無題:7スレ目920

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920 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/26(土) 09:21:44.90 ID:n+3j7BBT0 [2/6] 「高坂くんって・・・・・・・・・浮気してるでしょ?」 「なっ!?えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 「にいさまは、ねえさまのことが嫌いになっちゃったのですか?」 興味深々で聞いてくる五更家の次女。 そして当然驚く俺。 下の妹は・・・・・・アレ?なんかちょっと怒ってる? 「にいさま。にいさまとお話がしたいです。明日、学校が終わったら公園に来てください。」 昨日、五更家から帰ろうとすると、黒猫の一番下の妹から小声でこんなことを言われた。 あの子から頼まれたら行くしかないだろ?いや別に変なことは考えてないけどよ。 わざわざ俺に小声で言ったってことは他の人には内緒にしたいことかもしれない。 そう思ってこのことは黒猫には言わなかった。 当の黒猫は担任との二者面談で今日は帰りが遅いらしいしな。 ・・・とはいえ、あんな小さい子が俺に何の用だろう? もしかして『一緒にメルルごっこしてください』とかか!? いやいや、さすがに俺も公園でメルルごっこは恥ずかしいぞ!?一応世間体ってもんが・・・。 ・・・・・・・・・なーんて考えながら公園に行くと、 すでに下の妹はブランコに乗って待っていた。なぜか上の妹も一緒に。 「おねぇちゃん!にいさまが来ました!」 「ゴメンな、待たせちゃって」 「あ、大丈夫。私たちも今来たとこだから。それより高坂くん―」 「ん?なんだ?」 と、ここで冒頭に戻る。 もちろん俺は潔白だ。 俺と黒猫は曲がりなりにもその・・・恋人同士だし・・・ もちろん俺はアイツのこと好きだし・・・。なんかちょっと照れるな。 って今はそれどころじゃねえ!さっさとあらぬ疑いを晴らさねえと! 「そそそそんなわけないだろ!神に、いや、夜魔の女王に誓って絶対にやましいことはしてない!」 びっくりして思わず声が妙に上ずっちまった。 これじゃ完全にバレた時のリアクションじゃねーか! そして何で俺は遥か年下の少女に尋問されてるんだ・・・orz 「だいたいにして、何で俺に浮気疑惑がかかってるんだ!?」 「ふ~ん。じゃ、これは誰?」 したり顔でポケットからケータイを取り出す次女。 なっ!? まさか俺は証拠写真まで撮られてるのか!? いったい誰と一緒に写ってる写真なんだ? 有力候補は麻奈美だな。自分で言うのもなんだが、アレは確かに勘違いされそうだ。 ・・・だが頼む。あやせにセクハラしてる写真だけはやめてくれ! アレはなんつーかその、スキンシップの一種っていうか・・・過去のことで、とにかく誤解なんだ! それに黒猫と付き合ってからは一切やってない!信じてくれ! 俺の葛藤をよそにケータイの画面がこっちに向けられる。 だが、そこに写っていたのは・・・・・・・・・・・・・・・。 921 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/26(土) 09:23:01.78 ID:n+3j7BBT0 [3/6] 「き、桐乃!?」 大量のメルルグッズを手に入れて上機嫌の桐乃と、それを全て抱えて疲れきった俺が駅から出てくる場面が激写されている。 それは先週、桐乃にアキバに連れ出された時の様子をとらえた写メだった。 荷物持ち要員っつー名目で半ば強制的にな。 まったく、あの時はホントに途中で腰が抜けるかと思ったぜ。 ま、まあ、 デートを楽しんできて満面笑みの彼女と、彼女の荷物を全部持ってあげてる献身的な彼氏に見えなくもない・・・・・・・・・・・・・・・・のか? 