京介「妹たちに安価で悪戯する」 その4:741+ex

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741 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/23(土) 22:16:27.84 ID:0/SBlyiHo 夏休み二十九日目 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx いつのまにか、俺は自分がたてた計画にはめられていた まさか妹の奴が、①班全員ひきこんでどっきりやらかすとは思わなかった してやられた気分だ ちなみに、このあと①、②班総出で③班をどっきりにはめてやった むしゃくしゃしてやった。反省はしていない 夏休みも今日を含めてあと2日。残り僅かだけどよろしく頼む 朝の安価と行こう ≫750 ---- 750 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:21:11.43 ID:RFNP2591o 沙織の執事として沙織とデート ---- 783 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/25(月) 07:40:52.11 ID:3DubmExao “執事として”の必要性が今一つわからないが、とりあえず把握。 「ところで、執事って何すればいいんだ?」 モノクルと白手袋つけて、「行ってらっしゃいませ、お嬢様」とか言ってるイメージしかないんだけど。 ただの執事でさえイメージが湧かないのに、その状態でデートだなんて輪をかけてイメージが湧かん。 どうなるか想像もつかない。 「……要は、それっぽい言葉づかいや仕草で沙織をエスコートすればいいんだよな?」 俺が燕尾服でも持っていれば、そんな目立つ恰好をして行くかどうか―― なんて悩みもあったんだろうが、幸い俺はスーツくらいしか持っていない。 服装についてはあっさり決定した。 そして、問題の言葉遣いだが……とりあえず、某アニメに出て来る執事を参考にすることにした。 出番がそう多くないキャラだったので、出て来るシーンを探すのに苦労したぞ。 「お待ちしておりました。今日はよろしくお願いいたしますね」 沙織との待ち合わせ場所は、沙織の地元にしておいた。 なんというか、いろいろとそっちの方がしっくりきそうな気がしたからだ。 千葉県在住の人には怒られるかもしれないが、お嬢様&執事がデートするなら千葉よりも神奈川の方がしっくりくる。 さらに言うなら、沙織の地元はセレブが集う街なので、本物の執事の1人や2人くらいいたっておかしくない。 神奈川の方が、より目立つことなく安価を遂行できるはずだ。 そして、実はこれが一番の理由なんだが。 今回の安価を行うにあたり、沙織には眼鏡をはずした状態でいてもらうことを事前にお願いしていた。 どうせ執事としてエスコートするなら、やはり、沙織・バジーナよりも槇島沙織の方がよい。 というか、沙織・バジーナが相手だと、こっちがエスコートされかねないしな。 どうせ眼鏡をはずした状態でうろつくなら、慣れ親しんだ地元の方が、沙織の恥ずかしさも幾分かましだろうということで、今回の待ち合わせを沙織の地元に決定したのだった。 「最初はどこに行くんですか?」 沙織は小首をかしげ、そう尋ねてくる。 今回は最初からエスコートをするつもりだったので、事前にプランは考えてきてあった。 そう。毎度おなじみの“安価におまかせプラン”だ。 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx 今日のデートプランを募集する 出掛ける所を決めてくれ まず最初に行く場所 ≫787 その次に行く場所 ≫790 最後に行く場所 ≫793 ---- 787 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 07:50:50.26 ID:S9Jd2qymP 遊覧船 790 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 07:55:40.79 ID:P4I3wg0wo 高級レストラン(もちろんおごる) 793 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 07:56:53.07 ID:M74af16ko 墓地 796 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 07:57:58.81 ID:IKbs4h5O0 オチがボチwwwwww 803 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 09:06:51.03 ID:WSaCzRI6P 俺と一緒の墓に入ってくれ ---- 812 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/25(月) 20:40:00.96 ID:3DubmExao [4/6] 「案の定だよ!」 