フランクリード機構


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概要

フランク-リード機構は転位を増殖させるメカニズムの一つであり、最も主要なものの一つ。フランクとリードがほとんど同じ時間に独立に考えた。

なぜフランクリード機構が考え出されたのか?

1930年代にオロワンとテイラーによって転位論が発表されたが、いくつかの疑問があった。
たとえば、普通バーガースベクトルは原子間隔に等しいが、これは1nm以下でしかない。
そのため、ある金属が1cmせん断されるとき、バーガースベクトルは10^7本以上動く必要がある。
しかしながら、よく焼きなました金属の転位密度はおよそ10^4/cm^2程度でしかなく、10cm角棒では全く足りない。
また、破断直前の金属の転位密度は10^10本/cm2程度であり、6桁近くも増加している。
この現象を説明するためには転位が増殖するためのメカニズムが必要だった。

基礎的な理解。

参考になるPDF(13p)
ある長さの刃状転位が一本存在したとする。
この刃状転位は結晶の中に存在し、結晶粒界に突き出してはいない。
転位はループでない限り必ず端をもつから、この転位は転位が存在する面以外の方向に伸びて結晶の端に突き出している。
さて、この刃状転位に応力がかかったと想定しよう。
当然転位は移動するが、刃状転位の端は状況設定から、別の面に存在する転位になっている。
転位は特定の滑り面しか滑らないため、他の方向にのびている転位は動かない。
そのため、中央部はよく動くが、転位の両端はピンで止められたように動かない。
ちょうど端を止めたゴムひものような感じだ。
ゴムひもだと引き続けるとどんどん楕円形になるが、転位の場合は残念ながら(?)もうちょっと融通が効くので後ろに回り込み始める。
どんどん押していくと後ろに回りこんだ転位同士がふれあい、消えてしまう。
そして残った部分が輪になり、最初の刃状転位と、転位ループがひとつ増える。
これがなんども繰り返されることによって転位は増殖し続ける。
フランクリード源自体はいくらでも転位ループを作り出せるのだが、転位ループが粒界に蓄積し、フランクリード源にある程度影響をおよぼすようになると新しい転位ループを生み出すことができなくなる。

転位ループの転位の向き

転位ループではすべての部分でバーガースベクトルは同じ方向を向いている。
そのため、転位ループの各部位で転位の種類が異なる。
転位ループの向きを右回りに取り、バーガースベクトルを応力方向にとると、フランクリード源前方では正の刃状転位が、
90度左側では左回りのらせん転位が、後方では負の刃状転位が、右側では右回りのらせん転位になっている。
中間点では混合転位である。

フランクリード源が与える影響

最も大きなものは最初に挙げたような転位密度の増大であるが、フランクリード源は同時に加工硬化も引き起こす。
加工硬化は転位同士の相互作用や切りあいによるものであり、転位の量が増えるに従いその頻度は増え、硬化する。
塑性変形がフランクリード機構に多くを依存しているということは、フランクリード源の可動速度によって塑性変形速度が律速されるということでもある。
靭性の大きな材料を得るためには延性破壊することが重要であり、高い可動速度を持ったフランクリード源が必要である。
もちろん、フランクリード源の可動速度だけで全てが決まるわけではないが、重要な役割を担っていることは間違いない。
ところで、長い時間をかけて変形をさせるとどうなるだろうか?
うちの某先生いわく、クリープである。
でも筆者(Library)としては、どうなんだろうなぁと思う次第。
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