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人間/人形らしく   ◆1yqnHVqBO6



    ローゼンメイデンには宿命がある。

    姉妹同士の殺し合い。相手の核を奪って集め。
    最後には究極の少女になる。


一面見渡すかぎりの白。
その上を滑る、滑る。

雪は深く。
どうやら城に近づくにつれて
深度が増しているようだった。

まるで孤島のようだと
それを知って平と金糸雀は思った。

二人が乗っているのは簡易なソリ。
城にあったテーブルを加工したもの。
継ぎ接ぎだらけの出来栄え。

そんなもので雪原を抜けようとは
すわ、運動力学への卑猥な挑戦かと
笑われかねないものだが。

雪がどのように積もっているか。
この舞台が凡そどれくらいの広さか。

マルコとの情報交換で知っていた
二人は雪の海で難破するとは思わず。
楽観的な予測を立てていた。

それがあたった二人は
高く積もったところから
低く積もったところへと
滑っていくソリの上で空を見上げた。

「いいーー天気やなあ」

雪を眩しく照らす太陽を見て
感じいったように歎声を上げた平。

雪の中を泳ぐようにして
城に辿りついたというのだから
苦しめられた雪の上を
楽に滑っていく快感は一汐だろう。

「こういうふうにしてると
 殺し合いなんて忘れてしまいそうや」

返事はせずに。
金糸雀は流れていく景色を
ただ黙って眺めていた。

考えるのは、
これからの闘い。
金糸雀は自答する。

このゲームの進行は速い。
あの水銀燈がこんなにも早く
敗北してしまうほどだ。

金糸雀の記憶での水銀燈は
決してしっかり者ではなく。
中途半端に抜けており
慢心する癖もあったが。
実力だけは本物だと誰もが認めていた。


    その闘いに意味なんてないのだ。
    生まれたときから。
    いいや、意識の覚醒を自覚したときから
    課せられているだけで。


その彼女が負けたのだ。

負け。死。
呆気なさすぎるがこれは事実だ。
あれほど涙を流して受け入れた事実だ。

このゲームは、厳しい。
金糸雀は改めて認識した。

いつかは、時が来る。
隣にいる中年男も
殺さなければならない時が。

平だけではない。
真紅も。翠星石も。蒼星石も。

そして

「雛苺」

白薔薇に一度は喰われた筈の彼女をまた殺す。

もしくは、誰かに殺される。
最悪の場合は、
アリスゲームもローザミスティカも
知らない誰かによって。

最悪だけれど、最も高い確率で。
その死は齎される。

物思いに沈んだ金糸雀の額を
身を切るような冷たい風がうつ。

金糸雀は頭を振ると
手を擦り、息をかけて温めた。

「だいぶ雪が浅くなってきたかしら」

「そうやなあ」

「隣のエリアにはそろそろ着くころかしら」

「だとええなあ」

浅くなっていくに連れて
傾斜が緩やかになっていき。
今はもう小走りしているのと
変わらなくなっている。

長い間乗っていたソリから降りると
それを乗り捨て、歩いて移動することにした。

耳を澄ますと
雪を踏みしめる音が聞こえる。
押し潰すだけなのにどこか温かみのある音。

と、そこにピチカートが激しく舞う音と
平ではない何者かが雪を踏みしめている
音が聞こえてきた。

荒々しく。なのに這うような。
不気味な音。

舌を出して下品に
皿を舐めとるようにも
それは聴こえて。

平と金糸雀の前に男が立っていた。
ぼさぼさの髪を整えもせず。
憤怒と渇望に息を荒げている男。

間違いなく、
平のように脱出を目指しているものではない。

間違いなく、
マルコのように人の心があるものでもない。

動物の。
肉を好んで喰らう猛獣が
獲物を前に舌なめずりするにも似た表情。

「変身」

男は手に取ったカードデッキを
腰に浮き出たベルトのバックル挿し込むと
紫色の鎧を纏ったものへと姿を変えた。

マルコとの一件があったせいか
平の動揺は思ったより小さい。
ひえっと息を呑む音は聞こえはしたが。

「おまえら…………」

金糸雀がすぐに
身構えるのを目にすると
男は小さく笑う。

「はは」

手に握られた杖に何かカードを差し込むと
新たに剣が現れる。

捻じれに捻じれ。
苦痛をもって相手を貫くことを欲するように
刀身が男の手の中で輝く。

「ははははははははは!」

哂い声が空気を燃やしたかと錯覚するほどに。
男が発する狂気は強烈で。
たまらず平は腰を抜かす。

恐らく。普通の人間では対峙しただけで
飲み込まれ。屈服してしまうだろう。

金糸雀は剣を振り上げ向かってくる男を
音による衝撃波で迎え撃った。

ダメージはない。
雪が舞い。
雲母の欠片のような美しさで光に瞬くのが見えた。

いや、違う。
これは雪結晶だけの輝きではない!

高速で飛来する円盤が金糸雀へと
向かってくる。

反応は、できる。

彼女ならできる。

それが、彼女に向けられた攻撃なら。

「がぁ!」

叫び声が聞こえ、
金糸雀はハッとしたように
平の方を見る。

たまらず蹲る彼の足に文字通り
めりこんでいるのは首輪。

「首輪を……投げた!?」

そうだ、脱出を目指さないのならば
首輪はただの首級でしかない。

あたりまえのこと。
なのに殺し合いからの脱出を放棄する
行動を目の当たりにして。
こんなにも動揺してしまうのは
平との交流により生じた迷いのせいか。
姉妹を殺すことへの迷いのせいか……

