Today Is Not A Beautiful Day

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Today Is Not A Beautiful Day」(2011/12/20 (火) 14:43:20) の最新版変更点

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>00-It Is Not Perfect Day 口の中に鉄の味が広がる。鉄なんて食べたことないのに。けれけれけれけれ。右頬が熱い。舌にはなにか違和感を感じる。けれけれ。右腕手首に痛みを感じる。左足はなにかからの強い圧力を受ける。右足の親指は感覚がない。けれけれ。左腕はすでにもうない。喉から「ヒューヒュー」という音がする。けれけれけれけれけれけ。、息をするたびに喉が痛い。雑音が聞こえる。けれけれけれけれけれけれけれけれ。血の匂いと雑巾の臭い匂いがする。けれけれけれけれ。 かすかに機能している目を使う。みなれた風景。ここは教室。 かすかに機能いている耳を使う。男と女の、下品な声がした。けれけれけれ けれけれ れけれけれけれkrけrけrけrk れkれkrけrけえけええkれえええrkrrrけkれ れkrけkrけrけrkrけkrけrっけけrkれkrけkれkrれけ れけれけれけっ 目を開く。ちゃんと『目』として機能している目だ。私の知っている目。みんながしっている目。わたしの、目。 セミのなく声がうるさい。 昨夜、体にかけたはずのかけ布団はなかった。視界の隅にあるかけ布団の位地からするに、おそらくベットからおちたのであろう。かけ布団なのにかかってなかったとか、とおもうとけ布団としてどうなのだろう。というか、私はそこまで寝相が悪かったのだろうか。気味の悪い夢だったが、もがくほどの夢ではなかった気がする。 夢についておもいだそうとしたけど、頭が急にいたくなったからやめる。 かけ布団をかぶっていない状態だというのに。汗と熱と、無駄に長くなった髪の毛が、わたしにうっとおしく絡み付いていた。 私は白で統一された私の部屋を見渡す。扇風機は私とは逆のほうを向いて回っていた。なぜだろうか。 やけに部屋の空気が新鮮だったから、枕の横にあるデジタルの目覚まし時計を見てみる。朝の4時を示していた。 ベットから上半身を上げ、窓の向こう側に目をやる。すでに陽はあがっているみたいだ。空の青さと、太陽の白い色が、きれいに混ざり合った空だった。黒い点があるとおもったら、鴉や雀が空を飛んでいた。 ドアの横にかけてあるカレンダーが目に入る。今日の日付には赤い○が付いている。 ああ、おもいだす。 今日は、牢獄から開放される日だ。 記念すべき日だ。そんな特別な日に早く起きたのだ。外へ出ようではないか。 私はベットから体をおろし、パジャマを脱いで下着姿になる。体にある青い痣を見てみぬフリをし、タンスの中の、すこしだけサイズが大きい赤いジャージを着る。 うっとおしい長い髪は、机の上にある蒼いヘアゴムで後ろで結う。 学校にいく準備ができてあるカバンに、ちょっとだけ足をあてながらも部屋を出る。 ……あ、靴下忘れた。 いいや、暑いし。 私はぺたぺたと、部屋をでた。廊下はクーラーがきいていて涼しかった。なんでだろうね。まぁいいや。 じゃあね、お父さんお母さん。さようなら。 玄関からでれば、一面の田んぼ。女子高生からすれば、きっと生活が無理な環境なのかもしれないけど、最初っからこの環境だとなんともおもわない。それに、最近の女子高生がどういった環境をもとめているかがわからない。ただ、直感的に無理だとおもった。 いくあてがないといえばない。ただ気味の悪い夢をみたから気分を変えたかっただけ。 その夢なんだか、現実なんだかよくわからな、気味の悪い夢。 とりあえず、私の唯一の居場所、廃墟にでもいこうかとおもう。 「ぱた、ぱた」という黄色いサンダルの足音を響かせて、田舎道をあるく。ジャリや草を踏みつけて。「じゃり じゃり」というリズムならして。視界いっぱいにひろがる田んぼが、みんなして「ばいばい」と手を振って私の出発を喜ぶ。それにこたえるように髪も手を振る。 私の白い肌を、日光は容赦なく照らして、攻撃してくる。 攻撃といっても、殴られるような痛みはない。肌が「嫌だ」と、もだえ苦しみ、泣き叫ぶようにもだえているから。肌は涙を流し、小麦色の痣をつくる。夏は肌の敵なのだ。 ぱた、ぱた、がりがり ちょっとバカらしく足と腕をおもいっきり上げながら歩く。ジャリが中を舞う。