鬼ごっこ ◆CFbjQX2oDg
会場の極寒地域に存在する犯罪者を収容する施設、刑務所。
本来の意味でこの施設が使用されることは、おそらくこのゲーム中には無いだろう。
そこに幽鬼の様に立つ男が一人。彼が元々行っていたライダーバトル、そのスタート地点も刑務所だった。
彼がやることは変わらない。神崎士郎や今回の影の男の言っていた“願い”を叶える権利には一切興味が無い。
男の望みは会場に連れて来られた時点で既に叶っている。
本来の意味でこの施設が使用されることは、おそらくこのゲーム中には無いだろう。
そこに幽鬼の様に立つ男が一人。彼が元々行っていたライダーバトル、そのスタート地点も刑務所だった。
彼がやることは変わらない。神崎士郎や今回の影の男の言っていた“願い”を叶える権利には一切興味が無い。
男の望みは会場に連れて来られた時点で既に叶っている。
『永遠の闘争』
影の男が興味深いことを言っていたのを覚えている。
――ここには様々な世界で己の欲望の為に醜く争っている者達を集めた
口角が自然とつりあがる。おそらく仮面ライダーだけでない戦う力を持った人間を集めたのだろう。
12人が相手では物足りないと思っていた。戦う相手が53人に増えたのだ。
12人が相手では物足りないと思っていた。戦う相手が53人に増えたのだ。
ハハハハハ…アッハッハッハッハハハハハ
部屋に立てかけてあったスコップを手に取ると、男は歩き出す。少しの間、久しぶりに仮面ライダーとしての力ではなく、生身で暴力に身を任せるのも悪くない。
自分の欲求を満たしてくれる者を求めて。
自分の欲求を満たしてくれる者を求めて。
◇ ◇ ◇
「寒っ! なんで室内なのにこんなに寒いんだよ! 」
坂本竜太がこの会場につれてこられる前のバトルロワイアルの会場は南国のような気候の島であったため、動きやすさも兼ねて薄着で行動していた。
だが、彼が現在いる場所は雪原地帯にポツンとある刑務所の一室。暖房がついているはずも無く、凍てついた空気が彼を容赦なく責め立てる。
何かないかとリュックを漁ることにした。
だが、彼が現在いる場所は雪原地帯にポツンとある刑務所の一室。暖房がついているはずも無く、凍てついた空気が彼を容赦なく責め立てる。
何かないかとリュックを漁ることにした。
「ヒョ~、ラッキー。飯が入ってるじゃん」
今までいた島と違い、最初からある程度の食料が支給されているのは助かる。カップラーメンに携帯用コンロと小さな鍋がついていた。
ここは寒いから早速暖まろうと準備をしようとしてある男のことを思い出す。
ここは寒いから早速暖まろうと準備をしようとしてある男のことを思い出す。
――止めましょう。たかが食料に命を懸けるなんて馬鹿げている
――たかが食料、されど食料や。坂本はん、ここではそんな考えを捨てないとアカンのとちゃいます?
――たかが食料、されど食料や。坂本はん、ここではそんな考えを捨てないとアカンのとちゃいます?
平清。自分が突然連れ去られた島で行動を共にした人だ。
子供のときからどこか冷めていたオレに対して、本気で感謝をしてくれた人。
自分でも不思議なくらいその人といると心が安らいだ。オレ自身で驚いた。自分がここまで他人を信用し、純粋に助けようと思った相手が出来るだなんて。
子供のときからどこか冷めていたオレに対して、本気で感謝をしてくれた人。
自分でも不思議なくらいその人といると心が安らいだ。オレ自身で驚いた。自分がここまで他人を信用し、純粋に助けようと思った相手が出来るだなんて。
ありがとう、大切なことを思い出しましたよ平さん。
今のオレにはあの影の男が何者かはわからない。何日間ここで生活する必要があるのか、食料や水が食料は調達可能なのかが非常に大事だ。
現状ではできるだけ節約しておこう。
今のオレにはあの影の男が何者かはわからない。何日間ここで生活する必要があるのか、食料や水が食料は調達可能なのかが非常に大事だ。
現状ではできるだけ節約しておこう。
準備しかけていた食料を再度リュックに仕舞い、続いて参加者名簿を取り出し書かれた名前を見てみる。
