無題:6スレ目106

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106 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:26:48.09 ID:g4ak.CYo [2/5]  『お前達が俺の天使だ』  黒猫と俺が連れ立って帰宅していると偶然とある女の子を見かけた。 「お、あやせじゃないか。まさかこんな所で君と会えようとは何たる僥倖」 「え?あー、なんだお兄さんですか。最近会ってませんでしたからただの変質者かと思いました」 「ひ、ひでー。いや、確かに最近会って無かったな久しぶりー」 「お久しぶりです、もう少しで顔も忘れられたのに残念です」  ぐはッ、今日のあやせたんは最初から毒舌だな……最近会ってなかったから寂しかったのかこのツンデレめ、ういヤツよのう。 「ちょっと、先輩。さっきから親しそうに話してるこの子はどこの誰で、先輩とはどういう関係なのかしら」  私のことを除け者にしてと言う語句が省略されたかの様な不満顔で黒猫が俺に目の前の美少女の素性を訪ねてきた。 「あー、この子は新垣あやせって言って。桐乃の親友で俺とは桐乃の事で相談に乗ってやったりする間柄だ」 「そう、この子がそうなの、ふーん……スンスン……確かに貴方の妹と同じビッチ臭がするわね」 「なッ、何なんですかこの失礼なガキは!?お兄さん私にもこの女の事を説明してください!」 「ああ、こいつは黒ねk……いや、五更瑠璃って言って桐乃の友達で俺の後輩でもある」 「先輩の彼女で真名は黒猫よ、覚えておきなさい」 「え……彼女?変態のお兄さんに彼女……?そんな……ありえない……。私という者がありながらこんな貧乳女と付き合うなんて変態!鬼畜!ロリコン!」 「いやいや、確かに黒猫は俺の彼女だが、ロリコンってのは少し違うぞ。さっき後輩だって言っただろ、年齢で言えばお前の一つ上だ」 「あ、確かにお兄さんの学校の制服を着てますね、あんまり小さいから小学生かと思っちゃいましたよ」  あやせさん飛ばしてるなー。確かに黒猫は沙織や桐乃と並ぶと滅茶苦茶小さく見えるが……ってあやせが俺意外に毒舌飛ばすのって珍しいな。 「この女といいあの子といい、貴方の周りの女性は随分と口が悪い様ね」  お前が言うなと黒猫に突っ込みたかったが、これ以上場の空気が悪くなるとマズイので黙って置く事にした。 「まあ、なんだ。彼女が出来たのをあやせに黙ってて悪かったな謝るよ。そういう事だから今日はこれで失r……」  そう言って俺が何とか話を有耶無耶にして去ろうとする前に発言をかき消された。 「待ってくださいお兄さん、お兄さんは前に私に大好きだって結婚してくれって言いましたよね、あれは嘘だったんですか?」  うわ、何て事を言うんだ。この時ばかりはラブリーマイエンジェルも悪魔の様に見えるぜ。関係ないが小悪魔って可愛いよな。 「ちょっと、聞き捨てならない話ね。私と付き合う前に先輩には意中の人が居たという事かしら?」  ほら、こういう展開になる。何だ?日頃からあやせにセクハラしてた仕返しなのか? 「いや、そうじゃなくて……とも言い切れんがあやせには告白してもその度に断られてたんだよ。だから俺の事嫌ってたんだよね?」 「ち、違います!いつも冗談みたいに告白してくるから軽薄なお兄さんはイラっと来ますけど、嫌いでは無いです。  むしろその逆って言うか……やだ、私何言ってるんだろう」 「え、えええええええ!?」 107 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:27:34.01 ID:g4ak.CYo [3/5]  何なんだこの超展開は、正直言ってあやせが俺を嫌って無かったというのは嬉しい超嬉しい。  だが何分間が悪いのだ、既に俺には黒猫という彼女が居るわけだし。 「私が今、お兄さんに付き合ってくださいって言ったらどうしますか?」 「……あやせ、気持ちは嬉しいんだが、俺にはもう彼女が居るんだ。だから今更あやせと付き合うなんて不誠実な事は出来ない」 「先輩……、先輩のその言葉とても嬉しいわ。でも、でもね。世間体を気にせず自分の気持ちに正直に答えるべきだと思うわ。  自分の気持ちに嘘を付いたまま私と付き合ってもきっとお互いに不幸になるだけよ」 「黒猫……何言ってるんだ……。