「きょうちゃんとお出かけ:7スレ目886」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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886 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/24(木) 21:46:44.42 ID:jPvAxAbb0 [2/4]
今日はひさしぶりにきょうちゃんとお出かけ。
最近のきょうちゃんは妹の桐乃ちゃんとよくお出かけしたりしていそがしいみたい。
ちょっと前まではお互いにすれ違いが多かったけど、
昔みたいに仲良し兄妹に戻ったような感じがして、見ているわたしもちょっとうれしい。
………でも、たまにはわたしにもかまってほしいかな、なんて。えへへ。
「おーい、なにボケっとしてんだ?おいてくぞー」
「ああ、まってよ~」
いけないいけない。
考え事してたらいつのまにかずいぶんおいていかれちゃっていた。
きょうちゃんに追いつこうとあわててかけよると………
「あっ」
「あぶないっ」
うう…つまづいちゃった。
けっこうはでに転んじゃって、メガネまで落としちゃったし。
こんなふうだからいつもバカにされるのかなぁ…しょんぼり。
「まったく、なーにやってんだよおまえは」
でも、口ではめんどくさそうなこといってるのに、ちゃんと助けてくれる
きょうちゃんは、やっぱりやさしい。
今もちょっとあわてたようなようすで駆け寄ってきてくれた。
………………………………………わたしのメガネのほうに。
887 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/24(木) 21:47:37.14 ID:jPvAxAbb0 [3/4]
「キズはないか?」
………。
「えーと、ちょっとすりむいちゃったけど、へいき」
きょうちゃんはメガネをまわしたり、太陽にかざしたりして、
入念にちぇっくしている。
あ、あの~、わたし、ちょっとすりむいちゃったんだけど…?
一通り見終わると、ふところからメガネ拭きを取り出し(どうしてメガネをかけてない
きょうちゃんが持ってるの?)、レンズを丹念に、やさしく拭いていく。
そして、満足がいったのかもう一度メガネを一回転させ、ちいさくうなずいた。
「これでよし、と。まったく、気ぃつけろよな」
わたしの大好きな笑顔できょうちゃんはそんなことをいってくれたけど…
なんでだろう。素直によろこべないよ…
「う、うん。気をつける。ごめんね、きょうちゃん」
「おう。―――さて、んじゃ、そろそろ行くか」
わたしがうなずいたのを確認して歩き出したきょうちゃんのあとを、
こんどはおくれないようについていく。
「………。あのね、きょうちゃん?」
「ん?」
「えーと………………。やっぱりいいや」
「なんだよ。変な麻奈実」
わたしの心配、してくれたんだよね?とは聞けなかった。
だ、だいじょぶだよね?信じていいんだよね?
ほんのちょっとだけ、きょうちゃんとの関係が心配になったわたしだった………
「あ、そういやお前、すりむいたとか言ってなかったか?」
「あ、うん。でもちょっとだからだいじょぶだよ~」
「ふーん。じゃいいや」
「………」
きょ、きょうちゃ~ん………
ふぃん