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籠の中のDOLL JUNKY



「ラプンツェル。ラプンツェル。
 お前の髪を下げておくれ」

天井は幾重にも重なった渦、すり鉢にも似た形になっており。
歯車のような床の上に少女と機械はいた。

「……ここを出て、あなたと一緒に行きたいけれど。
 どうやってここから降りるのかわからない。
 だから絹でできた……丈夫な糸を」

本来は透明なはずの機械の声、
それは今、どこか苦々し気な響きを持っており。
敏感に感じとったのか背の高い椅子に座った少女は
愉しげに目を歪ませ、背の高い彼を見上げた。

「なんだ……上手いじゃない」

「神……このような戯れは」

着かない足を宙に投げ出した少女、柿崎めぐは
金の長い髪を無造作に伸ばしているキクの言葉に鼻を鳴らした。
ふん、と幼いの少女のように。太陽を知らない白い肌を震わせて。

「仕方ないでしょ? 
 だってここ、つまらないんだもの」

長く艶やかな髪をなびかせて
天井を見上げるとめぐは歌うように話す。

「ずっとずっと病院から出られなくて。
 最初は王子様を待っていたの。
 あの産まれてからずっと塔に閉じ込められていたお姫様のように。 
 けど駄目ね。駄目だったから天使を待ったの。
 黒い翼の、わたしに死を与えてくれるもの」

俯くと少女の頬に髪がかかり
彼女の表情を覆い隠した。
清楚なセーラー服と相まって
その様は真に汚れを知らないラプンツェルのように見えた。

「死んだんでしょう? 水銀燈は」

その言葉に顔を強張らせたキクは思わず眼をそむけて答えた。

「……そうだ」

「…………もういいわ。行きなさい」

「それが命令なら私は従う。
 ……ところで神。オンバの気配を感じたようなら私に――」

「消えろって、言ったのよ。」

顔を上げないまま押し殺したようにくぐもった声を出すと
めぐは手で払うような仕草をし。応じたキクはその場から消えた。

一人、鏡面の壁に囲まれて、
四方に姿を映しためぐは静かに椅子から降りると
ゆっくりと歩き始めた。
靴も、靴下も履かずに。

ひたり、ひたりと
ひんやりした床の感触を足の裏に感じて。
めぐは壁へと歩く。

「だからわたしは魔女と約束したのよ、水銀燈。
 王子様も、天使様もわたしに何もしてくれないものだから。
 力をくれる魔女の呪いを望んだのよ」

額を壁に当て。
開いた眼には同じ顔が、大きく映る。
とても近く、唇が触れ合いそうな距離。

「こんなお話を知ってるかしら。
 遠いどこかに背が小さくて悩んでいる男の子がいたの。
 いつもみんなに馬鹿にされて。男の子は願ったわ。
 もっと大きくなりたいって。子供みたいでおかしいわね」

言葉に反してめぐの表情は暗く、
青白いままだったが、彼女は続ける。

「そしたら魔女が魔法の薬をくれたの。
 もらったのは白い白いお薬でね。
 それを飲んだ男の子はみるみる大きくなったの。
 際限なく、星そのものよりも大きくなって。
 最後は別の星に行くの、もっともっと大きな人間たちが住む星に」

鏡に指を這わせて、
平らな表面でつつ、と滑ると少女は大きく息を吐いた。

「どうしたらあの病室から出られるんだろうと思っていたわ。
 どこまで足を動かせばこの籠から出られるんだろうって。
 …………どうやっても変わらないのよ。水銀燈」

額に皺を寄せて、淡々と、
けれど吐き捨てるような口調でめぐは紡ぐ、彼女の“願い”を。

「いくら”願い”を叶えたって。結局は走り続けなければならないだけ。
 アリスよ。走れ、走れ。赤の女王のお言葉のままに、てね。
 どうやっても。魔女の呪いで人魚は足を手に入れたとしても。
 このゲロでクソみたいな世界から抜け出すことはできないのよ、水銀燈」

めぐはそっと瞳を閉じて。
鏡に映る彼女は口元を歪めた。

いつも彼女は楽しそうに笑い。
いつも彼女は何かに苛立っていた。
彼女の“願い”は果たされることなく。
孤独なまま、自由な体を与えられ。

ガラスの大地を裸足で踏みしめていると嘯く少女。

それ故に、“私”は、柿崎めぐを――



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