そして、僕たちは《三人》で乗り越える
――試練は終了しても。
ローゼンクロイツの”願い”が敗れた証左にはならない。
ローゼンクロイツの”願い”が敗れた証左にはならない。
さあ、終わりの幕を降ろそう。
誰かが何処かでそう言って、見えざる手が破砕音が奏で出す。
それは、ブリキの玩具、噛み砕く音のようでいて。
誰かが何処かでそう言って、見えざる手が破砕音が奏で出す。
それは、ブリキの玩具、噛み砕く音のようでいて。
「ぐ……あっ……!!」
「えっ……!?」
”彼”の胸から七つの宝石が取り出された。
無垢の象徴にして、今なお変化と拡大を続ける無形なる石。
想いを溜め込み、想いに呼応する賢者の石。
無垢の象徴にして、今なお変化と拡大を続ける無形なる石。
想いを溜め込み、想いに呼応する賢者の石。
それとともに見えざる手にて絡め取られてしまうのは。
プラの結界型BIMにて守られながら状況を固唾を飲んで見守っていた柿崎めぐ。
プラの結界型BIMにて守られながら状況を固唾を飲んで見守っていた柿崎めぐ。
闇から騒々しい拍手とともに現われたのは
奇怪なる兎頭にジェントル然とした佇まいをするラプラスの魔。
奇怪なる兎頭にジェントル然とした佇まいをするラプラスの魔。
闇の奥で誰かの手が本をめくる。
奥底の深淵にて、《女神》の代わりに宣言せんとする。
奥底の深淵にて、《女神》の代わりに宣言せんとする。
――ブラボー、ブラボー! 実に素晴らしい演奏でした。
ですがまだ終点にはなりえません。これは失敗なのです。
どうしてそう言い切れるか。何故ならば《儀式》を通じて告げられた言葉には、
《女神》の赦しが付与し、絶対の呪いとなっているのです。
ですがまだ終点にはなりえません。これは失敗なのです。
どうしてそう言い切れるか。何故ならば《儀式》を通じて告げられた言葉には、
《女神》の赦しが付与し、絶対の呪いとなっているのです。
純白の手袋をした兎の指が翻弄するように振られる。
――閉ざされた女神。本来ならば宇宙をも創るその権能。
その可憐なる口に毒リンゴを喰ませたのははたして真には何者か。
さてさて、戯言は忙しい貴方達の苛立ちを紛らわせるため。
長すぎては興ざめというものでしょう。まだ《究極》には程遠いのですから。
理には時を刻んでいただかねばなりますまい。そのための緊急措置が今から行われんとしています。
その可憐なる口に毒リンゴを喰ませたのははたして真には何者か。
さてさて、戯言は忙しい貴方達の苛立ちを紛らわせるため。
長すぎては興ざめというものでしょう。まだ《究極》には程遠いのですから。
理には時を刻んでいただかねばなりますまい。そのための緊急措置が今から行われんとしています。
無意識の海にて闇が侵食しだす。
汚染の波が、少しずつ、少しずつ。
汚染の波が、少しずつ、少しずつ。
――ローザミスティカを究極とは程遠くても、
ハルネラを執行する依代には十分であり。
弱々しき少女でも、人柱の資格は如何様にも押し上げられますれば。
つまるところ、かつての《勝者》の”願い”はこれからも、終わらず。
ハルネラを執行する依代には十分であり。
弱々しき少女でも、人柱の資格は如何様にも押し上げられますれば。
つまるところ、かつての《勝者》の”願い”はこれからも、終わらず。
老け顔の中学生も、ワイルドセブンも、
ローザミスティカの奪取によって霧散し。
遺るは、桐山と《女神》のみ。
ローザミスティカの奪取によって霧散し。
遺るは、桐山と《女神》のみ。
ローザミスティカの力を借りて闇は徐々に勢力を増していく。
だが、《女神》はローゼンクロイツに抗う手を持つことができず。
”願い”の成就を果たすことで、矛により盾を完全に壊したのではないのだから。
だが、《女神》はローゼンクロイツに抗う手を持つことができず。
”願い”の成就を果たすことで、矛により盾を完全に壊したのではないのだから。
闇に座するのは、物語に光を当てる《女神》を縛っていた、かつては人間だった何か。
――さあ、さあ、私達が愛して愉しんでやまない皆々様!
お待ちかねの《機械仕掛けの神》が全てを台無しにする時間でございます。
能動的なデウス・エクス・マキナは望めば舞台そのものを変えられるという教訓とともに。
これにて、劇は終了と相成りますれば!
終わりの形は、そう! ”あるがままを受け入れよ(Let It Be)”ということに。
お待ちかねの《機械仕掛けの神》が全てを台無しにする時間でございます。
能動的なデウス・エクス・マキナは望めば舞台そのものを変えられるという教訓とともに。
これにて、劇は終了と相成りますれば!
終わりの形は、そう! ”あるがままを受け入れよ(Let It Be)”ということに。
いいえ、私にもできることがあります。
かつて私に願った貴方、ローゼンクロイツ。
かつて私に願った貴方、ローゼンクロイツ。
”お父様”によって予め定められていたかの如く
掌中に収められた乙女達。彼女らは今、”父”の手に囚われて牙を剥き。
どこにも望みは存在せず。
そんな、無意識の海にて、ひとり揺蕩うだけだった
桐山の後ろで”彼”を支えるように現われたのは二人の少年。
掌中に収められた乙女達。彼女らは今、”父”の手に囚われて牙を剥き。
どこにも望みは存在せず。
そんな、無意識の海にて、ひとり揺蕩うだけだった
桐山の後ろで”彼”を支えるように現われたのは二人の少年。
それは――――人柱にくべられるはずだった《勇者》と《防人》
―――――To Be Continued to the Last Episode 『輪舞 -revolution』