ピチカートが瞬くのを感じ。
金糸雀は平に向けられていた
意識を瞬時に戻す。

だが、遅い。

目前まで迫った男の刃が
一直線に金糸雀へと突き進む。

体を横に倒すことで
攻撃を避けた金糸雀はそのままの姿勢で
音の波をぶつけ、吹き飛ばす。

「わいのことはいい!
 もう行きや!」


    意味なんてない。
    人が生きて死ぬのと同じように、寿命でしかない。


離れてしまった平が
金糸雀へ声を出した。
苦痛に耐え、脂汗を流しながら。

「でも……」

逡巡。
迷い。
それがまたも仇となり
男の斬撃への対応が遅れてしまう。


    黒い翼と黒いドレス。
    自慢気に見せびらかして。
    偉ぶってばかりのくせに
    なんど言っても部屋を片付けることもせず。


流れが悪い。
体勢を立てなおさなければこのまま
押し切られかねない。

何を迷うことがある。
躊躇することがある。
最初から見捨てることが
前提の関係だったのだ。


    そんな風に二人だけで過ごしていた時間。
    覚えているけれども、思い出すにはもう時が流れすぎて。


その時がついにきただけ。
それだけ。それだけのことなのだ。

だから。
金糸雀は

背を向けて、
バイオリンを傘へと変えて。
空へと飛び立った。

「チッ」

期待はずれの強者の闘いが叶わなかったことを悟ると
男は憎々しげに舌打ちし。
平を見下ろした。

平の手にあるのはホーミングタイプのBIM。
威力が小さいそれでは
男の装甲を破るのは不可能だろう。

鳥の鳴き声が辺りに響く。
規則正しく、一声。二声。

深く深く、息を吐くと。
本来人が呼吸したときに出る
白い息はない。

男は恐らく人の心を持っていないのだ。
それは紫の戦士に堕ちた時か。
それとも、もっと前か。
それはわからないけれども。


    絶望するために産まれてきたと彼女は言った。


玩具を前にして、
壊し方を考える子供のように
男は大きく首をまわして。

    闘いが絶望ならば。
    きっと人間たちが生きて死ぬことも絶望だと
    彼女は嘲るのだろうなとそのときは思った。


嬲るように浅く、短く剣を振り上げ。
平の腕あたりを斬り飛ばそうと振り下ろし――

それを、
音が押し潰す。

巨大な足に踏み潰されたように倒れた男。

寸前で予め決めていた合図に気づいた
平は力を振り絞って
後ろに飛び退いていた。
庇うように金糸雀は平の前に降り立つ。


   彼女の言葉を聞いてそう思ったことも。
   彼女の死を知るまで長らく忘れていた。
   涙を流して、彼女の記憶を求めるまで。


「…………楽を捨ててでも。ズルも捨ててでも。
 この時だけ。これが終わるまでだけ」

毅然と殺気に立ち向かう
金糸雀の目に迷いはない。
怯えも。恐れも。
今、この瞬間だけは。

「この闘いだけは。
 参加しない」

バイオリンを肩に乗せ。
音の支配者として
領域を支配する
本来の彼女の瞳があった。

「アリスゲームでないのなら。
 薔薇乙女に真っ当な終わりも許さないなら」

男が新たにカードを挿し込むと
巨大な合成獣が現れ、金糸雀と平に襲いかかる。

