無題:11スレ目150

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150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/25(土) 14:32:20.10 ID:5cOXbTu20 その日は珍しいことに親父は仕事、お袋も用事があるとかで家に帰るのが遅くなるらしく、俺と桐乃の2人だけで夕食を迎えることになった。 図書館で麻奈実と恒例の勉強会を終え、帰りにスーパーに寄って出来合いのものを買ってから俺は家に帰ってきた。 麻奈実は今日は俺と妹の二人だけだと知ると夕食を作りに来ようとしてくれた。 俺としては何もしなくて済むし、味は保証されているからありがたいんだが、以前に 麻奈実がうちに飯を作りに来てもらったときの事を思うと嫌な予感しかしないので遠慮させてもらった。 「ただいまー」 家に帰ってきたのは良いが、桐乃の声がしない。 あいつのことだから親がいないのを良いことに部屋に籠もってエロゲーか リビングでメルルでも見て奇声をあげてると思ったんだが。 とりあえず一度荷物を置きに部屋へ戻ったが、隣の妹の部屋は ドアが開きっぱなしになってるだけで桐乃はいなかった。 どうやらリビングにいるらしい。 一階の廊下へ戻り、リビングの扉を開きながらもう一度帰ってきたことを告げる。 「ただいまー」 「チッ……お帰り」 何こいつ、なんでいきなり喧嘩腰なんだよ……。 俺が黒猫にふられて落ち込んでたときみたい、とまではいかなくても もう少し優しくしてくれても良いんじゃねーの? しかし…… 「いつまでそこに突っ立ってんの?」 「あ?あぁ。 いや、お前がキッチンに立ってるなんて珍しいと思ってな」 「あんたに買い物任せるとろくなの買ってこないと思ったから、簡単そうな野菜炒め作ってんの」 「……そ、そうか」 簡単そうって言ってんのに、どうして炒めてる野菜より皿に分けてある黒々とした何かの方が多いんだろうな? これを見てると思い出したくもない バレンタインの時にこいつが作った石炭(チョコ)を思い出す……。 数分後、桐乃は 「あれ?おっかしーなー……?お母さんがたまに作るのをマネしたはずなんだケド……」 と首を傾げながら、炒めた野菜を全滅させた。 マネしただけで料理が作れるなら誰でも料理人になれるっつーの! 「あんた、これ食べる?」 「そんな明らかに失敗したものなんて食べるか!」 恐ろしいことを素で聞いてきやがったぞ、コイツ……。 「それじゃ、あんた今からスーパー行って野菜買ってきて」 「なんで俺が行かなきゃなんねーんだよ」 自分で行けば良いじゃねーかと思ったが、桐乃は 「今ので家にあった野菜切れちゃったから。」 だからと言って俺が買いに行く理由にはならないだろ。 そもそも、1日くらい野菜を取らなくても別に良いだろうとも思ったが口には出さないでおく。 「大体、あんた中学生の女の子にこんな時間に買い物に行けっての?バカじゃん」 と言って受け付けなかった。 どうやらヘルシー志向の桐乃には野菜がないのは耐えられないらしい。 結局、俺は野菜の出来合いのものを買いに行かされた。 翌日、俺は放課後に「桐乃のことで話がある」と言ってメールであやせをいつもの公園に呼び出した。 放課後、公園に着いてしばらくするとラブリーマイエンジェルあやせたんがやってきた。 「お兄さん、こんにちは。お待たせしました」 「いや、たいして待ってないから大丈夫だ。それにあやせを待つのは苦にならないしな」 それに、あやせと待ち合わせして待ってると可愛い恋人を待ってる気分になれるんだよな。 「っ!人を見ながらニヤニヤしないで下さい!汚らわしい!」 酷い言い種だな……。 いくらあやせに罵られても平気な俺でも傷つくよ? 「それでお兄さん、桐乃のことでお話があるということですが一体なんでしょうか?」 「あ、あぁ、実は昨日は親父もお袋も夜にいなくてな、俺と桐乃の2人だけだったんだが……」 説明に入ろうと、昨夜の状況を説明し始めたところ 「まさか!桐乃と2人きりなのをいいことに桐乃に手を出したとか言い出しませんよね? お兄さん、私、言いましたよね?桐乃に手を出したらブチ殺しましよ?って」 こえぇー!瞳から光彩が消えてやがる……。 「ちげーよ!そんなんじゃねーっての!」 ここは否定しなければなるまいっ! 否定しなければ俺の命が危うい! いくら俺がシスコンであやせには近親相姦上等の変態鬼畜兄貴と思われてる とは言え、実際に妹に手を出す気は全くない。 あやせに対してこの誤解を解くわけにいかないのが辛いぜ。 「人の話は最後までちゃんと聞け! そんなわけで、昨日は桐乃と2人だけだったんだが……」 そして俺は昨日の一連の流れをあやせに説明した。 「そんなわけで、桐乃に自分の料理の下手さ加減を自覚してもらいたい。」 「それがどうして私を呼び出したことと繋がるんですか?」 「あやせには桐乃に自分の料理を自覚してもらったあと、あいつに料理を教えて欲しい。」 「わ、私が、桐乃に料理を教えるんですか!?」 美味い不味いはこの際おいといて、桐乃には形だけでも料理が出来るようになって欲しい。 でないとあいつ、いつか料理だけで人を殺しそうな気がしてならん。 「私が桐乃に料理を教えるのは良いですけど…… どうして桐乃のお母さんやお姉さんじゃだめなんですか?」 桐乃は麻奈実のことをなんでか知らんが毛嫌いしてるから今回の件については頼れそうにない。 それと実はお袋については、昨日の話に少し続きがあってな……。 お袋が帰ってきてから黒こげになって原形を留めてないアレを見て、何かを問いたげにしてるときに 「それ、こいつが作ったやつで私が作ったんじゃないから」 こ、こいつ……! 兄の尊厳より自分のプライドを躊躇いもなく選びやがった!? そんなこと言ったら長男の扱いが妹より低いお袋はあっさり信じるじゃねーか! そんなわけで、桐乃がごまかしたせいでお袋も頼れないんだよな……。 「そ、そういうことなら協力させてもらいます。 私も桐乃が作った料理は食べてみたいですから。」 と、微笑みを返してくるあやせ。マジ天使。 「そうか、良かった。ありがとうな」 思わずにやけで頬が緩みそうになる俺。 しかし、桐乃絡みのことだから断られないとは思ってたが 万一あやせに断られてたらどうしようもなかったんだよな。 「なぁ、あやせ」 「なんですか?」 「桐乃が1人でも料理が平気になったらさ、俺と結婚してくれ」 「死ねェェエェェェエェェェェェェエェェ――!」 ブ―――――――――――ッ!! 「ぐぐっ……悪かった! 俺が悪かったから通報ブザーを今すぐ止めて!」 あやせのハイキックから立ち上がりつつ、俺は懇願する。 無実なのに俺が性犯罪者になっちまう! 「な、何当たり前の様にセクハラしてくるんですか!?気持ち悪い!」 た、確かに少し調子に乗りすぎたかもしれんがハイキックされて防犯ブザーも鳴らされたのに酷くないか!? その後、桐乃に料理を教える件についてはあやせの家で行うことになったのだが……。 俺はあやせに桐乃があやせの家で料理を行う日は新垣家に出入り禁止を 言い渡され、あやせが作る料理すらもらえなくなってしまった。くそ、なんて理不尽なんだ! おわれ

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