桐乃「それ……兄貴のシャツ?」

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桐乃「それ……兄貴のシャツ?」」(2011/01/02 (日) 10:33:58) の最新版変更点

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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:12:09.17 ID:gRl//XrZ0 黒猫「……」 桐乃「まさかとは思うけど……匂いを嗅いでた?」 黒猫「……えっ、あ、その」 桐乃「うわっ、マジでそうなの!? キモっ! チョー引くんですケド!」 黒猫「……」 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:15:38.87 ID:gRl//XrZ0 黒猫「……誤解よ」 桐乃「はぁ? 誤解も何も現行犯じゃん!」 黒猫「……」 桐乃「さんざん人の事ビッチ呼ばわりしてそれ!?」 黒猫「……」 桐乃「……マジでキモいんだケド」 黒猫「……」 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:18:54.31 ID:gRl//XrZ0 沙織「――きりりん氏、黒猫氏、どうしたのですかな?」 桐乃「見ればわかるわよ……ほら、アレ」 黒猫「……」 沙織「ふむ、拙者に見えるのは京介氏のベッドに座る黒猫氏と……シャツ?」 黒猫「っ!?」 桐乃「今さら隠したって無駄だから。わかってんでしょ」 黒猫「……」 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:21:19.51 ID:gRl//XrZ0 桐乃「黒いのが持ってたのはね、兄貴のシャツ」 黒猫「……」 桐乃「……で、あたしが見た時はその匂いを嗅いでた」 沙織「……ふむ」 桐乃「マジでキモい。キモいキモいキモいキモいキモいッ!」 沙織「おっ、落ち着いてくだされ、きりりん氏!」 黒猫「……」 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:24:07.13 ID:gRl//XrZ0 沙織「とにかく、ここは冷静に話し合おうではありませんか」 桐乃「だけどっ……!」 沙織「お願いでござる、きりりん氏」 桐乃「……ふん。話す事なんて無いけどね」 沙織「まあまあ」 黒猫「……」 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:27:52.20 ID:gRl//XrZ0 沙織「さて、黒猫氏。え~と、きりりん氏の言っていた事は本当でござるかな?」 黒猫「……本当よ」 沙織「なんと……では、どうして京介氏のシャツの匂いを?」 黒猫「……黙秘するわ」 桐乃「ほら! こいつに話し合う気なんて無いのよ!」 沙織「ふむふむ……では――」 沙織「京介氏のシャツの匂いは、その、いかがもので?」 黒猫「……」 桐乃「……」 桐乃「はぁっ!?」 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:32:22.62 ID:gRl//XrZ0 桐乃「何言ってんのよ、このぐるぐる眼鏡!」 沙織「いや~、つい」 桐乃「“つい”じゃないわよ、“つい”じゃ!」 沙織「恥ずかしながら、拙者はそういった匂いには縁が無いもので」 黒猫「……っふ、そんな事は“邪眼”の力を借りるまでも無くわかるわ」 沙織「はっはー、バレていましたか!」 桐乃「何なのよ、あんたら……!?」 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:36:25.38 ID:gRl//XrZ0 沙織「よろしければ、そのシャツをお借りしても?」 黒猫「厭よ……と言いたい所だけど、こうなっては仕方無いわね」 沙織「かたじけない」 桐乃「あっ、あんたら頭おかしいんじゃないの!?」 沙織「ほほう、これが京介氏のシャツでござるか」 桐乃「キモキモキモキモキモっ!」 沙織「……おお、これは……中々……」 桐乃「っ……!」 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:40:48.96 ID:gRl//XrZ0 桐乃「……ありえないんだケド」 黒猫「……」 沙織「――いやー、これで長年の好奇心が満たされたでござるよ!」 桐乃・黒猫「……は?」 沙織「殿方のシャツの匂いというのは未知のものですからな」 沙織「知的好奇心から嗅ぎたくなってしまうのも仕方無いこと」 沙織「……そうは思いませぬか?」 桐乃・黒猫「……」 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:44:00.76 ID:gRl//XrZ0 沙織「黒猫氏も、好奇心から匂いを嗅ぎたくなったのでござろう?」 黒猫「……まあ、そうね」 桐乃「だっ、だけどアイツのシャツよ!?」 沙織「だからこそ、ですよ。京介氏は、我々にとって身近な異性ですからな」 桐乃「シャツの匂いを嗅ぎやすかった……ってこと?」 沙織「然様です。そうでしょう? 黒猫氏」 黒猫「え、ええ……」 桐乃「……」 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:47:48.19 ID:gRl//XrZ0 桐乃「だけど……」 沙織「何なら、きりりん氏も匂いを嗅いでみては?」 