「黒猫「娘に中学時代に撮った写真見られた・・・」:3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:23:37.20 ID:B7o8H1UQ0 [1/35]
黒猫「死にたい…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:26:45.35 ID:B7o8H1UQ0 [2/35]
桐乃「……そんで私に相談してきたわけ?」
黒猫「……」
桐乃「あの格好見られたの?」
黒猫「ええ……」
桐乃「あの、なんだっけ、ええと、マ、マ…」
黒猫「マスケラ」
桐乃「千葉の堕天聖だっけ?」
黒猫「……」
桐乃「……フッ」
黒猫「ちょっと、やめなさいよ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:31:05.05 ID:B7o8H1UQ0 [3/35]
黒猫「若気の至りよ…」
桐乃「でもノリノリだったじゃない、あんた」
黒猫「若気の至りだって言ってるじゃない…」
黒猫「それにあなただって昔はエロゲとか、妹萌えーとか…」
桐乃「ちょっとあんなのと一緒にしないでよ!」
桐乃「それに私、今もエロゲやってるし」
黒猫「まだやってるの!?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:42:29.33 ID:B7o8H1UQ0 [4/35]
黒猫「そんなことより、私の話よ…」
黒猫「ううっ、どうしよう…」
桐乃「どうしようもなにも」
桐乃「素直に全部話せばいいんじゃないの?」
黒猫「だって、そんなの、その」
黒猫「言えないわよ……」
桐乃「…まあ、言えないという気持ちもわからないでもないけど」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:47:17.35 ID:B7o8H1UQ0 [5/35]
桐乃「あんたの娘何歳だっけ?」
黒猫「14歳」
桐乃「あー、面倒くさい年代…」
桐乃「でもあんたのとこってそんなに親子仲が悪い感じはしないんだけど」
桐乃「むしろ良いほうなんじゃない?」
桐乃「まじめな子だし」
黒猫「それが結構ショックだったみたいで…」
黒猫「口を利いてくれなくなって…」
黒猫「寝込んで…」
桐乃「どんな写真見せたのよ!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:49:56.32 ID:B7o8H1UQ0 [6/35]
黒猫「見られたのは写真だけじゃないのよ…」
桐乃「写真だけじゃないって?」
黒猫「そのなんていうか…」
黒猫「あるじゃない」
黒猫「日記とか、ネタ帳的なものとか……」
桐乃「ネタ帳って?」
黒猫「ちょっと、やめて、これ以上言わせないでよ!」
黒猫「察してよ!」
桐乃「察してと言われても…」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:53:55.43 ID:B7o8H1UQ0 [7/35]
桐乃「じゃあ、その日記とか、ネタ帳的なものだっけ?」
桐乃「それ持ってきなさいよ」
黒猫「えっ」
桐乃「いや、中身を見ないとなんともいえないじゃない」
黒猫「えっ、ちょっ、えっ」
桐乃「つーか、中学時代もそういうのだけは見せてくれなかったじゃない、あんた」
黒猫「見せるわけないでしょうに!」
黒猫「そもそも見せびらかすものでもないし…」
桐乃「とにかく、それを見ないと話が進まないの!」
桐乃「あんたの娘が何をみたのかはっきりしないと、こっちとしても何も言えないじゃない」
黒猫「それはそうかもしれないけど…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 02:56:16.65 ID:B7o8H1UQ0 [8/35]
黒猫「……あの」
黒猫「どうしても持ってこなきゃだめ?」
桐乃「まあ、うん」
黒猫「……」
桐乃「……」
黒猫「……分かったわ」
黒猫「その代わり約束よ」
黒猫「絶対にその、馬鹿にしたりしないことよ」
黒猫「いいわね」
桐乃「そりゃ、まあ」
桐乃「あのころのあんたを見慣れてたんだから大丈夫だと思うけれど」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:01:19.43 ID:B7o8H1UQ0 [9/35]
黒猫「わかったわよ…」
黒猫「じゃあ、取ってくるわよ」
桐乃「ええと、うん」
桐乃「取りに行けばいいんじゃない?」
黒猫「本当に取りに行くわよ」