ジャリが、足とサンダルの間に入り、足の裏がちょっとだけ痛む。 肌の涙は容赦なく流れる。 足と腕の振り上げ、振り下げるたびに、肌は涙を振り回す。 ぺた、ぺた、じゃらじゃら 「げこり」 道の真ん中に、きれいな緑色のカエルが座っていた。 「よっ」と手を水平に挙げ挨拶し、カエルを避けて道をまっすぐ進む。 ぺたり、ぺたり、じゃりじゃり 私は目的地めざし、道を歩く。 田んぼだらけの緑の風景の中、ひとつ、でっかい、灰色の建物が目にはいる。 自然とにやけてしまう。 突然、頭上から「ゴー」と大きい音がした。 飛行機だ。 私の上を、ゆうゆうと進んでいく。 ちょっとだけ気分がよかったから、飛行機にむかって手を振ってみる。両手を挙げると、すこしだけサイズが大きかったジャージの袖が重力にさからえずに、二の腕のところまで落ちる。 わたしが手を振ったところで、飛行機は道のない空の中を進む。いままでどうりに。 飛行機が無視した。当然のことだけど、ちょっとだけがっかりする。 心のどこかに、悲しい感情が生まれる。 わかってはいる。自分がちっぽけなことなんて。 世界にたくさんある、ひとつだけでしかないことぐらい、わかってる。 ただ、認めたくなかっただけ。 目をそむけていただけ。 急に悲しい気分になったとき、私の隣に、さっきのカエルがいた。 「げこり」と、わたしをバカにするように、なぐさめるように、あざわるように、なでなでするように、ナイタ。 そのカエルが、どこか醜くて、可愛くって、憎くって。 私がそのカエルに触ろうとしゃがむと、カエルは田んぼの中に飛び込んでいった。 ちょっとだけ、気分がよかった。 ついつい、小走りになる。 ついつい、笑う。 ふふふふhhh…… 元は管制塔だったらしい。 といったのは、クラスの委員長であって、わたしをいじめる主犯の彼だった。 管制塔の前に立つ。家をでてから、だいぶ時間がたったきがする。 私の体から汗が流れ出る。汗が私の頬をたれ、口に入る。うん、しょっぱい。100%汗だ、やっぱり。肌の涙なんかじゃない。 「ゴー」という音がした。さっきより、その音は大きかった。うしろからの風が強い。 違和感を感じたので後ろを向いてみると、飛行機が、私めがけて、スピードゆるめずして進んできていた。 あの速さなら、すぐに私に飛行機があたる。 私には関係ない、とおもい、廃墟の入ろうとする。だけど、音はおおきくなるばかり。 後ろをふりむけば、すぐそこに飛行機が……  z 目を開く。ちゃんと『目』として機能している目だ。私の知っている目。みんながしっている目。わたしの、目。五感というのはいつでもまとわりついてくるものである。 視界は真っ黒だ。いや違う。目の位地よりちょっと上のところから光が漏れていた。 次に入ってきた情報は、悪臭である。雑巾の匂いがした。 体をおもいっきりうごかすと、私を囲んでいた世界がの、一部が開いた。 その一部の開けた世界は、私の知っている教室だった。そして、わたしが掃除用具要れの中に入れられていたのだと気づく。 教室のなかは明るかった。いや、暗闇の中にいたから、目が慣れただけだ。決して明るくなんかない。教室の窓から見える月が、きれいにならんだ机と椅子を照らしている。 ため息がでた。 いままでの夢の世界のほうが楽しかった。 だって、すぐに死ねる状態まで至ったのだ。 あのカエルだって、汗だって、全部夢だったのかとおもうと、現実が悲しかった。 体が痛いことにきがつく。今日もいつもどうり、おもいっきり殴られたり蹴られたりしたみたいだ。 教師に期待なんかしていない。 みんな死ねばいいのに。 ここは四階だったことをおもいだす。 月に誘われるように窓を開け、上半身をだす。セミの声がうるさくなり、涼しい風がわたしをつつむ。 スカートであるにもかかわらず、片足を窓へと上げる。 「げこり」と、声が聞こえた。 >01-ダビングデイズ 日々は繰り返しである。たまに違うことがおきるが、それはイレギュラーには分類されないほどの、微量な誤差である。 学校に行って、授業をこなして、帰るだけの繰り返し。日々はただの繰り返し。 日々を「繰り返し」だとおもいはじめたときから、自分の中の時間の時計は狂い始めた。かつては1日を短く感じられたが、今ではただただ無駄に長い時間がすぎているとしかおもえない。 確かに日々に違いはある。だが、決定的なことが変わらないのだ。 そんな日々が、大嫌いだ。 日々を美しいといった日本人がいたみたいだが、とてもそうとはおもえない。 いじめが始まったのはいつからだろうか。 僕への、ではない。彼女への、である。
