無題:8スレ目65

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65 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 13:54:10.14 ID:4lMc5MB00 [2/3] とある公園、人通りが多い事から私はよくここにある人を呼び出す 高坂京介、桐乃のお兄さんで桐乃を卑猥な趣味に導いた張本人である、その人を。 そういう今日だってお兄さんをとある事情で呼んでいるのだ。 待ち合わせ時刻は午後2時、さて、お兄さんはいつも何分くらい前からここに来るのでしょうか、ちなみに今は十二時半だ。 私は十二時にはもうここに居たが、何もする事がなく欠伸を噛み殺す作業に意識を向けていた それから私はさすがにこんな時刻からは来ないだろう、と思い、ちょっとジュースを買いに出かけた 私がいつも十五分前くらいに着いてもお兄さんは必ずいるし……、やっぱり三十分くらい前から来ているのでしょうか?、そうだとしたらお兄さんにしてはいい心掛けですね そんな事を思いながら、そして買ったジュースを飲みながらさっき座っていたベンチに戻ろうと歩いていった。 だが途中で私はあり得ない光景に足を止めた。 そして急いで時計を確認する、十二時四十五分。何回か見ても結果は一向に変わらない。 なんでいきなり時計を確認したのか?、そんなのは簡単ですよ、そこにお兄さんが居たからです。そう何時ものベンチにお兄さんは今いるのです 私は思わず自分の目を疑い、ゴシゴシと目を擦る そして再度見ても、やはり結果は変わらなかった いつもこんな時間から来ているのですか?何で?私が心配だからですか? そう思った瞬間私は頭を振ってその考えを忘れようとする。だけど忘れる事は出来ずに、こんな事をしているきっかけの昨日の出来事が思い出された こんな事をしている理由は昨日、私がお兄さんと会うのを控えたほうが良い、とお姉さん(麻奈実)に言った事から始まったのだ 67 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 14:15:10.25 ID:4lMc5MB00 [4/4]         ・・・・ 「お姉さんお兄さんと会うのは控えたほうが良いですよ?、さもないとあの変態の事です、絶対にいつか襲ってきますよ?」 私がそう言うとお姉さんは間髪いれずに予想外の返答をしてきた 「めっ!、だよ?あやせちゃん。あやせちゃんは京ちゃんの事を本当に真剣に見た事があるの?、見た事があるなら絶対にそんな事は言えないよ?、京ちゃんはね、誰にでも優しくて優柔不断だけど、だけどね?、絶対に困っている人は見捨てない、とっても優しい、優しすぎるくらい良い人なんだよ?。だからあやせちゃんが相談があると言って断った事なんで無いでしょう?」 そう言って「ははは」と乾いた笑いを漏らすお姉さん、自分でも最後が支離滅裂になっている事に気がついているのだろう だけどその時の私はそんな事を考えている暇は無かった、どうして?、その通りだ、なんでお兄さんは何時もあんなに酷い事を言っている私の相談を受けてくれるのでしょうか……。 結局その場で答えはでずしかたなくこの方法、お兄さんと一日過ごして何が目的かを突き止める事にしたのです 66 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 14:04:38.72 ID:4lMc5MB00 [3/3]          ・・・・ 私は何とか冷静さを取り戻し、もう一度お兄さんを見た お兄さんは何もする事が無いらしく、ベンチに座ってカバンから本を取り出し読み始めた どうせそれもいかがわしい本なんでしょ?…………、でもちょっと日陰で本を読んでいる姿は格好良い……ってなんですか、何を思っているのですか!?私!! そこで私はさっきよりも大きく頭を振った「騙されちゃ駄目です!、騙されちゃ駄目です!」