途中まではいい感じだったのに……。 俺の財布が悲鳴をあげているのを除いてだけど。 「……墓地で何をしろってんだ」 朝から肝試しでもやれというのだろうか。 墓地でできることといったら、後は墓参りくらいだぞ? だが、決まっちまったもんは仕方ねえ。物事は前向きに捉えよう。 要は墓地に行く理由があればいいのだ。 遊覧船の乗り場へと向かう道中、簡単に今回のデートの趣旨を説明しておいた。 執事物SSを書くにあたり、ちょっと執事になってみたいので手伝ってくれ――そういう趣旨だ。 SSを書くため、という言い訳は本当に使い勝手がよい。これを考えてくれた人には頭があがらねえよ。 「最初はこちらです、お嬢様」 「まあ。遊覧船ですね」 沙織を連れ、遊覧船へと乗り込む俺。 当然、エスコートも忘れない。様になっているかどうかはわからないけどな。 遊覧船に乗ったはいいが、特にやることがない。 俺はこうやってぼーっと景色を眺めているのは好きな方だから問題ないが、沙織はどうなのだろうか。 「いつもの街が、いつもと違った景色で見えて、なんだか不思議な感じですわね」 どうやら、俺の心配は杞憂に終わったようだ。 これが加奈子あたりなら、「ちょー暇なんだけど。なんかおもしろいことねーの?」とくるに違いない。 船の上にたたずむ沙織ってのは、妙に絵になる。 沙織が発するお嬢様オーラのせいだろうか、映画のワンシーンと言われても違和感がないレベルだった。 「京介さん」 「なんでしょうか、お嬢様」 沙織に呼ばれ、返事をする。 この執事口調、思った以上に使いづらいし、喋りにくい。 単に、俺が慣れてないからだろうけどな。 「今日はあまりお話してくれませんのね」 それは、俺がこの執事口調に難儀しているからです。 うっかり話すと、ついついいつもの口調になっちまいそうなんだもの。 「……私と二人きりではやはりつまらなかったでしょうか」 そんなことを言って、沙織は、少しシュンとした表情になる。 「い、いやいや! そんなことね……失礼。実はこの口調に慣れておりませんので、話すこと自体が難しいのです」 「そうなんですか? そういうことでしたら、頑張っていっぱいおしゃべりして早く慣れてくださいね」 「かしこまりました、お嬢様」 「きょ、京介さん。ここ、結構しますよ?」 沙織が心配そうな目で、俺を見つめている。 結構する――とは当然値段のことだ。 俺たちは、宿泊者以外も利用できる、とある有名ホテルの朝飯を食いに来たのだ。 レストランとはちょっと趣が違うが、そこは許して欲しい。高級なのは間違いないからな 朝から遊覧船に乗って、その後ホテルで飯、さらにこの後墓地へ行くという結構なハードスケジュールだが、今さら気にしてはいけない。 このくらいのハードさは以前にもあったからな。 沙織が心配そうにしているのは、事前に「朝は俺が奢る」と宣言していたからだ。 それにしても、沙織はなぜ、“結構する”ということを知っているのだろうか。俺は下調べしておいたから知ってるけど。 ……やっぱり、普段からこういうところを利用してたりするんだろうか。 だとしたら、やはりとんでもないお嬢様だな。 ちなみにお値段については、そのお嬢様が“結構する”と言うレベルであることから察してくれ。 「問題ありません。下調べと、自分のお財布との入念な打ち合わせの上でここに決めましたので」 これで俺はしばらく何も買えない生活が続くことになるんだが、それは別に伝えなくてもいいことだろう。 813 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/25(月) 20:40:27.34 ID:3DubmExao [5/6] 「ついに来たか……」 墓地です。 鬼畜安価とはまた別の意味での困った安価。 横浜外国人墓地ということも考えたが、それでは面白みがないだろう。 以前までの俺なら、素直に横浜外国人墓地を選んで、すんなり安価成功の道を選んでいたかもしれない。 だが、夏休みは後少し。それならば、残りはより何かが起きそうな、ルートを選んでいくことにする そう―― 「俺は、俺の道を行く!」 それをPCの向こうのおまえらも望んでいるんだろうからな。 