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れっと・いっと・びー/少年たちのたどたどしい革命行為



螺旋階段、光を帯びた長い階段。
勇者ミツルは天野雪輝が登る階段を。
桐山とレオはもうひとつ新たに産まれた階段を登る。
交差しても交わることなき、道のり。
疾走っても走っても終わらないようにも思える果てしなさ。

終わりを告げる扉に至る前に、
二つの階段は広く深い踊り場へと少年たちを導いた。

「また、会ったな」

最初に口を開いたのはミツル。
対面した桐山とレオナルドは油断せずに獲物を構え、
勇者へ、疑惑と警戒がこもった目を向けた。

「キャンチョメはどうした?」

「僕が殺した」

「落ち着け、レオ! ……おまえは何者だ」

それだけで、今にも飛びかかろうとしたレオを
桐山が押さえつけて、ミツルへと尋ねた。

「……やる気か?」

「いいや。僕にはもう叶えるべき”願い”はない」

「そんなこと言われて信じるとでも」

「よせ、レオ。
 おまえ、七原と一緒に闘っていたな。
 どこでそんな黒い肌を身につけた。
 黒人の肌よりもずっと黒いぞ」

眉を上げて、感心と自虐に唇の端を吊り上げ。
ミツルは二人の少年から目を離し、空を見上げた。

「どうやらもう一人は冷静……の、ようだ。
 お前たちも見てみろ。上空を」

ミツルにつられて桐山とレオも空を見上げる。
気づかない間に階段は夜空の天蓋を越えた高さへと至り。
間に合わせの頂は既に過ぎ去った蒼天の深淵になっていた。

少年たちの踏みしめる大地は、丸い水盆となり。
蘭奢な意匠で造られた水盆の縁は童話の装丁の美しさ。
そこに、無感情な叫びが木霊した。

『G,UOOOOOOOOOOOOOOOO!!』

地面、あくまで水の似姿でしかない床は波打たず。
空に浮かぶ巨人の顔にぽかりと開くみっつの空洞のひとつ
は産声が如くにけたたましく泣き続ける。

「……あれは、機械の巨人って奴か」

「知っていたのか、レオ?
 何故、此処に来るまでに言わなかった」

「べつに言う必要がないからだよ」

巨人はぼとりと、熟れすぎて
枝から落ちる果実と同じ緩慢な速度で
ぶらりと垂れ下がった両腕から落下した。

自重に藻掻く機械の巨人は四つん這いとなって。
巨大過ぎる体を支えるだけに必死だった。
だが、その全長は果てが見えずに。
夏の昼間にかかる入道雲よりも大きく、長く。

『GUOOOOOOOO!!!』

桐山たちに向けられた顔だけでも
小さな山ほどの大きさを持っていた。
叫びが産み出す豪風で服がはためき、
髪がもつれて、形が乱れる。

「シオの記憶にあったのより何倍もでかいな……
 気をつけろよ。見たままのヤツだ!!」

「それで? 僕のことはいいのか」

「うるっせえ! どうせお前ものうのうと掌かえした口だろ!!」

「そうだ。そしてこれを産みだした男はそんな輩を赦せないらしい」

「そうなのか。気持ちはわかる……気がする。
 秋山蓮やチャンや小四郎を、
 心から受け入れられるかと言われたら……」

「おい、桐山!?」

「だがやるしかないというのもわかる」

背後に従えるハルワタートへと手を翳し、
桐山は巨大な機械を見据えた。
眼をこらせばその体躯を形成しているのが無数の機械の密集だとわかる。

「――変身。そして、合体だ。ハルワタート」

「完全合体だ。アシャ、アールマティ」

「《勇者の剣》」



――――――。



クエスチョン、人の営みとは?



