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私が彼の迷いを忘れないように ◆W91cP0oKww



「三村……」

足を地に付けて跪いた秋也の目の前にあるのはすでに生を終えた肉塊。元は三村信史と呼ばれた人の成れの果てだった。

「おい起きろよ三村。俺、あの時より強くなったんだぜ? 銃の扱いや格闘技だって上手くなった。
 お前の十八番だったパソコンだってさ、そりゃあお前ほどじゃないぜ?
 でも見違えるぐらいにはいろいろと出来るようになったんだ」

ゆさゆさと揺するが返事はなかった。返答替わりに黒い煤がポトリと地面に落ちるだけ。
恐怖におののいて開いたままの目には生気はなく、つんつん逆立っていた髪はしなっと垂れて見る影もない。
黒焦げの身体。本来の肌色は黒く染まり、顔はもはや判別できそうになかった。
だけど秋也にはわかってしまったのだ。これが、この死体が三村信史であるということに。
証拠は耳に付けているピアス。反政府組織に属していた叔父の形見だと秋也は何度も聞かされた上に見せられた。
それがこの黒焦げの死体が三村信史だと決定づけるものとなった。

「俺、今度こそ止めてやるんだ。こんなクソッタレプログラムぶっ潰して主催者にカウンターパンチ食らわせてやるつもりだ。
 爽快だぜ~、思いっきり気の済むまで殴ってやるんだ、誰でも参加自由! 主催者が気に入らねぇって奴は仲間にしてよ」

秋也は快活に笑って信史の手を握る。温もりはもう消えて、冷たく硬くなった手だが強く握りしめた。
そうしたら信史が戻ってくるかもしれないなんて馬鹿げた妄想を抱いてしまったから。
一回黄泉の国から帰ってきたんだ、もう一回くらいご都合主義を見せたっていいじゃないか。

「俺は、お前も仲間に加えるつもりだったんだぜ?」

最初のプログラムで果たすことが出来なかったこと。
一度も出会うことがなかった親友と一緒に戦うことを夢見た。

「幾ら俺がパソコン出来るようになったとはいえ、三村には敵わねえよ」

もう会うことができない親友と再会できる、秋也の心には僅かだがこのプログラムに対して喜びもあったのだ。
失ったものを取り戻すチャンスが到来した。今度は間違えずにやろう、そう意識して望んだはずだった。
だが結果は散々、最初に仲間を作ることはできたが恐怖から子供を撃ってしまう愚挙を犯してしまった。
さらに、こんなにも近くにいた親友を護ることが出来なかった。
秋也の頭の中でグルグルと負の感情が廻る。

「だからさ……」

心が締め付けられるくらいに苦しい。
胸にポッカリと穴が開いたような虚無感が身体を支配する。
だけど、なぜか秋也は泣けなかった。涙が流れない。
どうしてなんだろう、と自分で自問自答した。何度も、何度も答えを探した。
されど答えは見つからない。

「三村ぁ……目を覚ませよ……!」

先行きが何も見えない。
結局はあの時と変わらないんじゃないか? やっぱり俺には無理なのか?
川田みたいに人を救うなんて? 
黒い感情が絶え間なく思考を包み込む。
秋也はもう二度と後悔しないように必死に努力してきた。
体を鍛えて、知識を蓄え、大抵のことは出来るようにした。
それでも尚、足りない。
ただ怯えていた子供を銃で撃った。
大切な親友を護れなかった。

「俺は、間違っていたのか?」

そうして目の前が真っ暗になる感覚が秋也を――。

「シュウヤ――貴方バカ?」

秋也は声が掛かった方向へ振り向いた。そして眼前に飛び込んできたのは金色の髪。
ビチッとムチを打つような音と共に秋也の頬に痛みが襲った。
秋也の足元に歩いてきたのは真紅。
プンプンといかにも私怒っていますよオーラが全身からにじみ出ている。

「な、何だよ。真紅!?」
「さっきから黙って聞いてれば……学習しなさい」

秋也には真紅の言葉がすぐには理解出来ない。学習しなさいと言われても何を学べばいいのか。
しばらく長考。
そして秋也が真っ先に学ぶべきと思いついたのは現実を見ること。
理想なんて、捨ててしまえ。真紅の学習しろという言葉には言外にそのようなニュアンスが含まれているのだろう。
長考の末に秋也はそう理解した。

「そうだよな、もう理想論なんて語ってる場合じゃないんだよな……いい加減現実を見ろって言いたいんだろ?
 それでも、俺は諦めたくないんだっ! 御免、真紅……やっぱり捨てられないや」

だけど秋也は諦めたくなかった。そんな大人になるために今まで努力してきた訳ではない。
大切な人を護るために、絶望を抱いて毎日を生きる人達を救い出すために力を蓄えてきた。
秋也は俯きながらも自分の言葉でしっかりと口に出す。迷って迷った末の結論。
それは。

「……そう」
「皆救うとか絶対に人を殺さないとかだいそれたことは思わない。もし、襲われたら殺す覚悟はとっくにできている。
 だけど、甘い理想を少しぐらいは持っていたいって気持ちもあるんだ」
「……」

現状の維持。つまるところは理想を捨てないことを選んだ。
秋也とてこの道が辛く険しい道だということは理解している。
それを承知して尚選んだのだ。後悔なんてあるわけない。いや、してたまるものか。
この意志を貫くのには迷いや後悔は不純物同然。