「ここって……」 高坂家代々の墓。 墓石にはそう刻まれてある。 「お嬢様……一つお願いがあるのです」 「なんでしょう?」 「俺と……」 これから紡ぐ台詞のために、若干のためを作る。 「俺と同じ墓に入ってくれ!」 「……えっ? ……ええっ!?」 唐突ではあるが、ここで俺の“墓地”の解釈をみんなに分かるように伝えよう。 一緒に墓地に行く ↓ 一緒に墓へ行く ↓ 一緒の墓に入る どうだ! 見事な解釈だろう! この解釈の結果が頭の台詞に繋がったとうわけだ。 3つ目で“心中”を持ってくるという考えもよぎらないこともなかったが、そんなことをしても誰も得しないからな。 俺の突然の告白に、顔を真っ赤にしてうろたえる沙織。 「えっ……で、でもその、私、まだ……あっ、嫌ではなく……その」 「……申し訳ありませんでした。私はお嬢様の執事。その執事がお嬢様に心惹かれてしまうなど……身分不相応も甚だしい。先ほどの言葉はお忘れください」 沙織は、そこでようやくハッとした表情になった。 次いで、怒っているような笑っているような、そんな不思議な表情へと変わっていった。 そして―― 「いいえ! そんなことはありません! 身分不相応だと仰られるなら……あなたと一緒になれるのなら、槇島の名などいりません! どうか私と――!」 と、妙に芝居がかった口調でそう言ったのだった。 夏休み、二十八日目。朝パート 安価成功 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx ちなみに、俺が参考にした執事はパーガンさんだ 次≫820 ---- 820 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/25(月) 20:46:42.71 ID:M74af16ko 桐乃にあやせの魅力だけについて延々と語る その後、桐乃の日常態度についてトコトン説教・貶した後、桐乃にビンタ5回して、父親に見つからないうちに逃走 ---- 907 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/27(水) 20:31:19.59 ID:tC9RudCIo 「おまえら、この安価を見てどう思った?」 鬼畜安価とか思ったろ? もちろん、ビンタ云々のくだりは鬼畜なのは疑いようがない。 ただ、難易度的に考えれば、鬼畜でもなんでもないのだ。 とある“策”を講じてやるだけで、あっというまに達成できる楽安価になる。 「へっ、ちょろいぜ」 つい最近発覚した事実を利用した俺の策を見るがいいぜ! 「ごめんね、あやせみたいじゃなくてごめんね……」 勘のいいやつなら、この時点で気付くかもしれない。 桐乃の傍らには、コップが転がっている。 その中身は、20歳未満は飲むことが禁じられている飲料だった。今はもう空っぽだけどな。 「くどいようだが、あやせの魅力はその清楚さにあると思うんだ」 一応言っておくが、パッと見の話だぞ。 今のあやせは、中身は完全のSMクラブの女王様だからな。 「黒髪にでもなんでもするから、どっか行っちゃやだ!」 「髪の色もそうだけど、なんというか……落ち着いた雰囲気というか」 あの雰囲気は中々真似できるものでもあるまい。 「いいか? そもそも、おまえは落ち着きが足らん」 「うっ……ううっ…………ごめんなさい」 ……安価にかこつけて、ここぞとばかりに、今まで思ってはいても言わなかったことやらをぶちまけたからだろうか。 キャンプ場のあの時とは比較にならないくらい泣きじゃくっている。 あの時みたいに叫び声こそあげないものの、桐乃にとって精神的ダメージは今回の方が大きいはずだ。 「……なんだ? この気分」 心が痛いはずなのに、どことなく高揚した気分なのはどういうことだ? まあ、いい。今はそれどころではない。 俺はさっさと安価をこなさねばならないのだ。 「桐乃、反省したか?」 「うんっ…………ごめ……ごえんあさいぃ」 桐乃は泣きじゃくりすぎて、もはや呂律が回らなくなっている。 「仕方ないな。これで手打ちにしてやろう」 そう言って、俺は右手を振り上げた。 ぱしん×5 もちろん、軽くだぞ。今回は全力でという指定もなかったしな。 「よし、これで仲直りな!」 仲直りできたことがよほど嬉しかったのか、桐乃は叩かれたというのに笑みを浮かべている。 余談だが、泣いている妹にビンタをするというのは、えらく背徳的な感じがする。 まあ、妹に限らず、女性相手ならばそうなんだろうけどさ。 夏休み、二十八日目。