両手でブックから弓矢を奪い。
攻撃が終わったマルコは落下したが
金糸雀の音のクッションにより音もなく着地する。
「……予知……未来予知か」
顔を片手で抑えたブックは唇を噛み締めつつ
マルコの能力の正体を探ろうとした。
「俺の未来予知は常勝不敗のケンカ日記だ」
「ちょっとマルコ! わざわざ教えなくても」
「いいじゃねえか。気にすんなよ」
屈辱に染まっていてもブックの眼は知性を失わず
視線は金糸雀の手元に縫い付けられた。
彼女の手にあるのはすこし大きめの携帯電話。
「……そこに映し出されるのが予知というわけかい」
「そうだ」
「いやだからいちいち反応しなくても。
ああもうカナは策士キャラなのに相性悪いかしらぁ」
「何故だ」
マルコと金糸雀のやりとりを眼にして
ブックは困惑に拳を震わせる。
「なぜそんなものを預けることができる……!
お前たちはさっきまで殺し合いに順応してたんじゃないのか!?
隣の者への信頼が次の瞬間には踏み躙られる。
そんな簡単なことを予知できないというのか!」
「テメエの言ってることは正しいかもしれねえがよ。
こいつは俺を殺すこともできたのに俺を殺さず信頼したんだ」
金糸雀の前に再び歩み出たマルコは足を開き、拳を構える。
「なら俺の生命もちょっとは預けねえと
男がすたるってもんだろうよ。
愛(ラブ)以前の問題だぜ」
ブックの表情を徐々に邪気が侵食していき、
龍の炎よりも熱い赫怒が魔物の力と呼応していった。
「……信頼を、心を依り所にするのなら……
僕がこの世から抹殺してやる」
根源的な暴力欲求、衝動に身を委ね
抑えることなのない鬼気で澄んでいた雪原の空気が脈動する。
「へっ、いいねえその顔。実に見苦しい」
「気をつけるかしらマルコ」
背中越しに金糸雀へと親指を立て、
睨めつけるマルコはチンピラのように手招きする。
「来いよ《童貞(チェリーボーイ)》。
愛こそはすべて。この言葉がマジもんだって教えてやる」
【B-2/一日目/午後】
【金糸雀@ローゼンメイデン】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、
[装備]:金糸雀のバイオリン@ローゼンメイデン、レーダーのレプリカ@BTOOOM!
川田章吾のバードコール@バトルロワイアル 、常勝無敗のケンカ日記のレプリカ@未来日記、
[道具]:基本支給品、首輪(霞刑部)、首輪(平清)
不明支給品2~3
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームの破壊 ?
1:ブックとティオを対処。
[備考]
※支給品であるファウードの回復液@金色のガッシュは既に飲み干されました。
※基本支給品×3、が放置されています。
【筑摩小四郎@バジリスク~甲賀忍法帖~】
[状態]:首筋に痣。疲労(中)、無気力
[装備]:鎌@バトルロワイアル 、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[道具]:基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:どうしよう
1:ティオを見張る
2:天膳様に会わせる顔がないがブック達は殺したほうが良いかなあ
※香川英行の名前を知りません
【戦場マルコ@未来日記】
[状態]:疲労(中)、頭部に傷、顔中腫れ上がっている
[装備]:交換日記のレプリカ・戦場マルコ用@未来日記、
アムルタート@waqwaq、レーダーのレプリカ@BTOOOM!
ヨキの弓矢(8/10)@waqwaq
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:愛をとりもどす
1: 皆殺し? (ブックは殺す)
2:金糸雀を殺したくはない
3:小四郎と手を組む?(見捨てるか殺すか……?)
【ティオ@金色のガッシュ!!】
[状態]:狂戦士(バーサーカー)の術により狂化・外見にも変化、体力消費(大)、気絶
[装備]:
[道具]:基本支給品、
[思考・状況]
基本行動方針:???
1:…………。
※魔法が使えるかどうかは不明です
※体長5m、顔は鬼みたいな感じになってます。
【ブック@ブレイブ・ストーリー~新説~】
[状態]:ダメージ小 、心の力消費小、着殻、ボルキャンサー……きみはいいやつだった
[装備]:契約の玉@ブレスト、ジュリー(銀嶺)@ブレスト、双眼鏡@現実、 [道具]:基本支給品、青酸カリ@バトルロワイアル、魔本(ティオ)@金色のガッシュ!!、
[思考・状況]
基本行動方針:人の心と生命を殺していく
1:ティオを利用し人間を殺す
2:ガッシュ達魔物の子に興味
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|投下順|[[ぬくもりのなかであたしを殺して]]|
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|時系列順|[[ぬくもりのなかであたしを殺して]]|
|[[時打ち、とまらないミニッツリピーター]]|金糸雀|[[ぬくもりのなかであたしを殺して]]|
|~|筑摩小四郎|~|
|~|戦場マルコ|~|
|~|ティオ|~|
|~|ブック|~|
----
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: