桐乃「兄貴の部屋にコンドームがあった件」スレ41

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41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 22:35:22.44 ID:2121qyG40 「ぐ・・ぬぬ・・・・」 夕飯を食べてから俺はずっと机に向かいながらうなり声を上げていた。 別に腹が痛いわけじゃねえ。妹にエロゲーを強要されているわけでもないんだ。 強いて言うなら、脅迫と言うほうが妥当なんだろうな。 「何で俺が妹かるたなんぞ作らなきゃならねーんだ!!」 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 22:45:19.68 ID:2121qyG40 この発端は先月の末にさかのぼる。学校から帰ってきた俺はなにをするでもなく部屋に行こうとしていた。 だがふと居間から妹が電話をかけている声が聞こえて立ち止まった。 定位置のソファーの上、尊大に踏ん反り返っているだろうあいつは 「はぁ?秋空に舞う死霊たちの饗宴?ハロウィンって言いなさいよメンドくさい」 とだるそうに返事をしていた。この反応だと間違いなく黒猫だな。 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 22:54:53.10 ID:2121qyG40 「っていうかその日は別の用事で忙しいんだけど。え?じゃあ来週の土曜でいい?」 どうやら今度遊びに行く約束をしているみたいだな。 人生相談を受けていない今、俺と桐乃はほとんど話をしない。というか関わろうとする気配も無い。 でも前のように嫌悪してるわけじゃねえし・・・・多分。 最近モデルやら陸上やらで忙しいってのは見てて分かるからな。結構なことじゃねえか。 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 22:59:13.81 ID:2121qyG40 「・・・うん。わかった。それじゃ」 用件が済んだらしく、電話を切ろうとしていた。 うっかり妹様の通話内容を盗みしてたことに我ながらキモいと思う。 あ・・今の俺マジでキモい。 だから、まあ、気付かれないうちに部屋に行っちまおう。 足音を立てないようにそろそろと歩き出すと 「「あっ」」 ドアを開けた俺と桐乃の声が重なった。 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:10:51.46 ID:2121qyG40 「帰ってたんだ。ふーん。」 「おう。」 いつもならすぐ俺なんか見もせずに二階へ上っていくのに立ち止まったままだ。 にやりと不敵な笑みを浮かべる妹様。何その獲物を見つけた目は。 何か嫌な予感がするな。適当に逃げとくか。 「なんだ?今から俺は部屋にハロウィンの飾り付けを始めるんだが」 「は?誰も来ない寂しい非リアのあんたが何を飾るって? やめときなさい。惨めさが7割増しだから」 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:16:39.67 ID:2121qyG40 「ふ、ふふ・・・」 いつも通り聞く人が聞けば致死量の毒を撒き散らす野郎だ。 だが、いつまでも耐性がつかないと思うなよ! 「残念だったな。俺は惨めじゃない。故に7割増そうが痛くもかゆくもないのさ!」 どうだ、非の打ち所の無い論理展開!高校生をなめるからこうなるんだ。 「うわ…、涙目で言われると惨めというより惨事ね。大惨事だわ」 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:23:25.92 ID:2121qyG40 「うるせえっ!俺はそんなかわいそうな奴じゃねえ!」 むきになった俺は部屋に駆け込み、退くに退かれなくなって本当にハロウィンの装飾の準備をし始めた。 「あ・・・」 置いて行かれた桐乃は、おもちゃを取り上げられた子供みたいな顔をした気がする。 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:33:17.01 ID:2121qyG40 「俺は何をしてるんだろうか」 俺は何年か前に買った小さなカボチャの置物やら、某コウモリの格好をしたヒーローを並べたりしていた。 「ん?」 よく考えたらこれもフィギュアって言うんじゃ?いや、これは別物だよな。 「しっかしなんでこんなもん買ったんだろうな」 ガキの頃買った物は愛着があってなかなか捨てられない。 昔は俺もこっ恥ずかしいセリフとか密かに使ってたよなぁ。 かぼちゃがなんとなく悪役っぽい顔つきをしていたのでバット○ンを手に持ち童心に返って遊んでみた。 「年に一度とはいえ、平和を脅かすとはなんたるやつ!俺は守ってみせるぞ子供たちをっ!!この 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:41:10.87 ID:2121qyG40 「「秋空に舞う死霊たちの饗宴からなっ!!!」」 ・・・ん?なんか被った?ドアの方に振り返ると黒猫が立っていた。 「な、・・・・なな!!?」 「こんにちは、兄さん。いえ、○ットマン?」 平然と挨拶してきやがった。俺は黒歴史級のイベントを現在進行形で体験しているんじゃないだろうか。 「ダイナミック☆お邪魔します」 それにしてもこいつ、ノリノリである。 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:47:22.03 ID:2121qyG40 「うわああああああ!!」 恥ずかしさのあまり俺はベッドに潜り込んだ。死にたい死にたい死にたい死にたにたいたいたいたいたいうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 「ふっ、やはり常人には耐えることができなかったようね。この『時』を。」 ここで中二病を出してくるんじゃねえ!余計恥ずかしいだろうが! 身悶えること実に三分。俺は頭だけ出してこう尋ねた 「なにしに来やがった」 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 23:54:03.73 ID:2121qyG40 「随分テンプレートな質問なのね。あなたはどこかの盗賊の子分か何かなの?」 「違がう!」 質問を質問で返された。なんて話しにくい奴だ。 「だーかーら!なにしに来やがっ「ああ、そういえばさっきあなたが悶えているのがあんまり滑稽だったから、ムービーで撮らせて貰ったわ。ネットにアップしたいのだけど」 」 「重ねてくるな!さては俺を村人Aみたいな扱いしてるなお前!」 「質問で返さないでくれる?あと、そのネタは今私が使ったのだけど」 「」 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:00:03.66 ID:Mdz9DiMa0 俺の無言の訴えに黒猫はようやく質問に答えてくれた。 「次のイベントまでに用意するものがあって、近くに寄ったから材料を貰いに来たのよ。」 「材料だぁ?」 そう聞くと黒猫はコクンと頷き、持っていた紙袋を差し出してきた。 「これは・・トランプ・・・じゃねえよな。かるた?白紙じゃねえか。」 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:12:01.17 ID:Mdz9DiMa0 表面は白紙で、裏面に着物姿の少女のイラストが描かれていた。ざっと50枚位のところを見て、かるたなんじゃねえかと思った。 「かるたを自作して、それを応募して結果を見に行くの。私とこういうキャラが印刷されたものは相性が悪いと思うのだけれど、 まあ決まったものは仕方が無いわ。」 話を聞くと先週末に自分の都合に合わせてもらったらしく、今回の募集定員の数合わせのために参加したそうだ。 こういうところは義理堅いというかなんというか。 「そうか。悪いな。頑張ってくれ」 「? 今回の定員は4人よ?」 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:21:20.18 ID:Mdz9DiMa0 4人、疑問符、黒猫・・・言いたいことはわかった。 つまり、こいつと桐乃、沙織、それだけでは足りないので俺を巻き込もうという訳だな。 俺は簡潔に返事をした。 「やだ」 だってこれすごく面倒みたいだし、積極的にやることじゃないし。 「だだをこねちゃ駄目。怒るよ?」 なんでしゃべり方が変なの?なにそのわがままな弟に語りかけるみたいな言い方。 「バ○トマン」 ボソッっと黒猫は呟いた。こいつ・・・! 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:30:26.08 ID:Mdz9DiMa0 「そのキモい話し方やめなさい。姉弟プレイ?」 気がつくとドアが開いていた。勢い良く入ってきたのは他の誰でもない、桐乃だ。 「とにかく、あんたに拒否権は無い。わかった?」 いつも以上に高圧的な態度で詰め寄ってくる桐乃は、当然のようにそう言い放った。 「なんで俺がそんなことしなくちゃならねえんだ?冗談は寝てから言え」 「へぇ、随分な態度じゃない。電話盗み聞きしてたくせに」 ばれてた!?いや、単に言いがかりをつけてきているだけだろうな。 「何のことかな?」 役者顔負けの演技ですっとぼけてやった。すると、 「『秋空に舞う死霊たちの饗宴』ねえ。」 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:35:46.77 ID:Mdz9DiMa0 「あんたこんな中二病みたいなセリフすらすらと出てくる?」 痛いところを突いてきやがった。イエスと答えてもノーと答えても負けてしまう。 ならせめて、お前の軍門にはくだりたくないから 「ああ、俺には造作も無いことだ」 おくびもなく言ってやったよ。 