桐乃「うん」
黒猫「本当に取りに行ってもいいのね?」
桐乃「いや、だからいいって」
黒猫「何が起こっても知らないわよ…」
桐乃「だからさっさと取りに行きなさいって!」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:04:27.27 ID:B7o8H1UQ0 [10/35]
黒猫「ううう…」
ガチャンバタン
桐乃「あいつがあんなにうろたえるなんて…」
桐乃「いや、割と結構うろたえるほうだった気もするけど…」
桐乃「まあ、いいや」
桐乃「しかしこのモンブランうっめーわねえ」
モシャモシャ
ガチャッ
黒猫「今戻ったわ」
桐乃「ブバァ!」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:06:16.62 ID:B7o8H1UQ0 [11/35]
黒猫「ちょっと!」
黒猫「馬鹿にしないでと言ったじゃない!」
桐乃「いや、あの、その」
桐乃「私は、その、ネタ帳とやらを取りにいけと言ったのよ」
黒猫「ええ」
桐乃「なんで着替えてきたの?」
黒猫「あのね…」
黒猫「ちょっと聞いてくれる?」
桐乃「ええ」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:11:09.66 ID:B7o8H1UQ0 [12/35]
黒猫「あの、ほら、昔の自分の日記読んでたら、テンション上がってきちゃって」
桐乃「うん」
黒猫「それで、ほら、昂ぶるじゃない…」
桐乃「いや、知らないけど…」
桐乃「それで着ちゃったの?その服」
黒猫「ええ」
桐乃「残してあるというのも凄いわね…」
黒猫「捨てられないじゃない…」
黒猫「娘が出来たら着せようと思ってたし…」
桐乃「いやいやいや」
桐乃「いや、待てよ、うん」
桐乃「いやいやいやいや!」
黒猫「なによ、なにがおかしいというの!?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:14:40.91 ID:B7o8H1UQ0 [13/35]
桐乃「あんた、年齢は?」
黒猫「ちょっと、女性に年齢を聞くのは…」
桐乃「38でしょ!?」
黒猫「ええ…」
桐乃「あんた、いくら年齢の割に相当若く見られると言っても」
桐乃「その年でその服は…」
黒猫「いや、その、ね」
黒猫「結構喜ぶのよ、たまにそういう服着ると…」
黒猫「ほら、その、夜に寝る前とか…」
桐乃「誰が?」
黒猫「あの人…」
桐乃「……」
桐乃「これが俗に言う」
桐乃「嫁にコスプレかよ!」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:19:29.80 ID:B7o8H1UQ0 [14/35]
黒猫「わかったわよ、着替えてくるから…」
桐乃「いや、もう、このままでいいわよ…」
黒猫「だってあなた色々言うじゃない」
桐乃「もう言わないから」
桐乃「いいから、事情聴取を始めるわよ」
黒猫「言い方が悪いわね」
桐乃「まずはあんたが持ってるその箱を見せなさい?」
黒猫「これ?」
黒猫「……」
桐乃「なによ?」
黒猫「……わかったわ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:23:48.50 ID:B7o8H1UQ0 [15/35]
桐乃「で、この箱の中には?」
黒猫「その、ノートとか色々…」
桐乃「ああ、例の」
黒猫「いいから早く読みなさいよ…」
桐乃「そんなに投げやりにならなくても」
桐乃「というか、ちょっと汗かきすぎじゃない、あんた」
黒猫「だって、その…」
黒猫「この服、黒ばっかりで暑いのよ…」
桐乃「今頃気付いたの!?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:27:45.60 ID:B7o8H1UQ0 [16/35]
桐乃「……じゃあ、読みわよ」
黒猫「……」
桐乃「いや、まあ」
桐乃「そんな心配そうな顔しなくても大丈夫よ」
桐乃「私は中学のころのあんたがどんなやつか知ってるわけだし」
桐乃「だから大丈夫だって」
黒猫「もう一度言うけど、馬鹿にしたら本当に怒るから」
桐乃「ああ、もう、だから大丈夫だって」
桐乃「じゃあ、1ページ目」
ペラッ
桐乃「……」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:30:07.32 ID:B7o8H1UQ0 [17/35]
桐乃「……」
黒猫「……」
ペラッ
桐乃「……」
黒猫「……」
ペラッ
桐乃「……」
黒猫「……」