「だから、俺は――――今のまま進む」

それはこの殺し合い、真紅、自分に対しての宣言だった。
その宣言を受けて真紅は。

「落第点ね、シュウヤ」

否定。あなたの理想を認めないと言われたようなものだ。
無論秋也もこう言われ、簡単に真紅の同意を得れそうにないことは予測していた。
説得には時間がかかりそうだ、心中で覚悟を決めて真紅に向き直る。

「それでも……!」
「私が言いたいのはそういうことじゃないのよ」

その意外な答えに秋也は思わずへっと間の抜けた声を出してしまった。
最初の落第点という言葉から否定の意を示していると思っていた秋也からしてみたら驚きである。
それならば、真紅は何を言いたいのか。その点に関しては秋也は未だに疑問だった。

「貴方は確かにすごいわ。銃火器を扱えて、重い剣も持てる。それに機会技術系にもそれなりの知識がある。
 パソコンも扱える……大抵のことは出来るのでしょうね」
「あ、ああ」
「だけどね、貴方は一人で抱え込みすぎ。何でも一人でやろうとしている」

違う、とは言い切れなかった。現に首輪解除や戦闘なども自分一人でやればいいという考えはあった。
あの頃とは違って自分は強くなった、今度こそ。
よく良く考えてみるとその思いが先行しすぎていたという自覚もあった。

「私達は仲間でしょ?」
「あ……」

仲間。最初のプログラムでも仲間に助けられてばかりだった。
川田章吾には戦闘面で大きく助けられた。中川典子には精神面で大きく助けられた。
そんな自分が嫌で強くなろうと努力した。大切な人達を護れる強さを得るために。

「俺は、もっと真紅を頼ってもいいのか……?」
「当然でしょう。シュウヤ、もっと仲間を頼りなさい。一人で抱え込まなくてもいいのよ」

どうしてそんな簡単なことにすら気づけなかったのだろう。
真紅の温かい気遣いが身に染みる。心臓の鼓動がドクンと跳ねた。
自分は張り詰めすぎていたのかもしれない。秋也は改めて実感した。
孤独な戦いに身を委ねなくてもいい。
秋也にとってそれは光が差してきたかのような錯覚を感じたくらいだ。

「ありがとう……」
「まったく、世話をかけさせるわね。それで、いろいろと吐き出さなくて大丈夫?」
「大丈夫、もう落ち着いたから。今は泣く時じゃない」

そのまま勢い良く秋也は立ち上がる。その様子は先程までとは違って少しだけだが晴れ晴れとしていた。
友人の死を完全に吹っ切るにはまだ時間が必要だ。
だけど、信頼できる仲間となら。いつかは立ち直れる。

「あのさ、真紅……俺が苦しい時、悲しい時に側にいてくれるだけでいいんだ。
 誰か、信頼できる人が側にいたら頑張れるから。まだ、俺は俺でいられるから」
「ふふっ、それぐらいならいいわよ。私達は仲間なんだから」

秋也と真紅はお互いの顔を見て軽く笑ってもう一度信史の死体に振り向く。
迷いは吹っ切れた顔だった。

「三村……俺、強くなるから。もう二度と、こんなネガティブな思考に負けねぇから。
 お前をこんな風に殺した奴、こんな殺し合いに乗った連中を一人残らずぶっ飛ばせるぐらい、強くなるから……。
 俺が死ぬまで……待ってろよ。今度は絶対、間違えないから。俺は仲間と一緒に強くなる。
 だから、見守っていてくれ」

そう言って、信史の耳についているピアスを取った。ピアスは軽く力を入れただけで簡単に秋也の手の中に入った。
取ったピアスを耳につける。信史を忘れないために。同じ愚は犯さないために。

「行こう、真紅。あの子にあったら、今度こそ救ってみせる!」
「その意気よ。まあ、シュウヤ一人じゃ心配だから私も手伝うわ。危なっかしくて見てられないわ」

二人の行く先には幾多の困難が待ち受けているだろう。
時には挫けるかもしれない。
それでも。
二人は、行く。このふざけた殺し合いの打倒を指針として突き進む。
仲間と一緒に。



【E-4/市街地/一日目・黎明】

【七原秋也@バトルロワイアル】
[状態]:強い決意
[装備]:レミントンM870(7/8) 、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ、信史のピアス@バトルロワイアル
[道具]:基本支給品、レミントンM870(8/8)、レミントンM870の弾(30発)
[思考・状況]
基本行動方針:プログラムの打倒
1:脱出の為の情報収集、工具等の道具集め。
2:次にあの子に会ったら……
3:仲間を頼る。そして一緒に強くなる。
※本編終了後から参戦。

【真紅@ローゼンメイデン】
[状態]:健康。左足からアンモニア臭。
[装備]:
[道具]:基本支給品、ホーリエ、ハリセン@現実
[思考・状況]
基本行動方針:脱出する
1:七原秋也と行動をともにする
2:秋也が苦しい時は側にいる。



乞い願う利益者 投下順 心の天秤
歪む世界!? 空から飛来する黒い影! 時系列順 側に立ち、防るもの

銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ 七原秋也 対主催
真紅




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