「オレ、平さん、吉良康介ってのはあのガキか…ブック、ハード、ワタル、ミツル…そして、ヒミコ。やたらBTOOOM!のHNのやつが多いな。
これだけの人がいるとレーダーは迂闊には使えないな。
だが、どこかで使う必要はあるだろうが、今のところは足を使ってう動くしかない…か…… 平さんと早めに合流できればいいけど」
これだけの人がいるとレーダーは迂闊には使えないな。
だが、どこかで使う必要はあるだろうが、今のところは足を使ってう動くしかない…か…… 平さんと早めに合流できればいいけど」
名簿を戻し残りの荷物を調べてみる。
オレに支給されたものはタイマー型のBIMが八個、小型の拳銃が一丁と予備弾薬。そして巻物か。
とりあえず何故かまた補充されているBIMの入ったウエストポーチを腰に巻きいつでも使用できる様にし、ポケットに拳銃を突っ込んだ。
巻物を広げてみるとそこに書かれていたのは参加者名簿と書いてあった紙とは異なる人の名前の羅列であった。
オレに支給されたものはタイマー型のBIMが八個、小型の拳銃が一丁と予備弾薬。そして巻物か。
とりあえず何故かまた補充されているBIMの入ったウエストポーチを腰に巻きいつでも使用できる様にし、ポケットに拳銃を突っ込んだ。
巻物を広げてみるとそこに書かれていたのは参加者名簿と書いてあった紙とは異なる人の名前の羅列であった。
「甲賀……伊賀…? 忍者の巻物ってやつか? そーいや昔遊んだっけ。俺は伊賀忍者! 主君の命に従い敵を殲滅する! なんてな」
先程見たリュックに同じ名前を見た気がしてリュックに手を伸ばすと、先程まで頭があった位置を何かが高速で横切ったような風の感触がした。慌てて赤子の様に四つん這いのまま前にすすんで振り返るとそこには裸の大男がこちらを睨んでいた。
「貴様、伊賀の者か? 人別帖、貰い受ける」
この男はヤバイ。見ただけでわかる。BIMだとかBTOOOM!だとか関係ない。純粋な腕力で迫ってくるタイプだ。
ちょうど手を伸ばしていたリュックをそのまま掴むと、一気に部屋から飛び出した。
ちょうど手を伸ばしていたリュックをそのまま掴むと、一気に部屋から飛び出した。
こうして大男とオレとの鬼ごっこが始まった。
◇ ◇ ◇
刑務所の長い廊下を走りながら思案する。
(拳銃を使うか? 駄目だ、狙い通り撃てるわけがない。となるとやはりBIMを利用してこの窮地を脱するしか無いのか。)
(拳銃を使うか? 駄目だ、狙い通り撃てるわけがない。となるとやはりBIMを利用してこの窮地を脱するしか無いのか。)
あれ?
先程まで確かに後ろにいたはずの男の姿が無い。振り切った? いや、一本道の廊下で見失うはずが無い。
まさか、諦めたのか? 今のところ相手からレーダーを使用した反応は無い。無我夢中で走っていたから相手が今この建物のどの辺りにいるのかもわからない。
レーダーを使うか? 相手に居場所がバレる可能性をとるか、鉢合わせの可能性をとるか……
そうだ。オレがレーダーを使って相手を認識すれば、相手もレーダーを使用してくるはず。
レーダーやBIMの使い方は日本で唯一の世界ランカーであるオレに勝るやつはいない。相手の位置を掴みながら、安全に脱出することが出来るぞ。
まさか、諦めたのか? 今のところ相手からレーダーを使用した反応は無い。無我夢中で走っていたから相手が今この建物のどの辺りにいるのかもわからない。
レーダーを使うか? 相手に居場所がバレる可能性をとるか、鉢合わせの可能性をとるか……
そうだ。オレがレーダーを使って相手を認識すれば、相手もレーダーを使用してくるはず。
レーダーやBIMの使い方は日本で唯一の世界ランカーであるオレに勝るやつはいない。相手の位置を掴みながら、安全に脱出することが出来るぞ。
『ピコーン』
ん? 反応が無い。相手は動いていないのか? それとも、レーダーを相殺したのか?
キラッ
なんだ? 廊下の床を光を反射するような影がすごい勢いでこっちに迫ってくるぞ。まさか!?