ペラッ
桐乃「……」
黒猫「……」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:32:04.49 ID:B7o8H1UQ0 [18/35]
黒猫「……あの」
黒猫「どうかしら」
桐乃「……」
黒猫「桐乃?」
桐乃「…ええと、うん」
桐乃「あんたらしくていいんじゃないかな」
黒猫「そ、そうかしら」
桐乃「うん」
黒猫「……」
桐乃「……」
黒猫「……」
桐乃「……フヒッ」
黒猫「ちょっと!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 03:35:52.92 ID:B7o8H1UQ0 [19/35]
黒猫「今、馬鹿にしたでしょ!」
桐乃「ば、馬鹿になんてしてないフヒョッ!」
黒猫「なによ!その笑いをこらえられない感じ!」
桐乃「笑ってなんかないわよヒョッ!」
黒猫「なによ、笑いなさいよ!」
黒猫「笑うなら笑いなさいよ!」
桐乃「だから笑ってなんかないってフヘヘヘヘ」
黒猫「ああ、もう…」
黒猫「なんていうか…」
黒猫「もう!」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 15:50:30.40 ID:B7o8H1UQ0 [21/35]
桐乃「まあまあ、落ち着きなさいって」
桐乃「あー、おもしろ…」
黒猫「なによ、なんなのよ、面白いって!」
桐乃「あー、もう悪かったって」
桐乃「いや、でも、よくこんな色々思いつくわね」
桐乃「そういう意味では凄いと思うけど…」
黒猫「想像力豊かだったのよ…」
桐乃「うーん…」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 15:54:16.25 ID:B7o8H1UQ0 [22/35]
桐乃「あのさ」
桐乃「私、そのヴェ、ヴェ……」
桐乃「便器に置くだけ三分間?」
黒猫「ヴェルフェゴールね」
桐乃「ああ、それそれ」
黒猫「いまのわざとでしょ」
桐乃「いちいちヴェルなんとかなんて覚えてられないわよ」
桐乃「で、そのなんか色々と良く分からない単語があるんだけど」
桐乃「ちょっと質問するから教えてもらっていい?」
黒猫「まあ、いいけれども…」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 15:57:52.50 ID:B7o8H1UQ0 [23/35]
桐乃「あの、一応聞くわよ」
桐乃「この『水銀を操る能力』ってあるんだけど」
桐乃「あんたそんなことできるの?」
黒猫「できないけど」
桐乃「よね」
桐乃「つーか、実際、ここに書いてある水銀の剣ー!みたいなことって科学的にできるのかしら」
黒猫「知らないわよ」
黒猫「中学生にそんなことわかるわけないじゃない」
桐乃「あ、やっぱりこの辺適当に書いてたんだ」
黒猫「適当とは失礼ね!本人は真面目よ!」
黒猫「……多分」
桐乃「ふーん」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:02:20.61 ID:B7o8H1UQ0 [24/35]
桐乃「あと、あんたって千葉出身よね」
黒猫「そうね」
桐乃「ここにはギリシャ出身って書いてあるんだけど」
黒猫「ああ、それは前世の私のうちの一人がギリシャ住んでて」
桐乃「そうなの?」
黒猫「いや、知らないわよ、実際のところは」
桐乃「そりゃそうよね」
黒猫「ねえ、やめましょう、こんなこと」
黒猫「なんか不毛よ」
桐乃「ええとね、次は」
黒猫「あの、話を聞いて…」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:07:20.35 ID:B7o8H1UQ0 [25/35]
桐乃「しかしまあ、想像力は凄いけど」
桐乃「練れてないわね」
桐乃「これはボツだわ」
黒猫「あなたなんなの!?」
黒猫「とにかく、何度も言うけど若気の至りよ…」
桐乃「当時は明らかに本気でやってたけどね、あんた」
桐乃「天使が見えるー、とか」
桐乃「あれ、本当に見えてたの?」
黒猫「いいえ、特に…」
黒猫「そんなの見えるわけないじゃない」
桐乃「よね」
桐乃「まあ、見えてたと言われたら色々と疑うけど」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:09:36.98 ID:B7o8H1UQ0 [26/35]
桐乃「で、本題に移るわよ」
黒猫「ええ」
桐乃「その、これを娘さんに見られたというわけだ」
黒猫「ええ」
桐乃「で、反応は?」