桐乃「はぁっ!? ないない、マジでないから!」 沙織「なる程。普段嗅いでいるから必要無い、と」 桐乃「……」 桐乃「……そっ、そんな事あるわけないじゃん!」 黒猫「フッ、本当にわかりやすいわね」 沙織「……黒猫氏の創作は、当たらずとも遠からずでしたか……」 桐乃「~~~っ!」 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:53:06.85 ID:gRl//XrZ0 桐乃「あたしはマジでそんな事してないからね!?」 黒猫「大声を出さないで頂戴、ブラコン」 桐乃「誰がよッ!?」 黒猫「あなたに決まっているでしょう」 桐乃「……っ! マジで切れからね……!」 黒猫「大方、大好きな“お兄ちゃん”を取られた気がしたという所かしら」 黒猫「フッ、こうやってシャツの匂いを嗅がれた位で――」 京介「……お前ら、何やってんの?」 桐乃・黒猫・沙織「!?」 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:57:17.39 ID:gRl//XrZ0 京介「……百歩譲って、俺の部屋に勝手に入ったのは認めよう」 沙織「こっ、これはですな……!?」 京介「黒猫が匂いを嗅いでるのって……」 黒猫「あ……うぁ……あ……」 京介「俺のシャツ……だよな?」 黒猫「これは、その……闇の力を内包した“力”ある衣で」 京介「いや、俺のシャツだ」 黒猫「……」 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:20:48.23 ID:gRl//XrZ0 京介「……」 黒猫「……」 沙織「……」 桐乃「……だ、だから何だっての?」 京介「……はい?」 桐乃「ふ、ふん! あんたの部屋なんだから、あんたのシャツがあるのは当然でしょ!」 京介「いやまあ、そりゃそうだが……なんで俺が怒られてるんだ……?」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:24:03.92 ID:gRl//XrZ0 桐乃「細かい事をグチグチグチグチと、あー、ウザっ」 京介「お前なぁ!?」 桐乃「何? まさか、コイツがあんたのシャツの匂いを嗅いでたとでも?」 黒猫「……」 京介「明らかにそうだったじゃねえか」 桐乃「そういう事想像するのガチでキモいから」 京介「想像も何も――」 桐乃「ウザいから話しかけないでくれる?」 京介「……」 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:26:45.78 ID:gRl//XrZ0 桐乃「――ほら、とっととあたしの部屋に行くわよ」 黒猫「えっ?」 桐乃「なにボケっとしてるの? 別にぃ、ここに居たいならそれでも良いケドね」 黒猫「……い、行くわ。行けば良いんでしょう」 京介「おい、お前ら。話はまだ……」 沙織「京介氏、武士の情けでござる……!」 京介「……はぁ?」 …バタンッ! 京介「……何だったんだ、一体」 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:28:44.49 ID:gRl//XrZ0 黒猫「……」 沙織「……」 桐乃「……誤魔化せたと思う?」 沙織「いや、それは難しいでしょうな」 桐乃「チッ!……あんたのせいだからね」 黒猫「……」 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:34:02.69 ID:gRl//XrZ0 桐乃「……」 黒猫「……」 沙織「……あー、少々よろしいですかな?」 桐乃「何よ」 沙織「もしやとは思うのですが、黒猫氏の右手にあるのは……」 黒猫「あ」 桐乃「!? あんた、どうしてシャツを持ってきてるのよ!?」 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:38:31.94 ID:gRl//XrZ0 黒猫「……クッ、ここまで“侵食”されていただなんて……!」 桐乃「邪気眼で誤魔化そうとしても無駄だっつーの!」 沙織「きりりん氏のプレッシャーにおされて、     シャツを置いてくるのを忘れてしまったので?」 黒猫「……ええ」 沙織「シロッコとカミーユのようなものですな」 桐乃「明らかに違うから」 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:42:31.27 ID:gRl//XrZ0 桐乃「……っち! どーするのよ、ソレ」 沙織「今すぐ返すのはやめておいた方が良いと思われます。     拙者達が帰った後、きりりん氏が返してはくださらぬか?」 桐乃「ちょっ!? イヤよ、そんなの!」 沙織「そこをなんとか!」 黒猫「……しょ、証拠隠滅のために私が持ち帰るわ」 桐乃「!?」 沙織「……なんとまあ」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:47:08.82 ID:gRl//XrZ0 桐乃「バッカじゃないの? それ、本気で言ってる?」 黒猫「元々私が撒いた種だもの」 桐乃「……そんな事言って、シャツが欲しいだけなんじゃないの」 黒猫「ば、莫迦を言わないで頂戴。人間風情のシャツを何故……」 桐乃「その人間風情のシャツの匂いを嗅いでたのはどこの誰よ」 黒猫「ふ、フン! あなたこそ、大好きな“お兄ちゃん”のシャツがそんなに欲しいのかしら」 桐乃「キモいからやめろって言ってんの!」 