と呟きながら なんとか邪悪な考えを取り除いた私は、今そこで欠伸をしているお兄さんを睨む。 よっぽど暇なのだろうか、当たり前だ、なんでこんなに早く来ているのか不思議で仕方ない。 そんな事を思っていると、お兄さんに小さな子供が近づいていく。それもよりによって女の子だ。 あ、危ないですよ!、そこの子!、そのお兄さんに近づいちゃいけません!! 居ても経ってもいられずに思わず立ち上がる私。 だがそんな私にあり得ない声が届いた 「よーし!!、今日は何で遊ぶ!?、今日も兄ちゃんはある人を待っていて暇だから何でもしてやるぞ!?」 京介さんのそんな優しい、甘すぎる声が その声を聞いて私は、さっきまで危険だと思っていて焦っていた心は一切消えて、自然と顔が綻んでしまうのを自覚してしまう そして今まで薄々思っていた事が真実だと確信してしまう 『どうしてですか?、どうしてそんなに優しいんですか?』 そう言おうとしたが、出たのはただの吐息、……何回試しても一緒。吐息は風に溶けて消えるだけ お兄さんが桐乃に卑猥な趣味を教えた?、そう思ってた?。違う、何もかも違う、ただ、ただ、私は甘えてたのだ、お兄さんの優しさに、心に。 ただ、お兄さんを私の黒い感情の捌け口にしていただけだ。 いつの間にか溢れていた涙が止まらない、落ちて、地面に黒い染みを残して消えていく。繰り返し、繰り返し。 溢れて止まらない涙、私は思わず踵を返して走り去ろうと足に力を入れた 「もう帰るのか!?、ちょっとは遊んでこうぜ!」 そう聞こえたと思ったら頭に何かがぶつかった、結構勢いがあったのか私は前のめりに倒れてしまう。…ポンポンと私の前を跳ねるサッカーボール。 「なにするんですか!!」 私は反射的にそう叫ぶ 「あやせたんが俺を呼んだのに勝手に帰ろうとするからだろ?」 「気持ち悪いからその呼び方を止めてください!!」 思わず出てしまった私の毒舌、だがお兄さんはそれすらも笑い飛ばしてこう言ったのだった 「へいあやせ!、パスだ!」 私はつい笑ってしまう顔を隠しながら思いっきり蹴り返してお兄さんのもとに走っていった 近づきながらもう一度呟く、さっき言えなかった言葉 『お兄さん、どうしてそんなに優しいんですか?』 聞こえないような、小さな、とても小さな呟き それでもお兄さんは『そりゃ………、桐乃の大事な友達だからな』と言った気がする 嘘つき、そう思う。お兄さんは関係の無い人だって絶対に見捨てないだろう、見える全ての人たちをできるだけ、救おうとするだろう そんな性格だから次々に犠牲者がでるのだ、今日だってそうだ、現に私が犠牲者になっている いや、私は犠牲者になっていた、と言ったほうが良いだろう ただ単に今日、私は自覚しただけなんだ、この感情に。 目の前にいるお兄さんを見て、改めて思う。 反則だ、と。 私はお兄さんにせめて仕返しをしようと近づき抱きついて耳元で名前を呼んだ 「京介さん」 それから振り返ったお兄さんに私が何をしたかは、内緒。 自覚した感情は何?、それも内緒。 ヒントは最初は『キ』で始まって『ス』で終わる、最後は『こ』で始まって『い』で終わる そんな……、行為と感情。 私はポカンとしているお兄さんに向かってこう言って帰った 「お兄さんが優しすぎるから悪いんですよ?、これからはちょっとは自重してくださいね?」 帰り道、私は最後にお兄さんが見せた呆けた顔を思い浮かべて、皆よりちょっとリードかな? なんて考えて笑いながら帰ったのだった 終わり