桐乃「罵られたり?」
黒猫「あの子はそういう子じゃないわよ」
桐乃「まあ、あんたとあいつの子にしては立派に育ってるわよね」
黒猫「でも、少し態度がよそよそしくはなったかも…」
桐乃「ああ……」
桐乃「それは凹むわね」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:13:01.90 ID:B7o8H1UQ0 [27/35]
桐乃「その、あの子ってそういうのに興味なかったりするの?」
黒猫「そういうのって?」
桐乃「例えば私とか沙織みたいな感じ」
黒猫「極端な例ね」
桐乃「まあ、極端じゃなくてもいいけど」
黒猫「うーん…」
黒猫「たまにあの子の部屋を掃除したりするけど…」
桐乃「そういうのはない」
黒猫「見当たらないわね」
桐乃「まあ、ないわけね」
黒猫「そうね」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:16:53.40 ID:B7o8H1UQ0 [28/35]
桐乃「あんたの娘もオタクにしちゃえばいいんじゃないの?」
黒猫「そう言って、エロゲ貸そうとか思ってるでしょ」
黒猫「ダメよ」
桐乃「ちっ」
黒猫「こら、あなた!」
黒猫「あなた、私の妹も染めたじゃない」
黒猫「一緒にコミケ行ったりして」
黒猫「前科持ちなんだから」
桐乃「だって可愛いじゃない」
桐乃「制服の女の子見ると興奮するの」
黒猫「この」
黒猫「ロリコンが!」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:21:48.71 ID:B7o8H1UQ0 [29/35]
桐乃「でもこれ見られたらゴマカシ利かないわよ」
桐乃「同人誌入ってるし」
黒猫「そうなのよね」
黒猫「その、あの、18禁のものも入ってるし…」
桐乃「よくやるわねー」
桐乃「まあ、素直に説明してきたらいいんじゃない?」
桐乃「私は中学生のころ、こんなのが好きだったの」
桐乃「だからあなたも好きなことを好きなだけしていいのよ、的にいい感じに纏めて」
黒猫「いい感じに纏まるかしら」
桐乃「さあ?」
黒猫「……」
黒猫「多分無理よ!」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:27:45.96 ID:B7o8H1UQ0 [30/35]
桐乃「いま、あの子、学校?」
黒猫「そうね」
黒猫「そろそろ帰ってくるから着替えなきゃ」
桐乃「その格好見られたらいよいよ言い訳できなくなるわね」
桐乃「母親がコスプレ趣味の厨二秒腐女子という事実を急に目の当たりにしたら」
桐乃「凹むもの」
黒猫「まあ、そうかもしれないわね」
桐乃「とにかくね」
桐乃「また後日、私があの子に会って色々聞いてこようか?
黒猫「色々?」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:30:51.88 ID:B7o8H1UQ0 [31/35]
桐乃「そうそう」
桐乃「あんた、母親のことどう思うー?とか」
桐乃「さりげなく」
黒猫「エロゲ貸そうとか思ってないでしょうね」
桐乃「さすがにこのタイミングで貸せないわよ!」
黒猫「そうよね」
黒猫「まあ、私が直接聞くよりもあなたを仲介したほうがいいのかもしれないわね」
黒猫「おねがいするわ」
桐乃「そうと決まれば、早速いきますか」
黒猫「しかし、この服、重い…」
桐乃「だから今更気付いたの!?」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:33:05.35 ID:B7o8H1UQ0 [32/35]
……
………
…………
数日後
桐乃「いやあ、参った参った」
黒猫「……」
桐乃「予想外だったわ」
黒猫「ま、まあ、それがあの子の趣味なんだったら別にいいんじゃない?」
桐乃「ある意味、話は楽になったけどね」
桐乃「しかし、まあ」
桐乃「あの子も腐女子だったとは…」
黒猫「血は争えないのね…」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:36:00.80 ID:B7o8H1UQ0 [33/35]
桐乃「しかも私達とはタイプが違う感じなのよね」
黒猫「どういうのなの?」
桐乃「自分で同人誌書くのはあんたと一緒なんだけど」
桐乃「もっと雄臭い感じ」
黒猫「やおいね…」
桐乃「ああ、そっち方面かーって」
黒猫「そういえばジャンプは読んでたの、あの子…」
桐乃「ジャンプくらいなら、まあ女子中学生なら読むかくらいのもんだと思ってたわけね」
黒猫「油断したわ…」