――――――。




浮遊感がある。
ふらふらと、足元がおぼつかない。
まっすぐ歩けているかもわからない感触。

巨人の腕で薙ぎ払われた。
それだけの衝撃で空間が弾け飛び。
風圧で立ってはいられない。

指先を動かすと、ぴんと糸を張った感触。
機械の巨人に巻きつけておいた弦が桐山の位置を正す。

桐山の横を虹色の龍が駆けた。
同時に桐山の背後から黒鉄の肌に
白金色の雷の鎧を纏った勇者が翔んだ。

「動きが直接的だな……闘いを知らない動きだぞ」

「だがこの背後には天野雪輝がいるはずだ。
 気を抜くな。奴は、はっきりとした底知れない驚異だ」

巨人がレオとミツルを一挙につぶそうと
両手を眼前にて叩き合わせる。
だがその手をひらりと躱して巨人の頭上へと回りこむ。

巨人の動きはレオが言うように直接的なもの。
目の前で敵が動けばそれをはたき落とそうと動き。
外れれば徐々に冷静さを欠いたものになっていく。

巨人の頭上から顎の先までを
二筋の線が降りて、引き裂いた。
虹の炎と白金色の電撃が巨人の顔に涙の筋を描く。

『GUOOOO』

巨人は怯まない。
無機質な咆哮とともに腕をやたら滅多に振り回し。
ミツルとレオを追い回す。
癇癪を起こした赤ん坊と言えば可愛げがあるが
巨人が持つ威圧感と偉容があらゆる無垢の愛嬌を掻き消した。

「今だ、桐山!」

レオの叫びに応え、
桐山の手、その指先から縦横に伸びた真紅の血の糸が
機械の巨人の頭部をぐるりと囲んで絞殺の形になる。

ぐい、と勢い良く、渾身の力で腕を引くと
綿毛のぬいぐるみのようにぽん、と巻きつかれた箇所から頭が外れ。
ごとり、と落ちれば頭部を象っていた機械群が霧散する。

「両腕は俺に任せて心臓部へ進め!」

再度、結集しようとする機械群を焼き払い、
むくむくと生え出るように集まる機械を潰し。
レオに後ろを任せて桐山とミツルは巨人の背を駆けていく。

「この手のゴーレムは操縦者の知能が物を言うんだが、妙だな」

「こういう物を操縦したことがあるのか?」

「この世界に来る、直前にな」

苦いものが混じっていうのは敢えて無視し。
桐山は流れる景色と激しく動きまわる戦闘の中で
咄嗟に言葉を選び、口にした。

「……俺も子供の頃は。こういうのをよくTVで観た。
 俺は、格好いいと思ってたと、記憶してた」

背中に長い巨人の背中へと勇者の剣を突き刺し、
斬り裂いて、巨人の動きを鈍くし。
桐山の発言を聞いたミツルはけげんそうに桐山を見た。

「そう、か」

「だが、やはりこうして実物を見ると。
 たまったものでは、ないな……」

歯切れの悪い桐山の話し方に
ミツルは苦笑を漏らし、何も言わずに前を向いた。



桐山が赤色の血。
キクが遺した地下水道の破裂。
それで補充した低純度の血を
ナイトの剣とレディアール家の刀に纏い。

双剣が巨人の背中をずたずたに斬り裂き
中に詰まっていた機械に刻まれたプログラムを書き直す。

「……天野雪輝の”願い”は何なんだ?」

「誰も彼もを救いたいらしい。
 僕も、お前も、一切合財をだ。
 きっとチャンのような男も救うつもりなんだろう」

積年の怨みと宿命を入力されていた機械達は
桐山の斬撃に解放されて巨人から少しずつ離れていく。

「それは……無理な”願い”だ」

「へえ?」

「俺はこの世界に来て、救われたんだ。
 だから、きっと全てを救うには殺し合いの記憶はあっては駄目だ。
 だから、そうだ。その”願い”は俺がいるから、破綻する」

「ならそれを天野に教えてやれ」

巨人の咆哮が鳴り止まない。
頭部を喪い。両腕はレオによって足止めされ。
全身を震わせて巨人は哭いていた。
もっとも、あくまで機械の群れが
動くときの電子音声の集合に近いのだから。
あくまでも気がするだけのことなのだろうが。

だが、そこに、どこか。
少女の慟哭が溶けているようにも、思えるのは。
桐山の錯覚なのだろうか。

動力源にされているらしい彼女の嘆きが
暴力を一心不乱に撒く巨人の中にも存在しないのだとは、
桐山には思えなかった。思いたくは、なかった。

足を動かし、でこぼこの巨人の道を走る。
悶え苦しみ背中を揺らす機械の巨人の背中を駆け抜け。
首筋を越え、肩を降り、徐々に足の裏から伝わる熱が高くなる。

「この下がきっと心臓部だ」

「プラとかいう機械は結局見なかったな」

「天野と一緒にいるんだろうさ」

足元に剣を突き立て機械の山をこじ開ける。
その際に多脚型の機械の脚が一斉に激しく動き出すが襲いかかる気配はない。

目を凝らし、深いところまで見通そうとすると。
かすかな隙間から蛍の光のように小さな灯、燐光が見えた。

「呆気なさすぎる……」

「あいつも精々足止め程度にしか思っていなかったのかもしれない。
 しれないが、用心はしておけ。いざとなったら雷速で助ける」

桐山の周囲を警戒し。
上下に揺れる視界の中で紅い血の糸で命綱を結ぶ。

念の為に新たに手に入れたノーコストの
分身体を産み出して奥へと探りに行かせるが罠の様子はなく。
似姿を消去し、桐山自身が心臓部へと進むことに決めた。

巨人の体内へ飛び込む蒼黒の鎧は、一瞬だが蒼天の光を反射し。
ミツルは僅かな不安を押し殺し桐山の侵入を見送った。


潜り、潜り。機械の中を真っ赤な血を削り、
消耗し、進んでいく。細胞とも言うべき機械の一つ一つが
こうして直に触れると明確な意識らしきものがあるとわかる。
熱、エネルギー、ジュール、電気、発電。

人で言えば、そう。
生命の証とでも呼ぶべきもの。

――なんで

桐山の額に痛みが走る。
この痛みは、もう何の予兆かわかっている。
忘れた物を取り戻す為の痛みだ。

――なんで

痛みには拘泥する余裕はない。
無数に蠢く機械の中、接する血の量は
あくまで最低限でなければならない。
最新の注意で水量をコントロールしつつ、潜る。

――なんでよ

機械の体内を掻き分けて、
少年はついに機械の巨人の心臓部へと辿り着いた。
太陽のように光で機会を照らし。
辛うじて人型と判断できるくらいのシルエットだけがわかる。

腕で眼に飛び込む光を軽減し。
一歩ずつ、桐山は光へと歩く。
光りに照らされた、光の道を歩む。

「……柿崎めぐ」

近くへ、近くへと。
桐山は足を動かし、動いた後には轍となって
解放された機械が飛び回る。

「俺は、おまえを――」

光の目前まで桐山は歩き。
桐山は、光の、赤き血の神へと手を伸ばす。
七原秋也が、そうしたように。
水銀燈が、そうしたかったように。

「――助けに来た。だから、出てきてくれ」

簡単な、けれど確かな力を込めて。
今の少年に出来る全ての力を込めて。
桐山和雄は、今の持つ人間性全てを載せて、手を伸ばす。



――どうして

ずきん。
桐山の額に痛みが走る。

――どうして  なの

ずきんずきんずきん。
痛みが強くなり。どんどんと、思考を奪い始めた。

――どうして   じゃないの

「……痛っ…………」

もうどんな形にも例えられない。
言語を絶する痛み。思考もできない痛み。
これは、偏頭痛と呼ぶべきものなのか。

――それは、頭痛を訴えてたんだろ?

レオとの会話が脳裏をよぎる。
痛い。体中が痺れて、足を、止めてしまう。
手が……………………心が、落ちてしまう。

――なら、心が壊れていたんじゃないのか。

「ぐぁ、あああ!」

『僕に君が救えないと言ったね』

耳元で、いいや。
光の背後で、誰かの声が聴こえた。
これは、そうだ。放送の時に聞いた。

『君にも、救いの世界を用意したんだ』

――どうして、あなたなのよ。

桐山の周囲を二つに割れた球体が取り囲む。

『さようなら、桐山君』

――貴方なんか…………だいっきらいよ!!!!!!!!!!

「ハルワ、タート! いいや、スプンタ・マンユだ!!
 頼む、ミラーモンスターに乗って! 逃げろ!!
 必ず、戻るから! 絶対に!!」

桐山の影からミラーモンスターが現れ、ハルワタートを掴み。
桐山から遠く離れて逃げようとする。
解放された機械は徐々に再集結をしだし。

ミラーモンスターが呆気無く潰されるのが見え。
護神像も、機械の群れに押し潰されようと――――

――気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い

視界が狭まっていく。
世界が暗闇に落ちていく。

『君をも、救い。
 こうして僕の”願い”の穴は埋まる』

――もう、わたしに近寄らないで

桐山は異世界へと、落ちていく。



――――――。


  クエスチョン、命なき世界で人の営みの証明は可能なのでしょうか?



――ザザザザザッ。



      アンサー、黙れ


―――――――。



##############


「桐山! おい、桐山!?」

「無駄だ。もう完全に取り込まれた!
 くそっ、あいつが天野への鍵だと見ていたが……」

「機械の巨人が……再生している」

レオとミツルの前で機械の巨人は四つん這いから起き上がり。
はっきりと二本の足で立ち上がった。

「……これは……?」

「これからが本番ということだ。
 あいつの掌の上で僕たちはまんまと踊らされたということか!」

「桐山は!?」

「わからない、今は目の前の出来事に集中しろ!
 アレには、完全な未来予知がプログラミングされているはずだ!!」

「おい、なんだよあの動きは――があっ!?」

「あの動きは、チャン!?
 そこまで出来るか! この闘いで産まれた化物は!」

「いってえなクソッ。初めから全開だ! 黄金の龍!!」

「すまない。真の姿を、借りる。シン・ポルク―オンバ―」


##########


参の支配者が”願い”のエネルギーで形にしようとしたものは三通り。

ひとつは、オンバ。
宝貝・四宝剣と名付けた存在確率へ干渉する剣。
ひとつは、ヨキ。
あらゆる殺し合いを制する神とも呼ぶべき
超人、ハイデガーと名付けたプログラムを護神像へインストールするもの。
そして、神崎士郎。
未来日記の予知と行動パターンをリンクすることで
最強のミラーモンスター、機械の巨人を産み出す。

「やっぱり、相性が良い」

天野雪輝が引き継いだのは《歴史の道標》神崎士郎の描いたもの。
殺し合いの終焉を招き、完全なる力によって”願い”の成就をもたらすため。
黄金螺旋階段を登る天野雪輝は絶えず未来日記をチェック、更新し。
歩を止めず頂へと邁進する。

「残念だったね」

心臓部へと至るのは桐山和雄。
それも読めることだ。彼だけが今や唯一の純正の赤き血の持ち主なのだから。
そして、彼を招待する。デウスの核で創った
無限に廻り続ける理想的な永遠の今日を営む世界へ。

「やったんだ。僕は!」

逸る気持ちを抑えられない。
足をひたすらに動かして荒くなった息を残った冷静な感情で調整し。
黄金螺旋階段は漆黒の太陽の隣に座す黄金の月へと続いている。

「君達は神崎めぐを救うことが出来ない」

天野雪輝は次第に駆け足となって
十段飛びに階段を駆け登る。

「彼女はこの世界の誰とも違う。
 人殺しまでは許容できない精神の持ち主だ!
 君たちを助けてきたのは、助けられたのは全てを赦そうとする心の持ち主だけだ!
 でも、彼女は救えない! 彼女の花嫁ではない、
 汚らわしい血の汚濁に全身を浸した君たちには!!」

闇雲に走る。駆け上がる。
息を切らせて目の端に歓喜ともつかぬ涙の粒を乗せて。

「これは復讐だ! これは復讐だ!!
 運命への! 世界への!
 人を殺した原因を赦すな!!
 遺された者の悲しみを赦すな!!
 命が幸福になる前に潰える理を――赦すな!!」

雪輝に笑みが浮かぶ。
愛する人の顔が浮かぶ。
父の顔が、母の顔が友人たちの顔が浮かんでいた。

「由乃、君を……救ける」

「桐山君だって救ってみせたんだ。
 あのチャン右頭や七原さんだって救える。
 北岡さんだって救える。
 浅倉威だって救える。
 ガッシュとゼオンも。
 城戸さんと秋山さんも。 三村くんもパピプリオくんも。 弦之介さんと朧さんも。 霧島美穂さんも。 
 キャンチョメと杉村くんと9thも 宇谷さんも。陽炎さんも。 
 香川行部ブック水銀燈 乾カントリーマン筑摩小四郎ハード真紅 ミツルワタルオンバムルムル来須さん
 相馬光子ノール金糸雀だって救える。 
 ティオも7thも雛苺も津幡共仁ヒミコ坂本ウマゴン是方昭吾猿谷甚一蒼星石翠星石 
 吉良平、シオレオナルド・エディアールヨキ、キクコト神崎士郎。そして薬師寺天膳。
 お待たせ、この世界のみんな! 忘れていないよ、元の世界のみんなも一緒に僕が!
 この、僕が――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「そして、ひとり。忘れていないかい?」


――――――。



  クエスチョン、これは黄昏の世界。

        神々の終焉をも越えた。

      今なお紡がれるお伽噺の一ページ。

  人は、殺し合いによる世界の再生という理になにを求めるか


  アンサー、あなたなんかに告げるのは”願い”だけでいい


―――――。



――――ザザザッ。

ありえない音が手元より響いた。
未来の書き換え、今になってまだ?

「忘れてはいけない最後の名前。
 君が、眼を逸らす名前を俺は突きつけよう」

こつん、こつん、と天野雪輝よりも先の階段を降りてくる足音。
呆然と視線を上にずらすと、学生服の裾が見えた。
はだけた上着に真っ白なYシャツ。どこにでもいる、
ちょっとふざけた少年の格好だった。

「そんな、そんな莫迦な……!?」

「君が犯したミスは、そうだ。
 君は死者への注意が甘かった。
 死人が遺した想いを、君はずっと見なかった。
 だから、君は死者をひたすらに救おうとした」

姿が、完全に天野雪輝にも見える距離まで来た。
その姿は、死者の姿。情報によると、
桐山和雄に完全に喰われたはずの――――!?

「逆転の一手のひとつ。
 君と、機械の巨人の分断」

「ふざ、けないでよ!!
 今更! 今更になって!!」

「君にはわかるはずだよ。
 スプンタ・マンユの権能が」


############


スプンタ・マンユの力。
特筆すべきは、圧倒的な攻撃力を持つ千手。
加えて、人の心を映し、
鏡となって己の姿を変えて行動できる。
珍しい従属式自律行動タイプ。


##############


「あいつの中に、俺はいる。
 どんなに分かたれようと、俺はいる。
 幻異とか、そんなんかもしれないけども。いるのは確かだ」

狼狽える天野雪輝は慌てるあまり、
掌から携帯電話を零しかけてしまう。
みっともなく喚いて両手で包み込む。

スプンタ・マンユ。
ハルワタートより一時的に分かたれたその護神像は今、
もうひとつの黄金螺旋階段よりやって来た。
桐山和雄となんら変わらない道を、歩いて!!


「俺は、俺達は、終わらない殺し合いの理を享受した世界に、
 巻き返しの薇螺子を挿し込もうと思う。
 俺達にできるのは、悔しいけどそれくらいだって思った」

天野雪輝が、階段を迷わずに降りてくる相手に気圧されて、後退した。
足元は既に、階段から裁定の水盆へと変わっていた。

「この計画、名付けるならば俺の敬愛するレノンから取ろうと思ったけど。
 俺はなんかそれっぽく『封神演義』と名付けた。
 良い名前だろ? 神の理も、歴史も、少しだけ人間に譲ってもらう。
 あ、そうだそうだ。君は知ってるかわかんないけどさ。
 俺って漫画版読んだあとに原作読んだからさ。
 太公望がふっつーに仲間を斬首しようとすんのがショックでさあ。いやあ、ねえ?」

ぷしゅん、とスプンタ・マンユの体を白い湯気が噴きだした。
白く、軽やかな煙が一足先に巨大な満月へと昇っていく。

「くそ、クソ、畜生!
 いいよ、結局は野良の護神像一体だ!
 僕に敵うものかよ!! 片付けたらすぐに下界の大掃除だ。
 片手間なんていう油断はもうないよ!」

スプンタ・マンユの足が軽やかに床から離れた。
一陣の風となって、天野雪輝の腹部に足を叩き込む。
予想外の攻撃、想定外の威力。これではまるで

「生者そのものじゃないか!」

「この中には七原秋也の血肉が入っている。
 それを蒸気動力の原理で燃やし、エネルギーを産み出している。
 命のない、極寒の地でもたしかに上がる旗を見ろよ。
 ……なんつって。俺ってすっげえ、かっくいい!」

白い煙は赤に染まり。
赤い旗が天野雪輝の周囲を縦横無尽に駆け回る。
その手にはレオの刀が。その手には川田省吾の散弾銃の片割れが。

「無駄だと、思わないのか!
 桐山和雄があの世界から抜け出せるはずがないよ!」

「あいつは『自慢』の友達だぜ? 抜け出せるさ。
 そして。君にだって、抜け出せる!
 君も確かに持ってた光を、取り戻せば君にも、誰にでも、あんな世界!!」

「七原……秋也ぁ!」

「おっと、俺はあくまであいつの光の鏡合わせ。
 コードネーム・ワイルドセブンでよろしく頼むぜ!
 血肉を燃やし尽くすのは30分後の未来。
 そんなになんでもかんでも救いたいなら乗り越えてみなよ、ユッキー!」

「七原秋也ァ!!」

「……なに、みんなして浪漫がわかんないの?
 ちぇっ、オーケイオーケイ。じゃあ、さっきの続きだ。
 宣言するぜ、俺達は世界に!」

目にもとまらぬ速さで動く護神像スプンタ・マンユ……ワイルドセブンは
天野雪輝の目の前で立ち止まり。
時空王へと指を突きつけ、宣言した。

「君が救うと誓った名前に、
 『天野雪輝』を加えよう。
 俺達は、君も、陽のあたる世界に連れて行く」



――――――。



アンサー、これが答えのひとつだよ女神様。
     たなびく真っ赤な旗は反撃の狼煙さ。

アンサー、闘いを終わらせるために闘うす。

アンサー、――――――――――。


採点者:そうですか。こんなにも沢山の人の声を、私に。




――――――。




【黄金螺旋階段・上層/一日目/夜】

【天野雪輝@未来日記】
[状態]:差し伸べられた手の数だけ、血に汚れ、
    本当の笑顔を取り戻すことを恋焦がれて、
    過去に捨てた願いを拾い上げ、
    少女の祝福が虚無を纏わせる
    《記者》は時空を統べる王へと職を変え
    少女の最後の祈りが胸に宿り、
    此処に勇者は帰還した、
    そして、勇者は――@ロワイアル×ロワイアル
《真時空王》
[装備]:オリジナル無差別日記@未来日記、、ガッシュのマント@金色のガッシュ・ベル、
     投げナイフ(12/15)@未来日記、IMIウージー(25/32) 、プラ@waqwaq、旅人の証、《職業:時空統べる王》
[道具]:基本支給品 ×2、IMIウージーマガジン(2)
[思考・状況]
基本行動方針:優勝して全てを元通りにする
1:なんかもうふざけるな。スプンタ・マンユの完膚無き破壊の後、レオとミツルを殺害。

[備考]
※参戦時期はDiary46.5終了以降からの参戦です。
※雪輝は自分の中の矛盾に気づきかけました。それでも、願いは変わらない。
※雪輝は女神像の外見を由乃であると認識しました。
 他の参加者もそうであるかは不明です。
※バトルロワイアル、ブレイブストーリー、仮面ライダー龍騎、
  Waqwaqの世界に関する情報を“ある程度”得ました。
※南東エリアの上空に蜘蛛の糸が現れました
※《記者》の能力で下界の状況をある程度まで感知できます。
※時が動き始めました。
※スプンタ・マンユは七原秋也の姿をし、頑張ってますが三十分が限界です。
  限界を越えればスプンタ・マンユは主が来るまで稼働を止めます。



【黄金螺旋階段・下層/一日目/夜】



【ミツル@ブレイブ・ストーリー~新説~】
 [状態]:星の数ほどの血に汚れ、
     本当の笑顔を取り戻せないかもしれないけれど、
     過去に捨てた輝きを拾い上げ、
     魔王の祝福が雷電を纏わせる、
     《魔導師》は白銀の剣士へと職を変え、
     魔狂姫の尊き祈りが胸に宿り、
     此処に勇者は帰還した、
     そして、勇者は――@ロワイアル×ロワイアル
[装備]:ワタルの剣、不恰好な粘土細工@金色のガッシュ
[道具]:基本支給品、不明支給品×1、BIM(爆縮型)@BTOOOM (7/8)
    不明支給品×2~4(ゼオン、三村(武器ではない)、携帯電話@現実、
     チャンの首輪、ノールの首輪、ゼオンの首輪、BIM(クラッカー型)×5@BTOOOM!、
[思考・状況]
基本行動方針:『対話』
1:救う。
[備考]
参戦時期:ゾフィが虚になった後。
魔法を使うと体力消耗。
※未来日記の世界についてある程度の情報を得ました。
※9thは危険だと認識しました。
 雪輝、というよりも時空王に利用価値を見出しました。
※ミツルの目には女神像は由乃ではない姿に映りました。
※デウス因子を取り込んだ仮面ライダーファムはデッキを使用できません。
※仮面ライダーファム(デウス仕様)の性能:限りなく全能なるゲーティーグ“だった”。
※オンバはミツルと同化しました。


【レオナルド・エディアール@WaqWaq ワークワーク】
[状態]:壊れた心は記憶と赤き血で癒され、
     親友との明日を取り戻し、
     胸に抱くは翠の「安らぎ」と鉄の「勇気」、
     雛は卵を割って祝福を運び、
     蒼と白の装甲は暴食の顎、
     背後に従えるのは神の武具の再現、
     赫炎のジャバウォック、
     スケアクロウは賢人を砕いて進む@ロワイアル×ロワイアル
[装備]:アシャ×アールマティ×カントリーマンの玉×翠星石のローザミスティカ×蒼星石のローザミスティカ×雛苺のローザミスティカ×仮面ライダー龍騎(SURVIVE)
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
基本行動方針:走り続け、『世界』を広げよう
1:闘う。
※由乃の返り血を浴びています。