お前、俺があやせと付き合うと言ったとしたらそれで良いのかよ?」 「……わ…ない……、良い訳無いじゃない!けれど貴方の心が私の方を向いて居ないなら付き合い続けるなんて出来ないわ」 「五更さん……、お兄さんが貴方と付き合った理由が分かったかも知れません。さっきは酷い事言ってごめんなさい」 「いいえ、私も失礼な発言をしてしまって、その……申し訳なく思っているわ」  俺の回答次第では俺と黒猫の関係を壊し兼ねない黒猫の発言に、あやせと黒猫は先ほどのギスギスした空気が嘘みたいに打ち解けたみたいだ。 「お前たちが喧嘩をやめてくれて俺も嬉しいぞ、うん。それじゃあやせまたな」  俺は満面の笑みを浮かべあやせに手を振りながらこの場を離れようとしたんだが肩をガシっと掴まれて背後の恐ろしい気配にフリーズした。 「お兄さん、話はまだ終わってませんよ」 「そうよ、この場でどちらと付き合うか決めて貰わないと。さあ、運命の扉を開きなさい」  あー、やっぱりそういう展開になりますか?出来れば穏便に済ませたかったんだが、二人は俺の本心を聞かないと納得してくれないだろう。  俺はふーっと一つ深呼吸してからこの選択を口にした。 108 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:28:08.92 ID:g4ak.CYo [4/5] 「俺が彼女として付き合いたいのは黒猫だ」  俺がそう発言すると黒猫はやだ私の年収低すぎのネット広告の様に口を手で押さえアレとは逆に嬉し涙を浮かべながら顔を赤らめていた。  一方、あやせは瞼を閉じて流れ出る涙を指先で拭っていた。  だが、さっきの言葉だけでは俺の本心だとは言えない。 「話には続きがある、あやせも俺の愛人にしたい。それが俺の嘘偽りのない心だ!」  今までそれぞれ別の理由で涙を流していた二人の顔が「は?」という口の形を作り硬直した。  どうしても本心が知りたいというから自分の気持ちに正直に答えた。何か文句あっか! 「先輩、それは本気で言ってるのかしら?この穀潰し」 「お兄さんの決断だったらどんな言葉でも受け入れ様と思っていましたけど……正直、幻滅しました」  ああ、やっぱりこうなるよな。お前たちが俺の翼だ!なんてEDは存在しちゃいけないよな、中の人だってそう思ってるはずだ。 「ふッ、俺は欲望に正直に答えただけだ。それで二人に振られても不幸になるのは俺だけで済むなら後悔はしないぜ」  俺は破れかぶれでキリッと語尾に付きそうなキザな様で投げやりな台詞を吐いた。帰ったらみやびちゃんに癒して貰おう、そうしよう。 「何をドヤ顔で曰わって居るのかしらこの馬鹿は、全然微塵も格好良くなんて無いわよ」 「本当にお兄さんはダメ人間ですね」  人は今の俺の愚かな言動と結果を見て笑うだろう。  けどな、誰かが笑ってくれる最後ならそれはEDとしてアリなんじゃないか。  だからもしこれがゲームだったとしてもDISCを割らないで貰いたい。 「ええ、本当に馬鹿で阿呆で最低の唐変木で人間失格ね」  酷い罵倒の連続だが、エロゲで言えばBADEND直行の選択をしたのだから仕方あるまい。  俺は、それだけの事を二人にしたのだから真摯に受け止めるさ。 「けど、そんな貴方を好きになってしまった私もどうしようも無く馬鹿ね」 「認めたくは無いですけど、私もお兄さんのダメな所もその……可愛いって思っちゃうんです」  更なる罵倒を待ち構えて居たら二人の顔に何故か笑みが戻っていた。 「え……?どうなってるんだ?」 「私にも理解し難い傲慢な悪魔の様な先輩だけれど、私には覇王となるべく生まれた強欲で器の広い男性が相応しいわ」 「変ですよね、この気持……。でも変と恋って字はよく似てますよね。だからこういう恋もアリかなって思うんです」  二人の俺にしてはまったく予想外の反応に俺は戸惑ったが、もしかしてこういう事か。 「二人とも、二股宣言した俺を許してくれるのか?」 「私の真名である黒猫は西洋では不幸を呼ぶ等として不吉の兆候として扱われるのだけれど、日本では逆に魔除けとして招き猫にもなっているわ。  だから、私を手放さない様にする事ね。幸運を逃がしたくなければ」 「お兄さんはどうしようも無い変態ですが、私がきっと更正させてみせます。だから今は愛人でも構いません」 「黒猫、あやせ……俺達三人で幸せになろうな」 END
106 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:26:48.09 ID:g4ak.CYo [2/5]  『お前達が俺の天使だ』  黒猫と俺が連れ立って帰宅していると偶然とある女の子を見かけた。 「お、あやせじゃないか。まさかこんな所で君と会えようとは何たる僥倖」 「え?あー、なんだお兄さんですか。最近会ってませんでしたからただの変質者かと思いました」 「ひ、ひでー。いや、確かに最近会って無かったな久しぶりー」 「お久しぶりです、もう少しで顔も忘れられたのに残念です」  ぐはッ、今日のあやせたんは最初から毒舌だな……最近会ってなかったから寂しかったのかこのツンデレめ、ういヤツよのう。 「ちょっと、先輩。さっきから親しそうに話してるこの子はどこの誰で、先輩とはどういう関係なのかしら」  私のことを除け者にしてと言う語句が省略されたかの様な不満顔で黒猫が俺に目の前の美少女の素性を訪ねてきた。 「あー、この子は新垣あやせって言って。桐乃の親友で俺とは桐乃の事で相談に乗ってやったりする間柄だ」 「そう、この子がそうなの、ふーん……スンスン……確かに貴方の妹と同じビッチ臭がするわね」 「なッ、何なんですかこの失礼なガキは!?お兄さん私にもこの女の事を説明してください!」 「ああ、こいつは黒ねk……いや、五更瑠璃って言って桐乃の友達で俺の後輩でもある」 「先輩の彼女で真名は黒猫よ、覚えておきなさい」 「え……彼女?変態のお兄さんに彼女……?そんな……ありえない……。私という者がありながらこんな貧乳女と付き合うなんて変態!鬼畜!ロリコン!」 「いやいや、確かに黒猫は俺の彼女だが、ロリコンってのは少し違うぞ。さっき後輩だって言っただろ、年齢で言えばお前の一つ上だ」 「あ、確かにお兄さんの学校の制服を着てますね、あんまり小さいから小学生かと思っちゃいましたよ」  あやせさん飛ばしてるなー。確かに黒猫は沙織や桐乃と並ぶと滅茶苦茶小さく見えるが……ってあやせが俺意外に毒舌飛ばすのって珍しいな。 「この女といいあの子といい、貴方の周りの女性は随分と口が悪い様ね」  お前が言うなと黒猫に突っ込みたかったが、これ以上場の空気が悪くなるとマズイので黙って置く事にした。 「まあ、なんだ。彼女が出来たのをあやせに黙ってて悪かったな謝るよ。そういう事だから今日はこれで失r……」  そう言って俺が何とか話を有耶無耶にして去ろうとする前に発言をかき消された。 「待ってくださいお兄さん、お兄さんは前に私に大好きだって結婚してくれって言いましたよね、あれは嘘だったんですか?」  うわ、何て事を言うんだ。この時ばかりはラブリーマイエンジェルも悪魔の様に見えるぜ。関係ないが小悪魔って可愛いよな。 「ちょっと、聞き捨てならない話ね。私と付き合う前に先輩には意中の人が居たという事かしら?」  ほら、こういう展開になる。何だ?日頃からあやせにセクハラしてた仕返しなのか? 「いや、そうじゃなくて……とも言い切れんがあやせには告白してもその度に断られてたんだよ。だから俺の事嫌ってたんだよね?」 「ち、違います!いつも冗談みたいに告白してくるから軽薄なお兄さんはイラっと来ますけど、嫌いでは無いです。  むしろその逆って言うか……やだ、私何言ってるんだろう」 「え、えええええええ!?」 107 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:27:34.01 ID:g4ak.CYo [3/5]  何なんだこの超展開は、正直言ってあやせが俺を嫌って無かったというのは嬉しい超嬉しい。  だが何分間が悪いのだ、既に俺には黒猫という彼女が居るわけだし。 「私が今、お兄さんに付き合ってくださいって言ったらどうしますか?」 「……あやせ、気持ちは嬉しいんだが、俺にはもう彼女が居るんだ。だから今更あやせと付き合うなんて不誠実な事は出来ない」 「先輩……、先輩のその言葉とても嬉しいわ。でも、でもね。世間体を気にせず自分の気持ちに正直に答えるべきだと思うわ。  自分の気持ちに嘘を付いたまま私と付き合ってもきっとお互いに不幸になるだけよ」 「黒猫……何言ってるんだ……。お前、俺があやせと付き合うと言ったとしたらそれで良いのかよ?」 