「・・・・・・・・で?どうなの?高坂くん」 さっきまで少しニヤついていた上の妹も緊張した顔つきに変わった。 下の妹はかなり不安そうな様子だ。 こりゃ完全に疑われちゃってるな・・・・・・・・・・・・・・・ 「あ、あのな!おまえらは何か誤解してるみたいだけど・・・これは俺の妹だ!断じて浮気相手なんかじゃない!」 「ええっ?これ妹さん?じゃあもしかしてこの人がルリ姉がいっつも電話で喧嘩してる・・・」 「ねえさまのおともだちの『ビッチさん』ですか?」 拍子抜けしたかのように二人の顔が一気に緩んだ。 「ご、ごめんね高坂くん!友達と遊んできた帰りに偶然二人のこと見つけて!・・・びっくりして・・・早とちりしちゃったっていうか・・・・・・」 今度は俺じゃなくて上の妹が焦る番だった。そりゃ恥ずかしいよな。浮気相手と妹を間違えるなんて。 「ごめんなさい、にいさま・・・・・・・・・・・・・・・」 下の妹はしょんぼりしちゃってるよ。素直でいい子だな~。ウチの妹様にも少し見習ってほしいよ。 「いや、わかってくれればいいんだ。でも・・・姉ちゃんに聞けばすぐわかったのにな?」 「だって・・・もしホントに浮気だったら・・・・・・・・・ルリ姉ガッカリすると思うしさ・・・ だから高坂くんに直接確かめた方がいいなって」 「あ、そ、そうか・・・」 この子たちはホントに黒猫のことが大好きなんだろうな。 だからわざわざ俺たちの仲を心配して俺を呼び出して・・・。 「な、なんか・・・誤解させて悪かったな!じゃあ家まで送ってってやr「じゃあさ、高坂くんはルリ姉とドコまでいってるの?」 「は?」 おい、照れ隠しのつもりか?なんか主旨外れてねえか? 「ねえさまとちゅーしてるんですか?」 って、おまえもか! 「えっ、ちゅー!? いや・・・えーと・・・・・・」 そう言われて考えてみると、特に何もしてない。 付き合ってから変わったことと言えば、 登下校が一緒になったこと・互いの家に前より頻繁に遊びに行くようにもなったことくらいだ。 話す内容もマスケラのこととか創作活動のこととか桐乃たちのこととか。 まあ俺らが付き合うことになって周りが少しゴタゴタした影響もあるんだけどさ。 ちゅーなんてとてもとても。 思わず黙りこくった俺に、妹猫はすかさず追い討ちをかける。 「なになに?もしかして恥ずかしくて言えないようなコトまでやってるとかぁ~?」 「っ!?」 少しは俺にも気持ちを整理する時間をくれよ!つか下の子もいるのに何言っちゃってんだよ!? 薄々感づいてはいたがこの子は結構マセてるな・・・・・・。将来、桐乃みたいにならなければいいが・・・・・・。 つーか俺らはそんな関係じゃないっての! まだ手も繋いだこともないし、呼び名だって― 922 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/26(土) 09:23:49.07 ID:n+3j7BBT0 [4/6] 「ふふ、冗談だって~。じゃあさ、高坂くんはルリ姉のこと何て呼んでるの?このくらいならいいでしょ?」 うおっ。タイムリー。 「そ、そりゃもちろん・・・・・・し、下の名前で・・・」 「へえ~。ってことは“瑠璃”って呼んでるってこと?」 「お、おう!その通りだ!普段は、る、る瑠璃って呼んでるんだ」 「わぁ~!にいさまとねえさまは“らぶらぶ”ですね!」 あーあ。こんな年下相手に嘘ついちまった。 ああそうだよ。“瑠璃”って呼んだのは今が初めてだ。 けど言えねえだろ・・・。 『本名呼ぶのが恥ずかしくてHNで呼んでる』なんて絶対言えねえだろ・・・・・・。 「にいさまはねえさまのことが大好きなんですね」 「あ、ああ。もちろん、大好きさ。」 「じゃあにいさまは、ねえさまとケッコンするのですか?」 