黒猫「ジャンプを読む女子中学生なんて、そっち方面の子しかいないじゃない」
桐乃「それは偏見!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:39:08.23 ID:B7o8H1UQ0 [34/35]
桐乃「色々、見せてもらったわよ」
桐乃「というか、話を聞くだけのつもりが相談まで受けたし」
黒猫「どんな?」
桐乃「あたしの趣味変かなーとか?でも好きなんですーとか?」
黒猫「どこかで聞いたことがある話ね」
桐乃「あれ?そうだっけ?」
桐乃「まあ、私もエロゲやるし、みたいな話をして」
桐乃「貸してきた」
黒猫「結局貸したの!?」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/11(土) 16:42:50.80 ID:B7o8H1UQ0 [35/35]
黒猫「自分の姪にエロゲ貸す人がどこにいるのよ…」
桐乃「いやははは、悪い悪い」
黒猫「その話はあとでしっかり聞かせてもらうけど」
黒猫「とにかく、あの子はどれくらいのものなの?」
桐乃「どれくらいって?」
黒猫「どれくらい、その、なんというか、深いというか」
桐乃「ああ、ディープディープ」
桐乃「タンス開けたら裸の男が表紙の本が一杯出てきた」
黒猫「おぉ、もう……」
桐乃「飲み込んで、僕のエクスカリバーって感じ」
黒猫「懐かしいわね、それ」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 06:59:24.75 ID:9bd7eXV+0 [1/13]
桐乃「まあ、あんたの母親も私も似たようなもんだったから」
桐乃「別に気にすることなんかないんじゃない?とは言っておいたけど」
桐乃「ただ、真人間だと思ってた母親がああだったのは結構ショックだったみたいよ」
黒猫「ああだったって、失礼な言い方ね」
桐乃「でもなんでそんな私知りませーん、みたいな振りしてたの?」
桐乃「なんで隠してたというか」
黒猫「隠してたというか…」
黒猫「うーん…」
黒猫「色々あるのよ」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:03:24.73 ID:9bd7eXV+0 [2/13]
桐乃「なによ色々って」
桐乃「世間体とか?」
桐乃「あらやだ」
黒猫「そんなのじゃないわよ」
黒猫「ただ、うーん…」
黒猫「自分でもわからないうちに離れた部分もあるのよ」
黒猫「忙しくなったり、大学とかアルバイトを始めたりするうちに…」
桐乃「新しい関係ができたりして?」
黒猫「ええ」
桐乃「ふーん」
桐乃「私なんかは別にそんなの気にしなかったけどね」
黒猫「みんなあなたみたいに鈍感だったりマイペースだったりするわけじゃないのよ」
桐乃「あら、失礼ね!」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:10:57.11 ID:9bd7eXV+0 [3/13]
桐乃「でもあんた自身がアニメが嫌いになったりとか」
桐乃「その、ちょっと嫌な言い方するわよ?」
桐乃「あの子がそういう本を読むこと自体に反対したりとかはしてないんでしょ」
黒猫「……どうなんでしょうね」
黒猫「親としての気持ちもあるけど」
黒猫「でも学生時代にそういうものを好きだった人間としての気持ちのほうが強いわね」
桐乃「親として『こんなのはダメだ!』という気持ちもわかるし」
桐乃「でも一方でそういうものでも大事だったという気持ちもわかるし?」
黒猫「まあ、そうね」
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:14:48.42 ID:9bd7eXV+0 [4/13]
桐乃「じゃあね」
桐乃「一緒にアニメ見ればいいじゃん?」
黒猫「あの子と?」
桐乃「いやだって」
桐乃「お互い好きなものを隠しあってるほうが家族としては変だと思うんだけど」
黒猫「でも、親に隠したいことはあるでしょうに」
桐乃「まあ、そうなんだけど」
桐乃「こういうのはね、もう話したほうがすっきりすんの」
黒猫「経験談」
桐乃「いろいろ経験してるのよ」
黒猫「はあ」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:22:07.88 ID:9bd7eXV+0 [5/13]
黒猫「……私、最近のアニメなんてわからないのだけれど」
桐乃「そこを教えてもらえばいいんじゃない」
桐乃「あー、でも昔みたいに理屈っぽくあれこれ難癖つけちゃだめよ」