沙織「ま、まあまあ!」 桐乃・黒猫「……」 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:49:55.61 ID:gRl//XrZ0 沙織「とりあえず、話をまとめましょうか」 沙織「――まず、きりりん氏が京介氏にシャツを返すのは?」 桐乃「イヤよ。だって、あたしが色々聞かれるじゃない」 沙織「……ですな」 沙織「――では、黒猫氏が京介氏のシャツを持って帰るのは?」 桐乃・黒猫「……!」 沙織「……お二方の様子からして、これも駄目でしょうな」 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:54:32.03 ID:gRl//XrZ0 沙織「本来なら、事情を話すべきなのでしょうが……」 黒猫「な、何よ」 桐乃「そもそも、あんたがあ、あんな事してたのが悪いんじゃない」 黒猫「……」 沙織「――仕方ありませんな」 沙織「ここは一つ、ほとぼりが冷めるまで拙者が京介氏のシャツをあずかりましょう」 桐乃・黒猫「……」 桐乃・黒猫「はっ?」 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:59:42.36 ID:gRl//XrZ0 桐乃「いやいやいやいや! 何よそのドヤ顔!?」 沙織「これ以外に何か良い案がありますかな? きりりん氏」 桐乃「むぐっ!?……それは……」 黒猫「ふん、気付かれないように返せば良いだけの事でしょう」 沙織「それでは、きりりん氏が追求を受けるだけです」 黒猫「……」 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:03:16.46 ID:gRl//XrZ0 沙織「そして、拙者が預かっている間にもやって貰いたい事が」 桐乃・黒猫「……何よ」 沙織「いやー、返すときの言い訳を考えて貰いたいのでござるよ!」 沙織「拙者が出来るのは時間稼ぎ」 沙織「根本的な解決はお二方の力で、という訳でござるな」 桐乃・黒猫「……」 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:08:22.53 ID:gRl//XrZ0 沙織「いかがでしょう? 中々悪くない案だと思うのですが」 桐乃「……まあ、そういう事なら」 黒猫「……沙織、一つ借りが出来たわね」 沙織「なんのなんの! この位お安い御用でござるよ!」 沙織「きりりん氏が京介氏と無用な仲違いをせぬように」 沙織「黒猫氏が自らの名誉を守れるように」 沙織「そのように立ち回るのは、『オタクっ娘集まれー』コミュの、     沙織・バジーナとして当然の立ち回りでござるからな!」 桐乃「ふん、格好つけちゃって!」 黒猫「私達の戦いはこれから、という訳ね……」 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:12:10.29 ID:gRl//XrZ0      ・    ・    ・ 沙織『――という訳で、少しばかり待って欲しいでござるよ』 京介「それを言うためだけに、わざわざ電話を」 沙織『はい。今日は、逃げるように帰ってしまいましたからな』 京介「そうそう。アレにはちょっとばかし傷ついたぞ」 沙織『面目ない……』 京介「あ、いや、お前を攻めてるわけじゃないんだ」 沙織『ふむ……今のは好きな娘をいじめちゃうという、ツンデレ的な?』 京介「違うっつーの!」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:17:43.20 ID:gRl//XrZ0 沙織「ははは、照れなくても良いではありませんか!」 京介『まー、とりあえずアイツらが何か言ってくるまで待つさ』 沙織「かたじけない」 京介『他ならぬお前の頼みだからな』 沙織「おっ、デレが出たでござるなぁ!」 京介『へっ! 俺のお前への好感度ゲージはマックスなんだよ』 沙織「……」 京介『? おい、急に黙ってどうした?』 沙織「……いやー、ははは! 何でもないでござるよ!」 京介『変な奴だなぁ』 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:20:49.01 ID:gRl//XrZ0 京介『――っと、もうこんな時間か』 沙織「むう、長話に付き合わせてしまい、申し訳ありません」 京介『お前と話してると退屈しないからどれだ長くても構わないさ』 沙織「……京介さん……」 京介『ん?』 沙織「あ、いや、なんでもありませぬ」 京介『ふーん、そっか。そんじゃ、おやすみな』 沙織「はい、おやすみなさいませ」 …ピッ! 沙織「……」 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:26:38.82 ID:gRl//XrZ0 沙織「……――ごめんなさい、皆さん」 沙織「……」 沙織「うふふ、今日はよく眠れそうですわ!」 沙織「きりりんさんと黒猫さんには悪いですけど、ね」 沙織「だって、京介さんのシャツなんですもの」 沙織「抱いて寝ようかしら……それとも、着て寝ようかしら……?」 沙織「……あぁ、でもその前に――」 沙織「ねんがんの きょうすけのシャツをてにいれたぞ!」 おわり

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