「ぅえ!?ケッコン!?」 目を輝かせて聞いてくる下の妹。 でも小さいながらにこの子は真剣なんだろう。 ちょい恥ずかしいけど・・・・・・ここは俺も真面目に答えなきゃだな。 「お、俺は・・・・・・おまえらの姉ちゃんのことをずっと大事にしていきたいと思ってる。 だから将来的にはおまえらの姉ちゃんと、け、ケッコン出来たらいいなぁと」 「おお~!高坂くん、カッコいぃ~!!!」 「ねえさま、きっとすごく喜びます!」 おいおい。そんなこと言われたら照れるじゃねーか。 俺は知らず知らずのうちにまた暴走していた。 「だ、だから!その・・・君たちにも!し、将来は、俺の義妹になってほしいんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」 言った。流れに任せてついに言っちまったぜ。いや、他意はないぞ? 「「わぁ~」」 歓喜の声をあげる二人の義妹(候補)。 この子たちはその・・・俺が義兄になっても・・・まんざらでもない・・・・・・・・・のか? 俺が戸惑いながらも手ごたえを掴んだその時、 923 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/26(土) 09:24:32.58 ID:n+3j7BBT0 [5/6] 「あ、あ、あ、貴方!・・・・・・なななな何を言っているの!?」 「あっ、ルリ姉。おかえり~」 声がした方に振り向くと、顔を赤らめて制服姿の俺の彼女が立っていた。 やや困惑した表情をしていて、うん、可愛い。 もしかしてアレか?今の『結婚したい宣言』聞かれちまったのか? ヤバい。俺の顔も赤くなってくるのがわかる。 いやでもこういうのって俺の口から直接言ったほうがよかったんじゃ・・・・・・・・・・・・・・・ってアレ?目つきがなんか俺を蔑すんでるような・・・・・・。 「人の家の妹たちに向かって、『俺の義妹になってほしい』ですって?とんだ変態ね。」 前言撤回。 こいつ、俺の宣言の最後の部分だけ聞いたんだろうな・・・・・・・・・・・・orz 「先輩が『重度のシスコン』だということはある程度諦めていたわ。でも、まさか他所の妹にまで手を出そうとするなんて・・・。 私はこの人を付き合うのを考え直すべきなのかしら?」 「だぁ~!違うんだ!これは誤解で「おにぃちゃん♪」 へ? 「ねえさまとおしあわせになってください。“おにぃちゃん♪”」 「じゃあ私たち先に帰るから!・・・ルリ姉のことよろしくね、“おにぃちゃん♪”」 「なっ!?“おにぃちゃん♪”ですって?あ、コラ!ちょっと待ちなさい!」 姉ちゃんが登場すると妹たちはそそくさと帰っちまった。 それにしても『おにぃちゃん♪』って・・・ でもまあ・・・・・・・・・悪い気はしねえな。 い、いや、別に俺は他所の妹をたぶらかすような重度のシスコンじゃねえからな!勘違いすんなよ!? 「・・・・・・それで?私がいない間にあの子たちと何を話していたの?」 はあ~。今度は姉猫から尋問か。 「べ、別にいいじゃねえかそんなの!そ、それよりさ、早くお前の家でゲーム制作の続きやろうぜ!・・・・・・・・・・・・・・・“瑠璃”。」 「え・・・・・・・・・・・・せ、せん・・・ぱい・・・・・・・・・・・・」 うう、今日一番恥ずかしかったぜ。 でも顔真っ赤にして俯いてる超可愛い彼女も見られたし俺は大満足だ。 これで・・・さっきの嘘はチャラにしてくれよな。 「ほら!早く行こうぜ!お前の妹たちも待ってるかもしれんぞ!?」 「あっ、ちょ、ちょっと!」 俺は瑠璃の手を引いて歩き出した。 俺の義妹たちが待つ家に。 って・・・ちょっと気が早すぎか? (終)

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