>00-It Is Not Perfect Day 口の中に鉄の味が広がる。鉄なんて食べたことないのに。けれけれけれけれ。右頬が熱い。舌にはなにか違和感を感じる。けれけれ。右腕手首に痛みを感じる。左足はなにかからの強い圧力を受ける。右足の親指は感覚がない。けれけれ。左腕はすでにもうない。喉から「ヒューヒュー」という音がする。けれけれけれけれけれけ。、息をするたびに喉が痛い。雑音が聞こえる。けれけれけれけれけれけれけれけれ。血の匂いと雑巾の臭い匂いがする。けれけれけれけれ。 かすかに機能している目を使う。みなれた風景。ここは教室。 かすかに機能いている耳を使う。男と女の、下品な声がした。けれけれけれ けれけれ れけれけれけれkrけrけrけrk れkれkrけrけえけええkれえええrkrrrけkれ れkrけkrけrけrkrけkrけrっけけrkれkrけkれkrれけ れけれけれけっ 目を開く。ちゃんと『目』として機能している目だ。私の知っている目。みんながしっている目。わたしの、目。 セミのなく声がうるさい。 昨夜、体にかけたはずのかけ布団はなかった。視界の隅にあるかけ布団の位地からするに、おそらくベットからおちたのであろう。かけ布団なのにかかってなかったとか、とおもうとけ布団としてどうなのだろう。というか、私はそこまで寝相が悪かったのだろうか。気味の悪い夢だったが、もがくほどの夢ではなかった気がする。 夢についておもいだそうとしたけど、頭が急にいたくなったからやめる。 かけ布団をかぶっていない状態だというのに。汗と熱と、無駄に長くなった髪の毛が、わたしにうっとおしく絡み付いていた。 私は白で統一された私の部屋を見渡す。扇風機は私とは逆のほうを向いて回っていた。なぜだろうか。 やけに部屋の空気が新鮮だったから、枕の横にあるデジタルの目覚まし時計を見てみる。朝の4時を示していた。 ベットから上半身を上げ、窓の向こう側に目をやる。すでに陽はあがっているみたいだ。空の青さと、太陽の白い色が、きれいに混ざり合った空だった。黒い点があるとおもったら、鴉や雀が空を飛んでいた。 ドアの横にかけてあるカレンダーが目に入る。今日の日付には赤い○が付いている。 ああ、おもいだす。 今日は、牢獄から開放される日だ。 記念すべき日だ。そんな特別な日に早く起きたのだ。外へ出ようではないか。 私はベットから体をおろし、パジャマを脱いで下着姿になる。体にある青い痣を見てみぬフリをし、タンスの中の、すこしだけサイズが大きい赤いジャージを着る。 うっとおしい長い髪は、机の上にある蒼いヘアゴムで後ろで結う。 学校にいく準備ができてあるカバンに、ちょっとだけ足をあてながらも部屋を出る。 ……あ、靴下忘れた。 いいや、暑いし。 私はぺたぺたと、部屋をでた。廊下はクーラーがきいていて涼しかった。なんでだろうね。まぁいいや。 じゃあね、お父さんお母さん。さようなら。 玄関からでれば、一面の田んぼ。女子高生からすれば、きっと生活が無理な環境なのかもしれないけど、最初っからこの環境だとなんともおもわない。それに、最近の女子高生がどういった環境をもとめているかがわからない。ただ、直感的に無理だとおもった。 いくあてがないといえばない。ただ気味の悪い夢をみたから気分を変えたかっただけ。 その夢なんだか、現実なんだかよくわからな、気味の悪い夢。 とりあえず、私の唯一の居場所、廃墟にでもいこうかとおもう。 「ぱた、ぱた」という黄色いサンダルの足音を響かせて、田舎道をあるく。ジャリや草を踏みつけて。「じゃり じゃり」というリズムならして。視界いっぱいにひろがる田んぼが、みんなして「ばいばい」と手を振って私の出発を喜ぶ。それにこたえるように髪も手を振る。 私の白い肌を、日光は容赦なく照らして、攻撃してくる。 攻撃といっても、殴られるような痛みはない。肌が「嫌だ」と、もだえ苦しみ、泣き叫ぶようにもだえているから。肌は涙を流し、小麦色の痣をつくる。夏は肌の敵なのだ。 ぱた、ぱた、がりがり ちょっとバカらしく足と腕をおもいっきり上げながら歩く。ジャリが中を舞う。ジャリが、足とサンダルの間に入り、足の裏がちょっとだけ痛む。 肌の涙は容赦なく流れる。 足と腕の振り上げ、振り下げるたびに、肌は涙を振り回す。 ぺた、ぺた、じゃらじゃら 「げこり」 道の真ん中に、きれいな緑色のカエルが座っていた。 「よっ」と手を水平に挙げ挨拶し、カエルを避けて道をまっすぐ進む。 ぺたり、ぺたり、じゃりじゃり 私は目的地めざし、道を歩く。 田んぼだらけの緑の風景の中、ひとつ、でっかい、灰色の建物が目にはいる。 