65 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 13:54:10.14 ID:4lMc5MB00 [2/3] とある公園、人通りが多い事から私はよくここにある人を呼び出す 高坂京介、桐乃のお兄さんで桐乃を卑猥な趣味に導いた張本人である、その人を。 そういう今日だってお兄さんをとある事情で呼んでいるのだ。 待ち合わせ時刻は午後2時、さて、お兄さんはいつも何分くらい前からここに来るのでしょうか、ちなみに今は十二時半だ。 私は十二時にはもうここに居たが、何もする事がなく欠伸を噛み殺す作業に意識を向けていた それから私はさすがにこんな時刻からは来ないだろう、と思い、ちょっとジュースを買いに出かけた 私がいつも十五分前くらいに着いてもお兄さんは必ずいるし……、やっぱり三十分くらい前から来ているのでしょうか?、そうだとしたらお兄さんにしてはいい心掛けですね そんな事を思いながら、そして買ったジュースを飲みながらさっき座っていたベンチに戻ろうと歩いていった。 だが途中で私はあり得ない光景に足を止めた。 そして急いで時計を確認する、十二時四十五分。何回か見ても結果は一向に変わらない。 なんでいきなり時計を確認したのか?、そんなのは簡単ですよ、そこにお兄さんが居たからです。そう何時ものベンチにお兄さんは今いるのです 私は思わず自分の目を疑い、ゴシゴシと目を擦る そして再度見ても、やはり結果は変わらなかった いつもこんな時間から来ているのですか?何で?私が心配だからですか? そう思った瞬間私は頭を振ってその考えを忘れようとする。だけど忘れる事は出来ずに、こんな事をしているきっかけの昨日の出来事が思い出された こんな事をしている理由は昨日、私がお兄さんと会うのを控えたほうが良い、とお姉さん(麻奈実)に言った事から始まったのだ 67 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 14:15:10.25 ID:4lMc5MB00 [4/4]         ・・・・ 「お姉さんお兄さんと会うのは控えたほうが良いですよ?、さもないとあの変態の事です、絶対にいつか襲ってきますよ?」 私がそう言うとお姉さんは間髪いれずに予想外の返答をしてきた 「めっ!、だよ?あやせちゃん。あやせちゃんは京ちゃんの事を本当に真剣に見た事があるの?、見た事があるなら絶対にそんな事は言えないよ?、京ちゃんはね、誰にでも優しくて優柔不断だけど、だけどね?、絶対に困っている人は見捨てない、とっても優しい、優しすぎるくらい良い人なんだよ?。だからあやせちゃんが相談があると言って断った事なんで無いでしょう?」 そう言って「ははは」と乾いた笑いを漏らすお姉さん、自分でも最後が支離滅裂になっている事に気がついているのだろう だけどその時の私はそんな事を考えている暇は無かった、どうして?、その通りだ、なんでお兄さんは何時もあんなに酷い事を言っている私の相談を受けてくれるのでしょうか……。 結局その場で答えはでずしかたなくこの方法、お兄さんと一日過ごして何が目的かを突き止める事にしたのです 66 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 14:04:38.72 ID:4lMc5MB00 [3/3]          ・・・・ 私は何とか冷静さを取り戻し、もう一度お兄さんを見た お兄さんは何もする事が無いらしく、ベンチに座ってカバンから本を取り出し読み始めた どうせそれもいかがわしい本なんでしょ?…………、でもちょっと日陰で本を読んでいる姿は格好良い……ってなんですか、何を思っているのですか!?私!! そこで私はさっきよりも大きく頭を振った「騙されちゃ駄目です!、騙されちゃ駄目です!」と呟きながら なんとか邪悪な考えを取り除いた私は、今そこで欠伸をしているお兄さんを睨む。 よっぽど暇なのだろうか、当たり前だ、なんでこんなに早く来ているのか不思議で仕方ない。 そんな事を思っていると、お兄さんに小さな子供が近づいていく。それもよりによって女の子だ。 あ、危ないですよ!、そこの子!、そのお兄さんに近づいちゃいけません!! 居ても経ってもいられずに思わず立ち上がる私。 だがそんな私にあり得ない声が届いた 「よーし!!、今日は何で遊ぶ!?、今日も兄ちゃんはある人を待っていて暇だから何でもしてやるぞ!?」 