昼パート 安価成功? ※京介がS属性に目覚めました ※桐乃がM属性に目覚めました 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx 親父から逃走のくだりは必要がなかったので割愛した 追われなければ逃げるのは不可能だからな 次だ≫914 ---- 914 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/27(水) 20:36:40.53 ID:z1ejrYLBo あやせを尾行して弱点を調査する 一人でやるのが心細い場合は誰かに協力してもらってもよい 915 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/27(水) 20:36:42.44 ID:OTT1Byepo あやせを公園に呼び出す 916 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/27(水) 20:36:49.12 ID:NKqstG2ro あやせにご両親にはいつ婚約の挨拶をしたらいいか尋ねる 反論されたら夏休み七日目の絶叫や十日目に渡した婚姻届の件を引き合いに出す 920 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/27(水) 20:45:04.26 ID:OTT1Byepo 怒涛のあやせラッシュだな そろそろあやせのS属性を解除しなくては ---- 960 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 16:51:53.30 ID:PN35eEAqo 「ほう」 これは……。実に楽しそうな安価じゃないか。 もしもあやせの弱点を知ることができたなら、この先、何かの役に立つかもしれない。 尾行したからといってそうほいほい見つかるもんでもないとは思うが、何もしないよりは弱点を知る確率が高いことは間違いない。 「あやせの弱み、もしくは苦手な物の一つでも見つけられれば、今回の安価は成功かな」 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx チキンな俺が、一人であやせを尾行なんて真似できるわけないだろう? 犠牲者……もとい、協力者を安価対象の中から選んでくれ ≫965 ---- 965 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 16:54:14.57 ID:iPTtqPElP 桐乃 ---- 974 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 17:37:04.64 ID:PN35eEAqo あやせの親友にして、今や俺にデレまくっている桐乃が今回の安価における協力者か。 最も成功確率が高そうな協力者であることは間違いないな。 特に、あやせの親友であることが大きい。 桐乃ならば、あやせの行動の予測とか、もろもろにおいて大いに役に立ってくれることだろう。 もしかすると、あやせの弱点をずばりそのまま知っている可能性だってある。 まあ、さすがにそれを直接桐乃に尋ねるような無粋な真似はしないさ。 俺は、ちゃんと尾行の末にあやせの弱点を見つけてみせるぜ! 「……なんであんたとあやせの尾行なんてしなくちゃいけないわけ?」 尾行開始から5分も経っていないというのに、早くも文句を垂れる桐乃。 「今さらかよ」 そんなこと言うなら、そもそも着いてこなきゃよかったろうに。 まあ……それをされると俺が困ってしまうので、素直についてきてくれたことには感謝しているが。 「……実はな」 「うn」 それから俺は、渋る桐乃を説得するため、今回の尾行の理由について話したのだった。 「はあ? あやせをM属性にしたい?」 「うーん……ちょっと違うが……まあ、大まかにはそういうことだ」 誤解のないように言っておくが、桐乃には、所謂いかがわしい意味でのSとかM属性と説明したわけではない。 なにかにつけて俺をいたぶるのを止めさせたいということで、とりあえずS属性を解除してしまおうという趣旨で説明しておいた。 だから、桐乃の言には少し間違いがある。 俺は、あやせをM属性にしたわけじゃなく、あやせのS属性を解除しただけなのだ。 「じゃあ……あれ、ひょっとしてあんたの趣味じゃなかったの?」 「だから、散々そう言ったろうが」 桐乃の言う“あれ”とは、いつだったか、俺が桐乃と加奈子に送った“あやせとのSMプレイ写メ”のことだ。 「これ以上医療費がかさむのは俺としても勘弁してほしい。あやせの弱点がわかれば、とりあえず今の力関係を崩せると思うんだ。……だから、桐乃も協力してくれないか?」 