黒猫「そんなこと、別にしてなかったのだと思うのだけど」
桐乃「うわ、よく言うこの人」
黒猫「あのね」
黒猫「そもそも、あなたが難癖つけてきたから答えてただけじゃないかしら」
黒猫「あんな子どもが見るアニメに欲情するなんて」
黒猫「今、考えても汚らわしいわね」
桐乃「いやいやいやいや」
桐乃「ほら、そういうのがダメなんだっつーの」
黒猫「私は本当のことを話しているだけよ」
桐乃「はいはい、わかりましたわかりました」
桐乃「じゃあ、予習でもしていく?」
黒猫「予習?」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:25:34.04 ID:9bd7eXV+0 [6/13]
桐乃「ほらこれ」
ゴソゴソ
黒猫「何かしら、これは?」
桐乃「これ知らないの!?」
桐乃「うわー、あんた、本当にアニメから離れちゃったのね…」
黒猫「そう言ってるじゃないの…」
桐乃「最近流行ってるアニメ」
桐乃「あんたの娘も見てるって」
桐乃「まあ、私も好きなんだけど」
黒猫「ふぅん…」
黒猫「これ、あなたが買ったの?」
桐乃「そりゃそうよ」
黒猫「で、これを見て予習しろと?」
桐乃「そうそう」
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:28:49.34 ID:9bd7eXV+0 [7/13]
桐乃「というわけで」
桐乃「早速流すわよ」
黒猫「ここで?」
桐乃「そりゃそうよ」
黒猫「あなたと?」
桐乃「そうだけど、不満?」
黒猫「あ、いえ……」
黒猫「あなたとアニメ見ると、いつも喧嘩してたじゃない」
黒猫「そういう記憶しかないのだけれども」
桐乃「そうだっけ?」
桐乃「まあ、いいじゃん、もう20年前の話でしょ」
桐乃「お互い大人になったんだから、別にもう喧嘩することもないって」
黒猫「そうかしらね」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:35:12.58 ID:9bd7eXV+0 [8/13]
黒猫「しかし、不思議なものね」
黒猫「20年先になってもこうやってあなたとアニメ見るなんて思いもしなかったわ」
桐乃「人間、そんな変わんないって」
黒猫「あなたはもうちょっと成長したほうがいいと思うのだけれども」
黒猫「良い相手も見つかってないんでしょ?」
桐乃「その話、今するの!?」
桐乃「別にいいし、私には嫁が一杯いるし!」
桐乃「jpgと脳内に!」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:41:35.87 ID:9bd7eXV+0 [9/13]
黒猫「わかったから」
黒猫「つけるならつけなさいよ」
黒猫「この私があなたが好きだというそのアニメを見てあげるから」
桐乃「うわー、その態度、なにも変わってねー」
黒猫「あら、そうだったかしら」
桐乃「あー、もういいっすなんでもいいっす」
桐乃「じゃあ、つけるわよ」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:42:19.81 ID:9bd7eXV+0 [10/13]
♪
黒猫「……」
桐乃「……」
黒猫「……」
桐乃「……」
黒猫「……ねえ」
181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:44:45.87 ID:9bd7eXV+0 [11/13]
黒猫「これ、何が面白いのかしら」
桐乃「はァ!?」
黒猫「私にはこの面白さがわからないのだけれども」
黒猫「さっきから男に媚びてばかりじゃない、このアニメ」
黒猫「この無意味なパンチラはなんなの?」
黒猫「まったくもって低俗としか思えないのだけれども」
桐乃「ちょっと、聞き捨てならないわね」
桐乃「この可愛さがわからないなんて」
桐乃「もう目が腐ってるとしか思えないんですけどー」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/12(日) 07:49:23.29 ID:9bd7eXV+0 [12/13]
黒猫「そもそも、30過ぎてもこんなアニメを見るなんて…」
桐乃「アニメに年齢は関係ないでしょ!」
桐乃「このアニメ、あんたの娘も好きだって言ってたし」
黒猫「ちょっと!」
桐乃「2対1-」
桐乃「私の勝ちだし」
黒猫「わかったわ」
黒猫「じゃあ、私がこのアニメの駄目なところを一個ずつあなたに教えてあげるわ」
黒猫「そもそもね、このアニメは設定の時点で破綻していて…」
ワイワイ
ガヤガヤ
……
………
…………
オワリ