「……わ…ない……、良い訳無いじゃない!けれど貴方の心が私の方を向いて居ないなら付き合い続けるなんて出来ないわ」 「五更さん……、お兄さんが貴方と付き合った理由が分かったかも知れません。さっきは酷い事言ってごめんなさい」 「いいえ、私も失礼な発言をしてしまって、その……申し訳なく思っているわ」  俺の回答次第では俺と黒猫の関係を壊し兼ねない黒猫の発言に、あやせと黒猫は先ほどのギスギスした空気が嘘みたいに打ち解けたみたいだ。 「お前たちが喧嘩をやめてくれて俺も嬉しいぞ、うん。それじゃあやせまたな」  俺は満面の笑みを浮かべあやせに手を振りながらこの場を離れようとしたんだが肩をガシっと掴まれて背後の恐ろしい気配にフリーズした。 「お兄さん、話はまだ終わってませんよ」 「そうよ、この場でどちらと付き合うか決めて貰わないと。さあ、運命の扉を開きなさい」  あー、やっぱりそういう展開になりますか?出来れば穏便に済ませたかったんだが、二人は俺の本心を聞かないと納得してくれないだろう。  俺はふーっと一つ深呼吸してからこの選択を口にした。 108 名前: ◆AYASExLmi.[sage] 投稿日:2011/01/04(火) 22:28:08.92 ID:g4ak.CYo [4/5] 「俺が彼女として付き合いたいのは黒猫だ」  俺がそう発言すると黒猫はやだ私の年収低すぎのネット広告の様に口を手で押さえアレとは逆に嬉し涙を浮かべながら顔を赤らめていた。  一方、あやせは瞼を閉じて流れ出る涙を指先で拭っていた。  だが、さっきの言葉だけでは俺の本心だとは言えない。 「話には続きがある、あやせも俺の愛人にしたい。それが俺の嘘偽りのない心だ!」  今までそれぞれ別の理由で涙を流していた二人の顔が「は?」という口の形を作り硬直した。  どうしても本心が知りたいというから自分の気持ちに正直に答えた。何か文句あっか! 「先輩、それは本気で言ってるのかしら?この穀潰し」 「お兄さんの決断だったらどんな言葉でも受け入れ様と思っていましたけど……正直、幻滅しました」  ああ、やっぱりこうなるよな。お前たちが俺の翼だ!なんてEDは存在しちゃいけないよな、中の人だってそう思ってるはずだ。 「ふッ、俺は欲望に正直に答えただけだ。それで二人に振られても不幸になるのは俺だけで済むなら後悔はしないぜ」  俺は破れかぶれでキリッと語尾に付きそうなキザな様で投げやりな台詞を吐いた。帰ったらみやびちゃんに癒して貰おう、そうしよう。 「何をドヤ顔で曰わって居るのかしらこの馬鹿は、全然微塵も格好良くなんて無いわよ」 「本当にお兄さんはダメ人間ですね」  人は今の俺の愚かな言動と結果を見て笑うだろう。  けどな、誰かが笑ってくれる最後ならそれはEDとしてアリなんじゃないか。  だからもしこれがゲームだったとしてもDISCを割らないで貰いたい。 「ええ、本当に馬鹿で阿呆で最低の唐変木で人間失格ね」  酷い罵倒の連続だが、エロゲで言えばBADEND直行の選択をしたのだから仕方あるまい。  俺は、それだけの事を二人にしたのだから真摯に受け止めるさ。 「けど、そんな貴方を好きになってしまった私もどうしようも無く馬鹿ね」 「認めたくは無いですけど、私もお兄さんのダメな所もその……可愛いって思っちゃうんです」  更なる罵倒を待ち構えて居たら二人の顔に何故か笑みが戻っていた。 「え……?どうなってるんだ?」 「私にも理解し難い傲慢な悪魔の様な先輩だけれど、私には覇王となるべく生まれた強欲で器の広い男性が相応しいわ」 「変ですよね、この気持……。でも変と恋って字はよく似てますよね。だからこういう恋もアリかなって思うんです」  二人の俺にしてはまったく予想外の反応に俺は戸惑ったが、もしかしてこういう事か。 「二人とも、二股宣言した俺を許してくれるのか?」 「私の真名である黒猫は西洋では不幸を呼ぶ等として不吉の兆候として扱われるのだけれど、日本では逆に魔除けとして招き猫にもなっているわ。  だから、私を手放さない様にする事ね。幸運を逃がしたくなければ」 「お兄さんはどうしようも無い変態ですが、私がきっと更正させてみせます。だから今は愛人でも構いません」 「黒猫、あやせ……俺達三人で幸せになろうな」 END

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