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:43:20.71 ID:Mdz9DiMa0 「ふぅん」 嫌悪の表情もうかがわせるが、そう答えてくることも想定内だったようだ。 「そう。そこまで自分をさらけ出せるのなら仕方が無いわね。」 あれ?あっさり手を引いた。どういうことだ? 「なら、今まで見てみぬフリをしてきてやったあんたの中学時代を公開してやるわ」 指を眉間にあてながら、こいつはとんでもないことをほざきやがった! 「ええと、ハサミの名前が虎鉄でぇー、毎朝家を出る前に鏡の前でキメ顔してたりー」 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 00:52:21.16 ID:Mdz9DiMa0 ちょ、うわああああああああああああああ!何故それを知ってる!! 「かめ○め波の練習?あれは痛かったなー。あとはー」 はっ、と桐乃は何かを言い始めようとして止めた。言えないようなこと!? 「あとはいい年してお人形ごっことかね」 黒猫がダメ押ししてきやがった。なんでいつもいつも俺を攻めるときはこんなに息が合うのか。 「でも、やっぱりあなたは『こちら』の住人だったようね、兄さん」 もう混沌としすぎていて何がなんだかわからん。カオスここに極まれりだな。 「はぁ~・・・」 長いため息を吐き 「やるよ。やらせてくれよ」 ついに降伏したのだった 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:01:01.97 ID:Mdz9DiMa0 ここでようやく冒頭に時間が追いつく訳だ。 あの後妹の部屋に移動した二人は、しばらく何かを話し合ったようで、夕方に黒猫は帰っていった。 「俺の担当はか行か」 応募には4人が製作しなければならないらしいが、1人が作る量は最低5枚らしい。 俺は絵もあまり上手くないし、これが最良だろう。 テーマは「妹への想い」だという。つまり、俺に死ねと? 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:05:20.43 ID:Mdz9DiMa0 「あああもう!書けるわけねえじゃねえか!!」 さっきからずっとこんな感じだ。桐乃も桐乃だ。そんなに賞品が欲しいのかよ。 いや、単純に後から脅迫に使うつもりだな。これ。 「んー、なんか前にもこんなことしたような」 中学時代の赤裸々な思い出を掘り起こされたせいだろうか。昔のメモ帳やらノートを見てみることにした。 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:11:56.11 ID:Mdz9DiMa0 「適当にこの中から当てはまりそうなものを探していくか。えーと、か、か、  ・・・『勝手にプリン食べたの絶対許さないんだから』」 これは・・昔懸賞のパスワードをメモしてたところに無理やり書かれたんだったな。 丸文字で殴り書きとは器用な奴め。 「もうこれでいいや。次は、き、そうだな・・・ 『汚い手で触らないでくれる?』」 なんか嫌われ始めてる!?こん時からか!徐々にで良く分からなかったけどこうやって見ると一目瞭然だな。 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:17:28.29 ID:Mdz9DiMa0 「さすがにこれは使えねえな」 言いながらまた探し始めた。 ポケットサイズのメモ帳を開くと、日記だった。 「6月17日――キリンが好きです。でも、桐乃のことがもっとすk」 ぎゃあああああああああああああああああああああ!小学生の俺何書いてるの!? 確かこれ最高に面白いギャグとか思ってメモしてた!死にてェ! 「『キリン大好き』で・・・」 ぐったりしながら俺は「き」を選び終わった。 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:23:56.41 ID:Mdz9DiMa0 「もうやだ・・・「く」痛以外の何者でもない。「け」っ、やってられるか「こ」んなの」 悪態をつきながらもくけこをつなげることを意識してるとか、いよいよ末期だな。洗脳は始まってる。 「ちっ、アイデア出てこないからやっぱ漁るしかないか。」 「『くまの人形嬉しいな』もうこれでいいや。「け」は・・・『決着つけようぜ』全然駄目だな。 『毛糸のマフラーありがとね』よしこれで」 もう適当に決めちまおう。 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:26:21.93 ID:Mdz9DiMa0 「「こ」はどうしようか」 もうすぐ終わりそうなところに、ドア越しに声が聞こえた。 「ねえ」 桐乃だった。 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:32:00.05 ID:Mdz9DiMa0 「さっきからうるさいんだけど。」 文句を言いに来た、ととらえるべきなのだろうが、それなら壁越しに怒鳴ればいいはずだ。 