俺は、安価だからとかそういう理由でなく、わりと本気で心からそう頼んだ。 これ以上あやせの横暴を許すわけにはいかない。 一部の人にとってはご褒美なのかもしれないが、残念ながら、俺はその一部の人ではないからな。 「……ちっ。しょうがないな。先に言っとくけど、あたしもあやせの弱点なんて知らないかんね」 「おう。ありがとな、桐乃」 「はいはい」 「な、なんか、ドキドキするね!」 「超ノリノリだな、おまえ」 さっきまで渋ってたのはどこの誰だよ。 まあ、こういうのはやってみると案外面白いからな。かくいう俺もさっきから妙にわくわくしている。 あやせには悪いと思うが、それもこれも、普段の行いが悪いということで了承してもらおう。 「ククク……両手首のステイグマ(火傷痕)がうずくぜ」 「あんた、何言ってんの? あ! そんなこと言ってるせいであやせが店に入っちゃったじゃん」 あやせが店に入ったのと、俺のなんちゃって厨二病には、間違いなく因果関係はないと思うんだが。 あやせが入った店は、どうやら服屋のようだった。 「どうする? 私たちも入る? あのお店は遮蔽物多めだから、割と気づかれにくいと思うけど……」 さすが桐乃。あやせが入ったお店の情報もばっちりだ。 桐乃を協力者に選んだのは正解かもしれない。 あやせと行動範囲が近いので、あやせが行く場所は当然桐乃も行ったことがあるのだろう。 その経験は尾行がバレやすいとかの判断に活用できそうだ。 「うーん、そうだな」 ……迷ったら、安価に聞くか。 975 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 17:37:31.25 ID:PN35eEAqo ※今回の突入先 服屋 尾行バレの危険度(小) 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx 女王様が入った服屋に俺たちも突入する? ①虎穴に要らずんばなんとやら 突入だ! ②そもそも服屋で弱点なんて見つかるのか? ここは静観だ ①か②で選んでくれ ≫982 ---- 982 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 17:40:10.82 ID:iM6dKKWzo 地雷の① ---- 990 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 18:09:49.72 ID:PN35eEAqo 「…………桐乃」 「……なに?」 「………………普通に服見てるだけだな」 「当たり前じゃん。服屋なんだから」 店員と何かを話しつつ店員と談笑するあやせを、棚の影から見守る俺たち。 よくよく考えたら、対象が、普通に日常を過ごしてる中、都合よくその人物の弱点なんて見つけられる物なのだろうか。 ひょっとしたら、こちらから何かしらのアクションを起こさないと駄目かもしれないな。 そう思った矢先だった。 「あれ? 桐乃ちゃんじゃない。お隣はひょっとして彼氏?」 「「えっ?」」 兄妹揃って困惑しつつ振り返ると、俺たちに声をかけてきたのは、また別の店員さんだということがわかった。 うおおお! あぶねえええ! 店内で“桐乃”という単語を軽々しく出さないでくれ! あやせに聞こえたら計画がパーだ! もっとも、店員さんはこちらの状況など知るはずがないので、仕方がないのだが。 あやせに気付かれてはいまいかと、バッとあやせの方を振り向き確認する。 すると、あやせは、未だ店員さんと談笑中でこちらに気付いた気配はない。 だが、このままここにとどまるのは危険である。 この店員は桐乃と顔見知りらしい。ということは、あやせとも顔見知りである可能性が高い。 もし、この店員が奥のあやせに気付いたら、あやせにも声をかけることが容易に想像できる。 そうなったら、俺たちがここにいることも当然ばれてしまう。それだけは避けねばならない。 そういうわけで、俺たちは、即座にここから去らなければならない。 だから誤解を解くのを放置するのは仕方がない事なのだ。 「そ、そうなんすよ! じゃ、じゃあ、今日はこの辺で!」 俺は、桐乃の手をひっつかみ、さっさと退店したのだった。 「あ、あぶねえ……」 「あ、あんた……さっきの、どういう」 店先から少し離れた曲がり角で、あやせが出て来るのを待つ。 すると、俺たちが出てきてからものの1分もしないうちにあやせが出てきた。 「よし、追うぞ桐乃!」 「……ちっ。帰ったらちゃんと説明してもらうかんね」 「やべえ。これはやべえ」 今回ばかりは何がなんでもスルーしたい。 というのも―― 「こ、ここはさすがに入んないよね? だって、ここ……ランジェリーショップだし」 そう。