牙が、金糸雀の小さな体を噛み砕く。

その、寸前に――

「失われし時への鎮魂歌」

雪が空へと降りそそぐ。
天と地が鏡合わせに反転したと思うほどの
衝撃が、世界を揺るがす。

「こんな闘い。
 クソ食らえかしら!」

強者との闘いへの愉悦に
体を震わせて。男は哂い続ける。

水銀燈や真紅がよく口にしていた
薔薇乙女の誇りなど欠片も意に介さずに。
哂いながら人を殺し。哂いながら亡骸を甚振る。

こんなものによって死ぬのなら。
こんなものの手に一刻でも
彼女のローザミスティカが渡るのなら。

それは、ローゼンメイデンへの侮辱なのだろう。
だから、闘う。

姉妹同士の殺し合いが宿命であり。
そこから逃れられないとしても。

それが、薔薇乙女らしい終わりであるのなら。

進もう。そこに向かって。

人形である薔薇乙女も。
人間の言葉を借りるとするならばだけど。

――人間らしく,死ねるのなら。


【A-1/1日目/午前】

【金糸雀@ローゼンメイデン】
[状態]:健康
[装備]:金糸雀のバイオリン@ローゼンメイデン、レーダーのレプリカ@BTOOOM!
     川田章吾のバードコール@バトルロワイアル
[道具]:基本支給品、
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームの破壊
1:浅倉威を倒す。
2:お父様、みんな……
3:マルコを探す? それとも放っておく?
[備考]
※支給品であるファウードの回復液@金色のガッシュは既に飲み干されました。

【平清@BTOOOM!】
[状態]:右脚負傷(程度不明)
[装備]:ジョゾの服@ブレイブ・ストーリー~新説~
[道具]:基本支給品、BIM(ホーミングタイプ)×8@BTOOOM!、レーダー のレプリカ@BTOOOM! 首輪(霞刑部)
[思考・状況]
基本行動方針:脱出する。
1:朝倉を倒すか金糸雀の邪魔にならないところまで離れる。
2:マルコを探す? それとも放っておく?
3:信頼出来る仲間を探す。
[備考]
※4巻で指を切り落された以降の参戦です。

【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[状態]:興奮状態、極度の苛立ち、右腕骨折(応急処置済)、ダメージ(大)、
     疲労(中)、満腹、 顔に大ダメージ、はははははははははは!
[装備]:スコップ
[道具]:基本支給品×2、カードデッキ(王蛇)、不明支給品3~4、
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを楽しむ
1:金糸雀との闘いを楽しむ
2:戦場マルコ、筑摩小四郎を殺す殺す殺す殺す。
3:二人が行ったと思われる方向を進む。


弔いのボサ・ノバ 投下順 歩くような速さで
Dear My Friend 時系列順 【おまえがそう想うのならそう在るのだろう。】

All You Need 浅倉威 トラーギッシュ
I can cry for you 金糸雀
平清








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