「何か用か?」 桐乃は俺が開きかけていたノートを見るなりものすごい速さでそれを奪っていった。 「うるさいって言ってんじゃん!後これ私のノート!じゃ!」 なんでお前のノートがここにあるんだ。正真正銘俺のだろ! そのあんまりな態度にやる気をなくし、俺は寝ることにした。 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:37:40.36 ID:Mdz9DiMa0 暗くなった視界が開けた。俺は半そでで、麻奈美と一緒に歩いていた。 ああ、これ夢か。中学時代っぽいな。帰り道か。 なんてことはない日常を生きる。とかそんなことを考えたりしないでただぼーっと過ごしてた気がするな。 ちょっと懐かしいかも。俺中学のときこんな小さかったっけ。 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:41:54.22 ID:Mdz9DiMa0 急にまた暗くなって、次は室内だった。暖かいな。ここは居間か。 さっきの景色から半年後の冬、だったかな。俺は小学生の妹とトランプをしていた。 「やった、私の勝ち!」 「はいはい」 確かこれ負けてやったんだよな。あの時はなー。ちゃんと兄ちゃんしてあげてたんだっけ。 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:47:28.20 ID:Mdz9DiMa0 「あっ」 桐乃が調子にのってトランプを手裏剣のように飛ばしてたら夕飯の鍋の中に入ってしまった。 馬鹿だなぁ。 「馬鹿だなぁ」 あ、同じこと言ってやがる。はは、桐乃のやつ親父に叱られてやんの。何故か俺も一緒に怒られてるし。 「カード使えなくなっちゃった」 落ち込む妹に俺は語りかけていた 「しょうがないな。こういうときの為にさ―――」 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:52:59.70 ID:Mdz9DiMa0 目が覚めた。夢ってなんで最後の大切なとこ見れないんだろうな。 「あーあ、これからもネタにされるんだろうな」 メチャクチャ恥ずかしくて、少し憂鬱で、ちょっとだけ笑えた。 ああ、そんなこともあったなって思った。思い出した。 「めんどくせぇ、さっさと完成させちまうか。」 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 01:58:53.93 ID:Mdz9DiMa0 俺は作業を終えてパジャマのまま桐乃の部屋に向かった。 起きたのが早かったからまだあいつも居るはずだ。 「おーい、桐乃ー?」 「・・・なに?」 不機嫌そうな顔がゆっくりと開いたドアから見えた。 「これ、出来たぞ。」 完成した5枚のカードを手渡した。 「「こ」れからもよろしくな。」 今日も順調に黒歴史を積み上げてしまった 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 02:14:30.01 ID:Mdz9DiMa0 後日談 俺たちのかるたは選考の結果賞にかすりもしなかった。 桐乃や沙織はともかく、俺のは我ながら酷い出来だったし、黒猫のかるたは文字が長すぎた。 「あんたらホントにやる気あったワケ?酷いってレベルじゃなかったわよ!」 桐乃がここぞとばかりに文句を垂れ流すと黒猫は 「私の崇高なる理念に気付けないとは、凄惨な最期が見えるわ」 と淡々と述べた。 「ふん、これで次から俺は手を出さないほうがいいって分かったろ?」 情けないがこれで俺は解放されるわけだ。と、黒猫がおもむろに一枚のカードを取り出した。 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 02:21:47.52 ID:Mdz9DiMa0 「何を言ってるの?シスコン兄さん」 それはトランプのクイーンだった。トランプって予備の何も書いてないの入ってるだろ? 実際使う奴どこに居るんだって話だよな。     いや、それ俺が作った奴じゃん 「『俺のお姫様へ』って書いてあるわね。これギャグ?面白いとでも思ったの?この前持って帰った紙袋の中に入っていたのだけど。」 91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/05(金) 02:30:23.92 ID:Mdz9DiMa0 「いや違うぞ!?それ作ったの中学の時だし、決してお前宛じゃないからな!!」 俺は必死に弁明しようとしたが、更に墓穴を掘ってしまった。 レバーに突き刺さる鋭い肘を打ち込まれた。 「黙れっ!死ね!!」 俺の言い訳は何を意味するのかは明らかで、桐乃は一生の不覚とばかりに絶望的な表情をしていた。 「私の趣味と似て非なるもの、黒歴史。これは痛いわね。ああ痛いわ。」 天敵の弱みを見つけた黒猫は、嬉しそうにも残念そうにも見える無表情でそう言った。 終わり

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