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266 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 17:27:52.13 ID:AjY.wM.0 [4/8] カタカタ……カタカタ…… 夜通しキーボードを叩いていた桐乃が、ふと窓の外に視線をやると、空はもう白み始めていた。 「結局また徹夜しちゃったか…寝不足は美容の大敵なのに…」 「でも、おかげでようやく力作SSが書き上がったし~♪これってかなりの傑作よね!」 「眠いけど……製速に投下してから寝なくちゃ……皆に早く読んでもらいたいし。  皆もきっと楽しみにしてるから」 桐乃は眠い目を擦りながら、途切れそうな意識を必死に繋ぎ止め、専ブラを起動し、 いつものSSスレを開く―― 「『こんな時間ですが、ようやく完成したので投下します』っと…」 桐乃は、3日がかりで書き上げた自信作を、少しずつレス分けして投下していく。 「なんか…巣だっていく我が子を見送る親鳥の気分みたい…ってヤダ、あたし何いってんだろ」 267 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 17:28:35.04 ID:AjY.wM.0 [5/8] カチカチ……カタカタ…… 「ふぅ、これで全部投下できたかな」 肩の荷が下りたような気がして、桐乃は大きく息を吐いた。 この3日間、悩み苦しみ、キーボードと格闘したつらさは跡形もなく消え去り、代わりに大きな達成感を得ていた。 「『以上です。読んでくれてありがとうでした』っと。」 「やった~~!終わった~~!」 「今回はホント疲れたわ……すべてを投げうって執筆に費やしたって感じ……」 「お金が貰える訳でもないのになんでこんな苦労をしてSS書いてるんだろう……」 「って、やっぱりスレの皆に楽しんでもらいたいからかな」 「皆の感想レスを読んだら、疲れなんて吹き飛ぶもんね」 「どれどれ……リロードっと」 更新ボタンを押し、画面が読み直される。だが、最終レスとして表示されたのは、さっき書き込んだ自分のレスだった。 いまの時刻は午前6時。当然こんな時間にレスなどつくはずもない。 「そりゃそうだよね~。一眠りして、お昼頃にまた覗いてみよっと」 桐乃は目覚ましを12時にセットし、ベッドへと潜り込むと、あっという間に眠りについた。 268 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 17:29:31.59 ID:AjY.wM.0 [6/8] 午前9時―― 桐乃はベッドを抜け出すと、再びパソコンの前に座った。 「……スレの反応が楽しみすぎて、もう目が覚めちゃった……」 「み、みんな、もう読んでくれたかな……?ああん、もうっ、なんかドキドキするぅ~~!」バタバタ 「リロードっと……ま、待った!」 「深呼吸して落ち着いてっと……ふぅ」 「よ、よし!今度こそリロードっと……えいっ!」ポチ 期待と不安、心地よい緊張を交え、桐乃はモニターを覗き込む。 だがそこに映し出されたのは、“7時”に投下された長編マスケラSSに対する 感想レスの並びだった―― 「えっ?」 つづく?

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