京介さんのそんな優しい、甘すぎる声が その声を聞いて私は、さっきまで危険だと思っていて焦っていた心は一切消えて、自然と顔が綻んでしまうのを自覚してしまう そして今まで薄々思っていた事が真実だと確信してしまう 『どうしてですか?、どうしてそんなに優しいんですか?』 そう言おうとしたが、出たのはただの吐息、……何回試しても一緒。吐息は風に溶けて消えるだけ お兄さんが桐乃に卑猥な趣味を教えた?、そう思ってた?。違う、何もかも違う、ただ、ただ、私は甘えてたのだ、お兄さんの優しさに、心に。 ただ、お兄さんを私の黒い感情の捌け口にしていただけだ。 いつの間にか溢れていた涙が止まらない、落ちて、地面に黒い染みを残して消えていく。繰り返し、繰り返し。 溢れて止まらない涙、私は思わず踵を返して走り去ろうと足に力を入れた 「もう帰るのか!?、ちょっとは遊んでこうぜ!」 そう聞こえたと思ったら頭に何かがぶつかった、結構勢いがあったのか私は前のめりに倒れてしまう。…ポンポンと私の前を跳ねるサッカーボール。 「なにするんですか!!」 私は反射的にそう叫ぶ 「あやせたんが俺を呼んだのに勝手に帰ろうとするからだろ?」 「気持ち悪いからその呼び方を止めてください!!」 思わず出てしまった私の毒舌、だがお兄さんはそれすらも笑い飛ばしてこう言ったのだった 「へいあやせ!、パスだ!」 私はつい笑ってしまう顔を隠しながら思いっきり蹴り返してお兄さんのもとに走っていった 近づきながらもう一度呟く、さっき言えなかった言葉 『お兄さん、どうしてそんなに優しいんですか?』 聞こえないような、小さな、とても小さな呟き それでもお兄さんは『そりゃ………、桐乃の大事な友達だからな』と言った気がする 嘘つき、そう思う。お兄さんは関係の無い人だって絶対に見捨てないだろう、見える全ての人たちをできるだけ、救おうとするだろう そんな性格だから次々に犠牲者がでるのだ、今日だってそうだ、現に私が犠牲者になっている いや、私は犠牲者になっていた、と言ったほうが良いだろう ただ単に今日、私は自覚しただけなんだ、この感情に。 目の前にいるお兄さんを見て、改めて思う。 反則だ、と。 私はお兄さんにせめて仕返しをしようと近づき抱きついて耳元で名前を呼んだ 「京介さん」 それから振り返ったお兄さんに私が何をしたかは、内緒。 自覚した感情は何?、それも内緒。 ヒントは最初は『キ』で始まって『ス』で終わる、最後は『こ』で始まって『い』で終わる そんな……、行為と感情。 私はポカンとしているお兄さんに向かってこう言って帰った 「お兄さんが優しすぎるから悪いんですよ?、これからはちょっとは自重してくださいね?」 帰り道、私は最後にお兄さんが見せた呆けた顔を思い浮かべて、皆よりちょっとリードかな? なんて考えて笑いながら帰ったのだった 終わり 71 名前:kai662[] 投稿日:2011/03/04(金) 14:36:38.11 ID:4lMc5MB00 [7/8] おまけ 「はっ!……、なんだ?、ここはどこだったっけか てか俺はこんな所に何の用があったんだ?、さっきまで遊んでたガキ共もいねぇし」 そこで俺は頭を捻る、思い出されたのはあり得ない風景だった なんと!!、おらがあやせたんにキスされてるでねぇか 「いや、落ち着け?俺。そんな事があり得るはずがねぇだろ?、あのあやせだぞ?、俺に会った瞬間心底嫌そうな顔をするあやせだぞ?」 そこで俺の中のミニ京介が会議を始めた 『そうだ!、あのあやせが俺にそんな事をする筈が無い!』 『そうだぞ!俺!、どうせ何時ものように俺が生んだ変な妄想に決まっている!!!』 『調子にのんなよ!?俺!!』 自分なのに涙が出てくるのは何でだろう でも…………ふむ、やはりそうか、俺が生んだ妄想だったのか。 悲しいけれどそれ以外……、ありえねぇもんなぁ。 結論、俺が生んだ妄想 そんな事を京介が思っているとは露知らず、あやせはその頃日記に今日の事を嬉しそうに書いていたのはまた別のお話。 こんどこそ終わり

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