迫ってきた謎の光点が近くまでくると壁から腕が伸びてきてオレの顔を掴みあげ壁に叩きつけた。
あり得ない。壁から腕が生えてくるなんて。その腕に繋がって、まるで腕の良い手品師の演目のように壁から出てきた。
あり得ない。壁から腕が生えてくるなんて。その腕に繋がって、まるで腕の良い手品師の演目のように壁から出てきた。
「ガハッ」
壁に押さえつけられながら、万力の様な力で掴まれた頭が痛い。
リアルBTOOOM!の世界も現実感が薄かったが、壁から人間が出てくるなんてありえないだろ……まるでゲームの世界じゃないか……
リアルBTOOOM!の世界も現実感が薄かったが、壁から人間が出てくるなんてありえないだろ……まるでゲームの世界じゃないか……
「俺も祭りに混ぜろよ」
状況を客観的に見るなら、現れた男の声は坂本にとっての救いの声だった。登場の仕方はゲームで言うヒーロー、救いの勇者。
だが、その風貌は一般的な英雄の風貌とは異なる。
蛇を思わせる男の視線、チンピラの様なシャツの胸元を大胆に開いて、髪はボサボサ。
穴掘り帰りでなければありえないスコップを手にしてこちらを見ながら狂気的な微笑みを浮かべている。
ゲームで表現するなら、『勇者』でなく『魔王』。
だが、その風貌は一般的な英雄の風貌とは異なる。
蛇を思わせる男の視線、チンピラの様なシャツの胸元を大胆に開いて、髪はボサボサ。
穴掘り帰りでなければありえないスコップを手にしてこちらを見ながら狂気的な微笑みを浮かべている。
ゲームで表現するなら、『勇者』でなく『魔王』。
大男が舌打ちをしながらオレを無造作に投げ飛ばし、廊下に叩きつけられる。悔しいことに乱入してきた男とオレとの危険性を比較したんだろうな。
チクショウッ。
チクショウッ。
対峙する二人の男を見守るオレ。本当にこの世界は現実なのか?
【B-2/刑務所/1日目・深夜 】
【坂本竜太@BTOOOM!】
[状態]:後頭部に痛み
[装備]:BIM(タイマー式)@BTOOOM!、デリンジャー(2/2)@現実、レーダー@BTOOOM!
[道具]:基本支給品、予備弾薬12発、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:目の前の男たちを対処
2:出来るなら平さんと合流したい
3:ここは現実なのか…
[状態]:後頭部に痛み
[装備]:BIM(タイマー式)@BTOOOM!、デリンジャー(2/2)@現実、レーダー@BTOOOM!
[道具]:基本支給品、予備弾薬12発、人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:目の前の男たちを対処
2:出来るなら平さんと合流したい
3:ここは現実なのか…
[参戦時期]ヒミコの名前を認識する前から参戦。
ヒミコと合流しているかどうかは後の書き手にお任せします
ヒミコと合流しているかどうかは後の書き手にお任せします
【霞刑部@バジリスク~甲賀忍法帳~】
[状態]:全裸
[装備]:
[道具]:基本支給品、不明支給品2~3
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:現れた男(浅倉)の対処
2:伊賀者(坂本)から人別帖を取り返し、必要とあらば殺す
[状態]:全裸
[装備]:
[道具]:基本支給品、不明支給品2~3
[思考・状況]
基本行動方針:不明
1:現れた男(浅倉)の対処
2:伊賀者(坂本)から人別帖を取り返し、必要とあらば殺す
[参戦時期]
原作2巻第13殺終了後以降、死亡前のどこかから参戦
原作2巻第13殺終了後以降、死亡前のどこかから参戦
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[状態]:軽い興奮状態
[装備]:スコップ
[道具]:基本支給品、カードデッキ(王蛇)、不明支給品1
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを楽しむ
1:目の前の男たちと闘う
[状態]:軽い興奮状態
[装備]:スコップ
[道具]:基本支給品、カードデッキ(王蛇)、不明支給品1
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを楽しむ
1:目の前の男たちと闘う
[備考]
※浅倉は名簿をよく確認していません。
[参戦時期]
不明 後の書き手にお任せします。
※浅倉は名簿をよく確認していません。
[参戦時期]
不明 後の書き手にお任せします。
【BIM(タイマー式)@BTOOOM!】
手のひらサイズのキューブ型の爆弾。スイッチを押してから10秒で爆発する。タイマーを途中で停止することも可能。その際に爆破までの時間を短縮することが出来る。
手のひらサイズのキューブ型の爆弾。スイッチを押してから10秒で爆発する。タイマーを途中で停止することも可能。その際に爆破までの時間を短縮することが出来る。
【人別帖@バジリスク~甲賀忍法帳~】
甲賀組十人衆、伊賀組十人衆の合計20名の名前が記載された巻物。殺された忍の名前は血で赤線をひいてある。
甲賀組十人衆、伊賀組十人衆の合計20名の名前が記載された巻物。殺された忍の名前は血で赤線をひいてある。
両手に薔薇? | 投下順 | Rest In Peace |
両手に薔薇? | 時系列順 | Rest In Peace |
GAME START | 坂本竜太 | Not Enhanced Empowered and Tactic |
GAME START | 霞刑部 | |
GAME START | 浅倉威 |