自然とにやけてしまう。 突然、頭上から「ゴー」と大きい音がした。 飛行機だ。 私の上を、ゆうゆうと進んでいく。 ちょっとだけ気分がよかったから、飛行機にむかって手を振ってみる。両手を挙げると、すこしだけサイズが大きかったジャージの袖が重力にさからえずに、二の腕のところまで落ちる。 わたしが手を振ったところで、飛行機は道のない空の中を進む。いままでどうりに。 飛行機が無視した。当然のことだけど、ちょっとだけがっかりする。 心のどこかに、悲しい感情が生まれる。 わかってはいる。自分がちっぽけなことなんて。 世界にたくさんある、ひとつだけでしかないことぐらい、わかってる。 ただ、認めたくなかっただけ。 目をそむけていただけ。 急に悲しい気分になったとき、私の隣に、さっきのカエルがいた。 「げこり」と、わたしをバカにするように、なぐさめるように、あざわるように、なでなでするように、ナイタ。 そのカエルが、どこか醜くて、可愛くって、憎くって。 私がそのカエルに触ろうとしゃがむと、カエルは田んぼの中に飛び込んでいった。 ちょっとだけ、気分がよかった。 ついつい、小走りになる。 ついつい、笑う。 ふふふふhhh…… 元は管制塔だったらしい。 といったのは、クラスの委員長であって、わたしをいじめる主犯の彼だった。 管制塔の前に立つ。家をでてから、だいぶ時間がたったきがする。 私の体から汗が流れ出る。汗が私の頬をたれ、口に入る。うん、しょっぱい。100%汗だ、やっぱり。肌の涙なんかじゃない。 「ゴー」という音がした。さっきより、その音は大きかった。うしろからの風が強い。 違和感を感じたので後ろを向いてみると、飛行機が、私めがけて、スピードゆるめずして進んできていた。 あの速さなら、すぐに私に飛行機があたる。 私には関係ない、とおもい、廃墟の入ろうとする。だけど、音はおおきくなるばかり。 後ろをふりむけば、すぐそこに飛行機が……  z 目を開く。ちゃんと『目』として機能している目だ。私の知っている目。みんながしっている目。わたしの、目。五感というのはいつでもまとわりついてくるものである。 視界は真っ黒だ。いや違う。目の位地よりちょっと上のところから光が漏れていた。 次に入ってきた情報は、悪臭である。雑巾の匂いがした。 体をおもいっきりうごかすと、私を囲んでいた世界がの、一部が開いた。 その一部の開けた世界は、私の知っている教室だった。そして、わたしが掃除用具要れの中に入れられていたのだと気づく。 教室のなかは明るかった。いや、暗闇の中にいたから、目が慣れただけだ。決して明るくなんかない。教室の窓から見える月が、きれいにならんだ机と椅子を照らしている。 ため息がでた。 いままでの夢の世界のほうが楽しかった。 だって、すぐに死ねる状態まで至ったのだ。 あのカエルだって、汗だって、全部夢だったのかとおもうと、現実が悲しかった。 体が痛いことにきがつく。今日もいつもどうり、おもいっきり殴られたり蹴られたりしたみたいだ。 教師に期待なんかしていない。 みんな死ねばいいのに。 ここは四階だったことをおもいだす。 月に誘われるように窓を開け、上半身をだす。セミの声がうるさくなり、涼しい風がわたしをつつむ。 スカートであるにもかかわらず、片足を窓へと上げる。 「げこり」と、声が聞こえた。 >01-ダビングデイズ 日々は繰り返しである。たまに違うことがおきるが、世界からしたらそれは、イレギュラーには分類されないほどの微量な誤差でしかないのである。地球上の人間の数のようなものである。 日々の軸となる行動は「学校に行って、授業をこなして、帰る」だけの繰り返し。日々はただの繰り返し。 日々を「繰り返し」だとおもいはじめたときから、自分の中の時間の時計は狂い始めた。かつては1日を短く感じられたが、今ではただただ無駄に長い時間がすぎているとしかおもえない。 確かに日々に違いはある。だが、決定的なことが変わらないのだ。 そんな日々が、大嫌いだ。 日々を美しいといった日本人がいたみたいだが、とてもそうとはおもえない。 日々の変化にはきがつけなくなったのはいつからだっただろうか。おそらく、世界が汚く見え始めてからだとおもう。 まわりのイレギュラーはイレギュラーに入れない。だからこそ僕は、自分のクラスでいじめが始まったのがいつからかわからない。 のなかなつき。名前はわかるが、どう漢字をあてるかわからない。

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