あやせが次に入ったお店は、なんと、ランジェリーショップだった。 これはまずい。まず、男の俺が侵入した時点で違和感バリバリな上に、バレた時のリスクが半端じゃない。 会ったのはたまたまだと誤魔化すにしても、妹と一緒にランジェリーショップに来る兄貴がいてたまるか。 かといって、桐乃一人で突入させるのもなあ……。こいつは一人にすると何かしらやらかしそうだし……。 そうだ、大事なことを聞くのを忘れていた。 「桐乃、あの店って尾行バレやすいと思うか?」 「バレる。絶対バレる。さっきの店と比べてショーケースも低いし。何より、男がいたら目立って仕方がないってば」 「くっ……やっぱりか」 ※今回の突入先 ランジェリーショップ 尾行バレの危険度(特大) 名前:兄貴[] 投稿日:2011/08/20(土) xx:xx:xx.xx ID: xxxxxxxxx 女王様が入ったランジェリーショップに俺たちも突入する? ①武士道とは死ぬことと見つけたり 突入だ! ②今は耐えるのだ。生きてこそ得る事の出来る栄光をこの手に掴むまで……その命わしが預かる  ここは静観だ ①か②で選んでくれ ≫1000 ---- 992 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:11:18.13 ID:K0Vb2TQDO ① 994 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:14:17.53 ID:PvDcFrOo0 ① 995 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大分県)[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:14:27.73 ID:W1Jjso1Q0 ① 996 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:15:48.86 ID:P9CfAiRT0 1 997 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:16:11.73 ID:WdQFickAO に 998 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:16:30.15 ID:C7Pi6s2so 1 1000 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 18:16:34.19 ID:/YDStgpEo ① ---- 10 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 19:23:43.65 ID:PN35eEAqo 「まじか……」 ほぼ全員①じゃねえか。 桐乃からも“絶対バレる”とのお墨付きなんだぜ? ばれちゃった時のリスクを考えて欲しかったぜ……。 だが、決まってしまったものは仕方がない。 「……行くぞ。桐乃」 「はあっ!? まじで行くの!?」 驚きを隠せない桐乃。 だよな。絶対バレると言ったにもかかわらずの突入な上に、その突入先はランジェリーショップだもんな。 「穴があったら入りてえ」 「いらっしゃいま……せー」 一瞬、店員さんの挙動がおかしくなってたな。 その原因は明らかに俺だろう。 ……すっげー場違いなんだけど。アウェーなんてもんじゃない。超アウェー。 背中に嫌な汗をかいているのがわかる。 いたたまれないなんてレベルじゃねーぞ! なんだ、この桃色空間は! あっちを見ても下着! こっちを見ても下着! もう嫌だ! いっそ逃げ出したい! 「あ、あんまりきょろきょろすんなっての。ただでさえ目立ってんだから」 そして、そんな異空間に妹と共にいるという現実。 涙が出てきそうだ。 ともあれ、このまま途方にくれているわけにもいかない。 しっかり目的を果たさなければ、俺の精神を犠牲にしてまで突入した意味がない。 息を殺し、あやせの背後から次第に距離を詰めていく。 こう書くと、まるで変態みたいだが気にしてはいけないぞ。 桐乃がいなかったら確実に通報されていただろうけどな。 「うーん。このサイズだと……でもなあ」 何やら悩んでいる様子のあやせ。 一体何を悩んでいるのだろうか。 「……うん。やっぱり大きい方が見栄えもいいよね」 大きい? 見栄え? 「これにしよっと」 あやせがレジの方へ去ってから、あやせが持っていた商品と同じ商品を確認する。 こう書くと、まるでストーカーみたいだが気にしてはいけないぞ。 桐乃がいなかったら(ry。 