ロワイアル×ロワイアル――過去ノスタルジア 投下順 友達
ロワイアル×ロワイアル――過去ノスタルジア 時系列順 友達





ロワイアル×ロワイアル――過去ノスタルジア 天野雪輝 友達
ミツル 比類なき悪の右手
いつか巡りあう君へ レオナルド・エディアール 比類なき悪の右手









静かな時間帯。
人の活動が終りを迎え始めるのだというのが感じられる。
たぶん、今は昼間が過ぎた時間。
ざわめきは近くから。眼を開けば、そこには沢山の生徒がいた。

白岩中学3年B組の生徒たち。
机の周りを行き交って、
彼らは楽しそうにこれからの予定を話し合った。

「なぁに、呆けてんだ桐山!」

肩に誰かの腕が乗り、
少し遅れて体重も少しだけ傾けられたのがわかった。
桐山には覚えのない感触だ。
振り向けば、そこには三村信史がいた。

「今日はどうする? ゲーセンでも行くか。
 今度は俺が勝つけどな」

「先週は信史、負けてたもんね」

「おいおい、馬鹿言っちゃいけないぜ、豊。
 ここだけの話、本当は俺のが上だぜ、ベイビ」

「お前たちは…………」

三村と豊は桐山の顔を見て不審げな表情を浮かべた。

「おまえ、なんで泣いてるんだ?」
「え?」

言われて思わず目元に手を触れると、
そこには確かに濡れた感触があった。
どうして、泣いていたのか。
そもそも、自分は、本当に泣いていたのか。

頭が、痛い。

「いいや、なんでもない。なんでもないさ」

そう言って桐山は笑った。



【デウスの核/一日目/夜】


【桐山和雄@バトル・ロワイアル】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、重傷(治療済み) 、
     精神に重大な負傷(徐々に回復)、
     「愛」の概念を思い出しました
     「孤独」の概念を思い出しました。
     「誇り」の概念を知りました。
     「後悔」を知りました。
[装備]:ナイトのデッキ(ブランク体)、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎 、
     ハルワタート@waqwaq(キクとクシャスラを喰らったスプンタ・マンユを完食したがスプンタ・マンユは七原秋也の血肉と一緒に分裂)
[道具]:基本支給品×4、たくさん百円硬貨が入った袋(破れて中身が散乱している)、手鏡
     水銀燈の首輪、水銀燈の羽、デリンジャー(2/2)@現実、
     首輪探知機@オリジナル、
     千銃@ブレイブ・ストーリー~新説~、基本支給品、
     ブーメラン@バトルロワイアル 、レミントンM870(7/8)
     レミントンM870の弾(16発)、
     神業級の職人の本@ローゼンメイデン、めぐのカルテ@ローゼンメイデン
[思考・状況]
基本行動方針:???
1:???
【備考】
※参戦時期は死亡後です。
※リュウガのカードデッキは破損しました。
※ローザミスティカと深く通じ合えば思い出すという形で記憶の継承ができます。
 それ以上のなにかもありえるかもしれません。
※ブレイブ・ストーリー~新説~側の事情をだいたい把握しました。
※ジュンの裁縫セットは壊れました。
※ジュンの技術を修得しましたが本人ほどの異常な才能はないので技量は劣ります。
※小四郎の忍術を修得しました。
※今の桐山では”願い”インストールに耐えることができません。
  もし強行すれば桐山は”七原秋也”になります
※コトは死にました。
※白髪鬼のアイテムはいくつかキクが持っています。
※スプンタ・マンユ、レミントンM870(8/8) 、エディアール家の刀はどっかに行きました。
※あくまで護神像の本体はハルワタートです



ロワイアル×ロワイアル――過去ノスタルジア 投下順 比類なき悪の右手
ロワイアル×ロワイアル――過去ノスタルジア 時系列順 比類なき悪の右手



いつか巡りあう君へ 桐山和雄 比類なき悪の右手






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