「こ、これはっ!?」 そこにあったのは、“パッド入りブラ”だった。 これは、まさか……あのあやせたんの胸が偽乳だったということなのか!? 「あれ? あやせ、なんでこんなの買ってったんだろ」 桐乃も訝しげにしている。 その言葉からは、偽乳なのを知っていたのかどうかは判別はつかないが。 しかし、それにしても………… 貧乳を気にするあやせたん。 大いにありだ。 なんだろう。この、微笑ましさと妙な興奮が入り混じった不思議な感じは。 「ふひひ……」 「キモい笑い方してんじゃない!」 「いてえ!」 俺がにやついていると、桐乃に脛を蹴られた。 確かにキモい笑い方をしていたが、何も蹴ることはねえだろ! おまえ、俺にデレてきてたんじゃなかったの!? 「あれ? 桐乃と……お兄さん!?」 「「えっ」」 11 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 19:24:43.11 ID:PN35eEAqo 後ろを振り向くと、店の出入り口の方で、ある人物がこちらを驚きの表情で見つめていた。 その人物とは、他でもないあやせだ。 「こ、こんなところで何してるんですか!? しかも兄妹そろって!」 「ご、誤解だあやせ! これには深いわけがあってだな!」 「言い訳なんて聞きたくありません! この……変態!」 当然だが、言い訳は不可能みたいだ。 こうなったら俺の危機回避能力の見せ所だな。 だが今回は比較的落ち着いて誤魔化しタイムに突入することができる。 俺には、今仕入れたばかりの心強いネタがあるのだ。 「まあ、落ち着け。……ところであやせ、さっき何を買ったんだ?」 「それは今関係ないでしょう!? 私はお兄さんがここにいることを怒ってるんです! どう考えても変態じゃないですか!」 「そこに関しては俺も反論する気はない」 というか、できない。 「だから、それはひとまず後回しにしようじゃないか。今大事なのは……あやせにかかった偽乳疑惑の方なんだからな!」 「ぎっ……偽乳!? どういうことですか!?」 白々しくもとぼけるあやせ。 どうやら、決定的なネタを突き付けてやらねばならないようだ。 「あやせ、おまえが買ったのはこれじゃないのか?」 そう言って、俺は例の“パッド入りブラ”を指さした。 「うっ……」 思わず、言葉につまるあやせ。 「ふっ。どうやら当たりのようだな。そして、それこそが偽乳という動かぬ証拠だ!」 そう言うと同時に、ビシッ! とあやせの顔を力強く指差した。 “異議あり”で有名なあの人のポーズにそっくりだ。 「ち、違います!」 「ふ……これ以上言い逃れをするのはよせ。素直に白状するといい」 もはや何を言っても無駄だぞ。 「こ、こういうのを買ったのは今日が初めてなんです!」 「えっ?」 そうなの? 確認の意味を込めて、桐乃の方を見る。 「あやせが言ってるのはほんと。あやせは偽乳じゃないってば。そもそも、そんなことしなくても十分大きいし。そりゃあ、沙織ほどじゃないけどさ」 そんなことしなくても十分大きいし。 そうか、だから桐乃はさっき不思議そうな顔をしていたのか。 十分大きいあやせが、なぜ今さらこんなものを買うのかわからなかったんだな。 だが、それは俺も気になるところだ。 偽乳でないなら、なぜそんなものを買う必要があったんだろうか。 「じゃあ……なんでそんなの買ったんだ?」 「言うわけないでしょう! 何聞いてるんですか!? 死ねぇ!」 「この変態が! あやせに何言わせようとしてんの!」 ごすっ。どすっ。 鳩尾と背中に同時に叩き込まれる正拳突き。 ……お腹と背中がくっつくぞ、とはこういうことを言うんだな。 夏休み、二十九日目。夕方パート 安価失敗 12 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/07/29(金) 19:26:34.02 ID:PN35eEAqo 夏休み二十九日目終了 本日の好感度変動 桐乃  昼 +0.5     夕 ±0    ―――――     計 +0.5 沙織 +0.5 あやせ -1 夏休み二十九日目終了時の好感度 京介 S属性 桐乃 +12.5  ※嫉妬無双+M属性 麻奈実 +8.5 黒猫 +4  ※覚醒済み 沙織 +9.5  ※M属性 あやせ +4.5 ※女王様気質 加奈子 +6 ブリジット +8.5 日向 +5  ※眼鏡をかけるようになっている 珠希 +5 瀬菜 +7 フェイト +2.5 ※年下の良さを認識 佳乃 ±0 赤城 +2 大介 ※殺意の波動の気配がする「仏の顔も3度まで」残り…1回

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